JP4208248B2 - 送電線鉄塔の嵩上げ方法 - Google Patents

送電線鉄塔の嵩上げ方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4208248B2
JP4208248B2 JP2004067298A JP2004067298A JP4208248B2 JP 4208248 B2 JP4208248 B2 JP 4208248B2 JP 2004067298 A JP2004067298 A JP 2004067298A JP 2004067298 A JP2004067298 A JP 2004067298A JP 4208248 B2 JP4208248 B2 JP 4208248B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tower
steel tower
jack
existing
upper frame
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004067298A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005256343A (ja
JP2005256343A5 (ja
Inventor
国伸 斎藤
重信 柿沼
正弘 岩間
志郎 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tohoku Electric Power Co Inc
Original Assignee
Tohoku Electric Power Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tohoku Electric Power Co Inc filed Critical Tohoku Electric Power Co Inc
Priority to JP2004067298A priority Critical patent/JP4208248B2/ja
Publication of JP2005256343A publication Critical patent/JP2005256343A/ja
Publication of JP2005256343A5 publication Critical patent/JP2005256343A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4208248B2 publication Critical patent/JP4208248B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electric Cable Installation (AREA)

Description

本発明は送電線鉄塔の嵩上げ方法に関する。
送電線の鉄塔は所定の地上高をもって建設されるが、その後の市街地の都市化、樹木の成長による伸びなどによって電線地上高が当初よりも相対的に低くなり、安定した電力の供給や安全性の面から問題となっている。
従来、鉄塔を別の位置に設置し、あるいは樹木を伐採することで対応していたが、用地を買い増しして確保するには費用がかさみ、線下地権者からの伐採の承諾を得るのに困難なことが多い。
この対策として、既設鉄塔の中間を嵩上げして地上高を増すことが行われている。
従来の工法は、既設鉄塔の上部に支線を連結し、その支線下部を既設鉄塔周囲の地上に配したウインチに巻いて支持させつつ、鉄塔内にせり上げ装置を配してせり上げる手法か、既設鉄塔の周囲に高い足場と架台を構築し、この架台にジャッキを設置し、鉄塔の上位部分に外側に張出す受けを設け、これにジャッキの推進部を連結して嵩上げする手法であった。
しかし、これらの方法は、既設鉄塔の周囲に用地を確保しなければならず、市街地ことに密集地での嵩上げ工事を行うことが困難となる点、仮基礎を構築することと鉄塔外部に装置を配することが必要であるので、山地などの傾斜地の鉄塔には適用が困難で、かつ工事が大掛かりとなり、施工費および施工日数が増す点、既設鉄塔の周囲に高い足場と架台を構築するので、活線状態での嵩上げを行えない点に問題があった。
この対策として、既設鉄塔の中間部位に外側に張出すジャッキ架台を設置し、これら架台にジャッキを据付け、上方の鉄塔部分には外側に張出す受け架台を設け、これにジャッキの推進部を連結して嵩上げする方法が提案されている。
この方法は、既設鉄塔の中間高所にジャッキ架台を設けるので、大掛かりな荷役装置を要するうえに、危険を伴う高所作業が不可欠となる点、既設鉄塔で反力を受けるので鉄塔に大きな負荷を掛ける点、嵩上げ高さがジャッキのストロークを超える大きさである場合には、鉄塔の中間の外部架台の分解、ジャッキの取り外しを行い、前回よりも高い位置に再び外部架台とジャッキを設置組み立てしなければならないので、多大な手間と時間がかかる点などで問題があった。
特開平5−214845号公報 特開2002−106207号公報
本発明は前記のような問題点を解消するためになされたもので、その目的とするところは、平地、山地を問わず、66kV〜275kV用の広範囲な既設鉄塔について、外部に架台や支線を要さずに、片側活線状態を維持したまま、簡易、能率的に嵩上げを行うことができる送電線鉄塔の嵩上げ方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、下部架台とこの四隅にそれぞれ据え付けられ推進部上端に上部架台が設けられた四台のジャッキを既設鉄塔内に配し、前記上部架台の上側部とこれと所定の距離隔てた下側部をそれぞれ既設鉄塔の各支柱と角度調整可能及び前後移動調整可能な把持金具にてクランプして一体化し、下側連結位置の近傍で鉄塔支柱を切断し、前記四台の各ジャッキを作動して切断位置よりも上位の鉄塔部分を上部架台とともに所要高さ持ち上げ、持ち上げられている上位鉄塔部分と既設鉄塔部分との間に第1の割り入れ部材を介装連結した後、上部架台と上位鉄塔部分とのクランプを解除して上部架台とともにジャッキを下降させ、次いで、上部架台の上側部と下側部を上位鉄塔部分下部と第1の割り入れ部材にそれぞれクランプして一体化し、第1の割り入れ部材下端部と既設鉄塔部分との連結を解き、ジャッキの作動により上部架台とともに第1の割り入れ部材と上位鉄塔部分とを所要高さ持ち上げ、第1の割り入れ部材と既設鉄塔部分との間に第2の割り入れ部材を介装連結することを特徴としている。
本発明の請求項1によるときには、嵩上げ高さがジャッキの最大ストロークを超えていても、簡易、能率的に嵩上げを行えるとともに、既設鉄塔外部に支線や昇降装置あるいはこれを支える架台などを設けず、既設鉄塔の内部で嵩上げを行うので、周囲の用地確保がいらなくなり、また、鉄塔にジャッキの推進反力が掛からないので、鉄塔の強度などに影響を与ずに済み、片側活線状態のまま簡易に、能率よく鉄塔嵩上げを行うことができる。また、鉄塔内部で嵩上げを行うので、平地、山地、密集した市街地など場所に制限なしに実施できるというすぐれた効果が得られる
送電線鉄塔の嵩上げ装置は、好適には、下部架台、接続台部および上部架台が、それぞれ複数のセグメントからなり、それらセグメントを鉄塔内で連結することにより所望の大きさに作られるようになっている。
これによれば、単位重量が軽いので、山地などでもヘリコプターで運搬して施工を行うことができ、また、セグメントの数の増減で下部架台、接続台部および上部架台の大きさを変更できるので、いちいち鉄塔の大きさに対応した大きさに下部架台、接続台部および上部架台を製作する必要がなく、小さな鉄塔から大型の鉄塔まで広範囲に対応することができ、また割り入れ材の高さ寸法にも自在に対応することができる。
また、送電線鉄塔の嵩上げ装置の把持金具は、好適には、架台または台部に固定されるベース部と、このべース部の先端側の縦アングル状内側用片を備えた第1部体と、前記内側用片との間で鉄塔支柱を挟むための縦アングル状外側用片を備えた第2部体とからなり、内側用片と外側用片は鉄塔支柱の幅を超えた位置でボルト連結されるようになっているとともに、外側用片には、板厚を貫いて伸び鉄塔支柱の外面を強圧する複数の押しボルトを取付けている。
これによれば、鉄塔と架台を強固に把持して一体化することができるので、安定した鉄塔リフトを行なうことができ、しかも鉄塔には連結用のボルト孔を設けなくてよいので、クランプ作業が簡単なものとなる上、鉄塔の強度低下を全く起さないというすぐれた効果が得られる。
さらに好適には、前記把持金具は、第1部体の縦アングル状内側用片がベース部に対して角度可変となっている。
この構成によれば、クランプすべき鉄塔部分が垂直であっても、傾斜していても、1種類のもので自在に対応することができるので、鉄塔形状にマッチした確実なクランプを行なえるとともに、鉄塔形状(垂直、傾斜)に対処するように現合わせで製作する必要がないので、コストを低減することができる。
以下添付図面を参照して本発明の実施例を説明する。
図1(a)は嵩上げ前の送電線鉄塔を示し、(b)は本発明による嵩上げ後の状態を示している。W1,W2は割り入れ鉄塔部分であり、既設鉄塔Tの比較的下部に近い位置に介装接続され、この割り入れ鉄塔部分W1,W2の分だけ高さが増加されている。T’は割り入れ鉄塔部分よりも上位の既設鉄塔部分である。
図2ないし図7は本発明による送電線鉄塔嵩上げ方法の一実施例(ジャッキの最大ストロークを超える嵩上げを実行したケース)を各段階ごとに示している。図2は嵩上げ装置をセットした段階、図3は第1段の嵩上げを行った状態、図4は第1の割り入れ材を介装した状態、図5第1の割り入れ材を接続した状態、図6は第2段の嵩上げを行った状態、図7は第2の割り入れ材を介装した状態である。
図8は図2の詳細を示し、図9は図3の詳細を示しているが、あわせて本発明装置の全体の一例を示している。
図2と図8からわかるように、本発明装置は、概略的には、下部装置部と、ジャッキ装置部と上部装置部から構成され、それらのすべてが既設鉄塔T内に配置される。
嵩上げに際しては、準備作業として、既設鉄塔Tの下部域一面のブレースやステーなどの縦横部材を取り外して、下部域一面を開放状態とする。そして、既設鉄塔Tの基礎部に下部架台1を所望高さ設置する。下部架台1は上部にジャッキ据付架台部1Aを有している。ジャッキ据付架台部1Aと下部架台1は、平面で矩形状をなし、各角部分が既設鉄塔Tの4隅の支柱に対向している。
前記ジャッキ据付架台部1Aの各隅部位には、4本のジャッキ2が据付け固定される。ジャッキ2は、この例では2段テレスコブームを備えた油圧ジャッキが用いられているが、3段テレスコブームでもよいし、さらには油圧式でなく、ねじ式ジャッキなどであってもよい。
前記ジャッキ2の推進部20この例ではブームの先端は、上部架台3に接続されている。
各ジャッキ4の駆動部(この例では油圧ユニット)はジャッキ据付架台部1Aに搭載されてもよいが、通常は鉄塔から離間した操作御監視域に設置され、ここからの遠隔操作で発停がなされる。
上部架台3は下部にこれよりも大きな面積のジャッキ接続台部3Aを、上部には当該領域の鉄塔支柱内に収まる面積の支持台部3Bを一体化しており、それらジャッキ接続台部3A、支持台部3Bを含めた全体が平面で矩形状をなし、各角部分が既設鉄塔Tの4隅の支柱に対向している。
前記下部架台1の各隅部には、把持金具4Cが取り付けられており、また、上部架台3のジャッキ接続台部3Aとこれと高さ方向で隔たった支持台部3Bには、それぞれ把持金具4A,4Bが取り付けられている。
それら把持金具4A,4B,4Cは、後で詳しく述べるが、鉄塔支柱を板厚方向の表裏から把持する構成となっている。
以上のように装置を既設鉄塔内にセットした状態が図2と図8であり、下部架台1の各角に取付けた把持金具4Cによって既設鉄塔の下部の各支柱をクランプする。これで、下部架台1は既設鉄塔と一体化し、安定したベースが構成される。
次いで、ジャッキ2を短縮状態にしたまま、上部架台3のジャッキ接続台部3Aに配置した各把持金具4Aで、既設鉄塔Tのジャッキ推進端近傍の既設鉄塔部位をクランプする。また、ジャッキ接続台部3Aと高さ方向で隔たった支持台部3Bの各把持金具4Bで既設鉄塔Tの中位位置をクランプする。
これらの作業は、ジャッキ接続台部3Aと支持台部3Bの上で行えるので容易であり、下部架台1と上部架台3が作業足場として機能するので、特に足場を組むことも要さないですむ。
これを確認したならば、ジャッキ接続台部3Aの各把持金具4Aでクランプされている部分の下位置で既設鉄塔を切断する。これにより、切断位置より上位の鉄塔部分T’は、各把持金具4A、4Bを介して本発明装置全体で重量が支持される。
この状態で、各ジャッキ2を作動させ推進部を上方に伸ばしてゆく。このときに各ジャッキの推進度合いはある支柱に対するものを基準としてこれに同調するようにエンコーダ2Aで計測する。そして、上部架台1の接続架台部あるいは支持台部等に取付けたジャイロ式の3次元角度センサー11でX軸方向、Y軸方向及びねじれを検出し、検出出力をコンピュータに送って、数値あるいはグラフィックの形式でモニターに出力し常時監視し、各ジャッキの推進度合いを微調整しながら行なう。
こうして、上位鉄塔部分T’は平衡度を保ちながら、ジャッキ2の推進部の最大揚程(たとえば3.2m)上昇させられる。この状態が図3と図9である。
本発明は、鉄塔内の上部架台3で支柱をクランプし、上部架台3を同じく鉄塔内の各ジャッキ2で支え、そのジャッキ2を鉄塔内の基礎上に据付られている下部架台1で支えるので、鉄塔には嵩上げの反力が何ら作用しない。したがって、鉄塔の耐用年数が長いものであっても、余分な負荷を与えないですむ。
上記のように嵩上げしたならば、その状態を保持しつつ、図4のように、割り入れ材W1を既設鉄塔Tと上位鉄塔部分T’の間に挿入し、接続することにより、嵩上げ鉄塔を得る。
図10はこの状態を拡大しており、4本の支柱tの各上部を上位鉄塔部分T’の各支柱にラップさせ、同様に4本の支柱tの各下部を既設鉄塔Tの各支柱にラップさせ、パット材やフィラープレートを当ててボルトナットで締結する。
割り入れ材W1は、支柱tと支柱間を結ぶ縦横の連結材t1から構成されるが、前記割り入れの際には、支柱と連結材を分離しておいて、支柱の接続後に連結材t1を組みつけてもよい。これに代え、あらかじめ2本の支柱とこれをつないだ縦横の連結材をセグメントとし、これを2組用意して、割り入れ時に180度対称位置で既設鉄塔Tと上位鉄塔部分T’に支柱を接続してもよい。後者は、作業性と能率向上に効果的である。
以上の工程で鉄塔は割り入れ材W1が介装された分だけ高さが増加されたものになる。嵩上げ予定高さがこれで十分である場合には、上部架台3の各把持金具4A、4Bを上位鉄塔部分T’からアンクランプし、各ジャッキ2を下降させる。この状態が図5である。そして、あとは上部架台3、ジャッキ2、下部架台1の順に分解して既設鉄塔外に搬出することで工事が完了する。
しかし、嵩上げ予定高さがジャッキの最大ストロークを超える場合には、上部架台3の各把持金具4A、4Bを上位鉄塔部分T’からアンクランプして各ジャッキ2を下降させ、ジャッキの下限位置において、上部架台3の下側と上側の各把持金具4A、4Bを、第1の割り入れ材(すでに鉄塔の一部化している)W1と上位鉄塔部分T’の各支柱にそれぞれクランプする。クランプ方法は前記したものと同じである。
上記工程により、再び第1の割り入れ材を含む上位鉄塔部分T’が上部架台3と一体化して荷重を支持しえる状態になるので、第1の割り入れ材の下端部分と既設鉄塔Tの上端部分の接続を解除し、第1回のときと同じように各ジャッキ2を作動して上部架台3を持ち上げる。この状態が図6である。
そして、この状態を維持しつつ、離間した既設鉄塔Tと第1の割り入れ材の下端部分の間に、第2の割り入れ材W2を挿入し、前述したものと同じように第2の割り入れ材W2の支柱の上下を、第1の割り入れ材の下端部分と既設鉄塔Tの上端部分に接続する。これが図7の状態である。
こうして第2の割り入れ材W2を接続することにより、既設鉄塔Tと第2、第1の割り入れ材W2,W1が一体化し、高さが大きく増す。そこで後は、第1回目の割り入れの場合と同じように、上部架台3の各把持金具4A、4Bを上位鉄塔部分T’からアンクランプし、各ジャッキ2を下降させ、上部架台3、ジャッキ2、下部架台1の順に分解して既設鉄塔外に搬出することで工事が完了し、図1(b)と図11のように高さが増した鉄塔となる。
上記工事においては、鉄塔外部の高い位置に支線や架台、ジャッキなどの外部資材が設けられないこと、それでいて嵩上げを安定して行うことができること、割り入れ材を介装する高さレベルが既設鉄塔の基礎部に近い下部で行われることなどから、片側活線状態で施工することができる。
次に、本発明装置の各部を説明する。
まず、下部架台1と上部架台3は、搬送と既設鉄塔への搬入の容易化、工事対象の既設鉄塔の基礎面積の変化に対応を可能にするため、複数の箱型セグメント5から構成している。
各箱型セグメント5は、図12(a)のように、アングル材を溶接して、たとえば長さと高さと幅を2:1:1のごとき箱枠状にし、補強材を渡したもので、各面に複数のボルト孔50を配設している。下部架台1は、こうした箱型セグメント5を同一平面上で縦横に並べ、また高さ方向にも所望段数積み重ね、隣接するもの同士を図12(b)のようにボルト孔50を介してボルトナット51で連結することで構成される。
次に、ジャッキ据付架台部1Aは、やはり搬送と既設鉄塔への搬入の容易化などのため、比較的薄い複数の盤状セグメント6から構成されている。
各セグメント6は、図13のように、たとえばチャンネル材を矩形枠状に溶接して作られ、各面にはボルト孔が配設される。図13では8つのセグメントを使用しており、隣接する同士はボルトナットで連結される。4隅のセグメントは、ジャッキ据付のためのプレート60を固定している。
そして、各セグメントの下面側は、下部架台1を構成している箱型セグメント5にボルトナットで連結される。
上部架台3の接続台部3Aも、同様に比較的薄い複数の盤状セグメント7から構成されている。
各セグメント7は、図14(a)(b)のようにたとえばチャンネル材を矩形枠状に溶接して作られ、各面にはボルト孔が配設される。この例では長方形状の6つのセグメント7Aと、正方形状の4つのセグメント7Bとし、隣接するもの同士をボルトナットで連結している。4隅のセグメントには、上面に把持金具取付けのためのプレート70が固定され、また、下面にはジャッキ2の推進部に対する接続金具71が固定されている。そして、
上部架台3の支持台部3Bも、同様に比較的薄い複数の盤状セグメント8から構成されている。
各セグメントは、図15のようにたとえばチャンネル材を矩形枠状に溶接して作られ、各面にはボルト孔が配設される。この例では長方形状の2つのセグメントとし、隣接するもの同士をボルトナットで連結している。セグメントの4隅には、把持金具取付けのためのプレート80が固定されている。各セグメントの下面側は、上部架台3を構成している箱型セグメント5にボルトナットで連結される。
次に、把持金具4A、4Bは、基本的には、図16のように、第1部体9Aと、常態においてこれと分離した第2部体9Bとからなっている。第1部体9Aは、上部架台3上に固定されるべきベース部90と縦アングル状内側用片91を備えている。第2部体9Bは、前記内側用片91との間で鉄塔支柱を挟む縦アングル状外側用片92を備えている。
前記内側用片91と外側用片92は、鉄塔支柱の幅を超えた両側位置にボルト孔910、920が設けられており、図16(b)のように、鉄塔支柱を挟んだ状態でそれらボルト孔を通したボルトとナット93で緊締することで連結されるようになっている。
さらに、外側用片92には、左右のボルト孔の間に1つ以上の雌ねじ孔922が設けられており、この雌ねじ孔922に押しボルト94が螺挿され、鉄塔支柱tの外面を強圧して強固な把持を行なうようにしている。前記ボルト孔と雌ねじ孔は、高さ方向で複数組が配設される。
このように、押しボルト94でクランプを図るので、鉄塔支柱(割り入れ材を含む)にはボルト孔を設けなくてもよくなる。このため、第1にノッチ作用による鉄塔の強度低下を招かない。第2に鉄塔にボルト孔加工を要さず、内側用片と外側用片と鉄塔の3枚の部材のボルト孔の位置決め整合操作を要さないので、作業性が非常によく、能率的となる。
図21は本発明装置の別な実施例2を示している。前記実施例では把持金具4B、4Aの第1部体9Aにおけるベース部90と内側用片91が剛結して角度が一定であるが、この実施例では、図17と図18に示されるように、ベース部90と内側用片91が分離され、第1部体9Aがべース部(固定用部)90に対して角度可変な態様となっている。
この態様においては、第1部体9Aの内側用片91の背面側に、突片95が固設されており、該突片95が上部架台3に配置されたベース部90の先端に軸部材96で枢着されている。
また、角度調整のためのアジャスター9Cが設けられている。このアジャスター9Cは、たとえば、べース部90に固定したブラケット900を通して延びるアイボルト97を、突片95に基部を固定したヨーク950に嵌めあわせ、軸部材98で連結して構成される。これにより、ナットを緩めてアイボルト97の突き出し長さを変えることで第1部体9Aを垂直から所要傾斜角度まで変化できる。
したがって、一種類の金具で施工対象の鉄塔支柱の角度に自在に対応させることができる。また、割り入れ前の鉄塔支柱が傾斜しているのに対し、割り入れ材W1,W2の支柱が垂直である場合に自在に対応することができ、クランプ力の導入を確実、安定化することができる。
さらに好適には、べース部90が上部架台3に対して前後移動調整可能とされる。このため、べース部90に上部架台3からのボルトに相対移動可能にする長孔を設け、べース部よりも後方の上部架台3にはブラケットを設け、これとべース部90間を押し引きボルト99で連結している。
また、下部架台1を既設鉄塔Tと連結して振れ止めを図る把持金具4Cも、好適には、図19と図20に示されるように、第1部体がべース部(固定用部)90’に対して角度可変な態様のものが用いられる。
すなわち、ベース部90’は合体により三角状を呈して下部架台1の側面に固定されるようになっており、ベース部90の突端にはアームプレート9Dの後端が枢着されている。アームプレート9Dの先端に第1部体9Aの背面側から延びる突片95が枢着されている。
この態様は2箇所の屈折点を有するので、下部架台1と既設鉄塔の支柱の距離がどのようなものであっても、また既設鉄塔の支柱の角度がどのようなものであっても、自在に対応することができる。把持金具4Cの第1部体9A、第2部体9Bは前記上部架台3のそれと共用であるから説明は省略する。
他の構成は、第1実施例と同様であるから、説明は援用する。
既設鉄塔の嵩上げ工事に広く適用することができる。
(a)配設鉄塔の斜視図、(b)は本発明を適用して嵩上げした状態の斜視図である。 本発明の鉄塔嵩上げ方法において、嵩上げ装置をセットした段階の正面図である。 鉄塔を嵩上げリフトした段階の正面図である。 第1の割り入れ材を介装した段階の正面図である。 第1の割り入れが完了し、ジャッキを下降させた段階の正面図である。 第2回目の嵩上げリフト状態を示す正面図である。 第2の割り入れ材を介装した状態の正面図である。 図2の拡大図である。 図3の拡大図である。 第1の割り入れが終わった状態の鉄塔を示す部分的正面図である。 第2の割り入れが終わった状態の鉄塔を示す部分的正面図である。 (a)は本発明装置における下部架台構成部材を示す斜視図、(b)は連結状態の部分的断面図である。 本発明装置におけるジャッキ据付架台部の一例を示す平面図である。 (a)は接続架台部の一例を示す平面図、(b)は側面図である。 支持架台部の平面図である。 (a)は本発明における把持金具の一例を示す平面図、(b)は使用状態を示す平面図である。 本発明装置の別な実施例を使用状態で示す正面図である。 (a)は第2実施例の把持金具の側面図、(b)は(a)のX−X線に沿う断面図である。 第2実施例の把持金具を使用状態で示す平面図である。 第2実施例の下部架台用把持金具の側面図である。 第2実施例の下部架台用把持金具の平面図である。
符号の説明
T 既設鉄塔
T’ 上位鉄塔部分
W1,W2 割り入れ材
1 下部架台
2 ジャッキ
3 上部架台
3A 接続台部
3B 支持台部
4A,4B 4C把持金具
5,6,7,8 セグメント
9A 第1部体
9B 第2部体
9C 角度調整用アジャスター
90 べース部
91 内側用片
92 外側用片
94 押しボルト

Claims (1)

  1. 下部架台とこの四隅にそれぞれ据え付けられ推進部上端に上部架台が設けられた四台のジャッキを既設鉄塔内に配し、前記上部架台の上側部とこれと所定の距離隔てた下側部をそれぞれ既設鉄塔の各支柱と角度調整可能及び前後移動調整可能な把持金具にてクランプして一体化し、下側連結位置の近傍で鉄塔支柱を切断し、前記四台の各ジャッキを作動して切断位置よりも上位の鉄塔部分を上部架台とともに所要高さ持ち上げ、持ち上げられている上位鉄塔部分と既設鉄塔部分との間に第1の割り入れ部材を介装連結した後、上部架台と上位鉄塔部分とのクランプを解除して上部架台とともにジャッキを下降させ、次いで、上部架台の上側部と下側部を上位鉄塔部分下部と第1の割り入れ部材にそれぞれクランプして一体化し、第1の割り入れ部材下端部と既設鉄塔部分との連結を解き、ジャッキの作動により上部架台とともに第1の割り入れ部材と上位鉄塔部分とを所要高さ持ち上げ、第1の割り入れ部材と既設鉄塔部分との間に第2の割り入れ部材を介装連結することを特徴とする送電線鉄塔の嵩上げ方法。
JP2004067298A 2004-03-10 2004-03-10 送電線鉄塔の嵩上げ方法 Expired - Lifetime JP4208248B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004067298A JP4208248B2 (ja) 2004-03-10 2004-03-10 送電線鉄塔の嵩上げ方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004067298A JP4208248B2 (ja) 2004-03-10 2004-03-10 送電線鉄塔の嵩上げ方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2005256343A JP2005256343A (ja) 2005-09-22
JP2005256343A5 JP2005256343A5 (ja) 2006-03-23
JP4208248B2 true JP4208248B2 (ja) 2009-01-14

Family

ID=35082347

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004067298A Expired - Lifetime JP4208248B2 (ja) 2004-03-10 2004-03-10 送電線鉄塔の嵩上げ方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4208248B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102174863A (zh) * 2011-03-21 2011-09-07 江苏省电力公司无锡供电公司 具有高低杆增补检修平台的输电线路塔
KR101248604B1 (ko) * 2012-07-04 2013-04-02 (주)서해전설 철탑인상장치, 이 장치를 이용한 철탑인상방법 및 철탑보수방법

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008121344A (ja) * 2006-11-14 2008-05-29 Sankin B & G Kk 既設構造体の支柱の嵩上げ方法、農業用温室の支柱の嵩上げ方法およびそれらに使用する継手部材
KR101306208B1 (ko) * 2011-12-23 2013-09-09 한국전력공사 송전철탑 인상 장치
KR101364283B1 (ko) * 2012-01-16 2014-02-18 주식회사백상 사용 중인 탑의 중간부 길이 확장 장치 및 방법
KR101491212B1 (ko) 2012-11-02 2015-02-06 브이에스엘코리아 주식회사 트러스 구조 건물지붕의 증고 및 증층방법
KR101567628B1 (ko) 2012-11-02 2015-11-10 브이에스엘코리아 주식회사 증고 및 증층을 위한 잭업장치
JP6467202B2 (ja) * 2014-11-21 2019-02-06 株式会社九建 鉄塔の主柱材取替工法
CN110939309B (zh) * 2019-11-26 2021-10-26 闽江学院 一种桁架可升降的输电塔
KR102332639B1 (ko) * 2021-07-29 2021-12-01 위드비웰 주식회사 모듈식 건축을 위한 고중량물 자가인양방법

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102174863A (zh) * 2011-03-21 2011-09-07 江苏省电力公司无锡供电公司 具有高低杆增补检修平台的输电线路塔
KR101248604B1 (ko) * 2012-07-04 2013-04-02 (주)서해전설 철탑인상장치, 이 장치를 이용한 철탑인상방법 및 철탑보수방법
WO2014007563A2 (ko) * 2012-07-04 2014-01-09 (주)서해전설 철탑인상장치, 이 장치를 이용한 철탑인상방법 및 철탑보수방법
WO2014007563A3 (ko) * 2012-07-04 2014-02-20 (주)서해전설 철탑인상장치, 이 장치를 이용한 철탑인상방법 및 철탑보수방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005256343A (ja) 2005-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9879441B2 (en) Modular monopole tower foundation
US10041270B2 (en) Utility tower lifting apparatus and method
CA2229850C (en) Apparatus and method for a modular lifting and shoring system
US10801755B1 (en) Apparatuses and methods for simplified installation of solar panels
JP4208248B2 (ja) 送電線鉄塔の嵩上げ方法
US11680411B2 (en) System and method of assembling and installing commercial roofing
JP2009091123A (ja) 鉄塔用クレーン
EP1677001A2 (en) System for removing the cover roof from a wind turbine
JP3446153B2 (ja) 建築物の施工方法
CN112609583A (zh) 钢箱系杆拱桥钢结构施工体系及施工方法
JP2016529424A (ja) 足場
CN218405428U (zh) 一种柱体转运操作装置
JP5980740B2 (ja) 鉄塔の嵩上げ方法および装置並びに建設方法および装置
CN113795642A (zh) 用于将塔架或塔架段从非竖立位置枢转至竖立位置的工具布置结构
JP5356091B2 (ja) クレーンガーダー交換方法およびクレーンガーダー交換装置
CN209760040U (zh) 一种方便高强螺栓施工的移动挂篮
JP3242775B2 (ja) 竪型容器の据付方法
JPH07301026A (ja) ポール柱地上組立工法およびその装置
CN109706841B (zh) 一种方便高强螺栓施工的移动挂篮的施工方法
US20240175277A1 (en) Load dispersion-type indoor lifting apparatus for prefabricated steel structure and method of installing prefabricated steel structure by using same
CN115596247B (zh) 一种斜拉式全柱体拆除转运操作架及其施工方法
CN214116305U (zh) 钢箱系杆拱桥钢结构施工体系
CN218932899U (zh) 一种少支架法桁架及拱肋整体定位胎架
CN215168592U (zh) 一种可以调节高度的多功能电力铁塔
JP3175827B2 (ja) ケーブル撤去装置用架台

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060126

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060203

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080205

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080407

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080603

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080729

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080930

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081020

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4208248

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121031

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131031

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term