JP4188629B2 - エンジンの吸気制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの吸気制御装置に関し、詳しくは、始動時における吸気バルブの開特性の制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、バルブタイミングを変化させる可変バルブタイミング機構を備え、バルブタイミングを低負荷・低回転域で切り換える構成のエンジンが知られている(特開平9−195840号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来装置では、バルブタイミングの切換によってバルブオーバーラップ量をエンジン運転条件に適した値に調整しており、バルブオーバーラップ量が低負荷域に適した値になっていることを条件に、始動時に燃料噴射を許可する構成となっていた。
【0004】
しかし、バルブオーバーラップ量の調整のみでは、始動性と燃費・エミッションの低減とを高い次元で両立させることが困難であるという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、吸気バルブのリフト量の調整によって、始動性と燃費・エミッションの低減とを高い次元で両立できるエンジンの吸気制御装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そのため、請求項1記載の発明では、吸気バルブのリフト量及び作動角を変化させる可変動弁機構を備え、エンジン始動時に、前記吸気バルブのリフト量及び作動角をエンジン温度が高いほどより小さく制御して前記吸気バルブの閉時期を下死点後から下死点に向けて早める構成とした。
上記構成によると、エンジン始動時には、前記吸気バルブのリフト量及び作動角をエンジン温度が高いほどより小さく制御して、エンジン温度(フリクション)による必要空気量の違いに対応する必要最低限のリフト量及び作動角とすることで、吸気流速の増大が図られ、また、リフト量及び作動角が小さくなるに伴って吸気バルブの閉時期が早まることで実有効圧縮率が増大し、始動性が改善される。
【0006】
請求項2記載の発明では、前記エンジン始動時を、イグニションスイッチがONされてからエンジン回転速度が所定回転速度を超えるまでの間、又は、スタートスイッチがONである間とする構成とした。
上記構成によると、イグニッションスイッチONされてからエンジン回転速度が所定回転速度を超えるまでの間、又は、スタートスイッチがONでスタータモータが回転駆動される間は、前記吸気バルブのリフト量及び作動角をエンジン温度が高いほどより小さく制御して前記吸気バルブの閉時期を早める。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る吸気制御装置を含んでなる車両用エンジンのシステム構成図である。
図1において、エンジン101の吸気管102には、スロットルモータ103aでスロットルバルブ103bを開閉駆動する電子制御スロットル104が介装され、該電子制御スロットル104及び吸気バルブ105を介して、燃焼室106内に空気が吸入される。
【0010】
燃焼排気は燃焼室106から排気バルブ107を介して排出され、フロント触媒108及びリア触媒109で浄化された後、大気中に放出される。
前記排気バルブ107は、排気側カム軸110に軸支されたカム111によって一定のバルブリフト量及びバルブ作動角を保って開閉駆動される。
一方、吸気バルブ105には、バルブリフト量を作動角と共に連続的に可変制御するVEL(Variable valve Event and Lift)機構112(可変動弁機構)、及び、バルブタイミングを連続的に可変制御するVTC(Variable valve Timing Control)機構113が設けられる。
【0011】
尚、吸気バルブ105と共に、排気バルブ107のバルブ作動特性を変化させる可変動弁機構が設けられる構成であっても良い。
マイクロコンピュータを内蔵するエンジンコントロールユニット(ECU)114は、スロットルバルブ103bの開度及び吸気バルブ105の作動特性によってアクセル開度に対応する目標吸入空気量が得られるように、アクセルペダルセンサAPS116で検出されるアクセルペダルの開度APO等に応じて前記電子制御スロットル104,VEL機構112及びVTC機構113を制御する。
【0012】
前記ECU114には、前記アクセルペダルセンサAPS116の他、エンジン101の吸入空気量Qを検出するエアフローメータ115、クランク軸120から回転信号を取り出すクランク角センサ117、スロットルバルブ103bの開度TVOを検出するスロットルセンサ118、エンジン101の冷却水温度Twを検出する水温センサ119等からの検出信号が入力されると共に、イグニッションスイッチ100A及びスタートスイッチ100BのON・OFF信号が入力される。
【0013】
尚、前記クランク角センサ117から出力される回転信号に基づいてECU114においてエンジン回転速度Neが算出される。
また、各気筒の吸気バルブ105上流側の吸気ポート130には、電磁式の燃料噴射弁131が設けられ、該燃料噴射弁131は、前記ECU114からの噴射パルス信号によって開弁駆動されると、噴射パルス幅(開弁時間)に比例する量の燃料を噴射する。
【0014】
図2〜図4は、前記VEL機構112の構造を詳細に示すものである。
但し、吸気バルブ105のバルブリフト量及び作動角を連続的に可変制御する可変動弁機構の構造を、図2〜図4に示したものに限定するものではない。
図2〜図4に示すVEL機構112は、一対の吸気バルブ105,105と、シリンダヘッド11のカム軸受14に回転自在に支持された中空状のカム軸13(駆動軸)と、該カム軸13に軸支された回転カムである2つの偏心カム15,15(駆動カム)と、前記カム軸13の上方位置に同じカム軸受14に回転自在に支持された制御軸16と、該制御軸16に制御カム17を介して揺動自在に支持された一対のロッカアーム18,18と、各吸気バルブ105,105の上端部にバルブリフター19,19を介して配置された一対のそれぞれ独立した揺動カム20,20とを備えている。
【0015】
前記偏心カム15,15とロッカアーム18,18とは、リンクアーム25,25によって連係され、ロッカアーム18,18と揺動カム20,20とは、リンク部材26,26によって連係されている。
上記ロッカアーム18,18,リンクアーム25,25,リンク部材26,26が伝達機構を構成する。
【0016】
前記偏心カム15は、図5に示すように、略リング状を呈し、小径なカム本体15aと、該カム本体15aの外端面に一体に設けられたフランジ部15bとからなり、内部軸方向にカム軸挿通孔15cが貫通形成されていると共に、カム本体15aの軸心Xがカム軸13の軸心Yから所定量だけ偏心している。
また、前記偏心カム15は、カム軸13に対し前記バルブリフター19に干渉しない両外側にカム軸挿通孔15cを介して圧入固定されている。
【0017】
前記ロッカアーム18は、図4に示すように、略クランク状に屈曲形成され、中央の基部18aが制御カム17に回転自在に支持されている。
また、基部18aの外端部に突設された一端部18bには、リンクアーム25の先端部と連結するピン21が圧入されるピン孔18dが貫通形成されている一方、基部18aの内端部に突設された他端部18cには、各リンク部材26の後述する一端部26aと連結するピン28が圧入されるピン孔18eが形成されている。
【0018】
前記制御カム17は、円筒状を呈し、制御軸16外周に固定されていると共に、図2に示すように軸心P1位置が制御軸16の軸心P2からαだけ偏心している。
前記揺動カム20は、図2及び図6,図7に示すように略横U字形状を呈し、略円環状の基端部22にカム軸13が嵌挿されて回転自在に支持される支持孔22aが貫通形成されていると共に、ロッカアーム18の他端部18c側に位置する端部23にピン孔23aが貫通形成されている。
【0019】
また、揺動カム20の下面には、基端部22側の基円面24aと該基円面24aから端部23端縁側に円弧状に延びるカム面24bとが形成されており、該基円面24aとカム面24bとが、揺動カム20の揺動位置に応じて各バルブリフター19の上面所定位置に当接するようになっている。
即ち、図8に示すバルブリフト特性からみると、図2に示すように基円面24aの所定角度範囲θ1がベースサークル区間になり、カム面24bの前記ベースサークル区間θ1から所定角度範囲θ2が所謂ランプ区間となり、更に、カム面24bのランプ区間θ2から所定角度範囲θ3がリフト区間になるように設定されている。
【0020】
また、前記リンクアーム25は、円環状の基部25aと、該基部25aの外周面所定位置に突設された突出端25bとを備え、基部25aの中央位置には、前記偏心カム15のカム本体15aの外周面に回転自在に嵌合する嵌合穴25cが形成されている一方、突出端25bには、前記ピン21が回転自在に挿通するピン孔25dが貫通形成されている。
【0021】
更に、前記リンク部材26は、所定長さの直線状に形成され、円形状の両端部26a,26bには前記ロッカアーム18の他端部18cと揺動カム20の端部23の各ピン孔18d,23aに圧入した各ピン28,29の端部が回転自在に挿通するピン挿通孔26c,26dが貫通形成されている。
尚、各ピン21,28,29の一端部には、リンクアーム25やリンク部材26の軸方向の移動を規制するスナップリング30,31,32が設けられている。
【0022】
上記構成において、制御軸16の軸心P2と制御カム17の軸心P1との位置関係によって、図6,7に示すように、バルブリフト量が変化することになり、前記制御軸16を回転駆動させることで、制御カム17の軸心P1に対する制御軸16の軸心P2の位置を変化させる。
前記制御軸16は、図10に示すような構成により、DCサーボモータ(アクチュエータ)121によって所定回転角度範囲内で回転駆動されるようになっており、前記制御軸16の作動角を前記アクチュエータ121で変化させることで、吸気バルブ105のバルブリフト量及びバルブ作動角が連続的に変化する(図9参照)。
【0023】
図10において、DCサーボモータ121は、その回転軸が制御軸16と平行になるように配置され、回転軸の先端には、かさ歯車122が軸支されている。一方、前記制御軸16の先端に一対のステー123a,123bが固定され、一対のステー123a,123bの先端部を連結する制御軸16と平行な軸周りに、ナット124が揺動可能に支持される。
【0024】
前記ナット124に噛み合わされるネジ棒125の先端には、前記かさ歯車122に噛み合わされるかさ歯車126が軸支されており、DCサーボモータ121の回転によってネジ棒125が回転し、該ネジ棒125に噛み合うナット124の位置が、ネジ棒125の軸方向に変位することで、制御軸16が回転されるようになっている。
【0025】
ここで、ナット124の位置をかさ歯車126に近づける方向が、バルブリフト量が小さくなる方向で、逆に、ナット124の位置をかさ歯車126から遠ざける方向が、バルブリフト量が大きくなる方向となっている。
前記制御軸16の先端には、図10に示すように、制御軸16の作動角を検出するポテンショメータ式の作動角センサ127が設けられており、該作動角センサ127で検出される実際の作動角が目標作動角に一致するように、前記ECU114が前記DCサーボモータ121をフィードバック制御する。
【0026】
次に、前記VTC機構113の構成を、図11に基づいて説明する。
但し、VTC機構113を、図11に示したものに限定するものではなく、クランク軸に対するカム軸の回転位相を連続的に変化させる構成のものであれば良い。
本実施形態におけるVTC機構113は、ベーン式の可変バルブタイミング機構であり、クランク軸120によりタイミングチェーンを介して回転駆動されるカムスプロケット51(タイミングスプロケット)と、吸気側カム軸13の端部に固定されてカムスプロケット51内に回転自在に収容された回転部材53と、該回転部材53をカムスプロケット51に対して相対的に回転させる油圧回路54と、カムスプロケット51と回転部材53との相対回転位置を所定位置で選択的にロックするロック機構60とを備えている。
【0027】
前記カムスプロケット51は、外周にタイミングチェーン(又はタイミングベルト)が噛合する歯部を有する回転部(図示省略)と、該回転部の前方に配置されて前記回転部材53を回転自在に収容するハウジング56と、該ハウジング56の前後開口を閉塞するフロントカバー,リアカバー(図示省略)とから構成される。
【0028】
前記ハウジング56は、前後両端が開口形成された円筒状を呈し、内周面には、横断面台形状を呈し、それぞれハウジング56の軸方向に沿って設けられる4つの隔壁部63が90°間隔で突設されている。
前記回転部材53は、吸気側カム軸14の前端部に固定されており、円環状の基部77の外周面に90°間隔で4つのベーン78a,78b,78c,78dが設けられている。
【0029】
前記第1〜第4ベーン78a〜78dは、それぞれ断面が略逆台形状を呈し、各隔壁部63間の凹部に配置され、前記凹部を回転方向の前後に隔成し、ベーン78a〜78dの両側と各隔壁部63の両側面との間に、進角側油圧室82と遅角側油圧室83を構成する。
前記ロック機構60は、ロックピン84が、回転部材53の最大遅角側の回動位置(基準作動状態)において係合孔(図示省略)に係入するようになっている。
【0030】
前記油圧回路54は、進角側油圧室82に対して油圧を給排する第1油圧通路91と、遅角側油圧室83に対して油圧を給排する第2油圧通路92との2系統の油圧通路を有し、この両油圧通路91,92には、供給通路93とドレン通路94a,94bとがそれぞれ通路切り換え用の電磁切換弁95を介して接続されている。
【0031】
前記供給通路93には、オイルパン96内の油を圧送するエンジン駆動のオイルポンプ97が設けられている一方、ドレン通路94a,94bの下流端がオイルパン96に連通している。
前記第1油圧通路91は、回転部材53の基部77内に略放射状に形成されて各進角側油圧室82に連通する4本の分岐路91dに接続され、第2油圧通路92は、各遅角側油圧室83に開口する4つの油孔92dに接続される。
【0032】
前記電磁切換弁95は、内部のスプール弁体が各油圧通路91,92と供給通路93及びドレン通路94a,94bとを相対的に切り換え制御するようになっている。
前記ECU114は、前記電磁切換弁95を駆動する電磁アクチュエータ99に対する通電量を、ディザ信号が重畳されたデューティ制御信号に基づいて制御する。
【0033】
例えば、電磁アクチュエータ99にデューティ比0%の制御信号(OFF信号)を出力すると、オイルポンプ47から圧送された作動油は、第2油圧通路92を通って遅角側油圧室83に供給されると共に、進角側油圧室82内の作動油が、第1油圧通路91を通って第1ドレン通路94aからオイルパン96内に排出される。
【0034】
従って、遅角側油圧室83の内圧が高、進角側油圧室82の内圧が低となって、回転部材53は、ベーン78a〜78bを介して最大遅角側に回転し、この結果、吸気バルブ105の開期間(開時期及び閉時期)が遅くなる。
一方、電磁アクチュエータ99にデューティ比100%の制御信号(ON信号)を出力すると、作動油は、第1油圧通路91を通って進角側油圧室82内に供給されると共に、遅角側油圧室83内の作動油が第2油圧通路92及び第2ドレン通路94bを通ってオイルパン96に排出され、遅角側油圧室83が低圧になる。
【0035】
このため、回転部材53は、ベーン78a〜78dを介して進角側へ最大に回転し、これによって、吸気バルブ105の開期間(開時期及び閉時期)が早くなる。
尚、可変バルブタイミング機構は、上記のベーン式のものに限定されず、特開2001−041013号公報や特開2001−164951号公報に開示されるように、電磁クラッチ(電磁ブレーキ)の摩擦制動によってクランク軸に対するカム軸の回転位相を変化させる構成の可変バルブタイミング機構や、特開平9−195840号公報に開示される油圧によってヘリカルギヤを作動させる方式の可変バルブタイミング機構であっても良い。
【0036】
図12のフローチャートは、前記VEL機構112における吸気バルブ105の目標リフト量(制御軸16の目標作動角TGVEL)の算出を示す。
図12のフローチャートにおいて、ステップS1では、イグニッションスイッチ100AがONされた後の初回であるか否かを判別する。
初回であるときには、ステップS2へ進み、予め冷却水温度Twに応じて始動時用リフト量を記憶したテーブルを参照し、そのときに水温センサ119で検出される冷却水温度Twに対応する始動時用リフト量を検索する。
【0037】
前記始動時用リフト量は、始動に必要な空気量を確保できる最低限のリフト量として設定されており、冷却水温度Twが低いときほど大きな値に設定される。尚、始動時用リフト量の設定に用いた冷却水温度Twは、エンジン温度を代表するパラメータとして用いており、冷却水温度Twに代えて潤滑油の温度を用いる構成としても良い。
【0038】
ステップS3では、前記ステップS2で求めた始動時用リフト量を、前記VEL機構112の制御に用いる目標リフト量(制御軸16の目標作動角TGVEL)として設定する。
次回からは、ステップS1で初回ではないと判断されることで、ステップS4へ進む。
【0039】
ステップS4では、エンジン回転速度Neが予め設定された始動完了判定用の回転速度NeSを超えているか否かを判別する。
そして、エンジン回転速度Neが回転速度NeS以下である始動時には、目標リフト量の更新設定を行わずに、本ルーチンを終了させることで、初回にステップS2で求めた始動時用リフト量がそのまま継続的に用いられるようにする。
【0040】
一方、ステップS4でエンジン回転速度Neが回転速度NeSを超えていると判別されたときには、始動完了と判断し、ステップS5へ進む。
ステップS5では、アクセルペダルの開度APO等に応じて前記VEL機構112における目標リフト量(制御軸16の目標作動角TGVEL)を設定する通常制御を行い、ステップS6では、ステップS5における設定結果に基づいて制御に用いる目標リフト量を更新設定する。
【0041】
上記構成によると、始動時に、そのときのフリクションに応じた空気量を確保しつつ、吸気バルブ105のリフト量を最小限とすることで、吸気流速の増大が図られ、また、リフト量が小さくなるのに伴って吸気バルブ105の閉タイミングが早まることで実有効圧縮率が増大し、始動性が改善される。
そして、始動性が改善されることで、始動時の燃料増量を減らすことができ、これによって、燃費及びエミッション(排気中のHC量)を低減できる。
【0042】
また、低リフト量とすることで、カム駆動損失が減り、これによっても燃費の低減が図られる。
尚、始動時リフト量に基づいてVEL機構112を制御するときには、VTC機構113によるバルブタイミングは固定であっても良いし、リフト量が小さくなるほど進角させて、開タイミングが一定になるようにしても良い。
【0043】
また、上記実施形態では、始動時用リフト量に従ってVEL機構112を制御する始動時を、エンジン回転速度Neが所定回転速度NeSを上回るまでとしたが、図13のフローチャートに示すように、スタートスイッチがONである間において始動時用リフト量に従って制御させる構成としても良い。
図13のフローチャートにおいて、ステップS4’では、ECU114に入力されるスタートスイッチ100BのON・OFF信号に基づいて、スタートスイッチ100BがON→OFF切り換え操作されたか否かを判別する。
【0044】
そして、スタートスイッチのON→OFF切り換えが判別されるまでは、本ルーチンをそのまま終了させることで、イグニッションスイッチがONされたときに、ステップS2において冷却水温度Tw(エンジン温度)に基づいて設定した始動時用リフト量が、スタートスイッチがONである間は、そのまま最終的な制御目標として設定されるようにする。
【0045】
そして、スタートスイッチがON→OFF切り換えされると、ステップS4’からステップS5へ進み、アクセルペダルの開度APO等に応じて前記VEL機構112における目標リフト量(制御軸16の目標作動角TGVEL)を設定する通常制御を行わせる。
上記の始動時用リフト量に従って吸気バルブ105のリフト量が制御されるときには、燃料噴射弁131の噴射開始タイミングを吸気バルブ105の開弁タイミングに同期させることが好ましく、噴射開始タイミングを吸気バルブ105の開弁タイミングに同期させた状態で要求燃料が吸気バルブ105の閉弁前に噴射されるように、燃料噴射弁131の単位時間当たりの噴射量を設定すると良い。
【0046】
上記のように噴射タイミングを設定すれば、燃料噴射弁131から噴射される燃料が、低リフト状態での強い吸気流れによって微粒化されると共に、吸気行程中に徐々にシリンダ内に燃料が吸引されることで、始動時にシリンダ内に均一なで燃焼性に優れた混合気を形成することができる。
ここで、始動後の前記VEL機構112の通常制御を、同時に行われる前記電子制御スロットル104及びVTC機構113の制御と共に、図14〜図16のブロック図に従って説明する。
【0047】
目標体積流量比演算部301では、以下のようにしてエンジン101の目標体積流量比TQH0ST(目標吸入空気量)を演算する。
まず、アクセル開度APO及びエンジン回転速度Neに対応する要求空気量Q0を算出する一方、アイドル回転速度制御(ISC)で要求されるISC要求空気量QISC(アイドル時要求空気量)を算出する。
【0048】
そして、前記要求空気量Q0とISC要求空気量QISCと合計を、全要求空気量Qとして求め(Q=Q0+QISC)、これを、エンジン回転速度Ne及び有効排気量(シリンダ総容積)VOL#で除算することで、目標体積流量比TQH0ST(TQH0ST=Q/(Ne・VOL#))を演算する。
VEL目標角度演算部302では、前記目標体積流量比TQH0ST及びエンジン回転速度Neに基づいて、VEL機構112における制御軸16の目標作動角TGVEL(目標リフト量)を演算する。
【0049】
前記VEL機構112は、前記目標作動角TGVELに基づいて制御される。ここで、目標体積流量比TQH0STが大きく、かつ、エンジン回転速度Neが高いほど、リフト量がより大きくなる目標作動角に設定され、目標体積流量比TQH0STが小さくかつエンジン回転速度Neが低い低リフト領域では、吸気バルブ105の閉タイミングが下死点前となるような目標作動角TGVELが設定される。
【0050】
但し、リフト量の最小限界により、低負荷・低回転側では、目標体積流量比TQH0STに対応する要求値よりも大きなリフト量が設定されるようになっており、この過剰分は、後述するようにスロットルバルブ103bの絞り制御によって補正される。
尚、本実施形態では、制御軸16の作動角が大きくなるほど、吸気バルブ105のリフト量が大きくなるものとする。
【0051】
また、VTC目標角度演算部303では、前記目標体積流量比TQH0ST及びエンジン回転速度Neに基づいて、VTC機構113における目標位相角TGVTC(目標進角量)を演算する。
前記VEL機構113は、前記目標位相角TGVTC(目標進角量)に基づいて制御される。
【0052】
ここで、目標体積流量比TQH0STが大きく、かつ、エンジン回転速度Neが高いほど、目標バルブタイミングが遅角されるようになっている。
前記目標作動角TGVELは、バルブ総開口面積演算部304に入力され、ここで、前記目標作動角TGVELに基づいてVEL機構112を制御したときの吸気バルブ105の総開口面積に変換される。
【0053】
前記総開口面積は、吸気バルブ105の開期間におけるバルブ開口面積の積分値である。
前記吸気バルブ105の総開口面積は乗算器312に出力され、該乗算器312では、前記総開口面積に、VEL開口面積回転補正演算部313で演算された補正係数が乗算され、有効開口面積TVELAA0として出力される。
【0054】
前記VEL開口面積回転補正演算部313は、エンジン回転速度Neが高いときほどより大きな補正係数(≧1.0)を設定する。
本実施形態におけるVEL機構112では、エンジン回転速度Neが高くなるほど、慣性力によってバルブリフト量が目標よりも大きくなってしまう傾向があり、これによって目標作動角TGVEL及び目標位相角TGVTCに基づき演算される開口面積と実際の開口面積との間に誤差が生じることになってしまう。
【0055】
そこで、前記VEL開口面積回転補正演算部313では、エンジン回転速度Neが高いときほどバルブリフト量が目標よりも大きくなってしまう傾向に対応して、吸気バルブ105の開口面積を増大補正すべく補正係数を設定する。
流量損失補正係数演算部314では、前記目標作動角TGVEL(目標バルブリフト量)に基づいて流量損失係数CDを演算する。
【0056】
そして、乗算器315では、前記有効開口面積TVELAA0に流量損失係数CDを乗算して、バルブリフト量による流量損失の違いに対応した補正を施す。前記流量損失係数CDによる補正が施された有効開口面積TVELAA0は、除算器316,317において、有効排気量(シリンダ総容積)VOL#及びエンジン回転速度Neで除算されることで状態量AANVに変換され、更に、該状態量AANVが、変換部318において吸気バルブ105の体積流量比TQH0VELに変換される。
【0057】
尚、前記吸気バルブ105の体積流量比TQH0VELは、スロットルバルブ103bの全開状態を前提とする値である。
除算器319では、前記目標体積流量比TQH0STを前記体積流量比TQH0VELで除算することで、前記目標体積流量比TQH0STを得るためにスロットルバルブ103bに求められる体積流量比QH0を算出する。
【0058】
前記スロットルバルブ103bに求められる体積流量比QH0は、変換部320で状態量AANVに変換され、更に、乗算器321,322で有効排気量(シリンダ総容積)VOL#及びエンジン回転速度Neが乗算されることで、スロットルバルブ103bに求められる開口面積AAに変換される。
そして、前記開口面積AAは、変換部323でスロットルバルブ103bの角度(開度)に変換され、該角度が目標角度TGTVOとして出力され、前記電子制御スロットル104が前記目標開度TGTVOに基づいて制御される。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンのシステム構成図。
【図2】VEL機構(可変バルブリフト機構)を示す断面図(図3のA−A断面図)。
【図3】上記VEL機構の側面図。
【図4】上記VEL機構の平面図。
【図5】上記VEL機構に使用される偏心カムを示す斜視図。
【図6】上記VEL機構の低リフト時の作用を示す断面図(図3のB−B断面図)。
【図7】上記VEL機構の高リフト時の作用を示す断面図(図3のB−B断面図)。
【図8】上記VEL機構における揺動カムの基端面とカム面に対応したバルブリフト特性図。
【図9】上記VEL機構のバルブタイミングとバルブリフトの特性図。
【図10】上記VEL機構における制御軸の回転駆動機構を示す斜視図。
【図11】VTC機構を示す縦断面図。
【図12】始動時におけるリフト量制御を示すフローチャート。
【図13】始動時におけるリフト量制御を示すフローチャート。
【図14】通常時の吸入空気量制御の詳細を示すブロック図。
【図15】通常時の吸入空気量制御の詳細を示すブロック図。
【図16】通常時の吸入空気量制御の詳細を示すブロック図。
【符号の説明】
100A…イグニッションスイッチ、100B…スタートスイッチ、101…エンジン、104…電子制御スロットル、105…吸気バルブ、107…排気バルブ、112…VEL機構、113…VTC機構、114…エンジンコントロールユニット(ECU)、115…エアフローメータ、116…アクセルペダルセンサ、117…クランク角センサ、118…スロットルセンサ、119…水温センサ、120…クランク軸、130…吸気ポート、131…燃料噴射弁

Claims (2)

  1. 吸気バルブのリフト量及び作動角を変化させる可変動弁機構を備え、
    エンジン始動時に、前記吸気バルブのリフト量及び作動角をエンジン温度が高いほどより小さく制御して前記吸気バルブの閉時期を下死点後から下死点に向けて早めることを特徴とするエンジンの吸気制御装置。
  2. 前記エンジン始動時が、イグニションスイッチがONされてからエンジン回転速度が所定回転速度を超えるまでの間、又は、スタートスイッチがONである間であることを特徴とする請求項1記載のエンジンの吸気制御装置。
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