JP4197471B2 - シート状物搬送装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート状物を搬送するシート状物搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のシート状物搬送装置において、上流側搬送手段からシート状物を受け取り、下流側搬送手段へシート状物を受け渡す搬送胴には、爪と爪台とからなるくわえ爪装置が設けられており、このくわえ爪装置でシート状物のくわえおよびくわえの解除を行っている。このくわえ爪装置は、シート状物を確実かつ高精度に搬送することができる反面、搬送胴でシート状物を搬送しているときに、このくわえ爪装置が障害になるときがある。例えば、搬送胴にロータリースクリーンの中空胴を対接させてスクリーン印刷を行う場合には、くわえ爪が搬送胴の周面から突出していることにより、くわえ爪と中空胴とが干渉してしまうという問題である。このため、くわえ爪と中空胴との干渉を防止した構造を採用したシート状物搬送装置が提案されている。
【0003】
従来のシート状物搬送装置は、搬送胴の吸引保持手段の近傍に設けたくわえ爪とロータリスクリーンとの干渉を避けるために、くわえ爪退避手段を操作することによりくわえ爪を搬送胴の内部に没入させたままの状態としておき、専ら吸引保持手段によってシート状物を保持するようにしている(例えば、特許文献1参照)。また、ロータリースクリーンとの干渉を避けるために、くわえ爪がロータリースクリーンと対向するときに、シート状物をくわえたままでくわえ爪を搬送胴の内部に移動させるものもある(例えば、特許文献2参照)。なお、本出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に密接に関連する先行技術文献を出願時までに見付け出すことはできなかった。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−225446号公報(段落「0033」および「0034」、図9,10)
【特許文献2】
特開2002−120352号公報(段落「0036」および「0037」、図3ないし5)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のシート状物搬送装置のうち、前者の装置においては、スクリーン印刷を行うときは、くわえ爪を搬送胴の内部に没入させたままの状態として、吸引保持手段のみによって上流側搬送手段からシート状物を受け取るようにしている。このため、シート状物を確実に受け取ることができなかったり、受け取るときにシート状物の位置がずれたりするために、シート状物を確実かつ高精度に受け取ることができないという問題があった。
【0006】
また、後者の装置においては、シート状物をくわえたままくわえ爪装置が搬送胴の内部に没入し再び元の位置に戻るため、シート状物も搬送胴に対して移動してしまい、くわえ爪装置が元の位置に戻っても搬送胴に対してシート状物の位置がずれるという問題がある。また、爪台がシート状物を搬送するときに移動する構造であるため、シート状物の受け取り・受け渡しのときの爪台の位置が不安定となり高精度な搬送ができないという問題もある。さらに、シート状物がくわえ爪にくわえられたままの状態で搬送される構造であるため、例えば、ロータリースクリーンの代わりにシート状物の印刷を検査するための検査装置を設け、この検査装置によって絵柄のみならず紙の全面を検査する場合には、爪により覆われた部分の検査ができなくなる。このため、爪によってくわえられている部分が絵柄の無い部分ではあっても、紙に含まれる不純物や、紙の流通の過程で生じる傷や汚れ等がこの部分にあった場合には、検査ができないまま製品化されるおそれがあった。また、ロータリースクリーンの代わりにシート状物に画像を形成するための画像形成装置を設けた場合には、爪により覆われた部分には印刷ができないという問題もあった。
【0007】
本発明は上記した従来の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところはシート状物を確実に搬送するとともに、シート状物を高精度に搬送することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に係る発明は、回転可能に支持され、上流側搬送手段からシート状物を受け取り、下流側搬送手段へシート状物を受け渡す搬送胴と、この搬送胴に設けられシート状物を吸引保持する吸引保持手段と、この吸引保持手段の吸引を断接する吸引断接手段と、前記搬送胴に固定された爪台と、前記搬送胴に移動自在に支持され前記爪台とによりシート状物をくわえる爪と、この爪を移動させる爪移動手段とを備えたシート状物搬送装置において、前記搬送胴に移動可能に支持され前記爪を支持する爪軸を備え、前記爪移動手段は、前記爪を前記爪軸の軸心を中心として揺動させ、シート状物のくわえおよびくわえを解放する爪開閉手段と、前記爪軸を、前記爪によるシート状物のくわえを可能にする第1の位置と前記爪を前記搬送胴の内部に没入させる第2の位置との間で移動させる爪軸移動手段とを備え、前記爪移動手段は、前記上流側搬送手段からシート状物を受け取るときに前記シート状物をくわえ、前記上流側搬送手段からシート状物を受け取ってからこのシート状物を前記下流側搬送手段へ受け渡すまでの間に、シート状物のくわえを解放するように前記爪を移動させ、前記上流側搬送手段からシート状物を受け取ってからこのシート状物を前記下流側搬送手段へ受け渡すまでの間に、前記爪軸が前記第1の位置に位置している状態で前記爪開閉手段により前記爪を開かせてシート状物のくわえを解放し、その後、前記爪軸移動手段により前記爪軸を前記第2の位置へ移動させ、前記爪を前記搬送胴の内部に没入させ、前記吸引断接手段は、少なくとも前記上流側搬送手段からシート状物を受け取ってからこのシート状物を前記下流側搬送手段へ受け渡すまでの間のシート状物のくわえが解放されているときに前記吸引保持手段によりシート状物を吸引させるものである。
したがって、上流側搬送手段からシート状物を受け取るとき、搬送胴に固定された爪台と爪とによってシート状物がくわえられる。また、上流側搬送手段からシート状物を受け取ってからこのシート状物を前記下流側搬送手段へ受け渡すまでの間にシート状物のくわえを解放するように爪が移動する。また、爪によるシート状物のくわえを解放しているときにシート状物が吸引保持手段によって吸引される。また、爪軸を移動させることにより爪を搬送胴の内部へ没入させるため、没入の時間を短縮できる。
【0009】
また、請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記移動手段は、前記上流側搬送手段からシート状物を受け取ってからこのシート状物を前記下流側搬送手段へ受け渡すまでの間に、シート状物のくわえを解放した前記爪をシート状物をくわえるように移動させるものである。
したがって、シート状物のくわえを解放している区間を短くすることができる。また、下流側搬送手段にシート状物を受け渡すとき、搬送胴に固定された爪台と爪とによってシート状物がくわえ替えられる。
【0010】
また、請求項3に係る発明は、請求項2に係る発明において、シート状物をくわえているときに前記搬送胴の周面から突出する前記爪を、前記上流側搬送手段からシート状物を受け取ってからこのシート状物を前記下流側搬送手段へ受け渡すまでの間のシート状物のくわえが解放されているときに前記搬送胴の内部に没入させるものである。
したがって、搬送胴に接触または近接するように配設された印刷手段や検査装置等との干渉が回避される。
【0011】
また、請求項4に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記爪軸移動手段は前記搬送胴に揺動自在に支持され前記爪軸を支持する揺動レバーを備えていいるものである。
したがって、揺動レバーを揺動させることにより、爪軸が移動し爪が搬送胴の内部へ没入する。
【0012】
また、請求項5に係る発明は、請求項4に係る発明において、前記爪開閉手段は、爪開閉用カムと、この爪開閉用カムと係合して前記爪軸を回動させる爪開閉用カムフォロアと、この爪開閉用カムフォロアを前記爪開閉用カムに係合させる方向へ付勢する爪開閉用付勢手段とを備え、前記爪軸移動手段は、爪軸移動用カムと、この爪軸移動用カムと係合して前記爪軸移動用軸を回動させる爪軸移動用カムフォロアと、この爪軸移動用カムフォロアを前記爪軸移動用カムに係合させる方向へ付勢する爪軸移動用付勢手段とを備えたものである。
したがって、爪開閉用カムフォロアと爪開閉用カムとの協働によって爪が開閉する。また、爪軸移動用カムフォロアと爪軸移動用カムとの協働によって爪が搬送胴の内部に没入する。
【0013】
また、請求項6に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記爪軸移動手段により、前記爪軸を前記第2の位置へ移動させ、前記爪を前記搬送胴の内部に没入させた後、前記爪軸を再び前記第1の位置へ移動させ、その後、前記爪軸が前記第1の位置に位置している状態で前記爪開閉手段によりシート状物のくわえを解放している前記爪を閉じてシート状物をくわえさせるものである。
したがって、上流側搬送手段からシート状物を受け取ってからこのシート状物を下流側搬送手段へ受け渡すまでの間に、爪軸が第1の位置に位置している状態で爪がシート状物のくわえを解放し、その後、爪軸が第2の位置へ移動したのち、再び第1の位置へ移動し、その後、爪軸が第1の位置に位置している状態で爪がシート状物をくわえる。
【0014】
また、請求項7に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記爪は、前記搬送胴に搬送されるシート状物に対して画像を形成する画像形成装置と対向するときに前記搬送胴の内部に没入するものである。
したがって、搬送胴に接触または近接するように配設された画像形成装置との干渉が回避される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。図1は本発明のシート状物搬送装置を適用した枚葉輪転印刷機の全体の概略の構成を示す側面図、図2は同じく圧胴を一部破断して示す正面図、図3は図2におけるIII-III 線断面図、図4は同じく圧胴の要部を拡大して示す断面図、図5(a)は図4における V(a)-V(a) 線断面図、同図(b)は図4におけるV(b)-V(b)線断面図である。図6(a)は図2におけるVI(a)部の拡大図、同図(b)は同図(a)における VI(b)-VI(b)線断面図、同図(c)は同図(a)におけるVI(c)矢視図、図7は図2におけるVII-VII 線断面矢視図である。
【0017】
図8は図2におけるVIII-VIII 線断面矢視図で、同図(a)は爪が圧胴の内部に没入を開始する状態を示し、同図(b)は爪が圧胴の外部に進出する状態を示し、図9は図2におけるIX-IX 線断面図、図10ないし図13は図2におけるVII-VII 線断面矢視図であって、爪開閉用カムに対接する爪開閉用カムフォロアの移動による爪の開閉動作および爪軸移動用カムに対接する爪軸移動用カムフォロアの移動による爪軸の移動を説明するための図である。
【0018】
図1に全体を符号1で示す枚葉輪転印刷機は、シート状物としての紙2を1枚ずつ給紙する給紙装置3と、2組の印刷ユニット4およびスクリーン印刷ユニット5を備えた印刷部7と、印刷部7で印刷した紙2を乾燥する乾燥部6と、印刷後の紙2を図示を省略した紙積台に積載する排紙装置8とによって概ね構成されている。
【0019】
各印刷ユニット4には、周面に版が装着された版胴10と、版の表面にインキと湿し水とを供給するインキ装置11および給水装置12と、版胴10に対接するゴム胴13と、このゴム胴13に対接する圧胴14とが備えられている。
【0020】
スクリーン印刷ユニット5には、後述する本発明の特徴である搬送胴としての圧胴15と、これに対接して絵柄に特殊インキ等を厚盛りで印刷するロータリースクリーン16とが備えられている。乾燥部6には、搬送胴17で搬送される紙2を乾燥する乾燥ランプ17aが備えられている。
【0021】
互いに隣接する印刷ユニット4の圧胴14と圧胴14との間には、渡し胴18が配設され、互いに隣接する印刷ユニット4およびスクリーン印刷ユニット5の圧胴14と圧胴15との間には、渡し胴19が配設され、互いに隣接するスクリーン印刷ユニット5および乾燥部6の圧胴15と搬送胴17との間には、渡し胴20が配設されている。
【0022】
排紙装置8には、乾燥部6の搬送胴17の近傍に設けられ排紙胴を構成するスプロケット21と、排紙フレーム22の前端側に設けたスプロケット23との間に排紙チェーン24が張架されている。給紙装置3と1色目の印刷ユニット4との間には、フィーダボード25および差板26が設けられ、差板26と1色目の印刷ユニット4の圧胴14との間にはスイング装置(図示せず)が設けられている。
【0023】
このように構成されていることにより、給紙装置3の紙積台に積載された紙2は、その上方に設けられた図示しないサッカ装置の吸口で1枚ずつ吸引されて搬送され、紙送りローラによりフィーダボード25上に送り込まれる。
【0024】
この紙2は紙送りベルトで差板26上へ搬送され、スイング装置で1色目の印刷ユニット4の圧胴14に供給される。
【0025】
このとき、インキと湿し水とで版面に形成された画像がゴム胴13のブランケット面に転写されているので、このゴム胴13と圧胴14との間を通過する紙2には、ゴム胴13上の画像が転写されて印刷が施される。
【0026】
このようにして2色の印刷が施された紙2は、スクリーン印刷ユニット5においてロータリスクリーン16から特殊インキが厚盛り印刷され、乾燥部6において印刷面が乾燥された後、排紙チェーン24で搬送され紙積台上に落下して積載される。
【0027】
次に、図2および図3を用いて、上流側搬送手段からシート状物を受け取る搬送胴と、この搬送胴に設けた爪と爪台とについて説明する。
【0028】
搬送胴としての圧胴15の周面であって円周方向の2等分する位置には、図3に示すように、胴軸方向に延設された一対の爪台バー30,30が固定されており、これら爪台バー30,30には胴軸方向に等間隔おいて複数の爪台31が固定されている。
【0029】
これら爪台バー30,30に対応して、圧胴15の周面であって円周方向の2等分する位置には、胴軸方向に延設された一対の切欠き32,32が設けられている。これら切欠き32,32内には、図2に示すように、胴軸方向に延設されホルダー33,34およびブラケット35に設けたベアリング36,37,38を介して圧胴15に回転自在に軸支持された爪軸移動用軸40が設けられている。
【0030】
この爪軸移動用軸40の内部には、爪軸移動用付勢手段としてのトーションバー41が設けられており、このトーションバー41の一端は爪軸移動用軸40の一端に固定され、このトーションバー41の他端は、トーションバー41にねじりトルクを付与するようにホルダー42に支持されている。このトーションバー41に付与されたねじりトルクによって、後述する爪軸移動用カムフォロア66が爪軸移動用カム68に押し付けられる。
【0031】
爪軸移動用軸40は、揺動レバーとしての4つのホルダー43,44,45,46の一端部に軸着されており、これらホルダー43,44,45,46の他端部には、爪軸移動用軸40と平行な爪軸47が回動自在に軸支持されている(図9参照)。この爪軸47の内部には、爪開閉用付勢手段としてのトーションバー48が設けられており、このトーションバー48の一端は爪軸47の一端に固定され、このトーションバー48の他端は、トーションバー48にねじりトルクを付与するようにホルダー49に支持されている。このトーションバー48に付与されたねじりトルクによって、後述する爪開閉用カムフォロア53が爪開閉用カム55に押し付けられる。爪軸47には、上記した爪台31と協働して紙2の先端部をくわえて紙2を保持する複数の爪50が固定されている。
【0032】
次に、図2および図7を用いて、爪開閉手段を構成する爪開閉用カムフォロアおよび爪開閉用カムについて説明する。
爪軸47の一端部には、図2に示すように、レバー52の一端部が軸着され、このレバー52の他端部には爪開閉用カムフォロア53が回転自在に軸支持されている。55は一方のフレーム54に固定された爪開閉用カムであって、上述したようにトーションバー48のねじりトルクによって、爪開閉用カムフォロア53が押し付けられており、これら爪開閉用カムフォロア53と爪開閉用カム55とトーションバー48とによって、爪開閉手段56が構成されている。
【0033】
爪開閉用カム55は、図7(a)に示すように、第1の大径部55aと、第1の小径部55bと、第1の大径部55aと同じ径に形成された第2の大径部55cと、第1の小径部55bよりも径が大きくかつ第1および第2の大径部55a,55cよりも径が小さく形成された第2の小径部55dとによって形成されている。
【0034】
圧胴15が図中反時計方向へ回転し、爪開閉用カムフォロア53が第1および第2の大径部55a,55cに対接すると、爪50は閉じて爪台31とともに紙をくわえる位置に移動する。一方、爪開閉用カムフォロア53が第1および第2の小径部55b,55dに対接すると、爪50が開き紙8のくわえを解放する位置に移動する。
【0035】
爪開閉用カム55の第1および第2の大径部55a,55cおよび第1および第2の小径部55b,55dの円周方向の位相は次のように位置付けられている。すなわち、図10(a)に示すように、圧胴15の爪50が上流側の渡し胴19の爪57と対向する位置「A」に位置したときに、爪開閉用カムフォロア53が第2の小径部55dから第1の大径部55aに移行する。また、同図(b)に示すように、圧胴15の爪50がロータリースクリーン16と対向する以前の位置「B」に位置したときに、爪開閉用カムフォロア53が第1の大径部55aから第1の小径部55bへ移行を開始する。
【0036】
さらに、図13(a)に示すように、圧胴15の爪50がロータリースクリーン16と対向した後の位置「G」に位置したときに、爪開閉用カムフォロア53が第1の小径部55bから第2の大径部55cに移行する。さらに、同図(b)に示すように、圧胴15の爪50が下流側の渡し胴20の爪58と対向する位置「H」に位置したときに、爪開閉用カムフォロア53が第2の大径部55cから第2の小径部55dへ移行を開始する。
【0037】
次に、図2および図8を用いて、爪軸移動手段を構成する爪軸移動用カムフォロアと爪軸移動用カムについて説明する。
爪軸移動用軸40の一端部には、図2に示すように、レバー60の一端部が軸着されており、このレバー60の他端部にはピンを介してロッド61の一端部が枢着されている。62は支持軸であって、切欠き32に固定されたホルダー63と圧胴15の側面に取り付けられたベアリング64とによって回転自在に軸支持されており、この支持軸62の圧胴15から突出した突出端部には、レバー65の基端部が割締め固定されている。このレバー65の回動端部には、上記ロッド61の他端部がピンを介して枢着されており、レバー65の駆動端部には爪軸移動用カムフォロア66が回転自在に軸支されている。
【0038】
68は他方のフレーム54に固定された爪軸移動用カムであって、上述したようにトーションバー41のねじりトルクによって、爪軸移動用カムフォロア66が押し付けられており、これら爪軸移動用カムフォロア66と爪軸移動用カム68とトーションバー41とによって、爪軸移動手段69を構成している。爪軸移動用カム68は、中央部に高い部分68aが設けられ、両端部に低い部分68b,68cが設けられている。
【0039】
71はホルダー70を介して固定されたストッパーであって、レバー60に係合してトーションバー41のねじりトルクによって付勢されるレバー60の回動を規制する。すなわち、爪軸移動用カムフォロア66が爪軸移動用カム68の高い部分68aに対接していないときには、トーションバー41のねじりトルクによってレバー65が支持軸62を回動中心として図8(a)中時計方向に回動する。
【0040】
したがって、レバー60がロッド61を介して爪軸移動用軸40を回動中心として時計方向へ回動するため、レバー60がストッパー71に係合しレバー60の回動が規制される。この状態で、爪軸47に取り付けられた爪50は、爪台31との間で紙2のくわえが可能な位置に位置付けられる。以下、このときの爪軸47の位置を「第1の位置」という。
【0041】
一方、爪軸移動用カムフォロア66が爪軸移動用カム68の高い部分68aに対接したときには、レバー65が、トーションバー41のねじりトルクに抗して支持軸62を回動中心として反時計方向に回動する。したがって、レバー60がロッド61を介して爪軸移動用軸40を回動中心として反時計方向へ回動するため、爪軸移動用軸40も反時計方向に回動するから、ホルダー43,44,45,46を介して爪軸47が、図9中爪軸移動用軸40を回動中心として反時計方向に回動する。
【0042】
この回動により爪軸47に固定された爪50が図3に二点鎖線で示すように、圧胴15の内部に没入する位置に移動する。以下、このときの爪軸47の位置を「第2の位置」という。爪軸移動用カム68の高い部分68aに爪軸移動用カムフォロア66が対接する位相は、爪50が上流側渡し胴19の爪57から紙を受け取ってから爪50が下流側渡し胴20の爪58に受け渡すまでの間に設定されている。
【0043】
すなわち、図11(a)において、上述した位置「B」よりも紙搬送方向の下流側の位置「C」において、爪軸移動用カムフォロア66が爪軸移動用カム68の低い部分68bに対接し始め、さらに圧胴15が回転して爪軸移動用カムフォロア66が爪軸移動用カム68の低い部分68bから高い部分68aへ移行し始めると、爪軸47が「第1の位置」から「第2の位置」に移行を開始し、爪50が圧胴15の内部に没入を開始する。次いで、同図(b)に示すように、爪50がロータリースクリーン16に対向する以前の位置「D」において、爪軸移動用カムフォロア66が爪軸移動用カム68の高い部分68aに対接し、爪軸47が「第2の位置」に位置付けられて爪50の没入が完了する。
【0044】
そして、図12(a)に示すように、爪50がロータリースクリーン16に対向した後の位置「E」において、爪軸移動用カムフォロア66が爪軸移動用カム68の高い部分68aから低い部分68cへ移行し始め、爪軸47が「第2の位置」から「第1の位置」へと復帰を開始する。そして、同図(b)に示すように爪50によって再び紙2をくわえる位相「E」よりも紙搬送方向上流側の位置「F」において、爪軸移動用カムフォロア66が爪軸移動用カム68の低い部分68cに対接し、爪軸47が「第1の位置」に復帰する。
【0045】
爪軸移動用カムフォロア66が爪軸移動用カム68の高い部分68aに対接しているとき、すなわち位置「D」から「E」に位置しているとき、上述した爪開閉用カムフォロア53が爪開閉用カム55の第1の小径部55bに対接する。この第1の小径部55bの形状は、爪軸移動用軸40が回動することで爪軸47が移動することによって爪開閉用カムフォロア53が移動しないように、第2の小径部55dよりも小径に形成されている。
【0046】
すなわち、この第1の小径部55bは、爪50による紙2のくわえを解放した位置「C」における爪50と爪軸47と爪軸移動用軸40との相対位置が、爪50によって再び紙2をくわえる位置「F」においても維持できる形状に形成されている。換言すれば、位置「C」における爪50と爪軸47と爪軸移動用軸40との相対位置が維持されたままで、位置「F」においても爪50と爪軸47と爪軸移動用軸40とが元の位置へ復帰するように構成されている。
【0047】
次に、図3ないし6を用いて、紙を吸引保持する吸引保持手段と、この吸引保持手段の吸引を断接する吸引断接手段について説明する。
爪台バー30には、図6(b)に示すように、圧胴15の胴軸方向に間隔をおいて複数のエアーバルブ70が回転自在に埋設されており、これらエアーバルブ70のエアー孔71に連通するエアー通路72が爪台バー30内に圧胴15の胴軸方向に延設されている。爪台バー30の上部には、エアーバルブ70のエアー孔71に連通する多数の吸引保持手段としての吸引口73が設けられている。
【0048】
爪台31の上部には、吸引保持手段としての吸引口74が設けられており、この吸引口74は爪台バー31内に設けられた連通孔75を介して、エアーバルブ70のエアー孔71に連通されている。エアーバルブ70を回動させ、エアー通路72と吸引口73,74との間の通気を遮断することにより、紙2の左右方向の幅のサイズに対応させて吸引口73,74への吸引エアーの調整が可能である。
【0049】
図4において、77はエアー通路72の複数箇所で一端が接続されたエアーパイプであって、他端にエアーホース78の一端が接続されている。80,80は圧胴15の中心部に胴軸方向に延在するように設けられたエアーホースであって、上記エアーホース78の他端が継手79を介して接続されている。81は圧胴15の端軸15aに固定された吸引断接手段としてのエアーバルブであって、継手82を介してエアーホース80,80に接続されたエアー穴83,83が設けられており、これらエアー穴83,83には連結口83a,83bが設けられている。
【0050】
84はフレーム54にスタッド85を介して固定されたブラケットであって、このブラケット84には、吸引エアーポンプ(図示せず)にホース等によって接続された継手86と、大気に連通するサイレンサー87が取り付けられている。88はエアーバルブ81の外周面を覆うようにブラケット84に固定された吸引断接手段としてのスリーブであって、エアーバルブ81は軸受89を介してこのスリーブ88に回転自在に支持されている。
【0051】
このスリーブ88には、継手86と連通しているエアー溝88aと、サイレンサー87と連通しているエアー溝88bとが設けられており、エアー溝88aは上記エアーバルブ81の所定の位相において、連結口83aに連通し、エアー溝88bは、エアーバルブ81の他の所定の位相において、連結口83bに連通する。すなわち、図10(a)における位置「A」において、上流側の渡し胴19の爪57から圧胴15の爪50によって紙2をくわえ替えられると同時に、連結口83aがエアー溝88aに連通する。
【0052】
この連結口83aとエアー溝88aとの連通状態は、図13(b)に示す位置「H」の直前、すなわち爪50から下流側の渡し胴20の爪58に紙2をくわえ替える直前まで維持される。したがって、位置「H」において、スリーブ88によって連結口83aとエアー溝88aとの間の通気が遮断され、吸引ポンプからのエアー穴83への吸引エアーの供給が停止する。同時に、連結口83bとエアー溝88bとが連通し、エアー穴83が大気に開放される。
【0053】
次に、主に図10ないし図13を用いて、このように構成されたシート状物搬送装置におけるシート状物の搬送動作を説明する。
図10(a)において、上流側の渡し胴19の爪57にくわえられて搬送された紙は、爪57が圧胴15の爪50に対向する位置「A」において、爪50の爪開閉用カムフォロア53が爪開閉用カム55の第1の大径部55aに対接することにより、爪50が爪台31を閉じ、紙は爪57から位置「A」における爪50へくわえ替えられる。
【0054】
同時に、図5(a)に示すように、スリーブ88のエアー溝88aと連通口83aとが連通するため、エアーバルブ81のエアー穴83、エアーホース80、エアーホース78、エアーパイプ77を介して吸引口73,74に吸引エアーが供給される。したがって、紙は爪50によってくわえられると同時に吸引口73,74に吸引される。このように、上流側の渡し胴19の爪57にくわえられていた紙を、圧胴15の爪50と爪台31とによってくわえ替えるため、確実かつ高精度に紙を受け取ることができる。
【0055】
圧胴15が、図10(b)において反時計方向に回動して爪50が位置「B」に位置付けられると、爪開閉用カムフォロア53が爪開閉用カム55の第1の大径部55aから第1の小径部55bへ移行を開始し、位置「B」に位置付けられた爪50は圧胴15がさらに回動することによって爪軸47を回動中心として反時計方向に回動する。したがって、爪50Bが爪台31から徐々に開き、この位置「B」から、図11(a)に示すように、圧胴15が僅かに反時計方向に回動した位置「C」において開くから、爪50Bは紙のくわえを解放する位置に移動して紙のくわえが解放される。
【0056】
爪50が位置「C」に位置付けられると、爪軸移動用カムフォロア66が爪軸移動用カム68の低い部分68bに対接し、この状態では、レバー65が回動しないため、爪軸47は「第1の位置」に位置付けられている。圧胴15が回動し、爪軸移動用カムフォロア66が爪軸移動用カム68の低い部分68bから高い部分68aへ移行するときにレバー65が支持軸62を回動中心として反時計方向に回動し、ロッド61を介してレバー60が爪軸移動用軸40を回動中心として図中反時計方向に回動するから、爪軸移動用軸40も図中反時計方向に回動する。したがって、爪軸47が「第1の位置」から爪軸移動用軸40を回動中心として反時計方向に回動し爪50が圧胴15の内部へ没入を開始する。
【0057】
さらに、圧胴15が反時計方向に回動して爪50が位置「D」に位置付けられると、図11(b)に示すように、爪軸移動用カムフォロア66が爪軸移動用カム68の高い部分68aに対接するので、爪軸47は「第2の位置」に位置付けられ、爪50の圧胴15の内部への没入が完了する。この状態は、図12(a)に示すように、爪軸移動用カムフォロア66が爪軸移動用カム68の高い部分68aの端部に対接する位置「E」に位置付けられるまで保持されるため、爪50がロータリースクリーン16に対向するときには爪50が圧胴15の内部に没入しているから爪50とロータリースクリーン16との干渉が防止される。
【0058】
また、このとき、爪50によって紙のくわえが解放されているが、吸引口73,74によって紙が吸引されているために紙がずれることがないから、確実かつ高精度に紙を搬送することができる。また、位置「A」から位置「C」の間において爪50と爪台31とによって紙がくわえられているから、この爪50と爪台31とのくわえによって、吸引口73,74による紙の吸引を援助することになるため、紙の吸引が確実になる。
【0059】
爪軸移動用カムフォロア66が爪軸移動用カム68の高い部分68aの端部に対接する位置「E」に位置付けられると、圧胴15の内部に没入していた爪50が圧胴15の外側へ向かって移動を開始する。圧胴15がさらに反時計方向に回動し位置「F」に位置付けられると、図12(b)に示すように、爪軸移動用カムフォロア66が爪軸移動用カム68の低い部分68cと対接するから、レバー65が支持軸62を回動中心として時計方向に回動する。したがって、ロッド61を介してレバー60が爪軸移動用軸40を回動中心として図中時計方向に回動するから、爪軸移動用軸40も図中時計方向に回動する。
【0060】
爪軸移動用軸40が時計方向に回動することにより、爪軸47がホルダー44を介して、爪軸移動用軸40を回動中心として時計方向に回動するため、爪軸47は、爪50と爪台31との間で紙のくわえが可能な「第1の位置」に位置付けられる。さらに、圧胴15が僅かに反時計方向に回動して、図13(a)に示すように、位置「G」に位置付けられると、爪開閉用カムフォロア53Gが爪開閉用カム55の第1の小径部55bから第2の大径部55cに移動する。
【0061】
したがって、爪軸47が爪軸移動用軸40を回動中心として時計方向に回動するから、爪50は紙をくわえる位置に移動するため、爪50が吸引口73,74によって吸引されている紙を爪台31とともに保持する。このように、紙が圧胴15に吸着保持された状態で、位置「C」において爪50のみが圧胴15の内部へ没入し、位置「F」において元の位置へ復帰するため、爪50の没入・復帰動作のときに紙は移動することがないから、爪50によって確実かつ高精度に紙をくわえることができる。
【0062】
さらに、圧胴15が反時計方向に回動して位置「H」に位置付けられる直前に、図5(a)において、スリーブ88によって連通口83aと継手86との間の通気が遮断されるため、吸引ポンプ(図示せず)からの吸引エアーの供給が停止する。同時に、同図(b)に示すように、連通口83bとエアー溝83bとが連通するため、エアー穴83が大気に開放されるから、吸引口73,74による紙の吸引が解除される。
【0063】
この状態で、圧胴15が反時計方向に回動して位置「H」に位置付けられると、爪50が下流側の渡し胴20の爪58と対向し、爪開閉用カムフォロア53が爪開閉用カム55の第2の大径部55cから第2の小径部55dに移行し始める。したがって、爪50が爪軸47を回動中心として反時計方向に回動し始め、さらに、圧胴15が回動することにより、爪50が爪台31から離間し、爪50が紙のくわえを解放する位置に移動するから、紙は下流側の渡し胴20の爪58にくわえ替えられる。
【0064】
このように、爪50と爪58とによって、圧胴15で搬送した紙を下流側の渡し胴20にくわえ替えるため、確実かつ高精度に紙を搬送することができる。また、爪台31が圧胴15に固定されているから、上流側の渡し胴19から紙を受け取るときおよび下流側の渡し胴20に紙を受け渡すときの爪台31の位置が安定しているため高精度な搬送が可能になる。
【0065】
また、上流側の渡し胴19から紙を受け取り、下流側の渡し胴20に紙を受け渡すまでの間に、位置「C」で紙のくわえを解放した爪50を位置「F」で紙をくわえるようにしたことにより、紙のくわえを解放している区間を短くすることができるから、爪50と爪台31による確実かつ高精度の紙の搬送が可能になる。また、爪軸47を移動させて爪50を圧胴15の内部に没入させる構造としたことにより、爪50を圧胴15の内部に没入させる時間を短縮することができるため、爪50による紙のくわえの時間を長くすることができるから紙を高精度に搬送することができる。
【0066】
図14は本発明の第2の実施の形態の要部を示す側面図である。
この第2の実施の形態においては、圧胴15上を搬送される紙2上に予め付されたマークを読み取るためのセンサ90の検出距離が極めて短い場合を示したものである。この場合にも、圧胴15の爪50がセンサ90に対向する位置のときに、爪軸47が「第2の位置」に移動し、爪50が圧胴15内に没入するからセンサ90との干渉を防止することができる。
【0067】
したがって、従来のように、爪50との干渉を回避するために、センサ90を爪50に対応しないような位置に位置付けなければならないというような制限を排除することができる。また、このとき、紙2は吸引口73,74によって吸引されているから、センサ90による精度の高い検出が可能になる。
【0068】
なお、この第2の実施の形態においては、センサ90に限らず、圧胴15上を搬送される紙2の印刷面を検査するためのカメラの焦点距離が極めて短い場合にも適用することができる。
【0069】
図15および図16は本発明の第3の実施の形態を示し、図15は要部の側面図、図16は爪にくわえられた紙の平面図である。
この第3の実施の形態においては、絵柄検査装置91によって、絵柄のみならず紙2の全面を検査したいといった要求に応えるものである。すなわち、爪50によってくわえられているくわえ部93は元々絵柄の無い部分ではあるが、紙に含まれる不純物や、紙の流通の過程で生じる傷や汚れ等がくわえ部93にあった場合には、検査ができないまま製品化されるおそれがある。
【0070】
この第3の実施の形態においては、絵柄検査装置91で検査するときに、爪50がくわえを解放した状態で圧胴15の内部に没入するから、くわえ部93も絵柄検査装置91によって検査することができる。このとき、紙は吸引口73,74によって吸引されているから、紙がずれたりばたついたりするようなことがないから高精度に検査することができる。
【0071】
なお、この第3の実施の形態においては、上述した第1および第2の実施の形態のように、印刷手段や検査装置等と爪との干渉を防止することを目的としたものではないから、爪50を圧胴15の内部に没入させることに限らず、絵柄検査装置91によって検査するときに、検査の支障をきたさない位置、すなわち検査範囲外に爪50を移動させるようにしてもよい。
【0072】
また、本実施の形態においては、シート状物搬送装置を枚葉輪転印刷機に適用した例を示したが、コーティング機や検査機等にも適用できる。また、ロータリースクリーンの替わりにコータ胴を設けたものでもよい。また、シート状物は紙2に限らずフィルムでもよい。また、搬送胴を圧胴15としたが、渡し胴でもよく、要は爪によって紙をくわえて紙を搬送する胴であればよい。
【0073】
また、上流側および下流側の搬送手段は、搬送胴に限らず爪竿を有する搬送チェーンでもよい。また、爪台31はシート状物の搬送中に固定されていればよく、爪台の上下の調整のために爪台が移動調整可能な構造のものにも適用できる。また、位置「D」において圧胴15の内部に没入させた爪50を位置「F」において紙のくわえを可能とする位置に移動させ、この爪50と下流側の渡し胴20の爪58との間で紙2のくわえ替えを行ったが、爪50を没入させたままの状態として、下流側の渡し胴20との紙のくわえ替えを行うようにしてもよい。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、上流側搬送手段からシート状物を受け取るとき、確実かつ高精度にシート状物を受け取ることができる。また、搬送胴でシート状物を搬送するときに爪が支障をきたす位置から退避する。また、爪によるシート状物のくわえを解放しているときにシート状物が吸引保持手段によって吸引されるため、シート状物のずれを防止できるから、シート状物を確実かつ高精度に搬送することができる。また、爪軸を移動させて爪を搬送胴の内部に没入させる構造としたことにより、爪を搬送胴の内部に没入させる時間を短縮することができるため、爪によるシート状物のくわえの時間を長くすることができるからシート状物を高精度に搬送することができる。
【0075】
また、請求項2に係る発明によれば、上流側の搬送手段からシート状物を受け取り、下流側の搬送手段にシート状物を受け渡すまでの間に、シート状物のくわえを解放した爪でシート状物をくわえるようにしたことにより、シート状物のくわえを解放している区間を短くすることができるから、シート状物を確実かつ高精度に搬送することができる。また、下流側搬送手段にシート状物を受け渡すとき、確実かつ高精度にシート状物を受け渡すことができる。
【0076】
また、請求項3に係る発明によれば、搬送胴に接触または近接するように配設された印刷手段や検査装置等との干渉が回避される。
【0077】
また、請求項7に係る発明によれば、搬送胴に近接あるいは接触するように配設された画像形成装置との干渉を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のシート状物搬送装置を適用した枚葉輪転印刷機の全体の概略の構成を示す側面図である。
【図2】 本発明のシート状物搬送装置を適用した枚葉輪転印刷機の圧胴を一部破断して示す正面図である。
【図3】 図2におけるIII-III 線断面図である。
【図4】 本発明のシート状物搬送装置を適用した枚葉輪転印刷機の圧胴の要部を拡大して示す断面図である。
【図5】 同図(a)は図4における V(a)-V(a) 線断面図、同図(b)は図4におけるV(b)-V(b)線断面図である。
【図6】 同図(a)は図2におけるVI(a)部の拡大図、同図(b)は同図(a)における VI(b)-VI(b)線断面図、同図(c)は同図(a)におけるVI(c)矢視図である。
【図7】 図2におけるVII-VII 線断面矢視図である。
【図8】 図2におけるVIII-VIII 線断面矢視図で、同図(a)は爪が圧胴の内部に没入を開始する状態を示し、同図(b)は爪が圧胴の外部に進出する状態を示す。
【図9】 図2におけるIX-IX 線断面図である。
【図10】 図2におけるVII-VII 線断面矢視図であって、爪開閉用カムに対接する爪開閉用カムフォロアの移動による爪の開閉動作および爪軸移動用カムに対接する爪軸移動用カムフォロアの移動による爪軸の移動を説明するための図であって、同図(a)は爪が位置「A」に位置していることを示し、同図(b)は爪が位置「B」に位置していることを示す。
【図11】 図2におけるVII-VII 線断面矢視図であって、爪開閉用カムに対接する爪開閉用カムフォロアの移動による爪の開閉動作および爪軸移動用カムに対接する爪軸移動用カムフォロアの移動による爪軸の移動を説明するための図であって、同図(a)は爪が位置「C」に位置していることを示し、同図(b)は爪が位置「D」に位置していることを示す。
【図12】 図2におけるVII-VII 線断面矢視図であって、爪開閉用カムに対接する爪開閉用カムフォロアの移動による爪の開閉動作および爪軸移動用カムに対接する爪軸移動用カムフォロアの移動による爪軸の移動を説明するための図であって、同図(a)は爪が位置「A」に位置していることを示し、同図(b)は爪が位置「F」に位置していることを示す。
【図13】 図2におけるVII-VII 線断面矢視図であって、爪開閉用カムに対接する爪開閉用カムフォロアの移動による爪の開閉動作および爪軸移動用カムに対接する爪軸移動用カムフォロアの移動による爪軸の移動を説明するための図であって、同図(a)は爪が位置「G」に位置していることを示し、同図(b)は爪が位置「H」に位置していることを示す。
【図14】 本発明の第2の実施の形態の要部を示す側面図である。
【図15】 本発明の第3の実施の形態における要部の側面図である。
【図16】 本発明の第3の実施の形態を示し、爪にくわえられた紙の平面図である。
【符号の説明】
1…枚葉輪転印刷機、2…紙(シート状物)、3…給紙装置、4…印刷ユニット、5…スクリーン印刷ユニット、7…印刷部、8…排紙装置、15…圧胴(搬送胴)、16…ロータリースクリーン、19…渡し胴(上流側搬送手段)、20…渡し胴(下流側搬送手段)、31…爪台、40…爪軸移動用軸、41…トーションバー(爪軸移動用付勢手段)、43,44,45,46…ホルダー、47…爪軸、48…トーションバー(爪開閉用付勢手段)、50…爪、53…爪開閉用カムフォロア、54…フレーム、55…爪開閉用カム、55a…第1の大径部、55b…第1の小径部、55c…第2の大径部、55d…第2の小径部、56…爪開閉手段、57,58…爪、66…爪軸移動用カムフォロア、68…爪軸移動用カム、69…爪軸移動手段、73,74…吸引口、81…エアーバルブ、83a,83b…連通口、88…スリーブ、88a,88b…エアー溝、90…センサ、91…絵柄検査装置。

Claims (7)

  1. 回転可能に支持され、上流側搬送手段からシート状物を受け取り、下流側搬送手段へシート状物を受け渡す搬送胴と、
    この搬送胴に設けられシート状物を吸引保持する吸引保持手段と、
    この吸引保持手段の吸引を断接する吸引断接手段と、
    前記搬送胴に固定された爪台と、
    前記搬送胴に移動自在に支持され前記爪台とによりシート状物をくわえる爪と、
    この爪を移動させる爪移動手段とを備えたシート状物搬送装置において、
    前記搬送胴に移動可能に支持され前記爪を支持する爪軸を備え、
    前記爪移動手段は、前記爪を前記爪軸の軸心を中心として揺動させ、シート状物のくわえおよびくわえを解放する爪開閉手段と、前記爪軸を、前記爪によるシート状物のくわえを可能にする第1の位置と前記爪を前記搬送胴の内部に没入させる第2の位置との間で移動させる爪軸移動手段とを備え、
    前記爪移動手段は、前記上流側搬送手段からシート状物を受け取るときに前記シート状物をくわえ、前記上流側搬送手段からシート状物を受け取ってからこのシート状物を前記下流側搬送手段へ受け渡すまでの間に、シート状物のくわえを解放するように前記爪を移動させ、前記上流側搬送手段からシート状物を受け取ってからこのシート状物を前記下流側搬送手段へ受け渡すまでの間に、前記爪軸が前記第1の位置に位置している状態で前記爪開閉手段により前記爪を開かせてシート状物のくわえを解放し、その後、前記爪軸移動手段により前記爪軸を前記第2の位置へ移動させ、前記爪を前記搬送胴の内部に没入させ、
    前記吸引断接手段は、少なくとも前記上流側搬送手段からシート状物を受け取ってからこのシート状物を前記下流側搬送手段へ受け渡すまでの間のシート状物のくわえが解放されているときに前記吸引保持手段によりシート状物を吸引させることを特徴とするシート状物搬送装置。
  2. 請求項1記載のシート状物搬送装置において、
    前記移動手段は、前記上流側搬送手段からシート状物を受け取ってからこのシート状物を前記下流側搬送手段へ受け渡すまでの間に、シート状物のくわえを解放した前記爪をシート状物をくわえるように移動させることを特徴とするシート状物搬送装置。
  3. 請求項2記載のシート状物搬送装置において、
    シート状物をくわえているときに前記搬送胴の周面から突出する前記爪を、前記上流側搬送手段からシート状物を受け取ってからこのシート状物を前記下流側搬送手段へ受け渡すまでの間のシート状物のくわえが解放されているときに前記搬送胴の内部に没入させることを特徴とするシート状物搬送装置。
  4. 請求項1記載のシート状物搬送装置において、
    前記爪軸移動手段は前記搬送胴に揺動自在に支持され前記爪軸を支持する揺動レバーを備えていることを特徴とするシート状物搬送装置。
  5. 請求項4記載のシート状物搬送装置において、
    前記爪開閉手段は、
    爪開閉用カムと、
    この爪開閉用カムと係合して前記爪軸を回動させる爪開閉用カムフォロアと、
    この爪開閉用カムフォロアを前記爪開閉用カムに係合させる方向へ付勢する爪開閉用付勢手段とを備え、
    前記爪軸移動手段は、
    爪軸移動用カムと、
    この爪軸移動用カムと係合して前記爪軸移動用軸を回動させる爪軸移動用カムフォロアと、
    この爪軸移動用カムフォロアを前記爪軸移動用カムに係合させる方向へ付勢する爪軸移動用付勢手段とを備えた
    ことを特徴とするシート状物搬送装置。
  6. 請求項1記載のシート状物搬送装置において、
    前記爪軸移動手段により、前記爪軸を前記第2の位置へ移動させ、前記爪を前記搬送胴の内部に没入させた後、前記爪軸を再び前記第1の位置へ移動させ、その後、前記爪軸が前記第1の位置に位置している状態で前記爪開閉手段によりシート状物のくわえを解放している前記爪を閉じてシート状物をくわえさせることを特徴とするシート状物搬送装置。
  7. 請求項1記載のシート状物搬送装置において、
    前記爪は、前記搬送胴に搬送されるシート状物に対して画像を形成する画像形成装置と対向するときに前記搬送胴の内部に没入することを特徴とするシート状物搬送装置。
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