以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明のディジタル画像編集装置を適用したディジタル画像編集システムの構成を示す図である。本編集システムの基本構成として、ディジタル画像編集装置7にディジタルカメラ1またはスマートメディアやコンパクトフラッシュ(登録商標)カードなどの記録媒体(以下ではメモリカードと呼ぶ)2と、テレビ4とが接続される。なお、ここではディジタルカメラ1に内蔵されているメモリも記録媒体に含めるものとする。この構成によって、ディジタルカメラ1で撮影した画像あるいはメモリカード2に記録した画像をディジタル画像編集装置7の制御のもとに短時間(ここでは5秒前後)で自動的にテレビ4の画面に表示することができる。この場合、表示する画像の指定や画像の編集はリモコン3を操作することにより行なわれる。
上記した基本構成にさらにSCSIなどのインタフェースを介して電子アルバム装置5をディジタル画像編集装置7に接続した構成も可能である。電子アルバム装置5の記録媒体としてはMO、PD、ZIPディスクなどを用いることができる。この構成によって、ディジタルカメラ1で撮影した画像やメモリカード2に記録した画像をテレビ4の画面に表示させた後、リモコン3を操作して電子アルバム装置5に一括あるいは分割してフォルダの形態で保存することができる。逆に、電子アルバム装置5に保存した画像をディジタルカメラ1やメモリカード2に記録することができる。また、リモコン3の操作により電子アルバム装置5に保存した画像をテレビ4の画面に表示させて画像の指定や画像の編集を行なうことができる。また、電子アルバム装置5が複数台接続されている場合には電子アルバム装置5から他の電子アルバム装置に画像を転送して保存することができる。さらに、電子アルバム装置5に保存した画像をパーソナルコンピュータに転送して表示させることも可能である。
上記した基本構成、あるいは、上記した基本構成に電子アルバム装置5を加えた構成、に加えてさらにシリアル、SCSI、あるいはパラレルインタフェースを介してプリンタ6をディジタル画像編集装置7に接続した構成も可能である。この構成によって、ディジタルカメラ1、メモリカード2、あるいは電子アルバム装置5に記録した画像を適宜読み出してテレビ4に表示させ、リモコン3からの指令によりこの画像をプリンタ6により印刷することができる。
図2(A)、(B)は上記したディジタル画像編集装置7の外観斜視図であり、(A)は前面を示し、(B)は背面のようすを示している。図2(A)に示すように、ディジタル画像編集装置7の前面には、ディジタルカメラ1を接続するための接続コネクタ10、リモコン3からの赤外線を受光するリモコン受光口11、メモリカード2が挿入されたことを認識する認識ランプ12、メモリカード2を取り出すためのイジェクトボタン13、メモリカード2用のドライブ14、電源ランプ15、電源スイッチ16が設けられている。
また、図2(B)に示すように、ディジタル画像編集装置7の背面には、テレビ4を接続するためのビデオ出力端子20、SCSIインタフェースを識別するためのID1(21−1)、ID2(21−2)、電子アルバム装置5を接続するためのMOドライブ接続部22、プリンタ6を接続するためのプリンタ接続用コネクタ23、外部電源を装置内部に供給するためのDC端子24が設けられている。
図3は上記したディジタル画像編集装置7の内部構成を示す機能ブロック図である。CPU34には、リモコン受光口11が接続された赤外線リモコン受信部30と、接続コネクタ(シリアルコネクタ)10が接続されたシリアルドライバ31と、プリンタ接続用コネクタ23が接続されたシリアルドライバ32と、DC端子24が接続された電源供給ユニット33とが接続されている。
さらにCPU34には、バス41を介して画像編集用のソフトウェアが格納されたROM35と、画像データを一時的に蓄えるためのRAM37と、画像データをJPEG方式で伸長するためのJPEG伸長IC36と、MOドライブ接続部(SCSI端子)22が接続されたSCSIコントローラ39と、ビデオ出力端子20が接続されたビデオコントローラ40と、メモリカードインタフェース38とが接続されている。電源スイッチ16がONされると電源供給ユニット33によりCPU34に電源が供給される。また、電源スイッチ16がOFFされた場合にはソフトウェアにより電源の供給を停止するタイミングが判断されてCPU34により電源供給の停止を許可する信号が電源供給ユニット33に送られる。
図4はメモリカード2または電子アルバム装置5に挿入されたMOディスク5−1に記録された画像データが読み出されてテレビ4の画面に表示されるまでの過程を示す図である。メモリカード2に記録された画像データは物理ページデータ51としてメモリカードポート50(メモリカードインタフェース38)を介してCPU34に取り込まれる。この物理ページデータに対してECCを計算することによるエラー修正等が行なわれマッピングにより論理セクタデータに変換(52)される。この論理セクタデータは圧縮されてJPEG伸長IC36に送られて伸長処理54が施された後、再びCPU34に取り込まれてJPEGの画像処理単位であるMCU(ミニマムコーディングユニット)に分割される(55)。このMCU単位の画像データはRAM37に一時的に保管される。次にMCU単位の画像データにおける輝度と色信号をYUV表示系からテレビ表示可能なRGB表示系に変換するとともに、表示画面の縮小や回転処理を施して描画データが生成される(56)。この描画データはビデオコントローラ(VDP)40のVRAMに取り込まれ(57)、ビデオ出力端子20から出力されてテレビ4の画面に表示される。
以上はメモリカード2の画像データを表示する場合について述べたが、MOディスク5−1に記憶された画像データを読み出して表示する場合は、電子アルバム装置5内でエラー修正等が行われた後、SPC(SCSIプロトコルコントローラ)53(SCSIコントローラ39)を介してCPU34に取り込まれて論理セクタデータへの変換が行なわれる。以降の処理はメモリカード2の場合と全く同様の処理となる。
また、メモリカード2やMOディスク5−1に画像データを記録する処理はブロック60内で行なわれるが、このときの処理の流れは読み出すときの処理と全く逆になる。
図5は上記したリモコン3に設けられた各種のボタンを示す図である。参照符号70−1〜70−4で示すボタンはカーソルの移動やメニューの選択などに用いられる。参照符号71で示すボタンは表示する画像やメニューの確定などを行なうためのOKボタンである。参照符号72は一つ前の画面に戻るために用いられる。また、動作をいったん取りやめるためにも用いられる。参照符号73−1,73−2で示すボタンは表示している画像のコマ送りや、メモリカード/ディジタルカメラ/MOディスクドライブ間の画面の切り換えを行なうときに用いられる。また、参照符号74−1,74−2で示すボタンは画像の1枚表示とインデックス表示用として用いられる。すなわち、74−1は1枚表示のときには表示した画像を縮小して16分割に表示したり、拡大した画像を元の大きさに戻す。インデックス表示のときにはカットした画像を挿入するのに用いられる。また、74−2は1枚表示のときには表示した画像を拡大したり、縮小した画像を元の大きさに戻すために用いられる。インデックス表示の場合には移動、コピー、削除する画像を選択(カット)するのに用いられる。参照符号75で示すボタンはメニューボタンであり、メニューの表示を行なうために用いられる。参照符号76で示すボタンは表示した画像を時計回りに90度単位で回転させるために用いるものである。
図6は上記したリモコン3をテレビ操作用のリモコン80の裏面に両面テープなどにより貼り合わせた状態を示す図である。リモコン3は単独で操作することもできるが、図6に示すようにテレビ操作用のリモコン80の裏面に両面テープなどで貼り合わせることにより一体化してもよい。このようにすることにより比較的小型のリモコン3をユーザが紛失してしまうのを防止することができる。
次に、以上のような構成のディジタル画像編集システムにおける画像編集装置7の動作をより詳細に説明する。
電源SW16がオン操作されてCPU34に電源が供給されると、CPU34は、ROM35に記憶された図7(A)に示すような画像編集用ソフトウェアに従った動作を開始する。
即ち、まず、図7(B)に示すようにテレビ4の画面の左下にディジタルカメラ(デジカメ)1のアイコン201、メモリカード2のアイコン202、MOディスク5−1のアイコン203を、タグ形式で表示する(ステップS1)、そして、接続されている機器,媒体を検出する(ステップS2)。
ここで、ディジタルカメラ1が接続されていた場合には(ステップS3)、ディジタルカメラ処理を行い(ステップS4)、メモリカード2が挿入されていた場合には(ステップS5)、メモリカード処理を行う(ステップS6)。また、MOディスク5−1が電子アルバム装置5としてのMOドライブに挿入されていた場合には(ステップS7)、MO処理を行う(ステップS8)。そして、これらディジタルカメラ処理,メモリカード処理,MO処理終了後は、上記ステップS2に戻ることで、媒体の交換に対処することができるようになっている。
上記ステップS4でのディジタルカメラ処理及びステップS6でのメモリカード処理は、図8に示すようにして行われる。
即ち、まず、ディジタルカメラ1又はメモリカード2内の画像データを取得してRAM37に格納する(ステップS11)。そして、取得した画像データにサムネイル情報が含まれているかどうか判別し(ステップS12)、含まれていれば、そのサムネイル情報によって図9(A)又は(B)に示すようなインデックス表示を行う(ステップS13)。
このとき、テレビ4の画面上においては、上記アイコン201〜203が下方から上方に向けて移動しはじめ、それにつれて縮小画像が行毎に表示されていく。また、現在の表示画像がどの媒体に記憶されているものかを示すために、対応するアイコンが識別表示される。例えば、ディジタルカメラ1のアイコン201においては、レンズカバーが開いた状態の絵柄に変化し(図9(A))、メモリカード2のアイコン202では、媒体が傾いた状態の絵柄に変化する(図9(B))。その他、色や濃度を変えることで識別表示できる。
なお、このインデックス表示においては、所定位置(図9(A)では左欄位置)に、当該機器又は媒体に収録されている画像の枚数と1枚目の画像の日付とが表紙203として表示される。よって、インデックス表示においては、19枚の縮小画像が表示される。19枚以上の画像が収録されている場合には、リモコン3の移動ボタン70−1〜70−4の操作によりカーソル(赤枠で示される)204を画面下端の位置の画像位置まで移動させた後、更に下移動ボタン70−4を操作することで、次の5枚の縮小画像を表示できるようになっている。このとき、表紙203はそのままに、1枚目から5枚目までの縮小画像の表示が消去されて、6枚目乃至19枚目の縮小画像がそれぞれ5枚分移動される。
また、上記のようにアイコンが上方に移動するとき、上記ステップS2でのチェックにおいて接続又は挿入されていない機器,媒体のアイコンは元の左下の位置に残される。従って、もしMOドライブが接続されていない(MOディスク5−1が挿入されていない)ならば、図9(C)に示すように、ディジタルカメラ1のアイコン201とメモリカード2のアイコン202のみが上方に移動する。
さらに、全ての機器,媒体が接続又は挿入されている場合には、前述したように、全てのアイコン200〜202が左上位置まで移動されるものであるが、インデックス表示されるのは所定の或いはユーザが選択したアイコンに対応する機器,媒体に保存されている画像であり、その他の機器,媒体の画像は、そのアクティブなインデックス表示された画像の後側に隠れるので見えない(実際には、機器,媒体の選択に応じて切換え表示される)。また、媒体の交換等によって画像内容が更新されたときには、その媒体の画像に対応する縮小画像がアクティブなインデックス表示として切換え表示されることになる。
一方、上記ステップS12において、サムネイル情報が含まれていないと判断した場合には、取得した各画像データより縮小画像を作成して(ステップS14)、インデックス表示を行う(ステップS15)。
その後、カーソル204がインデックス表示中の表紙203の位置にあるかどうかを判別する(ステップS16)。そして、表紙位置にカーソル204が有れば、詳細は後述するようなリモコン操作処理1を行った後(ステップS17)、上位のルーチンに戻る。
また、上記ステップS16で、カーソル204が表紙位置に無いと判断された場合には、更に、カーソル204が一枚の縮小画像の位置に有るかどうか判断する(ステップS18)。カーソル204は、表紙位置又は何れかの縮小画像位置に無ければならないため、これらの位置にも無いときにはエラー処理に進む。
カーソル204が一枚の縮小画像の位置に有れば、リモコン3のOKボタン71が操作されるのを待って(ステップS19)、その縮小画像に対応する一枚画像をテレビ4の画面に全画面表示する(ステップS20)。そして、詳細は後述するようなリモコン操作処理2を行う(ステップS21)。その後、元のインデックス表示に戻して(ステップS22)、上位のルーチンに戻る。
上記ステップS17のリモコン操作処理1は、図10に示すようにして行われる。
即ち、リモコン3のカットボタン74−2が操作されると(ステップS31)、表示されている全ての縮小画像にマークが付加される(ステップS32)。これは、特に図示はしないが、画像内に「マーク」という文字が表示される。なお、このマークは、もう一度カットボタン74−2を操作することで取り消すことができる。そして、リモコン3のメニューボタン75のオンを待って(ステップS33)、図示しないメニューを表示してMOディスク5−1へのコピー又はプリンタ6でのプリントの何れを行うかの選択を受け付けて、何れが選択されたか判断する(ステップS34)。MOディスク5−1へのコピーであれば、上記マークの付された全縮小画像に対応するRAM37に記憶された画像をMOディスク5−1へコピーして(ステップS35)、上位のルーチンへ戻る。また、プリントであれば、上記マークの付された全縮小画像に対応するRAM37に記憶された画像をプリンタ6でプリントした後(ステップS36)、上位のルーチンへ戻る。なお、上記ステップS32では、表示されている画像に対してマークを付すものとしたが、その表紙に対応する、表示されていない画像も含めた、全ての画像に対してマークを付すものとしても良いことは勿論である(以下、同様)。
また、リモコン3の画像回転ボタン76が操作された場合には(ステップS37)、表示されている全ての縮小画像を90度時計回りに回転表示した後(ステップS38)、上位のルーチンへ戻る。なおこのとき、それら縮小画像に対応するRAM37に記憶された画像そのものは回転されず、当該画像に対応する方向を示すパラメータを変更する。この回転方向に関するパラメータは、他のパラメータ同様、詳細は後述するような符号化手法により、当該画像のファイル名に組み込まれる。
また、リモコン3のメニューボタン75が操作された場合には(ステップS39)、詳細は後述するようなメニュー処理1を実行した後(ステップS40)、上位のルーチンへ戻る。
そして、リモコン3のOKボタン71が操作された場合には(ステップS41)、アルバム表示処理を行って(ステップS42)、上位のルーチンへ戻る。このアルバム表示処理においては、図9(D)に示すように、アルバムの台紙状の背景画像上に、縮小画像を4枚ずつ表示するものである。
また、上記カットボタン74−2、画像回転ボタン76、メニューボタン75、OKボタン71が操作されなかったときには、上位のルーチンに戻る。
上記メニューボタン75操作に応じたステップS40でのメニュー処理1においては、まず、図示しない所定のメニュー画面を表示して、リモコンの移動ボタン70−1〜70−4の操作及びOKボタン71操作によるメニュー選択を受け付ける。そして、その選択されたメニューに応じた処理を行うものである。
即ち、図11(A)に示すように、スライドショーが選択された場合には(ステップS51)、所定時間毎に画像を順次一枚ずつ全画面表示していくスライドショーを実行する(ステップS52)。
また、日付表示が選択された場合には(ステップS53)、各縮小画像に日付を表示し(ステップS54)、時刻表示が選択された場合には(ステップS55)、各縮小画像に時刻を表示する(ステップS56)。ここで、日付及び時刻の情報は、パラメータの一つとして対応する各画像データのファイル名に符号化されて付加される。通常は、撮影日時のデータである。
そして、上記スライドショー,日付表示,時刻表示が選択されていない場合には、つまりプリントが選択されたときであるので、表示している全縮小画像を1枚の用紙にインデックスプリントを行って(ステップS57)、上位のルーチンに戻る。
次に、画像一枚の全画像表示時の上記ステップS21でのリモコン操作処理2について、図12のフローチャートを参照して説明する。
即ち、リモコン3の画像回転ボタン76が操作された場合には(ステップS61)、表示されている画像を90度時計回りに回転表示した後(ステップS62)、上位のルーチンへ戻る。なおこのとき、前述したように、RAM37に記憶された画像そのものは回転されず、当該画像に対応する方向を示すパラメータを変更するものである。
また、リモコン3のメニューボタン75が操作された場合には(ステップS63)、詳細は後述するようなメニュー処理2を実行した後(ステップS64)、上位のルーチンへ戻る。
リモコン3の送りボタン73−1,73−2が操作された場合には(ステップS65)、現在一枚表示している画像の前画像或いは後画像を一枚全画面表示する(ステップS66)。その後、上位のルーチンへ戻る。
リモコン3のズームボタン74−1,74−2が操作された場合には(ステップS67)、拡大/縮小処理を行って、その画像を拡大表示又は縮小表示する(ステップS68)。そして、上位のルーチンへ戻る。
リモコン3の移動ボタン70−1〜70−4が操作された場合には(ステップS69)、表示部分の移動を行う(ステップS70)。即ち、拡大表示された画像は、元画像の一部しか表示していないので、移動ボタンの操作に応じて、その方向の部分を表示する。その後、上位のルーチンへ戻る。
そして、リモコン3の戻るボタン72の操作を判定する(ステップS71)。それが操作されなければ上記ステップS61に戻り、それが操作されたときには、上位のルーチンに戻る。
上記メニューボタン75操作に応じたステップS64でのメニュー処理2においては、まず、図示しない所定のメニュー画面(上記メニュー処理1でのメニュー画面とはいくつかメニューが異なっている)を表示して、リモコンの移動ボタン70−1〜70−4の操作及びOKボタン71操作によるメニュー選択を受け付ける。そして、その選択されたメニューに応じて、図11(B)に示すような処理を行う。この図11(B)は、簡略化のため、図11(A)と同様の部分については省略してある。即ち、該メニュー処理2では、ステップS51乃至ステップS56は上記メニュー処理1と同様である。但しこの場合は、日付及び時刻の表示は、当該一枚表示された画像についてのみ行われる。
そして、上記スライドショー,日付表示,時刻表示が選択されていない場合には、次に、色補正が選択されたかどうか判定する(ステップS58)。色補正が選択された場合には、詳細は後述するような色補正処理を行って(ステップS59)、上位のルーチンに戻るようにしている。また、色補正が選択されなかった場合には、プリントが選択されたことであるので、表示している当該画像をプリントして(ステップS57)、上位のルーチンに戻る。
次に、上記ステップS8でのMO処理について、図13のフローチャートを参照して説明する。
即ち、まず、MOディスク5−1内の画像データを取得してRAM37に格納する(ステップS81)。このとき、MOディスク5−1には、複数のディレクトリを設けることができ、それぞれに画像データが複数保存されることができるので、ここでは、最初の4つのディレクトリからそれぞれ最初の4枚分の画像を取り出す。そして、これら取得した各画像データより縮小画像を作成して、一つのフォルダを一行としてそれらを表示することで、図14(A)に示すようなマルチインデックス表示を行う(ステップS82)。
ここで、デフォルトとして該MOディスクが指定されているときには、前述したように、上記アイコン201〜203が下方から上方に向けて競り上がっていき、それにつれて縮小画像が行毎に表示されていくことになる。また、デフォルトとしてディジタルカメラ1やメモリカード2が指定されているときには、マルチインデックス表示は、それらディジタルカメラ1又はメモリカード2の内容を示すインデックス表示の後ろに隠れるため、表示はされない。従って、このマルチインデックス表示は、リモコン3の送りボタン73−1,73−2の操作によってMOディスク5−1が選択されたときに初めて作成するものとしても良いが、ここでは、上記ステップS4でのディジタルカメラ処理やステップS6でのメモリカード処理に続けて、ここで表示データを作成してメモリしておくものとする。また、MOディスク5−1が交換された場合においては、その交換に応じて、ディジタルカメラ1又はメモリカード2のインデックス表示から自動的に、このMOディスク5−1のマルチインデックス表示に切換えられるものとする(同様に、メモリカード2が交換された場合においては、その交換に応じて、ディジタルカメラ1のインデックス表示やMOディスク5−1のマルチインデックス表示から自動的にメモリカード2のインデックス表示に切換えられる)。
なお、このマルチインデックス表示においても、各行の所定位置(図14(A)では左位置)に、当該ディレクトリに収録されている画像の枚数と1枚目の画像の日付とが表紙203として表示される。また、このマルチインデックス表示においては、4つのディレクトリの縮小画像が表示されるが、それ以上のディレクトリが存在する場合には、リモコン3の移動ボタン70−1〜70−4の操作によりカーソル204を画面下端の位置の画像位置まで移動させた後、更に下移動ボタン70−4を操作することで、次のディレクトリの画像を読出して縮小画像を表示できるようになっている。このとき、一番上の行の表示は消去されて、2行目乃至4行目の縮小画像がそれぞれ一行分上に移動される。
こうしてマルチインデックス表示がなされた後、カーソル204がマルチインデックス表示中の何れかの表紙203の位置にあるかどうかを判別する(ステップS83)。そして、カーソル204が表紙位置に無い、即ち一枚の縮小画像の位置に有る場合には、リモコン3のOKボタン71が操作されるのを待って(ステップS84)、その縮小画像に対応する一枚画像をテレビ4の画面に全画面表示する(ステップS85)。そして、前述したようなリモコン操作処理2を行う(ステップS86)。その後、元のマルチインデックス表示に戻して(ステップS87)、上記ステップS83に戻る。
これに対して、カーソル204が何れかの表紙203の位置にある場合には、次に、リモコン3のOKボタン71が操作されたかどうか判断する(ステップS88)。OKボタン71が操作された場合には、図14の(A)に示すように、当該表紙に対応するディレクトリの内容をインデックス表示し(ステップS89)、該インデックス表示において、前述したようなリモコン操作処理1が実行されることができる(ステップS90)。その後、上記ステップS83に戻る。
また、OKボタン71が操作されなかった場合には、次に、リモコン3の画像回転ボタン76が操作されたかどうか判断する(ステップS91)。そして、その画像回転ボタン76が操作されたときには、当該表紙に対応する全縮小画像及び対応ディレクトリ内全画像ファイルを回転した後(ステップS92)、上記ステップS83に戻る。なお、この場合も、前述したように、画像そのものではなくて、パラメータのみが変更される。
画像回転ボタン76が操作されなかった場合には、次に、リモコン3のカットボタン74−2が操作されたかどうか判断する(ステップS93)。そして、そのカットボタン74−2が操作されたときには、当該表紙に対応する全縮小画像にマークを付加した後(ステップS94)、上記ステップS83に戻る。
カットボタン74−2が操作されなかった場合には、次に、リモコン3のメニューボタン75が操作されたかどうか判断する(ステップS95)。そして、そのメニューボタン75が操作されたときには、以下のようなメニュー操作処理を行った後(ステップS96)、上記ステップS83に戻る。また、このメニューボタン75も操作されなかったときには、上位のルーチンに戻る。
上記ステップS96のメニュー操作処理においては、図14(C)に示すように、まず、マークが何れかの縮小画像に対して付加されているかどうかを判断し(ステップS101)、マークが付加されていない場合には、前述したようなメニュー処理1を行ってから(ステップS102)、上位のルーチンに戻る。
これに対して、何れかの縮小画像にマークが付加されていた場合には、図示しない所定のメニュー画面(上記メニュー処理1又は2でのメニュー画面とはいくつかメニューが異なっている)を表示して、リモコンの移動ボタン70−1〜70−4の操作及びOKボタン71操作によるメニュー選択を受け付ける。そして、その選択されたメニューがコピーであれば(ステップS103)、マークが付加された画像のコピーを行って(ステップS104)、上位のルーチンに戻る。
ここで、コピー動作は、リモコンの移動ボタン70−1〜70−4の操作及びOKボタン71操作により、コピーしたい位置のディレクトリと画像位置(マルチインデックス表示上のX,Y座標)を指定することで、マークが付加された縮小画像がその位置に表示され、また、対応する画像ファイルがMOディスク5−1上でコピーされるものである。この場合、コピーによってコピー先のディレクトリ内の画像ファイルの並び順番が変わるので、コピー先の位置の画像以降のファイル名が変更される。これは、画像の順番もパラメータの一つとして符号化されてファイル名に組み込まれるからである。
また、上記ステップS103でコピーではないと判断されたときには、次に、選択されたメニューは削除であるかどうかを判定する(ステップS105)。削除が選択されたときには、マークが付加された画像の削除を行って(ステップS106)、上位のルーチンに戻る。この場合も、上記コピーの場合と同様に、MOディスク5−1上の対応画像ファイルが削除されて、それ以外の画像ファイルのファイル名が適宜変更される。
そして、削除でもない場合には、プリントが選択されたということであるので、マークが付加された縮小画像をインデックスプリントした後(ステップS107)、上位のルーチンに戻る。
図15はテレビ画面に表示された画像に対する色補正処理について説明するためのブロック図である。
まず、図16のフローチャートを参照して全画面表示の手順を説明する。ステップS501で電子アルバム装置5に記憶されているファイル名から色補正パラメータを取り出す。次にMOディスク100から指定された画像ファイルを読み出し(ステップS502)、JPEG伸長部101においてJPEG方式による伸長処理を施す(ステップS503)。次に色フォーマット変換部102においてYUV表示系からRGB表示系への変換を行なう(ステップS504)。次に、色補正部103において色補正を施して色補正された信号R’,G’,B’を得る。次にビデオコントローラ104により描画処理(ステップS506)を行なうことによりテレビ106の画面に全画面表示がなされる。この後はユーザからのリモコン入力待ちとなる(ステップS507)。ここでユーザがメニュー画面を開いて色補正を選択した場合には後述する色見本描画処理に移行する。また、他の入力の場合には対応する処理を行なう。
図17は上記した色見本描画処理の詳細を説明するためのフローチャートである。まず、色変換パラメータに関するテーブルを作成する(ステップS511)。次に初期値として変数iに1を代入する(ステップS512)。次にMOディスク100から指定された画像ファイルを読み出し(ステップS514)、JPEG伸長部101においてJPEG方式による伸長処理を施す(ステップS515)。次に色フォーマット変換部102においてYUV表示系からRGB表示系への変換を行なう(ステップS516)。次に、色補正部103では上記のステップS511において作成したテーブルを参照して置換することにより色補正を行なって色補正された信号R’,G’,B’を得る。次にテレビ画面の座標(Xi,Yi)の位置に描画する。i=1を代入しているのでこの場合は座標(X1,Y1)の位置にパラメータが−2の画像が描画される。次に、iを1インクリメントし(ステップS518)、iが5よりも小さいかどうかを判断し(ステップS519)、YESの場合はステップS513〜S516を実行して座標(X2,Y2)の位置に描画する。同様にして、座標(X3,Y3)、座標(X4,Y4)、座標(X5,Y5)の位置にパラメータがそれぞれ−1、0、+1、+2の画像の描画を行なう。上記した処理により図18に示すように、パラメータの異なる5つの画像がその一部が重ね合わされた状態で表示される。そして、iが5より大きくなったときにステップS519の判断がNOとなって色選択処理に移行する。500はポインタである。
図20は上記した色選択処理の詳細を説明するためのフローチャートである。まず、テレビ画面内のポインタを現在の設定画像の下に表示し(ステップS531)、ユーザからのリモコン入力があるまで待機する(ステップS532)。ユーザからのリモコン入力があったときには押されたボタンに応じた処理を行なう。すなわち、図5のボタン70−1又は73−1が押された場合にはポインタが画面の左端にあるかどうかを判断してYESの場合にはステップS532に移行する。NOの場合にはポインタを1つ左に移動(ステップS534)してからステップS532に移行する。また、図5のボタン70−2又は73−2が押された場合にはポインタが右端にあるかどうかを判断してYESの場合にはステップS532に移行する。NOの場合にはポインタを1つ右に移動(ステップS536)してからステップS532に移行する。また、ボタン76が押された場合にはこのフローを終了(ステップS537)して図16のスタートに戻り、パラメータの変更なしで全画面表示を行なう。
また、OKボタン71が押された場合にはポインタがある位置でユーザが選択したパラメータを確定する処理を行なう(ステップS538)とともに、当該パラメータを画像ファイルに記録(ステップS539)した後、このフローを終了(ステップS540)して図16のスタートに戻り、決定(選択)されたパラメータで全画面表示を行なう。また、上記したボタン以外のボタンが押された場合には何ら処理を行なわないでステップS532に移行する。
なお、本実施形態ではパラメータを画像ファイルに記録する場合に、パラメータiをファイル名の一部として用いることにより符号化して保存するようにしている。図19はファイル名の一部にパラメータに応じたアルファベットを用いてファイル名を変更して記憶するときの例を示している。例えば、−2のパラメータがユーザにより選択された場合には、“PIC0001A.JPG”というファイル名で画像データが記録される。また、−1のパラメータがユーザにより選択された場合には、“PIC0001B.JPG”というファイル名で画像データが記録される。以下、同様である。
このように本実施形態では、ユーザが行なった編集処理(上記の例では色補正だが画像回転などの処理についても同様である)の内容をファイル名に含めて記録するようにしている。したがって、画像ファイル本体には何ら変更を加えないので圧縮を行なうごとに画像の劣化を招くことはなく完全に元の画像を復元することが可能である。
また、異なるパラメータで色補正した画像を複数種類実際に画面に表示し、この中からユーザに選択させるようにしたので、ユーザは補正後の画像を実際に見て選択することができる。また、パラメータを1つ指定して色を補正する処理を行ない、次に別のパラメータを1つ指定して色を補正する処理を行なうのではなく、色補正後の画像を複数同時に表示してユーザに選択させるようにしたのでユーザが色補正を行なうのに要する時間を大幅に短縮することができる。さらに、パラメータの異なる各画像の位置を重複させて表示するようにしたので、画像を表示するための画面領域を節約することができ、各画像間の境界の差がわかりやすいという利点がある。
上記した実施形態によれば、ユーザがキーボード等を操作して外部から指令を与えることなしに電源がONされてから僅かな時間でメモリカード2やディジタルカメラ1に記録された画像を表示することができる。また、リモコン3を操作することにより簡単な操作で画像の編集や保存、さらには印刷を行なうことができる。また、大容量記憶装置としての電子アルバム装置5を接続可能としたので、画像保存時の容量単価が安価になるとともに、画像の品質の劣化を招くことなしに長期間の保存が可能となる。