JP4200789B2 - 焼却方法、及び焼却装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、都市ゴミ、産業廃棄物等の廃棄物の焼却方法、及び焼却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、都市ゴミや産業廃棄物等の廃棄物を焼却する焼却装置(焼却炉)は、各種知られており、特に、移動層式焼却炉(ストーカ炉)においては、炉の燃焼部本体を構成する火格子に酸素富化状態の空気を燃焼空気として供給し、燃焼性能を向上させる手法が多々提案されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特許第3038129号公報
【特許文献2】
特開2002−13716号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、焼却炉全般について、有害物質であるダイオキシン(以下、「DXN」と表記する。)類の発生を抑制する対策が急務となっている。DXNの発生の前駆物質としては、「すす」や芳香族系炭化水素等が挙げられる。廃棄物の組成が多岐に渡る場合、例えば、高カロリーのプラスチック類が固形化している場合や、厨芥等の低カロリーのゴミが固形化している場合等は、炉内の高発熱量部では非常に激しく燃焼し、低発熱量部では燃焼が不完全となり易い傾向があり、前記前駆物質が急激に発生し、DXNが生成され易くなる。即ち、上記従来技術のように、単に酸素富化状態の空気を燃焼空気として使用するのみでは、高温燃焼が促進されるものの、燃焼にムラが生じ、不完全燃焼が起きることにより、結果的にDXNを発生させる可能性があるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、ダイオキシン類の発生を抑制することができる都市ゴミ、産業廃棄物等の廃棄物の焼却方法、及び焼却装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、第1の発明は、炉内に供給された廃棄物を焼却する焼却方法において、前記廃棄物を、酸素貧化空気を供給して燃焼させる炭化工程と、該炭化工程で発生した可燃ガス及び炭化物を、酸素富化空気を供給して燃焼させる燃焼工程とを有することを特徴としている。
この焼却方法によれば、まず、被燃焼物である廃棄物に対して、酸素貧化空気を燃焼空気として供給しつつ燃焼させて炭化させる。その後、廃棄物から放出された可燃ガスと、生成された炭化物とを酸素富化空気を燃焼空気として供給しつつ高温燃焼させる。
ここで、「酸素貧化空気」とは、通常の空気(大気)中の酸素含有量よりも少ない量の酸素を含有する空気を示し、また、「酸素富化空気」とは、通常の空気(大気)中の酸素含有量よりも多い量の酸素を含有する空気を示す。
なお、上記酸素貧化空気及び酸素富化空気は、空気中の酸素濃度を調整して生成されるだけでなく、空気自体の供給量を増減させることにより、擬似的に酸素含有量を調整して酸素の貧化状態及び富化状態を形成させることも可能である。
【0007】
第2の発明は、炉内に供給された廃棄物を焼却する焼却装置において、前記炉内の燃焼部は、少なくとも2以上の燃焼領域を有し、前記少なくとも2以上の燃焼領域は、酸素貧化空気が供給される一次領域と、酸素富化空気が供給される二次領域とで構成されることを特徴としている。
この焼却装置によれば、まず、一次領域において、被燃焼物である廃棄物に対して、酸素貧化空気を燃焼空気として供給しつつ燃焼させる。その後、二次領域において、廃棄物から放出された可燃ガスと、生成された炭化物とを酸素富化空気を燃焼空気として供給しつつ燃焼させる。
【0008】
第3の発明は、前記炉内から排出される排ガスを前記各燃焼領域にそれぞれ供給する循環系統を備えることを特徴としている。
この焼却装置によれば、循環系統により排ガスを燃焼領域に循環させる。
【0009】
第4の発明は、前記燃焼部は、前記廃棄物の流動路を形成してなり、前記炉は、前記流動路の上流側に前記一次領域を形成させ、前記流動路の下流側に前記二次領域を形成させた移動層式焼却炉であることを特徴としている。
この焼却装置によれば、炉は、流動路を形成した移動層式焼却炉であって、流動路の上流側に一次領域を形成させ、流動路の下流側に二次領域を形成させる。
【0010】
第5の発明は、前記燃焼部は、円筒型の火格子で構成されてなり、前記炉は、前記火格子が軸回転する回転式焼却炉であることを特徴としている。
この焼却装置によれば、炉としては、回転式焼却炉が採用される。
【0011】
第6の発明は、前記炉は、前記流動路を摺動自在の複数の火格子板で構成した摺動式焼却炉であることを特徴としている。
この焼却装置によれば、炉としては、摺動式燃焼炉が採用される。
ここで、「摺動式燃焼炉」とは、火格子板を複数枚組み合わせて構成される可動式の流動路を備えた燃焼炉全般を示しており、例えば、階段式燃焼炉もこれに含まれる。
【0012】
第7の発明は、前記炉は、前記流動路をコンベアとしたコンベア式焼却炉であることを特徴としている。
この焼却装置によれば、炉としては、コンベア式燃焼炉が採用される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図示例に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の焼却装置の一例を示す概略図である。
なお、本実施形態の焼却装置に採用する燃焼炉は、回転式ストーカ炉であるものとして説明する。
【0014】
焼却装置1は、廃棄物Wが供給され、燃焼させる燃焼炉2と、該燃焼炉2に連設され、燃焼炉2で発生した燃焼ガスが導入されるボイラ3と、該ボイラ3に連設され、ボイラ3から排出される排ガスが導入されるエコノマイザー4とから構成されている。燃焼炉2の導入部2aには、廃棄物Wを一旦貯蔵する供給ホッパー5と、該供給ホッパー5から廃棄物Wを適宜燃焼炉2内へ供給させるスクリューフィーダ6が設置されている。
【0015】
燃焼炉2は、円筒状の火格子で形成された燃焼部を有し、該燃焼部は、導入部2aから、燃焼後に生成される灰や排ガスが排出される排出部2bに向けて傾斜を有するように流動路を形成してなる。燃焼部は、不図示の駆動機構により、円筒軸を中心に回転自在である。
【0016】
また、燃焼炉2の下部側面には、燃焼部の火格子内に向けて燃焼用空気を供給する複数の流体吹出部10を備えている。流体吹出部10は、燃焼部内の複数の燃焼領域に対応してそれぞれ設置されており、特に、本実施形態では、図1に示すように、燃焼炉2内に4カ所の燃焼領域A〜Dを備えた構成としている。即ち、燃焼領域A〜Dには、流体吹出部10a〜10dがそれぞれ対応している。流体吹出部10a〜10dには、それぞれ供給管11a〜11dが連設され、該供給管11a〜11dには、それぞれ貫流する流体の流量を調節する、可変バルブ等の調節部材12a〜12dが設置されている。そして、各供給管11a〜11dは、該供給管11a〜11dに対して、それそれ燃焼用空気の組成を適宜調整する燃焼空気生成装置15に連設されている。
【0017】
燃焼空気生成装置15は、空気中に含まれる酸素量を調整して、所謂酸素富化空気及び酸素貧化空気を生成する装置である。燃焼空気生成装置15には、酸素富化空気若しくは酸素貧化空気の基となる空気を導入する空気送給導管16と、酸素を導入する酸素導管17とが備えられ、外部の供給源より、空気及び酸素が導入される。なお、燃焼空気生成装置15は、不図示であるが、加熱機構を備えており、酸素富化空気及び酸素貧化空気を所望の温度に加熱することができる。
【0018】
更に、燃焼空気生成装置15には、ボイラ3から排出される排ガスを導入する第1排ガス送給導管(循環系統)18と、エコノマイザー4以降に設置される不図示の後工程装置(例えば、脱塵装置等)から排出される排ガスを導入する第2排ガス送給導管(循環系統)19とが備えられている。即ち、本実施形態の燃焼空気生成装置15は、燃焼炉2から発生した排ガスを燃焼用空気として再利用する循環機構を形成している。
【0019】
次に、本実施形態の燃焼装置1の作用について説明する。
都市ゴミ等の廃棄物Wは、一旦供給ホッパー5内に貯蔵される。燃焼炉2における燃焼能力等の条件に応じて、スクリューフィーダ6を駆動させることにより、廃棄物Wを燃焼炉2内に適宜供給する。
【0020】
燃焼炉2内の燃焼部に供給された廃棄物Wは、まず、燃焼領域(一次領域)A内で燃焼される(炭化工程)。この場合、燃焼時に流体吹出部10aから供給される燃焼空気は、酸素貧化空気である。該酸素貧化空気は、通常の酸素濃度を有する空気(大気)の供給量(空気量)を調節部材12aにより調節して生成される。また、酸素貧化空気の基となる空気は、第1排ガス送給導管18又は第2排ガス送給導管19から導かれる排ガスが使用される。該排ガスは、ある程度の温度に保温されており、燃焼空気生成装置15内の加熱機構により再加熱することにより、燃焼領域A内への供給時は、およそ200〜500℃の温度に設定されている。
上記の燃焼条件により、燃焼領域Aにおいては廃棄物Wの炭化が促進される。即ち、廃棄物W中に含有する未燃ガス(可燃ガス)が燃焼部内に効率良く放出され、且つ、ガス放出後の廃棄物が均質化される。従って、燃焼部内において、ガス燃焼場と固体燃焼場の分離が好適に実施されることになる。
【0021】
燃焼領域Aを通過し、炭化された廃棄物(炭化物)は、次に燃焼領域Bに供給され燃焼される(燃焼工程)。この場合、燃焼時に流体吹出部10bから供給される燃焼空気は、酸素富化空気である。該酸素貧化空気の基となる空気は、第1排ガス送給導管18又は第2排ガス送給導管19から導かれる排ガスが使用される。酸素富化空気は、前記排ガスに、酸素導管17より供給された酸素を適宜混合させることにより生成され、調節部材12bにより供給量が調節される。具体的には、酸素富化空気中に占める酸素比(酸素濃度)は、およそ21〜30%とすることが望ましい。また、酸素富化空気は、排ガスを燃焼空気生成装置15内の加熱機構により再加熱することにより、燃焼領域B内への供給時は、およそ常温〜200℃の温度に設定されている。
上記の燃焼条件により、燃焼領域Bにおいては、炭化された廃棄物Wが高温燃焼が促進される。同時に、燃焼領域Aで放出された未燃ガスが効率良く燃焼される。
【0022】
燃焼領域Bを通過した廃棄物W及び燃焼後の灰等は、次に、順次燃焼領域Cと燃焼領域Dへ供給され燃焼される(燃焼工程)。この場合も、燃焼領域Bと同様に、燃焼時に流体吹出部10c,10dから供給される燃焼空気は、酸素富化空気である。該酸素富化空気の生成方法や温度設定は、燃焼領域Bの場合の条件と同一であり、同一の作用が奏される。
なお、燃焼領域C又は燃焼領域Dの一方若しくは両方の燃焼領域においては、燃焼空気として酸素富化空気ではなく、通常の空気を供給する場合もあり得る。即ち、燃焼空気は、燃焼炉の燃焼性能や、燃焼炉に供給される廃棄物の種類や供給量等の各種条件により適宜決定される。
【0023】
燃焼によって発生した排ガス(燃焼ガス)は、排出部2bからボイラ3に導入されて熱回収され、更に、エコノマイザー4へ導かれる。また、燃焼後の灰は、落下抗7を介して回収され、焼成資源として再利用される。
【0024】
このように、上記の燃焼装置によれば、廃棄物の未燃分の均質化と、ガス燃焼場と固体燃焼場の分離によって、DXNの発生を抑止させることが可能となる。
即ち、まず、燃焼の前期段階である一次領域(燃焼領域A)において、廃棄物を酸素貧化空気を供給して燃焼させるので、通常燃焼のムラを生じやすい固体分をチャーに変化させ、廃棄物の未燃分を均質化させることができる。従って、不完全燃焼を防止することができ、DXNの発生を抑止することが可能となる。
また、一次領域で発生した可燃ガス及び廃棄物の未燃分(炭化物を含む)を、燃焼の後期段階である二次領域(燃焼領域B,C,D)において、酸素富化空気を供給して燃焼させるので、高温燃焼によりDXNを分解することができ、固体分の均質化により「すす」の飛散を防止することが可能となる。
【0025】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更も加え得ることは勿論である。
例えば、以下のような変形が考えられる。
【0026】
(1)上記の実施形態では、焼却炉として、回転式のストーカ炉を採用したが、本発明は、これに限定するものではない。例えば、摺動式や、コンベア式のストーカ炉にも好適に採用可能である。この場合も、流動路に複数の燃焼領域を設定し、前段の一次領域に酸素貧化空気を供給し、後段の二次領域に酸素富化空気を適宜供給することにより、本実施形態と同一の効果を奏することが可能となる。
【0027】
(2)上記の実施形態では、燃焼炉内の燃焼領域を4カ所としたが、本発明は、これに限定するものではなく、少なくとも2以上の燃焼領域を備え、各燃焼領域を、酸素貧化空気が供給される一次領域と、酸素富化空気が供給される二次領域とで構成することにより、本実施形態と同一の効果を奏することが可能となる。
即ち、燃焼炉内に燃焼領域を4カ所設定した場合、上記実施形態のように燃焼領域Aを一次領域(炭化工程)とし、燃焼領域B,C,Dを二次工程(燃焼工程)と設定するだけでなく、燃焼領域A,Bを一次領域とし、燃焼領域C,Dを二次領域と設定するなど、一次領域と二次領域の割り当てを適宜変化させることも可能である。
【0028】
(3)上記の実施形態では、酸素貧化空気の基となる空気として排ガスを使用する場合、燃焼空気生成装置15内の加熱機構により排ガスを再加熱して所定の温度に設定させたが、本発明は、これに限定するものではなく、例えば、第1排ガス送給導管18から導かれる排ガスの出口温度が既に所望の温度に達している場合は、排ガスを再加熱することなく使用することも可能である。この場合、燃焼空気生成装置内に加熱機構を設置しない構成もあり得る。
【0029】
(4)上記の実施形態では、燃焼炉の後段にボイラを連設する構成としたが、本発明は、これに限定されるものではなく、燃焼炉の後段に、更に二次燃焼室を備える構成としてもよい。これによれば、燃焼炉から排出された燃焼ガス中に含まれる未燃残渣を燃焼させる効果を有し、更には、未燃ガスを効率良く燃焼させることが可能となる。
【0030】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を示す。本発明は、この実施例によって限定されるものではない。
【0031】
図2に、摺動式のストーカ炉を有する試験用燃焼装置を示す。
図2に示すように、試験用燃焼装置50は、第1の燃焼室51と、該第1の燃焼室51の上部に備えられた第2の燃焼室52と、該第2の燃焼室52の上部に管路を介して連設された分析装置53とからなる。第1の燃焼室51の内部には、摺動自在である階段状の流動路が形成されており、上記の実施形態と同様に、4カ所の燃焼領域E〜Hが形成されている。以下、各燃焼領域E〜Hの燃焼条件を変化させ、DXNの生成率を比較した。
【0032】
本実施例では、廃棄物Wとして都市ゴミを採用し、処理量を45kg/hとして燃焼試験を実施した。
表1に、2つの燃焼条件における空気量と酸素濃度(括弧内)の各値を示す。
ここで、空気量は、被燃焼物の完全燃焼に必要な最小の理論的酸素量を1とした酸素比で示している。
【0033】
[表1]
燃焼領域 E F G H 第2燃焼室 総量
条件1 0.07(21%) 0.6(21%) 0.18(21%) 0.05(21%) 0.5(21%) 1.4
条件2 0.07(21%) 0.5(21%) 0.18(28%) 0.05(21%) 0.5(21%) 1.3
【0034】
表1に示すように、条件1では、酸素濃度は、全燃焼領域において、通常の大気中の酸素濃度と同一としている。これに対して、条件2では、燃焼領域Fを上記実施形態で示す一次領域に設定し、供給する空気量を減少させることにより酸素貧化空気を供給する状態を実現している。また、燃焼領域Gを上記実施形態で示す二次領域に設定し、酸素濃度を増加させた酸素富化空気を供給する状態を実現している。
この結果、条件1において生成されたDXN量を1とした場合、条件2において生成されたDXNは、DXNの濃度比で0.063という値となり、1/10以下にまで減少した。且つ、条件2の場合の供給する空気量の総量を、条件1の場合よりも減少させることが可能となった。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、第1の発明によれば、まず、被燃焼物である廃棄物に対して、酸素貧化空気を燃焼空気として供給しつつ燃焼させて炭化させ、その後、廃棄物から放出された可燃ガスと、生成された炭化物とを酸素富化空気を燃焼空気として供給しつつ高温燃焼させる。従って、まず、通常燃焼のムラを生じやすい固体分をチャーに変化させ、廃棄物の未燃分を均質化させることができるので、不完全燃焼を防止することができ、DXNの発生を抑止することが可能となる。その後、高温燃焼によりDXNを分解することができ、固体分の均質化により「すす」の飛散を防止することが可能となる。
【0036】
第2の発明によれば、まず、一次領域において、被燃焼物である廃棄物に対して、酸素貧化空気を燃焼空気として供給しつつ燃焼させる。その後、二次領域において、廃棄物から放出された可燃ガスと、生成された炭化物とを酸素富化空気を燃焼空気として供給しつつ燃焼させるので、廃棄物の未燃分の均質化と、ガス燃焼場と固体燃焼場の分離によって、DXNの発生を抑止させることが可能となる。
【0037】
第3の発明によれば、循環系統により排ガスを燃焼領域に循環させるので、燃焼用空気を節約できるだけでなく、燃焼領域に供給する燃焼ガスを所望の温度にする場合に、すでに高温の排ガスを再加熱させるので、熱量を節約することが可能となる。
【0038】
第4の発明によれば、炉は、流動路を形成した移動層式焼却炉であって、流動路の上流側に一次領域を形成させ、流動路の下流側に二次領域を形成させるので、効率的に廃棄物の未燃分の均質化と、ガス燃焼場と固体燃焼場の分離を実施させることが可能となる。
【0039】
第5の発明によれば、炉としては、回転式焼却炉が採用されるので、回転式焼却炉において、効率良くDXNの発生を抑止させることが可能となる。
【0040】
第6の発明によれば、炉としては、摺動式焼却炉が採用されるので、摺動式焼却炉において、効率良くDXNの発生を抑止させることが可能となる。
【0041】
第7の発明によれば、炉としては、コンベア式焼却炉が採用されるので、コンベア式焼却炉において、効率良くDXNの発生を抑止させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の燃焼装置の実施形態を示す概略図である。
【図2】 本発明の実施例に係る試験用燃焼装置を示す概略図である。
【符号の説明】
1 燃焼装置
2 燃焼炉
18 第1排ガス送給導管(循環系統)
19 第2排ガス送給導管(循環系統)
A 燃焼領域(一次領域)
B〜D 燃焼領域(二次領域)
E 燃焼領域
F 燃焼領域(一次領域)
G 燃焼領域(二次領域)
H 燃焼領域
W 廃棄物

Claims (7)

  1. 炉内に供給された廃棄物を焼却する焼却方法において、
    前記炉内から排出される排ガスを再加熱して酸素貧化空気を生成すると共に、
    外部の供給源から導入した酸素を再加熱した前記排ガスに混合させて酸素富化空気を生成する工程と、
    前記廃棄物を、前記酸素貧化空気を供給して燃焼させる炭化工程と、
    該炭化工程で発生した可燃ガス及び炭化物を、前記酸素富化空気を供給して燃焼させる燃焼工程と、
    を有することを特徴とする焼却方法。
  2. 炉内に供給された廃棄物を焼却する焼却装置において、
    前記炉内の燃焼部は、少なくとも2以上の燃焼領域を有し、
    前記少なくとも2以上の燃焼領域は、酸素貧化空気が供給される一次領域と、酸素富化空気が供給される二次領域とで構成され、
    前記炉内から排出される排ガスを再加熱して前記酸素貧化空気を生成すると共に、外部の供給源から導入した酸素再加熱した前記排ガス混合させて前記酸素富化空気を生成する燃焼空気生成装置を備えることを特徴とする焼却装置。
  3. 前記酸素貧化空気は、排ガスを再加熱することにより200〜500°Cに温度設定され、前記酸素富化空気は、排ガスを再加熱することにより常温〜200°Cに温度設定されることを特徴とする請求項2記載の焼却装置。
  4. 前記燃焼部は、前記廃棄物の流動路を形成してなり、
    前記炉は、前記流動路の上流側に前記一次領域を形成させ、前記流動路の下流側に前記二次領域を形成させた移動層式焼却炉であることを特徴とする請求項2又は3に記載の焼却装置。
  5. 前記燃焼部は、円筒型の火格子で構成されてなり、
    前記炉は、前記火格子が軸回転する回転式焼却炉であることを特徴とする請求項4記載の焼却装置。
  6. 前記炉は、前記流動路を摺動自在の複数の火格子板で構成した摺動式焼却炉であることを特徴とする請求項4記載の焼却装置。
  7. 前記炉は、前記流動路をコンベアとしたコンベア式焼却炉であることを特徴とする請求項4記載の焼却装置。
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