JP4186481B2 - 固体撮像素子モジュール及び固体撮像素子モジュールの製造方法 - Google Patents

固体撮像素子モジュール及び固体撮像素子モジュールの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体撮像素子モジュール及び固体撮像素子モジュールの製造方法に関する。詳しくは、透光性基板、固体撮像素子及び金属配線を備える固体撮像素子モジュール及び固体撮像素子モジュールの製造方法に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
固体撮像素子モジュールは、透光性基板を透過した入射光を固体撮像素子の受光部で受光し、固体撮像素子に接合された配線により固体撮像素子に電圧が印加されることによって固体撮像素子は有効画素領域で蓄積した電荷を垂直転送部、水平転送部を介して出力部より電気信号として取り出す。取り出された電気信号はビデオ等に記録され、あるいは直接伝送されて受信側に置かれたテレビ等に再現される。これらの動作に必要な素子、レンズ系等をまとめたものが、固体撮像素子モジュールである。
【0003】
近年、固体撮像素子モジュールは、信号処理系統を含むカメラシステムとしてパーソナルコンピュータや携帯型テレビ電話等の小型情報端末に搭載される用途が求められ、これに伴って固体撮像素子モジュールの小型化要求が非常に強まっており、固体撮像素子モジュールの小型化を実現すべく、図17に示すようにガラス、石英等の透光性基板101表面に配線102等を形成し、配線の下部に固体撮像素子103を実装する構造が採られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の固体撮像素子モジュールでは、入射光が透光性基板界面で反射し、反射した入射光が再び反射をして固体撮像素子の受光部に入光することにより不要な信号が出力される現象であるフレアが生じるといった不都合があった。
即ち、例えば図18に示すように入射光が符号Aで示す透光性基板下部界面で反射し、反射した入射光が符号Bで示す透光性基板上部界面で再反射をして、再反射をした入射光が固体撮像素子の受光部に入光したり、図19に示すように入射光が透光性基板下部界面で反射し、反射した入射光が透光性基板の上方に形成されたレンズ104で再反射をして、再反射をした入射光が固体撮像素子の受光部に入光したり、図20に示すように入射光が透光性基板上部界面で反射し、反射した入射光が透光性基板の上方に形成されたレンズで再反射をして、再反射をした入射光が透光性基板の受光部に入光したりすることにより本来必要としない余分な入射光が受光部に入光することによって不要な信号が出力される現象であるフレアが生じるといった不都合があった。
【0005】
本発明は、以上の点に鑑みて創案されたものであって、入射光が透光性基板界面で反射することに起因したフレアを防止することが可能である固体撮像素子モジュール及び固体撮像素子モジュールの製造方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る固体撮像素子モジュールは、透光性基板と、該透光性基板に対して一体的に固定され、前記透光性基板を透過した光を受光する受光部を有する固体撮像素子と、前記透光性基板上の前記固体撮像素子側に配され、前記固体撮像素子を他の回路に接続する金属配線とを備える固体撮像素子モジュールにおいて、前記固体撮像素子への前記透光性基板及び/又は前記金属配線による反射光の入射を抑制する反射防止膜を前記透光性基板に設けた。
【0007】
ここで、固体撮像素子への透光性基板及び/又は金属配線による反射光の入射を抑制する反射防止膜を透光性基板に設けたことによって、入射光が透光性基板界面及び/又は金属配線界面で反射することを防止できる。
【0008】
また、上記の目的を達成するために、本発明に係る固体撮像素子モジュールの製造方法は、透光性基板と、該透光性基板に対して一体的に固定され、前記透光性基板を透過した光を受光する受光部を有する固体撮像素子と、前記透光性基板上の前記固体撮像素子側に配され、前記固体撮像素子を他の回路に接続する金属配線とを備える固体撮像素子モジュールの製造方法であって、透光性基板に、固体撮像素子への透光性基板及び/又は金属配線による反射光の入射を抑制する反射防止膜を設ける工程と、該反射防止膜の上部に前記金属配線を設ける工程と、該金属配線と固体撮像素子を接合する工程とを備える。
【0009】
ここで、透光性基板に、固体撮像素子への透光性基板及び/又は金属配線による反射光の入射を抑制する反射防止膜を設けることによって、入射光が透光性基板界面及び/又は金属配線界面で反射することを防止できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参酌しながら説明し、本発明の理解に供する。
【0011】
図1に、本発明を適用した固体撮像素子モジュールの一例を説明するための模式的な断面図を示す。ここで示す固体撮像素子モジュール1は、ガラス基板2、固体撮像素子3、金属配線4、上部TiON膜5、下部TiON膜6、上部MgF膜7及び下部MgF膜8を備えている。
ここで、上部TiON膜は固体撮像素子の受光部への光の入射部を除くガラス基板上部に形成され、下部TiON膜は固体撮像素子の受光部への光の入射部を除くガラス基板下部に形成されている。また、上部MgF膜はガラス基板上部のうち固体撮像素子の受光部への光の入射部に形成され、下部MgF膜はガラス基板下部のうち固体撮像素子の受光部への光の入射部に形成されている。更に、金属配線は下部TiON膜の下部に形成され、固体撮像素子は金属配線に接合されている。
なお、図1中符号aで示す金属配線は固体撮像素子に接合されていないが、必要に応じて別の半導体チップや受動部品等(図示せず)と接合されるものである。
【0012】
ここで、上部反射防止膜は図1中符号bで示すガラス基板上部界面での入射光の反射を防止することができれば充分であって、必ずしも前述の例示的に記載したTiON膜に限定される必要は無く、例えばTiN膜やMgF膜であっても構わない。
同様に、上部TiON膜はガラス基板上部界面での入射光の反射を防止することができれば充分であって、必ずしも固体撮像素子の受光部への入射部を除くガラス基板上部にのみ形成される必要は無く、例えば図2に示すようにガラス基板上部全体に形成されても良い。
なお、本発明を適用した固体撮像素子モジュールの一例で例示的に記載したTiON等の透過率が小さな材料で上部反射防止膜が形成された場合には、上部反射防止膜が固体撮像素子の受光部への光の入射の妨げとならないように上部反射防止膜は固体撮像素子の受光部への入射部を除くガラス基板上部にのみ形成される方が好ましい。
【0013】
また、下部反射防止膜は図1中符号cで示すガラス基板下部界面での入射光の反射を防止することができれば充分であって、必ずしも前述の例示的に記載したTiON膜に限定される必要は無く、例えばTiN膜やMgF膜であっても良いが、例えばMgF等の透過率が大きな材料で下部反射防止膜が形成された場合には、図3に示すように下部反射防止膜を透過した光が金属配線表面で反射し、反射した光がフレアの原因となる可能性があるために、下部反射防止膜はTiONやTiN等の透過率の小さな材料で形成される方が好ましい。
同様に、下部TiON膜はガラス基板下部界面での入射光の反射を防止することができれば充分であって、必ずしも固体撮像素子の受光部への光の入射部を除くガラス基板下部にのみ形成される必要は無く、例えば図4に示すようにガラス基板下部全体に形成しても良いし、図5に示すようにガラス基板下部界面のうち入射光が最も反射しやすい金属配線への光の入射部にのみ形成されても良い。
なお、本発明を適用した固体撮像素子モジュールの一例で例示的に記載したTiON等の透過率が小さな材料で下部反射防止膜が形成された場合には、下部反射防止膜が固体撮像素子の受光部への光の入射の妨げとならないようにガラス基板下部のうち固体撮像素子の受光部への光の入射部には下部反射防止膜が形成されない方が好ましい。
また、図5中符号dで示す金属配線への光の入射部を除くガラス基板下部界面(固体撮像素子の受光部への光の入射部を除く)においても入射光の反射が生じる可能性があるために、ガラス基板下部界面のうち入射光が最も反射しやすい金属配線への光の入射部のみならず、入射光の反射が生じる可能性のある部分には下部反射防止膜が形成される方が好ましい。即ち、金属配線への光の入射部のみならず、固体撮像素子の受光部への光の入射部を除くガラス基板下部に下部反射防止膜が形成される方が好ましい。
【0014】
また、上部透過膜は固体撮像素子の受光部への入射光が図6中符号eで示すようにガラス基板上部界面で反射し、受光部への入射光が有効に活用されないという不都合を防止することができれば充分であって、受光部への入射光が有効に活用できるのであれば必ずしも前述の例示的に記載したMgF膜に限定される必要は無い。
同様に、上部MgF膜は受光部への入射光が有効に活用されないという不都合を防止することができれば充分であって、必ずしもガラス基板上部のうち固体撮像素子の受光部への光の入射部にのみ形成される必要は無く、例えば図7に示すようにガラス基板上部全体に形成されても良い。なお、図7ではガラス基板の上に上部MgF膜が形成され、上部MgF膜の上に上部TiON膜が形成されているが、上部MgF膜は固体撮像素子の受光部への入射光が有効に活用されないという不都合を防止することができれば充分であり、上部TiON膜はガラス基板上部界面での入射光の反射を防止することができれば充分であって、必ずしもガラス基板の上に上部MgF膜が形成され、上部MgF膜の上に上部TiON膜が形成される必要は無く、例えば図8に示すようにガラス基板の上に上部TiON膜が形成され、上部TiON膜の上に上部MgF膜が形成されても構わない。
【0015】
また、下部透過膜は固体撮像素子の受光部への入射光が図9中符号fで示すようにガラス基板下部界面で反射し、受光部への入射光が有効に活用されないという不都合を防止することができれば充分であって、受光部への入射光が有効に活用できるのであれば必ずしも前述の例示的に記載したMgF膜に限定される必要な無い。
同様に、下部MgF膜は受光部への入射光が有効に活用されないという不都合を防止することができれば充分であって、必ずしもガラス基板下部のうち固体撮像素子の受光部への光の入射部にのみ形成される必要は無く、例えば図10に示すようにガラス基板下部全体に形成されても良い。なお、図10ではガラス基板の下に下部MgF膜が形成され、下部MgF膜の下に下部TiON膜が形成されているが、下部MgF膜は固体撮像素子の受光部への入射光が有効に活用されないという不都合を防止することができれば充分であり、下部TiON膜はガラス基板下部界面での入射光の反射を防止することができれば充分であって、必ずしもガラス基板の下に下部MgF膜が形成され、下部MgF膜の下に下部TiON膜が形成される必要は無く、例えば図11に示すようにガラス基板の下に下部TiON膜が形成され、下部TiON膜の下に下部MgF膜が形成されても構わない。
【0016】
本発明を適用した固体撮像素子モジュールでは、上部TiON膜によりガラス基板上部界面での入射光の反射を防止できると共に、下部TiON膜によりガラス基板下部界面での入射光の反射を防止できることによって、入射光がガラス基板上部(下部)界面で反射することに起因したフレアを防止することができ、撮像欠陥の発生を抑制することができる。
また、上部MgF膜により入射光がガラス基板上部界面で反射し受光部への入射光が有効に活用されないという不都合を防止できると共に、下部MgF膜により入射光がガラス基板下部界面で反射し受光部への入射光が有効に活用されないという不都合を防止できることによって受光部への入射光を有効に活用することができ、固体撮像素子モジュールの感度が向上する。
【0017】
なお、本発明を適用した固体撮像素子モジュールの一例では、上部TiON膜、下部TiON膜、上部MgF膜及び下部MgF膜の全てを備えた固体撮像素子モジュールを例示的に記載したが、必ずしも上部TiON膜、下部TiON膜、上部MgF膜及び下部MgF膜の全てを備えている必要は無く、必要に応じて上部TiON膜等が形成されれば充分である。
即ち、ガラス基板上部界面での入射光の反射が問題視される場合に上部TiON膜が形成され、ガラス基板下部界面での入射光の反射が問題視される場合に下部TiON膜が形成され、ガラス基板上部界面で入射光が反射し固体撮像素子の受光部への入射光が有効に活用されない場合に上部MgF膜が形成され、ガラス基板下部界面で入射光が反射し固体撮像素子の受光部への入射光が有効に活用されない場合に下部MgF膜が形成されれば充分である。
【0018】
図12に、本発明を適用した固体撮像素子モジュールの製造方法の一例における上部TiN膜及び上部MgF膜を形成する方法を説明するための模式的な断面図を示す。本発明を適用した固体撮像素子モジュールの製造方法の一例では、図12(a)で示すように先ず石英基板9の一方の面にスパッタリングにより上部TiN膜10を形成する。
【0019】
ここで、本発明を適用した固体撮像素子モジュールの一例と同様に上部反射防止膜は石英基板上部界面での入射光の反射を防止することができれば充分であって、必ずしも前述の例示的に記載したTiN膜に限定される必要は無く、例えばTiON膜やMgF膜等であっても構わない。
また、上部TiN膜は石英基板の一方の面に形成することにより石英基板上部界面での入射光の反射を防止することができれば充分であって、必ずしもスパッタリングにより形成する必要は無く、上部TiN膜を石英基板の一方の面に形成することができるのであれば、蒸着、めっき、CVD等いかなる方法であっても構わない。
【0020】
次に、図12(b)に示すように上部TiN膜のうち固体撮像素子の受光部への光の入射部のエッチングを行う。
【0021】
ここで、上部TiN膜は上記したように石英基板の一方の面に形成することにより石英基板上部界面での入射光の反射を防止することができれば充分であって、石英基板上部界面での入射光の反射を防止することができるのであれば石英基板上部全体に上部TiN膜を形成していても良く、必ずしも上部TiN膜のエッチングを行う必要は無い。
なお、本発明を適用した固体撮像素子モジュールの製造方法の一例で例示的に記載したTiN等の透過率が小さな材料で上部反射防止膜を形成する場合には、上部反射防止膜が固体撮像素子の受光部への光の入射の妨げとならないように上部反射防止膜のうち固体撮像素子の受光部への光の入射部のエッチングを行う方が好ましい。
【0022】
続いて、図12(c)に示すように上部TiN膜の上に蒸着により上部MgF膜を形成する。
【0023】
ここで、本発明を適用した固体撮像素子モジュールの一例と同様に上部透過膜は固体撮像素子の受光部への入射光が石英基板上部界面で反射し、受光部への入射光が有効に活用されないという不都合を防止することができれば充分であって、受光部への入射光が有効に活用できるのであれば必ずしも前述の例示的に記載したMgF膜に限定される必要は無い。
また、上部MgF膜は石英基板の一方の面に形成することにより固体撮像素子の受光部への入射光を有効に活用することができれば充分であって、必ずしも蒸着により形成する必要は無く、上部MgF膜を石英基板の一方の面に形成することができるのであれば、CVD等いかなる方法であっても構わない。
【0024】
次に、図12(d)に示すように上部MgF膜を固体撮像素子の受光部への光の入射部に形成するようにエッチングを行う。
【0025】
ここで、上部MgF膜は上記したように石英基板の一方の面に形成することにより固体撮像素子の受光部への入射光を有効に活用することができれば充分であって、受光部への入射光を有効に活用することができるのであれば上部TiN膜上部全体に上部MgF膜を形成していても良く、必ずしも上部MgF膜のエッチングを行う必要は無い。
【0026】
なお、本発明を適用した固体撮像素子モジュールの製造方法の一例では上部TiN膜を形成した後に上部MgF膜を形成しているが、上部TiN膜は石英基板上部界面での入射光の反射を防止することができれば充分であり、上部MgF膜は固体撮像素子の受光部への入射光が有効に活用されないという不都合を防止することができれば充分であって、必ずしも上部TiN膜を形成した後に上部MgF膜を形成する必要は無く、上部MgF膜を形成した後に上部TiN膜を形成しても構わない。
【0027】
図13に、本発明を適用した固体撮像素子モジュールの製造方法の一例における下部TiN膜及び下部MgF膜を形成する方法を説明するための模式的な断面図を示す。本発明を適用した固体撮像素子モジュールの製造方法の一例では、上部TiN膜及び上部MgF膜を形成した石英基板を反転させ図13(a)で示すように石英基板の他方の面にスパッタリングにより下部TiN膜11を形成する。
【0028】
ここで、本発明を適用した固体撮像素子モジュールの一例と同様に下部反射防止膜は石英基板下部界面での入射光の反射を防止することができれば充分であって、必ずしも前述の例示的に記載したTiN膜に限定される必要は無く、例えばTiON膜やMgF膜等であっても構わない。
また、下部TiN膜は石英基板の他方の面に形成することにより石英基板下部界面での入射光の反射を防止することができれば充分であって、必ずしもスパッタリングにより形成する必要は無く、下部TiN膜を石英基板の他方の面に形成することができるのであれば、蒸着、めっき、CDV等いかなる方法であっても構わない。
【0029】
次に、図13(b)に示すように下部TiN膜のうち固体撮像素子の受光部への光の入射部のエッチングを行う。
【0030】
ここで、下部TiN膜は上記したように石英基板の他方の面に形成することにより石英基板下部界面での入射光の反射を防止することができれば充分であって、石英基板下部界面での入射光の反射を防止することができるのであれば、石英基板下部全体に下部TiN膜を形成すべく下部TiN膜のエッチングを行わなくても良いし、石英基板下部界面のうち入射光が最も反射しやすい金属配線への光の入射部にのみ下部TiN膜を形成すべく金属配線への光の入射部を除く部分をも併せてエッチングを行っても良い。
なお、本発明を適用した固体撮像素子モジュールの製造方法の一例で例示的に記載したTiN等の透過率が小さな材料で下部反射防止膜を形成する場合には、下部反射防止膜が固体撮像素子の受光部への光の入射の妨げとならないように下部反射防止膜のうち固体撮像素子の受光部への光の入射部のエッチングを行う方が好ましい。
また、金属配線への光の入射部を除く石英基板下部界面(固体撮像素子の受光部への光の入射部を除く)においても入射光の反射が生じる可能性があるために、石英基板下部界面のうち入射光が最も反射しやすい金属配線への光の入射部のみならず、入射光の反射が生じる可能性のある部分には下部反射防止膜を形成すべく、下部反射防止膜のうち固体撮像素子の受光部への光の入射部にのみエッチングを行う方が好ましい。
【0031】
続いて、図13(c)に示すように下部TiN膜の上に蒸着により下部MgF膜を形成する。
【0032】
ここで、本発明を適用した固体撮像素子モジュールの一例と同様に下部透過膜は固体撮像素子の受光部への入射光が石英基板下部界面で反射し、受光部への入射光が有効に活用されないという不都合を防止することができれば充分であって、受光部への入射光が有効に活用できるのであれば必ずしも前述の例示的に記載したMgF膜に限定される必要は無い。
また、下部MgF膜は石英基板の他方の面に形成することにより固体撮像素子の受光部への入射光を有効に活用することができれば充分であって、必ずしも蒸着により形成する必要は無く、下部MgF膜を石英基板の他方の面に形成することができるのであれば、CVD等いかなる方法であっても構わない。
【0033】
次に、図13(d)に示すように下部MgF膜を固体撮像素子の受光部への光の入射部に形成するようにエッチングを行う。
【0034】
ここで、下部MgF膜は上記したように石英基板の他方の面に形成することにより固体撮像素子の受光部への入射光を有効に活用することができれば充分であって、受光部への入射光を有効に活用することができるのであれば下部TiN膜上部全体に下部MgF膜を形成していても良く、必ずしも下部MgF膜のエッチングを行う必要は無い。
【0035】
なお、本発明を適用した固体撮像素子モジュールの製造方法の一例では下部TiN膜を形成した後に下部MgF膜を形成しているが、下部TiN膜は石英基板下部界面での入射光の反射を防止することができれば充分であり、下部MgF膜は固体撮像素子の受光部への入射光が有効に活用されないという不都合を防止することができれば充分であって、必ずしも下部TiN膜を形成した後に下部MgF膜を形成する必要は無く、下部MgF膜を形成した後に下部TiN膜を形成しても構わない。
【0036】
続いて、図14に示すように下部TiN膜の上にCVDによりSiN膜12を形成する。
【0037】
ここで、SiN膜は下部反射防止膜としてTiN等の導電性の材料を用いた場合に絶縁層としての役割を果たすべく形成するものであり、絶縁層としての役割を果たす材料であれば必ずしもSiNに限定される必要は無く、例えばTEOS等であっても構わない。
また、下部反射防止膜にMgF等絶縁性の材料を用いた場合にはSiN膜を形成する必要が無い。
なお、SiN膜は上記したように下部TiN膜の上に形成することにより絶縁層としての役割を果たせば充分であり、必ずしもCVDにより形成する必要は無い。
同様に、SiN膜は絶縁層としての役割を果たせば充分であって、SiN膜が絶縁層としての役割を果たすことができるのであれば図14に示すように下部TiN膜上部全体にSiN膜を形成しても良いが、少なくとも以後の工程において金属配線を形成する部分にSiN膜を形成すれば充分であり、図15に示すようにSiN膜のうち以後の工程において金属配線を形成する部分以外のエッチングを行っても良い。
【0038】
図16に、本発明を適用した固体撮像素子モジュールの製造方法の一例における金属配線の形成及び固体撮像素子の接合を説明するための模式的な断面図を示す。本発明を適用した固体撮像素子モジュールの製造方法の一例では、図16(a)に示すようにSiN膜の上にスパッタリングによりAl膜13を形成する。
【0039】
ここで、金属配線は固体撮像素子や必要に応じて金属配線と接合する別の半導体チップや受動部品等(図示せず)に電圧を印加することができれば充分であって、必ずしも前述の例示的に記載したAl膜に限定される必要は無い。
また、Al膜はSiN膜の上に形成することにより固体撮像素子等に電圧を印加することができれば充分であって、必ずしもスパッタリングにより形成する必要は無く、Al膜をSiN膜の上に形成することができるのであれば、CVD、蒸着、めっき等いかなる方法であっても構わない。
【0040】
続いて図16(b)に示すようにAl膜のうち金属配線を形成する部分以外のエッチングを行い金属配線を形成し、金属配線と固体撮像素子を異方性導電樹脂14で接合すると共に、必要に応じて別の半導体チップや受動部品等(図示せず)を接合することにより図16(c)に示すような固体撮像素子モジュールを形成する。
【0041】
本発明を適用した固体撮像素子モジュールの製造方法により製造される固体撮像素子モジュールでは、上部TiN膜により石英基板上部界面での入射光の反射を防止できると共に、下部TiN膜により石英基板下部界面での入射光の反射を防止できることによって、入射光が石英基板上部(下部)界面で反射することに起因したフレアを防止することができ、撮像欠陥の発生を抑制することができる。
また、上部MgF膜により入射光が石英基板上部界面で反射し受光部への入射光が有効に活用されないという不都合を防止できると共に、下部MgF膜により入射光が石英基板下部界面で反射し受光部への入射光が有効に活用されないという不都合を防止できることによって受光部への入射光を有効に活用することができ、固体撮像素子モジュールの感度が向上する。
【0042】
なお、本発明を適用した固体撮像素子モジュールの製造方法の一例では、上部TiN膜、下部TiN膜、上部MgF膜及び下部MgF膜の全てを備えた固体撮像素子モジュールの製造方法を例示的に記載したが、必ずしも上部TiN膜、下部TiN膜、上部MgF膜及び下部MgF膜の全てを形成する必要は無く、必要に応じて上部TiN膜等を形成すれば充分である。
【0043】
【発明の効果】
以上述べてきた如く、本発明の固体撮像素子モジュール及び固体撮像素子モジュールの製造方法によれば、入射光が透光性基板界面で反射することに起因したフレアを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した固体撮像素子モジュールの一例を説明するための模式的な断面図である。
【図2】上部TiON膜がガラス基板上部全体に形成された固体撮像素子モジュールの模式的な断面図である。
【図3】入射光が金属配線表面で反射する状態を説明するための模式的な断面図である。
【図4】下部TiON膜がガラス基板下部全体に形成された固体撮像素子モジュールの模式的な断面図である。
【図5】下部TiON膜がガラス基板下部のうち金属配線への光の入射部にのみ形成された固体撮像素子モジュールの模式的な断面図である。
【図6】入射光がガラス基板上部界面で反射する状態を説明するための模式的な断面図である。
【図7】上部MgF膜がガラス基板上部全体に形成された固体撮像素子モジュールの模式的な断面図である。
【図8】ガラス基板の上に上部TiON膜が形成され、上部TiON膜の上に上部MgF膜が形成された固体撮像素子モジュールの模式的な断面図である。
【図9】入射光がガラス基板下部界面で反射する状態を説明するための模式的な断面図である。
【図10】下部MgF膜がガラス基板下部全体に形成された固体撮像素子モジュールの模式的な断面図である。
【図11】ガラス基板の下に下部TiON膜が形成され、下部TiON膜の下に下部MgF膜が形成された固体撮像素子モジュールの模式的な断面図である。
【図12】本発明を適用した固体撮像素子モジュールの製造方法の一例における上部TiN膜及び上部MgF膜を形成する方法を説明するための模式的な断面図である。
【図13】本発明を適用した固体撮像素子モジュールの製造方法の一例における下部TiN膜及び下部MgF膜を形成する方法を説明するための模式的な断面図である。
【図14】下部TiN膜の上にSiN膜を形成した固体撮像素子モジュールの模式的な断面図である。
【図15】図14に示すSiN膜のうち金属配線を形成する部分以外のエッチングを行った固体撮像素子モジュールの模式的な断面図である。
【図16】本発明を適用した固体撮像素子モジュールの製造方法の一例における金属配線の形成及び固体撮像素子の接合を説明するための模式的な断面図である。
【図17】従来の固体撮像素子モジュールを説明するための模式的な断面図である。
【図18】従来の固体撮像素子モジュールにおけるフレアの発生メカニズムを説明するための図(1)である。
【図19】従来の固体撮像素子モジュールにおけるフレアの発生メカニズムを説明するための図(2)である。
【図20】従来の固体撮像素子モジュールにおけるフレアの発生メカニズムを説明するための図(3)である。
【符号の説明】
1 固体撮像素子モジュール
2 ガラス基板
3 固体撮像素子
4 金属配線
5 上部TiON膜
6 下部TiON膜
7 上部MgF
8 下部MgF
9 石英基板
10 上部TiN膜
11 下部TiN膜
12 SiN膜
13 Al膜
14 異方性導電性樹脂

Claims (8)

  1. 透光性基板と、
    該透光性基板に対して一体的に固定され、前記透光性基板を透過した光を受光する受光部を有する固体撮像素子と、
    前記透光性基板上の前記固体撮像素子側に配され、前記固体撮像素子を他の回路に接続する金属配線とを備える固体撮像素子モジュールにおいて、
    前記固体撮像素子への前記透光性基板及び/又は前記金属配線による反射光の入射を抑制する反射防止膜が前記透光性基板と一体的に形成されると共に、
    該反射防止膜の上部に前記金属配線が形成された
    ことを特徴とする固体撮像素子モジュール。
  2. 前記反射防止膜は、前記透光性基板のうち少なくとも前記金属配線への光の入射部に設けた
    ことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子モジュール。
  3. 前記反射防止膜は、固体撮像素子の受光部への光の入射部を除く前記透光性基板に設けた
    ことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像素子モジュール。
  4. 固体撮像素子の受光部への入射光の反射を抑制する透過膜を前記透光性基板のうち少なくとも固体撮像素子の受光部への光の入射部に設けた
    ことを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3に記載の固体撮像素子モジュール。
  5. 透光性基板と、該透光性基板に対して一体的に固定され、前記透光性基板を透過した光を受光する受光部を有する固体撮像素子と、前記透光性基板上の前記固体撮像素子側に配され、前記固体撮像素子を他の回路に接続する金属配線とを備える固体撮像素子モジュールの製造方法であって、
    透光性基板に、固体撮像素子への透光性基板及び/又は金属配線による反射光の入射を抑制する反射防止膜を同透光性基板と一体的に形成する工程と、
    該反射防止膜の上部に前記金属配線を設ける工程と、
    該金属配線と固体撮像素子を接合する工程とを備える
    固体撮像素子モジュールの製造方法。
  6. 前記反射防止膜は、前記透光性基板のうち少なくとも前記金属配線への光の入射部に設ける
    請求項5に記載の固体撮像素子モジュールの製造方法。
  7. 前記反射防止膜は、固体撮像素子の受光部への光の入射部を除く前記透光性基板に設ける
    請求項5に記載の固体撮像素子モジュールの製造方法。
  8. 固体撮像素子の受光部への入射光の反射を抑制する透過膜を前記透光性基板のうち少なくとも固体撮像素子の受光部への光の入射部に設ける工程を備える
    請求項5、請求項6または請求項7に記載の固体撮像素子モジュールの製造方法。
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