JP4189069B2 - ショーケース用照明器具およびショーケース - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ショーケースに用いられる配光特性を改善した照明器具およびこの照明器具を装着したショーケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
蛍光ランプは、蛍光体被膜を形成したガラス管バルブ内に水銀とアルゴンガスなどの希ガスを封入して構成されている。そして、バルブ端部に設けた電極間に放電を生起させ、この放電によりバルブ内の水銀蒸気を電離および励起して紫外線を発生させて蛍光体被膜で可視光に変化し、この可視光をバルブ外に放射するようにしている。
【0003】
そして、通常、この蛍光ランプの発光特性は周囲温度が20〜30℃の常温での使用時に最高効率を示すよう設計、製造されている。これは、バルブ内に封入した水銀の蒸気圧により光束や始動電圧が左右されるところからで、上記温度より高くても低くても光出力は低下する傾向にある。なお、ランプ全体が上記温度を維持していく必要はなく、その水銀蒸気圧はランプ内の最冷部(最低温度部)で制御されるので、ランプの一部に最冷部が形成してあればよいとされている。この温度への対応策としては、最冷部をバルブの中間部分や端部あるいは排気管部に設定したり、水銀のアマルガム化、封入希ガスの選択などの手段を講じることや器具側に温度制御部材を設けることにより対処するようにしている。
【0004】
そして、この蛍光ランプは、点灯回路装置を必要とするが、電球に比べ小電力で高効率のところから家庭においてはもちろん商店、事務所、デパートや工場などでひろく用いられている。
【0005】
たとえば、商店などで直管状の蛍光ランプはバルブが長尺であるところから、商品を収容して展示販売を行うショーケースなどにおいて、並べられている商品を照明し顧客の購入意欲を高めるのに相当の効果を挙げている。
【0006】
そして、このショーケースにおいて、管状の蛍光ランプに対して商品がほぼ同距離で配置されている場合は、各商品ともランプからほぼ同一強度の照射光を受けその商品の形状、模様などのデザインや品質あるいはラベルなどがよく見えて、顧客も分かり易いという利点がある。
【0007】
しかし、ランプからの照射光強度は距離の二乗に反比例して低下していくことが知られていて、内部に大量の商品が収容されるショーケースの場合、長尺のランプに沿うランプの近傍に置かれた商品はよく見えるが、管状のランプから離れた位置にある商品は、ランプからの照射光も弱く照度が低下しているため見え難いということがある。
【0008】
たとえばジュース、サイダーなどの清涼飲料水、乳製品やビール、ワイン、冷酒などの瓶、紙パックや缶入りの飲料あるいはアイスクリーム、氷、冷蔵や冷凍などされた箱入りの食品を収容して展示販売する図1に示すようなショーケース1においては、ドア2,2や柱の影となる場所に商品を照明する直管形の蛍光ランプを用いたたとえば3組の照明器具L1,L2,L3が配設してある。しかし、この配置の照明器具L1,L2,L3では、遠く離れたドア2と柱との中央部に飾ってある商品は見え難く、その水平面照度分布は図5中の点線Bに示すような特性であった。
【0009】
そして、この冷蔵や冷凍用のショーケースの場合、ケース内が低温(冷蔵用…−5〜+10℃、冷凍用…−25〜−30℃)でありランプの発光特性の向上をはかり、また、内部の商品と直管形の蛍光ランプとが衝突してランプのバルブが破損するなどのことを防止するため、蛍光ランプは透明な合成樹脂製のほぼ同一肉厚を有する円筒など筒状の保護カバー部材内に収容して配設されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
近時、このショーケースにおける配光の改善が強く要望されており、本発明者等は照明器具について種々究明を行った。すなわち、光源である蛍光ランプを収容する透明な円筒状の保護カバーに着目して種々検討した。
【0011】
もちろん、蛍光ランプの配光制御のため、ランプをセード、グローブやカバーなどで囲うことは通常行われていることであるが、最近開発されたガラス管バルブを細径化した蛍光ランプと、特定方向に指向性をもつレンズ部分を備えた筒状の透明なカバー体とを組合わせることにより、所望の配光特性を得ることが可能となった。
【0012】
そして、家庭や店舗などで用いられている一般照明用の蛍光ランプは、通常ガラス管バルブの外径が約29mm程度のものが広く普及しているが、光出力の改良やランプ点灯回路の改善などにより、外径が約15〜20mm程度のバルブを用いた蛍光ランプが開発され、この細径化された蛍光ランプを使用した特にショーケース用などの照明器具は小形化が可能になるなどの利点を有する。
【0013】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、ガラス管バルブの外径を細径化した蛍光ランプを、配光に指向性をもたせた保護カバー内に収容して、保温性がよく均斉度の高い配光特性が得られるとともにケース内の収容容積を増すことができる照明器具およびこの照明器具を装着したショーケースを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載のショーケース用照明器具は、表面に長手方向に沿って取付面および長手方向に沿うとともに横断面における周囲長さの3/4以下の範囲内に複数条のプリズムレンズを形成した筒状の透明カバー部材と、上記透明カバー部材内に内壁面と10mm以下の間隙を隔てて収容された、蛍光体被膜を形成した管外径が23mm以下のガラス管バルブ内に放電媒体を封入するとともに放電電極を設けてなる蛍光ランプと、上記透明カバー部材内の蛍光ランプに沿う長手方向の中央部が略く字形に突出し、この突出部を蛍光ランプに最も近接させるとともに中央部の両側に翼状部が設けられた、蛍光ランプからの放射光をプリズムレンズに指向する反射体と、上記透明カバー部材の両端部を閉塞した閉塞部材とを具備していることを特徴とする。
【0015】
透明なカバー部材内にガラス管バルブを細径化した蛍光ランプを、その間隔が10mm以下となるよう近接して配設したことにより、ランプからの放射光のカバー部材の内壁面での反射が少なくカバー部材への有効入射量を多くできるとともに、カバー部材の表面に形成した複数条のプリズムレンズによって放射光を指向させることが可能となり広範囲に亘りほぼ均一な照度の照明が行える。
また、複数条のプリズムレンズは筒状の透明カバー部材の取付面を除く周囲長さの3/4以下の範囲内にあればよく、残部の1/4の部分はケースに面する取付面側や反射体が設けられたりするのでプリズムレンズの形成は不要である。
また、カバー部材内部に蛍光ランプからの放射光をプリズムレンズに指向する中央部が突出しこの中央部の両側に翼状部を有する反射体が光利用の少ない取付面側に設けてあることにより蛍光ランプから後方に放射される光線を前方に反射して透明カバー部材に入射させることができる。
【0016】
また、筒状の透明カバー部材の両端をある程度の気密性をもたせて閉塞してあることにより、バルブの外径を23mm以下の細径化した蛍光ランプが、放電熱や電極熱により昇温して水銀の蒸気圧制御が行われるとともにカバー部材表面の結露を防ぎカバー部材の曇りによる発光効率の低下を防止できる作用を奏する。また、蛍光ランプのバルブ外面とカバー部材の内壁面との間隔が、10mmを超えると、カバー部材内表面での反射が多くなり発光効率の低下を招くとともにプリズムレンズとの間隔が大きくなるので配光特性も低下する。また、バルブの保温性も悪化し発光効率の低下を来す。
【0017】
なお、この間隔は10mm以下であれば実用上全く問題なかったが、ランプのバルブ外径やその寸法のばらつきなどを考慮すると、好ましくは7mm以下であれば発光効率、配光特性およびバルブの保温性を確実に向上させることができた。 また、透明なカバー部材の形成材料は、ポリカーボネイトやアクリルなどの合成樹脂材料あるいはガラス材料を用いることができる。また、カバー部材の横断面形状は、真円筒形、長円筒形などの円筒形状や四角筒形、六角筒形などの多角筒形状やこれらが混合された略円筒形状や略多角筒形状のものに適用できる。さらに、プリズムレンズの形成は透明カバー部材の内外面のいずれか一方の面でも両面であってもよく、また、筒状の透明カバー部材の周囲の全周面あるいは端部に取付けられる器具などの場合は約半周面に複数条のプリズムレンズが形成してあってもよく、これはランプの種類や要求される器具の配光特性などに応じて設ければよい。
【0020】
本発明の請求項に記載のショーケース用照明器具は、筒状の透明カバー部材の一部に光拡散または光遮蔽処理が施してあることを特徴とする。
【0021】
筒状の透明カバー部材は、一種の材料または二種以上の複数の材料により筒状に一体または一体的に形成したものであってもよい。これは、カバー部材の透明な光放射部分の一部、たとえば商品に近接した部位を乳白色化や蝕刻などの処理を施し光拡散作用をもたせるようにしてもよい。
【0022】
また、たとえば透明な光放射部と光遮蔽される取付面や反射体設置面などに該当する部分とを別部品で成形して両者を組付け一体化したものであってもよい。
本発明の請求項に記載のショーケース用照明器具は、筒状の透明カバー部材の表面に光触媒処理が施してあることを特徴とする。
【0023】
透明な合成樹脂やガラスからなるカバー部材の表面に酸化チタンTiO2 などの光触媒処理を施しておけば、カバー部材の汚れ防止や脱臭効果を奏することができる。
【0028】
本発明の請求項に記載のショーケースは、物品を収納するケースと、このケース内部の開口部近傍に配設された上記請求項1ないし請求項のいずれか一に記載のショーケース用照明器具と、上記ケースまたは上記照明器具に設けられた点灯回路装置とを具備していることを特徴とする。
【0029】
上記請求項1ないしのいずれか一記載の作用を奏する照明器具を用いているので、照明器具からはショーケース内の所定の方向に指向して光放射を行わせることができるとともに照明器具を小形化してショーケース内の物品の収容量を増すことができる作用がある。
【0030】
また、ショーケースは、ドアが1枚ないし複数枚のものであってもよく、照明器具はドアの裏などに1ないし複数組設けたものでも差支えない。また、ケースは常温使用される食品類や衣料、雑貨などの物品を展示販売する場合に適用が可能である。
【0031】
本発明の請求項に記載のショーケースは、物品を収納するケースが低温であることを特徴とする。
【0032】
ショーケースが冷蔵や冷凍製品(冷蔵用…−5〜+10℃、冷凍用…−25〜−30℃)を収納して販売するものに適用でき、この場合蛍光ランプの低温対策は、器具のカバー部材内に僅かな間隙を隔てて密封されたランプから発生する熱を利用することによって対応が可能である。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明のショーケース用照明器具およびこの照明器具を装着したショーケースの実施の形態を図1ないし図4を参照して説明する。図1はたとえば冷蔵用ショーケースの正面図、図2は図1の冷蔵用ショーケース内に配設された照明器具の概略を示し、(a)図は中間部を切欠した一部縦断面図、(b)図は(a)図中のa−a線に沿って切断した横断面図、図3は透明カバー部材からの光の放射状態を示し、(a)図は両側の透明カバー部材(左側の一方のみ図示)、(b)図は中央の透明カバー部材である。また、図4はケース内における個々の照明器具を点灯したときの軸回りの水平照度を相対値として示すグラフである。また、図5は、図4の3組の照明器具を点灯したときの全体としての水平照度相対値を示すグラフである。
【0034】
図中1は汎用の冷蔵用ショーケースで、このショーケース1は上下、左右および背面はスチールなどの金属板や断熱材で筐体11を構成するとともに前面は内部が透視できる透明ガラス製の2組のドア2,2が取付けられている。また、ショーケース1内に設けられた棚3,3,…上にはジュース、サイダーなどの清涼飲料水、乳製品やビール、ワイン、冷酒などの瓶、紙パックや缶などの商品4,…が載置してある。なお、このショーケース1内は図示しない冷凍機と接続してある。
【0035】
また、LL,LC,LRは筐体11の内部前側の両側および中央部の柱状部や壁面にここでは垂直に取付けられた照明器具である。この照明器具LL,LC,LRは、ポリカーボネイトやアクリルなどの合成樹脂材料あるいはガラス材料でもって横断面が略長四角形状の一辺長さが約30mm、肉厚が約3mm、全長が約1420mmの筒状に成形され外表面には長手方向に沿って複数条の鋸歯状のプリズムレンズ6,…が取付面57側を除く周囲の約3/4の範囲に形成された長尺の透明カバー部材5と、この透明カバー部材5の内部の空間部51内に収容された蛍光ランプ7とからなる。
【0036】
また、図中52,52(一方は図示していない。)は筒状の透明カバー部材5の上下両端部をほぼ気密に閉塞したシリコンSiゴムなどの弾性体からなるランプホルダで、キャップ状をなす蓋体53,53(一方は図示していない。)とで閉塞部材54,54を構成している。また、55,55はランプホルダ52,52に接続した給電線、56L,56Cは蛍光ランプ7のバルブ71に沿う背面側に設けられた長尺のアルミニウムなどの反射面を形成した反射鏡(反射体)で、これらからなる照明器具LL,LC,LRはねじ(図示しない。)などを介し柱状部や壁面に取付けられる。
【0037】
また、上記照明器具LL,LC,LRにおいて、蛍光ランプ7のバルブ71に沿うとともにカバー部材5の取付面57側に設けられた各反射鏡56Cは、図2〜4中に示すように長手方向の中央部に略く字形に突出した突出部59aと、この中央部(突出部59a)の両側から延びた翼状部59b,59bが形成されたものからなる。
また、透明カバー部材5内の反射鏡56L,56C,56R(図示しない。)は、左側の器具LLは前方と左方への光放射が不要となるので左寄りに、中央の器具LCは手前への光放射が不要となるので手前側に、右側の器具LR(図示しない。)は前方と右方への光放射が不要となるので右寄りにそれぞれ配設されている。
【0038】
なお、この3組の照明器具LL,LC,LRは、反射鏡の形状を除いては同じ構成であってもあるいは左右の照明器具LL,LRは左または右外方側への光放射が不要であるから、カバー部材5の左または右外方側のプリズムレンズ6,…は形成してなくてもよい。また、図3(a)において2組の反射鏡56L,56Cが設けられているが、両者を一体化した反射鏡であってもよい。
【0039】
また、上記蛍光ランプ7は、定格が50Wでソーダライムなどの軟質ガラス管からなる外径が約16mm、長さが約1410mmの直管状のバルブ71の両端に電極を有するステム(図示しない。)が封着された気密構造をなしている。また、このバルブ71内には放電媒体として水銀およびアルゴンAr、クリプトンKr、キセノンXeやネオンNeなどの希ガスが単独または混合して封入されているとともにバルブ71の内壁面には蛍光体被膜(図示しない。)が形成してある。また、このランプ7はバルブ71の両端からリード線が導出され、このリード線が直接外部にまたはバルブ71端部に接合された口金(図示しない。)に接続している。
【0040】
そして、上記透明カバー部材5の外表面の長手方向に沿って形成した複数条の各プリズムレンズ6,…は、ランプ7から放射されカバー部材5に入射した光線を図3(a)図および(b)図中に矢印で示すように略左方向あるいは略右方向へと屈折するよう設計され、その肉厚が変えられて製造してある。
【0041】
因みにこの実施の形態の場合の上記カバー部材5と内部に収容された蛍光ランプ7のバルブ71との寸法関係は、カバー部材5の長さが約1420mm、カバー部材5の内面とランプ7のバルブ71外面との間隔bが約4mmである。
【0042】
そして、上記構成のショーケース1内の3組の照明器具LL,LC,LRを点灯すると、各ランプ7からは直接にカバー部材5に向かう直射光と、各ランプ7から反射鏡56C,56L,56R(図示しない。)に向かいこの反射鏡56C,56L,56R(図示しない。)で反射されカバー部材5に向かう反射光とがカバー部材5に入射する。
また、各反射鏡56Cは略く字形をした突出部59aが蛍光ランプ7のバルブ71に最も近接し、中央部の両側から延びた翼状部59b,59bが光利用の少ない取付面57側となるよう配設してあるので、翼状部59b,59bへ入射した光線の鈍角方向への反射光量を増やしプリズムレンズへ指向させることができる。
【0043】
さらに詳述すると、図3(a)図に示す左方に配設された照明器具LLからの放射光は、その一部が透明なカバー部材5を直進するとともに残部はカバー部材5に形成した各プリズムレンズ6,…が右方向へ光を屈折することと反射鏡5Lが左側にあるため中央から右方に指向する。また、図3(b)図に示す中央の照明器具LCからの放射光は、一部が透明なカバー部材5を直進するとともに残部はカバー部材5に形成した各プリズムレンズ6,…が左または右方向へ光を屈折することと反射鏡56Cが手前にあるため中央から左右方向に指向する。さらに、図示していない右方に配設された照明器具LRからの放射光は、その一部が透明なカバー部材5を直進するとともに残部はカバー部材5に形成した各プリズムレンズ6,…が左方向へ光を屈折することと反射鏡56R(図示しない。)が右側にあるため中央から左方に指向させることができる。
【0044】
そして、これら照明器具LL,LC,LRを点灯したときは、透明なカバー部材5内にガラス管バルブ71を細径化した蛍光ランプ7をその間隔bが約4mmとなるように近接して配設したことにより、ランプ7からの放射光のカバー部材5の内壁面での反射が少なくカバー部材5への有効入射量を多くできるとともに、形状が規制された反射鏡56Cおよびカバー部材5の表面に形成した複数条のプリズムレンズ6,…によって放射光を指向させることが可能となり広範囲に亘りほぼ均一な照度の照明が行える。
【0045】
また、上記筒状の透明カバー部材5の両端をある程度の気密性をもたせて閉塞してあることにより、バルブ71の外径を16mmの細径化した蛍光ランプ7が、放電熱や電極熱により昇温して水銀の蒸気圧制御が行われるとともにカバー部材5表面の結露を防ぎカバー部材5の曇りによる発光効率の低下を防止できる作用を奏する。
【0046】
また、蛍光ランプ7のバルブ71外面とカバー部材5の内壁面との間隔bが大きくなると、カバー部材5内壁面での反射が多くなり発光効率の低下を招くとともにプリズムレンズ6,…との間隔が大きくなるので配光特性も低下する。また、バルブ71の保温性も悪化し発光効率の低下を来す。
【0047】
そして、これら3組の照明器具LL,LC,LRを点灯したときの各個は図4に示すような照度分布で、ランプ7の近傍ではもちろんランプ7より離れた中間部における照度も高めることができる。
【0048】
また、全体としては、下記表1および図5で示すようになる。すなわち、表1は、本発明品(実線A)と従来品(点線B)との水平面照度の相対値の比較表で、左側の照明器具LLを基点0として設置距離724mm以上(右方側)については左方側とほぼ同じ相対値であるので省略してある。
【0049】
【表1】
Figure 0004189069
また、表1をグラフ化したものが図5で、実線Aで示すように中間部においては、やや低くなるがほぼ等しい照度分布を呈する。すなわち、棚3,3,…上に並ぶ少なくとも顧客からよく見える最前列の各種商品をほぼ同じ照度で照明することにより、顧客に所望の商品をすばやく、かつ、確実に識別してもらうことができ、買物がし易くしかもその時間を短縮できるという利点がある。(なお、図4および図5は、左方に配置した照明器具LLを基点0として器具間隔(横軸)および水平面照度相対値(縦軸)をとっている。)
そして、この蛍光ランプ7は、バルブ71のガラス管径を細径化したが、密封された透明カバー部材5内に収容されているので、点灯時その電極の発熱や放電熱によってバルブ71を昇温でき、発光特性や始動特性の低下を抑制できるという利点を有する。
【0050】
なお、上記構成において、蛍光ランプ7のバルブ外径および透明カバー部材5の外径を細径化することによりショーケース1内における照明器具LL,LC,LRの占有容積を小さくして、ショーケース1内に入れる商品の収容容積を大きくできる利点を有する。
【0051】
なお、本発明は上記実施の形態に限るものではない。たとえば透明カバー部材に形成する複数条のプリズムレンズは取付面を除く周囲長さの3/4以下の範囲内に在ればよく、残る約1/4の部分はケースへの取付面57や反射体56C,56Lが設けられたりするので不要である。また、複数条のプリズムレンズは透明カバー部材の内外面の一方あるいは両面に形成してあってもよい。
【0052】
また、筒状の透明カバー部材は、同一の材料または二種以上の複数の材料により筒状に一体または一体的に形成したものであってもよい。たとえば図6に示すようにカバー部材5の透明な光放射部58と光遮蔽される取付面57や反射体設置面などに該当する部分とを別部品で成形して両者を組付け一体化してもよい。また、カバー部材の光放射部分の一部、たとえば商品に近接した部位を乳白色化や蝕刻などの処理を施し光拡散作用をもたせるようにしてもよい。
【0053】
また、透明カバー部材の内部に蛍光ランプのバルブに沿って反射体を配設したが、格別な反射体を設けずに蛍光ランプのバルブの内または外表面にバルブ軸に沿ってアルミニウムなどからなる帯状の反射膜を形成しても同様な作用効果を奏し構成も簡易化できる。
【0054】
また、透明な合成樹脂やガラスからなるカバー部材の表面に酸化チタンTiO2 などの光触媒処理を施せば、カバー部材の汚れ防止や防臭効果をはかることができメンテナンスを容易にできる。
【0055】
また、蛍光ランプのバルブを形成するガラス管の材質は、ソーダライムガラスや鉛ガラスなどの軟質ガラスあるいはホウケイ酸ガラスや石英ガラスなどの硬質ガラス製であってもよい。また、放電電極は、コイル状フィラメントにエミッタ物質が塗布された熱陰極形の電極や冷陰極あるいはバルブの外面に形成された外部電極であってもよい。
【0056】
また、バルブ内に封入される希ガスは、アルゴンAr、ネオンNe、クリプトンKrあるいは窒素Nなどが含まれる。また、バルブ内に封入される水銀の形態は、液状水銀、水銀と他の金属との合金からなるアマルガムやペレットなどあるいは板状体に水銀合金を形成したGEMEDIS(商品名)などが使用できる。
また、照明器具の構造も上記実施の形態に限らず、種々の形態が可能である。
また、ショーケースは実施の形態に示したドアが両開きで照明器具を3組設けたものに限らず複数組設けてもよく、たとえば1枚のドアの場合はドアの両側に照明器具を設けるようにしたものであってもよい。さらに、ショーケース内に配設される照明器具は垂直に取付けられたものに限らず、水平に取付けてあっても何等問題がない。さらにまた、ショーケースは冷蔵や冷凍製品を収納するものに限らず、他の食品や衣料、雑貨など他の物品を展示販売するケースにも適用が可能である。
【0057】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、蛍光ランプのバルブ外径および透明カバー部材の外径を細径化することにより照明器具の容積が小さくでき、かつ、反射体を設けることにより蛍光ランプから後方に放射される光線を前方に反射して透明カバー部材に入射させることができカバー部材の近傍はもとよりプリズムレンズで指向させた方向に光の配分ができるので広範囲に亘りほぼ均等照度の照明が行なえる発光効率の向上がはかれる照明器具を提供できる利点を有する。
また、発明によれば、透明カバー部材の光を左方または右方に指向させるプリズムレンズの存在部位は限られた部分のみであってよく、取付け面側は全く不要となる。また、透明カバー部材は一体あるいは複数の部材でもって一体的に形成することができ、その製造が容易である。
【0058】
また、請求項2に記載の発明によれば、透明カバー部材で光拡散や光遮蔽を行うことができる。
【0059】
また、請求項に記載の発明によれば、透明カバー部材の表面が光触媒処理してあるので、カバー部材の表面に汚れや臭いなどの発生はなく、透明カバー部材の曇りなどに起因する発光特性の低下を低減できる。
【0062】
また、請求項に記載の発明によれば、上記請求項1ないし請求項のいずれか一に記載の効果を有する照明器具を備えているので、照明器具からはショーケース内の所定の方向に指向して光放射を行わせることができるとともに照明器具を小形化してショーケース内の物品の収容量を増すことができる効果がある。すなわち、棚上に並ぶ少なくとも顧客からよく見える最前列の各種商品をほぼ同じ照度で照明することができ、顧客に所望の商品をすばやく、かつ、確実に識別してもらうことができ、買物がし易くしかもその時間を短縮できるという利点がある。
【0063】
さらに、請求項に記載の発明によれば、冷蔵や冷凍製品用のショーケースに適用して上記請求項に記載したと同様な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の冷蔵用ショーケースの実施の形態を示す正面図である。
【図2】 図1の冷蔵用ショーケース内に配設された照明器具の概略を示し、(a)図は中間部を切欠した一部縦断面図、(b)図は(a)図中のa−a線に沿って切断した部分の横断面図である。
【図3】 本発明の照明器具の透明カバー部材からの光の放射状態を示し、(a)図は両側の透明カバー部材(左側の一方のみ図示)、(b)図は中央の透明カバー部材である。
【図4】 ショーケース内における本発明の3の照明器具を点灯したときの個々の器具の軸回りの水平照度を相対値として示すグラフである。
【図5】 図4の3個の照明器具および従来の3組の照明器具を点灯したときの全体としての水平照度相対値を対比して示すグラフである。
【図6】 本発明の透明カバー部材の他の実施の形態を示すグラフである。
【符号の説明】
LL,LC,LR:照明器具
1:ショーケース
4:物品(商品)
5:透明カバー部材
54:閉塞部材
56C,56L:反射体
57:取付面
59a:突出部
59b:翼状部
6:プリズムレンズ
7:蛍光ランプ
71:ガラス管バルブ

Claims (5)

  1. 表面に長手方向に沿って取付面および長手方向に沿うとともに横断面における周囲長さの3/4以下の範囲内に複数条のプリズムレンズを形成した筒状の透明カバー部材と、
    上記透明カバー部材内に内壁面と10mm以下の間隙を隔てて収容された、蛍光体被膜を形成した管外径が23mm以下のガラス管バルブ内に放電媒体を封入するとともに放電電極を設けてなる蛍光ランプと、
    上記透明カバー部材内の蛍光ランプに沿う長手方向の中央部が略く字形に突出し、この突出部を蛍光ランプに最も近接させるとともに中央部の両側に翼状部が設けられた、蛍光ランプからの放射光をプリズムレンズに指向する反射体と、
    上記透明カバー部材の両端部を閉塞した閉塞部材と、
    を具備していることを特徴とするショーケース用照明器具。
  2. 筒状の透明カバー部材の一部に光拡散または光遮蔽処理が施してあることを特徴とする請求項1に記載のショーケース用照明器具。
  3. 筒状の透明カバー部材の表面に光触媒処理が施してあることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のショーケース用照明器具。
  4. 物品を収納するケースと;
    このケース内部の開口部近傍に配設された上記請求項1ないし請求項3のいずれか一に記載のショーケース用照明器具と;
    上記ケースまたは上記照明器具に設けられた点灯回路装置と;
    を具備していることを特徴とするショーケース。
  5. 物品を収納するケースが低温であることを特徴とする請求項4に記載のショーケース。
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