JP4193443B2 - 殺菌剤および防腐剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アミド基含有グアニジン誘導体またはその塩を用いた防腐剤または殺菌剤、並びに、当該防腐剤および/または殺菌剤を用いた皮膚塗布用組成物、洗浄用組成物、抗菌性繊維集合体、微生物の殺菌方法、微生物の繁殖抑制方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ローション剤、乳剤、軟膏、化粧水、乳液、クリームといった化粧料、皮膚外用剤、ウエットティッシュ類、口腔用組成物等の水を含有する剤型の製品においては、製造時および使用時における細菌、かび等の微生物の混入による変質を防止するため、また口腔、皮膚、頭髪の細菌、微生物を殺菌するために種々の防腐剤または殺菌剤が使用されている。
【0003】
これらの製品に用いられる防腐剤および殺菌剤としては、たとえば、イソプロピルメチルフェノール、パラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、ヒノキチオール等のフェノール類、安息香酸およびその塩、サリチル酸およびその塩、デヒドロ酢酸およびその塩、ソルビン酸およびその塩等の酸類、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム等の第4級アンモニウム類、塩酸アルキルアミノエチルグリシン、塩化ステアリルヒドロキシエチルベタインナトリウム等の両性界面活性剤、感光素、ウンデシレン酸亜鉛、ビヒデン、ヨウ素等が挙げられる。
【0004】
しかしながら、上記の防腐剤または殺菌剤は、安全性の面から日本薬局方、化粧品原料基準、食品添加物公定書においてその配合量が規制されており、実際に有効な抗菌活性を示す量を配合できないことも多い。
【0005】
また、最近では安全性に関する社会的関心、天然志向の高まるなか、さまざまなアミノ酸誘導体の研究が行われている。天然のアミノ酸誘導体で、4級アンモニウム塩等と同様にカチオン系活性剤であるN−長鎖アシル塩基性アミノ酸誘導体およびその酸付加塩は、殺菌性洗浄剤として古くから知られており(特公昭51−5413号公報)、たとえばそれらの1種であるN−ココイル−L−アルギニンエチルエステル−DL−ピロリドンカルボン酸塩は、「CAE」の商品名で市販されており、優れた安全性を示し、また良好な防腐性または殺菌性を有する。
【0006】
しかしながら、N−長鎖アシル塩基性アミノ酸誘導体は、通常塩の形で使用され、水溶性であることから同誘導体酸塩は、分子内のエステル基が加水分解を受けることがあった。
【0007】
一方、N−長鎖アシル塩基性アミノ酸誘導体から加水分解部位であるエステル基を取り除いた構造であるアミノ基含有グアニジン誘導体またはその塩は、特開平2−243614号公報、特開平4−49221号公報、特開平4−49222号公報に記載されているように、毛髪に対し優れた吸着性を有しており、毛髪に対し柔軟性や保湿性、良好な仕上がり感を付与するため、汎用の4級アンモニウム塩と比較して優れた界面活性剤として利用されている。また、特開平6−321727号公報に開示されているように、アミノ基含有グアニジン誘導体またはその塩を皮膚外用剤として利用した場合、保湿効果に優れ、使用時ののびがよく、べとつかず滑らかな使用感が得られることが知られていた。
【0008】
しかしながら、上記のようにアミノ基含有グアニジン誘導体またはその塩は、毛髪化粧料、皮膚外用剤に感触改良剤として使用することは知られているものの、防腐剤または殺菌剤として利用、検討された例はなく、またアミノ基含有グアニジン誘導体またはその塩をウエットティッシュ類、口腔用組成物に利用した例は全く知られていないのが現状である。なお、本願明細書において、「殺菌剤」とは、微生物を殺菌する薬剤を意味し、「防腐剤」とは、微生物の繁殖を抑制する薬剤を意味する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、優れた抗菌活性を有するとともに、化学的に安定性の高い防腐剤および殺菌剤、ならびに当該防腐剤および/または殺菌剤を用いた皮膚塗布用組成物、洗浄用組成物、抗菌性繊維集合体、微生物の殺菌方法、微生物の繁殖抑制方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、特定のアミド基含有のグアニジン誘導体またはその塩が、優れた抗菌活性を有するとともに、高い化学的安定性を示すことを見出し、本発明に想到した。
【0011】
即ち、本発明は以下のとおりである。
【0012】
(1) 少なくとも、下記一般式(I)
【化7】
Figure 0004193443
(一般式(I)中、R1、R2は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基であり、同一でも異なっていても良い。R3は、炭素数1〜22の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基である。Aは、炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基またはアルケニレン基である。)
で表わされるアミド基含有グアニジン誘導体またはその塩を含有することを特徴とする殺菌剤。
【0013】
(2) 少なくとも、下記一般式(I)
【化8】
Figure 0004193443
(一般式(I)中、R1、R2は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基であり、同一でも異なっていても良い。R3は、炭素数1〜22の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基である。Aは、炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基またはアルケニレン基である。)
で表わされるアミド基含有グアニジン誘導体またはその塩を含有することを特徴とする防腐剤。
【0014】
(3) 上記(1)に記載の殺菌剤および/または上記(2)に記載の防腐剤を含有することを特徴とする皮膚塗布用組成物。
【0015】
(4) 上記(1)に記載の殺菌剤および/または上記(2)に記載の防腐剤を含有することを特徴とする洗浄用組成物。
【0016】
(5) 繊維集合体に、下記一般式(I)
【化9】
Figure 0004193443
(一般式(I)中、R1、R2は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基であり、同一でも異なっていても良い。R3は、炭素数1〜22の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基である。Aは、炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基またはアルケニレン基である。)
で表わされるアミド基含有グアニジン誘導体またはその塩を含有する組成物を含浸させたことを特徴とする抗菌性繊維集合体。
【0017】
(6) 繊維表面に下記一般式(I)
【化10】
Figure 0004193443
(一般式(I)中、R1、R2は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基であり、同一でも異なっていても良い。R3は、炭素数1〜22の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基である。Aは、炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基またはアルケニレン基である。)
で表わされるアミド基含有グアニジン誘導体またはその塩を担持させたことを特徴とする抗菌性繊維集合体。
【0018】
(7) 下記一般式(I)
【化11】
Figure 0004193443
(一般式(I)中、R1、R2は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基であり、同一でも異なっていても良い。R3は、炭素数1〜22の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基である。Aは、炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基またはアルケニレン基である。)
で表わされるアミド基含有グアニジン誘導体またはその塩を用いて微生物を殺菌する方法。
【0019】
(8) 下記一般式(I)
【化12】
Figure 0004193443
(一般式(I)中、R1、R2は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基であり、同一でも異なっていても良い。R3は、炭素数1〜22の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基である。Aは、炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基またはアルケニレン基である。)
で表わされるアミド基含有グアニジン誘導体またはその塩を用いて微生物の繁殖を抑制する方法。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の殺菌剤および防腐剤は、アミド基含有グアニジン誘導体を有効成分とするものである。また、本発明の皮膚塗布用組成物、洗浄用組成物、抗菌性繊維集合体は、本発明の殺菌剤および/または防腐剤を利用したものである。以下、本発明について、下記の順に詳細に説明する。
[I] アミド基含有グアニジン誘導体
[II] アミド基含有グアニジン誘導体を含有する殺菌剤および防腐剤
[III] 皮膚塗布用組成物
[IV] 洗浄用組成物
[V] 抗菌性繊維集合体
【0021】
[I] アミド基含有グアニジン誘導体
本発明に用いるアミド基含有グアニジン誘導体は、下記一般式(I)で表される。
【0022】
【化13】
Figure 0004193443
【0023】
上記一般式(I)において、R1、R2は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基を表す。R1、R2は、同一であっても、異なっていても良い。R1、R2として最も好ましいものは水素原子である。
【0024】
一般式(I)において、アシル基(R3CO)としては、炭素原子数1〜22の直鎖または分岐鎖の飽和または不飽和のアシル基が挙げられる。アシル基(R3CO)の具体例としては、酢酸、プロピオン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、リノール酸、リノレイン酸、オレイン酸、イソステアリン酸、2−エチルヘキサン酸、ヤシ油脂肪酸、牛脂油脂脂肪酸、硬化牛脂油脂肪酸等から誘導されるアシル基を挙げることができる。好ましいアシル基としては、カプロイル基、ラウロイル基、ミリスチル基、パルミトイル基、ステアロイル基、ベヘノイル基、ココイル基、硬化牛脂油脂肪酸アシル基等が挙げられ、さらに好ましくは、ラウロイル基、ミリスチル基、パルミトイル基、ステアロイル基が挙げられる。
【0025】
一般式(I)において、Aは、炭素数1〜10、好ましくは、2〜6の分岐鎖または直鎖のアルキレン基またはアルケニレン基である。Aの具体例としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基を挙げることができる。
【0026】
アミノ基含有グアニジン誘導体は、通常、塩の形で配合され、具体的には塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、グリコール酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、酸性アミノ酸塩、ピロリドンカルボン酸塩、脂肪酸塩、アシルアミノ酸塩等の有機酸塩などとして用いることができる。また、使用する無機酸、有機酸は、単一であっても2種類以上の酸の混合物であってもよい。
【0027】
本発明に用いるアミド基含有グアニジン誘導体またはその塩は、例えば、特開平6−312972号公報に開示されているように、ジアミンより誘導したモノアミドアミンを加温減圧処理、加温窒素バブリング処理、または二酸化炭素フリーの雰囲気下で保存後、シアナミド、S−メチルイソチオ尿素等でグアニジル化し、さらに混在する不純物を晶析等の手段により除去することより得ることができる。
【0028】
また、下記一般式(II)で表されるアミノ基含有グアニジン誘導体を脂肪酸ハライドまたは脂肪酸エステルと反応させることによっても製造可能である。
【0029】
【化14】
Figure 0004193443
(一般式(II)中、R1、R2は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖または分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基であり、同一でも異なっていても良い。Aは、炭素数1〜10の直鎖または分岐鎖のアルキレン基またはアルケニレン基である。)
【0030】
[II] アミド基含有グアニジン誘導体を含有する殺菌剤および防腐剤
一般式(I)で表されるアミド基含有グアニジン誘導体およびその塩は、各種微生物に対し優れた殺菌作用、防腐作用を有し、大腸菌、緑膿菌、黄色ブドウ球菌、虫歯菌、アクネ菌、カンジダ、黒コウジカビ、水虫菌、フケ菌、水カビ、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌のいずれに対しても殺菌作用、防腐作用を有する。アミド基含有グアニジン誘導体の有効成分含有量および施用量は、剤型や、施用の対象となる微生物の種類、それらの予想される発生時期および期間等の条件に応じて、広範囲に変えることができる。
【0031】
通常、一般式(I)で表されるアミド基含有グアニジン誘導体を殺菌剤、防腐剤として施用する際の濃度は、0.001〜10重量%である。しかしながら特別の場合は、これらの範囲を超えるか、または、下回ることも可能である。例えば他の殺菌剤、防腐剤と混合して施用し、共力効果が認められる場合には、さらに低薬量で使用できる。
【0032】
[III] 皮膚塗布用組成物
本発明の皮膚塗布用組成物は、一般式(I)で表されるアミド基含有グアニジン誘導体を殺菌剤、防腐剤として含有するものである。本発明の皮膚塗布用組成物としては、化粧水、乳液、クリーム類、メークアップ製品(アイシャドウ、白粉、クリーム、口紅)、香料、香水、コロン、芳香剤、消臭剤、防臭剤、マスキング剤、制汗剤、入浴剤、殺虫剤、その他の皮膚用化粧料;ヘアートニック、ヘアコンデイショナー、ヘアメイク、ヘアークリーム、ポマード、育毛料、その他毛髪用化粧料;防虫スプレー、塗り薬等の皮膚外用剤などを例示することができ、それらにアミド基含有グアニジン誘導体を適当量配合し、防腐性または殺菌性を付与して商品価値を高めることができる。
【0033】
本発明の皮膚塗布用組成物において、アミド基含有グアニジン誘導体の配合量は、目的とする製品によって適宜決定され、特に限定されないが、この好ましくは0.001〜10重量%であり、特に好ましくは0.01〜5重量%である。0.001重量%未満では本発明の効果が十分に発揮されない場合がある。
【0034】
本発明の皮膚塗布用組成物には、アミド基含有グアニジン誘導体またはその塩に加えて、本発明の効果を阻害しない範囲で、通常皮膚塗布用組成物に使用される各種添加物を任意の成分として添加することができる。例としては、界面活性剤、湿潤剤、シリコーン化合物、高分子物質(高分子化合物)、アルコール類、紫外線吸収剤、色素、顔料、ビタミン、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、抗炎症剤、pH調整剤、パール化剤、核酸、酵素、天然抽出物等の化粧品原料基準、化粧品種別配合成分規格、医薬部原料規格、日本薬局方、食品添加物公定書記載の原料等が挙げられる。また、一般式(I)で表されるアミド基含有グアニジン誘導体以外の防腐剤、殺菌剤を添加してもよい。
【0035】
界面活性剤の例としては、
1.アニオン界面活性剤
アルキル硫酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルカルボン酸塩、アルキルフェニルエーテルスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸およびその誘導体の塩、N−アシルサルコシンおよびその誘導体の塩、N−アシル−N−メチル−β−アラニン塩、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノ−エタノールアミド硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、高級脂肪酸塩、N−アシルグリシン塩、N−アシルアラニン塩等、
2.両性界面活性剤
カルボベタイン型両性界面活性剤、スルホベタイン型両性界面活性剤、ヒドロキシスルホベタイン型両性界面活性剤、アミドスルホベタイン型両性界面活性剤、ホスホベタイン型両性界面活性剤、イミダゾリン型両性界面活性剤、レシチン誘導体等、
3. ノニオン界面活性剤
プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルホルムアルデヒド縮合物、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンステロールおよびその誘導体、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラノリンおよびその誘導体、ポリオキシエチレンミツロウ誘導体、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アルカノールアミド、シュガーエステル類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油ピログルタミン酸エステル、ポリオキシエチレングリセリルピログルタミン酸エステル等、
4. カチオン界面活性剤
4級アンモニウム塩、アミドアミン類、N−アシルアルギニンエステル塩、N−[3−アルキルオキシ−2−ヒドロキシプロピル]−L−アルギニン塩等、が挙げられる。
なお、アニオン界面活性剤の塩としてはナトリウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、アルギニン塩、リジン塩等が挙げられ、これら各種の界面活性剤を添加することができる。
【0036】
湿潤剤の例としては、
1.多価アルコール
グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、イソプレングリコール、ポリエチレングリコール、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリン、デカグリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、エリスリトール等、
2.天然保湿因子(NMF)
プロリン、グリシン、アラニン、セリン、スレオニン、アルギニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、ロイシン、イソロイシン、バリンなどのアミノ酸類、ピロリドンカルボン酸またはピロリドンカルボン酸塩、乳酸または乳酸塩、尿素、グルコサミン、クレアチン、クエン酸塩等、
3.糖類、多糖類および多糖類誘導体
スクロース、ラクトース、トレハロース、天然オリゴ糖、ヒアルロン酸およびナトリウム塩、コンドロイチン硫酸等、
4.ポリアミノ酸
ポリグルタミン酸、ポリアスパラギン酸を含むポリアミノ酸およびその塩、その他、アミノ酸誘導体、大豆蛋白分解物、デオキシリボ核酸、グリシンベタイン、キチン、キトサン、脱アセチル化キチン等、
が挙げられる。
【0037】
シリコーン化合物の例としては、
1.エーテル変性シリコーン
メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリオキシプロピレン・メチルポリシロキサン共重合体およびポリ(オキシエチレン、オキシプロピレン)・メチルポリシロキサン共重合体等、
2.アミノ変性シリコーン
ステアロキシメチルポリシロキサン、ステアロキシトリメチルシラン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、オクタメチルポリシロキサン、デカメチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサン、メチルシクロポリシロキサンおよびドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン;メチルフェニルポリシロキサン、トリメチルシロキシケイ酸、アミノエチルアミノプロピルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体等、
3.その他
シラノール変性ポリシロキサン、アルコキシ変性ポリシロキサン、脂肪酸変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン、エポキシ変性ポリシロキサン、アルコキシ変性ポリシロキサンパーフルオロポリエーテル、ポリ酢酸ビニルジメチルポリシロキサン等、
が挙げられる。その他、これらの1種または2種以上を乳化したシリコーンエマルジョン等も使用可能である。
【0038】
高分子物質(高分子化合物)の例としては、
1.植物系多糖類高分子
グアーガム、ローカストビンガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、トラガカントガム、ペクチン、マンナン、デンプン、プルラン等、
2.微生物由来の多糖類系高分子
キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、カードラン、ヒアルロン酸等、
3.動物系の蛋白類
ゼラチン、カゼイン、アルブミン、コラーゲン等、
4.セルロース誘導体
メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシルメチルセルロースおよびその塩、メチルヒドロキシプロピルセルロース等、
5.デンプン誘導体
可溶性デンプン、カルボキシルデンプン、メチルデンプン等、
6.アルギン酸誘導体
アルギン酸プロピレングリコールエステル、アルギン酸塩等、
7.ビニル系誘導体
ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、酢酸ビニル・ビニルピロリドン共重合体、酢酸ビニル・クロトン酸共重合体、ビニルメチルエーテル・マレイン酸エチル共重合体、ビニルメチルエーテル・マレイン酸ブチル共重合体、クロトン酸・酢酸ビニル・ネオデカン酸ビニル共重合体、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体、イソブチレン・マレイン酸ナトリウム共重合体、N−メチルピロリドン、ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩、ビニルイミダゾリウムメトクロライド・ビニルピロリドン共重合体、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン・スチレン共重合体、ビニルピロリドン・ヘキサデセン共重合体、スチレン・ビニルピロリドン共重合体、エイコセン・ビニルピロリドン共重合体、カルボキシビニルポリマー等、
8.(メタ)アクリル酸系誘導体
アクリル酸アルキル共重合体、ポリアクリル酸およびその塩(ナトリウム、カリウム、アンモニウム、トリエタノールアミン、アルギニン、リジン等)、ポリアクリル酸アルキル、アクリル酸アルキル共重合体、アクリル酸アミド・スチレン共重合体、アクリル酸アルキル・スチレン共重合体、アクリル酸オクチルアミド・アクリル酸エステル共重合体およびその塩、アクリル酸オクチルアミド・アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体、アクリル樹脂アルカノールアミン、アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体、アクリル酸アルキルエステル・メタクリル酸アルキルエステル・ジアセトン・アセトンアクリルアミド・メタクリル酸共重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体等、メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸メトキシポリエチレングリコール共重合体、メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、
9.カチオン化セルロース
塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(ラウリルジメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース等、
10.カチオン化グアーガム
塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]グアーガム等、
11.その他
カルボキシメチルデキストランおよびその塩、エポキシ樹脂イソステアリン酸エステル、ポリアミドエピクロルヒドリン樹脂、ビスフェノールエポキシ樹脂脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール・エピクロルヒドルン・ヤシ油アルキルアミン・ジプロピレントリアミン縮合物、パーフルオロポリエーテル等、
が挙げられる。
【0039】
アルコールの例としては、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、オレイルアルコール、ミリスチルアルコール等の高級アルコール、エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール等が挙げられる。
【0040】
紫外線吸収剤の例としては、ベンゾフェノン誘導体、パラアミノ安息香酸誘導体、メトキシ桂皮酸誘導体、サルチル酸誘導体、ウロカニン酸およびその誘導体、4−tert−ブチル−4'−メトキシジベンゾイルメタン、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、アントラニル酸メチル等が挙げられる。
【0041】
色素の例としては、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、青色404号、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号、青色1号等の色素が挙げられる。
【0042】
顔料の例としては、β−カロチン、カルサミン、コチニール等の天然色素、マイカ、タルク、カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、群青、紺青、カーボンブラック、酸化チタン、酸化亜鉛、雲母チタン、魚鱗箔、オキシ塩化ビスマス、窒化ホウ素、ポトクロミック顔料、合成フッ素金雲母、鉄含有合成フッ素金雲母、微粒子複合粉体等の無機顔料が挙げられる。
【0043】
ビタミンの例としては、栄養剤として用いられるビタミンA、B1、B2、B6およびその誘導体、美白剤としても用いられるビタミンCおよびその誘導体、血管拡張剤として用いられるビタミンEおよびその誘導体等が挙げられる。
【0044】
酸化防止剤の例としては、トコフェノール類、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)等が挙げられる。
【0045】
金属イオン封鎖剤の例としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)ナトリウム塩、リン酸、クエン酸、コハク酸、グルコン酸、ポリリン酸、メタリン酸ナトリウム等が挙げられる。
【0046】
一般式(I)で表されるアミド基含有グアニジン誘導体以外の防腐剤、殺菌剤の例としては、安息香酸、安息香酸ナトリウム、イソプロピルメチルフェノール、ウンデシレン酸亜鉛、ウンデシレンモノエタノールアミド、塩化亜鉛、塩化ベンザルコニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、塩酸クロルヘキシジン、O−フェニルフェノール、感光素101号、感光素201号、グルコン酸クロルヘキシジン、クレゾール、クロラミンT、クロルキシレノール、クロルクレゾール、クロルフェネシン、クロロブタノール、サリチル酸、サリチル酸ナトリウム、臭化アルキルイソキノリニウム、臭化ドミフェン、ソルビン酸および塩類、チモール、チラム、デヒドロ酢酸およびナトリウム、トリクロロカルバニリド、p−オキシ安息香酸エステル、クロロフェノール、ハロカルバン、フェノール、ヘキサクロロフェン、レゾルシン、トリクロサン、塩化ベンゼトニウム等が挙げられる。
【0047】
抗炎症剤としては、β−グリチルレチン酸、グリチルリチン酸誘導体、アラントイン、アズレン、ε−アミノカプロン酸、ヒドロコルチゾン、ヒノキチオール等が挙げられる。
【0048】
その他、美白用薬剤としてアルブチン、コウジ酸、育毛性薬剤としてセンブリエキス、セファランチン、γ−オリザノール、トウガラシチンキ、ショウキョウチンキ、ニコチン酸ベンジルエステル、女性ホルモン剤として、エストラジオール、エチニルエストラジオール、毛根賦活剤としてパントテン酸およびその誘導体、プラセンタエキス、アラントイン、感光素301等が挙げられる。
【0049】
また、肌荒れ防止用薬剤として、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、アラントインヒドロキシアルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、スルホ石炭酸亜鉛、タンニン酸、清涼化剤としてメントール、カンフル等が挙げられる。
【0050】
更に抗ヒスタミン剤として塩酸ジフェンヒドラミン、マレイン酸クロルフェラミン、角質剥離・溶解剤として、イオウ、サルチル酸、レゾルシン等がある。
【0051】
天然物由来の薬剤としてハマメリス、オドリコ草、白樺、ダイオウ、甘草、黄連、シコン、西洋ノコギリ草、アロエ、カミツレ、ユーカリ油などの精製油、ニンジンエキス、アロエ、シコン、リリー、ヘチマ、マロニエ、オオバク、ベニハナ等が挙げられる。
【0052】
その他、加水分解蛋白コラーゲン、加水分解シルク等の加水分解蛋白、吸血性昆虫(蚊、シラミ、ノミ、ダニ等)の忌避成分として、ジメチルフタレート、2−エチル−1、3−ヘキサンジオール、ビスブチレンテトラヒドロフルフラール、N、N−ジエチル−m−トルアミド等が挙げられる。
【0053】
なお、皮膚塗布用組成物としては、その剤型には特別の制限がなく、乳化系、溶液系、可溶化系、粉末分散系、水−油二層系、水−油−粉末三層系等、どのような剤型であっても構わない。
【0054】
[IV] 洗浄用組成物
次に本発明の洗浄用組成物について詳述する。本発明の洗浄用組成物は、一般式(I)で表されるアミド基含有グアニジン誘導体を殺菌剤、防腐剤として含有するものである。本発明の洗浄用組成物としては、たとえば、粉歯磨、練歯磨、洗口剤(液体歯磨き、マウスウォッシュ、リンス)、その他の口腔用洗浄料;シャンプー、リンス、その他の毛髪用洗浄料;ボデイーソープ、洗顔剤、化粧料洗剤、石鹸、その他の皮膚洗浄料;皿洗い洗剤、洗濯用洗剤、ソフナー、消毒用洗剤、防臭洗剤、ファーニチアケア、漂白剤などの洗浄料を例示することができ、それらにアミド基含有グアニジン誘導体の防腐性または殺菌性を付与するために適当量を配合し、商品価値を高めることができる。特に、口腔用組成物においては、口腔内に対しなんらかの効能、効果を持たせて製品化がなされることが多く、その代表的な効能、効果の一つに口腔内細菌に対する殺菌作用があり、一般式(I)で表されるアミド基含有グアニジン誘導体を口腔内細菌に対する防腐剤または殺菌剤として使用できる。
【0055】
本発明の洗浄用組成物において、一般式(I)で表されるアミド基含有グアニジン誘導体の配合量は、目的とする製品によって適宜決定され、特に限定されないが、好ましくは0.001〜10重量%であり、特に好ましくは0.01〜5重量%である。0.001重量%未満では本発明の効果が十分に発揮されない場合がある。
【0056】
本発明の洗浄用組成物には、一般式(I)で表されるアミド基含有グアニジン誘導体またはその塩に加えて、本発明の効果を阻害しない範囲で、通常洗浄用組成物に使用される各種添加物を任意の成分として添加することができる。例としては、一般式(I)で表されるアミド基含有グアニジン誘導体以外の殺菌剤または防腐剤、キレート剤、界面活性剤、香料、甘味料、粘結剤、湿潤剤、研磨剤、pH調整剤、その他の薬効成分などを配合することができる。
【0057】
一般式(I)で表されるアミド基含有グアニジン誘導体以外の殺菌剤または防腐剤の例としては、パラオキシ安息香酸とパラオキシ安息香酸エステル(例;パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル);塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウムの他;パラオキシ安息香酸メチルナトリウム、パラオキシ安息香酸ベンジル、パラフェノールスルホン酸およびその塩(例;パラフェノールスルホン酸ナトリウム)、フェノール、パラクロロフェノール、パラクロロメタクレゾール、パラクロロメタキシレノール、ジクロロキシレノール;イソプロピルメチルフェノール、レゾルシン、レゾルシンモノアセテート、オルトフェニルフェノール;チオビスクロロフェノール、オルトフェノールナトリウム、ナトリウムフェノキシド、クロロフェネシン、フェノキシエタノール、チモール、クロロチモール;ピロガロール、クレゾール、ヒノキチオールおよびヒドロキシベンゾサチオール等のフェノール類;安息香酸およびその塩類、サリチル酸およびその塩類;デヒドロ酢酸およびその塩類、ソルビン酸およびその塩類、硼酸などの酸類;ヘキサクロロフェノン、2,4,4'−トリクロロ−2'−ハイドロキシジフェニルエーテル等のハロゲン化ビスフェノール、3,4,4'−トリクロロカルバアニリド、3−トリフルオロメチル−4,4'−ジクロロカルバニリド、ウンデシレン酸モノエタノールアミド、クロロアセタミド等のアミド類;臭化ドミフェン、臭化アルキルイソキノリニウム、臭化アルキルトリメチルアンモニウム類;セチルトリメチルアンモニウムサッカリン、塩化メチルベンゼトニウム、塩化ラウリルピリジニウム、塩化ラウリルコラミノホルムルメチルピリジニウム、塩化デカニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム;塩化ベンゼトニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム等の4級アンモニウム化合物;ラウリルジ(アミノエチル)グリシン、ラウリルアミノエチルグリシン、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン等の両イオン性化合物;クロロヘキシジン、ジイセチオン酸ジブロモプロパミジン;グルコン酸クロロヘキシジン;フェニルエチルアルコール、ベンジルアルコール、ジクロロベンジルアルコール、グルタルジアルデヒド、クロラミンT、ジンクピリチオン、ピリチオンナトリウム、フルフラール、プラトリン、ピオニン、ルミネキス、ヨウ化パラジメチルアミノスチリルヘプチルメチルチアゾニウム;5−ブロモ-5-ニトロ−1,3−ジオキサン;テトラメチルチウラムジサルファイド、1−ハイドロキシピリジン−2−チオン、イミダゾイルウレア化合物、N−トリクロロメチル・メルカプト−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシイミド、塩化リゾチウム、クロロブタノール、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、6−アセトキシ−2,4−ジメチル−m−ジオキサン、ピロ炭酸ジエチル、エチレンオキサイド、β-プロピオラクトンを挙げることができ、これらは単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0058】
キレート剤としては、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸塩、エデト酸2ナトリウム、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、ポリリン酸ナトリウム、アラニン、クエン酸ナトリウム等を挙げることができる。
【0059】
界面活性剤としては、[III]皮膚塗布用組成物で例示した界面活性剤と同じものを使用可能である。
【0060】
さらに、香料としては、例えば、メントール、カルボン、アネトール、オイゲノール、サリチル酸メチル、リモネン、オシメン、n−デシルアルコール、シトロネール、α−テルピネオール、メチルアセタート、シトロネニルアセタート、メチルオイゲノール、シネオール、リナロール、エチルリナロール、ワニリン、チモール、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、珪皮油、シソ油、冬緑油、丁子油、ユーカリ油などが挙げられ、これらは単独または2種以上を組み合わせて、使用することができる。
【0061】
また、甘味剤としては、例えば、サッカリンナトリウム、アセスルファームカリウム、ステビオサイド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、グリチルリチン、ペリラルチン、タウマチン、アスパラチルフェニルアラニルメチルエステル、p−メトキシシンナミックアルデヒドなどが挙げられ、これらは単独または2種以上を組み合わせて、使用することができる。
【0062】
粘結剤としては、例えば、カラゲナン、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、アルギン酸ナトリウムなどのアルカリ金属アルギネート、キサンタンガム、トラガカントガム、アラビアガムなどのガム類、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウムなどの合成粘結剤、シリカゲル、アルミニウムシリカゲル、ビーガムなどの無機粘結剤などが挙げられ、これらは単独または2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0063】
湿潤剤としては、例えば、ソルビット、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、キシリット、マルチット、ラクチットなどが挙げられ、これらは単独または2種以上を組み合わせて配合することができる。
【0064】
研磨剤として、例えば、第二リン酸カルシウム・二水和物および無水物、第一リン酸カルシウム、第三リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、不溶性メタリン酸ナトリウム、第三リン酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ポリメタクリル酸メチルおよび合成樹脂などが挙げられ、これらは単独または2種以上を組み合わせて配合することができる。
【0065】
さらに、口腔用組成物として用いる場合、薬効成分として、酢酸dl-α-トコフェロール、コハク酸トコフェロール、またはニコチン酸トコフェロールなどのビタミンE類、トリクロサンなどの非イオン性殺菌剤、ドデシルジアミノエチルグリシンなどの両性殺菌剤、デキストラナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、ムタナーゼ、リゾチーム、溶菌酵素(リテックエンザイム)などの酵素、モノフルオロリン酸ナトリウム、モノフルオロリン酸カリウムなどのアルカリ金属モノフルオロホスフェート、フッ化ナトリウム、フッ化第一錫などのフッ化物、トラネキサム酸やイプシロンアミノカプロン酸、アルミニウムクロルヒドロキシルアラントイン、ジヒドロコレステロール、グリチルリチン塩類、グリチルレチン酸、グリセロホスフェート、クロロフィル、塩化ナトリウム、カロペプタイド、水溶性無機リン酸化合物などを単独または2種以上を組み合わせて配合することができる。
【0066】
なお、洗浄用組成物としては、その剤型には特別の制限がなく、乳化系、溶液系、可溶化系、粉末分散系、水−油二層系、水−油−粉末三層系等、どのような剤型であっても構わない。
【0067】
[V] 抗菌性繊維集合体
次に本発明の抗菌性繊維集合体について説明する。本発明の抗菌性繊維集合体は、繊維集合体に一般式(I)で表わされるアミド基含有グアニジン誘導体またはその塩を含有する薬液を含浸させたウエットタイプのものと、繊維表面に一般式(I)で表わされるアミド基含有グアニジン誘導体またはその塩を担持させたドライタイプのものに大別できる。以下、
(i)ウエットタイプの抗菌性繊維集合体
(ii)ドライタイプの抗菌性繊維集合体
に分けて説明する。
【0068】
(i)ウエットタイプの抗菌性繊維集合体
ウエットタイプの抗菌性繊維集合体としては、一般式(I)で表わされるアミド基含有グアニジン誘導体またはその塩を含有する薬液を含浸させたのち、プラスチックフィルムで包装密閉したり、容器中に収納して、使用時に取り出して手などを拭うウエットティッシュ類などが挙げられる。ウエットティッシュ類は、湿潤状態で貯蔵されるために細菌類が繁殖しやすいため、一般的に防腐剤また殺菌剤を添加することにより、細菌類の繁殖を防いでいる。
【0069】
ウエットティッシュ類に使用する繊維集合体は、繊維の織布、不織布のように繊維が集合して所定の形態を形成しているものである。具体的には、レーヨン、セルロース繊維の不織布である紙、綿繊維の集合であるコットン綿、パルプからできた紙、絹糸からできた絹集合体などを挙げることができる。
【0070】
本発明のウエットタイプの抗菌性繊維集合体に用いる薬液におけるアミド基含有グアニジン誘導体の配合量は、特に限定されないが、好ましくは0.001〜10重量%であり、特に好ましくは0.01〜5重量%である。0.001重量%未満では本発明の効果が十分に発揮されない場合がある。
【0071】
本発明のウエットタイプの抗菌性繊維集合体に用いる薬液には、アミド基含有グアニジン誘導体またはその塩に加えて、本発明の効果を阻害しない範囲で、通常ウェットティッシュ等に使用される各種添加物を任意の成分として添加することができる。例としては、界面活性剤、湿潤剤、アルコール類の他、一般式(I)で表されるアミド基含有グアニジン誘導体以外の防腐剤、殺菌剤を添加してもよい。これら他の添加物の具体例は、[III]皮膚塗布用組成物で例示したものと同じものを使用可能である。これらのほかにも抗炎症剤、香料、消臭剤などを配合することができる。
【0072】
(ii)ドライタイプの抗菌性繊維集合体
ドライタイプの抗菌性繊維集合体とは、繊維表面に一般式(I)で表わされるアミド基含有グアニジン誘導体またはその塩を担持させた繊維集合体であり、例えば繊維集合体に一般式(I)で表わされるアミド基含有グアニジン誘導体またはその塩を含有する薬液を含浸させた後、乾燥させたものや、粉体状のアミド基含有グアニジン誘導体を熱可塑性樹脂からなる繊維表面に吹きつけた後、加熱・加圧等してアミド基含有グアニジン誘導体の粉末を繊維表面に固着したものなどが挙げられる。このようなドライタイプの抗菌性繊維集合体は、例えばエアコンのエアフィルターなどに用いることができ、エアフィルターに細菌類が繁殖するのを抑制・防止することができる。
【0073】
本発明のドライタイプの抗菌性繊維集合体に担持させるアミド基含有グアニジン誘導体の担持量は、特に限定されないが、0.1〜100g/1m2である。
【0074】
ドライタイプの抗菌性繊維集合体に使用する繊維集合体は、ウエットタイプの抗菌性繊維集合体で説明したものと同じものを使用可能である。
【0075】
【実施例】
以下、比較例および実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
【0076】
実施例1、比較例1
(1)アミド基含有グアニジン誘導体の合成
4-アミノブチルグアニジン硫酸塩 52.7g(0.23mol)に水180g、2-プロパノール110gを加え、27%水酸化ナトリウム水溶液にて系のpHを11.0に、温度を10℃に調整した。系にラウロイルクロライド50.3g(0.23mol)を35分かけて滴下した。この際、系の温度を8〜12℃に、pHを27%水酸化ナトリウム水溶液にて10.9〜11.0に保持した。滴下終了後、さらに35分かけ反応を熟成させた。反応終了後、反応系を50℃に調整し、得られたオイル層に27%水酸化ナトリウム水溶液を加えpHを14.0に調整し、その後室温まで冷却した。析出した固体をろ取し、さらに水洗後、乾燥した。反応生成物の1H-NMR、ESI-Mass、高速液体クロマトグラフィー、イオンクロマトグラフィーの同定の結果から、4-グアニジノブチルドデカンアミドであることを確認した。
【0077】
淡黄色固体、65.8g(収率 92%)
1H-NMR(CD3OD):σ = 0.90(3H, t), 1.28-1.38(18H, m), 1.57(6H, m), 2.17(2H, t),
3.19(4H, m)
ESI-Mass: 313(MH+)
高速液体クロマトグラフィー (カラム: YMC-Pack ODS-AM AM-312, S-5um, 120A, 150*6.0mm、カラム温度:40℃、溶離液:30mMリン酸バッファー(pH3.0) / メタノール = 25/75、流量:1.0ml/min、検出:UV210nm)にてピークを確認。
イオンクロマトグラフィー(カラム: Ion pac AS-11 HC 2mm (Dionex)、ガードカラム: Ion pac AG-11 HC 2mm (Dionex)、カラム温度:室温、溶離液:NaOH水溶液 1.5mM (0min) → 30mM(20min)、流量:0.38ml/min、再生液:5mM H2SO4約3mL/min、検出:伝導度)にて残留硫酸量0.1%を確認した。
【0078】
なお、実施例で用いた他のアシル鎖長のアミド基含有グアニジン誘導体も同様の方法にて製造した。
【0079】
(2)抗菌活性評価
アミド基含有グアニジン誘導体の塩である4−グアニジノブチルドデカンアミド塩酸塩(LAG・HCL)およびN−長鎖アシル塩基性アミノ酸誘導体であるN−ココイル−L−アルギニンエチルエステル−DL−ピロリドンカルボン酸塩の試験菌の育成が完全に阻止される阻止濃度(MIC)を測定した。
【0080】
試験菌としては、大腸菌(Escherichia coli ATCC8739)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa ATCC9027)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus ATCC6538)、虫歯菌(Streptococcus mutans ATCC35275)、アクネ菌(Propionibacterium acnes ATCC6919)、カンジダ(Candidaalbicans ATCC10231)、黒コウジカビ(Aspergillus niger ATCC16404)、水虫菌(Trichophyton mentagrophytes ATCC11480)、フケ菌(Malassezia furfur ATCC14521)を用いた。
【0081】
試験菌液の調整は、E coli、P. aeruginosa、S. aureus、 S. mutans については、感受性ブイヨン培地で35℃、20時間前培養したものを試験菌液とした。P. acnesについては、GAM寒天培地で35℃、20時間嫌気培養したのち、白金耳でかきとって滅菌生理食塩水に懸濁させ、約108個/mlに調製したものを試験菌液とした。C. albicansについてはポテトデキストロース寒天培地で25℃、48時間培養したのち、白金耳でかきとって減菌生理食塩水に懸濁させ、約106個/mlに調製したものを試験菌液とした。A. nigerについては、ポテトデキストロース寒天培地で25℃、7日間培養したのち、白金耳でかきとって減菌生理食境水に懸濁させ、減菌ガーゼで遠過して約106個/mlに調製したものを試験菌液とした。T. mentagrophytesについては、サブロー寒天培地で25℃、7日間培養したのち、白金耳で胞子および菌糸をかきとって減菌生理食塩水に懸濁させ、ホモジナイザ一で粉砕して約106個/mlに調製したものを試験菌液とした。M. furfurについては、YMO寒天培地で25℃、7日間前培養した試験菌を、減菌リン酸緩衝生理食塩水に懸濁し、約106個/mlに調整したものを試験菌液とした。
【0082】
抗菌活性試験試料として4−グアニジノブチルドデカンアミド塩酸塩(LAG・HCL)は、エチレングリコールに溶解して2%液を母液とし、その後水希釈したものを用いた。N−ココイル-L-アルギニンエチルエステル−DL−ピロリドンカルボン酸塩については水に溶解し、被験物質を調整した。微生物の生育しない最小発育阻止濃度(μg/ml)を求めた。
【0083】
また、各試験菌に応じて、下記記載の寒天培地を用いた。寒天培地(19ml)を一旦溶解してから、50℃に保温し、これに寒天培地中で目的の濃度になるよう希釈液1mlを加え、よく混和して平板に固めた。
【0084】
その後、試験菌液を、白金耳で採取し、抗菌剤添加寒天平板上に約1cmの長さで画線する。それぞれを以下所定の温度、時間で培養した。
【表1】
Figure 0004193443
【0085】
以下に4−グアニジノブチルドデカンアミド塩酸塩(LAG・HCL)およびN−ココイル−L−アルギニンエチルエステル−DL−ピロリドンカルボン酸塩(CAE)について最小発育阻止濃度(μg/ml)を示す。
【0086】
【表2】
Figure 0004193443
【0087】
上記表2に示すように4−グアニジノブチルドデカンアミド塩酸塩(LAG・HCl)およびN−ココイル−L−アルギニンエチルエステル−DL−ピロリドンカルボン酸塩(CAE)は、ともに全ての試験菌に対して良好な抗菌活性を有していることを確認した。
【0088】
前記のとおり、アミド基含有グアニジン誘導体は、N−ココイル−L−アルギニンエチルエステル−DL−ピロリドンカルボン酸塩(CAE)とほぼ同等の優れた抗菌活性を有することが分かる。
【0089】
(3)化学的安定性評価
4−グアニジノブチルドデカンアミド塩酸塩(LAG・HCl)の化学的安定性を評価するため、4−グアニジノブチルドデカンアミド塩酸塩(LAG・HCl)0.0497gを水50mlに溶解させた後、50℃で2週間保存した。2週間保存後、サンプルをHPLCで分析し、保存前のサンプルのHPLCデータと比較してみたところ、保存後新たなピークは観察されず、ピーク面積にも変化が見られないことから、4−グアニジノブチルドデカンアミド塩酸塩(LAG・HCl)は水溶液中で高い安定性を示すことが分かった。
【0090】
これは、4−グアニジノブチルドデカンアミド塩酸塩(LAG・HCl)が、CAEのようなN−長鎖アシル塩基性アミノ酸誘導体と違い分子内に加水分解を受ける可能性のあるエステル基を持たないことに起因しているためと考えられる。
【0091】
実施例2〜5
アミド基含有グアニジン誘導体の塩である、4-グアニジノブチルデカンアミド酢酸塩(DAG・AcOH)、4-グアニジノブチルドデカンアミド酢酸塩(LAG・AcOH)、4-グアニジノブチルミリスチルアミド酢酸塩(MAG・AcOH)、4-グアニジノブチルパルミチルアミド酢酸塩(PAG・AcOH)の試験菌の育成が完全に阻止される阻止濃度(MIC)を測定した。
【0092】
試験菌としては、大腸菌(Escherichia coli ATCC8739)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa ATCC9027)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureusATCC6538)、虫歯菌(Streptococcus mutans ATCC35275)、アクネ菌(Propionibacterium acnes ATCC6919)、カンジダ(Candida albicans ATCC10231)、黒コウジカビ(Aspergillus niger ATCC16404)、水虫菌(Trichophyton mentagrophytes ATCC11480)、フケ菌(Malassezia furfur ATCC14521)、メシチリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、水カビ(Cladosporium cladosporioides IFO6348)を用いた。
【0093】
試験菌液の調製は、Escherichia coli、Pseudomonas aeruginosa、Staphylococcus aureus、Streptococcus mutans、Propionibacterium acnes、Candida albicans、Aspergillus niger、Trichophyton mentagrophytes、Malassezia furfurについては実施例1記載のとおり調製を行った。
【0094】
MRSAは、感受性ブイヨン培地で35℃、48時間前培養したものを試験菌液とした。Cladosporium cladosporioidesについては、ポテトデキストロース寒天培地で25℃、5日間培養したのち、白金耳でかきとって減菌生理食境水に懸濁させ、減菌ガーゼで遠過して約106個/mlに調製したものを試験菌液とした。
【0095】
抗菌活性試験試料としていずれの検体とも、水希釈系列を調製し、微生物の生育しない最小発育阻止濃度(μg/ml)を求めた。
【0096】
また、MRSA、Cladosporium cladosporioidesは下記記載の寒天培地を用いた。他の菌体に関しては、前記の通りの寒天培地を用いた。寒天培地(19ml)を一旦溶解してから、50℃に保温し、これに寒天培地中で目的の濃度になるよう希釈液1mlを加え、よく混和して平板に固めた。その後、試験菌液を、白金耳で採取し、抗菌剤添加寒天平板上に約1cmの長さで画線した。それぞれを以下所定の温度、時間で培養した。
【表3】
Figure 0004193443
【0097】
以下に4-グアニジノブチルデカンアミド酢酸塩(DAG・AcOH)、4-グアニジノブチルドデカンアミド酢酸塩(LAG・AcOH)、4-グアニジノブチルアミド酢酸塩(MAG・AcOH)、4-グアニジノブチルパルミチルアミド酢酸塩(PAG・AcOH)について最小発育阻止濃度(ug/ml)を示す。
【表4】
Figure 0004193443
【0098】
上表に示すように4-グアニジノブチルデカンアミド酢酸塩(DAG・AcOH)、4-グアニジノブチルドデカンアミド酢酸塩(LAG・AcOH)、4-グアニジノブチルミリスチルアミド酢酸塩(MAG・AcOH)、4-グアニジノブチルパルミチルアミド酢酸塩(PAG・AcOH)はいずれも試験菌に対して良好な抗菌活性を有していることを確認した。特に4-グアニジノブチルドデカンアミド酢酸塩(LAG・AcOH)が最も良好な抗菌活性を有していることを確認した。
【0099】
実施例6、7
下記表5の組成(組成純分重量%表示、総量100%)の抗菌化粧水を調製した。得られた抗菌化粧水を使用したところ、良好な使用感が得られた。
【0100】
【表5】
Figure 0004193443
【0101】
実施例8〜10
下記表6の組成(組成純分重量%表示、総量100%)の抗菌乳液を調製した。得られた抗菌乳液を使用したところ、良好な使用感が得られた。
【0102】
【表6】
Figure 0004193443
【0103】
実施例11、12
下記表7の組成(組成純分重量%表示、総量100%)の抗菌クリームを調製した。得られた抗菌クリームを使用したところ、良好な使用感が得られた。
【0104】
【表7】
Figure 0004193443
【0105】
実施例13〜15
下記表8の組成(組成純分重量%表示、総量100%)の抗菌リンスを調製した。得られた抗菌リンスを使用したところ、良好な使用感が得られた。
【0106】
【表8】
Figure 0004193443
【0107】
実施例16〜20
下記表9の組成(組成純分重量%表示、総量100%)の薬液をセルロース繊維不織布に含浸させてウエットティッシュを作製した。得られたウエットティッシュを使用したところ、良好な使用感が得られた。
【0108】
【表9】
Figure 0004193443
【0109】
実施例21、22
下記表10の組成(組成純分重量%表示、総量100%)の薬液をレーヨン不織布に含浸させてウエットシートを作製した。得られたウエットシートを使用したところ、良好な使用感が得られた。
【0110】
【表10】
Figure 0004193443
【0111】
実施例23〜25
下記表11の組成(組成純分重量%表示、総量100%)の薬液をレーヨン不織布に含浸させてウエットティッシュを作製した。得られたウエットティッシュを使用したところ、良好な使用感が得られた。
【0112】
【表11】
Figure 0004193443
【0113】
実施例26、27
下記表12の組成(組成純分重量%表示、総量100%)の薬液をセルロース繊維不織布に含浸させてウエットティッシュを作製した。得られたウエットティッシュを使用したところ、良好な使用感が得られた。
【0114】
【表12】
Figure 0004193443
【0115】
実施例28〜31
下記表13の組成(組成純分重量%表示、総量100%)の練り歯磨きを調整した。得られた練り歯磨きを使用したところ、良好な使用感が得られた。
【0116】
【表13】
Figure 0004193443
【0117】
実施例32〜35
下記表14の組成(組成純分重量%表示、総量100%)の透明タイプの練り歯磨きを調整した。得られた練り歯磨きを使用したところ、良好な使用感が得られた。
【0118】
【表14】
Figure 0004193443
【0119】
実施例36〜39
下記表15の組成(組成純分重量%表示、総量100%)の液状歯磨きを調整した。得られた液状歯磨きを使用したところ、良好な使用感が得られた。
【0120】
【表15】
Figure 0004193443
【0121】
実施例40〜42
下記表16の組成(組成純分重量%表示、総量100%)の液状歯磨きを調整した。得られた液状歯磨きを使用したところ、良好な使用感が得られた。
【0122】
【表16】
Figure 0004193443
【0123】
実施例43〜45
下記表17の組成(組成純分重量%表示、総量100%)の原液タイプの洗口剤を調整した。得られた洗口剤を原液のまま使用したところ、良好な使用感が得られた。
【0124】
【表17】
Figure 0004193443
【0125】
実施例46、47
下記表18の組成(組成純分重量%表示、総量100%)の濃縮タイプの洗口剤を調整した。得られた洗口剤を希釈して使用したところ、良好な使用感が得られた。
【0126】
【表18】
Figure 0004193443
【0127】
実施例48、49
下記表19の組成(組成純分重量%表示、総量100%)の液状タイプの口中清涼剤を調整した。得られた口中清涼剤を使用したところ、良好な使用感が得られた。
【0128】
【表19】
Figure 0004193443
【0129】
実施例50〜54
下記表20の組成(組成純分重量%表示、総量100%)のマウスウオッシュを調整した。得られたマウスウオッシュを使用したところ、良好な使用感が得られた。
【0130】
【表20】
Figure 0004193443
【0131】
【発明の効果】
本発明に用いるアミド基含有グアニジン誘導体またはその塩は、各種微生物に対し優れた抗菌活性を有するとともに、化学的に安定性が高いため、皮膚塗布用組成物、洗浄用組成物、抗菌性繊維集合体用等の殺菌剤、防腐剤として極めて有用である。

Claims (8)

  1. 少なくとも、下記一般式(I)
    Figure 0004193443
    (一般式(I)中、R1、R2は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基であり、同一でも異なっていても良い。R3は、炭素数11〜13の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基である。Aは、炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基またはアルケニレン基である。)
    で表わされるアミド基含有グアニジン誘導体またはその塩を含有することを特徴とする殺菌剤。
  2. 少なくとも、下記一般式(I)
    Figure 0004193443
    (一般式(I)中、R1、R2は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基であり、同一でも異なっていても良い。R3は、炭素数11〜13の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基である。Aは、炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基またはアルケニレン基である。)
    で表わされるアミド基含有グアニジン誘導体またはその塩を含有することを特徴とする防腐剤。
  3. 4−グアニジノブチルドデカンアミドおよび4−グアニジノブチルミリスチルアミドからなる群より選ばれる少なくとも1種のアミド基含有グアニジン誘導体またはその塩を含有することを特徴とする殺菌剤。
  4. 4−グアニジノブチルドデカンアミドおよび4−グアニジノブチルミリスチルアミドからなる群より選ばれる少なくとも1種のアミド基含有グアニジン誘導体またはその塩を含有することを特徴とする防腐剤。
  5. 繊維集合体に、下記一般式(I)
    Figure 0004193443
    (一般式(I)中、R1、R2は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基であり、同一でも異なっていても良い。R3は、炭素数11〜13の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基である。Aは、炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基またはアルケニレン基である。)
    で表わされるアミド基含有グアニジン誘導体またはその塩を含有する組成物を含浸させたことを特徴とする抗菌性繊維集合体。
  6. 繊維表面に下記一般式(I)
    Figure 0004193443
    (一般式(I)中、R1、R2は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基であり、同一でも異なっていても良い。R3は、炭素数11〜13の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基である。Aは、炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基またはアルケニレン基である。)
    で表わされるアミド基含有グアニジン誘導体またはその塩を担持させたことを特徴とする抗菌性繊維集合体。
  7. 下記一般式(I)
    Figure 0004193443
    (一般式(I)中、R1、R2は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基であり、同一でも異なっていても良い。R3は、炭素数11〜13の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基である。Aは、炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基またはアルケニレン基である。)
    で表わされるアミド基含有グアニジン誘導体またはその塩を用いて微生物を殺菌する方法。
  8. 下記一般式(I)
    Figure 0004193443
    (一般式(I)中、R1、R2は、水素原子、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基であり、同一でも異なっていても良い。R3は、炭素数11〜13の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基である。Aは、炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐鎖のアルキレン基またはアルケニレン基である。)
    で表わされるアミド基含有グアニジン誘導体またはその塩を用いて微生物の繁殖を抑制する方法。
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