JP4201628B2 - 高圧遮断機の残存寿命評価装置及び該残存寿命評価装置によって作成された帳票 - Google Patents

高圧遮断機の残存寿命評価装置及び該残存寿命評価装置によって作成された帳票 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ビル等で稼動している高圧真空遮断機(VCB)等の高圧遮断機について、メンテナンス時等の現場での調査結果に基づく現状での残存寿命、並びにその高圧遮断機をオーバーホールしたことによって残存寿命がどれほど延びたか、また、今後の長期更新計画に必要な統計的な残存寿命について、これらを定量的に評価することができる高圧遮断機の残存寿命評価装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ビル等で稼動している高圧真空遮断機(VCB)等の高圧遮断機にあっては、その運転経過年数に加えて、メンテナンス等において高圧盤本体から高圧遮断機を取り外して、この高圧遮断機を構成する各種部品の経年使用に伴う劣化・破損状態を点検すると共に、遮断機として具備すべき所定の物理的性能を維持しているか否かを試験し、その点検及び試験結果を踏まえて調査者が高圧遮断機の更新判定を判断していた。
【0003】
尚、このような更新判定の判断には、遮断機の劣化判定の減点評価に関する基準(例えば、非特許文献1参照。)に基づいて行われ、現場での調査により個々の遮断機の評価点を採点している。
【0004】
図10及び図11は、このような減点評価に関する基準を示し、図10(A)は遮断機の取換基準の図表、図10(B)は図10(A)の取換基準の対象となる減点項目と減点数との関係を示す図表、図11は劣化判定例の図表である。
【0005】
図10(B)では、例えば、経過年数が10年を超えれば19年までの各年に付き1点づつ減点し、20年を超えれば各年に付き2点づつ減点することを示す。また、障害要因としては外観上の汚損・破損・発錆などの損傷の程度に応じて減点するほか、同種事故対策については欠陥度の大小を判断して減点し、劣化判定については絶縁抵抗や遮断機コンタクト(接触子)の磨耗及び投入・開極等の駆動操作の特性からそれぞれ減点し、点検等の履歴として事故歴や異常などから減点をする。
【0006】
図10(A)は、これら図10(B)で示した各種減点項目に基づいて加算された減点合計を、新品状態での遮断機設備点数(100点)から減じ、その残りの数値が61点〜70点の場合には遮断機の取り換えを促し、60点以下の場合には半強制的な取り換えを促すことを示している。
【0007】
また、図11は、図10(B)で示した劣化判定を行うに際して、細項目毎の要注意とすべき判断基準並びに不良とすべき判断基準を示している。
【0008】
また、図10(B)の欄外には、各項目毎の最大減点値を示し、例えば、経年数が24年の場合には減点値が30点となるが、25年以上の場合でも30点で頭打ちとなることを示している。
【0009】
図9は、受変電設備(8台のVCB(20年経過)について実施)を年次点検した際の劣化判定後の評価を示し、上述した要因別の減点評価に基づいて、経年損傷、異常、磨耗、及び欠陥の5つの要素から採点し、これらの合計点を集計したもので、下段がオーバーホール前、上段がオーバーホール後を示す。
【0010】
この図表に示すように、オーバーホールすることによって劣化点数が10点程度軽減されていることを認識することができる。
【0011】
【非特許文献1】
電気学会技術報告II部 290号、表10
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した高圧遮断機の更新判断は、減点評価基準に基づいて調査者が人為的に行っており、オーバーホール後における高圧遮断機のメンテナンス時期等の更新を含めた意味での高圧遮断機の残存寿命を評価することができなかった。
【0013】
即ち、上述した更新判定基準では、2つの更新レベルに閾値を設定し、更新の検討段階にあるのか、即更新すべきものであるのかを判定することができるが、図9に示したように、多面的な指標から評価減点値を集計して定量的な評価をしたにも関わらず、更新の実施時期を何年後に設定すべきかについての具体的な推定結果を知ることはできなかった。
【0014】
このようなメンテナンス時期等の更新判断や高圧遮断機の残存寿命の評価は、ビル等の使用者にとっては、建物全体の保守管理(例えば、建物全体の補修時期の検討や建物全体の建替検討等)の観点から知り得ると非常に便利であるうえ、余計な時期のメンテナンスやそのメンテナンス時における余計な点検作業や部品交換等の無駄を抑制することができる等の経費的な観点からも知り得ると非常に便利である。
【0015】
尚、上述した減点評価基準は、受変電設備の過去の事故統計、即ち、遮断機の開閉機構の動作不良や高圧機器の絶縁劣化に起因した事故統計を考慮しており、特に、主遮断機の事故にあってはビル全館の停電やそのビル周辺地域を巻き込んだ大掛かりな波及停電となってしまうおそれがあることから、その基準は、現状設備についての厳密且つ信頼性の高い基準であるといえる。
【0016】
本発明は、上記問題を解決するため、メンテナンス時期を含めた高圧遮断機の残存寿命の評価を可能とすることができる新規な高圧遮断機の残存寿命評価装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
その目的を達成するため、本発明の高圧遮断機の残存寿命評価装置は、高圧遮断機の現場での調査結果に基づき、オーバーホールの実施前と実施後の高圧遮断機の劣化度の配点評価を入力する入力手段と、該入力手段によって入力された劣化度の配点評価に基づいて残存寿命を算出する算出手段と、該算出手段によって算出された残存寿命を帳票として出力する出力手段と、を備え、前記出力手段は、該算出手段により算出された、高圧遮断機の劣化度の配点評価についての統計的な確率分布を表示し、前記出力手段は、該算出手段により算出された、劣化度の評価点の稼動年数依存性の進展予想をグラフ化して表示し、予め設定された評価レベルの評価点のグラフ上の線と、前記稼動年数依存性の進展予想のグラフ上の線とが交差する年数から残存寿命を表示する、ことを特徴とする。
【0018】
また、本発明の高圧遮断機の残存寿命評価装置は、前記入力手段に入力される項目毎の数値は、経年、損傷、異常、磨耗、及び欠陥の調査結果に基づく数値を合計したものであることを特徴とする。
【0019】
さらに、本発明の高圧遮断機の残存寿命評価装置は、前記評価レベルの評価点は、更新実施レベルの評価点、及び更新計画レベルの評価点であることを特徴とする。
【0020】
また、本発明の高圧遮断機の残存寿命評価装置によって作成された帳票は、高圧遮断機の現場での調査結果に基づき、オーバーホールの実施前と実施後の高圧遮断機の劣化度の配点評価を入力する入力手段と、該入力手段によって入力された劣化度の配点評価に基づいて残存寿命を算出する算出手段と、該算出手段によって算出された残存寿命を帳票として出力する出力手段とを備えた高圧遮断機の残存寿命評価装置を用い、該算出手段により算出された、高圧遮断機の劣化度の配点評価についての統計的な確率分布が標記され、該算出手段により算出された、劣化度の評価点の稼動年数依存性の進展予想グラフが標記され、予め設定された評価レベルの評価点のグラフ上の線と、前記稼動年数依存性の進展予想のグラフ上の線とが交差する年数から残存寿命が算定されることを特徴とする。
【0021】
さらに、本発明の高圧遮断機の残存寿命評価装置によって作成された帳票は、前記入力手段に入力される項目毎の数値は、経年、損傷、異常、磨耗、及び欠陥の調査結果に基づく数値を合計したものであり、前記評価レベルの評価点は、更新実施レベルの評価点、及び更新計画レベルの評価点であることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の高圧遮断機の残存寿命評価装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
尚、本発明の残存寿命評価のための高圧遮断機等の設備そのものは特に限定されるものではないため、その説明は省略する。
【0024】
図1は本発明の残存寿命評価装置の基本構成の斜視図である。
【0025】
この図1に示すように、本発明の残存寿命評価装置では、検査現場にてデータの入力が可能なモバイル形式やノート形式のパーソナルコンピュータ1と、このパーソナルコンピュータ1にて入力されたデータに基づいて帳票2を出力するプリンタ3とを備えている。
【0026】
尚、パーソナルコンピュータ1は、所謂デスクトップ型でも良いし、モバイル形式やノート形式のものとでネットワークを構築したもの等、キーボード等の入力手段と、この入力手段による入力操作に基づく演算機能とを総合的に備えているものであれば、その使用環境は特に限定されるものではない。また、ここでの演算機能とは、必要なソフトウエアや後述する登録データ等を格納するハードディスク等の記録媒体や、算出に必要なRAM等のメモリを含めた算出手段である。
【0027】
図2は、プリンタ3によって印字される帳票2の説明図である。この図2に示すように、帳票2は、被診断VCB等のビル設備名・調査年月・調査対象VCB台数等が記載されたタイトル欄11、調査VCB(例えば、8台)の場合において現地オーバーホールの実施前と実施後について、上述した図9と同様の判定基準と同じ方法で減点評価した点数を各VCB欄の下段と上段にそれぞれ記入されるVCB/VCS劣化度の配点評価表記載欄12、劣化度の分布表記載欄13、劣化度の進展予測表記載欄14、残存寿命推定表記載欄15、所見欄16が区画印字される。
【0028】
図3は、これら各欄11〜16を作成・確認する際の画面表示に関するパーソナルコンピュータ1の操作上の展開図、図4〜図7は各操作における詳細な画面表示状態の説明図である。
【0029】
図3において、診断プログラムを起動させてメインメニュー画面21を表示させると、その画面内に『1.診断データ入力』『2.単独処理』『3.スキップ処理』『4.報告書出力』の各項目が表示される。
【0030】
この各項目に対応した数字のテンキー入力、或いは画面直接操作やカーソル選択等の適宜操作により項目選択することにより、『1.診断データ入力』用の診断データ画面22、『2.単独処理』用の診断データ入力画面24、『3.スキップ処理』用の診断データ入力画面26、『4.報告書出力』用の報告書出力画面28が表示される。
【0031】
尚、これら各入力画面22,24,26,28の具体的な画面表示状態は図4(A)〜図4(D)に示す。
【0032】
上述した被診断VCB等のビル設備名・調査年月・調査対象VCB台数等が記載されたタイトル欄11と調査VCB(例えば、8台)の場合において現地オーバーホールの実施前と実施後のVCB/VCS劣化度の配点評価表記載欄12の作業プロセスは、『診断データ入力』用の診断データ画面22とその下位画面である『VCB/VCS劣化度の配点入力画面単独処理』用の診断データ入力画面221にて入力処理される。
【0033】
また、メインメニュー画面21から『2.単独処理』を選択し、その診断データ入力画面(図4(B))で該当する(又は、新規の)ファイル名を入力すると単純処理出力メニュー画面241が表示される。
【0034】
同様に、メインメニュー画面21から『3.スキップ処理』を選択し、その診断データ入力画面(図4(C))で該当する(又は、新規の)ファイル名を入力すると『スキップ処理』用の所見文書確認画面261が表示される。
【0035】
尚、これら各サブ画面221,241,261の具体的な画面表示状態は図5(A)〜(C)に示す。
【0036】
単純処理出力メニュー画面241では、図5(B)に示すように、『1.劣化度の分布グラフ出力』『2,劣化進展予測グラフ出力』『3.残存寿命推定表出力』『4.所見文書確認』『5.報告書プリンタ出力』『6.ファイル(報告書データ)保存』『7.終了』の各項目が表示され、これら各項目に対応した数字のテンキー入力、或いは画面直接操作やカーソル選択等の適宜操作により項目選択することにより、『1.劣化度の分布グラフ出力』用の劣化度の分布グラフ出力画面2411、『2.劣化度進展予測グラフ出力』用の劣化度進展予測グラフ出力画面2412、『3.残存寿命推定表出力』用の残存寿命推定表出力画面2413、『4.所見文書確認』用の所見文書確認画面2414が表示される他、帳票2の印字出力、入力データの保存、一切の処理終了をこの画面で操作する。
【0037】
尚、これら各画面2411〜2414の具体的な画面表示状態は図6(A)〜(D)に示す。また、図7は図6(A)で示した劣化度の分布グラフ出力画面2411の詳細な拡大説明図、図8は図6(B)で示した劣化度進展予測グラフ出力画面2412の拡大説明図である。
【0038】
上記の構成において、診断プログラムを起動させてメインメニュー画面21を表示させた後、診断データ入力画面22とその下位画面であるVCB/VCS劣化度の配点入力画面221にて被診断VCB等のビル設備名・調査年月・調査対象VCB台数等を入力すると共に、オーバーホールの実施前と実施後のVCB/VCS劣化度の配点評価の入力を済ませたのち、一旦メインメニュー画面21へと戻る。
【0039】
次に、メインメニュー画面21から『2.単独処理』を選択し、その診断データ入力画面でファイル名を入力して単純処理出力メニュー画面241を表示させた後、劣化度の分布グラフ出力画面2411、劣化度進展予測グラフ出力画面2412、残存寿命推定表出力画面2413、所見文書確認画面2414の処理を行う。
【0040】
即ち、単純処理出力メニュー画面241で『1.劣化度の分布グラフ出力』を選択して劣化度の分布グラフ出力画面2411を表示させると、画面上には、図7に示すように、横軸に劣化評価点、縦軸に累積発生確率で表した調査対象台数分のVCBについての劣化度の分布(累積ワイブル確率分布)グラフが表示されるので、この統計的分布の確認を実施する。
【0041】
ここで、確認が終了して単純処理出力メニュー画面241に戻ると、例えば、『1.劣化度の分布グラフ出力』の背景色や文字色が変わっていたり、チェックボックス(図示せず)にチェックマークが入っていたりなど、劣化度の分布グラフの確認処理が終了していることを認識することができる。
【0042】
単純処理出力メニュー画面241で『2.劣化度進展予測グラフ出力』を選択して劣化度進展予測グラフ出力画面2412を表示させると、画面上には、図8に示すように、劣化評価点の稼動年数依存性の進展予測グラフが表示される。
【0043】
この進展予測グラフは、現在の稼動年数(O/H実施年)が中心に位置し(二点鎖線の縦軸)、それよりも左側を始点とするオーバーホール前における3つの信頼度(例えば、98%、90%、50%)に対応した3本の線分と、現在の稼動年数を始点とするオーバーホール後における3つの信頼度(例えば、98%、90%、50%)に対応した3本の線分とが表示される。
【0044】
この予想グラフ上には、同時にVCBの更新実施レベルと更新計画レベルの二つの評価レベルが水平線で示され、オーバーホール前後の各3本の統計的予測線分と2本の評価レベルとが交差する年数から残存年数が算定される。尚、図8では更新実施レベルの評価点を60点、更新計画レベルの評価点を40点としている。
【0045】
単純処理出力メニュー画面241で『3.残存寿命推定表出力』を選択して残存寿命推定表出力画面2413を表示させると、各信頼度についてオーバーホール前とオーバーホール後のそれぞれについて年数表示されるので、この確認をすることができる。
【0046】
単純処理出力メニュー画面241で『4.所見文書確認』を選択して所見文書確認画面2414を表示させると、予めパーソナルコンピュータ1内に記憶された残存寿命の長短等に応じた複数パターンの所見文書のうち、最適と思われる所見パターンが自動表示され(例文は図2の16に表示)、その表示を確認すると共に、加筆・修正等を行う。
【0047】
そして、このような4つの基本的な単独処理メニューを消化したのち、単純処理出力メニュー画面241で『5.報告書プリンタ出力』を選択し、プリンタ3から帳票2をプリントアウトすることによって、上述した図2に示した状態の印字結果を得ることができる。
【0048】
尚、プリントアウトされた帳票2において、例えば、所見内容を変更したい場合には、メインメニュー画面21のスキップ処理を行い、該当するファイル名を指定すれば所見文書確認画面261が表示されるので、この寿命推定表を同時に表示した所見文書確認画面261においてその変更を容易に実施することができる。
【0049】
最終的に納得し得る帳票2を作成することができたのち、単純処理出力メニュー画面241で『6.ファイル(報告書データ)保存』を選択し、作成時と同一のファイル名、若しくはそれとは別の最終結果データである旨の識別等を付したファイル名にてデータ保存する。単純処理出力メニュー画面241で『7.終了』を選択して帳票2の作成・確認作業を終了する。
【0050】
これにより、後日に報告書のファイル検索を行うことにより、『4.報告書出力』用の報告書出力画面28が表示され、任意の現場ビルの最終的な調査報告の閲覧並びに帳票2の出力が可能となる。
【0051】
尚、上述した入力・確認作業は、現場にてパーソナルコンピュータ1に必要事項、即ち、診断データ画面入力22とその下位画面であるVCB/VCS劣化度の配点入力画面221にて被診断VCB等のビル設備名・調査年月・調査対象VCB台数等を入力すると共に、オーバーホールの実施前と実施後のVCB/VCS劣化度の配点評価の入力を済ませた後、パーソナルコンピュータ1を作業者の会社等に持ち帰って行っても良いし、別途の報告書等のみを作業現場に持ち込んでオーバーホールを行った際にその報告書に必要な数値を手書きで記載し、パーソナルコンピュータ1での一切の作業を作業者の会社等で行っても良い。
【0052】
このように、本発明の残存寿命評価装置にあっては、電気学会等から提示されている遮断機の劣化判定の減点評価に基づいて、現場調査にて個々に得られたVCBの評価点を採点した後、これらを統計的分布として扱うことによって、その時点での残存寿命を推定することができる。
【0053】
また、VCBの残存寿命についての評価が統計的に定量化して得られるうえ、現場でのオーバーホールによってVCBの延命年数を定量評価することができるので、遮断機が事故を起す以前の最も合理的且つ適切な更新時期を指摘することができる。
【0054】
したがって、受変電設備の予防保全において、大きな経済的貢献をもたらすことができるばかりでなく、信頼性を向上させることができる。
【0055】
ところで、上記実施の形態では、オーバーホール前後の二つのデータを入力する場合を示したが、現場によっては(例えば、経年数が短い等により)オーバーホールを行わない場合もある。
【0056】
このような場合には、VCB/VCS劣化度の配点入力画面221にてオーバーホールを行わない状態でのVCB/VCS劣化度の配点評価のみを入力すれば、オーバーホール後に相当する欄が空欄となる。
【0057】
また、オーバーホール後の数値が入力されないので、当然に、帳票2の劣化度の分布表記載欄13と劣化度の進展予測表記載欄14のグラフ、並びに残存寿命推定表記載欄15のオーバーホール後の推定年数はブランクとななる。
【0058】
尚、所見欄16に関しては、オーバーホールを行わなかった場合についてのパターン文章がパーソナルコンピュータ1に記憶されているため、オーバーホールを行わない状態での入力数値に対応した最適な所見が自動選択されて表示されると共に、オーバーホールを行わない状態でのVCB/VCS劣化度の配点評価に基づく被診断VCBについての現時点での統計的な残存寿命が残存寿命推定表記載欄15のオーバーホール前の欄に定量的に明示される。
【0059】
【発明の効果】
本発明の高圧遮断機の残存寿命評価装置にあっては、以上説明したように構成したことにより、メンテナンス時期を含めた高圧遮断機の残存寿命の評価を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係わる高圧遮断機の残存寿命評価装置の基本構成の斜視図である。
【図2】 本発明の実施の形態に関わる高圧遮断機の残存寿命評価装置で出力された帳票の説明図である。
【図3】 帳票を作成・確認する際の画面表示に関するパーソナルコンピュータの操作上の展開図である。
【図4】 図3に示した展開図のうち、メインメニュー画面で選択された各項目に対応する画面の表示例を示し、(A)は『1.診断データ入力』用の診断データ画面の説明図、(B)は『2.単独処理』用の診断データ入力画面の説明図、(C)は『3.スキップ処理』用の診断データ入力画面の説明図、(D)は『4.報告書出力』用の報告書出力画面の説明図である。
【図5】 図3に示した展開図のうち、サブ画面に相当する画面の表示例を示し、(A)は『VCB/VCS劣化度の配点入力画面単独処理』用の診断データ入力画面の説明図、(B)は『単独処理出力メニュー』用の単純処理出力メニュー画面の説明図、(C)は『所見文書確認』用の所見文書確認画面の説明図である。
【図6】 図3に示した展開図のうち、単純処理出力メニュー画面で選択された各項目に対応する画面の表示例を示し、(A)は『1.劣化度の分布グラフ出力』用の劣化度の分布グラフ画面の説明図、(B)は『2.劣化度進展予測グラフ出力』用の劣化度進展予測グラフ画面の説明図、(C)は『3.残存寿命推定表出力』用の残存寿命推定表出力画面の説明図、(D)は『4.所見文書確認』用の所見文書確認画面の説明図である。
【図7】 図2の帳票の一部を構成する劣化度の分布の確認画面の説明図である。
【図8】 図2の帳票の一部を構成する劣化進展予想グラフの確認画面の説明図である。
【図9】 従来の高圧遮断機を年次点検した際の劣化判定後の評価表の説明図である。
【図10】 電気学会から提示されている高圧遮断機の減点評価に関する基準を示し、(A)は遮断機の取換基準の図表、(B)は図10(A)の取換基準の対象となる減点項目と減点数との関係を示す図表である。
【図11】 劣化判定例の図表である。
【符号の説明】
1 パーソナルコンピュータ(入力手段、算出手段)、2 帳票、3 プリンタ(出力手段)、11 タイトル欄、12 VCB/VCS劣化度の配点評価表記載欄、13 劣化度の分布表記載欄、14 劣化度の進展予測表記載欄、15残存寿命推定表記載欄、16 所見欄。

Claims (5)

  1. 高圧遮断機の現場での調査結果に基づき、オーバーホールの実施前と実施後の高圧遮断機の劣化度の配点評価を入力する入力手段と、
    該入力手段によって入力された劣化度の配点評価に基づいて残存寿命を算出する算出手段と、
    該算出手段によって算出された残存寿命を帳票として出力する出力手段と、を備え
    前記出力手段は、該算出手段により算出された、高圧遮断機の劣化度の配点評価についての統計的な確率分布を表示し、
    前記出力手段は、該算出手段により算出された、劣化度の評価点の稼動年数依存性の進展予想をグラフ化して表示し、
    予め設定された評価レベルの評価点のグラフ上の線と、前記稼動年数依存性の進展予想のグラフ上の線とが交差する年数から残存寿命を表示する、
    ことを特徴とする高圧遮断機の残存寿命評価装置。
  2. 前記入力手段に入力される項目毎の数値は、経年、損傷、異常、磨耗、及び欠陥の調査結果に基づく数値を合計したものであることを特徴とする請求項1に記載の高圧遮断機の残存寿命評価装置。
  3. 前記評価レベルの評価点は、更新実施レベルの評価点、及び更新計画レベルの評価点であることを特徴とする請求項1又は2に記載の高圧遮断機の残存寿命評価装置。
  4. 高圧遮断機の現場での調査結果に基づき、オーバーホールの実施前と実施後の高圧遮断機の劣化度の配点評価を入力する入力手段と、該入力手段によって入力された劣化度の配点評価に基づいて残存寿命を算出する算出手段と、該算出手段によって算出された残存寿命を帳票として出力する出力手段とを備えた高圧遮断機の残存寿命評価装置を用い、該算出手段により算出された、高圧遮断機の劣化度の配点評価についての統計的な確率分布が標記され、該算出手段により算出された、劣化度の評価点の稼動年数依存性の進展予想グラフが標記され、予め設定された評価レベルの評価点のグラフ上の線と、前記稼動年数依存性の進展予想のグラフ上の線とが交差する年数から残存寿命が算定されることを特徴とする高圧遮断機の残存寿命評価装置によって作成された帳票。
  5. 前記入力手段に入力される項目毎の数値は、経年、損傷、異常、磨耗、及び欠陥の調査結果に基づく数値を合計したものであり、前記評価レベルの評価点は、更新実施レベルの評価点、及び更新計画レベルの評価点であることを特徴とする請求項4に記載の高圧遮断機の残存寿命評価装置によって作成された帳票。
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