JP2013170382A - 高架橋における防音壁の振動対策工選定方法及びシステム - Google Patents

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宗正 徳永
Masamichi Sogabe
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Abstract

【課題】地震や列車通過時の風圧といった変動荷重との共振を回避しつつ、該変動荷重による防音壁の振動抑制方法を提供する。
【解決手段】防音壁の振動対策工選定システムは、高架橋を構成する上部工の側方縁部に立設された防音壁に適用されるものであって、防音壁に設置される加速度計7と、上部工を構成する床板の上に設置される微動計6と、防音壁に設置される風圧計8と、これらの加速度計7、微動計6及び風圧計8で得られた各計測値を用いて所定の演算処理を行う演算処理部9とで構成してある。演算処理部9は、防音壁評価部11、高架橋弾性固有周期算出部12、高架橋等価固有周期算出部13、列車風圧評価部14及び振動対策工選定部15で構成した。
【選択図】図2

Description

本発明は、高架橋、特に鉄道高架橋における防音壁の振動対策工選定方法及びシステムに関する。
新幹線などの列車が高速走行する際、先頭部やパンタグラフから生じる空力音あるいはレール走行による転動音が周囲に伝播し、騒音となって周囲の環境に影響を及ぼす。
そのため、列車側においては、先頭形状をロングノーズ化したり、空気力学特性に基づいてパンタグラフを設計したりといった対策が講じられているとともに、軌道側においては、その側方に防音壁を立設することで、列車からの発生音の伝播を低減する対策が講じられており、最近では、防音壁に吸音パネルを設けるなど、さらなる騒音の低減化が試みられている。
防音壁は、その防音効果を高めるべく、2mから3mへ、さらには4〜5mへとより高いものが採用される傾向にあるが、それに伴って風の影響がより支配的となるため、少なくとも3kPaの風圧に耐えるように設計されるとともに、壁体材料の軽量化、さらには風圧を緩和するための技術開発も別途進められている。
特開2002−339320号公報
一方、防音壁には、地震によって動的荷重が作用するほか、列車通過時には列車通過による特有の風圧が動的荷重として作用し、それぞれ防音壁を振動させるとともに、共振に至った場合には、防音壁が損傷して列車走行性に影響が及ぶ事態も懸念される。
そのため、地震や列車通過時の風圧といった変動荷重による防音壁の振動対策が必要となる場合があるが、このような変動荷重については未だ十分な検討がなされていないとともに、振動対策の内容によっては、防音壁の振動特性が変化して上述した変動荷重と共振してしまい、逆に被害が生じることも危惧され、その対策方法の策定が急務となっていた。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、地震や列車通過時の風圧といった変動荷重との共振を回避しつつ、該変動荷重による防音壁の振動を抑制可能な高架橋における防音壁の振動対策工選定方法及びシステムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る高架橋における防音壁の振動対策工選定方法は請求項1に記載したように、高架橋を構成する上部工の側方縁部に立設された防音壁に補強工を内容とする振動対策工を施した場合の該防音壁の振動特性を対策後振動特性として推定するとともに、該対策後振動特性を前記高架橋の振動特性に照合することで前記高架橋との共振を回避可能な前記防音壁への振動対策工を選定する高架橋における防音壁の振動対策工選定方法であって、
前記高架橋の振動特性を、該高架橋の剛性が初期剛性に相当する場合の振動特性として評価されてなる第1の高架橋振動特性及び該高架橋の剛性が降伏剛性に相当する場合の振動特性として評価されてなる第2の高架橋振動特性とで構成し、
前記第1の高架橋振動特性におけるピーク値の周期又は振動数と前記第2の高架橋振動特性におけるピーク値の周期又は振動数とに挟まれた周期範囲又は振動数範囲を地震警戒ゾーンとするとともに、前記対策後振動特性におけるピーク値の周期又は振動数が前記地震警戒ゾーンに入らない場合には前記補強工を前記振動対策工として選定し、
前記対策後振動特性におけるピーク値の周期又は振動数が前記地震警戒ゾーンに入る場合には、前記補強工に代えて前記防音壁にダンパーを付加する対策工を前記振動対策工として選定するものである。
また、本発明に係る高架橋における防音壁の振動対策工選定方法は請求項2に記載したように、高架橋を構成する上部工の側方縁部に立設された防音壁に補強工を内容とする振動対策工を施した場合の該防音壁の振動特性を対策後振動特性として推定するとともに、該対策後振動特性を前記高架橋の振動特性と列車通過時の風圧変動特性に照合することで前記高架橋との共振及び列車通過時の風圧変動との共振を回避可能な前記防音壁への振動対策工を選定する高架橋における防音壁の振動対策工選定方法であって、
前記高架橋の振動特性を、該高架橋の剛性が初期剛性に相当する場合の振動特性として評価されてなる第1の高架橋振動特性と該高架橋の剛性が降伏剛性に相当する場合の振動特性として評価されてなる第2の高架橋振動特性とで構成するとともに、前記風圧変動特性を、前記高架橋を通過する列車の速度が下限速度である場合の風圧変動特性として評価されてなる第1の風圧変動特性と前記列車の速度が上限速度である場合の風圧変動特性として評価されてなる第2の風圧振動特性とで構成し、
前記第1の高架橋振動特性におけるピーク値の周期又は振動数と前記第2の高架橋振動特性におけるピーク値の周期又は振動数とに挟まれた周期範囲又は振動数範囲を地震警戒ゾーン、前記第1の風圧変動特性におけるピーク値の周期又は振動数と前記第2の風圧変動特性におけるピーク値の周期又は振動数とに挟まれた周期範囲又は振動数範囲を風圧警戒ゾーンとするとともに、前記対策後振動特性におけるピーク値の周期又は振動数が前記地震警戒ゾーンと前記風圧警戒ゾーンのいずれにも入らない場合には前記補強工を前記振動対策工として選定し、
前記対策後振動特性におけるピーク値の周期又は振動数が前記地震警戒ゾーン又は前記風圧警戒ゾーンのいずれかに入る場合には、前記補強工に代えて前記防音壁にダンパーを付加する対策工を前記振動対策工として選定するものである。
また、本発明に係る高架橋における防音壁の振動対策工選定方法は、前記高架橋の常時微動を計測してその計測結果から前記第1の高架橋振動特性を求めて該第1の高架橋振動特性におけるピーク値の周期又は振動数を弾性固有周期又は弾性固有振動数とするとともに、該弾性固有周期に高架橋の構造形式に応じた弾性固有周期から等価固有周期への換算係数を乗じることにより、又は該弾性固有振動数に高架橋の構造形式に応じた弾性固有振動数から等価固有振動数への換算係数を乗じることにより前記第2の高架橋振動特性におけるピーク値の周期又は振動数を等価固有周期又は等価固有振動数として算出するものである。
また、本発明に係る高架橋における防音壁の振動対策工選定方法は、前記弾性固有周期から等価固有周期への換算係数を、前記高架橋が張出式ラーメンの場合においては1.7〜1.9、調整桁式ラーメンの場合においては2.4〜2.9、壁式橋脚の場合においては2.3〜2.7とするものである。
また、本発明に係る高架橋における防音壁の振動対策工選定方法は、前記防音壁の振動特性から該防音壁が曲げ振動するときの最大曲率点を求めて前記振動対策工の設置箇所とするとともに、前記補強工を前記振動対策工として選定する場合には、前記最大曲率点廻りの回転変位に応じた剛性を付加する補剛機構を前記設置箇所に設け、前記防音壁にダンパーを付加する対策工を前記振動対策工として選定する場合には、前記最大曲率点廻りの回転変位に応じた減衰特性を発揮する減衰機構を前記設置箇所に設けるものである。
また、本発明に係る高架橋における防音壁の振動対策工選定システムは請求項6に記載したように、高架橋に設置される微動計と、前記高架橋を構成する上部工の側方縁部に立設された防音壁に設置される加速度計と、前記防音壁の近傍に設置される風圧計と、前記微動計、前記加速度計及び前記風圧計で得られた各計測値を用いて所定の演算処理を行う演算処理部とで構成された高架橋における防音壁の振動対策工選定システムであって、
前記演算処理部を、前記加速度計からの計測データを用いて算出された前記防音壁の振動特性から前記防音壁に補強工を内容とする振動対策工を施した場合の該防音壁の振動特性を対策後振動特性として算出する防音壁評価部と、前記高架橋の常時微動を前記微動計で計測してその計測結果から前記高架橋の剛性が初期剛性に相当する場合の該高架橋の振動特性を第1の高架橋振動特性として算出するとともに該第1の高架橋振動特性におけるピーク値の周期又は振動数を弾性固有周期又は弾性固有振動数とする高架橋弾性固有周期算出部と、高架橋の構造形式に応じた弾性固有周期から等価固有周期への換算係数を前記弾性固有周期に乗じることにより、又は高架橋の構造形式に応じた弾性固有振動数から等価固有振動数への換算係数を前記弾性固有振動数に乗じることにより等価固有周期又は等価固有振動数を算出して該等価固有周期又は等価固有振動数を前記高架橋の剛性が降伏剛性に相当する場合の該高架橋の振動特性である第2の高架橋振動特性におけるピーク値の周期又は振動数とする高架橋等価固有周期算出部と、前記風圧計からの計測データを用いて前記高架橋を通過する列車の速度が下限速度である場合の風圧変動特性を第1の風圧変動特性として評価するとともに前記列車の速度が上限速度である場合の風圧変動特性を第2の風圧振動特性として評価してそれらを風圧変動特性とする列車風圧評価部と、前記弾性固有周期又は前記弾性固有振動数と前記等価固有周期又は前記等価固有振動数とに挟まれた周期範囲又は振動数範囲を地震警戒ゾーン、前記第1の風圧変動特性におけるピーク値の周期又は振動数と前記第2の風圧変動特性におけるピーク値の周期又は振動数とに挟まれた周期範囲又は振動数範囲を風圧警戒ゾーンとするとともに、前記対策後振動特性におけるピーク値の周期又は振動数が前記地震警戒ゾーン及び前記風圧警戒ゾーンに入らない場合には前記補強工を前記振動対策工として選定し、前記対策後振動特性におけるピーク値の周期又は振動数が前記地震警戒ゾーン又は前記風圧警戒ゾーンに入る場合には、前記補強工に代えて前記防音壁にダンパーを付加する対策工を前記振動対策工として選定する振動対策工選定部とで構成したものである。
第1の発明に係る高架橋における防音壁の振動対策工選定方法及び第3の発明に係る高架橋における防音壁の振動対策工選定システムにおいては、防音壁に補強工を内容とする振動対策工を施した場合の該防音壁の振動特性を対策後振動特性として推定し、次いで、該対策後振動特性を高架橋の振動特性、第2の発明に係る防音壁の振動対策工選定方法においてはそれに加えて列車通過時の風圧変動特性に照合することにより、地震動との共振、第2の発明においては地震動及び風圧との共振を回避可能な防音壁への振動対策工を選定するが、かかる照合を行うにあたり、本発明では、高架橋の剛性が初期剛性に相当する場合の振動特性を第1の高架橋振動特性、高架橋の剛性が降伏剛性に相当する場合の振動特性を第2の高架橋振動特性としてそれぞれ評価して高架橋の振動特性とした上、上述した対策後振動特性を該高架橋の振動特性に照合し、第2の発明に係る防音壁の振動対策工選定方法においてはさらに列車通過時の風圧変動特性に照合する。
なお、防音壁の対策後振動特性は、風や地震といった自然の外力や、列車荷重や列車風圧あるいはハンマー打撃といった人工の外力による防音壁の振動を該防音壁に設置された加速度計で計測するとともに、その計測データを用いて防音壁の振動特性を評価し、次いで、その防音壁の振動特性から補強工を内容とする振動対策工を施した場合の振動特性を推定し、これを対策後振動特性とすればよい。
補強工を内容とする振動対策工を防音壁に施した場合に防音壁の振動特性がどのように変化するかは、補強工の内容に応じて解析や実験を行うことにより予め把握することができるので、これらを適宜利用して上述した推定を行うことができる。
高架橋の振動特性のうち、第1の高架橋振動特性は、高架橋の剛性が初期剛性に相当する場合の該高架橋の振動特性として求めるが、例えば、高架橋の常時微動を該高架橋に設置された微動計で計測し、次いでその計測データを用いて高架橋の振動特性を評価し、これを第1の高架橋振動特性とすればよい。
また、第2の高架橋振動特性は、高架橋の剛性が降伏剛性に相当する場合の該高架橋の振動特性として求めるが、例えば、高架橋が降伏に至る程度の規模の地震時における高架橋の振動を計測し、次いでその計測データを用いて高架橋の振動特性を評価し、これを第2の高架橋振動特性とすればよい。
一方、第2の発明においては、上述した高架橋の振動特性に加えて、高架橋を通過する列車の速度が下限速度である場合の風圧変動特性を第1の風圧変動特性、列車の速度が上限速度である場合の風圧変動特性を第2の風圧振動特性としてそれぞれ評価し、それらを上述の風圧変動特性とする。
風圧変動特性は、対象となる高架橋を走行する列車の速度範囲において該列車が通過するときの風圧、すなわち列車通過時の風圧を、防音壁近傍に設置された風圧計で計測し、次いでその計測データを用いて評価するとともに、それらのうち、列車の速度が下限速度である場合の風圧変動特性を第1の風圧変動特性、列車の速度が上限速度である場合の風圧変動特性を第2の風圧振動特性とすればよい。
次に、第1の高架橋振動特性におけるピーク値の周期又は振動数と第2の高架橋振動特性におけるピーク値の周期又は振動数とに挟まれた周期範囲又は振動数範囲を地震警戒ゾーンとして設定する。
ここで、高架橋の常時微動を微動計で計測することで第1の高架橋振動特性を求める場合には、該第1の高架橋振動特性におけるピーク値の周期を弾性固有周期とするとともに、高架橋の構造形式に応じた弾性固有周期から等価固有周期への換算係数を上述した弾性固有周期に乗じることで等価固有周期を算出し、これを第2の高架橋振動特性におけるピーク値の周期とすればよい。この場合、地震警戒ゾーンは、弾性固有周期と等価固有周期に挟まれた周期範囲となる。
なお、ピーク値の周期、弾性固有周期、等価固有周期、周期範囲をそれぞれピーク値の振動数、弾性固有振動数、等価固有振動数、振動数範囲と読み替えた構成ももちろん可能である。
弾性固有周期から等価固有周期への換算係数は例えば、高架橋が張出式ラーメンの場合においては1.7〜1.9、調整桁式ラーメンの場合においては2.4〜2.9、壁式橋脚の場合においては2.3〜2.7とすることができる。
次に、対策後振動特性におけるピーク値の周期又は振動数が地震警戒ゾーンに入らない場合には、上述した補強工を振動対策工として選定し、地震警戒ゾーンに入る場合には、上述した補強工に代えて、防音壁にダンパーを付加する対策工を振動対策工として選定する。
一方、第2の発明においては、地震警戒ゾーンに加えて、第1の風圧変動特性におけるピーク値の周期又は振動数と第2の風圧変動特性におけるピーク値の周期又は振動数とに挟まれた周期範囲又は振動数範囲を風圧警戒ゾーンとした上、対策後振動特性におけるピーク値の周期又は振動数が地震警戒ゾーンと風圧警戒ゾーンのいずれかにも入らない場合には補強工を振動対策工として選定し、地震警戒ゾーン又は風圧警戒ゾーンのいずれかに入る場合には、上述した補強工に代えて、防音壁にダンパーを付加する対策工を振動対策工として選定する。
このようにすれば、補強工を施したことで防音壁の振動特性が変化し、その結果、防音壁が地震動あるいは列車風圧と共振して不測の被害が生じるといった事態を未然に回避することが可能となり、かくして防音壁への振動対策工を合理的に選定することが可能となる。
振動対策工を防音壁のどの箇所に施すかは任意であるが、防音壁の振動特性から該防音壁が曲げ振動するときの最大曲率点を求めて振動対策工の設置箇所とするとともに、補強工を振動対策工として選定する場合には、最大曲率点廻りの回転変位に応じた剛性を付加する補剛機構を上述の設置箇所に設け、防音壁にダンパーを付加する対策工を振動対策工として選定する場合には、最大曲率点廻りの回転変位に応じた減衰特性を発揮する減衰機構を上述の設置箇所に設けるようにすればよい。
かかる構成によれば、剛性を付加するにしろ減衰を付加するにしろ、より合理的な振動抑制が可能となる。
本実施形態に係る振動対策工選定システム1の配置図。 同じくブロック図。 本実施形態に係る防音壁の振動対策工選定システム1を用いて本実施形態に係る防音壁の振動対策工選定方法を実施する手順を示したフローチャート。 補強工を施す前後の防音壁4の各振動特性を周波数伝達関数で示したグラフであり、(a)は、防音壁4の元の剛性が比較的小さい場合、(b)は防音壁4の元の剛性が比較的大きい場合を想定したもの。 第1の高架橋振動特性及び第2の高架橋振動特性を周波数伝達関数で示したグラフ。 高架橋2が振動している様子を示した概念図であり、(a)は高架橋2が第1の高架橋振動特性で、(b)は第2の高架橋振動特性でそれぞれ振動している様子を示した図。 第1の風圧変動特性及び第2の風圧変動特性を周波数伝達関数で示したグラフ。 対策後振動特性におけるピーク値の振動数fBRが地震警戒ゾーンと風圧警戒ゾーンのいずれにも入らない例を示したグラフ。 対策後振動特性におけるピーク値の振動数fBRが地震警戒ゾーンか風圧警戒ゾーンのいずれかに入る例を示したグラフ。
以下、本発明に係る高架橋における防音壁の振動対策工選定方法及びシステムの実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る防音壁の振動対策工選定システムの配置図、図2は同じくブロック図である。これらの図でわかるように、本実施形態に係る防音壁の振動対策工選定システム1は、高架橋2を構成する上部工3の側方縁部に立設された防音壁4,4に適用されるものであって、防音壁4に設置される加速度計7と、上部工3を構成する床板5の上に設置される微動計6と、防音壁4に設置される風圧計8と、これらの加速度計7、微動計6及び風圧計8で得られた各計測値を用いて所定の演算処理を行う演算処理部9とで構成してある。
加速度計7は、防音壁4の曲げ振動特性を適切に把握することができるよう、図1(b)に示したように鉛直方向に沿って複数個を列状に配置しておく。
演算処理部9は、パソコン(図示せず)を構成するCPU、メモリー、内蔵ハードディスクといったハードウェアと該ハードウェア上で動作するソフトウェアとで構成することが可能であり、防音壁評価部11、高架橋弾性固有周期算出部12、高架橋等価固有周期算出部13、列車風圧評価部14及び振動対策工選定部15で構成してある。
防音壁評価部11は、加速度計7からの計測データを用いて防音壁4の振動特性を算出するとともに、その算出結果から、防音壁4に補強工を内容とする振動対策工を施した場合の該防音壁の振動特性を対策後振動特性として推定するようになっている。
高架橋弾性固有周期算出部12は、高架橋2の常時微動を微動計6で計測してその計測結果から高架橋2の剛性が初期剛性に相当する場合の該高架橋の振動特性を第1の高架橋振動特性として算出するようになっており、該第1の高架橋振動特性におけるピーク値の周期は、小規模な地震に対応した弾性固有周期となる。
一方、高架橋等価固有周期算出部13は、高架橋弾性固有周期算出部12で算出された弾性固有周期に高架橋の構造形式に応じた換算係数を乗じることにより、大規模な地震に対応した周期である等価固有周期を算出するようになっており、該等価固有周期は、高架橋2の剛性が降伏剛性に相当する場合の該高架橋の振動特性である第2の高架橋振動特性におけるピーク値の周期となる。
列車風圧評価部14は、風圧計8からの計測データを用いて高架橋2を通過する列車の速度が下限速度である場合の風圧変動特性を第1の風圧変動特性として評価するとともに、列車の速度が上限速度である場合の風圧変動特性を第2の風圧振動特性として評価するようになっており、該第1の風圧変動特性及び第2の風圧変動特性を併せて、以下、風圧変動特性と呼ぶ。
振動対策工選定部15は、弾性固有周期に対応する振動数と等価固有周期に対応する振動数とに挟まれた振動数範囲を地震警戒ゾーン、第1の風圧変動特性におけるピーク値の振動数と第2の風圧変動特性におけるピーク値の振動数とに挟まれた振動数範囲を風圧警戒ゾーンとしたとき、対策後振動特性におけるピーク値の振動数が地震警戒ゾーンと風圧警戒ゾーンのいずれにも入らない場合には、上述した補強工を振動対策工として選定し、対策後振動特性におけるピーク値の振動数が地震警戒ゾーン又は風圧警戒ゾーンのいずれかに入る場合には、該補強工に代えて、防音壁4にダンパーを付加する対策工を振動対策工として選定するようになっている。
本実施形態に係る防音壁の振動対策工選定システム1を用いて本実施形態に係る防音壁の振動対策工選定方法を実施するには、図3のフローチャートに示すように、まず、振動対策が必要となる高架橋2の防音壁4を特定するとともに、防音壁4の振動特性計測、該防音壁が立設された高架橋2の微動計測及び防音壁4を加振する風の風圧計測が可能かどうかを判定し(ステップ101)、判定の結果、それらの計測が不可能である場合には(ステップ102,NO)、振動対策工として防音壁4にダンパーを付加する対策工を選定する(ステップ103)。
このようにすれば、補強工を施したことによって防音壁4が地震動や風圧と共振する不測の事態を回避することができる。なお、ダンパーは、粘性ダンパー、粘弾性ダンパー等、公知のダンパーから適宜選択すればよい。
次に、判定の結果、上述した計測が可能である場合には(ステップ102,YES)、防音壁4に加速度計7を設置し、次いで、風、地震といった自然の外力や、列車荷重、列車風圧、ハンマー打撃といった人工的な外力による防音壁4の振動を加速度計7で計測するとともに、該加速度計からの計測データを用いて防音壁4の振動特性を防音壁評価部11で算出し、次いで、その算出結果から、予定された補強工を振動対策工として施した場合の防音壁4の振動特性を対策後振動特性として推定する(ステップ104)。
振動対策工として補強工を防音壁4に採用した場合に該防音壁の振動特性が元の振動特性からどのように変化するかは、予定される補強工の内容に応じて解析や実験を行うことにより予め把握することができるので、これらを適宜利用して上述した推定を行うことができる。
図4は、補強工を施す前の防音壁4の振動特性及び補強工を施した後の防音壁4の振動特性を、破線を補強前、実線を補強後としてそれぞれ周波数伝達関数で示したものであり、同図(a)は、防音壁4の元の剛性が比較的小さい場合、同図(b)は防音壁4の元の剛性が比較的大きい場合を想定したものである。図中、fBは、補強工を施す前の防音壁4の振動特性においてピークとなるときの振動数を、fBRは、補強工を施した後の防音壁4の振動特性、すなわち対策後振動特性においてピークとなるときの振動数をそれぞれ示す。
一方、ステップ104とは別に、高架橋2の常時微動を微動計6で計測し、その計測結果から高架橋2の振動特性を高架橋弾性固有周期算出部12で算出し、これを第1の高架橋振動特性とする(ステップ105)。
算出された第1の高架橋振動特性は、高架橋2の剛性が初期剛性に相当する場合の該高架橋の振動特性であって構造物が弾性挙動することが想定される規模の地震動に対応したものであり、そのピーク値の周期は弾性固有周期Tとなる。
次に、高架橋等価固有周期算出部13で弾性固有周期Tに換算係数αを乗じることにより、第2の高架橋振動特性におけるピーク値の周期として等価固有周期TEを算出する(ステップ106)。
等価固有周期TEは、高架橋2の剛性が降伏剛性に相当する場合の該高架橋の振動特性、すなわち第2の高架橋振動特性におけるピーク値の周期であって、構造物の変形が降伏点前後まで進行することが想定される規模の地震動に対応したものとなる。
換算係数αは、弾性固有周期Tが既知である場合において、高架橋の構造形式ごとに弾性固有周期Tから等価固有周期TEを算出するための値であり、任意の高架橋における微動データで得られた固有周期データと地震動計測で得られた固有周期データとの関係を回帰分析し、あるいはさまざまな構造形式の高架橋に対して弾性解析と弾塑性解析とを行うことにより、高架橋の構造形式に応じた弾性固有周期と等価固有周期との相対関係を求め、これらの結果を用いて換算係数αを定めることができる。
換算係数αは、統計分析の結果より、70%信頼区間で張出式ラーメン高架橋を1.7〜1.9(63基、変動係数≒5%)、調整桁式ラーメン高架橋を2.4〜2.9(42基、変動係数≒10%)、壁式橋脚を2.3〜2.7(30基、変動係数≒10%)と定めることができる。
図5は、第1の高架橋振動特性及び第2の高架橋振動特性を周波数伝達関数で示したものであり、同図に示す振動数fS,fSEは、それぞれ第1の高架橋振動特性及び第2の高架橋振動特性においてピークとなるときの振動数であって、上述した弾性固有周期T及び等価固有周期TEの逆数となる。
高架橋2が第1の高架橋振動特性と第2の高架橋振動特性で振動している様子をそれぞれ図6(a)と図6(b)に示す。
次に、防音壁4に設置された風圧計8を用いて、高架橋2を走行する列車が通過するときの風圧、すなわち列車通過時の風圧を、該列車の速度をパラメータとして計測するとともに、列車の速度が下限速度である場合の風圧変動特性を第1の風圧変動特性、列車の速度が上限速度である場合の風圧変動特性を第2の風圧振動特性として列車風圧評価部14でそれぞれ算出する(ステップ107)。
図7は、第1の風圧変動特性及び第2の風圧変動特性を周波数伝達関数で示したものであって、同図でわかるように、第1の風圧変動特性においては、列車速度が遅いため、風圧が防音壁4を加振する際の加振振動数が比較的低くなり、ピークをとる振動数fW1も低くなるのに対し、第2の風圧変動特性においては、列車速度が速いため、風圧が防音壁4を加振する際の加振振動数が比較的高くなり、ピークをとる振動数fW2も高くなる。
次に、弾性固有周期Tに対応する振動数fSと等価固有周期TEに対応する振動数fSEとに挟まれた振動数範囲を地震警戒ゾーン、第1の風圧変動特性におけるピーク値の振動数fW1と第2の風圧変動特性におけるピーク値の振動数fW2とに挟まれた振動数範囲を風圧警戒ゾーンと定めるとともに(ステップ108)、対策後振動特性におけるピーク値の振動数fBRが地震警戒ゾーンと風圧警戒ゾーンのいずれにも入らない場合には(ステップ109, YES)、上述した補強工を振動対策工として選定する(ステップ110)。
図8(a)及び(b)は、対策後振動特性におけるピーク値の振動数fBRが地震警戒ゾーンと風圧警戒ゾーンのいずれにも入らない例を示したものである。
一方、対策後振動特性におけるピーク値の振動数fBRが地震警戒ゾーン又は風圧警戒ゾーンのいずれかに入る場合には(ステップ109, NO)、該補強工に代えて、防音壁4にダンパーを付加する対策工を振動対策工として選定する(ステップ103)。
図9(a)及び(b)は、対策後振動特性におけるピーク値の振動数fBRが地震警戒ゾーン又は風圧警戒ゾーンのいずれかに入る例を示したものであって、同図の場合、対策後振動特性の振動数fBRは、風圧警戒ゾーンには入っていないものの、地震警戒ゾーンに入っており、防音壁4に補強工を施した場合には、該防音壁が地震動で共振するおそれがあるため、上述したようにダンパーを付加する対策工を振動対策工として選定することとなる。
振動対策工を施すにあたっては、防音壁評価部11で算出された防音壁4の振動特性を用いて該防音壁が曲げ振動するときの最大曲率点を求め、該最大曲率点をその設置箇所と定めることができる。
また、振動対策工として補強工が選定された場合には、上述した最大曲率点廻りの回転変位に応じた剛性を付加する補剛機構を設置箇所に設け、防音壁4にダンパーを付加する対策工を振動対策工として選定する場合には、最大曲率点廻りの回転変位に応じた減衰特性を発揮する減衰機構を設置箇所に設けるようにすればよい。
以上説明したように、本実施形態に係る防音壁の振動対策工選定システム1及びそれを用いた防音壁の振動対策工選定方法によれば、補強工を施したことで防音壁4の振動特性が変化し、その結果、地震動及び列車風圧と共振して不測の被害が生じるといった事態を未然に回避することが可能となり、かくして防音壁4への振動対策工を合理的に選定することが可能となる。
本実施形態では、防音壁への振動対策工を選定するにあたり、補強工が施された場合の防音壁の振動特性として推定された対策後振動特性を、高架橋の振動特性と列車通過時の風圧変動特性の両方に照合することにより、地震動との共振及び列車通過時の風圧との共振を回避するようにしたが、列車通過時の風圧変動特性との照合が必要ないのであれば、これを省略してもかまわない。
かかる構成においても、補強工によって防音壁4が地震動と共振するのを未然に回避することが可能となる。
また、本実施形態では、第1の高架橋振動特性におけるピーク値の周期を弾性固有周期T、第2の高架橋振動特性におけるピーク値の周期を、該弾性固有周期に換算係数αを乗じてなる等価固有周期TEとして求めたが、第1の高架橋振動特性におけるピーク値と第2の高架橋振動特性におけるピーク値は、本発明においては、高架橋が地震動を受けた場合において該高架橋が取り得る剛性の範囲を示すものであって、下限値(振動数であれば上限値)は概ね高架橋が弾性挙動を示すときの剛性に対応するが、上限値(振動数であれば下限値)は、降伏点の考え方によってさまざまであり、換算係数αは上述した値以外の数値を採用することができるし、さらには換算係数αを用いる代わりに、対象となる高架橋やそれが立設された地盤をモデル化して非線形解析を行い、その結果を用いて第2の高架橋振動特性を算出し、あるいは地震動の計測結果を用いて第2の高架橋振動特性を算出するようにしてもかまわない。
1 高架橋における防音壁の振動対策工選定システム
2 高架橋
4 防音壁
5 床版
6 微動計
7 加速度計
8 風圧計
9 演算処理部
11 防音壁評価部
12 高架橋弾性固有周期算出部
13 高架橋等価固有周期算出部
14 列車風圧評価部
15 振動対策工選定部

Claims (6)

  1. 高架橋を構成する上部工の側方縁部に立設された防音壁に補強工を内容とする振動対策工を施した場合の該防音壁の振動特性を対策後振動特性として推定するとともに、該対策後振動特性を前記高架橋の振動特性に照合することで前記高架橋との共振を回避可能な前記防音壁への振動対策工を選定する高架橋における防音壁の振動対策工選定方法であって、
    前記高架橋の振動特性を、該高架橋の剛性が初期剛性に相当する場合の振動特性として評価されてなる第1の高架橋振動特性及び該高架橋の剛性が降伏剛性に相当する場合の振動特性として評価されてなる第2の高架橋振動特性とで構成し、
    前記第1の高架橋振動特性におけるピーク値の周期又は振動数と前記第2の高架橋振動特性におけるピーク値の周期又は振動数とに挟まれた周期範囲又は振動数範囲を地震警戒ゾーンとするとともに、前記対策後振動特性におけるピーク値の周期又は振動数が前記地震警戒ゾーンに入らない場合には前記補強工を前記振動対策工として選定し、
    前記対策後振動特性におけるピーク値の周期又は振動数が前記地震警戒ゾーンに入る場合には、前記補強工に代えて前記防音壁にダンパーを付加する対策工を前記振動対策工として選定することを特徴とする高架橋における防音壁の振動対策工選定方法。
  2. 高架橋を構成する上部工の側方縁部に立設された防音壁に補強工を内容とする振動対策工を施した場合の該防音壁の振動特性を対策後振動特性として推定するとともに、該対策後振動特性を前記高架橋の振動特性と列車通過時の風圧変動特性に照合することで前記高架橋との共振及び列車通過時の風圧変動との共振を回避可能な前記防音壁への振動対策工を選定する高架橋における防音壁の振動対策工選定方法であって、
    前記高架橋の振動特性を、該高架橋の剛性が初期剛性に相当する場合の振動特性として評価されてなる第1の高架橋振動特性と該高架橋の剛性が降伏剛性に相当する場合の振動特性として評価されてなる第2の高架橋振動特性とで構成するとともに、前記風圧変動特性を、前記高架橋を通過する列車の速度が下限速度である場合の風圧変動特性として評価されてなる第1の風圧変動特性と前記列車の速度が上限速度である場合の風圧変動特性として評価されてなる第2の風圧振動特性とで構成し、
    前記第1の高架橋振動特性におけるピーク値の周期又は振動数と前記第2の高架橋振動特性におけるピーク値の周期又は振動数とに挟まれた周期範囲又は振動数範囲を地震警戒ゾーン、前記第1の風圧変動特性におけるピーク値の周期又は振動数と前記第2の風圧変動特性におけるピーク値の周期又は振動数とに挟まれた周期範囲又は振動数範囲を風圧警戒ゾーンとするとともに、前記対策後振動特性におけるピーク値の周期又は振動数が前記地震警戒ゾーンと前記風圧警戒ゾーンのいずれにも入らない場合には前記補強工を前記振動対策工として選定し、
    前記対策後振動特性におけるピーク値の周期又は振動数が前記地震警戒ゾーン又は前記風圧警戒ゾーンのいずれかに入る場合には、前記補強工に代えて前記防音壁にダンパーを付加する対策工を前記振動対策工として選定することを特徴とする高架橋における防音壁の振動対策工選定方法。
  3. 前記高架橋の常時微動を計測してその計測結果から前記第1の高架橋振動特性を求めて該第1の高架橋振動特性におけるピーク値の周期又は振動数を弾性固有周期又は弾性固有振動数とするとともに、該弾性固有周期に高架橋の構造形式に応じた弾性固有周期から等価固有周期への換算係数を乗じることにより、又は該弾性固有振動数に高架橋の構造形式に応じた弾性固有振動数から等価固有振動数への換算係数を乗じることにより前記第2の高架橋振動特性におけるピーク値の周期又は振動数を等価固有周期又は等価固有振動数として算出する請求項1又は請求項2記載の高架橋における防音壁の振動対策工選定方法。
  4. 前記弾性固有周期から等価固有周期への換算係数を、前記高架橋が張出式ラーメンの場合においては1.7〜1.9、調整桁式ラーメンの場合においては2.4〜2.9、壁式橋脚の場合においては2.3〜2.7とする請求項3記載の高架橋における防音壁の振動対策工選定方法。
  5. 前記防音壁の振動特性から該防音壁が曲げ振動するときの最大曲率点を求めて前記振動対策工の設置箇所とするとともに、前記補強工を前記振動対策工として選定する場合には、前記最大曲率点廻りの回転変位に応じた剛性を付加する補剛機構を前記設置箇所に設け、前記防音壁にダンパーを付加する対策工を前記振動対策工として選定する場合には、前記最大曲率点廻りの回転変位に応じた減衰特性を発揮する減衰機構を前記設置箇所に設ける請求項1乃至請求項4のいずれか一記載の高架橋における防音壁の振動対策工選定方法。
  6. 高架橋に設置される微動計と、前記高架橋を構成する上部工の側方縁部に立設された防音壁に設置される加速度計と、前記防音壁の近傍に設置される風圧計と、前記微動計、前記加速度計及び前記風圧計で得られた各計測値を用いて所定の演算処理を行う演算処理部とで構成された高架橋における防音壁の振動対策工選定システムであって、
    前記演算処理部を、前記加速度計からの計測データを用いて算出された前記防音壁の振動特性から前記防音壁に補強工を内容とする振動対策工を施した場合の該防音壁の振動特性を対策後振動特性として算出する防音壁評価部と、前記高架橋の常時微動を前記微動計で計測してその計測結果から前記高架橋の剛性が初期剛性に相当する場合の該高架橋の振動特性を第1の高架橋振動特性として算出するとともに該第1の高架橋振動特性におけるピーク値の周期又は振動数を弾性固有周期又は弾性固有振動数とする高架橋弾性固有周期算出部と、高架橋の構造形式に応じた弾性固有周期から等価固有周期への換算係数を前記弾性固有周期に乗じることにより、又は高架橋の構造形式に応じた弾性固有振動数から等価固有振動数への換算係数を前記弾性固有振動数に乗じることにより等価固有周期又は等価固有振動数を算出して該等価固有周期又は等価固有振動数を前記高架橋の剛性が降伏剛性に相当する場合の該高架橋の振動特性である第2の高架橋振動特性におけるピーク値の周期又は振動数とする高架橋等価固有周期算出部と、前記風圧計からの計測データを用いて前記高架橋を通過する列車の速度が下限速度である場合の風圧変動特性を第1の風圧変動特性として評価するとともに前記列車の速度が上限速度である場合の風圧変動特性を第2の風圧振動特性として評価してそれらを風圧変動特性とする列車風圧評価部と、前記弾性固有周期又は前記弾性固有振動数と前記等価固有周期又は前記等価固有振動数とに挟まれた周期範囲又は振動数範囲を地震警戒ゾーン、前記第1の風圧変動特性におけるピーク値の周期又は振動数と前記第2の風圧変動特性におけるピーク値の周期又は振動数とに挟まれた周期範囲又は振動数範囲を風圧警戒ゾーンとするとともに、前記対策後振動特性におけるピーク値の周期又は振動数が前記地震警戒ゾーン及び前記風圧警戒ゾーンに入らない場合には前記補強工を前記振動対策工として選定し、前記対策後振動特性におけるピーク値の周期又は振動数が前記地震警戒ゾーン又は前記風圧警戒ゾーンに入る場合には、前記補強工に代えて前記防音壁にダンパーを付加する対策工を前記振動対策工として選定する振動対策工選定部とで構成したことを特徴とする高架橋における防音壁の振動対策工選定システム。
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