JP4197268B2 - 重量センサおよび重量検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンベヤによって物品を搬送しつつ、物品の重量を検査する装置、およびその重量センサの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
物品の重量を計量する重量検査装置(計量装置)としては、ロバーバル機構を有する重量センサが備わるものが広く用いられる。こうした重量センサには、重量負荷に応じてロードセルに生じる変形を歪みゲージで検出することで重量を計測するロードセル式の重量センサや、該重量負荷とつり合う電磁力を発生させることで重量を計測するフォースバランス式の重量センサなどがある。いずれの方式をとるにせよ、重量センサのセンサ部に対し過負荷が作用することによって、該センサ部が破損することを防ぐため、センサ部に対する過負荷の伝達を防ぐために、何らかの保護機構が設けられるのが一般的である(例えば、特許文献1ないし特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
実公昭62−10663号公報
【特許文献2】
特開2002−107215号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1には、ロードセル式の計量装置であって、荷重に応じてロードセルが上下動する範囲を規制するストッパー(限界ピン)を設けることで、過負荷によってロードセルが想定範囲を越えて変形することを防ぐ計量装置が開示されている。
【0005】
一方、特許文献2には、フォースバランス式の計量装置であって、重量負荷を受ける可動部の可動範囲を規制する規制隙間部を設けることで、ロバーバル機構を構成するバネ部に対し衝撃荷重が加わることを防ぐ計量装置が開示されている。
【0006】
特許文献1および特許文献2に開示された計量装置はいずれも、負荷を受ける可動部分に所定以上の負荷が加わると、該可動部分がその周辺部と当接することで、その変位を所定範囲に限定する態様を有するものである。従って、負荷の臨界値を精度良く定めるには、該計量装置の製造段階で、可動部分と周辺部との間に形成される間隙を精度良く調整して設ける必要がある。特に、フォースバランス式の重量センサの場合、正常な使用時における可動部分の変位量はせいぜい0.1mm以下であり、これ以上の変位はセンサ部の破損を意味するので、計量精度を維持するには、該間隙も同程度のオーダーで設ける必要があり、その製造の時点で、高い寸法精度が要求される。しかも、該間隙の大きさは、装置の設計・製造時に定まってしまうものであるので、装置の製造後にこれを調整することは困難である。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、確実かつ容易にセンサ部を過負荷から保護することができる重量センサと、該重量センサを備えた重量検査装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、物品の重量を計測する重量センサであって、a)前記物品からの重量負荷を受ける被負荷部と、b)重量負荷に応じた信号を発するセンサ部と、c)前記被負荷部を前記センサ部の側面に連結する連結機構であって、c-1)第1の弾性部材と、c-2)前記被負荷部を保持するブロック体と、を備え、前記第1の弾性部材によって付勢されることにより、前記ブロック体の押圧面が、前記センサ部の前記側面を被押圧面として押圧する連結機構と、を備え、重量負荷に応じて生じた、前記第1の弾性部材からの付勢力に逆らう付勢対抗力が、前記第1の弾性部材からの臨界付勢力を越えたときに、前記センサ部に対する前記ブロック体の拘束が解除され、前記被押圧面には、転動体及び当該転動体の転動接点と接する斜面の一方を含む第1の係合要素が形成されており、前記ブロック体には、前記転動体及び前記斜面の他方を含む、前記第1の係合要素に対して係合可能な第2の係合要素が設けられており、前記第1の弾性部材は、前記第1と第2の係合要素を互いに係合させた状態で、前記ブロック体を前記センサ部の前記被押圧面に向けて付勢し、前記第1と第2の係合要素の組み合わせは、当該係合部位に加わる重量負荷によって前記転動体が前記斜面に沿って転動することによって、当該重量負荷の少なくとも一部を、前記付勢対抗力へと転換する力学的転換構造を形成しており、かつ、重量負荷に応じて生じた前記付勢対抗力が、前記第1の弾性部材からの臨界付勢力を越えたときに前記第1の係合要素が前記第2の係合要素から離脱し、それによって前記センサ部に対する前記ブロック体の上下方向の拘束が解除されることを特徴とする。
【0011】
また、請求項の発明は、請求項に記載の重量センサであって、前記第1の係合要素は、内面が前記斜面となっている穴部であることを特徴とする。
【0012】
また、請求項の発明は、物品の重量を計測する重量センサであって、a)前記物品からの重量負荷を受ける被負荷部と、b)重量負荷に応じた信号を発するセンサ部と、c)前記被負荷部を前記センサ部の側面に連結する連結機構であって、c-1)前記被負荷部を保持するとともに、前記センサ部の前記側面に形成した第1の係合要素に対して斜め係合する第2の係合要素が設けられたブロック体と、c-2)前記第1と第2の係合要素を互いに係合させた状態で、前記ブロック体を前記センサ部の前記側面に向けて基準付勢力で付勢する第1の弾性部材と、を有する連結機構と、を備え、前記第1と第2の係合要素の組み合わせは、当該係合部位に加わる重量負荷の一部を、前記第1の弾性部材からの付勢力に逆らう付勢対抗力へと転換することによって、前記第1の係合要素に対して前記第2の係合要素を前記側面に対して斜め下方向に変位させる力学的構造を形成しており、前記付勢対抗力が前記基準付勢力を越えたときに、当該付勢対抗力と前記基準付勢力との差に応じて前記ブロック体が前記センサ部から前記斜め下方向に変位することを特徴とする。
【0013】
また、請求項の発明は、請求項に記載の重量センサであって、前記第1の係合要素が外開きのテーパ面を持つ穴部であるとともに、当該穴部が前記センサ部の側面に形成されており、前記第2の係合要素が、前記テーパ面に接触する転動体を備えて構成されており、前記テーパ面に沿って前記転動体が所定の転動部位で接触しつつ転動することに伴って、前記斜め下方向へ前記ブロック体が変位することを特徴とする。
【0014】
また、請求項の発明は、請求項または請求項に記載の重量センサであって、前記第2の係合要素が、前記ブロック体と前記転動体との間に介挿され、前記転動体を前記センサ部に向かう方向に付勢する第2の弾性部材、を備えていることを特徴とする。
【0015】
また、請求項の発明は、請求項または請求項に記載の重量センサであって、前記第1係合要素が、前記センサ部の前記側面の上下端部の少なくとも一方に設けられていることを特徴とする。
【0016】
また、請求項の発明は、請求項に記載の重量センサであって、前記ブロック体と前記センサ部とにはそれぞれ貫通穴が設けられており、前記第1の弾性部材は、それぞれの前記貫通穴に挿嵌された支軸部材に環装されており、かつ、前記支軸部材をそれぞれの前記貫通穴に挿嵌した状態で、前記センサ部と前記第1の弾性部材とが前記ブロック体を挟持していることを特徴とする。
【0017】
また、請求項の発明は、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の重量センサであって、前記第1の弾性部材が環状の皿バネであることを特徴とする。
【0018】
また、請求項の発明は、支持構造で支持された計量載置面上に存在する物品の重量を検査する装置であって、前記支持機構が、請求項1ないし請求項のいずれかに記載の重量センサの被負荷部に連結されており、前記重量センサが前記物品の重量計測手段として用いられることを特徴とする。
【0019】
また、請求項1の発明は、請求項に記載の重量検査装置であって、前記計量載置面が略水平とされているとともに、前記被負荷部が前記支持機構を介して前記計量載置面の所定位置を下方から支持しており、前記ブロック体の所定高さに前記第1の弾性部材が結合している一方で、前記第2の係合要素は、上下方向において前記所定位置を挟む第1位置と第2位置とに分かれて複数個が設けられており、前記所定位置から前記第1位置までの第1距離D1と、前記所定位置から前記第2位置までの第2距離D2との比(D1/D2)が、水平方向における前記計量載置面の両端位置と、前記所定位置とのそれぞれの間の水平距離L1,L2の比(L1/L2)に応じて決定されていることを特徴とする。
【0020】
また、請求項1の発明は、請求項または請求項1に記載の重量検査装置であって、前記計量載置面がコンベヤとなっており、前記コンベヤによって前記物品を搬送しつつ前記物品の重量を検査する装置として構成されていることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
<装置の全体構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る重量検査装置1の外観斜視図である。図2は、重量検査装置1の側面図である。ただし、筐体3についてはその内部を側断面図として示している。
【0022】
重量検査装置1は、例えば、食品や医薬品などの生産工程において、商品そのもの、あるいは所定量ごとに小分けされ包装された商品を搬送部2にて搬送しつつ、その重量を計測する重量計測装置である。
【0023】
重量検査装置1は、コンベヤフレーム21に無端ベルト22を備え平ベルト式のコンベヤとして動作する搬送部2と、図1においては図示しない荷重検出部5を収容する筐体3とを主として備える。筐体3は一対の支持脚8(8a、8b)上に固定されている。搬送部2は、後述するように、支持ブラケット4(4a、4b)によって支持されている。
【0024】
筐体3の内部には、荷重検出部5が設けられている。荷重検出部5は、いわゆるロバーバル機構を構成する重量センサであり、起歪体であるロードセル51を備えている。ロードセル51の一方の端部51aは、取付部材52によって、筐体3の内部底面3aに固設されている。上述のように、筐体3は支持脚8a、8bにて支持されているので、端部51aはロードセル51の固定端として作用する。もう一方の端部51bは、自由端として作用する(以下、単に、自由端51bと称する)。自由端51bの側は、第1連結部材100、第2連結部材200、および取付部材54とを介して、次述する駆動部6のモータボックス63と連結されている。第1連結部材100は、自由端51bに固設されてなるものであり、第2連結部材200は、後述するように、該第1連結部材100に押圧されつつ係合されるてなるものである。第1連結部材100と第2連結部材200とは、連結機構53の主構成要素となっている。連結機構53の構造については、後に詳述する。取付部材54は、第2連結部材200の下方に配設され、筐体3の内部底面と略同一高さに位置し、ダイヤフラム31によって挟み込まれている。
【0025】
駆動部6は、搬送部2に搬送動作を行わせるために備わる。駆動部6は、モータボックス63内に格納されたモータ61と、モータ61の駆動ローラ64と搬送部2に備わる従動ローラ23との間に巻きかけられたタイミングベルト62とを主として備える。タイミングベルト62は、従動ローラ23の中心軸方向端部(図2においては紙面手前側)に巻きかけられている。タイミングベルト62がモータ61の駆動力を伝達して従動ローラ23を回転させることにより、無端ベルト22が駆動されて搬送部2における搬送動作が実現される。搬送部2において、物品は図2の左側から右側へと搬送される。すなわち、搬送部2と駆動部6とが重量検査装置1の搬送装置を主として実現する。
【0026】
支持ブラケット4のそれぞれは、例えば、内部に開口部45を有する略三角形状をなした板状部材であり、重量検査装置1の両側部に搬送方向に沿って配設される。本実施の形態においては、一方の支持ブラケット4aについては、タイミングベルト62、駆動ローラ64および従動ローラ23を遮蔽するベルトカバー41と一体に形成されている。支持ブラケット4は、図示しない固定手段によってその下方をモータボックス63に着脱自在に固定される。また、その上端部分には、コンベヤフレーム21に備わる連結ピン24(後述する)を下方から支持する支持端42が凹型状に形成されている。支持ブラケット4は、支持端42が水平配置されるようにモータボックス63に対し固定される。また、支持ブラケット4の上部には、コンベヤフレーム21と支持ブラケット4とを連結する連結手段7が設けられている。連結手段7は、曲げ弾性を持つ板バネ状の切り替え手段72と、その両端から一体的に伸びた一対の係合部71とを有している。それぞれの係合部71は取り付け部材44によって軸支されることによって、各取り付け部材44まわりに揺動自在であるが、2つの係合部71は切り替え手段72によって互いに連結されているために、2つの係合部71間には切り替え手段72による弾性的な拘束力が働く。取り付け部材44の相互距離は、切り替え手段72を自然長に保つための距離よりも若干短くされており、その結果、切り替え手段72は、直線的状態ではなく凸曲がり状態と凹曲がり状態とが安定状態となっている。これらの構造によって、2つの係合部71の揺動角度範囲は、切り替え手段72が凸曲がり状態となって一対の係合部7が互いに遠ざかって「Vの字」形の角度関係になった状態と、切り替え手段72が凹曲がり状態となって一対の係合部71が互いに近づいて「八の字」形の角度関係になった状態との間で変化することができる。なお、支持ブラケット4がモータボックス63に固定される際には、連結手段7が搬送部2側に位置するように固定される。
【0027】
一方、コンベヤフレーム21の両側面にはそれぞれ、1対の連結ピン24が設けられている。各連結ピン24は、コンベヤフレーム21の表面と平行な直線上に、所定の間隔で配置されている。モータボックス63に固定された支持ブラケット4によってコンベヤフレーム21に備わる連結ピン24が支持され、さらに連結手段7によって連結ピン24が拘束されることにより、コンベヤフレーム21表面を水平に保ちつつ、搬送部2が支持ブラケット4に対し連結される。切り替え手段72を上下に押し上げ又は押し下げることによって、連結部71による連結ピン24の拘束、解除が選択的に行われる。搬送部2が支持ブラケット4に対し連結されることにより、搬送部2自体の荷重、およびその上部に係る荷重は、支持ブラケット4、モータボックス63、取付部材54、連結機構53を介して、ロードセル51の自由端51bへと伝達されることになる。換言すれば、搬送部2、支持ブラケット4、駆動部6、取付部材54、連結機構53がいわゆる風袋となっており、これらの合計重量が、風袋重量として自由端51bに作用することになる。
【0028】
なお、支持ブラケット4の形状は、上述のものに限定されず、さらに、支持ブラケット4と搬送部2との連結は、他の態様によるものであってもよい。
【0029】
<連結機構>
図3は連結機構53の構成を示す断面図である。連結機構53は、第1連結部材100と、第2連結部材200と、予圧手段300とを備える。連結機構53における連結は、予圧手段300により第2連結部材200が第1連結部材100に対し押圧されることによって実現される。以下、連結機構53の構造、および、連結機構53における連結とその解除とについて説明する。
【0030】
図4は、第1連結部材100を概略的に示す斜視図である。第1連結部材100は、略平板状のブロック部材である。第1連結部材100は、例えば、図示を省略する螺合部材によって固設面100bがロードセル51の自由端51bに螺設されるなどして、ロードセル51に固設される。従って、本実施の形態に係る重量検査装置1においては、実質的には、ロードセル51と第1連結部材100とが一体のものとなって、センサ部を構成している。
【0031】
第1連結部材100の固設面100bの側には、略円筒状の掘り込み101が設けられており、その底部102には、ネジ切りされた貫通穴103が、第2連結部材200が押圧される際の被押圧面となる連結面100aとの間に設けられている。この貫通穴103には、図3に示すように、予圧手段300を構成する長尺のボルト状の支軸部材301が、ネジ頭301hを底部102に保持された状態で挿嵌され、貫通穴103の部分で両者は螺合している。支軸部材301は、後述する第2連結部材200の貫通穴201をも貫通し、さらに、皿バネ302とこれを固定する固定ナット303とを環装可能な長さを有するものである。皿バネ302と固定ナット303とは、いずれも予圧手段300の構成要素である。自由端51bに対する第1連結部材100の固設は、あらかじめ支軸部材301が貫通穴103に挿嵌されたうえでなされる。
【0032】
また、連結面100aの上端部には上係合部104が1ヶ所に、下端部には下係合部105が2ヶ所に、それぞれ設けられている。上係合部104および下係合部105はそれぞれ、外開きのテーパ面を有する穴部であり、本実施の形態においては、該テーパ面は曲面形状をなしているものとする。ただし、テーパ面が平坦面をなすものであってもよい。
【0033】
図5は、貫通穴103の高さ方向の配置について説明する図である。図5に示すように、搬送部2において、連結面100aと連結面200aとが接する界面の直上にあたる位置を位置A、物品Mが載置される左右端部をそれぞれ位置B、位置Cとすると、好ましくは、風袋の重心位置と該界面との水平位置は一致し、連結部材100における、貫通穴103の中心位置と第1連結部材100の下係合部105との垂直距離D1と、該中心位置と上係合部104との垂直距離D2と、AB間の水平距離L1と、AC間の水平距離L1とが、
D1/D2=L1/L2 (式1)
となるように、貫通穴103は設けられる。なお、風袋の重心位置と該界面との水平位置とが一致しない場合には、その位置ズレを考慮してD1/D2の比が与えられ、式1に応じて貫通穴103が設けられる。これにより、風袋の重量バランスに応じた適切な貫通穴103の配置が可能となる。
【0034】
一方、第2連結部材200は、物品および風袋からの重量負荷を受ける被負荷部と、被負荷部を保持するブロック体とが一体となった、断面が略L字型のブロック部材である。第2連結部材200には、第1連結部材100に対し押圧される際の押圧面となる連結面200aと、これに平行で皿バネからの予圧を直接に受ける予圧面200bとの間を貫通する貫通穴201が設けられている。貫通穴201は、第1連結部材100の貫通穴103の径よりも十分大きな径を有している。第2連結部材200が第1連結部材100に対し押圧される際には、貫通穴201と支軸部材301とが中心軸を一にして一直線上に位置するように、第2連結部材は保持される。これにより、第1連結部材100の貫通穴103にあらかじめ挿嵌されている支軸部材301は、さらに第2連結部材の貫通穴201の中心軸を貫くように挿嵌されることになる。
【0035】
また、第2連結部材200には、第1連結部材100の上係合部104と対応する位置、および下係合部105と対応する位置にもそれぞれ、貫通穴202および貫通穴203が設けられている。これらの貫通穴202および貫通穴203には、ボールプランジャ204および205がそれぞれ螺合され、固定ナット204nおよび205nによりそれぞれ固定されている。ボールプランジャ204および205は同一の構造を有するものであり、いずれも、先端部にはボール204bおよび205bが転動自在に備わっている。第2連結部材200が第1連結部材100に連結される際には、これらのボール204bおよび205bはそれぞれ、第1連結部材100の対応する上係合部104および下係合部105に嵌合ないしは係合し、それぞれのテーパ面上にて転動可能に配置されることになる。
【0036】
また、ボールプランジャ204および205の内部にはバネ204sおよび205sが介挿されている。これにより、第2連結部材200が予圧手段300によって第1連結部材100に対し押圧される場合には、ボール204bおよび205bはそれぞれ、バネ204sおよび205sに生じた反発力が作用した状態で対応するテーパ面上で転動することになる。
【0037】
予圧手段300は、既述のように第1連結部材100および第2連結部材200とに挿嵌される支軸部材301と、該支軸部材301に環装された皿バネ302と、支軸部材301と螺合することにより皿バネ302を固定する固定ナット303とを備える。また、皿バネ302と第2連結部材200との間に介在すべく、図示しないワッシャーも支軸部材301に環装されている。第1連結部材100の連結面100aに対し第2連結部材200の連結面200aを押しつけた状態で、さらに皿バネ302を第2連結部材200の予圧面200bに押しつけ、固定ナット303によって締め付けることで、皿バネ302が、予圧面200bに対し付勢力F0を与える。これが第1連結部材100に対する第2連結部材200の押圧を維持する付勢力となって、第1連結部材100と第2連結部材200とが連結されることになる。なお、このときには、上係合部104にはボール204bが、下係合部105にはボール205bが嵌合することで、第2連結部材200の正確な位置決めが実現される。
【0038】
そして、この状態においては、皿バネ302と第1連結部材100とで第2連結部材200を挟持すべく作用する皿バネ302の弾性力と、第2連結部材200の連結面200aと第1連結部材100の連結面100aとの間の摩擦力、あるいは第2連結部材200の予圧面200bと皿バネ302との摩擦力、さらには上係合部104においてボール204bに対し作用する抗力などが、連結を維持すべく作用するものと解される。
【0039】
次に、重量検査装置1に過負荷がかかった場合の連結機構53の作用について説明する。重量検査装置1においては、搬送部2に重量負荷が生じると、これがさらにロードセル51に対する負荷として風袋重量に重畳して作用することになる。被負荷部その結果、ロードセル51に対しその許容範囲を超える負荷が作用しようとすると、連結機構53における連結、つまりは第1連結部材100に対する第2連結部材200の押圧と、および上係合部104あるいは下係合部105におけるボールプランジャ204および205のボール204bおよび205bの係合とが解除され、ロードセル51に対する該過負荷の伝達が阻止されるようになっている。以下、図3、図6、図7および図8に基づいて、搬送部2に下向きの重量負荷が加わる場合を主に説明する。
【0040】
まず、搬送部2に重量負荷が作用しない場合や、通常の物品の検査時など、搬送部2に作用する力が十分小さい場合は、図3に示す連結状態を保って、自由端51bに対し負荷が伝達される。第2連結部材200に対し作用する負荷Fの大きさをF1とすると、負荷F=F1は略鉛直下向きに作用することになる。なお、図8は第2連結部材200に備わるボールプランジャ204のボール204bと、該ボール204bが嵌合する第1連結部材100の上係合部104との位置関係を示す図であるが、この時点においては、図8(a)に示すように、ボール204bは、上係合部104に完全に嵌合することにより、上係合部104との係合を保っている。このとき、ボール204bは、上係合部104のテーパ面の略全面と接した状態(面接触の状態)となっている。
【0041】
次に、図6は、負荷Fが図3の状態よりも大きなある値F2となった場合の連結機構53の状態を示している。ただし図6には、説明の便宜上、後述のように若干誇張して示している。
【0042】
この場合、搬送部2に加わる荷重の態様に応じて、第2連結部材200に対し係る負荷F=F2の向きは様々であるが、図6においては、この力は、上係合部104において、ボール204bを該上係合部104から引き離そうとする力として作用するものとする。すなわち、重量負荷が皿バネによる付勢力に対抗する付勢対抗力として転換される、力学的転換構造が実現されていることになる。ボール204bは、下方へ転動しつつ引き続き上係合部104に対する係合を維持しようとする。結果として、ボール204bは、図8(b)に示すように上係合部104のテーパ面の下方に位置する接点C1において点接触しつつ、上係合部104との係合を保つことになる。この状態は、ボール204bと上係合面とが、斜め係合の状態、すなわち、外力の方向から傾いた方向を法線として接触する係合関係を有する状態であるといえる。
【0043】
このとき、モーメントが作用することによって、図6に示すように、第1連結部材100の連結面100aと第2連結部材200の連結面200aとを離間させるように作用することから、両連結面の間に作用する摩擦力は、これに伴い減少すると考えられる。ただし、図6は説明のために該離間の様子を強調して示したものであり、実際には肉眼で明らかに視認できるほどの離間が生じることは希である。
【0044】
このように、負荷Fが大きくなると、該負荷Fは、第2連結部材200を第1連結部材100から引き離そうとする力として作用することになり、ロードセル51に対する過負荷の伝達が回避されることになる。
【0045】
なお、負荷Fが次述するある臨界値Fcに達するまでは、搬送部2への重量負荷が除荷されるとボール204bは当初の位置、すなわち上係合部104と嵌合する位置に復帰する。
【0046】
さらに負荷Fが大きくなるにつれ、ボール204bがより下方へと転動する。やがて、負荷Fが臨界値Fcに達すると、図8(c)に示すように、第1連結部材100の連結面100aと上係合部104との境界部分が、ボール204bと上係合部104との接点C2となる。この時点においてはもはやボール204bと上係合部104との係合は維持できなくなり、図8(d)に示すように、ボール204bは、連結面100aと接しつつ下降するようになる。そうすると、図7に示すように、第2連結部材200の上下方向の拘束が解除されて、支軸部材301に貫通穴201が引っかかったような状態で、第2連結部材200は静止する。このとき、下係合部205と係合していたボール205bも該下係合部205から離脱している。この状態は、第1連結部材100と第2連結部材200との連結が、完全に解除された状態である。実際には、搬送部2に衝撃荷重が加わり、負荷Fが臨界値Fcを越えると、第2連結部材200においては、ボール204bと上係合部104との係合は一瞬で解除され、皿バネ302からの予圧による拘束が解放される反動で、瞬間的に図7に示す状態に達しうる。これにより、ロードセル51への該衝撃荷重の伝達は回避され、ロードセル51は過負荷から保護される。
【0047】
つまり、連結機構53においては、皿バネ302からの予圧による付勢力F0が主となって、第2連結部材200の押圧が実現されているが、過負荷がかかることで、バネ204sの弾性力の作用や摩擦力の減少が生じ、この付勢力F0に対抗する付勢対抗力が付勢力F0よりも大きくなった場合には、もはや予圧による押圧を維持することができなくなって、連結が解除される。なお、好ましくは、図示しない係止手段を例えば筐体3に設け、該係止手段にストッパーの役割を果たさせることによって、第2連結部材200は、図7のように脱落させることなく支持される。この場合には、衝撃荷重が引き続き加わったとしても、これがロードセル51に対し伝達されることを防ぐことができる。
【0048】
なお、連結が解除される際には、ボールプランジャ204の内部に備わるバネ204sが、連結面100aと連結面200aとの離間に応じて伸張しようとすることで、第2連結部材200を大きく下方へと変位させ、連結の解除を促すよう作用している。すなわち、バネ204sは、負荷に対する連結解除の確実性を高める作用を果たしているとともに、連結が解除されたことを外部から視認しやすくする作用も果たしている。
【0049】
また、ボール204bが上係合部104から外れ、いったん連結が解除された場合には、外部から第2連結部材200(これに接続されている風袋部分ごと)を持ち上げて、ボール204bおよび205bをそれぞれ上係合部104および下係合部105に再度嵌合させることで、連結を元に戻すことができる。つまり、ボール204bおよび205bは、第2連結部材200の連結時の位置決め手段としても作用する。なお上述のような係止手段が設けられている場合は、衝撃荷重が除荷された際に、第2連結部材200が自ずから元の位置に復帰することができる。
【0050】
あるいはさらに、従来の重量検査装置では、製造時に間隙をあらかじめ高精度に調整する必要があり、使用時にこれを変更することはできなかった。一方、固定ナット303による固定の程度を調整することにより皿バネ302に与える弾性力を変えることで、臨界値Fcの調整は容易であり、装置個体ごとに、かつ、使用状況に応じて、ロードセル51における過負荷の許容値の調整が可能である。
【0051】
一方、誤ってコンベヤフレーム21を持ち上げようとするなど、搬送部2に上向きの衝撃荷重が加わった場合には、ボール205bと下係合部105とが、上述のボール204bと上係合部104との関係と同様な関係で、衝撃荷重に応じた作用をすることになる。すなわち、負荷Fが適正な範囲では、ボール205bは下係合部105との間で面接触を保っているが、負荷Fが大きくなると、ボール205bは上方へと転動し、やがて係合を維持できなくなって下係合部105から離脱し、それに伴って連結が完全に解除されることになる。
【0052】
ところで、第1連結部材100における貫通穴103は、上述のように、式1の関係を満たすようにその配置が定められる。これはすなわち、支軸部材301が、式1の関係に拘束されて配置されることを意味する。支軸部材301がこのように配置されることで、ある大きさの衝撃荷重がコンベヤフレーム21上のどの位置に作用したとしても、その位置によらず、支軸部材301を支点として第2連結部材200に作用する力のモーメントが等しくなる。すなわち、
▲1▼ 図5の左端位置Bに衝撃荷重f0が加わって支点aまわりに反時計まわりのモーメントが作用した場合に、位置cから対抗力f1を与えることによって時計回りにモーメントを作用させることによってバランスさせる場合には、
f0×L1=f1×D1 (式2)
の関係から、
f1=f0×(L1/D1) (式3)
の大きさの対抗力f1が必要であり、また、
▲2▼ 図5の右端位置Cに衝撃荷重f0が加わって支点bまわりに時計まわりのモーメントが作用した場合に、位置cから対抗力f2を与えることによって反時計回りにモーメントを作用させることによってバランスさせる場合には、
f0×L2=f2×D2 (式4)
の関係から、
f2=f0×(L2/D2) (式5)
の大きさの対抗力f2が必要であるが、式1より、
L1/D1=L2/D2 (式6)
の関係が成立するため、式1の条件を満足させることによって、式3および式5より、
f1=f2 (式7)
が成立する。
【0053】
つまり、衝撃荷重f0が一方の端部位置Bに作用した場合と他方の端部位置Cに作用した場合とで、それらを支持するための力f1、f2が互いに等しくなるため、いずれか一方の場合が他方と比較して過度に大きな対抗力を必要とするというような問題が生じない。なお、位置B、C間の任意の中間位置に衝撃荷重f0が作用した場合に必要とされる対抗力は、式3や式5の右辺のL1、L2をより小さな値に置換して計算される力に相当するため、それらはf1=f2よりも小さな値になる。
【0054】
以上の理由により、重量検査装置1の剛性が高くなるとともに、連結機構53においては、コンベヤフレーム21に作用する衝撃荷重の臨界値Fcは左右端部で同じになり、中央部分ほど大きな値となる。なお、図5の点Aにおいて過負荷が作用するとモーメントは生じないが、第1連結部材100においては、点Aの位置に該臨界値Fcに対応する力が作用すると連結が解除されるように、上係合部104および下係合部105が設けられているので、連結機構53は、式1を満たす限り、コンベヤフレーム21の大きさによらず、点Aの位置に荷重が作用しても、左右端部と同程度の臨界値Fcで連結が解除されるような構成が可能である。
【0055】
以上、説明したように、本実施の形態に係る重量検査装置1においては、連結機構53において、皿バネ302からの予圧による付勢力F0により、第2連結部材200を第1連結部材100に対し押圧させ、かつ、転動自在なボール204bおよび205bを第1連結部材100と係合させることにより、両者を連結して搬送部2に加わる負荷のロードセル51への伝達が実現される。一方、過負荷がかかり、付勢力F0に対抗する付勢対抗力が付勢力F0よりも大きくなった場合には、第2連結部材200の押圧とボールの係合とが解消されることで連結が解除されるようになっている。これにより、ロードセル51に過負荷が伝達されることを防ぐことができる。
【0056】
なお、本実施の形態では、過負荷が主として上下方向あるいはそのモーメント方向に作用する場合について説明しているが、過負荷が連結面の面内方向、あるいはこれに垂直な方向に作用する場合であっても同様に、ボール204bないしは205bがこれに対応した方向に転動しつつ係合を維持することによって、所定の臨界に達するまで連結を維持し、該臨界を越えた場合には連結が解除されるので、こうした過負荷にも、上述の場合と同様に対応できる。
【0057】
<変形例>
上係合部および下係合部は、必ずしも連結部材100の上下端部になくてもよく、連結面100a上にあってもよい。特に、コンベヤフレーム21の長さが短く、荷重の作用位置によるモーメントの差異が実質的には小さい場合は、過負荷の臨界値に、該作用位置による著しい相違は生じない。
【0058】
また、上係合部および下係合部が、第1連結部材100の連結面100aおよび固設面100bと異なる側面に設けられていてもよい。この場合は、第2連結部材200が第1連結部材100を三方から囲むような形状を有し、上述の実施の形態と同様に、上係合部および下係合部に対応する位置に、ボールプランジャが設けられることになる。
【0059】
また、ボールプランジャ204および304が、バネ204sおよび205sを備えない態様であってもよい。バネの作用がなくとも、所定の臨界値Fcに達した時点で、連結の解除がなされる点では同じである。ただし、コンベアの両端位置よりも連結面の直上の位置に荷重が作用する方が、臨界値Fcが大きくなることから、両端位置の該臨界値Fcよりも大きな力が連結面直上において鉛直方向に作用しても、連結は解除されず、ロードセル51にそのまま加重が伝達されてしまうことになるが、上述のようにバネを備える場合は、その差異を低減することができる。一方、連結面直上における耐荷重を大きくする場合は、バネを備えない態様であってもよい。
【0060】
あるいは、ボールプランジャに代わり、先端に球状ないしはテーパ状等の突起が設けられた部材を、用いても、同様の効果を得ることができる。一方、上係合部および下係合部の形状も、上述の実施の形態のような外開きのテーパ面でなくともよく、ボールプランジャのような転動体や上記球状ないしは突起状の部材などの被係合要素に応じた形状であれば、すり鉢状でもよいし、単なる丸穴や、U字にカットされた形状であってもよい。
【0061】
上述の実施の形態では、第1連結部材100とロードセル51とは別体のものであるが、一体のものとして構成されてもよい。この場合の方が、構造が単純で安価となる。一方、本実施の形態のように別体のものとして設けることにより、要求されるセンサの保護の程度、例えば耐荷重の程度や作用するモーメントの許容範囲などに応じて、連結機構53に種々のバリエーションを実現することができる。
【0062】
上述の実施の形態では、重量検査装置1はロードセル51を備えるものであったが、これに代わり、例えば、図9に示すようなフォースバランスセンサ400を備える態様であってもよい。この場合、固定端401aおよびヨーク402の底部が筐体3の内部底面3aに固設され、自由端401bに第1連結部材100が固設されることになる。
【0063】
また、上述の実施の形態では、重量検査装置に重量センサが備わる態様について説明したが、本発明に係る重量センサは、重量を計量する装置に一般的に適用可能である。例えば組合せ計量装置や、流通分野で用いられる計量包装値付装置などの重量センサとして、本発明に係る重量センサを用いることができる。
【0064】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1の発明によれば、被負荷部に過負荷がかかった場合には被負荷部がセンサ部から離脱するので、センサ部へ過負荷が伝達されることがなく、センサ部を過負荷から確実に保護することができる。離脱する際には、第1の弾性部材が無負荷時の弾性力に相当する付勢力(予圧)が解放される反動で被負荷部が大きく離脱するので、過負荷がかかったことを容易に確認することができる。また、第1の弾性部材に与える付勢の程度によって、負荷の臨界を容易かつ正確に調整できる。また、第1と第2の係合要素を係合させつつブロック体の押圧面をセンサ部の被押圧面に対し押圧するので、適正な重量負荷を受ける場合の被負荷部とセンサ部との連結がより安定する一方で、被負荷部に過負荷がかかった場合には被負荷部がセンサ部から離脱するので、センサ部を過負荷から確実に保護することができる。また、第1および第2の係合要素の構造によって、負荷の臨界を調整することができる。また、転動体が斜面に沿って転動することによって重量負荷の一部を付勢対抗力に転換できるとともに、被負荷部にかかった負荷に応じて、転動体の転動接点が斜面に接触しつつ転動するので、摩擦の影響が低減され、過負荷がかかった際の被負荷部の離脱の確実性が高まる。
【0067】
また、請求項の発明によれば、転動接点が穴部に嵌合することによって被負荷部がセンサ部に対し確実に位置決めされるともに、嵌合状態が解消されることが被負荷部に過負荷が生じたことを示すことになるので、過負荷がかかったことを容易に確認することができる。
【0068】
また、請求項の発明によれば、被負荷部の負荷によって第1の弾性部材の基準付勢力を越える付勢対抗力が発生する場合には、その付勢対抗力に応じて第2の係合要素が第1の係合要素に対して斜め下方向に変位するとともにブロック体もそれに応じて変位するため、センサ部へ過負荷が伝達されることがなく、重量センサを過負荷から確実に保護することができる。また、第1の弾性部材に与える付勢の程度によって、負荷の臨界を調整できる。
【0069】
また、請求項の発明によれば、負荷の大きさに応じて転動体の接触部位が穴部のテーパ面に沿って転動しつつ変位してゆくが、ある臨界を越えると転動体がテーパ面を登り終えて穴部から飛び出し、センサ部の側面に沿った方向に落ちる。すなわち、負荷が臨界を越えると上下方向についてブロック体がセンサ部から実質的に離脱した状態になり、センサ部の保護をさらに確実に行うことができる。
【0070】
また、請求項の発明によれば、被負荷部への重量負荷が臨界に達するまでの範囲では、第2の弾性部材に生じる弾性力によって転動接触部位がより確実にセンサ部の第1の係合要素に対し押圧されるので、穴部の内面に沿った転動体の動きの追随性が高くなる。一方、臨界を越えた場合には、第2の弾性部材が弾性力によって与えている予圧が解放される反動で、転動接触部位が確実にセンサ部の第1の係合要素から離脱する。
【0071】
また、請求項の発明によれば、センサ部の側面の直上位置において被負荷部に重量負荷がかかる場合であっても、被負荷部が離脱する重量負荷について、他の場合と略同一の臨界を定めることができる。
【0072】
また、請求項の発明によれば、単純な構造で、被負荷部を安定に保持することができる。
【0073】
また、請求項の発明によれば、省スペース化を実現しつつ、被負荷部を安定に保持することができる。
【0074】
また、請求項の発明によれば、センサ部の変位を精密に管理することなく、重量センサを過負荷から保護することができる。
【0075】
また、請求項1の発明によれば、計量載置面に対し重量負荷が作用する際の臨界値を、計量載置面の両端部で同じにすることができる。これにより重量センサの剛性がより高くなる。あるいは、被負荷部に対し重量負荷がかかる位置に偏在がある場合でも、これに適応した保持力を得るように、被負荷部を保持することができる。
【0076】
また、請求項1の発明によれば、物品を搬送しつつ計量を行う際に生じるコンベヤの振動や、コンベヤへの外力の作用等に起因する過負荷から、センサ部を保護しつつ、連続的な計量を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】重量検査装置1の外観斜視図である。
【図2】重量検査装置1の側面図である。
【図3】連結機構53の構成を示す断面図である。
【図4】第1連結部材100を概略的に示す斜視図である。
【図5】貫通穴103の高さ方向の配置について説明する図である。
【図6】搬送部2に下向きの重量負荷が加わる場合について説明する図である。
【図7】搬送部2に下向きの重量負荷が加わる場合について説明する図である。
【図8】搬送部2に下向きの重量負荷が加わる場合について説明する図である。
【図9】フォースバランスセンサ400が備わる場合について説明する図である。
【符号の説明】
1 重量検査装置
2 搬送部
3 筐体
3a 内部底面
4 支持ブラケット
5 荷重検出部
6 駆動部
7 連結手段
8a、8b 支持脚
21 コンベヤフレーム
22 無端ベルト
23 従動ローラ
24 連結ピン
31 ダイヤフラム
51 ロードセル
51b 自由端
52 取付部材
53 連結機構
61 モータ
62 タイミングベルト
63 モータボックス
64 駆動ローラ
100 第1連結部材
100a、200a 連結面
100b 固設面
103、201、202、203 貫通穴
104 上係合部
105 下係合部
200 第2連結部材
200b 予圧面
204 ボールプランジャ
204b、205b ボール
204s、205s バネ
205 下係合部
300 予圧手段
301 支軸部材
302 皿バネ
400 フォースバランスセンサ
F0 付勢力
Fc (負荷の)臨界値

Claims (11)

  1. 物品の重量を計測する重量センサであって、
    a)前記物品からの重量負荷を受ける被負荷部と、
    b)重量負荷に応じた信号を発するセンサ部と、
    c)前記被負荷部を前記センサ部の側面に連結する連結機構であって、
    c-1) 第1の弾性部材と、
    c-2) 前記被負荷部を保持するブロック体と、
    を備え、前記第1の弾性部材によって付勢されることにより、前記ブロック体の押圧面が、前記センサ部の前記側面を被押圧面として押圧する連結機構と、
    を備え、
    重量負荷に応じて生じた、前記第1の弾性部材からの付勢力に逆らう付勢対抗力が、前記第1の弾性部材からの臨界付勢力を越えたときに、前記センサ部に対する前記ブロック体の拘束が解除され
    前記被押圧面には、転動体及び当該転動体の転動接点と接する斜面の一方を含む第1の係合要素が形成されており、
    前記ブロック体には、前記転動体及び前記斜面の他方を含む、前記第1の係合要素に対して係合可能な第2の係合要素が設けられており、
    前記第1の弾性部材は、前記第1と第2の係合要素を互いに係合させた状態で、前記ブロック体を前記センサ部の前記被押圧面に向けて付勢し、
    前記第1と第2の係合要素の組み合わせは、当該係合部位に加わる重量負荷によって前記転動体が前記斜面に沿って転動することによって、当該重量負荷の少なくとも一部を、前記付勢対抗力へと転換する力学的転換構造を形成しており、
    かつ、
    重量負荷に応じて生じた前記付勢対抗力が、前記第1の弾性部材からの臨界付勢力を越えたときに前記第1の係合要素が前記第2の係合要素から離脱し、それによって前記センサ部に対する前記ブロック体の上下方向の拘束が解除されることを特徴とする重量センサ。
  2. 請求項1に記載の重量センサであって、
    前記第1の係合要素は、内面が前記斜面となっている穴部であることを特徴とする重量センサ。
  3. 物品の重量を計測する重量センサであって、
    a) 前記物品からの重量負荷を受ける被負荷部と、
    b) 重量負荷に応じた信号を発するセンサ部と、
    c) 前記被負荷部を前記センサ部の側面に連結する連結機構であって、
    c-1) 前記被負荷部を保持するとともに、前記センサ部の前記側面に形成した第1の係合要素に対して斜め係合する第2の係合要素が設けられたブロック体と、
    c-2) 前記第1と第2の係合要素を互いに係合させた状態で、前記ブロック体を前記センサ部の前記側面に向けて基準付勢力で付勢する第1の弾性部材と、
    を有する連結機構と、
    を備え、
    前記第1と第2の係合要素の組み合わせは、当該係合部位に加わる重量負荷の一部を、前記第1の弾性部材からの付勢力に逆らう付勢対抗力へと転換することによって、前記第1の係合要素に対して前記第2の係合要素を前記側面に対して斜め下方向に変位させる力学的構造を形成しており、
    前記付勢対抗力が前記基準付勢力を越えたときに、当該付勢対抗力と前記基準付勢力との差に応じて前記ブロック体が前記センサ部から前記斜め下方向に変位することを特徴とする重量センサ。
  4. 請求項3に記載の重量センサであって、
    前記第1の係合要素が外開きのテーパ面を持つ穴部であるとともに、当該穴部が前記センサ部の側面に形成されており、
    前記第2の係合要素が、前記テーパ面に接触する転動体を備えて構成されており、
    前記テーパ面に沿って前記転動体が所定の転動部位で接触しつつ転動することに伴って、前記斜め下方向へ前記ブロック体が変位することを特徴とする重量センサ。
  5. 請求項2または請求項4に記載の重量センサであって、
    前記第2の係合要素が、
    前記ブロック体と前記転動体との間に介挿され、前記転動体を前記センサ部に向かう方向に付勢する第2の弾性部材、
    を備えていることを特徴とする重量センサ。
  6. 請求項2または請求項に記載の重量センサであって、
    前記第1係合要素が、前記センサ部の前記側面の上下端部の少なくとも一方に設けられていることを特徴とする重量センサ。
  7. 請求項に記載の重量センサであって、
    前記ブロック体と前記センサ部とにはそれぞれ貫通穴が設けられており、
    前記第1の弾性部材は、それぞれの前記貫通穴に挿嵌された支軸部材に環装されており、
    かつ、
    前記支軸部材をそれぞれの前記貫通穴に挿嵌した状態で、前記センサ部と前記第1の弾性部材とが前記ブロック体を挟持していることを特徴とする重量センサ。
  8. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の重量センサであって、
    前記第1の弾性部材が環状の皿バネであることを特徴とする重量センサ。
  9. 支持構造で支持された計量載置面上に存在する物品の重量を検査する装置であって、
    前記支持機構が、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の重量センサの被負荷部に連結されており、
    前記重量センサが前記物品の重量計測手段として用いられることを特徴とする重量検査装置
  10. 請求項に記載の重量検査装置であって、
    前記計量載置面が略水平とされているとともに、
    前記被負荷部が前記支持機構を介して前記計量載置面の所定位置を下方から支持しており、
    前記ブロック体の所定高さに前記第1の弾性部材が結合している一方で、
    前記第2の係合要素は、上下方向において前記所定位置を挟む第1位置と第2位置とに分かれて複数個が設けられており、
    前記所定位置から前記第1位置までの第1距離D 1 と、前記所定位置から前記第2位置までの第2距離D 2 との比(D 1 /D 2 )が、
    水平方向における前記計量載置面の両端位置と、前記所定位置とのそれぞれの間の水平距離L 1 ,L 2 の比(L 1 /L 2 )に応じて決定されていることを特徴とする重量検査装置
  11. 請求項9または請求項10に記載の重量検査装置であって、
    前記計量載置面がコンベヤとなっており、前記コンベヤによって前記物品を搬送しつつ前記物品の重量を検査する装置として構成されていることを特徴とする重量検査装置。
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