JP4204538B2 - 移動制御装置および移動制御方法 - Google Patents

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  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Description

本発明は、地図に沿って駆動対象を自律的に移動させるとともに、地図上の駆動対象の位置を検出可能な移動制御装置および移動制御方法に関する。
自律型移動ロボットのように自律的に移動動作を行う自律移動装置では、移動面の特性により「すべり」量が大きく変化するため、目標軌道からの位置誤差が大きくなる。特に家屋内などの床面は、フローリングや絨毯、畳などのように、凹凸の変化が大きく、滑り具合も種々異なる。また、同一素材の床面であっても、絨毯の芝目の向きなどにより、自律移動装置の移動方向に応じて滑り方が変化する。これらをダイナミックな関数として同定することは困難である。
従来の自律型移動ロボットでは、こうしたすべりによる位置誤差を不可避のものとし、その補正のために超音波センサなどの外界センサや画像認識などを用いて、ロボット位置を計測し、目標位置とのずれを補正動作する方法が取られている。しかしながら、超音波センサでは、センシング精度が悪いこと、壁際などでしか使えない。また、画像認識では、認識のための演算処理が重いため、リアルタイムで補正動作を行うと、ロボットの動作が遅くなってしまう。
このため、往復直進運動に限定して、内界計測用の位置センサ(ジャイロおよびその積分値)と外界計測用の超音波センサにより位置ずれを計測、あるいは逐次計測して、その結果からすべり量を算出し、移動制御に使う方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開平05−250032号公報(段落の図4、5)
上述した特許文献1では、予め定めた始点および終点間での、サンプル時間ごとの距離誤差によるすべり量を予測計算しているため、直進動作に対するすべり補正には効果があると考えられるが、自由に動き回ろうとする場合、例えば途中でカーブを切るような動作を行う場合には対応できない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、駆動対象の場所によらず、精度よく位置および角度を制御可能な移動制御装置を提供することにある。
本発明の一態様によれば、駆動対象の動作範囲をメッシュ状に分割して得られるサブ領域ごとに設定される滑り係数を格納する滑り係数格納手段と、
前記滑り係数を用いて、駆動対象の目標地点までの目標値を演算する目標値演算手段と、
駆動対象の現在位置にて目標地点の方向に回転する回転動作と、目標地点までの直線移動動作と、目標地点での目標角度までの回転動作との3つの動作に分離して、目標地点と駆動対象の実際の到達位置との回転方向のずれと直線方向のずれとを検出するずれ検出手段と、
前記ずれ検出手段で検出されたずれに基づいて、前記滑り係数格納手段に格納されている滑り係数を同定する同定手段と、
同定された滑り係数に基づいて、補正目標値を演算する補正目標値演算手段と、
前記補正目標値に基づいて、駆動対象を駆動するアクチュエータを制御する駆動手段と、を備え、
前記同定手段は、前記滑り係数を初めて同定する際には、すでに同定済みの最も近い方向成分の滑り係数を選択して初回の滑り係数を同定し、かつ、所定方向成分の滑り係数を同定する際に、その他の方向成分の滑り係数が同定済みであれば、その滑り係数を用いて、前記所定方向成分の滑り係数を同定することを特徴とする移動制御装置が提供される。
本発明によれば、滑り係数を同定して補正目標値を演算するため、駆動対象の場所によらず、精度よく位置および角度を制御することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明に係る移動制御装置の概略構成を示すブロック図、図2は図1の移動制御装置を内蔵する自律型移動ロボット(以下、単に移動ロボットと呼ぶ)の外観を示す図である。
まず、図2を用いて移動ロボット10の概略構成を説明する。図2の移動ロボット10は、2つ以上の車輪を個別に制御することで平面上の任意の方向に移動可能な車輪移動部1と、障害物回避や自己位置同定のために用いる超音波センサ2およびカメラ3(以下、総称して環境認識センサと呼ぶ)と、周囲の環境状態を知るための温度湿度センサ4とを備えている。車輪移動部1は、2個以上のアクチュエータにより車輪ごとに駆動される。
図3は車輪移動部1の車輪を駆動するアクチュエータ5の内部構成の一例を示すブロック図である。図3のアクチュエータ5は、車輪に接続される減速機構6と、減速機構6を駆動するモータ7と、モータ7を制御するモータドライバ8と、位置速度検出器(ロータリエンコーダ)9とを有する。
位置速度検出器9は、例えばエンコーダを有し、エンコーダの出力に基づいて、車輪の移動量を検出する。図3のアクチュエータ5は、位置速度検出器9の検出結果に基づいて、モータドライバ8を介して車輪の駆動をフィードバック制御する。
車輪移動部1は、図3で示した方法で制御される2つ以上の車輪の組合せで、平面上の任意の方向に移動できる。
図1に示す移動制御装置は、滑り係数を記憶する滑り係数記憶部11と、滑り係数に基づいて目標地点までの目標値を演算する目標値演算部12と、滑り係数を同定する同定部13と、温度及び湿度を計測する温度・湿度計14と、目標地点までの目標値と実際の到達位置とのずれを検出する位置補正計算部15と、位置補正計算部15の計算結果に基づいて補正目標値を生成する補正目標値演算部16と、補正目標値に基づいてアクチュエータ5の目標駆動量を生成する駆動制御部17と、アクチュエータ5を駆動するサーボ制御部18と、車輪のエンコーダ信号およびその積分値から自己位置を推定するデッドレコグニング計算部19と、現在地を同定可能な環境認識センサ20と、環境認識センサ20の出力に基づいて現在地を検出する現在地検出部21と、を有する。
本実施形態の移動ロボット10は、図4に示すように、動作範囲を示す地図を持っている。図1の移動制御装置は、地図をメッシュ状に分割して得られるサブ領域を単位として、車輪1の移動制御を行う。以下では、各サブ領域をAREA(Xi, Yk)と表す。ただし、j,kは、1≦j≦m-max、1≦k≦n-maxを満たす整数である。サブ領域に関する情報は、予めユーザが入力するか、本移動ロボット10が壁際を一周したり、超音波センサ2やカメラ3の画像を自動認識して生成してもよい。
滑り易さを表す滑り係数は、車輪1の移動方向と回転方向に応じて変化する。以下では、車輪1の移動方向に応じた滑り係数は走行滑り係数と呼び、車輪1の回転方向に応じた滑り係数は回転滑り係数と呼ぶ。
本実施形態では、図5に示すように、8方向のみ(北、北東、東、南東、南、南西、西、北西)の移動を考慮に入れて走行滑り係数を設定し、2方向のみ(時計回りと反時計回り)の回転を考慮に入れて回転滑り係数を設定する。走行滑り係数と回転滑り係数は、メッシュごとに設定される。より具体的には、走行滑り係数は(1)式で表され、回転滑り係数は(2)式で表される。
kl=k-rectilinear (Xj, Yk, direction, v, a, temp, moist) …(1)
kr=k-revolution (Xj, Yk, cw-ccw, ω, dω/dt, temp, moist) …(2)
(1)式および(2)式において、変数directionは、移動方向を示す変数であり、例えば図5に示す4種類または8種類の移動方向のいずれかである。変数cw-ccwは、回転方向を示す変数であり、例えば図5に示すように、上方から見た時計回りまたは反時計回りである。変数vは速度、変数ωは角速度をそれぞれ表す変数である。変数v,ωは、アナログ量で表してもよいし、高速、中速または低速などの離散的な値でもよい。変数aは加速度、変数dω/dtは角加速度をそれぞれ表す変数であり、これらも、アナログ量で表してもよいし、高加速度、中加速度または低加速度などの離散的な値でもよい。変数moistは湿度を表す変数であり、アナログ量で表してもよいし、高湿度、中湿度または低湿度などの離散的な値でもよい。なお、後述するように、(1)、(2)式で離散化した方向や速度などの変数と実際の移動時の各アナログ量は、離散化データ間の比例計算し、そのときの滑り係数を求めることで対応する。適当な粒度で離散化することで比例係数データを減らすことが出来る。
各メッシュ内での直進運動および回転運動では、それぞれの目標値d-rectilinear, d-revolution(以下、単にdl,drと表す)と実際の動作量t-rectilinear, t-revolution(以下、単にtl, trと表す)との間には、以下の(3)式および(4)式の関係が成り立つ。
tl=kl・dl …(3)
tr=kr・dr …(4)
メッシュをより細かく設定するほど、目標値の精度が高くなることが知られている。ところが、メッシュをより細かく設定するほど、メモリ容量や計算時間が余計に必要になる。そこで、本実施形態では、実用上問題のない程度にメッシュを設定して、滑り補正を行う。
図6は移動ロボット10の動作範囲内での直進運動の目標値の一例を示す図である。移動ロボット10が現在位置(Xtemp, Ytemp)から目標位置(Xd, Yd)まで直線運動をする例を示している。始点(Xtemp, Ytemp)はメッシュ(X2, Y1)内にあり、目標位置(Xd, Yd)はメッシュ(X4, Y5)内にあるとする。紙面上の右(東)方向を0度として、この直線の方向成分をθdとする。例えば、図5のように8方向に滑り係数が設定されている場合、図6の移動方向の滑り係数は、(5)式に示すように、東方向と東南方向の間であるため、東方向の滑り係数と東南方向の滑り係数とを比例配分して求められる。
klnew (Xj, Yk)=kl(Xj, Yk, E)・((π/4)−θd)/(π/4))
+kl(Xj, Yk, SE)・θd/(π/4) …(5)
ここで、kl(Xj, Yk, E)は東方向の滑り係数、kl(Xj, Yk, SE)は東南方向の滑り係数で、走行滑り係数の速度項以外は簡略化のために省略している。
上述した(1)、(2)および(5)式に基づく滑り係数の同定は同定部13にて行われる。
図7は図6の3つのメッシュ(X2, Y1)、(X2, Y2)、(X3, Y2)を拡大した図である。メッシュ(X1,Y1)の左上を原点(0,0)としたとき、メッシュ交点M22、M32、M33の座標位置は、メッシュの大きさが一辺Lmとすると、それぞれ(6)〜(8)式で表される。
M22=(Lm,Lm) …(6)
M32=(2Lm,Lm) …(7)
M33=(2Lm,2Lm) …(8)
メッシュ(X2,Y1)、(X2,Y2)、(X3,Y2)内の目標起動直線の長さは、θdと(6)〜(8)式から、(9)〜(11)式のように容易に算出できる。(9)式は現在位置(Xtemp,Ytemp)からA点までの距離、(10)式はA点からB点までの距離、(11)式はB点からC点までの距離をそれぞれ表している。
Figure 0004204538
各メッシュにおける滑り量を補償した新しい仮想的な目標軌道直線の長さは、(3)〜(5)式より、(12)〜(14)式で表される。(12)式は現在位置からA点までの滑り補償を行った距離、(13)式はA点からB点までの滑り補償を行った距離、(14)式はB点からC点までの滑り補償を行った距離をそれぞれ表している。
Figure 0004204538
同様の処理を目標位置のメッシュ(X4,Y5)に達するまでに通過するメッシュに適用してやれば、それらの総和が滑り補償を施した目標起動となる。
上述した(12)〜(14)の計算は、図1の目標値演算部で行われる。なお、より簡易な手法として、例えば通過するメッシュの目標起動方向の滑り係数の平均値で全体の走行距離を補正してもよい。
目標起動に図8に示すような時間毎の速度目標値が設定されることもある。この場合は、図8に基づいて制御系のサンプリング時間毎の積分値(サンプリング間隔ごとの移動量)を求め、これを補償軌道と対応付けることで、時間毎の目標位置にも適用できる。例えば、図8のサンプリング時間t(k)番目とt(k+1)番目の間に進む距離S(k)は、速度目標値を関数vd(t)とすると、(15)式で表される。
Figure 0004204538
開始位置からの積算距離により、S(k)が目標軌道のどこのメッシュ上にあるか、あるいはどこからどこのメッシュに移動するかかが判るので、対応するメッシュでの補正計算を先に示したメッシュ内での補正計算と同様に施すことで、各サンプリング時間毎の補正距離を計算できる。この計算結果から、目標値演算部12は、補正速度目標値vdnew(t)も容易に算出できる。
図9は目標起動がカーブを描く例を示す図である。この場合、移動ロボット10の地図上の位置Rpは、二次元座標パラメータと進行方向パラメータを組み合わせて、Rp (X,Y, θ)と表せるものとする。
図10は図9の開始位置付近を拡大した図である。図10では、図6および図7で示した直線運動と同じく、移動ロボット10がメッシュ(X2,Y1)内の(Xtemp,Ytemp)から角度θtempで動作を開始するものとする。先の表記方法では、これはRptemp(Xtemp,Ytemp, θtemp)と表記できる。
図11は図10のメッシュ(X3,Y1)部分を切り出した図である。目標軌道がメッシュ(X3,Y1)に入ってくる点でのロボットの位置を RpA(XA,YA, θA)、1サンプリング時間後の位置を RpS(XS,YS, θS)とする。メッシュ(X3,Y1)での走行滑り係数と回転滑り係数を使うと、補正目標値RpSnew(XSnew,YSnew, θSnew)の各パラメータは、(16)〜(18)式で表される。
XSnew = XS/kl(X3,Y1) …(16)
YSnew = YS/kl(X3,Y1) …(17)
θSnew =θA + (θSnew − θA)/kr(X3,Y1) …(18)
補正目標値演算部16は、(16)〜(18)式で求めたパラメータを用いて計算した補正目標値を各サンプリング時間の目標値とすれば良い。補正目標値がメッシュをまたいでいる場合も、それぞれのメッシュ内での距離や角度差ごとに計算して合算すればよい。またメッシュが十分に細かく設定されており、サンプリング時間で複数のメッシュを通過する場合も、この計算法で合算して補償した後に目標値が生成できる。
図12は図1の同定部13の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。まず、各サブ領域の滑り係数を初期化する(ステップS1)。初期値は例えば、滑りがないことを示す滑り係数=1に設定される。
次に、図6のような速度目標値パターンを生成し、(15)式に基づいて移動計算を行う(ステップS2)。このとき、滑り係数を用いて目標値や速度目標値の補正計算を行い(ステップS3)、目標位置まで移動させる(ステップS4)。初期状態では滑り係数は1であるため、実質的な補正は行わない。
速度パターンに従って目標位置まで到達したら、その場所および角度を特定するために、カメラ3等の環境認識センサ20の出力を取得する(ステップS5)。そして、取得して得られた位置および角度と、目標位置および目標角度との誤差、目標位置までの移動軌跡、速度パターン、温度および湿度などの情報に基づいて、通過メッシュ近傍の滑り係数を推定計算する(ステップS6)。
滑り係数の同定精度が不十分なとき(例えば、メッシュの滑り係数計算が指定回数未満の場合等)は、移動動作を直線動作と回転動作に分離して処理を行うのが望ましい。例えば、(1)現在位置にて目標位置の方向に回転する回転動作、(2)目標位置までの直線移動動作、(3)目標位置での目標角度までの回転動作の3つの動作に分離して同定処理を行う。
上記(1)および(3)の動作により、現在位置での回転滑り係数と、到達地点(目標位置とは異なる)での回転滑り係数を同定できる。また、(2)の直線動作により、現在位置から到達地点までの通過メッシュの走行滑り係数を同定できる。このとき、速度パラメータを考慮に入れた滑り係数を採用している場合には、速度パターンからメッシュ上の速度を計算することで、速度を考慮に入れた滑り係数を同定できる(ステップS7)。同定した滑り係数は滑り係数記憶部に記憶される。その後、ステップS2以降の処理を繰り返して、すべてのサブ領域について滑り係数を同定する。
図13は同定処理の具体例を説明する図である。開始点の位置および角度が(j, k, 0)であるとする。開始点で、まず目標回転角度θs-d回転させた後、距離Ldだけ直進動作させ、到達地点(j+11, k+8, θs-d)にて角度(θs-d+θf-d)だけ回転させる。このとき、実際の到達地点が(j+8, k+9, θf-true)であったとする。到達地点のずれから開始点での真の回転量θs-trueと真の移動量Ltrueを計算できる。また、到達地点の角度から、到達地点での回転量(θs-true, θf-true)もわかる。
これにより、開始点(j, k)と到達地点(j+8, k+9)での回転滑り係数を同定できる。また、実際の移動量Ltrueと目標移動量Ldより、開始点(j, k)から到達地点(j+8, k+9)までの直線がどのメッシュをどれだけの長さでどれだけの速さで通過するかを計算できるため、滑り量全体(Ld−Ltrue)を分配することができる。
開始点から到達地点までの通過メッシュで、すでに他の方向成分の走行滑り係数が同定済みであれば、その走行滑り係数を考慮に入れて、近傍の方向成分の走行滑り係数を推定計算することができる。走行滑り係数を初めて推定計算する際には、簡略化のために、すでに同定済みの最も近い方向成分の走行滑り係数を選択し、次回以降に修正すればよい。
上述した手法では、通過メッシュしか滑り係数を同定できないので、図14に示すように、同定済みメッシュに囲まれた未同定メッシュを比例配分して推定計算するなどして、移動ロボット10の動作範囲内の各メッシュの滑り係数を求めていく。
図14において、一重丸を付したメッシュと二重丸を付したメッシュはそれぞれ異なる処理手順で滑り係数が同定済みである例を示している。簡略化のために、あるメッシュのある方向成分の走行滑り係数が同定できれば、同一メッシュの残り7方向の走行滑り係数を同じ値とする。また、未同定のメッシュが、同定済みメッシュ間の8方向のいずれかで結ばれる直線上にあれば、その未同定のメッシュの走行滑り係数を、同定済みメッシュの走行滑り係数を比例配分して推定計算する。これにより、移動ロボット10の動作範囲内のすべてのメッシュについて、ある程度精度よく走行滑り係数を計算できる。回転滑り係数についても、同様の手順で推定計算する。
上述した同定処理は、いったん滑り係数を同定した後も、環境条件が変化した場合や、移動ロボット10の処理タスクが変化した場合に、随時行うようにすれば、滑り係数の精度をより向上でき、経年変化の影響も受けにくくなる。また、滑り係数の変動履歴を考慮に入れて滑り係数の設定を行えば、温度や湿度変化、経年変化などの環境条件の変化に即座に即応できる。
このように、本実施形態では、メッシュごとに設定される滑り係数を、目標値と実際の到達位置とのずれを考慮に入れて同定し、同定された滑り係数を用いて移動ロボットの位置および角度を制御するため、位置および角度の制御を高精度に行うことができる。
上述した実施形態で説明した移動制御装置および移動制御方法は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ソフトウェアで構成する場合には、移動制御装置および移動制御方法の少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフロッピーディスクやCD−ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の携帯可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。
また、移動制御装置および移動制御方法の少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
本発明に係る移動制御装置の概略構成を示すブロック図。 図1の移動制御装置を内蔵する自律型移動ロボット(以下、単に移動ロボットと呼ぶ)の外観を示す図。 車輪1を駆動するアクチュエータ5の内部構成の一例を示すブロック図。 移動ロボットの動作範囲を示す図。 離散化した車輪移動部1の移動方向を示す図。 移動ロボット10の動作範囲内での直進運動の目標値の一例を示す図。 図6の3つのメッシュ(X2, Y1)、(X2, Y2)、(X3, Y2)を拡大した図。 速度目標値の一例を示す図。 目標起動がカーブを描く例を示す図。 図9の開始位置付近を拡大した図。 図10のメッシュ(X3,Y1)部分を切り出した図。 図1の同定部13の詳細な処理手順の一例を示すフローチャート。 同定処理の具体例を説明する図。 同定処理の他の具体例を説明する図。
符号の説明
11 滑り係数記憶部
12 目標値演算部
13 同定部
14 温度・湿度計
15 位置補正計算部
16 補正目標値演算部
17 駆動制御部
18 サーボ制御部
19 デッドレコグニング計算部
20 環境認識センサ
21 現在地検出部

Claims (3)

  1. 駆動対象の動作範囲をメッシュ状に分割して得られるサブ領域ごとに設定される滑り係数を格納する滑り係数格納手段と、
    前記滑り係数を用いて、駆動対象の目標地点までの目標値を演算する目標値演算手段と、
    駆動対象の現在位置にて目標地点の方向に回転する回転動作と、目標地点までの直線移動動作と、目標地点での目標角度までの回転動作との3つの動作に分離して、目標地点と駆動対象の実際の到達位置との回転方向のずれと直線方向のずれとを検出するずれ検出手段と、
    前記ずれ検出手段で検出されたずれに基づいて、前記滑り係数格納手段に格納されている滑り係数を同定する同定手段と、
    同定された滑り係数に基づいて、補正目標値を演算する補正目標値演算手段と、
    前記補正目標値に基づいて、駆動対象を駆動するアクチュエータを制御する駆動手段と、を備え、
    前記同定手段は、前記滑り係数を初めて同定する際には、すでに同定済みの最も近い方向成分の滑り係数を選択して初回の滑り係数を同定し、かつ、所定方向成分の滑り係数を同定する際に、その他の方向成分の滑り係数が同定済みであれば、その滑り係数を用いて、前記所定方向成分の滑り係数を同定することを特徴とする移動制御装置
  2. 前記同定手段は、温度、湿度および経年変化の少なくとも一つを含む環境条件の変化に応じて、同定済みの滑り係数を再度同定することを特徴とする請求項1に記載の移動制御装置。
  3. 駆動対象の動作範囲をメッシュ状に分割して得られるサブ領域ごとに設定される滑り係数を滑り係数格納手段に格納するステップと、
    前記滑り係数を用いて、駆動対象の目標地点までの目標値を演算するステップと、
    駆動対象の現在位置にて目標地点の方向に回転する回転動作と、目標地点までの直線移動動作と、目標地点での目標角度までの回転動作との3つの動作に分離して、目標地点と駆動対象の実際の到達位置との回転方向のずれと直線方向のずれとを検出するステップと、
    前記検出されたずれに基づいて、前記滑り係数格納手段に格納されている滑り係数を同定するステップと、
    同定された滑り係数に基づいて、補正目標値を演算するステップと、
    前記補正目標値に基づいて、駆動対象を駆動するアクチュエータを制御するステップと、を備え、
    前記滑り係数を同定するステップは、前記滑り係数を初めて同定する際には、すでに同定済みの最も近い方向成分の滑り係数を選択して初回の滑り係数を同定し、かつ、所定方向成分の滑り係数を同定する際に、その他の方向成分の滑り係数が同定済みであれば、その滑り係数を用いて、前記所定方向成分の滑り係数を同定することを特徴とする移動制御方法。
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