JP4203437B2 - 焼結排ガスの処理方法 - Google Patents
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Description
更に、脱硫脱硝処理も同時に行うために、焼結機80の下流側に例えば活性炭流動式の吸着塔を備えた乾式排ガス処理装置(以下、単に排ガス処理装置ともいう)88を設置している。この排ガス処理装置88は、電気集塵機81に比べて高い圧力損失を生じるため、排ガス処理装置用排風機89が設けられている。また、前記電気集塵機81の下流側と、排ガス処理装置88の下流側とを結ぶバイパスダクト84も設けられている。
このとき、焼結機80から発生する排ガスの温度を基に焼結機用ダンパー82を開いていくが、これに排ガス処理装置用排風機89の制御が追随できず、圧力計93で測定される排ガス流路86とバイパスダクト84との上流側分岐部94に大きな圧力変動(例えば、±1.5kPaを超える)が生じていた。
また、メインブロワー83の起動開始後及び停止前の一定時間、前記排ガス処理装置用ダンパー92を徐々に開くために環境基準は満たすものの、排ガス処理装置88による処理がなされていない排ガスが、バイパスダクト84から直接煙突85へ流れて大気へ放出されていた。
前記メインブロワーが停止している状態で、前記第2の排ガス流路の前記第2の開閉弁を開放し、更に前記第1の排ガス流路の前記排ガス処理装置に設けた排風機を運転して、前記第1の排ガス流路の上流側から下流側に向かって流れて前記第2の排ガス流路に流入し、そして前記第2の排ガス流路の下流側から上流側に向かって流れ、再び前記第1の排ガス流路の上流側に流入する循環流を形成させる循環流形成工程と、
その後、前記メインブロワーを起動することにより生じる焼結排ガスを、前記集塵機及び該メインブロワーを介して前記循環流形成工程で形成した循環流に合流させ、この合流循環流を前記第1の排ガス流路に設けた前記排ガス処理装置で処理して、前記煙突に導入する排ガス処理工程とを有する。
請求項1記載の焼結排ガスの処理方法において、焼結機とは、製鉄所に設置されるものであり、高炉に装入するための焼結鉱を製造する装置である。
また、排ガス処理装置とは、例えば、排ガスを脱硫脱硝処理できるものであり、活性炭流動式の吸着塔等を備える装置である。
ここで、図1は本発明の一実施の形態に係る焼結排ガスの処理方法を適用する排ガス処理設備の説明図、図2は同排ガス処理設備に設けられた焼結機の稼働時のフロー図、図3は同焼結機の停止時のフロー図である。
まず、本発明の一実施の形態に係る焼結排ガスの処理方法を適用する排ガス処理装置の構成について説明した後、本発明の一実施の形態に係る焼結排ガスの処理方法について説明する。
このため、排ガス処理装置用ダクト12とバイパスダクト13の上流側端部との接続部が上流側分岐部22となり、排ガス処理装置用ダクト12とバイパスダクト13の下流側端部との接続部が下流側合流部23となっている。なお、バイパスダクト13の途中には、バイパスダクト13の開閉を行うバイパスダンパー(第2の開閉弁の一例)24が設けられている。
なお、上記した各ダンパー17、19、24の開閉制御、及びメインブロワー18と排風機20の運転制御は、吸着塔21の下流側の排ガス処理装置用ダクト12に設けられた流量計25と、メインブロワー18と上流側分岐部22との間に設けられた流量計27とによって測定された流量、及び排ガス処理装置用ダクト12の上流側分岐部22に設けられた圧力計26に基づいて行われる。
まず、ステップ1(ST1)で、メインブロワー18の起動前に、バイパスダクト13に設けられたバイパスダンパー24を開状態にする。
これにより、排ガス処理装置用ダクト12及びバイパスダクト13で形成される環状の流路に、排ガス処理装置用ダクト12の上流側から下流側に向かって流れてバイパスダクト13に流入し、そしてバイパスダクト13の下流側から上流側に向かって流れ、再び排ガス処理装置用ダクト12の上流側に流入する循環流を形成させる。
このとき、循環流の流量は、流量計25によって測定され、その数値がリアルタイムに制御部に送信されている(以上、循環流形成工程)。
この焼結機10からの焼結排ガスを流量計27で測定し、この測定値(測定流量)が、予め設定された例えば80万〜120万m3 /時間(この実施の形態では100万m3 /時間)の設定流量を超えれば、次のステップ6(ST6)へ進む。一方、測定値が設定流量以下であれば、ステップ3へ戻って測定値が設定流量を超えるまで次のステップ6への進行を停止する。
ここで、測定値と設定流量との関係は、流量計25によって測定される循環流と焼結排ガスとの合流循環流の流量から判断することも可能である。
これにより、従来、排ガス処理装置14で処理されていなかったメインブロワー18の起動開始時から一定時間(例えば、1〜2時間程度)に発生する排ガスも、排ガス処理装置14で脱硫脱硝処理できる。
そして、その循環流の一部(焼結機10から流入した排ガス量に相当する量)が煙突16より放散される。
ステップ7(ST7)で、圧力計26の圧力値が安定状態、例えば0.1〜0.3kPa(この実施の形態では0.16〜0.24kPa)の範囲内に数分間(この実施の形態では3分間)維持された状態になれば、次のステップ8(ST8)へ進む。一方、圧力値が安定状態でなければ、前のステップ6へ戻り、圧力計26の圧力値が安定な状態になるまで次のステップ8へは進まない。
これにより、圧力変動に伴う排ガス処理装置用ダクト12及びバイパスダクト13、特に上流側分岐部22の座屈等の破損を防止する(以上、排ガス処理工程)。
まず、ステップ9(ST9)で、上流側分岐部22の圧力が設定値2に制御された状態から、ステップ10(ST10)で、メインブロワー18を停止する。このとき、メインダンパー17も閉状態にする。
そして、ステップ12(ST12)で、ステップ3と同様、排ガス処理装置用排風機20の出力を制御して、循環流の流量を前記した設定値1に制御する。
また、排ガス処理装置14も停止する場合は、排ガス処理装置用排風機20を停止すると共に、排ガス処理装置用ダクト12に設けられた排ガス処理装置ダンパー19も閉状態にする。
これにより、メインブロワー18の停止時においては、排ガス処理装置用ダクト12及びバイパスダクト13で循環流が形成されているので、発生した焼結排ガスが全て排ガス処理装置14へ供給され処理できる。
Claims (3)
- 焼結機で発生した焼結排ガスの処理を、集塵機、メインブロワー、第1の開閉弁、排ガス処理装置、及び煙突が順次設けられた第1の排ガス流路と、前記メインブロワーの下流側であって前記第1の開閉弁の上流側と前記排ガス処理装置の下流側であって前記煙突の上流側とを結ぶと共にその途中に第2の開閉弁が設けられた第2の排ガス流路により行う焼結排ガスの処理方法において、
前記メインブロワーが停止している状態で、前記第2の排ガス流路の前記第2の開閉弁を開放し、更に前記第1の排ガス流路の前記排ガス処理装置に設けた排風機を運転して、前記第1の排ガス流路の上流側から下流側に向かって流れて前記第2の排ガス流路に流入し、そして前記第2の排ガス流路の下流側から上流側に向かって流れ、再び前記第1の排ガス流路の上流側に流入する循環流を形成させる循環流形成工程と、
その後、前記メインブロワーを起動することにより生じる焼結排ガスを、前記集塵機及び該メインブロワーを介して前記循環流形成工程で形成した循環流に合流させ、この合流循環流を前記第1の排ガス流路に設けた前記排ガス処理装置で処理して、前記煙突に導入する排ガス処理工程とを有することを特徴とする焼結排ガスの処理方法。 - 請求項1記載の焼結排ガスの処理方法において、前記第1の排ガス流路を流れる循環流と前記メインブロワーの起動後の焼結排ガスとの合流循環流の流量が、予め設定された設定流量を超えると、前記第1の排ガス流路内の排ガス圧力が予め設定した圧力になるように、前記第1の開閉弁の開度、又は前記排ガス処理装置に設けた排風機の回転数を制御し、前記第2の排ガス流路に設けた前記第2の開閉弁を閉じることを特徴とする焼結排ガスの処理方法。
- 請求項1及び2のいずれか1項に記載の焼結排ガスの処理方法において、前記メインブロワーを停止して前記排ガス処理装置による焼結排ガスの処理を終了するに際し、該メインブロワーを停止した後、前記第1の排ガス流路内の排ガス圧力が予め設定した圧力以下になると前記第2の排ガス流路の前記第2の開閉弁を開け、前記第1の排ガス流路の上流側から下流側に向かって流れて前記第2の排ガス流路に流入し、そして前記第2の排ガス流路の下流側から上流側に向かって流れ、再び前記第1の排ガス流路の上流側に流入する循環流を形成することを特徴とする焼結排ガスの処理方法。
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