JP4196199B2 - ガスバリア性中空容器 - Google Patents

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Description

本発明は食品や飲料などの容器に好適に使用されるガスバリア性中空容器に関する。
近年、ポリマーを主要構成材料とする中空容器がその透明性、軽量性等の理由から従来のガラス容器、金属容器に替わって需要を伸ばしている。しかしながら、ガラスや金属に比べて酸素や二酸化炭素のバリア性に劣るため、長期に亘る食品や飲料の保存には限界があった。そのため、ポリアミド等のガスバリア性に優れる樹脂から成る層を含む多層構造の中空容器が提案され、実用化されているが、複雑な構造の成形機を用いざるを得ず、より簡便に製造できるガスバリア性中空容器の出現が要望されていた。
例えば、従来、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)樹脂をコーティングする手法が用いられていたが、ハロゲン原子を含有しているため焼却時にダイオキシンなどの有害ガスを発生し、環境破壊の原因となる恐れのあることが問題視されている。
これに代わる技術として例えば、飲料用容器として普及しているポリエチレンテレフタレート等のポリエステルからなる延伸ブロー中空容器にガスバリア性を付与する手段として、炭素やシリカ等の薄膜を蒸着やプラズマ放電等により容器内面に生成させる技術が提案され、一部実用化されているが、高真空が必要であり、大がかりな装置にならざるを得なかった。
一方、非ハロゲン系コーティング技術として、高アミン窒素含有のポリアミン−ポリエポキシドコーティングが知られている(特許文献1参照。)。しかしながら、このコート材のガスバリア性は食品や飲料を長期に亘って保存するためには十分なものではなく、また高湿度条件下でバリア性が低下することからさらなる改良が望まれている。
特公平7−112862号公報
本発明は、上記問題点を解決し優れたガスバリア性を有する非ハロゲン系ガスバリア性中空容器を提供するものである。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した結果、特定の組成のコート材により形成されるガスバリア層を中空容器の外面あるいは内面の少なくとも一方にコーティングすることによりガスバリア性、および透明性などの諸性能に優れるガスバリア性中空容器が得られることを見出した。
すなわち本発明は、外面あるいは内面の少なくとも一方が、表面積の60〜100%にガスバリア層がコートされたガスバリア性中空容器であって、ガスバリア層が活性水素含有化合物を主成分とする成分(A)および有機ポリイソシアネート化合物を主成分とする成分(B)からなるポリウレタン樹脂組成物を硬化して形成された層であり、硬化物中に(1)式に示される骨格構造が20重量%以上含有されることを特徴とするガスバリア性中空容器に関するものである。
本発明のガスバリア性中空容器は非ハロゲン系ガスバリアコート材を使用していることから環境への負荷が小さい。さらに、本発明のガスバリア性中空容器は高いガスバリア性に優れ、食品や飲料などの容器に好適に使用される。
本発明において、中空容器とは、ボトル、トレイ、カップ等、内側に空間部分を有する樹脂製容器である。該容器に用いられる樹脂としては、活性水素含有化合物を主成分とする成分(A)と有機ポリイソシアネート化合物を主成分とする成分(B)からなるポリウレタン樹脂組成物を硬化して形成されるガスバリア層をその表面に保持し得るものであればいずれのものでも使用することができ、例えばポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ナイロン6、ナイロン6,6などのポリアミド樹脂などが挙げられるが、ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂が好ましい。
中空容器を製造するに当たっては、いったんフィルム、シートを得て中空容器とする方法、ダイレクトブロー法、インジェクションブロー法、延伸ブロー法など直接中空容器とする方法など、公知の方法を採用することができる。また、これらの方法により中空容器を製造する際に必要に応じて強度保持層、シーラント層、ガスバリア層等を設けた多層構造としても良い。例えば、多層のフィルム、シートはガスバリア性樹脂から成るフィルムやシートにポリオレフィン系樹脂などを溶融押出する方法、ポリオレフィン系樹脂などの層にガスバリア性樹脂を溶融押出する方法、ガスバリア性樹脂とポリオレフィン系樹脂などとを共押出あるいは共射出する方法、ガスバリア性樹脂から成るフィルムやシートとポリオレフィン系樹脂などからなるフィルムやシートとを有機チタン化合物、ポリウレタン化合物、エポキシ化合物等の公知の接着剤を用いてドライラミネートする方法等により得ることができる。得られたフィルム、シートなどの多層構造物は真空成型、圧空成形、真空圧空成形などにより所望の形態の中空容器に成形することができる。
直接中空容器を得る方法として、ダイレクトブロー成形法、インジェクションブロー成形法、コールドパリソン法とホットパリソン法から成る延伸ブロー成形法等がある。これらの方法により中空容器を成形する際、必要に応じて強度保持層、ガスバリア層等を設けた多層構造としても良い。多層構造を有する中空容器は容器前駆体である多層パリソンを二軸延伸ブロー成形することによって得ることができる。多層パリソンは、例えば、熱可塑性ポリエステル樹脂とポリアミドMXD6とをそれぞれの射出シリンダーから金型ホットランナーを通して、金型キャビティー内に射出して得られる。これらの二軸延伸ブローボトルには耐熱性を付与するための熱固定処理がなされていても良い。
本発明の中空容器を構成するポリオレフィン系樹脂として、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びその部分ケン化物、アイオノマー、エチレン−プロピレン(ブロックまたはランダム)共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレン、プロピレン−α−オレフィン共重合体、ポリブテン、ポリペンテン、ポリメチルペンテン等が挙げられる。特に、直鎖状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、ポリプロピレンが機械的特性等に優れることから好ましい。
本発明の中空容器を構成するポリエステル系樹脂として、エチレンテレフタレート、ブチレンテレフタレート、エチレンナフタレートなどを主たる繰り返し単位とする熱可塑性樹脂ポリエステル樹脂及びそれらの共重合樹脂が挙げられる。共重合酸成分として、イソフタル酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の芳香族多価カルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロイソフタル酸等の脂環族ジカルボン酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸等の脂肪族ジカルボン酸等が使用できる。
また、共重合ポリオール成分として、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネオペンチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が使用できる。
また、本発明の中空容器には、ポリウレタン樹脂組成物を主成分とするコート材をコーティングする際に膜切れやはじきなどの欠陥のないガスバリア層となる塗膜が形成されるように、火炎処理やコロナ放電処理などの各種表面処理が実施されていてもよい。このような処理は中空容器に対するガスバリア層の良好な接着を促進する。
続いて、本発明のガスバリア層について以下に説明する。本発明におけるポリウレタン樹脂組成物は活性水素含有化合物を主成分とする成分(A)および有機ポリイソシアネート化合物を主成分とする成分(B)からなり、(A)と(B)を反応させて得られた硬化物中に前述の(1)式に示される骨格構造が20重量%以上含有されることを特徴としている。該硬化物中に上記(1)式の骨格構造が高いレベルで含有されることにより、高いガスバリア性及び基材に対する良好な接着性が発現する。以下に、ポリウレタン樹脂組成物を形成する活性水素含有化合物と有機ポリイソシアネート化合物について説明する。
本発明において、活性水素含有化合物は、ポリアミンのアルキレンオキシド付加物、アミド基含有ポリオール、ポリイソシアネート化合物のポリオール付加物およびポリオールから選ばれる少なくとも1種の化合物である。これらは、脂肪族化合物、脂環族化合物、芳香脂肪族化合物および芳香族化合物のいずれであってもよく、使用用途およびその用途における要求性能に応じて適宜選択することが可能であるが、より高いガスバリア性及び良好な接着性の発現を考慮した場合には芳香族部位または脂環族部位を分子内に含む活性水素含有化合物が好ましく、上記(1)式の骨格構造を分子内に含む活性水素含有化合物がより好ましい。また活性水素含有化合物は、末端官能基としてアミノ基および/または水酸基を有し、化合物中の活性水素の総数が2以上であるが、高いガスバリア性及び良好な接着性の発現を考慮した場合には活性水素の総数は3以上が好ましく、4以上がさらに好ましい。
前記ポリアミンとしては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、エタノールアミン、プロパノールアミン等の脂肪族ポリアミン、1,3−または1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン等の脂環族ポリアミン、m−またはp−キシリレンジアミン、1,3−または1,4−テトラメチルキシリレンジアミン等の芳香脂肪族ポリアミン、2,4−または2,6−トリレンジアミン、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジアミノジフェニルメタン等の芳香族ポリアミンが例示できる。
前記アミド基含有ポリオールとしては、ヒドロキシアルキルアミド等が例示できる。
前記ポリイソシアネート化合物としては、m−またはp−フェニレンジイソシアネート、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、1,5−または2,6−ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート、m−またはp−キシリレンジイソシアネート、1,3−または1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香脂肪族ポリイソシアネート、1,3−または1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−または1,4−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート、更には、前記芳香族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネートのビュレット体、アロハネート体、ウレトジオン体、イソシアヌレート体などが例示できる。
前記ポリオールとしてはエチレングリコール、1,2−または1,3−プロパンジオール、1,3−または1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の脂肪族ポリオール、1,3−または1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族ポリオール、m−またはp−キシリレングリコール等の芳香脂肪族ポリオールが例示できる。
前記ポリアミンのアルキレンオキシド付加物は、アルキレンオキシドの炭素数がいずれであっても高いガスバリア性及び良好な接着性を発現するが、より高いガスバリア性及び優れた接着性の発現を考慮した場合にはアルキレンオキシドの炭素数を2〜4とすることが好ましい。また前記ポリアミンとアルキレンオキシドとの反応モル比については、いずれであってもガスバリア性を発現するが、より高いガスバリア性の発現を考慮した場合にはモル比([アルキレンオキシド]/[ポリアミン])が2〜16の範囲であることが好ましい。
前記ポリイソシアネート化合物に付加させるポリオールは、前記ポリオールのいずれを用いてもよく、反応当量比についてもいずれであっても高いガスバリア性及び良好な接着性を発現するが、より高いガスバリア性及び優れた接着性の発現を考慮した場合には当量比([ポリオール]/[ポリイソシアネート化合物])が2〜20の範囲であることが好ましい。反応方法としては、前記構成成分の添加順序として特に制限はなく、各成分の全量を逐次または同時に混合し、あるいは必要に応じて反応途中に適宜、ポリイソシアネート化合物を再添加することなど、従来本分野にて用いられている種々の方法を採用することができる。また反応時には、必要に応じて有機溶剤を用いることができる。有機溶剤としては、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が例示できる。これらの有機溶媒は、単独または二種類以上組み合わせて使用できる。さらに反応時には、必要に応じて反応促進剤としては、公知の有機金属化合物(鉛または錫化合物)、3級アミンなどが使用できる。反応温度はポリイソシアネート化合物およびポリオールの種類によって20〜160℃の範囲で反応させることができる。得られる生成物もポリイソシアネート化合物およびポリオールの種類によって室温で固体〜液体まで種々の形態をとることができる。
さらに、柔軟性や耐衝撃性、耐湿熱性などの諸性能を向上させるため、前記活性水素含有化合物は単独または適切な割合で混合した混合物として使用することができる。
前記活性水素含有化合物は、より高いガスバリア性及び良好な接着性の発現を考慮した場合には、芳香脂肪族ポリアミンのアルキレンオキシド付加物、芳香脂肪族ポリイソシアネート化合物のポリオール付加物および芳香脂肪族ポリオールが好ましく、芳香脂肪族ポリアミンのアルキレンオキシド付加物がより好ましい。さらに、キシリレンジアミンのアルキレンオキシド付加物が好ましく、アルキレンオキシドが、炭素数2〜4のアルキレンオキシドであることが好ましい。具体的には、1モルのキシリレンジアミン(m-体或いはp-体のいずれか、或いは混合物でもよい)との4モルのエチレンオキサイド、或いは4モルのプロピレンオキサイドの付加物の単体、或いは混合物が最も好ましい。
本発明において、有機ポリイソシアネート化合物は、(a)多官能イソシアネート化合物および(b)多官能アルコールの反応生成物、または(a)多官能イソシアネート化合物、(b)多官能アルコール、および(c)アルカノールアミン、多官能アミン、多官能カルボン酸から選ばれる少なくとも1種との反応生成物であって、末端に2以上のイソシアネート基を有するものである。これらは脂肪族化合物、脂環族化合物、芳香脂肪族化合物および芳香族化合物のいずれであってもよく、使用用途およびその用途における要求性能に応じて適宜選択することが可能であるが、より高いガスバリア性及び良好な接着性の発現を考慮した場合には、芳香族部位または脂環族部位を分子内に含む有機ポリイソシアネート化合物が好ましく、上記(1)式の骨格構造を分子内に含む有機ポリイソシアネート化合物がより好ましい。成分(a)および(b)の、または成分(a)、(b)、および(c)の反応当量比は、いずれであっても高いガスバリア性を発現するが、より高いガスバリア性の発現を考慮した場合には当量比([成分(a)]/[成分(b)]または[成分(a)]/[成分(b)+成分(c)])が2〜30であることが好ましい。
有機ポリイソシアネート化合物を生成させる反応方法としては、前記構成成分の添加順序として特に制限はなく、各成分の全量を逐次または同時に混合し、あるいは必要に応じて反応途中に適宜、多官能イソシアネート化合物を再添加することなど、従来本分野にて用いられている種々の方法を採用することができる。また反応時には、必要に応じて有機溶媒を用いることができる。有機溶媒としては、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が例示できる。これらの有機溶媒は、単独または二種類以上組み合わせて使用できる。さらに反応時には、必要に応じて反応促進剤としては、公知の有機金属化合物(鉛または錫化合物)、3級アミンなどが使用できる。反応温度は(a)、(b)、および(c)の種類によって20〜200℃の範囲で反応させることができる。得られる生成物も(a)、(b)、および(c)の種類によって室温で固体〜液体まで種々の形態をとることができる。(a)および(b)の反応生成物中、または(a)、(b)、および(c)の反応生成物中に過剰の未反応成分(a)が存在した場合には、薄膜蒸留、抽出等既存の方法により反応生成物中から除去することができる。
成分(a)多官能イソシアネート化合物は使用用途およびその用途における要求性能に応じて単独または二種類以上組み合わせて使用できる。多官能イソシアネート化合物としては、m−またはp−フェニレンジイソシアネート、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、1,5−または2,6−ナフタレンジイソシアネート等の芳香族多官能イソシアネート化合物、m−またはp−キシリレンジイソシアネート、1,3−または1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香脂肪族多官能イソシアネート化合物、1,3−または1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−または1,4−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環族多官能イソシアネート化合物、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族多官能イソシアネート化合物、更に、前記芳香族多官能イソシアネート化合物、芳香脂肪族多官能イソシアネート化合物、脂環族多官能イソシアネート化合物および脂肪族多官能イソシアネート化合物のビュレット体、アロハネート体、ウレトジオン体、イソシアヌレート体などが例示できる。
成分(b)は、炭素数2〜10の多官能アルコールより選ばれる少なくとも1つの多官能アルコールであって、使用用途およびその用途における要求性能に応じて適宜選択することが可能である。多官能アルコールとしては、エチレングリコール、1,2−または1,3−プロパンジオール、1,3−または1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の脂肪族ポリオール、1,3−または1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族ポリオール、m−またはp−キシリレングリコール等の芳香脂肪族ポリオールが例示できる。
成分(c)は、芳香族多官能アミン、芳香脂肪族多官能アミン、脂環族多官能アミン、脂肪族多官能アミン、脂肪族アルカノールアミン、芳香族多官能カルボン酸、脂環族多官能カルボン酸および脂肪族多官能カルボン酸から選ばれる少なくとも1つの化合物であって、使用用途およびその用途における要求性能に応じて適宜選択することが可能である。
芳香族多官能アミンとしては2,4−または2,6−トリレンジアミン、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジアミノジフェニルメタン等、芳香脂肪族多官能アミンとしてはm−またはp−キシリレンジアミン、1,3−または1,4−テトラメチルキシリレンジアミン等、脂環族多官能アミンとしては、1,3−または1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン等、脂肪族多官能アミンとしてはエチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等、脂肪族アルカノールアミンとしてはエタノールアミン、プロパノールアミン等が例示できる。芳香族多官能カルボン酸としては、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、パラフェニレンジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等、脂環族多官能カルボン酸としては1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等、脂肪族多官能カルボン酸としてはマロン酸、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等が例示できる。
有機ポリイソシアネート化合物として利用する際に、より高いガスバリア性及び良好な接着性の発現を考慮した場合、成分(a)である多官能イソシアネート化合物は、キシリレンジイソシアネート、およびキシリレンジイソシアネートより誘導される化合物であるビュレット体、アロハネート体、ウレトジオン体、イソシアヌレート体から選ばれる少なくとも1つの化合物であることが好ましく、キシリレンジイソシアネートがより好ましい。
本発明におけるガスバリア層は、前記成分(A)および(B)からなるポリウレタン樹脂組成物を硬化して形成した硬化物中に前述の(1)式に示される骨格構造が20重量%以上含有されており、好ましくは25重量%以上、さらに好ましくは30重量%以上である。該硬化物中に(1)式に示される骨格構造が20重量%以上含有されることにより、高いガスバリア性及び基材への良好な接着強度を発現することが可能となる。
本発明におけるポリウレタン樹脂組成部を構成する成分(A)および(B)の配合割合については、一般に活性水素含有化合物を主成分とする成分と有機ポリイソシアネート化合物を主成分とする成分との反応によりポリウレタン樹脂反応生成物を作製する場合の標準的な配合範囲であってよい。具体的には、成分(A)に含まれる活性水素含有化合物中の水酸基数およびアミノ基数の合計に対する成分(B)に含まれる有機ポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基数の比が0.8〜3.0、好ましくは0.9〜2.5の範囲である。
本発明におけるポリウレタン樹脂組成部の構成成分(A)および(B)の硬化反応は、その硬化反応物を得るのに十分な組成物の濃度および温度で実施されるが、これは開始材料の選択により変化し得る。すなわち、組成物の濃度は選択した材料の種類および当量比などにより、溶剤を用いない場合から、ある種の適切な有機溶剤を用いて約5重量%程度の組成物濃度にする場合までの様々な状態をとり得る。同様に、硬化反応温度は室温から約140℃までの範囲で選択できる。適切な有機溶剤としては、反応に対して不活性な溶剤であれば特に限定はされず、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、アセトニトリル等のニトリル類、ジメチルホルミアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類、等が挙げられる。これらの有機溶剤は、単独または二種類以上組み合わせて使用できる。またウレタンおよび/またはウレア化反応では、必要に応じてアミン系触媒、錫系触媒、鉛系触媒等のウレタン化触媒を単独または二種類以上組み合わせて使用できる。
上記反応により導入されるウレタン基部位は高い凝集力を有しており、さらに前記成分(A)および(B)の反応生成物中に前述の(1)式に示される骨格構造が高い割合で存在することにより、より高い酸素バリア性および金属やプラスチックなどの基材への良好な接着強度が得られる。
本発明におけるポリウレタン樹脂組成物は、そのまま、または必要に応じて溶剤や着色顔料、体質顔料などの各種顔料を混合することでコート材として使用することができる。
コート材を中空容器にコーティングする場合においては、基材の表面の湿潤を助けるために、該コート材の中に、シリコンあるいはアクリル系化合物といった湿潤剤を添加しても良い。適切な湿潤剤としては、ビックケミー社から入手しうるBYK331、BYK333、BYK348、BYK381などがある。これらを添加する場合には、硬化反応物の全重量を基準として0.01重量%〜2.0重量%の範囲が好ましい。
また、ガスバリア層のガスバリア性、耐衝撃性などの諸性能を向上させるために、コート材の中にシリカ、アルミナ、マイカ、タルク、アルミニウムフレーク、ガラスフレークなどの無機フィラーを添加しても良い。中空容器等の透明性を考慮した場合には、このような無機フィラーが平板状であることが好ましい。これらを添加する場合には、硬化反応物の全重量を基準として0.01重量%〜10.0重量%の範囲が好ましい。
また、前記コート材には、必要に応じて、酸素捕捉機能を有する化合物等を添加してもよい。酸素捕捉機能を有する化合物としては、例えば、ヒンダードフェノール類、ビタミンC、ビタミンE、有機燐化合物、没食子酸、ピロガロール等の酸素と反応する低分子有機化合物や、コバルト、マンガン、ニッケル、鉄、銅等の遷移金属化合物等が挙げられる。
本発明において、コート材を中空容器にコーティングする際の塗装形式としては、ロールコーティングやスプレーコーティング、エアナイフコーティング、浸漬、はけ塗りなどの一般的に使用されるコーティング形式のいずれも使用され得る。この中でもスプレーコーティングが特に好ましい。例えば、硬化性塗料成分を塗布するための一般的なスプレー技術および設備が適用され得る。
本発明において、ガスバリア層は中空容器の外面あるいは内面の少なくとも一方において、その表面積の60〜100%にコートされていることが必要である。コートされている面積が中空容器の外面および内面のいずれも表面積の60%未満であると、得られるガスバリア性が充分でなく、好ましくない。
中空容器に充填される食品、飲料の種類によってよって高度なガスバリア性が必要になる。例えば、充填される飲料がビールの場合、ビール中に1ppmの酸素が混入するとビールの風味が損なわれるとされている。内容積500ml、表面積0.04m2のポリエチレンテレフタレートからなる延伸ブロー容器の場合、酸素透過率はおおよそ0.02〜0.04ml/bottle・day・0.021MPaの範囲にある。この場合、容器の壁を通過して来る酸素が内容物の1ppmに達するまでの時間は1週間ないし2週間となる。容器の壁を通過して来る酸素が内容物の1ppmに達するまでの時間を2倍以上、すなわち、商品の寿命を2週間ないし4週間に延ばすためには、本発明のコート材であれば、中空容器の表面積のおおよそ60%以上にコートすることにより達成される。
コート材を中空容器に塗布、乾燥・熱処理した後のガスバリア層の厚さは1〜100μm、好ましくは5〜50μmが実用的である。1μm未満では十分なガスバリア性が発揮し難く、一方50μmを超えるとその膜厚にムラが生じる。
以下に本発明の実施例を紹介するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
<中空容器の成形>
(1)延伸ブローボトル
固有粘度0.75のポリエチレンテレフタレート(PET:日本ユニペット(株)製、商品名:RT543C)を用いて下記の条件で射出成形によりパリソンを得た。
射出シリンダー :270℃ 金型内樹脂流路 :270℃金型
冷却水 : 15℃
パリソンの形状 : 全長80mm、外径23.5mmφ、肉厚4.5mm
次いで、得られたパリソンを、二軸延伸ブロー成形機を用いて下記の条件により二軸延伸ブロー成形してボトル形状の中空容器(延伸ブローボトルA)を得た。
パリソン加熱温度 :100℃ ブロー圧力 :3MPa
容器形状 : 重量 : 30g 平均厚み : 0.4mm
容積 : 500ml 表面積 : 0.04m
(2)ダイレクトブローボトル
ランダム共重合ポリプロピレン(チッソ(株)製X0235 MFR0.6)を用いて、下記の条件で成形してダイレクトブローボトルBを得た。
中空成形機(スクリュ径40mm、L/D=24)
シリンダ温度:240℃ ダイス温度:210℃
空気吹き込み圧力:0.3MPa 空気吹込時間:15秒
金型温度:30℃
容器形状 : 重量 : 20g 平均厚み : 0.4mm
容積 : 500ml 表面積 : 0.04m
また、中空容器の各種性能の測定方法は以下の通りである。
<酸素透過率(ml/bottle・day・0.021MPa)>
23℃、容器内部の相対湿度100%、外部の相対湿度50%の雰囲気下にてASTM D3985に準じて測定した。測定はモダンコントロール社製、OX−TRAN 10/50Aを使用した。
<透明性(曇価の差)>
ボトルの胴部を切り取り、日本電色工業(株)製、ZE−2000を使用し、ASTM D1003に準じて曇価(ヘイズ)を測定した。結果はコーティング後の曇価からコーティング前の曇価を引いた値で表した。
〈活性水素含有化合物A〉
反応容器にメタキシリレンジアミン1モルを仕込んだ。窒素気流下50℃に昇温し、4モルのエチレンオキシドを5時間かけて滴下した。滴下終了後100℃で5時間攪拌し活性水素含有化合物Aを得た。
〈活性水素含有化合物B〉
反応容器にメタキシリレンジアミン1モルを仕込んだ。窒素気流下50℃に昇温し、4モルのプロピレンオキシドを5時間かけて滴下した。滴下終了後100℃で5時間攪拌し活性水素含有化合物Bを得た。
〈有機ポリイソシアネート化合物a〉
反応容器に4モルのメタキシリレンジイソシアネートを仕込んだ。窒素気流下80℃に昇温し、1モルのエチレングリコールを2時間かけて滴下した。滴下終了後80℃で2時間攪拌した後、0.03m2の薄膜蒸留装置を用い、真空度1.0Torr、蒸留温度180℃、供給速度5g/minの条件により残存メタキシリレンジイソシアネートの割合0.8重量%である有機ポリイソシアネート化合物aを得た。
〈有機ポリイソシアネート化合物b〉
反応容器に4モルのメタキシリレンジイソシアネートを仕込んだ。窒素気流下80℃に昇温し、1モルのジエチレングリコールを2時間かけて滴下した。滴下終了後80℃で2時間攪拌した後、0.03m2の薄膜蒸留装置を用い、真空度1.0Torr、蒸留温度180℃、供給速度5g/minの条件により残存メタキシリレンジイソシアネートの割合0.5重量%である有機ポリイソシアネート化合物bを得た。
〈有機ポリイソシアネート化合物c〉
反応容器に10モルのメタキシリレンジイソシアネートを仕込んだ。窒素気流下80℃に昇温し、1モルのグリセリンを5時間かけて滴下した。滴下終了後80℃で2時間攪拌した後、0.03m2の薄膜蒸留装置を用い、真空度1.0Torr、蒸留温度180℃、供給速度3g/minの条件により残存メタキシリレンジイソシアネートの割合1.0重量%である有機ポリイソシアネート化合物cを得た。
〈有機ポリイソシアネート化合物d〉
反応容器に8モルのメタキシリレンジイソシアネートを仕込んだ。窒素気流下80℃に昇温し、1モルのトリメチロールプロパンを3時間かけて滴下した。滴下終了後80℃で2時間攪拌した後、0.03m2の薄膜蒸留装置を用い、真空度1.0Torr、蒸留温度180℃、供給速度5g/minの条件により残存メタキシリレンジイソシアネートの割合0.5重量%である有機ポリイソシアネート化合物dを得た。
〈有機ポリイソシアネート化合物e〉
反応容器に6モルのイソホロンジイソシアネートを仕込んだ。窒素気流下80℃に昇温し、1モルトリメチロールプロパンを3時間かけて滴下した。滴下終了後80℃で2時間攪拌した後、0.03m2の薄膜蒸留装置を用い、真空度1.0Torr、蒸留温度180℃、供給速度5g/minの条件により残存イソホロンジイソシアネートの割合0.7重量%である有機ポリイソシアネート化合物eを得た。
〈有機ポリイソシアネート化合物f〉
反応容器に6モルのヘキサメチレンジイソシアネートを仕込んだ。窒素気流下80℃に昇温し、1モルトリメチロールプロパンを3時間かけて滴下した。滴下終了後80℃で2時間攪拌した後、0.03m2の薄膜蒸留装置を用い、真空度1.0Torr、蒸留温度180℃、供給速度5g/minの条件により残存ヘキサメチレンジイソシアネートの割合0.4重量%である有機ポリイソシアネート化合物fを得た。
<実施例1>
活性水素含有化合物A 100重量部及び有機ポリイソシアネート化合物a 442重量部を混合、そこにアクリル系湿潤剤(ビック・ケミー社製;BYK381)を0.02重量部加えた後、アセトン/酢酸エチル=1/0.3溶媒を用いよく攪拌することにより塗料溶液を調整し、コート材Aを得た。このコート材Aを延伸ブローボトルAの口栓部以外の外面にスプレーした後、60℃雰囲気下、30分硬化させた。コートされた面積の、外面の全表面積に対する割合(コート率)は95%、ガスバリア層の厚みは平均20μmであった。得られたガスバリア層がコートされたボトルについてその酸素バリア性と透明性(曇価の差)を評価した。なおコート層中における(1)式の骨格構造の含有率は58.3重量%であった。結果を表1に示す。
<実施例2>
有機ポリイソシアネート化合物a342重量部の代わりに有機ポリイソシアネート化合物bを481重量部用いた以外は実施例1と同様の方法により作製し、コート材Bを得た。実施例1と同様の方法でガスバリア層がコートされたボトルを作製し、評価を行った。なおガスバリア層中における(1)式の骨格構造の含有率は51.0重量%であった。結果を表1に示す。
<実施例3>
有機ポリイソシアネート化合物A 342重量部の代わりに有機ポリイソシアネート化合物cを387重量部用いた以外は実施例1と同様の方法により作製し、コート材Cを得た。実施例1と同様の方法でガスバリア層がコートされたボトルを作製し、評価を行った。なおガスバリア層中における(1)式の骨格構造の含有率は55.6重量%であった。結果を表1に示す。
<実施例4>
有機ポリイソシアネート化合物a342重量部の代わりに有機ポリイソシアネート化合物dを429重量部用いた以外は実施例1と同様の方法により作製し、コート材Dを得た。実施例1と同様の方法でガスバリア層がコートされたボトルを作製し、評価を行った。なおガスバリア層中における(1)式の骨格構造の含有率は46.6重量%であった。結果を表1に示す。
<実施例5>
活性水素含有化合物A100重量部の代わりに活性水素含有化合物Bを100重量部用い、有機ポリイソシアネート化合物aを395重量部とした以外は実施例1と同様の方法により作製し、コート材Eとした。実施例1と同様の方法でガスバリア層がコートされたボトルを作製し、評価を行った。なおガスバリア層中における(1)式の骨格構造の含有率は53.6重量%であった。結果を表1に示す。
<実施例6>
コート率を75%とした以外は実施例1と同様にしてガスバリア層がコートされたボトルを作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
<実施例7>
コート率を65%とした以外は実施例1と同様にしてガスバリア層がコートされたボトルを作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
<比較例1>
有機ポリイソシアネート化合物aの代わりに有機ポリイソシアネート化合物eを480重量部用いた以外は実施例1と同様の方法で作製し、コート材Fとした。実施例1と同様の方法でコートされたボトルを作製し、評価を行った。ガスバリア層中の(1)式の骨格構造の含有率は8.3重量%であった。結果を表1に示す。
<比較例2>
有機ポリイソシアネート化合物aの代わりに有機ポリイソシアネート化合物fを389重量部用いた以外は実施例1と同様の方法で作製し、コート材Gとした。実施例1と同様の方法でコートされたボトルを作製し、評価を行った。ガスバリア層中の(1)式の骨格構造の含有率は9.9重量%であった。結果を表1に示す。
<比較例3>
延伸ブローボトルAに何らコートを施さずに、実施例1と同様の評価を行なった。結果を表1に示す。
<比較例4>
コートされた面積の全表面積に対する割合を50%とした以外は実施例1と同様にしてコートされたボトルを作製し、評価を行った。結果を表1に示す。
<実施例8>
延伸ブローボトルAの代わりにダイレクトブローボトルBを用いた以外は実施例1と同様の方法でガスバリア層がコートされたボトルを作製し、評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例9>
コートされた面積の全表面積に対する割合を75%とした以外は実施例8と同様にしてガスバリア層がコートされたボトルを作製し、評価を行った。結果を表2に示す。
<実施例10>
コートされた面積の全表面積に対する割合を60%とした以外は実施例8と同様にしてガスバリア層がコートされたボトルを作製し、評価を行った。結果を表2に示す。
<比較例5>
ダイレクトブローボトルBに何らコートを施さずに、実施例8と同様の評価を行なった。結果を表2に示す。
<比較例6>
コートされた面積の全表面積に対する割合を50%とした以外は実施例8と同様にしてコートされたボトルを作製し、評価を行った。結果を表2に示す。

Claims (10)

  1. 外面あるいは内面の少なくとも一方が、表面積の60〜100%にガスバリア層がコートされた中空容器であって、ガスバリア層が活性水素含有化合物を主成分とする成分(A)および有機ポリイソシアネート化合物を主成分とする成分(B)からなるポリウレタン樹脂組成物を硬化して形成された層であり、硬化物中に(1)式に示される骨格構造が20重量%以上含有されることを特徴とするガスバリア性中空容器。
  2. 前記活性水素含有化合物が、ポリアミンのアルキレンオキシド付加物、アミド基含有ポリオール、ポリイソシアネート化合物のポリオール付加物、およびポリオールから選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項1記載のガスバリア性中空容器。
  3. 前記活性水素含有化合物が、芳香脂肪族ポリアミンのアルキレンオキシド付加物、芳香脂肪族ポリイソシアネート化合物のポリオール付加物、および芳香脂肪族ポリオールから選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項1記載のガスバリア性中空容器。
  4. 前記活性水素含有化合物が、芳香脂肪族ポリアミンのアルキレンオキシド付加物である請求項1記載のガスバリア性中空容器。
  5. 前記活性水素含有化合物が、キシリレンジアミンのアルキレンオキシド付加物である請求項1記載のガスバリア性中空容器。
  6. 前記アルキレンオキシドが、炭素数2〜4のアルキレンオキシドから選ばれる少なくとも1つである請求項2〜5のいずれかに記載のガスバリア性中空容器。
  7. 前記有機ポリイソシアネート化合物が、下記の(a)および(b)の反応生成物、または(a)、(b)、および(c)の反応生成物であって、末端に2以上のイソシアネート基を有するものである請求項1〜6のいずれかに記載のガスバリア性中空容器。
    (a)多官能イソシアネート化合物
    (b)炭素数2〜10の多官能アルコールから選ばれる少なくとも1つの多官能アルコール
    (c)芳香族多官能アミン、芳香脂肪族多官能アミン、脂環族多官能アミン、脂肪族多官能アミン、脂肪族アルカノールアミン、芳香族多官能カルボン酸、脂環族多官能カルボン酸、および脂肪族多官能カルボン酸から選ばれる少なくとも1つの化合物
  8. 前記(a)多官能イソシアネート化合物が、キシリレンジイソシアネート、およびキシリレンジイソシアネートより誘導される化合物から選ばれる少なくとも1つの化合物である請求項7記載のガスバリア性中空容器。
  9. 前記(a)多官能イソシアネート化合物が、キシリレンジイソシアネートである請求項7記載のガスバリア性中空容器。
  10. 中空容器が主にポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、およびポリアミド樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂から構成されている請求項1〜9のいずれかに記載のガスバリア性中空容器。
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