JP4204591B2 - シクロデキストリンと少なくとも1つの洗濯処理活性物質との複合体を含む組成物 - Google Patents

シクロデキストリンと少なくとも1つの洗濯処理活性物質との複合体を含む組成物 Download PDF

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Description

本発明は、シクロデキストリンと少なくとも1つの洗濯処理活性物質との複合体を含む組成物に関する。本組成物は更に、少なくとも1つの追加の洗濯補助物質を含む。本複合体は、シクロデキストリンと少なくとも1つの洗濯処理活性物質を、少なくとも1つの溶媒の存在下で組み合わせ、その後少なくとも部分的に溶媒を除去する工程により調製される。本発明は更に、こうした組成物で基材を処理する方法に関する。
家庭用又は産業用ケアのいずれかに用いる現代の洗濯組成物は、複数の成分、時には30を超える異なる活性物質を含む。これらの成分の大部分は、最適性能を実現するために、それらが洗浄溶液中に素早く及び完全に溶解することが必須である。各成分の溶解特性が、幾つかの条件、例えば、ほんの2、3例を挙げると、成分の性質、洗浄溶液の温度、及び洗浄溶液の硬度に依存することは、当該技術分野において既知である。洗浄溶液の硬度が高くなればなるほど、多くの洗濯洗剤成分の溶解度は低くなり、したがって所与の洗濯洗剤組成物の性能は低くなるというような方式で、洗浄溶液の硬度に依存して多くの洗濯洗剤成分の溶解度が影響されることは、特に真実である。
この低い性能の不利を克服する1つのやり方は、過剰投与である。しかしながら、消費者の支出がより大きくなること、及び過剰投与による環境への影響の理由から、洗剤業界は異なる解決法を求めている。1つのより良好なやり方は、水の硬度の基本的な原因である遊離カルシウムイオンと複合体をつくるキレート化剤を含む、特定の水処理組成物の使用である。この手法には幾つかの欠点があり、1つは消費者の追加の支出であり、もう1つは、洗濯機の引き出しの中にもう1つの組成物を加えるという消費者の不便さである。また一方、この不利を克服するためのこの手法に関連する主な問題は、洗浄水の硬度が場所によって異なり、及び更には時間と共に変化し、その結果、消費者は洗濯サイクルを実行したい時間の、自宅周辺の実際の水の硬度を常に知っているわけではないことである。
本発明は、特に硬水条件下で活性物質の最適性能を得るために迅速な溶解が非常に重要である場合に、この問題を克服し、及び改善した溶解特性を有する組成物を提供する。
本発明は、洗濯処理活性物質のためのキャリアとしてシクロデキストリンを使用する。シクロデキストリンと少なくとも1つの洗濯処理活性物質との複合体は、洗濯処理活性物質単独より水中に可溶性であり、及び良好な溶解度を提供することが見出されている。
シクロデキストリンの使用は、化粧品及び薬品のための効率的なキャリアとして当該技術分野において既知である。米国特許第6,407,079号(ジャンセン製薬(Janssen Pharmaceutica)、2002年6月18日公開)は、僅かに水溶性又は非水溶性の薬品とβ−シクロデキストリンエーテル又はβ−シクロデキストリンエステルとの包接化合物を含む医薬組成物を開示する。米国特許第6,432,928号(キノイン・ギギスザー(Chinoin Gygyszer)、2002年8月13日公開)は、製薬業界で用いられるシクロデキストリン誘導体とタクソール及びその誘導体との包接複合体を提供する。
シクロデキストリンはまた、悪臭分子をその空洞内に捕捉できる悪臭抑制剤として当該技術分野において既知である。米国特許第6,284,231号(P&G、2001年9月4日公開)は、非複合体化型シクロデキストリン構成要素を含む、安定な水性の臭気吸収組成物を開示する。
シクロデキストリンはまた、疎水性の、そのため相対的に非水溶性の香料を親水性の環境の中に保持するために用いられてきた。米国特許第6,287,603号(Nestec(ネステック)、2001年9月11日公開)は、シクロデキストリンと香料との包接複合体を含むシクロデキストリンの風味デリバリーシステムを開示する。
米国特許第6,133,215号(チバ(CIBA)、2000年10月17日公開)は、多価アルコール、例えばグリセリン、エチレングリコール、及び/又はその他の多価アルコールを、水又はエタノール中の布地増白剤の溶液に添加した場合に得られる布地増白剤の白色結晶形態を開示する。シクロデキストリンは、吸収性充填剤/キャリアとして開示され、及びプロセス中に固体物質として添加される。
米国特許第6,133,215号のプロセスは、反応容器中に添加された場合のシクロデキストリンのアグロメレーション及びケーキングを包含する幾つかの欠点を有することが見出された。米国特許第6,133,215号のプロセスにより得られる物質は、本発明の洗剤組成物中への組み込みに適していない。本発明はそのため、次の特定の工程により調製される、シクロデキストリンと少なくとも1つの洗濯処理活性物質との複合体を含む組成物を提案する。こうしたやり方で調製される複合体は、本発明の洗剤組成物中への組み込みに適している。
本発明は
(A)シクロデキストリンと少なくとも1つの洗濯処理活性物質との複合体であって、この複合体が、
(a)シクロデキストリンと少なくとも1つの洗濯処理活性物質とを組み合わせる工程であって、シクロデキストリンと洗濯処理活性物質とが、少なくとも1つの溶媒中に溶解され、分散され、懸濁され、又は乳化される工程、及び
(b)少なくとも部分的に溶媒を除去する工程により調製される複合体を含み、及び
(B)界面活性剤、安定剤、ビルダー、香料、酵素、キレート化剤、泡調節剤、着色料、不透明化剤、酸化防止剤、殺菌剤、中和剤、緩衝剤、相調節剤、移染防止剤、ヒドロトロープ、増粘剤、及びこれらの混合物から成る群から選択される少なくとも1つの洗濯補助物質を更に含む組成物に関する。
本発明は更に、こうした組成物を調製する方法、及びこうした組成物で基材を処理する方法を対象とする。
1 複合体の調製
本発明の複合体の調製は、2つの必須の工程を含む。第1工程は、少なくとも1つの溶媒の存在下でのシクロデキストリンと少なくとも1つの洗濯処理活性物質との組み合わせである。第2工程は、溶媒の少なくとも部分的な除去である。複合体の調製を実行するために、3つの構成成分が必要であり、第1の構成成分はシクロデキストリンであり、第2の構成成分は少なくとも1つの洗濯処理活性物質であり、及び第3の構成成分は少なくとも1つの溶媒である。シクロデキストリンと布地処理活性物質とが互いに複合体を形成すると考えられている。
一般に、シクロデキストリンと洗濯処理活性物質とのモル比は、いずれかの適した比であり得る。本発明の好ましい実施形態では、シクロデキストリンと洗濯処理活性物質とのモル比は100:1〜1:100であり、好ましくは10:1〜1:10であり、より好ましくは5:1〜1:5であり、及び最も好ましくは2:1〜1:2である。最終的なモル比は、洗濯処理活性物質(類)の分子の大きさ、及びシクロデキストリンの空洞の大きさに依存する。通常の複合体は、シクロデキストリンの1分子中に洗濯処理活性物質が1分子であるが、洗濯処理活性物質がやや小さく、及び/又はシクロデキストリンの空洞がやや大きい場合には、1を超える洗濯処理活性物質とシクロデキストリンの1分子との間で複合体を形成することができる。更に、洗濯処理活性物質がやや大きく、及びシクロデキストリンの空洞がやや小さいか、又は1を超えるシクロデキストリンと複合体を形成できる1を超える部分を洗濯処理活性物質が含有する場合には、1を超えるシクロデキストリンと洗濯処理活性物質の1分子との間で複合体を形成することができる。例えば、本発明の調製により、1モルのβ−シクロデキストリンについて2モルのTAED(漂白活性化剤)、及び1モルのβ−シクロデキストリンについて1モルのNOBS(漂白剤前駆体)をそれぞれ含む最も安定な複合体が形成されることが、コンピュータを使った分子モデリングにより見出され及び確認された。これらの特定の研究において、複合体は水中で形成されることに注意されたい。
別の例は、β−シクロデキストリンと増白剤(チバ・ガイギー(Ciba Geigy)からのチノパール(Tinopal)(登録商標)CDX)とを含む複合体の形成である。得られた最終結果は、1モルのβ−シクロデキストリンについて1モルのチノパール(Tinopal)(登録商標)CDXをそれぞれ含む予想された最も安定な複合体を確認した。この特定の研究において、複合体は水中で形成されることに注意されたい。
複合体の調製は、次のようにいずれかのやり方で実行できる。一般に、シクロデキストリンと洗濯処理活性物質との間に複合体が形成されるようなやり方で調製は実行されなければならない。典型的には、ただ2つの構成成分、即ちシクロデキストリンと漂白剤、シクロデキストリンと増白剤、シクロデキストリンと布地柔軟剤とにより形成される複合体と、シクロデキストリンと1を超える洗濯処理活性物質の混合物、例えばシクロデキストリンと漂白剤と増白剤、又はシクロデキストリンと増白剤と布地柔軟剤とにより形成される複合体とを区別することができる。複合体の調製については、シクロデキストリンと洗濯処理活性物質との両方が少なくとも1つの溶媒中に溶解され、分散され、懸濁され、又は乳化され、次にそれに他の構成成分又は構成成分類が添加され、その上少なくとも1つの溶媒中に溶解され、分散され、懸濁され、又は乳化されることが必要である。
複合体の調製における次の工程は、溶媒を少なくとも部分的に除去することである。この工程は、例えば熱を適用する、好ましくは形成された複合体、その構成成分、又は溶媒のいずれの分解も生じないようなやり方で熱を適用することにより溶媒を蒸発させるなど当該技術分野において既知のように実行できる。溶媒を蒸発させる第2の方法は、熱を全く適用することなく溶媒を除去できるように減圧下で作業すること、又は適していれば両方の方法を組み合わせることである。こうした調製の最終生成物は、残った溶媒の量に依存して、及び成分の溶解特性に依存して、溶液、エマルション、分散液、又はスラリーであってもよい。溶媒が完全に除去される場合には、シクロデキストリンと少なくとも1つの洗濯処理活性物質とを含む固体物質が得られる。
過剰な支出を避けるために溶媒の最小量、及び最少の可能な工程により作業することが望ましい。
シクロデキストリンを有する固体複合体の調製について最も信頼できる方法の1つは、それらを飽和水溶液から単離することである。水中で混合されるホスト及びゲストの量が見積もられる。構成成分が水中に添加され、及び溶解度平衡に到達するまで振盪/攪拌されるか、又は好ましくはそれらは温水に溶解され及びゆっくりと冷却される。結果として、複合体は微結晶粉末として沈殿し、及び濾過により析出し及び乾燥される。
しかしながらこの方法は、結果として得られる複合体がその構成成分より可溶性である場合には適用できない。この方法はまた、多量の水を使用するため、及びこの方法は時間がかかるため適用できない。
その他の方法、例えば捏ね上げ、凍結乾燥、噴霧乾燥、共沈、中和、及び粉砕方法が当業者に既知であり及び用いられている。
捏ね上げ手法では、ゲスト化合物がシクロデキストリンのスラリーに添加され、及び完全に捏ねられてペーストを生じ、これは次に乾燥される。得られた固体は、エーテル又はエタノールのような少量の溶媒で洗浄され、吸収された遊離ゲスト構成成分が複合体から除去される。ゲストはこうした複合体の形成に伴いゆっくりと溶解するため、この方法は貧弱な水溶性のゲストについて特に有用である。
共沈方法の場合は、複合体形成を競合的に抑制する場合がある沈殿剤として用いられる有機溶媒(ピリジンが特に挑戦的である)に注意するべきである。
凍結乾燥及び噴霧乾燥方法は、シクロデキストリン及びゲストを乾燥前に水中に溶解する必要があるため、水溶性のゲストについて適している。
酸性又は塩基性官能基を有するゲストを有する固体化合物が、中和方法によって得られることも時にはある。この方法では、ゲストは塩として、シクロデキストリンを含有するアルカリ性又は酸性溶液中に最初に溶解され、及び溶液は次に中和される。しかしながらこの方法は、酸性又はアルカリ性条件で化学的に不安定なゲストについては適しておらず、及びシクロデキストリンは強い酸性条件下では直鎖オリゴ糖に容易に加水分解されることを念頭に置くことが必要である。
ゲストが加水分解を受けやすい場合には、粉砕方法を、水が存在しないために優先的に用いるべきである。
最後に、化学量論は条件に依存して変化することがあるため、調製される化合物については、常にその組成(ゲスト/ホスト/水含有量)を分析することが必要である。複合体の形成は、別個のホスト、ゲスト物質に対する複合体の粉末X線/X線回折を用いることにより確認することができる。
適した方法は、次の技術に開示されている。J.L.アトウッド(J.L.Atwood)、J.E.D.デービス(J.E.D.Davies)、及びD.D.マック・ニコール(D.D.Mac Nichol)(編集者)、包接化合物(Inclusion Compounds)、III巻、アカデミック出版(Academic Press)1984年、特に11章、J.L.アトウッド(J.L.Atwood)及びJ.E.D.デービス(J.E.D.Davies)(編集者)、シクロデキストリンシンに関する第2回国際シンポジウム議事録(Proceedings of the Second International Symposium of Cyclodextrin)、日本、東京、1984年7月、シクロデキストリン技術(Cyclodextrin Technology)、J.セジェトリ(J.Szejtli)、クラワー・アカデミック出版社(Kluwer Academic Publishers)、1988年。
すべての溶媒が除去された後、典型的には、一般に50μm〜2000μmの重量平均粒径を有し、好ましくは少なくとも300μmであり、及び1700μmを超えず、好ましくは1600μm未満である固体物質が得られる。この重量平均粒径は、例えば、ふるい分析によって決定することができ、例えば本明細書の粒子状関連物質の試料を様々な直径又は開口寸法のメッシュを有する一連のふるい、典型的には5つのふるいを通してふるいにかけ、複数の分画を得ることによって決定することができる(したがって、使用したふるい寸法のメッシュ寸法より上の、より下の、又はその間の粒径を有する)。
固体物質の密度は一般に300g/Lを超え、好ましくは400g/Lより大きく、又は更には500g/Lより大きい。本発明による固体の密度は、一般に1500g/L未満であり、好ましくは1100g/L未満である。
2 シクロデキストリン
本明細書で使用する時、「シクロデキストリン」という用語は、6〜12個のグルコース単位を含有する非置換又は置換シクロデキストリン、特にα−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、又はこれらの混合物のような既知のシクロデキストリンのいずれかを包含する。α−シクロデキストリンは、ドーナツ形状の環の形に配置された、6個のグルコース単位から成り、β−シクロデキストリンは7個のグルコース単位から成り、及びγ−シクロデキストリンは8個のグルコース単位から成る。グルコース単位の特有の結合及び配座により、シクロデキストリンは、内部に特有の体積の空洞を有する柔軟性のない円錐状の分子構造を与える。各内部の空洞の「内張り」は水素原子及びグリコシド結合する酸素原子によって形成され、そのためこの表面はかなり疎水性である。空洞の独特の形状及び物理的−化学的特性は、シクロデキストリン分子及びその誘導体が、空洞内に適合できる有機分子又は有機分子の一部分を吸収すること(共に包接複合体を形成すること)を可能にしている。本発明の洗濯処理活性物質を包含する多くの有機分子が空洞内に適合する。そのため、シクロデキストリンとそれらの誘導体、及び特に異なる大きさの空洞を有するシクロデキストリンの混合物は、本発明の特定の洗濯処理活性物質と複合体をつくるために用いることができる。シクロデキストリンと洗濯処理活性物質との間の錯化は、少なくとも1つの溶媒の存在下で特に迅速に生じ、その場合少なくとも1つの又は好ましくは両方の構成成分、シクロデキストリン及び/又は洗濯処理活性物質が、完全に可溶性でないとしても少なくとも部分的には可溶性である。あるいは、水の存在下で、洗濯処理活性物質が加水分解される可能性がある場合、シクロデキストリンと洗濯処理活性物質は、複合体を形成するために共に粉砕される。粉砕方法は当該技術分野において周知であり、及び少なくとも1つの構成成分が特定の溶媒、例えば水により処理される可能性がある場合には、2つ以上の構成成分の間に複合体を形成するために時々用いられる。
シクロデキストリン誘導体は、OH基の幾つか又は更にはすべてがOR基に変換された分子から主に成る。典型的には、1個のグルコース単位は1を超えるOH基、例えば3個のOH基を含有する。したがって、6個のグルコース単位を含有するα−シクロデキストリンを考えると、1〜18個のこうしたOH基がOR基に変換され得る。それ故に、β−シクロデキストリンについては、この変換は21回まで起こる可能性があり、及びγ−シクロデキストリンについては24回まで起こり得る。シクロデキストリン誘導体においてR基は、中性及び非荷電の基、例えばアルキル、アルケニル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、エステル、エーテル、及びこれらの混合物から選択できる。更に、陽イオン性に又は陰イオン性に荷電したR基、例えば正の電荷を有するアンモニウム基を含む部分、又は例えばすべて負の電荷を有するサルフェート、サルファイト、及び/又はカルボキシレート基を含む部分もまた同様にシクロデキストリンのこの定義に包含される。典型的なシクロデキストリン誘導体には、例えば、短鎖アルキル基を有するもの(例えば、Rがメチル基又はエチル基であるメチル化シクロデキストリン、エチル化シクロデキストリン)、ヒドロキシアルキル置換基を有するもの(例えば、Rが−CH−CH(OH)−CH又はCHCH−OH基であるヒドロキシプロピルシクロデキストリン及び/又はヒドロキシエチルシクロデキストリン)、分岐状シクロデキストリン(例えば、マルトース結合シクロデキストリン)、陽イオン性シクロデキストリン(例えば、Rが、低いpHにおいて陽イオンであるCH−CH(OH)−CH−N(CHである2−ヒドロキシ−3−(ジメチルアミノ)プロピルエーテルを含有するもの)、第四級アンモニウム(例えば、RがCH−CH(OH)−CH−N(CHClである2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピルエーテルクロライド基)、陰イオン性シクロデキストリン(例えば、カルボキシメチルシクロデキストリン、シクロデキストリンサルフェート、及びシクロデキストリンスクシニレート)、両性シクロデキストリン(例えば、カルボキシメチル/第四級アンモニウムシクロデキストリン)、少なくとも1つのグルコピラノース単位が3−6−アンヒドロ−シクロマルト構造を有するシクロデキストリン(例えば、モノ−3−6−アンヒドロシクロデキストリン)であって、「シクロデキストリンの最小化学修飾に伴う最適性能(Optimal Performances with Minimal chemical Modification of Cyclodextrins)」(F.ディーダイニ−ピラルド(F.Diedaini-Pilard)及びB.パーリー(B.Perly)、第7回国際シクロデキストリンシンポジウム要項集、1994年4月、49頁)に開示されたものが挙げられる。その他のシクロデキストリン誘導体は、米国特許第3,426,011号(パーマーター(Parmerter)ら、1969年2月4日公開)、米国特許第3,453,257号、第3,453,258号、第3,453,259号、及び第3,453,260号(すべてパーマーター(Parmerter)らの名前において、及びすべて1969年7月1日に公開)、米国特許第3,459,731号(グラメラ(Gramera)ら、1969年8月5日公開)に開示されている。本明細書で適した更なるシクロデキストリン誘導体としては、V.T.デスーザ(V.T.D’Souz)及びK.B.リップコウィッツ(K.B.Lipkowitz)のケミカルレビュー(CHEMICAL REVIEWS):シクロデキストリン(CYLCODEXTRINS)、98巻、5号(アメリカ化学会(American Chemical Society)、7月/8月、1998年)に開示されているものが挙げられる。本明細書に用いるのに適した好ましい水溶性シクロデキストリン誘導体の例には、ヒドロキシプロピルα−シクロデキストリン、メチル化α−シクロデキストリン、メチル化β−シクロデキストリン、ヒドロキシエチルβ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピルγ−シクロデキストリン、及びメチル化γ−シクロデキストリンが挙げられる。
市販のシクロデキストリン誘導体は、様々な置換度を有する個々のシクロデキストリン分子を含有することは理解される。例えば、3の平均置換度を有するヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリンはなお、約5%の量の誘導体化されていないβ−シクロデキストリンを含有し、一方約5の平均置換度を有するヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリンは、約1%未満の量の誘導体化されていない化β−シクロデキストリンを有する。これらの事実は、「置換度」という用語に関して認められる。「平均置換度」という用語はしたがって、所与のシクロデキストリン誘導体の個々の置換シクロデキストリン分子の平均統計分布に関連する。「低置換度」という用語は、シクロデキストリン分子の約4分の1(1/4)未満のOH基がOR基に変換されているシクロデキストリン誘導体を指す。
本発明の複合体及び組成物の調製について、シクロデキストリン及びその誘導体の混合物を用いることができ、その結果その混合物は、異なる空洞の大きさを有し異なる置換度及び異なる親水度を有するシクロデキストリン及びその誘導体を有効に含む。好ましくは、シクロデキストリン混合物の少なくとも一部分は、α−シクロデキストリン及びその誘導体、γ−シクロデキストリン及びその誘導体、並びに/又はβ−シクロデキストリン及びその誘導体であり、より好ましくは、α−シクロデキストリン又はα−シクロデキストリン誘導体と誘導体化されたβ−シクロデキストリンとの混合物であり、更により好ましくは、誘導体化されたα−シクロデキストリンと誘導体化されたβ−シクロデキストリンとの混合物であり、及び最も好ましくは、ヒドロキシプロピルα−シクロデキストリンとヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリンとの混合物、及び/又はメチル化α−シクロデキストリンとメチル化β−シクロデキストリンとの混合物である。
3 洗濯処理活性物質
洗濯処理活性物質は、本発明の複合体の調製について第2の必須構成成分である。本発明の洗濯処理活性物質は、好ましくは漂白剤、増白剤、布地柔軟剤、及びこれらの混合物から成る群から選択される。一般に、いずれかの漂白剤、いずれかの増白剤、いずれかの布地柔軟剤、及びこれらのいずれかの混合物を本発明の複合体及び組成物の調製に用いることができる。しかしながら、次のように特定の活性物質がより好ましい。
3.1 漂白剤
漂白剤は、以下に開示されるように複数の異なる活性物質から独立して選択できる。
本明細書の一つの好ましい実施形態では、漂白剤は酸素の供給源を含み、及び/又は酸素放出漂白剤である。この酸素放出漂白剤は、過酸化水素供給源を含有する。
漂白活性物質が、有機ペルオキシ酸漂白剤前駆体化合物である場合、有機ペルオキシ酸の生成は、前駆体と過酸化水素の供給源とのその場反応によって生じる。別の好ましい態様では、予備形成された有機ペルオキシ酸が、組成物中に直接組み込まれる。
漂白活性物質が予備形成された過酸又は漂白触媒である場合、混合された組成物が用いられてもよいし、又は過酸化水素の供給源と共にでなく用いられてもよい。
過酸化水素の好ましい供給源には、無機過水和物漂白剤が挙げられる。過酸化水素供給源と、予備形成された有機ペルオキシ酸と組み合わされた有機ペルオキシ酸前駆体との混合物を含有する組成物もまた想定される。
本発明の工程により調製された複合体を含む組成物は、好ましくは過酸化水素供給源を、酸素放出漂白剤として包含する。適した過酸化水素供給源には、無機過水和物塩が挙げられる。
無機過水和物塩の例には、過ホウ酸塩、過炭酸塩、過リン酸塩、過硫酸塩、及び過ケイ酸塩が挙げられる。無機過水和物塩は通常アルカリ金属塩である。無機過水和物塩は、結晶性固体として追加の保護なしに包含されてもよい。しかしながら特定の過水和物塩については、こうした粒状組成物の好ましい実行は、物質のコーティングされた形態を使用し、これは本発明の工程により調製された粒状生成物の過水和物塩について、より良好な保存安定性を提供する。
過ホウ酸ナトリウムは、名目上の式NaBO・Hの一水和物の形態であるか、又はNaBO4HOの四水和物の形態であることができる。
アルカリ金属過炭酸塩、特に過炭酸ナトリウムは、本発明による組成物中に組み込むのに好ましい過水和物である。過炭酸ナトリウムは、2NaCO・3Hに対応する式を有する付加化合物であり、及び結晶性固体として市販されている。過炭酸ナトリウムは、過酸化水素付加化合物であり、溶解によって過酸化水素を非常に迅速に放出する傾向があり、これは局部的に高い漂白剤濃度が生じる傾向を増加し得る。過炭酸塩は、製品中での安定性を提供するコーティングされた形態において、こうした組成物中に最も好ましく組み込まれる。
製品中での安定性を提供する適したコーティング物質は、水溶性アルカリ金属硫酸塩及び炭酸塩の混合塩を含む。こうしたコーティングは、コーティング方法と共に、GB−1,466,799(インターロックス(Interox)、1977年3月9日に付与)に既に記載されている。混合塩のコーティング物質と過炭酸塩との重量比は、1:200〜1:4、より好ましくは1:99〜1:9、及び最も好ましくは1:49〜1:19の範囲である。好ましくは、混合塩は、一般式NaSO.n,NaCOを有し、式中nは0.1〜3であり、好ましくはnは0.3〜1.0であり、及び最も好ましくはnは0.2〜0.5である硫酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムの混合塩である。
製品中での安定性を提供する別の適したコーティング物質は、1.8:1〜3.0:1、好ましくは1.8:1〜2.4:1のSiO:NaOの比のケイ酸ナトリウム、及び/又はメタケイ酸ナトリウムを含み、好ましくは無機過水和物塩の2重量%〜10重量%(通常3重量%〜5重量%)のSiOの濃度で適用される。ケイ酸マグネシウムもまたコーティング中に包含することができる。ケイ酸塩及びホウ酸塩若しくはホウ酸又はその他の無機物質を含有するコーティングもまた適している。
ワックス、油、脂肪石鹸を含有するその他のコーティングもまた、本発明内に有利に用いることができる。
ペルオキシモノ過硫酸カリウムは、本明細書の組成物に有用な別の無機過水和物塩である。
(漂白剤のその他の適した供給源)
その他の適した漂白剤は、ハロゲン化物陽イオン及び/又は次亜ハロゲン酸塩イオンの形成をもたらす漂白剤、並びにハロゲン化物の有機系供給源である漂白剤、例えばクロロイソシアヌル酸塩を包含する多様な供給源より提供される次亜ハロゲン酸塩である。
本明細書に用いるの適した次亜ハロゲン酸塩漂白剤には、アルカリ金属及びアルカリ土類金属次亜塩素酸塩、次亜臭素酸塩、次亜ヨウ素酸塩、塩素処理されたリン酸三ナトリウム十二水和物、ジクロロイソシアヌル酸カリウム及びジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、トリクロロシアヌル酸カリウム及びトリクロロシアヌル酸ナトリウム、N−クロロイミド、N−クロロアミド、N−クロロアミン、及びクロロヒダントインが挙げられる。
漂白組成物が液体である好ましい実施形態では、次亜ハロゲン酸塩漂白剤は、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属次亜塩素酸塩である。より好ましくは、液体漂白組成物としては、次亜ハロゲン酸塩漂白剤は、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、次亜塩素酸マグネシウム、次亜塩素酸リチウム、及び次亜塩素酸カルシウム、及びこれらの混合物から成る群から選択されるアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属次亜塩素酸塩である。更により好ましくは、液体漂白組成物としては、次亜ハロゲン酸塩漂白剤は次亜塩素酸ナトリウムである。
漂白組成物が固体である別の好ましい実施形態では、次亜ハロゲン酸塩漂白剤は、アルカリ金属又はアルカリ土類金属次亜塩素酸塩、塩素処理されたリン酸三ナトリウム十二水和物、ジクロロイソシアヌル酸カリウム、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、トリクロロシアヌル酸カリウム、トリクロロシアヌル酸ナトリウム、又はこれらの混合物である。より好ましくは、固体漂白組成物としては、次亜ハロゲン酸塩漂白剤は、次亜塩素酸リチウム及び次亜塩素酸カルシウム、塩素処理されたリン酸三ナトリウム十二水和物、ジクロロイソシアヌル酸カリウム、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、トリクロロシアヌル酸カリウム、トリクロロシアヌル酸ナトリウム、又はこれらの混合物から成る群から選択されるアルカリ金属又はアルカリ土類金属次亜塩素酸塩である。更により好ましくは、固体漂白組成物としては、次亜ハロゲン酸塩漂白剤は、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム及び/又は次亜塩素酸カルシウムである。
(ペルオキシ酸漂白剤前駆体)
ペルオキシ酸漂白剤前駆体は、過酸化水素とパーハイドロリシス反応により反応してペルオキシ酸を生成する化合物である。一般にペルオキシ酸漂白剤前駆体は、次のように表されてもよい
Figure 0004204591
この場合Lは脱離基であり、及びXは本質的にいずれかの官能基であり、その結果パーハイドロリシスによって生成されるペルオキシ酸の構造は次のようである
Figure 0004204591
適したペルオキシ酸漂白剤前駆体化合物は典型的には1つ以上のN−又はO−アシル基を含有し、この前駆体は広範囲の部類から選択できる。適した部類には、無水物、エステル、イミド、ラクタム、並びにイミダゾール及びオキシムのアシル化誘導体が挙げられる。これらの部類内の有用な物質の例は、GB−A−1586789に開示されている。適したエステルは、GB−A−836988、同864798、同1147871、同2143231、及びEP−A−0170386に開示されている。
(脱離基)
脱離基は、以後L基と呼ぶが、最適な時間枠(例えば、洗浄サイクル)内でパーハイドロリシス反応が起こるように十分に反応性の高いものでなければならない。しかしながら、Lの反応性が高すぎると、この活性化剤は、漂白組成物中に用いるために安定化させるのが困難になる。
好ましいL基は、
Figure 0004204591
及びこれらの混合物からなる群から選択され、式中、Rは、1〜14個の炭素原子を含有するアルキル基、アリール基、又はアルカリール基であり、Rは、1〜8個の炭素原子を含有するアルキル鎖であり、Rは、H又はRであり、Rは1〜8個の炭素原子を含有するアルケニル鎖であり、及びYは、H又は可溶性基である。R、R、及びRのいずれも、例えばアルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、ハロゲン基、アミン基、ニトロシル基、アミド基、及びアンモニウム基又はアルキルアンモニウム基を包含する、本質的にいずれかの官能基で置換されてもよい。
好ましい可溶性基は、−SO 、−CO 、−SO 、−N(R、及びO←N(Rであり、最も好ましくは−SO 及び−CO であり、式中Rは、1〜4個の炭素原子を含有するアルキル鎖であり、Mは、漂白活性化剤に可溶性を与える陽イオンであり、Xは、漂白活性化剤に可溶性を与える陰イオンである。好ましくは、Mは、アルカリ金属、アンモニウム、又は置換アンモニウムの陽イオンであり、ナトリウム及びカリウムが最も好ましく、並びにXは、ハロゲン化物、水酸化物、メチルサルフェート、又はアセテートの陰イオンである。
(過安息香酸前駆体)
過安息香酸前駆体化合物は、パーハイドロリシスによって過安息香酸を提供する。
適したOアシル化過安息香酸前駆体化合物には、例えばベンゾイルオキシベンゼンスルホネートを包含する、置換及び非置換ベンゾイルオキシベンゼンスルホネートが挙げられる。
Figure 0004204591
また適しているのは、ベンゾイル化剤による、ソルビトール、グルコース、及びすべての糖のベンゾイル化生成物であり、例えば次のものが挙げられる。
Figure 0004204591
Ac=COCH3、Bz=ベンゾイル
イミド型過安息香酸前駆体化合物には、N−ベンゾイルスクシンイミド、テトラベンゾイルエチレンジアミン、及びN−ベンゾイル置換尿素が挙げられる。適したイミダゾール型過安息香酸前駆体には、N−ベンゾイルイミダゾール、及びN−ベンゾイルベンゾイミダゾールが挙げられ、及びその他の有用なN−アシル基含有過安息香酸前駆体には、N−ベンゾイルピロリドン、ジベンゾイルタウリン、及びベンゾイルピログルタミン酸が挙げられる。
その他の過安息香酸前駆体には、ベンゾイルジアシルペルオキシド、ベンゾイルテトラアシルペルオキシド、及び次の式を有する化合物が挙げられる。
Figure 0004204591
無水フタル酸は、本明細書の別の適した過安息香酸前駆体化合物である。
Figure 0004204591
適したN−アシル化ラクタム過安息香酸前駆体は次の式を有する。
Figure 0004204591
式中、nは0〜8であり、好ましくは0〜2であり、及びRはベンゾイル基である。
(過安息香酸誘導体前駆体)
過安息香酸誘導体前駆体は、パーハイドロリシスによって置換過安息香酸を提供する。
適した置換過安息香酸誘導体前駆体には、本明細書で開示された過安息香酸前駆体のいずれかを包含し、その中でベンゾイル基は、例えばアルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、ハロゲン基、アミン基、ニトロシル基、及びアミド基が挙げられる、本質的に正に荷電していない(即ち陽イオン性でない)いずれかの官能基により置換されている。
置換過安息香酸前駆体化合物の好ましい部類は、次の一般式のアミド置換化合物である
Figure 0004204591
式中、Rは、1〜14個の炭素原子を有するアリール基、又はアルカリール基であり、Rは、1〜14個の炭素原子を含有するアリーレン基、又はアルカリーレン基であり、及びRは、H、又は1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基、アリール基、又はアルカリール基であり、及びLは本質的にいずれかの脱離基であり得る。Rは、好ましくは6〜12個の炭素原子を含有する。Rは、好ましくは4〜8個の炭素原子を含有する。Rは、アリール、置換アリール、又は分岐、置換、若しくはその両方を含有するアルキルアリールであってもよく、及び合成供給源由来又は例えば獣脂を包含する天然供給源由来のいずれかであってもよい。Rには、類似の構造変形体が許容される。置換には、アルキル、アリール、ハロゲン、窒素、硫黄、及びその他の典型的な置換基又は有機化合物を挙げることができる。Rは、好ましくはH又はメチルである。R及びRは、合計18個を超える炭素原子を含有すべきではない。この型のアミド置換漂白活性化化合物が、EP−A−0170386に記載されている。
その他の好ましい過酸前駆体は、P&Gに譲渡されたEP0166571に記載されるものである。引用した特許では、式[RX]AOOHの過酸化合物が記載され、式中Rはヒドロカルビル又はアルコキシル化ヒドロカルビルであり、例えばR(OCHCHであり、及び式中Xは、へテロ原子含有部分、例えばO、SO、N(R’、P(R’、N(R’)→O、又はP(R’)→Oであり、R’は水素又はアルキルであり、及びmは整数である。好ましくはR’は、C〜C20ヒドロカルビル(アルキル、アルケニル、アルキニル、アルキルアリール、分岐鎖又は直鎖又は置換を包含する)であり、より好ましくはC〜C20アルキル、C〜C20アルケニル、又はC〜C20置換アリールである。R’がC〜C15アルキルであることは、酸化安定性のために特に好ましい。また、ヒドロカルビル基は、任意にアルコキシル化される(即ち1つ以上のエチレンオキシ又はプロピレンオキシ基、又はこれらの混合物に結合する。m=1については、Aは−C(O)−(CH−C(O)−、−C(O)−(R’’)−C(O)−、−(CH−C(O)−、−C(O)−CH=CH−C(O)−、又は−C(O)−C−C(O)−であって、式中xは0〜4の整数であり、yは0〜10の整数であり、zは0〜2の整数であり、及びR’’は分岐鎖アルキレンであり、一般にC〜C15である。m=2については、Aは−CH−C(O)−である。本明細書で好ましい化合物は、Xが酸素であるものである。こうした過酸化合物の調製のための方法もまたEP0166571に記載されている。本発明に用いるのに適したこうした過酸構成成分のための好ましい出発物質は、ドバノール(Dobanol)(登録商標)45−E7、ドバノール(Dobanol)(登録商標)91−E5、及びココナツ−エトキシレート−E1である。
(陽イオン性ペルオキシ酸前駆体)
陽イオン性ペルオキシ酸前駆体化合物は、パーハイドロリシスにより陽イオン性ペルオキシ酸を生成する。
典型的には、陽イオン性ペルオキシ酸前駆体は、適したペルオキシ酸前駆体化合物のペルオキシ酸部分を、アンモニウム基又はアルキルアンモニウム基、好ましくはエチル又はメチルアンモニウム基のような正に荷電した官能基で置換することによって形成される。陽イオン性ペルオキシ酸前駆体は典型的には組成物中に、適した陰イオン、例えばハロゲン化物イオン又は硫酸メチルイオンとの塩として存在する。
そのように陽イオン性に置換されるべきペルオキシ酸前駆体化合物は、過安息香酸、又はその置換誘導体、前述した前駆体化合物であってもよい。あるいは、ペルオキシ酸前駆体化合物は、後述するようなアルキル過カルボン酸前駆体化合物又はアミド置換アルキルペルオキシ酸前駆体であってもよい。
陽イオン性ペルオキシ酸前駆体は、米国特許第4,904,406号、同第4,751,015号、同第4,988,451号、同第4,397,757号、同第5,269,962号、同第5,127,852号、同第5,093,022号、同第5,106,528号、UK1,382,594、EP475,512、同458,396、及び同284,292、並びにJP87−318,332に記載されている。
適した陽イオン性ペルオキシ酸前駆体には、アンモニウム又はアルキルアンモニウム置換されたアルキル又はベンゾイルオキシベンゼンスルホネート、N−アシル化カプロラクタム、及びモノベンゾイルテトラアセチルグルコースベンゾイルペルオキシドのいずれかが挙げられる。
好ましい陽イオン性に置換されたベンゾイルオキシベンゼンスルホネートは、ベンゾイルオキシベンゼンスルホネートの4−(トリメチルアンモニウム)メチル誘導体である。
Figure 0004204591
好ましい陽イオン性に置換されたアルキルオキシベンゼンスルホネートは次の式を有する。
Figure 0004204591
N−アシル化カプロラクタムの部類の好ましい陽イオン性ペルオキシ酸前駆体には、トリアルキルアンモニウムメチレンベンゾイルカプロラクタム、特にトリメチルアンモニウムメチレンベンゾイルカプロラクタムが挙げられる。
Figure 0004204591
N−アシル化カプロラクタムの部類のその他の好ましい陽イオン性ペルオキシ酸前駆体には、トリアルキルアンモニウムメチレンアルキルカプロラクタムが挙げられる。
Figure 0004204591
式中、nは0〜12、特に1〜5である。
別の好ましい陽イオン性ペルオキシ酸前駆体は、2−(N,N,N−トリメチルアンモニウム)エチルナトリウム4−スルホフェニルカーボネートクロライドである。
(アルキル過カルボン酸漂白剤前駆体)
アルキル過カルボン酸漂白剤前駆体は、パーハイドロリシスにより過カルボン酸を形成する。この型の好ましい前駆体は、パーハイドロリシスにより過酢酸を提供する。
好ましいイミド型アルキル過カルボン酸前駆体化合物には、N−,N,Nテトラアセチル化アルキレンジアミンであって、アルキレン基が1〜6個の炭素原子を含有するもの、特に、アルキレン基が1、2、及び6個の炭素原子を含有する化合物が挙げられる。テトラアセチルエチレンジアミン(TAED)が特に好ましい。
その他の好ましいアルキル過カルボン酸前駆体には、3,5,5−トリメチルヘキサノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(イソ−NOBS)、ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(NOBS)、アセトキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(ABS)及びペンタアセチルグルコースが挙げられる。
(アミド置換アルキルペルオキシ酸前駆体)
アミド置換アルキルペルオキシ酸前駆体化合物もまた適しており、次の一般式のものが挙げられる。
Figure 0004204591
式中、Rは、1〜14個の炭素原子を有するアルキル基であり、Rは、1〜14個の炭素原子を含有するアルキレン基であり、及びRは、H、又は1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基であり、及びLは本質的にいずれかの脱離基であり得る。Rは、好ましくは6〜12個の炭素原子を含有する。Rは、好ましくは4〜8個の炭素原子を含有する。Rは、直鎖アルキル、又は分岐、置換、若しくはその両方を含有する分岐鎖アルキルであってもよく、及び合成供給源由来又は例えば獣脂を包含する天然供給源由来のいずれかであってもよい。Rには、類似の構造変形体が許容される。置換には、アルキル、ハロゲン、窒素、硫黄、及びその他の典型的な置換基又は有機化合物を挙げることができる。Rは、好ましくはH又はメチルである。R及びRは、合計18個を超える炭素原子を含有すべきではない。この型のアミド置換漂白活性化化合物が、EP−A−0170386に記載されている。
(ベンゾオキサジン有機ペルオキシ酸前駆体)
また適しているのは、例えば、EP−A−332,294及びEP−A−482,807に開示されるようなベンゾオキサジン型の前駆体化合物、特に次の式を有するものであり、
Figure 0004204591
次のその型の置換ベンゾオキサジンを包含し、
Figure 0004204591
式中、Rは、H、アルキル、アルカリール、アリール、アリールアルキルであり、及び式中、R、R、R、及びRは、H、ハロゲン、アルキル、アルケニル、アリール、ヒドロキシル、アルコキシル、アミノ、アルキルアミノ、COOR(式中Rは、H又はアルキル基である)、及びカルボニル官能基から選択される同じ又は異なる置換基であってもよい。
ベンゾオキサジン型の特に好ましい前駆体は次のものである。
Figure 0004204591
(予備形成された有機ペルオキシ酸)
有機ペルオキシ酸漂白システムは、有機ペルオキシ酸漂白剤前駆体化合物に加えて、又はその代わりとして予備形成された有機ペルオキシ酸を含有してもよい。
好ましい部類の有機ペルオキシ酸化合物は、次の一般式のアミド置換化合物である。
Figure 0004204591
式中、Rは、1〜14個の炭素原子を有するアルキル基、アリール基、又はアルカリール基であり、Rは、1〜14個の炭素原子を含有するアルキレン基、アリーレン基、又はアルカリーレン基であり、及びRは、H、又は1〜10個の炭素原子を含有するアルキル基、アリール基、又はアルカリール基である。Rは、好ましくは6〜12個の炭素原子を含有する。Rは、好ましくは4〜8個の炭素原子を含有する。Rは、直鎖若しくは分岐鎖のアルキル、置換アリール、又は分岐、置換、若しくはその両方を含有するアルキルアリールであってよく、及び合成供給源由来又は例えば獣脂を包含する天然供給源由来のいずれかであってもよい。Rには、類似の構造変形体が許容される。置換には、アルキル、アリール、ハロゲン、窒素、硫黄、及びその他の典型的な置換基又は有機化合物を挙げることができる。Rは、好ましくはH又はメチルである。R及びRは、合計18個を超える炭素原子を含有すべきではない。この型のアミド置換有機ペルオキシ酸化合物が、EP−A−0170386に記載されている。
その他の有機ペルオキシ酸には、ジアシルペルオキシド及びテトラアシルペルオキシド、特に、ジペルオキシドデカン二酸、ジペルオキシテトラデカン二酸、及びジペルオキシヘキサデカン二酸が挙げられる。ジベンゾイルペルオキシドは、本明細書において好ましい有機ペルオキシ酸である。モノ−及びジペルアゼライン酸、モノ−及びジペルブラシル酸、並びにN−フタロイルアミノペルオキシカプロン酸もまた、本明細書において適している。
(その他の好ましい漂白剤前駆体)
その他の有機漂白剤前駆体には、オキサジリジニウムイオンのような求電子性酸化剤が挙げられる。1つの好ましいオキサジリジニウムは、硫酸、モノ−[2−(3,4−ジヒドロ−イソキノリン−2−イル)−1−(2−エチル−ヘキシルオキシメチル)−エチル]エステルである。本発明の1つのより好ましい実施形態は、オキサジリジニウム及び漂白活性化剤の1つ又は両方と酸素の供給源との複合体を含む組成物を使用することである。
3.2 増白剤
増白剤は、光の紫外線波長を吸収し及び可視光線を再放射することにより蛍光を発する能力を有する化合物である。増白剤はまた蛍光増白剤(FWA)とも呼ばれ、当該技術分野において広く記載されており、EP−A−0265041、EP−A−0322564、EP−A−0317979、又は「蛍光増白剤(Fluorescent whitening agents)」(A.K.サルカール(A.K.Sarkar)著、MERROWにより出版、特に71〜72頁)を参照されたい。
適した市販の増白剤は、必ずしもこれらに限定さないが、スチルベンの誘導体、ピラゾリン、クマリン、カルボン酸、メチンシアニン、ジベンゾチオフェン−5,5−ジオキシド、アゾール、5−及び6−員環の複素環、及びその他の雑多な剤を包含するサブグループに分類することができる。こうした増白剤の例は、「蛍光増白剤の製造及び適用(The Production and Application of Fluorescent Brightening Agents)」(M.ザフラドニク(M.Zahradnik)著、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ(John Wiley & Sons)(ニューヨーク)出版、1982年)に開示されている。更に本発明でまた用いられてもよい蛍光増白剤には、ナフチルイミド、ベンゾキサゾール、ベンゾフラン、ベンゾイミダゾール、及びこれらのいずれかの混合物が挙げられる。本明細書に用いるのに特に好ましい増白剤は、スチルベンの誘導体、及びこれらの混合物である。
本明細書に有用な増白剤の具体例には、4−メチル−7−ジエチル−アミノ−クマリン、1,2−ビス(−ベンゾイミダゾール−2−イル)−エチレン、1,3−ジフェニル−ピラゾリン、2,5−ビス(−ベンゾオキサゾール−2−イル)−チオフェン、2−スチリル−ナフト−[1,2−d]−オキサゾール、2−(スチルベン−4−イル)−2H−ナフト−[1,2−d]−トリアゾール、3−フェニル−7−(イソインドリニル)クマリン、3−メチル−7−(イソインドリニル)クマリン、3−クロロ−7−(イソインドリニル)クマリン、4−(イソインドリニル)−4’−メチルスチルベン、4−(イソインドリニル)−4’−メトキシスチルベン、4−(イソインドリニル)−4’−スチルベンスルホン酸ナトリウム、4−(イソインドリニル)−4’−フェニルスチルベン、4−(イソインドリニル)−3−メトキシ−4’−メチルスチルベン、4−(2−クロロイソインドリニル)−4’−(2−メチルイソインドリニル)−2,2’−スチルベンジスルホン酸、4,4’ジイソインドリニル−2,2’−スチルベンジスルホン酸二ナトリウム、4,4’ジイソインドリニル−2,2’−スチルベンジスルホンアミド、4,4’−(7,8−ジクロロ−1−イソインドリニル)−2,2−スチルベンジスルホン酸二ナトリウム、4,4’−(7−クロロ−1−イソインドリニル)−2,2−スチルベンジスルホン酸二ナトリウム、4,4’−(6−イソプロポキシ−1−イソインドリニル−2,2−スチルベンジスルホン酸二ナトリウム、4,4’−(7,8−ジイソプロピル−1−イソインドリニル)−2,2−スチルベンジスルホン酸二ナトリウム、4,4’−(7−ブトキシ−1−イソインドリニル)−2,2−スチルベンジスルホン酸二ナトリウム、4,4’−(6−トリフルオロメチル−1−イソインドリニル)−2,2−スチルベンジスルホン酸二ナトリウム、4,4’−[6−(1,4,7−トリオキサノニル)−1−イソインドリニル)]−2,2−スチルベンジスルホン酸二ナトリウム、4,4’−(7−メトキシメチル−1−イソインドリニル)−2,2−スチルベンジスルホン酸二ナトリウム、4,4’−(6−フェニル−1−イソインドリニル)−2,2−スチルベンジスルホン酸二ナトリウム、4,4’−(6−ナフチル−1−イソインドリニル)−2,2−スチルベンジスルホン酸二ナトリウム、4,4’−(6−メチルスルホニル−1−イソインドリニル)−2,2−スチルベンジスルホン酸二ナトリウム、4,4’−(7−シアノ−1−イソインドリニル)−2,2−スチルベンジスルホン酸二ナトリウム、4,4’−[7−(1,2,3−トリヒドロキシプロピル)−1−イソインドリニル)]−2,2−スチルベンジスルホン酸二ナトリウム、4−イソインドリニル−4’−エトキシ−2,2’−スチルベンジスルホン酸二ナトリウム、4−イソインドリニル−4’−メトキシ−2,2’−スチルベンジスルホン酸二ナトリウム、4−イソインドリニル−4’−エトキシ−2,2’−スチルベンジスルホンアミド二ナトリウム、4−イソインドリニル−4’−メチル−2,2’−スチルベンジスルホンアミド二ナトリウム、4,4’−ビス−(2−ジエタノールアミノ−4−アニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ)−スチルベン−2:2ジスルホン酸二ナトリウム、4,4’−ビス−(2−モルホリノ−4−アニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ)−スチルベン−2:2’ジスルホン酸二ナトリウム、4,4’−ビス−(2,4−ジアニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ)−スチルベン−2−スルホン酸二ナトリウム、4,4’’−ビス−(2,4−ジアニリノ−s−トリアジン−6−イルアミノ)−スチルベン−2:2’−ジスルホン酸一ナトリウム、4,4’−ビス−(2−アニリノ−4−(N−メチル−N−2−ヒドロキシエチルアミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ)スチルベン−2,2’−ジスルホン酸二ナトリウム、4,4’−ビス−(4−フェニル−2,1,3−トリアゾール−2−イル)−スチルベン−2,2’−ジスルホン酸二ナトリウム、4,4’−ビス−(2−アニリノ−4−(1−メチル−2−ヒドロキシエチルアミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノ)−スチルベン−2,2’−ジスルホン酸二ナトリウム、2−(スチルビル−4’’−(ナフト−1’,2’:4,5)−1,2,3−トリアゾール−2’’−スルホン酸ナトリウム、4,4’−ビス−(2−スルホスチリル)−ビフェニル、4,4’−ビス−(4−フェニル−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−2,2’−スチルベンジスルホン酸,及びこれらの混合物が挙げられる。本明細書に有用な増白剤の更なる例については、また米国特許第3,646,015号、米国特許第3,346,502号、及び米国特許第3,393,153号を参照されたい。
実際、4,4’−ビス−(4−フェニル−2H−1,2,3−トリアゾール−2−イル)−2,2’−スチルベンジスルホン酸の機能的に等価の誘導体塩の1つ、即ちそのナトリウム塩は、バイエル株式会社(Bayer AG)の子会社であるモベイ・ケミカル・コーポレーション(Mobay Chemical Corporation)からフォーワイト(Phorwite)(登録商標)CANの名称で入手可能である。アミン塩がモレー(Molay)からフォーワイト(Phorwite)(登録商標)CL溶液の名称で入手可能である。カリウム塩が、フォーワイト(Phorwite)(登録商標)BHC766の名称で入手可能である。
本発明に有用な親水性の蛍光増白剤の具体例は、次の構造式を有するものである。
Figure 0004204591
式中、R及びRは、水素、C1〜C30アルキル、C6〜C30アリール、C1〜C30アルキルアミノ−クロロ、ヒドロキシ、C1〜C30アルキルヒドロキシ、アミノ、C1〜C30アルキルアミノ、C1〜C30ジアルキルアミノ、アニリノ、N−2−ビス−ヒドロキシエチル、NH−2−ヒドロキシエチル、N−2−ヒドロキシエチル−N−メチルアミノ、モルホリノ、クロロ、及びこれらの混合物から選択され、及びMはナトリウム又はカリウムのような塩形成陽イオンである。
好ましいのは、少なくとも1つのアニリノ部分を含む増白剤、例えばブランコフォー(Blankophor)(登録商標)Bとしても既知のC.I.蛍光増白剤(C.I.Fluorescent Brightener)(登録商標)32、及びヒドロキシル部分を更に含む増白剤である。また好ましいのは、モルホリノ又はN−2−ビス−ヒドロキシエチル部分を含む増白剤、例えばC.I.蛍光増白剤(C.I.Fluorescent Brigthener)(登録商標)15及びC.I.蛍光増白剤(C.I.Fluorescent Brigthener)(登録商標)36である。
上記の式において、Rがアニリノであり、RがN−2−ビス−ヒドロキシエチルであり、及びMがナトリウムのような陽イオンである場合、増白剤は4,4’−ビス[(4−アニリノ−6−(N−2−ビス−ヒドロキシエチル)−s−トリアジン−2−イル)アミノ]−2,2’−スチルベンジスルホン酸及び二ナトリウム塩である。この特定の増白剤種は、商品名チノパール−UNPA−GX(Tinopal-UNPA-GX)(登録商標)として、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)から市販されている。チノパール−UNPA−GX(Tinopal-UNPA-GX)(登録商標)は、本明細書の洗剤組成物に有用な好ましい親水性の蛍光増白剤である。
上記の式において、Rがアニリノであり、RがN−2−ヒドロキシエチル−N−2−メチルアミノであり、Mがナトリウムのような陽イオンである場合、増白剤は4,4’−ビス[(4−アニリノ−6−(N−2−ヒドロキシエチル−N−メチルアミノ)−s−トリアジン−2−イル)アミノ]2,2’−スチルベンジスルホン酸二ナトリウム塩である。この特定の増白剤種は、商品名チノパール5BM−GX(Tinopal 5BM-GX)(登録商標)として、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)から市販されている。
上記の式において、Rがアニリノであり、Rがモルフィリノであり、Mがナトリウムのような陽イオンである場合、増白剤は4,4’−ビス[(4−アニリノ−6−モルフィリノ−s−トリアジン−2−イル)アミノ]2,2’−スチルベンジスルホン酸のナトリウム塩である。この特定の増白剤種は、商品名チノパールAMS−GX(Tinopal AMS-GX)(登録商標)として、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)から市販されている。
本発明に用いるのに適した最も好ましい蛍光増白剤の1つは、置換スチルベン2,2’−ジスルホン酸誘導体であり、これにはまた次の構造式を有する、4−4’−ビス(2−2’スチリルスルホネート)ビフェニルが挙げられる。
Figure 0004204591
適した4−4’−ビス(2−2’スチリルスルホネート)ビフェニルは、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)から、商品名増白剤49(Brightener 49)(登録商標)、又はチノパールCBS(Tinopal CBS)(登録商標)として市販されており、又は例えば増白剤3(Brightener 3)(登録商標)若しくは増白剤47(Brightener 47)(登録商標)のようなその他の親水性の増白剤もまたチバ・スペシャルティ・ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)から市販されている。
本発明で有用な疎水性増白剤のその他の具体例には、多環式オキサゾール誘導体、例えばベンゾ−オキサゾール誘導体又はこれらの混合物が挙げられ、及び本明細書で特に好ましいのはベンゾ−オキサゾール誘導体である。こうした増白剤の例は、次の式C1810Sを有するベンゾキサゾール,2,2’−(チオフェンアルディル)ビスであり、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)から商品名チノパールSOP(Tinopal SOP)(登録商標)として市販されている。この増白剤はほとんど水に不溶性であり、即ち1リットリ当たり1gより低い溶解度を有する。こうした増白剤の別の例は、ビス(スルホベンゾフラニル)ビフェニルであり、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)から商品名チノパールPLC(Tinopal PLC)(登録商標)として市販されている。
「疎水性増白剤」とは、25℃で1リットルの脱イオン水に10gを超える増白剤が完全に溶解できないような溶解度を有するいずれかの増白剤を意味する。「完全に溶解する」とは透明及び安定な溶液が得られることを意味する。それ故に「親水性増白剤」とは、25℃で1リットルの脱イオン水に10gを超える増白剤が完全に溶解できるような溶解度を有するいずれかの増白剤であると本明細書では理解される。
好ましくは本発明の複合体の調製について、疎水性増白剤、親水性増白剤、及びこれらの混合物から成る群から選択される増白剤が用いられる。
更なる例には、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(Ciba Specialty Chemicals)から入手可能であるチノパールCBS−X(Tinopal CBS-X)(登録商標)、アーティク・ホワイトCC(Artic White CC)(登録商標)及びアーティク・ホワイトCWD(Artic White CWD)(登録商標)、2−(4−スチリル−フェニル)−2H−ナフト[1,2−d]トリアゾール、4,4’−ビス(1,2,3−トリアゾール−2−イル)−スチルベン、4,4’−ビス(スチリル)ビスフェニル、及びアミノクマリンが挙げられる。増白剤を包含するその他の例は、米国特許第4,790,856号に認められるものである。開示されたその他の増白剤は、ベロナ(Verona)からの増白剤のフォーホワイト(PHORWHITE)(登録商標)シリーズである。
本発明の複合体及び組成物中に組み込むのに適したその他の好ましい増白剤は、ジスチリルベンゼン増白剤、例えば1,4−ジ(2−シアノスチリル)ベンゼン(バスフ(BASF)からパラニル・ブリリアント・ホワイト(Palanil Brilliant white)Rとして市販される)[CAS−No.1300139−3]、ジビニルスチルベン増白剤、例えば4,4’−ジ(エトキシカルボビニル)スチルベン(クラリアント(Clariant)からリューコフォー(Leucophor)EHBとして市販される)[CAS−No.60683−03−6]、スチルベン−2H−トリアゾール増白剤、例えばシアノ−クロロ2−(スチルベン−4−イル)ナフト[1,2−d]トリアゾール(ガイギー(Geigy)から市販される)(米国特許第2,972,611号)[CAS−No.55516−20−1]、スチルベンイルベンゾオキサゾール増白剤、例えば5,7−ジメチル−2−(4’−フェニルスチルベン−4−イル)ベンゾオキサゾール(チバ・ガイギー(Ciba Geigy)から市販される)(米国特許第3,850,914号)[CAS−No.40704−04−9]、ビス(ベンゾオキサゾール)ビス(4,4’−ベンゾオキサゾール)スチルベン(コダック(Kodak)(米国特許第3,260,715号及び米国特許第3,322,680号)及びヘキスト(Hoechst)(米国特許第4,585,875号)から市販される)[CAS−No.1533−45−3]、及びピラゾリン系増白剤、例えば1−(4−メチルスルホニルフェニル)−3(4クロロフェニル)−2−ピラゾリン(バイエル(Bayer)から市販される)(米国特許第3,378,389号)[CAS−No.60650−43−3]である。これらの増白剤は、アクリル、羊毛、絹、ポリアセテート、ナイロン、ポリアミド、及び/若しくはポリエステル含有繊維及び布地、並びに/又はこうした繊維及び布地のブレンドに用いるのに特に有用及び有益である。
3.3 布地柔軟剤
一般に、本発明の複合体及び組成物の調製に、いずれかの布地柔軟剤を用いることができる。
(第四級アンモニウム布地柔軟剤活性物質)
典型的な好ましい陽イオン性布地柔軟化構成成分には、非水溶性第四級アンモニウム布地柔軟化活性物質又はそれらの対応するアミン前駆体が挙げられ、最も一般的に使用されるものは、ジ−長鎖アルキルアンモニウムクロライド又はメチルサルフェートであった。これらの中で好ましい陽イオン性柔軟剤には次のものが挙げられる。
1)ジタロージメチルアンモニウムクロライド(DTDMAC)、
2)ジ水素添加タロージメチルアンモニウムクロライド、
3)ジ水素添加タロージメチルアンモニウムメチルサルフェート、
4)ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、
5)ジオレイルジメチルアンモニウムクロライド、
6)ジパルミチルヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロライド、
7)ステアリルベンジルジメチルアンモニウムクロライド、
8)タロートリメチルアンモニウムクロライド、
9)水素添加タロートリメチルアンモニウムクロライド、
10)C1214アルキルヒドロキシエチルジメチルアンモニウムクロライド、
11)C12〜18アルキルジヒドロキシエチルメチルアンモニウムクロライド、
12)ジタローイミダゾリニウムメチルサルフェート、
13)1−(2−タローイルアミドエチル)−2−タローイルイミダゾリニウムメチルサルフェート、
及び上記の物質のいずれかの混合物。
生分解性第四級アンモニウム化合物が、伝統的に用いられたジ−長鎖アルキルアンモニウムクロライド及びメチルサルフェートの代わりのものとして提示された。こうした第四級アンモニウム化合物は、カルボキシ基のような官能基によって割り込まれる長鎖アルキル(アルケニル)基を含有する。これらの物質及びそれらを含有する布地柔軟化組成物は、EP−A−0,040,562及びEP−A−0,239,910のような多数の公報に開示される。
本明細書の第四級アンモニウム化合物及びアミン前駆体は、以下の式(I)又は(II)を有する。
Figure 0004204591
式中、Qは−O−C(O)−、−C(O)−O−、−O−C(O)−O−、−NR−C(O)−、−C(O)−NR−から選択され、
は、(CH−Q−T又はTであり、
は、(CH−Q−T又はT又はRであり、
は、C〜Cアルキル又はC〜Cヒドロキシアルキル又はHであり、
は、H又はC〜Cアルキル又はC〜Cヒドロキシアルキルであり、
、T、T、T、Tは独立して、C11〜C22アルキル又はアルケニルであり、
n及びmは1〜4の整数であり、並びに
は、柔軟剤−適合性陰イオンである。柔軟剤−適合性陰イオンの非限定例には、クロライド又はメチルサルフェートが挙げられる。
アルキル又はアルケニル、鎖T、T、T、T、Tは、少なくとも11個の炭素原子、好ましくは少なくとも16個の炭素原子を含有しなくてはならない。鎖は直鎖であっても又は分岐鎖であってもよい。獣脂は、長鎖アルキル及びアルケニル物質の便利で及び安価な供給源である。T、T、T、T、Tが、獣脂にとって典型的な長鎖物質の混合物を表す化合物は特に好ましい。
本明細書の水性布地柔軟化組成物に用いるのに適した第四級アンモニウム化合物の具体例には次のものが挙げられる。
1)N,N−ジ(タローイル−オキシ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロライド、
2)N,N−ジ(タローイル−オキシ−エチル)−N−メチル,N−(2−ヒドロキシエチル)アンモニウムメチルサルフェート、
3)N,N−ジ(2−タローイル−オキシ−2−オキソ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロライド、
4)N,N−ジ(2−タローイル−オキシ−エチルカルボニル−オキシ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロライド、
5)N−(2−タローイル−オキシ−2−エチル)−N−(2−タローイル−オキシ−2−オキソ−エチル)−N,N−ジメチルアンモニウムクロライド、
6)N,N,N−トリ(タローイル−オキシ−エチル)−N−メチルアンモニウムクロライド、
7)N−(2−タローイル−オキシ−2−オキソ−エチル)−N−(タローイル−N,N−ジメチル−アンモニウムクロライド、及び
8)1,2−ジタローイル−オキシ−3−トリメチルアンモニオプロパンクロライド、
9)ジ(ステアロイルオキシエチル)ジメチルアンモニウムクロライド(DSOEDMAC)、
及び上記の物質のいずれかの混合物。
本発明の別の実施形態では、第四級アンモニウム布地柔軟剤活性物質は、少なくとも1つの酸の供給源と組み合わされる。好ましくは第四級アンモニウム布地柔軟剤活性物質は、シクロデキストリンとの組み合わせ前に少なくとも1つの酸の供給源と組み合わされる。典型的には、第四級アンモニウム布地柔軟剤活性物質と酸の供給源とのモル比は50:1〜1:50であり、好ましくは5:1〜1:5であり、より好ましくは、2:1〜1:2であり、及び更により好ましくは1.5:1〜1:1.5である。第四級アンモニウム布地柔軟剤活性物質と酸の供給源との最も好ましいモル比は、1:1である。
理論に束縛されるものではないが、酸の供給源は、第四級アンモニウム布地柔軟剤活性物質と組み合わされる場合、第四級アンモニウム布地柔軟剤活性物質を、組成物のその他の洗濯補助物質による相互作用から保護すると本発明者は考えている。加えて、特に酸の供給源がC12〜C22脂肪酸、又は更にC12〜C22脂肪酸の陰イオン性誘導体である場合には、酸の供給源は布地の表面に付着し、そこで布地表面の又は布地表面の近くの布地繊維を滑らかにし、したがって布地を柔軟にすると、本発明者は考えている。
酸の供給源は:C12〜C22脂肪酸、C12〜C22アルキル硫酸のモノアルキルエステル、C11〜C13アルキルベンゼンスルホン酸、それらの陰イオン性誘導体、それらの塩、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される。「陰イオン性誘導体」という用語は、典型的には解離した酸を包含することを意図する。好ましくは酸の供給源は、C12〜C22脂肪酸、それらの陰イオン性誘導体、それらの塩、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される。より好ましくは酸の供給源は、C12〜C22脂肪酸、それらの陰イオン性誘導体、及びこれらの組み合わせから選択される。最も好ましくは、酸の供給源は、C12〜C22脂肪酸から選択される。
12〜C22脂肪酸は次の式により表すことができる。
−COOH
式中、Rは、C11〜C21アルキル基である。脂肪酸の塩は次の式により表すことができる。
−COO
式中、Mはアルカリ金属イオンであり、好ましくはNa及び/又はKであり、及びRはC11〜C21アルキル基である。脂肪酸の陰イオン性誘導体は次の式により表すことができる。
−COO
式中、Rは、C11〜C21アルキル基である。
12〜C22脂肪酸の好ましい供給源は、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、フィタン酸、ベヘン酸、それらの陰イオン性誘導体、それらの塩、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される。最も好ましくは、酸の供給源はステアリン酸である。
酸の好ましい供給源は、飽和アルキル基を含むC12〜C22脂肪酸である。その他の好ましい酸の供給源は、不飽和基を含み、典型的には15〜25、好ましくは18〜22のヨウ素価を有する、C12〜C22脂肪酸である。
酸の供給源は、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノール酸、シス−エレオステアリン酸、トランス−エレオステアリン酸、リノレン酸、アラキドン酸、それらの陰イオン性誘導体、それらの塩、及びこれらの組み合わせから成る群から選択されてもよい。
脂肪酸の好ましい供給源は、ココヤシ、大豆、獣脂、パーム、パーム核、ナタネ、ラード、ヒマワリ、コーン、ベニバナ、キャノーラ、オリーブ、落花生、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される。非常に好ましい脂肪酸の供給源は獣脂である。
好ましい不飽和脂肪酸は、シス:トランスの異性体の比200:1〜1:1、好ましくは200:1〜10:1を有する。酸の好ましい供給源は、硬化タロー脂肪酸及び/又は部分的硬化タロー脂肪酸である。
酸の供給源は、C11〜C13アルキルベンゼンスルホン酸であってもよい。酸の供給源は、C11〜C13アルキルベンゼンスルホン酸の陰イオン性誘導体又は塩であってもよい。酸の供給源は、C12〜C22アルキル硫酸のモノアルキルエステルであってもよい。酸の供給源は、C12〜C22アルキル硫酸のモノアルキルエステルの陰イオン性誘導体又は塩であってもよい。C12〜C22アルキル硫酸のモノアルキルエステルの好ましい供給源は、タローアルキルサルフェートである。
(陽イオン−陰イオンのイオン対複合体)
酸の供給源が、C12〜C22脂肪酸、C12〜C22アルキル硫酸のモノアルキルエステル、C11〜C13アルキルベンゼンスルホン酸、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される酸の陰イオン性誘導体である場合、陽イオン性第四級アンモニウム構成成分と酸の供給源が、陽イオン−陰イオンのイオン対複合体の形態であることは好ましい場合がある。陽イオン−陰イオンのイオン対複合体は次の式により表すことができる。
Figure 0004204591
式中、Qは−O−C(O)−、−C(O)−O−、−O−C(O)−O−、−NR−C(O)−、−C(O)−NR−から選択され、
は、(CH−Q−T又はTであり、
は、(CH−Q−T又はT又はRであり、
は、C〜Cアルキル又はC〜Cヒドロキシアルキル又はHであり、
は、H又はC〜Cアルキル又はC〜Cヒドロキシアルキルであり、
、T、T、T、Tは独立して、C11〜C22アルキル又はアルケニルであり、
n及びmは1〜4の整数であり、及びXは、C12〜C22脂肪酸、C12〜C22アルキル硫酸のモノアルキルエステル、C11〜C13アルキルベンゼンスルホン酸、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される酸の陰イオン性誘導体である。
好ましくは、Xは次の式により表される。
−COO、又はR−OSO
式中、Rは、C11〜C21アルキル基である。最も好ましくは、X は、次の式により表される。
−COO
式中、Rは、C11〜C21アルキル基である。
陽イオン−陰イオン複合体は、いずれかの従来の方法により得ることができる。典型的な方法は次の4工程を伴う。1.適切なアミノアルコールと脂肪酸とのエステル化によりエステルアミンを生じさせる工程。2.エステルアミンを適した四級化剤によりアルコール溶媒中で四級化する工程。3.アルコールの四級溶液を脂肪酸塩で処理する工程。4.結果として得られる不溶性の無機塩を除去する工程。
陽イオン−陰イオン複合体がまた得られる場合があり、好ましくは次の工程を含む方法により得られる場合がある。(i)溶媒、第四級アンモニウム布地柔軟剤活性物質、及び酸の供給源の混合物を得る工程であって、第四級アンモニウム布地柔軟剤活性物質は対陰イオンとの複合体の形態であり、及びその際酸の供給源は、C12〜C22脂肪酸、C12〜C22アルキル硫酸のモノアルキルエステル、C11〜C13アルキルベンゼンスルホン酸、及びこれらの組み合わせから成る群から選択される1つ以上の酸の塩である工程、及び(ii)混合物を脱塩して陽イオン−陰イオン複合体を形成する工程。
好ましい溶媒は、C〜Cアルコール及び異性体である。その他の好ましい溶媒は、ヘプタン及び/又はヘキサンである。非常に好ましい溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、及びこれらの組み合わせから選択される。工程(i)の混合物を得るために用い得る第四級アンモニウム布地柔軟剤活性物質と酸の供給源を含む混合物を得るための好ましい方法は、PCT国際公開特許WO03/050218(P&G、2003年6月19日公開)に記載されている。好ましい脱塩手段は、濾過、静かに注ぐこと、沈降、抽出、遠心分離、及びこれらの組み合わせから選択される。
(粘土)
典型的な好ましい柔軟化構成成分には、非水溶性粘土が挙げられる。一般に、いずれかの粘土を本発明の組成物中に組み込むことができる。典型的には、粘土は、アロフェン粘土、緑泥石粘土(好ましい緑泥石粘土はアメス石粘土、ベイリクロア粘土、シャモス石粘土、クリノクロア粘土、クーク石粘土、コランドファイト(corundophite)粘土、ダフネ石粘土、鉄緑泥石粘土、ゴニヤライト粘土、ニマイト粘土、オーディナイト粘土、斜方シャモス石粘土、パンナンタイト(pannantite)粘土、ペニンナイト粘土、リピドライト(rhipidolite)粘土、須藤石粘土、及び塊緑泥石粘土である)、イライト粘土、混合層(inter-stratified)粘土、オキシ水酸化鉄粘土(好ましいオキシ水酸化鉄粘土は、赤鉄鉱粘土、針鉄鉱粘土、鱗鉄鉱(lepidocrite)粘土、及び水酸化鉄粘土である)、カオリン粘土(好ましいカオリン粘土は、カオリナイト粘土、ハロイサイト粘土、ディッカイト粘土、ナクライト粘土、及びヒシンゲル石粘土である)、スメクタイト粘土、バーミキュライト粘土、並びにこれらの混合物から成る群から選択される。
好ましくは、粘土はスメクタイト粘土である。好ましいスメクタイト粘土は、バイデライト粘土、ヘクトライト粘土、ラポナイト粘土、モンモリロナイト粘土、ノントロナイト粘土(nontonite clays)、サポナイト粘土、及びこれらの混合物である。好ましくは、スメクタイト粘土は、2八面体型スメクタイト粘土である。好ましい2八面体型スメクタイト粘土は、モンモリロナイト粘土である。モンモリロナイト粘土は、低荷電モンモリロナイト粘土(ナトリウムモンモリロナイト粘土又はワイオミング型モンモリロナイト粘土としても知られる)であってもよい。モンモリロナイト粘土は、高荷電モンモリロナイト粘土(カルシウムモンモリロナイト粘土又はチェト(Cheto)型モンモリロナイト粘土としても知られる)であってもよい。
粘土は、好ましくは波長460nmで少なくとも60、より好ましくは少なくとも70、又は少なくとも80の反射率を有する淡色結晶性粘土鉱物であってもよい。好ましい淡色結晶性粘土鉱物は、陶土、ハロイサイト粘土、2八面体粘土、例えばカオリナイト、3八面体粘土、例えばアンチゴライト及びアメス石、スメクタイト及びホルマイト(hormite)粘土、例えばベントナイト(モンモリロナイト)、バイデル石(beidilite)、ノントロナイト、ヘクトライト、アタパルジャイト、ピメライト、雲母、白雲母、バーミキュライト粘土、並びに、葉蝋石/タルク、ウイレマイト及びミネソタ石粘土である。好ましい淡色結晶性粘土鉱物は、GB2357523A及びPCT国際公開特許WO01/44425に記載されている。
本明細書の粘土は、「活性白土(Fuller’s earth)」(ブラック・ヒルズ(Black Hills)の主なベントナイト又はモンモリロナイト(monmorillonite)鉱脈の上の比較的薄い鉱脈で見つかる粘土)のような取引名、並びにニュージャージー州エリザベスのジョージア・カオリン社(Georgia Kaolin Co.)からのチキソゲル(Thixogel)#1(また、「チキソ−ジェル(Thixo-Jell)」)、及びゲルホワイト(Gelwhite)GP、イリノイ州スコーキー(Skokie,Illinois)のアメリカン・コロイド社(American Colloid Co.)からのボルクレイ(Volclay)BC及びボルクレイ(Volclay)#325、インターナショナル・ミネラルズ・アンド・ケミカルズ(International Minerals and Chemicals)からのブラック・ヒルズ・ベントナイト(Black Hills Bentonite)BH450、及びR.T.バンダービルト(Vanderbuilt)からのビーガム(Veegum)PRO及びビーガム(Veegum)Fのような様々な商品名で入手可能である。前述の取引名及び商品名で得られるこのようなスメクタイト型鉱物は、様々な別個の鉱物構成要素の混合物を含むことができることを認識すべきである。このようなスメクタイト(smecite)鉱物の混合物は、本明細書に用いるのに適している。本発明の組成物に適したヘクトライト粘土の例には、米国ニュージャージー州のNLケミカルズ(NL Chemicals)からのベントン(Bentone)EW及びマカリオド(Macaliod)、並びにインダストリアル・ミネラル・ベンチャーズ(Industrial Mineral Ventures)からのヘクトライトが挙げられる。
極めて好ましいものは、レオックス/エレメンティス(Rheox/Elementis)の登録商標である、ベントンSD−1(Bentone SD-1)及びベントンSD−3(Bentone SD-3)のような、レオックス/エレメンティス(Rheox/Elementis)から入手可能な有機親和性粘土である。
(窒素非含有シリコーンポリマー)
典型的な好ましい柔軟化構成成分には、窒素非含有シリコーンポリマーが挙げられる。窒素非含有シリコーンポリマーには、非イオン性、双極性、及び両性の窒素非含有シリコーンポリマーが挙げられる。
好ましくは、窒素非含有シリコーンポリマーは、式(I)〜(III)を有する非イオン性の窒素非含有シリコーンポリマー、及びこれらの混合物から選択される。
Figure 0004204591
−(RSiO−[(RSiO]−[(R)(R)SiO]−Si(R−R (II)
Figure 0004204591
式中、各Rは、1〜20個の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖、又は環状アルキル基、2〜20個の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖、又は環状アルケニル基、6〜20個の炭素原子を有するアリール基、7〜20個の炭素原子を有するアルキルアリール基、7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキル及びアリールアルケニル基、及びこれらの混合物から成る群から独立して選択され、各Rは、1〜20個の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖、又は環状アルキル基、2〜20個の炭素原子を有する直鎖、分岐鎖、又は環状アルケニル基、6〜20個の炭素原子を有するアリール基、7〜20個の炭素原子を有するアルキルアリール基、7〜20個の炭素原子を有するアリールアルキル、アリールアルケニル基、及び一般式(IV)を有するポリ(エチレンオキシド/プロピレンオキシド)コポリマー基から成る群から独立して選択される。
−(CHO(CO)(CO) (IV)
ここで、少なくとも1つのRはポリ(エチレンオキシ/プロピレンオキシ)コポリマー基であり、及び各Rは、水素、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、及びアセチル基から成る群から独立して選択され、式中指数wは、式(I)及び(III)の窒素非含有シリコーンポリマーの粘度が、2・10−6/s(20℃で2センチストークス)〜及び50m/s(20℃で50,000,000センチストークス)であるような値を有し、式中aは1〜50であり、bは1〜50であり、nは1〜50であり、(すべてのポリアルキレンオキシ側鎖基の)cの合計は1〜100の値を有し、dの合計は0〜14であり、c+dの合計は5〜150の値を有する。
より好ましくは、窒素非含有シリコーンポリマーは、上記の式(II)〜(III)を有する直鎖非イオン性の窒素非含有シリコーンポリマーから選択され、式中、Rは、メチル、フェニル、及びフェニルアルキルから成る群から選択され、式中、Rは、メチル、フェニル、フェニルアルキルから成る群から及び上記で定義したような一般式(IV)を有する群から選択され、式中、Rは上記のように定義され、式中、指数wは、式(III)の窒素非含有シリコーンポリマーの粘度が、0.01m/s(20℃で10,000センチストークス)〜0.8m/s(20℃で800,000センチストークス)であるような値を有し、aは1〜30であり、bは1〜30であり、nは3〜5であり、cの合計は6〜100であり、dの合計は0〜3であり、及びc+dの合計は7〜100である。
最も好ましくは、窒素非含有シリコーンポリマーは、上記のような式(III)を有する直鎖非イオン性窒素非含有シリコーンポリマー、及びこれらの混合物から選択され、式中、Rはメチルであり、及び式中、指数wは、式(III)の窒素非含有シリコーンポリマーの粘度が0.06m/s(20℃で60,000センチストークス)〜0.7m/s(20℃で700,000センチストークス)、より好ましくは0.1m/s(20℃で100,000センチストークス)〜0.48m/s(20℃で480,000センチストークス)となるような値を有する。
式(II)の窒素非含有シリコーンポリマーの非限定例は、米国コネチカット州ダンベリーのOSIスペシャリティーズ社(OSi Specialties Inc.)のウィトコ・ディビジョン(Division of Witco)から入手可能なシルウェット(Silwet)(登録商標)化合物である。式(I)及び(III)の窒素非含有シリコーンポリマーの非限定例は、ダウ・コーニング(Dow Corning)からのシリコーン(Silicone)200流体シリーズである。
(窒素含有シリコーンポリマー)
典型的な好ましい柔軟化構成成分には、窒素含有シリコーンポリマーが挙げられる。本明細書で「窒素含有」とは、いずれかのアミン官能化シリコーン、即ち、少なくとも1つの一級アミン、二級アミン、又は三級アミンを含有するシリコーンを意味する。四級化されたアミノ官能化シリコーン、即ち第四級アンモニウムシリコーンもまた、本発明の目的のための官能化シリコーンの定義に入れられる。好ましいアミノシリコーンは、0.01モル%〜10モル%、より好ましくは0.05モル%〜1.0モル%、及び最も好ましくは0.3モル%〜0.5モル%の範囲のモル%の窒素含有量を有する。
典型的には、アミノシリコーンは、0.001m/s(20℃で1,000センチストークス)〜0.05m/s(20℃で50,000センチストークス)、より好ましくは0.002m/s(20℃で2,000センチストークス)〜0.03m/s(20℃で30,000センチストークス)、より好ましくは0.004m/s(20℃で4,000センチストークス)〜0.02m/s(20℃で20,000センチストークス)の粘度を有する。
本発明の組成物に用いる好ましいアミノシリコーンの例には、これらに限定されないが、一般式(V)に適合するものが挙げられる。
(R3−a−Si−(−OSiG−(−OSiG(R2−b)m−O−SiG3−a(R (V)
式中、Gは水素、フェニル、ヒドロキシ、又はC〜Cのアルキル、好ましくはメチルであり、aは0又は1〜3の値を有する整数、好ましくは1であり、bは0、1、又は2、好ましくは1であり、nは0〜1,999、好ましくは49〜500の数であり、mは1〜2,000、好ましくは1〜10の整数であり、nとmとの合計は1〜2,000、好ましくは50〜500の数であり、Rは、一般式C2qLに適合する一価のラジカルであり、式中qは2〜8の値を有する整数であり、Lは次の群から選択され、−N(R)CH−CH−N(R、−N(R、式中、Rは、水素、フェニル、ベンジル、又は飽和炭化水素ラジカルであり、好ましくはC〜C20のアルキルラジカルである。
式(V)に対応する好ましいアミノシリコーンは、以下の式(VI)に示される。
Figure 0004204591
式中、RはC1〜C4アルキル、アルコキシ、ヒドロキシアルキル、及びこれらの混合物から独立して選択され、好ましくはメチル、及びメトキシから独立して選択される。両方のR基がメチルである場合、上記のポリマーは「トリメチルシリルアモジメチコーン」として既知である。
最も好ましいアミノシリコーンは、ワッカー(Wacker)よりワッカーベルシル(Wacker Belsil)(登録商標)ADM1100及びワッカーフィニッシュ(Wacker Finish)(登録商標)WR1100の商品名で市販されているもの、並びにゼネラルエレクトリック(General Electric)よりゼネラルエレクトリック(General Electric)(登録商標)SF1923として市販されているものである。
(陽イオン性シリコーンポリマー)
典型的な好ましい柔軟化構成成分には、陽イオン性シリコーンポリマーが挙げられる。一般に、いずれかの陽イオン性シリコーンポリマーを、本発明の組成物中に組み込むことができる。好ましい陽イオン性に荷電した官能化シリコーンは、本出願人の同時係属出願PCT国際公開特許WO02/018528及びEP02447167.4に開示されている。
合成例 − 他に既知でなければ、又は他に市販されていなければ、本明細書の陽イオン性シリコーンポリマーを、PCT国際公開特許WO02/18528に開示されている従来の技術によって調製することができる。
(陰イオン性シリコーンポリマー)
典型的な好ましい柔軟化構成成分には、陰イオン性シリコーンポリマーが挙げられる。一般に、いずれかの陰イオン性シリコーンポリマーを、本発明の組成物中に組み込むことができる。好ましい陰イオン性シリコーンポリマーは、少なくとも1つのカルボキシレート、サルフェート、スルホネート、ホスフェート、又はホスホネート基を含むシリコーン、及びそれらの誘導体、並びにこれらの混合物から成る群から選択される。最も好ましい陰イオン性シリコーン含有ポリマーは、BASFから商品名デンソドリン(Densodrin)(登録商標)OF及びデンソドリン(Densodrin)(登録商標)SIとして市販されるもの、OSi/クロンプトン(Osi/Crompton)から商品名FZ−3703(登録商標)として市販されるもの、東レ/ダウ・コーニング・シリコーンズ(Toray/Dow Corning Silicones)から商品名BY16−750(登録商標)及びBY16−880(登録商標)として市販されるもの、ノベオン/BFグッドリッチ(Noveon/BF Goodrich)から商品名ウルトラシル(Ultrasil)(登録商標)CA−1として市販されるもの、信越(Shin Etsu)から商品名X22−3701E(登録商標)として市販されるもの、並びにワッカー(Wacker)から商品名M−642(登録商標)として市販されるものである。
本発明の複合体及び組成物中にまた、1を超える布地柔軟剤の混合物を用いてもよい。特に、本発明の複合体及び組成物中に2つ以上の異なる布地柔軟剤を使用することが好ましい。こうした布地柔軟剤の混合物については、布地柔軟剤のいずれかの混合物を、布地柔軟剤のこうした混合物の物理的及び化学的安定性を条件として、単独で及び/又は本発明の複合体及び/又は本発明の組成物のいずれかにおいて上記に開示されるように使用してもよい。
4 溶媒
本発明の工程は、少なくとも1つの溶媒の存在下で実行される。好ましくは溶媒は、200℃未満、より好ましくは150℃未満、及び最も好ましくは105℃未満の沸点を有する。本発明の工程に用いるのに適した溶媒は、無水又は含水であることができ、及び水のみ、又は有機溶媒のみ、及び/又はこれらの混合物を包含することができる。好ましい有機溶媒には、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、第三ブタノール、ペンタノール、及びこれらの混合物が挙げられる。また、他の低級アルコール、モノエタノールアミン及びトリエタノールアミンのようなC〜Cアルカノールアミンも用いることができる。典型的には、溶媒は、存在するすべての構成成分の0.1重量%〜98重量%、好ましくは少なくとも10重量%〜95重量%、より一般的には25重量%〜75重量%の範囲の濃度で存在する。
本発明の工程が、いずれかの追加のポリヒドロキシ化合物の存在なしに、好ましくはグリコール、トリオール、又はこれらのいずれかの混合物の存在なしに、より好ましくはエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン、ポリグリセリン、又はこれらのいずれかの混合物の存在なしに実行されることは好ましい。
5 任意の工程
任意に、複合体の調製は、追加の工程を含むことができる。こうした追加の工程は、界面活性剤の追加、及び/又は1つ以上の洗濯補助物質の追加であり得る。典型的には、界面活性剤は、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、双極性界面活性剤、両性界面活性剤、及びこれらの混合物から選択される。典型的には、洗濯補助物質は、安定剤、ビルダー、香料、酵素、キレート化剤、泡調節剤、着色料、不透明化剤、酸化防止剤、殺菌剤、中和剤、緩衝剤、相調節剤、移染防止剤、ヒドロトロープ、増粘剤、及びこれらの混合物から成る群から選択される。適した界面活性剤及び洗濯補助物質は、PCT国際公開特許WO99/42550、GB2355015、PCT国際公開特許WO02/18528、同WO99/32539、同WO01/85888、同WO02/12432、EP0971028、及びその他のものに開示されている。
6 組成物
本発明の組成物は、シクロデキストリンと少なくとも1つの洗濯処理活性物質との複合体を含み、この複合体は,本発明の工程に従って製造される。洗濯処理活性物質は、漂白剤、増白剤、布地柔軟剤、及びこれらの混合物から選択されることが好ましい。
本発明の組成物に適したシクロデキストリンは、複合体の調製について上に記載したものと同じである。本発明の組成物に適した漂白剤、増白剤、布地柔軟剤、及びこれらの混合物は、複合体の調製について上に記載したものと同じである。
本発明の組成物中のシクロデキストリンと洗濯処理活性物質とのモル比は、複合体の調製について上に記載したものと同じである。
特に指定しない限り、本明細書の百分率はすべて最終組成物の重量%である。
本発明の複合体は、典型的には、本発明の組成物中に、組成物の0.01重量%〜99重量%、好ましくは0.5重量%〜35重量%、より好ましくは1.5重量%〜20重量%、及び最も好ましくは2重量%〜10重量%の濃度で存在する。
本発明の組成物は、シクロデキストリン/洗濯処理複合体だけではなく更に成分を含む。典型的には、更なる成分は、界面活性剤の群、例えば陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、双極性界面活性剤、両性界面活性剤、及びこれらの混合物から、及び/又は他の物質、例えば安定剤、ビルダー、香料、酵素、キレート化剤、泡調節剤、着色料、不透明化剤、酸化防止剤、殺菌剤、中和剤、緩衝剤、相調節剤、移染防止剤、ヒドロトロープ、増粘剤、及びこれらの混合物から成る群から選択される洗濯補助物質から選択され得る。より典型的には、本発明の組成物は、1だけでなくこれを超える又は2又は3の追加成分を含む。適した界面活性剤及び洗濯補助物質は、PCT国際公開特許WO99/42550、GB2355015、PCT国際公開特許WO02/18528、同WO99/32539、同WO01/85888、同WO02/12432、EP0971028、及びその他のものに開示されている。
本発明の1つの好ましい実施形態では、本発明の組成物は、シクロデキストリンと、漂白剤、増白剤、及びこれらの混合物から選択される少なくとも1つの洗濯処理活性物質とを含む複合体を、組成物の0.001重量%〜99重量%、好ましくは0.01重量%〜30重量%、より好ましくは0.1重量%〜5重量%含む洗濯洗剤組成物である。
本発明の別の好ましい実施形態では、本発明の組成物は、シクロデキストリンと布地柔軟剤とを含む複合体を、組成物の0.001重量%〜99重量%、好ましくは1.0重量%〜80重量%、より好ましくは2.0重量%〜75重量%、及び最も好ましくは8.0重量%〜25重量%含む布地柔軟化組成物である。
7 組成物の形態
本発明の組成物は、液体又は固体組成物のようないずれかの適した形態であることができる。組成物が液体組成物である場合、好ましくは組成物の15重量%未満、好ましくは10重量%未満、より好ましくは3重量%〜8重量%の低い含水量を有する非水性液体組成物である場合、組成物は被膜内に、好ましくはポリマー被膜内に、より好ましくはポリマーで及び水溶性の被膜内に封入されてもよい。しかしながら水性又は非水性のいずれの液体組成物もまたそのように使用されてもよい。組成物が固体形態である場合、粉末又は粒剤の形態を有してもよい。粉末又は粒剤の両方は、圧縮されて成形体を形成してもよく、その際任意にこの成形体は1を超える層を含む。また、粉末、粒剤、又は更には成形体も、被膜内に、好ましくはポリマー被膜内に、より好ましくはポリマーで及び水溶性の被膜内に封入されてもよい。
8 組成物を調製するための方法
本発明の組成物は、いずれかの適した方式で調製することができ、一般に、当業者に既知のようにいずれかの順序で混合又は添加することを伴うことができる。
(シクロデキストリン/洗濯処理活性物質の複合体とその他の噴霧乾燥成分との統合)
すべてのこれらの構成成分を含む洗濯処理組成物を得るために、すべての構成成分を同時に噴霧乾燥することは当業者に周知である。本発明のシクロデキストリン/洗濯処理活性物質の複合体を組み込むための1つの魅力的なやり方は、他の噴霧乾燥された洗濯活性物質と共にそれらを噴霧乾燥することである。例えば、シクロデキストリン/洗濯処理活性物質の複合体は、界面活性剤、キレート化剤、充填剤、ポリマー、炭酸塩、及びその他の補助物質と共に噴霧乾燥される。この混合物は次に噴霧乾燥され、及びその他の乾燥添加活性物質、例えばブースター、香料、漂白剤、及びその他の補助物質がその上に設置される。
(シクロデキストリン/洗濯処理活性物質の複合体とキャリアとの乾燥添加前の疑集)
適切である場合、本発明のシクロデキストリン/洗濯処理活性物質の複合体は、キャリア物質(例えば、カーボネート、界面活性剤、サルフェートなど)と共に組み合わせることができ、及び高速剪断ミキサーの中を通して凝集粒子を生成することができる。この粒子は次に、典型的な洗濯製品中に乾燥添加することができる。
(シクロデキストリン/洗濯処理活性物質の複合体の洗濯製品中への乾燥添加による統合)
乾燥添加方法は当業者に周知である。本発明のシクロデキストリン/布地ケア活性物質の複合体は、いずれかの洗濯仕上げ製品中に、いずれかのその他の粉末状活性物質として乾燥添加される。例えばいずれかの噴霧乾燥方法を介して得られた粉末状プレミックスは次に、いずれかの洗濯製品に、当該技術分野において既知のようないずれかの乾燥添加システムを用いて乾燥添加される。
(液体組成物中のシクロデキストリン/洗濯処理活性物質の複合体の統合)
本発明の組成物を調製するためのこの方法は、好ましくは従来の高速剪断混合手段を用いて行われる。これによりすべての成分が最終組成物全体に正確に分散又は溶解することを確実にする。
液体組成物、特に本発明による液体洗剤組成物は、好ましくは安定剤を含み、特に好ましいものはトリヒドロキシステアリン又は硬化ヒマシ油であり、例えば、チクシン(Thixcin)(登録商標)として市販されている種類のものである。安定剤を本発明の組成物に添加する場合、それは好ましくは組成物の1つ以上の補助剤又は非シリコーン構成成分を有する別個の安定剤プレミックスとして導入される。
9 組成物の方法及び使用
本発明の組成物は、基材を処理するために用いられる。本明細書で使用する時、「基材」という用語は、本発明の組成物のいずれかによってそれに付与される時に、本明細書に記載される洗濯処理の利益の1つ以上を有する、天然及び/若しくは合成の繊維又は布地を含む基材、特に布地又は衣類を意味する。
基材を処理する方法は、本発明の組成物を基材に接触させる工程を含む。本明細書で使用する時、「組成物」という用語は、布地ケア添加組成物、並びに布地の浸漬及び/又は前処理に用いるのに適した組成物を包含する、手洗い用、洗濯機用、及びその他の目的の洗濯洗剤組成物及び布地柔軟化組成物を包含する。更に、「組成物」という用語はまた、織物処理組成物、織物仕上げ組成物、及び織物及び衣類の布地の浸漬及び/又は前処理に用いるのに適した組成物を包含する。
本発明との関連において、本明細書の組成物を布地に接触させることには、組成物の布地への直接適用、又はこうした組成物から形成される水性の洗浄、リンス若しくは布地トリートメント溶液を介して組成物を布地に適用することを挙げることができる。こうした水溶液中の組成物の濃度は、典型的には最終水溶液の0.01重量%〜10重量%の範囲である。
本明細書では特に布地処理組成物について論じられているが、天然繊維及び合成繊維の両方の処理、洗浄、コンディショニング、及び/又はリフレッシュに用いる本発明の組成物も、本発明に包含される。
好ましくは、本発明の組成物は布地を洗濯するために用いられる。より好ましくは、本組成物は水に溶解して、洗剤成分を洗浄サイクルに送達する。典型的には、本組成物は、自動洗濯機の分配用引き出しに、あるいはドラムに添加される。
典型的には、本組成物は、洗浄サイクルの間に布地処理の適用に用いられるすべての洗剤成分を含む。しかし幾つかの洗剤成分は含まれずに別個に洗浄サイクルに添加することが好ましい場合もある。加えて、1つ以上の布地処理組成物を洗濯プロセス中に用いることができ、その結果その組成物は前処理、主処理、後処理、又はこれらの組み合わせとして、こうした洗濯プロセス中に用いられる。
10 利益
本発明の組成物は、洗浄溶液にいったん添加されると洗浄溶液中での非常に迅速な及び改善された溶解のために、非常に良好な洗濯処理性能を示すことが見出されている。より特には、この洗濯処理性能は、布地洗浄及び/又は布地柔軟化性能である。
所与の洗濯洗剤組成物から始まる、幾つかのシクロデキストリン及び幾つかの洗濯処理活性物質の別個の添加は所望の利益を与えないことが見出されている。
洗浄溶液中での迅速な及び改善された溶解の所望の利益、したがって最適性能の利益を観察するために、シクロデキストリンと洗濯処理活性物質又は洗濯処理活性物質類が、本明細書に記載されるようなやり方で処理されることは必須である。理論に束縛されるものではないが、シクロデキストリンと洗濯処理活性物質(類)とが本発明により組み合わされる場合に、複合体、好ましくは包接複合体を形成すると考えられている。複合体は、シクロデキストリンと洗濯処理活性物質との間、又はシクロデキストリンと洗濯処理活性物質類との間に相互作用が存在するというような方式で構築されると考えられている。シクロデキストリン分子の空洞内に、洗濯処理活性物質の全分子が配置されないとしても最大部分が配置されるような方式で、複合体は構築されると考えられている。こうした複合体を有する、又はこうした包接複合体を有することにより、シクロデキストリンは、洗濯処理活性物質のためのキャリア及び溶解助剤としての役目をする。
所望の利益が観察できないため、シクロデキストリン−洗濯処理活性物質の複合体は、これらの2構成成分を所与の洗濯洗剤組成物に別個に与える場合には構築されないと考えられている。
例えば織物工場及び類似の適用において、織物及び衣類を処理する及び仕上げするという状況で本発明の組成物を用いる場合に、洗濯洗剤及び布地柔軟化組成物によるのと類似の利益が観察される。
次の非限定実施例は、本発明を例示するものである。特に指定しない限り、百分率は重量によるものである。
(実施例I〜VII:シクロデキストリン/洗濯処理活性物質の複合体の調製)
(実施例I:シクロデキストリン/漂白剤の複合体)
攪拌機、オーバーヘッド凝縮装置、及び受液器を装備した250mLのフラスコを真空ポンプに接続する。攪拌機のスイッチを入れ、及びフラスコに、イソプロパノールと脱イオン水の1:1混合物の35mL中に溶解した11.1g(0.01モル)の2−ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリンを入れる。25mlの脱イオン水に溶解した3.4g(0.01モル)のノナノイルオキシベンゼンスルホネート(NOBS)を加える。溶液を10分間攪拌し、その後8時間にわたって圧力がゆっくりと1Pa(0.01mbar)に減少される。溶媒系を完全に反応溶液から除去するが、一方14gの2−ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリン/ノナノイルオキシベンゼンスルホネートの複合体が無色物質としてフラスコ中に残留した。
(実施例II:シクロデキストリン/漂白活性化剤の複合体)
攪拌機、オーバーヘッド凝縮装置、及び受液器を装備した250mLのフラスコを真空ポンプに接続する。攪拌機のスイッチを入れ、及びフラスコに、イソプロパノールと脱イオン水の1:1混合物の35mL中に溶解した11.1g(0.01モル)の2−ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリンを入れる。25mlの脱イオン水に溶解した2.3g(0.01モル)のテトラアセチルエチレンジアミン(TAED)を加える。溶液を10分間攪拌し、その後8時間にわたって圧力がゆっくりと1Pa(0.01mbar)に減少される。溶媒系を完全に反応溶液から除去するが、一方13,4gの2−ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリン/テトラアセチルエチレンジアミンの複合体が無色物質としてフラスコ中に残留した。
(実施例III:シクロデキストリン/増白剤の複合体)
攪拌機、オーバーヘッド凝縮装置、加熱マントル、及び受液器を装備した250mLのフラスコを真空ポンプに接続する。攪拌機のスイッチを入れ、及びフラスコに、75mLの脱イオン水中に溶解した11.1g(0.01モル)の2−ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリンを入れる。50mLの脱イオン水中に溶解した5.6g(0.01モル)の4,4’’−ビス(2−スルホスチリル)ビフェニル二ナトリウムを加える。溶液を10分間攪拌し、その後フラスコを温度50℃に1時間加熱する。反応溶液を室温に冷却した後、8時間にわたって圧力がゆっくりと1Pa(0.01mbar)に減少される。115mLの水を反応溶液から除去するが、一方16.5gの2−ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリン/4,4’’−ビス(2−スルホスチリル)ビフェニル二ナトリウムの複合体が、フラスコ中に残留する5mLの水中に懸濁した。
(実施例IV:シクロデキストリン/布地柔軟剤の複合体1)
温度計、攪拌機、加熱マントル、オーバーヘッド凝縮装置、及び受液器攪拌機を装備した250mLのフラスコを真空ポンプに接続する。攪拌機のスイッチを入れ、及びフラスコに、35mLの脱イオン水中に溶解した11.1g(0.01モル)の2−ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリンを入れる。50mLの脱イオン水中に懸濁した5.6g(0.01モル)のジタロー−ジメチルアンモニウムクロライドを加える。反応混合物を10分間攪拌し、その後フラスコを温度50℃に1時間加熱する。8時間にわたって圧力がゆっくりと1Pa(0.01mbar)に減少される。溶媒系を完全に反応溶液から除去するが、一方16gの2−ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリン/ジタロー−ジメチルアンモニウムクロライドの複合体が無色物質としてフラスコ中に残留した。
(実施例V:シクロデキストリン/布地柔軟剤の複合体2)
温度計、攪拌機、加熱マントル、オーバーヘッド凝縮装置、及び受液器攪拌機を装備した250mLのフラスコを真空ポンプに接続する。攪拌機のスイッチを入れ、及びフラスコに、35mLの脱イオン水中に溶解した11.1g(0.01モル)の2−ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリンを入れる。20mLのプロピレングリコール中に懸濁した7.5gのポリジメチルシロキサン(ジメチコン(Dimethicone)(SF1236)GEから)を加える。反応混合物を30分間攪拌し、その後フラスコを温度50℃に1時間加熱する。8時間にわたって圧力がゆっくりと1Pa(0.001mbar)に減少される。溶媒系を部分的に反応溶液から除去するが、その結果19gの生成物が僅かに黄色がかった物質としてフラスコ中に残留した。
(実施例VI:シクロデキストリン/増白剤の複合体2)
攪拌機、オーバーヘッド凝縮装置、加熱マントル、及び受液器を装備した250mLのフラスコを真空ポンプに接続する。攪拌機のスイッチを入れ、及びフラスコに、75mLの脱イオン水中に溶解した11.1g(0.01モル)の2−ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリンを入れる。50mLの脱イオン水中に分散した4.08g(0.01モル)の1,4−ジ(2−シアノスチリル)ベンゼンを加える。溶液を10分間攪拌し、その後フラスコを温度50℃に1時間加熱する。反応溶液を室温に冷却した後、8時間にわたって圧力がゆっくりと1Pa(0.01mbar)に減少される。120mLの水を反応溶液から除去し、一方15.2gの2−ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリン/1,4−ジ(−2−シアノスチリル)ベンゼンの複合体が、フラスコ中に残留する5mLの水中に懸濁した。
(実施例VII:シクロデキストリン/布地柔軟剤のイオン対複合体3)
69.99g(0.1モル)のN,N−ジメチル−N,N−ビス−(ステロイルオキシエチル)アンモニウムクロライド及び200mLのエタノールを、攪拌機、オーバーヘッド凝縮装置、加熱マントル、及び受液器を装備した500mLのフラスコ中に設置する。攪拌機のスイッチを入れ、及びフラスコに、28.2g(0.1モル)のタロー脂肪酸を入れる。沈殿が形成する。エタノールを蒸留し(180mL、60℃/0.01mbarで)、及び200mLの1:1ヘプタン/ヘキサン混合物で置き換える。パーライト濾過助剤(3.0g)を加え、及び反応混合物を50℃で濾過してイオン対の溶液を生じさせ、これを放置して凝固させる。炭化水素溶媒を減圧下で除去して、N,N−ジメチル−N,N−ビス−(ステロイルオキシエチル)アンモニウムタロー脂肪酸イオン対−複合体を生じさせる。
攪拌機、オーバーヘッド凝縮装置、加熱マントル、及び受液器を装備した500mLのフラスコを真空ポンプに接続する。攪拌機のスイッチを入れ、及びフラスコに、75mLの脱イオン水中に溶解した11.1g(0.01モル)の2−ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリンを入れる。150mLの脱イオン水に分散した9.4g(0.01モル)の上記の対イオンを加える。溶液を10分間攪拌し、その後フラスコを温度50℃に3時間加熱する。反応溶液を室温に冷却した後、8時間にわたって圧力がゆっくりと1Pa(0.01mbar)に減少される。210mLの水を反応溶液から除去し、一方20.5gの2−ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリン/N,N−ジメチル−N,N−ビス−(ステロイルオキシエチル)アンモニウムタロー脂肪酸イオン対−複合体が、フラスコ中に残留する15mLの水中に懸濁した。
実施例VIII〜XI:実施例I〜VIIのシクロデキストリン/洗濯処理活性物質の複合体を含む洗濯処理組成物。
実施例VIII:シクロデキストリン−洗濯処理複合体を含む粒状洗剤組成物。複合体及び組成物の両方が本発明に従って調製された
Figure 0004204591
Figure 0004204591
実施例IX:シクロデキストリン−洗濯処理複合体を含む粒状洗剤組成物。複合体及び組成物の両方が本発明に従って調製された。
Figure 0004204591
実施例X:シクロデキストリン−洗濯処理複合体を含む液体洗剤組成物。複合体及び組成物の両方が本発明に従って調製された。
Figure 0004204591
Figure 0004204591
実施例XI:シクロデキストリン−洗濯処理複合体を含む、液体洗剤組成物、及びリンス添加布地柔軟化組成物。複合体及び組成物の両方が本発明に従って調製された。
Figure 0004204591
実施例VIII〜XIに開示されたような洗濯処理組成物は、冷水又は温水のいずれかの水に、硬水又は軟水のいずれかの条件下で添加した場合に、すべて改善された溶解特性を提供する。実施例VIII〜XIに開示されたような洗濯処理組成物は、自動洗濯機のドラム、自動でない洗濯機のドラムに添加された場合、及び/又は手洗いに用いられた場合、その際布地はそこにあり及びその後従来の方式で洗濯されるが、すべて優れた布地洗浄及び/又は布地柔軟化性能を提供する。

Claims (25)

  1. 洗濯組成物であって
    (A)シクロデキストリンと、布地柔軟剤及びこの混合物から成る群から選択される少なくとも1つの洗濯処理活性物質との複合体を含んでなり、前記複合体が、
    (a)シクロデキストリンと少なくとも1つの洗濯処理活性物質とを組み合わせる工程であって、前記シクロデキストリンと前記洗濯処理活性物質とが、少なくとも1つの溶媒中に溶解され、分散され、懸濁され又は乳化される工程及び
    (b)少なくとも部分的に前記溶媒を除去する工程
    により調製されたものであり、
    (B)さらに界面活性剤、安定剤、ビルダー、香料、酵素、キレート化剤、泡抑制剤、着色料、不透明化剤、酸化防止剤、殺菌剤、中和剤、緩衝剤、相調節剤、移染防止剤、ヒドロトロープ、増粘剤及びこれらの混合物から成る群から選択される少なくとも1つの洗濯補助物質を含んでなる、洗濯組成物。
  2. 包接複合体が、前記シクロデキストリンと前記洗濯処理活性物質により形成される、請求項1に記載の組成物。
  3. 工程(b)で前記溶媒が完全に除去される、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記シクロデキストリンが、6〜12個のグルコース単位を含有する非置換及び置換シクロデキストリン、前記非置換及び置換シクロデキストリンの誘導体及びこれらの混合物から成る群から選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. 前記シクロデキストリンが、前記洗濯処理活性物質と包接複合体を形成することができるものである、請求項4に記載の組成物。
  6. 前記シクロデキストリンと前記洗濯処理活性物質とのモル比が、100:1〜1:100である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 前記シクロデキストリンと前記洗濯処理活性物質とのモル比が、10:1〜1:10である、請求項6に記載の組成物。
  8. 前記シクロデキストリンと前記洗濯処理活性物質とのモル比が、5:1〜1:5である、請求項6に記載の組成物。
  9. 前記シクロデキストリンと前記洗濯処理活性物質とのモル比が、2:1〜1:2である、請求項6に記載の組成物。
  10. 前記複合体の前記調製が、
    (c)界面活性剤、安定剤、ビルダー、香料、酵素、キレート化剤、泡抑制剤及びこれらの混合物から成る群から選択される少なくとも1つの洗濯補助物質を添加する工程
    を更に含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物。
  11. 前記複合体の前記調製が、いずれかの追加のポリヒドロキシ化合物の存在なしに実行される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
  12. 前記複合体の前記調製が、グリコール、トリオール、又はこれらのいずれかの混合物の存在なしに実行される、請求項11に記載の組成物。
  13. 前記複合体の前記調製が、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン、ポリグリセリン又はこれらのいずれかの混合物の存在なしに実行される、請求項11に記載の組成物。
  14. 前記界面活性剤が、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、双極性界面活性剤、両性界面活性剤及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜13のいずれか1項に記載の組成物。
  15. 前記組成物が、液体組成物、粒状組成物又は成形体を形成するために圧縮された粒状組成物の形態である、請求項1〜14のいずれか1項に記載の組成物。
  16. 前記成形体が、1を超える層を含む、請求項15に記載の組成物。
  17. 前記液体または粒状組成物が被膜に囲まれている、請求項15に記載の組成物。
  18. 前記液体または粒状組成物が水溶性被膜に囲まれている、請求項15に 記載の組成物。
  19. 前記組成物が、シクロデキストリンと、漂白剤及びこれらの混合物から成る群から選択される少なくとも1つの洗濯処理活性物質とを含む複合体を、前記組成物の0.001重量%〜99重量%含む、請求項1〜18のいずれか1項に記載の組成物。
  20. 前記組成物が、シクロデキストリンと、漂白剤及びこれらの混合物から成る群から選択される少なくとも1つの洗濯処理活性物質とを含む複合体を、前記組成物の0.01重量%〜30重量%含む、請求項19に記載の組成物。
  21. 前記組成物が、シクロデキストリンと、漂白剤及びこれらの混合物から成る群から選択される少なくとも1つの洗濯処理活性物質とを含む複合体を、前記組成物の0.1重量%〜5重量%含む、請求項19に記載の組成物。
  22. 前記組成物が、シクロデキストリンと布地柔軟剤とを含む複合体を、前記組成物の0.001重量%〜99重量%含む、請求項1〜21のいずれか1項に記載の組成物。
  23. 前記組成物が、シクロデキストリンと布地柔軟剤とを含む複合体を、前記組成物の1.0重量%〜80重量%含む、請求項22に記載の組成物。
  24. 前記組成物が、シクロデキストリンと布地柔軟剤とを含む複合体を、前記組成物の2.0重量%〜75重量%含む、請求項22に記載の組成物。
  25. 前記組成物が、シクロデキストリンと布地柔軟剤とを含む複合体を、前記組成物の8.0重量%〜25重量%含む、請求項22に記載の組成物。
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