JP4188256B2 - 吸収式冷凍機の精留装置 - Google Patents

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本発明は、有機系媒体を用いる吸収式冷凍機の精留装置に関する。
図8は従来の吸収式冷凍機の冷媒と吸収剤溶液の循環系統を示すブロック図である。この図において蒸発器01には冷媒としてTFE(2,2,2−トリフルオエタノール、沸点73.6℃)等のフッ化アルコールが収容され、吸収器02には吸収剤としてDMI誘導体(1,3−ジメチル-2-イミダゾリジノン、沸点226℃)溶液、つまり吸収剤溶液が収容されている。
蒸発器01と吸収器02とは蒸発冷媒通路03を介して互いに連通しており、蒸発器01と吸収器02内を30mmHg程度の低圧に保持すると、蒸発器01内の冷媒は蒸発して、図中破線矢印のように、蒸発冷媒通路03を通り吸収器02内に入って吸収剤溶液に吸収される。そのとき、蒸発器01内では冷媒が冷媒蒸気となって温度が低下し、吸収器02では吸収剤溶液が上記冷媒蒸気を吸収して温度が上昇する。
そこで蒸発器01には冷水配管01aが設けられ吸収器02には冷却水配管02aが設けられる。これら冷水配管01a、冷却水配管02aには、温度が低下した冷媒液と温度が上昇した吸収剤溶液とが、ポンプ04、05によりそれぞれ噴射されて、冷水は温度が下げられ、冷却水は温度が上げられる。これら冷媒や吸収剤溶液によって冷却または昇温された冷水と冷却水は、冷蔵や空調に使用される。
上記吸収器02内の吸収剤溶液は、冷媒蒸気を吸収して濃度が低下すると、吸収能力が低下するので、その濃度を高めて吸収能力を回復するために、再生器08および精留装置09が設けられる。再生器08は吸収器02の底部からポンプ06により送給された吸収剤溶液を貯溜し、その吸収剤溶液を発電装置(ガスエンジン、マイクロガスタービン、燃料電池等)の排熱により加熱する加熱管08aを備えている。
再生器08の上方に配された精留装置09は、全体が筒型形状をなし、気液接触部を構成する回収段精留器010および濃縮段精留器011を下から順に備えている。これら回収段精留器010および濃縮段精留器011は気液接触型の熱交換器である。
前記吸収器02の底部から送給される濃度の低下した吸収剤溶液の一部は、上記ポンプ06により、上記回収段精留器010の上部に導入されて滴下される。また前記蒸発器01内の冷媒も、その純度が徐々に低下するので、精留装置09に送給されて純度の回復が図られる。すなわち、純度の低下した蒸発器01内の冷媒は、ポンプ04により上記濃縮段精留器011の上部に導入されて滴下される。精留装置09の上部は冷媒蒸気を凝縮液化する凝縮器014に連通している。
吸収器02から再生器08に送給された低濃度の吸収剤溶液は、加熱管08aにより排熱が与えられて加熱され、沸点差によって冷媒蒸気が発生する。ここでは冷媒蒸気と吸収剤溶液とは十分に分離されないので、その冷媒蒸気は吸収剤溶液を混入したまま上昇して、気液接触型の熱交換器である回収段精留器010へ導入される。回収段精留器010には、吸収器02から低温かつ低濃度の吸収剤溶液が供給されており、冷媒蒸気は回収段精留器010を流下する吸収剤溶液と接触して、温度が低下する。その結果、冷媒蒸気は上昇してゆくにつれて、混入している吸収剤溶液が液化分離し、冷媒蒸気の純度は徐々に高められる。
冷媒蒸気は更に破線矢印のように上昇して、回収段精留器010と同様に気液接触型の、濃縮段精留器011に導入される。濃縮段精留器011には、前記のとおり、ごくわずかに吸収剤溶液成分の混入した冷媒液が、蒸発器01から送給されて来ている。前記回収段精留器010を通過して来た冷媒蒸気は、濃縮段精留器011内を流下する冷媒液と接触する間に、更に温度が低下して吸収剤溶液を分離し、より一層純度が高くなる。
上記のようにして精留装置09で純度が高められた冷媒蒸気は、破線矢印のように凝縮器014に送給され、ここで冷却水配管014aによって冷却されて凝縮液化し、前記蒸発器01に回収される。図中符号016は、凝縮器014を出た冷媒液と蒸発器01を出た冷媒蒸気との間で熱交換する過冷却器である。
一方、再生器08において加熱され、冷媒蒸気を放出した吸収剤溶液は、溶液熱交換器017において、再生器08に導入される吸収剤溶液に熱を与えたのち、吸収器02の冷却水配管02aに噴射されて、冷却水を加熱する。
なお図8中の符号07は、吸収器02と凝縮器014に冷却水を循環させる冷却水ポンプ、018は逆止弁、019はオリフィスである。
前記回収段精留器010または濃縮段精留器011として用いられる気液接触型熱交換器は、液散布装置(分散盤)020とその下方に配設される気液接触部材(充填材)030とから構成される(例えば特許文献1参照。)。図9は上記液散布装置020の構造を示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B矢視断面図である。図10は上記気液接触部材030の構成を模式的に示す斜視図である。
まず図9において、液散布装置020の本体021は、上方が開放された盥(たらい)状を呈しており、底部に複数の滴下孔022が設けられている。また、蒸気通過用のパイプ023が複数、煙突状に設けられる。本体021の上方から供給された液は、複数の滴下孔022を通って下方へ均等に散布される。一方、下方から上昇して来た蒸気は、パイプ023を通って更に上方に導かれる。
次に気液接触部材030は、ステンレスメッシュをシート状に編み込んで成る帯状の編織物を、図10に示されるように筒状に巻いて、固定したものである。そして液切れ性を向上させるために、底面は円錐状にとがらせてある。そのためには、上記帯状の編織物の幅を変化させてもよいし、あるいは両切円柱状のものを作っておいて、中央部を上から押圧してもよい(例えば特許文献2参照。)。
上方の液散布装置(分散盤)020から散布された液は、気液接触部材(充填材)030の網の中に拡がって、ゆっくりと流下し、その間に下方から流入する蒸気と十分な熱交換を行なう。
特開平11−51507号公報 特開平11−207173号公報
前記した従来の精留装置09を構成する液散布装置020は、構造が複雑で高価である。また他方のステンレスメッシュ製気液接触部材030は、均一な分散と一定の蒸気通過空間を設けるための密度管理が難しく、品質が安定しない。更に構造上、液を保持しやすいので、その分、蒸気通過空間が減少して、蒸気の流速が増し、液が精留装置09外へ持ち出されるフラッディング現象が発生しやすいという問題があった。
前記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、再生器で発生させた冷媒蒸気を気液接触部を通過させてその純度を高め、該高純度の冷媒蒸気を凝縮器へ供給する吸収式冷凍機の精留装置において、上記気液接触部が、互いに間隔をへだてて縦向きに配され、凹凸加工が施された複数の板状体を備え、該複数の板状体の表面に沿って、上記冷媒蒸気と接触すべき液が流下するように構成されるとともに、上記冷媒蒸気が上記流下する液の表面に沿って複数の板状体の間を上昇するように構成され、複数の板状体の上部には開口部が設けられて液溜りが形成されるとともに、上記開口部の周囲が段状に曲げられ、上記液溜りには液導入管が接続され、上記開口部の周囲の段状に曲げられた部分の下側に複数の液流出孔が形成されたことを特徴とする。
次に請求項2記載の発明は、前記請求項1記載の発明において、上記気液接触部が上下2段に配置され、上段の気液接触部には蒸発器底部の液が、下段の気液接触部には吸収器底部の液が、それぞれ供給されることを特徴とするものである。
また請求項3記載の発明は、前記請求項2記載の発明において、両面に凹凸加工が施された2枚の細長い板状体を互いに重ね合わせて形成された熱交換器素子を、その長手方向を上下にして縦置きに複数個重ね合わせ、各熱交換器素子の内側の空間を液通路とし、各熱交換器素子の間の空間を蒸気通路とした非接触型熱交換器が、上記気液接触部の上方に設けられ、上記吸収器底部の液が、上記非接触型熱交換器の液通路を経由して、上記下段の気液接触部に供給されることを特徴とするものである。
請求項1記載の発明は、気液接触部が、互いに間隔をへだてて縦向きに配され、凹凸加工が施された複数の板状体の表面に沿って、上記冷媒蒸気と接触すべき液が流下するとともに、上記冷媒蒸気が上記流下する液の表面に沿って上昇するように構成されており、板状体に加工する凹凸の形状によって、液の流下速度や表面積の大きさを制御することができ、純度の高い冷媒を取出すことができる。また板状体の間隔や段数を変えることにより、液膜の厚さや蒸気通路の断面積を最適にすることができる。
請求項2記載の発明は、上記気液接触部が上下2段に配置され、上段の気液接触部には蒸発器底部の液が、下段の気液接触部には吸収器底部の液が、それぞれ供給されるので、再生器で発生した冷媒蒸気中の吸収剤溶液を、流下する液に効果的に移行させるとともに、流下する液に含まれた冷媒を効果的に蒸発させて、純度の高い冷媒蒸気を凝縮器に供給できる。
請求項3記載の発明は、非接触型熱交換器が、上記気液接触部の上方に設けられ、上記吸収器底部の液が、上記非接触型熱交換器の液通路を経由して、上記下段の気液接触部に供給されるので、前記気液接触部で純度を高められた冷媒蒸気は、非接触型熱交換器で冷却されることにより、含まれている少量の吸収剤溶液をも凝縮させて分離し、更に純度が高まる。またこの非接触型熱交換器は、両面に凹凸加工が施された2枚の細長い板状体を互いに重ね合わせて形成された熱交換器素子を、その長手方向を上下にして縦置きに複数個重ね合わせ、各熱交換器素子の内側の空間を液通路とし、各熱交換器素子の間の空間を蒸気通路としたので、構造が簡単で制作費が安く、また設計も容易かつ自由度が高い。
図1は本発明の一実施形態に係る精留装置9を含む吸収式冷凍機の冷媒と吸収剤溶液の循環系統を示すブロック図である。この図において蒸発器1には冷媒としてTFE(2,2,2−トリフルオエタノール、沸点73.6℃)等のフッ化アルコールが収容され、吸収器2には吸収剤としてDMI誘導体(1,3−ジメチル-2-イミダゾリジノン、沸点226℃)溶液、つまり吸収剤溶液が収容されている。
蒸発器1と吸収器2とは蒸発冷媒通路3を介して互いに連通しており、蒸発器1と吸収器2内を30mmHg程度の低圧に保持すると、蒸発器1内の冷媒は蒸発して、図中破線矢印のように、蒸発冷媒通路3を通り吸収器2内に入って吸収剤溶液に吸収される。そのとき、蒸発器1内では冷媒が冷媒蒸気となって温度が低下し、吸収器2では吸収剤溶液が上記冷媒蒸気を吸収して温度が上昇する。
そこで蒸発器1には冷水配管1aが設けられ吸収器2には冷却水配管2aが設けられる。これら冷水配管1a、冷却水配管2aには、温度が低下した冷媒液と温度が上昇した吸収剤溶液とが、ポンプ4、5によりそれぞれ噴射されて、冷水は温度が下げられ、冷却水は温度が上げられる。これら冷媒や吸収剤溶液によって冷却または昇温された冷水と冷却水は、冷蔵や空調に使用される。
上記吸収器2内の吸収剤溶液は、冷媒蒸気を吸収して濃度が低下すると、吸収能力が低下するので、その濃度を高めて吸収能力を回復するために、再生器8および精留装置9が設けられる。再生器8は吸収器2の底部からポンプ6により送給された吸収剤溶液を貯溜し、その吸収剤溶液を発電装置(ガスエンジン、マイクロガスタービン、燃料電池等)の排熱により加熱する加熱管8aを備えている。
再生器8の上方に配された精留装置9は、全体が筒型形状をなし、下から順に、気液接触部を構成する回収段精留器10および濃縮段精留器11と分縮器12とを備えている。回収段精留器10および濃縮段精留器11は気液接触型の熱交換器であり、分縮器12は非接触型の熱交換器である。
前記吸収器2の底部から送給される濃度の低下した吸収剤溶液の一部は、上記ポンプ6により、上記分縮器12の液通路を経て、上記回収段精留器10の上部に導入されて滴下される。また前記蒸発器1内の冷媒も、その純度が徐々に低下するので、精留装置9に送給されて純度の回復が図られる。すなわち、純度の低下した蒸発器1内の冷媒は、ポンプ4により上記濃縮段精留器11の上部に導入されて滴下される。精留装置9の上部は冷媒蒸気を凝縮液化する凝縮器14に連通している。
吸収器2から再生器8に送給された低濃度の吸収剤溶液は、加熱管8aにより排熱が与えられて加熱され、沸点差によって冷媒蒸気が発生する。ここでは冷媒蒸気と吸収剤溶液とは十分に分離されないので、その冷媒蒸気は吸収剤溶液を混入したまま上昇して、気液接触型の熱交換器である回収段精留器10へ導入される。回収段精留器10には、吸収器2から分縮器12を経て低温かつ低濃度の吸収剤溶液が供給されており、冷媒蒸気は回収段精留器10を流下する吸収剤溶液と接触して、温度が低下する。その結果、冷媒蒸気は上昇してゆくにつれて、混入している吸収剤溶液が液化分離し、冷媒蒸気の純度は徐々に高められる。
冷媒蒸気は更に破線矢印のように上昇して、回収段精留器10と同様に気液接触型の、濃縮段精留器11に導入される。濃縮段精留器11には、前記のとおり、ごくわずかに吸収剤溶液成分の混入した冷媒液が、蒸発器1から送給されて来ている。前記回収段精留器10を通過して来た冷媒蒸気は、濃縮段精留器11内を流下する冷媒液と接触する間に、更に温度が低下して吸収剤溶液を分離し、より一層純度が高くなる。
前記再生器8で加熱されて発生した高温の冷媒蒸気は、一部の吸収剤溶液が共沸していて、冷媒純度が低いが、気液接触型熱交換器である上記回収段精留器10および上記濃縮段精留器11の表面を流れる低温の吸収剤溶液または冷媒と接触することにより、気液両相が平衡して、冷媒純度の高い蒸気となるのである。
濃縮段精留器11で純度が高められた冷媒蒸気は、更に非接触型熱交換器である分縮器12に導入され、ここで吸収器2から来た低温の吸収剤溶液により冷却されて吸収剤溶液を分離し、更に純度が高まる。
すなわち、気液接触型熱交換器を通過した純度の高い冷媒蒸気と低温の吸収剤溶液とを分縮器12において非接触で熱交換することにより、冷媒蒸気に含まれる少量の吸収液成分をも凝縮させ分離するのである。ここで、もし気液接触型熱交換器を用いると、高温の冷媒蒸気により吸収剤溶液の一部が蒸発し、冷媒純度が却って低下してしまう恐れがある。
上記のようにして精留装置9で純度が高められた冷媒蒸気は、破線矢印のように凝縮器14に送給され、ここで冷却水配管14aによって冷却されて凝縮液化し、前記蒸発器1に回収される。図中符号16は、凝縮器14を出た冷媒液と蒸発器1を出た冷媒蒸気との間で熱交換する過冷却器である。
一方、再生器8において加熱され、冷媒蒸気を放出した吸収剤溶液は、溶液熱交換器17において、再生器8に導入される吸収剤溶液に熱を与えたのち、吸収器2の冷却水配管2aに噴射されて、冷却水を加熱する。
なお図1中の符号7は、吸収器2と凝縮器14に冷却水を循環させる冷却水ポンプ、18は逆止弁、19はオリフィスである。
次に図1中に示された回収段精留器10、濃縮段精留器11、分縮器12の構成を詳述する。まず図2は上記回収段精留器10または濃縮段精留器11として用いられる気液接触型熱交換器の一部切欠ぎ斜視図、図3はその上部の縦断側面図である。この熱交換器は、複数の凹凸22の加工が施された複数の板状体21を縦向きにし、互いに間隔をへだてて重ねて配置し、それら板状体21相互の間を冷媒蒸気が上昇する通路とするとともに、その冷媒蒸気と接触すべき液(回収段精留器10の場合は吸収剤溶液、濃縮段精留器11の場合は冷媒)が上記板状体21の表面に沿って流下するようになっている。
すなわち、上記板状体21の上端部には、大きな開口部23が設けられるとともに、その開口部23の周囲は符号24で示すように大きく曲げられて、複数の板状体21が互いに気密・液密に接触し、全体として一つの液溜り27を形成する。そしてその液溜り27には液導入管28が取り付けられるとともに、上記大きく曲げられた部分24の下部には、複数の液流出孔25が設けられる。
液導入管28から液溜り27内に導入された液(回収段精留器10では吸収剤溶液、濃縮段精留器11では冷媒)は、液流出孔25を経て、板状体21相互の間に流出する。そして板状体21の表面に沿って流下する。一方再生器8で発生した冷媒蒸気は、板状体21の間を上昇しつつ、流下する液と接触する間に温度が低下し、含まれていた吸収剤溶液が液体側に移行して、冷媒の純度が、例えば80%程度から95%程度まで、高められる。
次に図4は非接触型熱交換器である分縮器12の斜視図、図5はその一部(図4の右端部)の縦断側面図である。また図6および図7は、分縮器12を構成する2種の熱交換器素子33a、33bを示す縦断側面図である。この熱交換器は、両面に凹凸32の加工が施された2枚の細長い板状体31aと31b(図6参照。)または板状体31aと31c(図7参照。)を互いに重ね合わせて形成された熱交換器素子33a(図6)(図5の右端部は熱交換器素子33b(図7))を、長手方向を上下にして縦置きに複数個重ね合わせた構造になっている。そして各熱交換器素子33a、33bの内側の空間34を液(吸収剤溶液)が通過する通路とし、各熱交換器素子33a、33bの間の空間35を蒸気(冷媒蒸気)が通過する通路とする。36は液導入管、37は液排出管である。なお、各熱交換器素子33a、33bの内側の空間34を循環する液は吸収剤溶液でなく冷却水としても構わない。
濃縮段精留器11で純度が高められた冷媒蒸気は、分縮器12の蒸気通路35を通過する間に、吸収器2から送給されて液通路34を通過する低温の吸収剤溶液により、冷却されて吸収剤溶液を分離し、更に純度が、例えば99%程度まで高められるのである。
本実施例では、凹凸加工の施された複数の板状体21を重ね合わせ、それらの間を流体通路として、熱交換器を構成するので、凹凸22の形状や板状体21の数、間隔を変えることにより、表面積の大きさ、液の流下速度、蒸気通路幅、液膜の厚さ等を最適にすることができ、設計の自由度が大きい。
図1は本発明の一実施形態に係る精留装置9を含む吸収式冷凍機の冷媒と吸収剤溶液の循環系統を示すブロック図である。 図2は図1中の回収段精留器10または濃縮段精留器11として用いられる気液接触型熱交換器の一部切欠ぎ斜視図である。 図3は図2の気液接触型熱交換器上部の縦断側面図である。 図4は図1中の分縮器12として用いられる非接触型熱交換器の斜視図である。 図5は図4の非接触型熱交換器の一部の縦断側面図である。 図6は図4の非接触型熱交換器を構成する熱交換器素子33aを示す縦断面図である。 図7は図4の非接触型熱交換器を構成する他の熱交換器素子33bを示す縦断面図である。 図8は従来の吸収式冷凍機の冷媒と吸収剤溶液の循環系統を示すブロック図である。 図9は図8中の液散布装置(分散盤)020の構造を示す図である。 図10は図8中の気液接触部材(充填材)030の構成を模式的に示す図である。
符号の説明
1…蒸発器、1a…冷水配管、2…吸収器、2a…冷却水配管、3…蒸発冷媒通路、4、5、6…ポンプ、7…冷却水ポンプ、8…再生器、8a…加熱管、9…精留装置、10…回収段精留器、11…濃縮段精留器、12…分縮器、14…凝縮器、14a…冷却水配管、16…過冷却器、17…溶液熱交換器、18…逆止弁、19…オリフィス、21…板状体、22…凹凸、23…開口部、24…大きく曲げられた部分、25…液流出孔、27…液溜り、28…液導入管、31a、31b、31c…板状体、32…凹凸、33a、33b…熱交換器素子、34…液通路、35…蒸気通路、36…液導入管、37…液排出管。

Claims (3)

  1. 再生器で発生させた冷媒蒸気を気液接触部を通過させてその純度を高め、該高純度の冷媒蒸気を凝縮器へ供給する吸収式冷凍機の精留装置において、
    上記気液接触部が、互いに間隔をへだてて縦向きに配され、凹凸加工が施された複数の板状体を備え、該複数の板状体の表面に沿って、上記冷媒蒸気と接触すべき液が流下するように構成されるとともに、上記冷媒蒸気が上記流下する液の表面に沿って複数の板状体の間を上昇するように構成され
    複数の板状体の上部には開口部が設けられて液溜りが形成されるとともに、上記開口部の周囲が段状に曲げられ、上記液溜りには液導入管が接続され、上記開口部の周囲の段状に曲げられた部分の下側に複数の液流出孔が形成された
    ことを特徴とする吸収式冷凍機の精留装置。
  2. 上記気液接触部が上下2段に配置され、上段の気液接触部には蒸発器底部の液が、下段の気液接触部には吸収器底部の液が、それぞれ供給されることを特徴とする請求項1記載の吸収式冷凍機の精留装置
  3. 両面に凹凸加工が施された2枚の細長い板状体を互いに重ね合わせて形成された熱交換器素子を、その長手方向を上下にして縦置きに複数個重ね合わせ、各熱交換器素子の内側の空間を液通路とし、各熱交換器素子の間の空間を蒸気通路とした非接触型熱交換器が、上記気液接触部の上方に設けられ、上記吸収器底部の液が、上記非接触型熱交換器の液通路を経由して、上記下段の気液接触部に供給されることを特徴とする請求項2記載の吸収式冷凍機の精留装置。
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