JP4188123B2 - 磁気共鳴撮影装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮影対象支持装置に関し、とくに、磁気共鳴撮影装置のための撮影対象支持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁気共鳴撮影(MRI:Magnetic Resonance Imaging)装置では、静磁場、勾配磁場およびRF(radio frequency)磁場を撮影対象に印加して収集した磁気共鳴信号に基づいて画像を生成する。磁気共鳴撮影装置の一方式として、上側の端面が水平でその上方が開放的な撮影空間となっている基台の上に撮影対象を搬入して撮影を行うものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
意匠登録第1156187号公報(第1−2頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の方式の磁気共鳴撮影装置では、それに適した撮影対象支持装置が必要とされる。
【0005】
そこで、本発明の課題は、基台の上方が開放的な撮影空間となっている磁気共鳴撮影装置に適した撮影対象支持装置を実現することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(1)上記の課題を解決するためのひとつの観点での発明は、静磁場、勾配磁場およびRF磁場を撮影対象に印加して収集した磁気共鳴信号に基づいて画像を生成する磁気共鳴撮影装置のための撮影対象支持装置であって、上側の端面が水平でその上方が開放的な撮影空間となっている基台と、前記基台の上で前記端面に沿って回転可能な水平な支持板と、を具備することを特徴とする撮影対象支持装置である。
【0007】
この観点での発明では、支持板が基台上で端面に沿って回転可能になっているので、体軸に対して傾いた撮影断面の設定が容易になる。前記支持板は前記基台上の位置と前記基台からはずれた位置との間を移動可能であることが、支持板への撮影対象の乗り降りを基台からはずれた位置で行う点で好ましい。
【0008】
(2)上記の課題を解決する他の観点での発明は、静磁場、勾配磁場およびRF磁場を撮影対象に印加して収集した磁気共鳴信号に基づいて画像を生成する磁気共鳴撮影装置のための撮影対象支持装置であって、上側の端面が水平でその上方が開放的な撮影空間となっており前記端面の中心を示す指標を有する基台と、互いに垂直に交差し位置調節が可能な2つの直線的な指標を板面に平行に有し前記基台上での位置調節が可能な水平な支持板と、を具備することを特徴とする撮影対象支持装置である。
【0009】
この観点での発明では、上側の端面の中心を示す指標を有する基台と、互いに垂直に交差し位置調節が可能な2つの直線的な指標を板面に平行に有し基台上の位置と基台からはずれた位置との間を移動可能な支持板とを具備するので、指標の交点を基台の端面の中心を示す指標に合わせることにより支持板を基台に対して容易に位置決めすることができる。前記支持板は透明であり前記指標は前記支持板の内部で移動可能であることが、指標の視認性を良くする点で好ましい。
【0010】
(3)上記の課題を解決する他の観点での発明は、静磁場、勾配磁場およびRF磁場を撮影対象に印加して収集した磁気共鳴信号に基づいて画像を生成する磁気共鳴撮影装置のための撮影対象支持装置であって、上側の端面が水平でその上方が開放的な撮影空間となっており前記端面の周辺部に複数の基準マーカを有する基台と、マーカが設けられたRFコイルおよび前記基準マーカと前記RFコイルのマーカを利用して前記RFコイルの3次元的位置を光学的に検出する検出器を有し前記基台上の位置と前記基台からはずれた位置との間を移動可能な水平な支持板と、を具備することを特徴とする撮影対象支持装置である。
【0011】
この観点での発明では、上側の端面の周辺部に複数の基準マーカを有する基台と、マーカが設けられたRFコイルおよび基準マーカとRFコイルのマーカを利用してRFコイルの3次元的位置を光学的に検出する検出器を有し基台上の位置と基台からはずれた位置との間を移動可能な支持板とを具備するので、支持板を基台に対して容易に位置決めすることができる。前記検出器は赤外線を利用することが、視覚を刺激しない点で好ましい。
【0012】
(4)上記の課題を解決する他の観点での発明は、静磁場、勾配磁場およびRF磁場を撮影対象に印加して収集した磁気共鳴信号に基づいて画像を生成する磁気共鳴撮影装置のための撮影対象支持装置であって、上側の端面が水平でその上方が開放的な撮影空間となっている基台と、一部を起こした状態で前記基台上に装架される水平な支持板と、を具備することを特徴とする撮影対象支持装置である。
【0013】
この観点での発明では、一部を起こした状態で支持板が基台上に装架されるので、患者の上体を起こした状態で撮影することが可能となる。前記支持板はRFコイルが取り付け可能であることが、磁気共鳴信号の受信を容易にする点で好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態に限定されるものではない。本発明の実施の形態は磁気共鳴撮影装置用の撮影対象支持装置であるから、まず磁気共鳴撮影装置について説明する。
【0015】
図1に、磁気共鳴撮影装置のブロック(block)図を示す。同図に示すように、本装置はマグネット(magnet)110を有する。マグネット110は、特許文献1に記載されたものと同様なものであり、上側の端面が水平な基台状の構造を持つ。
【0016】
マグネット110は、基台状構造の内部に静磁場発生手段、勾配磁場発生手段およびRF磁場発生手段を有し、それらによって水平端面の上方に磁場空間を形成する。水平端面の上方は開放的な空間となっており、これによって開放的な磁場空間が形成される。以下、磁場空間を撮影空間ともいう。
【0017】
撮影空間には、撮影の対象1がクレードル(cradle)122に搭載されて搬入される。対象1の撮影部位はRFコイル(radio frequency coil)124の内部に収容されている。RFコイル124もクレードル122に搭載されている。なお、撮影空間におけるRF磁場は、基台状構造の内部のRF磁場発生手段の代わりに、RFコイル124によって発生するようにしてもよい。
【0018】
クレードル122はテーブル(table)120の一部となっている。テーブル120は、クレードル122を紙面に垂直な方向に進退させることにより、対象1を撮影空間に対して搬入および搬出を行う。
【0019】
マグネット110およびテーブル120は、インターフェース(interface)130を通じてデータ処理装置140により制御される。データ処理装置140は、マグネット110およびテーブル120を制御して撮影を実行し、RFコイル124が受信した磁気共鳴信号をインターフェース130を通じて収集し、それに基づいて画像を再構成する。
【0020】
データ処理装置140は表示装置142および操作装置144を有し、使用者によるインタラクティブ(interactive)な操作の下での磁気共鳴撮影が可能となっている。
【0021】
なお、テーブル120は、図2に示すように、クレードル122を水平方向に進退させることにより、対象1を撮影空間に対して搬入および搬出を行うものであってよい。
【0022】
このような磁気共鳴撮影装置のための撮影対象支持装置である本発明の実施の形態について以下に説明する。図3に、撮影対象支持装置の構成を模式的に示す。本装置は本発明の実施の形態の一例である。本装置の構成によって、本発明の装置に関する実施の形態の一例が示される。
【0023】
同図に示すように、本装置は基台210およびテーブル220を有する。基台210は直立した概ね短円柱状の構造を持つ。基台210の上部の端面は水平になっている。基台210は図1または図2に示した磁気共鳴撮影装置のマグネット110に相当し、上部端面の上方が撮影空間となっている。以下、上部端面を単に端面ともいう。基台210は本発明における基台の実施の形態の一例である。
【0024】
テーブル220は、概ね長方形の板状のクレードル222を4本の脚224で水平に支える構造になっている。クレードル222は基台210の端面から浮かした状態で支えられる。クレードル222には対象1が搭載される。クレードル222は本発明における支持板の実施の形態の一例である。
【0025】
4本の脚は先端に車輪226を有し、レール(rail)上を走行可能になっている。レールは円レール228と直線レール230の2種類がある。円レール228は基台210の周囲の床面に基台210と同心円を描くように設けられている。直線レール230は基台210の両側に2本平行に設けられている。
【0026】
車輪226はモータ(motor)等によって駆動力が与えられる動輪となっており、テーブル220は円レール228または直線230上を自走可能である。モータ等への電力供給は、円レール228または直線230に沿って設けられたスリップリング(slip ring)を通じて行われる。なお、スリップリングに限らずケーブル(cable)を通じて給電するようにしてもよい。
【0027】
円レール228を利用することにより、テーブル220を基台210の上でその端面に沿って回転させることが可能である。このため、撮影空間における3次元の基準座標軸を図示のようにx,y,zとしたとき、対象1の体軸の方向をxy面内で任意に変更することができる。すなわち、例えば、図4に示すように体軸をy軸に一致させることはもとより、図5に示すようにy軸に対して任意に傾けることもできる。
【0028】
このようなテーブル220の回転角度調節により、断面設定をアキシャルスキャン(axial scan)としたままで、任意の角度でのオブリークスキャン(oblique scan)を行うことができる。
【0029】
すなわち、例えば、図4の状態でアキシャルスキャンを行うと、y軸に垂直(x軸に平行)な断面についてのスキャンが行われるが、その断面設定のままで図5の状態でスキャンすれば、y軸に垂直(x軸に平行)な断面は体軸に関しては傾いたものとなるのでオブリークスキャンが行われる。テーブル220の回転角度は任意に調整可能であり、これによって任意の角度でのオブリークスキャンを行うことができる。
【0030】
直線レール230を利用することにより、テーブル220を平行移動させることが可能である。このため、図6に示すように、テーブル220を基台210からはずれた位置に移動させることができ、その位置で脚224を縮めてテーブル220を低くすることにより、対象1の乗り降りを容易にすることができる。なお、基台210が十分に低い場合は、テーブル220が基台210の上にある状態でも容易に乗り降りが可能であるから、そのような場合は直線レール230は省略してもよい。
【0031】
図7に、撮影対象支持装置の他の構成を示す。本装置は本発明の実施の形態の一例である。本装置の構成によって、本発明の装置に関する実施の形態の一例が示される。同図の(a)は平面図、(b)は側面図である。
【0032】
同図に示すように、本装置は基台310およびテーブル320を有する。基台310は直立した概ね短円柱状の構造を持つ。基台310の上部の端面は水平になっている。基台310は図1または図2に示した磁気共鳴撮影装置のマグネット110に相当し、上部端面の上方が撮影空間となっている。以下、上部端面を単に端面ともいう。基台310は本発明における基台の実施の形態の一例である。
【0033】
テーブル320は、概ね長方形の板状のクレードル322をテーブル本体324で水平に支える構造になっている。クレードル322には撮影の対象が搭載される。クレードル322は、テーブル本体324に内蔵された搬送機構により、長さ方向(縦方向)および幅方向(横方向)に移動可能になっている。長さ方向の移動により、クレードル322は基台310の端面上に搬入および搬出される。幅方向の移動により、クレードル322はテーブル本体324上で横方向の位置調節が行われる。クレードル322は本発明における支持板の実施の形態の一例である。
【0034】
基台310は、端面上に2つの指標312,314を有する。指標312,314は、端面の中心で直角に交差する2本の直線となっている。指標312はクレードル322の長さ方向に平行であり、指標314はクレードル322の幅方向に平行である。指標312,314は、本発明における指標の実施の形態の一例である。
【0035】
クレードル322は、板面に平行な2つの指標332,334を有する。指標332,334は、直角に交差する2本の直線となっている。指標332はクレードル322の長さ方向に平行であり、指標334はクレードル322の幅方向に平行である。以下、指標332を縦指標ともいい、指標334を横指標ともいう。
【0036】
縦指標332は、矢印で示すように、クレードル322の幅方向(横方向)に平行移動可能になっている。横指標334は、矢印で示すように、クレードル322の長さ方向(縦方向)に平行移動可能になっている。指標332,334は、本発明における指標の実施の形態の一例である。
【0037】
このような移動可能な指標の構成の一例を図8に示す。同図の(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。同図に示すように、縦指標332および横指標334は、いずれもまっすぐな棒状の部材となっている。縦指標332はクレードル322の全長に相当する長さを持ち、横指標334はクレードル322の全幅に相当する長さを持つ。
【0038】
縦指標332および横指標334は、それぞれ、クレードル322の中に設けられたスリット(slit)342および344に沿って移動可能になっている。スリット342は、クレードル322の厚みの中に、全長にわたって板面に平行に設けらる。スリット344は、クレードル322の厚みの中に、全幅にわたって板面に平行に設けられる。クレードル322は、例えばアクリル(acryl)樹脂等の透明な材料で構成され、縦指標332および横指標334が透視可能になっている。
【0039】
縦指標332および横指標334はいずれも両端に取っ手を有し、使用者による手動操作が可能になっている。取っ手の下面にはセンサ(sensor)352,354がそれぞれ設けられている。センサ352および354は、基台310の端面の指標312および314をそれぞれ検知するためのものである。これらセンサとしては、光学的センサや磁気的センサ等適宜のセンサが用いられる。
【0040】
縦指標332の平行移動を可能にするために、例えば、図9に示すように、繰り糸362とプーリ(pulley)372からなる繰り糸機構がクレードル322内に設けられる。また、横指標334の平行移動を可能にするために、例えば、図10に示すように、繰り糸382とプーリ392からなる繰り糸機構がクレードル322内に設けられる。
【0041】
以上のような構成により、例えば図11に示すように、縦指標332および横指標334の交点を対象1の撮影中心すなわちアイソセンタ(isocenter)の直下に合わせることが可能である。
【0042】
このような指標設定により、クレードル322における縦指標332および横指標334の位置が例えば図12に示すように定まる。同図は、縦指標332がクレードル322の縦の中心線に対して偏っている状態を示す。
【0043】
このような指標設定を行った後に、使用者はテーブル本体324にクレードル322の位置調節を行わせる。使用者からの指令に基づき、テーブル本体324はまずクレードル322を横方向に移動させて、図13に示すように、縦指標332が基台210の端面の指標312の延長線と一致するようにする。縦指標332と指標312の一致の判定は、センサ352の検知信号に基づいて行われる。
【0044】
次に、その状態からクレードル322を縦方向に移動させて、図14に示すように、横指標334が基台310の端面の指標314一致するようにする。横指標334と指標314の一致の判定は、センサ354の検知信号に基づいて行われる。
【0045】
このようなクレードル322の位置調節により、図15に示すように、縦指標332と横指標334の交点は、基台310の端面の指標312および314の交点の直上に位置するようになる。指標312および314の交点は基台310の端面の中心であるから、対象1の撮影のアイソセンタは基台310の端面の中心の直上に位置することになる。このようにして、撮影空間における対象1の位置決めすなわちポジショニング(positioning)を行うことができる。すなわち、ポジショニングライト(positioning light)が不要なポジショニングを行うことができる。
【0046】
図16に、撮影対象支持装置の他の構成を示す。本装置は本発明の実施の形態の一例である。本装置の構成によって、本発明の装置に関する実施の形態の一例が示される。同図の(a)は平面図、(b)は側面図である。
【0047】
同図に示すように、本装置は基台410およびテーブル420を有する。基台410は直立した概ね短円柱状の構造を持つ。基台410の上部の端面は水平になっている。基台410は図1または図2に示した磁気共鳴撮影装置のマグネット110に相当し、上部端面の上方が撮影空間となっている。以下、上部端面を単に端面ともいう。基台410は本発明における基台の実施の形態の一例である。
【0048】
端面の周辺部にはマーカ412が複数個設けられる。複数のマーカ412はそれそれ所定の位置に設けられる。以下、これらのマーカを基準マーカともいう。マーカ412は光学的なマーカであり、例えば光反射性材料等によって構成される。なお、マーカ412は例えば発光ダイオード(diode)等のように自ら発光するものであってよい。発光する光は例えば赤外線等の不可視光線である。これによって、肉眼を刺激しないようにすることができる。マーカ412は、本発明における基準マーカの実施の形態の一例である。
【0049】
テーブル420は、概ね長方形の板状のクレードル422をテーブル本体424で水平に支える構造になっている。クレードル422には撮影の対象1が搭載される。クレードル422は、テーブル本体424に内蔵された搬送機構により、長さ方向に移動可能になっている。長さ方向の移動により、クレードル422は基台410の端面上に搬入および搬出される。クレードル422は本発明における支持板の実施の形態の一例である。
【0050】
対象1の撮影部位はRFコイル430の内部に収容されている。RFコイル430もクレードル422に搭載されている。RFコイル430にはマーカ(marker)432が設けられている。以下、マーカ432をRFコイルマーカともいう。マーカ432は、本発明におけるマーカの実施の形態の一例である。
【0051】
マーカ432は光学的なマーカであり、例えば光反射性材料等によって構成される。なお、マーカ432は例えば発光ダイオード等のように自ら発光するものであってよい。発光する光は例えば赤外線等の不可視光線である。これによって、肉眼を刺激しないようにすることができる。
【0052】
クレードル422には、ステレオカメラ(stereo camera)440が、基台410とは反対側の端部に搭載されている。ステレオカメラ440は支脚を有し、これによってRFコイル430および基台410を俯瞰可能な高さを持つ。
【0053】
ステレオカメラ440は、図17に示すように、右カメラ442および左カメラ444を有する。右カメラ442および左カメラ444は横方向に所定の間隔で配置されている。これらのカメラは照明器446,448をそれぞれ有する。
【0054】
照明器446,448としては、例えば発光ダイオード等を光源とするものが用いられる。発光する光は例えば赤外線等の不可視光線である。これによって、肉眼を刺激しないようにすることができる。
【0055】
なお、基準マーカ412およびRFコイルマーカ432が自ら発光する場合は照明器446,448は不要である。以下、マーカ412および432が光反射性マーカであり、ステレオカメラ440が照明器446,448で照明を行う例で説明するが、マーカ412および432が自ら発光する場合も同様である。
【0056】
ステレオカメラ440は、照明器446,448の光を反射した基準マーカ412およびRFコイルマーカ432の像をステレオ撮影し、その像に基づいて、基準マーカ412に対するRFコイルマーカ432の3次元位置を検出する。基準マーカ412は基台410の端面上の基準位置を代表し、RFコイルマーカ432はRFコイル430の位置を代表するので、基台410に対するRFコイル430の3次元位置が検出される。
【0057】
このため、この検出信号に基づいてクレードル422の搬送制御を行うことにより、図18に示すように、対象1を基台410上の所定の撮影位置まで自動的に搬入することができる。すなわち、対象1のポジショニングを行うことができる。
【0058】
このようなポジショニングを行うにあたり、従来のような、ポジショニングライトを用いた事前位置合わせは不要である。また、RFコイル430の位置を3次元的に検出するので、マーカの高さに基づいてFOV(field of view)の大きさに応じた最適スキャン条件を自動設定することが可能になる。
【0059】
また、ポジショニングのための光学系が、クレードル422の搭載されたステレオカメラ440と、RFコイル430および基台410に設けられたマーカで構成されるので、ポジショニング手段を設けたことにより撮影空間の開放性が損なわれることはない。
【0060】
さらに、ポジショニングの基準は基台410に設けられたマーカ412なので、ステレオカメラ440の取り付け位置の精度は問題にならず、また、取り付け時の調整の厳密さも要求されない。同じ理由で、クレードル522移動に伴うステレオカメラ440のある程度の振動も許容できるので、取り付け構造を簡素化することができる。
【0061】
図19に、撮影対象支持装置の他の構成を示す。本装置は本発明の実施の形態の一例である。本装置の構成によって、本発明の装置に関する実施の形態の一例が示される。
【0062】
同図に示すように、本装置は基台510およびテーブル520を有する。基台510は直立した概ね短円柱状の構造を持つ。基台510の上部の端面は水平になっている。基台510は図1または図2に示した磁気共鳴撮影装置のマグネット110に相当し、上部端面の上方が撮影空間となっている。以下、上部端面を単に端面ともいう。基台510は本発明における基台の実施の形態の一例である。
【0063】
テーブル520は、クレードル522をテーブル本体524で水平に支える構造になっている。クレードル522は、一部を起こした状態の板状の部材である。起こした部分は背もたれ540となる。撮影の対象1は、背もたれ540に背中を付けた状態でクレードル522に搭載される。対象1の撮影部位はRFコイル530の内部に収容されている。
【0064】
クレードル522は、テーブル本体524に内蔵された搬送機構により、長さ方向に移動可能になっている。長さ方向の移動により、クレードル522は基台510の端面上に搬入および搬出される。クレードル522は本発明における支持板の実施の形態の一例である。
【0065】
クレードル522が背もたれ540を有することにより、対象1は上半身を起こした状態で搭載することが可能である。したがって、対象1が身体的理由等により仰臥状態を取ることが困難な場合でも無理なく撮影を行うことができる。
【0066】
背もたれ540は角度調節可能とするのが対象1への適応性を良くする点で好ましい。また、両脇に手すり等を設けるのが、クレードル522への乗り降りおよびクレードル522上での姿勢の安定のために効果的である。また、そのような問題がない対象であっても、上体を起こし腰部に重力がかかった状態で撮影を行う等、これまでにない条件での撮影が可能である。
【0067】
撮影の前後におけるクレードル522への対象1の乗り降りは、図20に示すように、クレードル522の退避位置において高さを下げて行う。このようにすることにより、対象1は終始上体を起こしたでよいので、腹筋や背筋が弱っている患者等にとって負担が少ない。
【0068】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、基台の上方が開放的な撮影空間となっている磁気共鳴撮影装置に適した撮影対象支持装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁気共鳴撮影装置のブロック図である。
【図2】磁気共鳴撮影装置のブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態の一例の構成を示す図である。
【図4】アキシャルスキャンの断面設定を示す図である。
【図5】オブリークスキャンの断面設定を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態の一例の構成を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態の一例の構成を示す図である。
【図8】クレードルの構成を示す図である。
【図9】繰り糸機構の構成を示す図である。
【図10】繰り糸機構の構成を示す図である。
【図11】指標の位置合わせを示す図である。
【図12】クレードルの位置合わせを示す図である。
【図13】クレードルの位置合わせを示す図である。
【図14】クレードルの位置合わせを示す図である。
【図15】クレードルの位置合わせを示す図である。
【図16】本発明の実施の形態の一例の構成を示す図である。
【図17】ステレオカメラの取り付け状態を示す図である。
【図18】撮影対象のポジショニングを示す図である。
【図19】本発明の実施の形態の一例の構成を示す図である。
【図20】本発明の実施の形態の一例の構成を示す図である。
【符号の説明】
210,310,410,510 基台
220,320,420,520 テーブル
222,322,422,522 クレードル
224 脚
226 車輪
312,314,332,334 指標
412,432 マーカ
430,530 RFコイル
440 ステレオカメラ
540 背もたれ
Claims (5)
- 静磁場、勾配磁場およびRF磁場を撮影対象に印加して収集した磁気共鳴信号に基づいて画像を生成する磁気共鳴撮影装置であって、
上側の端面が水平でその上方が開放的な撮影空間となっており、前記静磁場、勾配磁場およびRF磁場を発生させる基台と、
前記基台の周囲の床面に設けられた円レールと、
前記撮影対象が載置されるクレードルを有しており、前記クレードルを支持する脚に設けられた車輪が前記円レールの上を移動することにより、前記クレードルが前記基台の上で前記端面に沿って回転可能となっているテーブルと、
を具備することを特徴とする磁気共鳴撮影装置。 - 請求項1に記載の磁気共鳴撮影装置において、
前記クレードルは、前記基台上の位置と前記基台からはずれた位置との間を移動可能であることを特徴とする磁気共鳴撮影装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の磁気共鳴撮影装置において、
前記基台は、円筒形状であることを特徴とする磁気共鳴撮影装置。 - 請求項3に記載の磁気共鳴撮影装置において、
前記基台の円筒形状における円の中心と前記円レールにおける円の中心は同じ位置であることを特徴とする磁気共鳴撮影装置。 - 請求項1から請求項4までのいずれかに記載の磁気共鳴撮影装置において、
前記クレードルが長方形の形状であり、その長方形の角部に前記脚が設けられており、その長方形の長い辺に対応した前記脚と前記脚との間隔を持って前記円形レールと交わるように前記床面に2本の直線レールが設けられたことを特徴とする磁気共鳴撮影装置。
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