JP4190466B2 - 木造住宅の交通振動対策方法 - Google Patents

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Description

本発明は、主として道路や高架橋に近い場所に住宅を建築する場合に適用される木造住宅の交通振動対策方法に関する。
建築予定地が道路や高架橋に近い場所である場合、自動車、特にトラック等の大型車両や高速走行する新幹線から地盤を介して交通振動が伝播する。
そのため、建築予定地に住宅を建築した場合、交通振動がその住宅にどのような影響を及ぼすのか、予め推定しておくのが望ましい。
かかる状況下、予め建築予定地で振動調査を行い、該振動調査の結果、生活上無視できない影響が予想される場合、建築される住宅にしかるべき振動対策を施すケースが増えてきた。
特開平11-140967 特開平11-194048 特開2001-215167
建築予定地での振動調査は振動レベル計で行うことが多く、市販の振動レベル計を用いれば、地盤振動を人体の振動感覚特性で補正した振動レベル(以下、単に振動レベルとよぶ)として計測することができる。
しかしながら、かかる振動調査をすべての建築予定地で行うとなると、その調査には膨大な時間と人手がかかるという問題を生じていた。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、建築予定地での交通振動調査を行うにあたり、その調査の必要性を予め判定することにより、調査不要な場合と調査が必要な場合とを選別し、それによって振動調査の全体効率を大幅に向上させることが可能な木造住宅の交通振動対策方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る木造住宅の交通振動対策方法は請求項1に記載したように、自動車、新幹線等の線状振動源のうち、建築予定地の周辺に存在し交通振動調査の対象となる特定線状振動源を特定するとともに該特定線状振動源の種類及びその走行基盤の種類を含む振動源情報を特定振動源情報として特定し、前記特定線状振動源から前記建築予定地までの距離を特定離間距離として計測し、前記特定振動源情報と前記特定離間距離とを予め定められた交通振動調査要否データに適用することによって前記建築予定地における振動レベルの予測値を算出し、該予測値が所望の上限値を上回っている場合に交通振動調査が必要であると判定し前記建築予定地で交通振動調査を行う工程からなり、前記交通振動調査要否データを、自動車、新幹線等の線状振動源から離間した位置において計測された振動レベルと該位置から前記線状振動源までの離間距離との相関関係を前記線状振動源の種類及びその走行基盤の種類を含む振動源情報をパラメータとして作成するものである。
また、本発明に係る木造住宅の交通振動対策方法は、前記予測値が所望の上限値以下であって前記建築予定地で有感振動が発生している場合、交通振動調査が必要であると判定し前記建築予定地で交通振動調査を行うものである。
また、本発明に係る木造住宅の交通振動対策方法は、前記予測値を鉛直方向及び互いに直交する水平二方向の三成分についてそれぞれ算出し、前記予測値の各成分のうち、いずれか一つが前記三成分に対応する上限値を上回っている場合に交通振動調査が必要であると判定し前記建築予定地で交通振動調査を行うものである。
また、本発明に係る木造住宅の交通振動対策方法は、前記線状振動源の走行基盤が平面盛土である場合、前記交通振動調査要否データを作成するにあたり、前記振動レベルを鉛直成分のみとするものである。
また、本発明に係る木造住宅の交通振動対策方法は、前記線状振動源の走行基盤が高架橋である場合、前記交通振動調査要否データを作成するにあたり、前記振動レベルを水平二成分のみとするものである。
本発明に係る木造住宅の交通振動対策方法においては、まず、自動車、新幹線等の線状振動源のうち、建築予定地の周辺に存在し交通振動調査の対象となる特定線状振動源を特定する。
線状振動源を特定するにあたっては、原則として建築予定地に建築されるであろう住宅にどの線状振動源が最も大きな振動レベルをもたらすかという観点で行えばよいが、例えば比較的近いところに自動車からなる線状振動源があり、比較的遠いところに新幹線からなる線状振動源があるため、いずれの線状振動源が住宅により大きな振動レベルをもたらすかどうか判断が難しい場合、特定線状振動源を複数としてもかまわない。
次に、特定線状振動源の種類及びその走行基盤の種類を含む振動源情報を特定振動源情報として特定する。具体例としては、特定線状振動源が新幹線、走行基盤が高架橋である場合、新幹線、高架橋といった振動源情報が特定振動源情報となる。
なお、振動源情報は、特定線状振動源の種類及びその走行基盤の種類以外ものを排除するものではなく、例えば特定線状振動源の通行頻度を含めるようにしてもかまわない。
一方、振動源情報の特定とともに、特定線状振動源から建築予定地までの距離を特定離間距離として計測する。特定離間距離は例えば地図上で計測することが可能である。
次に、特定振動源情報と特定離間距離とを、予め定められた交通振動調査要否データに適用することによって建築予定地における振動レベルの予測値を算出する。
交通振動調査要否データは、自動車、新幹線等の線状振動源から離間した位置において計測された振動レベルと該位置から線状振動源までの離間距離との相関関係を、線状振動源及びその走行基盤の種類を含む振動源情報をパラメータとして作成する。
振動源情報の具体例を以下に示す。
(1)線状振動源の種類
自動車と列車に分類し、列車をさらに在来線(在来鉄道)と新幹線に細分類することで線状振動源の種類とすることができる。一方、自動車は、普通車両と大型車両に分類することができる。
(2)線状振動源の走行基盤の種類
平面盛土や高架橋を走行基盤の種類とすることができる。
(3)線状振動源の通行頻度
ここで、離間距離については例えば、地盤面に沿った線状振動源から直角をなす方向距離とすることが可能であるとともに、50m、100m、150m・・・といったぐあいに、50mおきに評価することが可能である。
なお、交通振動調査要否データをどのような形式で作成するかは任意であり、例えば表(テーブル)形式で作成しておいてもよいし、グラフ形式で作成しておいてもよい。また、交通振動調査要否データが離散的(不連続的)に作成されたものである場合、特定振動源情報と特定離間距離とを交通振動調査要否データに適用する際に直接的な適用ができないことが考えられるが、かかる場合には、公知の数学的手法を用いて適宜補間すればよい。
次に、算出された建築予定地における振動レベルの予測値が所望の上限値を上回っている場合、交通振動調査が必要であると判定し、建築予定地で交通振動調査を行う。そして、かかる交通振動調査を踏まえて振動対策手段を検討し、しかる後、かかる振動対策手段が講じられた住宅の設計施工を行う。
一方、算出された建築予定地における振動レベルの予測値が所望の上限値以下である場合、交通振動調査が不要であると判定し、交通振動調査を行わずに、通常の住宅、すなわち、実際の交通振動調査を踏まえた個別の振動対策手段が講じられていない標準住宅を設計施工する。
振動対策手段としては例えば以下の制振技術を用いることができる。
すなわち、地盤振動という外力を受けたときに構造物に生じる揺れを抑制する制振技術としては、パッシブ制振とアクティブ制振とに大別され、パッシブ制振は、さらに各種ダンパーを各階に設置するダンパー方式、TMD(同調質量ダンパー)やTLD(同調液体ダンパー)といったマスダンパー方式に分類される。
ダンパー方式に採用されるダンパーとしては履歴減衰型ダンパーがあり、振動時における上階と下階との層間相対変形を強制的に受けることによって振動エネルギーを履歴減衰として吸収することができるようになっている。
ちなみに、柱と梁で囲まれた架構の構面全体にわたって鋼製耐震壁を設置することがあるが、かかる鋼製耐震壁で構成された制振構造においては、振動時に鋼製耐震壁が弾塑性変形して履歴減衰を発揮するため、鋼製耐震壁全体が履歴減衰型ダンパーとして機能すると言える。
また、マスダンパーである同調質量ダンパー(Tuned Mass Damper)は、質量、ダッシュポット及びバネの3要素からなる等価1自由度振動系であり、住宅の揺れを効率よく吸収するためには、第1に住宅の質量に対するマスの質量を大きくすること、第2に住宅の揺れに伴うマスの振動応答を大きくすること、第3にダッシュポットでの減衰を大きくすることの3つが重要となるが、最初の質量比については、設置スペースや設置重量の関係上、1%程度に制限されるのが一般的である。また、マスの振動応答については、上述したように住宅の振動と共振させる、すなわち、マスダンパーの固有周期を住宅の1次固有周期とほぼ一致させればよい。なお、両者の固有周期は、減衰が存在するため、厳密には一致しない。
マスダンパーの別の種類としてTLD(同調液体ダンパー)、すなわち液体を用いたスロッシングダンパーがあり、水槽の形状とその中に入れる液体の量とを調整してそのスロッシングを構造物の揺れと共振させることにより、住宅の振動を低減できるようになっている。
上述した振動対策手段としていずれを選択するかは、地盤振動の性状、特にその卓越振動数あるいは住宅の固有周期等を勘案して適宜定めればよい。
なお、上述した振動対策手段は、水平振動に対する対策手段であり、鉛直振動に対する対策としては、地盤に防振壁(溝)を設ける、地盤改良を行う等の対策を施すことが考えられる。
建築予定地において算出された振動レベルの予測値については、原則として該予測値が所望の上限値を上回っている場合、上述した通り、交通振動調査を行い、上限値以下である場合には交通振動調査を行わず、通常の住宅、すなわち、実際の交通振動調査を踏まえた個別の振動対策手段が講じられていない住宅を設計施工することになるが、予測値が所望の上限値以下であっても、建築予定地で有感振動が発生している場合、交通振動調査が必要であると判定し建築予定地で交通振動調査を行うようにすれば、交通振動に対してより適切な対応が可能となる。
また、予測値は、原則として鉛直方向及び互いに直交する水平二方向の三成分についてそれぞれ算出するが、かかる予測値の各成分のうち、いずれか一つがそれぞれに対応する各成分ごとの上限値を上回っている場合に交通振動調査が必要であると判定し、建築予定地で交通振動調査を行うようにすれば、交通振動調査として最も安全側となり、交通振動に対してより確実な対応が可能となる。
また、交通振動調査要否データを作成するにあたり、線状振動源の走行基盤が平面盛土である場合には振動レベルを鉛直成分のみとし、高架橋である場合には振動レベルを水平二成分のみとするようにすれば、交通振動に対してより効率的な対応が可能となる。
以下、本発明に係る木造住宅の交通振動対策方法の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る木造住宅の交通振動対策方法の実施手順を示したフローチャートである。
同図でわかるように、本実施形態に係る木造住宅の交通振動対策方法においては、まず、自動車、新幹線等の線状振動源のうち、建築予定地の周辺に存在し交通振動調査の対象となる特定線状振動源を特定する(ステップ101)。
線状振動源を特定するにあたっては、原則として建築予定地に建築されるであろう住宅にどの線状振動源が最も大きな振動レベルをもたらすかという観点で行う。
図2(a)は、建築予定地1の近傍に線状振動源2,3,4があるが、それらの線状振動源はいずれも自動車であり、走行基盤はいずれも平面盛土であるため、建築予定地1に最も近い線状振動源2を特定線状振動源とした例を示したものである。
また、同図(b)は、建築予定地1′の近傍に線状振動源5,6があるが、線状振動源5は在来線でその走行基盤は平面盛土、線状振動源6は新幹線でその走行基盤は高架橋であるため、建築予定地1′からは線状振動源5より遠いけれども、線状振動源6を特定線状振動源とした例を示したものである。
次に、特定線状振動源の種類及びその走行基盤の種類からなる振動源情報を特定振動源情報として特定する(ステップ102)。図2(a)の例で言えば、その特定振動源情報は、特定線状振動源が自動車でありその走行基盤が平面道路ということになる。また、同図(b)の例で言えば、その特定振動源情報は、特定線状振動源が新幹線でありその走行基盤が高架橋ということになる。
一方、上述した振動源情報の特定とともに、特定線状振動源から建築予定地までの距離を特定離間距離として計測する(ステップ103)。図2(a)の例で言えば距離H1、同図(b)の例で言えば距離H2がそれぞれ特定離間距離となる。かかる特定離間距離は、例えば縮尺を考慮して地図上で計測すればよい。
次に、上述した特定振動源情報と特定離間距離とを、予め定められた交通振動調査要否データに適用することによって建築予定地における振動レベルの予測値を算出する(ステップ104)。
交通振動調査要否データの一例を図3に示す。同図に示した交通振動調査要否データは、横軸に離間距離、縦軸に振動レベル(dB)をとってグラフ形式で示したものであり、自動車、新幹線等の線状振動源から離間した位置において計測された振動レベルと該位置から線状振動源までの離間距離との相関関係を、線状振動源の種類及びその走行基盤の種類を含む振動源情報をパラメータとして作成してある。
かかる交通振動調査要否データは、建築予定地に建築されるであろう住宅の固有振動数に対応した周波数帯域で振動レベルを計測して作成する。例えば、耐力壁を充分に配した最近の二階〜三階建て木造住宅では、固有振動数が5〜8Hzとなるので、かかる周波数帯域での振動レベルを計測すればよい。分析バンド幅については例えば1/3オクターブバンドを採用すればよい。交通振動調査要否データは、より多くのパラメータで数多く作成しておくことにより、適用精度や汎用性が向上する。
なお、図3に示した交通振動調査要否データは、線状振動源、すなわち自動車や新幹線の走行方向に沿った水平成分として例示したものであり、他の水平成分や鉛直成分についても同様な考え方で作成しておけばよい。図面については便宜上省略することにする。
かかる交通振動調査要否データを用いて振動レベルの予測値を算出するには、例えば図2(a)の例では、特定離間距離がH1であり、特定振動源情報が「平面盛土、自動車」であるので、建築予定地1における振動レベルの予測値はL1となる。また、例えば図2(b)の例では、特定離間距離がH2であり、特定振動源情報が「高架橋、新幹線」であるので、建築予定地1′における振動レベルの予測値はL2となる。
同様にして、他の水平成分や鉛直成分についても、振動レベルの予測値を算出すればよい。
次に、算出された建築予定地における振動レベルの予測値が所望の上限値、例えば30dBを上回っている場合、交通振動調査が必要であると判定し(ステップ105,YES)、建築予定地で交通振動調査を行う(ステップ106)。
交通振動調査を行った後は、その調査結果を踏まえて振動対策手段を検討し、しかる後、適切な振動対策手段が講じられた住宅の設計施工を行う(ステップ107)。
振動対策手段としては、例えばTMDを導入することが考えられる。
一方、算出された建築予定地における振動レベルの予測値が所望の上限値、例えば30dB以下である場合、交通振動調査が不要であると判定し(ステップ105,NO)、交通振動調査を行わずに、通常の住宅、すなわち、実際の交通振動調査を踏まえた個別の振動対策手段が講じられていない標準住宅を設計施工する(ステップ108)。
なお、振動レベルの予測値が所望の上限値を上回っているかどうかは、水平2成分及び鉛直成分のそれぞれで判定し、いずれか一つでも所望の上限値を上回っている場合には、上述したように交通振動調査を行うのが望ましい。
以上説明したように、本実施形態に係る木造住宅の交通振動対策方法によれば、交通振動障害が発生する可能性を予測することができるとともに、交通振動調査の必要性を予め判定することにより、調査不要な場合と調査が必要な場合とを選別し、それによって振動調査の全体効率を大幅に向上させることが可能となる。
また、本実施形態に係る木造住宅の交通振動対策方法によれば、交通振動調査要否データを鉛直方向及び互いに直交する水平二方向の三成分についてそれぞれ作成した上、各成分ごとに予測値を算出し、かかる予測値の各成分のうち、いずれか一つがそれぞれに対応する各成分ごとの上限値を上回っている場合には交通振動調査が必要であると判定し、建築予定地で交通振動調査を行うようにしたので、交通振動調査として最も安全側となり、交通振動に対してより確実な対応が可能となる。
本実施形態では、線状振動源の種類及びその走行基盤の種類を振動源情報としたが、これ以外にも例えば線状振動源の走行頻度等を振動源情報に含めてもかまわない。
また、本実施形態では、建築予定地において算出された振動レベルの予測値が上限値以下である場合には交通振動調査を行わないものとしたが、これに代えて、予測値が所望の上限値以下であっても、建築予定地で有感振動が発生している場合、交通振動調査が必要であると判定し建築予定地で交通振動調査を行うようにしてもよい。
かかる構成によれば、交通振動に対してより適切な対応が可能となる。
また、本実施形態では、交通振動調査要否データを水平2方向及び鉛直方向の3成分について作成するようにしたが、これに代えて、線状振動源の走行基盤が平面盛土である場合には鉛直成分のみについて交通振動調査要否データを作成するようにしてもかまわない。
これは、平面道路の場合は路面の凹凸が主要因となって鉛直動が卓越するのに対し、高架橋の場合は横揺れに起因する水平動が卓越するケースが多いからである。
したがって、高架橋である場合には水平二成分のみについて交通振動調査要否データを作成するようにしてもかまわない。
このようにすれば、交通振動に対してより効率的な対応が可能となる。
また、本実施形態では特に言及しなかったが、建築予定地における振動レベル(水平成分)の予測値が算出された後、建築されるであろう住宅内における振動レベルを引き続き予測することができる。
すなわち、地震動や交通振動が建物に入力したとき、建物は、その地震動や交通振動による強制振動で揺れるとともに、地震動等の卓越周波数が建物の固有振動数に一致した場合、共振現象が生じて建物が大きく揺れる。
耐力壁を充分に配した最近の二階〜三階建て木造住宅の1次固有振動数は概ね5〜8Hzであり、一般的には、建物は1次固有モードで揺れるため、上階ほど大きく揺れることになる。
そのため、二階以上の振動レベルを、地盤面での振動レベルに建物増幅量とよばれる増加分を加えて評価する手法が従前から採用されており、新幹線であれば25dB、在来線(在来鉄道)であれば高架橋で20dB、平面盛土で18dB、自動車のうち、特に大型車両で通行量が高い場合、高架橋で20dB、平面盛土で18dBという数値を建物増幅量として採用することが妥当である。
したがって、特定線状振動源が新幹線、その走行基盤が高架橋であれば、二階以上での建物内振動レベルは、予測値が30dBであれば、55dBと予測することができる。
本実施形態に係る木造住宅の交通振動対策方法の実施手順を示したフローチャート。 本実施形態に係る木造住宅の交通振動対策方法の一工程を示した概念図。 本実施形態に係る木造住宅の交通振動対策方法で用いる交通振動調査要否データを示したグラフ。

Claims (5)

  1. 自動車、新幹線等の線状振動源のうち、建築予定地の周辺に存在し交通振動調査の対象となる特定線状振動源を特定するとともに該特定線状振動源の種類及びその走行基盤の種類を含む振動源情報を特定振動源情報として特定し、前記特定線状振動源から前記建築予定地までの距離を特定離間距離として計測し、前記特定振動源情報と前記特定離間距離とを予め定められた交通振動調査要否データに適用することによって前記建築予定地における振動レベルの予測値を算出し、該予測値が所望の上限値を上回っている場合に交通振動調査が必要であると判定し前記建築予定地で交通振動調査を行う工程からなり、前記交通振動調査要否データを、自動車、新幹線等の線状振動源から離間した位置において計測された振動レベルと該位置から前記線状振動源までの離間距離との相関関係を前記線状振動源の種類及びその走行基盤の種類を含む振動源情報をパラメータとして作成することを特徴とする木造住宅の交通振動対策方法。
  2. 前記予測値が所望の上限値以下であって前記建築予定地で有感振動が発生している場合、交通振動調査が必要であると判定し前記建築予定地で交通振動調査を行う請求項1記載の木造住宅の交通振動対策方法。
  3. 前記予測値を鉛直方向及び互いに直交する水平二方向の三成分についてそれぞれ算出し、前記予測値の各成分のうち、いずれか一つが前記三成分に対応する上限値を上回っている場合に交通振動調査が必要であると判定し前記建築予定地で交通振動調査を行う請求項1記載の木造住宅の交通振動対策方法。
  4. 前記線状振動源の走行基盤が平面盛土である場合、前記交通振動調査要否データを作成するにあたり、前記振動レベルを鉛直成分のみとする請求項1記載の木造住宅の交通振動対策方法。
  5. 前記線状振動源の走行基盤が高架橋である場合、前記交通振動調査要否データを作成するにあたり、前記振動レベルを水平二成分のみとする請求項1記載の木造住宅の交通振動対策方法。
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