JP4197792B2 - 腐食・防食解析方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、腐食・防食及び電磁場、弾性場などの予測を行うための、コンピュータを用いた解析方法に関するものである。この技術は、腐食・防食問題の内、異種金属接触腐食(ガルバニック腐食とも呼ぶ)および通気差腐食のようなマクロセル腐食、カソード防食、電池、電解槽など、マクロ的なアノードとカソードが電解質を介して存在し、領域内がラプラス方程式に支配される電位場を形成する系に対して適用される。又、本発明は、上述の腐食防食問題に留まらず、電磁場、弾性場などのように、領域内がラプラス方程式に支配されるポテンシャル場の解析にも同様に適用することができる。
【0002】
【従来の技術】
海水のような高い電気伝導度を持つ溶液中では、異種金属材料を混用することによって生じる異種金属接触腐食、あるいは流速分布の不均一性に起因する流速差腐食(流速差に起因する通気差腐食)などのマクロセル腐食の被害を受けやすく、これらの腐食を事前に正確に予測し、対策を施すことが望まれている。一方、マクロセルにおけるカソード側の腐食抑制現象を積極的に利用した「カソード防食」は、最も基本的な防食方法として広く採用されており、陽極の材料および設置位置、防食対象機器の形状、材料構成および溶液条件(電気伝導度、流速など)に応じて、防食範囲および犠牲陽極の消耗速度などを予測することが要求されている。
【0003】
マクロセルの予測に対して実験的なアプローチに限界がある理由は、マクロセルの挙動に対して場の形状の影響が大きいからである。つまり、例えば、異種金属接触腐食に関する実験を行い、面積比、材料の組み合わせ、溶液の電気伝導度など各種因子の影響を詳細に調べたとしても、その結果は、その実験における溶液の占める領域の3次元的形状にだけ当てはまるものだからである。実際の機器および構造物では形状が複雑であるため、マクロセルにおける液間抵抗を正確に見積もることができず、実験結果をそのまま適用することは困難となる。また、防食対象機器の形状が変わるごとにその形状を想定した実験を行うことは実際上不可能である。
【0004】
従って、実構造物でのマクロセル腐食およびカソード防食の予測は、多くの場合経験則に頼らざるを得なかったのが実情である。そこで、より正確で定量的な予測を行うため、多くの試みがなされてきた。まず、電位分布を支配するラプラス方程式を純数学的に解くことによって電位および電流密度分布を求める試みがなされた。しかし、これらの解析対象はいずれも平板、円筒などの比較的単純な系に限られている。電場問題を解析する手法として等角写像法および電導紙を用いた方法が古くから採用されているが、これらの方法はいずれも二次元場しか扱うことができない。
【0005】
一方、近年のコンピューター技術の発展に伴い、差分法、有限要素法および境界要素法を利用した数値解析を適用する試みが盛んに行われるようになった。差分法や有限要素法では物体全体を要素分割しなければならないため、計算時間が膨大になる欠点がある。これに対し、境界要素法は物体表面の要素分割だけしか必要としないため、要素分割と計算に要する時間を大幅に短縮することが可能である。電位および電流密度のような表面における物理量が重要となる腐食問題を解析するには境界要素法が最も適した方法であると考え、発明者らはマクロセル腐食およびカソード防食問題の予測のため、境界要素法を適用した解析技術の開発を行った。
【0006】
[基礎方程式と境界条件]
水溶液中における金属の腐食はアノード反応とカソード反応を対とする電気化学的な反応によって進行する。海水のような、溶存酸素を含む中性塩水溶液中での鉄の腐食を例にとると、反応は式(1)および(2)のように進行する。
Fe→Fe2++2e− (アノード反応)(1)
1/2・O2+H2O+2e−→2OH− (カソード反応)(2)
【0007】
金属表面で、アノード反応が起こっている箇所をアノード、カソード反応が起こっている箇所をカソードと呼ぶ。海水中における鉄の腐食の場合では、通常アノードとカソードは微小で互いに混在しており、その位置も一定しない。従って、腐食は多少の凹凸を伴いながらも全体にほぼ均一に進行する。ところが、材料、表面状態、環境などが均一でない場合にはアノードとカソードとが偏在し、特定の箇所(アノード部)に腐食が集中するようになる。前者はミクロセル腐食(但しセルは電池を意味する)、後者はマクロセル腐食と呼んで区別されるが、海水ポンプにおいてしばしば大きな被害をもたらすのは、主に異種金属接触腐食、通気差腐食などのマクロセル腐食である。一方、マクロセル腐食におけるカソード側はもっぱらカソード電流が流れるため腐食が抑制されるが、この腐食抑制現象を積極的に利用した防食法がカソード防食である。
【0008】
マクロセル腐食およびカソード防食のいずれかの系も、アノードおよびカソードが電解質を介して構成する電池と考えることができる。電解質内の電位(φ)は式(3)のラプラス方程式に支配される。
∇2φ=0 (3)
図1のように、電解質が境界Γ1、Γ2、Γ3aおよびΓ3cに囲まれているとする。ここでΓ1は電位φの値がφ0に固定された境界(電位一定の境界)、Γ2は電流密度iの値がi0に固定された境界(電流密度一定の境界)、Γ3aおよびΓ3cはそれぞれアノードおよびカソードの表面である。
【0009】
各境界における境界条件は次式で与えられる。
Γ1上:φ=φ0 (4)
Γ2上:i{≡κ∂Φ/∂n}=i0 (5)
Γ3a上:φ=−fa(i) (6)
Γ3c上:φ=−fc(i) (7)
ここで、κは電解質の電気伝導度、∂/∂nは外向き法線方向の微分であり、fa(i)およびfc(i)はアノードおよびカソードの分極特性を表す非線形の関数で、実験によって求められる。式(3)を境界条件である式(4)〜(7)のもとで解けば、表面近傍の電位および電流密度分布を求めることができる。この電位φと、実際に測定する電極電位Eは、φ=−Eの関係がある。
【0010】
[境界要素法による解法]
境界要素法の通常の定式化に伴い、式(3)より境界積分方程式が導かれる。
【数1】
ここで、φ*は3次元ラプラス方程式の基本解であり、i*=κ∂φ*/∂nである。Γは電解質を囲む境界(=Γ1+Γ2+Γ3a+Γ3c)を示す。また、cは滑らかな境界ではc=1/2、角度ωの角点ではc=ω/2πである。
【0011】
この境界積分方程式を数値的に解くためには離散化を行う必要があり、境界を多くの要素に分割し、φとiをそれぞれの節点における離散的な値と内挿関数とにより近似すると次の連立代数方程式が導かれる。
【数2】
ここで、bj(j=1,2…p)はΓ1+Γ2上のφまたはiの既知の成分の値、xj(j=1,2…p)はbjに対応する未知量である。fj(ij)(j=1,2…s)は分極特性を表す非線形の関数である。pおよびsは境界Γ1+Γ2およびΓ3a+Γ3c上の要素数を示している。また、[A]および[B]は境界Γの幾何学的形状によって決まるマトリックスである。この式は非線形であるため、これを解くためには繰り返し計算を必要とする。本発明者等はニュートン・ラフソン法を採用している。
【0012】
[軸対称領域の解析法]
実際の機器の中には、パイプあるいはポンプ部品の一部のように、例えば円筒等の軸対称の領域を含むものが多く、これらの領域の解析をより簡便に行うことが望まれている。軸対称問題を解く方法として主に次の二つが考えられる。すなわち、(i)軸対称問題に対する基本解を利用する方法、および(ii)三次元問題に対する通常の基本解を用い、離散化時に軸対称性を考慮して要素数を削減する方法である。軸対称条件を満足する基本解を利用すると、通常の基本解を利用する場合と比べて積分計算が複雑になるという問題がある。そこで、離散化時に軸対称性を考慮して要素数を削減する方法が考えられる。以下にこの手法について説明する。
【0013】
通常の三次元解析においては、式(8)の境界積分方程式を離散化するためには、すべての境界を要素分割する必要がある。ところが、軸対称性によりφおよびiは周方向に同一の値を持つので、式(8)は以下のように変形することができる。
【数3】
ここで、Γ1Dは一次元の線上の範囲を示す。式(10)からはΓ1Dのみ離散化するだけで連立代数方程式を得ることができる。従って、このように軸対称性を利用すれば未知数の数を大幅に減らすことができ、さらに精度の向上も期待できる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述の軸対称領域の解析においては、埋設パイプライン、海水ポンプ、プラント施設などのパイプ形状物体表面における周方向の電位・電流密度分布は一定として離散化して解析を行ってきた。ところが、パイプ形状物体近傍に配置される構造物、電極の影響により、パイプ形状物体表面における周方向の電位及び電流密度分布が一定とならない場合には、パイプ形状物体を軸対称モデルとして扱うことができず3次元要素分割が必要となる。このため、このような場合には、膨大な数の要素が必要となり、解析準備及び解析に膨大な時間を要していた。それ故、効率的な解析手法の開発が望まれていた。
【0015】
本発明は、上述した事情に鑑みて為されたもので、パイプ形状物体等の軸対称物体の電位分布や電流密度が軸対称として扱うことができない場合においても、効率的にその電位分布や電流密度分布を求めることができる腐食・防食解析方法を提供することを目的とするものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、領域内のポテンシャルがラプラス方程式に支配される場で、例えば円筒のように形状的には軸対称である物体表面の、周方向の電位又は電流密度分布が一定でない場合において、当該物体表面の周方向の電位及び電流密度分布を周方向に対する複素フーリエ級数を用いて表すことによって、当該物体を軸対称要素で表すことを可能とし、領域境界全体の電位及び電流密度分布を境界要素法によって解析することを特徴とする腐食・防食解析方法である。
【0018】
上述した本発明によれば、パイプ形状物体等の軸対称である物体の表面における周方向の電位・電流密度分布が急激な変化を含まないことに着目し、電位・電流密度分布を複素フーリエ級数を用いて表現することを特徴とした解析方法であり、パイプ等の軸対称物体の一様でない電位分布等を、複素フーリエ級数で軸対称要素として表して解析することが可能となり、要素分割と解析の時間を大幅に短縮することができる。
【0019】
このような解析方法によれば、パイプ形状物体の腐食・防食問題に限らず、電磁場、弾性場等のラプラス方程式の適用が可能な各種問題の解析に同様に利用できる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図2は、本発明の実施の形態の、パイプラインの腐食解析例のモデルを示すものである。地表面11の近くに軸対称構造物であるパイプライン12が存在し、その下方にはパイプラインを防食するための非対称構造物であるアノード電極13が配置されている。地表面は絶縁体なので地表面における境界条件は、
i=0
である。パイプライン表面(Γp)における境界条件は
パイプの材料の分極曲線:φ=−f(i)
である。一方で、電極13の表面Γtの電流密度は一定とする(i=i0)。解析場Ωの電位分布は、ラプラス方程式(▽2φ=0)に支配されている。この解析場Ωでは、電極13がパイプ12の下方に存在するため、パイプ形状部における周(θ)方向の電位及び電流密度分布が一定とはならない。従って、従来方法では、パイプ表面を3次元的に要素分割した解析をせざるを得なかった。
【0021】
本発明は、このような場合のパイプ形状物体12の表面における周(θ)方向の電位・電流密度分布が急激な変化を含まないことに着目し、電位・電流密度分布を複素フーリエ級数を用いて表現するようにしたものである。本発明の方法によって、以下に述べるようにパイプを軸対称要素で表して解析することが可能となり、要素分割と解析の時間を大幅に短縮することができる。
【0022】
この3次元問題に対する境界積分方程式は上述の一般的な境界積分方程式(8)から次の(10)式となる。
【数4】
ここで、x,yはそれぞれ観測点とソース点であり、φ∞は無限遠の電位である。また、φ*は3次元問題の基本解であり、
i*=κ∂φ/∂n
である。
【0023】
パイプ形状部Γpでは、電位及び電流密度の周方向(θ)に対して複素フーリエ級数を用いて、次の式(12)及び(13)のように表す。
【数5】
【数6】
ここで、Φn,Inはそれぞれφ,iのn次の複素フーリエ係数である。
【0024】
式(11)に式(12),(13)を代入すると、ソース点がパイプ形状部にある場合は次の式(14)のように表せる。
【数7】
ここで、Γpはパイプ形状部の境界、Γtはそれ以外のアノード電極の境界を表す。
【0025】
又、ソース点がパイプ形状部以外にある場合は次のように式(15)に表せる。
【数8】
次の式(16)で表される変換
【数9】
を式(14)に施すと次の式(17)が得られる。
【数10】
ここで、Φt *及びIt *はそれぞれFt〔φ*〕及びFt〔i*〕である。
【0026】
式(15)及び式(17)を離散化すると、次の連立方程式(18)が得られる。境界条件を代入する際、Φn,Inに対応する境界条件はフーリエ変換を施してから代入する。アノード及びカソードの分極特性が非線形の場合は、ニュートン法などの繰返し計算により代数方程式を解いて解を求める。
【数11】
【0027】
上記解析手法の有効性を確かめるために、図3に示すようにパイプライン12と電極13が地中に埋まっている場合の腐食問題の計算例を示す。即ち、パイプライン12の深さは5.0mであり、半径は0.5mであり、長さは100mである。そして、電極13の深さは20〜30mであり、半径は0.5mである。土壌の電気伝導度κは0.02〔Ω−1m−1〕、パイプラインの分極曲線は
f(i)=0.275x10−2i−0.590〔V〕
を用いている。電極13からは電流密度
i=1.0〔A/m2〕
の電流を流していると設定した。地表での絶縁条件
i=0.0〔A/m2〕は、鏡像法を用いて考慮した。
【0028】
パイプラインの周方向にフーリエ展開した本発明の方法と通常の境界要素法とを比較した。両手法とも軸方向には20分割した。従来の方法では周方向に36分割(総自由度792)が必要であるのに対し、本発明の方法においては、フーリエ級数の項数N=2(総自由度173)で計算を行った。尚、電極は三角形要素を用いて要素分割をした。
【0029】
図4に、x=52.5〔m〕におけるパイプライン表面上での円周(θ)方向の電位分布を示す。本発明のフーリエ変換を用いた解析方法と従来の空間分割による解析方法の解析結果はよく一致しており、本発明の有効性が確かめられた。
【0030】
図5に電位分布をフーリエ級数展開によって変換した結果の展開項数による収束の状況を示す。
N=2
までに、即ち級数は2項迄で十分に収束していることがわかる。実際の腐食解析では、円筒状部材の周方向の物理量は、この例と同様に数項の級数で表せる場合が殆どであるので、本発明の解析方法による効率性の効果は格段に向上する。
【0031】
尚、この実施例は地表面に対して水平に埋設された円筒状のパイプラインと、このパイプラインの略中央部の下方に埋設されたアノード電極が存在する場合のモデルにおいて、円筒状のパイプライン表面の電位分布及び電流密度分布を解析したものである。このように本発明の解析方法は円筒形状等の軸対称物体の周(θ)方向に分布が均一でない場合の解析に特に有効である。
【0032】
又、この解析は、ラプラスの方程式、
▽2φ=0
を満たす場の解析に有効であるので、上述した腐食・防食の問題に限らず、電磁場の解析、或いは応力の分布などの解析に同様に適用可能である。即ち、領域内のポテンシャルがラプラス方程式に支配される場で、例えば円筒のように形状的には軸対称である物体表面の、周方向のポテンシャル分布が一様でない場合において、当該物体表面の周方向のポテンシャル或いはそのポテンシャルの勾配によって決まる物理量を周方向に対して複素フーリエ級数によって表すことによって、その物体表面を軸対称要素で表すことが可能となる。従って、境界方程式を離数的な代数方程式の演算により解くことで、周方向に一様でないポテンシャル分布を容易に且つ比較的短い時間で解析することが可能となる。
【0033】
尚、上述の実施例は本発明の一実施形態を示すもので、本発明の趣旨を逸脱することなく種々の変形実施例が可能なことは勿論である。例えば、部材断面が円形でなくても、正六角形等の正多角形にも同様に適用可能である。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、円筒状などの軸対称物体表面の物理量を周方向に対する複素フーリエ級数を用いて表すようにしたものである。従って、当該物体を軸対称要素で表すことが可能となり、これによりラプラス方程式から由来する境界積分方程式を離散化するための要素分割数を各段に低減することができる。これにより、計算時間の大幅な短縮が計れ、例えばパイプライン等の円筒状物体の腐食・防食等の解析を極めて容易に実行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電位又は電流密度分布を求めるための境界条件を説明する図である。
【図2】解析対象のパイプラインと電極の配置を示す図である。
【図3】図2をモデル化した図である。
【図4】図3のモデルのパイプラインの周方向の電位分布を示す図である。
【図5】 フーリエ級数展開の項数による収束の状態を示す図である。
【符号の説明】
11 地表面
12 パイプライン
13 電極
Claims (3)
- 領域内のポテンシャルがラプラス方程式に支配される場で、形状的には軸対称である物体表面の、周方向の電位又は電流密度分布が一定でない場合において、
当該物体表面の周方向の電位及び電流密度分布を周方向に対する複素フーリエ級数を用いて表し、
当該物体表面の電位及び電流密度を軸対称要素で表し、
領域境界全体の電位及び電流密度分布を境界要素法によって解析することを特徴とする腐食・防食解析方法。 - 前記軸対称である物体は、円筒状であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
- 前記軸対称である物体は、正六角形を含む正多角形であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
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