JP4201577B2 - Lid molding apparatus and resin lid molding method - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、密封容器の蓋成形装置、より詳しくは、冷間成形用樹脂シートを用いて作製される保形性を有する蓋の成形装置や、該成形装置を具備する蓋成形冠帽装置や、樹脂製蓋の成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、飲料容器、ヨーグルト容器、ポーション容器、カップ麺等の食品用容器や、使い捨てタイプの医療用品等を充填する合成樹脂製容器としては、引張り強さ、耐熱性、耐光性、成形性、表面光沢性に優れたスチレンホモポリマー等のいわゆる一般用ポリスチレン系樹脂(GPPS;General Purpose Polystyrene)や、GPPSにSBR、BR等のゴムを配合し、その脆さを改善した耐衝撃性ポリスチレン(HIPS;High Impact Polystyrene)が多用されている。このようなポリスチレン系樹脂容器の開口部に貼り合わせ密閉するための蓋材として、アルミニウム箔を基材とし、その表面に容器との接着のためのシーラント層等を設けたアルミニウム積層体が使用されている。このようなアルミニウム積層体から蓋の展開形に打ち抜かれた小片のアルミニウム蓋材が、端部が折り返されスカートが付いた形状に成形され、容器の開口部にシールされていた。このようなアルミニウム製蓋は、シール性に優れ、耐ピール性を有し、ピール時の安定性に優れ、容器の開口部に供給されるとき、静電気による付着が少なく枚葉供給性が良好であるため、常用されている。また、アルミニウム製蓋は、周縁部を折り曲げて成形されるスカートが設けられたとき、折り曲げられて変形された形態を維持する性質、いわゆる保形性に優れている。このため、充填された飲料を直接容器から飲用する場合に、容器の開口近傍の口に接触する部分が蓋の端部で被覆された状態が良好に保持され、容器の開口近傍の汚染を防止することができ、衛生上優れている上に、外観上も優れているため、従来から好適に用いられている。
【0003】
しかしながら、昨今、加工食品容器内に異物が混入する事故が多発しており、安全対策が課題となっているが、このようなアルミニウム製蓋を使用した容器においては、金属探知機が使用できないため、釘、ホッチキス針、成形品抜き刃の毀れた破片、ボルトやナット、針金、スプリング等の混入するおそれがある金属類の検出ができないという問題がある。また、これらのアルミニウム製蓋を有する容器は、アルミニウム製蓋とポリスチレン等の合成樹脂製容器本体をそれぞれ分別回収する必要があり、リサイクル性に劣るという欠点を有する。
【0004】
このような従来のアルミニウム製蓋の代替として、全体がプラスチックからなる蓋が提案され、例えば、高密度ポリエチレンとポリプロピレン系重合体からなる中心層と、この中心層の両側に高密度ポリエチレンからなる被覆層を設けた共押出フィルムの基材の両側に、耐熱性フィルムを積層した積層基材の下面に、シーラント層を設けた積層材料を、所定の形状に打ち抜いてなる蓋材が開示されている(特許文献1参照)。しかしながら、これらのプラスチック製蓋は容器の端部と接着され、接着面の外周部分が折り返されずに接着面からそのまま延長された平坦な形態となっており、容器に充填された飲料を直接容器から飲用する場合には、衛生上問題があった。また、容器がGPPSや、HIPS等のポリスチレン系樹脂製の場合、蓋と容器本体の材質が異なるものとなり、廃棄する際に蓋と容器の分別が必要であった。
【0005】
上記アルミニウム製蓋の成形は、一対のフォーマ(雄金型)と成形ダイス(雌金型)の間にアルミニウム箔材シートを挟み、該シートを成形ダイスに対してフォーマで押し込み、高速でプレスすることによって、アルミニウム製の包材シートを塑性変形させ賦型させる、いわゆるプレス成形方法により行う、いわゆる冷間成形法によって行われており、成形されたアルミニウム製蓋はその変形を保持する保形性を有するが、プラスチック製蓋の場合は、応力が付加されたとき、分子の形状変化は熱力学的な挙動に強く支配されるため、ガラス転移点未満の温度のプレス成形では形状が復元する傾向が強い。このため、成形加工直後の離型時においては弾性回復して成形精度が得られず、加工後の経時的な変化も相俟って、ガラス転移点未満における冷間成形では、金型形状に忠実に端部が折り曲げられた状態が維持される保形性を有するプラスチック製蓋は得られていなかった。また、冷間成形による蓋の保形性を得るため、蓋材として厚いシートを用いたり、硬い材質を使用するという試みがなされてはいたが、満足な保形性を有する蓋は得られないばかりか、ピール性が悪化するという不都合が生じていた。
【0006】
そこで、熱可塑性樹脂二軸延伸フィルムと無延伸低温接着性樹脂フィルムとからなる積層フィルムを用い、無延伸低温接着剤性樹脂が内側になるように低温加熱して蓋状に予備成形し、該予備成形品を容器のフランジ上に載置して熱収縮させることによって容器口部を蓋状に密着シールさせる方法が提案されている(特許文献2参照)。しかしながら、この方法は加熱によって樹脂を塑性変形させるものであり、樹脂の加熱及び冷却機構を必須とするものである。そのため、蓋成形装置及び冠帽装置の大型化・複雑化・低速化等の不都合が生じていた。また、このような成形装置は、一般的に容器に飲料等を充填する充填装置と連続工程となっているが、成形及び充填シール工程のラインでトラブルが生じたとき、樹脂を加熱して容器の蓋を成形するという前記の方法では、加熱ゾーン内に溜まった成形用樹脂フィルムを総て廃棄しなければならないという不都合があり、かかる加熱状態となることを回避するためには加熱装置を待避させる手段が別途必要であった。また、装置の駆動時には、一定温度に昇温するのに時間を要し、容器材料シート及び時間のロスが避けられないという問題もあった。
【0007】
その他、剣山状治具の先端を樹脂フィルムのガラス転移点以上かつ軟化点以下の温度に加熱し、この加熱された剣山状治具による押打、押し付け動作により行う樹脂フィルムの塑性変形方法(特許文献3参照)や、シート状に連続的に押出成形により予備成形されたゴムあるいは樹脂材料に加熱しながら応力を加え塑性変形させた塑性変形加工品(特許文献4参照)が開示されているが、いずれも加熱工程を必要とするもので、前記問題点が解決されたものではなかった。また、帯状金属板から形成されるインサートの形成工程と、インサートを芯材として、ゴム又は樹脂を共押出して被覆することにより被覆帯状体を成形する押出成形工程と、被覆帯状体を所定形状に塑性変形させてウエザストリップを成形する塑性変形工程等を備えたウエザストリップの製造方法(特許文献5参照)が開示されているが、この発明は金属体が芯材となっている樹脂の塑性変形であって、金属を含まない樹脂シートのみをいわゆる冷間成形して得られる加工品や、その製造方法に関するものではなかった。
【0008】
【特許文献1】
特開平11−10810号公報
【特許文献2】
特公昭56−57603号公報
【特許文献3】
特開2001−76581号公報
【特許文献4】
特開2000−135744号公報
【特許文献5】
特開平5−237904号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、樹脂製の包材シートを加工して保形性を有する蓋を作製することができる蓋成形装置、特に、加熱機構を備えていない蓋成形装置や、保形性を有する樹脂製蓋の成形方法等を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、アルミニウム製蓋を製造する加熱機構を備えていない従前の蓋成形装置、すなわち冷間成形可能な蓋成形装置を用いることを基本コンセプトとして、保形性を有し、衛生面や外観上優れ、充填物の漏洩を防止し、金属異物の検査に金属探知機を使用することを可能とし、しかも、容器と同一の材質で構成することにより、ポリスチレン製容器との分別処理が不要となってリサイクル性を向上する、開蓋時のピール性に優れ、容器内の充填物の変質・劣化を防止することができるポリスチレン樹脂製の蓋の成形装置の開発に着手した。その結果、雌金型である成形ダイスの内周面に複数の溝を設けると、保形性に優れ、実用に供しうる蓋が製造できることを見い出した。また、前記成型ダイスの内周面の溝を雄型であるフォーマの嵌入方向と平行に設けたり、成形ダイスの内周面にニッケルボロン等の表面処理を施すと、フォーマの摺動性がよくなり、成形時における蓋の破損等を防止できることを見い出した。さらに、成形ダイスとフォーマとの間隙を、包材シートの厚さに対して4.0倍以下となるように調整すると、より保形性が向上することを見い出した。本発明はこれら上記の知見に基づいて完成するに至ったものである。
【0011】
すなわち本発明は、シート状包材から1又は2以上の蓋材を打ち抜く蓋材打抜き手段と、該蓋材打抜き手段によって打ち抜かれた蓋材を成形するための成形ダイス及びフォーマを有する蓋成形手段とを備え、前記成形ダイスの内周面に複数の溝若しくは突起、及び/又は、フォーマの外周面に複数の溝若しくは突起が設けられていることを特徴とする冷間成形用樹脂シートから樹脂製蓋を冷間成形するときに用いられる蓋成形装置(請求項1)や、蓋材を成形するための成形ダイス及びフォーマを有する蓋成形手段を備え、前記成形ダイスの内周面に複数の溝若しくは突起、及び/又は、フォーマの外周面に複数の溝若しくは突起が設けられていることを特徴とする冷間成形用樹脂シートから樹脂製蓋を冷間成形するときに用いられる蓋成形装置(請求項2)や、成形ダイスの内周面に設けられた溝若しくは突起、及び/又は、フォーマの外周面に設けられた溝若しくは突起が、フォーマの嵌入方向と平行に設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の蓋成形装置(請求項3)や、成形ダイスの内周面に複数の溝が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の蓋成形装置(請求項4)や、成形ダイスの内周面に設けられた溝の断面形状が、円弧状であることを特徴とする請求項4に記載の蓋成形装置(請求項5)や、成形ダイスの内周面に表面処理が施されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の蓋成形装置(請求項6)や、成形ダイスの内周面及び口部に表面処理が施されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載の蓋成形装置(請求項7)や、表面処理がニッケルボロン処理であることを特徴とする請求項6又は7記載の蓋成形装置(請求項8)や、成形ダイスとフォーマとの間隙が、シート状包材の厚さに対し、4.0倍以下に調整されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載の蓋成形装置(請求項9)に関する。
【0012】
また本発明は、シート状包材から1又は2以上の蓋材を打ち抜く蓋材打抜き手段と、該蓋材打抜き手段によって打ち抜かれた蓋材を成形するための成形ダイス及びフォーマを有する蓋成形手段とを備え、前記成形ダイスの内周面に複数の溝若しくは突起、及び/又は、フォーマの外周面に複数の溝若しくは突起が設けられ、成形ダイスの内周面にはニッケルボロン表面処理が施されていることを特徴とする蓋成形装置(請求項10)や、蓋材を成形するための成形ダイス及びフォーマを有する蓋成形手段を備え、前記成形ダイスの内周面に複数の溝若しくは突起、及び/又は、フォーマの外周面に複数の溝若しくは突起が設けられ、成形ダイスの内周面にはニッケルボロン表面処理が施されていることを特徴とする蓋成形装置(請求項11)や、冷間成形用樹脂シートから1又は2以上の蓋材を打ち抜き、蓋材を打ち抜いた直後に、該包材を成形ダイスの口部に当接した状態でフォーマを前進させて成形ダイス内に嵌入させ、フォーマと成形ダイスとの隙間に蓋のスカート部分を形成させる、前記打ち抜かれた蓋材を蓋状に成形する方法であって、蓋のスカート部分に襞を誘導しながら蓋状に成形することを特徴とする樹脂製蓋の成形方法(請求項12)や、成形ダイスの内周面に設けられた複数の溝若しくは突起、及び/又は、フォーマの外周面に設けられた複数の溝若しくは突起により、蓋のスカート部分に襞を誘導しながら蓋状に成形することを特徴とする請求項12記載の樹脂製蓋の成形方法(請求項13)や、成形ダイスの内周面に設けられた複数の溝により、蓋のスカート部分に襞を誘導しながら蓋状に成形することを特徴とする請求項13記載の樹脂製蓋の成形方法(請求項14)に関する。
【0013】
さらに本発明は、リールに巻かれたシート状包材を巻戻す巻戻し用ピンチロールと、巻戻された前記シート状包材を間欠的に給送する間欠送り用ピンチロールとを備えた巻戻し給送機構と、給送されたシート状包材から1又は2以上の蓋材を打ち抜く蓋材打抜き手段と、該蓋材打抜き手段によって打ち抜かれた蓋材を成形するための成形ダイス及びフォーマを有する蓋成形手段であって、前記成形ダイスの内周面に複数の溝若しくは突起、及び/又は、フォーマの外周面に複数の溝若しくは突起が設けられている、冷間成形用樹脂シートから樹脂製蓋を冷間成形するときに用いられる蓋成形手段とを備えた打抜き成形機構と、成形された蓋を給送する蓋給送手段と、前記蓋を容器本体に冠着する冠着手段とを備えた冠帽機構とが具備されていることを特徴とする蓋成形冠帽装置(請求項15)に関する。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の蓋成形装置としては、蓋材を成形するための成形ダイス及びフォーマを有する蓋成形手段を備え、前記成形ダイスの内周面に複数の溝若しくは突起、及び/又は、フォーマの外周面に複数の溝若しくは突起が設けられていることを特徴とする蓋成形装置であれば特に制限されるものではないが、装置の高速化、構造の簡素化等の面から、シート状包材から1又は2以上の蓋材を打ち抜く蓋材打抜き手段と、該蓋材打抜き手段によって打ち抜かれた蓋材を成形するための成形ダイス及びフォーマを有する蓋成形手段とを備え、前記成形ダイスの内周面に複数の溝若しくは突起、及び/又は、フォーマの外周面に複数の溝若しくは突起が設けられている蓋成形装置とすることが好ましく、さらに、成形ダイスの内周面に複数の溝が設けられているものが、従前の成形ダイス及びフォーマを有する蓋成形手段から、簡便かつ低加工コストで作製しうる面で好ましい。以下、図面を適宜参照しながら、成形ダイスの内周面に複数の溝が設けられているタイプの本発明の蓋成形装置を中心に説明する。なお、図中、1は本発明の蓋成形装置、2は可動刃、3は固定刃、4はシート状包材の押え部材、41はスプリング、42はフランジ部、5はフォーマ、6はフォーマ往復動操作用ロッド、7は成形ダイス、71は成形ダイスの内周面、72は成形ダイス口部、73は成形ダイス内周面に設けられた溝、8は蓋押戻し用ピストン、81はスプリング、82はロッド、9はリール、10は巻戻し用ピンチロール、11は間欠送り用ピンチロール、12は打抜き成形機構、13は蓋給送手段、14は冠帽機構、Mはシート状包材、Bは容器本体、Cは成形された蓋、C1は蓋の平坦部、C2はスカート部、C3は蓋の折曲げ部を示している。
【0015】
図1には、可動刃2と固定刃3とシート状包材の押え部材4とを備えた、シート状包材Mから1又は2以上の蓋材を打ち抜く蓋材打抜き手段と、その内周面71に複数の溝73が設けられている成形ダイス7と、成形ダイス7内に設けられた蓋押戻し用ピストン8と、フォーマ往復動操作用ロッド6の端部に形成されたフォーマ5を有する蓋成形手段とを備えた、本発明の蓋成形装置の断面図が示されている。シート状の包材Mが上方から下方に間欠的に給送され、打ち抜かれる部分が成形ダイス7に相当する位置に至ると、可動刃2が前進し、固定刃3と協働してシート状包材Mから1又は2以上の蓋材が打ち抜かれる。このとき、フォーマ5の先端面は包材Mに接するまで前進しており、打抜き後さらに所定位置まで前進して蓋押戻し用ピストン8を押す。フォーマ5の前進に伴い蓋押戻し用ピストン8はスプリング81の力に抗して後退するので、成形ダイス7の内径より外側の蓋材部分(蓋Cのスカート部C2を形成する部分)が折り曲げ部分C3で折り曲げられ、溝73が設けられた成形ダイス7の内周面71とフォーマ5の外周面との間で挟持された状態で摺動し、成形ダイス7の内周面71に設けられた複数の溝73により、蓋のスカート部分C2に襞が誘導されて、平坦部C1とスカート部C2とからなる蓋C(図2参照)に成形される。成形後、フォーマ5が後退して元の位置に復帰するに従い、ピストン8がスプリング81の反発力により前進して成形された蓋Cを押し戻す。押し戻された蓋Cは下方の蓋給送手段(シュート)に落とされ、冠帽手段へ給送される。このように、本発明の蓋成形装置は、加熱機構を備えていないもので、冷間成形によって樹脂製のシート状包材に塑性変形を生じさせ、蓋を成形できるものである。
【0016】
本発明の蓋成形装置は、成形手段を構成する成形ダイスの内周面に複数の溝若しくは突起、及び/又は、フォーマの外周面に複数の溝若しくは突起、好ましくは成形ダイスの内周面に複数の溝を設けることを大きな特徴とする(図3)。成形ダイスの内周面に設けられる複数の溝と突起は、基準面をどこに定めるかという意味からして相対的なものであり、また同様に、フォーマの外周面に設けられる複数の溝と突起も相対的なものである。そして、成形ダイス7の内周面とフォーマ5外周面との隙間に間隔の異なる複数の襞誘導用の部位を設けるという意味からすると、成形ダイスの内周面に設けられる複数の溝や突起と、フォーマの外周面に設けられる複数の溝や突起とは、これまた相対的なものとなる。なお、成形ダイスの内周面やフォーマの外周面に突起を設ける場合、突起先端部を断面円弧状に形成しておくことが好ましい。
【0017】
打抜かれた蓋材は、フォーマ5の外周縁部と成形ダイス7の内周縁部との間で折り曲げられ、平坦部C1とスカート部C2とからなる蓋Cに成形されるが、溝73等の襞誘導用の部位を設けておくと、折り曲げ部分C3に応力が集中し、塑性変形が生じ、折り曲げられて変形された形態を維持する性質、いわゆる保形性が向上する。また、成形ダイスの内周面やフォーマの外周面に設けられる溝や突起は、フォーマ5の摺動性の観点から、フォーマの嵌入方向(進退方向)と平行に設けることが好ましい。また、溝や突起の形状は特に制限されないが、蓋Cのスカート部C2に襞の形成をスムーズに誘導し、蓋Cの保形性をより良好なものとする上で、溝や突条は断面円弧状とするのが好ましい。特に、容器口部の形状が円形の場合には、断面円弧状の溝や突条を成形ダイスの内周面やフォーマの外周面に等間隔に設けると、蓋Cのスカート部C2に襞の形成をスムーズに誘導し、蓋Cの保形性がより良好なものとなるばかりか、フォーマ5の摺動性や蓋Cの外観もよく、特に好ましい。また、溝や突条の幅(大きさ)や長さは特に制限されず、蓋Cの大きさ、シート状包材Mの厚さ、シート状包材の素材等に応じて、適宜設定することができる。
【0018】
さらに、成形ダイス7の内周面71に表面処理を施すと、蓋材のスカート部C2の摺動性が向上して折り曲げ部分C3に無理なく応力が集中しやすくなり、塑性変形が生じて、保形性が向上する上に、打抜き成形加工中に発生する蓋の破損を抑制することができる。表面処理としては、硬質クロムメッキ、ニッケルボロンメッキ、カニゼンメッキ等挙げられるが、動摩擦係数が小さくなる表面処理が蓋材のスカート部C2の摺動性をさらに向上させる点で、ニッケルボロンメッキが好適である。この表面処理を行うと、蓋材のスカート部C2の摺動性が向上するだけでなく、成形蓋Cの成形ダイス7からの型離れ(離型性)も向上させることができる。また、表面処理を成形ダイス7の内周面71だけでなく、成形ダイス口部72に施すと、樹脂製のシート状包材Mの打抜き時に発生する樹脂の微粉が成形ダイス7に付着することを防止することができ、微粉付着による動摩擦係数の上昇を防止することができるばかりか、密封容器内の飲料等への微粉混入を防止できるので、衛生面からも好ましい。
【0019】
本発明における前記蓋成形手段としては、前記の成形ダイス(雌金型)とフォーマ(雄金型)とを備えていれば特に制限されず、図1に示すように、成形手段としてスプリング81を有する蓋押戻し用ピストンを具備すると、成形された蓋が自動的に成形ダイスから離型し、下方のシュートに落とされるので便利であるが、例えば、成形ダイスのフォーマと反対側端部に成形された蓋の吸引装置を設けることにより、あるいは、シート状包材を水平方向に移送させ、上方からフォーマを成形ダイス内の端部を越えて挿通することにより、蓋押戻し用ピストン8を不要とすることができる。また、かかる成形ダイスとフォーマとを備えた成形手段における成形ダイス7とフォーマ5との間隙としては、その最狭間隔がシート状包材Mの厚さに対し、4.0倍以下となるように調整することが好ましく、特に、1.3倍〜3.5倍以下となるように調整することが好ましい。成形ダイス7とフォーマ5との間隙が4.0倍以下であると、包材シートMが塑性変形され、保形性を有する樹脂製蓋を作製することがより一層容易となり、成形ダイス7とフォーマ5の間隙が包材Mの厚さに対し、1.3倍以上、特に1.5倍以上あると包材シートMが打抜き成形加工中に破損する可能性がより一層小さくなる。
【0020】
本発明における前記蓋材打抜き手段としては、シート状包材から1又は2以上の蓋材を打ち抜けるものであれば特に制限されないが、成形ダイス7の対向する位置に設けられた可動刃2と成形ダイス7の外周縁部に隣接して面高に設けられた固定刃3からなる打抜き手段を好適に例示できる。また、図1に示すように、シート状包材の押え部材4を、可動刃2の外周縁部を囲むようにスプリング41を介してフランジ部42に取り付けると、打抜き時においてシート状包材が動くのを防止でき、打抜き加工を安定して行うことができる。
【0021】
また、本発明の蓋成形装置1は、蓋成形冠帽装置の一部として有利に用いることができる。本発明の蓋成形冠帽装置としては、図4に示すようなリール9に巻かれたシート状包材Mを巻戻す巻戻し用ピンチロール10と、巻戻された前記シート状包材を間欠的に給送する間欠送り用ピンチロール11とを備えた巻戻し給送機構と、給送されたシート状包材から1又は2以上の蓋材を打ち抜く蓋材打抜き手段と、該蓋材打抜き手段によって打ち抜かれた蓋材を成形するための成形ダイス及びフォーマを有する蓋成形手段であって、前記成形ダイスの内周面に複数の溝若しくは突起、及び/又は、フォーマの外周面に複数の溝若しくは突起が設けられている蓋成形手段とを備えた打抜き成形機構12と、成形された蓋Cを給送する蓋給送手段13と、前記蓋Cを容器本体Bに冠着する冠着手段とを備えた冠帽機構14とが具備されていれば、特に制限されるものではなく、前記したように、打抜き成形機構12に加熱機構が備えられていないので蓋成形冠帽装置をコンパクトに構成することができる。
【0022】
次に、本発明の樹脂製蓋の成形方法としては、冷間成形用樹脂シートから1又は2以上の蓋材を打ち抜き、蓋材を打ち抜いた直後に、該包材を成形ダイスの口部に当接した状態でフォーマを前進させて成形ダイス内に嵌入させ、フォーマと成形ダイスとの隙間に蓋のスカート部分を形成させる、前記打ち抜かれた蓋材を蓋状に成形する方法であって、蓋のスカート部分に襞を誘導しながら蓋状に成形する方法であれば特に制限されるものではなく、上述の本発明の蓋成形装置が、冷間成形用樹脂シートから樹脂製蓋を冷間成形するときに特に有利に用いることができることから、通常、本発明の樹脂製蓋の成形方法には本発明の蓋成形装置が用いられ、成形ダイスの内周面に設けられた複数の溝若しくは突起、及び/又は、フォーマの外周面に設けられた複数の溝若しくは突起により、好ましくは成形ダイスの内周面に設けられた複数の溝により、蓋のスカート部分に襞を誘導しながら蓋状に成形することができる。したがって、本発明の樹脂製蓋としては、上記本発明の成形方法や本発明の蓋成形装置を用いることにより得られるものであればどのようなものでもよい。以下、本発明の樹脂製蓋の成形方法で用いられ、また、本発明の蓋成形装置におけるシート状包材の好適例として挙げられている冷間成形用樹脂シート(特願2002−222268参照)について詳述する。
【0023】
冷間成形用樹脂シートは、樹脂成形品(容器本体等)に固着する本発明の樹脂製蓋の作製に使用され、基材層(単層体)又は機能層が積層された基材層(積層体)からなる樹脂シートで、樹脂製蓋に保形性を付与しうる冷間成形用樹脂シートであれば特に限定されるものではなく、基材層のみで構成される単層構造であっても、また、かかる基材層の両面又は一方の片面に機能層が積層された積層構造であってもよく、前記機能層としては、接着機能を有するシーラント層、帯電防止機能を有する帯電防止層、ガス浸透遮断機能を有するバリア層、表示機能を有する印刷層、印刷層の保護機能を有する保護層などを挙げることができる。
【0024】
冷間成形用樹脂シートの基材層は、シートの冷間成形による塑性変形によって保形性を有する二次加工品を成形することを可能とする冷間成形性を有する層であり、かかる基材層の材質としては、特に制限されるものではなく、例えば、PS(ポリスチレン)樹脂、AS(スチレン−アクリロニトリル共重合体)樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)系樹脂、AXS(アクリロニトリルとスチレン成分を有するターポリマー)樹脂等のPS系樹脂や、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂等のPET系樹脂や、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)樹脂、EVOH(エチレン−ビニルアルコール共重合体)樹脂等のポリエチレン系樹脂や、ポリプロピレン系樹脂、その他のポリオレフィン系樹脂や、ポリアセタール系樹脂や、ポリカーボネート樹脂等を含有するものを例示することができ、これらの1種又は2種以上を含有するものであってもよい。これらのうち、PS系樹脂、ABS系樹脂、PET系樹脂を含有するものが好ましいが、樹脂成形品と同種の樹脂を主成分として含有することが、リサイクル性を向上することができるため特に好ましく、樹脂成形品がポリスチレン系樹脂、特に、耐衝撃性ポリスチレン系樹脂を主成分とする場合は、これと同種のポリスチレン系樹脂、耐衝撃性ポリスチレン系樹脂を主成分として含有することがより好ましい。また、これらの樹脂には、適宜、可塑剤、安定剤、難燃剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、着色剤、帯電防止剤等の添加剤や、強化剤、充填剤等の副資材添加剤が加えられていてもよい。
【0025】
冷間成形用樹脂シートの基材層に含有される上記ポリスチレン系樹脂としては、いわゆる一般用ポリスチレン系樹脂や、ゴム変性ポリスチレン系樹脂や、これらの混合物を挙げることができるが、これらの中でも、ゴム変性ポリスチレン系樹脂が好ましく、ゴム変性ポリスチレン系樹脂の中でも耐衝撃性ポリスチレン系樹脂が好ましく、特に耐衝撃性ポリスチレン系樹脂にスチレン−ブタジエン共重合体を所定の割合で混合・混練したものがより好ましい。
【0026】
上記一般用ポリスチレン系樹脂は、GPPSとも呼ばれ、通常はスチレンホモポリマーであるが、基材層に用いられる樹脂としてはスチレンホモポリマーに限定されるものではない。かかる一般用ポリスチレン系樹脂のスチレン系モノマーとしては、スチレンの他、アルキル基、フェニル基等の置換基を1又は複数有するスチレンを挙げることができる。かかるスチレンモノマーとして、具体的には、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、α−n−プロピルスチレン、α−イソプロピルスチレン、α−n−ブチルスチレン、α−t−ブチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレン、o−イソプロピルスチレン、m−イソプロピルスチレン、p−イソプロピルスチレン、o−t−ブチルスチレン、m−t−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン等のアルキル置換スチレンを例示することができ、ポリスチレン系樹脂としては、これらのモノマーの単独ポリマーや、又は2種以上の共重合体であってもよく、共重合体としてはランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等いずれのものであってもよい。
【0027】
また、上記ゴム変性ポリスチレン系樹脂としては、合成ゴムをポリスチレンに配合したいわゆる耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)と呼ばれるものであればどのようなものでもよく、その配合方法も、ゴムとポリスチレン、すなわちポリマー同士を機械的にブレンドするか、あるいは両者をラテックス状で混合する方法や、スチレンモノマーにゴムを溶解して重合させる方法等いずれの方法によってもよいが、ゴム状重合体の存在下にスチレン系モノマーを重合する方法が好ましい。このようなゴム状重合体の存在下にスチレン系モノマーを重合する方法により得られる耐衝撃性ポリスチレンは、ゴムにポリスチレンの側鎖がついたグラフト共重合体であり、かかる耐衝撃性ポリスチレンはマトリクスを形成するポリスチレン中に軟質成分粒子が分散して存在する構造を有し、軟質成分粒子としては、一般にサラミ構造又は単一オクルージョン構造と呼ばれるゴム状重合体にポリスチレンがオクルードされた構造を有するものが好ましいが、これらに限定されるものではない。また、スチレン系モノマーとしては、上記のGPPSと同様のスチレン系モノマーを例示することができ、ゴム状重合体としては、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン等を例示することができ、中でも、スチレン−ブタジエン共重合体が特に好ましい。かかるスチレン−ブタジエン共重合体としては、SBR系の熱可塑性ゴムを挙げることができ、SB又はSBSの構造をもつスチレン−ブタジエンブロック共重合体、又はこれらを完全又は部分水素添加したSEBS等も用いることができる。
【0028】
基材層に含有されるゴム変性ポリスチレン系樹脂として、耐衝撃性ポリスチレン単独、又は、耐衝撃性ポリスチレンとスチレン−ブタジエン共重合体とからなる組成物、中でも、耐衝撃性ポリスチレン100〜70重量%とスチレン−ブタジエン共重合体0〜30重量%とからなる組成物、特に、ゴム状重合体の存在下にスチレン系モノマーを重合して得られ、マトリクスの重量平均分子量が15万〜30万であって、スチレン含量が82〜94重量%、ゴム含量が6〜15重量%、流動パラフィン量が0〜3.0重量%である耐衝撃性ポリスチレン(以下、「耐衝撃性ポリスチレン(A)」という)100〜70重量%と、スチレン含量が30〜90重量%、ブタジエン含量が70〜10重量%であるスチレン−ブタジエン共重合体(以下、「スチレン−ブタジエン共重合体(B)」という)0〜30重量%とからなる組成物を含有するものは、シートの冷間成形による塑性変形を可能とし、シートの冷間成形により得られる二次成形加工品(樹脂製蓋)が優れた耐衝撃性と保形性とを兼備することから特に好ましい。
【0029】
上記耐衝撃性ポリスチレン(A)のゴム含量が6重量%以上、好ましくは9重量%以上であれば、冷間成形時にシートが破断することがなく、ゴム含量が15重量%以下であれば、冷間成形によりシートが一層塑性変形し易くなり、得られる二次成形加工品が充分な保形性を有するものとなることから好ましい。また、耐衝撃性ポリスチレンのゴム量は、製造時に使用したゴム量から計算する方法、あるいは、既知のゴム量を含有する耐衝撃性ポリスチレンを標準サンプルとして、赤外吸収スペクトル(IR)法により検量線を作成して、評価する方法によって求めることができる。
【0030】
また上記耐衝撃性ポリスチレン(A)の流動パラフィンの含量が、3.0重量%以下、好ましくは2.0重量%以下であれば、冷間成形によりシートが一層塑性変形し易くなり、得られる二次成形加工品が充分な保形性を有するものとなることから好ましい。かかる流動パラフィンとしては、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等のシクロパラフィンなどを具体的に例示することができるが、食品包装材料に使用可能な白色鉱油(アルキルナフテン炭化水素の混合物で平均重量分子量300〜600程度の鉱油)を好適に例示することができる。
【0031】
上記耐衝撃性ポリスチレン(A)の中でも、マトリクスの重量平均分子量が15万〜30万、特に20万〜25万の範囲のもが好ましく、マトリクスの重量平均分子量が15万以上であれば、冷間成形されて得られる二次成形加工品が、より適切な強度を有する樹脂製蓋となり、30万以下であれば、冷間成形によりシートが一層塑性変形し易くなり、得られる二次成形加工品が充分な保形性を有するものとなることから好ましい。上記耐衝撃性ポリスチレン(A)のマトリクスの分子量は、次の方法により測定することができる。すなわち、耐衝撃性ポリスチレン1gをメチルエチルケトン/メタノール混合溶媒(20/3体積比)30mlに溶解させる。次に遠心分離でマトリクス部分と不溶成分である軟質成分粒子とを分離し、不溶成分以外の上澄み液をデカンテーションにより取り出し、それをメタノール約500mlに攪拌しながら徐々に入れ、ポリマー部分を沈殿させる。ポリマー部分をろ過分別し、乾燥によりメタノールを除去し、得られた乾燥サンプルを濃度が2mg/mlになるようにテトラヒドロフランに溶解させた溶解液をゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)を用いてマトリクスの分子量を測定する。使用するGPCは検出器として示差屈折率計(RI検出器)を備えたものとし、分子量は市販の単分散ポリスチレンを用いて求めた検量線によって算出することができる。
【0032】
また、上記耐衝撃性ポリスチレン(A)の中でも、含有される軟質成分粒子の膨潤度が30以下のものが好ましい。軟質成分粒子の膨潤度が30以下であれば、冷間成形によりシートが一層塑性変形し易くなり、得られる二次成形加工品が充分な保形性を有するものとなる。上記膨潤度は次の方法により測定することができる。すなわち、耐衝撃性ポリスチレン0.4gを18mlのトルエンに溶解し、2時間以上放置する。得られたトルエン溶液を遠心分離機(4500rpm×2時間)にかけ、不溶分を分離する。上澄み液を捨て、不溶分を秤量し、その重量をaとする。次に、該不溶分を真空乾燥機にて乾燥し、乾燥後の重量をbとする。膨潤度はa/bにより求めることができる。
【0033】
さらに、上記耐衝撃性ポリスチレン(A)の中でも、含有される軟質成分粒子の平均粒子径が0.5〜10μm、特に1〜5μmのものが好ましい。0.5μm以上、好ましくは1μm以上であれば、シートの冷間成形時にシートが破断することがなく、10μm以下、好ましくは5μm以下であれば、冷間成形によりシートが一層塑性変形し易くなり、得られる二次成形加工品が充分な保形性を有するものとなる。上記軟質成分粒子の平均粒子径は次の方法により測定することができる。すなわち、耐衝撃性ポリスチレンをメチルエチルケトンに濃度が約1%となるように溶解させる。この試料溶液をレーザー回折式粒度分布測定装置(島津製作所株式会社製 SALD1100)を用いてレーザー光を照射し、発生した回折光及び散乱光の像を検出し、像のパターンと強度により粒子の大きさ及び量を計算する。平均粒子径は積算体積分布において、50%の粒子径を用いることができる。
【0034】
他方、上記スチレン−ブタジエン共重合体(B)の中でも、スチレンの含量が30〜90重量%、ブタジエンの含量が10〜70重量%のものが、より優れた保形性と耐衝撃性とを付加しうる点で好ましい。
【0035】
本発明で用いられる樹脂シートにおける基材層には、必要に応じて、各種添加剤、例えば酸化防止剤、可塑剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、離型剤、難燃剤、難燃助剤、顔料、染料、カーボンブラック、帯電防止剤などの添加剤を配合することや、基材層の性能を損なわない範囲で、有機系微粒子や無機系微粒子を添加することもできる。また、樹脂シートにおける基材層の厚さは、特に制限されるものではないが、例えば、開口容器等の樹脂成形品との間において剥離が必要となる本発明の樹脂製蓋を作製するポリスチレン系樹脂シートの場合、50μm〜1mmの範囲が好ましい。
【0036】
本発明で用いられる樹脂シートにおける基材層の一方の片面又は両面に積層される機能層は、接着性、帯電防止性、耐磨耗性、美観性、耐候性、耐ガスバリア性等を向上させる種々の機能を付与するために設けられ、例えば、シーラント層、帯電防止層、印刷層、バリア層等を挙げることができる。機能層は各機能をそれぞれ有する多層で構成されるものであっても、また、複数の機能を兼備する一層で構成されるものであってもよく、これらの機能層を備えた樹脂シートとして、例えば、基材層の両面又は一方の片面にシーラント層が積層されたもの、基材層の表裏にシーラント層と帯電防止層とがそれぞれ積層されたもの、基材層の一方の面にシーラント層が積層され、他方の面に印刷層、帯電防止層が順次設けられたもの、更に、シーラント層と基材層との間にバリア層が積層されたもの等を例示することができる。また、これらの機能層には、必要に応じて、適宜酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、難燃剤、ミネラルオイル、外潤剤等の添加剤を配合してもよく、本性能を損なわない範囲で、有機系微粒子や無機系微粒子を添加することもできる。
【0037】
上記シーラント層や帯電防止層等の機能層の作製方法としては、各機能に応じた成分、例えば接着成分や帯電防止剤等を含有する塗布液を基材層の片面あるいは両面に塗布し、乾燥する方法や、これらの成分を樹脂原料に混練しフィルムを作製し、これをラミネートする方法等が挙げられる。塗布方法としてはロールコーター、ナイフコーター、グラビアナイフコーター、噴霧等の方法を採用することができ、予め基材層表面をコロナ放電処理法、オゾン処理法、プラズマ処理法等で改質してもよい。また、ラミネート用機能性フィルムの場合、基材層と同種の樹脂を含有するものが好ましく、例えば基材層が上述のポリスチレン系樹脂を含有する場合、GPPS及び/又はスチレン−ブタジエン共重合体を含有するものが好ましい。
【0038】
上記機能層としてのシーラント層は、樹脂シートから成形される本発明の樹脂製蓋と樹脂成形品(容器本体等)との固着強度を調整するために、基材層の両面又は片面に直接的又は間接的に積層される。樹脂成形品と本発明の樹脂製蓋間において指で剥離する必要がある場合等、固着強度の調整を図る必要がある場合には、シーラント層を設けることが好ましいが、樹脂成形品と本発明の樹脂製蓋とが同種の樹脂から作製され、高い固着強度が好ましい樹脂製蓋の場合など、固着強度の調整を図る必要がない場合には、とりわけ設けなくてもよい。シーラント層の構成成分やその厚み等は、シーラント層を介して固着される本発明の樹脂製蓋と樹脂成形品の成分やその固着方法(例えば、物理的熱融着や化学的接着等)に応じて適宜選択することができる。化学的接着における接着剤成分としては、澱粉、にかわ、デキストリン、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂等のビニル系ポリマー、天然ゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム等のゴム、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル、ポリウレタン、ポリイミド等を挙げることができるが、かかる接着剤成分の塗布により形成したシーラント層による化学的接着よりも、固着部位を調節する必要がないラミネート用シーラントフィルムによる物理的熱融着が好ましい。また、一般にシーラント層の厚さとしては、10〜50μmの範囲にあることが好ましい。
【0039】
ラミネート用シーラントフィルムにより固着する場合、例えば、ポリスチレン系樹脂を主成分として含有する樹脂成形品と本発明の樹脂製蓋を超音波溶接する場合におけるシーラント層としては、基材層と同種の樹脂を主成分として含有するシーラントフィルムを好適に例示することができ、樹脂成形品や基材層と同種のポリスチレン系樹脂に他の熱可塑性樹脂を混合させると、その混合量により剥離強度を調節することができる。また、熱可塑性エラストマーやエチレン系共重合体等の粘着性に優れるものを主体としたシーラントフィルムを好適に例示することができる。上記エチレン系共重合体としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−不飽和カルボン酸エステル共重合体等を挙げることができる。シーラント層には、必要に応じて、各種添加成分、例えば酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、難燃剤、難燃助剤、帯電防止剤、顔料、カーボンブラック、ミネラルオイル、外潤剤等の添加剤を配合することができる。また、シール機能を損なわない範囲で、有機系微粒子や無機系微粒子を添加することもできる。
【0040】
かかるシーラント層と基材層との接着強度は、3N/15mm幅以上、特に5〜8N/15mm幅が好ましい。かかるシーラント層と基材層との接着強度が3N/15mm幅以上であれば、樹脂成形品に固着された本発明の樹脂製蓋を指で剥離するとき、シーラント層と基材層間のデラミネーションの発生を抑制することができ、樹脂成形品と蓋との間において剥離され、基材層とシーラント層との間におけるデラミネーションに起因するシーラント層の裂片が樹脂成形品に付着して残存することを回避することができ、5〜8N/15mm幅以上であればより顕著な効果が得られる。接着強度は、JIS−K6854に準拠した次の方法により測定することができる。すなわち、引張試験機を用いて、基材層とシーラント層のそれぞれの未接着部分をチャックで挟み、両層の開度を180°として、引張速度300mm/分で引張り、そのときの荷重を測定する。その荷重を接着幅15mmあたりに換算することにより、接着強度を求めることができる。また、樹脂成形品と樹脂製蓋間とのより一層良好な剥離性が要求される場合は、快適なピール性を得るために、機能層の可撓性を基材層のそれより大きく、硬度を基材層のそれより小さくすることが好ましい。
【0041】
上記機能層としての帯電防止層は、摩擦帯電を抑制し樹脂シートから本発明の樹脂製蓋の連続成形を可能とするために設けられる。かかる帯電防止層は、通常、上記シーラント層の積層面と反対側表面に、基材層に対して直接的又は間接的に積層される。かかる機能層が備えられたシートは、連続冷間成形を行う場合、金型部において、シートと金型が摩擦され本発明の樹脂製蓋が著しく帯電し、その結果、得られた樹脂製蓋が金型に付着して離型されず次に供給されるシート等と樹脂製蓋が重なったり、金型周辺部やシュター部分に帯電付着したり、成形直後の樹脂製蓋が宙を舞うこと等により、本発明の樹脂製蓋の取出し・送りが困難で搬送が不可能となることを防止することができる。このような樹脂製蓋の帯電は、シートの表面の導電性を改良すること、及び/又は、シート表面の滑り性をよくすることにより防止することができる。導電性の改良として、JIS−K6911に準拠して測定したシート表面の表面固有抵抗値を106〜1014Ωとすることが好ましく、また、滑り性をよくすることとして、JIS−K7125に準拠し測定したシート表面の静摩擦係数を0.1〜0.4とすることが好ましい。
【0042】
シート表面の表面固有抵抗値を106〜1014Ωとするには、例えば、帯電防止層として、帯電防止剤や防曇剤等の界面活性剤、親水性高分子等の導電性物質をシートの表面に塗布して作製するか、あるいは、帯電防止剤や防曇剤等を樹脂に練り込んでシートとして作製することができる。例えば、ポリスチレン系樹脂シートの場合、ポリスチレン系樹脂の基材層表面に導電性物質等を塗布して帯電防止層を形成する場合は、塗布量は20〜500mg/m2の範囲が好ましく、ポリスチレン系樹脂シートの表面固有抵抗値が1014Ωより大きいと、前記のように、連続成形時の摩擦帯電が著しく、樹脂製蓋が金型部に付着し、取り出し・送りが困難となる可能性がある。また、シート表面の静摩擦係数を0.1〜0.4とするには、例えば、機能層として、ポリシロキサン樹脂等の表面滑性剤をシートの表面に塗布して作製するか、表面滑性剤等を樹脂に練り込んでシートとして作製することができる。機能層の作製にあたり、ポリシロキサン樹脂はオイルであっても水性エマルジョンのどちらの形態でも使用でき、塗布する場合は0.1〜50mg/m2の範囲の塗布量が好ましい。なお、前記のように、帯電防止剤や表面滑性剤等を基材層の原料樹脂に直接練り込むことにより、所定の表面固有抵抗値や静摩擦係数を有する帯電防止効果を備えた帯電防止層に代えることができる。
【0043】
上記機能層としての印刷層は、本発明の樹脂製蓋の商品表示や、表面装飾のために設けられ、基材層の表面に設けられるものであっても、基材層に積層される他の機能層との間に設けられるものであってもよいが、基材層の両面又は一方の片面に他の機能層を有する場合は、基材層と他の機能層との間に設けることが、冷間成形時のシートと金型等との摩擦による印刷面の脱落・損傷がなく好ましい。印刷層の形成方法としては、基材層の表面に印刷を施すことにより形成する方法や、基材層の表面に施された印刷面上に他の機能層を積層することにより形成する方法や、フィルムとして作製された他の機能層の裏面に印刷を施し印刷層をも兼用させ、この印刷層兼用フィルムを印刷面が基材層に接触するように積層して形成する方法や、また、別途フィルムに印刷を施したものを印刷層とし、このフィルムを基材層と他の機能層との間にラミネートして形成する方法等が挙げられる。また、印刷層は金属光沢を加飾したものであってもよい。
【0044】
上記機能層としてのバリア層は、シートに光やガス等に対する耐候性、ガスバリア性等を付与し、シートから成形される加工品が容器やその蓋、包装材等の場合、その収納物の変質を防止するため、保香性機能や、水蒸気・有害ガスの透過防止機能を付加するために設けられる。バリア層は、通常、ガス不透過性のフィルムとして作製され、基材層の表面や、基材層の両面又は一方の片面に他の機能層が設けられる場合は、他の機能層と基材層との間、例えば、シーラント層と基材層との間に設けられる。上記ガス不透過性のフィルムとしては、基材層を構成する樹脂成分を含む樹脂から作製される樹脂フィルムが好ましく、必要に応じて、紫外線吸収剤等を含有させることもできる。かかるバリア層を形成するガス不透過性のフィルムの厚さは、通常10〜100μmの範囲のものである。
【0045】
ところで、前記のように、冷間成形用樹脂シートには、加熱することなく通常室温で、雌金型に対して雄金型で押し込み、高速でプレスすることにより、型付け、曲げ、剪断、絞り等の塑性変形を伴う冷間成形加工が施されるが、このときの樹脂シートの塑性変形をモデル的に評価する手法として、室温における高速衝撃試験が有効であると考えられ、かかる観点からして、冷間成形用樹脂シートは、ASTM−D3763に準拠した落錘衝撃試験方法で測定した際の伝播エネルギーや最大荷重時変位が特定の値を有することが好ましい。
【0046】
例えば、冷間成形用シートがポリスチレン系樹脂を含有する場合、ASTM−D3763に準拠した落錘衝撃試験方法で測定した150μm厚みシートにおける伝播エネルギーが、0.015J以上、特に0.02J以上であることが好ましい。伝播エネルギーが0.015J以上であれば、シート材料が破断することなく十分に塑性変形し得られる本発明の樹脂製蓋が均一な形状となり保形性を有するものとなり、0.02J以上であればかかる効果がより顕著なものとなる。ここで、落錘衝撃試験の伝播エネルギーとは、落錘衝撃試験で得られる破壊に要する全吸収エネルギーのうち、最大荷重時変位から破断時変位までの間の吸収エネルギーのことである。なお、落錘衝撃で得られた測定値は、ホルダーはφ45mm、撃芯はφ13mmの錘型を用い、撃芯の落下速度5.0M/secで測定した値である。
【0047】
同様に、冷間成形用シートがポリスチレン系樹脂を含有する場合、ASTM−D3763に準拠した落錘衝撃試験方法で測定した150μm厚みシートにおける最大荷重時変位が10.0mm以下、特に9.5mm以下であることが好ましい。最大荷重示変位が、10.0mm以下であればシート材料が破断することなく十分に塑性変形し得られる本発明の樹脂製蓋が均一な形状となり保形性を有するものとなり、9.5mm以下であればかかる効果がより顕著なものとなる。ここで、落錘衝撃試験における最大荷重時変位とは、荷重が最大になる時点の変位量(落錘先端と試験片シート表面の間の変位量)のことである。なお、落錘衝撃で得られた測定値は、ホルダーはφ45mm、撃芯はφ13mmの錘型を用い、撃芯の落下速度5.0M/secで測定した値である。
【0048】
本発明で用いられる冷間成形用樹脂シートは、白着色等着色することもできる。特に、シートがポリスチレン系樹脂を含有する場合、基材層や機能層のいずれか一方、あるいは双方が白着色されたものが好ましい。ポリスチレン系樹脂を含有するシートを成形加工した場合、塑性変形を生じた折れ曲がり部分は白化するため、これらの層自体が予め白着色されたものは塑性変形による折れ曲がり部分の白化を不鮮明化できる。これらの層を白着色するにはチタニウムオキサイドや、ジンクオキサイド等の白色顔料、染料を原料樹脂に0.5〜8重量%の範囲で添加してシートを作製することができる。
【0049】
本発明で用いられる冷間成形用樹脂シートは、シート押出装置やプレス加工装置等を用いて公知の方法により製造することができる。例えば、基材層と機能層とをシート押出装置を用いて同時に共押出する方法や、基材層と機能層とを2液反応接着剤等を用いてドライラミネートする方法や、基材層と機能層とを熱ラミネート方式(thermal lamination)によりラミネートする方法や、基材層上に機能層を押出しコーティングする方法や、基材層上や機能層上に印刷を施す方法により、あるいは、これら方法を適宜併用することにより、基材層単層として又は基材層と1又は2以上の機能層との積層体として製造することができる。
【0050】
以上、冷間成形用樹脂シートについて詳細に説明したが、冷間成形用樹脂シートの厚さは、本発明の樹脂製蓋の種類・形状によって異なり、特に限定されるものではなく、通常、フィルムとして認識されている厚さ0.2mm以下のものや、薄板として認識されている厚さ1mm以上のものも冷間成形用樹脂シートに含まれるが、冷間成形用樹脂シートがポリスチレン系樹脂を含有するシートの場合、厚さが50μm〜1mm、中でも80μm〜300μmのものが好ましい。シートの厚さが50μm以上であれば、ポリスチレン系樹脂シートから強度を備えた本発明の樹脂製蓋を作製することができ、80μm以上であればその効果がより顕著なものとなる。また、1mm以下であれば、冷間成形時シート材料が塑性変形し保形性を有する樹脂製蓋を得ることができ、300μm以下であればその効果がより顕著なものとなる。
【0051】
冷間成形用樹脂シートは、一対のフォーマ(雄金型)と成形ダイス(雌金型)の間に包材シートを挟み、シートを成形ダイスに対してフォーマで押し込み、高速でプレスすることによって、樹脂製の包材シートを塑性変形させ賦型させる、いわゆるプレス成形方法に適用される。塑性変形は材料が弾性限度を超えたときに生じる変形であり、材料に降伏点以上の応力を負荷することにより変形が著しくなり、保形性を有する樹脂製蓋を得ることができ、成形圧力は樹脂シートの種類や、樹脂製蓋の形状等により適宜選択することができ、特に制限されない。上記のように、高速でのプレスは通常加熱することなく室温又は常温で実施されるが、場合によっては、低温加熱下、実質的に樹脂シートを構成する樹脂のガラス転移点(Tg)未満の温度で行うこともでき、例えば、樹脂シートがポリスチレン系樹脂シートの場合は、80℃未満、好ましくは、10〜60℃の温度範囲、更には、常温又は室温で行うことができる。
【0052】
また、本発明の樹脂製蓋が固着される容器本体(樹脂成形品)は、材質、形状・形態等何ら制限されるものではない。樹脂成形品の材質としてはどのようなものでもよいが、本発明の樹脂製蓋と同種の樹脂が好ましく、例えば、PS(ポリスチレン)樹脂、AS(スチレン−アクリロニトリル共重合体)樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)系樹脂、AXS(アクリロニトリルとスチレン成分を有するターポリマー)樹脂等のPS系樹脂や、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂等のPET系樹脂や、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、EVA(エチレン−酢酸ビニル共重合体)樹脂、EVOH(エチレン−ビニルアルコール共重合体)樹脂等のポリエチレン系樹脂や、ポリプロピレン系樹脂、その他のポリオレフィン系樹脂や、ポリアセタール系樹脂や、ポリカーボネート樹脂等を含有するものを例示することができ、これらの1種又は2種以上を含有するものであってもよく、これらのうち、特に、PS系樹脂、ABS系樹脂、PET系樹脂を含有するものが好ましい。また、これらの樹脂には、適宜、可塑剤、安定剤、難燃剤、抗酸化剤、紫外線吸収剤、着色剤、帯電防止剤等の添加剤や、強化剤、充填剤等の副資材添加剤が加えられていてもよい。かかる樹脂を含有する樹脂成形品の形状・形態としては、フィルム、シート、板、棒、パイプ、ラミネート体、繊維、ネット、不織布、各種容器、包装用材、各種機器の部品等、いずれのものであってもよく、その成形方法も、圧縮成形、トランスファ成形、積層成形、射出成形、押出成形、吹込成形、カレンダ加工、注型等、いずれの方法によってもよい。
【0053】
上記樹脂成形品に前記本発明の樹脂製蓋を固着する方法としては、接着や溶接(融着)等、いずれの方法によってもよく、溶接方法としては、熱板溶接、熱風溶接、インパルス溶接、超音波溶接等の方法を例示することができるが、これらのうち、より均一かつ高速で溶接しうる点で超音波溶接方法が好ましい。例えば、開口樹脂容器と、シーラント層を有する樹脂シートから作製した蓋との超音波溶接としては、通常の超音波溶接機の他、特定の用途向けの特定仕様の超音波溶接機を用いて行うことができ、周波数15〜50kHz、好ましくは、20〜40kHz、振幅16〜126μmpp、好ましくは、40〜80μmppの超音波を接着面に与えることにより行うことができる。かかる超音波溶接の条件としては、例えば、ポリスチレン系樹脂容器開口に冷間成形された蓋を密封し密封容器とする場合、周波数20〜40kHz、出力50〜100w/個、照射時間0.2〜1秒等が好ましく、このような条件下で溶接された飲料容器等の樹脂容器の蓋は指で剥離することができ、かつ密封容器を不注意により落下させても蓋が剥離しない剥離強度が得られる。また、接着方法としては、各種接着剤を本発明の樹脂製蓋又は樹脂成形品の所定表面に塗布したり、冷間成形用樹脂シートに接着剤成分を含有したシーラント層を設け、例えば、樹脂製蓋を樹脂成形品から指で剥離することができる程度の固着強度が得られるようなシーラント層とすることにより、固着強度を調整して適宜加圧、溶着する方法等を例示することができる。
【0054】
かかる樹脂成形品と本発明の樹脂製蓋間の固着強度としては、剥離強度が、JIS−K6854による180°剥離試験において6〜20N/15mm幅の範囲であることが好ましく、更に8〜15N/15mm幅の範囲であることがより好ましい。剥離強度は、樹脂成形品と同種の組成の樹脂原料から作製したシートと冷間成形用樹脂シートとを、例えば超音波溶接法で溶接し、両シートの開度を180°として剥離強度(180°剥離)を測定したときの値であり、剥離強度が6N/15mm幅以上であれば、樹脂成形品が飲料容器の場合、内容物が充填された状態で落下しても、蓋が容器から剥がれ、内容物が漏れることがなく、また、剥離強度が20N/15mm幅以下であれば蓋を手で剥離することが困難になるということがない。剥離強度が、8〜15N/15mm幅の範囲であると、上述の効果がより確実に得られるためより好ましい。
【0055】
本発明の樹脂製蓋は、基本的には冷間成形用樹脂シートが保有する形態や物性を有している。すなわち、単層構造として基材層のみで構成されるものであってもよいが、基材層の両面又は一方の片面に積層される機能層を有するものであってもよく、機能層として、接着機能を有するシーラント層や、帯電防止機能を有する帯電防止層や、その他、印刷層や、バリア層等を挙げることができる。上記基材層としては、耐衝撃性ポリスチレン(A)100〜70重量%と、スチレン−ブタジエン共重合体(B)0〜30重量%とからなる組成物を含有するものが好ましく、更に、耐衝撃性ポリスチレン(A)が、30以下の膨潤度と0.5〜10μmの範囲の平均粒子径とを有する軟質成分粒子を有することが、優れた保形性を有する蓋を得ることができるため、好ましい。また、上記機能層として積層されるシーラント層、帯電防止層、印刷層、バリア層等は、冷間成形用樹脂シートにおけるこれら機能層と同様の機能、構成を有するものである。
【0056】
本発明の樹脂製蓋を備えた具体例としては、密封容器を挙げることができ、かかる密封容器は、蓋と樹脂容器が同種の樹脂を主成分として含有することが、リサイクル性の向上の点で好ましい。特に、蓋と樹脂容器が共にポリスチレン系樹脂を主成分として含有するものは、引張り強さ、耐熱性、耐光性、成形性、表面光沢性に優れ好ましく、更に、耐衝撃性ポリスチレンを主成分として含有する樹脂シートを用いて作製されたものは、容器を不注意で落下させても傷が生じることがなく耐衝撃性に優れるため好ましい。また、超音波溶接法等によって、蓋と開口樹脂容器との間の剥離強度が、180°剥離試験において6〜20N/15mm幅に相当する範囲にあると、ストローで蓋を突き刺したとき、蓋と樹脂容器との間に剥離を生じることがなく、樹脂容器内に収納される飲料を飲用することができる。
【0057】
かかる密封容器としては、液体充填容器、飲料充填容器又は食品充填容器であることが好ましく、特に、乳酸菌飲料容器等の飲料充填容器や、乳製品容器等の食品容器であることが、液体を充填する装置において加熱工程を不要とし、装置の小型化を図り、トラブルが発生したときであっても、蓋の素材の樹脂シートを破棄する必要がないため好ましい。
【0058】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
実施例1〔シート状包材の作製〕
重量平均分子量23万、ゴム量12重量%、流動パラフィン量1.0重量%、軟質成分粒子の膨潤度が12、軟質成分粒子の平均粒子径が3.4μmである耐衝撃性ポリスチレンを溶融押出し、基材層(シート)を得た。なお、押出機には、65mmφTダイ押出機を用いた。次に、片面に30μmのシーラントフィルム(ジェイフィルム株式会社製 ZH−41)をドライラミネーション法で積層し、シーラント層を作製した。ポリスチレン系樹脂シートとシーラントフィルムの剥離強度は4N/15mm幅であった。シーラント層2が積層された面と反対側の基材層の表面に界面活性剤(花王株式会社製 エレクトロストリッパーAC)を30%濃度に希釈した水溶液をロールコーターを用いて塗布し、帯電防止層3を作製し、厚さ200μmの3層構造のシート状包材を作製した。
【0059】
実施例2〔樹脂製蓋の作製〕
実施例1で作製したシート状包材を用い、蓋成形装置には図1に示される冷間成形装置を用いて23℃の雰囲気下で連続成形(1時間あたり13,000ショット)を行い、以下(1)〜(4)に示す条件で蓋Cを作製した。なお、蓋Cの形状は、平坦部C1:φ24.5mm、スカート部C2の長さ:5mmとした。
(1)成形ダイス内周面の溝の形状
成形ダイス内周面の溝の大きさを、円周16等分、円周24等分、円周32等分、円周40等分とし、それぞれの成形ダイスを前記蓋成形装置に取り付け、蓋を作製した。図5に、本試験で用いた成形ダイスの断面形状を示す。溝の深さDは、円周16等分、円周24等分、円周32等分、円周40等分で、それぞれ1.0mm、0.5mm、0.5mm、0.5mmであり、溝の半径Rは、それぞれ1.5mm、1.5mm、1.2mm、0.8mmであった。
(2)成形ダイス内周面の溝の角度
成形ダイス内周面の溝の角度を0°(フォーマの嵌入方向と平行)、15°(フォーマの嵌入方向に対して15°の傾斜付き)とし、それぞれの成形ダイスを前記蓋成形装置に取り付け、蓋を作製した。
(3)成形ダイス内周面の表面処理
内周面を硬質クロムメッキ処理又はニッケルボロン処理をした成形ダイスを前記蓋成形装置に取り付け、蓋を作製した。
(4)成形ダイスとフォーマの間隙
直径φ26mmの成形ダイスと直径φ24.5mmのフォーマ、又は、直径φ25mmの成形ダイスと直径φ24.5mmのフォーマを前記蓋成形装置に取り付け、蓋を作製した。
【0060】
実施例3〔特性試験〕
(1)保形性
実施例2で作製された蓋について、蓋の成形から2時間経過後に、平坦部C1とスカート部C2のなす角α(図2−b参照)を測定し、平坦部C1に対して垂直(α=90°)に折り曲げられたスカート部C2が、平坦部C1に対してα≦130°である場合を保形性があると評価した。結果を表1に示す。表中、○:α≦130°、△:130°<α≦150°、×:150°≦αとして表示した。
(2)成形時の蓋強度
実施例2で作製された蓋において、破損の有無を目視で確認した。結果を表1に示す。表中、○:破損なし、△:破損した蓋の数が全体の15%以内、×:破損した蓋の数が全体の15%を超えるものとして表示した。
(3)連続成形性
1時間あたり13,000ショット成形加工した際に、成形された蓋が成形ダイス部に付着するかどうかを確認した。結果を表1に示す。表中、○:付着しない、×:付着するとして表示した。
【0061】
【表1】
【0062】
〔特性試験結果〕
(1)成形ダイス内周面の溝の形状
成形ダイス内周面の溝の形状は保形性と関係した。実施例2の条件(包材の厚さ:200μm、成形蓋の直径φ:24.5mm,スカート部の長さ:5mm)では、溝の大きさが成形ダイスの内周(φ25.0mm)32等分の大きさの溝を設けた場合に、保形性は最も良好であった。
(2)成形ダイス内周面の溝の角度
溝の角度が0°(フォーマの嵌入方向と平行)の場合、溝の角度が15°の場合よりも成形加工時における蓋の破損が少なかった。
(3)成形ダイス内周面の表面処理
表面処理としてニッケルボロン処理を施すと、表面処理をしない場合や硬質クロム処理を施した場合と比較して、成形時の蓋の破損を抑制でき、保形性も向上した。
(4)成形ダイスとフォーマの間隙
成形ダイスとフォーマの間隙を狭めると、保形性が向上した。
【0063】
【発明の効果】
本発明の蓋成形装置によると、保形性を有する密封容器等の蓋を冷間成形により得ることができる。本発明の蓋成形装置は樹脂製の包材に適用できるので、得られた蓋や、その蓋を適用した密封容器は、金属探知機による検査が実施でき、異物混入を未然に察知することができる。また、蓋と樹脂容器を分別することなく回収処理することができる。本発明の蓋成形装置は加熱機構を不要とするので、装置の小型化が図れるだけでなく、容器内に充填する充填物の充填装置にトラブルが生じたときであっても、加工エリアに供給された樹脂シートの軟化が生じることがなく、樹脂シートの破棄を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蓋成形装置の断面図である。
【図2】本発明の蓋成形装置により得られる蓋の斜視図及び断面図である。
【図3】本発明の蓋成形装置における成形ダイスの斜視図である。
【図4】本発明の蓋成形冠帽装置の概略図である。
【図5】実施例2で用いた成形ダイスの断面図である。
【符号の説明】
1 本発明の蓋成形装置
2 可動刃
3 固定刃
4 シート状包材の押え部材
41 スプリング
42 フランジ部
5 フォーマ
6 フォーマ往復動操作用ロッド
7 成形ダイス
71 成形ダイスの内周面
72 成形ダイス口部
73 成形ダイス内周面に設けられた溝
8 蓋押戻し用ピストン
81 スプリング
82 ロッド
9 リール
10 巻戻し用ピンチロール
11 間欠送り用ピンチロール
12 打抜き成形機構
13 蓋給送手段
14 冠帽機構
M シート状包材
B 容器本体
C 蓋
C1 蓋の平坦部
C2 蓋のスカート部
C3 蓋の折曲げ部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a lid forming apparatus for a sealed container, more specifically, a lid forming apparatus having a shape-retaining property produced using a cold forming resin sheet, a lid forming crown cap apparatus including the forming apparatus, The present invention relates to a method for molding a resin lid.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a container for food such as beverage containers, yogurt containers, potion containers, cup noodles, and synthetic resin containers filled with disposable medical supplies, tensile strength, heat resistance, light resistance, moldability, High-impact polystyrene (HIPS) with improved brittleness by blending so-called general-purpose polystyrene resins (GPPS; General Purpose Polystyrene) such as styrene homopolymer with excellent surface gloss and rubbers such as SBR and BR into GPPS ; High Impact Polystyrene) is widely used. As a lid material for pasting and sealing such an opening of a polystyrene-based resin container, an aluminum laminate having an aluminum foil as a base material and a sealant layer for adhesion to the container on the surface is used. ing. A small piece of aluminum lid material punched out of such an aluminum laminate into a developed shape of the lid was formed into a shape with a folded back end and a skirt, and was sealed in the opening of the container. Such aluminum lids have excellent sealing properties, peel resistance, excellent stability at the time of peeling, and are less likely to adhere to static electricity when supplied to the opening of the container, and have good sheet feeding ability. Because it is, it is used regularly. In addition, the aluminum lid is excellent in the property of maintaining a shape that is bent and deformed when a skirt formed by bending the peripheral edge portion is provided, so-called shape retention. For this reason, when drinking a filled beverage directly from the container, the state where the portion in contact with the mouth near the opening of the container is covered with the end of the lid is well maintained, and contamination near the opening of the container is prevented. Since it is excellent in hygiene and excellent in appearance, it has been used suitably from the past.
[0003]
However, recently, there are many accidents in which foreign substances are mixed in processed food containers, and safety measures are an issue, but metal detectors cannot be used in containers using such aluminum lids. , Nails, staples, broken pieces of molded parts, bolts, nuts, wires, springs, and other metals that may be mixed cannot be detected. In addition, these containers having an aluminum lid have the disadvantage that the aluminum lid and the container body made of synthetic resin such as polystyrene need to be separately collected and are inferior in recyclability.
[0004]
As an alternative to such a conventional aluminum lid, a lid made entirely of plastic has been proposed, for example, a central layer made of high-density polyethylene and a polypropylene polymer, and a coating made of high-density polyethylene on both sides of the central layer. A lid material is disclosed in which a laminated material provided with a sealant layer is punched into a predetermined shape on the lower surface of a laminated substrate obtained by laminating a heat-resistant film on both sides of a substrate of a coextruded film provided with a layer. (See Patent Document 1). However, these plastic lids are bonded to the end of the container, and the outer peripheral part of the bonding surface is not folded back, but is extended from the bonding surface as it is, so that the beverage filled in the container is directly removed from the container. There was a hygiene problem when drinking. Further, when the container is made of a polystyrene resin such as GPPS or HIPS, the material of the lid and the container body is different, and it is necessary to separate the lid and the container when discarding.
[0005]
In forming the aluminum lid, an aluminum foil material sheet is sandwiched between a pair of formers (male molds) and a molding die (female molds), and the sheet is pressed into the molding dies with a former and pressed at a high speed. This is done by the so-called cold forming method, in which the aluminum packaging sheet is plastically deformed and shaped, so-called cold forming method, and the formed aluminum lid retains its deformation. However, in the case of a plastic lid, when a stress is applied, the shape change of the molecule is strongly governed by the thermodynamic behavior, so the shape tends to recover in press molding at a temperature below the glass transition temperature. Is strong. For this reason, at the time of mold release immediately after the molding process, the elasticity is recovered and molding accuracy cannot be obtained, and in combination with the change over time after the process, in cold molding below the glass transition point, it becomes a mold shape. A plastic lid having a shape retaining property capable of maintaining the state where the ends are faithfully bent has not been obtained. In addition, attempts have been made to use a thick sheet or a hard material as a lid material in order to obtain the shape retention of the lid by cold forming, but a lid having satisfactory shape retention cannot be obtained. In addition, there was an inconvenience that the peelability deteriorated.
[0006]
Therefore, using a laminated film composed of a biaxially stretched thermoplastic resin film and an unstretched low temperature adhesive resin film, preliminarily molded into a lid shape by heating at low temperature so that the unstretched low temperature adhesive resin is inside, There has been proposed a method in which a preformed product is placed on a flange of a container and thermally contracted to tightly seal the container mouth in a lid shape (see Patent Document 2). However, this method plastically deforms the resin by heating, and requires a heating and cooling mechanism for the resin. Therefore, inconveniences such as an increase in size, complexity, and speed of the lid forming device and the crown cap device have occurred. In addition, such a molding apparatus is generally a continuous process with a filling apparatus that fills a container with a beverage or the like. However, when trouble occurs in the molding and filling and sealing process line, the container is heated by heating the resin. The above-described method of molding the lid of the resin has the disadvantage that all the molding resin film accumulated in the heating zone must be discarded, and the heating device is retracted in order to avoid such a heating state. A separate means was required. Further, when the apparatus is driven, it takes time to raise the temperature to a constant temperature, and there is a problem that loss of the container material sheet and time is inevitable.
[0007]
In addition, the method of plastic deformation of a resin film is performed by heating the tip of the sword mountain jig to a temperature not lower than the glass transition point and not higher than the softening point of the resin film, and performing a punching and pressing operation with the heated sword mountain jig (patent Reference 3) and plastic deformation products (see Patent Document 4) in which a rubber or resin material preformed by continuous extrusion in a sheet shape is subjected to plastic deformation while being heated are disclosed. , All require a heating step, and the above problems have not been solved. Also, an insert forming process formed from a strip metal plate, an extrusion process for forming a coated strip by co-extrusion and coating with rubber or resin using the insert as a core material, and forming the coated strip into a predetermined shape A weatherstrip manufacturing method (see Patent Document 5) including a plastic deformation process for forming a weatherstrip by plastic deformation is disclosed. However, the present invention relates to a resin having a metal body as a core material. It was a plastic deformation, and it did not relate to a processed product obtained by so-called cold forming only a resin sheet containing no metal, or a method for producing the processed product.
[0008]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 11-10810
[Patent Document 2]
Japanese Examined Patent Publication No. 56-57603
[Patent Document 3]
JP 2001-76581 A
[Patent Document 4]
JP 2000-135744 A
[Patent Document 5]
JP-A-5-237904
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to form a lid having shape retaining properties by processing a resin packaging sheet, in particular, a lid molding device that does not have a heating mechanism, and has shape retaining properties. An object of the present invention is to provide a method for molding a resin lid.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The inventors of the present invention have a shape-retaining property based on the basic concept of using a conventional lid forming apparatus that does not have a heating mechanism for manufacturing an aluminum lid, that is, a cold-forming lid forming apparatus, It is excellent in appearance and prevents leakage of fillers, making it possible to use a metal detector to inspect metal foreign objects, and by using the same material as the container, it can be separated from polystyrene containers. Began development of a polystyrene resin lid molding device that eliminates the need for improved recyclability, excellent peelability when opening the lid, and prevents deterioration and deterioration of the filling in the container. As a result, it has been found that when a plurality of grooves are provided on the inner peripheral surface of a forming die that is a female die, a lid that is excellent in shape retention and can be used practically can be manufactured. Also, if the groove on the inner peripheral surface of the molding die is provided in parallel with the insertion direction of the male former, or if the inner peripheral surface of the molding die is subjected to a surface treatment such as nickel boron, the slidability of the former is good. Thus, it was found that damage to the lid during molding can be prevented. Furthermore, it has been found that the shape retention is further improved when the gap between the forming die and the former is adjusted to be 4.0 times or less the thickness of the packaging sheet. The present invention has been completed based on these findings.
[0011]
That is, the present invention is a lid forming means having a cover material punching means for punching one or more lid materials from a sheet-like packaging material, and a molding die and a former for molding the lid material punched by the lid material punching means. A plurality of grooves or protrusions on the inner peripheral surface of the molding die and / or a plurality of grooves or protrusions on the outer peripheral surface of the former. Used when cold-molding resin lids from cold-molding resin sheets A lid molding device (Claim 1) and a lid molding means having a molding die and a former for molding a lid material, and a plurality of grooves or protrusions on the inner peripheral surface of the molding die and / or the outer periphery of the former The surface is provided with a plurality of grooves or protrusions Used when cold-molding resin lids from cold-molding resin sheets A groove or protrusion provided on the inner peripheral surface of the lid forming apparatus (Claim 2) and / or a forming die and / or a groove or protrusion provided on the outer peripheral surface of the former are provided in parallel with the insertion direction of the former. The lid molding apparatus (Claim 3) according to
[0012]
The present invention also provides A lid material punching means for punching one or more lid materials from the sheet-like packaging material, and a lid molding means having a molding die and a former for molding the lid material punched by the lid material punching means, A plurality of grooves or protrusions are provided on the inner peripheral surface of the forming die and / or a plurality of grooves or protrusions are provided on the outer peripheral surface of the former, and the inner peripheral surface of the forming die is subjected to nickel boron surface treatment. A lid forming means having a lid forming device (Claim 10) and a molding die and a former for molding a lid material, and a plurality of grooves or protrusions on the inner peripheral surface of the molding die, and / or A plurality of grooves or protrusions provided on the outer peripheral surface of the former, and a nickel boron surface treatment is applied to the inner peripheral surface of the forming die; Immediately after punching out one or more lid materials from the cold-molding resin sheet, the former is advanced into the molding die while the packaging material is in contact with the mouth of the molding die. And forming a skirt portion of the lid in a gap between the former and the forming die, and forming the punched lid material into a lid shape, and forming the lid shape while guiding wrinkles in the skirt portion of the lid A method for forming a resin lid characterized in that 12 ), Or a plurality of grooves or protrusions provided on the inner peripheral surface of the forming die and / or a plurality of grooves or protrusions provided on the outer peripheral surface of the former, and a lid-like shape is guided while guiding wrinkles to the skirt portion of the lid Claimed to form into 12 A method for forming a resin lid according to claim 1 (claims) 13 Or a plurality of grooves provided on the inner peripheral surface of the forming die, and forming a lid shape while guiding wrinkles to the skirt portion of the lid. 13 A method for forming a resin lid according to claim 1 (claims) 14 )
[0013]
Furthermore, the present invention , A rewinding feeding mechanism comprising a rewinding pinch roll for rewinding the sheet-like packaging material wound around a roll, and an intermittent feeding pinch roll for intermittently feeding the rewinded sheet-like packaging material And lid forming means for punching one or more lid materials from the fed sheet-like packaging material, and a lid molding comprising a molding die and a former for molding the lid material punched by the lid material punching means A plurality of grooves or protrusions on the inner peripheral surface of the forming die, and / or a plurality of grooves or protrusions on the outer peripheral surface of the former, Used when cold-molding resin lids from cold-molding resin sheets A punching forming mechanism including a lid forming means, a lid feeding means for feeding the formed lid, and a crown cap mechanism including a crowning means for crowning the lid on the container body. The present invention relates to a lid-shaped crown cap device (claim 15).
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The lid molding apparatus of the present invention includes a lid molding means having a molding die and a former for molding a lid material, and a plurality of grooves or protrusions and / or an outer circumferential surface of the former on the inner circumferential surface of the molding die. There is no particular limitation as long as it is a lid forming device characterized in that a plurality of grooves or protrusions are provided, but from the viewpoint of speeding up the device, simplifying the structure, etc., from the sheet-like packaging material A lid material punching means for punching one or more lid materials, a molding die for molding the lid material punched by the lid material punching means, and a lid molding means having a former, and an inner periphery of the molding die It is preferable to use a lid forming apparatus in which a plurality of grooves or protrusions are provided on the surface and / or a plurality of grooves or protrusions are provided on the outer peripheral surface of the former, and further, a plurality of grooves are provided on the inner peripheral surface of the forming die. Et And something that is, from the cap forming means having a conventional forming die and the former is preferable in terms that can be produced in a simple and low processing costs. Hereinafter, the lid molding apparatus of the present invention in which a plurality of grooves are provided on the inner peripheral surface of the molding die will be mainly described with reference to the drawings as appropriate. In the figure, 1 is a lid forming apparatus of the present invention, 2 is a movable blade, 3 is a fixed blade, 4 is a pressing member for sheet-like packaging material, 41 is a spring, 42 is a flange portion, 5 is a former, and 6 is a former. Rod for reciprocating operation, 7 is a forming die, 71 is an inner peripheral surface of the forming die, 72 is a forming die opening, 73 is a groove provided on the inner peripheral surface of the forming die, 8 is a piston for pushing back a lid, 81 is Spring, 82 rod, 9 reel, 10 rewind pinch roll, 11 intermittent feed pinch roll, 12 punching forming mechanism, 13 lid feeding means, 14 cap mechanism, M sheet sheet Material, B is a container body, C is a molded lid, C1 is a flat portion of the lid, C2 is a skirt portion, and C3 is a bent portion of the lid.
[0015]
FIG. 1 shows a cover material punching means for punching one or more cover materials from a sheet-shaped packaging material M, including a
[0016]
The lid forming apparatus of the present invention has a plurality of grooves or protrusions on the inner peripheral surface of the forming die constituting the forming means, and / or a plurality of grooves or protrusions on the outer peripheral surface of the former, preferably on the inner peripheral surface of the forming die. A major feature is to provide a plurality of grooves (FIG. 3). The plurality of grooves and protrusions provided on the inner peripheral surface of the molding die are relative in terms of where the reference surface is determined, and similarly, the plurality of grooves and protrusions provided on the outer peripheral surface of the former. Are also relative. And, in terms of providing a plurality of wrinkle-inducing portions having different intervals in the gap between the inner peripheral surface of the forming
[0017]
The punched lid material is bent between the outer peripheral edge portion of the former 5 and the inner peripheral edge portion of the forming
[0018]
Further, when the inner
[0019]
The lid forming means in the present invention is not particularly limited as long as it includes the above-described forming die (female mold) and former (male mold), and as shown in FIG. Having a lid push-back piston is convenient because the molded lid is automatically released from the molding die and dropped onto the lower chute. For example, it is molded at the end opposite to the former of the molding die. The lid push-
[0020]
The lid material punching means in the present invention is not particularly limited as long as it pierces one or more lid materials from the sheet-like packaging material, but the
[0021]
Moreover, the
[0022]
Next, as a method for molding a resin lid according to the present invention, one or more lid materials are punched out of a cold-molding resin sheet, and immediately after the lid material is punched out, the packaging material is put into the mouth portion of the molding die. A method of forming the punched lid material into a lid shape by advancing the former in a contact state and fitting it into a molding die, and forming a skirt portion of the lid in the gap between the former and the molding die, The method is not particularly limited as long as it is a method of forming a lid while guiding wrinkles in the skirt portion of the lid, and the above-described lid molding apparatus of the present invention can cool a resin lid from a cold molding resin sheet. Since it can be used particularly advantageously when molding, the lid molding apparatus of the present invention is usually used for the method of molding a resin lid of the present invention, and a plurality of grooves provided on the inner peripheral surface of a molding die or Protrusion and / or outer peripheral surface of former A plurality of grooves or projections provided, preferably can be molded by a plurality of grooves provided on the inner circumferential surface of the forming die, a cap-like while inducing a fold to the skirt portion of the lid. Therefore, any resin lid may be used as long as it is obtained by using the molding method of the present invention or the lid molding apparatus of the present invention. Hereinafter, a resin sheet for cold forming which is used in the method for molding a resin lid of the present invention and is cited as a preferred example of a sheet-like packaging material in the lid molding apparatus of the present invention (see Japanese Patent Application No. 2002-222268) Will be described in detail.
[0023]
The resin sheet for cold forming is used for the production of the resin lid of the present invention which is fixed to a resin molded product (container main body, etc.), and a base material layer (single layer) or a base material layer in which functional layers are laminated ( The resin sheet is not particularly limited as long as it is a resin sheet for cold forming that can impart shape retention to the resin lid, and has a single-layer structure composed of only a base material layer. Alternatively, it may have a laminated structure in which a functional layer is laminated on both sides or one side of the base material layer, and the functional layer includes a sealant layer having an adhesive function and an antistatic having an antistatic function. Examples thereof include a layer, a barrier layer having a gas permeation blocking function, a printing layer having a display function, and a protective layer having a printing layer protection function.
[0024]
The base layer of the cold-molding resin sheet is a layer having cold formability that makes it possible to form a secondary processed product having shape retention by plastic deformation by cold forming of the sheet. The material of the material layer is not particularly limited. For example, PS (polystyrene) resin, AS (styrene-acrylonitrile copolymer) resin, ABS (acrylonitrile-butadiene-styrene copolymer) resin, AXS ( (Terpolymer having acrylonitrile and styrene component) PS resin such as resin, PET resin such as unsaturated polyester resin and saturated polyester resin, high density polyethylene, low density polyethylene, EVA (ethylene-vinyl acetate copolymer) Polyethylene resin such as resin, EVOH (ethylene-vinyl alcohol copolymer) resin, and polypropylene Emissions-based resin, and other polyolefin resins, and polyacetal resin, can be exemplified those containing polycarbonate resin, it may be one containing one or more of these. Among these, those containing PS resin, ABS resin, and PET resin are preferable, but it is particularly preferable to contain the same type of resin as the main component of the resin molded product because recyclability can be improved. When the resin molded product contains a polystyrene resin, particularly an impact-resistant polystyrene resin as a main component, it is more preferable to contain the same type of polystyrene resin or impact-resistant polystyrene resin as a main component. In addition, for these resins, additives such as plasticizers, stabilizers, flame retardants, antioxidants, ultraviolet absorbers, colorants, antistatic agents, and auxiliary materials additives such as reinforcing agents and fillers are appropriately used. May be added.
[0025]
Examples of the polystyrene resin contained in the base layer of the cold-molding resin sheet include so-called general-purpose polystyrene resins, rubber-modified polystyrene resins, and mixtures thereof. Among these, A rubber-modified polystyrene resin is preferable, and among the rubber-modified polystyrene resins, an impact-resistant polystyrene resin is preferable, and in particular, a mixture obtained by mixing and kneading a styrene-butadiene copolymer at a predetermined ratio to an impact-resistant polystyrene resin. preferable.
[0026]
The general polystyrene-based resin is also called GPPS, and is usually a styrene homopolymer, but the resin used for the base material layer is not limited to the styrene homopolymer. Examples of the styrene monomer of the general polystyrene resin include styrene having one or more substituents such as an alkyl group and a phenyl group in addition to styrene. Specific examples of the styrene monomer include α-methylstyrene, α-ethylstyrene, α-n-propylstyrene, α-isopropylstyrene, α-n-butylstyrene, α-t-butylstyrene, and o-methylstyrene. , M-methyl styrene, p-methyl styrene, o-ethyl styrene, m-ethyl styrene, p-ethyl styrene, o-isopropyl styrene, m-isopropyl styrene, p-isopropyl styrene, ot-butyl styrene, m- Examples thereof include alkyl-substituted styrenes such as t-butyl styrene and p-t-butyl styrene, and the polystyrene resin may be a homopolymer of these monomers or a copolymer of two or more. As copolymers, random copolymers, alternating copolymers, block copolymers, grafts The polymer or the like may be any one.
[0027]
The rubber-modified polystyrene resin may be any so-called impact-resistant polystyrene (HIPS) in which synthetic rubber is blended with polystyrene, and the blending method is rubber and polystyrene, that is, a polymer. Either a method of mechanically blending them together or a method of mixing them both in a latex form or a method of polymerizing by dissolving rubber in a styrene monomer may be used, but a styrenic polymer in the presence of a rubbery polymer. A method of polymerizing monomers is preferred. The high impact polystyrene obtained by the method of polymerizing a styrene monomer in the presence of such a rubbery polymer is a graft copolymer having a polystyrene side chain on a rubber, and the high impact polystyrene is a matrix. The soft component particles have a structure in which the soft component particles are dispersed in the polystyrene that forms the polymer, and the soft component particles have a structure in which polystyrene is occluded in a rubbery polymer generally called a salami structure or a single occlusion structure. However, it is not limited to these. Examples of the styrene monomer include styrene monomers similar to the above-described GPPS, and examples of the rubbery polymer include polybutadiene, styrene-butadiene copolymer, polyisoprene, Among these, a styrene-butadiene copolymer is particularly preferable. Examples of such styrene-butadiene copolymers include SBR-based thermoplastic rubbers, and styrene-butadiene block copolymers having a SB or SBS structure, or SEBS in which these are completely or partially hydrogenated are also used. be able to.
[0028]
As the rubber-modified polystyrene resin contained in the base material layer, impact-resistant polystyrene alone or a composition comprising impact-resistant polystyrene and a styrene-butadiene copolymer, particularly, impact-resistant polystyrene of 100 to 70% by weight. And a styrene-butadiene copolymer in an amount of 0 to 30% by weight, in particular, obtained by polymerizing a styrene monomer in the presence of a rubbery polymer, and the weight average molecular weight of the matrix is 150,000 to 300,000. An impact polystyrene having a styrene content of 82 to 94% by weight, a rubber content of 6 to 15% by weight and a liquid paraffin content of 0 to 3.0% by weight (hereinafter referred to as “impact polystyrene (A)”). Styrene-butadiene copolymer having a styrene content of 30 to 90% by weight and a butadiene content of 70 to 10% by weight (hereinafter referred to as 100 to 70% by weight) A composition comprising a composition consisting of 0 to 30% by weight (referred to as “styrene-butadiene copolymer (B)”) enables plastic deformation by cold forming of the sheet, and is obtained by cold forming of the sheet. The next molded product (resin lid) is particularly preferable because it has both excellent impact resistance and shape retention.
[0029]
If the rubber content of the high impact polystyrene (A) is 6% by weight or more, preferably 9% by weight or more, the sheet does not break during cold forming, and if the rubber content is 15% by weight or less, Cold forming is preferable because the sheet is more easily plastically deformed, and the resulting secondary formed product has sufficient shape retention. The amount of rubber of impact-resistant polystyrene is calibrated by the infrared absorption spectrum (IR) method using a method of calculating from the amount of rubber used at the time of production or using impact-resistant polystyrene containing a known amount of rubber as a standard sample. It can be determined by creating and evaluating a line.
[0030]
Further, when the content of liquid paraffin in the above impact-resistant polystyrene (A) is 3.0% by weight or less, preferably 2.0% by weight or less, the sheet is more easily plastically deformed by cold forming, and thus obtained. It is preferable because the secondary molded product has sufficient shape retention. Specific examples of such liquid paraffins include cycloparaffins such as cyclopentane, cyclohexane, and cycloheptane. White mineral oil (a mixture of alkyl naphthene hydrocarbons having an average weight molecular weight of 300) that can be used for food packaging materials. (Mineral oil of about ~ 600) can be preferably exemplified.
[0031]
Among the above impact-resistant polystyrenes (A), those having a weight average molecular weight in the range of 150,000 to 300,000, particularly 200,000 to 250,000 are preferable, and if the weight average molecular weight of the matrix is 150,000 or more, If the secondary molded product obtained by hot forming becomes a resin lid having a more appropriate strength, and if it is 300,000 or less, the sheet will be more easily plastically deformed by cold forming, and the resulting secondary molding process This is preferable because the product has sufficient shape retention. The molecular weight of the impact-resistant polystyrene (A) matrix can be measured by the following method. That is, 1 g of impact-resistant polystyrene is dissolved in 30 ml of a methyl ethyl ketone / methanol mixed solvent (20/3 volume ratio). Next, the matrix portion and the soft component particles that are insoluble components are separated by centrifugation, and the supernatant liquid other than the insoluble components is taken out by decantation, and it is gradually added to about 500 ml of methanol with stirring to precipitate the polymer portion. . The polymer part was separated by filtration, methanol was removed by drying, and a solution obtained by dissolving the obtained dry sample in tetrahydrofuran so as to have a concentration of 2 mg / ml was used by gel permeation chromatography (GPC). Measure the molecular weight of the matrix. The GPC used is equipped with a differential refractometer (RI detector) as a detector, and the molecular weight can be calculated by a calibration curve obtained using commercially available monodisperse polystyrene.
[0032]
Moreover, among the said impact-resistant polystyrene (A), the thing whose swelling degree of the soft component particle contained is 30 or less is preferable. When the degree of swelling of the soft component particles is 30 or less, the sheet is more easily plastically deformed by cold forming, and the obtained secondary molded product has sufficient shape retention. The degree of swelling can be measured by the following method. That is, 0.4 g of impact-resistant polystyrene is dissolved in 18 ml of toluene and left for 2 hours or longer. The obtained toluene solution is subjected to a centrifuge (4500 rpm × 2 hours) to separate insoluble components. The supernatant is discarded, the insoluble matter is weighed, and the weight is a. Next, the insoluble matter is dried with a vacuum dryer, and the weight after drying is defined as b. The degree of swelling can be determined by a / b.
[0033]
Further, among the above impact-resistant polystyrene (A), those having an average particle diameter of 0.5 to 10 μm, particularly 1 to 5 μm are preferable. If it is 0.5 μm or more, preferably 1 μm or more, the sheet will not break during cold forming of the sheet, and if it is 10 μm or less, preferably 5 μm or less, the sheet is more easily plastically deformed by cold forming. The obtained secondary molded product has sufficient shape retention. The average particle diameter of the soft component particles can be measured by the following method. That is, high-impact polystyrene is dissolved in methyl ethyl ketone so as to have a concentration of about 1%. This sample solution is irradiated with laser light using a laser diffraction particle size distribution measuring device (SALD1100, manufactured by Shimadzu Corporation), and images of the generated diffracted light and scattered light are detected, and the size of the particles is determined by the pattern and intensity of the image. Calculate thickness and quantity. The average particle size can be 50% in the cumulative volume distribution.
[0034]
On the other hand, among the styrene-butadiene copolymers (B), those having a styrene content of 30 to 90% by weight and a butadiene content of 10 to 70% by weight have better shape retention and impact resistance. It is preferable in that it can be added.
[0035]
For the base material layer in the resin sheet used in the present invention, various additives such as an antioxidant, a plasticizer, a heat stabilizer, an ultraviolet absorber, a light stabilizer, a lubricant, a mold release agent, a difficult agent are used as necessary. Addition of additives such as flame retardants, flame retardant aids, pigments, dyes, carbon black and antistatic agents, and addition of organic and inorganic fine particles within a range that does not impair the performance of the base material layer it can. In addition, the thickness of the base material layer in the resin sheet is not particularly limited, but, for example, polystyrene for producing the resin lid of the present invention that needs to be peeled from a resin molded product such as an open container In the case of a resin sheet, a range of 50 μm to 1 mm is preferable.
[0036]
The functional layer laminated on one or both sides of the base material layer in the resin sheet used in the present invention improves adhesion, antistatic properties, abrasion resistance, aesthetics, weather resistance, gas barrier resistance, and the like. It is provided for imparting various functions, and examples thereof include a sealant layer, an antistatic layer, a printing layer, and a barrier layer. The functional layer may be composed of a multilayer having each function, or may be composed of a single layer having a plurality of functions. As a resin sheet having these functional layers, For example, a base material layer with a sealant layer laminated on one or both sides, a base material layer with a sealant layer and an antistatic layer laminated on each side, and a base material layer on one side with a sealant layer Can be exemplified, in which a printed layer and an antistatic layer are sequentially provided on the other surface, and a barrier layer is laminated between a sealant layer and a base material layer. These functional layers may contain additives such as antioxidants, heat stabilizers, UV absorbers, light stabilizers, flame retardants, mineral oils, and external additives as needed. Organic fine particles and inorganic fine particles can be added as long as the performance is not impaired.
[0037]
As a method for producing the functional layer such as the sealant layer or the antistatic layer, a coating liquid containing a component corresponding to each function, for example, an adhesive component or an antistatic agent, is applied to one or both sides of the base material layer and dried. And a method of kneading these components with a resin raw material to produce a film and laminating it. As a coating method, a roll coater, a knife coater, a gravure knife coater, a spraying method or the like can be adopted. Even if the surface of the base material layer is modified in advance by a corona discharge treatment method, an ozone treatment method, a plasma treatment method, or the like. Good. In the case of a functional film for laminating, a film containing the same type of resin as the base material layer is preferable. For example, when the base material layer contains the above-mentioned polystyrene resin, GPPS and / or styrene-butadiene copolymer is used. What is contained is preferable.
[0038]
The sealant layer as the functional layer is directly applied to both surfaces or one surface of the base material layer in order to adjust the adhesion strength between the resin lid of the present invention molded from the resin sheet and the resin molded product (container body, etc.). Or indirectly laminated. When it is necessary to adjust the fixing strength, for example, when it is necessary to peel between the resin molded product and the resin lid of the present invention with a finger, it is preferable to provide a sealant layer. In the case where the resin lid is made of the same kind of resin and the resin lid preferably has a high fixing strength, it is not particularly necessary to adjust the fixing strength. Constituent components of the sealant layer, thickness thereof, and the like depend on the components of the resin lid and resin molded product of the present invention fixed via the sealant layer and the fixing method thereof (for example, physical heat fusion or chemical bonding). It can be appropriately selected depending on the case. Adhesive components in chemical adhesion include starch, glue, dextrin, vinyl acetate resin, vinyl chloride resin, vinyl polymer such as acrylic resin, natural rubber, rubber such as chloroprene rubber, butyl rubber, amino resin, epoxy resin, phenol Resin, unsaturated polyester, polyurethane, polyimide, etc. can be mentioned, but physical bonding with a sealant film for laminating that does not require adjustment of the fixing site rather than chemical bonding with a sealant layer formed by application of such an adhesive component Thermal fusion is preferred. In general, the thickness of the sealant layer is preferably in the range of 10 to 50 μm.
[0039]
When fixing with a sealant film for laminating, for example, as a sealant layer when ultrasonically welding a resin molded product containing a polystyrene resin as a main component and the resin lid of the present invention, the same kind of resin as the base material layer is used. A sealant film contained as a main component can be suitably exemplified. When another thermoplastic resin is mixed with a polystyrene resin of the same type as a resin molded product or a base material layer, the peel strength is adjusted by the mixing amount. Can do. Moreover, the sealant film which mainly has what is excellent in adhesiveness, such as a thermoplastic elastomer and an ethylene-type copolymer, can be illustrated suitably. Examples of the ethylene copolymer include an ethylene-vinyl acetate copolymer and an ethylene-unsaturated carboxylic acid ester copolymer. In the sealant layer, various additive components such as an antioxidant, a heat stabilizer, an ultraviolet absorber, a light stabilizer, a lubricant, a flame retardant, a flame retardant aid, an antistatic agent, a pigment, carbon black, Additives such as mineral oil and external lubricant can be blended. In addition, organic fine particles and inorganic fine particles can be added as long as the sealing function is not impaired.
[0040]
The adhesive strength between the sealant layer and the base material layer is preferably 3 N / 15 mm width or more, particularly preferably 5 to 8 N / 15 mm width. When the adhesive strength between the sealant layer and the base material layer is 3 N / 15 mm width or more, the delamination between the sealant layer and the base material layer is performed when the resin lid of the present invention fixed to the resin molded product is peeled off with a finger. Occurrence can be suppressed, and it is peeled off between the resin molded product and the lid, and the sealant layer fragments resulting from delamination between the base material layer and the sealant layer remain attached to the resin molded product. This can be avoided, and if the width is 5 to 8 N / 15 mm or more, a more remarkable effect can be obtained. The adhesive strength can be measured by the following method based on JIS-K6854. That is, using a tensile tester, the unbonded portions of the base material layer and the sealant layer are sandwiched with chucks, the opening degree of both layers is 180 °, and the tensile speed is 300 mm / min, and the load at that time is measured. To do. The adhesive strength can be obtained by converting the load per adhesive width of 15 mm. In addition, when even better peelability between the resin molded product and the resin lid is required, the functional layer has a greater flexibility than that of the base material layer in order to obtain a comfortable peelability. Is preferably smaller than that of the base material layer.
[0041]
The antistatic layer as the functional layer is provided in order to suppress frictional charging and enable continuous molding of the resin lid of the present invention from a resin sheet. Such an antistatic layer is usually laminated directly or indirectly on the base material layer on the surface opposite to the lamination surface of the sealant layer. When a sheet provided with such a functional layer is subjected to continuous cold forming, the sheet and the mold are rubbed in the mold part, and the resin lid of the present invention is remarkably charged. As a result, the obtained resin lid Is attached to the mold and not released, and the next sheet to be supplied and the resin lid overlap, or the resin lid is charged and adhered to the periphery of the mold or the star, or the resin lid immediately after molding flies in the air. For example, it is possible to prevent the resin lid according to the present invention from being difficult to be taken out and fed and thus impossible to be conveyed. Such charging of the resin lid can be prevented by improving the conductivity of the sheet surface and / or improving the slipperiness of the sheet surface. As an improvement in conductivity, the surface specific resistance value of the sheet surface measured according to JIS-K6911 is 10 6 -10 14 It is preferable to set it to (omega | ohm), and it is preferable to make the static friction coefficient of the sheet | seat surface measured based on JIS-K7125 into 0.1-0.4 as improving sliding property.
[0042]
The surface resistivity of the sheet surface is 10 6 -10 14 In order to achieve Ω, for example, as an antistatic layer, a surface active agent such as an antistatic agent or an antifogging agent, or a conductive material such as a hydrophilic polymer is applied to the surface of the sheet, or a charging layer is formed. An anti-fogging agent, an anti-fogging agent or the like can be kneaded into the resin to produce a sheet. For example, in the case of a polystyrene resin sheet, when an antistatic layer is formed by applying a conductive material or the like on the surface of a polystyrene resin substrate layer, the coating amount is 20 to 500 mg / m. 2 The surface resistivity of the polystyrene resin sheet is 10 14 If it is larger than Ω, as described above, frictional charging during continuous molding is remarkable, and the resin lid may adhere to the mold part, making it difficult to take out and feed. Further, in order to set the static friction coefficient of the sheet surface to 0.1 to 0.4, for example, as a functional layer, a surface lubricant such as polysiloxane resin is applied to the surface of the sheet, or surface lubricity is produced. An agent or the like can be kneaded into a resin to produce a sheet. In producing the functional layer, the polysiloxane resin can be used in the form of either an oil or an aqueous emulsion, and when applied, 0.1 to 50 mg / m 2 A coating amount in the range is preferable. As described above, an antistatic layer having an antistatic effect having a predetermined surface specific resistance value or static friction coefficient by directly kneading an antistatic agent, a surface lubricant or the like into the raw material resin of the base material layer. Can be substituted.
[0043]
The printed layer as the functional layer is provided for product display and surface decoration of the resin lid of the present invention, and even if it is provided on the surface of the base material layer, it is laminated on the base material layer. It may be provided between the functional layer of the base material layer, but when it has other functional layers on both sides or one side of the base material layer, it is provided between the base material layer and the other functional layer. However, there is no dropout / damage of the printed surface due to friction between the sheet and the mold during cold forming. As a printing layer forming method, a method of forming by printing on the surface of the base material layer, a method of forming by laminating other functional layers on the printing surface applied to the surface of the base material layer, In addition, a method of forming the film on the back side of the other functional layer produced as a film and also using the print layer and laminating the print layer combined film so that the print surface is in contact with the base material layer, For example, a method in which a separately printed film is used as a printing layer, and this film is laminated between a base material layer and another functional layer. The printed layer may be decorated with metallic luster.
[0044]
The barrier layer as the functional layer provides the sheet with weather resistance, gas barrier property, etc. against light, gas, etc., and when the processed product formed from the sheet is a container, its lid, packaging material, etc. In order to prevent this, it is provided to add a fragrance retaining function and a function of preventing permeation of water vapor and harmful gases. The barrier layer is usually produced as a gas-impermeable film, and when another functional layer is provided on the surface of the base material layer, both surfaces of the base material layer or one of the one surface, the other functional layer and the base material It is provided between the layers, for example, between the sealant layer and the base material layer. As the gas-impermeable film, a resin film prepared from a resin containing a resin component constituting the base material layer is preferable, and an ultraviolet absorber or the like can be contained as necessary. The thickness of the gas-impermeable film forming such a barrier layer is usually in the range of 10 to 100 μm.
[0045]
By the way, as described above, the resin sheet for cold forming is usually molded at room temperature without being heated, pressed into a female mold with a male mold, and pressed at a high speed, thereby forming, bending, shearing and drawing. However, from this viewpoint, a high-speed impact test at room temperature is considered to be effective as a model evaluation method for plastic deformation of resin sheets. The resin sheet for cold forming preferably has a specific value for propagation energy and maximum load displacement when measured by a falling weight impact test method based on ASTM-D3763.
[0046]
For example, when the sheet for cold forming contains a polystyrene resin, the propagation energy in a 150 μm-thick sheet measured by a falling weight impact test method based on ASTM-D3763 is 0.015 J or more, particularly 0.02 J or more. It is preferable. If the propagation energy is 0.015 J or more, the resin lid of the present invention, which can be sufficiently plastically deformed without breaking the sheet material, has a uniform shape and has shape retention, and if it is 0.02 J or more This effect becomes more prominent. Here, the propagation energy in the drop weight impact test is the absorbed energy from the displacement at the maximum load to the displacement at break in the total absorbed energy required for the fracture obtained in the drop weight impact test. In addition, the measured value obtained by the falling weight impact is a value measured at a falling speed of 5.0 M / sec using a weight of φ45 mm for the holder and φ13 mm for the hitting core.
[0047]
Similarly, when the cold forming sheet contains a polystyrene-based resin, the maximum load displacement in a 150 μm-thick sheet measured by a falling weight impact test method in accordance with ASTM-D3763 is 10.0 mm or less, particularly 9.5 mm or less. It is preferable that When the maximum load indication displacement is 10.0 mm or less, the resin lid of the present invention that can be sufficiently plastically deformed without breaking the sheet material has a uniform shape and has shape retention, 9.5 mm or less Then, such an effect becomes more remarkable. Here, the displacement at the maximum load in the drop weight impact test is a displacement amount (a displacement amount between the tip of the drop weight and the surface of the test piece sheet) when the load becomes maximum. In addition, the measured value obtained by the falling weight impact is a value measured at a falling speed of 5.0 M / sec using a weight of φ45 mm for the holder and φ13 mm for the hitting core.
[0048]
The cold-molding resin sheet used in the present invention can be colored white. In particular, when the sheet contains a polystyrene-based resin, it is preferable that one or both of the base material layer and the functional layer are colored white. When a sheet containing a polystyrene-based resin is molded, the bent portions that have undergone plastic deformation are whitened. Therefore, when these layers themselves are previously colored in white, the whitening of the bent portions due to plastic deformation can be unclear. In order to color these layers white, a sheet can be prepared by adding white pigments and dyes such as titanium oxide and zinc oxide to the raw material resin in the range of 0.5 to 8% by weight.
[0049]
The cold-forming resin sheet used in the present invention can be produced by a known method using a sheet extrusion apparatus, a press processing apparatus, or the like. For example, a method of coextruding a base material layer and a functional layer simultaneously using a sheet extrusion device, a method of dry laminating a base material layer and a functional layer using a two-component reaction adhesive, etc. A method of laminating a functional layer with a thermal lamination method, a method of extrusion coating a functional layer on a base material layer, a method of printing on a base material layer or a functional layer, or these methods By using together, it can manufacture as a base material layer single layer or as a laminated body of a base material layer and 1 or 2 or more functional layers.
[0050]
The cold forming resin sheet has been described in detail above, but the thickness of the cold forming resin sheet varies depending on the type and shape of the resin lid of the present invention, and is not particularly limited. Those having a thickness of 0.2 mm or less recognized as a thin plate or those having a thickness of 1 mm or more recognized as a thin plate are also included in the cold-molding resin sheet. In the case of the contained sheet, a thickness of 50 μm to 1 mm, particularly 80 μm to 300 μm is preferable. If the thickness of the sheet is 50 μm or more, the resin lid of the present invention having strength can be produced from the polystyrene-based resin sheet, and if it is 80 μm or more, the effect becomes more remarkable. If the thickness is 1 mm or less, a resin lid having a shape retaining property can be obtained by plastic deformation of the sheet material during cold forming, and if the thickness is 300 μm or less, the effect becomes more remarkable.
[0051]
Cold forming resin sheets are obtained by sandwiching a packaging sheet between a pair of formers (male molds) and a molding die (female molds), pressing the sheet into the molding dies with a former, and pressing at a high speed. It is applied to a so-called press molding method in which a plastic packaging sheet is plastically deformed and shaped. Plastic deformation is a deformation that occurs when the material exceeds the elastic limit. When a stress above the yield point is applied to the material, the deformation becomes significant, and a resin lid having shape retention can be obtained. Can be appropriately selected depending on the type of the resin sheet, the shape of the resin lid, and the like, and is not particularly limited. As described above, high-speed pressing is usually performed at room temperature or normal temperature without heating, but in some cases, under low-temperature heating, substantially less than the glass transition point (Tg) of the resin constituting the resin sheet. For example, when the resin sheet is a polystyrene resin sheet, it can be performed at a temperature of less than 80 ° C., preferably 10 to 60 ° C., and further at room temperature or room temperature.
[0052]
Further, the container body (resin molded product) to which the resin lid of the present invention is fixed is not limited to any material, shape or form. The material of the resin molded product may be any material, but the same type of resin as the resin lid of the present invention is preferable. For example, PS (polystyrene) resin, AS (styrene-acrylonitrile copolymer) resin, ABS (acrylonitrile) -Butadiene-styrene copolymer) resin, PS resin such as AXS (terpolymer having acrylonitrile and styrene component) resin, PET resin such as unsaturated polyester resin and saturated polyester resin, high density polyethylene, low Polyethylene resins such as density polyethylene, EVA (ethylene-vinyl acetate copolymer) resin, EVOH (ethylene-vinyl alcohol copolymer) resin, polypropylene resins, other polyolefin resins, polyacetal resins, polycarbonate Exemplify those containing resin Bets can be, may be those which contain one or more of these, among these, in particular, PS resins, ABS resins, those containing PET-based resin. In addition, for these resins, additives such as plasticizers, stabilizers, flame retardants, antioxidants, ultraviolet absorbers, colorants, antistatic agents, and auxiliary materials additives such as reinforcing agents and fillers are appropriately used. May be added. The shape and form of the resin molded product containing such a resin may be any of films, sheets, plates, bars, pipes, laminates, fibers, nets, nonwoven fabrics, various containers, packaging materials, parts of various devices, etc. The molding method may be any of compression molding, transfer molding, lamination molding, injection molding, extrusion molding, blow molding, calendaring, casting, and the like.
[0053]
As a method of fixing the resin lid of the present invention to the resin molded product, any method such as adhesion or welding (fusion) may be used. As a welding method, hot plate welding, hot air welding, impulse welding, Methods such as ultrasonic welding can be exemplified, but among these, the ultrasonic welding method is preferred in that it can be welded more uniformly and at high speed. For example, ultrasonic welding between an open resin container and a lid made from a resin sheet having a sealant layer is performed using an ultrasonic welding machine having a specific specification for a specific application in addition to a normal ultrasonic welding machine. It can be carried out by applying an ultrasonic wave having a frequency of 15 to 50 kHz, preferably 20 to 40 kHz, and an amplitude of 16 to 126 μmpp, preferably 40 to 80 μmpp to the adhesive surface. As conditions for such ultrasonic welding, for example, when a cold-formed lid is sealed in a polystyrene resin container opening to form a sealed container, the frequency is 20 to 40 kHz, the output is 50 to 100 w / piece, and the irradiation time is 0.2 to 1 second is preferable, and the lid of a resin container such as a beverage container welded under such conditions can be peeled with a finger, and the peel strength is such that the lid does not peel even if the sealed container is inadvertently dropped. can get. Also, as an adhesion method, various adhesives are applied to a predetermined surface of the resin lid or resin molded product of the present invention, or a sealant layer containing an adhesive component is provided on a cold molding resin sheet, for example, resin By using a sealant layer that provides a fixing strength that can be peeled off from the resin molded product with a finger, a method of adjusting the fixing strength and appropriately pressing and welding can be exemplified. .
[0054]
As the adhesive strength between the resin molded product and the resin lid of the present invention, the peel strength is preferably in the range of 6 to 20 N / 15 mm width in the 180 ° peel test according to JIS-K6854, and more preferably 8 to 15 N / A range of 15 mm width is more preferable. The peel strength is obtained by welding a sheet made of a resin raw material having the same composition as that of the resin molded product and a cold-molding resin sheet by, for example, ultrasonic welding, and setting the opening degree of both sheets to 180 °. When the peel strength is 6 N / 15 mm width or more, and the resin molded product is a beverage container, the lid can be removed from the container even if it is dropped with the contents filled. It will not peel off and the contents will not leak, and if the peel strength is 20 N / 15 mm width or less, it will not be difficult to peel the lid by hand. It is more preferable that the peel strength is in the range of 8 to 15 N / 15 mm width because the above-described effects can be obtained more reliably.
[0055]
The resin lid of the present invention basically has the form and physical properties possessed by the cold-molding resin sheet. That is, it may be composed of only a base material layer as a single layer structure, but may have a functional layer laminated on one side or both surfaces of the base material layer, Examples thereof include a sealant layer having an adhesive function, an antistatic layer having an antistatic function, a printing layer, a barrier layer, and the like. The base material layer preferably contains a composition comprising 100 to 70% by weight of impact-resistant polystyrene (A) and 0 to 30% by weight of styrene-butadiene copolymer (B). Since the impact polystyrene (A) has soft component particles having a degree of swelling of 30 or less and an average particle diameter in the range of 0.5 to 10 μm, a lid having excellent shape retention can be obtained. ,preferable. Moreover, the sealant layer, antistatic layer, printing layer, barrier layer and the like laminated as the functional layer have the same functions and configurations as those functional layers in the cold-molding resin sheet.
[0056]
Specific examples of the resin lid according to the present invention include a sealed container. Such a sealed container contains the same kind of resin as the main component of the lid and the resin container, which improves recyclability. Is preferable. In particular, those in which both the lid and the resin container contain a polystyrene resin as a main component are preferably excellent in tensile strength, heat resistance, light resistance, moldability, and surface gloss, and further, have impact polystyrene as a main component. What was produced using the resin sheet to contain is preferable since it is excellent in impact resistance without a damage | wound, even if a container is dropped carelessly. Further, when the peel strength between the lid and the open resin container is in a range corresponding to 6 to 20 N / 15 mm width in the 180 ° peel test by ultrasonic welding or the like, The beverage stored in the resin container can be drunk without causing separation between the resin container and the resin container.
[0057]
Such a sealed container is preferably a liquid-filled container, a beverage-filled container or a food-filled container, and in particular a beverage-filled container such as a lactic acid bacteria beverage container or a food container such as a dairy product container. Even if a trouble is caused by eliminating the heating step in the apparatus to be used and reducing the size of the apparatus, it is preferable because the resin sheet of the material of the lid does not need to be discarded.
[0058]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention more concretely, the technical scope of this invention is not limited to these illustrations.
Example 1 [Production of sheet-like packaging material]
A high-impact polystyrene having a weight average molecular weight of 230,000, a rubber amount of 12% by weight, a liquid paraffin amount of 1.0% by weight, a soft component particle swelling degree of 12 and a soft component particle average particle size of 3.4 μm is melt extruded. A base material layer (sheet) was obtained. As the extruder, a 65 mmφT die extruder was used. Next, a 30 μm sealant film (ZH-41, manufactured by J Film Co., Ltd.) was laminated on one side by a dry lamination method to produce a sealant layer. The peel strength between the polystyrene resin sheet and the sealant film was 4 N / 15 mm width. An antistatic layer is formed by applying an aqueous solution obtained by diluting a surfactant (Electro Stripper AC, manufactured by Kao Corporation) to a concentration of 30% on the surface of the base material layer opposite to the surface on which the
[0059]
Example 2 [Production of resin lid]
Using the sheet-like packaging material produced in Example 1, the lid molding apparatus performs continuous molding (13,000 shots per hour) in a 23 ° C. atmosphere using the cold molding apparatus shown in FIG. The lid C was produced under the conditions shown in (1) to (4) below. The shape of the lid C was a flat part C1: φ24.5 mm and the length of the skirt part C2: 5 mm.
(1) Groove shape on the inner peripheral surface of the forming die
The size of the groove on the inner peripheral surface of the molding die is set to 16 equal circumference, 24 equal circumference, 32 equal circumference, and 40 equal circumference. Each forming die is attached to the lid forming device, and the lid Was made. FIG. 5 shows the cross-sectional shape of the forming die used in this test. The depth D of the groove is 1.0 mm, 0.5 mm, 0.5 mm, and 0.5 mm, respectively, at a circumference of 16 parts, a circumference of 24 parts, a circumference of 32 parts, and a circumference of 40 parts. The radius R of the groove was 1.5 mm, 1.5 mm, 1.2 mm, and 0.8 mm, respectively.
(2) Groove angle on the inner peripheral surface of the forming die
The angle of the groove on the inner peripheral surface of the forming die is 0 ° (parallel to the insertion direction of the former) and 15 ° (with an inclination of 15 ° with respect to the insertion direction of the former), and the respective forming dies are attached to the lid forming apparatus. A lid was made.
(3) Surface treatment of inner surface of molding die
A molding die whose inner peripheral surface was treated with hard chrome plating or nickel boron was attached to the lid molding apparatus to produce a lid.
(4) Gap between forming die and former
A forming die having a diameter of φ26 mm and a former having a diameter of φ24.5 mm, or a forming die having a diameter of φ25 mm and a former having a diameter of φ24.5 mm were attached to the lid forming apparatus to produce a lid.
[0060]
Example 3 [Characteristic test]
(1) Shape retention
For the lid produced in Example 2, after 2 hours from the molding of the lid, the angle α (see FIG. 2-b) formed by the flat portion C1 and the skirt portion C2 is measured, and perpendicular to the flat portion C1 (α = 90 °), the case where the skirt portion C2 bent to α ≦ 130 ° with respect to the flat portion C1 was evaluated as having shape retention. The results are shown in Table 1. In the table, O: α ≦ 130 °, Δ: 130 ° <α ≦ 150 °, and X: 150 ° ≦ α.
(2) Lid strength during molding
In the lid produced in Example 2, the presence or absence of breakage was visually confirmed. The results are shown in Table 1. In the table, ◯: No breakage, Δ: Number of broken lids is within 15% of the whole, and X: Number of broken lids is over 15% of the whole.
(3) Continuous formability
When 13,000 shots were molded per hour, it was confirmed whether or not the molded lid adhered to the molding die part. The results are shown in Table 1. In the table, O: not attached, ×: attached.
[0061]
[Table 1]
[0062]
[Characteristic test results]
(1) Groove shape on the inner peripheral surface of the forming die
The shape of the groove on the inner peripheral surface of the forming die was related to the shape retention. Under the conditions of Example 2 (wrapping material thickness: 200 μm, molding lid diameter φ: 24.5 mm, skirt length: 5 mm), the groove size is the inner circumference (φ25.0 mm) 32 of the molding die. The shape retention was the best when grooves of equal size were provided.
(2) Groove angle on the inner peripheral surface of the forming die
When the groove angle was 0 ° (parallel to the former insertion direction), the lid was less damaged during the molding process than when the groove angle was 15 °.
(3) Surface treatment of inner surface of molding die
When nickel boron treatment was applied as the surface treatment, damage to the lid during molding could be suppressed and shape retention improved as compared with the case where no surface treatment was applied or the case where hard chrome treatment was applied.
(4) Gap between forming die and former
The shape retention was improved by narrowing the gap between the forming die and the former.
[0063]
【The invention's effect】
According to the lid forming apparatus of the present invention, a lid such as a sealed container having shape retention can be obtained by cold forming. Since the lid forming apparatus of the present invention can be applied to a resin packaging material, the obtained lid and a sealed container to which the lid is applied can be inspected by a metal detector, and foreign matter contamination can be detected in advance. it can. Further, the collection process can be performed without separating the lid and the resin container. Since the lid forming apparatus of the present invention does not require a heating mechanism, not only can the apparatus be miniaturized, but even when trouble occurs in the filling device for filling the container, it is supplied to the processing area. The softened resin sheet is not softened, and the discarding of the resin sheet can be avoided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a lid forming apparatus of the present invention.
FIG. 2 is a perspective view and a cross-sectional view of a lid obtained by the lid forming apparatus of the present invention.
FIG. 3 is a perspective view of a forming die in the lid forming apparatus of the present invention.
FIG. 4 is a schematic view of the lid-molded crown cap device of the present invention.
5 is a cross-sectional view of a forming die used in Example 2. FIG.
[Explanation of symbols]
1 Lid molding apparatus of the present invention
2 Movable blade
3 Fixed blade
4 Presser member for sheet-like packaging
41 Spring
42 Flange
5 Former
6 Former reciprocating rod
7 Molding dies
71 Inner peripheral surface of molding die
72 Molding die mouth
73 Groove provided on the inner peripheral surface of the molding die
8 Piston for pushing back the lid
81 spring
82 Rod
9 reels
10 Pinch roll for rewinding
11 Pinch roll for intermittent feeding
12 Punching mechanism
13 Lid feeding means
14 Crown Cap Mechanism
M sheet-like packaging material
B Container body
C lid
C1 Flat part of the lid
C2 Lid skirt
C3 lid fold
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