JP4200822B2

JP4200822B2 - Vehicle seat

Info

Publication number: JP4200822B2
Application number: JP2003169371A
Authority: JP
Inventors: 文敏赤池; 聖也西村
Original assignee: Toyota Boshoku Corp
Current assignee: Toyota Boshoku Corp
Priority date: 2003-06-13
Filing date: 2003-06-13
Publication date: 2008-12-24
Anticipated expiration: 2023-06-13
Also published as: JP2005001590A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明はシートバック上端にヘッドレストステーによってヘッドレストが支持された車両用シートに関する。
【０００２】
【従来の技術】
この種の車両用シートにおいて、例えば、車両の追突（後突）時に乗員の頭部を良好に支承するために、乗員の頭部に近づく方向にヘッドレストを変位させるように構成したものがある。
また、このような構造をもつ車両用シートにおいて、シートバック内に組み付けられかつ上方に延びるフレームの上端に旋回支承部を回転中心としてヘッドレストが回動可能に装着され、また、旋回支承部にはレバーが回動可能に取り付けられ、そのレバーの先端とシートバックの下部に跨って引張部材が張設された構造のものが知られている。そして、追突時に引張部材が弓なりに湾曲することによって、レバーと共にヘッドレストが旋回支承部を回転中心として下向きに回動するように構成されたものが知られている（例えば、特許文献１参照）。
【０００３】
【特許文献１】
特開平９−３２３５７３号公報（第３−４頁、図１−２）
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来のものにおいては、シートバックのフレームの上端に旋回支承部を回転中心としてヘッドレストが回動可能に装着され、同旋回支承部に取り付けられたレバーの先端とシートバックの下部との間に跨って引張部材が張設される構造上、乗員の体格や好みに応じてシートバックに対しヘッドレストを所望とする高さ位置、あるいは角度位置に調整することが困難であった。仮に、乗員の体格や好みに応じてシートバックに対しヘッドレストを高さ方向に移動させたり、あるいは回動させようとすると、レバーの先端とシートバックの下部との間に張設された引張部材が妨害物となる。
この発明の目的は、前記従来の問題点に鑑み、ヘッドレストの高さ調整、あるいは角度調整が容易で、かつシートバックに所定値以上の荷重が作用したときにはヘッドレストを所定方向に変位させることができる車両用シートを提供することである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項１の発明に係る車両用シートは、シートバック上端にヘッドレストステーによってヘッドレストが支持された車両用シートであって、
前記ヘッドレストステーは、下部が前記シートバックに嵌挿されて支持され、上部が前記ヘッドレスト内に挿入されるステー本体と、そのステー本体の上部に移動可能に支持されると共に、前記ヘッドレストを横方向の回動軸線回りに回動可能に支持する可動支持体とを備え、
前記ステー本体の内部には、前記シートバックに所定値以上の荷重が作用したときに作動する作動機構の作動によって前記可動支持体を前進方向に移動させる動力伝達機構が設けられ、
前記ステー本体の上部には、前側に向けて斜め上方に傾斜する傾斜案内部が形成される一方、
前記可動支持体には、前記ステー本体の傾斜案内部に嵌合して移動案内される嵌合部が形成され、
前記ステー本体の傾斜案内部の根元部近傍には、前記ヘッドレストの内壁面に接しながら同ヘッドレストを、その回動軸線回りにかつ下向きに回動させる屈曲部が形成されている。
したがって、ステー本体の内部に動力伝達機構が設けられるため、その動力伝達機構に係わることなく、シートバックに対しステー本体を上下方向に移動することでヘッドレストを高さ調整することが可能となる。さらに、可動支持体に対しヘッドレストを横方向の回動軸線回りに回動調整することが可能となる。
また、シートバックに所定値以上の荷重が作用したときには、作動機構の作動力が動力伝達機構によって可動支持体に伝達され、その可動支持体と一体状をなしてヘッドレストが前進する。このため、例えば、車両の追突（後突）時において、ヘッドレストが乗員の頭部に近づく方向に変位され、そのヘッドレストによって乗員の頭部が良好に支承される。
また、ステー本体の内部に動力伝達機構が設けられるため、動力伝達機構の一部がヘッドレストの構成部分に干渉することがない。この結果、作動機構の作動力が動力伝達機構によって可動支持体に確実に伝達されることとなり、可動支持体の作動不良を防止することができる。
【０００６】
また、ステー本体に対し可動支持体と一体状をなしてヘッドレストが前進する際、ステー本体の傾斜案内部に沿って移動案内されながら可動支持体と共にヘッドレストが前側に向けて斜め上方に移動（前進）する。
このため、例えば、車両の追突（後突）時において、ヘッドレストを乗員の頭部に接近させる方向に効率よく変位させることができる。
【０００７】
また、ステー本体に対し可動支持体と一体状をなしてヘッドレストが前進する際、ステー本体の傾斜案内部に沿って可動支持体が斜め上方に移動しながら、同ステー本体の屈曲部によってヘッドレストがその回動軸線回りにおいて下向きに回動する。このため、例えば、車両の追突（後突）時において、ヘッドレストを乗員の頭部に接近させる方向に効率よく変位させることができると共に下向きに回動するヘッドレストによって、乗員の頭部をより一層良好に支承することができる。
【０００８】
請求項２の発明に係る車両用シートは、請求項１に記載の車両用シートであって、ステー本体の傾斜案内部と、可動支持体の嵌合部との嵌合部分には、同可動支持体の前進方向の移動は許容し、後退方向へは阻止する一方向係止手段が設けられている。
したがって、一方向係止手段によって可動支持体の後退が阻止されるため、ステー本体の傾斜案内部に沿って可動支持体と共にヘッドレストが前進した状態を保って乗員の頭部を良好に支承することができる。
【０００９】
請求項３の発明に係る車両用シートは、請求項１、又は２に記載の車両用シートであって、ステー本体は、内孔を有して中空パイプ状に形成され、
動力伝達機構は、ステー本体の内孔下部に移動可能に嵌挿されかつ作動機構の作動によって上方に移動されるプッシュロッドと、前記ステー本体の内孔に配設されかつ前記プッシュロッドの突き上げ力を受けて可動支持体をステー本体の傾斜案内部に沿って移動させる動力伝達体とを備えている。
したがって、中空パイプ状に形成されたステー本体の内孔の内部にプッシュロッドと、プッシュロッドの突き上げ力を受けて可動支持体をステー本体の傾斜案内部に沿って移動させる動力伝達体とを配設して動力伝達機構を容易に構成することができる。
このため、ステー本体の外部に動力伝達機構を配設するスペースを確保する必要がなく、また、動力伝達機構の一部がヘッドレストの構成部分に干渉することがない。このため、プッシュロッドの突き上げ力を可動支持体に確実に伝達させることができ、動力伝達性に優れたものとなる。
【００１０】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を図面にしたがって説明する。
車両用シートの概略を側断面から表した図１、正断面で表した図３において、シートクッション１０の後部にはリクライニング機構（図示しない）によってシートバック２０が傾き調整可能に設けられている。
シートバック２０は、シートバックフレーム２３によって支持されたモールドバッドがシートバック表皮によって被覆されることで形成されている。そして、シートバックフレーム２３のアッパフレーム部２４には左右一対をなす筒状のサポートブラケット２５が固着されている。
サポートブラケット２５には、ステー挿入孔を有するヘッドレストサポート３０が圧入によってかつ抜け止めされた状態で装着されている。
そして、シートバック２０の上端部には、ヘッドレストサポート３０に高さ調整可能に挿入されるヘッドレストステー５０によってヘッドレスト４０が支持されている。
【００１１】
ヘッドレストステー５０は、左右一対をなす両ステー本体５１と、これら両ステー本体５１の上部に跨って移動可能に支持された可動支持体６０とを備えて構成されている。
ステー本体５１は、内孔を有して中空パイプ状に形成され、その下部がシートバック２０のヘッドレストサポート３０に高さ調整可能に嵌挿され、上部がヘッドレスト４０内に挿入される。
すなわち、ステー本体５１の外周面には複数の高さ調整溝５５が高さ方向に所定の間隔を隔てて形成されている。一方、ヘッドレストサポート３０の上端部にはステー本体５１の複数の高さ調整溝５５のうち、任意の高さ調整溝５５に係脱可能に係合してステー本体５１を所望とする高さ位置にロックする高さ調整用ロック部材３１がロック解除操作可能に組み付けられている（図４参照）。
【００１２】
また、図５に示すように、ステー本体５１の上部には、可動支持体６０を移動案内するための前側に向けて斜め上方に傾斜する傾斜案内部５２が形成されている。さらに、ステー本体５１には、その傾斜案内部５２の根元部近傍において、ヘッドレスト４０の内壁面に接しながら同ヘッドレスト４０を、その回動軸線回りにかつ下向きに回動させる屈曲部５３が後方に向けて突出状に曲げ形成されている。なお、この実施の形態において、ステー本体５１は、金属製パイプ材が曲げ加工されることで所定の形状に形成されている。
【００１３】
図３と図５に示すように、可動支持体６０は、横方向のヘッドレスト支持部６１と、そのヘッドレスト支持部６１の両端部に一体状に設けられかつステー本体５１の傾斜案内部５２に嵌合して移動案内される左右の両嵌合部６５とを備えて構成されている。
この実施の形態において、可動支持体６０のヘッドレスト支持部６１と左右の両嵌合部６５とは共に断面円形の中空のパイプ材より形成されている。さらに、左右の両嵌合部６５は、ステー本体５１の傾斜案内部５２の外径寸法よりも若干大きい内径寸法を有して傾斜案内部５２の外周に移動可能に嵌合している。
そして、図６に示すように、可動支持体６０のヘッドレスト支持部６１に対し第１把持体６３と第２把持体６４によってヘッドレスト４０が横方向の回動軸線回り、言い換えるとヘッドレスト支持部６１の外周面に沿って回動可能に組み付けられている。
【００１４】
図３と図６に示すように、ヘッドレスト４０は、合成樹脂製の中空フレーム４２の外周がモールドバッド４１によって覆われそのモールドバッド４１がヘッドレスト表皮４５によって被覆されることで構成されている。
さらに、中空フレーム４２、モールドバッド４１及びヘッドレスト表皮４５の下端部には開口部４８が形成され、その開口部４８から中空フレーム４２内にステー本体５１と共に可動支持体６０が挿入される。そして、中空フレーム４２の前側内壁面の上部に一体状に設けられた第１把持体６３の半円弧状の凹部と、その第１把持体６３に対しビス等によって締め付けられる第２把持体６４の半円弧状の凹部との間に、可動支持体６０のヘッドレスト支持部６１が回動可能に狭持されることで、可動支持体６０のヘッドレスト支持部６１の外周面に沿ってヘッドレスト４０が角度調整可能に組み付けられるようになっている。
【００１５】
また、この実施の形態において、ステー本体５１の傾斜案内部５２と、可動支持体６０の嵌合部６５との嵌合部分には、同可動支持体６０の前進方向の移動は許容し、後退方向へは阻止する一方向係止手段７０が設けられている。
この実施の形態において、図７に示すように、ステー本体５１の傾斜案内部５２の外周面の先端寄り近傍と、可動支持体６０の嵌合部６５の内周面の開口端寄り近傍との相対する面において、一方向係止手段７０を構成する複数の係止歯７１、７２が嵌合方向に所定間隔を隔ててそれぞれ形成されている。
【００１６】
すなわち、ステー本体５１の傾斜案内部５２に対し可動支持体６０の嵌合部６５が前進方向に所定ストロークだけ移動したところで、各複数の係止歯７１、７２が相互に接触し、引き続く可動支持体６０の前進を許容するために、各複数の係止歯７１、７２は、その噛み合いが外れながら相対的に移動し、これとは反対の後退方向へは相互に噛み合って可動支持体６０の後退を阻止するようになっている。
また、この実施の形態において、ステー本体５１の傾斜案内部５２から可動支持体６０の嵌合部６５が抜け出ることを防止するために、図７に示すように、ステー本体５１の傾斜案内部５２の外周面の先端部近傍に、可動支持体６０の嵌合部６５の係止歯７２に係合するストッパ７６が突設されている。
【００１７】
図１〜図３に示すように、シートバック２０には、同シートバック２０に所定値以上の荷重が作用したときに作動する作動機構８０が配設され、ステー本体５１の内部には、作動機構８０の作動によって可動支持体６０を前進（突出）方向に移動させる動力伝達機構１００が設けられている。
この実施の形態において、作動機構８０は、シートバック２０の内部において、そのシートバックフレーム２３のアッパフレーム部２４とロアフレーム部２７との間に跨って張設されかつシートバック２０に所定値以上の荷重が作用したときに撓む平ベルト状の受圧部材８１を主体として構成されている。
【００１８】
図３に示すように、受圧部材８１は、その下端部を固定端８２としてロアフレーム部２７の固定部材２８に止着され、上端部を可動端８３とし、かつその可動端８３には端末具８４が取り付けられている。
図４に示すように、受圧部材８１は、その可動端８３の端末具８４が連結ピン８５によって作動レバー８６の第１アーム部８８の先端部に連結されている。
作動レバー８６は、第１アーム部８８と第２アーム部８９とを備えて略くの字に形成され、その折曲部近傍において支軸８７によってアッパフレーム部２４に固定の取付部２４ａに取り付けられている。
そして、シートバック２０に所定値以上の荷重（例えば、追突時における乗員の荷重、すなわち慣性力）が作用して受圧部材８１が撓んだときには、その受圧部材８１の撓みによって作動レバー８６が支軸８７を中心として作動方向（図４に向かって反時計回り方向）に回動するようになっている。
【００１９】
一方、図５に示すように、動力伝達機構１００は、ステー本体５１の内孔下部に上下方向に移動可能に嵌挿されたプッシュロッド１０１と、ステー本体５１の内孔に配設されかつプッシュロッド１０１の突き上げ力を受けて可動支持体６０をステー本体５１の傾斜案内部５２に沿って移動させる動力伝達体１０３とを備えている。
また、この実施の形態において、動力伝達体１０３は、ステー本体５１の内孔内に互いに接して直列に配列された複数個の合成樹脂製の球体１０４によって構成されている。
【００２０】
図１〜図４に示すように、作動機構８０の作動レバー８６と、動力伝達機構１００のプッシュロッド１０１との間には、作動レバー８６の作動方向の回動力を、プッシュロッド１０１の上方へ突き上げ力に変換して伝達する連動機構としてのプッシュプルケーブル９１が配設されている。
すなわち、プッシュプルケーブル９１のアウタチューブ９２の一端に固定された第１端末取付具９３はシートバックフレーム２３のアッパフレーム部２４に固定の取付部２４ａに一体状に取り付けられている。また、アウタチューブ９２の他端に固定された第２端末取付具９４はプッシュロッド１０１の下端部に一体状に取り付けられている。
一方、プッシュプルケーブル９１のインナーケーブル９５の一端の第１端末部９６は作動レバー８６の第２アーム部８９先端部に連結され、同インナーケーブル９５他端の第２端末部９７はステー本体５１の下端部に一体に取り付けられたブラケットに連結されている。
そして、作動レバー８６の作動方向の回動力によってインナーケーブル９５がその第１端末部９６と共に引き出されることで、アウタチューブ９２の第２端末取付具９４と共にプッシュロッド１０１が上方へ突き上げられるようになっている。
【００２１】
この実施の形態に係る車両用シートは前述したようにして構成される。
したがって、ステー本体５１の内部に動力伝達機構１００を構成するプッシュロッド１０１と動力伝達体１０３としての複数の球体１０４とがそれぞれ設けられている。
このため、ヘッドレスト４０を高さ調整する場合、高さ調整用ロック部材３１によるステー本体５１のロックを解除した状態で、ヘッドレストサポート３０に対しステー本体５１を上下方向に移動することで、動力伝達機構１００に係わることなく、ヘッドレスト４０を高さ調整することができる。
また、ヘッドレスト４０を角度調整する場合には、第１、第２の両把持体６３、６４と可動支持体６０のヘッドレスト支持部６１との間の摩擦力に抗してヘッドレスト４０を所定方向に所定角度だけ回動することによってヘッドレスト４０を容易に回動調整することができる。
【００２２】
車両の追突（後突）時における乗員の荷重による慣性力によってシートバック２０に所定値以上の荷重が作用した場合、図２に示すように、受圧部材８１が撓む。すると、受圧部材８１の撓みによって作動レバー８６が支軸８７を中心として作動方向（図４に向かって反時計回り方向）に回動する。
この作動レバー８６の作動方向の回動力によって、インナーケーブル９５がその第１端末部９６と共に引き出され、アウタチューブ９２の第２端末取付具９４と共にプッシュロッド１０１が上方へ突き上げられる。
すると、プッシュロッド１０１の突き上げ力が動力伝達体１０３としての複数の球体１０４によって可動支持体６０の嵌合部６５に伝達される。
これによって、可動支持体６０の嵌合部６５がステー本体５１の傾斜案内部５２に沿って移動案内されながら可動支持体６０と共にヘッドレスト４０が前側に向けて斜め上方に前進（突出）する。
このため、例えば、車両の追突（後突）時において、ヘッドレスト４０を乗員の頭部に接近させる方向に効率よく変位させることができる（図２及び図５参照）。
また、ステー本体５１の内部に動力伝達機構１００が設けられるため、動力伝達機構１００の一部がヘッドレスト４０の構成部分に干渉することがない。この結果、作動機構８０の作動力が動力伝達機構１００によって可動支持体６０に確実に伝達されることとなり、可動支持体６０の作動不良を防止することができる。
【００２３】
また、この実施の形態において、ステー本体５１の傾斜案内部５２の根元部近傍には、ヘッドレスト４０の内壁面に接しながら同ヘッドレスト４０を、その回動軸線回りにかつ下向きに回動させる屈曲部５３が形成されている。これによって、ステー本体５１に対し可動支持体６０と一体状をなしてヘッドレスト４０が前進する際、ステー本体５１の傾斜案内部５２に沿って可動支持体６０が斜め上方に前進（突出）しながら、同ステー本体５１の屈曲部５３によってヘッドレスト４０がその回動軸線回り、すなわち、ヘッドレスト支持部６１を中心として下向きに回動する。
このため、車両の追突（後突）時において、ヘッドレスト４０を乗員の頭部に接近させる方向に効率よく変位させることができると共に下向きに回動するヘッドレスト４０によって、乗員の頭部をより一層良好に支承することができる。例えば、被追突時のシートバック２０の変位（後傾）に伴ってシートバック２０に装着されたヘッドレスト４０も上方に向く方向に変位することになるが、このような場合でも、乗員の後頭部とヘッドレスト４０前面とが被追突前後で相対的に角度変位してしまうという不具合を、前記したようにヘッドレスト４０が下向きに回動することで回避することができる。この結果、乗員の後頭部を、ヘッドレスト４０前面の可及的に広い面積において支承することができる。
【００２４】
また、この実施の形態において、図７に示すように、ステー本体５１の傾斜案内部５２の外周面の先端寄り近傍と、可動支持体６０の嵌合部６５の内周面の開口端寄り近傍との相対する面において、一方向係止手段７０を構成する複数の係止歯７１、７２が嵌合方向に所定間隔を隔ててそれぞれ形成されている。このため、ステー本体５１の傾斜案内部５２に対し可動支持体６０の嵌合部６５が前進方向に所定ストロークだけ移動したところで、各複数の係止歯７１、７２が相互に接触する。
引き続く可動支持体６０の前進は、各複数の係止歯７１、７２によって阻止されることなく許容される。これとは逆に、後退方向へは各複数の係止歯７１、７２が相互に噛み合って可動支持体６０の後退を阻止することができる。このため、ステー本体５１の傾斜案内部５２に沿って可動支持体６０と共にヘッドレスト４０が前進した状態に保たれ、これによって乗員の頭部が良好に支承される。
【００２５】
なお、この発明は前記実施の形態に限定するものではない。
例えば、ステー本体５１の傾斜案内部５２と、可動支持体６０の嵌合部６５との嵌合部分に設けられた一方向係止手段７０においては図８と図９に示すように変更してもよい。
すなわち、図８に示すものは、ステー本体５１の傾斜案内部５２の外周面の先端寄り近傍に、複数の係止歯７１が嵌合方向に所定間隔を隔てて形成されると共に傾斜案内部５２の外周面の先端にストッパ７６が形成されている。
また、可動支持体６０の嵌合部６５の所定位置に、切り欠き状の開口部が形成され、その開口部の前後両側縁に、複数の係止歯７１と一方向に噛み合う係止爪７３、７４がそれぞれ形成されている。
図９に示すものは、ステー本体５１の傾斜案内部５２の外周面の一側の先端寄り近傍に複数の係止歯７１が嵌合方向に所定間隔を隔てて形成され、同傾斜案内部５２の外周面の他側の先端寄り近傍にストッパ７６が形成されている。
また、可動支持体６０の嵌合部６５の内周面の一側の略全長にわたって、多数の係止歯７５が嵌合方向に所定間隔を隔てて形成され、同嵌合部６５の内周面の他側にストッパ７６に係合して抜け止めをなす係合部７７が形成されている。
【００２６】
また、可動支持体６０の前進方向の移動は許容し、後退方向へは阻止する一方向係止手段７０は必ずしも設けなくてもよい。例えば、図１０に示すように、ステー本体５１の傾斜案内部５２と、可動支持体６０の嵌合部６５との嵌合部分に、相互に係合して可動支持体６０の抜け止めをなすストッパ７６と係合部７７とをそれぞれ形成してもよい。
【００２７】
また、前記実施の形態においては、ステー本体５１の内部に設けられる動力伝達機構１００がプッシュロッド１０１と、動力伝達体１０３としての直列に配列された複数個の球体１０４によって構成される場合を例示したが、動力伝達体１０３としては液体、気体等であってもよい。
また、プッシュロッド１０１及び動力伝達体１０３に換え、ステー本体５１の内部に、プッシュプルケーブルを設けて動力伝達機構１００を構成することも可能である。
【００２８】
【発明の効果】
以上述べたように、この発明によれば、ステー本体の内部に動力伝達機構が設けられるため、その動力伝達機構に係わることなくヘッドレストの高さ調整あるいは角度調整が可能となる。
また、シートバックに所定値以上の荷重が作用したときには、作動機構の作動力を動力伝達機構によって可動支持体に確実に伝達させてヘッドレストを所定方向に変位させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】この発明の実施の形態に係る車両用シートを簡略化して示す側断面図である。
【図２】同じくヘッドレストが変位された状態を示す作用説明図である。
【図３】同じく車両用シートを簡略化して示す正断面を示す図である。
【図４】同じく作動機構の作動レバーと動力伝達機構のプッシュロッドとがプッシュプルケーブルによって連繋された状態を示す説明図である。
【図５】同じくヘッドレスト、ヘッドレストステー、プッシュロッド、プッシュプルケーブルの関係を示す側断面図である。
【図６】同じくヘッドレストと、ヘッドレストステーの関係を示す側断面図である。
【図７】同じくヘッドレストステーのステー本体と可動支持体との嵌合部に設けられた一方向係止手段を示す縦断面図である。
【図８】同じく一方向係止手段の第１変更例を示す縦断面図である。
【図９】同じく一方向係止手段の第２変更例を示す縦断面図である。
【図１０】同じくヘッドレストステーのステー本体と可動支持体との嵌合部に設けられたストッパ手段の変更例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
２０シートバック
３０ヘッドレストサポート
４０ヘッドレスト
５０ヘッドレストステー
５１ステー本体
５２傾斜案内部
５３屈曲部
６０可動支持体
６１ヘッドレスト支持部
６５嵌合部
７０一方向係止手段
８０作動機構
８１受圧部材
１００動力伝達機構
１０１プッシュロッド
１０３動力伝達体
１０４球体[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a vehicle seat in which a headrest is supported by a headrest stay at an upper end of a seatback.
[0002]
[Prior art]
In this type of vehicle seat, for example, there is one configured to displace the headrest in a direction approaching the occupant's head in order to favorably support the occupant's head during a rear-end collision (rear collision) of the vehicle.
Further, in the vehicle seat having such a structure, a headrest is rotatably mounted on the upper end of a frame assembled in the seat back and extending upward, with the turning support portion as a rotation center, There is known a structure in which a lever is rotatably attached and a tension member is stretched across the tip of the lever and the lower portion of the seat back. A structure is known in which the tension member is bent like a bow at the time of a rear-end collision so that the headrest and the lever rotate downward about the turning support portion (see, for example, Patent Document 1).
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-9-323573 (page 3-4, FIG. 1-2)
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in the above-mentioned conventional one, a headrest is rotatably mounted on the upper end of the seat back frame with the pivot support portion as a rotation center, and the tip of the lever attached to the pivot support portion and the lower portion of the seat back are connected. Due to the structure in which the tension member is stretched between them, it is difficult to adjust the headrest to a desired height position or an angular position with respect to the seat back according to the physique and preference of the occupant. If the headrest is moved in the height direction or rotated with respect to the seat back according to the physique and preference of the occupant, the tension member stretched between the tip of the lever and the lower portion of the seat back Becomes an obstacle.
In view of the above-described conventional problems, the object of the present invention is to easily adjust the height or angle of the headrest and to displace the headrest in a predetermined direction when a load greater than a predetermined value is applied to the seat back. It is to provide a vehicle seat.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the object, a vehicle seat according to the invention of claim 1 is a vehicle seat in which a headrest is supported by a headrest stay at an upper end of a seatback,
The headrest stay is supported by being inserted into the seat back at the lower portion, and a stay main body inserted into the headrest, and supported by the upper portion of the stay main body so as to be movable. And a movable support that is rotatably supported around the rotation axis of
Wherein the interior of the stay main body, the power transmission mechanism for the actuation of the actuating mechanism operated when a load greater than a predetermined value to the seat back is applied moves the movable support member in a forward direction is provided, et al is,
On the upper part of the stay main body, an inclined guide portion that is inclined obliquely upward toward the front side is formed,
The movable support body is formed with a fitting portion that is fitted and fitted to the inclined guide portion of the stay main body,
A bent portion is formed near the base of the inclined guide portion of the stay body so as to turn the headrest downward about the rotation axis while contacting the inner wall surface of the headrest.
Therefore, since the power transmission mechanism is provided inside the stay main body, the headrest can be adjusted in height by moving the stay main body in the vertical direction with respect to the seat back without being related to the power transmission mechanism. Further, the headrest can be rotated and adjusted around the horizontal rotation axis with respect to the movable support.
When a load of a predetermined value or more is applied to the seat back, the operating force of the operating mechanism is transmitted to the movable support by the power transmission mechanism, and the headrest moves forward integrally with the movable support. For this reason, for example, at the time of rear-end collision (rear collision) of the vehicle, the headrest is displaced in a direction approaching the occupant's head, and the occupant's head is favorably supported by the headrest.
Further, since the power transmission mechanism is provided inside the stay body, a part of the power transmission mechanism does not interfere with the constituent parts of the headrest. As a result, the operating force of the operating mechanism is reliably transmitted to the movable support body by the power transmission mechanism, and malfunction of the movable support body can be prevented.
[0006]
Also moving, when the headrest is advanced without the movable support and the integral shaped to scan tape body, headrest toward the front obliquely upward together with the movable support while being moved and guided along the inclined guide portion of the stay body (Advance.
For this reason, for example, at the time of a rear-end collision (rear collision) of the vehicle, the headrest can be efficiently displaced in the direction in which the headrest approaches the head of the passenger.
[0007]
Also, when the headrest is advanced without the movable support and the integral shaped to scan tape main body, while the movable support along the inclined guide portion of the stay main body is moved obliquely upward, the headrest by the bent portion of the stay body Rotates downward about the rotation axis. For this reason, for example, at the time of rear-end collision (rear collision) of the vehicle, the headrest can be efficiently displaced in a direction in which the headrest approaches the occupant's head, and the headrest of the occupant is further improved by the headrest that rotates downward. Can be supported.
[0008]
A vehicular seat according to a second aspect of the present invention is the vehicular seat according to the first aspect, in which the movable portion is provided at a fitting portion between the inclined guide portion of the stay main body and the fitting portion of the movable support. One-way locking means is provided that allows the support to move in the forward direction and blocks it in the backward direction.
Therefore, since the backward movement of the movable support is prevented by the one-way locking means, the headrest of the occupant can be supported well while keeping the headrest advanced together with the movable support along the inclined guide portion of the stay body. Can do.
[0009]
A vehicle seat according to an invention of claim 3 is the vehicle seat according to claim 1 or 2 , wherein the stay body has an inner hole and is formed in a hollow pipe shape,
The power transmission mechanism includes a push rod that is movably inserted into the lower portion of the inner hole of the stay main body and is moved upward by the operation of the operating mechanism, and a push-up force of the push rod that is disposed in the inner hole of the stay main body. And a power transmission body for moving the movable support body along the inclined guide portion of the stay main body.
Accordingly, a push rod and a power transmission body that moves the movable support body along the inclined guide portion of the stay body by receiving the push-up force of the push rod are arranged inside the inner hole of the stay body formed in a hollow pipe shape. And the power transmission mechanism can be easily configured.
For this reason, it is not necessary to secure a space for disposing the power transmission mechanism outside the stay body, and a part of the power transmission mechanism does not interfere with the components of the headrest. For this reason, the push-up force of the push rod can be reliably transmitted to the movable support, and the power transmission performance is excellent.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
In FIG. 1 showing an outline of a vehicle seat from a side cross-section and FIG. 3 showing a front cross-section, a seat back 20 is provided at a rear portion of the seat cushion 10 so as to be adjustable by a reclining mechanism (not shown).
The seat back 20 is formed by covering a mold pad supported by the seat back frame 23 with a seat back skin. A pair of left and right cylindrical support brackets 25 are fixed to the upper frame portion 24 of the seat back frame 23.
A headrest support 30 having a stay insertion hole is attached to the support bracket 25 in a state where the headrest support 30 is press-fitted and is prevented from coming off.
The headrest 40 is supported at the upper end of the seat back 20 by a headrest stay 50 that is inserted into the headrest support 30 so as to be adjustable in height.
[0011]
The headrest stay 50 includes a pair of left and right stay main bodies 51 and a movable support body 60 supported so as to be movable across the upper portions of the both stay main bodies 51.
The stay main body 51 has an inner hole and is formed in a hollow pipe shape. A lower portion of the stay main body 51 is fitted into the headrest support 30 of the seat back 20 so that the height can be adjusted, and an upper portion is inserted into the headrest 40.
That is, a plurality of height adjustment grooves 55 are formed on the outer peripheral surface of the stay main body 51 at predetermined intervals in the height direction. On the other hand, the upper end of the headrest support 30 is detachably engaged with an arbitrary height adjustment groove 55 among the plurality of height adjustment grooves 55 of the stay main body 51 to thereby make the stay main body 51 a desired height position. A lock member 31 for height adjustment to be locked is assembled so as to be unlockable (see FIG. 4).
[0012]
Further, as shown in FIG. 5, an inclination guide portion 52 that is inclined obliquely upward toward the front side for moving and guiding the movable support body 60 is formed on the upper portion of the stay main body 51. Further, the stay main body 51 is provided with a bent portion 53 in the vicinity of the base portion of the inclined guide portion 52 that causes the headrest 40 to rotate downward about the rotation axis while contacting the inner wall surface of the headrest 40. It is bent and formed in a protruding shape. In this embodiment, the stay main body 51 is formed in a predetermined shape by bending a metal pipe material.
[0013]
As shown in FIGS. 3 and 5, the movable support body 60 is provided integrally with the lateral headrest support portion 61 and both ends of the headrest support portion 61 and fits into the inclined guide portion 52 of the stay main body 51. The left and right fitting portions 65 are guided to move together.
In this embodiment, the headrest support portion 61 and the left and right fitting portions 65 of the movable support body 60 are both formed of a hollow pipe material having a circular cross section. Further, both the left and right fitting portions 65 have an inner diameter dimension slightly larger than the outer diameter dimension of the inclined guide portion 52 of the stay body 51 and are movably fitted to the outer periphery of the inclined guide portion 52.
Then, as shown in FIG. 6, the headrest 40 rotates around the horizontal axis of rotation by the first gripping body 63 and the second gripping body 64 with respect to the headrest support portion 61 of the movable support body 60, in other words, the headrest support portion 61 of the headrest support portion 61. It is assembled | attached so that rotation is possible along an outer peripheral surface.
[0014]
As shown in FIGS. 3 and 6, the headrest 40 is configured by covering the outer periphery of a synthetic resin hollow frame 42 with a mold pad 41 and covering the mold pad 41 with a headrest skin 45.
Furthermore, an opening 48 is formed at the lower end of the hollow frame 42, the mold pad 41 and the headrest skin 45, and the movable support body 60 is inserted into the hollow frame 42 from the opening 48 together with the stay body 51. And the semicircular-arc-shaped recessed part of the 1st holding body 63 integrally provided in the upper part of the front inner wall surface of the hollow frame 42, and the 2nd holding body 64 clamp | tightened with a screw etc. with respect to the 1st holding body 63 The headrest support portion 61 of the movable support body 60 is pivotably held between the semicircular arc-shaped concave portion, so that the headrest 40 is angled along the outer peripheral surface of the headrest support portion 61 of the movable support body 60. It is designed to be adjustable.
[0015]
Further, in this embodiment, the movable support body 60 is allowed to move in the forward direction at the fitting portion between the inclined guide part 52 of the stay main body 51 and the fitting part 65 of the movable support body 60, and is moved backward. One-way locking means 70 for blocking in the direction are provided.
In this embodiment, as shown in FIG. 7, the vicinity of the distal end of the outer peripheral surface of the inclined guide portion 52 of the stay main body 51 and the vicinity of the opening end of the inner peripheral surface of the fitting portion 65 of the movable support body 60. On the opposite surfaces, a plurality of locking teeth 71 and 72 constituting the one-way locking means 70 are formed at predetermined intervals in the fitting direction.
[0016]
That is, when the fitting portion 65 of the movable support body 60 moves in a forward direction by a predetermined stroke with respect to the inclined guide portion 52 of the stay main body 51, the plurality of locking teeth 71 and 72 come into contact with each other, and the subsequent movable support is performed. In order to allow the body 60 to move forward, the plurality of locking teeth 71 and 72 move relative to each other while being disengaged from each other, and mesh with each other in the reverse direction opposite to that of the movable support 60. It is designed to prevent retreat.
Further, in this embodiment, in order to prevent the fitting portion 65 of the movable support body 60 from coming out of the inclination guide portion 52 of the stay main body 51, as shown in FIG. A stopper 76 that engages with the locking teeth 72 of the fitting portion 65 of the movable support 60 is provided in the vicinity of the distal end portion of the outer peripheral surface of the movable support body 60.
[0017]
As shown in FIGS. 1 to 3, the seat back 20 is provided with an operating mechanism 80 that operates when a load of a predetermined value or more is applied to the seat back 20. A power transmission mechanism 100 that moves the movable support 60 in the forward (protruding) direction by the operation of the mechanism 80 is provided.
In this embodiment, the operating mechanism 80 is stretched between the upper frame portion 24 and the lower frame portion 27 of the seat back frame 23 in the seat back 20 and is more than a predetermined value on the seat back 20. It is mainly composed of a pressure receiving member 81 having a flat belt shape that bends when the load is applied.
[0018]
As shown in FIG. 3, the pressure receiving member 81 is fixed to the fixed member 28 of the lower frame portion 27 with the lower end portion as a fixed end 82, the upper end portion is set as a movable end 83, and the movable end 83 has a terminal tool. 84 is attached.
As shown in FIG. 4, in the pressure receiving member 81, the terminal tool 84 at the movable end 83 is connected to the distal end portion of the first arm portion 88 of the operating lever 86 by a connecting pin 85.
The actuating lever 86 includes a first arm portion 88 and a second arm portion 89 and is formed in a substantially square shape. The actuating lever 86 is attached to an attachment portion 24a fixed to the upper frame portion 24 by a support shaft 87 in the vicinity of the bent portion. It has been.
When the pressure receiving member 81 bends due to a load (for example, an occupant's load at the time of rear-end collision, that is, an inertial force) acting on the seat back 20, the operating lever 86 is supported by the bending of the pressure receiving member 81. It rotates about the shaft 87 in the operation direction (counterclockwise direction toward FIG. 4).
[0019]
On the other hand, as shown in FIG. 5, the power transmission mechanism 100 includes a push rod 101, which is movably inserted in the lower part of the inner hole of the stay body 51, and an inner hole of the stay body 51. A power transmission body 103 that receives the thrust force of the rod 101 and moves the movable support body 60 along the inclined guide portion 52 of the stay main body 51 is provided.
Further, in this embodiment, the power transmission body 103 is constituted by a plurality of synthetic resin spheres 104 arranged in series in contact with each other in the inner hole of the stay main body 51.
[0020]
As shown in FIG. 1 to FIG. 4, the rotational force in the operating direction of the operating lever 86 is moved upward of the push rod 101 between the operating lever 86 of the operating mechanism 80 and the push rod 101 of the power transmission mechanism 100. A push-pull cable 91 is disposed as an interlocking mechanism that converts the force into a push-up force and transmits it.
That is, the first terminal attachment 93 fixed to one end of the outer tube 92 of the push-pull cable 91 is integrally attached to the attachment 24 a fixed to the upper frame 24 of the seat back frame 23. In addition, the second terminal fixture 94 fixed to the other end of the outer tube 92 is integrally attached to the lower end portion of the push rod 101.
On the other hand, the first terminal portion 96 at one end of the inner cable 95 of the push-pull cable 91 is connected to the distal end portion of the second arm portion 89 of the operating lever 86, and the second terminal portion 97 at the other end of the inner cable 95 is connected to the stay body 51. It is connected with the bracket attached integrally to the lower end of the.
Then, the inner cable 95 is pulled out together with the first terminal portion 96 by the rotational force in the operation direction of the operation lever 86, so that the push rod 101 is pushed upward together with the second terminal fitting 94 of the outer tube 92. ing.
[0021]
The vehicle seat according to this embodiment is configured as described above.
Therefore, a push rod 101 constituting the power transmission mechanism 100 and a plurality of spheres 104 as the power transmission body 103 are provided inside the stay main body 51.
For this reason, when the headrest 40 is adjusted in height, the stay main body 51 is moved up and down with respect to the headrest support 30 in a state in which the stay main body 51 is unlocked by the height adjusting lock member 31, thereby transmitting power. The headrest 40 can be adjusted in height without being involved in the mechanism 100.
Further, when the angle of the headrest 40 is adjusted, the headrest 40 is moved in a predetermined direction against the frictional force between the first and second gripping bodies 63 and 64 and the headrest support portion 61 of the movable support body 60. The headrest 40 can be easily rotated and adjusted by rotating by a predetermined angle.
[0022]
When a load greater than or equal to a predetermined value is applied to the seat back 20 due to the inertial force caused by the passenger's load during the rear-end collision (rear collision) of the vehicle, the pressure receiving member 81 is bent as shown in FIG. Then, the actuating lever 86 rotates about the support shaft 87 in the actuating direction (counterclockwise direction toward FIG. 4) due to the bending of the pressure receiving member 81.
The inner cable 95 is pulled out together with the first terminal portion 96 by the turning force in the operation direction of the operation lever 86, and the push rod 101 is pushed up together with the second terminal fitting 94 of the outer tube 92.
Then, the push-up force of the push rod 101 is transmitted to the fitting portion 65 of the movable support body 60 by the plurality of spheres 104 as the power transmission body 103.
Accordingly, the headrest 40 advances (projects) diagonally upward toward the front side together with the movable support 60 while the fitting portion 65 of the movable support 60 is moved and guided along the inclined guide portion 52 of the stay main body 51.
For this reason, for example, at the time of rear-end collision (rear collision) of the vehicle, the headrest 40 can be efficiently displaced in a direction in which the headrest 40 approaches the occupant's head (see FIGS. 2 and 5).
Further, since the power transmission mechanism 100 is provided inside the stay main body 51, a part of the power transmission mechanism 100 does not interfere with the components of the headrest 40. As a result, the operating force of the operating mechanism 80 is reliably transmitted to the movable support 60 by the power transmission mechanism 100, and malfunction of the movable support 60 can be prevented.
[0023]
Further, in this embodiment, a bent portion near the base portion of the inclined guide portion 52 of the stay main body 51 that rotates the headrest 40 downward about the rotation axis while contacting the inner wall surface of the headrest 40. 53 is formed. As a result, when the headrest 40 moves forward with the movable body 60 integrally with the stay body 51, the movable support body 60 advances (protrudes) obliquely upward along the inclined guide portion 52 of the stay body 51. The headrest 40 is rotated around its rotation axis by the bent portion 53 of the stay main body 51, that is, downwardly around the headrest support portion 61.
For this reason, at the time of a rear-end collision (rear collision) of the vehicle, the headrest 40 can be efficiently displaced in a direction in which the headrest 40 approaches the occupant's head, and the headrest 40 rotating downward further improves the occupant's head. Can be supported. For example, the headrest 40 mounted on the seat back 20 is also displaced upward in accordance with the displacement (rearward tilt) of the seat back 20 at the time of the collision, but even in such a case, As described above, the problem that the front surface of the headrest 40 is relatively angularly displaced before and after the collision is avoided by rotating the headrest 40 downward as described above. As a result, the occupant's rear head can be supported in the widest possible area of the front surface of the headrest 40.
[0024]
Further, in this embodiment, as shown in FIG. 7, the vicinity of the outer peripheral surface of the inclined guide portion 52 of the stay main body 51 and the vicinity of the opening end of the inner peripheral surface of the fitting portion 65 of the movable support body 60. A plurality of locking teeth 71 and 72 constituting the one-way locking means 70 are formed at predetermined intervals in the fitting direction. For this reason, when the fitting part 65 of the movable support body 60 moves in the forward direction by a predetermined stroke with respect to the inclined guide part 52 of the stay main body 51, the plurality of locking teeth 71 and 72 come into contact with each other.
Subsequent advancement of the movable support 60 is allowed without being blocked by the plurality of locking teeth 71, 72. On the contrary, the plurality of locking teeth 71 and 72 can mesh with each other in the backward direction to prevent the movable support body 60 from retracting. For this reason, the headrest 40 is kept in a state of being advanced together with the movable support body 60 along the inclined guide portion 52 of the stay main body 51, thereby favorably supporting the head of the occupant.
[0025]
The present invention is not limited to the above embodiment.
For example, the one-way locking means 70 provided at the fitting portion between the inclined guide portion 52 of the stay main body 51 and the fitting portion 65 of the movable support 60 is changed as shown in FIGS. Also good.
That is, in the structure shown in FIG. 8, a plurality of locking teeth 71 are formed at predetermined intervals in the fitting direction in the vicinity of the tip of the outer peripheral surface of the inclined guide portion 52 of the stay main body 51 and the inclined guide portion 52. A stopper 76 is formed at the tip of the outer peripheral surface.
Further, a notch-shaped opening is formed at a predetermined position of the fitting portion 65 of the movable support 60, and a locking claw 73 that meshes with the plurality of locking teeth 71 in one direction on both front and rear edges of the opening. , 74 are formed.
In the structure shown in FIG. 9, a plurality of locking teeth 71 are formed in the vicinity of one end on the outer peripheral surface of the inclined guide portion 52 of the stay main body 51 at a predetermined interval in the fitting direction. A stopper 76 is formed near the tip on the other side of the outer peripheral surface.
In addition, a large number of locking teeth 75 are formed at predetermined intervals in the fitting direction over substantially the entire length of one side of the inner peripheral surface of the fitting portion 65 of the movable support 60, An engaging portion 77 is formed on the other side of the surface to engage the stopper 76 and prevent it from coming off.
[0026]
Further, the one-way locking means 70 that allows the movable support 60 to move in the forward direction and prevents it from moving in the backward direction is not necessarily provided. For example, as shown in FIG. 10, the movable support body 60 is prevented from coming off by being engaged with each other in the fitting portion between the inclined guide portion 52 of the stay main body 51 and the fitting portion 65 of the movable support body 60. You may form the stopper 76 and the engaging part 77, respectively.
[0027]
Moreover, in the said embodiment, the case where the power transmission mechanism 100 provided in the inside of the stay main body 51 is comprised by the push rod 101 and the several spherical body 104 arranged in series as the power transmission body 103 is illustrated. However, the power transmission body 103 may be liquid, gas, or the like.
Further, instead of the push rod 101 and the power transmission body 103, the power transmission mechanism 100 can be configured by providing a push-pull cable inside the stay main body 51.
[0028]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, since the power transmission mechanism is provided inside the stay body, the height or angle of the headrest can be adjusted without being related to the power transmission mechanism.
Further, when a load of a predetermined value or more is applied to the seat back, the headrest can be displaced in a predetermined direction by reliably transmitting the operating force of the operating mechanism to the movable support by the power transmission mechanism.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side sectional view schematically showing a vehicle seat according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an operation explanatory view showing a state where the headrest is similarly displaced.
FIG. 3 is a diagram showing a front cross-section similarly showing a vehicle seat in a simplified manner.
FIG. 4 is an explanatory view showing a state where the operating lever of the operating mechanism and the push rod of the power transmission mechanism are connected by a push-pull cable.
FIG. 5 is a side sectional view showing the relationship among the headrest, headrest stay, push rod, and push-pull cable.
FIG. 6 is a side sectional view showing the relationship between the headrest and the headrest stay.
FIG. 7 is a longitudinal sectional view showing unidirectional locking means provided in a fitting portion between the stay main body and the movable support body of the headrest stay.
FIG. 8 is a longitudinal sectional view showing a first modification of the one-way locking means.
FIG. 9 is a longitudinal sectional view showing a second modified example of the one-way locking means.
FIG. 10 is a longitudinal sectional view showing a modified example of the stopper means provided in the fitting portion between the stay main body and the movable support body of the headrest stay.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 20 Seat back 30 Headrest support 40 Headrest 50 Headrest stay 51 Stay main body 52 Inclination guide part 53 Bending part 60 Movable support body 61 Headrest support part 65 Fitting part 70 Unidirectional locking means 80 Actuation mechanism 81 Pressure receiving member 100 Power transmission mechanism 101 Push rod 103 Power transmission body 104 Sphere

Claims

A vehicle seat in which a headrest is supported by a headrest stay at an upper end of a seatback,
The headrest stay is supported by being inserted into the seat back at the lower portion, and a stay main body inserted into the headrest, and supported by the upper portion of the stay main body so as to be movable. And a movable support that is rotatably supported around the rotation axis of
Wherein the interior of the stay main body, the power transmission mechanism for the actuation of the actuating mechanism operated when a load greater than a predetermined value to the seat back is applied moves the movable support member in a forward direction is provided, et al is,
On the upper part of the stay main body, an inclined guide portion that is inclined obliquely upward toward the front side is formed,
The movable support body is formed with a fitting portion that is fitted and fitted to the inclined guide portion of the stay main body,
A bent portion is formed in the vicinity of the base portion of the inclined guide portion of the stay main body so as to turn the headrest around the rotation axis downward while contacting the inner wall surface of the headrest. Vehicle seat.

The vehicle seat according to claim 1 ,
One-way locking means that allows the movable support to move in the forward direction and prevents it from moving in the backward direction is provided at the fitting portion between the inclined guide portion of the stay body and the fitting portion of the movable support. The vehicle seat characterized by the above-mentioned.

The vehicle seat according to claim 1 or 2 ,
The stay body is formed in a hollow pipe shape with an inner hole,
The power transmission mechanism is a push rod that is movably inserted in the lower portion of the inner hole of the stay body and is moved upward by the operation of the operation mechanism;
And a power transmission body that is disposed in an inner hole of the stay main body and moves the movable support body along the inclined guide portion of the stay main body upon receiving the push-up force of the push rod. Sheet.