JP4209245B2 - マイクロ波加熱装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロ波加熱装置に係り、特に加熱室に収容した被加熱物にマイクロ波を照射し、当該被加熱物の加熱を均一化させるマイクロ波加熱装置に関し、詳細にはマイクロ波を加熱室内に均一に拡散させる回転方式のラジアルスロットアンテナを備えたマイクロ波加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、マイクロ波加熱装置では、マグネトロンが発振するマイクロ波が加熱室に供給されることにより、加熱室内に収容された被加熱物が加熱される。なお、従来のマイクロ波加熱装置には、加熱室内に被加熱物を適切に加熱する回転アンテナが設けられる構造となっている。
【0003】
この種のマイクロ波加熱装置は、図8に要部概略断面図で示すように被加熱物を収容する加熱室21と、マイクロ波を発振するマグネトロン22と、このマグネトロン22の発振するマイクロ波をマグネトロンアンテナ12aから加熱室21内に拡散させる回転アンテナ23と、この回転アンテナ23の回転動作を制御するモータ24とを有し、モータ24はマグネトロン22にマイクロ波を発振させる際に回転アンテナ23が加熱室21内の被加熱物の収容位置に応じた位置となるように回転アンテナ23の回転を停止させることにより、マイクロ波を加熱室21内の広域に拡散させて供給させている。なお、図8において、25は回転アンテナ23とモータ24とを連結する回転軸、25a,25bは回転アンテナ23の取付け部材、26は導波管、27は本体枠、28は外装部、29は加熱室21内に被加熱物を載置する底板である。
【0004】
また、このように構成されるマイクロ波加熱装置の回転アンテナ23は、図9に拡大平面図で示すように円盤状に形成され、重心に回転アンテナ23の回転中心に他の部材を支持させる支持孔231が形成され、回転アンテナ23の外縁部分と支持孔231との間に支持孔231とは異なる放射孔232,233,234,235を形成して構成されており、この回転アンテナ23は、異なる放射孔232,233,234,235を設けることにより、より多くのマイクロ波を加熱室21内に放射させている。つまり、この回転アンテナ23は、ダイポールアンテナの変形構造であり、必然的に回転アンテナ23の大きさは、マイクロ波の発振周波数により制限される。なお、この種の関連技術及び従来技術に関しては、下記特許文献1乃至特許文献3及び非特許文献1などを挙げることができる。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−286240
【特許文献2】
特開2001−250672
【特許文献3】
特開2002−217640
【非特許文献1】
総合電子出版社発行「新アンテナ工学」新井宏之著p126〜p127“ラジアル導波路を用いたアンテナ”
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この種のマイクロ波加熱装置は、マイクロ波加熱により被加熱物として、例えば石膏ボード板を均一に加熱させることにより乾燥させる手段として適用した場合には、石膏ボード板の部分的な乾燥は可能であるが、石膏ボード板の全体にわたって均一加熱による十分な乾燥効果が得られなかった。
【0007】
このような問題を解決する手段としては、回転アンテナに代えて大面積にわたってマイクロ波電力を拡散することが可能なラジアルラインスロットアンテナを適用したが、このような構成においても、温度上昇の均一化が得られず、加熱むらが生じ、石膏ボード板が均一に加熱されず、均一加熱による乾燥効果が得られなかった。
【0008】
また、石膏ボード板は、一般に熱伝導率が低いので、マイクロ波が吸収され易く、単に大電力のマイクロ波を付与させて乾燥させれば良いという問題ではなく、マイクロ波分布を考慮した加熱の均一性が必要と考えられ、均一加熱に対する考慮が全くなされていなかった。
【0009】
したがって、本発明は、前述した従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、比較的広範囲にわたってマイクロ波電力を均一に付与させ、被加熱物を均一加熱による加熱乾燥を実現可能とするマイクロ波加熱装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために本発明によるマイクロ波加熱装置は、被加熱物を覆い被せる第1の開口端を有する加熱室と、第1の開口端と対向する第2の開口端に配設され、かつ中央部にマイクロ波を伝播させるマイクロ波伝送路を有する基部導体と、この基部導体の外部に設置され、かつマイクロ波を放射するマグネトロンアンテナを有するマグネトロンと、マイクロ波伝送路に結合され、かつマグネトロンアンテナから放射されたマイクロ波を伝播させる導波管と、基部導体の内面に重心を支点として回転自在に対向配置され、かつマイクロ波伝送路から伝播されたマイクロ波を加熱室内に拡散させる複数のラインスロットを有する円盤状のスロット板と、基部導体の外部に設置され、かつスロット板に回転駆動力を付与する駆動手段と、スロット板の周縁部と対向する基部導体の内壁面に配設されたリング状のチョークと、スロット板の周縁部と対向する基部導体の内壁面にチョークよりも外周部に配設され、かつスロット板の回転を支持させる複数のガイドローラとを設けることにより、スロット板のマイクロ波の放出口であるラインスロットと被加熱物との位置を変化させ、均一なマイクロ波電力分布が付与される。
【0011】
また、本発明による他のマイクロ波加熱装置は、被加熱物を覆い被せる第1の開口端を有する加熱室と、第1の開口端と対向する第2の開口端に配設され、かつ中央部にマイクロ波を伝播させるマイクロ波伝送路を有する基部導体と、この基部導体の外部に設置され、かつマイクロ波を放射するマグネトロンアンテナをマイクロ波伝送路に結合させたマグネトロンと、基部導体の内面に重心を支点として回転自在に対向配置され、かつマイクロ波伝送路から伝播されたマイクロ波を加熱室内に拡散させる複数のラインスロットを有する円盤状のスロット板と、基部導体の外部に設置され、かつスロット板に回転駆動力を付与する駆動手段と、スロット板の周縁部と対向する基部導体の内壁面に配設されたリング状のチョークと、スロット板の周縁部と対向する基部導体の内壁面にチョークよりも外周部に配設され、かつスロット板の回転を支持させる複数のガイドローラとを設けることにより、スロット板のマイクロ波の放出口であるラインスロットと被加熱物との位置を変化させ、均一なマイクロ波電力分布が付与される。
【0012】
また、本発明によるマイクロ波加熱装置は、上記構成に加えてスロット板を覆い、かつ被加熱物から発散する異物を遮蔽する遮蔽板を設けるものである。また、上記構成において、駆動手段としてモータまたは電磁コイルを用いるものである。さらに、上記構成において、スロット板は、2つのラインスロットをハの字状に配置したスロットペアを渦巻き状に配列して形成するものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、実施例の図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明によるマイクロ波加熱装置の一実施例による構成を説明する断面図であり、図2は、図1の矢印A方向から見た平面図である。図1において、1は被加熱物としての石膏ボード板の大きさに対応して四角筒状(約2m×2m程度)に形成された金属板材からなる加熱室であり、この加熱室1の一方の面には図示しない石膏ボード板に被せて覆う開口端1aが形成されている。また、この加熱室1の開口端1aと対向する開口端1bには、中心部に開口状のマイクロ波伝送路2aを有する金属板材からなる基部導体2がこの開口端1bを塞ぐように配設されている。
【0014】
また、この基部導体2の内壁面には、円偏波を放射する複数の開口状のラインスロット3aが穿設されたアルミニウム板材からなる円盤状のスロット板3が重心を支点として回転自在に対向させて配設されている。このスロット板3は、図2に示すようにアルミニウム円盤に2つのラインスロット3aをハの字状に配置したスロットペアを渦巻き状に配列して形成されている。そして、このスロット板3の背面と基部導体2との隙間にはマイクロ波を伝播させるラジアル導波路4が形成される。ここで、これらの基部導体2とスリット板3とラジアル導波路4とでマイクロ波を加熱室1内に拡散放射させるラジアルラインスロットアンテナ5を構成している。
【0015】
また、この円盤状のスロット板3には、その重心を支点として回転させる回転軸6が基部導体2のマイクロ波伝送路2a及びラジアル導波路4を挿通させてネジ7により固定配置されており、さらに、このスロット板3の周縁部と対向する基部導体2の内壁面には、このラジアル導波路4内を伝播するマイクロ波の漏洩を遮蔽するリング状のチョーク8が配設され、このチョーク8の外周部にはスロット板3の回転をその回転方向の振れを支えて円滑に保持させるガイドローラ9が周方向に複数個点在させて配設されている。
【0016】
また、このスロット板3の基部導体2と反対向する内面側には、石膏ボード板から発散する蒸気などの異物を遮蔽するテフロン製(テフロンは登録商標)の遮蔽板10がガイドローラ9上にその支持部材11を介して対向させて配設されている。さらに、このスロット板3の回転軸6には、このスロット板3を加熱室1内で回転駆動させる駆動モータ12の回転軸に直結させてその回転を伝達させるセラミック製の駆動軸12a,12bのうちの先端側駆動軸12bが連結されている。
【0017】
また、この基部導体2の外面には、マイクロ波伝送路2a,回転軸6及び駆動軸12bを包囲してマイクロ波伝送路2aを介してラジアル導波路4内にマイクロ波を伝播させる導波管13が結合され、この導波管13にはマイクロ波を発振させるマイクロ波アンテナ14aを有するマグネトロン14が結合されている。さらに、導波管13に包囲される駆動軸12bは導波管13の外部にベアリング15を介して配設される駆動モータ12の先端側駆動軸12bに連結される構造となっている。
【0018】
なお、ここで用いられるマグネトロン14は、その発振周波数は、2.45GHzであり、ラジアル導波路4の外径寸法は約80cm,基部導体2とスロット板3との対向間の間隔は約17mm程度である。
【0019】
このように構成されるマイクロ波加熱装置は、マグネトロン14から発振されたマイクロ波は、マグネトロンアンテナ14aから導波管13内に放射され、この導波管13内を伝播して基部導体2のマイクロ波伝送路2aを通過してラジアル導波路4内に伝播される。ここで、駆動モータ12の回転駆動により、その駆動軸12a,12bを介して回転軸6に連結されたスロット板3を回転させる。
【0020】
これによってラジアル導波路4内に伝播されたマイクロ波は、スロット板3に2つのラインスロット3aをハの字状に配置したスロットペアを渦巻き状に配列して形成されている各ラインスロット3aの回転により、ラジアルラインスロットアンテナ5としてのマイクロ波放出口となる各ラインスロット3aと加熱室1の開口端1aで覆い被せる石膏ボード板との位置を変化させながら、加熱室1内の広範囲にわたって均一に拡散される。これによってマイクロ波が石膏ボード板に均一に照射される。
【0021】
このような構成によれば、スロット板3の回転により、マイクロ波放出口となるラジアルラインスロットアンテナ5のラインスロット3aの位置が回転移動し、ラインスロット3aと石膏ボード板との位置が変化することで、マイクロ波電力の分布が変化し、石膏ボード板の特定個所へのマイクロ波の集中が緩和され、加熱むらのない均一加熱が得られるので、これによって石膏ボード板が均一に加熱乾燥される。
【0022】
また、このような構成によれば、スロット板3の周縁部に複数のガイドローラセット9を点在させて配設したことにより、スロット板3の回転方向の振れを支え、その回転バランスが円滑に保持されるので、安定したマイクロ波電力の放射が可能となり、石膏ボード板の特定個所へのマイクロ波電力の集中が緩和され、温度むらの発生がない均一な加熱乾燥が得られる。
【0023】
また、このような構成によれば、スロット板3の周縁部にリング状のチョーク7を配設することにより、ガイドローラ9及びラジアル導波路4からラインスロット3aを通過せずに漏洩するマイクロ波電力が遮蔽されるので、安全性を高めることができる。
【0024】
また、このような構成によれば、駆動モータ12,導波管13及びマグネトロン14を基部導体2の外部に露出させて配設することにより、各構成部品のメンテナンス性を向上させるとともに、その取扱い容易となる。
【0025】
図3は、本発明によるマイクロ波加熱装置の他の実施例による構成を説明する断面図であり、図4は図3の矢印A方向から見た平面図であり、前述した図1及び図2と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。図3及び図4において、図1及び図2と異なる点は、加熱室1の開口端1bには基部導体2を所定の間隔を持たせて保持する円形状の開口16aを有する取付け板16が固定配置されており、この取付け板16には複数の保持部材17を介して基部導体2が固定配置されている。
【0026】
また、スロット板3を回転駆動させる駆動モータ12がスロット板3の外周部に対応する基部導体2の外部側に配設され、この駆動モータ12の駆動軸12aが基部導体2の一部を貫通してスロット板3の外周端に結合されている。
【0027】
また、駆動モータ12の駆動軸12bが配設される取付け板16と基部導体2との間には、図5に要部拡大断面図で示すようにチョーク8及びガイドローラ9が配設けられており、このチョーク8は一対のリング状のチョーク8a,8bでスロット板3の外周部の両面を挟持させて配置されてマイクロ波の外部への漏洩を防止させている。さらに複数のガイドローラ9は一対のガイドローラ9a,9bでスロット板3の外周部の両面を挟持させて配置されてスロット板3の回転を支持させてその回転移動の安定性を保持させている。
【0028】
このように構成されるマイクロ波加熱装置は、マグネトロン14から発振されたマイクロ波は、マグネトロンアンテナ14aから導波管13内に放射され、この導波管13内を伝播し、マイクロ波伝送路2aを通過してラジアル導波路4内に伝播される。ここで、駆動モータ12の回転駆動により、駆動軸12aを介してスロット板3の外周端に駆動力が付与され、スロット板3を回転させることにより、ラジアル導波路4内に伝播されたマイクロ波がスロット板3に形成されている各ラインスロット3aの回転移動により、ラジアルラインスロットアンテナ5としてのマイクロ波放出口となる各ラインスロット3aと加熱室1の開口端1aで覆い被せる石膏ボード板との位置を変化させながら、加熱室1内の広範囲にわたって均一に拡散され、マイクロ波が石膏ボード板に均一に照射される。これによって石膏ボード板が均一に加熱乾燥される。
【0029】
このような構成によれば、スロット板3の外周部を加熱室1の外部に露出させて構成することにより、マイクロ波をラジアル導波路4へ伝播させる導波管,スロット板3を回転させる回転軸及びスロット板3の取付けネジなどが不要となるので、構成部品が簡素化されるとともに、メンテナンス性の向上効果が得られる。
【0030】
また、スロット板3を回転させる他の回転駆動手段として、駆動モータ12の駆動軸に12aにスロット板3の外周端部を挟持させる図示しない駆動ローラを連結させ、駆動モータ12の回転駆動によりこの駆動ローラを回転させることにより、スロット板3を回転させる構造としても前述と同様の効果が得られる。なお、本実施例では、スロット板2に対向配置される図1に示す遮蔽板10を省略した場合を図示しているが、この遮蔽板10を板取付け板16の内面側に例えばネジ止めなどにより取付けても良い。
【0031】
図6は、本発明によるマイクロ波加熱装置のさらに他の実施例による構成を説明する断面図であり、前述した各図と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。図6において、図1及び図3と異なる点は、マグネトロン14が導波管を不要としてそのマグネトロンアンテナ14aをラジアル導波路4内に筒状の結合ブロック18を介在させて電気的結合される構造となっている。
【0032】
ここで、このマグネトロン11の取付けは、基部導体2の中心部に比較的開口径の大きいマイクロ波伝送路2bを設け、このマイクロ波伝送路2bに筒状の結合ブロック18を結合させ、この結合ブロック18内にマグネトロンアンテナ14aを挿入させて結合することにより、ラジアル導波路4内にマイクロ波を効率良く伝播させることができる。この場合、この筒状の結合ブロック18の口径及び高さなどの形状並びにラジアル導波路4内の寸法などを調整することにより、インピーダンス整合させ、マイクロ波の電気的結合を最適化させる必要がある。
【0033】
このように構成されるマイクロ波加熱装置は、マグネトロン14から発振されたマイクロ波は、マグネトロンアンテナ14aから直接マイクロ波伝送路2aを通過してラジアル導波路4内に伝播され、駆動モータ12の回転駆動により駆動軸12aを介してスロット板3を回転させることにより、ラジアル導波路4内に伝播されたマイクロ波がスロット板3に形成されている各ラインスロット3aの回転移動により、加熱室1の開口端1aで覆い被せる石膏ボード板との位置を変化させながら、広範囲にわたって均一に拡散され、マイクロ波が石膏ボード板に均一に照射される。これによって石膏ボード板が均一に加熱乾燥される。
【0034】
図7は、本発明によるマイクロ波加熱装置の他の実施例による構成を説明する要部拡大断面図であり、前述した図5と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。図7において、図5と異なる点は、スロット板3を回転駆動させる回転手段として図5に示した駆動モータ12に代えて基部導体2と取付け板16との間に電磁コイル19を配設したものである。
【0035】
この電磁コイル19は、スロット板3の外周縁部の両面を挟む構造で一対のコイル19a,19bが配設されて構成されており、この一対のコイル19a,19bにそれぞれ電流を供給することにより、電磁誘導によりスロット板3に渦電流を発生させ、この渦電流によりスロット板3が回転駆動される。
【0036】
このように構成されるマイクロ波加熱装置においても前述した作用効果と同様な効果が得られる。
【0037】
なお、前述した実施例においては、被加熱物として石膏ボード板をマイクロ波照射による加熱乾燥させた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、一般にマイクロ波が吸収され易く、熱伝導率の低い各種の被加熱物の均一加熱乾燥に適用しても前述と全く同様の効果が得られることは言うまでもない。また、被加熱物として例えば大容量の食料品などを均一加熱させる加熱手段として用いても加熱むらの発生のない均一加熱が実現可能となる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によるマイクロ波加熱装置によれば、スロット板を駆動手段により回転駆動させることにより、マイクロ波を放出する複数のラインスロットが回転移動し、放出されるマイクロ波電力分布を変化させることができるので、被加熱物にマイクロ波電力が均一に付与され、被加熱物の温度上昇が均一化されるので、被加熱物の特定個所へのマイクロ波の集中による温度むらの発生がない均一加熱が実現可能となるなどの極めて優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるマイクロ波加熱装置の一実施例による構成を示す断面図である。
【図2】図1の矢印A方向から見た平面図である。
【図3】本発明によるマイクロ波加熱装置の他の実施例による構成を示す断面図である。
【図4】図3の矢印A方向から見た平面図である。
【図5】図3に示すスロット板の回転駆動構造を示す要部拡大断面図である。
【図6】本発明によるマイクロ波加熱装置のさらに他の実施例による構成を示す断面図である。
【図7】本発明によるマイクロ波加熱装置の他の実施例によるスロット板の回転駆動構造を示す要部拡大断面図である。
【図8】従来のマイクロ波加熱装置の構成を示す断面図である。
【図9】図8に示す回転アンテナの構成を示す拡大平面図である。
【符号の説明】
1 加熱室
1a 開口端
1b 開口端
2 基部導体
2a マイクロ波伝送路
3 スロット板
3a ラインスロット
4 ラジアル導波路
5 ラジアルラインスロットアンテナ
6 回転軸
7 ネジ
8 チョーク
8a チョーク
8b チョーク
9 ガイドローラ
9a ガイドローラ
9b ガイドローラ
10 遮蔽板
11 支持部材
12 駆動モータ
12a 駆動軸
12b 駆動軸
13 導波管
14 マグネトロン
14a マグネトロンアンテナ
15 ベアリング
16 取付け板
17 保持部材
18 結合ブロック
19 電磁コイル
19a コイル
19b コイル

Claims (6)

  1. 加熱室の開口に配設され、かつマイクロ波を伝播させるマイクロ波伝送路を有する基部導体と、
    前記マイクロ波伝送路に結合されてマグネトロンのアンテナから放射されたマイクロ波を伝播させる導波管と、
    前記基部導体の加熱室側に回転自在に配置されて前記マイクロ波伝送路から伝播されたマイクロ波を前記加熱室内に拡散させる複数のラインスロットを有する円盤状のスロット板と、
    前記基部導体の外部に設置されて前記スロット板に回転駆動力を付与する駆動手段と、
    前記スロット板と対向して配設されたリング状のチョークと、
    前記スロット板と対向して前記チョークよりも外周部に配設され、かつ前記スロット板の回転を支持させる複数のガイドローラと、
    を備えたことを特徴とするマイクロ波加熱装置。
  2. 加熱室の開口に配設され、かつマイクロ波を伝播させるマイクロ波伝送路を有する基部導体と、
    前記基部導体の外部に設置され、かつマイクロ波を放射するマグネトロンアンテナを前記マイクロ波伝送路に結合させたマグネトロンと、
    前記基部導体の加熱室側に回転自在に配置されて前記マイクロ波伝送路から伝播されたマイクロ波を前記加熱室内に拡散させる複数のラインスロットを有する円盤状のスロット板と、
    前記基部導体の外部に設置され前記スロット板に回転駆動力を付与する駆動手段と、
    前記スロット板と対向して配設されたリング状のチョークと、
    前記スロット板と対向して前記チョークよりも外周部に配設され、かつ前記スロット板の回転を支持させる複数のガイドローラと、
    を備えたことを特徴とするマイクロ波加熱装置。
  3. 前記スロット板を覆い、かつ前記被加熱物から発散する異物を遮蔽する遮蔽板を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマイクロ波加熱装置。
  4. 前記駆動手段をモータとすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマイクロ波加熱装置。
  5. 前記駆動手段を電磁コイルとすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマイクロ波加熱装置。
  6. 前記スロット板は、2つのラインスロットをハの字状に配置したスロットペアを渦巻き状に配列して形成すること特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載のマイクロ波加熱装置。
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