JP4187993B2 - 超音波探触子 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、超音波を用いて検査や計測を行う際に、センサとして用いる超音波探触子に関するものである。特に、送信用振動子と受信用振動子を別個に有し、送信と受信を個別に行う二振動子探触子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の超音波探触子については、例えば、「超音波探傷試験II」、(社)日本非破壊検査協会編、(社)日本非破壊検査協会発行、平成6年4月15日、1990年版第8刷発行、第34頁〜第45頁(以下、「文献A」と略称する)に詳しく記述されている。図9は、文献Aに記載されている従来の超音波探触子を示す図である。図9において、1は送信用振動子、2は送信用音響的遅延材、3は受信用振動子、4は受信用音響的遅延材、5は音響的隔離板である。また、7は接触媒質層、8は試験体である。
【0003】
図9を参照しながら、従来のこの種の超音波探触子の動作について説明する。図9には示されていないが、送信用振動子1および受信用振動子3は探触子ケーブルを介して超音波探傷器に接続されている。この超音波探傷器からパルス状の電気信号が送信用振動子1に伝達される。送信用振動子1は逆圧電効果によって伸縮し、音響的信号を発生する。ここでは簡単のため、この音響的信号を「超音波」として説明する。
【0004】
送信用振動子1で発生した超音波は送信用音響的遅延材2中を伝搬し、その後、接触媒質層7中に伝搬していく。接触媒質層7中の超音波の一部は、試験体8中に伝搬していく。一方、音響的隔離板5は、送信用音響的遅延材2から受信用音響的遅延材4中に直接伝搬していく超音波をなくすために設けられているが、接触媒質層7中を多重反射の形で伝搬してく超音波を全てなくすことはできず、超音波の一部は接触媒質層7中を多重反射の形で伝搬していく。
【0005】
試験体8中に伝搬した超音波は、試験体8中にきずがあった場合には、このきずで反射され、その反射波の一部は接触媒質層7の方向に戻ってくる。また、試験体8の底面で反射された反射波も接触媒質層7の方向に戻ってくる。きずあるいは試験体8の底面で反射された反射波の一部と、接触媒質層7中で多重反射の形で伝搬してきた波が、受信用音響的遅延材4の中を伝搬し、これらの波が受信用振動子3において圧電効果によって電気信号に変換される。この電気信号を超音波探傷器で受信することによって、超音波探傷を行う。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上が、従来のこの種の超音波探触子の動作および構成である。この構成の超音波探触子では、以上に説明したように、接触媒質層7中を多重反射の形で伝搬する超音波が存在し、これが「表面エコー」と呼ばれるエコーとなる。この表面エコーは、試験体8中にきずがない場合でも受信されるため、実際の超音波探傷試験においては妨害エコーとなり、探傷試験結果を劣化させるという問題があった。
この表面エコーを低減させる手段として、特開平4−122854号公報では、音響的隔離板を金属と非金属とでサンドイッチにし、さらにこの接合面に凸凹を付ける方法が用いられている。しかし、この方法では、音響的隔離板の製造が複雑になってしまう。また、この方法では接触媒質層6中を多重反射の形で伝搬する超音波をなくすことはできない。
【0007】
また、不要波を抑制する従来技術として、特開2001−66294号公報、特開昭59−125549号公報、特開平7−120439公報などに提案されている技術がある。しかし、これらの従来技術では、二振動子垂直探触子に固有な表面エコーを低減させることはできない。
【0008】
上述したように、従来のこの種の超音波探触子では、接触媒質層7中を多重反射の形で伝搬して受信される表面エコーが存在し、この表面エコーが妨害エコーとなって超音波探傷試験の結果を劣化させるという問題があった。本発明では、特開平4−122854号公報のように音響的隔離板の構造を複雑にすることなく表面エコーを低減させることができ、精度の良い超音波探傷試験の結果を得ることができる超音波探触子を得ることを目的としたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る超音波探触子は、逆圧電効果によって電気的信号を音響的信号に変換する送信用振動子と、送信用振動子に接触して設けられたブロック状の送信用音響的遅延材と、圧電効果によって音響的信号を電気的信号に変換する受信用振動子と、受信用振動子に接触して設けられたブロック状の受信用音響的遅延材と、送信用振動子および送信用音響的遅延材と受信用振動子および受信用音響的遅延材とが分離するように挟まれて設けられた音響的隔離板とを備えた超音波探触子において、送信用音響的遅延材、あるいは受信用音響的遅延材のいずれか一方の音響的隔離板と反対側の外側面における送信用振動子あるいは受信用振動子の近傍に端部エコー吸収手段が設けられている。
【0010】
また、端部エコー吸収手段は、送信用音響的遅延材、あるいは受信用音響的遅延材の外側面における送信用振動子あるいは受信用振動子の近傍に貼り付けられた吸音材である。
【0011】
また、端部エコー吸収手段は、送信用音響的遅延材、あるいは受信用音響的遅延材の外側面における送信用振動子あるいは受信用振動子の近傍に形成された、伝搬する超音波の波長と同じ程度の大きさの振幅の凹凸でなる凹凸形状である。
【0012】
また、端部エコー吸収手段は、送信用音響的遅延材、あるいは受信用音響的遅延材の外側面における送信用振動子あるいは受信用振動子の近傍に形成された、伝搬する超音波の波長と同じ程度の大きさの振幅の凹凸でなる凹凸形状と、凹凸形状を覆って設けられた吸音材である。
【0013】
また、端部エコー吸収手段は、送信用音響的遅延材、および受信用音響的遅延材の両方の外側面における送信用振動子および受信用振動子の近傍に設けられている。
【0014】
さらに、送信用音響的遅延材、あるいは受信用音響的遅延材のいずれか一方の外側面における送信用振動子あるいは受信用振動子の近傍に設けられた端部エコー吸収手段は、伝搬する超音波の波長と同じ程度の大きさの振幅の凹凸でなる凹凸形状であり、送信用音響的遅延材、あるいは受信用音響的遅延材の他方の外側面における送信用振動子あるいは受信用振動子の近傍に設けられた端部エコー吸収手段は、吸音材である。
【0015】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1はこの発明に係る超音波探触子の実施の形態1を示す図である。本実施の形態の超音波探触子について、図1を参照しながら説明する。本実施の形態の超音波探触子は、逆圧電効果によって電気的信号を音響的信号に変換する送信用振動子1と、この送信用振動子1に接触する送信用音響的遅延材2と、圧電効果によって音響的信号を電気的信号に変換する受信用振動子3と、この受信用振動子3に接触している受信用音響的遅延材4と、送信用振動子1および送信用音響的遅延材2と、受信用振動子3および受信用音響的遅延材4とが分離するように設けられた音響的隔離板5とを有している。そして、受信用音響的遅延材4の外側面に端部エコー吸収手段としての吸音材6が貼り付けられている。
【0016】
次に、この発明の超音波探触子の動作について、図2乃至図5を参照しながら説明する。図2は従来のこの種の探触子において表面エコーが発生するメカニズムを説明するための図である。図3は表面エコーが発生するメカニズムをシミュレーションによって確認した図である。図4は図3のシミュレーションによって得られたエコーを示す図である。また、図5は図1に示した吸音材6の効果を説明するための図である。
【0017】
図2に示すように、多重反射の形で接触媒質層7を伝搬してきた超音波が、受信用音響的遅延材4と音響的隔離板5とが接触する面の先端部を起点にした端部エコーを発生させ、この端部エコーを受信用振動子3が受信してしまうため、表面エコーが受信されると考えられる。
【0018】
図3は端部エコーが表面エコーの原因となっていることを確認するため、送信用音響的遅延材2、受信用音響的遅延材4、接触媒質層7、および試験体8中の音場をシミュレーションした結果を示している。図3では、送信用振動子1を電気的に励振して超音波を発生させてから、4.3μsec後(a)、5.3μsec後(b)、および6.3μsec後(c)の音場を示している。6.3μsec後(c)の音場シミュレーション結果から分かるように、受信用音響的遅延材4と音響的隔離板5とが接触する面の先端部を起点にした端部エコーが発生している様子が分かる。
【0019】
図4は図3の音場シミュレーションによって得られたエコーである。図4から、底面エコーよりも早い時刻で表面エコーが受信されている。図3の音場シミュレーション結果と照らし合わせると、図4に示す表面エコーは、図3に示す端部エコーが原因となっていることが分かる。
【0020】
図5は図1に示した吸音材6の効果を模式的に説明するための図である。図5に示すように、端部エコーは受信用音響的遅延材4中を伝搬して行き、直接、受信用振動子3で受信される成分もあるが、受信用音響的遅延材4の壁面で反射されて受信される成分もある。そして、受信用音響的遅延材4の超音波の伝搬方向の外側(受信用音響的遅延材4の音響的隔離板5と反対側)に吸音材6を設ければ、この反射波が吸収され低減するので、結果として端部エコーを抑制することができる。したがって、受信用音響的遅延材4の外側に吸音材6を設けることによって、表面エコーの高さを低減させることができるという効果がある。
【0021】
吸音材6の材料は、所定の柔らかさの弾性体であり、容易に手に入る材料として、例えば、ゴム等があるが、ゴムに限るものではない。
【0022】
尚、ここでは受信用音響的遅延材4の外側に吸音材6を設ける場合について説明したが、送信用音響的遅延材2の外側に吸音材6を設けても良い。この場合も、同様の効果がある。さらに、受信用音響的遅延材4の外側と、送信用音響的遅延材2の外側の両方に吸音材6を設けても良い、この場合も、同様の効果がある。
【0023】
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2に係る超音波探触子の構成について、図6を参照しながら説明する。図6は、図1と同様に探触子の構成を示す図である。実施の形態1とは異なり、吸音材6は設けられていない。その代わりに、受信用音響的遅延材4の外側面を凹凸形状4aにしている。凹凸の大きさは伝搬する超音波の波長と同じ程度の大きさとする。この凹凸形状4aは、端部エコーを吸収する端部エコー吸収手段を構成している。
【0024】
次に、本実施の形態の超音波探触子の動作について、説明する。実施の形態1の場合と同様に、接触媒質層7中を多重反射の形で伝搬してきた超音波が、受信用音響的遅延材4と音響的隔離板5とが接触する面の先端部に達したとき、端部エコーが発生する。端部エコーは、受信用音響的遅延材4中を伝搬していき、直接、受信用振動子3で受信される成分もあるが、受信用音響的遅延材4の壁面で反射されて受信される成分もある。そこで、受信用音響的遅延材4の外側面を超音波の波長と同じ程度の大きさの振幅の凹凸でなる凹凸形状4aとすれば、この反射波は凹凸形状4a内で減衰し低減する。その結果として端部エコーを抑制することができる。したがって、受信用音響的遅延材4の外側面を超音波の波長と同じ程度の大きさの振幅の凹凸形状4aとすることによって、表面エコーの高さを低減させることができるという効果がある。
【0025】
なお、本実施の形態では、受信用音響的遅延材4の外側面を凹凸形状4aにする場合について説明したが、送信用音響的遅延材2の外側面を凹凸形状にしても良い。この場合も、同様の効果がある。さらに、受信用音響的遅延材4の外側面と、送信用音響的遅延材2の外側面の両方を凹凸形状としても良い。この場合も、同様の効果がある。
【0026】
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3に係る超音波探触子の構成について、図7を参照しながら説明する。図7は、図1および図6と同様に探触子の構成を示す図である。実施の形態1および2とは異なり、送信用音響的遅延材4の外側面に凹凸形状4aが形成されており、さらにその上に吸音材6が設けられている。凹凸形状4aの凹凸の大きさは、伝搬する超音波の波長と同じ程度の大きさとする。
【0027】
次に、本実施の形態に係わる超音波探触子の動作について、説明する。実施の形態2の場合と同様に、接触媒質層7中を多重反射の形で伝搬してきた超音波が、受信用音響的遅延材4と音響的隔離板5とが接触する面の先端部に達したとき、端部エコーが発生する。端部エコーは、受信用音響的遅延材4中を伝搬していき、直接、受信用振動子3で受信される成分もあるが、受信用音響的遅延材4の壁面で反射されて受信される成分もある。受信用音響的遅延材4の外側面を超音波の波長と同じ程度の大きさの凹凸形状4aとし、さらにその上に吸音材6を設けることによって、この反射波をさらに低減させることができるので、結果として端部エコーを抑制することができる。このような構成とすることにより、表面エコーの高さをさらに低減させることができるという効果がある。
【0028】
尚、本実施の形態においては、ここでは受信用音響的遅延材4の外側面を凹凸形状4aとし、さらにその上に吸音材6を設ける場合について説明したが、送信用音響的遅延材2の外側面を凹凸形状4aとし、さらにその上に吸音材6を設けても良い。この場合も、同様の効果がある。さらに、受信用音響的遅延材4の外側面と、送信用音響的遅延材2の外側面の両方を凹凸形状4aとし、さらにその上に吸音材6を設けても良い。この場合も、同様の効果がある。
【0029】
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4に係る超音波探触子の構成について、図8を参照しながら説明する。図8は、図1、図6および図7と同様に探触子の構成を示す図である。実施の形態1、2および3とは異なり、送信用音響的遅延材4の外側に吸音材6が設けられており、受信用音響的遅延材の外側を凹凸形状4aとしている。この凹凸の大きさは、伝搬する超音波の波長と同じ程度の大きさとする。
【0030】
次に、本実施の形態に係わる超音波探触子の動作について、説明する。実施の形態2の場合と同様に、接触媒質層7中を多重反射の形で伝搬してきた超音波が、受信用音響的遅延材4と音響的隔離板5とが接触する面の先端部に達したとき、端部エコーが発生する。端部エコーは、受信用音響的遅延材中を伝搬していき、直接、受信用振動子3で受信される成分もあるが、受信用音響的遅延材4の壁面で反射されて受信される成分もある。受信用音響的遅延材4の外側面を超音波の波長と同じ程度の大きさの凹凸形状4aとし、反射波を低減させることができるので、結果として端部エコーを抑制することができる。
【0031】
そしてさらに、本実施の形態では、送信用音響的遅延材2の外側に吸音材6を設けているので、受信用音響的遅延材4の外側面を凹凸形状4aとしただけの場合よりも、さらに表面エコーの高さを低減させることができるという効果がある。
【0032】
なお、ここでは送信用音響的遅延材2の外側に吸音材6を設け受信用音響的遅延材4の外側面を凹凸形状4aとする場合について説明したが、送信用音響的遅延材2の外側面を凹凸形状として受信用音響的遅延材4の外側に吸音材6を設けても良い。この場合も、同様の効果がある。
【0033】
【発明の効果】
この発明に係る超音波探触子は、逆圧電効果によって電気的信号を音響的信号に変換する送信用振動子と、送信用振動子に接触して設けられたブロック状の送信用音響的遅延材と、圧電効果によって音響的信号を電気的信号に変換する受信用振動子と、受信用振動子に接触して設けられたブロック状の受信用音響的遅延材と、送信用振動子および送信用音響的遅延材と受信用振動子および受信用音響的遅延材とが分離するように挟まれて設けられた音響的隔離板とを備えた超音波探触子において、送信用音響的遅延材、あるいは受信用音響的遅延材のいずれか一方の音響的隔離板と反対側の外側面における送信用振動子あるいは受信用振動子の近傍に端部エコー吸収手段が設けられているので、端部エコーを低減することができる。そのため、音響的隔離板の構造を複雑にすることなく表面エコーを低減させることができ、精度の良い超音波探傷試験の結果を得ることができる超音波探触子とすることができる。
【0034】
また、端部エコー吸収手段は、送信用音響的遅延材、あるいは受信用音響的遅延材の外側面における送信用振動子あるいは受信用振動子の近傍に貼り付けられた吸音材であるので、簡単な構成で端部エコー吸収手段を構成することができ、コストアップすることなく端部エコーを低減することができる。
【0035】
また、端部エコー吸収手段は、送信用音響的遅延材、あるいは受信用音響的遅延材の外側面における送信用振動子あるいは受信用振動子の近傍に形成された、伝搬する超音波の波長と同じ程度の大きさの振幅の凹凸でなる凹凸形状であるので、追加の部材を必要とすることなく端部エコー吸収手段を構成することができ、コストアップすることなく端部エコーを低減することができる。
【0036】
また、端部エコー吸収手段は、送信用音響的遅延材、あるいは受信用音響的遅延材の外側面における送信用振動子あるいは受信用振動子の近傍に形成された、伝搬する超音波の波長と同じ程度の大きさの振幅の凹凸でなる凹凸形状と、凹凸形状を覆って設けられた吸音材であるので、端部エコーをさらに確実に低減することができ、さらに表面エコーを低減させることができる。
【0037】
また、端部エコー吸収手段は、送信用音響的遅延材、および受信用音響的遅延材の両方の外側面における送信用振動子および受信用振動子の近傍に設けられているので、送信用音響的遅延材、および受信用音響的遅延材の両方に伝搬する端部エコーを低減することができる。そのため、さらに精度の良い超音波探傷試験の結果を得ることができる超音波探触子とすることができる。
【0038】
さらに、送信用音響的遅延材、あるいは受信用音響的遅延材のいずれか一方の外側面における送信用振動子あるいは受信用振動子の近傍に設けられた端部エコー吸収手段は、伝搬する超音波の波長と同じ程度の大きさの振幅の凹凸でなる凹凸形状であり、送信用音響的遅延材、あるいは受信用音響的遅延材の他方の外側面における送信用振動子あるいは受信用振動子の近傍に設けられた端部エコー吸収手段は、吸音材であるので、簡単な構成で送信用音響的遅延材、および受信用音響的遅延材の両方に伝搬する端部エコーを低減することができる。そのため、コストアップすることなく、さらに精度の良い超音波探傷試験の結果を得ることができる超音波探触子とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係る超音波探触子の実施の形態1を示す図である。
【図2】 表面エコーが発生するメカニズムを説明するための図である。
【図3】 表面エコーが発生するメカニズムをシミュレーションによって確認した図である。
【図4】 図3のシミュレーションによって得られたエコーを示すグラフである。
【図5】 図1に示した吸音材の効果を説明するための図である。
【図6】 この発明に係る超音波探触子の実施の形態2を示す図である。
【図7】 この発明に係る超音波探触子の実施の形態3を示す図である。
【図8】 この発明に係る超音波探触子の実施の形態4を示す図である。
【図9】 従来の超音波探触子を説明する図である。
【符号の説明】
1 送信用振動子、2 送信用音響的遅延材、3 受信用振動子、4 受信用音響的遅延材、4a 凹凸形状(端部エコー吸収手段)、5 音響的隔離板、6 吸音材(端部エコー吸収手段)。

Claims (6)

  1. 逆圧電効果によって電気的信号を音響的信号に変換する送信用振動子と、
    前記送信用振動子に接触して設けられたブロック状の送信用音響的遅延材と、
    圧電効果によって音響的信号を電気的信号に変換する受信用振動子と、
    前記受信用振動子に接触して設けられたブロック状の受信用音響的遅延材と、
    前記送信用振動子および前記送信用音響的遅延材と前記受信用振動子および前記受信用音響的遅延材とが分離するように挟まれて設けられた音響的隔離板と
    を備えた超音波探触子において、
    前記送信用音響的遅延材、あるいは前記受信用音響的遅延材のいずれか一方の前記音響的隔離板と反対側の外側面における前記送信用振動子あるいは前記受信用振動子の近傍に端部エコー吸収手段が設けられている
    ことを特徴とする超音波探触子。
  2. 前記端部エコー吸収手段は、前記送信用音響的遅延材、あるいは前記受信用音響的遅延材の外側面における前記送信用振動子あるいは前記受信用振動子の近傍に貼り付けられた吸音材である
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波探触子。
  3. 前記端部エコー吸収手段は、前記送信用音響的遅延材、あるいは前記受信用音響的遅延材の外側面における前記送信用振動子あるいは前記受信用振動子の近傍に形成された、伝搬する超音波の波長と同じ程度の大きさの振幅の凹凸でなる凹凸形状である
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波探触子。
  4. 前記端部エコー吸収手段は、前記送信用音響的遅延材、あるいは前記受信用音響的遅延材の外側面における前記送信用振動子あるいは前記受信用振動子の近傍に形成された、伝搬する超音波の波長と同じ程度の大きさの振幅の凹凸でなる凹凸形状と、該凹凸形状を覆って設けられた吸音材である
    ことを特徴とする請求項1に記載の超音波探触子。
  5. 前記端部エコー吸収手段は、前記送信用音響的遅延材、および前記受信用音響的遅延材の両方の外側面における前記送信用振動子および前記受信用振動子の近傍に設けられている
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の超音波探触子。
  6. 前記送信用音響的遅延材、あるいは前記受信用音響的遅延材のいずれか一方の外側面における前記送信用振動子あるいは前記受信用振動子の近傍に設けられた前記端部エコー吸収手段は、伝搬する超音波の波長と同じ程度の大きさの振幅の凹凸でなる凹凸形状であり、前記送信用音響的遅延材、あるいは前記受信用音響的遅延材の他方の外側面における前記送信用振動子あるいは前記受信用振動子の近傍に設けられた前記端部エコー吸収手段は、前記吸音材である
    ことを特徴とする請求項5に記載の超音波探触子。
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