JP4210152B2 - プラスチック混合物の造粒方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性プラスチックなどを含むプラスチック混合物を粒状に造粒する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、地球環境の保護の面から使用済みプラスチックについて再利用する必要性がクローズアップされている。再利用する方法として、マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクル、サーマルリサイクルなどがある。これらのリサイクル方法のうち、マテリアルリサイクルやケミカルリサイクルなどの多くの場合では、使用済みプラスチックは、適当な形に造粒して使用されている。
【0003】
使用済みプラスチックの造粒には、材料片を溶融状態に加熱し単孔、多孔から押し出し冷却して適当な長さに切断して造粒する方法が行われている。このような溶融押出による方法では、溶融によりプラスチックが余分な熱履歴を受けるために物性の低下を起こす。また、使用済みプラスチックの場合、前工程で完全に金属、陶器などを除去することは困難であり、金属、陶器片などが混入した状態で成形すると成形機器や金型を破損するおそれがある。
【0004】
一方、撹拌手段が設置された造粒槽に使用済みプラスチックを入れて剪断力を作用させて溶融させて冷却することにより造粒する方法が知られている。
【0005】
特開平7−290457号公報には、プラスチック廃棄物を破砕し、磁石や静電気により金属を分離し、プラスチック廃棄物を凝集させ、凝集した廃棄物を破砕してプラスチック廃棄物を処理する方法が開示されている。この文献には、凝集において、プラスチック材料を摩擦力により溶融させ、メッシュ幅を有するシーブを通過させるロータカッターなどが使用できることが記載されている。
【0006】
しかし、このような方法は、金属などの異物に対しては上記方法よりは改善されているものの、プラスチックの軟化状態や溶融状態を把握するのが困難であることに起因して、剪断による摩擦熱により局部的に過剰熱が発生してプラスチックの物性が劣化したり、造粒される材料が溶融しお互いに融着して団子状になったりして、希望する粒状に造粒されない場合がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、プラスチック混合物を所定の粒径に効率よく造粒できる方法を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、軟化又は溶融特性の異なる複数のプラスチック成分を含んでいても、造粒物の粒径を精度よく制御できる造粒方法を提供することにある。
【0009】
本発明のさらに他の目的は、プラスチックの物性を低下させることなくプラスチック混合物を造粒できる方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、軟化又は溶融特性の異なる複数のプラスチック成分を含んでいても、剪断力を作用させるための攪拌手段の負荷が、造粒過程において、プラスチック混合物の軟化及び溶融状態に対応していること、及び前記攪拌負荷に基づいて、造粒するとともに所定のタイミングで冷却すると、造粒物の粒径を精度よく制御できることを見いだし、本発明を完成した。
【0011】
すなわち、本発明の造粒方法は、攪拌剪断力を作用させてプラスチック混合物を軟化及び溶融させて造粒し、冷却してプラスチック混合物の造粒物を製造する方法であって、攪拌に伴って、最大負荷を経て、最小負荷から負荷が増大する造粒過程において、所定の負荷を指標として冷却する。なお、プラスチック混合物は、少なくとも軟化及び溶融可能なプラスチック成分を含む。前記造粒方法では、軟化したプラスチック成分と溶融したプラスチック成分とが混在した状態で、プラスチック混合物を造粒し、冷却してもよい。造粒は種々の方法で行うことができ、例えば、最小負荷に対応する造粒系の温度を溶融開始温度とするとき、この溶融開始温度よりも高い所定の温度(例えば、20〜60℃程度高い温度)で造粒し、冷却してもよく、造粒過程において所定の負荷を所定時間維持して造粒した後、冷却してもよい。なお、前記攪拌剪断力を作用させるための攪拌手段の回転数は、500〜50000rpm程度であってもよい。前記冷却には、プラスチック混合物100重量部に対して、0.5〜30重量部の水を使用してもよい。
【0012】
前記プラスチック混合物は、熱可塑性プラスチックを含む廃プラスチックであってもよく、プラスチック混合物の70重量%以上が、70〜200℃で軟化又は溶融可能であってもよく、最大長が200mm以下であってもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
造粒用原料であるプラスチック混合物(以下、単に混合物という場合がある)としては、家庭から排出されるプラスチック混合物や産業廃棄物として排出されるプラスチック混合物などの廃プラスチック混合物(特に熱可塑性プラスチックを含む廃プラスチック)が挙げられる。プラスチック混合物には、オレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、スチレン系樹脂[ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体、ゴム成分に少なくともスチレン系単量体がグラフト重合したグラフト共重合体(耐衝撃性ポリスチレン系樹脂、ABS樹脂など)など]、アクリル系樹脂(ポリメタクリル酸メチルなど)、ハロゲン含有樹脂(ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フッ素樹脂など)、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどの芳香族ポリエステル系樹脂など)、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などの熱可塑性プラスチックや、熱硬化性プラスチック(フェノール樹脂、エポキシ樹脂など)、光硬化性樹脂などの複数のプラスチック成分が含有されている。混合物は、これらのプラスチック成分のうち単一のプラスチックを含んでいてもよいが、通常、複数のプラスチックを含んでいる。
【0014】
また、混合物は、低融点又は低軟化点プラスチック成分(熱可塑性樹脂、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂などの汎用プラスチック)と、高融点又は高軟化点プラスチック成分(芳香族ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などの熱可塑性樹脂、硬化した熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂など)とを含んでいてもよい。高融点又は高軟化点プラスチック成分は、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、液晶性プラスチックなどのエンジニアリングプラスチックであってもよい。
【0015】
前記低融点又は低軟化点プラスチック成分(以下、単に低融点プラスチック成分という場合がある)は、通常、温度70〜200℃(好ましくは80〜180℃、さらに好ましくは100〜170℃)で軟化又は溶融可能であり、高融点又は高軟化点プラスチック成分(以下、単に高融点プラスチック成分という場合がある)は、通常、上記温度で非溶融性である場合が多い。
【0016】
混合物中のプラスチック成分の形状は、特に限定されず、非線形状[破片状(又は粉粒状)、薄片状など]であってもよく、線形状[繊維状、紐状又は帯状などの長尺状]であってもよく、プラスチック成分(線形状プラスチック成分など)は、ランダムに捩れていたり屈曲していてもよい。さらに、混合物が高融点プラスチック成分を含む場合、高融点プラスチック成分(PETなどの芳香族ポリエステル系樹脂など)の形態は、非線形状であってもよく、線形状(紐状、帯状など)であってもよい。
【0017】
また、プラスチック混合物は、前記種々のプラスチックの他に、造粒を阻害しない範囲で、非プラスチック成分、例えば、磁性成分[磁性金属成分(鉄、鉄合金などの磁性金属)など]、非磁性成分[非磁性金属成分(銅、アルミニウムなど)、非磁性無機成分(石、砂、泥、ガラス、陶磁器片など)、非磁性有機成分(木片、木屑、紙など)、有機物質と無機物質とが複合化又は一体化した非磁性成分(被覆ケーブルなど)など]などを含有していてもよい。
【0018】
プラスチック混合物は、少なくとも軟化及び溶融可能な熱可塑性プラスチックを含有していればよい。すなわち、前記低融点プラスチック成分と前記高融点又は高軟化点のプラスチック成分(芳香族ポリエステル系樹脂、熱硬化性プラスチックなど)とが混合されていても容易にかつ効率よく造粒できる。この理由としては明らかではないが、軟化した樹脂と溶融した樹脂により未軟化物を内部に包括した状態で造粒されるためと考えられる。このような未軟化性材料を含む場合、混合撹拌時間、加熱時間は未軟化造粒材料の包括の状態を観察して任意に選択できる。
【0019】
プラスチック混合物は、通常、(複数の)熱可塑性プラスチックで構成されており、前記低融点プラスチック(ポリエチレン、ポリプロピレンなどの70〜200℃程度で軟化又は溶融可能なプラスチック)を主成分として含んでいてもよい。このような低融点プラスチック成分の割合は、例えば、プラスチック混合物全体(又はプラスチック成分全体)に対して70重量%以上(例えば70〜100重量%)、好ましくは75〜100重量%、さらに好ましくは80〜100重量%程度であってもよい。
【0020】
なお、造粒という観点から、ベールと称される圧縮混合物をプラスチック混合物として使用する場合、プラスチック混合物は、破砕機などを用いて予め破砕してもよい。なお、ベールは、家庭や自治体が収集し、処理業者が分別して圧縮された廃棄物の塊である。
【0021】
プラスチック混合物の大きさは、特に限定されない。比較的大きな形状をしたプラスチック混合物を含む場合は、切断機能を有する攪拌手段(撹拌翼)の使用などにより、造粒機内(造粒槽内)において破砕又は切断するとともに造粒することもできる。プラスチック混合物の平均サイズ(又は長さ)は、通常、1〜400mm、好ましくは3〜300mm、さらに好ましくは200mm以下(例えば、3〜200mm)程度である。また、プラスチック混合物の最大長は、例えば、30〜400mm、好ましくは30〜300mm、さらに好ましくは200mm以下(例えば、30〜200mm)程度であってもよい。プラスチック混合物の大きさを選択することにより、効率よく造粒できる。プラスチック混合物が大きすぎると、造粒効率を低下させる可能性があり、また、プラスチック混合物が小さすぎると粒径制御が困難となり、極小サイズの造粒物が得られる虞がある。
【0022】
本発明では、攪拌剪断力を作用させてプラスチック混合物を軟化及び溶融させて造粒した後、冷却してプラスチック混合物を造粒する。特に、プラスチック造粒方法において、把握が困難なプラスチック成分の軟化状態(及び溶融状態)を攪拌負荷(又は攪拌抵抗力)として把握又は指標とする。具体的には、所定の(又は一定の)回転数で攪拌したとき、攪拌に伴って、最大負荷を経て、最小負荷から負荷が増大する造粒過程において、所定の負荷(又は温度)を指標として造粒し、冷却する。
【0023】
上記攪拌負荷の一連の変化は、以下のような理由により生じるものと考えられる。プラスチック混合物の撹拌を開始すると、攪拌(特に高速攪拌)に伴う剪断力(剪断熱)によりプラスチックが徐々に加熱される。所定の撹拌速度(所定の回転数)で撹拌すると攪拌負荷が加熱と共に上昇し、樹脂の軟化温度に達すると、最大負荷を経て攪拌負荷が減少に転じるため、最大負荷を軟化開始温度Tsの指標とすることができる。さらに、撹拌を継続すると、樹脂温度は上昇し、樹脂の収縮と樹脂同士の軽い融合が引き起こされて樹脂の減容化が進み、撹拌負荷が減少する。撹拌をさらに続けると、樹脂温度は上昇し樹脂の溶融開始温度に達すると、最小負荷を経て、撹拌負荷が再び上昇に転じる。そのため、最小負荷を溶融開始温度Tmの指標とすることができる。さらに撹拌を継続すると、溶融成分の割合が大きくなるにつれて攪拌負荷は上昇を続ける。このように、造粒過程(最小負荷から負荷が増大する過程)では、軟化プラスチック成分と溶融プラスチック成分とが混在し、温度の上昇(又は負荷の上昇)に伴って、粒子の弱い結合から粒子の合一へと造粒が進行する。そのため、前記造粒過程での負荷(特に軟化開始温度Tsに対応する最大負荷と、溶融開始温度Tmに対応する最小負荷と、この最小負荷以降での負荷)を指標として造粒の程度を判断できる。
【0024】
すなわち、撹拌負荷を指標として混合物を造粒過程で造粒することにより、複数のプラスチック成分を含む混合物であっても確実に造粒できる。なお、本発明では、少なくとも造粒過程(最小負荷から負荷が増大する過程)で造粒して冷却すればよいが、効率よく所定の粒径に造粒するためには、混合物のすべてのプラスチック成分が溶融しない状態で、すなわち、軟化したプラスチック成分と溶融したプラスチック成分とが混在した状態でプラスチック混合物を造粒し、冷却するのが好ましい。
【0025】
造粒過程において、プラスチック混合物の軟化成分と溶融成分との割合は、造粒物のサイズに応じて幅広い範囲で選択できる。軟化成分の割合(少なくとも軟化成分の割合であって、溶融成分の割合も含む)は、混合物全体に対して50重量%以上(例えば、50〜100重量%)であってもよく、通常、70重量%以上(例えば、70〜100重量%、好ましくは75〜100重量%)程度であってもよい。また、溶融成分の割合は、混合物全体に対して30重量%以上(例えば、30〜90重量%、好ましくは30〜80重量%)程度であってもよい。なお、軟化成分の割合や溶融成分の割合は、造粒系の温度(又は負荷)と関連づけることができる。そのため、造粒過程において、プラスチック混合物の軟化成分の割合や溶融成分の割合をコントロールすることも可能であり、前記成分の割合を粒径制御のパラメータとして利用することもできる。
【0026】
軟化成分および溶融成分の割合は、加熱温度と予め関連付けることができる。例えば、金網上に前記混合物を載せて所定の温度まで加熱し、溶融して落下した成分の量的割合から、加熱温度と溶融成分の割合との関係を求めることができる。また、造粒槽にプラスチック混合物を投入し、前記最大負荷に対応する温度(軟化開始温度Ts)から前記最小負荷に対応する前記溶融開始温度Tmまでの温度範囲内(負荷範囲内)で混合物をサンプリングして、前記混合物から未軟化物を除去して重量を測定することにより、撹拌負荷(トルク)と温度と軟化成分の量的割合との関係を求めることができる。さらに、必要であれば、前記軟化成分の量的割合と溶融成分の量的割合から、所定の温度で軟化し、かつ未溶融の樹脂成分の割合を算出することもできる。なお、サンプリングは、無作為に行うことができ、サンプリング数は、2以上(例えば、2〜10)であってもよい。データの解析方法は、例えば、最小二乗法などを利用してもよい。サンプリングは、同じ組成のプラスチック混合物を使用して造粒前に予め行ってもよく、造粒途中で行ってもよい。
【0027】
造粒物の粒径は、前記造粒過程(特に、軟化状態と溶融状態とが混在する造粒過程)での種々のパラメータ(温度、時間、冷却方法、攪拌手段の回転数など)によりコントロール可能である。本発明では、プラスチック混合物の軟化及び/又は溶融形態が、前記造粒過程にあるか否かを攪拌負荷の変化から間接的に把握できるため、造粒過程で前記種々のパラメータを調整することにより、造粒物の粒径を精度よく制御できる。より具体的には、造粒過程でのパラメータ(温度、時間、攪拌手段の回転数など)、冷却過程でのパラメータ(冷却方法など)やこれらのパラメータを組み合わせることにより粒径を制御できる。
【0028】
例えば、(i)造粒過程における温度(以下、造粒温度という場合がある)が高くなるほど、混合物中の溶融プラスチック成分の割合が上昇し、造粒物の粒径が大きくなる傾向がある。この造粒温度は、攪拌負荷に対応しており、造粒過程では造粒温度が高くなる程、攪拌負荷も大きくなる。また、造粒温度は、混合物中の溶融プラスチック成分の割合にも対応しており、造粒温度が高くなるほど、混合物の溶融プラスチック成分の割合は大きくなる。
【0029】
前記のように、造粒温度は、前記最小負荷に対応する造粒系の温度(溶融開始温度Tm)を指標とすることもできる。例えば、造粒温度は、混合物の種類に応じて、プラスチック混合物の軟化及び溶融の混在状態を保持できる範囲で、溶融開始温度Tmよりも高い温度、例えば、Tmよりも20℃以上(例えば、Tm+(20〜60℃))、好ましくは30℃以上(例えば、Tm+(30〜60℃))、さらに好ましくは40℃以上(例えば、Tm+(40〜55℃))程度高い温度としてもよい。
【0030】
また、(ii)造粒過程での時間(造粒時間)も粒径に関与し、造粒物の粒径は、造粒系が造粒過程に存在する時間が長いほど大きくなる。
【0031】
造粒物の粒径は、(iii)攪拌剪断力(又は攪拌手段の回転数)により調整することもでき、造粒物の粒径は、回転数が大きいほど大きくなる傾向がある。攪拌手段の回転数は、粒径に応じて、例えば、300〜500000rpm、好ましくは500〜50000rpm、さらに好ましくは800〜5000rpm程度であってもよい。
【0032】
さらに、造粒物の粒径は、冷却条件、例えば、(iv)冷却剤の使用量によっても調整できる。すなわち、造粒過程では軽度の付着又は融着から強固な融着を経て造粒が進行し、造粒物の粒径が大きくなる。特に、軟化プラスチック成分と溶融プラスチック成分とが混在した状態では、溶融成分の割合が少ないと、造粒物の融着又は接着強度が小さく、溶融成分の割合が多くなると、造粒物の融着又は接着強度が大きくなる。そのため、粒の成長過程[軽度に付着又は融着した造粒物(例えば、小サイズの一次又は予備造粒物の集合体)の生成過程]で造粒物を冷却すると、撹拌剪断力の作用などにより、造粒物が小サイズの一次又は予備造粒物に解砕され、所定の小サイズの予備造粒物を得ることができる。このような造粒過程では、例えば、冷却剤が前記予備造粒物を覆って、融着の進行を防止又は抑制するとともに、急激に冷却することにより予備造粒物の凝縮又は収縮を誘発し、樹脂同士の融着を解離するものと思われる。一方、溶融プラスチック成分の割合が多くなり、造粒物が高い融着又は接着強度で強固に結合した粒の形成過程で冷却すると、比較的サイズの大きな造粒物が得られる。このように、造粒物の粒径は、冷却のために造粒系に投入する冷却剤(水など)の量を調整することにより制御できる。
【0033】
通常、所定の造粒状態(粒の成長過程)において、冷却剤の使用量を少なくすると、一次又は予備造粒物が、相互融着状態を保持したまま穏やかに冷却されるので、最終造粒物の粒径を大きくでき、多くの冷却剤を使用すると、相互融着している予備造粒物の解離を促進できるため、最終造粒物の粒径を小さくできる。
【0034】
冷却剤の使用量は、造粒物の粒径や、冷却剤の種類、混合物の温度などに応じて調整できる。例えば、冷却剤が水である場合、プラスチック混合物100重量部に対して、水0.5〜30重量部、好ましくは1〜25重量部、さらに好ましくは2〜20重量部程度を使用してもよい。冷却剤は、必要以上に使用しても、粒子径への影響が小さいばかりか、最終造粒物中に残存する冷却剤の除去が必要となる場合もあるので、適量で使用するのが好ましい。
【0035】
冷却剤としては、種々の冷媒、例えば、固体(ドライアイスなど)、気体(空気、窒素などの不活性ガスなど)を使用してもよいが、通常、液体、特に、冷却潜熱、経済性、安全性などの観点から水を使用する場合が多い。冷却剤(冷媒)の投入方法は、特に限定されず、一度に投入(噴霧など)してもよく、複数回(例えば2〜5回程度)に分けて間欠的に投入することも可能であり、連続的に投入することも可能である。
【0036】
軟化プラスチック成分と溶融プラスチック成分とが混在した状態で造粒すると、前記のように、造粒温度の上昇に伴って溶融プラスチック成分の割合が多くなり造粒物の粒径が大きくなるとともに、造粒時間が長くなるにつれて造粒物の粒径が大きくなる。さらに、冷却条件も造粒過程において影響を及ぼす。そして、これらの造粒挙動は撹拌に伴って生じる負荷として把握できる。そのため、撹拌負荷を指標として、造粒温度、造粒時間、冷却条件を組み合わせることにより、造粒物の粒径を高い精度でコントロールできる。
【0037】
例えば、造粒過程において所定の負荷(又は造粒温度)を所定時間維持して造粒した後、冷却することにより、造粒物の粒径を制御してもよい。また、造粒は、所定の値又は基準値(又は造粒温度)への負荷の到達を指標として造粒を完了し、造粒系を冷却してもよい。より具体的には、造粒温度域(前記溶融開始温度Tm以上の温度域)において、造粒系の温度(又は造粒温度)をコントロールして所定時間維持(又は保持)することにより、造粒物の粒径を調整してもよい。すなわち、一定の回転数で攪拌しながら造粒すると、通常、造粒系の温度(又は負荷)は連続的に変動(上昇又は降下)するが、冷却手段などの温度制御手段を利用して、造粒系の温度をコントロールしながら所定時間維持すると、造粒系の温度を過度に上昇させることなく、プラスチック混合物を造粒できる。例えば、造粒の進行に対応させて、温度制御手段により温度を所定の速度で上昇させ、軟化及び溶融成分の割合を所定の範囲に維持することにより、粒を成長させながら、プラスチック混合物を造粒してもよい。
【0038】
また、造粒系の温度を所定の温度にコントロールしながら、軟化及び溶融成分の混在形態を適度に保持したまま、プラスチック混合物を造粒してもよい。例えば、造粒系を予備的に冷却して、所定の造粒温度を保持又は維持して造粒してもよい。具体的には、造粒過程において、所定の造粒温度Tm1に到達した造粒系を、この温度Tm1よりも低く、しかも造粒温度域の所定の造粒温度Tm2まで予備冷却し、この造粒温度Tm2を保持して造粒してもよい。前記保持温度Tm2は、造粒温度域であれば特に限定されないが、溶融開始温度Tmよりも高い温度、例えば、Tm+(10〜60℃)、好ましくはTm+(15〜60℃)、さらに好ましくはTm+(20〜50℃)程度であってもよい。なお、前記保持温度Tm2は、必ずしも一定の温度(又は負荷)である必要はなく、所定の温度範囲内、例えば、前記保持温度Tm2を基準として±1〜10℃、好ましくは±1〜8℃、さらに好ましくは±2〜5℃程度の温度範囲内であってもよい。保持温度Tm2での保持時間は、粒径に応じて、例えば、30秒〜30分、好ましくは1〜20分、さらに好ましくは1〜15分程度であってもよい。温度Tm1と温度Tm2との温度差Tm1−Tm2は、粒径に応じて、例えば、5〜50℃、好ましくは10〜40℃、さらに好ましくは15〜30℃程度であってもよい。
【0039】
前記予備冷却において、冷却手段は限定されず、種々の冷媒が使用できるが、水などが好適に使用できる。冷却剤の使用量は、前記温度差(Tm1−Tm2)に応じて、効率よく予備冷却できる範囲で選択できる。例えば、冷却剤が水である場合、混合物100重量部に対して、水0.5〜30重量部、好ましくは1〜15重量部、さらに好ましくは2〜10重量部程度であってもよい。
【0040】
代表的な例では、次のようにして、造粒物の粒径を制御できる。例えば、プラスチック混合物(例えば、平均サイズが3〜200mm程度の混合物)を所定の攪拌回転数(例えば、500〜50000rpm)で、溶融開始温度Tmよりも高い所定の造粒温度Tm1(例えば、Tm1=Tm+(40〜55℃))となるまで剪断力を作用させて、軟化成分と溶融成分とが混在した造粒系(又はプラスチック混合物)を形成する。この造粒系を所定の造粒温度Tm2[Tm2≒Tm1、又は温度Tm1よりも低い温度Tm2(Tm2<Tm1)]で所定時間保持すると、大粒径[例えば、平均粒径8mm以上(8〜50mm、好ましくは15〜40mm程度)]の粒子を多く含む造粒物を高収率で得ることができる。造粒系の造粒温度Tm2は、(a)冷媒が流通可能なジャケットなどを利用した種々の冷却又は温度制御手段や冷媒の添加などにより調整でき、例えば、(a-1)少量の冷媒(特に水)(例えば、混合物100重量部に対して0.5〜5重量部、好ましくは1〜4重量部程度)を添加して冷却したり、(a-2)水で予備冷却することにより調整できる。また、前記造粒温度Tm2は、例えば、Tm1−(20〜50℃)、好ましくはTm1−(15〜40℃)、特にTm1−(15〜30℃)程度であってもよく、保持時間は、例えば、1〜30分、好ましくは1〜15分程度であってもよい。なお、上記造粒温度Tm2は、プラスチック混合物の種類に応じて選択でき、軟化開始温度Ts〜Ts+30℃(Ts≦Tm2≦Ts+30℃)程度であってもよく、家庭からの廃プラスチック混合物では、例えば、140〜200℃(例えば、150〜200℃)程度であってもよい。
【0041】
なお、前記条件(a)では、軟化成分と溶融成分とが混在した状態で冷却しても造粒系の温度が造粒開始温度Tm以上の温度であるため、造粒が進行し、比較的大粒径の造粒物が得られる。このような造粒系では、軟化成分および溶融成分の割合が多く、例えば、軟化成分の割合は、混合物全体に対して70重量%以上(例えば、70〜100重量%、好ましくは75〜100重量%)程度、溶融成分の割合は、混合物全体に対して30重量%未満(例えば、5〜28重量%、好ましくは8〜25重量%)程度である場合が多い。
【0042】
一方、造粒過程で前記造粒系を急激に冷却すると、小粒径[例えば、平均粒径が8mm以下の小さな粒径(例えば、1〜8mm、好ましくは1〜7mm、さらに好ましくは1〜6mm程度)]の粒子を多く含む最終造粒物を高収率で得ることができる。この方法では、造粒系を急激に冷却するため、(b)比較的多くの冷媒(特に水)(混合物100重量部に対して5〜25重量部、好ましくは7〜20重量部程度)を用いて所定の冷却温度Tcに冷却してもよい。なお、冷却温度Tcは、溶融開始温度Tm未満の温度(例えば、軟化開始温度Ts以下の温度)であってもよく、軟化開始温度Ts〜溶融開始温度Tmの範囲内であってもよい。水の添加などによる冷却温度Tcは、プラスチック混合物の種類に応じて選択でき、例えば、100℃以上の温度であって軟化開始温度Tsまでの温度(100℃≦Tc℃<Ts℃)であってもよく、家庭からの廃プラスチック混合物では、例えば、100〜150℃(例えば、110〜140℃)程度であってもよい。
【0043】
前記条件(b)では、軟化成分と溶融成分とが混在した状態で、急激に冷却されるため、造粒が停止するとともに撹拌剪断力により軽度に融着した粒子成分が解砕され、比較的小粒径の造粒物が得られる。このような造粒系では、軟化成分及び造粒成分の割合が少なくなり、軟化成分の割合は、混合物全体に対して30重量%以上(例えば、30〜70重量%、好ましくは30〜60重量%)程度、溶融成分の割合は、混合物全体に対して0〜25重量%、好ましくは0〜15重量%程度である場合が多い。
【0044】
生成した造粒物は、適当な温度に冷却される。冷却は、冷媒を用いて行ってもよく、撹拌しながら空冷により行ってもよい。冷却温度(最終冷却温度)は、通常、前記最大負荷に対応する温度(軟化開始温度Ts)よりも低い温度(例えば、2〜30℃程度低い温度)であってもよい。例えば、プラスチック混合物が、前記低融点プラスチック成分を含む場合、最終的に、低融点プラスチック成分の軟化温度よりも低い温度(例えば、70℃〜Ts℃、好ましくは100℃〜Ts℃程度)となるまで冷却してもよい。
【0045】
なお、本発明では、上記のように、種々のパラメータを調整することにより、種々の粒径を有する造粒物を得ることができ、この造粒物は、粒径に応じて種々の用途に使用できる。例えば、平均粒径1〜8mm程度の造粒物は、部分燃焼によるガス化原料として好適に利用でき、平均粒径5〜15mm程度の造粒物は、コークス炉、溶鉱炉の原料などとして好適に利用できる。
【0046】
攪拌負荷は、攪拌手段(攪拌翼など)のトルクの変化などを利用することにより観察してもよく、攪拌負荷に対応して変化するパラメータ(電流値、電圧値など)を利用することにより観察してもよい。例えば、一定の回転数で回転する攪拌手段(攪拌翼など)の動力の電流値(又は電圧値)を観察してもよい。
【0047】
なお、造粒系の温度は、所定の温度(又は温度範囲)で温度制御可能な装置、例えば、温度センサを備えた加熱冷却手段(ヒーターおよびクーラーを備えた加熱冷却手段など)などを用いて制御できる。前記温度制御装置は、所定の時間を設定可能なタイマーを備えていてもよい。また、前記温度制御装置は、プラスチック混合物(又は造粒系)の加熱及び/又は冷却において、補助的な加熱や冷却を行うために使用してもよい。
【0048】
本発明では、攪拌負荷を利用することにより、把握が困難なプラスチックの軟化及び溶融状態を把握するので、造粒系を所定のタイミング(少なくとも溶融した状態、特に、軟化及び溶融状態の混在状態)で冷却できる。そのため、未造粒物や、過度の融着に伴う団子状造粒物の生成を抑制し、効率よく所定の粒径に造粒できる。また、種々のパラメータを調整することにより、造粒物の粒径を精度よく制御できる。さらに、攪拌負荷(最小負荷)を利用するので、軟化及び溶融状態が混在した適度な状態で造粒でき、過剰熱の発生を抑制してプラスチックの物性の低下を抑制できる。
【0049】
本発明の造粒方法を行うための造粒装置は、プラスチック混合物を収容可能な造粒槽と、攪拌によりプラスチック混合物に剪断力を作用させるための攪拌手段と、この攪拌手段の攪拌負荷を検出するための負荷検出手段と、剪断力により軟化及び溶融したプラスチック混合物を冷却して造粒するための冷却手段を少なくとも備えている。造粒装置は、前記攪拌手段により検出された所定の攪拌負荷に応答して冷却手段によりプラスチック混合物を冷却可能であってもよい。また、造粒装置は、造粒系の温度をコントロールするための温度制御装置を備えていてもよい。
【0050】
図1は、本発明の造粒方法において使用可能な造粒装置の一例を示す概略図である。造粒装置10は、プラスチック混合物を収容可能な造粒槽1と、この造粒槽1に回転可能に設けられた二枚羽根を有する一段の攪拌翼2と、前記造粒槽1の外壁に設置され、造粒系の温度を外部からコントロール可能な温度制御装置3と、前記攪拌翼2の回転剪断力により軟化及び溶融したプラスチック混合物を冷却する冷却剤としての水を造粒槽1に投入するための冷却装置4と、造粒槽内(造粒系)の温度を検出するための温度センサ(図示せず)とを備えている。攪拌翼2には攪拌翼を回転させるためのモーター5と、このモーター5の所定の(一定の)回転数における電流値(負荷)を検出する電流計6、モーター5の回転数を検出するための回転計7が接続されている。この装置では、プラスチック混合物は、一定の回転数で回転する攪拌翼2の剪断力の作用に伴って軟化及び溶融し、電流計6により検出された所定の電流値(電流負荷)に基づいて、冷却装置4により冷却され、所定の粒径に造粒される。
【0051】
攪拌手段としての撹拌羽根(攪拌翼)は、二枚羽根に限定されず、一枚羽根、三枚羽根などであってもよく、混合状態の向上、造粒時間の短縮などの観点から、多段に設置してもよい。また、撹拌羽根は、切断機能を付与するため、カッター機能を有していてもよい。温度制御装置は、必須ではないが、造粒系に対する補助的な加熱や冷却、温度コントロールという観点から、作業効率の向上のため有用である。
【0052】
冷却装置の先端の形状は、冷却剤を噴霧(投入)可能な形状であれば特に限定されず、ノズル状、スプレー状などであってもよい。
【0053】
造粒槽は、混合撹拌能力、切断能力の向上のため、固定翼を有していてもよい。また、造粒槽の上部には、加熱時に発生する蒸気や異臭の除去、冷却剤投入時の蒸気の排出などの観点から排気装置を設置してもよい。造粒槽は、密閉状態で排気すると、軽いフィルム状の樹脂などが飛散するので密閉状態にしない状態で排気するのが望ましい。
【0054】
負荷検出手段は、トルク計、電圧計などであってもよい。また、プラスチック混合物(又は造粒系)の温度を測定するための温度センサは特に限定されず、温度計、熱電対などであってもよい。
【0055】
本発明の造粒装置では、冷却(及び/又は加熱)を自動化して作動をコントロールしてもよい。すなわち、前記攪拌手段により検出された所定の攪拌負荷に応答して冷却(及び/又は加熱)可能であってもよい。
【0056】
本発明は、プラスチックを含む家庭用ゴミや工業用ゴミなどから得られるプラスチック混合物(特に、廃プラスチック)の造粒に有効に利用できる。
【0057】
【発明の効果】
本発明では、攪拌負荷を利用して、把握が困難なプラスチック混合物の軟化及び溶融状態を把握するので、所定の粒径に効率よく造粒できる。また、軟化又は溶融特性の異なる複数のプラスチック成分を含んでいても、造粒物の粒径を精度よく制御できる。さらに、プラスチックの物性を低下させることなくプラスチック混合物を造粒できる。
【0058】
【実施例】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0059】
実施例1
容器の内容積100L(直径57cm、高さ45cm)で、モーターに接続した2枚羽根からなる撹拌翼を有している図1に示した構造からなる造粒機に、5〜70mmの大きさに破砕された一般家庭から排出された使用済みプラスチック12kg(ポリオレフィン56重量%、ポリスチレン22重量%、ポリ塩化ビニルとポリ塩化ビニリデンの総量が10重量%、ポリエチレンテレフタレート10重量%、その他2重量%)を投入し、容器(造粒機)上部より、吸引して容器内の空気を排出しながら、撹拌翼を回転数1100rpmの速度で回転させた。撹拌開始時における撹拌翼のモーターの電流値は38Aであり、撹拌とともに電流値は徐々に上昇し、樹脂温度が118℃に達した時に電流値は減少に転じた。さらに、撹拌を続けていくと、樹脂温度が125℃に達したところで電流値が最低になり、その後、電流値は上昇に転じた。樹脂温度が171℃に達した時点で造粒系に水1Lを投入した。造粒終了後、樹脂温度を105℃に冷却した後、造粒物を取り出した。得られた造粒物は、サイズ1〜8mmの造粒物85重量%、サイズ8mm以上の造粒物7重量%、サイズ1mm以下の造粒物1重量%、未造粒品7重量%を含んでいた。
【0060】
実施例2
実施例1と同一の使用済みプラスチックを用い、水投入後、温度制御手段により、軟化開始温度より高い145〜150℃の温度で5分保持した以外は、実施例1と同一の方法で造粒した。得られた造粒物は、サイズ8mm以上の造粒物88重量%、サイズ1〜8mmの造粒物9重量%、未造粒品3重量%を含んでいた。
【0061】
実施例3
実施例1と同一の使用済みプラスチックを用い、水投入量を300mLとする以外、実施例1と同一の方法で造粒した。得られた造粒物は、サイズ8〜50mmの造粒物76重量%、サイズ8mm以下の造粒物17重量%、未造粒品7重量%を含んでいた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は造粒装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
10…造粒装置
1…造粒槽
2…攪拌翼
3…温度制御装置
4…冷却装置
5…モーター
6…電流計
7…回転計
Claims (9)
- 攪拌剪断力を作用させて少なくとも軟化及び溶融可能な熱可塑性プラスチックを含有するプラスチック混合物を軟化及び溶融させて造粒し、冷却してプラスチック混合物の造粒物を製造する方法であって、攪拌に伴って、最大攪拌負荷を経て、最小攪拌負荷から攪拌負荷が増大する造粒過程において、
最小攪拌負荷に対応する造粒系の温度を溶融開始温度とするとき、この溶融開始温度よりも20〜60℃高い造粒温度で、かつ前記プラスチック混合物が、軟化したプラスチック成分と溶融したプラスチック成分とが混在し、前記溶融したプラスチック成分の割合が前記プラスチック混合物全体に対して30〜90重量%である状態で造粒し、冷却する造粒方法。 - 造粒過程において、所定の造粒温度Tm1に到達した造粒系を、この温度Tm1よりも低く、しかも造粒温度域の所定の造粒温度Tm2まで予備冷却し、この造粒温度Tm2を保持して造粒する請求項1記載の造粒方法。
- 温度Tm2での保持時間が30秒〜30分である請求項2記載の造粒方法。
- 温度Tm1と温度Tm2との温度差Tm1−Tm2が、5〜50℃である請求項2又は3記載の造粒方法。
- 攪拌剪断力を作用させるための攪拌手段の回転数が、500〜50000rpmである請求項1〜4のいずれかに記載の造粒方法。
- プラスチック混合物100重量部に対して、0.5〜30重量部の水を用いて冷却する請求項1〜5のいずれかに記載の造粒方法。
- プラスチック混合物が、熱可塑性プラスチックを含む廃プラスチックである請求項1〜6のいずれかに記載の造粒方法。
- プラスチック混合物の70重量%以上が、70〜200℃で軟化又は溶融可能である請求項1〜7のいずれかに記載の造粒方法。
- プラスチック混合物の最大長が200mm以下である請求項1〜8のいずれかに記載の造粒方法。
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