JP4186715B2 - 受信感度抑圧軽減システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、符号分割多元接続(CDMA)方式のスペクトル拡散復調装置における受信感度抑圧軽減システムに関し、特に、CDMA方式の受信機において、クロックの高調波等の周期性のあるノイズによる受信感度の抑圧を、復調(逆拡散)した後に、バンドパスフィルタを通し、再度拡散、逆拡散を行うことにより、ノイズ部分を意図的に軽減することを特徴とする受信感度抑圧軽減システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
図5、図6は本発明の先行技術として挙げられた第1の従来例を説明する図である。この第1の先行技術は、本特許出願の時点で本発明者が知っている技術で
ある(【非特許文献1】参照)。
【0003】
図5に示された第1の先行技術において、スペクトラム拡散(拡散変調)された受信波はアンテナ11から無線部12を通り、A/D変換部13に入力される。第1の先行技術による回路では、このA/D変換部13によるA/D変換後の値はそのまま拡散復調部(スペクトラム復調部)14で復調され、データの取り出しなどが行われていた。
【0004】
第2の先行技術(従来例)として挙げられる技術は、スペクトル拡散変調装置にて1次変調信号または情報信号を、拡散符号によりスペクトル拡散変調して得られたスペクトル拡散信号を入力して復調するスペクトル拡散復調方式において、復調すべき入力信号(緩衝信号や雑音を含んだ上記スペクトル拡散信号)を上記変調部で用いた拡散符号と同一で同期した拡散符号により第1の逆拡散を行う手段と、該第1の逆拡散によって得られた信号の成分のうち主に復調1次変調信号または復調情報信号を消去するフィルタ手段と、該フィルタ手段によって得られた希望信号以外の拡散された干渉信号及び雑音を上記拡散符号と同一の拡散符号により第2の逆拡散を行う手段と、該第2の逆拡散によって復元された干渉信号及び雑音と上記復調部への入力信号とを減算することにより、干渉信号及び雑音を除去したスペクトル拡散信号を得る手段と、該得られたスペクトル拡散信号を上記と同一で同期した拡散符号により第3の逆拡散を行うことにより、1次変調波信号または情報信号を復元する手段とを備えて復調することを特徴とするスペクトル拡散復調方式、である(【特許文献1】参照)。
【0005】
第3の先行技術(従来例)として挙げられる技術は、SS拡散信号の周波数帯域外の不要成分を除去するフィルタと、このフィルタ出力の伝送利得を制御する利得制御回路と、この回路の出力に拡散符号を掛けることによりSS信号を復調する逆拡散復調回路と、逆拡散復調出力中に含まれる拡散ノイズに略等しい拡散ノイズを生成する拡散ノイズ再生回路と、再生拡散ノイズと逆拡散復調出力との減算により復調出力中の拡散ノイズを抑圧して抑圧復調出力を得る演算手段とを含む干渉抑圧復調手段と、抑圧復調出力のエンベロープを検出し、得られたエンベロープ信号に適度な積分時定数を付与して制御電圧に変換すると共に上記利得制御回路に供給してフィードバック制御を行う制御電圧生成回路とを備えて構成されたスペクトル拡散信号の受信用自動利得制御回路、である(【特許文献2】参照)。
【0006】
第4の先行技術(従来例)として挙げられるスペクトル拡散復調装置は、入来したSS変調信号に混入している種々の干渉信号成分(ノイズも含む)による復調情報信号の劣化を防止するために、逆拡散出力中の拡散干渉信号成分と等価な信号を生成して、この信号と逆拡散出力信号とを減算器で減算することにより、復調情報信号を得るように構成され、入力フィルタと等価な補正用フィルタや、逆数回路、イコライザ回路等を用いたところに特徴がある(【特許文献3】参照)。
【0007】
ここで、上記第3、第4の従来技術の構成は、本発明の技術にそれ程近接していないので詳しい説明を省略し、上記第2の従来技術について図7〜図9を用いて詳細に説明する。
【0008】
図7の30は、第2の従来技術のスペクトル拡散復調方式を実現し得るスペクトル拡散復調装置の復調部のブロック構成図、図7の20は、復調部30にて復調されるべき信号を生成、出力するスペクトル拡散変調装置の変調部のブロック構成図である。
【0009】
図7において、21、32、35、37は乗算器、22、31、38はBPF(帯域通過フィルタ)、23、33はそれぞれ変調部20及び復調部30側の拡散符号発生回路(PNG1、PNG2)、39はゲイン調整用の可変抵抗器、34はBEF(帯域消去フィルタ)、36は減算器である。なお、両拡散符号発生回路23及び33は、同じ同期信号を基に同期した拡散符号を発生するように構成されている。
【0010】
次に、具体的な機能、動作について、図8の信号波形図及び図9のタイミングチャートを併せ参照して説明する。
【0011】
変調部20において、入力端子I1より1次変調信号aが供給される。この1次変調信号aは図8(a)に示すような狭帯域のスペクトルを有し、例えば情報データd(t) を、搬送波COSωct(ωc =2πfc )と乗算して得られる2相PSK変調信号d(t) COSωctである。
【0012】
一方、入力端子I2 からは、図9(A)に示すような同期信号SYN(t) が供給され、これを基準信号として拡散符号発生回路23にて拡散符号P(t) が生成される(図9(B)参照)。拡散符号としては通常は疑似雑音符号がよく用いられ、その中でもM系列符号がよく用いられるので、“疑似雑音符号”と呼ばれることもある。この拡散符号(PN符号)P(t) は、乗算器21に出力され、ここで1次変調信号aをスペクトル拡散変調して、SS(スペクトル拡散)信号P(t) d(t) COSωctを得る。このSS信号をBPF22に通すことにより、そのメインローブのみが通過、伝送されて、その包絡線は図8(b)の如きスペクトルbとなって出力端子O1 より出力される。
【0013】
次に第2の従来技術のスペクトル拡散復調方式を実現し得るスペクトル拡散復調装置(復調部30)の機能、動作について説明する。復調部30においては、入力端子I2 より上記SS信号に干渉信号I(f) が混入した信号R(f) (図8(c)参照)が供給され、この信号R(f) はBPF31にてSS信号帯域以外の周波数成分を除去されて、乗算器32と減算器36に供給される。
【0014】
一方、入力端子I4 からは、図9(A)に示された同期信号SYN(t) が供給され、これを基準信号として拡散符号発生回路(PNG2)33にて拡散符号信号P(t) が生成される(図9(c)参照)。この拡散符号信号P(t) を乗算器32に供給することにより、ここで上記入力信号R(f) との乗算による1回目の逆拡散が行われる。乗算器32の出力信号dを図8(d)に示す。この図8(d)に示すように、SS信号のみが逆拡散されて元の1次変調信号D(f) に戻り、干渉信号I(f) はPN符号によって拡散されてI(f) P(t) となる。
【0015】
この出力信号dを、キャリア(搬送波)fc を中心周波数とするBEF34に供給し、復元された1次変調信号D(f) のみを図8(e)に示すように除去する。この時、拡散された干渉信号e{I(f) P(t) }は、搬送波fc を中心とする一部のスペクトラムを失うのみであり、拡散された干渉信号eに対する影響は小さく、元の干渉信号への復元は可能である。
【0016】
このようにして、BEF34にて1次変調信号(PSK信号)を除去された干渉信号の拡散信号eは乗算器35に供給され、ここで拡散符号発生回路33からの同期の取れているPN符号との乗算による2回目の逆拡散が行われる。乗算器35の出力信号I(f) を図8(f)に示す。この符号I(f) と、可変抵抗34でゲイン調整されたBPF31の出力信号とを減算器36で減算すると図8(g)に示すような干渉信号を除去したSS信号S(f) {即ち、P(t) d(t) COSωct}が得られる。
【0017】
このSS信号S(f) は乗算器37に供給されて、ここで拡散符号発生回路33からのPN符号との乗算による3回目の逆拡散が行われて、復調PSK信号D(f) が得られる(図8(h)参照)。
【0018】
その後次段のBPF38(狭帯域特性の方が望ましい)にてPSK信号以外の周波数成分を除去されて、1次変調信号d(t) COSωctが復調される。
【0019】
【非特許文献1】
特許出願人が特許出願の時に知っている技術(図5、図6)
【0020】
【特許文献1】
特開平2−154545号公報
【0021】
【特許文献2】
特開平5−175939号公報
【0022】
【特許文献3】
特開平5−284139号公報
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
叙上の如く、第1の従来技術においては、アンテナ11で受信したスペクトラム拡散された受信波は、A/D変換部13で変換された後に拡散復調部14に供給されて逆拡散が行われていたので、下記の如き課題があった。
【0024】
第1の課題は、希望波の帯域内に高い電力の妨害波(周期性のあるノイズ)が混入すると、受信感度が劣化するということである。
【0025】
第2の課題は、A/D変換した値を単に拡散(CDMA)復調部に供給しているだけなので、妨害波を軽減もしくは除去できないということである。
【0026】
即ちこれを図6を参照して説明すると、アンテナ11にて受信されたこの受信波の帯域内にクロックの高調波等の周期性のあるノイズが高いレベルで混入すると逆拡散してもノイズレベルがある程度高いレベルで残ってしまい、信号対ノイズ比が悪化するために、受信感度の劣化を惹き起こしてしまう。
【0027】
本発明では、図2に示すように逆拡散後の信号を狭帯域のバンドパスフィルタに通した後に、再度スペクトラム拡散し、更に逆拡散することにより、図3に示されるようにノイズレベルを減少させ、ノイズによる受信感度の抑圧を軽減するという利点をもつ。
【0028】
また、第2の従来技術においては、逆拡散が3回も実行されるので、それだけ制御操作が複雑化すると共に、同時にハードウェア量も大きくなる欠点があった。
【0029】
第2、第3の従来例は、目的は本発明とほぼ同じであるが、構成及び機能が異なり、本発明の前提とはなり得ない。
【0030】
本発明は従来技術1、2に内在する上記諸欠点を解消する為になされたものであり、従って本発明の目的は、希望波の帯域内に混入した高い電力の妨害波(周期性のあるノイズ)の電力を下げ、逆拡散後の希望波/妨害波の比を改善し、受信感度の抑圧を軽減することを可能とした新規な受信感度抑圧軽減システムを提供することにある。
【0031】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する為に、本発明に係る受信感度抑圧軽減システムは、スペクトル拡散された希望波信号を受信するアンテナと、該アンテナで受信した前記希望波信号を増幅する無線手段と、該無線手段からの出力をA/D変換するA/D変換手段と、該A/D変換手段からの出力を拡散復調する第1の拡散復調手段と、該第1の拡散復調手段により復調された信号のうち希望波帯域外の信号を減衰させるバンドパスフィルタと、該バンドパスフィルタから出力される信号を拡散変調する拡散変調手段と、該拡散変調手段の出力を拡散復調する第2の拡散復調手段と、前記第1、第2の拡散復調手段及び前記拡散変調手段に供給する拡散コードを生成、出力する演算処理手段とを具備する受信感度抑圧軽減システムにおいて、前記A/D変換手段と前記第1の拡散復調手段との間に入力切替手段を設け、該入力切替手段の入力として先ず前記A/D変換手段の出力を用いて該出力を前記第1の拡散復調手段、前記バンドパスフィルタ及び前記拡散変調手段を通して信号処理した後に、前記演算処理手段から出力される切替指示信号によって前記切替手段の入力を前記拡散変調手段の出力に切り替えて前記第1の拡散復調手段により前記拡散変調手段の出力を再び拡散復調し、前記第2の拡散復調手段を省略したことを特徴とする受信感度抑圧軽減システム、によって構成される。
【0032】
本発明は、スペクトル拡散された希望波信号を受信するアンテナと、該アンテナで受信した前記希望波信号を増幅する無線手段と、該無線手段からの出力をA/D変換するA/D変換手段と、該A/D変換手段からの出力を拡散復調する第1の拡散復調手段と、該第1の拡散復調手段により復調された信号のうち希望波帯域外の信号を減衰させるバンドパスフィルタと、該バンドパスフィルタから出力される信号を拡散変調する拡散変調手段と、該拡散変調手段の出力を拡散復調する第2の拡散復調手段と、前記第1、第2の拡散復調手段及び前記拡散変調手段に供給する拡散コードを生成、出力する演算処理手段とを備えた受信感度抑圧軽減システムの改良に関するものである。
【0033】
前記演算処理手段から前記第1、第2の拡散復調手段及び前記拡散変調手段に供給される拡散コードの代わりに逆拡散コードを使用することができる。
【0034】
本発明に係る受信感度抑圧軽減システムはまた、スペクトル拡散された希望波信号を受信するアンテナと、該アンテナで受信した前記希望波信号を増幅する無線手段と、該無線手段からの出力をA/D変換するA/D変換手段と、該A/D変換手段の出力と後記拡散変調手段の出力とを切り替え入力して出力する入力切替手段と、該入力切替手段の出力を入力し拡散復調する拡散復調手段と、該拡散復調手段により復調された信号のうち希望波帯域外の信号を減衰させるバンドパスフィルタと、該バンドパスフィルタから出力される信号を拡散変調する拡散変調手段と、該拡散変調手段による拡散処理が終了した時点で前記入力切替手段の入力を該拡散変調手段の出力に切り替えて前記拡散復調手段による拡散復調処理を再度実行させる切替指示信号を出力する演算処理手段とを具備して構成される。
【0035】
前記演算処理手段は、前記拡散復調手段の復調処理及び前記拡散変調手段の変調処理に必要な拡散コードまたは逆拡散コードを生成する。
【0036】
前記演算処理手段は、前記拡散変調手段の出力を監視し、該出力が発生したことを検出したタイミングで前記入力切替手段に供給する切替指示信号を生成して出力する切替指示信号発生手段を有している。
【0037】
【発明の実施の形態】
次に、本発明をその好ましい各実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0038】
【第1の実施の形態】
図1〜図3は本発明による第1の実施の形態を示すブロック構成図及び動作説明図である。
【0039】
【第1の実施の形態の構成】
図1を参照するに、参照符号1は、スペクトル拡散(拡散変調)された受信波を受信するアンテナ、2は受信した受信波を増幅する無線部、3は受信波をA/D変換するA/D変換部、4はCPU等の演算処理部8から受け取った値を元に受信波の逆拡散を行い、復調を行う第1の拡散(CDMA)復調部、5は復調した信号の不必要な帯域外を減衰させるバンドパスフィルタ、6はCPU等の演算処理部8から受け取った値を元に受信波の拡散を行う拡散(CDMA)変調部、7は拡散変調部6で拡散された信号を再度逆拡散し、復調を行う第2の拡散(CDMA)復調部、8は変調部、各復調部に拡散コードを出力するCPU等により構成された演算処理部、をそれぞれ示している。
【0040】
なお、演算処理部(CPU等)については、よく知られているためにここでは言及しない。
【0041】
本発明による第1の実施の形態では、第1の復調部4、バンドパスフィルタ5、拡散変調部6、第2の復調部7を有し、一度復調された信号をバンドパスフィルタ5を通過させることで、帯域外のノイズを除去し、その状態で再度拡散、復調を行うことによって、第2の復調部7を通過した後の逆拡散後のノイズレベルが減少し、受信感度の抑圧を軽減することができる。
【0042】
バンドパスフィルタ5のセンタ周波数はシステムにより一意に決まるために、周波数可変の必要はない。CDMA拡散変調部6と第2のCDMA復調部7の拡散と逆拡散の処理時には同一の拡散コードを用いる必要があるが、第1の復調部4と同じ拡散コードである必要はない。
【0043】
以上詳細な第1の実施の形態の構成を述べたが、図1のアンテナ1、無線部2、第1のCDMA復調部4、演算処理部8は、当業者にとってよく知られており、また本発明とは直接関係しないので、その詳細な構成は省略する。
【0044】
【第1の実施の形態の動作】
次に、本発明による第1の実施の形態の動作を説明する。
【0045】
図1において、アンテナ1で受信されたスペクトル拡散された受信波が無線部2で増幅され、A/D変換部3に供給される。
【0046】
A/D変換部3は受信波をA/D変換する。
【0047】
A/D変換部3においてA/D変換された受信波が第1の拡散復調部4を通り、逆拡散されて復調されると、希望波とノイズは図2に示される通りとなる。
【0048】
この信号を十分に狭い通過帯域をもつバンドパスフィルタ5を通過させることにより、図2の斜線部分を減衰させる。
【0049】
次にバンドパスフィルタ5の出力を拡散変調部6で拡散を行うと、バンドパスフィルタ5の通過によってノイズの帯域外の部分が減衰した信号が拡散されることにより、第1の拡散復調部4を通過する前に比べ、ノイズ全体としてのエネルギーが減少し、第2の拡散復調部7で再度復調すると、図3に示されるように希望波はそのままで、拡散されたノイズレベルのみが減少する。
【0050】
【第2の実施の形態】
次に、本発明による第2の実施の形態について詳細に説明する。
【0051】
図4は本発明による第2の実施の形態の一実施例を示すブロック構成図である。
【0052】
本発明による第2の実施の形態の一実施例として、その基本的構成は図4に示される通りであるが、拡散、復調部について更に工夫がなされている。
【0053】
即ち、図4を参照するに、A/D変換部3と拡散(CDMA)復調部4との間に、入力切替部9が設けられている。入力切替部9は、拡散復調部4に入力される信号を切り替える機能を有する。
【0054】
入力切替部9は、最初A/D変換部3側に接続されており、アンテナ1、無線部2、A/D変換部3を通った信号が拡散復調部4に入力される。
【0055】
拡散復調部4で復調された信号は、バンドパスフィルタ5を通過し、帯域外のノイズを減衰させた後に、拡散変調部6に入力されて拡散変調される。
【0056】
次に、演算処理部8は、拡散変調部6の出力に拡散変調された信号が発生するのを検出信号線10を介して検出し、その検出タイミングで入力切替部9に切替指示信号を出力し、入力切替部9の入力を拡散変調部6の出力側に切り替える。即ち、演算処理部8には、拡散変調部6の出力に拡散変調された信号が発生するのを検出信号線10を通して検出し、その検出タイミングで入力切替部9に切替指示信号を生成して出力する切替指示信号発生手段が設けられている。
【0057】
拡散変調部6から出力信号を再び拡散復調部4に入力された信号は、拡散復調部4によって逆拡散され、しかして逆拡散後のノイズレベルを減少させることができる。
【0058】
このように、本第2の実施の形態では、入力切替部9を設けることにより、拡散復調部を2つ持つ必要がなく、回路規模を小さくすることができるという利点が得られる。
【0059】
【発明の効果】
本発明は以上の如く構成され、作用するものであり、本発明によれば以下に示すような効果が得られる。
【0060】
第1の効果は、一度復調した希望波をバンドパスフィルタを通過させることにより、帯域外のノイズを減衰させることができる。
【0061】
第2の効果は、バンドパスフィルタを通過した信号を再度拡散し、また逆拡散することで逆拡散後のノイズレベルを減少させることが可能となる。
【0062】
第3の効果は、入力切替部を設けることにより、2回の復調処理を1つの復調部で行うことを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施の形態の一実施例を示すブロック構成図である。
【図2】本発明による第1の実施の形態の一実施例の動作を説明するための図である。
【図3】本発明による第1の実施の形態の一実施例の動作を説明するための図である。
【図4】本発明による第2の実施の形態の一実施例を示すブロック構成図である。
【図5】第1の従来例を示すブロック図である。
【図6】第1の従来例の動作を説明するための図である。
【図7】第2の従来例を示すブロック図である。
【図8】第2の従来例の動作を説明するための図である。
【図9】第2の従来例の動作を説明するための図である。
【符号の説明】
1…アンテナ
2…無線部
3…A/D変換部
4、7…拡散(CDMA)復調部
5…バンドパスフィルタ
6…拡散(CDMA)変調部
8…演算処理部
9…入力切替部
10…検出信号線
Claims (4)
- スペクトル拡散された希望波信号を受信するアンテナと、該アンテナで受信した前記希望波信号を増幅する無線手段と、該無線手段からの出力をA/D変換するA/D変換手段と、該A/D変換手段からの出力を拡散復調する第1の拡散復調手段と、該第1の拡散復調手段により復調された信号のうち希望波帯域外の信号を減衰させるバンドパスフィルタと、該バンドパスフィルタから出力される信号を拡散変調する拡散変調手段と、該拡散変調手段の出力を拡散復調する第2の拡散復調手段と、前記第1、第2の拡散復調手段及び前記拡散変調手段に供給する拡散コードを生成、出力する演算処理手段とを具備する受信感度抑圧軽減システムにおいて、
前記A/D変換手段と前記第1の拡散復調手段との間に入力切替手段を設け、該入力切替手段の入力として先ず前記A/D変換手段の出力を用いて該出力を前記第1の拡散復調手段、前記バンドパスフィルタ及び前記拡散変調手段を通して信号処理した後に、前記演算処理手段から出力される切替指示信号によって前記切替手段の入力を前記拡散変調手段の出力に切り替えて前記第1の拡散復調手段により前記拡散変調手段の出力を再び拡散復調し、前記第2の拡散復調手段を省略したことを特徴とする受信感度抑圧軽減システム。 - スペクトル拡散された希望波信号を受信するアンテナと、該アンテナで受信した前記希望波信号を増幅する無線手段と、該無線手段からの出力をA/D変換するA/D変換手段と、該A/D変換手段の出力と後記拡散変調手段の出力とを切り替え入力して出力する入力切替手段と、該入力切替手段の出力を入力し拡散復調する拡散復調手段と、該拡散復調手段により復調された信号のうち希望波帯域外の信号を減衰させるバンドパスフィルタと、該バンドパスフィルタから出力される信号を拡散変調する拡散変調手段と、該拡散変調手段による拡散処理が終了した時点で前記入力切替手段の入力を該拡散変調手段の出力に切り替えて前記拡散復調手段による拡散復調処理を再度実行させる切替指示信号を出力する演算処理手段とを具備することを特徴とした受信感度抑圧軽減システム。
- 前記演算処理手段は、前記拡散復調手段の復調処理及び前記拡散変調手段の変調処理に必要な拡散コードまたは逆拡散コードを生成することを更に特徴とする請求項2に記載の受信感度抑圧軽減システム。
- 前記演算処理手段は、前記拡散変調手段の出力を監視し、該出力が発生したことを検出したタイミングで前記入力切替手段に供給する切替指示信号を生成して出力する切替指示信号発生手段を有することを更に特徴とする請求項2に記載の受信感度抑圧軽減システム。
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