JP4187061B2 - How to repair painted surfaces - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は車輌塗装面の修理方法に関し、詳しくは、速乾性に優れる紫外線硬化樹脂を利用した仕上がりが良好でかつ作業時間の短縮された車輌塗装面の修理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動車等の車輌の塗装面に生じた傷や凹みを修理する方法としては、金属表面処理剤、パテ類、下塗り塗料、中塗り塗料等を適当に組み合わせて損傷部を被覆する下地を形成した後、その上に上塗り塗料による仕上げ塗装を行う方法が一般的である。また、この様な修理方法に用いられる上記下地作製のための材料としては、様々な樹脂組成物が用いられている。ここで、下地作製のためには通常少なくとも数種類の樹脂組成物が使用されるにもかかわらず、これら樹脂組成物の多くは硬化や乾燥に時間がかかることから、待ち時間が多く作業効率の点で問題であった。
【0003】
一方、硬化時間の短い硬化型の樹脂として紫外線硬化性樹脂が開発されており、自動車等の車輌の表面に使用できる紫外線硬化性樹脂についても研究が進んでいる。例えば、特公昭60−30690号公報には、自動車用のパテとして使用可能な紫外線硬化性のエポキシ組成物が記載されている。また、特開平62−191075号公報には上塗り塗膜の最外層を構成するトップコートとして紫外線硬化性樹脂を用いることが記載されている。
【0004】
この様にして、車輌の塗装面を修理する際に紫外線硬化樹脂が用いられるようになり、ある程度作業性が改善されるようになってきた。しかし、下地を構成するパテ類、下塗り塗料、中塗り塗料等の組合せにおいて用いる材料の全てを紫外線硬化樹脂にして作業性を大幅に改善しつつ仕上がりにおいても従来と遜色ないものとしたという報告は未だない。つまり、車輌塗装面の損傷を修理する方法として、下地材料の全てに紫外線硬化樹脂を用いる修理方法が確立されていないのが現状であり、下地材料の全てに紫外線硬化樹脂を用いた仕上がりが良好でかつ作業性のよい修理方法の開発が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記観点からなされたものであり、速乾性に優れる紫外線硬化樹脂を用いて仕上がりが良好でかつ作業時間の短縮された車輌塗装面の修理方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、下地材料にそれぞれ速乾性に優れる紫外線硬化樹脂からなるパテとプライマサーフェサを用い、パテによる充填部分にプライマサーフェサ層をスプレー塗布により均一に形成させることにより、車輌塗装面を仕上がりが良好でかつ作業性よく修理できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明は、車輌塗装面の損傷を修理する方法であって、前記損傷が凹みおよび/または塗膜の欠損であり、下記工程a)〜c)を含むことを特徴とする修理方法を提供するものである。
a)必要に応じて前処理が施された損傷部に紫外線重合性組成物からなるパテ原料を埋め込み前記原料を紫外線硬化させることにより前記損傷部をパテで充填する工程、
b)a)工程後の少なくともパテ表出面を含む塗装面に紫外線重合性組成物からなりスプレー塗布が可能な粘度のプライマサーフェサ原料を均一にスプレー塗布し、得られた原料塗膜を紫外線硬化させてプライマサーフェサ層を形成させる工程、
c)b)で得られたプライマサーフェサ層上に上塗り塗装を施す工程。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の修理方法は、上記工程a)パテ充填工程、b)プライマサーフェサ層形成工程、c)上塗り工程を含むことを特徴とする。以下、a)〜c)の順に各工程について詳細に説明する。
【0009】
a)パテ充填工程
パテ充填工程では、まず、損傷部の状態に応じて前処理が施される。前処理としては、車輌に元々施されていた塗膜(以下、「旧塗膜」ということもある)の脱脂、旧塗膜の除去、フェザーエッジを取る等が挙げられる。
【0010】
旧塗膜の脱脂は、紫外線硬化樹脂を用いない一般的な修理方法においても殆どの場合に行われる前処理である。本発明の修理方法においても、損傷部の状態に拘わらず脱脂は通常行われる。旧塗膜の脱脂は、一般的に用いられる脱脂剤を用いて一般的に行われる手順に従って処理することにより行うことができる。
【0011】
次に、旧塗膜の除去であるが、これは脱脂処理とは異なり損傷部の状態に応じて、損傷部およびその周辺における旧塗膜に施される処理である。損傷が凹みである場合には、凹み部分の旧塗膜は殆どの場合において除去される。また、損傷が線傷、引っかき傷、釘等による傷の場合、既に旧塗膜が除去されているので、傷の状態によって、旧塗膜をさらに除去するかどうかを判断する。ここで、旧塗膜の除去についても、従来より行われている前処理であるので、例えば、ディスクサンダー、ダブルサンダー等の装置を用いて従来法により行うことができる。
【0012】
フェザーエッジを取る作業は、上記旧塗膜除去作業と同時にあるいは作業後に行われる作業であり、旧塗膜から旧塗膜が除去されて表出した鋼板面や樹脂パーツ面へと塗膜断面に滑らかな傾斜を付ける作業である。傾斜の角度としては、概ね27〜54度とすることが一般的である。フェザーエッジを取る作業も、従来より行われている作業であり、本発明の修理方法においても従来法に従うことができる。また、ここで用いる装置としては、ダブルアクションサンダー等が挙げられる。
【0013】
その後、好ましくは、エアーブロー等により旧塗膜除去面およびその周辺を洗浄し、さらに脱脂を行う。
本工程においては、この様にして必要に応じて前処理が施された損傷部に紫外線重合性組成物からなるパテ原料を埋め込み、前記原料を紫外線硬化させることにより前記損傷部をパテで充填する。
【0014】
本発明の修理方法においてパテ原料として用いられる紫外線重合性組成物としては、自動車等のパテ用原料として一般に用いられる紫外線重合性組成物と同様の組成物が特に制限なく用いられる。この様なパテ原料として一般に用いられる紫外線重合性組成物は、必須成分として紫外線重合性プレポリマー、紫外線重合性モノマー、紫外線重合開始剤を含有し、任意成分として、増感剤、顔料、充填剤、消泡剤、表面改質剤、溶剤等を含有する。
【0015】
上記紫外線重合性組成物が含有する紫外線重合性プレポリマーとして、具体的には、ラジカル重合型プレポリマー、例えば、エステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、アミノ樹脂アクリレート、アクリル樹脂アクリレート、不飽和ポリエステル等:カチオン重合型プレポリマー、例えばエポキシ樹脂、ビニルエーテルを有する樹脂等:および、分子末端にアリール基やアクリロイル基を有するオリゴマーとポリチオールを組み合わせたチオール・エン付加型プレポリマーが挙げられる。
【0016】
また、紫外線重合性モノマーとして、具体的には、2−エチルヘキシルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ビス(アクリロキシエチル)ビスフェノールA、メリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等のラジカル系モノマー、ビニルシクロヘキセンモノオキサイド、ヒドロキシブチルビニールエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、シクロヘキセンジエポキシド、カプロラクトンポリオール等のカチオン系モノマー等が挙げられる。
【0017】
紫外線重合開始剤として、具体的には、ラジカル重合系の開始剤として各種カルボニル化合物等が、カチオン重合系の開始剤としてオニューム塩等が挙げられる。また、チオール・エン付加型プレポリマー用の開始剤としては、水素引き抜き型の開始剤が挙げられる。
【0018】
本発明に用いるパテ原料用の紫外線重合性組成物は、例えば、これら必須成分を適当な量比で、さらに、必要に応じて上記任意性分を適当な量ずつ、配合することで調製される。各種成分の配合量に関しては、用いる必須成分の種類等により適宜選択されるものである。
【0019】
また、本発明の修理方法に用いるパテ原料用の紫外線重合性組成物としては、組成物全量に対して紫外線重合性プレポリマーを約20〜30重量%、紫外線重合性モノマーを約15〜30重量%、紫外線重合開始剤を約1〜10重量%、顔料を約40〜60重量%含有する紫外線重合性組成物が好ましい。また、上記紫外線重合性組成物に用いる顔料は、顔料であれば特に制限されないが一般的には、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、タルク、との粉、ホワイトカーボン、バルーン等の体質顔料が用いられる。
【0020】
本発明においては、この様なパテ原料が、上記必要に応じて前処理が施された車輌塗装面の損傷部位に埋め込まれる。パテ原料の埋め込みも、従来と同様の方法で行うことが可能である。好ましい方法においては、充填されるべき容積よりも少し多めの量をパテ原料の充填量として、これを数回に分けて埋め込む。最初の1回は、充填量のうちの適当量をプラスチックベラで前記損傷部位にしごき付ける様にして埋め込む。さらに、この上から充填量の残りを適当な量ずつに分けて、プラスチックベラで空気を巻き込まないようにして塗り重ねる。パテ原料埋め込み後は、旧塗膜面よりパテ原料埋め込み部がやや盛り上がった仕上がりとなり、パテ埋め込み部分のパテ原料厚さは、旧塗膜の厚さよりも0.1〜1mm程度厚いものとなる。
【0021】
パテ原料の埋め込み終了後、埋め込み部分に紫外線を照射して紫外線重合性組成物であるパテ原料を硬化させる。紫外線の照射は、紫外線を含む光を発生する装置、例えば、UVランプ等を用いて行うことができる。紫外線重合性組成物を硬化させるために要する紫外線照射時間は、例えば、パテ原料として上記本発明において好ましい組成物を用い、埋め込み厚さを上記範囲内にして、十分な紫外線量を照射すれば、概ね30秒から60秒とすることができる。
【0022】
上記紫外線照射によりパテ原料は硬化し、上記必要に応じて前処理が施された損傷部はパテで充填される。ここで、硬化によりパテ原料の体積が多少減少すると、旧塗膜面からのパテの盛り上がりも、硬化前に比べて多少減少したものとなる場合がある。
【0023】
その後、旧塗膜面より盛り上がったパテ表面は、ダブルアクションサンダー、オービタルサンダー等を用いて、旧塗膜面のレベルまで研磨される。パテ充填工程はこれで終了するが、上記1回のパテ充填工程後、十分に平滑な面が出ない場合等には、さらに、1回目に充填されたパテの上に2回目のパテ充填を上記同様に行うことができる。
【0024】
本発明の修理方法においては、次いで、a)工程後のパテ表出面を含む塗装面に、プライマサーフェサ層を以下の様にして形成する。
b)プライマサーフェサ層形成工程
プライマサーフェサ層は、上記a)工程で充填されたパテ上に形成される。この際、パテと旧塗膜の境界周辺部分についてもプライマサーフェサ層が形成されることが好ましい。プライマサーフェサ層は、より好ましくは、パテ上およびパテと旧塗膜の境界付近が一定の厚さで最も厚く、境界付近から遠ざかるに従って層の厚さが徐々に薄くなるように形成される。
【0025】
プライマサーフェサ層は、上記a)工程後の少なくともパテ表出面を含む塗装面に、紫外線重合性組成物からなりスプレー塗布が可能な粘度のプライマサーフェサ原料を均一にスプレー塗布し、得られた原料塗膜を紫外線硬化させることにより得られる。
【0026】
プライマサーフェサ層を形成させる前に、好ましくは、エアーブロー等によりパテ表出面およびその周辺の旧塗膜面を洗浄し、さらに脱脂を行う。
本発明の修理方法においてプライマサーフェサ原料として用いられる紫外線重合性組成物としては、均一なスプレー塗布が可能な粘度の紫外線重合性組成物であり、硬化後のプライマサーフェサ層が上記パテやプライマサーフェサ層の上に形成される上塗り塗料との密着性がよいものであれば、特に制限なく用いられる。 この様な紫外線重合性組成物は、必須成分として紫外線重合性プレポリマー、紫外線重合性モノマー、紫外線重合開始剤を含有し、任意成分として、増感剤、顔料、充填剤、沈殿防止剤、消泡剤、表面改質剤、溶剤等を含有する。
【0027】
上記プライマサーフェサ原料用の紫外線重合性組成物が含有する紫外線重合性プレポリマー、紫外線重合性モノマー、紫外線重合開始剤の具体例としては、上記パテ原料用の紫外線重合性組成物が含有するこれら成分の具体例と同様の化合物が挙げられる。
【0028】
本発明に用いるプライマサーフェサ原料用の紫外線重合性組成物は、例えば、これら必須成分を適当な量比で、さらに、必要に応じて上記任意性分を適当な量ずつ、配合することで調製される。各種成分の配合量に関しては、用いる必須成分の種類等により適宜選択されるものである。
【0029】
また、本発明の修理方法に用いるプライマサーフェサ原料用の紫外線重合性組成物としては、組成物全量に対して紫外線重合性プレポリマーを6〜22重量%、紫外線重合性モノマーを3〜15重量%、紫外線重合開始剤を1〜11重量%、顔料を26〜43重量%、溶剤を50〜72重量%含有する紫外線重合性組成物が好ましい。上記紫外線重合性組成物に用いる顔料は、顔料であれば特に制限されないが、一般的には体質顔料と着色顔料を組み合わせたものが用いられる。
【0030】
あるいは、本発明の修理方法に用いるプライマサーフェサ原料用の紫外線重合性組成物は、適当な時期、例えば、スプレー塗布を行う際に溶剤を加えることで上記好ましい組成に調製できるような紫外線重合性組成物から調製することも可能である。例えば、組成物全量に対して紫外線重合性プレポリマーを10〜30重量%、紫外線重合性モノマーを5〜20重量%、紫外線重合開始剤を2〜15重量%、顔料を40〜60重量%、溶剤を15〜30重量%含有する紫外線重合性組成物に、スプレー塗布を行う際に前記組成物100重量部に対して溶剤40〜50重量部を添加混合することにより、上記本発明の修理方法に用いる好ましい組成のプライマサーフェサ原料用の紫外線重合性組成物を調製することができる。
【0031】
また、上記溶剤としては、紫外線重合性組成物に通常用いられる溶剤が特に制限なく用いられる。この様な溶剤には、水や有機溶剤が含まれる。有機溶剤として具体的には、ガソリン、灯油、ノーマルヘキサン、トルエン、キシレン、テレビン油等の炭化水素、アセトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン、シクロヘキサノール、ブチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチルアルコール、メチルアルコール等のアルコール、メチレンクロライド、トリクロロエチレン等のハロゲン化炭化水素、酢酸エチル、酢酸イソブチル、酢酸ブチル等のエステル等が挙げられる。
【0032】
本発明においては、この様なプライマサーフェサ原料が、上記a)工程後の少なくともパテ表出面を含む塗装面に、均一にスプレー塗布される。
なお、必要に応じてスプレー塗布を行う前に、スプレー塗布を行おうとする箇所の周辺をマスキングする。マスキングは、自動車等の塗装面を修理する際のスプレー塗装時に通常行われる方法と同様の方法で行うことができる。
【0033】
本発明の修理方法においてプライマサーフェサ原料をスプレー塗布する方法は、前記原料を塗布面に均一にスプレーすることが可能な方法であれば特に制限されないが、好ましくは、▲1▼プライマサーフェサ原料を連続してスプレーしながら、塗布しようとする範囲内でスプレー装置を移動させることで同一箇所に複数回前記原料のスプレー塗布を施し、▲2▼スプレー塗布された原料から強制乾燥により溶剤を除去し、さらに▲1▼、▲2▼の操作を交互に複数回繰り返すことにより行われる。
【0034】
上記スプレー塗布方法におけるスプレー量として、具体的には、140〜220ml/min程度、好ましくは、140〜180ml/min程度のスプレー量を挙げることができる。また、上記スプレー塗布方法におけるスプレー装置の移動速度として、具体的には、75〜90cm/秒程度、好ましくは、80〜85cm/秒程度の速度が挙げられる。さらに、スプレー装置のスプレー口から塗布面までの距離として、具体的には、10〜20cm程度、好ましくは、10〜15cm程度が挙げられる。
【0035】
また、上記スプレー塗布方法において用いられるスプレー装置として、具体的には、スプレーガン等が挙げられる。また、これらスプレー装置におけるスプレー口の口径は、好ましくは、0.8〜1.5mm程度であり、より好ましくは、1.2〜1.3mm程度である。
【0036】
さらに、上記スプレー塗布方法において1回の▲1▼スプレー塗布と▲2▼溶剤の強制乾燥により得られるプライマサーフェサ原料塗膜の膜厚は、15〜150μm程度とすることが好ましく、20〜125μm程度とすることがより好ましい。また、プライマサーフェサ原料塗膜の膜厚を上記範囲にするためには、上記好ましいスプレー塗布条件で同一箇所へのスプレー回数を3〜8回程度にしてスプレー塗布を行えばよい。この様にしてスプレー塗布された塗膜の乾燥前の膜厚は、上記乾燥後の膜厚のおよそ1.1〜1.2倍である。上記▲2▼の溶剤の強制乾燥も膜厚によるが、▲1▼のスプレー塗布後の膜厚が上記範囲であれば、エアードライヤー等で20〜60秒程度乾燥することで溶剤の除去は十分に行われる。
【0037】
また、スプレーする方向は塗布面に対して垂直であることが好ましい。したがって、上記スプレー装置の移動はスプレー口を塗布面に対して垂直になるように向けた状態で塗布面に対して水平に行われることが好ましい。ここで、上述のように、パテ上およびパテと旧塗膜の境界付近が一定の厚さで最も厚く、境界付近から遠ざかるに従って層の厚さが徐々に薄くなるようにプライマサーフェサ層を形成させる場合には、層を一定厚さに形成させようとする部分については、スプレー装置を水平に移動させていき、層の厚さを徐々に薄くなるように形成させようとする部分については、スプレー口が弧を描くようにして塗布面から徐々に遠ざかるようにスプレー装置を動かせばよい。
【0038】
上記スプレー塗布方法において、▲1▼のスプレー塗布と▲2▼の溶剤の強制乾燥をセットとして、これを何回行うかは、最終的に得ようとするプライマサーフェサ層の厚さによる。ここで、本発明の修理方法におけるプライマサーフェサ層の厚さは、120〜300μm程度であることが実用的であり、120〜165μm程度であることがより好ましい。プライマサーフェサ層の厚さをこの様な範囲内にするには、上記▲1▼、▲2▼のセットを2〜3回程度行うことが好ましい。
【0039】
また、上記▲1▼、▲2▼のセットを全く同様に繰り返すことも可能であるが、各回においてスプレー塗布の膜厚や乾燥時間等を調整することも可能である。好ましい方法として、1回目のスプレー塗布の膜厚を、2回目以降のスプレー塗布の膜厚の40〜55%程度とし、2回目以降を同じ膜厚となるようにスプレー塗布する方法が挙げられる。
【0040】
例えば、プライマサーフェサ層の厚さを120μm〜140μmとしようとして3回の塗布と乾燥を繰り返す場合、スプレー量を140ml/min、スプレー装置の移動速度85cm/秒として、1回目のスプレー塗布については同一箇所へのスプレー回数を、例えば、3/4パターンの塗り重ね等により、3〜4回とし、その後の乾燥をエアードライヤー等で20秒程度として20〜30μmの塗膜を形成させ、2回目のスプレー塗布については同一箇所へのスプレー回数を、例えば、7/8パターンの塗り重ね等により、7〜8回とし、その後の乾燥をエアードライヤー等で30秒程度として1回目の塗膜上に50〜55μmの塗膜を形成させ、3回目のスプレー塗布と乾燥については2回目と同様に行い2回目の塗膜上に50〜55μmの塗膜を形成させるという具合に操作を行えばよい。
【0041】
なお、以下に説明するようにプライマサーフェサ原料の体積は硬化により多少減少することから、得られるプライマサーフェサ層の厚さも硬化前のプライマサーフェサ原料塗膜の膜厚と比べて多少減少したものとなる。したがって、この硬化による減少率を考慮して硬化前のプライマサーフェサ原料塗膜の膜厚を設定することが必要である。
【0042】
プライマサーフェサ原料のスプレー塗布終了後、原料塗布部分に紫外線を照射して紫外線重合性組成物であるプライマサーフェサ原料を硬化させる。紫外線の照射は、紫外線を含む光を発生する装置、例えば、UVランプ等を用いて行うことができる。紫外線重合性組成物を硬化させるために要する紫外線照射時間は、例えば、プライマサーフェサ原料として上記本発明において好ましい組成物を用い、塗布厚さを上記範囲内にして、十分な紫外線量を照射すれば、概ね30秒から60秒とすることができる。
【0043】
上記紫外線照射によりプライマサーフェサ原料は硬化し、プライマサーフェサ層が形成される。その後、プライマサーフェサ層は、サンダーによるペーパー等で研磨される。プライマサーフェサ層形成工程はこれで終了するが、上記1回のプライマサーフェサ層形成工程後、歪み等が残っている場合等には、1回目に形成されたプライマサーフェサ層の上にさらに別のプライマサーフェサ層を上記同様にして形成させることができる。
【0044】
本発明の修理方法においては、次いで、上記で形成されたプライマサーフェサ層上に、以下の様にして上塗り塗装を施す。
c)上塗り工程
上塗り工程の前に、好ましくは、エアーブロー等によりプライマサーフェサ層表面およびその周辺の旧塗膜面を洗浄し、さらに脱脂を行う。
【0045】
本発明の修理方法における上塗り塗装は、車輌等の塗装面の修理において通常行われている上塗り塗装の方法と同様にして行うことができる。例えば、旧塗膜にあわせて、ソリッド塗装、メタリック塗装、3コートマイカ塗装等から適当な塗装方法が選択されて塗装が施される。その後、ポリッシング等により仕上げが行われる。
【0046】
本発明の修理方法は車輌塗装面の損傷を修理する方法であり、この方法が適用される損傷は、凹みおよび/または塗膜の欠損である。また、本発明の修理方法は、二輪車、自動車、重機車輌等の各種車輌に適用可能であり、塗装面については鋼板等に塗装された塗装面、各種樹脂、例えば、ポリプロピレン、ポリウレタン、ABS樹脂、ポリカーボネート等からなる樹脂パーツに塗装された塗装面の両方に適用可能である。本発明の修理方法の有効な適用について損傷の程度から言えば、凹みについては4mm以内の深さで面積が1デシベル(10cm×10cm)以内の程度の凹みに本発明の修理方法がより効果的に適用可能である。また、塗膜の欠損については、線傷、引っかき傷、釘等による傷等で30cm以内の長さのものに本発明の修理方法がより効果的に適用可能である。
【0047】
以上の様な本発明の修理方法について、以下に具体例を挙げて説明する。
まず、鋼板塗装面の凹みを修理する例を図1および図2に基づいて説明する。図1は修理方法の工程の流れを示す図であり、図2はプライマサーフェサ原料のスプレー塗布の方法を示す図である。
【0048】
図1−(i)は、鋼板塗装面の凹み部分の断面図を示す。鋼板1上に、下塗り層2、中塗り層3、上塗り層4(以下、これら3層を合わせて「旧塗膜」ということがある)が順に施されており、旧塗膜から鋼板1に亘って凹んでいる様子が示されている。この凹みを修理するためにまず、図には示されないが旧塗膜の脱脂作業が行われる。次いで、ディスクサンダー、ダブルサンダー等でペーパー#60〜#80程度のものを用いて凹み部分の旧塗膜が除去された後、図1−(ii)に示される様にフェザーエッジを取る作業が行われる。フェザーエッジを取る作業は、ダブルアクションサンダー等でペーパー#120〜#400程度のものを用いて行われる。この際、フェザーエッジの角度αは27〜54度とすることができる。フェザーエッジを取り終えたら、旧塗膜除去部とその周辺をエアーブローにより洗浄し、シリコンオフ等を染み込ませたウェス等で脱脂する。
【0049】
次に、下記表1に組成を示すパテ原料の少量をプラスチックベラを使って、上記で得られた旧塗膜除去部の底部にしごき付ける。その後、図1−(iii)に示す様に、上記と同じプラスチックベラを使ってパテ原料5aを数回に分けて旧塗膜除去部に空気が入り込まないようにして埋め込んでいき、旧塗膜除去部にパテ原料が一杯になり、さらに周囲の旧塗膜面よりもパテ原料表面がやや飛び出すくらいになったところで、パテ原料の埋め込みをやめる。
【0050】
【表1】
なお、表1中に示す紫外線重合性プレポリマーは、エポキシアクリレートおよび不飽和ポリエステルからなるプレポリマーであり、体質顔料は、タルク、炭酸カルシウムおよびバルーンからなる顔料である。
【0051】
パテ原料の埋め込みが終了したところで、パテ原料を硬化させるために、図1−(iv)に示すようにして、紫外線照射装置7により紫外線を上記で埋め込まれたパテ原料5aに照射する。この際、用いる紫外線照射装置7としては、UVランプとして1.2kWのメタルハライドランプを備える装置が挙げられる。この様な装置で紫外線を照射すれば、10〜20cm程離れた位置からでも、上記パテ原料5aを硬化させるための時間はわずか30秒から60秒程度である。
【0052】
紫外線照射により硬化したパテ5bの旧塗膜面より盛り上がった部分は、図1−(v)に示されるようにダブルアクションサンダー、オービタルサンダー等を用いて、さらに手研ぎ等により旧塗膜面のレベルまで研磨される。次に、パテ表出面およびパテ表出面と旧塗膜の境界周辺部分についてプライマサーフェサ原料をスプレー塗布するに先立って、その周囲を図1−(vi)に示す様にマスキングペーパー8を用いてマスキングする。
【0053】
次いで、表2に組成を示すプライマサーフェサ原料用の原液を適当な組成のシンナーで、プライマサーフェサ原料用の原液:シンナー=100:40〜50(重量比)となるように希釈してプライマサーフェサ原料を調製する。
【0054】
【表2】
なお、表2中に示す紫外線重合性プレポリマーは、エポキシアクリレートからなるプレポリマーであり、体質顔料は、タルクおよび炭酸カルシウムからなる顔料である。
【0055】
上記の様にして調製されたプライマサーフェサ原料は、図1−(vii)に示す様にしてパテ表出面と旧塗膜の境界周辺部分にスプレー塗布される。図2は、スプレー塗布の方法をより詳細に示す図であるので、これに基づいてスプレー塗布の方法を説明する。口径1.3mmのスプレー口を有するスプレーガン9については、吐出量を140ml/min程度に調整する。スプレーガン9としては、例えば、市販のパック530ガン−IV(イワタ製)、イワタスプレーガンW−88(イワタ製)等が使用可能である。エアー圧を0.8kgf/cm2〜1.0kgf/cm2とし、塗布面との距離を10cm程度に設定してスプレー塗布を行う。また、以下の説明はプライマサーフェサ原料用の原液:シンナー=100:50(重量比)であるプライマサーフェサ原料を用いた場合の説明とする。
【0056】
図2には、パテ5b上およびパテと旧塗膜の境界付近が一定の厚さで最も厚く、境界付近から遠ざかるに従って塗膜の厚さが徐々に薄くなるようにプライマサーフェサ原料塗膜が塗布された状態が示されている。図2において、A2A3間はパテ上およびパテと旧塗膜の境界付近のプライマサーフェサ原料塗膜の厚さが一定である部分であり、A1A2間、A3A4間は、前記境界付近から遠ざかるに従ってプライマサーフェサ原料塗膜の厚さが徐々に薄くなっている部分である。なお、A1、A4が前記塗膜の端部である。
【0057】
上記A2A3間では、スプレー口が塗布面に垂直に向けられ、スプレーガンの引き金を引いたまま、すなわち連続スプレーの状態で、移動速度85cm/秒でスプレーガンが水平移動される。上記A1A2間、A3A4間では、それぞれA2、A3点からA1、A4点にかけてスプレー口が弧を描くようにして塗布面から徐々に遠ざかるようにスプレー装置を動かせばよい。この際、スプレーガンの引き金は、A1、A4点の直前で放される。この操作を同一箇所にスプレー塗布が3〜4回繰り返されるように行う。次に、エアードライヤーでプライマサーフェサ原料塗膜を20秒程度、強制乾燥させ溶剤を除去する。
【0058】
さらに、上記スプレーガンによるプライマサーフェサ原料のスプレー塗布とエアードライヤーによる強制乾燥を、同一箇所へのスプレー塗布を7〜8回とし、乾燥時間を30秒とする以外は上記同様にして2回繰り返して、プライマサーフェサ原料のスプレー塗布を終了させる。
【0059】
次に、プライマサーフェサ原料6aによる塗膜を硬化させるために、図1−(viii)に示すようにして、紫外線照射装置7により紫外線を上記プライマサーフェサ原料塗膜に照射する。この際、用いる紫外線照射装置7としては、UVランプとして1.2kWのメタルハライドランプを備える装置が挙げられる。この様な装置で紫外線を照射すれば、10〜20cm程離れた位置からでも、上記プライマサーフェサ原料塗膜を硬化させるための時間はわずか30秒〜60秒程度である。この硬化操作により、120μm〜140μmの厚さのプライマサーフェサ層が形成される。
【0060】
ここで、プライマサーフェサ層の厚さを替えたい場合には、スプレーガンの口径、吐出量やプライマサーフェサ原料用の原液の希釈率、1回のスプレー塗布操作における繰り返しスプレー回数、スプレー塗布操作の回数等を適宜調整すればよい。またこれに伴い強制乾燥時間や紫外線照射時間も適宜変更される。
【0061】
その後、プライマサーフェサ層の表面は、まず#400で研磨され、次いで#600〜800で研磨される。研磨後、歪み取りスプレーを使用して歪みの有無を確認する。歪みが発見された場合には、もう一度上記プライマサーフェサ層形成工程が繰り返される。歪みが発見されなかった場合には、歪み取りスプレーを拭き取り、上塗り工程に進む。
【0062】
上塗り工程においては、まず洗浄、脱脂が行われた後、一般的な方法で上塗り塗装、ポリッシングが行われる。
この様にして、本発明の修理方法により鋼板塗装面の凹みが修理される。
【0063】
次に、鋼板塗装面の線傷、引っかき傷、釘等による傷の修理方法について凹みの修理と異なる点、すなわち旧塗膜の処理方法、のみを説明する。
損傷が線傷、引っかき傷、釘等による傷の場合、旧塗膜の除去操作を行う場合と行わない場合がある。旧塗膜の除去操作を行わない場合は、旧塗膜が新車塗膜かウレタン塗膜の場合のみであり、それ以外の場合については旧塗膜の除去操作を行うものとする。なお、旧塗膜の見分け方は、通常の方法、例えば、ラッカーシンナー等の浸透性、目視、熱可塑性等で判断する方法に従えばよい。
【0064】
旧塗膜の除去操作を行わない場合は、それ以外は全く上記で説明した通りの修理方法が適用できる。また、旧塗膜の除去操作を行う場合は、ディスクサンダー、ダブルサンダー等で旧塗膜を除去することなく、上記同様にしてフェザーエッジを取る作業が行われるが、それ以外は全く上記で説明した通りの修理方法が適用できる。
【0065】
さらに、樹脂パーツ塗装面の凹み、線傷、引っかき傷、釘等による傷の修理方法について、鋼板塗装面の凹みの修理と異なる点、すなわち旧塗膜の処理方法、のみを説明する。
【0066】
まず、樹脂パーツ塗装面の凹みの修理は、上記鋼板塗装面の凹みの修理と全く同様に行うことができる。また、線傷、引っかき傷、釘等による傷の場合については、上記鋼板塗装面の凹みの修理における旧塗膜をディスクサンダー等で除去しフェザーエッジを取る作業の替わりに旧塗膜をナイフでV字形にカットする作業を行う以外は、全く上記で説明した通りの修理方法が適用できる。
【0067】
この様な本発明の修理方法は、従来の車輌塗装面の修理方法において、仕上がり、密着性等に劣るため、下地を構成するいくつかの層の全てを速乾性に優れる紫外線硬化樹脂組成物で構成することができなかった点を改善したものである。すなわち、本発明の車輌塗装面の修理方法は、下地をパテとプライマサーフェサのみで構成させ、そのそれぞれに速乾性に優れる紫外線硬化樹脂組成物を用いて、独自の方法でそれぞれの層を形成させることを特徴とするものであり、これにより、作業時間が大きく短縮されるばかりでなく仕上がりも良好な車輌塗装面の修理方法が提供できる。
【0068】
また、本発明の方法により得られる修理塗装面の下地部分において、パテとプライマサーフェサ層の層間の密着性は十分であり、またパテと鋼板等の金属面、各種樹脂パーツ面との密着性も良く、プライマサーフェサ層と上塗り塗料の密着性にも問題はなく、その他の性能についても従来の修理塗装面の下地部分と比べて全く遜色ないものである。また、従来のパテでは専用プライマーが必要とされていた樹脂パーツ、特にポリプロピレンパーツと本発明に用いるパテとの密着性はノープライマーでも問題がないほど良く改善されており、本発明の方法により得られる修理塗装面の下地部分の大きな特徴といえる。
【0069】
【発明の効果】
本発明によれば、仕上がりが良好でかつ作業時間の短縮された車輌塗装面の修理方法が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の修理方法により鋼板塗装面の凹みを修理する場合の一具体例における工程の流れを示す図である。
【図2】 図1の(vii)に示すプライマサーフェサ原料のスプレー塗布の工程を詳細に示す図である。
【符号の説明】
1 鋼板
2 下塗り層
3 中塗り層
4 上塗り層
5 パテ(5a:パテ原料、5b:硬化後のパテ)
6 プライマサーフェサ層(6a:プライマサーフェサ原料、6b:硬化後のプライマサーフェサ層)
7 紫外線照射装置
8 マスキングペーパー
9 スプレーガン[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for repairing a painted surface of a vehicle, and more particularly, to a method for repairing a painted surface of a vehicle with a good finish using an ultraviolet curable resin excellent in quick-drying and reduced work time.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a method of repairing scratches and dents on the painted surface of a vehicle such as an automobile, a base that covers the damaged part by appropriately combining metal surface treatment agents, putty, undercoat paint, intermediate paint, etc. After forming, a method of performing finish coating with a top coating is generally used. Moreover, various resin compositions are used as a material for the above-mentioned base preparation used in such a repair method. Here, although at least several types of resin compositions are usually used for the preparation of the base, since many of these resin compositions take time to cure and dry, the waiting time is large and the work efficiency is high. It was a problem.
[0003]
On the other hand, an ultraviolet curable resin has been developed as a curable resin having a short curing time, and research on ultraviolet curable resins that can be used on the surface of a vehicle such as an automobile is also progressing. For example, Japanese Patent Publication No. 60-30690 discloses an ultraviolet curable epoxy composition that can be used as a putty for automobiles. Japanese Patent Application Laid-Open No. 62-191075 describes that an ultraviolet curable resin is used as a top coat constituting the outermost layer of the top coat film.
[0004]
In this way, ultraviolet curable resin has been used for repairing the painted surface of vehicles, and workability has been improved to some extent. However, there is a report that all materials used in the combination of putty, undercoat paint, intermediate coat paint, etc. constituting the base are made of UV curable resin, and the workability is greatly improved while the finish is comparable to the conventional one Not yet. In other words, as a method of repairing damage to the painted surface of a vehicle, there is currently no repair method that uses UV curable resin for all of the base material, and the finish using UV curable resin for all of the base material is good. In addition, the development of a repair method with good workability has been desired.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made from the above viewpoint, and it is an object of the present invention to provide a method for repairing a painted surface of a vehicle with a good finish and reduced working time using an ultraviolet curable resin excellent in quick drying properties.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of diligent research to solve the above-mentioned problems, the present inventors used a putty and a primer surfacer made of an ultraviolet curable resin excellent in quick-drying properties as a base material, respectively, and a primer surfacer layer on a portion filled with the putty. As a result of spray coating, the vehicle coating surface was found to have a good finish and good workability, and the present invention was completed.
[0007]
That is, the present invention provides a method for repairing damage to a painted surface of a vehicle, wherein the damage is a dent and / or a coating film defect, and includes the following steps a) to c): To do.
a) a step of filling the damaged part with a putty by embedding a putty raw material made of an ultraviolet polymerizable composition in the damaged part that has been pretreated if necessary;
b) The primer surfacer raw material of the viscosity which can be spray-coated is uniformly spray-coated on the coated surface including at least the putty-exposed surface after the step a), and the resulting material coating film is UV-cured. A step of forming a primer surfacer layer,
c) A step of overcoating the primer surfacer layer obtained in b).
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The repair method of the present invention is characterized by including the above-described step a) a putty filling step, b) a primer surfacer layer forming step, and c) a top coating step. Hereinafter, each step will be described in detail in the order of a) to c).
[0009]
a) Putty filling process
In the putty filling process, first, pretreatment is performed according to the state of the damaged part. Examples of the pretreatment include degreasing of a coating film (hereinafter sometimes referred to as “old coating film”) originally applied to the vehicle, removal of the old coating film, and removal of a feather edge.
[0010]
The degreasing of the old coating film is a pretreatment performed in most cases even in a general repair method that does not use an ultraviolet curable resin. In the repair method of the present invention, degreasing is usually performed regardless of the state of the damaged part. The old coating film can be degreased by treating it according to a procedure generally performed using a commonly used degreasing agent.
[0011]
Next, the removal of the old paint film is different from the degreasing treatment, and is a process applied to the old paint film in the damaged part and its surroundings according to the state of the damaged part. If the damage is a dent, the old paint film in the dent is removed in most cases. Further, in the case where the damage is a scratch due to a line wound, a scratch, a nail or the like, since the old coating film has already been removed, it is determined whether or not the old coating film is further removed depending on the state of the scratch. Here, the removal of the old coating film is also a pretreatment conventionally performed, and thus can be performed by a conventional method using an apparatus such as a disk sander or a double sander.
[0012]
The work to remove the feather edge is performed at the same time as or after the old paint film removal work, and the cross section of the paint film is applied to the steel plate surface or resin part surface that is exposed by removing the old paint film from the old paint film. It is an operation to give a smooth slope. In general, the inclination angle is approximately 27 to 54 degrees. The work of removing the feather edge is also a work conventionally performed, and the conventional method can be followed in the repair method of the present invention. Moreover, as an apparatus used here, a double action sander etc. are mentioned.
[0013]
Thereafter, the old coating film removal surface and its periphery are preferably washed by air blow or the like, and further degreased.
In this step, a putty raw material made of an ultraviolet-polymerizable composition is embedded in the damaged portion that has been pretreated as necessary in this manner, and the damaged portion is filled with putty by curing the raw material with ultraviolet light. .
[0014]
As the ultraviolet polymerizable composition used as a putty raw material in the repair method of the present invention, the same composition as the ultraviolet polymerizable composition generally used as a putty raw material for automobiles and the like is used without particular limitation. The ultraviolet polymerizable composition generally used as such a putty raw material contains an ultraviolet polymerizable prepolymer, an ultraviolet polymerizable monomer and an ultraviolet polymerization initiator as essential components, and sensitizers, pigments and fillers as optional components. , Antifoaming agent, surface modifier, solvent and the like.
[0015]
Specific examples of the ultraviolet polymerizable prepolymer contained in the ultraviolet polymerizable composition include radical polymerization prepolymers such as ester acrylate, urethane acrylate, epoxy acrylate, amino resin acrylate, acrylic resin acrylate, unsaturated polyester, and the like. : Cationic polymerization type prepolymer, for example, epoxy resin, resin having vinyl ether, and the like: and thiol / ene addition type prepolymer in which an oligomer having an aryl group or acryloyl group at the molecular end and polythiol are combined.
[0016]
Further, as the ultraviolet polymerizable monomer, specifically, 2-ethylhexyl acrylate, ethoxydiethylene glycol acrylate, phenoxyethyl acrylate, 2-hydroxypropyl acrylate, tetrahydrofurfuryl acrylate, dicyclopentenyl acrylate, neopentyl glycol diacrylate, polyethylene glycol Radical monomers such as diacrylate, bis (acryloxyethyl) bisphenol A, melmethylolpropane triacrylate, pentaerythritol triacrylate, dipentaerythritol hexaacrylate, vinylcyclohexene monooxide, hydroxybutyl vinyl ether, cyclohexanedimethanol divinyl ether, Cyclohexene diepoxide, capro Cationic monomers such as tons polyols.
[0017]
Specific examples of ultraviolet polymerization initiators include various carbonyl compounds as radical polymerization initiators, and onium salts as cationic polymerization initiators. Examples of the initiator for the thiol / ene addition type prepolymer include a hydrogen abstraction type initiator.
[0018]
The UV-polymerizable composition for putty raw materials used in the present invention is prepared, for example, by blending these essential components in an appropriate amount ratio and further, if necessary, the above optional components in appropriate amounts. . The blending amounts of various components are appropriately selected depending on the types of essential components used.
[0019]
In addition, as the ultraviolet polymerizable composition for the putty raw material used in the repair method of the present invention, the ultraviolet polymerizable prepolymer is about 20 to 30% by weight and the ultraviolet polymerizable monomer is about 15 to 30% by weight with respect to the total amount of the composition. %, An ultraviolet polymerization initiator containing about 1 to 10% by weight of an ultraviolet polymerization initiator and about 40 to 60% by weight of a pigment is preferred. The pigment used in the ultraviolet polymerizable composition is not particularly limited as long as it is a pigment, but generally, an extender such as powder with calcium carbonate, barium sulfate, clay, talc, white carbon, balloon or the like is used. It is done.
[0020]
In the present invention, such putty raw material is embedded in the damaged part of the vehicle painted surface that has been pretreated as necessary. The embedding of the putty raw material can also be performed by the same method as before. In a preferred method, an amount slightly larger than the volume to be filled is set as the filling amount of the putty raw material, and this is embedded in several times. At the first time, an appropriate amount of the filling amount is embedded with a plastic spatula so as to be attached to the damaged site. Further, the remainder of the filling amount is divided into an appropriate amount from above, and the coating is repeated with a plastic spatula so as not to entrain air. After embedding the putty raw material, the putty raw material embedding part is slightly raised from the surface of the old paint film, and the putty raw material thickness of the putty embedding part is about 0.1 to 1 mm thicker than the thickness of the old paint film.The
[0021]
After the embedding of the putty material is completed, the embedding portion is irradiated with ultraviolet rays to cure the putty material that is an ultraviolet polymerizable composition. Irradiation with ultraviolet rays can be performed using a device that generates light containing ultraviolet rays, such as a UV lamp. The ultraviolet irradiation time required to cure the ultraviolet polymerizable composition is, for example, by using the preferred composition in the present invention as a putty raw material, and irradiating with a sufficient ultraviolet ray amount within the above range, It can be approximately 30 to 60 seconds.
[0022]
The putty raw material is cured by the ultraviolet irradiation, and the damaged part that has been pretreated as necessary is filled with putty. Here, when the volume of the putty raw material is slightly reduced by curing, the swell of the putty from the surface of the old coating film may be slightly reduced as compared with that before the curing.
[0023]
Thereafter, the putty surface raised from the old paint film surface is polished to the level of the old paint film surface using a double action sander, an orbital sander or the like. The putty filling process is completed, but if a sufficiently smooth surface does not appear after the first putty filling process, a second putty filling is performed on the putty filled first. The same can be done as described above.
[0024]
In the repair method of the present invention, a primer surfacer layer is then formed on the painted surface including the putty exposed surface after step a) as follows.
b) Primer surfacer layer forming step
The primer surfacer layer is formed on the putty filled in step a). At this time, it is preferable that a primer surfacer layer is also formed around the boundary between the putty and the old coating film. More preferably, the primer surfacer layer is formed so that the thickness on the putty and in the vicinity of the boundary between the putty and the old coating film is the largest at a constant thickness, and the thickness of the layer gradually decreases as the distance from the vicinity of the boundary increases.
[0025]
The primer surfacer layer was obtained by uniformly spray-coating a primer surfacer raw material having a viscosity capable of being spray-applied made of an ultraviolet polymerizable composition on the coated surface including at least the putty-exposed surface after step a). It is obtained by curing the raw material coating film with ultraviolet rays.
[0026]
Before forming the primer surfacer layer, it is preferable to clean the putty-exposed surface and the surrounding old coating surface by air blow or the like, and further degrease.
The ultraviolet polymerizable composition used as the primer surfacer raw material in the repair method of the present invention is an ultraviolet polymerizable composition having a viscosity capable of uniform spray coating, and the cured primer surfacer layer is the above putty or primer. Any adhesive can be used without particular limitation as long as it has good adhesion to the top coat formed on the surfacer layer. Such an ultraviolet-polymerizable composition contains an ultraviolet-polymerizable prepolymer, an ultraviolet-polymerizable monomer, and an ultraviolet-polymerization initiator as essential components, and optional components such as a sensitizer, pigment, filler, suspending agent, and extinction agent. Contains foaming agent, surface modifier, solvent and the like.
[0027]
Specific examples of the ultraviolet polymerizable prepolymer, the ultraviolet polymerizable monomer, and the ultraviolet polymerization initiator contained in the ultraviolet polymerizable composition for the primer surfacer raw material include those contained in the ultraviolet polymerizable composition for the putty raw material. The compound similar to the specific example of a component is mentioned.
[0028]
The ultraviolet-polymerizable composition for the primer surfacer raw material used in the present invention is prepared, for example, by blending these essential components in an appropriate amount ratio and, if necessary, the above optional components in appropriate amounts. Is done. The blending amounts of various components are appropriately selected depending on the types of essential components used.
[0029]
Further, as the ultraviolet polymerizable composition for the primer surfacer raw material used in the repair method of the present invention, the ultraviolet polymerizable prepolymer is 6 to 22 wt% and the ultraviolet polymerizable monomer is 3 to 15 wt% based on the total amount of the composition. %, 1 to 11% by weight of an ultraviolet polymerization initiator, 26 to 43% by weight of a pigment, and 50 to 72% by weight of a solvent are preferred. The pigment used in the ultraviolet polymerizable composition is not particularly limited as long as it is a pigment, but generally a combination of an extender pigment and a color pigment is used.
[0030]
Alternatively, the ultraviolet polymerizable composition for the primer surfacer raw material used in the repair method of the present invention can be prepared to the above-mentioned preferable composition by adding a solvent at an appropriate time, for example, spray coating. It can also be prepared from the composition. For example, with respect to the total amount of the composition, the ultraviolet polymerizable prepolymer is 10 to 30% by weight, the ultraviolet polymerizable monomer is 5 to 20% by weight, the ultraviolet polymerization initiator is 2 to 15% by weight, the pigment is 40 to 60% by weight, The above-mentioned repair method of the present invention is performed by adding and mixing 40 to 50 parts by weight of the solvent with respect to 100 parts by weight of the composition when performing spray coating on the ultraviolet polymerizable composition containing 15 to 30% by weight of the solvent. It is possible to prepare an ultraviolet polymerizable composition for a primer surfacer raw material having a preferred composition.
[0031]
In addition, as the solvent, a solvent usually used for an ultraviolet polymerizable composition is used without particular limitation. Such solvents include water and organic solvents. Specific examples of organic solvents include hydrocarbons such as gasoline, kerosene, normal hexane, toluene, xylene, and turpentine oil, ketones such as acetone, methyl isobutyl ketone, methyl ethyl ketone, and cyclohexanone, cyclohexanol, butyl alcohol, isopropyl alcohol, ethyl alcohol, Examples include alcohols such as methyl alcohol, halogenated hydrocarbons such as methylene chloride and trichloroethylene, and esters such as ethyl acetate, isobutyl acetate and butyl acetate.
[0032]
In the present invention, such a primer surfacer raw material is uniformly spray-coated on the painted surface including at least the putty-exposed surface after the step a).
In addition, before performing spray coating as needed, the periphery of the place where spray coating is to be performed is masked. Masking can be performed by a method similar to that normally performed during spray coating when repairing a painted surface of an automobile or the like.
[0033]
In the repair method of the present invention, the method of spray-coating the primer surfacer raw material is not particularly limited as long as it is a method capable of spraying the raw material uniformly on the coated surface, but preferably (1) the primer surfacer raw material While spraying continuously, the spray device is moved within the range to be applied to spray the raw material multiple times at the same location, and (2) the solvent is removed from the sprayed raw material by forced drying Further, the operations (1) and (2) are alternately repeated a plurality of times.
[0034]
Specific examples of the spray amount in the spray coating method include a spray amount of about 140 to 220 ml / min, preferably about 140 to 180 ml / min. In addition, the moving speed of the spray device in the spray coating method is specifically about 75 to 90 cm / second, preferably about 80 to 85 cm / second. Furthermore, the distance from the spray port of the spray device to the coating surface is specifically about 10 to 20 cm, preferably about 10 to 15 cm.
[0035]
Specific examples of the spray device used in the spray coating method include a spray gun. Moreover, the diameter of the spray port in these spray apparatuses is preferably about 0.8 to 1.5 mm, and more preferably about 1.2 to 1.3 mm.
[0036]
Furthermore, the film thickness of the primer surfacer raw material coating film obtained by (1) spray coating and (2) forced drying of the solvent in the above spray coating method is preferably about 15 to 150 μm. More preferably, it is about. Moreover, in order to make the film thickness of a primer surfacer raw material coating film into the said range, what is necessary is just to perform spray application by making the frequency | count of spraying to the same location about 3-8 times on the said preferable spray application conditions. The film thickness before drying of the coating film thus spray-coated is approximately 1.1 to 1.2 times the film thickness after drying. The forced drying of the solvent in (2) above also depends on the film thickness, but if the film thickness after spray coating in (1) is in the above range, the solvent can be sufficiently removed by drying for about 20 to 60 seconds with an air dryer or the like. To be done.
[0037]
The spraying direction is preferably perpendicular to the application surface. Therefore, the movement of the spray device is preferably performed horizontally with respect to the application surface with the spray port oriented perpendicular to the application surface. Here, as described above, the primer surfacer layer is formed so that the thickness on the putty and near the border between the putty and the old paint film is the largest at a certain thickness, and the layer thickness gradually decreases as the distance from the border is increased. In the case where the layer is to be formed, with respect to the portion where the layer is to be formed with a constant thickness, the spray device is moved horizontally, and the portion where the thickness of the layer is to be gradually decreased is formed. The spray device may be moved so that the spray port gradually moves away from the application surface in an arc.
[0038]
In the above spray coating method, the number of times this is performed with the spray coating of (1) and the forced drying of the solvent of (2) as a set depends on the thickness of the primer surfacer layer to be finally obtained. Here, the thickness of the primer surfacer layer in the repair method of the present invention is practically about 120 to 300 μm, and more preferably about 120 to 165 μm. In order to make the thickness of the primer surfacer layer within such a range, it is preferable to perform the above-mentioned set of (1) and (2) about 2-3 times.
[0039]
Further, the above set of (1) and (2) can be repeated in exactly the same manner, but it is also possible to adjust the film thickness of the spray coating, the drying time, etc. at each time. As a preferred method, there is a method in which the film thickness of the first spray coating is about 40 to 55% of the film thickness of the second and subsequent spray coatings and spray coating is performed so that the second and subsequent coatings have the same film thickness.
[0040]
For example, if the primer surfacer layer has a thickness of 120 μm to 140 μm and is repeatedly applied and dried three times, the spray amount is 140 ml / min, the spray device moving speed is 85 cm / second, and the first spray application is The number of sprays to the same location is 3 to 4 times by, for example, 3/4 pattern coating, etc., and then drying is performed for about 20 seconds with an air dryer or the like to form a 20 to 30 μm coating film. As for spray application, the number of sprays to the same location is set to 7 to 8 times by, for example, 7/8 pattern coating, etc., and the subsequent drying is performed for about 30 seconds with an air dryer or the like on the first coating film. A coating film of 50 to 55 μm is formed, and the third spray coating and drying are performed in the same manner as the second coating, and 50 to 55 μm is formed on the second coating film. The operation may be performed so as to form a coating film.
[0041]
As described below, since the volume of the primer surfacer raw material is slightly reduced by curing, the thickness of the resulting primer surfacer layer is also slightly reduced compared to the thickness of the primer surfacer raw material coating film before curing. It will be a thing. Therefore, it is necessary to set the film thickness of the primer surfacer raw material coating film before curing in consideration of the reduction rate due to this curing.
[0042]
After spray application of the primer surfacer raw material, the primer surfacer raw material which is an ultraviolet polymerizable composition is cured by irradiating the raw material application portion with ultraviolet rays. Irradiation with ultraviolet rays can be performed using a device that generates light containing ultraviolet rays, such as a UV lamp. The ultraviolet irradiation time required for curing the ultraviolet polymerizable composition is, for example, that a preferable composition in the present invention is used as a primer surfacer raw material, and the coating thickness is within the above range, and a sufficient ultraviolet ray is irradiated. For example, it can be approximately 30 to 60 seconds.
[0043]
The primer surfacer raw material is cured by the ultraviolet irradiation, and a primer surfacer layer is formed. Thereafter, the primer surfacer layer is polished with sander paper or the like. The primer surfacer layer forming step is completed. However, after the first primer surfacer layer forming step, when strain or the like remains, the primer surfacer layer forming step is further performed on the primer surfacer layer formed first time. Another primer surfacer layer can be formed in the same manner as described above.
[0044]
Next, in the repair method of the present invention, a top coat is applied on the primer surfacer layer formed as described above.
c) Top coating process
Prior to the overcoating step, preferably, the surface of the primer surfacer layer and the surrounding old coating film surface are washed by air blow or the like, and further degreased.
[0045]
The top coating in the repair method of the present invention can be performed in the same manner as the top coating method that is usually performed in the repair of a painted surface of a vehicle or the like. For example, an appropriate coating method is selected from solid coating, metallic coating, three-coat mica coating, and the like in accordance with the old coating film. Thereafter, finishing is performed by polishing or the like.
[0046]
The repair method of the present invention is a method for repairing damage to a painted surface of a vehicle, and the damage to which this method is applied is dents and / or coating film defects. The repair method of the present invention can be applied to various vehicles such as motorcycles, automobiles, heavy machinery vehicles, etc., and the painted surface is a painted surface coated on a steel plate or the like, various resins such as polypropylene, polyurethane, ABS resin, It can be applied to both painted surfaces painted on resin parts made of polycarbonate. Regarding the effective application of the repair method of the present invention, in terms of the degree of damage, the repair method of the present invention is more effective for a recess having a depth of 4 mm or less and an area of 1 decibel (10 cm × 10 cm) or less. It is applicable to. In addition, with respect to coating film defects, the repair method of the present invention can be more effectively applied to those having a length of 30 cm or less due to scratches, scratches, nails, and the like.
[0047]
The repair method of the present invention as described above will be described below with a specific example.
First, the example which repairs the dent of the steel plate coating surface is demonstrated based on FIG. 1 and FIG. FIG. 1 is a diagram showing a flow of steps of a repair method, and FIG. 2 is a diagram showing a method of spray application of a primer surfacer raw material.
[0048]
FIG. 1- (i) shows a cross-sectional view of the recessed portion of the steel sheet coating surface. An
[0049]
Next, a small amount of the putty raw material whose composition is shown in Table 1 below is rubbed against the bottom of the old paint film removal part obtained above using a plastic spatula. Thereafter, as shown in FIG. 1- (iii), the putty
[0050]
[Table 1]
The ultraviolet polymerizable prepolymer shown in Table 1 is a prepolymer made of epoxy acrylate and unsaturated polyester, and the extender pigment is a pigment made of talc, calcium carbonate and balloon.
[0051]
When the filling of the putty raw material is completed, in order to cure the putty raw material, as shown in FIG. 1- (iv), the ultraviolet ray irradiation device 7 irradiates the putty
[0052]
As shown in Fig. 1- (v), the part of the
[0053]
Next, a primer surfacer raw material stock solution having a composition shown in Table 2 was diluted with a primer having an appropriate composition to a primer surfacer raw material stock solution: thinner = 100: 40-50 (weight ratio). Prepare the surfacer raw material.
[0054]
[Table 2]
The ultraviolet polymerizable prepolymer shown in Table 2 is a prepolymer made of epoxy acrylate, and the extender pigment is a pigment made of talc and calcium carbonate.
[0055]
The primer surfacer raw material prepared as described above is spray-applied to the peripheral portion of the boundary between the putty expression surface and the old coating film as shown in FIG. 1- (vii). FIG. 2 is a diagram showing the spray coating method in more detail, and the spray coating method will be described based on this. For the
[0056]
FIG. 2 shows that the primer surfacer raw material coating film is thickest at a constant thickness on the
[0057]
A above2AThreeIn the meantime, the spray port is directed vertically to the application surface, and the spray gun is horizontally moved at a moving speed of 85 cm / sec with the spray gun triggered, that is, in the state of continuous spraying. A above1A2AThreeAFourIn between, A2, AThreeFrom point A1, AFourIt is only necessary to move the spray device so that the spray port gradually moves away from the application surface so as to draw an arc toward the point. At this time, the trigger of the spray gun is A1, AFourReleased just before the point. This operation is performed so that spray application is repeated 3 to 4 times at the same location. Next, the primer surfacer raw material coating film is forcibly dried for about 20 seconds with an air dryer to remove the solvent.
[0058]
Further, spray application of the primer surfacer raw material with the spray gun and forced drying with an air dryer are repeated twice in the same manner as above except that the spray application to the same location is 7 to 8 times and the drying time is 30 seconds. To finish spraying the primer surfacer raw material.
[0059]
Next, in order to cure the coating film of the primer surfacer
[0060]
Here, if you want to change the thickness of the primer surfacer layer, the spray gun diameter, the discharge rate, the dilution ratio of the primer surfacer raw material, the number of repeated sprays in one spray application operation, the spray application operation The number of times may be adjusted as appropriate. Along with this, the forced drying time and the ultraviolet irradiation time are appropriately changed.
[0061]
Thereafter, the surface of the primer surfacer layer is first polished by # 400 and then polished by # 600 to 800. After polishing, use a strain relief spray to check for distortion. If distortion is found, the primer surfacer layer forming process is repeated once more. If no distortion is found, the distortion removing spray is wiped off and the process proceeds to the top coating process.
[0062]
In the top coating step, first, washing and degreasing are performed, and then top coating and polishing are performed by a general method.
In this way, the dents on the steel plate painted surface are repaired by the repair method of the present invention.
[0063]
Next, only the point different from the repair of the dent, that is, the treatment method of the old coating film, will be described with respect to the method of repairing scratches caused by scratches, scratches, nails, etc. on the coated steel sheet surface.
When the damage is a scratch due to a line wound, scratch, nail, etc., the old paint film may be removed or not. If the old paint film is not removed, the old paint film is only a new car paint film or a urethane paint film. In other cases, the old paint film is removed. In addition, what is necessary is just to follow the method of judging with an ordinary method, for example, permeability, such as lacquer thinner, visual observation, thermoplasticity, etc., about the old coating film.
[0064]
When the old coating film removal operation is not performed, the repair method as described above can be applied at all other times. In addition, when performing the removal operation of the old paint film, the work of removing the feather edge is performed in the same manner as above without removing the old paint film with a disc sander, double sander, etc. You can apply the repair method as you did.
[0065]
Further, only the difference from the repair of the dent on the steel plate coating surface, that is, the method for treating the old coating film will be described with respect to the method for repairing the dent, line scratch, scratch, nail and the like on the resin part painted surface.
[0066]
First, the repair of the dent on the resin part painted surface can be performed in exactly the same manner as the repair of the dent on the steel plate painted surface. Also, in the case of scratches due to wire scratches, scratches, nails, etc., the old paint film in the repair of the dents on the steel sheet coating surface is removed with a disk sander etc. and the old paint film is removed with a knife instead of the work of removing the feather edge. Except for the work of cutting into a V shape, the repair method as described above can be applied at all.
[0067]
Such a repair method of the present invention is inferior in finish, adhesion, etc. in the conventional repair method of a painted surface of a vehicle, and therefore, all of several layers constituting the base are made of an ultraviolet curable resin composition excellent in quick drying. This is an improvement over the point that could not be constructed. That is, the method for repairing a painted surface of a vehicle according to the present invention is such that the base is composed only of a putty and a primer surfacer, and each layer is formed by a unique method using an ultraviolet curable resin composition excellent in quick-drying property. In this way, it is possible to provide a method for repairing a painted surface of a vehicle that not only greatly reduces the working time but also has a good finish.
[0068]
In addition, in the base portion of the repair coating surface obtained by the method of the present invention, the adhesion between the putty and the primer surfacer layer is sufficient, and the adhesion between the putty and the metal surface such as a steel plate and various resin parts surfaces There is no problem in the adhesion between the primer surfacer layer and the top coat, and the other performance is completely inferior to that of the base part of the conventional repaired paint surface. In addition, the adhesion between resin parts, in particular polypropylene parts and putty used in the present invention, for which a special primer is required in conventional putty has been improved so that there is no problem even with no primer. It can be said that it is a big feature of the base part of the repair painted surface.
[0069]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to provide a method for repairing a painted surface of a vehicle that has a good finish and a reduced work time.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a process flow in a specific example in the case of repairing a dent on a coated surface of a steel sheet by a repair method of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing in detail a spray coating process of the primer surfacer raw material shown in (vii) of FIG.
[Explanation of symbols]
1 Steel plate
2 Undercoat layer
3 Intermediate coating layer
4 Topcoat layer
5 Putty (5a: Putty raw material, 5b: Putty after curing)
6 Primer surfacer layer (6a: Primer surfacer raw material, 6b: cured primer surfacer layer)
7 UV irradiation equipment
8 Masking paper
9 Spray gun
Claims (6)
a)必要に応じて前処理が施された損傷部に紫外線重合性組成物からなるパテ原料を埋め込み前記原料を紫外線硬化させることにより前記損傷部をパテで充填する工程、
b)a)工程後の少なくともパテ表出面を含む塗装面に、プライマサーフェサ原料であってその全量に対して溶剤を50〜72重量%含有する紫外線重合性組成物からなりスプレー塗布が可能な粘度のプライマサーフェサ原料を均一にスプレー塗布し、スプレー塗布された前記プライマサーフェサ原料から強制乾燥により溶剤を除去し、得られた原料塗膜を紫外線硬化させてプライマサーフェサ層を形成させる工程、
c)b)で得られたプライマサーフェサ層上に上塗り塗装を施す工程。A method of repairing damage to a painted surface of a vehicle, wherein the damage is a dent and / or a film defect, and includes the following steps a) to c):
a) a step of filling the damaged part with a putty by embedding a putty raw material made of an ultraviolet polymerizable composition in the damaged part that has been pretreated if necessary;
b) On the painted surface including at least the putty-exposed surface after the step a), it is a primer surfacer raw material and is made of an ultraviolet polymerizable composition containing 50 to 72% by weight of a solvent with respect to the total amount, and can be spray coated. A step of uniformly spraying the primer surfacer raw material having a viscosity, removing the solvent from the sprayed primer surfacer raw material by forced drying, and curing the obtained raw material coating film with ultraviolet rays to form a primer surfacer layer. ,
c) A step of overcoating the primer surfacer layer obtained in b).
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