JP4197078B2 - 蓄積型デジタル放送における映像音声の部分再生方法及び受信装置 - Google Patents

蓄積型デジタル放送における映像音声の部分再生方法及び受信装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放送で送られてくる番組を一旦蓄積してから再生する受信装置において、番組の時間的な部分(シーン)を指定して再生する部分再生方法に関し、特に、指定された時間軸上の部分を正確に再生できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
デジタル放送の時代を迎え、放送で送られてくる番組を蓄積して、必要に応じて再生する受信装置、即ちホームサーバの研究開発が鋭意進められている。ホームサーバは、蓄積された番組の先頭から最後までを順に再生するだけでなく、番組のシーンを目次から選んで視聴したり、複数のシーンの再生順序を定義するシナリオに従って映像音声を視聴する、いわゆるノンリニア視聴を実現できる。
【0003】
ところで、我が国のデジタル放送では、国際標準規格であるMPEG−2 Systemsに基づいて、映像や音声が一旦PES(Packetized Elementary Stream)パケットに分割された後、TS(Transport Stream)パケットに多重化されて伝送される。この映像と音声とは、受信側で同期して再生する必要があり、そのため、映像、音声のそれぞれのPESパケットには、復号再生処理の基準となる時間STC(System Time Clock)(「同期基準時」と呼ぶことにする)を示すタイムスタンプが格納されている。
【0004】
実際の映像音声のデータに対してタイムスタンプが格納される場所は、PESヘッダの PTS(Presentation Time Stamp)/DTS(Decode Time Stamp)と呼ばれるフィールドである。図14は、PESヘッダ内のPTS/DTSの場所を表している。
【0005】
STCは、27MHz、42bitの時間軸であり、番組の管理に用いられる時、分、秒の形式の標準時の時間軸とは直接関係が無い。受信装置は、STCを発生するカウンタを具備しており、映像、音声の PTSの値がSTCの値に一致した時点で、その映像、音声をユーザに提示するように受信装置が制御され、それにより映像、音声の同期が実現される。
【0006】
また、同期基準時であるSTCを、受信装置内と放送局とで同期させるために、PCR(Program Clock Reference)と呼ばれる情報がTSパケットのヘッダに格納されて伝送される。図12はTSパケットのデータ構造を示し、図13は、TSパケット内のPCRを含むアダプテーションフィールドのデータ構造を示している。このPCRは、現在のSTCの値を伝えるものであり、例えば1秒間に約10回の頻度で放送局から定期的に受信装置に伝送される。
【0007】
受信装置内では、定期的に伝送されてくるPCRに一致するようにPLL(PhaseLocked Loop)回路でカウンタの出力をリアルタイムに校正しながらSTCを生成出力する。
【0008】
図11は、このPLL回路のブロック図である。
【0009】
さて、受信装置に蓄積された番組に対するノンリニア視聴は、番組インデックスを用いて実現することができる。
【0010】
番組インデックスは、日本のデジタル放送の標準規格であるARIB STD−B10第1.2版において規定された、放送番組の選択や検索を補助する情報を提供する放送メタデータである。この番組インデックスはERT(Event Relation Table)とLIT(Localevent Information Table)というデータ構造であり、MPEG−2 Systemsで規定されるセクション形式の情報(以後、セクション情報と呼ぶ)として繰り返し放送される。
【0011】
番組インデックスは、放送で送られる映像音声を含む番組に対し、番組の時間的な一部分であるシーンを定義し(LIT)、シーン同士の関係を定義する(ERT)ことができる。シーンは、番組中におけるシーンの開始時間(start time)と持続時間(duration)とにより定義される。この番組管理のための時間は、時、分、秒の形式の標準時などが用いられる。
【0012】
しかし、デジタル放送における映像・音声は、国際標準規格であるMPEG−2 VideoやMPEG−1 Audioなどの圧縮された形式で伝送されるため、放送により伝送される映像音声の伝送形式と、再生結果の映像音声との間には不定長の遅延が生じる。このため、放送により伝送される映像音声の伝送形式上で、例えばフレーム精度(静止画フレーム間隔の精度、日本の場合約1/30秒)の時間精度でシーンの場所を決定することは容易ではない。従って、番組インデックスのLITによるシーン定義はミリ秒精度で記述できるものの、受信装置のシーンの再生においては秒程度の精度保証しかすることができない場合も想定できる。
【0013】
そこで、番組インデックスでは、シーンの再生を高い時間精度で行なうためにITT(Index Transmision Table:番組インデックス送出情報テーブル)というセクション情報を定義している。
【0014】
このITTは、その中に、標準時による時間軸とSTCによる時間軸とを関連付ける情報を含んでおり、例えば、番組の開始時刻に該当するSTCの値がITTにより伝送される。STCの値は27,000,000分の1秒毎に1ずつ増加するので、このITTの情報を基に、番組に含まれる任意の時刻を、2つの時間軸の間で相互に換算することが可能となる。
【0015】
図15は、ITTのデータ構造を表した図である。図15の番組インデックス送出情報セクションのdescriptor(矢印)として、図16に示すSTC参照記述子が格納され、このSTC参照記述子において、秒及びミリ秒とSTCとの対応関係(矢印)が記述される。
【0016】
図17は、ITTの情報を用いて番組のシーンの再生を精密に行う例を説明している。番組インデックスには、番組の先頭が標準時により20:00'00"00(午後8時ちょうど)と定義され、また、あるシーンが、番組先頭を基準にした相対時刻で17'15"00〜17'31"00と定義されている。ITTにより、番組の先頭の20:00'00"00に対応するSTCの値(STC0)が与えられると、シーンの開始時刻をTs(=17'15"00)、シーンの終了時刻をTe(=17'31"00)とした場合、シーン開始のSTC(=STCs)は、
STCs=STC0+Ts×27×106
によって求めることができ、また、シーン終了のSTC(=STCe)は、
STCe=STC0+Te×27×106
によって求めることができる。
【0017】
このように、番組インデックスにおいて標準時で記述されているシーンの開始・終了時刻は、ITTの情報を用いることによって、STCの時間軸の値に換算することが可能になり、伝送形式のデータ上での正確な再生場所を特定することができる。
【0018】
受信装置は、換算した値STCs及びSTCeとPESパケットのPTSとを比較し、PTSがSTCsに一致する映像・音声から再生を開始し、PTSがSTCeに一致するところで再生を停止する。こうして、ITTによる精密時刻指定の方式を適用することにより、受信装置では、例えばフレーム精度でシーンの再生を行なうことが可能になる。ただし、PTSが十分な頻度で出現しない場合には別途PTSの補間の処理が必要になる場合もある。
【0019】
図9は、従来の受信装置(ホームサーバ)のブロック図を示している。この装置は、アンテナから成る受信手段000と、受信信号を復調する復調器001と、受信信号からAVストリーム、PCR、及びセクション情報を取り出すTSプロセッサ002と、PCRを基にSTCを生成するPLL003と、AVストリームが蓄積される、ハードディスクから成る蓄積手段006と、圧縮符号化されているAVデータを伸長復号化するデコーダ004と、映像・音声を提示(表示と発音)する提示手段005と、装置全体の動作を制御するCPU007と、セクション情報などを記憶するメモリ008とを備えている。
【0020】
この受信装置では、復調器001で復調された受信信号がLSIから成るTSプロセッサ002に入力し、TSプロセッサ002は、受信信号からAVストリーム、PCR及びセクション情報を取り出す。セクション情報には、番組インデックスやITTなどが含まれる。
【0021】
PCRが入力するPLL003は、図11の構成を備えており、PCRによって校正したSTCを出力する。TSプロセッサ002で分離されたAVストリームは、蓄積手段006に蓄積される。また、リアルタイム視聴の際は、AVストリームがデコーダ004に入力し、デコーダ004は、PESのPTSがSTCに一致する映像・音声データを復号化し、それにより映像・音声が同期して提示手段005から表示される。また、TSプロセッサ002で取り出された番組インデックスやITTの情報は蓄積手段006に蓄積される。
【0022】
図10には、この受信装置でノンリニア視聴する場合の動作を示している。図10(a)は、録画時の動作手順を示しており、
ステップ1:ユーザがEPG(電子番組表)から蓄積したい番組を指定すると、CPU007の制御の下に、
ステップ2:番組のオンエア開始を待って、
ステップ3:その番組のAVストリームが受信され、蓄積手段006への格納が開始される。
ステップ4:セクション情報に新しいITTがあれば取得してメモリ008に記録し、
ステップ5:AVストリームの受信と蓄積手段006への格納とを継続し、
ステップ6:番組のオンエアが終了するまで、それが繰り返される。
【0023】
図10(b)は、受信装置で番組の特定のシーンを視聴する場合の動作について示している。
【0024】
ステップ11:ユーザが、番組インデックスに基づくシーン一覧表示から、視聴したいシーンを指定すると、
ステップ12:CPU007は、メモリ008からITTの情報を読み出して、指定されたシーンの開始時刻をITTによりSTCの時間軸に変換し、
ステップ13:また、指定されたシーンの終了時刻をITTによりSTCの時間軸に変換する。
【0025】
ステップ14:蓄積手段006に蓄積されたAVストリームから、シーン開始時刻のSTCに対応する場所を検索し、
ステップ15:検索した場所からのAVストリームの再生をデコーダ004に指示し、
ステップ16:デコーダ004は、AVデータの再生処理を行い、
ステップ17:終了時刻まで再生を続ける。
【0026】
このように、ITTを用いることにより、高い精度でシーンを再生することが可能になる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のシーン再生方法では、ITTの情報が存在しない場合に、シーンを高精度に再生することができなくなる。ITTが存在しない状況としては、以下の様な場合が想定できる。
・ITTを送出しない番組を蓄積の対象とした場合。
・番組は開始しているものの、まだ、放送局からITTが送られてきていない場合。
・ザッピング視聴(チャンネルを頻繁に切り換える視聴)や降雨による電波の減衰などのためにITTの受信に失敗した場合。
【0028】
ITTが存在しない状態でシーンを再生するには、番組インデックスに示されている標準時を基準にシーンを特定しなければならないが、伝送遅延などが存在するため、その標準時にそのシーンが受信装置に受信されていたかどうかは不確かであり、また、AVストリームの受信から蓄積までの時間は受信装置の性能によってまちまちである。そのため、標準時を単純に用いるだけではシーンを高精度に特定することは不可能である。その結果、再生したシーンの冒頭や末尾に前後のシーンの映像や音声が混入したり、指定したシーンの映像や音声の一部が欠けたりして、視聴者に違和感や不快感を与えることになる。
【0029】
本発明は、こうした従来の問題点を解決するものであり、ITTが存在していない状況においても、ITTが存在する場合に比較的近い時間精度でシーンの再生を実現することができる映像音声の部分再生方法と、その方法を実施する受信装置とを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
本発明は、デジタル放送で受信した映像音声の指定された部分を再生する受信装置での映像音声の部分再生方法において、蓄積手段への映像音声の記録時に、前記蓄積手段に映像音声の記録が行われる実時間の標準時を取得するとともに、受信したデジタル放送から同期基準時を取得して、前記標準時及び同期基準時の組を併せて記録し、この組の標準時及び同期基準時の値を用いて、標準時による前記指定を同期基準時の形式に換算し、映像音声の指定された部分を正確に再生することを特徴とする
【0030】
また、本発明、デジタル放送で受信した映像音声の指定された部分を再生する受信装置において、AVストリームを蓄積する蓄積手段と、AVストリームをブロックに分割して蓄積手段に蓄積するとともに、前記蓄積手段に前記ブロックの蓄積が行われる実時間の標準時を取得し、且つ、受信したデジタル放送から同期基準時を取得して、前記標準時及び同期基準時の組を各ブロックの付随情報として蓄積手段に蓄積する時間情報付加手段とを備えることを特徴とする
【0031】
そのため、蓄積された組の標準時及び同期基準時の値を比較することによって、ITTに格納される情報に相当する値を受信装置内で疑似的に生成することができ、この値をITTの情報の代わりに用いることによって、高い精度でシーンの再生を実現できる。
【0032】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
第1の実施形態における受信装置は、図1に示すように、アンテナから成る受信手段000と、受信信号をデジタル信号に変換する復調器001と、受信信号からAVストリーム、PCR、及びセクション情報を分離して取り出すTSプロセッサ002と、PCRを基にSTCを生成するPLL003と、AVストリームが蓄積される蓄積手段006と、圧縮符号化されているAVデータを伸長復号化するデコーダ004と、映像・音声を提示(表示、発音)する提示手段005と、装置全体の動作を制御するCPU007と、セクション情報などを記憶するメモリ008と、標準時を計時する実時間時計402と、AVストリームをブロックに分割し、これに時間情報を付加する時間情報付加手段501とを備えている。
【0033】
この装置の実時間時計402は、秒単位の表示が可能である。
また、時間情報付加手段501には、TSプロセッサ002で取り出されたAVストリームと、PLL003から出力されるSTCの値と、実時間時計402から出力される標準時とが入力し、時間情報付加手段501は、入力するAVストリームを、蓄積手段006の格納に適したブロック(例えば、PES単位)に分割するとともに、このブロックに、実時間時計402から入力した標準時とPLL003から入力したSTCの値との組を付随情報として付加し、蓄積手段006に格納する。
【0034】
図2には、AVストリームがブロックに分割され、各ブロックに標準時とSTCとの組から成る付随情報が付加されて蓄積手段006に格納される過程を模式的に示している。ここでは、AVブロックと付随情報とを結合して示しているが、蓄積手段006では、この付随情報をAVブロックとは別に管理しても良い。
【0035】
また、図4は、AVストリームのブロックに付加される標準時とSTCとの関係を示している。PLL003は、図11の構成を具備し、例えば1秒間に10回の頻度で入力するPCRによって校正しながら、27,000,000分の1秒毎に1ずつ増加するSTCを生成しており、このSTCが時間情報付加手段501に入力する。一方、実時間時計402からは、秒単位で更新される標準時時刻が時間情報付加手段501に入力する。
【0036】
そのため、図4の例で、標準時が20:32'48から20:32'49に変化した時点で分割されたAVブロックには、その時点t1でPLL003から出力されたSTCの値(STC_t1)と標準時20:32'49との組が付随情報として記録される。標準時が20:32'50に変わる前に次のAVブロックの分割が行われた場合には、付随情報におけるSTCの値は更新されるが、標準時は20:32'49のままとなる。
【0037】
蓄積したAVストリームを再生する場合に、CPU007は、AVブロックの付随情報から、標準時時刻が更新された初めての付随情報を検索し、その付随情報の標準時時刻とSTCの値との関係からITTを疑似生成する。そして、ユーザが番組のシーンの再生を指定した場合に、この疑似ITTを用いて、再生する部分をPTSにより特定する。
【0038】
図3(a)は、この装置において、番組を蓄積する場合の動作について示している。
【0039】
ステップ1:ユーザがEPG(電子番組表)から蓄積したい番組を指定すると、CPU007の制御の下に、
ステップ2:番組のオンエア開始を待って、
ステップ3:その番組のAVストリームが受信され、蓄積手段006への格納が開始される。
ステップ701:時間情報付加手段501は、STCと標準時時刻との組を取得し、AVストリームのブロックにリンクさせて蓄積手段006に蓄積する。
【0040】
ステップ5:AVストリームの受信と蓄積手段006への格納とが継続され、
ステップ6:番組のオンエア終了まで、ステップ701〜ステップ005が繰り返される。
【0041】
ステップ702:CPU007は、AVストリームの再生時に、蓄積手段006に蓄積されたSTCと標準時時刻との組を取得し、疑似ITTを生成する。
【0042】
ステップ702での疑似ITTの生成は、図3(b)に示す手順で行われる。
【0043】
ステップ711:蓄積手段006から、STCと標準時時刻との組のデータを読み込み、
ステップ712:標準時時刻が次の値に変化している組を検索する。標準時時刻が次の値に変化している組を得たときは、
ステップ713:その組のSTCの値と標準時時刻の値とからITTを疑似生成する。
【0044】
この組のSTCの値が(STC_t1)であり、標準時時刻が(Tt1)である場合には、番組の開始時刻をT0(この番組開始の標準時時刻は電子番組表や番組インデックスから把握することができる。)とすると、番組開始時刻T0に対応するSTCの値STC0を次式により求める。ただし、各標準時時刻は秒を単位として記述されるものとする。
【0045】
STC0=(STC_t1)−(Tt1−T0)×27×106
このように、蓄積するAVストリームのブロックに付随させて標準時時刻とSTCとの組を記録し、この組の情報から疑似ITTを生成することにより、ITTが存在しない場合でも、映像音声ストリームの中の再生する部分をPTSによって特定することが可能になり、フレーム精度に近い精度でシーンを特定して再生することができる。
【0046】
また、分割したAVブロックのそれぞれに付随情報を付加した場合には、記録媒体のどこから再生を開始しても、疑似ITTの生成が可能になる。
【0047】
なお、標準時時刻とSTCとの組の情報から疑似ITTを生成する時期は、AVストリームの再生時以外であっても良い。
【0048】
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、付随情報にPCRと標準時時刻との組を記録する場合について説明する。
【0049】
この受信装置は、図5に示すように、1/100秒の分解能で出力が可能な実時間時計102と、TSプロセッサ002から出力されるAVストリーム及びPCR並びに実時間時計102から出力される標準時が入力する時間情報付加手段101とを具備している。その他の構成は第1の実施形態と変わりがない。
【0050】
時間情報付加手段101には、TSプロセッサ002で取り出されたAVストリーム及びPCRと、実時間時計102から出力される標準時とが入力し、時間情報付加手段101は、入力するAVストリームを、蓄積手段006の格納に適したブロック(例えば、PES単位)に分割するとともに、このブロックに、実時間時計102から入力した1/100秒単位の標準時時刻とTSプロセッサ002から入力したPCR(このPCRにはSTCの値が含まれている)との組を付随情報として付加し、蓄積手段006に格納する。
【0051】
図7は、AVストリームのブロックに付加される標準時とPCRとの関係を示している。PCRは例えば1秒間に10回の頻度で時間情報付加手段101に入力し、一方、実時間時計102からは、1/100秒単位で値が更新される標準時時刻が時間情報付加手段501に入力する。AVブロックの分割がPCRの入力時点で行われた場合には、そのブロックの付随情報にPCRと1/100秒単位の標準時時刻との組が記録される。しかし、AVブロックの分割時点にPCRが入力しなかった場合には、その付随情報にPCRは含まれず、標準時時刻だけが含まれる。
【0052】
この装置において、番組を蓄積する場合の動作は、図3(a)の手順と変わりがない。ただ、ステップ702における疑似ITTの生成は、図6に示す手順で行われる。
【0053】
ステップ711:蓄積手段006から、付随情報のデータを読み込み、
ステップ721:PCRを含む付随情報の組を発見した場合には、
ステップ722:そのPCRに含まれるSTCの値と1/100秒単位の標準時時刻の値とからITTを疑似生成する。
【0054】
STC0の計算方法は第1の実施形態と変わりがない。
【0055】
このように、ITTが存在しない場合でも、PCRと標準時時刻とを組にして記録することにより、PCRが到着した時点の標準時時刻から疑似ITTを生成することができ、第1の実施形態と同様、映像音声ストリームの中の再生する部分をPTSによって特定することが可能になる。
【0056】
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、標準時時刻を放送を通じて取得する場合について説明する。
【0057】
デジタル放送では、現在の時間(年、月、日、時、分、秒)を秒精度で表示するTDT(Time and Data Table)やTOT(Time Offset Table)が、番組を参照する際の基準時計として、番組に多重されて送信される。このTDT及びTOTの規格はARIB STD−B10により規定されている。
【0058】
この実施形態の受信装置では、放送されるこれらの標準時情報を用いて、標準時時刻とSTCとの組を記録する。
【0059】
この受信装置は、図8に示すように、受信信号からAVストリーム、PCR、セクション情報及び標準時情報を取り出すTSプロセッサ002と、AVストリームをブロックに分割し、これにSTCと標準時情報との組から成る付随情報を付加する時間情報付加手段801とを備えている。この装置では、標準時情報を受信信号から得ているため、実時間時計を必要としない。その他の構成は第1の実施形態(図1)と変わりがない。
【0060】
この受信装置の動作は図3(a)(b)と同じあり、時間情報付加手段801は、TSプロセッサ002から入力する標準時情報を、第1の実施形態における実時間時計から入力する標準時と同じように用いて、AVブロックの付随情報を生成する。また、CPU007は、この付随情報から第1の実施形態と同じように疑似ITTを生成する。
【0061】
この受信装置の場合、実時間時計が不要になり、構成を簡略化することができる。
【0062】
また、このTDTやTOTの情報は、第1及び第2の実施形態の実時間時計を補正するために使用することもできる。
【0063】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、番組インデックスにより高い時間精度でシーンの再生を実現するための情報であるITTが受信装置に存在しない場合でも、ITTが存在している場合と比較的近い精度でシーンの再生を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における受信装置の構成を示すブロック図、
【図2】分割されたAVストリームのブロックと付随情報とを示す模式図、
【図3】第1の実施形態における受信装置の動作を示すフロー図(a)と、疑似ITT生成の動作を示すフロー図(b)、
【図4】第1の実施形態の付随情報における標準時時刻とSTCとの関係を示す図、
【図5】第2の実施形態における受信装置の構成を示すブロック図、
【図6】第2の実施形態における疑似ITT生成の動作を示すフロー図、
【図7】第2の実施形態の付随情報における標準時時刻とPCRとの関係を示す図、
【図8】第3の実施形態における受信装置の構成を示すブロック図、
【図9】従来の受信装置の構成を示すブロック図、
【図10】従来の受信装置による番組蓄積動作(a)と、シーン再生動作(b)を示すフロー図、
【図11】PLL回路のブロック図、
【図12】TSパケットのデータ構造を示す図、
【図13】TSパケットのPCRが格納されるアダプテーションフィールドのデータ構造を示す図、
【図14】PTS/DTSの格納場所を示すPESヘッダのデータ構造を示す図、
【図15】ITTのデータ構造を示す図、
【図16】STC参照記述子のデータ構造を示す図、
【図17】ITTによる精密時刻指定の一例を示す図である。
【符号の説明】
000 受信手段
001 復調器
002 TSプロセッサ
003 PLL
004 デコーダ
005 提示手段
006 蓄積手段
007 CPU
008 メモリ
101、501、801 時間情報付加手段
102、402 実時間時計

Claims (8)

  1. デジタル放送で受信した映像音声の指定された部分を再生する受信装置での映像音声の部分再生方法において、
    蓄積手段への映像音声の記録時に、前記蓄積手段に映像音声の記録が行われる実時間の標準時を取得するとともに、受信したデジタル放送から同期基準時を取得して、前記標準時及び同期基準時の組を併せて記録し、前記組の標準時及び同期基準時の値を用いて、標準時による前記指定を前記同期基準時の形式に換算し、前記映像音声の指定された部分を正確に再生することを特徴とする映像音声の部分再生方法。
  2. デジタル放送で受信した映像音声の指定された部分を再生する受信装置において、
    AVストリームを蓄積する蓄積手段と、
    AVストリームをブロックに分割して前記蓄積手段に蓄積するとともに、前記蓄積手段に前記ブロックの蓄積が行われる実時間の標準時を取得し、且つ、受信したデジタル放送から同期基準時を取得して、前記標準時及び同期基準時の組を前記ブロックの付随情報として前記蓄積手段に蓄積する時間情報付加手段と
    を備えることを特徴とする受信装置。
  3. さらに、前記標準時を計時する実時間時計を備え、前記時間情報付加手段が、前記同期基準時としてSTCの値を取得し、前記標準時を前記実時間時計から取得することを特徴とする請求項に記載の受信装置。
  4. 前記時間情報付加手段が、前記同期基準時としてSTCの値を取得し、前記標準時を、前記デジタル放送で放送される標準時情報から取得することを特徴とする請求項に記載の受信装置。
  5. 前記標準時情報がTOTまたはTDTであることを特徴とする請求項に記載の受信装置。
  6. さらに、前記デジタル放送で放送されるPCRに基づいて校正しながらSTCを生成するPLLを備え、前記時間情報付加手段が、前記STCの値を前記PLLの出力から取得することを特徴とする請求項またはに記載の受信装置。
  7. さらに、前記標準時を1/100秒単位で計時する実時間時計を備え、前記時間情報付加手段が、前記STCの値を前記デジタル放送で放送されるPCRから取得し、前記標準時を前記実時間時計から取得することを特徴とする請求項に記載の受信装置。
  8. 前記実時間時計を、前記デジタル放送で放送されるTOTまたはTDTにより補正することを特徴とする請求項またはに記載の受信装置。
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