JP4189346B2 - 光分配回路 - Google Patents

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Description

本発明は、電磁波のエネルギーを複数の出力ポートに分配する光分配回路に関するものである。
従来より、電磁波を用いた波長多重通信における波長分波技術、電磁波を用いた物質の定性・定量分析を目的とした分光分析技術、および、電磁波を用いたマイクロチップ上の通信手段を提供する分野の技術において、光分配回路は、通信用デバイスの基幹装置において波長多重通信の最も重要な光素子として注目されている。この種の分配器を利用した光素子の一例としてアレイ型波長分配器を図4に示す。図4は、アレイ型波長分配器の構成を示す平面図である。
アレイ型波長分配器400は、図示しない光回路からの光信号が入力される入力導波路401、入力スラブ導波路402、複数の導波路からなるアレイ導波路403、出力スラブ導波路404、複数の導波路からなる出力導波路405がこの順に光学的に結合して形成される。
このようなアレイ型波長分配器の各導波路は、所定の基板の上に下クラッド層が形成され、この下クラッド層の上に各導波路の形状に対応させてパターニングされたコアが形成され、このコアの側面および上面を覆うように上クラッド層が形成されることにより、コアの周囲が上下クラッド層で囲まれた構成を有する。
アレイ型波長分配器400において、入力導波路401に入射した波長多重された光信号は、入力スラブ導波路402中において回折によって広がり、アレイ導波路403に入射される(非特許文献1参照。)。アレイ導波路403に入射された光信号は、アレイ導波路403中を伝播し、出力スラブ導波路404に出射される。ここで、アレイ導波路403には隣接する導波路間に適切な光路長差が与えられているので、出力スラブ導波路404に出射された上記光信号は、出力スラブ導波路404内で干渉して、波長毎に異なる位置設けられたポートに集光し、波長分波される。波長分波された上記光信号は、ポートに接続された出力導波路405から出力される。
このようなアレイ型波長分配器400は、光通信システムの中に組み込まれ、重要な素子として実用に供されている。
上述したアレイ型波長分配器400のような光分配回路は、光の透過性、加工性、材料としての信頼性、通信用光ファイバとの整合性等の制約から、石英系の材料がよく用いられている。ここで、光導波路における光の閉じ込め性能は、コアとクラッドとの屈折率差で決まる。石英系の光導波路の屈折率差は、後述するようにシリコン系の光導波路と比較して小さいため、光を導波路内部に強く閉じ込めることができない。
このため、入力導波路401から入力スラブ導波路402に出力された光のうち、入力スラブ導波路402の側面に到達した光は、入力スラブ導波路402の側面から上クラッド層に漏れ出る成分が多い。すなわち、入力スラブ導波路402の側面の上クラッド層で反射してアレイ導波路403に導入される成分が少ない。
したがって、石英系の材料から構成される光分配回路では、スラブ導波路での反射に起因する出力側の光の位相遅れ等の問題が、殆ど発生していなかった。
一方、1990年代末から光回路の大規模化、集積化、高機能化の実現を目指して、光導波路の材料として石英ではなく、シリコン等の高屈折率材料を用いた光素子開発が進められている。以下、光導波路の材料としてシリコンを用いたものを、シリコン系という。
シリコン系の光回路の導波路材料としては、高屈折率材(コア)としてSi(シリコン)(屈折率:約3.5)、低屈折率材(クラッド)としてポリマー系樹脂またはSiO2(二酸化珪素)(屈折率:約1.5)等が用いられる。従来の石英系材料では、前者をゲルマニウムやリンを添加したSiO2(屈折率:約1.5)、後者としてSiO2(屈折率:約1.48)が使われていた。光導波路における光の閉じ込めの性能の指標となる「比屈折率差」で両者を比較すると、シリコン系導波路は石英系導波路に比べて値が数10倍ほど大きい。このため、シリコン系の光導波路は、光を閉じ込める能力が高いので、導波路の断面積を小さくすることができ、かつ、導波路を急峻に曲げても光が漏れずに伝搬することができるという非常に優れた効果を有する。
なお、出願人は、本明細書に記載した先行技術文献情報で特定される先行技術文献以外には、本発明に関連する先行技術文献を出願時までに発見するには至らなかった。
岡本勝就、光導波路の基礎、コロナ社、1992年、39−45頁
上述したシリコン系の光分配回路において、伝播させる光(波長1μm〜2μm)が、シングルモードで伝播する条件を満たす導波路の形状は、一辺が0.3〜0.4μmの方形であり、従来の石英系の材料の場合と比較して面積が数桁小さい。したがって、入力導波路と入力スラブ領域との結合部(入力ポート)の開口部の大きさも0.3〜0.4μmとなり、伝搬させる光の波長よりも小さくなる。すると、入力導波路から開口部を介して入力スラブ導波路内に出力された光は、より大きな回折角で回折し、スラブ導波路内部に広範囲に広がって出力されるので、入力スラブ導波路の側面に到達する成分が多くなる。シリコン系の光分配回路では、コアとクラッドの屈折率差が大きいので、導波路内に光を閉じ込める能力が高い。このため、入力スラブ導波路の側面に到達した光は、その側面で反射が行われてアレイ導波路に導入される成分が多くなり、結果として出力スラブ導波路に出力される成分も多くなる。
したがって、コアとクラッドの屈折率差が大きいシリコン系の光分配回路では、スラブ導波路での反射に起因する出力側の光の位相遅れが発生してS/N比が低下する等の光分配回路の性能が低下するという問題があった。
そこで本発明は上述したような課題を解決するためになされたものであり、性能の低下を防ぐことができる光分配回路を提供することを目的とする。
上述したような課題を解決するために、本発明にかかる光分配回路は、第1の材料からなる平板を第1の材料よりも低い屈折率を有する第2の材料で挟さんだ構造を有し、入力ポートと複数の出力ポートを備えたスラブ導波路と、入力ポートに接続され、スラブ導波路内に光を導入する入力導波路と、出力ポートに接続され、スラブ導波路内を伝播する光を出力する出力導波路とを有する光分配回路であって、スラブ導波路は、入力ポートより出力され出力ポートに直接入力されない光を減衰させる減衰領域を有することを特徴とする。
上記光分配回路において、出力導波路近傍に、入力ポートより出力され出力ポートに直接入力されない光が出力導波路に入るのを防ぐ部材を備えるようにしてもよい。
また、上記光分配回路において、出力導波路の一部は、入力ポートから出力される光の進行方向に対して略垂直に配設されているようにしてもよい。
また、上記光分配回路において、第1の材料は、屈折率が3.0〜4.5の間にあり、第2の材料は、屈折率が1.0〜1.7の間にあるようにしてもよい。
また、上記光分配回路において、第1の材料は、珪素、ゲルマニウム、ガリウム・砒素系化合物、インジウム・燐系化合物、インジウム・アンモン系化合物の何れかであり、第2の材料は、二酸化珪素、酸窒化シリコン、ポリイミド系有機化合物、エポキシ系有機化合物、アクリル系有機化合物、空気、真空の何れかであるようにしてもよい。
本発明によれば、入力ポートより出力され出力ポートに直接入力されない光は、減衰領域において減衰されるので、スラブ導波路で反射された光が出力ポートに入力され、出力導波路を伝播するのを防ぐことができる。これにより、スラブ導波路での反射に起因する出力側の光の位相遅れが発生しないので、S/N比が低下する等の光分配回路の性能が低下するという問題を防ぐことが可能となる。
また、本発明によれば、出力導波路近傍に、入力ポートより出力され出力ポートに直接入力されない光が出力導波路に入るのを防ぐ部材を設けることにより、入力ポートからスラブ導波路内に入力された光のうち出力ポートに入力されなかった光が減衰領域の伝播過程でたとえ強度が減衰しなかったとしても、出力導波路にまで到達することを防ぐことができる。これにより、出力ポートに入力されなかった光と出力導波路内を伝播している光のカップリングを防ぐことができるので、結果として、光分配回路の性能が低下するという問題を防ぐことが可能となるとともに、出力導波路の配設経路の自由度が増す。
さらに、本発明によれば、出力導波路の一部を入力ポートから出力される光の進行方向に対して略垂直に配設することにより、入力ポートからスラブ導波路内に入力された光のうち出力ポートに入力されなかった光が減衰領域の伝播過程でたとえ強度が減衰しなかったとしても、その出力ポートに入力されなかった光と出力導波路内を伝播している光のカップリングを防ぐことができる。この結果、光分配回路の性能が低下するという問題を防ぐことが可能となる。
[第1の実施の形態]
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、第1の実施の形態における光分配回路のコアの構成を示す平面図、図2(a)は、図1のI-I線断面図、(b)は図1のII-II線断面図、(c)は、図1のIII-III線断面図である。
光分配回路1は、図2に示すように、図示しない基板上に形成された屈折率が低い材料からなる下クラッド層2と、この下クラッド層2の上に形成された屈折率の高い材料からなるコア3と、下クラッド層2またはコア3の上に形成された屈折率が低い材料からなる上クラッド層4とからなる積層構造を有する。
ここで、下クラッド層2および上クラッド層4には、二酸化珪素、酸窒化シリコン(SiON)、ポリイミド系有機化合物、エポキシ系有機化合物、アクリル系有機化合物、空気、真空等を材料として用いることができる。これらの材料の屈折率は、ほぼ1.0〜1.7の間にある。また、コア3には、珪素、ゲルマニウム、ガリウム・砒素系化合物、インジウム・燐系化合物、インジウム・アンモン系化合物等を材料として用いることができる。これらの材料の屈折率は、ほぼ3.0〜4.5の間にある。
このような光分配回路1には、公知のリソグラフィ技術とエッチング技術とによりコア3に所定の形状のパターニングが施される。これにより、光分配回路1には、図1に示すように、入力導波路10と、この入力導波路10に接続されたスラブ導波路20と、このスラブ導波路20に接続された出力導波路群30とが形成される。
なお、図1に示す平面に対して鉛直方向、すなわち、図2を正面視した状態で縦方向を、縦方向とする。同様に、この縦方向に垂直な方向を横方向とする。
入力導波路10は、スラブ導波路20の入力ポート21に接続された導波路であり、図示しない光源から伝播されてきた光を入力ポート21の開口部からスラブ導波路20内に導入する。
スラブ導波路20は、平面視略矩形の形状を有し、その内部に平面視略扇形のスラブ導波領域20aと、このスラブ導波領域20aの横方向の周囲に延在した減衰領域20bとから構成される。スラブ導波領域20aの扇形形状の中心には、開口がその扇形形状の弧に対向した入力ポート21が形成されている。また、スラブ導波領域20aの扇形形状の弧の部分には、開口を入力ポート21に対向させた複数の出力ポートからなる出力ポート群22が形成されている。
入力ポート21には、入力導波路10が接続されており、入力導波路10から導入された光を、開口からスラブ導波領域20aに導入する。
出力ポート群22には、出力ポート毎に対応する出力導波路群30の出力導波路が接続されており、入力ポート21から導入されスラブ導波領域20aを伝播してきた光を出力導波路群30に導入する。
このようなスラブ導波路20において、減衰領域20bは、スラブ導波領域20aと同じ材料から形成され、コア3内部において可能な限り広く形成される。
本実施の形態において、コア3の減衰領域20bに対応する部分は、図2(a)〜(c)に示すように、横方向、特に横方向の端部において下クラッド層2または上クラッド層4に接しておらず、側面が露出した構造を有する。しかしながら、コア3の減衰領域20bに対応する部分は、上述したような横方向の側面が露出した構造に限定されず、その横方向の側面が下クラッド層2または上クラッド層4に接する構造にしてもよい。この場合、スラブ導波路20の減衰領域20bは、可能な限り広く形成される。
出力導波路群30は、一端がスラブ導波路20の出力ポート群22の対応する出力ポートに接続され、他端が図示しない光回路に接続された複数の導波路(出力導波路)から構成される。このような出力導波路群30は、出力ポート群22に到達した光を伝播し、図示しない出力側の光回路に出力する。
上述した光分配回路1の動作について説明する。
入力導波路10を伝播してきた光は、入力ポート21の開口部から出力ポート群22に向けてスラブ導波路20内に導入される。
入力ポート21から導入された光は、フレネル・キルヒホッフの回折理論にしたがって、入力ポート21の開口の大きさとその光の波長に応じた所定の広がり角と強度分布を持ってスラブ導波路のスラブ導波領域20a内部を伝播する。この回折理論および電磁界解析方法については、上記非特許文献1に記載されている。
出力ポート群22方向に出力された光のうち、スラブ導波領域20aを通って出力ポート群22に直接に伝播した光(例えば、図1中の矢印aで示される光)は、出力導波路群30を構成する出力導波路に導入され、この出力導波路内を伝播し、この導波路の出力端に接続された光回路(図示せず)に出力される。
一方、スラブ導波路20内に導入された光のうち、出力ポート群22に直接に伝播しなかった光(例えば、図1中の矢印bで示される光:以下、迷光という)は、スラブ導波路20の減衰領域20b中を伝播し、この伝播の課程で減衰する。
減衰領域20bを伝播する迷光は、減衰領域20bが可能な限り広く形成されているので、コア3の減衰領域20bに対応する部分を伝播する過程で、下クラッド層2または上クラッド層4に漸次漏洩するか、または、コア3を構成する材料の結晶、例えばSi結晶などの振動で熱に変換されることにより、減衰する。
このように、本実施の形態の光分配回路1によれば、スラブ導波路20の減衰領域20bを可能な限り広く形成することにより、出力ポート群22に直接に到達しない迷光は、スラブ導波路20の減衰領域20bより減衰する。したがって、迷光が出力ポート群22に入力されることを防ぐことができるので、S/N比が低下する等の光分配回路の性能の低下を防ぐことが可能となる。
なお、図1において、スラブ導波路20は平面視略矩形状に形成されているが、スラブ導波路20の形状および面積は図1に示す形状に限定されず、適宜自由に設定することができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明にかかる第2の実施の形態について説明する。図3は、本実施の形態の構成を示す模式図である。
本実施の形態は、第1の実施の形態の光分配回路1により光源から入力された光信号を複数の光回路に分配する光集積回路である。したがって、以下にする説明において、第1の実施の形態と同等の構成要素には同じ名称および符号を付して、適宜説明を省略する。
本実施の形態にかかる光集積回路100は、同一基板上に形成された光源110と、複数の光回路120a〜120eと、光源120からの光信号を光回路120a〜120eに分配出力する光分配回路1とから構成されている。
光分配回路1は、図3に示すように平面視略矩形の形状を有し、光源110の出力端が接続された入力導波路10と、この入力導波路10に接続されたスラブ導波路20と、一端がスラブ導波路20に接続され他端が光回路120a〜120eに接続された出力導波路30a〜30eから構成される出力導波路群30とを有する。
入力導波路10は、光源110から伝播されてきた光信号をスラブ導波路20の入力ポート21の開口部からスラブ導波路20内に導入する。
スラブ導波路20は、図3に示すように平面視略矩形の形状を有し、その内部に図示しない平面視略扇形のスラブ導波領域20aと、このスラブ導波領域20aの横方向の周囲に延在した減衰領域20bとから構成される。スラブ導波領域20aの扇形形状の中心には、開口がその扇形形状の弧に対向した入力ポート21が形成されている。また、スラブ導波領域20aの扇形形状の弧の部分には、開口を入力ポート21に対向させた複数の出力ポートからなる出力ポート群22が形成されている。
入力ポート21には、入力導波路10が接続されており、入力導波路10を介して光源110から導入された光信号を、開口からスラブ導波領域20aに導入する。
出力ポート群22には、出力ポート毎に対応する出力導波路30a〜30eが接続されており、入力ポート21から導入されスラブ導波領域20aを伝播してきた光信号を出力導波路30a〜30eに導入する。
出力導波路30a〜30eは、出力ポート群22に到達した光信号を伝播し、光回路120a〜120eに出力する。
光回路120a〜120eは、公知の光回路から構成され、出力導波路30a〜30から入力された光信号に基づいて動作する。
なお、図3において、点線で示す等距離線dは、光分配回路1の入力ポート21から出力ポート群22までの距離と等しい距離にある位置を意味する。以降、光分配回路1において等距離線dよりも入力ポート21側を入力ポート側、この反対側を出力導波路側という。
このような光集積回路100において、光分配回路1の等距離線dよりも出力導波路側の領域、すなわち入力ポート21から遠く離れた領域には、出力導波路30aおよび30eの近傍または出力導波路30aおよび30eに隣接する位置に平面視略矩形の部材20cが形成されている。この部材20cは、二酸化珪素、酸窒化シリコン、ポリイミド系有機化合物、エポキシ系有機化合物、アクリル系有機化合物、空気、真空等から構成され、入力ポート21からスラブ導波路20のスラブ導波領域20a中に導入され出力ポート群22に直接に伝播しなかった光(図3中において矢印bで示される光:以下、迷光という)の進行方向、すなわち、入力ポート21と光分配回路1の出力導波路側の出力導波路30aから出力導波路30eにかけての領域を除く任意の位置を結ぶ方向に対して、ほぼ直交する方向に沿うように形成される。例えば、図3に示すように、入力導波路10の軸線方向に対して直交する方向に沿って形成される。
また、光分配回路1の出力導波路側の領域の出力導波路群30のうち少なくとも最も外側の出力導波路、すなわり出力導波路30aおよび30eは、その光の導波方向(図3中において矢印cで示される光)が出力導波路群30に直接に伝播しなかった光(図3中において矢印bで示される光)の進行方向に対してほぼ直交する方向になるように形成されている。
次に、本実施の形態にかかる光集積回路100の動作について説明する。
光源110により光分配回路1に入力され、入力導波路10を伝播して入力ポート21からスラブ導波路20のスラブ導波領域20aに導入された光信号のうち、出力ポート群22に直接に伝播した光信号(例えば、図1中の矢印aで示される光信号)は、出力導波路30a〜30eを伝播して、光回路120a〜120eに出力される。
一方、光源110により光分配回路1に入力され、入力導波路10を伝播して入力ポート21からスラブ導波路20のスラブ導波領域20aに導入された光信号のうち、出力ポート群22に直接に伝播しなかった迷光(例えば、図3中の矢印bで示される光信号)は、第1の実施の形態で説明したように、減衰領域20b(例えば、図3中の光分配回路1の出力導波路側の領域)に伝播し、減衰する。
また、光源110により光分配回路1に入力され、入力導波路10を伝播して入力ポート21からスラブ導波路20のスラブ導波領域20aに導入された光信号のうち、出力ポート群22に直接に伝播しなかった迷光において、減衰領域20b(例えば、図3中の光分配回路1の出力導波路側の領域)中を伝播しても減衰しなかった迷光は、部材20cに到達する。この部材20cに到達した迷光は、部材20cに至るまでの減衰領域20bにおける伝播の過程で減衰しているため、その強度が小さい。したがって、部材20cに到達した迷光は、SiO2から構成される壁20cを透過することができず、部材20cにより減衰領域20b中に反射または散乱される。上述したように、部材20cに到達した迷光は、部材20cに到達するまでに強度が小さくなっているので、部材20cにより反射または散乱させられると、減衰領域20b中でさらに減衰する。したがって、部材20cに到達した迷光は、出力ポート群22から出力導波路30a〜30eに導入されないのみならず、出力ポート群22に入射する光信号に影響を与えることすらできなくなる。
このように、本実施の形態によれば、部材20cを設けることにより、部材20cに到達した迷光が出力導波路30a〜30eを伝播する光信号とカップリングするのを防ぐことができる。結果として、出力導波路30a〜30eを配設経路の自由度が増す。
なお、本実施の形態において、減衰領域20bを十分に広くできない場合は、出力導波路30a〜30eを次のような構造にしてもよい。すなわち、部材20cを設けるとともに、出力導波路30a〜30eの光回路130a〜130eとの接続端近傍の部分を、光分配回路1の出力導波路側側の領域などの入力ポート21の開口端から可能な限り遠くの場所で、出力ポート群22に直接に伝播しなかった迷光(図1,3中において矢印bで示される光)の進行方向に対してほぼ直交する方向に沿うように形成する。これにより、出力導波路30a〜30eに到達した迷光と、出力導波路30a〜30e内を導波する光の進行方向をほぼ直交させることができるので、迷光と出力導波路30a〜30e内を導波する光とがカップリングするのを防ぐことができる。
また、本実施の形態において、光分配回路1は、図3に示すような平面視略矩形の形状に限定されず、形状および面積を適宜自由に変更することができる。
また、光分配回路1は、図3に示すような光集積回路の一部に使用される場合、スラブ導波路20を構成するスラブ導波領域20aおよび減衰領域20bは、2次元に広がる板の形状を有するようにしてもよい。
また、本実施の形態において、光集積回路100を構成する各要素、すなわち、光源110、光分配回路1および光回路130a〜130eは、同一基板上に形成されないようにしてもよい。
さらに、第1および第2の実施の形態において、上クラッド層2と下クラッド層4との材料は、それぞれ同じ材料から構成されるのみならず、異なる材料から構成されるようにしてもよい。
第1の実施の形態における光分配回路の構成を示す平面図である。 (a)図1のI-I線断面図、(b)図1のII-II線断面図、(c)図1のIII-III線断面図である。 第2の実施の形態の構成を示す模式図である。 アレイ型波長分配器の構成を示す平面図である。
符号の説明
1…光分配回路、2…下クラッド層、3…コア、4…上クラッド層、10…入力導波路、20…スラブ導波路、20a…スラブ導波路領域、20b…減衰領域、20c…部材、21…入力ポート、22…出力ポート群、30…出力導波路群、30a〜30e…出力導波路、100…光集積回路、110…光源、120a〜120e…光回路。

Claims (5)

  1. 第1の材料からなる平板を前記第1の材料よりも低い屈折率を有する第2の材料で挟さんだ構造を有し、入力ポートとこの入力ポートを中心とする平面視略扇形の円弧の部分に形成され開口を前記入力ポートに対向させた複数の出力ポートを備えたスラブ導波路と、
    前記入力ポートに接続され、前記スラブ導波路内に光を導入する入力導波路と、
    前記出力ポートに接続され、前記スラブ導波路内を伝播する光を出力する出力導波路と
    を有する光分配回路であって、
    前記スラブ導波路は、
    前記平面視略扇形に対応し、前記入力ポートおよび複数の前記出力ポートが形成されたスラブ導波領域と、
    このスラブ導波領域の前記平板の平面に沿った横方向の周囲に延在し、当該横方向の端部において側面が露出した構造を有し、前記スラブ導波領域と同じ材料からなる減衰領域と
    から構成され、
    前記減衰領域は、前記入力ポートから前記スラブ導波領域に導入され前記出力ポートに直接導入されない光を減衰させ
    とを特徴とする光分配回路。
  2. 前記出力導波路近傍に、前記入力ポートから前記スラブ導波領域に導入され前記出力ポートに直接導入されない光が前記出力導波路に入るのを防ぐ部材を備える
    ことを特徴とする請求項1記載の光分配回路。
  3. 前記出力導波路の一部は、前記入力ポートから前記スラブ導波領域に導入される光の進行方向に対して略垂直に配設されている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の光分配回路。
  4. 前記第1の材料は、屈折率が3.0〜4.5の間にあり、
    前記第2の材料は、屈折率が1.0〜1.7の間にある
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の光分配回路。
  5. 前記第1の材料は、珪素、ゲルマニウム、ガリウム・砒素系化合物、インジウム・燐系化合物、インジウム・アンモン系化合物の何れかであり、
    前記第2の材料は、二酸化珪素、酸窒化シリコン、ポリイミド系有機化合物、エポキシ系有機化合物、アクリル系有機化合物、空気、真空の何れかである
    ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の光分配回路。
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