JP4208220B2 - 電源システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電源システムに関し、特に、エネルギーの利用効率が高い可搬型の電源システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、民生用や産業用のあらゆる分野において、様々な化学電池が使用されている。例えば、アルカリ乾電池やマンガン乾電池等の一次電池は、時計やカメラ、玩具、携帯型の音響機器等に多用されており、我が国に限らず、世界的な観点からも最も生産数量が多く、安価かつ入手が容易という特徴を有している。
【0003】
一方、ニッケル・カドミウム蓄電池やニッケル・水素蓄電池、リチウムイオン電池等の二次電池は、近年普及が著しい携帯電話や携帯情報端末(PDA)、デジタルビデオカメラやデジタルスチルカメラ等の携帯機器に多用されており、繰り返し充放電ができることから経済性に優れた特徴を有している。また、二次電池のうち、鉛蓄電池は、車両や船舶の起動用電源、あるいは、産業設備や医療設備における非常用電源等として利用されている。
【0004】
ところで、近年、環境問題やエネルギー問題への関心の高まりに伴い、上述したような化学電池の使用後の廃棄に関する問題やエネルギー変換効率の問題がクローズアップされている。
特に、一次電池においては、上述したように、製品価格が安価で入手が容易なうえ、電源として利用する機器も多く、しかも、基本的に一度放電されると電池容量を回復することができない、一回限りの利用(いわゆる、使い捨て)しかできないため、年間の廃棄量が数百万トンに上っている。ここで、化学電池全体では、リサイクルにより回収される比率は、概ね20%程度に過ぎず、残りの80%程度が自然界に投棄又は埋め立て処理されている、とする統計資料もあり、このような未回収の電池に含まれる水銀やインジウム等の重金属による環境破壊や、自然環境の美観の悪化が懸念されている。
【0005】
また、エネルギー資源の利用効率の観点から上記化学電池を検証すると、一次電池においては、放電可能エネルギーの概ね300倍のエネルギーを使用して生産されているため、エネルギー利用効率が1%にも満たない。これに対して、繰り返し充放電が可能で経済性に優れた二次電池であっても、家庭用電源(コンセント)等から充電を行う場合、発電所における発電効率や送電損失等により、エネルギー利用効率が概ね12%程度にまで低下してしまうため、必ずしもエネルギー資源の有効利用が図られているとは言えなかった。
【0006】
そこで、近年、環境への影響が少なく、かつ、30〜40%程度の極めて高いエネルギー利用効率を実現することができる、いわゆる、燃料電池が注目され、車両用の駆動電源や家庭用のコジェネレーションシステム等への適用を目的として、あるいは、上述したような化学電池の代替えを目的として、実用化のための研究、開発が盛んに行われている。なお、燃料電池の具体的な構成等については、発明の詳細な説明において詳述する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、今後、燃料電池等のエネルギー利用効率が高い電源システムを小型軽量化して、可搬型又は携帯型のポータブル電源、例えば、上述したような化学電池の代替え(互換品)として適用するためには、様々な問題を解決する必要がある。
【0008】
具体的には、例えば、化学電池においては、基本的に正極及び負極の端子を負荷に接続するだけで、所定の電圧及び電流が供給されて負荷を駆動することができるのに対して、燃料電池等においては、燃料の化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する発電器としての機能を有しているので、負荷を適切に駆動するために、電気エネルギーの発生量を調整制御する必要がある。
【0009】
一方、発電器は、一般に、出力している電力に応じて発電効率が異なり、限られた電力領域においてのみ、最大(最高)の発電効率が実現される。そのため、発電器(燃料電池等)に接続された負荷の駆動状態が変化した場合、その変化に応じて、上記電気エネルギーの発生量(出力電力に相当)を調整制御すると、高い発電効率を確保することができなくなり、発電用燃料の利用/変換効率の低下を招くという問題を有していた。
【0010】
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑み、燃料電池等の電源システムをポータブル電源に適用する場合に、高い発電効率を確保しつつ、負荷の駆動状態に応じた適切な電力を出力することができる電源システムを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電源システムは、発電用燃料が封入された燃料封入部と、該燃料封入部から供給される前記発電用燃料を用いて電気エネルギーを発生する発電モジュールと、を備え、
前記発電モジュールは、前記電気エネルギーが供給される所定の負荷の駆動状熊に応じて、前記電気エネルギーの発生量を設定制御する出力設定制御手段と、
前記発電用燃料を改質して改質ガスを供給する改質部と、前記改質ガスを用いて電気エネルギーを発生する発電部本体と、をそれぞれ有する複数のセットを備える発電部と、
を有し、前記複数のセットは、全てが互いに異なる発電能力であって且つ特定の発電部を基準として、各々2倍(n=1、2、3、・・・)の発電能力を備え、前記出力設定制御手段は、前記複数のセットのうち、前記負荷の駆動状態に応じて選択的に設定された各セットの前記改質部に対して、個別に前記発電用燃料を供給する燃料制御部と、前記負荷の駆動状態に応じて、前記燃料制御部を起動するとともに、選択的に設定された当該改質部を、燃料改質反応を促進する状態に個別に設定制御する起動部と、を有し、前記複数のセットのうち、前記負荷の駆動状態に応じて選択的に設定された各セットの前記発電部本体から個別に前記電気エネルギーを発生させることによって前記電気エネルギーの発生量を設定制御することを特徴としている。
【0012】
すなわち、燃料封入部(燃料パック)に充填、封入された液体又は気体からなる発電用燃料、又は、該発電用燃料から供給される特定の成分(例えば、水素)を用いて発電を行う発電モジュール(発電器)を備えたポータブル型の電源システムにおいて、発電モジュールは、複数のセットに分割され、電源システムに接続される負荷の駆動に必要とされる電気エネルギーに応じて、出力設定制御手段により該複数のセットの動作状態(発電状態)が制御されるように構成されている。
【0013】
これにより、負荷の駆動状態に対応した電気エネルギーが発生されるように、所定のセットが起動され、かつ発電部が最も発電効率の良い動作状態になるように制御されるので、負荷の駆動状態が変動した場合であっても、該変動に対応した適切な電気エネルギーを高効率で発生して出力することができ、発電用燃料の浪費を抑制して、化石燃料等のエネルギー資源の利用/変換効率を大幅に高めた電源システムを提供することができる。
【0015】
本発明では、所定(一定)の発電能力を備えた発電部を動作させる数、又は、各々異なる発電能力を備えた発電部の選択を、電気エネルギーが供給される負荷の駆動状態に応じて設定制御する。
これにより、各発電部を高い発電効率で動作させつつ、動作する発電部の数、又は、発電能力を制御することにより、任意の電気エネルギーを高い発電効率で発生して、負荷に適切に供給することができるので、発電用燃料の浪費を抑制して、エネルギー資源の利用/変換効率を大幅に向上することができる。
【0016】
ここで、上記複数のセットは、全てが互いに異なる発電能力であって且つ特定のセットを基準として、各々2倍(n=1、2、3、・・・)の異なる発電能力を備えているように構成している。
これにより発電部を高い発電効率で動作させつつ、選択するセットの発電能力の組合せにより、基準となる発電部能力の2倍、3倍、4倍、・・・2n+1倍の2n+1段階の発電能力を、少ない数のセットで実現することができるので、上記出力設定制御部の処理負担を軽減しつつ、負荷の駆動状態の変動に対応して設定される電気エネルギーの総量を細かく調整することができ、発電用燃料の浪費を抑制して、エネルギー資源の利用/変換効率を大幅に向上することができる。
【0017】
このように、上記出力設定制御部は、電気エネルギーが供給される負荷の駆動状態に応じて、複数の発電部本体への発電用燃料を改質した改質ガスの供給量を制御して、電気エネルギーの発生量を制御するように構成されている
これにより、各発電部本体に供給される発電用燃料を改質した改質ガスの量を調整して、負荷の駆動状態に対応し、かつ、最も発電効率が高くなるように、各発電部本体の動作状態を制御して適切な電気エネルギーを発生、出力することができるので、電源システムとしての燃料消費量の削減及び発電効率の向上を図ることができ、少ない燃料で長時間の発電を可能とすることができる。
【0018】
また、上記複数のセットの前記発電部本体は、各々、発電用燃料を改質した改質ガスが供給される燃料極と、空気中の酸素が供給される空気極と、を備え、燃料極及び空気極における電気化学反応により、電気エネルギーを発生するように構成されているものであってもよい。
【0019】
すなわち、発電モジュール(各セット)における電気エネルギーの発生方法(発電方法)は、発電用燃料を用いた電気化学反応によるもの、例えば、各発電部本体を構成する燃料極(カソード)に供給される発電用燃料を改質した改質ガス(水素)と、空気極(アノード)に供給される酸素による電気化学反応により電気エネルギーを発生する燃料電池を良好に適用することができる。
【0020】
これにより、汎用の化学電池に比較して、極めてエネルギー利用効率の高い燃料電池発電手段を適用することができるので、電気エネルギーの効率的な発生(発電)を行うことができ、エネルギー資源の消費量を削減して有効な利用を図ることができる。
【0021】
ここで、本発明に係る電源システムに用いる発電用燃料として、メタノールや天然ガス等の水素を含む燃焼性の液体(又は、液化)燃料又は気体燃料を適用し、改質部内で改質ガス化する。これにより、比較的簡易な構成で電気化学反応や燃焼反応を促進して、所望の電気エネルギーを発生することができるので、電源システムの小型化及びエネルギーの利用/変換効率の向上を図ることができる。
【0022】
なお、本発明に係る電源システムは、発電モジュールにより発生される電気エネルギーが、各種汎用の化学電池のうちの1種と同等の電気的特性を示すように構成され、さらに、燃料封入部及び発電モジュールを組み合わせた物理的外形形状が、汎用の化学電池のうちの1種の形状及び寸法と同等に構成されているものであってもよく、これによれば、電気的特性及び外形形状において、汎用の化学電池との互換性を有することになるので、極めてエネルギー変換効率の高い電源システムを既存の電池の市場に支障なく普及させることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電池システムについて、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る電源システムの基本構成を示すブロック図である。
本発明に係る電源システムは、図1に示すように、大別して、発電用燃料が封入された燃料パック10(燃料封入部)と、燃料パック10から供給される発電用燃料に基づいて、電気エネルギーを発生(発電)する発電モジュール20と、を有して構成されている。
【0024】
<第1の実施形態>
以下、本発明に係る電源システムの各構成について、第1の実施形態を示して具体的に説明する。
電源システムは、燃料により発電し、負荷に電気エネルギーを供給する発電モジュール20と、発電モジュール20に燃料を供給する燃料パック10と、から構成されている。
(A)燃料パック10
燃料パック10は、その組成に水素を含有する液体(又は、液化)燃料又は気体燃料が、充填、封入された密閉性の高い燃料貯蔵容器であって、上記発電モジュール20に対して、一体的に結合された構成、又は、着脱可能に結合された構成を有している。燃料パック10に封入された発電用燃料は、(燃料パック10が発電モジュール20に結合された状態でのみ)出力制御部23を介して、発電部21において負荷(図示を省略)に出力される電気エネルギーを生成するために必要な所定の供給量が取り込まれる。
【0025】
ここで、燃料パック10は、上記燃料貯蔵容器としての機能を有しつつ、特定の環境下において、元来自然界に存在し、かつ、自然を構成する物質への変換が可能な材料により構成されていることが好ましい。
すなわち、燃料パック10は、例えば、自然界に投棄又は埋め立て処理された場合であっても、土壌中の微生物や酵素等の働き、あるいは、太陽光線の照射、雨水や大気等により、自然界に無害な物質(元来自然界に存在し、かつ、自然を構成する物質、例えば、水と二酸化炭素等)に変換される各種の分解反応、例えば、生分解性や光分解性、加水分解性、酸化分解性等の分解性を有し、かつ、封入される燃料との接触により、少なくとも短期間で分解される恐れがなく、また、封入される燃料を、少なくとも短期間で燃料としての利用が不可能となるほど変質させるものではなく、さらに、外的な物理適応力に対して十分な強度を有する特性を備えた高分子材料(プラスチック)により構成することができる。
【0026】
また、燃料パック10は、人為的な加熱・焼却処理や薬品・化学処理等を行った場合であっても、有機塩素化合物(ダイオキシン類;ポリ塩化ジベンゾパラジオキシン、ポリ塩化ジベンゾフラン)や塩化水素ガス、重金属等の有害物質、環境汚染物質の発生が少ない、又は、抑制された材料により構成されているものであってもよい。
【0027】
なお、上述したように、化学電池のリサイクルによる回収率は、僅か20%程度に過ぎず、残りの80%程度が自然界に投棄又は埋め立て処理されている現状を鑑みると、燃料パック10の材料としては、生分解性プラスチックを適用することが望ましく、具体的には、石油系又は植物系原料から合成される化学合成型の有機化合物を含む高分子材料(ポリ乳酸、脂肪族ポリエステル、共重合ポリエステル等)や、微生物産生型のバイオポリエステル、トウモロコシやサトウキビ等の植物系原料から抽出されるでんぷんやセルロース、キチン、キトサン等からなる天然物利用型の高分子材料等を良好に適用することができる。
【0028】
また、本実施形態に係る電源システムに用いられる発電用燃料としては、少なくとも、発電用の燃料が封入された上記燃料パック10が、自然界に投棄又は埋め立て処理されて、大気中や土壌中、水中等に漏れ出した場合であっても、自然環境に対して汚染物質とならず、かつ、後述する発電モジュール20の発電部21において、高いエネルギー変換効率で電気エネルギーを発生することができる燃料、具体的には、メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコールからなる液体燃料や、ジメチルエーテル、イソブタン、天然ガス(CNG)等の炭化水素からなる液化ガス、水素ガス等の常温、常圧下で気体である気体燃料を良好に適用することができる。
【0029】
このような構成を有する燃料パック10及び発電用燃料によれば、燃料パック10が分解性を有する高分子材料により構成され、かつ、発電用燃料として、自然界において、アルコールや炭化水素等の元来自然界に存在する無害な物質に分解しやすい物質を適用することにより、仮に、自然界に投棄又は埋め立て処理された場合や、人為的な焼却処分や薬品処理等された場合であっても、自然環境に対して大気や土壌、水質の汚染、あるいは、人体に対する環境ホルモンの生成等の悪影響を及ぼすことを大幅に抑制することができる。
【0030】
また、燃料パック10を発電モジュール20に対して、着脱可能に構成することにより、封入された発電用燃料の残量が減少した場合やなくなった場合には、燃料パック10への発電用燃料の補充や燃料パック10の再利用(リサイクル)を行うことができるので、燃料パック10や発電モジュール20の廃棄量を大幅に削減することができる。また、単一の発電モジュール20に対して、新たな燃料パック10を交換して取り付けることができるので、汎用の化学電池と同様に、簡便な使用形態を提供することができる。さらに、仮に、発電モジュール20から取り外された使用済みの燃料パック10が自然界に投棄、又は、埋め立て処理等された場合であっても、自然界において無害な物質に分解されるので、自然環境に及ぼす影響を大幅に抑制することができる。
【0031】
(B)発電モジュール20
図2は、本実施形態に係る電源システムに適用される発電モジュールの第1の実施形態の要部構成を示すブロック図であり、図3は、本実施形態に係る発電モジュールに適用される発電部の具体構成例を示す概略構成図である。ここで、本実施形態に係る電源システムにおいては、発電モジュールを構成する発電部の例として、燃料改質方式を採用した固体高分子型の燃料電池の構成を示して説明する。
【0032】
発電モジュール20は、図1に示すように、燃料パック10から供給される発電用燃料を用いて、少なくとも、電源システムに接続された負荷に対して、駆動電源(電圧/電流)となる電気エネルギーを発生(発電)、出力する発電部21と、負荷の駆動状態(負荷駆動情報)に基づいて、発電部21の動作状態を制御するための動作制御信号を出力制御部23に出力する動作制御部22と、動作制御信号に基づいて、発電部21における起動動作や電気エネルギーの発生量(発電量)等の動作状態を制御する出力制御部23と、を有して構成されている。ここで、動作制御部22及び出力制御部23は、本発明における出力設定制御部を構成している。
【0033】
動作制御部22は、発電モジュール20の内部で生成、あるいは、発電モジュール20の外部から供給される動作電源(電気エネルギー)により動作し、本実施形態に係る電源システムに接続された負荷の駆動状態に関する情報(負荷駆動情報)に基づいて、後述する発電部21の動作状態を制御する。具体的には、発電部21が駆動(発電)していない状態で、負荷を起動する指令を検出した場合には、後述する出力制御部23に対して、発電部21を起動させるための動作制御信号を出力し、また、発電部21が駆動している状態で、負荷を停止する指令を検出した場合には、出力制御部23に対して、発電部21を停止させるための動作制御信号を出力する。
【0034】
一方、発電部21が駆動している状態で、負荷の駆動状態の変動を検出した場合には、出力制御部23に対して、発電部21から負荷に供給される電気エネルギーが負荷の駆動状態に対応した適切な値となるように、発電部21における電気エネルギーの発生量(出力電力)を調整するための動作制御信号を出力する。
【0035】
ここで、動作制御部22において検出される指令等の負荷の駆動状態に関する情報(負荷駆動情報)とは、負荷となる周辺機器等のデバイス側から、その駆動状態(起動/変動)に応じて出力される特定の情報信号であってもよいし、汎用の化学電池のように正極と負極のみにより負荷と電気的に接続された構成にあっては、例えば、後述する待機状態において、正極及び負極を介して、負荷に対して常時モニタ電圧を供給して、その変動を常時監視することにより、負荷の起動状態を検出し、また、後述する定常状態において、正極及び負極を介して、負荷に供給される駆動電源となる電気エネルギー(特に、駆動電圧)の変動を常時監視することにより、負荷の変動状態を検出するものであってもよい。
【0036】
また、出力制御部23は、図2に示すように、上記動作制御部22からの動作制御信号に基づいて、発電部21を駆動状態に移行(起動)する制御を行う起動部23aと、発電部21への発電用燃料(水素ガス)の供給量を制御する燃料制御部23bと、発電部21への空気(酸素ガス)の供給量を制御する空気制御部23cと、を有して構成され、発電部21は、燃料改質方式の固体高分子型燃料電池の構成を有し、図2に示すように、燃料制御部23bを介して供給される発電用燃料を改質して、個別に発電用燃料に含有される水素をガス化する複数の改質部211b、212b、213b、・・・(以下、便宜的に「改質部21b」とも記す)と、各改質部211b、212b、213b、・・・を介して供給される改質ガス(水素ガス)及び空気制御部23cを介して供給される酸素ガスを用い、電気化学反応により所定の電気エネルギーを個別に発生する複数の発電部本体211a、212a、213a、・・・(以下、便宜的に「発電部本体21a」とも記す)と、を有して構成されている。
【0037】
ここで、起動部23aは、発電部21(発電部本体21a及び改質部21b)が駆動していない状態で、動作制御部22から発電部21を起動させるための動作制御信号を受け取ると、燃料制御部23b及び空気制御部23c(燃料制御部23bのみの場合もある)並びに改質部21bを制御して、所定の電気エネルギーを発生する動作状態(定常状態)に移行させる。
【0038】
具体的には、まず、動作制御部22により、負荷の駆動状態に応じた所望の電気エネルギーを発生するために必要な発電用燃料の供給量、及び、発電部本体21a及び改質部21bのセット(詳しくは後述する)の数が設定され、該設定に係る動作制御信号が起動部23aに出力される。そして、起動部23aは、該動作信号を受け取ると、設定された各セットの改質部21bに対して、所定量の発電用燃料を供給するように燃料制御部23bを起動するとともに、改質部21bにおける燃料改質反応を促進する状態(以下、便宜的に「燃料改質条件」という;例えば、後述する温度条件)に設定制御する。これにより、上記設定された各セットの発電部本体211a、212a、213a、・・・に対して、改質ガス(水素ガス)及び酸素ガスが供給されることにより、各発電部本体211a、212a、213a、・・・毎に所定の電気エネルギーが発生される。
【0039】
また、発電部21が駆動している状態で、動作制御部22から発電部21を停止させるための動作制御信号を受け取ると、少なくとも、燃料制御部23b(燃料制御部23b及び空気制御部23cの場合もある)並びに改質部21bを制御して、改質部21bへの発電用燃料の供給及び改質部21bにおける燃料改質条件を解除することにより、動作状態にある発電部本体21aへの水素ガス(H)の供給を停止して、該発電部本体21aにおける電気エネルギーの発生(発電)が停止された待機状態に移行させる。
【0040】
燃料制御部23bは、起動部23aを介して、動作制御部22から出力される動作制御信号に基づいて、発電部21において、上記所望の電気エネルギーを生成、出力するために必要な量の水素ガス(H)となる分の燃料や水等を、燃料パック10から取り込んで、動作制御信号に基づいて設定された改質部21bにより水素ガス(H)に改質して、対応する発電部本体21aの燃料極31(図3参照)に供給する制御を行う。また、空気制御部23cは、各発電部本体21aの空気極32(図3参照)に供給する酸素ガス(O)の量を制御する。
【0041】
これらの制御部23a、23b、23cにより、発電部21(動作制御部22により設定された改質部21b及び発電部本体21aの各セット)への発電用燃料又は水素ガス(H)及び酸素ガス(O)の供給や、燃料改質条件の設定を制御することにより、該発電部本体21aにおける電気化学反応の進行状態が制御され、発電部本体21a全体(発電部21)の電気エネルギーの発生量(出力電力)及び発電効率が制御される。
【0042】
なお、空気制御部23cは、発電部21(発電部本体21a)における単位時間当たりの酸素の最大消費量に相当する空気を供給することができるものであれば、発電部本体21aの空気極32に供給する酸素ガス(O)の量を制御することなく、動作時(定常状態)に常に供給するように設定されていてもよい。すなわち、出力制御部23は、電気化学反応の進行状態を燃料制御部23bのみで制御し、空気制御部23cの代わりに起動部23aからの電気的制御を要しない通気孔を設け、発電部21における電気化学反応に用いられる最低限以上の量の空気が通気孔を介して、常時供給されるように構成されているものであってもよい。
【0043】
発電部21は、均一な発電能力を備えた複数の発電部本体211a、212a、213a、・・・と、該発電部本体211a、212a、213a、・・・の発電能力に応じた均一な燃料改質能力を備えた複数の改質部211b、212b、213b、・・・と、を備え、図2に示したように、例えば、改質部211b及び発電部本体211a、改質部212b及び発電部本体212a、改質部213b及び発電部本体213a、・・・からなる複数のセットA1、A2、A3、・・・を構成し、動作制御部から出力される負荷の駆動状態に応じた動作制御信号に基づいて、起動部23a及び燃料制御部23b等により、各セットA1、A2、A3、A4、・・・毎に動作状態が制御される。
【0044】
すなわち、改質部21bは、負荷の駆動状態に基づいて動作制御部22により設定された所定の数の改質部211b、212b、213b、・・・に対して、燃料制御部23bを介して燃料パック10から取り込まれた所定の量の発電用燃料が個別に供給されるとともに、燃料改質条件が設定されることにより、該発電用燃料に含まれる水素成分を抽出してガス化し、所定量の改質ガスを生成し、対応する各発電部本体21aに個別に供給する。
【0045】
ここで、本実施形態においては、各改質部211b、212b、213b、・・・は、各々、メタノール等の水素を含む液体燃料(アルコール類)と水との混合物が、次の化学反応式(1)に示すような水蒸気改質反応(式中では、液体燃料としてメタノールを使用)を引き起こして、水素ガス(H)を生成する機能を有している。なお、この改質反応により生成される水素以外の微量の生成物(主に、CO)は、大気中に排出される。
CHOH+HO → 3H+CO ・・・(1)
【0046】
なお、上記化学反応式(1)に示すような水蒸気改質反応は、一般に、200〜300℃程度の温度条件(燃料改質条件に相当する)で促進されるが、そのための熱源は、例えば、改質部21bに発熱手段を設けることにより容易に実現することができる。具体的には、本実施形態に係る電源システムを、汎用の化学電池のようなポータブル電源として適用する場合にあっては、改質部21bを半導体製造技術を適用して、例えば、シリコン基板(又は、シリコンチップ)上に構成することができるため、改質部21bが形成される領域のシリコン基板上に、抵抗層等からなる薄膜ヒーターを形成することにより、簡易かつ小型化が可能な構成で、上記水蒸気改質反応を良好に促進することができる。
【0047】
また、各発電部本体211a、212a、213a、・・・(発電部本体21a)は、図3に示すように、大別して、例えば、白金や白金・ルテニウム等の触媒微粒子が付着した炭素電極からなる燃料極(カソード)31と、白金等の触媒微粒子が付着した炭素電極からなる空気極(アノード)32と、燃料極31と空気極32の間に介装されたフィルム状のイオン導電膜(交換膜)33と、を有して構成されている。ここで、燃料極31には、上述した改質部21bを介して抽出された水素ガス(H)が供給され、一方、空気極32には、大気中の酸素ガス(O)が供給されることにより、各発電部本体211a、212a、213a、・・・において電気化学反応により所定の電気エネルギーが生成(発電)され、発電部本体21a全体で負荷34に対する駆動電源(電圧/電流)となる電気エネルギーが生成される。
【0048】
具体的には、燃料極31に水素ガス(H)が供給されると、次の化学反応式(2)に示すように、上記触媒により電子(e)が分離した水素イオン(プロトン;H)が発生し、イオン導電膜33を介して空気極32側に通過するとともに、燃料極31を構成する炭素電極により電子(e)が取り出されて負荷34に供給される。
3H → 6H+6e ・・・(2)
【0049】
一方、空気極32に空気が供給されると、次の化学反応式(3)に示すように、上記触媒により負荷34を経由した電子(e)とイオン導電膜33を通過した水素イオン(H)と空気中の酸素ガス(O)が反応して水(HO)が生成される。
6H+3/2O+6e → 3HO ・・・(3)
このような一連の電気化学反応((2)式及び(3)式)は、概ね60〜80℃の比較的低温の温度条件で進行し、電力以外の副生成物は基本的に水(HO)のみとなる。
【0050】
なお、上述したような電気化学反応により負荷34に供給される駆動電源(電圧/電流)は、各発電部本体21aの燃料極31に供給される水素ガス(H)の量に依存する。したがって、燃料制御部23bによって、改質部21b及び発電部本体21aの各セットに供給される発電用燃料の量を制御することにより、負荷に供給される電気エネルギーを任意に調整することができる。
【0051】
次いで、本実施形態に係る発電部を適用した電源システムと、比較例として単一の改質部及び単一の発電部本体から構成される発電部を備えた電源システム(以下、便宜的に「単一の発電部を有する電源システム」と記す)における発電効率について、具体的な実験値を示して説明する。
【0052】
図4は、単一の発電部を有する電源システムにおける発電効率を示す実験データであり、図5は、本実施形態に係る電源システムにおける発電部の構成概念(分割例)を示す模式図と発電効率を示す実験データである。なお、本実施形態に係る電源システムと単一の発電部を有する電源システムにおける発電効率を評価する手法としては、発電部から出力される電力と改質部における熱損失との相対関係を比較することにより評価を行った。
【0053】
ここで、本実施形態に係る電源システムと単一の発電部を有する電源システムは、いずれも燃料改質方式を採用した固体高分子型の燃料電池の構成を有し、発電部全体における電気エネルギーの最大発生量(最大出力電力;例えば、1000mW)が同一になるように設定し、また、少なくとも改質部をシリコン基板上に構成して、該改質部が形成される領域のシリコン基板上に薄膜ヒーターを設けることにより燃料改質条件を設定するように構成した。
【0054】
まず、単一の発電部を有する電源システムにおいて、発電部に対して発電用燃料の供給量を調整制御して出力電力(電気エネルギーの発生量)を設定した場合の発電効率について説明する。
単一の発電部を有する電源システムにおいて、発電部に供給する発電用燃料の量を調整することにより、改質部を介して発電部本体(燃料電池本体)に供給される水素ガス(H)の量を増加させ、出力電力を増大させた場合(0→1000mW)、図4の実線に示すように、ほぼ全出力電力範囲において、高い熱損失(120〜200mW)が発生する傾向が得られた。
【0055】
このような高い熱損失は、改質部における水蒸気改質反応の際に必要となる200〜300℃の温度条件(燃料改質条件)を、改質部に設けられた薄膜ヒーターにより設定した場合、その熱の一部が、水蒸気改質反応に利用されず、例えば、シリコン基板等を介して放熱されるために生じるものと考えられる。
【0056】
また、単一の発電部を有する電源システムにおいては、小さな出力電力を取り出す場合であっても、改質部全体を上記温度条件に設定する必要があり、出力電力に関わらず、薄膜ヒーターにより電力が消費されるとともに、上述した周囲への放熱による熱損失が生じることを回避することができない。
そのため、図4に示した実験結果においては、出力電力に対する熱損失の割合が、出力電力の20%以上に達し、発電部全体における発電効率を大幅に低下させるという問題を有している。
【0057】
これに対して、本実施形態に係る電源システムにおいては、出力電力に対する改質部における熱損失及び電力消費を低減して、発電部全体における発電効率を高めることを目的として、図2の具体構成及び図5(a)の構成概念に示すように、発電部21を、各々改質部21bと発電部本体21aからなる複数のセットA1、A2、A3、・・・に分割し、かつ、各セットA1、A2、A3、・・・が均一な発電能力を備えた構成を有し、各セットA1、A2、A3、・・・が、動作制御信号に基づいて個別独立して、最大出力又は非出力のいずれかとして動作するとともに、各々最大の(又は、高い)発電能力(例えば、最大出力電力10mW)を発揮することができるように、発電用燃料の供給及び燃料改質条件(温度条件)の設定が制御される。
【0058】
このような構成を有する電源システムにおいて、上述した単一の電源部を有する電源システムと同様に、発電部21による出力電力を増大させる際に、該出力電力を発生するために必要最低限の数の上記改質部21bと発電部本体21aからなる各セットA1、A2、A3、・・・に対してのみ、発電用燃料を供給するとともに、温度条件を設定して電気エネルギーを発生させるように、発電部21の動作状態を制御することにより、図5(b)の実線に示すように、ほぼ全出力電力範囲(0〜1000mW)において、一次関数特性に近似(追随)した熱損失(0〜200mW)が発生する傾向が得られた。
【0059】
すなわち、各セットA1、A2、A3、・・・は、最大出力電力が10mW程度であり、発電部本体21a及び改質部21bがそれぞれ単一の発電部21の最大出力電力に比べて熱容量がほぼ1/100程度と小さいため、低電力出力時では、セットA1、A2、A3、・・・のうちから選択されたセットのみ動作させれば、セットA1、A2、A3、・・・のうちの非選択されたセットにおける改質部21bの薄膜ヒーターによる消費電力及び周囲への放熱による熱損失がないので、発電部21全体としての熱損失を極めて小さく抑制される。
【0060】
このように、各セットA1、A2、A3、・・・が同じ熱容量のために最大出力時の熱損失率がそれぞれ等しいので、全出力電力範囲にわたり、出力電力に対する熱損失の割合が、常時略一定(図5(b)では、出力電力の概ね20%程度)となり、発電部21全体の熱損失は、発電部21全体の出力電力に対して一次関数的な挙動を示す。したがって、上述した単一の発電部を有する電源システムに比較して、特に低電力出力の際の発電部全体における発電効率を大幅に上昇させることができるとともに、平均化することができる。
【0061】
これにより、電源システムに接続される負荷(デバイス)の駆動状態に変動が生じた場合であっても、発電部21を構成する複数の改質部21bと発電部本体21aからなるセットのうち、動作させるセットの数を変化させることにより、発電部21を常に高い発電効率で動作させることができるとともに、負荷に供給される電気エネルギーの量(出力電力)を適切に調整することができるので、発電用燃料の浪費やエネルギー損失を抑制して、化石燃料等のエネルギー資源の利用/変換効率を大幅に高めた電源システムを提供することができる。
【0062】
次に、本発明に係る電源システムに適用される発電部の他の構成概念について、図面を参照して説明する。
図6は、本発明に係る電源システムにおける発電部の他の構成概念(分割例)を示す模式図である。ここでは、上述した実施形態の構成(図2、図5(a))を適宜参照しながら説明する。
【0063】
上述した実施形態に係る電源システムにおいては、図5(a)に示したように、発電部21を、各々改質部21bと発電部本体21aからなる複数のセットA1、A2、A3、・・・に分割し、かつ、各セットA1、A2、A3、・・・が均一な発電能力を備えた構成を有する場合について説明したが、本構成例においては、図6に示すように、発電部21を、図示を省略した各々改質部21bと発電部本体21aからなる複数のセットB1、B2、B3、・・・に分割し、かつ、各セットB1、B2、B3、・・・が各々異なる発電能力を備えた構成を有している。
【0064】
具体的には、図6に示すように、各セットB1、B2、B3、・・・は、特定のセット、例えば、B1を基準として、各々2倍(n=1、2、3、・・・)の重み付けを有するように、異なる発電能力を備えている。すなわち、セットB2は、セットB1に対して2=2倍(n=1)、セットB3は、セットB1に対して2=4倍(n=2)、セットB4は、セットB1に対して2=8倍(n=3)、・・・の発電能力を備えるように各発電部本体211a、212a、213a、・・・が構成されているとともに、各発電部本体211a、212a、213a、・・・の発電能力に応じて改質部211b、212b、213b、・・・の燃料改質能力が設定されている。
【0065】
したがって、上述した発電部の構成概念(図5(a))では、高い発電効率で1000mWまでの出力電力を実現するために、例えば、10mWの発電能力を有する改質部と発電部本体からなるセットA1、A2、A3、・・・を100個設けて、各セット毎に発電用燃料の供給及び温度条件の設定を制御する必要があるが、本構成例によれば、基準となるセットB1の発電能力(最大出力電力)を10mWとした場合、各々、20mW(=10mW×2)の発電能力を有するセットB2、40mW(=10mW×2)の発電能力を有するセットB3、80mW(=10mW×2)の発電能力を有するセットB4、160mW(=10mW×2)の発電能力を有するセットB5、320mW(=10mW×2)の発電能力を有するセットB6、640mW(=10mW×2)の発電能力を有するセットB7の合計7個のセットについて、動作制御信号に基づいて個別独立し、かつ、各々最大の(又は、高い)発電能力を発揮することができるように、発電用燃料の供給及び温度条件の設定を選択的に制御するだけで、上述した発電部の構成概念(図5(a))と同様に、高い発電効率で0〜1000mW以上の出力電力を実現することができる。
【0066】
これにより、より少ない数の改質部と発電部本体からなるセットの組合せで、高い発電効率を確保しつつ、負荷(デバイス)の駆動状態に応じた適切な電気エネルギー(出力電力)を供給することができるので、上述した発電部の構成概念と同等の作用効果を得ることができるとともに、発電モジュール20に設けられた各制御部(動作制御部22、起動部23a、燃料制御部23b)における処理負担を大幅に軽減することができる。
【0067】
<第2の実施形態>
次に、本発明に係る電源システムの第2の実施形態について、図面を参照して説明する。
図7は、本発明に係る電源システムに適用される発電モジュールの第2の実施形態を示すブロック図である。ここで、上述した電源システムの基本構成(図1)及び第1の実施形態における発電モジュール(図2)と同等の構成については、同一の符号を付して、その説明を簡略化又は省略する。
【0068】
図7に示すように、本実施形態に係る発電モジュール20は、図1に示した電源システムの構成を基本として、上述した動作制御部22からの動作制御信号に基づいて、発電部21を駆動状態に移行(起動)する制御を行う起動部23aと、発電部21への発電用燃料(水素ガス)や水等の供給量を制御する燃料制御部23bと、発電部21への空気(酸素ガス)の供給量を制御する空気制御部23cと、燃料改質方式の固体高分子型燃料電池の構成を有する発電部21と、を有し、該発電部21は、燃料制御部23bを介して供給される発電用燃料を改質して、個別に発電用燃料に含有される水素をガス化する複数の改質部211b、212b、213b、・・・(改質部21b)と、各改質部211b、212b、213b、・・・を介して供給される改質ガス(水素ガス)及び空気制御部23cを介して供給される酸素ガスを用い、電気化学反応により所定の電気エネルギーを発生する単一の発電部本体21aと、を有して構成されている。なお、本実施形態に係る発電モジュール20における動作制御部22及び出力制御部23(起動部23a、燃料制御部23b、空気制御部23c)は、上述した第1の実施形態に示した構成と同等であるので、詳しい説明を省略する。
【0069】
ここで、発電部21を構成する複数の改質部211b、212b、213b、・・・(改質部21b)は、図5(a)に示した場合と同様に、各々均一な燃料改質能力、又は、図6に示した場合と同様に、各々異なる燃料改質能力を備え、負荷の駆動状態に応じて動作制御部22により設定された所定の数の改質部211b、212b、213b、・・・に対して、燃料制御部23bを介して燃料パック10から取り込まれた所定の量の発電用燃料が個別に供給されるとともに、燃料改質条件(温度条件)が設定される。これにより、各改質部21bにおいて、上記化学反応式(1)に示したような水蒸気改質反応により個別に改質ガス(水素ガス)が生成され、該ガスの総量が発電部本体21aに供給される。
【0070】
また、発電部本体21aは、上述した具体構成例(図3)と同様の構成を有し、上述した改質部21bを介して抽出された水素ガス(H)の総量が燃料極31に供給されるとともに、大気中の酸素ガス(O)が空気極32に供給されることにより、上記化学反応式(2)、(3)に示したような電気化学反応により、所定の電気エネルギーが発生される。このとき、発電部本体21aにより発生される電気エネルギーは、燃料極31に供給される水素ガス(H)の量に依存するので、燃料制御部23bによって、各改質部21bに供給される発電用燃料の量を制御することにより、負荷に供給される電気エネルギーの量(出力電力)及び発電効率を調整制御することができる。
【0071】
このような構成を有する電源システムにおいて、発電部21の改質部21bのみが複数の改質部211b、212b、213b、・・・に分割され、動作制御信号に基づいて所定の数の改質部211b、212b、213b、・・・に対してのみ、発電用燃料を供給するとともに温度条件を設定することにより、所定の燃料改質能力を発揮しつつ、改質部21bの薄膜ヒーターによる消費電力及び周囲への放熱による熱損失が、実際に動作する改質部21bの個数分に限定されるので、出力電力に対する熱損失の割合が、図5(b)に示した実験結果と同様に、全出力電力範囲にわたり、略一定となり、発電部全体における発電効率を大幅に上昇させることができるとともに、負荷に供給される電気エネルギーの量(出力電力)を適切に調整することができる。また、複数の改質部211b、212b、213b、・・・に対して、単一の発電部本体21aを備えているので、装置構成を簡素化することができる。
【0072】
<第3の実施形態>
次に、本発明に係る電源システムの第3の実施形態について、図面を参照して説明する。
図8は、本発明に係る電源システムに適用される発電モジュールの第3の実施形態を示すブロック図であり、図9は、本実施形態に係る発電モジュールに適用される発電部の具体構成例を示す概略構成図である。ここで、上述した電源システムの基本構成(図1)及び第1又は第2の実施形態における発電モジュール(図2、図7)と同等の構成については、同一の符号を付して、その説明を簡略化又は省略する。
【0073】
図8に示すように、本実施形態に係る発電モジュール20は、図1に示した電源システムの構成を基本として、上述した動作制御部22からの動作制御信号に基づいて、発電部21を駆動状態に移行(起動)する制御を行う起動部23aと、発電部21への発電用燃料の供給量を制御する燃料制御部23bと、発電部21への空気(酸素ガス)の供給量を制御する空気制御部23cと、燃料直接供給方式の固体高分子型燃料電池の構成(詳しくは、後述する)を有する発電部21と、を有し、該発電部21は、燃料制御部23bを介して供給される発電用燃料及び空気制御部23cを介して供給される酸素ガスを用い、電気化学反応により所定の電気エネルギーを個別に発生する複数の発電部本体211a、212a、213a、・・・(発電部本体21a)と、を有して構成されている。なお、本実施形態に係る発電モジュール20における動作制御部22及び出力制御部23(起動部23a、燃料制御部23b、空気制御部23c)は、上述した第1の実施形態に示した構成と同等であるので、詳しい説明を省略する。
【0074】
ここで、発電部21を構成する複数の発電部本体211a、212a、213a、・・・(発電部本体21a)は、図9に示すように、大別して、所定の触媒微粒子が付着した炭素電極からなる燃料極41と、所定の触媒微粒子が付着した炭素電極からなる空気極42と、燃料極41と空気極42の間に介装されたイオン導電膜43と、を有して構成されている。ここで、燃料極41には、第1の具体構成例に示したような改質部21bを介すことなく、燃料パック10に封入された発電用燃料(例えば、メタノール等のアルコール類)が燃料制御部23bを介して直接供給され、一方、空気極42には大気中の酸素ガス(O)が供給される。
【0075】
この発電部本体(燃料電池)21aにおける電気化学反応は、具体的には、燃料極41に発電用燃料であるメタノール(CHOH)が直接供給されると、次の化学反応式(4)に示すように、触媒反応により電子(e)が分離して水素イオン(プロトン;H)が発生し、イオン導電膜43を介して空気極42側に通過するとともに、燃料極41を構成する炭素電極により電子(e)が取り出されて負荷44に供給される。なお、この触媒反応により生成される水素以外の微量の生成物(主に、CO)は、燃料極41側から大気中に排出される。
CHOH+HO → 6H+6e+CO ・・・(4)
【0076】
一方、空気極42には空気が供給されることにより、上述した化学反応式(3)と同様に、触媒により負荷44を経由した電子(e)とイオン導電膜33を通過した水素イオン(H)と空気中の酸素ガス(O)が反応して水(HO)が生成される。
このような一連の電気化学反応((4)式及び(3)式)は、概ね室温から80℃程度の間の比較的低温の温度条件で進行する。ここで、空気極42で発生する副生成物である水(HO)の少なくとも一部を回収し、燃料極41側に必要量を供給するようにすれば、燃料パック10に予め備蓄(封入)される水(HO)の量を減らすことができるので、小さい燃料パック10で長時間電力を供給することが可能となる。
【0077】
このような構成を有する発電部本体21aによれば、上述した燃料改質型の燃料電池を備えた発電モジュール(図2)に比較して、改質部21bを必要としないので、装置構成を簡素化して小型化することができるとともに、継続的に電気化学反応により電気エネルギーを発生することができるので、常時電気エネルギーを生成、供給する必要がある構成、例えば、携帯電話等のように常時待機電力を必要とする機器に良好に適用することができる。
【0078】
<第4の実施形態>
次に、本発明に係る電源システムの第4の実施形態について、図面を参照して説明する。
図10は、本発明に係る電源システムに適用される発電モジュールの第4の実施形態を示すブロック図である。ここで、上述した電源システムの基本構成(図1)及び第1乃至第3の実施形態における発電モジュール(図2、図7、図8)と同等の構成については、同一の符号を付して、その説明を簡略化又は省略する。
【0079】
図10に示すように、本実施形態に係る発電モジュール20は、図1に示した電源システムの構成を基本として、上述した動作制御部22からの動作制御信号に基づいて、発電部21を駆動状態に移行(起動)する制御を行う起動部23aと、発電部21への発電用燃料の供給量を制御する燃料制御部23bと、内燃機関型や外燃機関型の発電器の構成(詳しくは、後述する)を有する発電部21と、を有し、該発電部21は、燃料制御部23bを介して供給される発電用燃料を用い、燃焼反応や力学的なエネルギー変換作用等により、所定の電気エネルギーを個別に発生する複数の発電部本体211a、212a、213a、・・・(発電部本体21a)と、を有して構成されている。なお、本実施形態に係る発電モジュール20における動作制御部22及び出力制御部23(起動部23a、燃料制御部23b)は、上述した第1の実施形態に示した構成と同等であるので、詳しい説明を省略する。
【0080】
すなわち、上述した第1乃至第3の実施形態においては、発電部本体21aとして、燃料電池を適用した構成を示したため、図2、図7、図8に示したように、少なくとも起動部23aにより燃料制御部23bを制御して、発電部本体21aへの発電用燃料の供給を制御することにより、発電部21の動作状態を制御することができるが、本実施形態に係る発電システムにおいては、発電部本体21aとして、内燃機関型や外燃機関型等の燃焼反応や力学的なエネルギー変換作用を伴う発電部を適用することにより、図10に示すように、起動部23aにより燃料制御部23bに加えて、各発電部本体211a、212a、213a、・・・をも起動/停止(燃焼起動/停止)させる制御を行う。
【0081】
ここで、発電部21を構成する複数の発電部本体211a、212a、213a、・・・(発電部本体21a)は、図5(a)に示した場合と同様に、各々均一な発電応力、又は、図6に示した場合と同様に、各々異なる発電能力を備え、負荷の駆動状態に応じて動作制御部22により設定された所定の数の発電部本体211a、212a、213a、・・・に対して、燃料制御部23bを介して燃料パック10から取り込まれた所定の量の発電用燃料が個別に供給されるとともに、該発電部本体211a、212a、213a、・・・が起動制御される。
【0082】
これにより、動作制御部22により設定された各発電部本体211a、212a、213a、・・・において、最大の(又は、高い)発電効率で燃焼反応や力学的なエネルギー変換作用が継続的に実行されて、所定の電気エネルギーが個別に発生され、発電部全体として、高い発電効率を確保しつつ、負荷(デバイス)の駆動状態に応じた適切な電気エネルギー(出力電力)を供給することができる。
【0083】
次いで、本実施形態に係る発電モジュールに適用される発電部の具体構成例について、図面を参照して説明する。
図11は、本実施形態に係る発電モジュールに適用される発電部の一具体構成例を示す概略構成図であり、図12は、本実施形態に係る発電モジュールに適用される発電部の他の具体構成例を示す概略構成図である。
【0084】
本実施形態に係る発電部21を構成する複数の発電部本体211a、212a、213a、・・・(発電部本体21a)の一具体構成例は、例えば、図11に示すように、複数の羽根が円周に沿って配列され、自在に回転する可動羽根52aと、可動羽根52aの回転中心に直結された発電器55と、可動羽根52aの外周側に複数の羽根が配列された固定羽根52bと、可動羽根52aと固定羽根52bとからなるガスタービン52への気化された発電用燃料(燃料ガス)の供給を制御する吸気制御部53と、燃焼後の排気ガスの排出を制御する排気制御部54と、を有して構成されている。ここで、ガスタービン52、吸気制御部53及び排気制御部54からなる発電部本体21aの構成は、半導体製造技術を適用することにより、例えば、単一のシリコンチップ51上に微細化して形成することができる。
【0085】
このような構成を有する発電部本体21aにおいて、吸気制御部53を介してガスタービン52の燃焼室に燃料ガスを取り込み、所定のタイミングで該燃料ガスを点火、燃焼することにより、燃焼室の圧力が上昇して力学エネルギーに変換されて、可動羽根52aを回転させて発電器55を駆動し、電気エネルギーを発生する。そして、燃焼後の排気ガスは、排気制御部54により所定のタイミングで排出される。ここで、発電部本体21aの起動動作は、図10に示したように、上述した起動部23aにより燃料ガスの供給動作とともに制御され、また、燃料ガスの吸気、点火動作、排気ガスの排出動作は、所定の動作電源に基づいて動作する吸気制御部53、ガスタービン52、排気制御部54により制御される。
【0086】
すなわち、本構成例における発電モジュールは、上述した各構成例に示したような燃料電池に替えて、燃料ガスの燃焼反応により生じる熱膨張(圧力差)に基づく力学エネルギーにより発電器を回転させて電気エネルギーを生成するガス燃焼型タービン発電器を備えた構成を有している。
【0087】
したがって、本具体構成例に係る発電部を適用した電源システムによれば、発電部21を複数の発電部本体211a、212a、213a、・・・により構成し、動作制御信号に基づいて所定の数の発電部本体211a、212a、213a、・・・に対してのみ、各々最大の(又は、高い)発電能力を発揮することができるように、燃料ガスの供給量を調整するとともに、ガスタービン52の起動(燃料ガスを点火、燃焼すること)を制御することにより、ガス燃焼型タービン発電器におけるエネルギー損失が最小限に抑制されるので、上述した図5(b)に示した実験結果と同様に、全出力電力範囲にわたり、発電部全体における発電効率を大幅に上昇させることができるとともに、負荷に供給される電気エネルギーの量(出力電力)を適切に調整することができる。
【0088】
なお、本具体構成例に係る発電部を適用した電源システムにおいては、燃料パック10に封入される発電用燃料として、発火性又は燃焼性(あるいは、可燃性)を有する液化燃料を用い、ガスタービン52に設けた燃焼室において液化燃料を燃焼する場合について説明したが、燃焼室を設けず、常温常圧で気体となり、高圧化することにより液化される液剤を、液化した状態で燃料パック10に封入することにより、上述した燃料パック10に封入した発火性又は可燃性の発電用燃料の代替として利用して、吸気制御部53が開放して上記液剤が気化したことによる圧力差により、可動羽根52aを回転させて発電するようにしてもよい。
【0089】
つまり、ガスタービン52内の気体は、排気制御部54を開放すると、ガスは気圧の低い方、すなわち、常圧である外気に向けて排出されるので、このときのガスの流動により可動羽根52aを回転させて電力を発生させることができる。このようなタービンを設けた発電部の構成によれば、副生成物として水が発生しないので、水を回収する必要がない。ここで、上記液剤は、必ずしも燃焼性を有する必要はなく、むしろ排気ガスとして排気することを考慮すれば、不燃性又は難燃性を有し、さらに、毒性がない方が望ましい。なお、液剤が燃焼性又は毒性がある材料や物質からなる場合は、排気ガスを外部に排気する前に難燃化や無毒化する処理が必要となることはいうまでもない。
【0090】
そして、本実施形態に係る発電部21を構成する複数の発電部本体21aの他の具体構成例は、例えば、図12に示すように、燃料ガスを触媒燃焼させて熱を発生させる触媒燃焼器61と、概ね一定の温度を保持する定温部62と、触媒燃焼器61を第1の温度端、定温部62を第2の温度端として、第1及び第2の温度端間に生じた温度差により、ゼーベック効果に基づく熱電子を放出させて電気エネルギーを生成する温度差発電器63と、を有して構成されている。ここで、触媒燃焼器61、定温部62及び温度差発電器63からなる発電部本体21aの構成は、上述した各構成例と同様に、半導体製造技術を適用することにより、微細化して形成することができる。
【0091】
このような発電部本体21aにおいて、上述した出力制御部23(燃料制御部23b)を介して触媒燃焼器61に燃料ガスが供給されると、該燃料ガスが触媒燃焼反応により発熱して、触媒燃焼器61の温度が上昇する。一方、定温部62の温度はほぼ一定に設定されているので、触媒燃焼器61と定温部62との間には温度勾配(熱傾斜)が発生する。そして、この温度勾配により熱エネルギーが温度差発電器63を移動することにより、ゼーベック効果に基づく熱電子が放出されて電気エネルギーが発生する。
【0092】
したがって、本具体構成例に係る発電部を適用した電源システムによれば、発電部21を複数の発電部本体211a、212a、213a、・・・により構成し、動作制御信号に基づいて所定の数の発電部本体211a、212a、213a、・・・に対してのみ、各々最大の(又は、高い)発電能力を発揮することができるように、燃料ガスの供給量を調整するとともに、触媒燃焼器61における触媒燃焼反応を制御することにより、温度差発電器におけるエネルギー損失が最小限に抑制されるので、上述した図5(b)に示した実験結果と同様に、全出力電力範囲にわたり、発電部全体における発電効率を大幅に上昇させることができるとともに、負荷に供給される電気エネルギーの量(出力電力)を適切に調整することができる。
【0093】
なお、上述した各具体構成例は、発電モジュール20に適用される発電部の一例を示したに過ぎず、本発明に係る電源システムの構成を何ら限定するものではない。要するに、本発明に適用される発電部21は、燃料パック10に封入された液体燃料又は気体燃料が直接又は間接的に供給されることにより、発電部内部で電気化学反応や燃焼反応等により電気エネルギーを発生することができるものであれば、他の構成を有するものであってもよく、例えば、ガス燃焼タービンに替えて、ロータリーエンジンやスターリングエンジン、パルス燃焼エンジン等の内燃機関又は外燃機関(エンジン)と電磁誘導や圧電変換による発電器とを組み合わせたもの、熱音響効果による外力発生手段と電磁誘導や圧電変換による発電器とを組み合わせたもの、あるいは、電磁流体力学(MHD)発電器等を良好に適用することができる。
【0094】
次に、本発明に係る電源システムに適用される外形形状について、図面を参照して説明する。
図13は、本発明に係る電源システムに適用される外形形状の具体例を示す概略構成図であり、図14は、本発明に係る電源システムに適用される外形形状と、汎用の化学電池の外形形状との対応関係を示す概略構成図である。
【0095】
上述したような構成を有する電源システムにおいて、燃料パック10を発電モジュール20に結合した状態、又は、一体的に構成した状態における外形形状は、例えば、図13に示すように、汎用の化学電池に多用されている円形電池71、72、73や、特殊形状の電池(非円形電池)81、82、83の規格に則って、これらのいずれかと同等の形状及び寸法を有するように形成されているとともに、例えば、図3、図9に示した発電モジュール20の発電部本体21aの燃料極31、41及び空気極32、42が、図13に示す各電池形状の正極及び負極に各々対応するように、電気的に構成されている。
【0096】
ここで、円形電池71、72、73は、具体的には、市販のマンガン乾電池やアルカリ乾電池、ニッケル・カドミウム電池、リチウム電池等に最も多用され、対応する機器も多いシリンダ型(円筒型:図13(a))や、腕時計等に利用されるボタン型(図13(b))、カメラや電子手帳等に利用されるコイン型(図13(c))等の外形形状を有している。
【0097】
一方、非円形電池81、82、83は、具体的には、コンパクトカメラやデジタルスチルカメラ等、使用する機器の形状等に対応して設計(カスタマイズ)された特殊形状型(図13(d))や、携帯音響機器や携帯電話等の小型薄型化に対応した角形(図13(e))、平型(図13(f))等の外形形状を有している。
【0098】
なお、上述したように、本発明に係る電源システムに搭載される発電モジュール20(発電部21、動作制御部22、出力制御部23)は、既存の半導体技術を適用することにより、例えば、数ミクロンオーダーにマイクロチップ化、あるいは、マイクロプラント化することができる。また、発電モジュール20の発電部21として、高いエネルギー利用効率を実現することができる燃料電池を適用することにより、既存の化学電池と同等(又は、それ以上)の電池容量を実現するために必要となる発電用燃料の量を比較的少量に抑制することができる。
【0099】
さらに、本実施形態に係る電源システムにおいては、後述するように、本実施形態に係る電源システム(発電モジュール)を、半導体製造技術を適用して小型軽量化し、汎用の化学電池と同等の形状になるように構成することにより、外形形状及び電気的特性のいずれにおいても汎用の化学電池との高い互換性を実現することができ、既存の電池市場における普及を一層容易なものとすることができる。
【0100】
したがって、本実施形態に係る電源システムにおいて、図13に示した既存の電池形状を良好に実現することができ、例えば、図14(a)、(b)に示すように、燃料パック10Aを発電モジュール20Aに結合した状態における外形寸法(例えば、長さLa、直径Da)が、図14(c)に示すような汎用の化学電池91の外形寸法(例えば、長さLp、直径Dp)と略同等になるように構成することができる。
【0101】
これにより、汎用の化学電池と同一又は同等の電気的特性(電圧/電流特性)を有する電気エネルギーを供給することができるとともに、外形形状においても同等の形状及び寸法を備えた完全互換の電源システムを実現することができるので、既存の携帯機器等のデバイスに対して、汎用の化学電池と全く同様に、動作電源として適用することができ、燃料電池を用いた電源システムを容易に普及させることができる。
【0102】
特に、発電モジュールとして燃料電池を備えた構成を適用し、かつ、燃料パックとして電気エネルギーの発生に伴う副生成物を回収、保持する手段を備え、上述した分解性プラスチック等の材料からなる構成を適用することにより、自然環境やデバイスへの悪影響を抑制しつつ、高いエネルギー利用効率を実現することができるので、既存の化学電池の投棄や埋め立て処理による環境問題やエネルギー利用効率の問題等を良好に解決することができる。
【0103】
なお、図13に示した外形形状はいずれも、日本国内の規格に則って市販、又は、デバイスに付属して流通、販売されている化学電池の一例であって、本発明の適用が可能な構成例のごく一部を示したものに過ぎない。すなわち、本発明に係る電源システムに適用可能な外形形状は、上記具体例以外であってもよく、例えば、世界各国で流通、販売されている化学電池、あるいは、将来実用化が予定されている化学電池の形状に合致し、さらには、電気的特性をも合致するように設計することができることはいうまでもない。
【0104】
なお、上述した各実施形態においては、図1に示した基本構成に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、発電モジュールの各構成を駆動するための動作電源を、電源システム内部で自立的に生成して、供給するようにした構成を有するものであってもよい。
【0105】
この構成に係る発電モジュールは、具体的には、図15に示すように、大別して、主発電部21A(上述した発電部21に相当する)と、副発電部21Bと、動作制御部22と、出力制御部23と、を有して構成されている。ここで、主発電部21A(発電部21)、動作制御部22及び出力制御部23は、上述した各実施形態に示した構成と同等であるので、詳しい説明を省略する。
【0106】
この構成に係る副発電部21Bは、電源システムの外部からの燃料供給に依存することなく、電源システムの内部において、常時、所定の電気エネルギーを自立的に発生して、発電モジュール20の各構成(少なくとも動作制御部22及び出力制御部23)に対して、動作電源(電圧/電流)となる電気エネルギーを供給する。
【0107】
したがって、副発電部21Bにおける電気エネルギーの発生方法は、例えば、上述した各実施形態に示した発電部21と同様に、燃料パック10から供給される発電用燃料を用いた電気化学反応や燃焼反応によるもの(図3、図9、図11、図12参照)を良好に適用することができるほか、燃料パック10に封入された発電用燃料の充填圧力(又は、吐出圧力)を用いてタービン(発電器)を回転させて電気エネルギーを発生する力学的なエネルギー変換作用等によるもの、また、発電モジュール20内に、太陽電池や生物電池、振動発電器等を備え、これらにより電気エネルギーを発生するもの、さらには、上述した発電部21と同等の構成を有する主発電部21Aにより生成された電気エネルギーの一部を充電池やコンデンサ等の電気エネルギー蓄積手段に蓄積し、常時、自立的に電気エネルギーを放出(放電)させるようにしたもの等であってもよい。
【0108】
そのため、副発電部21Bとして、燃料パック10から供給される発電用燃料を用いて、電気化学反応や燃焼反応、力学的なエネルギー変換作用等により、電気エネルギーを発生する構成を適用する場合には、発電モジュール20の各構成(動作制御部22、出力制御部23)に対する動作電源となる電気エネルギーを生成するために必要な最低限の量の発電用燃料が、燃料パック10から副発電部21Bに常時供給される。
【0109】
ここで、出力制御部23を構成する起動部23a及び燃料制御部23bには、副発電部21Bからの電気エネルギーが動作電源として供給されるが、駆動時に燃料制御部23bで消費する電力が副発電部21Bでは十分供給できない場合には、副発電部21Bからの電力に加えて、主発電部21Aで発生される電力の一部を燃料制御部23bに出力することにより、燃料制御動作を維持することもできる。このとき、電源システムとして負荷(デバイス)に供給される電力が損なわれないように、燃料制御部23bは、燃料制御部23b自体で消費される電力の上積み分に相当する燃料及び負荷に供給される電力分に相当する燃料を主発電部21Aに供給するように制御する。なお、空気制御部23cを有する場合には、主発電部21Aにおいて十分に発電するために必要な酸素量を満たす空気を主発電部21Aに供給する。
【0110】
このように、本構成に係る電源システムによれば、電源システムの外部から動作電源の供給を受けることなく、主発電部21Aにおいて、最大の(又は、高い)発電効率で燃焼反応や力学的なエネルギー変換作用が継続的に実行されて、所定の電気エネルギーが個別に発生され、発電部全体として、高い発電効率を確保しつつ、負荷(デバイス)の駆動状態に応じた適切な電気エネルギー(出力電力)を供給することができるので、所定の電気的特性を実現しつつ、エネルギーの利用効率が極めて高い電源システムを提供することができる。
【0111】
また、上述した各実施形態においては、図示を省略したが、燃料パック10に残存する発電用燃料の量(残量)を監視するための残量検出手段を備え、該発電用燃料の残量に基づいて、発電部21又は主発電部21Aにより生成される電気エネルギー(特に、駆動電圧)を徐々に変化(低下)させるものであってもよい。このような構成によれば、本発明に係る電源システムから出力される電気エネルギー(駆動電圧)を、化学電池における経時的な電圧変化に対応させて変化させることができるので、化学電池を動作電源とする各種デバイスに標準的に搭載されている電池残量の通知機能を良好に動作させることができ、化学電池との互換性を一層高めることができる。
【0112】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、燃料封入部(燃料パック)に充填、封入された液体又は気体からなる発電用燃料から供給される特定の成分(例えば、水素)を用いて発電を行う発電モジュール(発電器)を備えたポータブル型の電源システムにおいて、発電モジュールは、複数のセットに分割され、電源システムに接続される負荷の駆動に必要とされる電気エネルギーに応じて、出力設定制御手段により該複数のセットの動作状態(発電状態)が制御されるように構成されている。
【0113】
これにより、負荷の駆動状態に対応した電気エネルギーが発生されるように、所定のセットが起動され、かつ発電部が最も発電効率の良い動作状態になるように制御されるので、負荷の駆動状態が変動した場合であっても、該変動に対応した適切な電気エネルギーを高効率で発生して出力することができ、発電用燃料の浪費を抑制して、化石燃料等のエネルギー資源の利用/変換効率を大幅に高めた電源システムを提供することができる。
【0115】
本発明では、所定(一定)の発電能力を備えたセットを動作させる数、又は、各々異なる発電能力を備えたセットの選択を、電気エネルギーが供給される負荷の駆動状態に応じて設定制御する。
これにより発電部を高い発電効率で動作させつつ、動作するセットの数、又は、発電能力を制御することにより、任意の電気エネルギーを高い発電効率で発生して、負荷に適切に供給することができるので、発電用燃料の浪費を抑制して、エネルギー資源の利用/変換効率を大幅に向上することができる。
【0116】
ここで、上記複数のセットは、全てが互いに異なる発電能力であって且つ特定のセットを基準として、各々2倍(n=1、2、3、・・・)の異なる発電能力を備えているように構成している。
これにより発電部を高い発電効率で動作させつつ、選択するセットの発電能力の組合せにより、基準となる発電部能力の2倍、3倍、4倍、・・・2n+1倍の2n+1段階の発電能力を、少ない数のセットで実現することができるので、上記出力設定制御部の処理負担を軽減しつつ、負荷の駆動状態の変動に対応して設定される電気エネルギーの総量を細かく調整することができ、発電用燃料の浪費を抑制して、エネルギー資源の利用/変換効率を大幅に向上することができる。
【0117】
このように、上記出力設定制御部は、電気エネルギーが供給される負荷の駆動状態に応じて、複数の発電部本体への発電用燃料を改質した改質ガスの供給量を制御して、電気エネルギーの発生量を制御するように構成されている
これにより、各発電部本体に供給される発電用燃料を改質した改質ガスの量を調整して、負荷の駆動状態に対応し、かつ、最も発電効率が高くなるように、各発電部本体の動作状態を制御して適切な電気エネルギーを発生、出力することができるので、電源システムとしての燃料消費量の削減及び発電効率の向上を図ることができ、少ない燃料で長時間の発電を可能とすることができる。
【0118】
また、上記複数のセットの前記発電部本体は、各々、発電用燃料を改質した前記改質ガスが供給される燃料極と、空気中の酸素が供給される空気極と、を備え、燃料極及び空気極における電気化学反応により、電気エネルギーを発生するように構成されているものであってもよい。
【0119】
すなわち、発電モジュール(各セット)における電気エネルギーの発生方法(発電方法)は、発電用燃料を用いた電気化学反応によるもの、例えば、各発電部本体を構成する燃料極(カソード)に供給される発電用燃料(水素)と、空気極(アノード)に供給される酸素による電気化学反応により電気エネルギーを発生する燃料電池を良好に適用することができる
【0120】
これにより、汎用の化学電池に比較して、極めてエネルギー利用効率の高い燃料電池発電手段を適用することができるので、電気エネルギーの効率的な発生(発電)を行うことができ、エネルギー資源の消費量を削減して有効な利用を図ることができる。
【0121】
ここで、本発明に係る電源システムに用いる発電用燃料として、メタノールや天然ガス等の水素を含む燃焼性の液体(又は、液化)燃料又は気体燃料を適用し、改質部内で改質ガス化する。これにより、比較的簡易な構成で電気化学反応や燃焼反応を促進して、所望の電気エネルギーを発生することができるので、電源システムの小型化及びエネルギーの利用/変換効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電源システムの基本構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る電源システムに適用される発電モジュールの第1の実施形態の要部構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施形態に係る発電モジュールに適用される発電部の具体構成例を示す概略構成図である。
【図4】単一の発電部を有する電源システムにおける発電効率を示す実験データである。
【図5】本実施形態に係る電源システムにおける発電部の構成概念(分割例)を示す模式図と発電効率を示す実験データである。
【図6】本発明に係る電源システムにおける発電部の他の構成概念(分割例)を示す模式図である。
【図7】本発明に係る電源システムに適用される発電モジュールの第2の実施形態を示すブロック図である。
【図8】本発明に係る電源システムに適用される発電モジュールの第3の実施形態を示すブロック図である。
【図9】第3の実施形態に係る発電モジュールに適用される発電部の具体構成例を示す概略構成図である。
【図10】本発明に係る電源システムに適用される発電モジュールの第4の実施形態を示すブロック図である。
【図11】本実施形態に係る発電モジュールに適用される発電部の一具体構成例を示す概略構成図である。
【図12】本実施形態に係る発電モジュールに適用される発電部の他の具体構成例を示す概略構成図である。
【図13】本発明に係る電源システムに適用される外形形状の具体例を示す概略構成図である。
【図14】本発明に係る電源システムに適用される外形形状と、汎用の化学電池の外形形状との対応関係を示す概略構成図である。
【図15】本発明に係る電源システムの他の基本構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10、10A 燃料パック
20、20A 発電モジュール
21 発電部
21a 発電部本体
21b 改質部
22 動作制御部
23 出力制御部
23a 起動部
23b 燃料制御部
23c 空気制御部
31、41 燃料極
32、42 空気極
33、43 イオン導電膜
34、44 負荷

Claims (3)

  1. 発電用燃料が封入された燃料封入部と、
    該燃料封入部から供給される前記発電用燃料を用いて電気エネルギーを発生する発電モジュールと、
    を備え、
    前記発電モジュールは、
    前記電気エネルギーが供給される所定の負荷の駆動状熊に応じて、前記電気エネルギーの発生量を設定制御する出力設定制御手段と、
    前記発電用燃料を改質して改質ガスを供給する改質部と、前記改質ガスを用いて電気エネルギーを発生する発電部本体と、をそれぞれ有する複数のセットを備える発電部と、
    を有し、
    前記複数のセットは、全てが互いに異なる発電能力であって且つ特定のセットを基準として、各々2倍(n=1、2、3、・・・)の発電能力を備え、
    前記出力設定制御手段は、前記複数のセットのうち、前記負荷の駆動状態に応じて選択的に設定された各セットの前記改質部に対して、個別に前記発電用燃料を供給する燃料制御部と、前記負荷の駆動状態に応じて、前記燃料制御部を起動するとともに、選択的に設定された当該改質部を、燃料改質反応を促進する状態に個別に設定制御する起動部と、を有し、前記複数のセットのうち、前記負荷の駆動状態に応じて選択的に設定された各セットの前記発電部本体から個別に前記電気エネルギーを発生させることによって前記電気エネルギーの発生量を設定制御することを特徴とする電源システム。
  2. 前記複数のセットの前記発電部本体は、各々、前記発電用燃料を改質した前記改質ガスが供給される燃料極と、空気中の酸素が供給される空気極と、を備え、前記燃料極及び空気極における電気化学反応により、前記電気エネルギーを発生することを特徴とする請求項に記載の電源システム。
  3. 前記発電用燃料は、水素を含む液体燃料又は気体燃料であることを特徴とする請求項1又は2に記載の電源システム。
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