JP4206841B2 - 定着装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録材上に転写した現像剤を定着させるための定着装置及びこれを用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザプリンタ等の画像形成装置において、記録材上に転写した現像剤を定着させるための一般的な定着装置は、例えば円筒状の加熱ローラと、この加熱ローラに平行して接触する加圧ローラとを備えており、加熱ローラと加圧ローラとの間に例えば記録用紙などの記録材を通過させ、加熱ローラの熱(例えば、150℃前後に加熱されている)により記録材に転写されている例えばトナーなどの未定着の現像剤を記録材に定着させる構成を有する。
【0003】
そして、加熱ローラを加熱するために、ハロゲンランプを加熱源にしたものや電磁誘導加熱装置を加熱源としたものがある。
加熱ローラを加熱するためにハロゲンランプを加熱源とした定着装置は、中空状の加熱ローラの内部にハロゲンランプが配置され、このハロゲンランプに電流を流すことによってハロゲンランプから赤外線が放射されて加熱ローラの内壁に到達し加熱され、加熱ローラの表面に熱伝導するものである。この構成によれば、加熱ローラ内にハロゲンランプを配置するための固定具や電気回路との接続部品等が必要となり、この固定具及び接続部品等を含み用紙に接触していない部分も一様に温められるので、大気中に無駄に拡散される熱量が大きく、エネルギーの無駄が多く、ハロゲンランプに電流を印加してから加熱ローラが現像剤の定着温度(150℃前後)に到達するまでのウォーミングアップ時間が長いものとなる。
【0004】
一方、前述のエネルギーの無駄を低減するとともに、ウォーミングアップ時間を短縮するものとして、加熱ローラを加熱するために、電磁誘導加熱装置を加熱源とした定着装置がある。
【0005】
電磁誘導加熱装置を加熱源とした定着装置には、例えば、鉄製の芯金シリンダを芯材とする加熱ローラ及び加圧ローラを備え、加熱ローラの記録材との接触部位の反対側において、電磁誘導加熱装置を配置しているものがある。そして、この電磁誘導加熱装置は、加熱ローラの外方にコイルを支持体で支持して配置し、このコイルに交番電流を流すことによってコイル近傍に磁界を発生させ、加熱ローラ表面に磁束を通過させて渦電流を発生させ、この渦電流と加熱ローラの表面の固有抵抗によって加熱ローラ表面にジュール熱を発生させ、加熱ローラを加熱しているものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平11−297462公報(第3−4頁、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示された定着装置によれば、磁束が加熱体表面を通過せずに加熱体の外方へ漏洩する虞があり、この漏洩した磁束の分だけ、加熱ローラ表面を通過する磁束が小さくなり、加熱効率を損なうことがあるという問題があった。
【0008】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、加熱体の外部に配置されたコイルを用いて、電磁誘導によって加熱体を加熱する定着装置において、加熱体表面を通過せずに加熱体の外方へ漏洩する磁束を低減し、加熱ローラ表面を通過する磁束を増大し、加熱効率が優れた定着装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
かかる目的を達成するためになされた請求項1記載の発明は、表面が磁性金属層で覆われるように構成されるか、又は磁性金属フィルムで形成され、巡回移動する加熱体と、該加熱体の外部に配置されたコイルを用いて、電磁誘導によって前記加熱体を加熱する電磁誘導加熱手段と、該加熱体に圧接され、該加熱体と共に、現像剤が転写された記録材を、該記録材に前記現像剤を定着させながら挟持搬送する加圧体とを備えた定着装置であって、前記電磁誘導加熱手段は、両端が開放される中空部を有するように筒状に巻かれたコイルであり、前記加圧体は、前記加熱体の表面を通過する磁束を増大させる第一の磁性体を備え、前記加熱体は、前記コイルの中空部の内部に配置され、前記筒状のコイルにおける中空部の一端は、前記第一の磁性体を向くように開放されたことを特徴とする。
【0010】
請求項1に記載の定着装置によれば、加熱体と共に記録材に現像剤を定着させながら挟持搬送する加圧体に、加熱体の表面を通過する磁束を増大させる第一の磁性体を備えたので、電磁誘導によって加熱体を加熱する加熱効率を向上させることができる。つまり、加圧体に第一の磁性体を備えることによって、加熱体表面を通過せずに加熱体の外方へ漏洩する磁束を低減して加熱ローラ表面を通過する磁束を増大し、加熱効率が優れた定着装置を得ることができる。
また、コイルの中空部に加熱体が位置するように配置されているので、コイルの中空部の磁界中に加熱体が配置され、加熱体表面を通過する磁束のバラツキが低減し、加熱体を加熱する加熱効率を向上させることができる。
【0011】
次に、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の定着装置において、前記加圧体は磁性材料で形成され、該加圧体自身が前記第一の磁性体であることを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の定着装置によれば、加圧体が磁性材料で形成され、第一の磁性体が加圧体であるので、加熱体を加熱する加熱効率を向上させることができるとともに、加圧体に第一の磁性体を備えるための新たな部品を追加することなく、生産性にも優れている。
【0013】
次に、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の定着装置において、前記第一の磁性体は、前記加熱体に圧接される前記加圧体の外周面に沿って形成された磁性層からなることを特徴とする。
【0014】
請求項3に記載の定着装置によれば、第一の磁性体は、加熱体に圧接される加圧体の外周面に沿って形成された磁性層からなるので、加熱体を加熱する加熱効率を向上させることができるとともに、加圧体に第一の磁性体を備えるための新たな部品を追加することなく、生産性にも優れている。
【0015】
次に、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の定着装置において、前記加圧体は、内部に中空部を備え、前記第一の磁性体は、前記加圧体の中空部に配設されていることを特徴とする。
【0016】
請求項4に記載の定着装置によれば、加圧体は内部に中空部を備え、第一の磁性体は加圧体の中空部に配設されているので、加熱体を加熱する加熱効率を向上させることができるとともに、中空部の形状の範囲内で第一の磁性体の形状を選択したり、第一の磁性体を交換したりでき、生産性にも優れている。
【0017】
また、請求項1乃至請求項4の何れか記載の定着装置は、請求項5に記載の発明のように、前記加圧体が回転軸を中心にして回転する加圧ローラからなるものとすれば、加圧ローラが、加熱体に圧接して回転し、加熱体と共に記録材を挟持搬送することができ、且つ、加圧ローラに第一の磁性体を備えているので、加熱体を加熱する加熱効率を向上させることができる。
【0018】
また、請求項1乃至請求項4の何れか記載の定着装置は、請求項6に記載の発明のように、前記加圧体が、互いに異なる回転軸を中心にして回転する少なくとも二つの回転ローラと、該回転ローラの間に掛け渡されて巡回移動する加圧ベルトとからなるものとすれば、加圧ベルトが、加熱体に圧接して巡回移動し、加熱体と共に記録材を挟持搬送することができ、且つ、加圧ベルトに第一の磁性体を備えているので、加熱体を加熱する加熱効率を向上させることができる。
【0019】
次に、請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の定着装置において、前記加圧体は、互いに異なる回転軸を中心にして回転する少なくとも二つの回転ローラと、該回転ローラの間に掛け渡されて巡回移動する加圧ベルトとからなり、前記第一の磁性体は、前記加圧ベルトを挟んで前記加熱体と対向する位置に配置されていることを特徴とする。
【0020】
請求項7に記載の定着装置によれば、第一の磁性体は、加圧ベルトを挟んで加熱体と対向する位置に配置されているので、加熱体の表面を通過する磁束を増大し、加熱体を加熱する加熱効率を向上させることができる。
【0021】
次に、請求項8に記載の発明は、請求項1及び請求項4乃至請求項7の何れか記載の定着装置において、前記第一の磁性体は、前記加熱体が前記筒状のコイルの軸方向に沿って配設され、且つ該軸方向の中央部の透磁率より端部の透磁率が大きいことを特徴とする。
【0022】
請求項8に記載の定着装置によれば、加熱体から外周囲への放熱量は加熱体が巡回移動方向に対して直交する軸方向に沿って中央部より端部が大きいので、前記第一の磁性体は、前記加熱体および前記加圧体による前記記録材の挟持搬送位置における前記記録材の搬送方向、並びに、前記筒状のコイルの軸方向の両方に直交する直交方向に沿って配設され、且つ該軸方向の中央部の透磁率より端部の透磁率が大きく設定されることにより、加熱体の軸方向の中央部を通過する磁束よりも端部を通過する磁束を増大し、加熱体の軸方向の中央部よりも端部の発熱量を大きくし、加熱体表面の温度を均一にすることができる。
【0023】
次に、請求項9に記載の発明は、請求項1乃至請求項8の何れか記載の定着装置において、前記第一の磁性体は、前記直交方向に沿って複数配設されていることを特徴とする。
【0024】
請求項9に記載の定着装置によれば、第一の磁性体は、加熱体が前記直交方向に沿って複数配設されているので、加熱体の軸方向に沿って加熱体表面の温度を制御することが容易にできる。
【0025】
次に、請求項10に記載の発明は、請求項1乃至請求項9の何れか記載の定着装置において、前記第一の磁性体は、絶縁体であることを特徴とする。
請求項10に記載の定着装置によれば、第一の磁性体が絶縁体であるので、第一の磁性体が磁束を受けて発熱して加熱効率を損なうことがなく、加熱体を加熱する加熱効率を向上させることができる。
【0026】
【0027】
【0028】
次に、請求項11に記載の発明は、請求項1乃至請求項10の何れか記載の定着装置において、前記コイルは、前記加熱体の中心より、前記第一の磁性体側に偏った位置に配置されていることを特徴とする。
【0029】
請求項11に記載の定着装置によれば、コイルが加熱体の中心より第一の磁性体側に偏った位置に配置されているので、コイルが加熱体の中心より第一の磁性体の遠方側に備えられるよりも加熱体の表面を通過する磁束が増大し、加熱体を加熱する加熱効率を一層向上させることができる。
【0030】
次に、請求項12に記載の発明は、請求項1乃至請求項11の何れか記載の定着装置において、前記コイルを包囲する位置に、第二の磁性体を備えることを特徴とする。
【0031】
請求項12に記載の定着装置によれば、コイルを包囲する位置に第二の磁性体を備えているので、加熱体の外部への磁束の漏洩を一層低減することができ、前記加熱体の表面を通過する磁束が増大し、加熱体を加熱する加熱効率を一層向上させることができる。
【0032】
次に、請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の定着装置において、前記第二の磁性体は、前記加熱体および前記加圧体による前記記録材の挟持搬送位置における前記記録材の搬送方向、並びに、前記筒状のコイルの軸方向の両方に直交する直交方向に沿って配設され、且つ該軸方向の中央部の透磁率より端部の透磁率が大きいことを特徴とする。
【0033】
請求項13に記載の定着装置によれば、加熱体から外周囲への放熱量は加熱体が巡回移動方向に対して直交する軸方向に沿って中央部より端部が大きいので、前記第二の磁性体は、前記直交方向に沿って配設され、且つ該軸方向の中央部の透磁率より端部の透磁率が大きくすることにより、加熱体の軸方向の中央部を通過する磁束よりも端部を通過する磁束を増大し、加熱体の軸方向の中央部よりも端部の発熱量を大きくし、加熱体表面の温度を均一にすることができる。
【0034】
次に、請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の定着装置において前記第二の磁性体は、前記加熱体が前記直交方向に沿って複数形成されていることを特徴とする。
【0035】
請求項14に記載の定着装置によれば、第二の磁性体は、加熱体が前記直交方向に沿って複数配設されているので、加熱体の軸方向に沿って加熱体表面の温度を制御することが容易にできる。
【0036】
次に、請求項15に記載の発明は、請求項12乃至請求項14の何れか記載の定着装置において、前記第二の磁性体は、絶縁体であることを特徴とする。
請求項15に記載の定着装置によれば、第二の磁性体が絶縁体であるので、第二の磁性体が磁束を受けて発熱して磁束を損なうことがなく、加熱体を加熱する加熱効率を向上させることができる。
【0037】
次に、請求項16に記載の発明は、記録材に現像剤を転写し未定着像を形成する転写手段と、前記未定着像を記録材に加熱定着させる定着手段とを有する画像形成装置において、前記定着手段は、請求項1乃至請求項15の何れか記載の定着装置であることを特徴とする。
【0038】
請求項16に記載の画像形成装置によれば、加熱体の表面を通過する磁束が大きく加熱効率の良好な定着装置を備えたので、記録材に現像剤を均一に定着させることができ、定着性と再現性が良好な画像を得ることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1を図面と共に説明する。
【0040】
図1は、本発明が適用された実施例の定着装置の構成を表す外観斜視図、図2の(a)は図1における矢視D図、図2の(b)は図1におけるZ−Z断面図、図3は図2におけるY−Y断面図である。
【0041】
図1〜図3において、1は定着装置であり、この定着装置1は、加熱体としてローラ径の円周方向に回転する(所謂、巡回移動に相当する)加熱ローラ2と、この加熱ローラ2を電磁誘導加熱する加熱手段3と、加圧体として、加熱ローラ2に圧接され、加熱ローラ2と共に、現像剤が転写された記録用紙P(所謂、記録材である)を、記録用紙Pに現像剤を定着させながら挟持搬送する加圧ローラ4と、加熱ローラ2及び加圧ローラ4を駆動させる後述の駆動手段と、定着装置1を機器の所定位置に固定する固定具5とを備え、加熱ローラ2と加圧ローラ4との圧接ニップ部で、例えばトナーなどの現像剤を転写した記録用紙Pを挟持搬送する共に、未定着の現像剤を溶融して記録用紙Pに定着するものである。
【0042】
加熱手段3は、図1及び図2(a)に表したように、加熱ローラ2の外方に、加熱ローラ2の回転方向Q(所謂、巡回移動方向)に直交する軸線方向Xの両端7及びその軸線方向に平行な両辺8を含む外周囲に沿って筒状にのびる支持体6と、加熱ローラ2の中心軸を筒状部の内方に含むように支持体6の外面に巻き付けられたコイル9と、このコイル9に電流を印加するための励磁回路部18とより構成されている。
【0043】
そして、加熱手段3は、励磁回路部18によってコイル9に交番電流を流してコイル近傍に磁界を発生させ、加熱ローラ2表面に磁束を通過させて渦電流を発生させ、この渦電流と加熱ローラ2表面を覆う磁性金属層2aの固有抵抗によって加熱ローラ2表面にジュール熱を発生させ、加熱ローラ2表面を加熱する。
【0044】
次に、加熱ローラ2は、図2(b)及び図3に表したように、コイル9の中空部に位置するように配置され、加熱手段3により加熱するために、表面が炭素鋼やニッケル、ステンレスなどの磁性金属層2aに覆われている。そして、加熱ローラ2は、加熱ローラ2の外周囲に配置したコイル9に電流が流されることによって、加熱ローラ2の表面に沿って渦電流が流れて加熱される。また、加熱ローラ2の内部は、加熱ローラ2の表面を効率良く加熱できるように、断熱性、非磁性、非導電性、耐熱性等を有する樹脂によって、中空部2bを備えた芯体2dが形成され、且つ、芯体2dと磁性金属層2aとの間に、加熱ローラ2から記録用紙Pが容易に剥離できるように弾性体によって弾性層2cが形成されている。
【0045】
また、加熱ローラ2は、図3に表したように、軸方向の両端部に、中空部2bに嵌合するとともに軸方向の外側に突き出した回転軸20が固定されており、回転軸20が支持体6に形成された軸受け部13に支持されることにより、回転自在に構成されている。
【0046】
そして、加熱ローラ2は、この加熱ローラ2の外周面と加圧ローラ4の外周面との間に記録用紙Pを挟持し、加熱ローラ2及び加圧ローラ4が回転することにより記録用紙Pを回転方向に搬送する。
【0047】
次に、加圧ローラ4は、図2(b)及び図3に表すように、加圧ローラ4から記録用紙Pが容易に剥離できるように、表面が弾性体によって形成された弾性層4cに覆われている。また、加圧ローラ4の内部は、断熱性、非磁性、非導電性、耐熱性等を有する樹脂によって中空部4bを備えた芯体4dが形成され、且つ、芯体4dと弾性層4cとの間に、加熱ローラ2の表面を通過する磁束を増大させるために、磁性層(所謂、第一の磁性体である)4aが形成されている。磁性層4aは、自らが磁束を受けて発熱し加熱ローラ2を通過する磁束を損なうことがないように、透磁率が高くて絶縁性を有する、例えばフェライトなどの絶縁体によって形成されている。
【0048】
また、加圧ローラ4は、図3に表すように、加熱ローラ2の円筒形外周面に沿って接するように配設され、軸方向の両端部に、中空部4bに嵌合するとともに軸方向の外側に突き出した回転軸23が固定されており、回転軸23が固定具5に形成した軸受け部24に回転自在に支持されることにより、回転自在に構成され、加熱ローラ2の外周面との間に記録用紙Pを挟持し回転方向に搬送できるように構成されている。
【0049】
次に、支持体6は、加熱手段3の加熱効率を高めるために、断熱性、非磁性、非導電性等を有する耐熱樹脂によって形成されている。
そして、支持体6は、図2、に表したように、加熱ローラ2の回転方向Qに直交する軸線方向の両端7及びその軸線方向に平行な両辺8を含む外周囲に沿って筒状にのびる側壁11、12を備えている。支持体6の側壁11、12は、加熱ローラ2の軸線方向の両辺8に沿って平行に形成され、側壁11、12の外周面に沿ってコイル9が筒状に巻き付けられる。
【0050】
また、支持体6には、図3に示すように、加熱ローラ2を回転自在に支持すると共に、加熱ローラ2とコイル9との相対位置を精度良く維持するために、加熱ローラ2の回転軸20を支持する軸受け部13が形成され、軸受け部13に加熱ローラ2の回転軸20が挿入されている。また、固定具5には、加圧ローラ4の回転軸23を回転自在に支持する軸受け部24が形成され、軸受け部24に加圧ローラ4の回転軸23が挿入されている。
【0051】
また、支持体6は、図1に表したように、加熱ローラ2の軸線方向の両端7側に位置する筒状部の隅部17が、コイル9が加熱ローラ2の回転方向に直交する軸線方向の両端7からその軸線方向に平行な両辺8に向けて曲線状に巻き付けることができるように曲線状に形成されている。
【0052】
次に、コイル9は、コイル9の抵抗値の増加を抑制するために、例えばエナメルなどの絶縁皮膜で被覆した導電線を複数本撚り合わせた撚り線を用いて形成されている。
【0053】
そして、コイル9は、前述したように筒状の支持体6の外周面に沿って、筒状に巻きつけられている。
次に、固定具5は、加熱手段3の加熱効率を高めるために、断熱性、非磁性、非導電性、耐熱性等を有する樹脂によって形成されている。
【0054】
また、固定具5は、図3に表したように、加熱ローラ2の軸線方向の両端7側にあって、支持体6の内側に配置され、支持体6と連結する連結部22と、加熱ローラ2の回転軸20を支持する軸受け部13と、加圧ローラ4の回転軸23を支持する軸受け部24とを備える。
【0055】
そして、この固定具5の延長部先端は、筐体(図示せず)に固定され、定着装置1は、この固定具5を介して、例えば画像形成装置などの機器の所定位置に設置される。
【0056】
また、定着装置1は、加熱ローラ2、加圧ローラ4の駆動手段として、コイル9の外方に回転軸15を備えた図示されない駆動源(例えば回転モータ))を有し、この駆動源から回転伝達手段を介して加圧ローラ4及び加熱ローラ2に回転力を伝達する。
【0057】
定着装置1の回転伝達手段は、図1に表したように、加圧ローラ4の回転軸23の一方が固定具5の軸受け部24に支持されると共に固定具5の外面より突き出し、その突き出し部を駆動モータ(図示せず)の回転軸15とギア25を介して接続して構成されている。これによって、駆動モータから加圧ローラ4にR方向の回転力を伝達し、加圧ローラ4と加熱ローラ2の外周面が互いに接することで、加熱ローラ2がQ方向に連れ回るように構成されている。
【0058】
以下に、前記の構成を有する実施形態1の定着装置1の作用効果を記載する。
実施の形態1の定着装置によれば、加熱ローラ2と、加熱ローラ2の外部に配置されたコイル9を用いて、電磁誘導によって加熱ローラ2を加熱する加熱手段3と、加熱ローラ2に圧接され、加熱ローラ2と共に、現像剤が転写された記録用紙Pを、記録用紙Pに現像剤を定着させながら挟持搬送する加圧ローラ4とを備え、加圧ローラ4に、加熱ローラ2の表面を通過する磁束を増大させる磁性層(所謂、第一の磁性体である)4aを備えたので、電磁誘導によって加熱ローラ2を加熱する加熱効率を向上させることができる。つまり、加熱ローラ2表面を通過せずに加熱ローラ2の外方へ漏洩する磁束を低減して加熱ローラ2表面を通過する磁束を増大し、加熱ローラ2を加熱する加熱効率が優れた定着装置1を得ることができる。
【0059】
また、実施の形態1の定着装置1によれば、加熱ローラ2の表面を通過する磁束を増大させるための第一の磁性体が加圧ローラ4の外周面に沿って形成された磁性層4aであるので、加熱ローラ2を加熱する加熱効率を向上させることができるとともに、加圧ローラ4に第一の磁性体を備えるための新たな部品を追加することなく、生産性にも優れている。
【0060】
また、実施の形態1の定着装置1によれば、加圧ローラ4の外周面に沿って形成された磁性層4aが絶縁体であるので、磁性層4aが磁束を受けて発熱して加熱効率を損なうことがなく、加熱ローラ2を加熱する加熱効率を向上させることができる。
【0061】
また、実施の形態1の定着装置1によれば、コイル9の中空部に加熱ローラ2が位置するように配置されているので、コイル9の中空部の磁界中に加熱体が配置され、加熱ローラ2表面を通過する磁束のバラツキが低減し、加熱ローラ2を加熱する加熱効率を向上させることができる。
【0062】
(実施の形態2)
次に、図4を用いて、本発明の定着装置31の、実施の形態2について説明する。
【0063】
図4及び図5は、本発明が適用された実施の形態2の、定着装置31の構成を表す図であって、図4は実施形態1の図3に対応する変形例を表す断面図、図5は実施形態1の図2(b)に対応する変形例を表す断面図である。
【0064】
尚、本実施の形態2における定着装置31は、基本的に実施の形態1で表した定着装置1と同じ構成なので、共通と成る構成部分の図示を省いて詳細な説明は省略し、特徴と成る部分について説明する。
【0065】
図4、図5に表したように、定着装置31は、加圧ローラ4の中空部4b内に、支持材32に支持されて第一の磁性体33が配設されている。また、支持材32は、加圧ローラ4の中空部4bから外方に突き出し、その両端が固定具5に固定されている。
【0066】
第一の磁性体33は、複数の磁性体33a、33b、33c、33d、33eが所定の間隔を介して加熱ローラ2の軸方向10に沿って配設されている。
また、第一の磁性体33は、加熱ローラ2の表面を加熱する加熱効率を向上させるとともに加熱ローラ2表面の温度のバラツキを低減するために、加熱ローラ2の軸10方向に沿って、中央部の透磁率より端部の透磁率が高くなるように設定されている。つまり、磁性体33a、33b、33c、33d、33eは、中央の磁性体33cの透磁率よりその外側の磁性体33b、33dの透磁率が高く、磁性体33b、33dの透磁率よりその外側の磁性体33a、33e透磁率が高くなるように設定されている。
【0067】
また、第一の磁性体33は、自らが磁束を受けて発熱し加熱ローラ2の表面を通過する磁束を損なうことがないように、透磁率が高くて絶縁性を有する、例えばフェライトなどの絶縁体によって形成されている。
【0068】
また、加圧ローラ4は、実施の形態1と同じように、表面には弾性体によって形成された弾性層4cが形成され、その内部には、磁性層4a、中空部4bを備えた芯体4d等を備えている。
【0069】
また、加圧ローラ4は、軸37方向の片側の外周面に、図示されない駆動源からの回転駆動力を伝達するためのベルト35が、駆動源の回転軸の外周面との間に掛け渡されている。
【0070】
そして、加圧ローラ4は、加熱ローラ2の円筒形外周面に沿って接するように配設され、軸方向の両側の外周面が固定具5に形成した軸受け部36に支持されて回転自在に構成され、加熱ローラ2の外周面との間に記録用紙Pを挟持し回転方向に搬送できるように構成されている。
【0071】
次に、定着装置31の駆動手段は、支持体6の外周に巻かれたコイル9の外方に回転軸を有する図示されない駆動源を有し、この駆動源から回転伝達手段を介して加熱ローラ2及び加圧ローラ4に回転力を駆動伝達するように構成されている。
【0072】
定着装置31の回転伝達手段は、図示されない回転軸を備えた駆動源(例えば回転モータ)と、この駆動源の回転軸と加圧ローラ4の外周面に掛け渡されたベルト35と、加熱ローラ2の回転軸20及び加圧ローラ4の外周面を回転可能に支持した固定具5と、加熱ローラ2に圧接して配設された加圧ローラ4とより構成され、駆動源の回転軸が回転するとベルト35が巡回移動し、ベルト35を介して駆動源の回転力が加圧ローラ4に伝達し、更に、加圧ローラ4の回転力が加熱ローラ2に伝達し、加熱ローラ2と加圧ローラ4とが連れ回る。
【0073】
以下に、前記の構成を有する実施形態2の定着装置31の作用効果を記載する。
実施形態2の定着装置31によれば、加圧ローラ4に中空部4bを備え、中空部4bの内部に、支持材32に支持されて第一の磁性体33が配設されているので、加熱ローラ2表面を通過せずに加熱ローラ2の外方へ漏洩する磁束を低減して加熱ローラ2表面を通過する磁束を増大し、加熱ローラ2を加熱する加熱効率を向上させることができる。
【0074】
また、実施形態2の定着装置31によれば、加圧ローラ4に第一の磁性体33を配設する中空部4bを備えたので、中空部4bの形状の範囲内で、第一の磁性体33の形状を選択したり、第一の磁性体33を交換したりでき、生産性にも優れている。
【0075】
また、実施形態2の定着装置31によれば、第一の磁性体33が加熱ローラ2の軸10方向に沿って配設された複数の磁性体33a、33b、33c、33d、33eによって構成され、中央の磁性体33cの透磁率よりその外側の磁性体33b、33dの透磁率が高く、磁性体33b、33dの透磁率よりその外側の磁性体33a、33eの透磁率が高くなるように設定されているので、加熱ローラ2の軸10方向に沿って、加熱ローラ2表面の温度を均一にできる。
【0076】
また、第一の磁性体33は、複数の磁性体33a、33b、33c、33d、33eを配設しているので、それぞれの透磁率を変えて、加熱ローラ2の表面温度や加熱効率を制御したりすることが容易にできる。
【0077】
また、実施形態2の定着装置31によれば、第一の磁性体33が絶縁体であるので、第一の磁性体33が磁束を受けて発熱して加熱効率を損なうことがなく、加熱ローラ2を加熱する加熱効率を向上させることができる。
【0078】
(実施の形態3)
次に、図6、図7を用いて、本発明の定着装置の、実施の形態3について説明する。
【0079】
図6は、本発明が適用された実施の形態3の、定着装置51の構成を表す外観斜視図、図7は、図6におけるZ−Z断面図である。
尚、本実施の形態2における定着装置51は、基本的に実施の形態1で表した定着装置1と同じ構成なので共通と成る構成部分の図示を省いて詳細な説明は省略し、特徴と成る部分について説明する。
【0080】
図7において、定着装置51は、加熱体としてローラ径の円周方向に回転する加熱ローラ2と、この加熱ローラ2を電磁誘導加熱する加熱手段3と、異なる回転軸を中心にして回転する二つの回転ローラ52、53と、加圧体として加熱ローラ2の外周に接するとともに二つの回転ローラ52、53の間に掛け渡されて巡回移動し、加熱ローラ2とともに記録用紙Pを挟持搬送する加圧ベルト54と、加熱ローラ2及び加圧ベルト54を駆動させる駆動手段と、定着装置51を機器の所定位置に固定する固定具5とを備え、加熱ローラ2と加圧ベルト54との圧接ニップ部で、例えばトナーなどの現像剤を転写した記録用紙Pを挟持搬送する共に、未定着の現像剤を溶融して記録用紙Pに定着する。
【0081】
加圧ベルト54は、記録用紙Pを加熱ローラ2とともに挟持搬送するとともに記録用紙Pが容易に剥離でき、且つ、自らが磁束を受けて発熱し加熱ローラ2を加熱する磁気エネルギーを損失することがないように、弾性と絶縁性を兼ね備えた、例えば樹脂材料によって形成されている。
【0082】
次に、回転ローラ52、53は、図6、図7に表したように、加圧ベルト54を挟んで、加熱ローラ2に対向するように配設されている。そして、回転ローラ52、53は、絶縁材料で形成された芯体52b、53bの表面に磁性を有する磁性層(所謂、第一の磁性体である)52a、52aが形成されている。また、52a、53aは、自ら磁束を受けて発熱して加熱効率を損なうことがないように、例えばフェライトなどの絶縁体で形成されている。
【0083】
また、回転ローラ52、53は、軸方向の両外側に突き出した回転軸55、56が形成されており、この回転軸55、56が固定具5に形成した軸受け部(図示せず)に支持され、回転自在に構成され、加熱ローラ2の外周面との間に記録用紙Pを挟持し回転方向に搬送できるように構成されている。
【0084】
次に、定着装置51は、加熱ローラ2、回転ローラ52、53及び加圧ベルト54の駆動手段として、コイル9の外方に回転軸15を備えた図示されない駆動源(例えば回転モータ))を有し、この駆動源から回転伝達手段を介して加圧ベルト54及び加熱ローラ2に回転力を伝達する。
【0085】
定着装置51の回転伝達手段は、回転ローラ52の回転軸55の一方が固定具5の軸受け部に支持されると共に固定具5の外面より突き出し、その突き出し部を駆動モータ(図示せず)の回転軸15とギア25を介して接続して構成されている。これによって、駆動モータから加圧ベルト54にR方向の回転力を伝達して加圧ベルト54を二つの回転ローラ52、53の外周を巡回移動させ、加圧ベルト54と加熱ローラ2の外周面が互いに接することで、加熱ローラ2がQ方向に連れ回るように構成されている。
【0086】
以下に、前記の構成を有する実施形態3の定着装置51の作用効果を記載する。
実施形態3の定着装置51によれば、加圧ベルト54が掛け渡された回転ローラ52、53の外周に沿って磁性層52a、53aを形成したので、電磁誘導によって加熱ローラ2を加熱する加熱効率を向上させることができる。つまり、加熱ローラ2表面を通過せずに加熱ローラ2の外方へ漏洩する磁束を低減して加熱ローラ2表面を通過する磁束を増大し、加熱ローラ2を加熱する加熱効率が優れた定着装置51を得ることができる。
【0087】
また、定着装置51によれば、回転ローラ52、53の外周に沿って磁性層52a、53aを形成したので、加熱ローラ2を通過する磁束を増大させるための新たな部品を備える必要がなく、生産性にも優れている。
(実施の形態4)
次に、図8を用いて、本発明の定着装置における実施形態4について説明する。図8は、実施形態4の定着装置の構成を表す断面図であり、実施形態1の図2(b)に対応する変形例を表す図である。尚、実施形態4における定着装置は、基本的に実施の形態1で表した定着装置1と同じ構成なので共通と成る構成部分の図示を省いて詳細な説明は省略し、特徴と成る部分について説明する。
【0088】
図8において、定着装置61は、実施の形態1と同様に、加熱ローラ2の周囲に配設された支持体6にコイル9が巻かれ、このコイル9の中空部内に加熱ローラ2が位置するように配置されている。
【0089】
また、定着装置61は、コイル9の外方への磁束の漏洩を低減して加熱ローラ2の表面を通過する磁束を増大させるために、コイル9を包囲する位置に、第二の磁性体62を備えている。第二の磁性体62はコイル9の周囲を包むように筒状の側壁を備え、図示しない取り付け具によって支持体6に固定されている。尚、第二の磁性体62は、自らが発熱して加熱ローラ2の表面を通過する磁束を損なうことがないように、透磁率が高く絶縁性を有する、例えばフェライトなどの磁性体で形成されている。
【0090】
また、加圧ローラ4は、実施の形態1と同じように、表面には弾性層4cが形成され、その内部には、中空部4bを備えた芯体4d、磁性層4a等が形成されている。
【0091】
以下に、前記の構成を有する実施形態4の定着装置61の作用効果を記載する。
実施形態4の定着装置61によれば、加圧ローラ4の外周面に沿って磁性層4aを備えるとともに、コイル9を包囲する位置に第二の磁性体62を備えているので、一層、加熱ローラ2の外部への磁束の漏洩を低減することができ、加熱ローラ2の表面を通過する磁束が増大し、加熱ローラ2を加熱する加熱効率を向上させることができる。
【0092】
また、実施形態4の定着装置61によれば、第二の磁性体62が絶縁性を有する絶縁体であるので、自らが磁束を受けて発熱して加熱効率を損なうことがなく、加熱ローラ2を加熱する加熱効率を向上させることができる。
【0093】
(実施の形態5)
次に、図9を用いて、本発明の定着装置における実施形態5について説明する。図9は実施形態5の定着装置の構成を表す断面図であって、実施形態1の図2(b)に対応する変形例を表す図である。尚、実施形態5の定着装置は、基本的に実施の形態1で表した定着装置1と同じ構成なので共通と成る構成部分の図示を省いて詳細な説明は省略し、特徴と成る部分について説明する。
【0094】
図9において、定着装置71は、実施の形態1と同様に、加熱ローラ2の周囲に配設された支持体6にコイル9が巻かれ、このコイル9の中空部内に加熱ローラ2が位置するように配置されている。
【0095】
支持体6は、加熱ローラ2を介して相対向する側壁72、73が、加熱ローラ2の中心より加圧ローラ4の近傍側の範囲(図中Sの範囲)において加熱ローラ2の円周沿い湾曲するように形成され、加圧ローラ4の磁性層4aに近づくように形成され、一方、加熱ローラ2の中心より遠方側の範囲においては、側壁72、73が互いに平行に形成されている。
【0096】
そして、コイル9は、支持体6の側壁72、73外周面に沿って巻かれ、加熱ローラ2の中心より加圧ローラ4の磁性層4a側に偏った位置に配置されている。
【0097】
以下に、前記の構成を有する実施形態5の定着装置71の作用効果を記載する。
実施形態5の定着装置71によれば、コイル9が加熱ローラ2の中心より加圧ローラ4の磁性層4a側に偏った位置に配置されているので、コイル9が磁性層4aさらに離れて配置されるよりも加熱ローラ2の表面を通過する磁束が増大し、加熱ローラ2を加熱する加熱効率を一層向上させることができる。
【0098】
(実施の形態6)
次に、図10を用いて、本発明の定着装置における実施形態6について説明する。図10は実施形態6の定着装置を表す断面図であって、実施形態3の図7に対応する変形例を表す図である。尚、実施形態6における定着装置は、基本的に実施の形態3で表した定着装置51と同じ構成なので共通と成る構成部分の図示を省いて詳細な説明は省略し、特徴と成る部分について説明する。
【0099】
図10に表したように、この定着装置81は、加熱ローラ2と共に、現像剤が転写された記録用紙Pを、記録用紙Pに現像剤を定着させながら挟持搬送する加圧体として、二つの回転ローラ82、83の間に掛け渡されて巡回移動する加圧ベルト84を備えている。
【0100】
また、定着装置81は、加熱ローラ2の表面を通過する磁束を増大させるために、加熱ローラ2と対向して加圧ベルト84の内方に、支持材32に支持された第一の磁性体33が配設されている。尚、支持材32は、加圧ベルト84の内方から加圧ベルト84の巡回移動方向(図中のR方向)に直交する軸方向の両外方に突き出し、実施の形態の図4に表したように、その両端が固定具5に固定されている。
【0101】
加圧ベルト84は、厚み方向の表面に沿って、記録用紙Pを加熱ローラ2とともに挟持搬送するとともに記録用紙Pが容易に剥離できるように、弾性を有する例えばゴムなどの弾性層84bが形成され、一方、厚み方向の内面に沿って、加熱ローラ2を通過する磁束を増大し加熱効率を向上させるために、磁性を有する磁性層84aが形成されている。また、磁性層84aは、自ら磁束を受けて発熱して加熱効率を損なうことがないように、例えばフェライトなどの絶縁体で形成されている。
以下に、前記の構成を有する実施形態6の定着装置81の作用効果を記載する。
【0102】
実施形態6の定着装置81によれば、加熱ローラ2と対向するように、加圧ベルト84の内方に磁性体33が配置されているので、加熱ローラ2の外部への磁束の漏洩を低減することができ、加熱ローラ2の表面を通過する磁束が増大し、加熱ローラ2を加熱する加熱効率を向上させることができる。さらに、加圧ベルト84の内面に沿って磁性層84aが形成されているので、加熱ローラ2の表面を通過する磁束が一層増大し、加熱ローラ2を加熱する加熱効率を一層向上させることができる。
【0103】
(実施の形態7)
次に、図11、図12を用いて、本発明の定着装置における実施形態7について説明する。図11は実施形態7の定着装置の加熱体と加圧ローラの構成を表す外観斜視図であって、図12は実施形態7において実施の形態1の図2(b)に対応する断面図である。尚、実施形態7における定着装置は、基本的に実施の形態1で表した定着装置1と同じ構成なので共通と成る構成部分の図示を省いて詳細な説明は省略し、特徴と成る部分について説明する。
【0104】
図11、図12に表したように、定着装置91は、略半円筒状のガイド体93と、このガイド体93の外周面に沿って滑動自在に配設された筒状のフィルムからなる加熱体92と、加熱体92の外周面に接して平行に配設され、加熱体92とともに記録用紙Pを挟持搬送する加圧ローラ4と、加熱体92を電磁誘導加熱する加熱手段3と、定着装置91を機器の所定位置に固定する固定具5とを備えている。
【0105】
そして、定着装置91は、加熱体92と加圧ローラ4との圧接ニップ部で、例えばトナーなどの現像剤を転写した記録用紙Pを挟持搬送すると共に、未定着のトナーなどの現像剤を溶融して記録用紙Pに定着するものである。
【0106】
加熱体92は、加熱手段により加熱するために、導電性と磁性とを有する薄厚みの金属フィルム(例えば、50μm厚みの炭素鋼やニッケル、ステンレスなどのフィルム)によって形成されている。
【0107】
そして、加熱体92は、略半円筒状のガイド体93の外周面に沿って滑動可能な状態で嵌合している。
また、加熱体92は、加圧ローラ4と軸方向Xに沿った外周面が接するように配設されており、加圧ローラ4の回転が伝達され、ガイド体93の外周面に沿って巡回移動(図11中、Q方向)される。
【0108】
加圧ローラ4は、実施の形態1と同じように、加圧ローラ4の回転軸23の一方は、図示されない駆動モータの回転軸とギアを介して接続されている。これによって、駆動モータから加圧ローラ4に、R方向の回転力が伝達され、加圧ローラ4の外周面と加熱体92の外周面とが接し、加熱体92に巡回移動(図8中、Q方向)する回転力が伝達される。
【0109】
ガイド体93は、加熱手段3の加熱効率を高めるために、断熱性、非磁性、非導電性、耐熱性等を有する樹脂によって形成されている。
ガイド体93には、挟持部94が滑らかな面で形成されており、加熱体92が良好に滑動できる。
【0110】
加熱体92の外方には、実施の形態1と同じように、コイル9を加熱体92の巡回移動方向に直交する軸線方向の両端95及びその軸線方向に平行な両辺を含む外周囲に沿って間隙を介して筒状に巻き付けた加熱手段3が構成されている。
【0111】
加圧ローラ4は、実施の形態1と同じように、内部には、断熱性、非磁性、非導電性、耐熱性等を有する樹脂によって中空部4bを備えた芯体4dを備え、その外周面に加熱体92の表面を通過する磁束を増大させるために、磁性層4aが形成され、更に表面には弾性体によって形成された弾性層4cが形成されている。尚、磁性層4aは、自らが磁束を受けて発熱し加熱効率を損なうことがないように、透磁率が高くて絶縁性を有する、例えばフェライトなどの絶縁体によって形成されている。
【0112】
また、定着装置91の駆動手段は、実施の形態1と同じく、支持体6の外周に巻かれたコイル9の外方に回転軸を有する図示されない駆動源を有し、この駆動源から回転伝達手段を介して加熱体92及び加圧ローラ4に回転力を駆動伝達するように構成されている。
【0113】
以下に、前記の構成を有する実施形態7の定着装置91の作用効果を記載する。
実施の形態7の定着装置91は、加熱体92をフィルムとしたので、この加熱体92の定着温度まで上昇させる熱容量が低減でき、加熱手段3を起動させると速やかに定着温度を得ることができ、且つ、加熱体92の温度バラツキを低減できて効率良く加熱できる。また、加圧ローラ4の外周面に沿って磁性層4aを備えたので、加熱体92を通過せずに加熱体92の外方へ漏洩する磁束を低減して加熱体92を通過する磁束を増大し、加熱体92を加熱する加熱効率を向上させることができる。
(実施形態8)
次に、本発明の定着装置を用いた画像形成装置を、図を用いて説明する。
図13は本実施例の定着装置を用いた一実施例の画像形成装置としてのカラーレーザープリンタ101の構成を概略的に示す図である。
【0114】
図13において、カラーレーザープリンタ101は、本体ケーシング102内に、記録媒体としての記録用紙103を給紙するための給紙部104や、給紙された記録用紙103に所定の画像を形成するための画像形成部105などを備えている。
【0115】
記録用紙103は給紙部104内の給紙トレイ106に積層されている。そして、給紙トレイ106の最上位にある記録用紙103は、給紙ローラ107の回転によって1枚毎に給紙され、搬送ローラ108及びレジストローラ109によって画像形成部105に搬送される。
【0116】
画像形成部105は、所定の画像データに基づいて後述の感光ベルト122の表面にレーザ光を走査し潜像を形成するスキャナユニット110、例えばトナーなどの現像剤を感光ベルト122に転写するプロセス部111、中間転写ベルト機構部112、転写ローラ113、定着装置114などを備えている。
【0117】
スキャナユニット110は、潜像形成手段として機能するものであり、図示しないレーザ発光部、ポリゴンミラー、複数のレンズ及び反射鏡を備えている。そして、このスキャナユニット110では、所定の画像データに基づいてレーザ発光部から出射されたレーザビームを、反射鏡及びレンズを介して透過あるいは反射させて、後述する感光ベルト機構部116の感光ベルト122の表面上において高速走査するように構成されている。
【0118】
プロセス部111は、現像カートリッジ115、感光ベルト機構部116及びスコロトロン型帯電器117などを備えている。
現像カートリッジ115は、本実施例では、イエローのトナーを供給するためのイエロー現像カートリッジ115Y、マゼンタのトナーを供給するためのマゼンタ現像カートリッジ115M、シアンのトナーを供給するためのシアン現像カートリッジ115C、ブラックのトナーを供給するためのブラック現像カートリッジ115K、の4つを備えている。
【0119】
各現像カートリッジ115のトナー収容部には、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各色の現像剤として、正帯電性のトナーがそれぞれ収容されており、そのトナーが供給ローラ(図示せず)の回転によって、現像ローラ118に供給されると、層厚規制ブレード(図示せず)によって、一定厚みの薄層として現像ローラ118上に担持される。このとき、このトナーは、正帯電され、静電気力等によって現像ローラ118上に担持されるものである。
【0120】
感光ベルト機構部116は、第1感光ベルトローラ119、第2感光ベルトローラ120、第3感光ベルトローラ121を3角形状にそって配置されており、その周囲に巻回される感光ベルト122が備えられている。
【0121】
感光ベルト122は、表面にアルミが蒸着されたPET(ポリエチレンテレフタレート)などの樹脂からなり、その表面に有機感光層を備えている。
この感光ベルト122は、第2感光ベルトローラ120が駆動源(図示せず)により回転駆動されることによって、周回移動(図12において、反時計方向に周回移動)する。そして、この感光ベルトは、周回移動に伴い、スキャナユニット110により露光され、静電潜像が形成される。次いで、正帯電性のトナーが担持された現像ローラ118に当接し、現像され、トナー像が形成される。
【0122】
そして、第2感光ベルトローラ120が回転駆動されるとともに、第1感光ベルトローラ119および第3感光ベルトローラ121が従属回転し、感光ベルト122が周回移動する。
【0123】
次に、中間転写ベルト機構部112は、感光ベルト機構部116に隣接して配置されており、第2感光ベルトローラ120に感光ベルト122及び中間転写ベルト126を介し対向配置される第1中間転写ベルトローラ123と、後述する転写ローラ113と中間転写ベルト126を介して対向配置される第2中間転写ベルトローラ124と、第1中間転写ベルトローラ123と第2中間転写ベルトローラ124とともに三角形状に配置される第3中間転写ベルトローラ125と、第1中間転写ベルトローラ123ないし第3中間転写ベルトローラ125の周りに巻回される中間転写ベルト126を備えている。
【0124】
中間転写ベルト126は、カーボンなどの導電性粒子を分散した耐熱性樹脂からなり、転写位置Aにて感光ベルト122と接触しながら周回移動(図6中時計方向に周回移動)する。そして、感光ベルト122上に形成されているトナー画像が中間転写ベルト126に転写される。本実施例では、トナーを4色備えているので、感光ベルト122は、更に周回されて、除電器と接続したクリーニングローラ135によりクリーニングが行われ、帯電器117により再び帯電される。次いで、次の色の静電画像が形成され、中間転写ベルト126に先に転写されたトナー画像に重ね合わされる。これを4色分繰り返すことによって中間転写ベルト126上に4色のカラー画像が転写される。
【0125】
次に、転写ローラ113は、中間転写ベルト126の表面と接触および離間するように、中間転写ベルト126を挟んで、第2中間転写ベルトローラ124に対向する位置に移動可能に配置されている。そして、転写ローラ113は、記録用紙103の搬送時には中間転写ベルト126に接触し、所定の転写バイアスが印加される。そして、中間転写ベルト126上に形成された4色のカラー画像が中間転写ベルト126と転写ローラ113との間を通る記録用紙103に一括転写される。
【0126】
ここで、記録用紙103上に転写されたカラー画像は、未定着な状態であるので、後述の定着装置114にこの記録用紙103を搬送して、カラー画像を定着させる。
【0127】
定着装置114は、前述した実施の形態1乃至実施の形態7の定着装置の何れかと同様の構成を有する。そして、記録用紙103が加熱ローラ127と加圧ローラ128との間を通過する間に記録用紙103にカラー画像を定着させる。
【0128】
そして、定着装置114において、カラー画像が定着された記録用紙103は、搬送ローラ129によって排紙ローラ130に向けて搬送され、排紙トレイ131に排出される。
【0129】
前記の構成を有する実施形態8の画像形成装置によれば、実施の形態1乃至実施の形態7の何れかと同一の構成を有し加熱効率の良好な定着装置114を用いたので、記録材に現像剤を均一に定着させることができ、定着性と再現性が良好な画像を得ることができる。
【0130】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様をとることができる。
例えば、実施の形態1の定着装置1において、コイル9が加熱ローラ2の円周に沿って巻かれるように配置したが、コイル9を加熱ローラ2の軸10方向に渦巻き状に巻かれるように配置してもよい。
【0131】
また、実施の形態2の定着装置31において、支持材32の上面に、第一の磁性体33として、複数の磁性体33a〜33eを備え、中央部の磁性体33cから端部の磁性体33a及び33eに向かって透磁率が大きくなるように設定したが、第一の磁性体33を複数に分割することなく一体に形成するとともに、中央部から端部に向かって透磁率が大きくなるように形成したものであってもよい。
【0132】
また、実施の形態3の定着装置51において、加圧ベルト54の内方に磁性層52a、53aを有する二つの回転ローラ52、53を配設したが、回転ローラの数は、二つに限定されるものではなく、さらに増やして複数備え、複数の回転ローラのうち、加熱効率を向上させるために選択された回転ローラに磁性層4aを備えてもよい。
【0133】
また、本実施形態4の定着装置61において、コイル9の外側を包囲するように第二の磁性体62を配設したが、さらに第二の磁性体62を、加圧ローラ4をも包囲するように、その周壁を延長してもよい。これにより、一層、加熱ローラ2を加熱する加熱効率を向上させることができる。
【0134】
また、本実施形態4の定着装置61において、第二の磁性体62の透磁率は加熱ローラ2の回転方向に直交する軸方向に沿って変化させ、加熱ローラ2を加熱する効率を向上させたり、加熱ローラ2表面の温度のバラツキを低減したりしてもよい。また、第二の磁性体62は一体で形成してもよく、複数に分割して形成してもよい。
【0135】
また、実施の形態1〜7において、コイル9は支持体6の外周面に沿って巻いたが、支持体6の内面に沿って巻きつけてもよい。
また、第一の磁性体及び第2の磁性体は、加熱ローラ2を通過する磁束を増大し加熱効率を向上させるために、加圧ローラ4又は加圧ベルト54、84の巡回移動方向に直交する軸方向に沿って、加熱ローラ2に対向する厚みや面積を変化させてもよい。
【0136】
また、本実施の形態8の画像形成装置によれば、4色のカラー画像を形成するものとしたが、モノクロの画像形成装置であってもよい。
また、実施の形態8の画像形成装置によれば、記録用紙103の表面にカラー画像を形成するものとしたが、片面にカラー画像を定着させた後に、さらに反転させて、表面と同様に裏面にカラー画像を形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用された実施形態1の、定着装置の構成を表す外観斜視図である。
【図2】 同実施形態1の定着装置の構成を表す図であり、(a)は図1における矢視D図、図2の(b)は図1におけるZ−Z断面図である。
【図3】 同実施形態1の定着装置の構成を表す断面図であり、図2におけるY−Y断面図である。
【図4】 本発明が適用された実施の形態2の、定着装置31の構成を表す断面図であり、実施形態1の図3に対応する変形例を表す図である。
【図5】 同実施の形態2の定着装置31の構成を表す断面図であり、実施形態1の図2(b)に対応する変形例を表す図である。
【図6】 本発明が適用された実施の形態3の、定着装置51の構成を表す外観斜視図である。
【図7】 同実施形態3の、図6におけるZ−Z断面図である。
【図8】 本発明が適用された実施形態4の、定着装置の構成を表す断面図であり、実施形態1の図2(b)に対応する変形例を表す図である。
【図9】 本発明が適用された実施形態5の、定着装置の構成表す断面図であり、実施形態1の図2(b)に対応する変形例を表す図である。
【図10】 本発明が適用された実施形態6の、定着装置の構成を表す断面図であり、実施形態3の図7に対応する変形例を表す図である。
【図11】 本発明が適用された実施形態7の、定着装置の加熱体と加圧ローラの構成を表す外観斜視図である。
【図12】 同実施形態7の定着装置の構成を表す断面図であり、実施の形態1の図2(b)に対応する図である。
【図13】 本発明の定着装置を用いた一実施例の画像形成装置としてのカラーレーザープリンタの構成を概略的に示す図である。
【符号の説明】
1,31,51,61,71,81,91…定着装置、2…加熱ローラ(加熱体)、2a…磁性金属層、2b…中空部、2c…弾性層、2d…芯体、3…加熱手段、4…加圧ローラ、4a,52a,53a,84a…磁性層(第一の磁性体)、4b…中空部、4c,84b…弾性層、4d…芯体、5…固定具、6…支持体、7…加熱ローラの軸線方向の両端、8…加熱ローラの軸線方向に平行な両辺、9…コイル、11,12,72,73…側壁、13,24,36…軸受け部、15,20,23,55,56…回転軸、17…隅部、18…励磁回路部、22…連結部、25…ギア、32…支持材、33…第一の磁性体、33a,33b,33c,33d,33e…磁性体、35,54,84…加圧ベルト、52,53…回転ローラ、52b,53b…芯体、62…第二の磁性体、92…加熱体、93…ガイド体、94…挟持部、101…カラーレーザープリンタ、102…本体ケーシング、103…記録用紙、104…給紙部、105…画像形成部、110…スキャナユニット、111…プロセス部、112…中間転写ベルト機構部、113…転写ローラ、114…定着装置、115…現像カートリッジ、116…感光ベルト機構部、118…現像ローラ、122…感光ベルト、126…中間転写ベルト、130…排紙ローラ、131…排紙トレイ。
Claims (16)
- 表面が磁性金属層で覆われるように構成されるか、又は磁性金属フィルムで形成され、巡回移動する加熱体と、
電磁誘導によって前記加熱体を加熱する電磁誘導加熱手段と、
該加熱体に圧接され、該加熱体と共に、現像剤が転写された記録材を、該記録材に前記現像剤を定着させながら挟持搬送する加圧体と、
を備えた定着装置であって、
前記電磁誘導加熱手段は、両端が開放される中空部を有するように筒状に巻かれたコイルであり、
前記加圧体は、前記加熱体の表面を通過する磁束を増大させる第一の磁性体を備え、
前記加熱体は、前記コイルの中空部の内部に配置され、
前記筒状のコイルにおける中空部の一端は、前記第一の磁性体を向くように開放されたことを特徴とする定着装置。 - 前記加圧体は磁性材料で形成され、該加圧体自身が前記第一の磁性体であることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記第一の磁性体は、前記加熱体に圧接される前記加圧体の外周面に沿って形成された磁性層からなることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記加圧体は、内部に中空部を備え、
前記第一の磁性体は、前記加圧体の中空部に配設されていることを特徴とする請求項1記載の定着装置。 - 前記加圧体は、回転軸を中心にして回転する加圧ローラからなることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか記載の定着装置。
- 前記加圧体は、
互いに異なる回転軸を中心にして回転する少なくとも二つの回転ローラと、
該回転ローラの間に掛け渡されて巡回移動する加圧ベルトと、
からなることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか記載の定着装置。 - 前記加圧体は、互いに異なる回転軸を中心にして回転する少なくとも二つの回転ローラと、
該回転ローラの間に掛け渡されて巡回移動する加圧ベルトとからなり、
前記第一の磁性体は、前記加圧ベルトを挟んで前記加熱体と対向する位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。 - 前記第一の磁性体は、前記加熱体および前記加圧体による前記記録材の挟持搬送位置における前記記録材の搬送方向、並びに、前記筒状のコイルの軸方向の両方に直交する直交方向に沿って配設され、且つ該軸方向の中央部の透磁率より端部の透磁率が大きいことを特徴とする請求項1、請求項4乃至請求項7の何れか記載の定着装置。
- 前記第一の磁性体は、前記直交方向に沿って複数配設されていることを特徴とする請求項8に記載の定着装置。
- 前記第一の磁性体は、絶縁体であることを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れか記載の定着装置。
- 前記コイルは、前記加熱体の中心より、前記第一の磁性体側に偏った位置に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れか記載の定着装置。
- 前記コイルを包囲する位置に、第二の磁性体を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項11の何れか記載の定着装置。
- 前記第二の磁性体は、前記加熱体および前記加圧体による前記記録材の挟持搬送位置における前記記録材の搬送方向、並びに、前記筒状のコイルの軸方向の両方に直交する直交方向に沿って配設され、且つ該幅方向の中央部の透磁率より端部の透磁率が大きいことを特徴とする請求項12に記載の定着装置。
- 前記第二の磁性体は、前記直交方向に沿って複数形成されていることを特徴とする請求項13に記載の定着装置。
- 前記第二の磁性体は、絶縁体であることを特徴とする請求項12乃至請求項14の何れか記載の定着装置。
- 記録材に現像剤を転写し未定着像を形成する転写手段と、前記未定着像を記録材に加熱定着させる定着手段とを有する画像形成装置において、前記定着手段は、請求項1乃至請求項15の何れか記載の定着装置であることを特徴とする画像形成装置。
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