JP4201174B2 - Method for producing pattern forming body - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パターン形成体表面に官能基の導入が可能であり、かつパターン形成体自体には光触媒を含有する必要のないパターン形成体の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、高分子基材もしくは基材表面に高分子薄膜が形成された積層体表面にパターン状に官能基を付与し、種々の機能性素子に用いる方法が提案されている。このような高分子材料に官能基を導入する方法として、例えばグラフト重合が知られており、このグラフト重合を行う際のエネルギー源として、γ線、電子線、紫外線等が用いられてきた。
【0003】
しかしながら、γ線または電子線を用いた場合には、高分子材料自体における高分子鎖の切断や架橋反応、または劣化反応が生じることから、用いることが可能な高分子材料の選択の幅が狭いという問題があった。
【0004】
また、紫外線を用いて高分子材料表面にグラフト重合する場合には、γ線または電子線を用いる場合と比較して、高分子材料に与えるダメージは低いが、均一で良好なグラフト重合を行うために、増感剤を基材表面に塗布する等の方法で担持させることが必要であった。この場合、増感剤は、基材高分子の種類や重合に使用する重合性単量体の種類により、適当な組み合わせを決めることが必要であり、また、基材の種類や重合系によっては、適当な増感剤の選択が困難になる問題がある。さらに重合処理後、基材表面には、増感剤や増感剤を基材表面に担持するためのバインダが残留するため、用途によっては増感剤がグラフト化高分子材料を使用する系を汚染する等の問題を生じ、目的とする用途に適さないという問題が生じるおそれがあった。
【0005】
なお、本発明に関する先行技術文献は、発見されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
パターン形成体の表面に効率的に官能基を付与することが可能であり、かつ露光後の後処理等が不要であるパターン形成体の製造方法を提供することが望まれている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、エネルギー照射に伴う光触媒の作用により官能基が導入されることができる高分子材料からなる特性変化層を有するパターン形成体用基板を調製するパターン形成体用基板調製工程と、光触媒を含有する光触媒含有層および基体を有する光触媒含有層側基板における前記光触媒含有層と前記特性変化層とを、200μm以下となるように間隙をおいて配置した後、前記間隙中に気相に含まれる官能基導入用物質を導入し、所定の方向から前記光触媒含有層にエネルギーを照射することにより、前記光触媒含有層に含まれる光触媒の作用によって前記高分子材料からなる特性変化層表面にパターン状に官能基を付与するパターン形成工程と、を有することを特徴とするパターン形成体の製造方法を提供する。
【0008】
本発明によれば、エネルギー照射された領域においては、エネルギー照射に伴う光触媒の作用により、高分子材料からなる特性変化層上に反応点が形成され、例えば雰囲気中に存在する物質等と反応し、特性変化層表面に官能基が付与される。一方、エネルギー照射されていない領域においては、反応点が形成されないことから、官能基が付与されない。これにより、パターン状に官能基が付与されたことにより、表面の特性が変化したパターン形成体とすることが可能となる。また上記パターン形成工程において、反応させる物質を変更する等により種々の官能基を高分子材料表面に付与することが可能であり、これにより、パターン状に官能基を有するパターンを特に露光後の後処理も必要無く、容易に高精細に形成することができる。このようなパターン形成体は種々の用途に応用することができる。
【0009】
また、光触媒含有層と特性変化層との間隔が、上述した範囲内であるので、効率よくかつ精度の良好な表面に官能基が付与されることにより特性の変化したパターンを有するパターン形成体を得ることができる。
【0010】
本発明においては、上記パターン形成工程において、上記間隙中に官能基導入用物質を導入することができる。これにより、エネルギー照射に伴う光触媒の作用により、上記特性変化層上に目的とする官能基を導入することが可能となるからである。
【0011】
上記請求項1または請求項2に記載された発明においては、請求項3に記載するように、上記光触媒含有層側基板が、基材と、上記基材上にパターン状に形成された光触媒含有層とからなることが好ましい。このように、光触媒含有層をパターン状に形成することにより、フォトマスクを用いることなく特性変化層上に官能基が付与されることにより特性の異なるパターンを形成することが可能となるからである。また、光触媒含有層に対応する面のみ親液性領域に変化するものであるので、照射するエネルギーは特に平行なエネルギーに限られるものではなく、また、エネルギーの照射方向も特に限定されるものではないことから、エネルギー源の種類および配置の自由度が大幅に増加するという利点を有するからである。
【0012】
上記請求項1または請求項2に記載された発明においては、請求項4に記載するように、上記光触媒含有層側基板が、基材と、上記基材上に形成された光触媒含有層と、パターン状に形成された光触媒含有層側遮光部とからなり、上記パターン形成工程におけるエネルギーの照射が、光触媒含有層側基板から行なわれるものであることが好ましい。
【0013】
このように光触媒含有層側基板に光触媒含有層側遮光部を有することにより、露光に際してフォトマスク等を用いる必要がないことから、フォトマスクと位置合わせ等が不要となり、工程を簡略化することが可能となるからである。
【0014】
上記請求項4に記載された発明においては、請求項5に記載するように、上記光触媒含有層側基板において、上記光触媒含有層側遮光部が上記基材上にパターン状に形成され、さらにその上に上記光触媒含有層が形成されているものであってもよく、また請求項6に記載するように上記光触媒含有層側基板において、上記基材上に光触媒含有層が形成され、上記光触媒含有層上に上記光触媒含有層側遮光部がパターン状に形成されているものであってもよい。
【0015】
光触媒含有層側遮光部は、特性変化層と近い位置に配置されることが、得られる特性パターンの精度上好ましいものであるといえる。したがって、上述した位置に光触媒含有層側遮光部を配置することが好ましいのである。また、光触媒含有層上に光触媒含有層側遮光部を形成した場合は、上記パターン形成工程における光触媒含有層と特性変化層との配置に際してのスペーサとして用いることができるという利点を有するものである。
【0016】
上記請求項1から請求項6までのいずれかの請求項に記載された発明においては、請求項7に記載するように、上記光触媒含有層が、光触媒からなる層であることが好ましい。光触媒含有層が光触媒のみからなる層であれば、特性変化層上に官能基を付与することにより特性を変化させる効率を向上させることが可能であり、効率的にパターン形成体を製造することができるからである。
【0017】
上記請求項7に記載された発明においては、請求項8に記載するように、上記光触媒含有層が、光触媒を真空製膜法により基材上に製膜してなる層であることが好ましい。このように真空製膜法により光触媒含有層を形成することにより、表面の凹凸が少なく均一な膜厚の均質な光触媒含有層とすることが可能であり、特性変化層表面へのパターンの形成を均一にかつ高効率で行うことができるからである。
【0018】
一方、請求項1から請求項6までのいずれかの請求項に記載された発明においては、請求項9に記載するように、上記光触媒処含有層が、光触媒とバインダとを有する層であってもよい。このようにバインダを用いることにより、比較的容易に光触媒含有層を形成することが可能となり、結果的に低コストでパターン形成体の製造を行うことができるからである。
【0019】
上記請求項1から請求項9までのいずれかの請求項に記載された発明においては、請求項10に記載するように、上記光触媒が、酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、酸化タングステン(WO3)、酸化ビスマス(Bi2O3)、および酸化鉄(Fe2O3)から選択される1種または2種以上の物質であることが好ましく、中でも請求項11に記載するように、上記光触媒が酸化チタン(TiO2)であることが好ましい。これは、二酸化チタンのバンドギャップエネルギーが高いため光触媒として有効であり、かつ化学的にも安定で毒性もなく、入手も容易だからである。
【0020】
また、請求項12に記載するように、請求項1から請求項11までのいずれかの請求項に記載のパターン形成体の製造方法で得られたパターン形成体の特性変化層上に付与された官能基が、生体物質と結合する生体物質結合性を有する官能基であることを特徴とするバイオチップ用基材の製造方法を提供することができる。上記官能基が、生体物質結合性を有するものであることにより、パターン状に付与された官能基に生体物質を結合させることにより、高精細なバイオチップを容易に形成することができる。
【0021】
また、請求項13に記載するように、請求項1から請求項11までのいずれかの請求項に記載のパターン形成体の製造方法で得られたパターン形成体の基体が、流体を流すための凹部を有し、少なくとも上記凹部内の高分子材料からなる特性変化層表面に、上記パターン形成工程において所定の官能基がパターン状に付与されていることを特徴とするマイクロ流体チップ用基材の製造方法を提供する。マイクロ流体チップ用基材の流体の流路となる凹部表面に、流体の流れを制御するような官能基を付与することにより、容易に流体を制御することが可能なマイクロ流体チップ用基材とすることができる。
【0022】
さらに、請求項14に記載するように、請求項1から請求項11までのいずれかの請求項に記載のパターン形成体の製造方法で得られたパターン形成体の特性変化層上に付与された官能基が、無電解めっき用触媒と付着する無電解めっき用触媒付着性を有する官能基であり、上記高分子が電気絶縁性であることを特徴とする導電性パターン形成用基材の製造方法を提供する。上記官能基が、無電解めっき用触媒付着性を有するものであれば、パターン状に形成された脱保護官能基に、無電解めっき用触媒を付着させることにより、高精細な導電性パターンを容易に形成することができる。
【0023】
本発明においては、請求項15に記載するように、請求項12に記載のバイオチップ用基材の製造方法において得られるバイオチップ用基材の官能基に対して、生体物質を結合する工程を有することを特徴とするバイオチップの製造方法を提供する。本発明の方法によれば、高密度なバイオチップを比較的容易に得ることが可能である。
【0024】
本発明においては、さらに請求項16に記載するように、請求項13に記載のマイクロ流体チップ用基材の製造方法によって得られるマイクロ流体チップ用基材と、貼り合せ基材とを貼り合せる工程を有することを特徴とするマイクロ流体チップの製造方法を提供する。上述したように、本発明の製造方法によれば、凹部内への流体を制御するための官能基の導入が極めて容易に行うことが可能となる。
【0025】
本発明においては、さらにまた、請求項17に記載するように、請求項14に記載の導電性パターン形成用基材の製造方法によって得られる導電性パターン形成用基材の官能基に対して、無電解めっき用触媒を付着させる触媒付着工程と、上記触媒付着工程によりパターン状に無電解めっき用触媒が付着した基材に対して無電解めっきを行う無電解めっき工程とを有することを特徴とする導電性パターンの製造方法を提供する。本発明の方法によれば、高精細な導電性パターンを容易に得ることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
まず、本発明のパターン形成体の製造方法について説明する。本発明のパターン形成体の製造方法は、
高分子材料からなる特性変化層を有するパターン形成体用基板を調製するパターン形成体用基板調製工程と、
光触媒を含有する光触媒含有層および基体を有する光触媒含有層側基板と、上記特性変化層とを、200μm以下となるように間隙をおいて配置した後、所定の方向からエネルギーを照射することにより、上記高分子材料からなる特性変化層表面にパターン状に官能基を付与するパターン形成工程と
を有することを特徴とするものである。
【0027】
また、本発明においては、光触媒を含有する光触媒含有層および基材を有する光触媒含有層側基板を調整する光触媒含有層側基板調整工程を有していてもよく、この場合、光触媒を含有する光触媒含有層および基材を有する光触媒含有層側基板を調整する光触媒含有層側基板調整工程と、上記光触媒含有層中の光触媒の作用により表面の特性が変化する特性変化層を有するパターン形成体用基板を調製するパターン形成体用基板調製工程と、上記光触媒含有層および前記特性変化層を、200μm以下となるように間隙をおいて配置した後、所定の方向からエネルギーを照射することにより、上記特性変化層表面に特性の変化したパターンを形成するパターン形成工程とを有することを特徴とするパターン形成体の製造方法であって、上記パターン形成体用基板が、高分子寺領からなる特性変化層から形成されており、上記パターン形成工程において、上記高分子材料からなる特性変化層表面にパターン状に官能基を付与するものである。
【0028】
本発明のパターン形成体の製造方法においては、光触媒含有層および特性変化層を所定の間隙を有するように配置した後、所定の方向からエネルギー照射することにより、光触媒含有層中の光触媒の作用により、光触媒含有層に面しかつ露光した部分の特性変化層に反応点が形成され、雰囲気中の物質等と反応することにより、特性変化層表面に官能基が付与されたパターンが形成される。したがって、パターン形成に際して露光後の現像・洗浄等の後処理が不要となるので、従来より少ない工程で、かつ安価に官能基が付与されたことにより特性の異なるパターンを形成することができる。そして、この特性変化層の材料および付与する官能基を選択することにより、様々な用途に用いることができるパターン形成体とすることができる。
【0029】
さらに、本発明においては、特性変化層上の特性を光触媒含有層中の光触媒の作用により変化させた後、光触媒含有層側基板を取り外してパターン形成体側基板をパターン形成体としたものであるので、得られるパターン形成体には必ずしも光触媒が含有されている必要がない。したがって、得られるパターン形成体が光触媒の作用により経時的に劣化するといった不具合を防止することができる。
【0030】
このような、本発明のパターン形成体の製造方法について、図面を用いて具体的に説明する。図1は、本発明のパターン形成体の製造方法の一例を示すものである。
【0031】
この例においては、まず、基材1上に光触媒含有層2が形成されてなる光触媒含有層側基板3と、基体4上に特性変化層5が形成されてなるパターン形成体用基板6とを調整する(図1(a))。
【0032】
次に、図1(b)に示すように、上記光触媒含有層側基板3とパターン形成体用基板6とを、それぞれの光触媒含有層2および特性変化層5が所定の間隔を有するように配置した後、必要とされるパターンが描かれたフォトマスク7を用い、これを介して紫外光8を光触媒含有層側基板3側から照射する。これにより、図1(c)に示すように、特性変化層5表面に官能基が付与されたことにより特性が異なる領域9からなるパターンが形成される(パターン形成工程)。
【0033】
なお、この際、光触媒含有層2と特性変化層5とは、図1では所定の間隔をおいて配置されているが、本発明においては、必要であれば物理的に密着状態で接触するようにしてもよい。
【0034】
また、本発明においては、上記パターン形成工程の際に、上記間隙中に官能基を導入するための官能基導入物質を導入してもよい。これにより、目的とする官能基を特性変化層表面に導入することが可能となり、またこの官能基導入物質の種類を変えることにより、様々な用途に用いることが可能なパターン形成体を形成することが可能となるからである。
【0035】
また、上記紫外線の照射は、上記例ではフォトマスク7を介したものであるが、後述するように光触媒含有層がパターン状に形成されたものや、光触媒含有層側基板内に遮光部(光触媒含有層側遮光部)が形成されたものを用いてもよく、この場合は、フォトマスク7等を用いることなく、全面に露光することになる。
【0036】
そして、上記パターン形成体用基板6上から光触媒含有層側基板を外す工程が行われ(図1(d))、表面に特性が変化したパターンを有するパターン形成体6を得ることができる。
【0037】
このような本発明のパターン形成体の製造方法について、各工程毎に詳細に説明する。
【0038】
1.パターン形成体用基板調製工程
まず、本発明におけるパターン形成体用基板調整工程について説明する。本発明おけるパターン形成体用基板調製工程とは、高分子材料からなる特性変化層を有するパターン形成体用基板を調製する工程である。
【0039】
本発明に用いられる特性変化層は、例えば高分子材料からなるフィルムや、高分子材料からなる成形品等がパターン形成体用基板となるものであり、必要に応じて基体上に高分子材料が積層されたものであってもよい。
【0040】
本発明においては、後述するパターン形成工程において、表面に種々の官能基が導入されることができる高分子材料であれば特に限定されるものではない。具体的には、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリビニルフロライド、アセタール樹脂、ナイロン、ABS、PTFE、メタクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリ弗化ビニリデン、ポリオキシメチレン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、シリコーン、セルロース、ゴム、ポリビニルアルコール、ナイロン等を挙げることができる。
【0042】
また、このような特性変化層が形成される基体としては、シリコンウェハ、金属、クオーツ、ガラス、ダイヤモンド、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)、アルミナ、高分子材料などを用いることができ、これらは後述する用途に応じて適宜選択されて用いられるものである。
【0043】
また、用いられる基体の形状としては、特に制限されるものではなく、これも後述する用途に応じて好適な形状とすることが可能であり、具体的には、用途がバイオチップ等の場合は板状のものが好適に用いられ、用途がマイクロ流体チップである場合は、所定の凹部が形成されたものを用いることができる。
【0044】
本発明においては、パターン形成体用基板にパターン形成体用基板側遮光部をパターン状に形成したものを用いることが可能である。
【0045】
この場合は、後述するパターン形成工程におけるエネルギー照射を、パターン形成体用基板側から行う必要が生じることから、パターン形成体用基板が透明であることが必要である。
【0046】
このようパターン形成体用基板側遮光部の形成方法は、特に限定されるものではなく、パターン形成体用基板側遮光部の形成面の特性や、必要とするエネルギーに対する遮蔽性等に応じて適宜選択されて用いられる。
【0047】
例えば、スパッタリング法、真空蒸着法等により厚み1000〜2000Å程度のクロム等の金属薄膜を形成し、この薄膜をパターニングすることにより形成されてもよい。このパターニングの方法としては、スパッタ等の通常のパターニング方法を用いることができる。
【0048】
また、樹脂バインダ中にカーボン微粒子、金属酸化物、無機顔料、有機顔料等の遮光性粒子を含有させた層をパターン状に形成する方法であってもよい。用いられる樹脂バインダとしては、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ゼラチン、カゼイン、セルロース等の樹脂を1種または2種以上混合したものや、感光性樹脂、さらにはO/Wエマルジョン型の樹脂組成物、例えば、反応性シリコーンをエマルジョン化したもの等を用いることができる。このような樹脂製遮光部の厚みとしては、0.5〜10μmの範囲内で設定することができる。このよう樹脂製遮光部のパターニングの方法は、フォトリソ法、印刷法等一般的に用いられている方法を用いることができる。
【0049】
2.パターン形成工程工程
次に、本発明におけるパターン形成工程について説明する。本発明のパターン形成工程は、光触媒を含有する光触媒含有層および基体を有する光触媒含有層側基板における上記光触媒含有層と上記特性変化層とを、所定の間隙をおいて配置した後、所定の方向からエネルギーを照射することにより、上記高分子材料からなる特性変化層表面にパターン状に官能基を付与する工程である。
【0050】
以下、本工程の各構成について説明する。
【0051】
(光触媒含有層側基板)
まず、本発明に用いられる光触媒含有層側基板について説明する。本発明に用いられる光触媒含有層側基板とは、光触媒を含有する光触媒含有層および基材を有するものである。本発明において用いられる光触媒含有層側基板は、このように、少なくとも光触媒含有層と基材とを有するものであり、通常は基材上に所定の方法で形成された薄膜状の光触媒含有層が形成されてなるものである。また、この光触媒含有層側基板には、パターン状に形成された光触媒含有層側遮光部が形成されたものも用いることができる。以下、光触媒含有層側基板の各構成について説明する。
【0052】
a.光触媒含有層
本発明に用いられる光触媒含有層は、光触媒含有層中の光触媒が、対象とする特性変化層の特性を変化させるような構成であれば、特に限定されるものではなく、光触媒とバインダとから構成されているものであってもよいし、光触媒単体で製膜されたものであってもよい。また、その表面の濡れ性は特に親液性であっても撥液性であってもよい。
【0053】
本発明において用いられる光触媒含有層は、例えば上記図1(a)等に示すように、基材1上に全面に形成されたものであってもよいが、例えば図2に示すように、基材1上に光触媒含有層2がパターン上に形成されたものであってもよい。
【0054】
このように光触媒含有層をパターン状に形成することにより、後述するパターン形成工程において説明するように、光触媒含有層を特性変化層と所定の間隔をおいて配置させてエネルギーを照射する際に、フォトマスク等を用いるパターン照射をする必要がなく、全面に照射することにより、特性変化層上に官能基が付与されることにより特性の変化したパターンを形成することができる。
【0055】
この光触媒処理層のパターニング方法は、特に限定されるものではないが、例えばフォトリソグラフィー法等により行うことが可能である。
【0056】
また、実際に光触媒含有層に面する特性変化層上の部分のみに官能基が付与され、特性が変化するものであるので、エネルギーの照射方向は上記光触媒含有層と特性変化層とが面する部分にエネルギーが照射されるものであれば、いかなる方向から照射されてもよく、さらには、照射されるエネルギーも特に平行光等の平行なものに限定されないという利点を有するものとなる。
【0057】
このような光触媒含有層における、後述するような二酸化チタンに代表される光触媒の作用機構は、必ずしも明確なものではないが、光の照射によって生成したキャリアが、近傍の化合物との直接反応、あるいは、酸素、水の存在下で生じた活性酸素種によって、有機物の化学構造に変化を及ぼすものと考えられている。本発明においては、このキャリアが光触媒含有層近傍に配置される特性変化層中の化合物に作用を及ぼすものであると思われる。
【0058】
本発明で使用する光触媒としては、光半導体として知られる例えば二酸化チタン(TiO2)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、酸化タングステン(WO3)、酸化ビスマス(Bi2O3)、および酸化鉄(Fe2O3)を挙げることができ、これらから選択して1種または2種以上を混合して用いることができる。
【0059】
本発明においては、特に二酸化チタンが、バンドギャップエネルギーが高く、化学的に安定で毒性もなく、入手も容易であることから好適に使用される。二酸化チタンには、アナターゼ型とルチル型があり本発明ではいずれも使用することができるが、アナターゼ型の二酸化チタンが好ましい。アナターゼ型二酸化チタンは励起波長が380nm以下にある。
【0060】
このようなアナターゼ型二酸化チタンとしては、例えば、塩酸解膠型のアナターゼ型チタニアゾル(石原産業(株)製STS−02(平均粒径7nm)、石原産業(株)製ST−K01)、硝酸解膠型のアナターゼ型チタニアゾル(日産化学(株)製TA−15(平均粒径12nm))等を挙げることができる。
【0061】
光触媒の粒径は小さいほど光触媒反応が効果的に起こるので好ましく、平均粒径か50nm以下が好ましく、20nm以下の光触媒を使用するのが特に好ましい。
【0062】
本発明における光触媒含有層は、上述したように光触媒単独で形成されたものであってもよく、またバインダと混合して形成されたものであってもよい。
【0063】
光触媒のみからなる光触媒含有層の場合は、特性変化層上の特性の変化に対する効率が向上し、処理時間の短縮化等のコスト面で有利である。一方、光触媒とバインダとからなる光触媒含有層の場合は、光触媒含有層の形成が容易であるという利点を有する。
【0064】
光触媒のみからなる光触媒含有層の形成方法としては、例えば、スパッタリング法、CVD法、真空蒸着法等の真空製膜法を用いる方法を挙げることができる。真空製膜法により光触媒含有層を形成することにより、均一な膜でかつ光触媒のみを含有する光触媒含有層とすることが可能であり、これにより特性変化層上の特性を均一に変化させることが可能であり、かつ光触媒のみからなることから、バインダを用いる場合と比較して効率的に特性変化層上の特性を変化させることが可能となる。
【0065】
また、光触媒のみからなる光触媒含有層の形成方法としては、例えば光触媒が二酸化チタンの場合は、基材上に無定形チタニアを形成し、次いで焼成により結晶性チタニアに相変化させる方法等が挙げられる。ここで用いられる無定形チタニアとしては、例えば四塩化チタン、硫酸チタン等のチタンの無機塩の加水分解、脱水縮合、テトラエトキシチタン、テトライソプロポキシチタン、テトラ−n−プロポキシチタン、テトラブトキシチタン、テトラメトキシチタン等の有機チタン化合物を酸存在下において加水分解、脱水縮合によって得ることができる。次いで、400℃〜500℃における焼成によってアナターゼ型チタニアに変性し、600℃〜700℃の焼成によってルチル型チタニアに変性することができる。
【0066】
また、バインダを用いる場合は、バインダの主骨格が上記の光触媒の光励起により分解されないような高い結合エネルギーを有するものが好ましく、例えばオルガノポリシロキサン等を挙げることができる。
【0067】
このようにオルガノポリシロキサンをバインダとして用いた場合は、上記光触媒含有層は、光触媒とバインダであるオルガノポリシロキサンとを必要に応じて他の添加剤とともに溶剤中に分散して塗布液を調製し、この塗布液を基材上に塗布することにより形成することができる。使用する溶剤としては、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系の有機溶剤が好ましい。塗布はスピンコート、スプレーコート、ディッブコート、ロールコート、ビードコート等の公知の塗布方法により行うことができる。バインダとして紫外線硬化型の成分を含有している場合、紫外線を照射して硬化処理を行うことにより光触媒含有層を形成することかできる。
【0068】
また、バインダとして無定形シリカ前駆体を用いることができる。この無定形シリカ前駆体は、一般式SiX4で表され、Xはハロゲン、メトキシ基、エトキシ基、またはアセチル基等であるケイ素化合物、それらの加水分解物であるシラノール、または平均分子量3000以下のポリシロキサンが好ましい。
【0069】
具体的には、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラメトキシシラン等が挙げられる。また、この場合には、無定形シリカの前駆体と光触媒の粒子とを非水性溶媒中に均一に分散させ、基材上に空気中の水分により加水分解させてシラノールを形成させた後、常温で脱水縮重合することにより光触媒含有層を形成できる。シラノールの脱水縮重合を100℃以上で行えば、シラノールの重合度が増し、膜表面の強度を向上できる。また、これらの結着剤は、単独あるいは2種以上を混合して用いることができる。
【0070】
バインダを用いた場合の光触媒含有層中の光触媒の含有量は、5〜60重量%、好ましくは20〜40重量%の範囲で設定することができる。また、光触媒含有層の厚みは、0.05〜10μmの範囲内が好ましい。
【0071】
また、光触媒含有層には上記の光触媒、バインダの他に、界面活性剤を含有させることができる。具体的には、日光ケミカルズ(株)製NIKKOL BL、BC、BO、BBの各シリーズ等の炭化水素系、デュポン社製ZONYL FSN、FSO、旭硝子(株)製サーフロンS−141、145、大日本インキ化学工業(株)製メガファックF−141、144、ネオス(株)製フタージェントF−200、F251、ダイキン工業(株)製ユニダインDS−401、402、スリーエム(株)製フロラードFC−170、176等のフッ素系あるいはシリコーン系の非イオン界面活性剤を挙げることかでき、また、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤を用いることもできる。
【0072】
さらに、光触媒含有層には上記の界面活性剤の他にも、ポリビニルアルコール、不飽和ポリエステル、アクリル樹脂、ポリエチレン、ジアリルフタレート、エチレンプロピレンジエンモノマー、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、ポリブタジエン、ポリベンズイミダゾール、ポリアクリルニトリル、エピクロルヒドリン、ポリサルファイド、ポリイソプレン等のオリゴマー、ポリマー等を含有させることができる。
【0073】
b.基材
本発明においては、図1(a)に示すように、光触媒含有層側基板3は、少なくとも基材1とこの基材1上に形成された光触媒含有層2とを有するものである。
【0074】
この際、用いられる基材を構成する材料は、後述するパターン形成工程におけるエネルギーの照射方向や、得られるパターン形成体が透明性を必要とするか等により適宜選択される。
【0075】
すなわち、例えばパターン形成体が不透明なものを基体として用いる場合においては、エネルギー照射方向は必然的に光触媒含有層側基板側からとなり、図1(b)に示すように、フォトマスク7を光触媒含有層側基板3側に配置して、エネルギー照射をする必要がある。また、後述するように光触媒含有層側基板に光触媒含有層側遮光部を予め所定のパターンで形成しておき、この光触媒含有層側遮光部を用いてパターンを形成する場合においても、光触媒含有層側基板側からエネルギーを照射する必要がある。このような場合、基材は透明性を有するものであることが必要となる。
【0076】
一方、パターン形成体が透明である場合であれば、パターン形成体用基板側にフォトマスクを配置してエネルギーを照射することも可能である。また、後述するようにこのパターン形成体用基板内にパターン形成体側遮光部を形成する場合は、パターン形成体用基板側からエネルギーを照射する必要がある。このような場合においては、基材の透明性は特に必要とされない。
【0077】
また本発明に用いられる基材は、可撓性を有するもの、例えば樹脂製フィルム等であってもよいし、可撓性を有さないもの、例えばガラス基板等であってもよい。これは、後述するパターン形成工程におけるエネルギー照射方法により適宜選択されるものである。
【0078】
このように、本発明における光触媒含有層側基板に用いられる基材は特にその材料を限定されるものではないが、本発明においては、この光触媒含有層側基板は、繰り返し用いられるものであることから、所定の強度を有し、かつその表面が光触媒含有層との密着性が良好である材料が好適に用いられる。
【0079】
具体的には、ガラス、セラミック、金属、プラスチック等を挙げることができる。
【0080】
なお、基材表面と光触媒含有層との密着性を向上させるために、基材上にアンカー層を形成するようにしてもよい。このようなアンカー層としては、例えば、シラン系、チタン系のカップリング剤等を挙げることができる。
【0081】
c.光触媒含有層側遮光部
本発明に用いられる光触媒含有層側基板には、パターン状に形成された光触媒含有層側遮光部が形成されたものを用いても良い。このように光触媒含有層側遮光部を有する光触媒含有層側基板を用いることにより、露光に際して、フォトマスクを用いたり、レーザ光による描画照射を行う必要がない。したがって、光触媒含有層側基板とフォトマスクとの位置合わせが不要であることから、簡便な工程とすることが可能であり、また描画照射に必要な高価な装置も不必要であることから、コスト的に有利となるという利点を有する。
【0082】
このような光触媒含有層側遮光部を有する光触媒含有層側基板は、光触媒含有層側遮光部の形成位置により、下記の二つの実施態様とすることができる。
【0083】
一つが、例えば図3に示すように、基材1上に光触媒含有層側遮光部12を形成し、この光触媒含有層側遮光部12上に光触媒含有層2を形成して、光触媒含有層側基板3とする実施態様である。もう一つは、例えば図4に示すように、基材1上に光触媒含有層2を形成し、その上に光触媒含有層側遮光部12を形成して光触媒含有層側基板3とする実施態様である。
【0084】
いずれの実施態様においても、フォトマスクを用いる場合と比較すると、光触媒含有層側遮光部が、上記光触媒含有層と特性変化層とが間隙をもって位置する部分の近傍に配置されることになるので、基材内等におけるエネルギーの散乱の影響を少なくすることができることから、エネルギーのパターン照射を極めて正確に行うことが可能となる。
【0085】
さらに、上記光触媒含有層上に光触媒含有層側遮光部を形成する実施態様においては、光触媒含有層と特性変化層とを所定の間隙をおいて配置する際に、この光触媒含有層側遮光部の膜厚をこの間隙の幅と一致させておくことにより、上記光触媒含有層側遮光部を上記間隙を一定のものとするためのスペーサとしても用いることができるという利点を有する。
【0086】
すなわち、所定の間隙をおいて上記光触媒含有層と特性変化層とを接触させた状態で配置する際に、上記光触媒含有層側遮光部と特性変化層とを密着させた状態で配置することにより、上記所定の間隙を正確とすることが可能となり、そしてこの状態で光触媒含有層側基板からエネルギーを照射することにより、特性変化層上にパターンを精度良く形成することが可能となるのである。
【0087】
本発明に用いられる光触媒含有層側遮光部の形成方法については、上述したパターン形成体用基板における遮光部の形成方法と同様であるので、ここでの説明は省略する。
【0088】
なお、上記説明においては、光触媒含有層側遮光部の形成位置として、基材と光触媒含有層との間、および光触媒含有層表面の二つの場合について説明したが、その他、基材の光触媒含有層が形成されていない側の表面に光触媒含有層側遮光部を形成する態様も採ることが可能である。この態様においては、例えばフォトマスクをこの表面に着脱可能な程度に密着させる場合等が考えられ、パターン形成体を小ロットで変更するような場合に好適に用いることができる。
【0089】
d.プライマー層
次に、本発明の光触媒含有層側基板に用いられるプライマー層について説明する。本発明において、上述したように基材上に光触媒含有層側遮光部をパターン状に形成して、その上に光触媒含有層を形成して光触媒含有層側基板とする場合においては、上記光触媒含有層側遮光部と光触媒含有層との間にプライマー層を形成してもよい。
【0090】
このプライマー層の作用・機能は必ずしも明確なものではないが、光触媒含有層側遮光部と光触媒含有層との間にプライマー層を形成することにより、プライマー層は光触媒の作用による特性変化層の特性変化を阻害する要因となる光触媒含有層側遮光部および光触媒含有層側遮光部間に存在する開口部からの不純物、特に、光触媒含有層側遮光部をパターニングする際に生じる残渣や、金属、金属イオン等の不純物の拡散を防止する機能を示すものと考えられる。したがって、プライマー層を形成することにより、高感度で特性変化の処理が進行し、その結果、高解像度のパターンを得ることが可能となるのである。
【0091】
なお、本発明においてプライマー層は、光触媒含有層側遮光部のみならず光触媒含有層側遮光部間に形成された開口部に存在する不純物が光触媒の作用に影響することを防止するものであるので、プライマー層は開口部を含めた光触媒含有層側遮光部全面にわたって形成されていることが好ましい。
【0092】
本発明におけるプライマー層は、光触媒含有層側基板の光触媒含有層側遮光部と光触媒含有層とが接触しないようにプライマー層が形成された構造であれば特に限定されるものではない。
【0093】
このプライマー層を構成する材料としては、特に限定されるものではないが、光触媒の作用により分解されにくい無機材料が好ましい。具体的には無定形シリカを挙げることができる。このような無定形シリカを用いる場合には、この無定形シリカの前駆体は、一般式SiX4で示され、Xはハロゲン、メトキシ基、エトキシ基、またはアセチル基等であるケイ素化合物であり、それらの加水分解物であるシラノール、または平均分子量3000以下のポリシロキサンが好ましい。
【0094】
また、プライマー層の膜厚は、0.001μmから1μmの範囲内であることが好ましく、特に0.001μmから0.1μmの範囲内であることが好ましい。
【0095】
(パターンの形成)
次に、本発明のパターンの形成について説明する。本発明のパターン形成工程においては、上述した光触媒含有層および特性変化層を200μm以下となるように間隙をおいて配置した後、所定の方向からエネルギーを照射し、上記高分子材料からなる特性変化層表面にパターン状に官能基が付与される。
【0096】
本発明において上記間隙は、パターン精度および特性変化層上の特性の変化の効率の面を考慮して、100μ以下、特に0.2μm〜10μmの範囲内とすることが好ましい。
【0097】
このように光触媒含有層と特性変化層表面とを所定の間隔で離して配置することにより、酸素と水および光触媒作用により生じた活性酸素種が脱着しやすくなる。すなわち、上記範囲より光触媒含有層と特性変化層との間隔を狭くした場合は、上記活性酸素種の脱着がしにくくなり、結果的に特性の変化速度を遅くしてしまう可能性があることから好ましくなく、上記範囲より間隔を離して配置した場合は、生じた活性酸素種が特性変化層に届き難くなり、この場合も特性の変化速度を遅くしてしまう可能性があることから好ましくないのである。
【0098】
本発明においては、このような間隙をおいた配置状態は、少なくとも露光の間だけ維持されればよい。
【0099】
このような極めて狭い間隙を均一に形成して光触媒含有層と特性変化層とを配置する方法としては、例えばスペーサを用いる方法を挙げることができる。そして、このようにスペーサを用いることにより、均一な間隙を形成することができると共に、このスペーサが接触する部分は、光触媒の作用が特性変化層表面に及ばないことから、このスペーサを上述したパターンと同様のパターンを有するものとすることにより、特性変化層上に所定のパターンを形成することが可能となる。ここで、上記パターンは、全面に形成されたものであってもよい。
【0100】
本発明においては、このようなスペーサを一つの部材として形成してもよいが、工程の簡略化等のため、上記光触媒含有層側基板の欄で説明したように、光触媒含有層側基板の光触媒含有層表面に形成することが好ましい。なお、上記光触媒含有層側基板調製工程における説明においては、光触媒含有層側遮光部として説明したが、本発明においては、このようなスペーサは特性変化層表面に光触媒の作用が及ばないように表面を保護する作用を有すればよいものであることから、特に照射されるエネルギーを遮蔽する機能を有さない材料で形成されたものであってもよい。
【0101】
次に、上述したような接触状態を維持した状態で、接触する部分へのエネルギー照射が行われる。なお、本発明でいうエネルギー照射(露光)とは、光触媒含有層により特性変化層表面に官能基を付与することによって、特性を変化させることが可能ないかなるエネルギー線の照射をも含む概念であり、可視光の照射に限定されるものではない。
【0102】
通常このような露光に用いる光の波長は、400nm以下の範囲、好ましくは380nm以下の範囲から設定される。これは、上述したように光触媒含有層に用いられる好ましい光触媒が二酸化チタンであり、この二酸化チタンにより光触媒作用を活性化させるエネルギーとして、上述した波長の光が好ましいからである。
【0103】
このような露光に用いることができる光源としては、水銀ランプ、メタルハライドランプ、キセノンランプ、エキシマランプ、その他種々の光源を挙げることができる。
【0104】
上述したような光源を用い、フォトマスクを介したパターン照射により行う方法の他、エキシマ、YAG等のレーザを用いてパターン状に描画照射する方法を用いることも可能である。
【0105】
また、露光に際してのエネルギーの照射量は、特性変化層表面が光触媒含有層中の光触媒の作用により特性変化層表面の特性の変化が行われるのに必要な照射量とする。
【0106】
この際、光触媒含有層を加熱しながら露光することにより、感度を上昇させることが可能となり、効率的な特性の変化を行うことができる点で好ましい。具体的には30℃〜80℃の範囲内で加熱することが好ましい。
【0107】
本発明における露光方向は、光触媒含有層側遮光部もしくはパターン形成体用基板側遮光部が形成されているか否か等のパターンの形成方法や、光触媒含有層側基板もしくはパターン形成体用基板が透明であるか否かにより決定される。
【0108】
すなわち、光触媒含有層側遮光部が形成されている場合は、光触媒含有層側基板側から露光が行なわれる必要があり、かつこの場合は光触媒含有層側基板が照射されるエネルギーに対して透明である必要がある。なお、この場合、光触媒含有層上に光触媒含有層側遮光部が形成され、かつこの光触媒含有層側遮光部を上述したようなスペーサとしての機能を有するように用いた場合においては、露光方向は光触媒含有層側基板側からでもパターン形成体用基板側からであってもよい。
【0109】
一方、パターン形成体用基板側遮光部が形成されている場合は、パターン形成体用基板側から露光が行われる必要があり、かつこの場合は、パターン形成体用基板が照射されるエネルギーに対して透明である必要がある。なお、この場合も、特性変化層上にパターン形成体用基板側遮光部が形成され、このパターン形成体用基板側遮光部が上述したようなスペーサとしての機能を有するように用いられた場合、露光方向は光触媒含有層側基板側からでもパターン形成体用基板側からであってもよい。
【0110】
また、光触媒含有層がパターン状に形成されている場合における露光方向は、上述したように、光触媒含有層と特性変化層とが接触する部分にエネルギーが照射されるのであればいかなる方向から照射されてもよい。
【0111】
同様に、上述したスペーサを用いる場合も、接触する部分にエネルギーが照射されるのであればいかなる方向から照射されてもよい。
【0112】
フォトマスクを用いる場合は、フォトマスクが配置された側からエネルギーが照射される。この場合は、フォトマスクが配置された側の基板、すなわち光触媒含有層側基板もしくはパターン形成体用基板のいずれかが透明である必要がある。
【0113】
上述したようなエネルギー照射が終了すると、光触媒含有層側基板が特性変化層との接触位置から離され、これにより図1(d)に示すように官能基が付与された特性変化領域9からなるパターンが特性変化層5上に形成される。
【0114】
本発明においては、特性変化層が高分子材料で構成されており、エネルギー照射に伴う光触媒の作用により、エネルギー照射された領域の高分子材料表面に反応点が形成され、その反応点と雰囲気中の物質とが反応し、表面に官能基が付与される。これにより、所定の官能基をその表面に有するパターンが高分子材料表面、すなわち特性変化層表面に形成されるのである。一方、エネルギー照射されていない領域においては、高分子材料表面に反応点が形成されないことから、雰囲気中の物質と反応が行われないことから、特性変化層表面にパターン状に特性の変化した所定の官能基を有するパターンが形成されるのである。
【0115】
本発明においては、上記エネルギー照射時に、上記間隙中に官能基導入用物質を導入することが可能である。これにより、目的とする官能基を上記特性変化層上に付与することが可能となるからである。
【0116】
ここで、官能基導入用物質の導入とは、上記特性変化層上に付与する官能基を有する物質を光触媒含有層と特性変化層との間に存在させることであり、官能基導入物質は、気相に含まれていてもよく、液相に含まれているものであってもよい。また、その導入方法等は、その官能基導入物質の種類により適宜選択され、特に限定されるものではなく、具体的には、例えば上記官能基導入物質が気相に含まれている場合には、その気相の雰囲気としたチャンバー内で行う方法や、ガスを導入する方法等が挙げられる。また、上記官能基導入物質が液相に含まれている場合には官能基導入物質が溶けている水や石油系の溶媒等を、光触媒含有層と特性変化層間に薄膜で介在させて行う方法等が挙げられる。
【0117】
本発明の官能基導入物質としては例えば、酸素が挙げられ、これによりカルボニル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基等を導入することが可能となる。
【0118】
また、液体または気体のビニルモノマーも官能基導入物質として挙げられ、上記特性変化層と接触させた状態でエネルギー照射を行うことにより、グラフト重合が行われ、上記ビニルモノマーを導入することができるのである。
【0119】
上記ビニルモノマーとして具体的には、気相系ではMAH、マレイミド(MI)およびアセナフチレン等を用いることが可能である。また、混合モノマーも用いることが可能であり、具体的には、スチレン/アクリロニトリル、アリルアルコールあるいはグリシジルメタクリレート、MAH、あるいはマレイミド/スチレン、N―ビニルピロリドン、ビニルエーテル、あるいはベンジルメタクリレート等を用いることが可能である。
【0120】
また、例えば4−アジドベンゾイルオキシ基を有するアルカンチオール単分子膜等を特性変化層として用いた場合には、ジアルキルアミンを官能基導入物質として導入しに、エネルギー照射することにより、エネルギー照射した領域をヒドラジン化することが可能となるのである。
【0121】
本発明においては、このように特定の官能基のパターンを表面に有するパターン形成体を得ることができるのであるが、このようなパターン形成体は、バイオチップ、マイクロ流体チップ、導電性パターン形成体等の用途に応用することが可能である。
【0122】
3.用途
上述したような本発明のパターン形成体の製造方法により得られるパターン形成体は、その特性変化層上に付与された官能基を有する種々のパターンを容易に形成することが可能である。本発明においては、上述したように、この官能基の作用により例えば、表面の親和性、濡れ性、粘着性等を変化させ、変化した部分、もしくは変化しなかった部分に種々の機能性材料を付着させて、種々の用途に用いることも可能となる。
【0123】
本発明においては、パターン露光時の雰囲気中の物質の種類や濃度、圧力、触媒の存在等により、必要とする官能基を高分子材料からなる特性変化層表面に付与し、この付与された官能基を用いて種々の用途展開を行うものである。以下、上記パターン形成体における用途について説明する。
【0124】
a.バイオチップ
例えば、光触媒の作用により特性変化層上に付与された官能基が、生体物質と結合する生体物質結合性を有する場合は、バイオチップとして用いることが可能である。
【0125】
この場合は、上記パターン形成体における特性変化層上に、生体物質結合性を有する官能基を導入し、バイオチップ用基材を調製する。次いで、このバイオチップ用基材の上記生体物質結合性を有する官能基に対して、生体物質を結合、すなわち固定化することによりバイオチップとして用いることができるのである。
【0126】
このようなバイオチップ表面では、特性変化層表面に付与された官能基が固定化層として働き、ここにDNAやタンパク質等の生体物質が固定化されて種々の用途に用いられるのである。
【0127】
このような生体物質の固定化技術は、酵素を不溶性担体に固定化したバイオリアクターの研究開発において盛んに研究された固定化技術を応用することができる。その技術内容については、例えば、千畑一郎編、“固定化酵素”、講談社サイエンティフィック、1975及び、その参考文献に詳しい。
【0128】
固定化方式としては、共有結合による固定化、イオン結合(静電的相互作用)による固定化、物理的吸着による固定化の3種に大別することができる。本発明に関する生体物質の固定化においては、一般的に基板上に生体物質を一層固定化する。そのため、生体物質の脱着があってはならず、この点で物理的吸着による固定化技術は不適である。よって、本発明に関する生体物質の固定化法としては、共有結合による固定化及びイオン結合(静電的相互作用)による固定化が適しているといえる。
【0129】
共有結合による固定化においては、例えば特性変化層上に付与された官能基がカルボニル基(アルデヒド基)である場合は、生体物質のアミノ基と直接反応させていわゆる“シッフ塩基”を形成し固定化することができる。また、付与された官能基がアミノ基の場合は、生体物質と共に系中にグルタルアルデヒドなどの架橋剤を共存させて直接“シッフ塩基”を形成し固定化することができる。しかし、特性変化層上に付与された官能基あるいは生体物質の官能基のいずれかを活性化させた後に固定化反応させる技術の方が参考にできる多様な報告例がある。この時、生体物質がタンパク質の場合は、活性化処理中に構造が損なわれるなど悪影響が生じる可能性があるので、一般に特性変化層上に付与された官能基を活性化させることが好ましい。
【0130】
活性化法としては、特性変化層上に付与された官能基がアミノ基の場合はジアゾ化により活性化する方法、付与された官能基がカルボキシル基の場合はアジド化、クロリド化、イミド化、イソシアナート化などにより活性化する方法、水酸基の場合は臭化シアンで活性化する方法、エチルクロロフォルメートで活性化する方法などが挙げられる。
【0131】
なお、バイオチップには、電気的読み取り法を用いる場合があり、このような場合は上記バイオチップ用基材表面に電極を形成する必要がある。この際には、後述する導電性パターン形成体の欄で説明する方法により電極を形成してもよく、また一般的なフォトレジスト法等により形成するようにしてもよい。
【0132】
b.マイクロ流体チップ
本発明におけるパターン形成体は、マイクロ流体チップとしても用いることが可能である。この場合は、パターン形成体用の基体が、流体を流すための凹部を有する必要がある。この凹部の形成に際しては、例えば基体が有機高分子材料で構成されている場合は、上述した本発明のパターン形成体における特性変化層を除去して凹部を形成する方法を用いても良い。
【0133】
本発明においては、この凹部内の分子が少なくとも特性変化層上に付与された官能基とされているマイクロ流体チップ用基材を調製する。
【0134】
このようなマイクロ流体チップ用基材において、上述したように凹部内に付与される官能基は、凹部内の流体の流れを整流化する作用を有する場合や、凹部内で分析を行ったり、合成を行うことが可能な種々の機能を有するものである。したがって、このような官能基の中には極めて反応性の高いものもあり、通常このような官能基を有する材料を用いて成膜することは、例えば塗工液のゲル化等取り扱いが極めて困難となる場合がある。
【0135】
本発明はこのような課題を解決したものであり、基材となる特性変化層を成膜後、上記パターン形成工程により、凹部内のみをパターン状にエネルギー照射することにより、凹部内のみに官能基を付与することから、形成や取扱いが容易であるという利点を有する。
【0136】
また、このようなマイクロ流体チップ用基材は、貼り合せ基材と貼り合せることによりマイクロ流体チップとして用いることができる。ここで用いられる貼りあわせ基材は、上記マイクロ流体チップ用基材の凹部に相当する部位に凹部を有するものであってもよく、また平面状のものであってもよい。
【0137】
なお、本発明においては、マイクロ流体チップ用基材側には、官能基を導入せず、貼り合せ基材側のみの特性変化層上に官能基を有するようにすることも可能である。また、貼り合せ基材側に凹部が形成されていてもよく、この場合も凹部内面の特性変化層上に官能基が付与されていることが好ましい。
【0138】
さらに、このマイクロ流体チップには、電極を形成する必要がある場合があるが、この電極形成に関しても、後述するような本発明のパターン形成体の製造方法を応用した導電性パターン形成体の製造方法により形成してもよく、また通常のフォトリソグラフィー法を用いて形成してもよい。
【0139】
c.導電性パターン形成体
本発明におけるパターン形成体は、導電性パターン形成体としても用いることが可能である。この場合、光触媒の作用により特性変化層上に付与された官能基が、無電解めっき用触媒と付着する無電解めっき用触媒付着性を有する官能基であり、上記基体が電気絶縁性を有する導電性パターン形成体用基板を調製する。
【0140】
ここで無電解めっき用触媒付着性を有する官能基、およびこの官能基に無電解めっき用触媒を付着させる工程に関しては、例えばCharge Constrained Metallization (CCM) process (例えば、Mu-San Chen et al., Journal of The Electrochemical Society, vol. 146, 1421-1430, 1999; Mu-San Chen et al., ibid, vol. 147, 2607-2610, 2000)を参照することにより行うことが可能である。
【0141】
上記文献の方法(以下、CCM法とする。)においては、官能基が露出したタイプの単分子膜形成材料を基板全面に形成し、その上に通常のフォトリソグラフィー法、すなわちレジスト塗布、露光、現像を経て単分子膜が露出したパターンを形成し、そこに無電解めっき用触媒を付着させる工程を含む手法である。このようなCCM法と本発明による方法とを比べれば、通常のレジストワークで消費される薬剤を使用しない点、またレジストワークフリーのため工程が簡略である、などの点で本発明は大きな利点を有するものである。
【0142】
このような導電性パターン形成用基材の製造方法により得られる導電性パターン形成体用基材の、特性変化層上に付与された官能基に対して、無電解めっき用触媒を付着させ(上記CCMの文献を参照)、次いで、パターン状に無電解めっき用触媒が付着した状態で無電解めっきを行うことにより、表面に導電性のパターンを有する導電性パターン形成体を得ることができる。
【0143】
また、無電解めっき層だけでは導電性が不十分である場合は、必要に応じて銅などの電解めっきを行う。また、さらに金などの無電解めっきを行う場合もある。
【0144】
この導電性パターンは、種々の用途、例えばプリント配線基板、電気的検出法用DNAチップ、電気的検出法用タンパク質チップ、電気的検出法用細胞チップなどの電気的検出法用バイオチップ用機能性基板、電気泳動工程など電力の入力を必要とする化学チップ(Lab-on-a-Chip)、分析チップなどのマイクロ流体チップ用機能性基板等に用いることが可能となる。
【0145】
なお、本発明においては、表面に導電性のパターンを形成するものであるので、基体は絶縁性を有するものである必要があり、この絶縁性の程度は、用いる導電性パターン形成体の用途に応じて決定されるものである。
【0146】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0147】
【実施例】
[実施例1]
1.光触媒含有層側基板の形成
トリメトキシメチルシラン(GE東芝シリコーン(株)製、TSL8113)5gと0.5規定塩酸を2.5gとを混合し、8時間攪拌した。これをイソプロピルアルコールにより10倍に希釈しプライマー層用組成物とした。
【0148】
上記プライマー層用組成物を、100μmのライン&スペースのフォトマスク基板上にスピンコーターにより塗布し、150℃で10分間の乾燥処理を行うことにより、透明なプライマー層(厚み0.2μm)を形成した。
【0149】
次に、イソプロピルアルコール30gとトリメトキシメチルシラン(GE東芝シリコーン(株)製、TSL8113)3gと光触媒無機コーティング剤であるST−K03(石原産業(株)製)20gとを混合し、100℃で20分間撹拌した。これをイソプロピルアルコールにより3倍に希釈し光触媒含有層用組成物とした。
【0150】
上記光触媒含有層用組成物を、プライマー層が形成されたフォトマスク基板上にスピンコーターにより塗布し、150℃で10分間の乾燥処理を行うことにより、透明な光触媒含有層(厚み0.15μm)を形成した。
【0151】
2.特性変化層の形成
ポリカーボネートが主成分のユーピロンZ400(三菱ガス化学製)2gをジクロロメタン30gと112トリクロロエタン70gとに溶解し分解層除去層用組成物とした。
【0152】
上記特性変化層用組成物を、ガラス基板上にスピンコーターにより塗布し、100℃で60分間の乾燥処理を行うことにより、透明な特性変化層(厚み1.0μm)を形成した。
【0153】
3.パターン形成工程
光触媒含有層側基板とポリカーボネート層とをポリイミドフィルムをスペーサーとして50μmのギャップを設けて対向させた後、スペースにアンモニアガスを導入し、フォトマスク側から超高圧水銀灯(波長365nm)により40mW/cm2の照度で300秒間露光した。
【0154】
4.評価
この基板をX線光電子分光法により、表面分析したところ、露光部分にのみマスクパターン状にアミノ基の導入が認められた。
【0155】
このとき、未露光部と露光部の水との接触角を接触角測定器(協和界面科学(株)製CA−Z型)を用いて測定(マイクロシリンジから液滴を滴下して30秒後)した結果、それぞれ、72°と19°であった。
【0156】
[比較例1]
光触媒含有層が付いていないマスクを用いること以外は実施例1同様にパターニングを行った結果、露光部のアミノ基の導入は認められず、また、接触角は露光部でも71°であった。
【0157】
[実施例2]
1.光触媒含有層側基板の形成
実施例1同様に光触媒含有層側基板を形成した。
【0158】
2.特性変化層の形成
厚さ200μmのポリプロピレンフィルムを用意した。
【0159】
3.パターン形成工程
光触媒含有層側基板とポリプロピレンフィルムとをポリイミドフィルムをスペーサーとして50μmのギャップを設けて対向させた後、スペースに酸素ガスを導入し、フォトマスク側から超高圧水銀灯(波長365nm)により40mW/cm2の照度で200秒間露光した。
【0160】
4.評価
この基板をX線光電子分光法により、表面分析したところ、露光部分にのみマスクパターン状にカルボキシル基の導入が認められた。
【0161】
このとき、未露光部と露光部の水との接触角を接触角測定器(協和界面科学(株)製CA−Z型)を用いて測定(マイクロシリンジから液滴を滴下して30秒後)した結果、それぞれ、88°と14°であった。
【0162】
[比較例2]
光触媒含有層が付いていないマスクを用いること以外は実施例2同様にパターニングを行った結果、露光部のカルボキシル基の導入は認められず、また、接触角は露光部でも87°であった。
【0163】
[実施例3]
1.光触媒含有層側基板の形成
実施例1同様に光触媒含有層側基板を形成した。
【0164】
2.特性変化層の形成
実施例1同様にガラス基板上にポリカーボネート層を形成した。
【0165】
3.パターン形成工程
光触媒含有層側基板とポリカーボネート層とをポリイミドフィルムをスペーサーとして50μmのギャップを設けて対向させた後、スペースに塩素ガスを導入し、フォトマスク側から超高圧水銀灯(波長365nm)により40mW/cm2の照度で400秒間露光した。
【0166】
4.評価
この基板をX線光電子分光法により、表面分析したところ、露光部分にのみマスクパターン状に塩素基の導入が認められた。
【0167】
このとき、未露光部と露光部の水との接触角を接触角測定器(協和界面科学(株)製CA−Z型)を用いて測定(マイクロシリンジから液滴を滴下して30秒後)した結果、それぞれ、72°と24°であった。
【0168】
[比較例3]
光触媒含有層が付いていないマスクを用いること以外は実施例3同様にパターニングを行った結果、露光部の塩素基の導入は認められず、また、接触角は露光部でも72°であった。
【0169】
【発明の効果】
本発明によれば、エネルギー照射された領域においては、エネルギー照射に伴う光触媒の作用により、高分子材料からなる特性変化層上に反応点が形成され、例えば雰囲気中に存在する物質等と反応し、特性変化層表面に官能基が付与される。一方、エネルギー照射されていない領域においては、反応点が形成されないことから、官能基が付与されない。これにより、パターン状に官能基が付与されたパターン形成体とすることが可能となる。また上記パターン形成工程において、反応させる物質を変更する等により種々の官能基を高分子材料表面に付与することが可能であり、これにより、パターン状に官能基を有するパターンを特に露光後の後処理も必要無く、容易に高精細に形成することができる。このようなパターン形成体は種々の用途に応用することができる。
【0170】
また、露光後、パターン形成体から光触媒含有層側基板を取り外すので、パターン形成体自体には光触媒含有層が含まれることがなく、したがってパターン形成体の光触媒の作用による経時的な劣化に対する心配がない。さらに、光触媒含有層と特性変化層との間隔が、上述した範囲内であるので、効率よくかつ精度の良好な特性の変化したパターンを有するパターン形成体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパターン形成体の製造方法の一例を示す工程図である。
【図2】本発明に用いられる光触媒含有層側基板の一例を示す概略断面図である。
【図3】本発明に用いられる光触媒含有層側基板の他の例を示す概略断面図である。
【図4】本発明に用いられる光触媒含有層側基板の他の例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 … 基材
2 … 光触媒含有層
3 … 光触媒含有層側基板
4 … 基体
5 … 特性変化層
6 … パターン形成体用基板
9 … 特性変化領域[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a pattern forming body in which a functional group can be introduced on the surface of the pattern forming body and the pattern forming body itself does not need to contain a photocatalyst.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a method has been proposed in which functional groups are imparted in a pattern to a polymer substrate or a laminate surface on which a polymer thin film is formed on a substrate surface and used for various functional elements. As a method for introducing a functional group into such a polymer material, for example, graft polymerization is known, and γ rays, electron beams, ultraviolet rays, and the like have been used as an energy source for performing the graft polymerization.
[0003]
However, when γ-rays or electron beams are used, polymer chain scission, cross-linking reaction, or degradation reaction occurs in the polymer material itself, so the range of selection of usable polymer materials is narrow. There was a problem.
[0004]
In addition, when graft polymerization is performed on the surface of a polymer material using ultraviolet rays, damage to the polymer material is lower than when γ rays or electron beams are used, but uniform and good graft polymerization is performed. In addition, it is necessary to carry the sensitizer by a method such as coating the surface of the substrate. In this case, it is necessary to determine an appropriate combination of sensitizers depending on the type of base polymer and the type of polymerizable monomer used for polymerization. There is a problem that it becomes difficult to select an appropriate sensitizer. Furthermore, after the polymerization treatment, a sensitizer and a binder for supporting the sensitizer on the substrate surface remain on the surface of the base material. Therefore, depending on the application, a system in which the sensitizer uses a grafted polymer material may be used. There was a possibility that a problem such as contamination would occur and a problem that it was not suitable for the intended use.
[0005]
In addition, the prior art document regarding this invention has not been discovered.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
It is desired to provide a method for producing a pattern forming body that can efficiently add a functional group to the surface of the pattern forming body and that does not require post-treatment after exposure.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention provides a pattern forming body for preparing a substrate for a pattern forming body having a characteristic change layer made of a polymer material into which a functional group can be introduced by the action of a photocatalyst accompanying energy irradiation. After arranging the photocatalyst-containing layer and the property changing layer in the photocatalyst-containing layer side substrate having the photocatalyst-containing layer and the substrate containing the photocatalyst containing step with a gap of 200 μm or less, In the gap Contained in the gas phase By introducing a substance for introducing a functional group and irradiating the photocatalyst containing layer with energy from a predetermined direction, a pattern is formed on the surface of the characteristic change layer made of the polymer material by the action of the photocatalyst contained in the photocatalyst containing layer. And a pattern forming step for imparting a functional group.
[0008]
According to the present invention, in the region irradiated with energy, a reaction point is formed on the characteristic change layer made of the polymer material by the action of the photocatalyst accompanying the energy irradiation, and reacts with, for example, a substance present in the atmosphere. A functional group is imparted to the surface of the characteristic change layer. On the other hand, in a region where energy is not irradiated, no reactive point is formed, so that no functional group is added. Thereby, it is possible to obtain a pattern forming body in which the surface characteristics are changed by adding the functional group to the pattern. In the pattern formation step, it is possible to impart various functional groups to the surface of the polymer material by changing the substance to be reacted, etc., so that a pattern having functional groups in a pattern can be formed especially after exposure. No processing is required, and it can be easily formed with high definition. Such a pattern forming body can be applied to various uses.
[0009]
In addition, since the interval between the photocatalyst-containing layer and the characteristic change layer is within the above-described range, a pattern forming body having a pattern with a characteristic changed by the functional group being imparted to the surface with good efficiency and accuracy. Obtainable.
[0010]
In the present invention, In the pattern forming step, a functional group introducing substance can be introduced into the gap. This is because the target functional group can be introduced onto the property change layer by the action of the photocatalyst accompanying energy irradiation.
[0011]
In the invention described in claim 1 or
[0012]
In the invention described in claim 1 or
[0013]
By having the photocatalyst-containing layer side light-shielding portion on the photocatalyst-containing layer side substrate in this way, it is not necessary to use a photomask or the like for exposure, so alignment with the photomask is not necessary, and the process can be simplified. This is because it becomes possible.
[0014]
In the invention described in claim 4, as described in
[0015]
It can be said that the photocatalyst-containing layer-side light-shielding portion is preferably disposed at a position close to the characteristic change layer in terms of accuracy of the obtained characteristic pattern. Therefore, it is preferable to dispose the photocatalyst containing layer side light shielding portion at the position described above. Moreover, when the photocatalyst containing layer side light-shielding part is formed on the photocatalyst containing layer, it has an advantage that it can be used as a spacer when arranging the photocatalyst containing layer and the characteristic change layer in the pattern forming step.
[0016]
In the invention described in any one of claims 1 to 6, as described in
[0017]
In the invention described in
[0018]
On the other hand, in the invention described in any one of claims 1 to 6, as described in
[0019]
In the invention described in any one of claims 1 to 9, as described in claim 10, the photocatalyst is made of titanium oxide (TiO 2). 2 ), Zinc oxide (ZnO), tin oxide (SnO) 2 ), Strontium titanate (SrTiO) 3 ), Tungsten oxide (WO 3 ), Bismuth oxide (Bi 2 O 3 ), And iron oxide (Fe 2 O 3 It is preferable that it is 1 type, or 2 or more types of substances selected from the above, and as described in claim 11, the photocatalyst is titanium oxide (
[0020]
In addition, as described in claim 12, applied to the characteristic change layer of the pattern formed body obtained by the method for producing a pattern formed body according to any one of claims 1 to 11. It is possible to provide a method for producing a biochip substrate, wherein the functional group is a functional group having a biological substance binding property that binds to a biological substance. Since the functional group has a biological substance binding property, a high-definition biochip can be easily formed by binding the biological substance to the functional group provided in a pattern.
[0021]
Further, as described in
[0022]
Furthermore, as described in claim 14, applied to the characteristic change layer of the pattern forming body obtained by the method for manufacturing a pattern forming body according to any one of claims 1 to 11. A method for producing a substrate for forming a conductive pattern, wherein the functional group is a functional group having an electroless plating catalyst adhesion property that adheres to an electroless plating catalyst, and the polymer is electrically insulating. I will provide a. If the functional group has electroless plating catalyst adhesion, a high-definition conductive pattern can be easily created by attaching the electroless plating catalyst to the deprotected functional group formed in a pattern. Can be formed.
[0023]
In the present invention, as described in claim 15, the step of binding a biological substance to the functional group of the biochip substrate obtained in the method for producing a biochip substrate according to claim 12. A method for producing a biochip is provided. According to the method of the present invention, a high-density biochip can be obtained relatively easily.
[0024]
In this invention, as further described in Claim 16, the process of bonding the base material for microfluidic chips obtained by the manufacturing method of the base material for microfluidic chips of
[0025]
Furthermore, in the present invention, as described in claim 17, with respect to the functional group of the substrate for forming a conductive pattern obtained by the method for manufacturing a substrate for forming a conductive pattern according to claim 14, A catalyst attaching step for attaching an electroless plating catalyst; and an electroless plating step for performing electroless plating on a substrate on which the electroless plating catalyst is attached in a pattern by the catalyst attaching step. A method for manufacturing a conductive pattern is provided. According to the method of the present invention, a high-definition conductive pattern can be easily obtained.
[0026]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
First, the manufacturing method of the pattern formation body of this invention is demonstrated. The method for producing the pattern forming body of the present invention comprises
A pattern forming body substrate preparation step of preparing a pattern forming body substrate having a characteristic change layer made of a polymer material;
A photocatalyst-containing layer containing a photocatalyst and a photocatalyst-containing layer side substrate having a substrate and the characteristic change layer are arranged with a gap of 200 μm or less, and then irradiated with energy from a predetermined direction, A pattern forming step of imparting functional groups in a pattern on the surface of the property change layer made of the polymer material
It is characterized by having.
[0027]
Moreover, in this invention, you may have the photocatalyst containing layer side board | substrate adjustment process which adjusts the photocatalyst containing layer side board | substrate which has a photocatalyst containing layer and base material containing a photocatalyst, In this case, the photocatalyst containing a photocatalyst is contained. A substrate for a pattern forming body having a photocatalyst containing layer side substrate adjusting step for adjusting a photocatalyst containing layer side substrate having a containing layer and a base material, and a property changing layer whose surface properties are changed by the action of the photocatalyst in the photocatalyst containing layer The pattern forming body substrate preparation step for preparing the layer, and the photocatalyst-containing layer and the characteristic change layer are arranged with a gap so as to be 200 μm or less, and then irradiated with energy from a predetermined direction, whereby the above characteristics are obtained. And a pattern forming process for forming a pattern with changed characteristics on the surface of the change layer. The substrate for forming the body is formed from a characteristic change layer made of a polymer temple, and in the pattern formation step, a functional group is imparted to the surface of the characteristic change layer made of the polymer material in a pattern. .
[0028]
In the method for producing a patterned body of the present invention, the photocatalyst-containing layer and the characteristic change layer are arranged so as to have a predetermined gap, and then irradiated with energy from a predetermined direction, thereby causing the action of the photocatalyst in the photocatalyst-containing layer. A reaction point is formed in the exposed property changing layer facing the photocatalyst-containing layer, and reacts with a substance in the atmosphere to form a pattern with a functional group on the surface of the property changing layer. Therefore, post-processing such as development and washing after exposure is not required for pattern formation, and patterns having different characteristics can be formed by adding functional groups at a lower cost and with fewer steps. And it can be set as the pattern formation body which can be used for various uses by selecting the material of this characteristic change layer, and the functional group to provide.
[0029]
Furthermore, in the present invention, after the characteristics on the characteristic change layer are changed by the action of the photocatalyst in the photocatalyst containing layer, the photocatalyst containing layer side substrate is removed and the pattern forming body side substrate is used as the pattern forming body. The obtained pattern forming body does not necessarily contain a photocatalyst. Therefore, it is possible to prevent a problem that the obtained pattern forming body deteriorates with time due to the action of the photocatalyst.
[0030]
Such a method for producing a pattern forming body of the present invention will be specifically described with reference to the drawings. FIG. 1 shows an example of a method for producing a pattern forming body of the present invention.
[0031]
In this example, first, a photocatalyst containing
[0032]
Next, as shown in FIG. 1B, the photocatalyst containing
[0033]
At this time, the photocatalyst-containing
[0034]
In the present invention, a functional group introducing substance for introducing a functional group into the gap may be introduced during the pattern forming step. This makes it possible to introduce the target functional group onto the surface of the property change layer, and to form a pattern forming body that can be used for various purposes by changing the type of the functional group-introducing substance. This is because it becomes possible.
[0035]
In the above example, the ultraviolet irradiation is performed through the
[0036]
Then, a step of removing the photocatalyst-containing layer side substrate from the pattern forming
[0037]
The manufacturing method of the pattern forming body of the present invention will be described in detail for each step.
[0038]
1. Pattern forming substrate preparation process
First, the substrate forming process for a pattern forming body in the present invention will be described. The pattern forming substrate preparing step in the present invention is a step of preparing a pattern forming substrate having a characteristic change layer made of a polymer material.
[0039]
The characteristic change layer used in the present invention is, for example, a film made of a polymer material or a molded article made of a polymer material, which becomes a substrate for a pattern forming body. It may be laminated.
[0040]
In the present invention, there is no particular limitation as long as it is a polymer material in which various functional groups can be introduced into the surface in the pattern forming step described later. Specifically, polyethylene, polycarbonate, polypropylene, polystyrene, polyester, polyvinyl fluoride, acetal resin, nylon, ABS, PTFE, methacrylic resin, phenol resin, polyvinylidene fluoride, polyoxymethylene, polyvinyl alcohol, polyvinyl chloride, Examples thereof include polyethylene terephthalate, silicone, cellulose, rubber, polyvinyl alcohol, and nylon.
[0042]
As the substrate on which such a characteristic change layer is formed, a silicon wafer, metal, quartz, glass, diamond, diamond-like carbon (DLC), alumina, a polymer material, or the like can be used, which will be described later. It is appropriately selected according to the use.
[0043]
Further, the shape of the substrate to be used is not particularly limited, and this can also be a suitable shape according to the use described later. Specifically, when the use is a biochip or the like, In the case where a plate-like material is suitably used and the application is a microfluidic chip, a material in which a predetermined recess is formed can be used.
[0044]
In this invention, it is possible to use what formed the pattern formation body board | substrate side light-shielding part in the pattern form in the pattern formation body board | substrate.
[0045]
In this case, since it is necessary to perform energy irradiation in the pattern forming process described later from the pattern forming body substrate side, the pattern forming body substrate needs to be transparent.
[0046]
The method for forming the pattern-forming substrate-side light-shielding portion is not particularly limited, and is appropriately determined according to the characteristics of the formation surface of the pattern-forming substrate-side light-shielding portion, the shielding property against the required energy, and the like. Selected and used.
[0047]
For example, it may be formed by forming a metal thin film of chromium or the like having a thickness of about 1000 to 2000 mm by a sputtering method, a vacuum deposition method, or the like, and patterning the thin film. As this patterning method, a normal patterning method such as sputtering can be used.
[0048]
Alternatively, a method may be used in which a layer containing light-shielding particles such as carbon fine particles, metal oxides, inorganic pigments, and organic pigments in a resin binder is formed in a pattern. As the resin binder to be used, polyimide resin, acrylic resin, epoxy resin, polyacrylamide, polyvinyl alcohol, gelatin, casein, cellulose, or a mixture of one or more resins, photosensitive resin, or O / A W emulsion type resin composition, for example, an emulsion of a reactive silicone can be used. The thickness of such a resin light-shielding portion can be set within a range of 0.5 to 10 μm. As a method for patterning the resin light-shielding portion, a generally used method such as a photolithography method or a printing method can be used.
[0049]
2. Pattern formation process
Next, the pattern formation process in this invention is demonstrated. In the pattern forming step of the present invention, the photocatalyst-containing layer containing the photocatalyst and the photocatalyst-containing layer side substrate having the substrate are arranged in a predetermined direction after the photocatalyst-containing layer and the characteristic change layer are arranged with a predetermined gap. In this step, functional groups are imparted in a pattern to the surface of the property-changing layer made of the polymer material.
[0050]
Hereinafter, each structure of this process is demonstrated.
[0051]
(Photocatalyst containing layer side substrate)
First, the photocatalyst containing layer side substrate used in the present invention will be described. The photocatalyst-containing layer side substrate used in the present invention has a photocatalyst-containing layer containing a photocatalyst and a base material. Thus, the photocatalyst-containing layer side substrate used in the present invention has at least a photocatalyst-containing layer and a substrate, and usually a thin-film photocatalyst-containing layer formed by a predetermined method on the substrate. It is formed. Moreover, the thing in which the photocatalyst containing layer side light shielding part formed in pattern shape was formed can also be used for this photocatalyst containing layer side board | substrate. Hereinafter, each structure of the photocatalyst containing layer side substrate will be described.
[0052]
a. Photocatalyst containing layer
The photocatalyst-containing layer used in the present invention is not particularly limited as long as the photocatalyst in the photocatalyst-containing layer changes the characteristics of the target characteristic change layer, and includes a photocatalyst and a binder. It may be formed, or it may be a film formed of a photocatalyst alone. Further, the wettability of the surface may be particularly lyophilic or lyophobic.
[0053]
The photocatalyst-containing layer used in the present invention may be formed on the entire surface of the substrate 1 as shown in FIG. 1 (a), for example, but for example, as shown in FIG. The
[0054]
By forming the photocatalyst-containing layer in a pattern like this, as described in the pattern forming step described later, when the photocatalyst-containing layer is arranged at a predetermined interval from the characteristic change layer and irradiated with energy, It is not necessary to perform pattern irradiation using a photomask or the like, and by irradiating the entire surface, a pattern with changed characteristics can be formed by adding functional groups on the characteristic change layer.
[0055]
The patterning method of the photocatalyst processing layer is not particularly limited, but can be performed by, for example, a photolithography method.
[0056]
In addition, since the functional group is imparted only to the part on the characteristic change layer facing the photocatalyst containing layer and the characteristic changes, the direction of energy irradiation faces the photocatalyst containing layer and the characteristic change layer. As long as the portion is irradiated with energy, it may be irradiated from any direction. Further, the irradiated energy is not particularly limited to parallel light such as parallel light.
[0057]
The action mechanism of a photocatalyst represented by titanium dioxide as described later in such a photocatalyst-containing layer is not necessarily clear, but a carrier generated by light irradiation reacts directly with a nearby compound, or It is considered that the active oxygen species generated in the presence of oxygen and water change the chemical structure of organic matter. In the present invention, it is considered that this carrier acts on the compound in the property change layer disposed in the vicinity of the photocatalyst containing layer.
[0058]
As the photocatalyst used in the present invention, for example, titanium dioxide (TiO 2) known as an optical semiconductor. 2 ), Zinc oxide (ZnO), tin oxide (SnO) 2 ), Strontium titanate (SrTiO) 3 ), Tungsten oxide (WO 3 ), Bismuth oxide (Bi 2 O 3 ), And iron oxide (Fe 2 O 3 1) or a mixture of two or more selected from these.
[0059]
In the present invention, titanium dioxide is particularly preferably used because it has a high band gap energy, is chemically stable, has no toxicity, and is easily available. Titanium dioxide includes an anatase type and a rutile type, and both can be used in the present invention, but anatase type titanium dioxide is preferred. Anatase type titanium dioxide has an excitation wavelength of 380 nm or less.
[0060]
Examples of such anatase type titanium dioxide include hydrochloric acid peptizer type anatase type titania sol (STS-02 manufactured by Ishihara Sangyo Co., Ltd. (
[0061]
The smaller the particle size of the photocatalyst, the more effective the photocatalytic reaction occurs. The average particle size is preferably 50 nm or less, and it is particularly preferable to use a photocatalyst of 20 nm or less.
[0062]
The photocatalyst-containing layer in the present invention may be formed by a photocatalyst alone as described above, or may be formed by mixing with a binder.
[0063]
In the case of a photocatalyst-containing layer composed only of a photocatalyst, the efficiency with respect to the change in characteristics on the characteristic change layer is improved, which is advantageous in terms of cost such as shortening the processing time. On the other hand, in the case of a photocatalyst-containing layer comprising a photocatalyst and a binder, there is an advantage that the formation of the photocatalyst-containing layer is easy.
[0064]
Examples of a method for forming a photocatalyst-containing layer composed only of a photocatalyst include a method using a vacuum film forming method such as a sputtering method, a CVD method, or a vacuum deposition method. By forming the photocatalyst-containing layer by a vacuum film-forming method, it is possible to obtain a photocatalyst-containing layer that is a uniform film and contains only the photocatalyst, which can uniformly change the characteristics on the characteristic change layer. Since it is possible and consists only of a photocatalyst, it is possible to change the characteristics on the characteristic change layer more efficiently than in the case of using a binder.
[0065]
Examples of a method for forming a photocatalyst-containing layer consisting of only a photocatalyst include a method in which amorphous titania is formed on a substrate and then phase-changed to crystalline titania by firing when the photocatalyst is titanium dioxide. . As the amorphous titania used here, for example, hydrolysis, dehydration condensation, tetraethoxytitanium, tetraisopropoxytitanium, tetra-n-propoxytitanium, tetrabutoxytitanium, titanium inorganic salts such as titanium tetrachloride and titanium sulfate, An organic titanium compound such as tetramethoxytitanium can be obtained by hydrolysis and dehydration condensation in the presence of an acid. Next, it can be modified to anatase titania by baking at 400 ° C. to 500 ° C. and modified to rutile type titania by baking at 600 ° C. to 700 ° C.
[0066]
Moreover, when using a binder, what has the high bond energy that the main frame | skeleton of a binder is not decomposed | disassembled by photoexcitation of said photocatalyst is preferable, for example, organopolysiloxane etc. can be mentioned.
[0067]
When organopolysiloxane is used as a binder in this way, the photocatalyst-containing layer is prepared by dispersing the photocatalyst and the binder organopolysiloxane in a solvent together with other additives as necessary. It can be formed by applying this coating solution on a substrate. As the solvent to be used, alcohol-based organic solvents such as ethanol and isopropanol are preferable. The coating can be performed by a known coating method such as spin coating, spray coating, dip coating, roll coating or bead coating. When an ultraviolet curable component is contained as a binder, the photocatalyst-containing layer can be formed by irradiating with ultraviolet rays and performing a curing treatment.
[0068]
An amorphous silica precursor can be used as the binder. This amorphous silica precursor has the general formula SiX 4 X is preferably a silicon compound such as halogen, methoxy group, ethoxy group, or acetyl group, a hydrolyzate thereof, silanol, or a polysiloxane having an average molecular weight of 3000 or less.
[0069]
Specific examples include tetraethoxysilane, tetraisopropoxysilane, tetra-n-propoxysilane, tetrabutoxysilane, and tetramethoxysilane. In this case, the amorphous silica precursor and the photocatalyst particles are uniformly dispersed in a non-aqueous solvent, and hydrolyzed with moisture in the air on the substrate to form silanol, and then at room temperature. A photocatalyst-containing layer can be formed by dehydration-condensation polymerization. If dehydration condensation polymerization of silanol is performed at 100 ° C. or higher, the degree of polymerization of silanol increases and the strength of the film surface can be improved. Moreover, these binders can be used individually or in mixture of 2 or more types.
[0070]
When the binder is used, the content of the photocatalyst in the photocatalyst containing layer can be set in the range of 5 to 60% by weight, preferably 20 to 40% by weight. The thickness of the photocatalyst containing layer is preferably in the range of 0.05 to 10 μm.
[0071]
In addition to the photocatalyst and the binder, the photocatalyst containing layer can contain a surfactant. Specifically, hydrocarbons such as NIKKOL BL, BC, BO, BB series manufactured by Nikko Chemicals Co., Ltd., ZONYL FSN, FSO manufactured by DuPont, Surflon S-141, 145 manufactured by Asahi Glass Co., Ltd., Dainippon Megafac F-141, 144 manufactured by Ink Chemical Industry Co., Ltd., Footgent F-200, F251 manufactured by Neos Co., Ltd., Unidyne DS-401, 402 manufactured by Daikin Industries, Ltd., Fluorard FC-170 manufactured by 3M Co., Ltd. Fluorine-based or silicone-based nonionic surfactants such as 176 can be used, and cationic surfactants, anionic surfactants, and amphoteric surfactants can also be used.
[0072]
In addition to the above surfactants, the photocatalyst-containing layer includes polyvinyl alcohol, unsaturated polyester, acrylic resin, polyethylene, diallyl phthalate, ethylene propylene diene monomer, epoxy resin, phenol resin, polyurethane, melamine resin, polycarbonate, Polyvinyl chloride, polyamide, polyimide, styrene butadiene rubber, chloroprene rubber, polypropylene, polybutylene, polystyrene, polyvinyl acetate, polyester, polybutadiene, polybenzimidazole, polyacrylonitrile, epichlorohydrin, polysulfide, polyisoprene, oligomers, polymers, etc. It can be included.
[0073]
b. Base material
In this invention, as shown to Fig.1 (a), the photocatalyst containing layer side board |
[0074]
Under the present circumstances, the material which comprises the base material used is suitably selected by the irradiation direction of the energy in the pattern formation process mentioned later, whether the pattern formation body obtained requires transparency, etc.
[0075]
That is, for example, in the case where an opaque pattern forming body is used as the substrate, the energy irradiation direction is necessarily from the photocatalyst containing layer side substrate side, and the
[0076]
On the other hand, if the pattern forming body is transparent, it is possible to arrange the photomask on the pattern forming body substrate side and irradiate energy. As will be described later, when the pattern forming body-side light-shielding portion is formed in the pattern forming body substrate, it is necessary to irradiate energy from the pattern forming body substrate side. In such a case, the transparency of the substrate is not particularly required.
[0077]
The base material used in the present invention may be a flexible material such as a resin film, or may be a non-flexible material such as a glass substrate. This is appropriately selected depending on the energy irradiation method in the pattern forming process described later.
[0078]
As described above, the material used for the photocatalyst-containing layer side substrate in the present invention is not particularly limited, but in the present invention, the photocatalyst-containing layer side substrate is used repeatedly. Therefore, a material having a predetermined strength and having a surface having good adhesion to the photocatalyst containing layer is preferably used.
[0079]
Specific examples include glass, ceramic, metal, and plastic.
[0080]
In addition, in order to improve the adhesiveness of the base-material surface and a photocatalyst content layer, you may make it form an anchor layer on a base material. Examples of such an anchor layer include silane-based and titanium-based coupling agents.
[0081]
c. Photocatalyst containing layer side shading part
As the photocatalyst containing layer side substrate used in the present invention, a substrate in which a photocatalyst containing layer side light shielding portion formed in a pattern is formed may be used. By using the photocatalyst containing layer side substrate having the photocatalyst containing layer side light shielding portion in this way, it is not necessary to use a photomask or perform drawing irradiation with a laser beam at the time of exposure. Therefore, since alignment between the photocatalyst-containing layer side substrate and the photomask is not necessary, it is possible to use a simple process, and an expensive apparatus necessary for drawing irradiation is also unnecessary, so that the cost is reduced. Has the advantage of being advantageous.
[0082]
Such a photocatalyst containing layer side light-shielding part having such a photocatalyst containing layer side light shielding part can be made into the following two embodiments depending on the formation position of the photocatalyst containing layer side light shielding part.
[0083]
For example, as shown in FIG. 3, the photocatalyst containing layer side light shielding part 12 is formed on the substrate 1, the
[0084]
In any embodiment, compared to the case of using a photomask, the photocatalyst-containing layer side light-shielding portion is disposed in the vicinity of the portion where the photocatalyst-containing layer and the characteristic change layer are located with a gap. Since the influence of energy scattering in the substrate or the like can be reduced, energy pattern irradiation can be performed very accurately.
[0085]
Furthermore, in the embodiment in which the photocatalyst containing layer side light shielding part is formed on the photocatalyst containing layer, when the photocatalyst containing layer and the characteristic change layer are arranged with a predetermined gap, By making the film thickness coincide with the width of the gap, there is an advantage that the photocatalyst containing layer side light-shielding portion can be used as a spacer for making the gap constant.
[0086]
That is, when the photocatalyst containing layer and the characteristic change layer are arranged in contact with each other with a predetermined gap, the photocatalyst containing layer side light shielding portion and the characteristic change layer are arranged in close contact with each other. The predetermined gap can be made accurate, and by irradiating energy from the photocatalyst-containing layer side substrate in this state, a pattern can be accurately formed on the characteristic change layer.
[0087]
Since the formation method of the photocatalyst containing layer side light shielding part used for this invention is the same as the formation method of the light shielding part in the board | substrate for pattern formation bodies mentioned above, description here is abbreviate | omitted.
[0088]
In the above description, the two positions of the photocatalyst-containing layer side light-shielding portion are described between the base material and the photocatalyst-containing layer and on the surface of the photocatalyst-containing layer. It is also possible to adopt a mode in which the photocatalyst-containing layer side light-shielding portion is formed on the surface where no is formed. In this aspect, for example, a case where the photomask is brought into close contact with the surface so as to be detachable can be considered, and it can be suitably used when the pattern forming body is changed in a small lot.
[0089]
d. Primer layer
Next, the primer layer used for the photocatalyst containing layer side substrate of the present invention will be described. In the present invention, as described above, when the photocatalyst-containing layer side light-shielding portion is formed in a pattern on the substrate and the photocatalyst-containing layer is formed thereon to form a photocatalyst-containing layer side substrate, the photocatalyst-containing layer side substrate is formed. A primer layer may be formed between the layer side light shielding portion and the photocatalyst containing layer.
[0090]
The function and function of this primer layer are not always clear, but by forming a primer layer between the photocatalyst-containing layer side light-shielding part and the photocatalyst-containing layer, the primer layer can change the characteristics of the characteristic change layer due to the action of the photocatalyst. Impurities from the openings existing between the photocatalyst containing layer side light shielding part and the photocatalyst containing layer side light shielding part, which are factors that hinder the change, in particular, residues generated when patterning the photocatalyst containing layer side light shielding part, metal, metal It is considered that it has a function of preventing diffusion of impurities such as ions. Therefore, by forming the primer layer, the characteristic change process proceeds with high sensitivity, and as a result, a high-resolution pattern can be obtained.
[0091]
In the present invention, the primer layer prevents impurities existing in not only the photocatalyst containing layer side light shielding part but also the opening formed between the photocatalyst containing layer side light shielding parts from affecting the action of the photocatalyst. The primer layer is preferably formed over the entire surface of the photocatalyst containing layer side light shielding portion including the opening.
[0092]
The primer layer in the present invention is not particularly limited as long as the primer layer is formed so that the photocatalyst containing layer side light-shielding portion of the photocatalyst containing layer side substrate is not in contact with the photocatalyst containing layer.
[0093]
The material constituting the primer layer is not particularly limited, but an inorganic material that is not easily decomposed by the action of the photocatalyst is preferable. Specific examples include amorphous silica. When such amorphous silica is used, the precursor of amorphous silica is represented by the general formula SiX. 4 X is a silicon compound such as halogen, methoxy group, ethoxy group, or acetyl group, and a hydrolyzate thereof, silanol, or polysiloxane having an average molecular weight of 3000 or less is preferable.
[0094]
The thickness of the primer layer is preferably in the range of 0.001 μm to 1 μm, particularly preferably in the range of 0.001 μm to 0.1 μm.
[0095]
(Pattern formation)
Next, formation of the pattern of the present invention will be described. In the pattern formation process of the present invention, the photocatalyst-containing layer and the characteristic change layer described above are arranged with a gap so as to be 200 μm or less, and then irradiated with energy from a predetermined direction to change the characteristic change made of the polymer material. Functional groups are provided in a pattern on the surface of the layer.
[0096]
In the present invention, the gap is preferably 100 μm or less, particularly in the range of 0.2 μm to 10 μm, in consideration of pattern accuracy and efficiency of property change on the property change layer.
[0097]
Thus, by disposing the photocatalyst-containing layer and the property change layer surface at a predetermined interval, oxygen, water, and active oxygen species generated by the photocatalytic action are easily desorbed. That is, if the interval between the photocatalyst containing layer and the characteristic change layer is narrower than the above range, it is difficult to desorb the active oxygen species, and as a result, the characteristic change rate may be slowed down. It is not preferable, and it is not preferable that the active oxygen species generated are difficult to reach the property change layer when arranged at a distance from the above range. is there.
[0098]
In the present invention, such an arrangement state with a gap need only be maintained at least during exposure.
[0099]
An example of a method for uniformly forming such an extremely narrow gap and arranging the photocatalyst-containing layer and the characteristic change layer is a method using a spacer. By using the spacer in this way, a uniform gap can be formed, and the portion in contact with the spacer is not affected by the photocatalyst action on the surface of the characteristic change layer. It is possible to form a predetermined pattern on the characteristic change layer. Here, the pattern may be formed on the entire surface.
[0100]
In the present invention, such a spacer may be formed as one member. However, for simplification of the process, as described in the column of the photocatalyst containing layer side substrate, the photocatalyst of the photocatalyst containing layer side substrate is used. It is preferable to form on the surface of the containing layer. In the description of the photocatalyst-containing layer side substrate preparation step, the photocatalyst-containing layer side light-shielding portion has been described. However, in the present invention, such a spacer has a surface so that the photocatalyst does not act on the surface of the property change layer. In particular, it may be formed of a material that does not have a function of shielding the irradiated energy.
[0101]
Next, in a state where the contact state as described above is maintained, energy irradiation is performed on the contacted portion. The energy irradiation (exposure) as used in the present invention is a concept including irradiation of any energy beam capable of changing the characteristics by adding a functional group to the surface of the characteristic change layer by the photocatalyst containing layer. It is not limited to irradiation with visible light.
[0102]
Usually, the wavelength of light used for such exposure is set in the range of 400 nm or less, preferably in the range of 380 nm or less. This is because, as described above, the preferred photocatalyst used in the photocatalyst-containing layer is titanium dioxide, and light having the above-described wavelength is preferable as the energy for activating the photocatalytic action by the titanium dioxide.
[0103]
Examples of light sources that can be used for such exposure include mercury lamps, metal halide lamps, xenon lamps, excimer lamps, and various other light sources.
[0104]
In addition to the method of performing pattern irradiation through a photomask using the light source as described above, it is also possible to use a method of drawing and irradiating in a pattern using a laser such as excimer or YAG.
[0105]
In addition, the irradiation amount of energy at the time of exposure is set to an irradiation amount necessary for the characteristic change layer surface to change the characteristic of the characteristic change layer surface by the action of the photocatalyst in the photocatalyst containing layer.
[0106]
At this time, it is preferable in that the photocatalyst-containing layer is exposed while being heated, so that the sensitivity can be increased and the characteristic can be changed efficiently. Specifically, it is preferable to heat within a range of 30 ° C to 80 ° C.
[0107]
The exposure direction in the present invention is a pattern formation method such as whether or not the photocatalyst-containing layer side light-shielding portion or pattern-forming substrate side light-shielding portion is formed, and the photocatalyst-containing layer side substrate or pattern-forming body substrate is transparent. It is determined by whether or not.
[0108]
That is, when the photocatalyst containing layer side light-shielding portion is formed, it is necessary to perform exposure from the photocatalyst containing layer side substrate side, and in this case, the photocatalyst containing layer side substrate is transparent to the energy irradiated. There must be. In this case, when the photocatalyst containing layer side light shielding part is formed on the photocatalyst containing layer and this photocatalyst containing layer side light shielding part is used so as to function as a spacer as described above, the exposure direction is It may be from the photocatalyst containing layer side substrate side or from the pattern forming body substrate side.
[0109]
On the other hand, when the pattern forming body substrate side light-shielding portion is formed, it is necessary to perform exposure from the pattern forming body substrate side, and in this case, with respect to the energy irradiated to the pattern forming body substrate Must be transparent. In this case as well, when the pattern forming body substrate-side light-shielding portion is formed on the characteristic change layer, and this pattern-forming body substrate-side light shielding portion is used so as to have the function as the spacer as described above, The exposure direction may be from the photocatalyst containing layer side substrate side or from the pattern forming body substrate side.
[0110]
In addition, the exposure direction when the photocatalyst-containing layer is formed in a pattern is irradiated from any direction as long as energy is applied to the portion where the photocatalyst-containing layer and the property change layer are in contact as described above. May be.
[0111]
Similarly, in the case of using the above-described spacer, irradiation may be performed from any direction as long as energy is applied to the contact portion.
[0112]
In the case of using a photomask, energy is irradiated from the side where the photomask is arranged. In this case, the substrate on which the photomask is arranged, that is, either the photocatalyst containing layer side substrate or the pattern forming body substrate needs to be transparent.
[0113]
When the energy irradiation as described above is completed, the photocatalyst-containing layer side substrate is separated from the contact position with the characteristic change layer, and thus comprises a
[0114]
In the present invention, the characteristic change layer is composed of a polymer material, and a reaction point is formed on the surface of the polymer material in the region irradiated with energy by the action of the photocatalyst accompanying energy irradiation. This substance reacts with this substance to give a functional group to the surface. As a result, a pattern having a predetermined functional group on its surface is formed on the surface of the polymer material, that is, on the surface of the property change layer. On the other hand, in a region where energy is not irradiated, since no reaction point is formed on the surface of the polymer material, no reaction is performed with a substance in the atmosphere. A pattern having the functional group is formed.
[0115]
In the present invention, it is possible to introduce a functional group-introducing substance into the gap during the energy irradiation. This is because the target functional group can be imparted on the property change layer.
[0116]
Here, the introduction of the functional group-introducing substance is to cause a substance having a functional group to be imparted on the characteristic change layer to exist between the photocatalyst-containing layer and the characteristic change layer. It may be contained in the gas phase or in the liquid phase. In addition, the introduction method and the like are appropriately selected depending on the type of the functional group introducing substance, and are not particularly limited. Specifically, for example, when the functional group introducing substance is included in the gas phase, , A method of performing in a gas phase atmosphere, a method of introducing a gas, and the like. Further, when the functional group introduction substance is contained in the liquid phase, a method in which water or a petroleum-based solvent in which the functional group introduction substance is dissolved is interposed between the photocatalyst containing layer and the property change layer as a thin film. Etc.
[0117]
Examples of the functional group-introducing substance of the present invention include oxygen, which makes it possible to introduce a carbonyl group, a hydroxyl group, a carboxyl group, and the like.
[0118]
Also, liquid or gaseous vinyl monomers can be cited as functional group-introducing substances, and by carrying out energy irradiation in the state of contact with the property change layer, graft polymerization can be performed and the vinyl monomers can be introduced. is there.
[0119]
Specifically, MAH, maleimide (MI), acenaphthylene and the like can be used as the vinyl monomer in the gas phase system. Mixed monomers can also be used. Specifically, styrene / acrylonitrile, allyl alcohol or glycidyl methacrylate, MAH, maleimide / styrene, N-vinylpyrrolidone, vinyl ether, benzyl methacrylate, or the like can be used. It is.
[0120]
For example, when an alkanethiol monomolecular film having a 4-azidobenzoyloxy group is used as the characteristic change layer, the energy irradiated region is obtained by irradiating energy while introducing dialkylamine as a functional group introducing substance. Can be hydrazine-modified.
[0121]
In the present invention, a pattern forming body having a specific functional group pattern on the surface can be obtained as described above. Such a pattern forming body can be obtained from a biochip, a microfluidic chip, and a conductive pattern forming body. It is possible to apply to such uses.
[0122]
3. Application
The pattern forming body obtained by the method for producing a pattern forming body of the present invention as described above can easily form various patterns having functional groups imparted on the characteristic change layer. In the present invention, as described above, for example, by the action of this functional group, the surface affinity, wettability, adhesiveness, etc. are changed, and various functional materials are applied to the changed part or the part that has not changed. It can be attached and used for various purposes.
[0123]
In the present invention, necessary functional groups are imparted to the surface of the characteristic change layer made of a polymer material depending on the type, concentration, pressure, presence of a catalyst, etc. in the atmosphere during pattern exposure. Various applications are developed using groups. Hereinafter, the use in the said pattern formation body is demonstrated.
[0124]
a. Biochip
For example, when the functional group imparted on the characteristic change layer by the action of the photocatalyst has a biological material binding property that binds to the biological material, it can be used as a biochip.
[0125]
In this case, a biochip base material is prepared by introducing a functional group having a biological substance binding property onto the characteristic change layer in the pattern forming body. Next, the biochip can be used as a biochip by binding, ie, immobilizing, the biomaterial to the functional group having the biomaterial binding property of the biochip substrate.
[0126]
On such a biochip surface, the functional group imparted to the surface of the characteristic change layer functions as an immobilization layer, and biological substances such as DNA and protein are immobilized thereon and used for various applications.
[0127]
As such a biological material immobilization technique, an immobilization technique that has been actively studied in research and development of a bioreactor in which an enzyme is immobilized on an insoluble carrier can be applied. The technical contents are detailed in, for example, edited by Ichiro Chibata, “Immobilized Enzyme”, Kodansha Scientific, 1975, and references thereof.
[0128]
Immobilization methods can be broadly classified into three types: immobilization by covalent bond, immobilization by ionic bond (electrostatic interaction), and immobilization by physical adsorption. In the immobilization of the biological material according to the present invention, the biological material is generally further immobilized on the substrate. For this reason, there should be no desorption of the biological material, and in this respect, the immobilization technique by physical adsorption is unsuitable. Therefore, it can be said that the immobilization by the covalent bond and the immobilization by the ionic bond (electrostatic interaction) are suitable as the method for immobilizing the biological substance according to the present invention.
[0129]
In the case of immobilization by covalent bond, for example, when the functional group provided on the property change layer is a carbonyl group (aldehyde group), it reacts directly with the amino group of the biological substance to form a so-called “Schiff base” and immobilize it. Can be When the functional group provided is an amino group, a “Schiff base” can be directly formed and immobilized in the system together with a biological material in the presence of a crosslinking agent such as glutaraldehyde. However, there are a variety of reports that can be referred to by a technique in which either a functional group imparted on the property change layer or a functional group of a biological substance is activated and then immobilized. At this time, when the biological substance is a protein, there is a possibility that the structure is damaged during the activation treatment, which may cause adverse effects. Therefore, it is generally preferable to activate the functional group provided on the property change layer.
[0130]
As the activation method, when the functional group imparted on the property change layer is an amino group, the method is activated by diazotization, and when the functional group imparted is a carboxyl group, azide, chloride, imidization, Examples of the method include activation by isocyanate formation, and in the case of a hydroxyl group, activation by cyanogen bromide, activation by ethyl chloroformate, and the like.
[0131]
In some cases, an electrical reading method is used for the biochip. In such a case, it is necessary to form electrodes on the surface of the biochip substrate. In this case, the electrode may be formed by a method described in the column of the conductive pattern forming body described later, or may be formed by a general photoresist method or the like.
[0132]
b. Microfluidic chip
The pattern forming body in the present invention can also be used as a microfluidic chip. In this case, the base for the pattern forming body needs to have a recess for flowing a fluid. When forming the recess, for example, when the substrate is made of an organic polymer material, a method of forming the recess by removing the characteristic change layer in the pattern forming body of the present invention described above may be used.
[0133]
In the present invention, a substrate for a microfluidic chip is prepared in which the molecules in the recesses are at least functional groups provided on the property change layer.
[0134]
In such a microfluidic chip substrate, as described above, the functional group imparted in the recess has a function of rectifying the flow of fluid in the recess, or the analysis or synthesis is performed in the recess. It has various functions that can be performed. Accordingly, some of these functional groups are extremely reactive, and it is usually very difficult to handle a coating solution such as gelation by using a material having such a functional group. It may become.
[0135]
The present invention solves such a problem, and after forming a characteristic change layer as a base material, the pattern forming step irradiates only the inside of the recess with energy in a pattern so that only the inside of the recess is functional. Since the group is added, it has an advantage that it is easy to form and handle.
[0136]
Moreover, such a substrate for a microfluidic chip can be used as a microfluidic chip by being bonded to a bonded substrate. The bonded base material used here may have a concave portion in a portion corresponding to the concave portion of the microfluidic chip base material, or may be a planar one.
[0137]
In the present invention, it is possible not to introduce a functional group on the microfluidic chip base material side but to have a functional group on the property change layer only on the bonded base material side. Moreover, the recessed part may be formed in the bonding base material side, and it is preferable also in this case that the functional group is provided on the characteristic change layer of the recessed part inner surface.
[0138]
In addition, it may be necessary to form an electrode on this microfluidic chip. Regarding the formation of this electrode as well, the production of a conductive pattern forming body using the pattern forming body manufacturing method of the present invention as described later is applied. It may be formed by a method, or may be formed by using a normal photolithography method.
[0139]
c. Conductive pattern forming body
The pattern forming body in the present invention can also be used as a conductive pattern forming body. In this case, the functional group imparted on the characteristic change layer by the action of the photocatalyst is a functional group having an electroless plating catalyst adhesion property that adheres to the electroless plating catalyst, and the substrate has an electrically insulating conductive property. A substrate for a pattern forming body is prepared.
[0140]
Here, regarding a functional group having an electroless plating catalyst adhesion and a process of attaching an electroless plating catalyst to the functional group, for example, Charge Constrained Metallization (CCM) process (for example, Mu-San Chen et al., Journal of The Electrochemical Society, vol. 146, 1421-1430, 1999; Mu-San Chen et al., Ibid, vol. 147, 2607-2610, 2000).
[0141]
In the method of the above document (hereinafter referred to as CCM method), a monomolecular film-forming material of a type in which a functional group is exposed is formed on the entire surface of the substrate, and a normal photolithography method, that is, resist coating, exposure, This is a technique including a step of forming a pattern in which a monomolecular film is exposed through development and attaching an electroless plating catalyst thereto. Comparing such a CCM method with the method according to the present invention, the present invention has significant advantages in that it does not use chemicals consumed in normal resist work and the process is simple because it is free from resist work. It is what has.
[0142]
The electroless plating catalyst is attached to the functional group imparted on the characteristic change layer of the substrate for a conductive pattern forming body obtained by such a method for manufacturing a substrate for forming a conductive pattern (described above). Next, refer to the CCM literature), and then performing electroless plating with the electroless plating catalyst attached in a pattern, thereby obtaining a conductive pattern forming body having a conductive pattern on the surface.
[0143]
Moreover, when electroconductivity is inadequate only with an electroless-plating layer, electrolytic plating, such as copper, is performed as needed. Further, electroless plating such as gold may be performed.
[0144]
This conductive pattern is used for various purposes such as printed wiring boards, DNA chips for electrical detection methods, protein chips for electrical detection methods, biochips for electrical detection methods such as cell chips for electrical detection methods. It can be used for a functional substrate for a microfluidic chip such as a substrate, a chemical chip (Lab-on-a-Chip) that requires input of electric power such as an electrophoresis process, and an analysis chip.
[0145]
In the present invention, since a conductive pattern is formed on the surface, the base must be insulative, and the degree of insulation depends on the use of the conductive pattern forming body to be used. It is determined accordingly.
[0146]
The present invention is not limited to the above embodiment. The above-described embodiment is an exemplification, and the present invention has substantially the same configuration as the technical idea described in the claims of the present invention, and any device that exhibits the same function and effect is the present invention. It is included in the technical scope of the invention.
[0147]
【Example】
[Example 1]
1. Formation of photocatalyst containing layer side substrate
5 g of trimethoxymethylsilane (GE Toshiba Silicone Co., Ltd., TSL8113) and 2.5 g of 0.5N hydrochloric acid were mixed and stirred for 8 hours. This was diluted 10 times with isopropyl alcohol to obtain a primer layer composition.
[0148]
The primer layer composition is applied onto a 100 μm line & space photomask substrate with a spin coater and dried at 150 ° C. for 10 minutes to form a transparent primer layer (thickness 0.2 μm). did.
[0149]
Next, 30 g of isopropyl alcohol, 3 g of trimethoxymethylsilane (manufactured by GE Toshiba Silicone Co., Ltd., TSL8113) and 20 g of ST-K03 (manufactured by Ishihara Sangyo Co., Ltd.), which is a photocatalytic inorganic coating agent, are mixed at 100 ° C. Stir for 20 minutes. This was diluted 3 times with isopropyl alcohol to obtain a composition for a photocatalyst-containing layer.
[0150]
A transparent photocatalyst-containing layer (thickness: 0.15 μm) is obtained by applying the composition for a photocatalyst-containing layer onto a photomask substrate on which a primer layer has been formed using a spin coater and performing a drying treatment at 150 ° C. for 10 minutes. Formed.
[0151]
2. Formation of characteristic change layer
2 g of Iupilon Z400 (manufactured by Mitsubishi Gas Chemical), whose main component is polycarbonate, was dissolved in 30 g of dichloromethane and 70 g of 112 trichloroethane to obtain a composition for a decomposition layer removal layer.
[0152]
The said characteristic change layer composition was apply | coated with the spin coater on the glass substrate, and the transparent characteristic change layer (thickness 1.0 micrometer) was formed by performing the drying process for 60 minutes at 100 degreeC.
[0153]
3. Pattern formation process
After the photocatalyst containing layer side substrate and the polycarbonate layer were opposed to each other with a polyimide film as a spacer with a gap of 50 μm, ammonia gas was introduced into the space and 40 mW / cm was applied from the photomask side by an ultrahigh pressure mercury lamp (wavelength 365 nm). 2 For 300 seconds.
[0154]
4). Evaluation
When this substrate was subjected to surface analysis by X-ray photoelectron spectroscopy, introduction of amino groups in a mask pattern was observed only in the exposed portion.
[0155]
At this time, the contact angle between the unexposed part and the water in the exposed part was measured using a contact angle measuring device (CA-Z type manufactured by Kyowa Interface Science Co., Ltd.) (30 seconds after dropping a droplet from the microsyringe). As a result, they were 72 ° and 19 °, respectively.
[0156]
[Comparative Example 1]
As a result of patterning in the same manner as in Example 1 except that a mask without a photocatalyst-containing layer was used, the introduction of amino groups in the exposed area was not observed, and the contact angle was 71 ° in the exposed area.
[0157]
[Example 2]
1. Formation of photocatalyst containing layer side substrate
A photocatalyst containing layer side substrate was formed in the same manner as in Example 1.
[0158]
2. Formation of characteristic change layer
A polypropylene film having a thickness of 200 μm was prepared.
[0159]
3. Pattern formation process
After the photocatalyst containing layer side substrate and the polypropylene film face each other with a gap of 50 μm using a polyimide film as a spacer, oxygen gas was introduced into the space and 40 mW / cm was applied from the photomask side by an ultrahigh pressure mercury lamp (wavelength 365 nm). 2 For 200 seconds.
[0160]
4). Evaluation
When this substrate was subjected to surface analysis by X-ray photoelectron spectroscopy, introduction of carboxyl groups in the form of a mask pattern was observed only in the exposed portion.
[0161]
At this time, the contact angle between the unexposed part and the water in the exposed part was measured using a contact angle measuring device (CA-Z type manufactured by Kyowa Interface Science Co., Ltd.) (30 seconds after dropping a droplet from the microsyringe). As a result, they were 88 ° and 14 °, respectively.
[0162]
[Comparative Example 2]
As a result of performing patterning in the same manner as in Example 2 except that a mask without a photocatalyst-containing layer was used, introduction of carboxyl groups in the exposed area was not observed, and the contact angle was 87 ° also in the exposed area.
[0163]
[Example 3]
1. Formation of photocatalyst containing layer side substrate
A photocatalyst containing layer side substrate was formed in the same manner as in Example 1.
[0164]
2. Formation of characteristic change layer
A polycarbonate layer was formed on a glass substrate in the same manner as in Example 1.
[0165]
3. Pattern formation process
After the photocatalyst containing layer side substrate and the polycarbonate layer were opposed to each other with a polyimide film as a spacer with a gap of 50 μm, chlorine gas was introduced into the space, and 40 mW / cm was applied from the photomask side by an ultrahigh pressure mercury lamp (wavelength 365 nm). 2 For 400 seconds.
[0166]
4). Evaluation
When this substrate was subjected to surface analysis by X-ray photoelectron spectroscopy, introduction of chlorine groups in a mask pattern was observed only in the exposed portion.
[0167]
At this time, the contact angle between the unexposed part and the water in the exposed part was measured using a contact angle measuring device (CA-Z type manufactured by Kyowa Interface Science Co., Ltd.) (30 seconds after dropping a droplet from the microsyringe). As a result, they were 72 ° and 24 °, respectively.
[0168]
[Comparative Example 3]
As a result of patterning in the same manner as in Example 3 except that a mask without a photocatalyst-containing layer was used, introduction of chlorine groups in the exposed area was not observed, and the contact angle was 72 ° in the exposed area.
[0169]
【The invention's effect】
According to the present invention, in the region irradiated with energy, a reaction point is formed on the characteristic change layer made of the polymer material by the action of the photocatalyst accompanying the energy irradiation, and reacts with, for example, a substance present in the atmosphere. A functional group is imparted to the surface of the characteristic change layer. On the other hand, in a region where energy is not irradiated, no reactive point is formed, so that no functional group is added. Thereby, it becomes possible to set it as the pattern formation body by which the functional group was provided to pattern shape. In the pattern formation step, it is possible to impart various functional groups to the surface of the polymer material by changing the substance to be reacted, etc., so that a pattern having functional groups in a pattern can be formed especially after exposure. No processing is required, and it can be easily formed with high definition. Such a pattern forming body can be applied to various uses.
[0170]
Further, since the photocatalyst containing layer side substrate is removed from the pattern forming body after exposure, the pattern forming body itself does not include the photocatalyst containing layer, and therefore there is a concern about deterioration over time due to the action of the photocatalyst of the pattern forming body. Absent. Furthermore, since the distance between the photocatalyst-containing layer and the characteristic change layer is within the above-described range, it is possible to obtain a pattern forming body having a pattern with a change in characteristics with good efficiency and accuracy.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a process diagram showing an example of a method for producing a pattern-formed body of the present invention.
FIG. 2 is a schematic cross-sectional view showing an example of a photocatalyst-containing layer side substrate used in the present invention.
FIG. 3 is a schematic cross-sectional view showing another example of the photocatalyst-containing layer side substrate used in the present invention.
FIG. 4 is a schematic cross-sectional view showing another example of the photocatalyst containing layer side substrate used in the present invention.
[Explanation of symbols]
1 ... Base material
2 ... Photocatalyst containing layer
3 ... Photocatalyst containing layer side substrate
4 ... Base
5 ... Characteristic change layer
6 ... Substrate for pattern forming body
9 ... Characteristic change area
Claims (16)
前記パターン形成工程におけるエネルギーの照射が、光触媒含有層側基板から行なわれることを特徴とする請求項1に記載のパターン形成体の製造方法。The photocatalyst-containing layer side substrate comprises a base material, a photocatalyst-containing layer formed on the base material, and a photocatalyst-containing layer side light-shielding portion formed in a pattern,
2. The method for producing a pattern forming body according to claim 1, wherein the irradiation of energy in the pattern forming step is performed from a photocatalyst containing layer side substrate.
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