JP4193661B2 - 流体圧アクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、狭い隙間に設置可能な薄型の流体圧アクチュエータに関するものである。
汎用的な油圧シリンダなどの流体圧アクチュエ−タは、図10および11に示すような構造により、高圧な内圧や外力に対する剛性を確保している。
図10に、油圧シリンダなどの往復型流体圧アクチュエータの複動形シリンダの一例を示す。この複動形シリンダは両端が開放された筒状のシリンダチューブと、シリンダ内部を摺動するピストンと、ピストンに固着され外部に推力を取り出すロッドと、シリンダ開放端のロッド側を密封し内部をロッドが摺動可能に貫通するヘッドカバーと、ロッド側と反対側のシリンダ開放端を密封するキャップカバーと、シリンダチューブを強固に密封するためヘッドカバーとキャップカバーをシリンダチューブの外側で接続し引張るタイロッドなどから構成されている。
この複動形シリンダは、ロッド伸長時にはキャップ側ポートに圧油を供給し、ロッド側ポートから排油する。逆にロッド収縮時にはロッド側ポートに圧油を供給し、キャップ側ポートから排油する。
図11に油圧シリンダなどの往復型流体圧アクチュエータの単動形シリンダの一例を示す。この単動形シリンダの複動形シリンダと異なる点は、ロッド側圧力室がなくロッドを収縮させるにはロッドに外力を作用させるか、図11に示すようにピストンをキャップ側に作用させる収縮用スプリングを有することである。
この単動形シリンダは、ロッド伸長時にはキャップ側ポートに圧油を供給し、ロッド収縮時には収縮用スプリングによりピストンをキャップ側に移動させ、キャップ側ポートから排油する。
図10および図11の構成の中で、ピストンの伸縮(ストローク)を制限する部材がヘッドカバー、キャップカバーおよびタイロッドであり、作動流体の圧力が高圧になるほど、また同じ圧力では、ピストンの受圧面積が大きくなるほど、ヘッドカバーとキャップカバーはストローク方向のカバーの厚みを大きくしなければならず、その結果シリンダ全体のストローク方向の長さを短くすること、すなわちシリンダを薄くすることが困難となる。
しかるに重量物を微小量だけリフトアップする薄型の油圧ジャッキや、圧延機内でロールチョックを固定する薄型のクランプシリンダ等、薄型の流体圧アクチュエータに対するニーズがある。
こうしたニーズに対して、シリンダを薄くした例として、図12に示すように一端が開放され他端が底壁部により閉じられたシリンダ本体と、シリンダ本体の内面に、凹型の有底リング状ピストンを気密かつ摺動自在に収納し、前記シリンダ本体底壁部に立設され、前記ピストンの中央部を気密かつ摺動自在に貫通するガイドロッドと、ガイドロッドの先端に固着されたヘッドカバーから構成された薄型シリンダ(流体圧アクチュエータ)が考案されている(例えば、特許文献1参照。)。
さらに、圧延機のハウジング側に設けられる固定プレートおよび可動プレートから構成され、これらのプレートにシリンダおよびピストンが形成されたハウジングライナーと、前記ピストンに与圧を付与するための与圧機構と、前記シリンダに液圧を供給して前記ピストンを移動させて、前記ハウジングライナーが前記ロールチョックに接地しまたは所定幅になった時点で液圧の供給を停止して前記シリンダ内の液を封止する液圧供給手段とを備えた油圧シリンダが考案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2002−276614号公報 特開2001−340907号公報
特許文献1に示された薄型シリンダでは、図12に示すようにピストンとロッドを兼ねた凹型の有底リング状ピストンを有し、凹部の内部にヘッドカバー(図10および図11に示した汎用シリンダのヘッドカバーに相当する)を配しているため、ストローク方向の寸法を小さくし、シリンダ全長を薄くすることができるが、実際に、第1圧力室が加圧され、シリンダが最大伸長になる前にピストン先端が外力を受けて第1圧力室がさらに高圧になると、この高圧を、非常に薄いピストン底壁部も受けることになり、その薄さから耐えられる圧力は大きくできず、したがって、第1圧力室はあまり高圧にすることができないという問題がある。
ピストン底壁部を厚くする代わりに同じストロークを得るためにヘッドカバーを薄くしても、最大伸長によりピストンがヘッドカバーに突き当たる場合に今度は、第1圧力室の高圧により薄いヘッドカバーがピストン伸長方向に圧力を受けることになり、その薄さから耐えられる圧力は大きくできず、したがってヘッドカバーはあまり薄い構造にすることができない。
また、シリンダ中央部に固定のガイドロッドがあるため、ピストン底壁部の受圧面積が小さくなり、シリンダ外径に比して推力が出せない。そこで、ピストン底壁部の受圧面積を大きくすべくガイドロッドを細くしようとすると、ピストンが伸長した際にヘッドカバーに突き当たり、ピストン底壁部に加圧された推力がヘッドカバーに伝わり、ヘッドカバーをシリンダ底壁部に固着しているガイドロッドに推力が加わるので結局ガイドロッドを細くはできないことになる。
なお、ガイドロッドをシリンダ底壁部にボルト締結している場合は、ボルトのネジ山で全てのシリンダ推力を受けることになるため、強靭な構造とは言えない。
上記の理由により、特許文献1に示された薄型シリンダ(流体圧アクチュエータ)では、結局シリンダ外径に比して推力を大きくすることができない。
したがって、このような薄型シリンダをロールチョック固定装置に適用した場合、大荷重が必要な場合は、肉厚強化したシリンダをロールチョック固定装置に適用することになるので、ロールチョック固定装置をブロックに埋め込むためには、ロールチョック固定装置の厚みが大きいために、ブロック自体を新規に製作するか、既存のブロックを改造する場合でも、チョック固定装置が埋め込めるような寸法の追加工が必要となり、多大な設備投資が必要である。
一方、特許文献2に示された油圧シリンダでは、通常はシリンダの最大伸長はロールチョックとハウジングの隙間より大きくするので、ロールチョックがハウジング内に挿入されていれば最大伸長にならないため、ストッパー機構部に荷重が掛かることはなく、ピストン加圧部の肉厚構造で耐えうる最大圧力を掛けることができる。
したがって、ロールチョックの有無を検出するセンサによって、加圧の最大圧力を制御(調整)することで、ロールチョックが無い場合にはストッパー機構部が耐えうる低圧にし、ロールチョックが挿入されている場合だけ高圧にすることは可能である。
しかし、このようなセンサや制御といった手段は、誤動作などの異常事態が避けられないので、圧延機保全時などロールチョックが無い場合に誤動作するとストッパー機構部が破損し重大事故につながる可能性がある。
このため、ロールチョックに接触している程度すなわちロールチョックとハウジングとの間の隙間を詰めるだけで、積極的にロールチョックをそこから押すことができなかった。
最大圧力を増大させて大荷重にしたいというニーズに対しては、圧延機の異常時や保全時などの負荷抵抗体無の時に最大伸長した場合、ストッパー機構部がピストン荷重に耐えられないので実現できないという問題があった。
そこで薄型で大荷重を支持できるアクチュエータであれば、既存のブロックに最小限の追加工でチョック固定装置を埋め込むことが可能となるが、特許文献1および特許文献2に示された従来技術では、薄型という寸法制限と大荷重を支持できるという荷重制限を両立する適切なアクチュエータにはなり得なかった。
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決し、大荷重を支持できるような薄型の流体圧アクチュエータを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するための本発明の流体圧アクチュエータは以下のような特徴を有する。
(1)一端が開放し他端が閉塞した構造のシリンダ本体と、シリンダ本体内に摺動可能に配されるピストンと、シリンダ本体内でピストンとの間に構成される圧力室とを備えた流体圧アクチュエータにおいて、ピストンに、一端が圧力室に開口し他端が圧力室外部に開口した貫通孔を設け、該貫通孔に、スプリングによって閉止状態を保持する、作動流体のリリーフバルブを設け、さらに、ピストン作用面に働く負荷を検出して前記スプリングの力とは別の力でリリーフバルブの閉止状態を保持する負荷検出体をピストンに設けることを特徴とする流体圧アクチュエータ。
(2)負荷検出体は、ピストン作用面に突出可能に埋め込まれ、リリーフバルブが開放されると突出し、非突出状態では該リリーフバルブを押圧することにより該リリーフバルブの閉止状態を保持することを特徴とする上記(1)に記載の流体圧アクチュエータ。
(3)上記(1)または(2)に記載の流体圧アクチュエータを、圧延機のロールチョックの保持手段として用いることを特徴とするロールチョック固定装置。
本発明により、大荷重を支持できるような薄型の流体圧アクチュエータを提供することができ、例えば圧延機のロールチョック固定装置として適用できる。
図1は、本発明の流体圧アクチュエータの圧力の抜けた初期状態を示す断面図である。
本発明の流体圧アクチュエータは、一端が開放し他端が閉塞した構造のシリンダ本体1と、シリンダ本体内に摺動可能に配されるピストン2と、シリンダ本体内でピストンとの間に構成される圧力室3とを備えており、さらにピストン2に、一端が圧力室3に開口し、他端が圧力室の外部に開口した貫通孔55を設け、この貫通孔55に作動流体のリリーフバルブ5を設け、さらに、ピストン作用面に働く負荷を検出してリリーフバルブ5の閉止状態を保持する負荷検出体54をピストンに設ける。
まず、上記構成の構造について説明する。
前記シリンダ本体1は、容器状の形状をしており、その一端が開放され他端が底壁部12によって閉塞され、さらにシリンダを取り付ける面A部と接している。このためシリンダ底壁部12に加わる圧力は、シリンダを取付けるシリンダ取付面(図1中A部)で受けることになるので、シリンダ底壁部12を比較的薄くすることが可能となる。
前記ピストン2は、シリンダ本体1内に摺動可能に収納され、本体部分であるピストン部22と、その上部に連なって設けられた作動部であるロッド部21と、ロッド部の外周のフランジ部23よりなる。前記ロッド部21はアクチュエータの推力を出力として外部に伝える部分であり、前記ピストン部22は、シリンダ内面で作動油の圧力を受け、シリンダとの間に摺動面をもつ部分であり、前記フランジ部23は、ピストン2の伸長を制限する力および収縮スプリング41による引き戻し力を受ける部分である。
前記圧力室3は、シリンダ本体1の内側でピストン部22との間に構成される。圧力室3の密封を確保するためにピストンパッキン31が、ピストン部22の溝に配置されている。
前記リリーフバルブ5は、ピストン2の内部において、圧力室3から圧力室外部へ作動流体を排出するためのもので、弁座52、弁体51、スプリング57、圧力調整ネジ53からなる。弁体51は玉形状や円錐形状であり、流路方向に対して傾かない構造とするが、図1ではその構造は省略して単純な形状としている。
前記負荷検出体54はピストン作用面の中央に埋め込まれている。ただし、ピストン2の中央だけでなく、中央以外にも複数箇所に埋め込んでもよい。また、上記のような埋め込み型ではなく、ロッド部21やフランジ部23全体で負荷抵抗体を受け止める形でもよい。
また、負荷検出体54は、負荷抵抗体の形状および流体圧アクチュエータ側の傾きに拘わらず、確実に負荷抵抗体に当接することができるような突出長さを有し、配置が設定される。
なお、負荷検出体54がスプリング力とは別の力(負荷検出体の押圧力)で、リリーフバルブ5の弁体51を弁座52に押し付けることが可能な点で、リリーフバルブ5は一般的なリリーフバルブとは異なっている。
次に、上記構成の機能について説明する。
前記圧力室3の作動流体の動きは以下の通りである。
ピストン2伸長時には、作動流体給排ポート32の先に接続された圧力源からの開通により、作動流体が作動流体給排ポート32と作動流体給排通路33を通って圧力室3へ供給される。
ピストン2収縮時には、作動流体給排ポート32の先に接続されたタンク(主に大気圧)への開通により、圧力室3の圧力が降下し、収縮スプリング41の引き戻し力によりピストン部22が収縮するため、作動流体が作動流体給排通路33と作動流体給排ポート32を通ってシリンダ外へ排出される。
前記リリーフバルブ5は、ピストン2の内部において、圧力室3から圧力室外部へ作動流体を排出するためのものである。
したがって、ピストン2の内部には、圧力室3から圧力室外部へ作動流体を排出する貫通孔55を備えている。図1では貫通孔55が負荷検出体54の内部を貫通しているが、機能的にはピストン2の内部を貫通して、圧力室3と外部を貫通していることに過ぎない。
前記リリーフバルブ5としての機能は一般的なもので、圧力室3の圧力が圧力調整ネジ53とスプリング57で設定されたリリーフ圧になるまでは、スプリング力により弁体51が弁座52に押し付けられて、圧力室3の圧力を保持している。
図6および図7は、図1に示す状態を更に説明するための油圧回路図を示す説明図であり、ピストンとシリンダ本体とを結ぶバネは収縮スプリングを意味する。
図6において、負荷検出体からリリーフバルブの操作軸に向かう1点鎖線は負荷検出体からの操作指示を意味し、負荷抵抗体有のときにリリーフバルブの閉止状態を保持する。ただし、負荷抵抗体無のときにはリリーフバルブの操作はしない。
図7は図6に示す負荷検出体により機械的にリリーフバルブの閉操作が可能となる構成であり、図1に示す状態のようにリリーフバルブを機械的に操作していることを示している。
図6の負荷検出体からの操作指示が電気式の場合は、例えば負荷抵抗体にロードセルが用いられ、指示は電気信号によって伝達され、ソレノイド等でリリーフバルブを閉止する。また、上記操作指示が油圧式の場合もあり得る。
図6および図7において、負荷抵抗体無のときにリリーフバルブを開放する圧力は、リリーフ圧設定バネにより設定される。
図2は、本発明の流体圧アクチュエータの図1に示す状態よりスタートして、ピストンが伸長して最大ストロークになる前に、ロッド部が負荷抵抗体に接触した状態を示している。
このとき、負荷検出体54の負荷抵抗体側と反対の端部がリリーフバルブの弁体51を弁座52に押し付けることになるため、ロッド部21の先端に負荷抵抗体がある限りは、リリーフバルブ5が開放になることはなく、作動流体給排ポート32に供給される作動流体の圧力制御値(所要圧力)まで確実に圧力は上昇し所定の推力を発生する。
このとき、強度上の観点からみると、最大圧力をピストンの圧力室側の底面で受け、ピストンを介して負荷抵抗体へ荷重を加えているため、ピストンの肉厚が厚い部分で支えることになり、フランジ部23などの肉厚が薄い部材に大きな荷重は作用していない。それを確実にするためには、図4に示すようにフランジ部23に負荷抵抗体が接触しないような段付加工(逃げ)を設けておくとよい。
図8は、図2に示す負荷抵抗体有の状態を更に説明するための油圧回路図を示す説明図であり、リリーフバルブが開放になることはなく、作動流体給排ポートに供給される作動流体の圧力制御値(所要圧力)まで確実に圧力は上昇し所定の推力が発生することを示している。
次に図3は、本発明の流体圧アクチュエータの図1に示す状態よりスタートして、ピストンが伸長して、負荷抵抗体に接触せず最大ストロークまで伸長した状態を示している。
この場合は、ピストン2の伸長を抑える部材として、スプリング受けボルト42がストッパボルトを兼用し、ストッパボルトのヘッド部、ストッパボルトのシャフト部43、密着状態となった収縮スプリング41、シリンダ本体のエンドプレート部13、ピストン2のフランジ部23があり、これらがピストン2のストロークを抑えることになる。
ここでは、スプリング受けボルト42がストッパボルトを兼用としているが、スプリングによっては密着使用が好ましくない場合もあるため、スプリング受けボルトとストッパボルトを別体として、シリンダの円周上に配置することは容易に実施可能である。このスプリング受けボルトとストッパボルトを別体とした場合、スプリングが密着する前にストッパボルトが作用するようにする。
作動流体給排ポート32に供給される作動流体の圧力制御値(所要圧力)までは、確実に圧力は上昇し、所定の推力が発生するため、上記のストローク伸長制限部材にその推力が作用してしまうので、従来技術では、上記のストローク伸長制限部材の伸長方向の肉厚を増大させることで対応したので、当然シリンダの全長は長くなり、薄型のシリンダにすることは不可能であった。
図3において、圧力室3の圧力がリリーフ圧未満の通常時で、ロッド部21が外部に接触することなく、ピストンが伸長した場合は、スプリング57によりリリーフバルブ5が閉じられているため、ピストンの摺動抵抗力に対抗する推力となるような圧力になりピストンが伸長する。
したがって、リリーフ圧の設定は、少なくともピストンの摺動抵抗力よりも大きな推力となる圧力に設定する。しかし通常、ピストンの摺動抵抗は小さいため、リリーフ圧の設定は低圧になりスプリング等も小型のものとなる。
圧力室3の圧力がリリーフ圧に達すると、スプリング57が縮んで弁体51が弁座52から離れるため、貫通孔55を通じて、作動流体が圧力室3から圧力室外部へ排出される。
作動流体を外部へ開放する頻度は少ないが、非常時の対応という位置付けであれば外部への放出も許容される場合や、作動流体を外部へ開放するのが問題とならないような使用環境であれば、上記のような構造で十分である。
本状態の場合、最大伸長の状態になり、且つ作動流体を更に送ろうとすると、圧力室3の圧力がリリーフ圧に達して、リリーフバルブが開放となり、圧力室3の作動流体がピストン内の貫通孔55を通って圧力室外部へ排出されるため、圧力室3の圧力がリリーフ圧以上になることはない。こうすることにより、ストローク伸長制限部材の伸長方向の肉厚を増大させる必要がなくなる。
このとき負荷検出体54は、当接する負荷抵抗体がないため、ピストン作用面から突出する。従ってリリーフバルブの弁体を弁座に押し付けることはできない。
前述の通りリリーフ圧は、ピストンの摺動抵抗で生ずる圧力という低圧レベルであるため、上記ストローク伸長制限部材の伸長を抑えることに対する強度は、リリーフ圧を考慮すればよいので、部材の肉厚を非常に薄くすることが可能となり、従ってシリンダ全長が短く薄型のシリンダにすることが可能となる。
図9は、図3に示す負荷抵抗体無の状態を更に説明するための油圧回路図を示す説明図であり、リリーフ圧はピストンの摺動抵抗で生ずるような低い圧力ではリリーフバルブが開放しない程度の低レベルの圧力に設定すればよい。
図3に示す状態では、貫通孔55はロッド部21の先端から外部へ排出しているが、図5に示すように圧力室3からみてピストンパッキン31の外側であれば、例えばピストン部22の側壁から作動流体を排出してもよい。
作動流体を外部へ開放するのが問題となる場合では、このようにリリーフバルブ5から排出した作動流体を回収する回路を設けるとよい。その際、排出した作動流体が逆流しないよう逆止弁等を設けることが好ましい。
上述した状態を有する本発明の流体圧アクチュエータの適用例としては、圧延機のロールチョックの保持手段としてのロールチョック固定装置として用いることが挙げられる。すなわち、圧延機内に挿入された圧延ロールの軸受け(ロールチョック)と圧延機ハウジングとのガタツキを固定するロールチョック固定装置として使用される。
ロールチョック固定装置は、ロール交換時はピストンが収縮し、圧延時にはピストンが伸長してロールチョックを固定することが必要である。したがって、本発明の流体圧アクチュエータの場合、ロールが挿入されている状態であれば、ロッド部の先端に必ずロールチョックがあるため、負荷検出体が当接してリリーフバルブが開放になることはなく、所定の荷重でロールチョックを固定することが可能である。
一方、ロールが挿入されていない状態(負荷抵抗体無の状態)で且つ最大伸長させる場合、例えば圧延機の異常時や保全時などでは、薄型の流体圧アクチュエータでも高圧にならずに安全である。このような、ロールが挿入されていない状態で最大伸長させるケースは頻度が少なく、例え起こったとしても、圧延機内に一時的に微量の難燃性作動流体が排出しても重大な問題とはならない。
従って本発明は、作動流体の排出がある程度許容される製鉄設備等では特に効果的である。
本発明の薄型流体圧アクチュエータであれば、ロールチョック固定に必要となる荷重に応じて、最大圧力を増大させるか、圧力室の受圧面積を増大させるか、シリンダの配置個数を増加させればよいため、所定の大荷重を得やすい。
大荷重にするために最大圧力を増大させると、圧延機の異常時や保全時などの負荷抵抗体無の時が従来では問題となったが、本発明では、負荷抵抗体無の時は低圧なリリーフ圧までしか圧力が増加しないため問題とならない。
本発明の流体圧アクチュエータの圧力の抜けた初期状態を示す断面図 本発明の流体圧アクチュエータの図1に示す状態よりスタートして、ピストンが伸長して最大ストロークになる前に、ロッド部が負荷抵抗体に接触した状態を示す断面図 本発明の流体圧アクチュエータの図1に示す状態よりスタートして、ピストンが伸長して、負荷抵抗体に接触せず最大ストロークまで伸長した状態を示す断面図 フランジ部に負荷抵抗体が接触しないような段付加工(逃げ)を設けた場合を示す説明図 ピストン部の側壁から作動流体を排出している一例を示す説明図 図1に示す状態の油圧回路図を示す説明図 図1に示す状態の油圧回路図を示す説明図であり、図6に示す負荷検出体により機械的にリリーフバルブの閉操作が可能となる構成の場合 図2に示す負荷抵抗体有の状態の油圧回路図を示す説明図 図3に示す負荷抵抗体無の状態の油圧回路図を示す説明図 油圧シリンダなどの往復型流体圧アクチュエータの複動形シリンダの一例を示す説明図 油圧シリンダなどの往復型アクチュエータの単動形シリンダの一例を示す説明図 特許文献1に示された薄型シリンダの断面図
符号の説明
1 シリンダ本体
12 底壁部
13 エンドプレート部
2 ピストン
21 ロッド部
22 ピストン部
23 フランジ部
3 圧力室
31 ピストンパッキン
32 作動流体給排ポート
33 作動流体給排通路
41 収縮スプリング
42 スプリング受けボルト
43 ストッパボルトのシャフト部
5 リリーフバルブ
51 弁体
52 弁座
53 圧力調整ネジ
54 負荷検出体
55 貫通孔
57 スプリング

Claims (3)

  1. 一端が開放し他端が閉塞した構造のシリンダ本体と、シリンダ本体内に摺動可能に配されるピストンと、シリンダ本体内でピストンとの間に構成される圧力室とを備えた流体圧アクチュエータにおいて、ピストンに、一端が圧力室に開口し他端が圧力室外部に開口した貫通孔を設け、該貫通孔に、スプリングによって閉止状態を保持する、作動流体のリリーフバルブを設け、さらに、ピストン作用面に働く負荷を検出して前記スプリングの力とは別の力でリリーフバルブの閉止状態を保持する負荷検出体をピストンに設けることを特徴とする流体圧アクチュエータ。
  2. 負荷検出体は、ピストン作用面に突出可能に埋め込まれ、リリーフバルブが開放されると突出し、非突出状態では該リリーフバルブを押圧することにより該リリーフバルブの閉止状態を保持することを特徴とする請求項1に記載の流体圧アクチュエータ。
  3. 請求項1または2に記載の流体圧アクチュエータを、圧延機のロールチョックの保持手段として用いることを特徴とするロールチョック固定装置。
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