JP4207680B2 - 寝具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、温度調節が可能な寝具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、就寝時に用いられる寝具には、保温することで快適な床内環境を提供することを目的として内部に電熱ヒータが設けられているものが提案されている。このような寝具は、使用者によって設定される温度に寝具本体を暖めることにより、寒冷時における快適な安眠を提供している。
【0003】
また、人体からの熱や湿気を寝具外に放出し、快適な床内環境を提供することを目的として寝具本体に吸気のための開口と、排気のための排気口が設けられた寝具が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2003−24181号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記2つの寝具は、温度調節を自ら行わなければならないため、必ずしも快適な安眠が得られるものではなかった。特に、日によって気温の変化が大きい場合や、一晩のうちでも気温が大きく変化する季節の変わり目等においては温度調節が難しく、寝床内の環境を常に快適な温度に保つことが困難であった。
【0006】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、寝床内の環境を快適な温度に保つことができる寝具を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る寝具は、前記寝具本体の内部の熱を吸熱する吸熱装置と、前記寝具本体の内部を加熱する加熱装置と、前記吸熱装置および加熱装置の温度を制御する温度制御装置とを備え、前記寝具本体は、内層材と、当該内層材を内包する表面材とから形成され、前記吸熱装置は、前記内層材に通風経路と、前記人体の肩口から前記人体の中央部に対応する前記表面材の側面に形成される吸気用開口と、前記表面材の前記人体の足側に形成される排気用開口と、前記通風経路に冷却用の空気を通気する通風機とを有し、前記加熱装置は、電熱ヒータであり、当該電熱ヒータは、前記人体から遠い側の内層材表面に配置され、人体が横たわった際の肩口付近に配置される肩口用寝床内温度センサが設けられ、前記温度制御装置は、肩口用寝床内温度センサによって検出される肩口付近の温度が、予め設定された設定温度よりも高い場合、設定温度と同じになるまで前記送風機の駆動で通風経路内の通風量を制御するものであり、予め設定された設定温度よりも低い場合、設定温度と同じになるまで前記電熱ヒータを駆動するものである。
【0008】
この構成によれば、寝具本体の内部の熱を吸熱する吸熱装置が、内層材に通風経路と、人体の肩口から人体の中央部に対応する表面材の側面に形成され、外気を取り入れる吸気用開口と、表面材の人体の足側に空気の出る排気用開口と、通風経路に冷却用の空気を通気する通風機とを有し、温度制御装置によって、人体が横たわる寝具本体の内部の熱を吸熱する吸熱装置の少なくとも一方の温度が制御される。
【0009】
したがって、人体の肩口から人体の中央部に対応する表面材の側面に形成された吸気用開口より空気が内層材の通風経路に吸気され、吸気された空気が表面材の人体の足側に形成された排気用開口より排気されることによって吸熱することができ、寝床内の温度を効率よく下げることができ、寝床内の環境を快適な温度に保つことができ、快適な睡眠を提供することができる。
【0010】
さらに、外気を取り込む吸気用開口が、人体の肩口から人体の中央部に対応するように寝具本体の表面材の側面に形成されるので、人体の背面に接する寝具内に素早く外気を取り込むことができ、効率よく吸熱することができる。さらにまた、温度制御装置は、通風経路内の通風量を制御することによって通風経路内の空気の温度を制御するから、通風経路内の通風量の大きさを変化させることによって、通風経路内の空気の温度を制御することができる。
また、肩口用寝床内温度センサによって検出される肩口付近の温度が、予め設定された設定温度よりも高い場合、設定温度と同じになるまで、送風機の駆動で通風経路内の通風量を制御するとともに、予め設定された設定温度よりも低い場合、設定温度と同じになるまで加熱装置の電熱ヒータを駆動するようになる。
そして、寝具本体の内部を加熱する加熱装置が電熱ヒータであるので、寝床内を容易に加熱することができ、電熱ヒータが、人体から遠い側の内層材表面に配置されるので、電熱ヒータの熱が、人体に直接伝わらないようになり、吸熱装置の送風効果を妨げ難くすることができる。
【0011】
また、上記の寝具において、前記吸気用開口及び前記排気用開口の少なくとも一方に延長パイプを設けることが好ましい。
【0012】
この構成によれば、吸気用開口及び排気用開口の少なくとも一方に延長パイプが設けられるので、開口が寝具によりふさがれることがなくなり、寝具本体より離れた場所から外気を吸気することができ、寝具本体より離れた場所に排気することができる。
【0013】
また、上記の寝具において、前記内層材は、前記人体の身長方向に通気する通風経路を形成し、当該通風経路は、前記寝具本体の中央部分の通風量が外側部分の通風量よりも大きくなるように形成されることが好ましい。
【0014】
この構成によれば、内層材の通風経路について、寝具本体の中央部分の通風量が外側部分の通風量よりも大きくなるように形成されるので、人体の背面に接する寝具内の熱を効率よく吸熱することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0019】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係る寝具の外観を示す図であり、図2は、本発明の第1実施形態に係る寝具の内部構造を示す図である。図1に示すように、寝具10は、人体が横たわることが可能な一般的な敷布団と同様の大きさである。
【0020】
図1及び図2に示す寝具10は、肩口用電熱線ヒータ1a、足元用電熱線ヒータ1b、空間材(内層材)2a、吸気部(吸気用開口)2b、排気部(排気用開口)2c、送風機2d、室内温度センサ3、肩口用寝床内温度センサ4a、足元用寝床内温度センサ4b、温度制御部5及び操作部6を備えて構成される。
【0021】
加熱装置1(図6参照)は、寝床内の温度を上げるものであり、人体の肩口付近に配置される肩口用電熱線ヒータ1aと、人体の足元付近に配置される足元用電熱線ヒータ1bとを備えて構成される。肩口用電熱線ヒータ1aは、人体の肩口付近の寝床内にS字状に配置され、人体の肩口付近の寝床内の温度を上昇させる。足元用電熱線ヒータ1bは、人体の足元付近の寝床内にS字状に配置され、人体の足元付近の寝床内の温度を上昇させる。なお、肩口用電熱線ヒータ1aと足元用電熱線ヒータ1bとは、温度制御部6によってそれぞれ個別に温度制御される。人体の肩口に当たる位置に肩口用電熱線ヒータ1aを配置することよって、特に外気を遮断しにくい肩口の寝床内温度を集中的に上げることができる。
【0022】
吸熱装置2(図6参照)は、寝床内の温度を下げるものであり、空間材2a、吸気部2b、排気部2c及び送風機2dを備えて構成される。空間材2aは、通気性及び弾力性を有する材質、例えば、ウレタンフォーム等で形成され、吸気部2bによって取り込まれた気体を通過させる。吸気部2bは、人体の肩口付近から背中付近までにかけての寝具本体11の両側に開口が形成され、当該開口から外気を空間材2aに取り込む。排気部2cは、寝具本体11の下隅部に開口が形成され、空間材2c内の気体を外部に排出する。送風機2dは、排気部2cの手前に設けられ、例えばファンを回転させることにより、吸気部2bから外気を空間材2aに取り込み、空間材2a内を通過した気体を排気部2cから排出させ、寝具本体11内に空気の流れを生じさせる。吸熱装置2は、外気を取り込むことによって熱を吸収し、空間材2aの温度を外気の温度にまで下げることができ、寝床内の温度を下げることができる。また、外気を取り込むための吸気部2bを人体の肩口付近から背中付近にかけての両側面に設けているので、外気が素早く人体の下に取り込まれ、効率よく寝床内の温度を下げることができる。また、寝具本体11にシーツをかぶせた場合に吸気部2bの開口部分を塞ぐことがないため、使用者は好みのシーツを使用することができる。
【0023】
室内温度センサ3は、外気を取り込むための吸気部2b近傍に設けられている。室内温度センサ3は、室内の温度、すなわち、外気温を計測する。このように、吸気部2bに室内温度センサ3を設けることによって、外気を取り込む際の外気温を知ることができる。
【0024】
寝床内温度センサ4(図6参照)は、寝床内の温度を計測するものであり、人体が横たわった際の肩口付近に配置される肩口用寝床内温度センサ4aと、人体が横たわった際の足元付近に配置される足元用寝床内温度センサ4bとを備えて構成される。肩口用寝床内温度センサ4aは、人体の肩口付近の寝床内の温度を計測する。足元用寝床内温度センサ4bは、人体の足元付近の寝床内の温度を計測する。肩口用寝床内温度センサ4a及び足元用寝床内温度センサ4bは、人体が寝具を使用する際に略人体の下になる位置に配置されるので、人体が感じている温度を正確に検出することができる。
【0025】
なお、室内温度センサ3、肩口用寝床内温度センサ4a及び足元用寝床内温度センサ4bは、例えば、サーミスタ、熱電対又は半導体温度センサ等で構成される。
【0026】
図3は、寝具10の断面を示す図である。図3に示すように、電熱線ヒータ1a,1bは空間材2aの下に配置され、空間材2a及び電熱線ヒータ1a,1bは、表面素材7aと裏面素材7bとに挟まれている。表面素材7aには、機密性及び吸湿性に富んだ素材、例えば、ダウンプルーフ加工した綿が用いられる。電熱線ヒータ1a,1bを空間材2aの下に配置することで、電熱線ヒータ1a,1bの熱が、人体に直接伝わらないようになっており、空間材2aの送風効果を妨げ難くしている。
【0027】
このように、表面素材7aに機密性及び吸湿性に富んだ素材を用いることにより、空間材2a中の気体を外部に排出する排気部2c付近に設けられた送風機2dのみで、外気を吸気部2bより取り込むことができる。ただし、送風機2dの性能が高い場合は、表面素材7aに通気性のよい素材、例えば、ガーゼを用いることにより、人体が横たわった際の人体周辺の空気を吸い込みやすくなり、寝床内の温度をより下げやすくすることができる。
【0028】
温度制御部5は、室内温度センサ3及び寝床内温度センサ4a,4bの検出値に基づいて電熱線ヒータ1a,1b及び送風機2dを制御することにより、寝床内の温度を睡眠に適した設定温度に保つ。
【0029】
ここで、睡眠に適した設定温度について説明する。図4は、睡眠に適した設定温度について説明するための図である。なお、図4における縦軸は温度を表し、横軸は時間を表す。一般に、快適な睡眠が得られる寝床内温度は33度前後であるといわれている。さらに、入床時の温度に比べて起床時の温度を若干高めにするとよく、足元の温度は肩口の温度よりも数度程度高い温度にするとよい。例えば、足元の温度は肩口の温度よりも1度〜5度高い温度にするとよく、より好ましくは、2度高い温度にするとよい。
【0030】
そこで、図4に示すように、温度制御部5は、足元の温度が肩口の温度よりも常に数度程度高い設定温度となるように制御する。このように、人体の各部位に位置する寝床内の温度を各部位に応じた温度に制御することができる。また、入床時からの経過時間を計時するタイマを設け、温度制御部5は、入床時の温度に比べて起床時の温度が高くなるように、経過時間に応じて設定温度を変化させるように制御する。すなわち、予め設定される就寝時間、例えば、5時間後の寝床内の温度が入床時の温度よりも高くなるように設定する。
【0031】
さらに、寝床内の温度は、使用者の好みによって異なるため、複数段階、例えば、「高」、「中」及び「低」の3段階に設定温度を切り替え可能に構成することによって、使用者の所望する温度に対応することができる。
【0032】
また、温度制御部5は、室内温度センサ3の検出温度が高い場合(例えば、夏期等)、設定温度が低くなるように制御し、室内温度センサ3の検出温度が低い場合(例えば、冬期等)、設定温度が高くなるように制御する。
【0033】
操作部6は、寝具本体11の下隅部に設けられ、使用者による操作を受け付け、受け付けた操作に応じた操作信号を温度制御部5に出力する。図5は、操作部6の構成の一例を示す図である。操作部6は、電源スイッチ6a、温度設定スイッチ6b、寝床内温度表示部6c、室内温度表示部6d、加熱動作確認ランプ6e、吸熱動作確認ランプ6f、肩口用電熱線ヒータ動作確認ランプ6g、足元用電熱線ヒータ動作確認ランプ6h及びキーロックスイッチ6iを備えて構成される。
【0034】
電源スイッチ6aは、電源のオン/オフを切り換えるスイッチである。電源スイッチ6aが、オン側に操作されることで、電源電圧の供給を各部に対して行い、オフ側に操作されることで、電源電圧の供給を停止する。
【0035】
温度設定スイッチ6bは、例えば、「高」、「中」及び「低」の3段階に設定温度を切り換えるスイッチである。温度設定スイッチ6bが、「高」側に操作されることで、第1の設定温度に設定され、「中」側に操作されることで、第1の設定温度よりも低い第2の設定温度に設定され、「低」側に操作されることで、第2の設定温度よりも低い第3の設定温度に設定される。
【0036】
寝床内温度表示部6cは、寝床内温度センサ4a,4bによって検出される寝床内の温度を表示する。なお、本実施形態における寝床内温度表示部6cは、肩口用寝床内温度センサ4aによって検出される肩口付近の寝床内の温度と、足元用寝床内温度センサ4bによって検出される足元付近の寝床内の温度とを表示するが、本発明は特にこれに限定されず、寝床内温度表示部6cは、肩口用寝床内温度センサ4aによって検出される肩口付近の寝床内の温度と、足元用寝床内温度センサ4bによって検出される足元付近の寝床内の温度との平均値を寝床内の温度として表示してもよい。室内温度表示部6dは、室内温度センサ3によって検出される室内の温度(外気温)を表示する。このように、寝具10は、寝床内の温度を表示する寝床内温度表示部6c及び室内の温度を表示する室内温度表示部6dの少なくとも一方を備えているので、使用者は寝床内の温度及び室内の温度の少なくとも一方を確認することができる。
【0037】
加熱動作確認ランプ6eは、例えば、LEDで構成され、加熱装置1が動作中である場合、LEDを発光させる。なお、本実施形態において加熱動作確認ランプ6eは、肩口用電熱線ヒータ1a及び足元用電熱線ヒータ1bのうちの少なくとも一方が動作中である場合、LEDを発光させる。
【0038】
吸熱動作確認ランプ6fは、例えば、LEDで構成され、吸熱装置2が動作中である(送風機2dが回転している)場合、LEDを発光させる。
【0039】
肩口用電熱線ヒータ動作確認ランプ6gは、例えば、LEDで構成され、肩口用電熱線ヒータ1aが動作中である場合、LEDを発光させる。足元用電熱線ヒータ動作確認ランプ6hは、例えば、LEDで構成され、足元用電熱線ヒータ1bが動作中である場合、LEDを発光させる。
【0040】
キーロックスイッチ6iは、睡眠中等における各スイッチの誤操作を防止するためのスイッチである。キーロックスイッチ6iが、オン側に操作されることで、電源スイッチ6a及び温度設定スイッチ6bを固定し、オフ側に操作されることで、電源スイッチ6a及び温度設定スイッチ6bの固定を解除する。なお、本実施形態では、睡眠中等における各スイッチの誤操作を防止するためにキーロックスイッチ6iを設けているが、本発明は特にこれに限定されず、キーロックスイッチ6iを設けずに、電源スイッチ6a及び温度設定スイッチ6bを覆うカバーを設けてもよい。また、電源スイッチ6a及び/又は温度設定スイッチ6bが押圧式のスイッチである場合、スイッチが所定時間以上押圧されると操作を無効にする制御を行うことにより、誤操作を防止してもよい。
【0041】
なお、本実施形態において操作部6は、電源スイッチ6a、温度設定スイッチ6b、寝床内温度表示部6c、室内温度表示部6d、加熱動作確認ランプ6e、吸熱動作確認ランプ6f、肩口用電熱線ヒータ動作確認ランプ6g、足元用電熱線ヒータ動作確認ランプ6h及びキーロックスイッチ6iを備えて構成されるが、本発明は特にこれに限定されず、操作部6は、必要な部材のみを適宜備えればよい。また、操作部6には、起床時刻を入力する起床時刻入力部を設けてもよい。
【0042】
図6は、本発明の第1実施形態における寝具10の構成を示すブロック図である。図6に示す寝具10は、加熱装置1、吸熱装置2、室内温度センサ3、寝床内温度センサ4、温度制御部5、操作部6、タイマ7及びメモリ8を備えて構成される。
【0043】
前述したように、加熱装置1は、肩口用電熱線ヒータ1a及び足元用電熱線ヒータ1bを備えて構成され、吸熱装置2は、空間材2a、吸気部2b、排気部2c及び送風機2dを備えて構成され、寝床内温度センサ4は、肩口用寝床内温度センサ4a及び足元用寝床内温度センサ4bを備えて構成される。
【0044】
温度制御部5は、例えば、CPU(中央演算処理装置)を備えて構成され、室内温度センサ3及び寝床内温度センサ4の検出値に基づいて、加熱装置1及び吸熱装置2を制御する。すなわち、温度制御部5は、室内温度の影響を考慮して、室内温度センサ3及び寝床内温度センサ4の検出値の差に従って加熱装置1及び吸熱装置2を制御する。
【0045】
タイマ7は、入床時からの経過時間を計測するものであり、入床時の電源オンをトリガとしてカウント(計時)を開始する。
【0046】
メモリ8は、例えば、EEPROMで構成され、上下限値記憶部81、設定温度記憶部82、標準外気温記憶部83及び変換係数記憶部84を備えて構成される。上下限値記憶部81は、寝床内の温度の上限値及び下限値を記憶している。設定温度記憶部82は、入床から起床までの経過時間に応じて変化する温度特性を有する複数の設定温度を予め記憶する。本実施形態では、「高」、「中」及び「低」の3段階に設定温度を切り換え可能であるので、設定温度記憶部82は、第1の設定温度、第1の設定温度よりも低い第2の設定温度及び第2の設定温度よりも低い第3の設定温度を記憶する。また、第1〜第3の設定温度のそれぞれについて、第1〜第3の肩口用設定温度と第1〜第3の足元用設定温度とがある。標準外気温記憶部83は、入床から起床までの経過時間に応じて変化する温度特性を有する標準的な外気温の変動を記憶する。変換係数記憶部84は、設定温度を外気温に応じて変換するための変換係数を記憶する。なお、変換係数については後述する。
【0047】
次に、第1の実施形態における寝具10の温度制御について説明する。図7は、第1の実施形態における寝具10の温度制御について説明するための図である。なお、図7における縦軸は温度を表し、横軸は時間を表す。
【0048】
まず、タイマ7は、操作部6からの電源オン信号をトリガとして計時を開始する。室内温度センサ3は、時間tにおける室内の外気温を検出し、検出した外気温を温度制御部5に出力する。温度制御部5は、室内温度センサ3によって検出された外気温と、標準外気温記憶部83に記憶されている時間tにおける標準外気温とを比較する。ここで、温度制御部5は、室内温度センサ3によって検出された外気温が、標準外気温記憶部83に記憶されている時間tにおける標準外気温と同じである場合、設定温度記憶部82に記憶されている時間tにおける設定温度となるように加熱装置1及び吸熱装置2を制御する。
【0049】
例えば、操作部6により、第1の設定温度に設定されている場合、温度制御部5は、肩口用寝床内温度センサ4aによって検出される肩口付近の温度と、設定温度記憶部82に記憶されている第1の肩口用設定温度Tsとを比較する。ここで、温度制御部5は、肩口用寝床内温度センサ4aによって検出される肩口付近の温度が、設定温度記憶部82に記憶されている第1の肩口用設定温度Tsよりも高い場合、肩口用寝床内温度センサ4aによって検出される肩口付近の温度が、設定温度記憶部82に記憶されている第1の肩口用設定温度Tsと同じになるまで送風機2dを駆動する。ここで、温度制御部5は、下げるべき温度が小さい場合、送風機2dの回転数が小さくなるように制御し、下げるべき温度が大きい場合、送風機2dの回転数が大きくなるように制御する。このように、室内温度センサ3及び寝床内温度センサ4の検出値の差に応じて送風機2dの回転数を制御することにより、下げるべき温度が小さい場合は温度を下げすぎることがなく、下げるべき温度が大きい場合は急激に温度を下げることができる。
【0050】
また、温度制御部5は、肩口用寝床内温度センサ4aによって検出される肩口付近の温度が、設定温度記憶部82に記憶されている第1の肩口用設定温度Tsよりも低い場合、肩口用寝床内温度センサ4aによって検出される肩口付近の温度が、設定温度記憶部82に記憶されている第1の肩口用設定温度Tsと同じになるまで肩口用電熱線ヒータ1aを駆動する。
【0051】
同様に、温度制御部5は、足元用寝床内温度センサ4bによって検出される足元付近の温度が、設定温度記憶部82に記憶されている第1の足元用設定温度Tfよりも高い場合、足元用寝床内温度センサ4bによって検出される足元付近の温度が、設定温度記憶部82に記憶されている第1の足元用設定温度Tfと同じになるまで送風機2dを駆動する。また、温度制御部5は、足元用寝床内温度センサ4bによって検出される足元付近の温度が、設定温度記憶部82に記憶されている第1の足元用設定温度Tfよりも低い場合、足元用寝床内温度センサ4bによって検出される足元付近の温度が、設定温度記憶部82に記憶されている第1の足元用設定温度Tfと同じになるまで足元用電熱線ヒータ1bを駆動する。
【0052】
一方、温度制御部5は、室内温度センサ3によって検出された外気温が、標準外気温記憶部83に記憶されている時間tにおける標準外気温と異なる場合、設定温度記憶部82に記憶されている時間tにおける設定温度に、変換係数記憶部84に記憶されている変換係数を乗算することによって得られる変換後の設定温度となるように加熱装置1及び吸熱装置2を制御する。
【0053】
図8は、設定温度を外気温に応じて変換する変換係数について説明するための図である。なお、図8における縦軸は設定温度(相対値)を表し、横軸は外気温(相対値)を表す。
【0054】
図8に示すように、変換係数記憶部84は、時刻tにおける標準外気温の値を1とし、当該時刻tにおける設定温度の値を1として、検出された外気温と設定温度とを相対値で表すと、検出された外気温が標準外気温よりも高い場合に設定温度は低くなり、検出された外気温が標準外気温よりも低い場合に設定温度は高くなるような直線Kで表される変換係数を記憶している。なお、図8に示す直線Kは、一例であり、その傾き等はこれに限定されるものではない。
【0055】
例えば、時間tにおいて室内温度センサ3によって検出された外気の温度Tbが標準外気温Taよりも高い場合、温度制御部5は、変換係数記憶部84に記憶されている変換係数を第1の足元用設定温度Tfに乗算することによって設定温度Tf’(Tf>Tf’)に変換し、変換した設定温度Tf’となるように加熱装置1及び吸熱装置2を制御する。すなわち、図8に示すように、標準外気温Taを1とし、第1の足元用設定温度Tfを1すると、温度Tbにおける相対値はTb/Taで表され、Tb/Taにおける設定温度の相対値はWbで表され、このTb/Taにおける設定温度の相対値Wbが変換係数として用いられる。従って、設定温度Tf’は、第1の足元用設定温度Tfと変換係数Wbとを乗算した値となる。
【0056】
また、温度制御部5は、変換係数記憶部84に記憶されている変換係数を第1の肩口用設定温度Tsに乗算することによって設定温度Ts’(Ts>Ts’)に変換し、変換した設定温度Ts’となるように加熱装置1及び吸熱装置2を制御する。すなわち、図8に示すように、標準外気温Taを1とし、第1の肩口用設定温度Tsを1すると、温度Tbにおける相対値はTb/Taで表され、Tb/Taにおける設定温度の相対値はWbで表され、このTb/Taにおける設定温度の相対値Wbが変換係数として用いられる。従って、設定温度Ts’は、第1の肩口用設定温度Tsと変換係数Wbとを乗算した値となる。
【0057】
さらに、例えば、時間tにおいて室内温度センサ3によって検出された外気の温度Tcが標準外気温Taよりも低い場合、温度制御部5は、変換係数記憶部84に記憶されている変換係数を第1の足元用設定温度Tfに乗算することによって設定温度Tf”(Tf<Tf”)に変換し、設定温度Tf”となるように加熱装置1及び吸熱装置2を制御する。また、温度制御部5は、変換係数記憶部84に記憶されている変換係数を第1の肩口用設定温度Tsに乗算することによって設定温度Ts”(Ts<Ts”)に変換し、設定温度Ts”となるように加熱装置1及び吸熱装置2を制御する。
【0058】
また、温度制御部5は、寝床内の温度が予め設定されている上限値Tuに達した場合、加熱装置1の動作を強制的に終了するように制御し、寝床内の温度が予め設定されている下限値Tdに達した場合、吸熱装置2の動作を強制的に終了するように制御する。すなわち、温度制御部5は、寝床内温度センサ4a,4bによって検出される寝床内の温度が、上下限値記憶部81に記憶されている寝床内の温度の上限値に達した場合、肩口用電熱線ヒータ1a及び足元用電熱線ヒータ1bの駆動を強制的に終了させ、上下限値記憶部81に記憶されている寝床内の温度の下限値に達した場合、送風機2dの駆動を強制的に終了させる。
【0059】
このように、寝床内の温度が予め設定されている上限値及び下限値に達した場合、加熱装置1及び吸熱装置2の動作が強制的に終了するように制御されるので、例えば、回路故障などによって万が一誤動作したとしても安全を確保することができる。
【0060】
また、温度制御部5によって、人体が横たわる寝具本体11の内部を加熱する加熱装置1及び寝具本体11の内部の熱を吸熱する吸熱装置2の少なくとも一方の温度が制御される。したがって、寝床内の環境を快適な温度に保つことができ、快適な睡眠を提供することができる。
【0061】
なお、本実施形態では、外気を吸気部2bより空間材2a内に取り込み、排気部2cから排出することによって吸熱しているが、さらに効率よく送風するために空間材2aの送風領域を限定してもよい。図9は、空間材2aに送風領域限定部2eを設けた場合の空間材2a内における気体の流れを示す図である。図9に示すように、空間材2aに送風領域限定部2eを設けることによって、吸気部2bより取り込まれた外気は、図9の矢印に示す経路で空間材2a内を通り、排気部2より排出されることとなる。送風領域限定部2eは、吸気部2b付近の空間材2aをL字状及び逆L字状に縫製することによって形成される。縫製によって送風領域限定部2eを形成することによって、頭部から脚部への人体に沿った気体の流れを形成するように、簡単に気体の流れを制限することができる。なお、送風領域限定部2eは、吸気部2b付近の空間材2aをL字状及び逆L字状に溶着することによって形成してもよく、また、吸気部2b付近の空間材2aの開孔率を変えることによって形成してもよい。
【0062】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本発明の第2実施形態における寝具は、第1実施形態における寝具の構成に加えて湿度を検出する湿度センサと人体を検知する人体検知センサとを設ける。
【0063】
図10は、本発明の第2実施形態に係る寝具の外観及び内部構造を示す図である。図10に示すように、寝具20は、肩口用電熱線ヒータ1a、足元用電熱線ヒータ1b、空間材2a、吸気部2b、排気部2c、送風機2d、室内温度センサ3、肩口用寝床内温度センサ4a、足元用寝床内温度センサ4b、温度制御部5、操作部6、湿度センサ21及び人体検知センサ22を備えて構成される。なお、以下の説明では、図1に示す第1実施形態の寝具10とは異なる構成のみについて説明する。
【0064】
湿度センサ21は、排気部2c付近に設けられ、排気部2cより排出される寝床内の空気の湿度を検出する。人体検知センサ22は、寝具本体11の中央部分に設けられ、人体が入床したことを検知する。
【0065】
また、第2の実施形態では、操作部6は、寝具本体11の上隅部に設けられており、操作部6を制御するための操作制御部6aも温度制御部5とは別に寝具本体11の上隅部に設けられている。そのため、使用者は、横たわった状態でも寝具10を操作することができる。
【0066】
さらに、吸熱装置2の空間材2aは、寝具本体11の中央部分の十字状の空間材2fと外側部分の空間材2gとが異なる開孔率の材料で形成されている。すなわち、外側部分の空間材2gは、中央部分の空間材2fよりも開孔率が低い材料で形成されている。このように、寝具本体11の外側部分の空間材2gを中央部分の空間材2fよりも開孔率が低い材料で形成することによって、外気を送風する領域を限定することができ、特に、人体が横たわる中央部分を効率よく吸熱することができる。
【0067】
図11は、本発明の第2実施形態における寝具の構成を示すブロック図である。図11に示す寝具20は、加熱装置1、吸熱装置2、室内温度センサ3、寝床内温度センサ4、温度制御部5、操作部6、タイマ7、メモリ8、湿度センサ21及び人体検知センサ22を備えて構成される。なお、以下の説明では、図6に示す第1実施形態の寝具10とは異なる構成のみについて説明する。
【0068】
メモリ8は、例えば、EEPROMで構成され、上下限値記憶部81、設定温度記憶部82、標準外気温記憶部83、変換係数記憶部84及び標準湿度記憶部85を備えて構成される。
【0069】
標準湿度記憶部85は、標準的な湿度の変動を記憶する。変換係数記憶部84は、設定温度を外気温に応じて変換するための変換係数を記憶するとともに、設定温度を寝床内の湿度に応じて変換するための変換係数を記憶する。
【0070】
次に、第2実施形態における寝具20の温度制御について説明する。
【0071】
まず、タイマ7は、人体検知センサ22からの検出信号をトリガとして計時を開始する。なお、温度制御部5は、人体検知センサ22からの検出信号が入力されない場合、消費する電力を少なくする省エネモードとなるように電熱線ヒータ1a,1b及び送風機2dを制御する。室内温度センサ3は、時間tにおける室内の外気温を検出し、検出した外気温を温度制御部5に出力する。また、湿度センサ21は、時間tにおける寝床内の湿度を検出し、検出した湿度を温度制御部5に出力する。温度制御部5は、室内温度センサ3によって検出された外気温と、標準外気温記憶部83に記憶されている時間tにおける標準外気温とを比較する。ここで、温度制御部5は、室内温度センサ3によって検出された外気温が、標準外気温記憶部83に記憶されている時間tにおける標準外気温と同じである場合、設定温度記憶部82に記憶されている時間tにおける設定温度となるように加熱装置1及び吸熱装置2を制御する。
【0072】
一方、温度制御部5は、室内温度センサ3によって検出された外気温が、標準外気温記憶部83に記憶されている時間tにおける標準外気温と異なる場合、設定温度記憶部82に記憶されている時間tにおける設定温度に、変換係数記憶部84に記憶されている変換係数を乗算することによって得られる変換後の設定温度となるように加熱装置1及び吸熱装置2を制御する。
【0073】
また、温度制御部5は、湿度センサ21によって検出された湿度と、標準湿度記憶部85に記憶されている時間tにおける標準湿度とを比較する。ここで、温度制御部5は、湿度センサ21によって検出された湿度が、標準湿度記憶部85に記憶されている時間tにおける標準湿度と同じである場合、設定温度記憶部82に記憶されている時間tにおける設定温度となるように加熱装置1及び吸熱装置2を制御する。
【0074】
一方、温度制御部5は、湿度センサ21によって検出された湿度が、標準湿度記憶部85に記憶されている時間tにおける標準湿度と異なる場合、設定温度記憶部82に記憶されている時間tにおける設定温度に、変換係数記憶部84に記憶されている変換係数を乗算することによって得られる変換後の設定温度となるように加熱装置1及び吸熱装置2を制御する。
【0075】
図12は、設定温度を寝床内の湿度に応じて変換する変換係数について説明するための図である。なお、図12における縦軸は設定温度(相対値)を表し、横軸は湿度(相対値)を表す。
【0076】
図12に示すように、変換係数記憶部84は、時刻tにおける標準湿度の値を1とし、当該時刻tにおける設定温度の値を1として、検出された湿度と設定温度とを相対値で表すと、検出された湿度が標準湿度よりも高い場合に設定温度は低くなり、検出された湿度が標準湿度よりも低い場合に設定温度は高くなるような直線Lで表される変換係数を記憶している。なお、図12に示す直線Lは、一例であり、その傾き等はこれに限定されるものではない。
【0077】
例えば、同じ温度であっても湿度が高い場合と湿度が低い場合とでは、湿度が高い場合のほうが体感温度は高くなる。そこで、湿度センサ21によって検出される寝床内の湿度に応じて寝床内の温度を変化させることにより、さらに快適な睡眠環境を提供することができる。
【0078】
このように、湿度センサ21によって検出される寝具本体11内の湿度に応じて加熱装置1及び吸熱装置2の少なくとも一方の温度が制御されるので、湿度が高い場合に温度が低くなるように制御し、湿度が低い場合に温度が高くなるように制御することによって、寝床内の温度を湿度に応じて快適な温度に保つことができる。
【0079】
また、温度制御部5は、湿度センサ21によって検出される湿度の値が高い場合、たとえ寝床内温度センサ4a,4bによって検出される温度が設定温度よりも低かったとしても、肩口用電熱線ヒータ1aと足元用電熱線ヒータ1bと送風機2dとを同時に駆動するように制御することによって、湿度を下げることができる。
【0080】
また、人体の入床時から起床時までの経過時間がタイマ7によって計時され、タイマ7によって計時される経過時間に応じて加熱装置1及び吸熱装置2の少なくとも一方の温度が制御されるので、入床から起床までの間に変化する寝床内の温度を入床から起床までの経過時間に応じて制御することができ、寝床内の温度を入床から起床までの経過時間に応じて快適な温度に保つことができる。
【0081】
また、人体検知センサ22によって人体が検知されると、加熱装置1及び吸熱装置2の少なくとも一方の温度が制御され、人体が検知されない間は消費する電力を少なくする省エネモードに切り換えたり、加熱装置及び吸熱装置によって温度を制御しないなどの制御が行われるため、寝床内の温度を人体の有無に応じて快適な温度に保つことができる。
【0082】
さらに、人体検知センサ22によって人体が入床したことを検知してタイマ7のカウントが開始されるので、使用者が入床する前にあらかじめ電源を入れておいたとしても適切に設定温度を変化させることができ、寝床内の温度を制御することができる。
【0083】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態の寝具では、第1実施形態の寝具10の構成を簡略化し、低コスト化を実現している。
【0084】
図13は、本発明の第3実施形態に係る寝具の外観及び内部構造を示す図である。図13に示すように、寝具30は、足元用電熱線ヒータ1b、空間材2a、吸気部2b、排気部2c、送風機2d、室内温度センサ3、足元用寝床内温度センサ4b及び温度制御部5を備えて構成される。なお、以下の説明では、図1に示す第1実施形態の寝具10とは異なる構成のみについて説明する。
【0085】
加熱装置1は足元用電熱線ヒータ1bを備えて構成される。一般に、人体で最も冷えを感じやすい部位は、足元であるといわれている。そこで、第3実施形態では、最も冷えを感じやすい部位である足元を暖めるための足元用電熱線ヒータ1bのみを設ける。
【0086】
また、第1実施形態の寝具10では、寝具本体11の両側面にそれぞれ吸気部2bを設けているが、第3実施形態の寝具30では、寝具本体11の両側面のうち一方のみに吸気部2bを設け、寝具本体11の下隅部の吸気部2bに対向する位置に排気部2cを設けている。このように、吸熱装置2は、吸気部2bと排気部2cとを対角線上に設けることによって、空間材2a内全体に気体が流れるようになり、効率よく吸熱することができる。
【0087】
なお、第3実施形態における温度制御は、第1実施形態における温度制御とほぼ同じであり、第1実施形態の肩口用電熱線ヒータ1a、肩口用寝床内温度センサ4aがない点だけが異なる点であるので説明を省略する。
【0088】
また、第3実施形態の寝具30において、第2実施形態における湿度センサ21及び人体検知センサ22を備えてもよい。
【0089】
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。第4実施形態では、第1〜第3実施形態に比べて排気部2cから排出する気体の容量を大きくすることによって吸熱する時間を短縮する。
【0090】
図14は、本発明の第4実施形態に係る寝具の外観及び内部構造を示す図である。図14に示すように、寝具40は、肩口用電熱線ヒータ1a、足元用電熱線ヒータ1b、空間材2a、吸気部2b、排気部2c、送風機2d、室内温度センサ3、肩口用寝床内温度センサ4a、足元用寝床内温度センサ4b、温度制御部5及び操作部6を備えて構成される。
【0091】
図14に示すように、第4実施形態における寝具40は、寝具本体11の下隅部に排気部2c及び操作部6を設けるのではなく、寝具本体11の下面に、内部に空間が形成された円筒形状の円筒部41を設け、当該円筒部41に排気部2cを設け、操作部6を寝具本体11とは別体として設ける。
【0092】
すなわち、円筒部41には、排気部2c、送風機2d及び温度制御部5が設けられ、温度制御部5と操作部6とが接続線を介して接続されている。排気部2cは、寝具本体11の下面に接する円筒形状の円筒部41の一端に開口を設けることによって形成される。送風機2dは、円筒部41の一端に設けられた開口付近に設けられる。
【0093】
このように、第4実施形態の寝具40では、寝具本体11の下面に接するように円筒部41を設け、円筒部41の一端に排気部2cを設けることによって、寝具本体11の下面から排出される気体を円筒部41の内部を通して排気部2cから排出することができるので、排出する気体の容量を大きくすることができ、吸熱する時間を短縮することができる。
【0094】
また、第1〜第3実施形態の寝具と比較して、排気部2c、送風機2d、温度制御部5及び操作部6を寝具本体11の外部に設けているので、寝具全体を加熱及び吸熱することができる。
【0095】
なお、本実施形態では、円筒部41の一端に開口を設けるとともに、開口付近に送風機2dを設けているが、本発明は特にこれに限定されず、円筒部41の両端に開口を設けるとともに、両端の開口付近にそれぞれ送風機2dを設けてもよい。この場合、さらに排気部2cより排出される気体の量を多くすることができるので、さらに効率よく吸熱することができる。
【0096】
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。本発明の第5実施形態では、空間材内に取り込んだ気体を攪拌する攪拌機構を設けることによって、吸気部より取り込んだ気体を空間材内に行き渡らせ、さらに効率よく吸熱する。
【0097】
図15は、本発明の第5実施形態に係る寝具の外観及び内部構造を示す図である。図15に示すように、寝具50は、肩口用電熱線ヒータ1a、足元用電熱線ヒータ1b、空間材2a、吸気部2b、排気部2c、送風機2d、送風領域限定部2e、室内温度センサ3、肩口用寝床内温度センサ4a、足元用寝床内温度センサ4b、温度制御部5、操作部6及び攪拌機構51を備えて構成される。なお、以下の説明では、第1〜第4実施形態の寝具とは異なる構成のみについて説明する。
【0098】
吸熱装置2は、寝床内の温度を下げるものであり、空間材2a、吸気部2b、排気部2c、送風機2d、送風領域限定部2e及び攪拌機構51を備えて構成される。
【0099】
攪拌機構51は、空間材2a内の気体を攪拌するものであり、本実施形態では3つの送風機511,512,513で構成される。第1の送風機511は、吸気部3より取り込まれた人体の頭付近の気体を足元の方向に送る。第2の送風機512及び第3の送付機513は、中央付近の気体をそれぞれ人体の外側方向に送る。
【0100】
図16は、本発明の第5実施形態に係る寝具の空間材内における気体の流れを示す図である。なお、図16における矢印は、気体の流れる方向を表す。
【0101】
図16に示すように、吸気部2bより取り込まれた気体は、送風領域限定部2eによって上方に送られる。送風領域限定部2eによって上方に送られた気体は、寝具本体11の上面に当たって下方に送られる。寝具本体11の上面に当たって下方に送られた気体は、第1の送風機511によりさらに人体の足元へと送られる。そして、第1の送風機511によりさらに人体の足元へと送られた気体は、中央付近に設けられた第2の送風機512及び第3の送風機513により左外側方向及び右外側方向に送られる。第2の送風機512及び第3の送風機513により左外側方向及び右外側方向に送られた気体は、それぞれ排気部2cより排出される。
【0102】
なお、本実施形態では、攪拌機構51を3つの送風機で構成しているが、本発明は特にこれに限定されず、攪拌機構51は、少なくとも1つの送風機を備えて構成すればよい。
【0103】
図17は、本発明の第5実施形態の変形例について説明するための図である。本発明の第5実施形態の変形例では、攪拌機構51を1つの送風機514で構成し、送風領域限定部2eを寝具本体11の両側面に対してT字状に設ける。この場合、吸気部2bより取り込まれた気体は、送風領域限定部2eによって上方に送られる。送風領域限定部2eによって上方に送られた気体は、寝具本体11の上面に当たって下方に送られる。そして、寝具本体11の上面に当たって下方に送られた気体は、中央付近に設けられた送風機514により排気部2cとは反対の下隅部の方向(図17では左側方向)に送られる。送風機514により排気部2cとは反対の下隅部の方向に送られた気体は、排気部2cより排出される。
【0104】
このように、吸気部2bより取り込まれた気体を攪拌する攪拌機構51を備えることによって、空間材2a内の気体が攪拌され、吸気部2bより取り込まれた気体を寝床内全体に送ることができ、空間材2a内に空気がたまることを防止することができ、さらに効率よく吸熱することができる。
【0105】
また、本発明に係る寝具において、外気を加熱する加熱部及び外気を冷却する冷却部を吸気部2bに設けてもよい。
【0106】
図18は、加熱部が設けられた吸気部2bを示す図である。この場合、加熱装置は、空間材2a、吸気部2b、排気部2c及び送風機2dを備えて構成され、図18に示すように、外気を取り込む吸気部2bは取り込まれる外気を加熱する加熱部61を備えて構成される。なお、加熱部61は、例えば、電熱線ヒータ等で構成される。このように、吸気部2bが備える加熱部61によって取り込まれる外気が加熱されるので、図1に示す肩口用電熱線ヒータ1a及び足元用電熱線ヒータ1bを用いることなく、寝床内に取り込まれる気体を暖めることができる。また、温度制御部は、寝床内を加熱する際には、加熱部61を駆動することにより外気を加熱し、寝床内の熱を吸熱する際には、加熱部61を駆動せずに外気をそのまま取り込むことにより、加熱及び吸熱を切り換えることができる。
【0107】
さらに、図1に示す肩口用電熱線ヒータ1a及び足元用電熱線ヒータ1bと併用することによって寝床内を加熱する時間を短縮することができる。この場合、肩口用電熱線ヒータ1a及び足元用電熱線ヒータ1bは、必ずしも設ける必要がなく、加熱部61を吸気部2bに設け、肩口用電熱線ヒータ1a及び足元用電熱線ヒータ1bの少なくとも一方を備えればよく、肩口用電熱線ヒータ1a及び足元用電熱線ヒータ1bの少なくとも一方を省略した場合、構成を簡略化することができる。
【0108】
図19は、冷却部が設けられた吸気部2bを示す図である。図19に示すように、外気を取り込む吸気部2bに冷却部62を設けることによって、寝床内に取り込まれる気体を冷却することができ、寝床内を吸熱する時間を短縮することができる。なお、冷却部62は、例えば、着脱可能な冷却材等で構成され、この冷却材を取り外して冷蔵庫等で冷却しておき使用時に取り付ける。
【0109】
また、本実施形態では、肩口用寝床内温度センサ4aと足元用寝床内温度センサ4bとを個々に設けているが、本発明は特にこれに限定されず、肩口用電熱線ヒータ1a及び足元用電熱線ヒータ1bに温度制御用センサが設けられている場合、この温度制御用センサを肩口用寝床内温度センサ4a及び足元用寝床内温度センサ4bとして用いてもよい。この場合、構成を簡略化することができ、低コスト化を実現することができる。
【0110】
また、本実施形態では、加熱装置1及び吸熱装置2を備えて構成されるが、本発明は特にこれに限定されず、加熱装置1及び吸熱装置2のいずれか一方のみを備えて構成してもよい。この場合、構成を簡略化することができ、低コスト化を実現することができる。
【0111】
また、本実施形態において、外気を取り込むための吸気部2b及び寝具中の気体を排気するための排気部2cの少なくとも一方に延長パイプを設けてもよい。図20は、吸気部2b及び排気部2cの少なくとも一方に延長パイプが設けられた寝具60の外観を示す図である。図20に示すように、吸気部2b及び排気部2cには、延長パイプ71が設けられている。すなわち、吸気部2bの開口及び排気部2cの開口の少なくとも一方の開口に延長パイプを取り付けることによって、吸気部2b及び排気部2cの開口が寝具によりふさがれることがなくなり、寝具から離れた場所から外気を取り込むとともに、排気することができる。なお、本実施形態では、吸気部2b及び排気部2cに延長パイプ71を設けているが、本発明は特にこれに限定されず、吸気部2b及び排気部2cのいずれか一方に延長パイプ71を設けてもよい。
【0112】
さらに、上記各実施形態では、吸熱装置2は、空間材2a内に通風経路と、表面材7aに形成され、空気の入出する吸気部2bと、通風経路に外気を通気する送風機2dを備えて構成され、寝具本体11内に取り込まれる空気によって寝床内の温度を吸熱しているが、本発明は特にこれに限定されず、例えば、吸熱装置2は、空間材2a内に液体が通る経路と、表面材7aに形成され、液体の入出する開口と、前記経路に液体を送り出すポンプを備えて構成してもよく、寝具本体11内に取り込むのは、空気及び液体等の流体であればよい。この場合、寝具本体11内に取り込まれる液体によって寝床内の温度を吸熱することができる。
【0113】
【発明の効果】
本発明によれば、人体の肩口から人体の中央部に対応する表面材の側面に形成された吸気用開口より空気が内層材の通風経路に吸気され、吸気された空気が表面材の人体の足側に形成された排気用開口より排気されることによって吸熱することができ、寝床内の温度を効率よく下げることができ、寝床内の環境を快適な温度に保つことができ、快適な睡眠を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る寝具の外観を示す図である。
【図2】 本発明の第1実施形態に係る寝具の内部構造を示す図である。
【図3】 寝具の断面を示す図である。
【図4】 睡眠に適した設定温度について説明するための図である。
【図5】 操作部の構成の一例を示す図である。
【図6】 本発明の第1実施形態における寝具の構成を示すブロック図である。
【図7】 第1の実施形態における寝具の温度制御について説明するための図である。
【図8】 設定温度を外気温に応じて変換する変換係数について説明するための図である。
【図9】 空間材に送風領域限定部を設けた場合の空間材内における気体の流れを示す図である。
【図10】 本発明の第2実施形態に係る寝具の外観及び内部構造を示す図である。
【図11】 本発明の第2実施形態における寝具の構成を示すブロック図である。
【図12】 設定温度を寝床内の湿度に応じて変換する変換係数について説明するための図である。
【図13】 本発明の第3実施形態に係る寝具の外観及び内部構造を示す図である。
【図14】 本発明の第4実施形態に係る寝具の外観及び内部構造を示す図である。
【図15】 本発明の第5実施形態に係る寝具の外観及び内部構造を示す図である。
【図16】 本発明の第5実施形態に係る寝具の空間材内における気体の流れを示す図である。
【図17】 本発明の第5実施形態の変形例について説明するための図である。
【図18】 加熱部が設けられた吸気部を示す図である。
【図19】 冷却部が設けられた吸気部を示す図である。
【図20】 吸気部及び排気部の少なくとも一方に延長パイプが設けられた寝具の外観を示す図である。
【符号の説明】
1 加熱装置
1a 肩口用電熱線ヒータ
1b 足元用電熱線ヒータ
2 吸熱装置
2a 空間材
2b 吸気部
2c 排気部
2d 送風機
3 室内温度センサ
4a 肩口用寝床内温度センサ
4b 足元用寝床内温度センサ
5 温度制御部
6 操作部
7 タイマ
8 メモリ
10 寝具
11 寝具本体
Claims (3)
- 人体が横たわる寝具本体と、
前記寝具本体の内部の熱を吸熱する吸熱装置と、
前記寝具本体の内部を加熱する加熱装置と、
前記吸熱装置および加熱装置の温度を制御する温度制御装置とを備え、
前記寝具本体は、内層材と、当該内層材を内包する表面材とから形成され、
前記吸熱装置は、前記内層材に通風経路と、前記人体の肩口から前記人体の中央部に対応する前記表面材の側面に形成される吸気用開口と、前記表面材の前記人体の足側に形成される排気用開口と、前記通風経路に冷却用の空気を通気する通風機とを有し、
前記加熱装置は、電熱ヒータであり、当該電熱ヒータは、前記人体から遠い側の内層材表面に配置され、
人体が横たわった際の肩口付近に配置される肩口用寝床内温度センサが設けられ、
前記温度制御装置は、肩口用寝床内温度センサによって検出される肩口付近の温度が、予め設定された設定温度よりも高い場合、設定温度と同じになるまで前記送風機の駆動で通風経路内の通風量を制御するものであり、予め設定された設定温度よりも低い場合、設定温度と同じになるまで前記電熱ヒータを駆動するものであることを特徴とする寝具。 - 前記吸気用開口及び前記排気用開口の少なくとも一方に延長パイプを設けることを特徴とする請求項1記載の寝具。
- 前記内層材は、前記人体の身長方向に通気する通風経路を形成し、当該通風経路は、前記寝具本体の中央部分の通風量が外側部分の通風量よりも大きくなるように形成されることを特徴とする請求項1記載の寝具。
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