JP4186327B2 - 情報記録媒体、情報記録媒体再生装置、情報記録媒体再生方法、情報記録媒体記録装置、情報記録媒体記録方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コピーが禁止されている情報はコピー不可能であるが、コピーが禁止されていない情報は少なくとも1回コピーが可能な高密度記録型ディスクである情報記録媒体、情報記録媒体再生装置、情報記録媒体再生方法、情報記録媒体記録装置、情報記録媒体記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、DVDビデオと互換性をもって複数回記録可能なDVD−RW(Reritable)等の高密度記録型ディスクにおいては、著作権にて保護されているコンテンツとそうでないコンテンツが識別されて、みだりにコンテンツの違法コピーが行われないようにしなければならない。
DVDビデオは、再生専用のディスクであり、コンテンツのコピー禁止の著作権情報がCSS(コンテンツスクランブルシステム)にて、ディスクの所定の領域(CSS領域)に記録されている(CSSキーの記録)。そして、このCSSキーをDVDビデオ再生装置が読み出し、このCSSキーを用いてそのコンテンツを再生するという、違法コピー防止のためのシステムを採用している。
【0003】
一方、高密度型ディスク記録装置でDVDビデオのコンテンツをCSSキーと共に記録した高密度型ディスクを、DVDビデオ再生装置で再生した場合には、CSSキーが読み出せてしまうので、コピー禁止のDVDビデオのコンテンツは再生できてしまう。この結果、コピー禁止のDVDビデオの著作権は保護できないという事態が発生する。
【0004】
ところで、前記した複数回記録可能な高密度型ディスクではないが、DVD−R(Rewritable)のように1回のみ記録可能なディスクにおいては、普通の状態ではDVDビデオのCSSキーが記録されてしまうディスクの所定の領域(CSS領域)に、出荷時にCSSキー以外の特別なコードを記録して、後からCSSキーがオーバーライトできないように加工しておく。これによって、高密度型ディスク記録装置でDVDビデオのコンテンツをCSSキーと共に記録していないDVD−Rを、DVDビデオ再生装置で再生した場合には、CSSキーが読み出せないのでDVDビデオのコンテンツは再生できない。この結果、コピー禁止のDVDビデオの著作権保護を図ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記したように、DVD−Rは1回のみしか記録出来ないので、CSSキーを読み出せないようにしておけば、コピー禁止のDVDビデオのコンテンツの著作権保護を図ることが可能である。一方、前記した複数回記録可能な高密度型ディスクにおいては、DVD−RWのように、そのCSS領域に特殊なデータ(CSSキー以外の特別なコード)を記録しておいても、その上から正規のCSSキー(コピー許可のCSSキー)をオーバーライトすれば、コピー禁止のDVDビデオのコンテンツは容易に再生でき、違法にコピーできてしまう。この結果、複数回記録可能な高密度型ディスクにおいては、コピー禁止のDVDビデオのコンテンツの著作権保護は出来ないという事態が発生する。また、複数回記録可能な高密度型ディスクにおいては、コピーが禁止されていないDVDビデオあるいは自己記録したビデオのコンテンツは再生でき、コピーできなくてはならないことが要求されていた。
【0006】
そこで、本発明は、前記した問題を解決するためになされたものであり、第1の情報であってコピーが禁止されているDVDビデオのコンテンツはコピー不可能であるが、第2の情報であってコピーが禁止されていない例えばコピーが禁止されていないDVDビデオあるいは自己記録したビデオのコンテンツは少なくとも1回コピー可能である情報記録媒体であって、前記第1及び第2の情報をそれぞれ記録する領域であってかつ第1の深さを有する記録領域と、前記第1の情報に対してはコピー禁止を示しかつ前記第2の情報に対しては少なくとも1回コピー可能を示す著作権情報を記録する領域であってかつ前記第1の深さよりも深い第2の深さのプリピットを形成したプリピット領域とを備えたことを特徴とする情報記録媒体を提供することを目的とする。
これによって、本発明は、コピーが禁止されているDVDビデオのコンテンツを違法にコピーをしても、このコンテンツに関する著作権情報は記録できないから、このコンテンツは再生できず、そのコピーは不可能となる結果、このコンテンツの著作権保護を確実に図ることができる。また、コピーが禁止されていない例えばコピーが禁止されていないDVDビデオあるいは自己記録したビデオのコンテンツは、このコンテンツに関する著作権情報と一緒に記録できるから、このコンテンツは再生でき、そのコピーは少なくとも1回可能となるのである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の情報記録媒体は、16セクターからなる誤り訂正ブロックを記録再生の単位として情報を記録再生する情報記録媒体において、前記情報を誤り訂正ブロック単位で記録するように構成され、かつアドレス情報を有する第1の深さの記録再生可能な記録領域と、前記情報を記録する前記記録領域に挟まれて、再生可能なプリピットを形成した第2の深さの2セクター以上のプリピット領域とを備え、前記プリピット領域は、前記誤り訂正ブロック単位とは異なる境界を前記記録領域との間に有して構成されたものである。
また、本発明の情報記録媒体再生装置は、16セクターからなる誤り訂正ブロックを記録再生の単位として情報を記録再生する情報記録媒体において、前記情報を誤り訂正ブロック単位で記録するように構成され、かつアドレス情報を有する第1の深さの記録再生可能な記録領域と、前記情報を記録する前記記録領域に挟まれて、再生可能なプリピットを形成した第2の深さの2セクター以上のプリピット領域とを備え、前記プリピット領域は、前記誤り訂正ブロック単位とは異なる境界を前記記録領域との間に有して構成された情報記録媒体に対して、再生用ヘッドをヘッド移動手段により前記情報記録媒体上に位置決めし、前記ヘッドを用いて、記録された情報を前記誤り訂正ブロック単位で再生するものである。
また、本発明の情報記録媒体再生方法は、16セクターからなる誤り訂正ブロックを記録再生の単位として情報を記録再生する情報記録媒体において、前記情報を誤り訂正ブロック単位で記録するように構成され、かつアドレス情報を有する第1の深さの記録再生可能な記録領域と、前記情報を記録する前記記録領域に挟まれて、再生可能なプリピットを形成した第2の深さの2セクター以上のプリピット領域とを備え、前記プリピット領域は、前記誤り訂正ブロック単位とは異なる境界を前記記録領域との間に有して構成された情報記録媒体に対して、再生用ヘッドを前記情報記録媒体上に位置決めし、前記ヘッドを用いて、記録された情報を前記誤り訂正ブロック単位で再生するものである。
また、本発明の情報記録媒体記録装置は、16セクターからなる誤り訂正ブロックを記録再生の単位として情報を記録再生する情報記録媒体において、前記情報を誤り訂正ブロック単位で記録するように構成され、かつアドレス情報を有する第1の深さの記録再生可能な記録領域と、前記情報を記録する前記記録領域に挟まれて、再生可能なプリピットを形成した第2の深さの2セクター以上のプリピット領域とを備え、前記プリピット領域は、前記誤り訂正ブロック単位とは異なる境界を前記記録領域との間に有して構成された情報記録媒体に対して、記録再生用ヘッドをヘッド移動手段により前記情報記録媒体上に位置決めし、前記ヘッドを用いて、記録すべき情報を生成すると共に、生成された情報を前記誤り訂正ブロック単位で記録するものである。
また、本発明の情報記録媒体記録方法は、16セクターからなる誤り訂正ブロックを記録再生の単位として情報を記録再生する情報記録媒体において、前記情報を誤り訂正ブロック単位で記録するように構成され、かつアドレス情報を有する第1の深さの記録再生可能な記録領域と、前記情報を記録する前記記録領域に挟まれて、再生可能なプリピットを形成した第2の深さの2セクター以上のプリピット領域とを備え、前記プリピット領域は、前記誤り訂正ブロック単位とは異なる境界を前記記録領域との間に有して構成された情報記録媒体に対して、記録再生用ヘッドを前記情報記録媒体上に位置決めし、前記ヘッドを用いて、記録すべき情報を生成すると共に、生成された情報を前記誤り訂正ブロック単位で記録するものである。
【0008】
また、本発明は次の(A)−(Q)のものであっても良い。
(A) 実質的に第一の溝深さのグルーブ領域に複数回記録可能な記録媒体であって、所定の単位で記録するためのアドレスを持ち、この媒体の一部のアドレス領域に記録する情報のコピー防止に関する記録領域を、実質的に第二の溝深さのグルーブ領域として形成し、この領域に読み出し可能な大きさの所定のプリピットを形成することを特徴とする記録再生媒体。
(B) 実質的に第一の溝深さのグルーブ領域に複数回記録可能な記録媒体に、所定の単位で記録するためのアドレスを持ち、この媒体の一部のアドレス領域のコピー防止に関する領域を、実質的に第二の溝深さのグルーブ領域として形成し、この領域に所定のプリピットを形成した記録再生媒体に記録する方法であって、所定の訂正の単位で訂正ブロックを生成し、コピー防止に関するデータ領域の記録は、前記プリピットに埋め込まれたデータを想定し、このデータをもとに前記訂正ブロックを生成し、記録時に、前記プリピット以外の訂正ブロック領域に、前記訂正ブロックのデータを記録することを特徴とする記録再生装置におけ記録方法。
(C) 実質的に第一の溝深さのグルーブ領域に複数回記録可能な記録媒体に、所定の単位で記録するためのアドレスを持ち、この媒体の一部のアドレス領域のコピー防止に関する領域を、実質的に第二の溝深さのグルーブ領域として形成し、この領域に所定のプリピットを形成した記録再生媒体、
(D) 媒体からアドレスを読み出すアドレス読み出し手段、
所定の訂正の単位で訂正ブロックを生成する記録情報生成手段、
記録情報を媒体に記録する記録手段、
読み出したアドレスにより記録位置及び記録タイミングを管理する記録管理手段、
前記プリピット領域のアドレス位置及びデータを記憶しているプリピット記憶手段、
前記プリピット記憶手段の記憶された値に基づいて、この領域の前記訂正ブロックを生成しするブロック生成手段、
記録時に前記ブロック生成手段で生成されたデータ中の、前記プリピット以外の訂正ブロック領域に、前記タイミング信号を基に、前記訂正ブロックのデータを記録することを記録手段を持つことを特徴とする記録再生装置。
(E) 所定の訂正ブロック単位で所定のアドレス信号が埋め込まれた記録領域に第一の形成方法で複数回記録可能な記録媒体であって、所定の訂正ブロック単位の訂正能力が情報量としてnバイトとすると、所定の訂正ブロック単位のnバイト以上の情報量を所定のアドレス領域に第二の形成方法で記録情報のコピー防止に関する記録情報として記録し、この第一と第二の形成方法にて所定の訂正ブロック単位とすることを特徴とする記録再生媒体。
(F) 所定の訂正ブロック単位で所定のアドレス信号が埋め込まれた記録領域に第一の形成方法で複数回記録可能な記録媒体に記録する方法であって、所定の訂正ブロック単位の訂正能力が情報量としてnバイトとすると、所定の訂正ブロック単位のnバイト以上の情報量を所定のアドレス領域に第二の形成方法で記録情報のコピー防止に関する記録情報として記録されている領域に対して、媒体以外に記憶しているコピー防止に関する記録情報を読み出す段階と、この情報とこの情報以外の情報をもとに前記訂正ブロックを生成し、記録時に、前記情報以外の訂正ブロック領域に、前記訂正ブロックのデータを記録することを特徴とする記録再生装置におけ記録方法。
(G) 所定の訂正ブロック単位で所定のアドレス信号が埋め込まれた記録領域に第一の形成方法で複数回記録可能な記録媒体、
所定の訂正ブロック単位の訂正能力が情報量としてnバイトとすると、所定の訂正ブロック単位のnバイト以上の情報量を所定のアドレス領域に第二の形成方法で記録情報のコピー防止に関する記録情報として記録した前記記録媒体、
媒体からアドレスを読み出すアドレス読み出し手段、
所定の訂正の単位で訂正ブロックを生成する記録情報生成手段、
記録情報を媒体に記録する記録手段、
読み出したアドレスにより記録位置及び記録タイミングを管理する記録管理手段、
前記コピー防止に関する記録領域のアドレス位置及びデータを記憶している記録領域記憶手段、
前記記録領域記憶手段の記憶された値と、その情報以外の情報に基づいて、この領域の前記訂正ブロックを生成しする訂正ブロック生成手段、
記録時に前記ブロック生成手段で生成されたデータ中の、前記記録領域以外の訂正ブロック領域に、前記タイミング信号を基に、前記訂正ブロックのデータを記録することを記録手段を持つことを特徴とする記録再生装置。
(H) 記録媒体は相変化記録でありプリピット領域の情報は再生可能であることを特徴とする上記(A)の媒体。
(I) 記録媒体は相変化記録でありプリピット領域の情報は再生可能であることを特徴とする上記(B)の記録方法。
(J) 記録媒体は相変化記録でありプリピット領域の情報は再生可能であることを特徴とする上記(C)の記録装置。
(K) 第一の形成方法は相変化記録であり、第二の形成方法はプリピットであることを特徴とする上記(D)の媒体。
(L) 第一の形成方法は相変化記録であり、第二の形成方法はプリピットであることを特徴とする上記(E)の記録方法。
(M) 第一の形成方法は相変化記録であり、第二の形成方法はプリピットであることを特徴とする上記(F)の記録装置。
(N) 複数回記録可能な実質的に第一の溝深さのグルーブ領域を形成するための第一の光感光性膜と、読み出し可能な大きさのコピー防止に関するプリピットを形成するための実質的に第二の溝深さのグルーブ領域として形成する第二の光感光性膜と、この2つの膜間を分離するための中間層と、この2つの光感光性膜を2つの強度レベルからなる光により記録することを特徴とする記録再生媒体の原盤記録方法。
(O) 所定の訂正ブロック単位で記録再生を行うために所定のアドレス信号が埋め込まれた記録領域に相変化記録として形成するための第一の光感光性膜と、所定の訂正ブロック単位の訂正能力が情報量としてnバイトとすると、所定の訂正ブロック単位のnバイト以上の情報量を所定のアドレス領域にプリピットとして記録情報のコピー防止に関する記録情報を形成する第二の光感光性膜と、この2つの膜間を分離するための中間層と、この2つの光感光性膜を2つの強度レベルからなる光により記録することを特徴とする記録再生媒体の原盤記録方法。
(P) 実質的に第一の溝深さのグルーブ領域に複数回記録可能な記録媒体を再生する方法であって、この媒体の一部のアドレス領域のコピー防止に関する領域を、実質的に第二の溝深さのグルーブ領域として形成し、この領域に所定のプリピットを形成した記録領域を再生する第一の再生段階と、前記一の溝深さのグルーブ領域を再生する第二の再生段階と、第一と第二の再生段階での再生信号を、所定の訂正の単位として訂正することを特徴とする記録再生装置における再生方法。
(Q) 実質的に第一の形成方法でグルーブ領域に複数回記録可能な記録媒体を再生する方法であって、所定の訂正ブロック単位の訂正能力が情報量としてnバイトとすると、この媒体の一部のアドレス領域のコピー防止に関する領域を、実質的に第二の形成方法で所定の訂正ブロック単位のnバイト以上の情報量の記録領域を再生する第一の再生段階と、前記一の形成方法のグルーブ領域を再生する第二の再生段階と、第一と第二の再生段階での再生信号を、所定の訂正の単位として訂正することを特徴とする記録再生装置における再生方法。
【0009】
【発明の実施の態様】
以下、本発明の情報記録媒体、情報記録媒体記録方法、情報記録媒体再生方法、情報記録媒体記録再生装置、情報記録媒体原盤製造方法について、図面を参照しして詳細に説明する。図1は本発明の情報記録媒体の一実施例を説明するための拡大断面図、図2は本発明の情報記録媒体に記録するデータをECCブロック化することを説明するための図、図3はECCブロック化したデータをセクター単位で本発明の情報記録媒体の所定の領域に記録することを説明するための図、図4は本発明の情報記録媒体の一実施例であるDVD−RWにおける1セクターの物理フォーマットを示す図、図5は本発明の情報記録媒体原盤製造方法に用いられるガラス原盤の積層状態を説明するための図、図6はガラス原盤上に積層されたレジスト層の光量対感度特性図、図7は本発明の情報記録媒体原盤製造方法の工程を説明するための図、図8は本発明の情報記録媒体記録再生装置の一実施例を説明するためのブロック図、図9は本発明の情報記録媒体の所定の領域に記録するデータとECCブロックとの関係を説明するための図である。
以下の説明においては、本発明の情報記録媒体の実施形態として、DVD−RWを用い、このDVD−RWに対して情報を記録することを主に説明するが、他の記録可能なCD−RW、DVD+RWや次世代DVD等の高密度型光ディスクについても本発明を適用できることは言うまでもない。
【0010】
まず、本発明の実施の形態を説明する前に、コピーガードデータ(コピー禁止のCSSキー=CSSデータ)をディスク上に記録し、これを安定に読み出せるようにする点について説明する。この点は、次の▲1▼〜▲4▼を全て満たすことによって得られるものである。即ち、▲1▼CSSデータを消去出来ないように記録する。▲2▼CSSデータを訂正により改ざん出来ないように所定量以上のデータ量にする。▲3▼CSSデータを読み出せるように構成する。▲4▼記録時にCSSデータを除いて記録するようにする。前記した▲1▼〜▲4▼を全て満たすことによって、DVD−RWプレーヤでは、コピーガード(コピーが禁止)されているDVDビデオのコンテンツは違法コピー不可能とし、一方、コピーフリーな(コピーが禁止されていない)DVDビデオあるいは自己記録したビデオのコンテンツなどの場合は、少なくとも1回コピー可能とすることによって、コピーガードされているDVDビデオのコンテンツの著作権保護を推進可能とするものである。
【0011】
前記したことを換言して具体的に説明するならば、次の(1)〜(3)の問題を全て良好に解決したものが本発明であると言える。
(1) DVDビデオは再生専用ディスクであり、CSSデータ及び記録済のコンテンツは全てピットから構成されており、そのピット深さは、650nmのレーザーに対して、λ/4程度である。一方、DVD−RWは相変化記録再生用ディスクであり、記録済又は記録すべきコンテンツはグルーブ領域に記録されており、この記録再生特性を最良にするために、ランド領域に対して、グルーブ領域の深さはλ/16程度となっている。
このため、DVDビデオにおけるCSSデータをDVD−RWに記録する場合に、このCSSデータをDVD−RWの深さλ/16程度のプリピットで構成せずに、λ/4からλ/8程度の深いプリピットで構成した。これによって、DVDビデオプレーヤでは、DVD−RWにおける、λ/4からλ/8程度の深いプリピットのCSSデータを良好に再生できる。
【0012】
(2) また、DVDビデオプレーヤで、DVD−RWにおける、λ/4からλ/8程度の深いプリピットのCSSデータを良好に再生できたとしても、このCSSデータが、CSSデータ記録領域(プリピット領域)を含むECCブロックの訂正能力の範囲内の少ないデータ量であるとすると、再生時にエラー訂正されてしまう。そこで、本発明はプリピットで構成するCSSデータのデータ量をエラー訂正能力の範囲を上回る所定以上のデータ量とし、このCSSデータが読み出せない場合は、コンテンツを再生できないようにすることで、コンテンツの違法コピーの防止を行う。
【0013】
(3) 次に、記録時に、このプリピット領域に記録されているCSSデータを記録再生装置側のROM等のメモリに保持する、又は、外部からの入力信号として入手し、このプリピットされたCSSデータとコンテンツのデータとでECCブロックのデータを構成し、このデータをプリピット領域以外の記録領域に記録する事により、再生時このECCブロックをCSSデータを含むデータとして再生可能とする。
【0014】
さて、本発明の実施形態を次の順序で説明する。
A.「記録フォーマットの実施の形態」
B.「ディスクの実施の形態」
C.「情報記録再生装置の実施の形態」
【0015】
A.「記録フォーマットの実施の形態」
まず、「記録フォーマットの実施の形態」について説明する。
始めに、DVD−RWに記録情報を記録する際の一般的な物理フォーマット及び当該記録情報における誤り訂正処理について、図2〜図4を用いて説明する。
【0016】
先ず、本実施の形態のDVD−RWにおける誤り訂正処理及び当該誤り訂正処理における誤り訂正単位としてのECCブロックについて、図2を用いて説明する。
【0017】
一般に、DVD−RWに記録される記録情報は、図2(A)に示すデータセクター20を複数個含む物理構造を成して構成されている。そして、一のデータセクター20中には、その先頭から、データセクター20の開始位置を示すID情報21と、当該ID情報21の誤りを訂正するためのID情報誤り訂正コード(IED)22と、予備データ(例えばCPM)23と、記録すべき主たるデータを格納するデータ領域24と、データ領域24におけるエラーを検出するためのエラー検出コード(EDC)25とにより構成され、このデータセクター20が複数連続することにより記録すべき記録情報が構成されている。
【0018】
次に、このデータセクター20を用いてECCブロックを構成する際の処理を、図2(B)を用いて説明する。データセクター20を用いてECCブロックを構成する際には、図2(B)に示すように、始めに、一のデータセクター20を横に172バイト毎に分割し、分割した夫々のデータ(これを、以下、データブロック33という。)を垂直方向に並べる。このとき、垂直方向には12行のデータブロック33が並ぶこととなる。
【0019】
そして、垂直方向に並べた横の夫々のデータブロック33に対して10バイトのECC内符号(PI(Pality In )符号)31を当該データブロック33の最後に付加して一の訂正ブロック34を構成する。この段階では、ECC内符号31が付加された訂正ブロック34が垂直方向に12行並んでいることとなる。その後、この処理を16のデータセクター20分だけ繰返す。これにより、192行の訂正ブロック34が得られる。
【0020】
次に、上記の192行の訂正ブロック34が垂直方向に並べられた状態で、今度は、当該192行の訂正ブロック34を1バイト毎に最初から垂直方向に分割し、分割した夫々のデータに対して16個のECC外符号(PO(Pality Out)符号)32を付加する。なお、当該ECC外符号32は、上記訂正ブロック34のうち、ECC内符号31の部分に対しても付加される。
【0021】
以上の処理により、16のデータセクター20を含む一のECCブロック30が図2(B)に示すように形成される。このとき、一のECCブロック30内に含まれる情報の総量は、
(172+10)バイト×(192+16)行=37856バイト
であり、この内、実際のデータ領域24内に記録されるデータは、
2048バイト×16=32768バイト
となる。
【0022】
また、図2(B)に示すECCブロック30においては、1バイトのデータを「D#.*」で示している。例えば、「D1.0」は第1行第0列に配置されている1バイトのデータを示しており、「D190.170」は第190行第170列に配置されている1バイトのデータを示している。従って、ECC内符号31は第172列乃至第181列に配置され、ECC外符号32は第192行乃至第207行に配置されることとなる。
【0023】
更に、一の訂正ブロック34はDVD−RW上には連続して記録される。ここで、図2(B)に示すように、ECCブロック30をECC内符号31とECC外符号32の双方を含むように構成するのは、図2(B)における横(水平)方向に並んでいるデータの訂正をECC内符号31で行い、図2(B)における縦(垂直)方向に並んでいるデータの訂正をECC外符号32で行うためである。すなわち、図2(B)で示すECCブロック30内においては、横(水平)方向と縦(垂直)方向の二重に誤り訂正することが可能となり、従来のCD(Compact Disk)等に用いられている誤り訂正処理に比してより強力に誤り訂正ができるように構成されている。
【0024】
この点についてより具体的には、例えば、一の訂正ブロック34(上述のように、一行分のECC内符号31を含んで計182バイトのデータを含み、連続してDVD−RW上に記録される。)が5バイトまでであれば、キズ等により破壊されたとしても訂正可能であるが、6バイト以上で1列全てがDVD−RWのキズ等により破壊されたすると、ECC内符号31では訂正できなくなる。しかし、1列全てがキズ等により破壊されたするととしても、それを垂直方向から見ると、1列のECC外符号32に対して1バイトのデータ破壊でしかない。従って、夫々の列のECC外符号32を用いて誤り訂正を行えば、たとえ一の訂正ブロック34の全てが破壊されていても、正しく誤り訂正を行って正確に再生することができるのである。ただし、後天的な傷の発生等を考慮すれば、横列(水平)の傷は大きくなると、次の垂直方向の横列(水平)のエラーにもつながるので最小限に留めることはいうまでもない。ちなみに、この縦方向のエラーについては縦8列(イレージャー訂正で16列)あっても訂正可能である。
【0025】
次に、図2(B)で示すECCブロック30に構成されたデータセクター20が、具体的にDVD−RWにどのように記録されるかについて、図3を用いて説明する。なお、図3において、「D#.*」で示されるデータは、図2(B)内に記述されているデータに対応している。
【0026】
ECCブロック30をDVD−RWに記録する際には、始めに、図3(A)に示すように、ECCブロック30が訂正ブロック34毎に水平方向に一列に並べられてインターリーブされることにより、16のレコーディングセクター40に分割される。このとき、一のレコーディングセクター40は、2366バイト(37856バイト÷16)の情報を含むこととなり、この中には、データセクター20とECC内符号31又はECC外符号32が混在している。但し、各レコーディングセクター40の先頭には、データセクター20におけるID情報21(図2(A)参照)が配置される。
【0027】
そして、一のレコーディングセクター40は、図3(B),(C)に示すように、91バイト毎のデータ41に分割され、夫々にシンクHが付加される。その後、この状態のレコーディングセクター40を8−16変調することにより、夫々のデータ41毎に一のシンクフレーム42が形成される。このとき、一のシンクフレーム42は、図3(D)に示すように、シンクH’とデータ43とにより構成されている。また、一のシンクフレーム42内の情報量は、
91バイト×8×(16/8)=1456バイト
となり、このシンクフレーム42が連続した形態でDVD−RWディスクに情報が書き込まれる。このとき、一のレコーディングセクター40は、26のシンクフレーム42を含むこととなる。
【0028】
これをまとめて図4にて説明する。物理的な16セクターからなるECCブロックの先頭のセクターは図4のように構成されている。つまり、横列はデータ172バイトにPIの10バイトとシンクの4バイトで186バイトからなり、縦列12行にPOの1行を加えた13行からなる。シンクはH0からH25までの2バイトの26個である。
【0029】
以上説明した物理フォーマットを構成してDVD−RWディスクに情報を記録することにより、当該情報を再生する際に8−16復調及びデインターリーブを行えば(図3参照)、もとのECCブロック30を復元することができ、破壊されるデータブロック量を最小にすることが出来るので、上記のように強力な誤り訂正を行って情報を最も正確に再生することができるのである。
コピーガード情報はこのようなECCブロックの一部のデータとして、記録されている。
【0030】
B.「ディスクの実施の形態」
つぎに、「ディスクの実施の形態」について説明する。
【0031】
本発明の情報記録媒体は、図1,図7(C)に示すように、第1の情報(コピーが禁止されているDVDビデオのコンテンツ)はコピー不可能であるが、第2の情報(コピーが禁止されていないDVDビデオあるいは自己記録したビデオのコンテンツなど)は少なくとも1回コピー可能である情報記録媒体(光ディスク)Dであって、
前記第1及び第2の情報をそれぞれ記録する領域であって、かつ第1の深さd1を有する記録領域Rと、
前記第1の情報に対してはコピー禁止を示しかつ前記第2の情報に対しては少なくとも1回コピー可能を示す著作権情報(例えば、コピー無制限に可、コピー1回可、コピー2回可などのCSSキー)を記録する領域であって、かつ(CSS領域prに)前記第1の深さd1よりも深い第2の深さd2のプリピットを形成したプリピット領域PRとを備えたことを特徴とする情報記録媒体である。図1中、Leは記録再生用レーザー光の照射方向。
また、本発明の情報記録媒体は、前記プリピット領域PRに記録されている前記第2の情報のコピーに関する著作権情報は再生可能である。
【0032】
さらに、本発明の情報記録媒体は、図1,図7(C)に示すように、第1の情報(コピーが禁止されているDVDビデオのコンテンツ)はコピー不可能であるが、第2の情報(コピーが禁止されていないDVDビデオあるいは自己記録したビデオのコンテンツなど)は少なくとも1回コピー可能である情報記録媒体(光ディスク)Dであって、
前記第2の情報を、所定のエラー訂正ブロック単位で第1の記録手法を用いて記録する第1の記録領域Rと、
前記所定のエラー訂正ブロック単位のエラー訂正能力が情報量としてnバイトとすると、前記第1の情報に対してはコピー禁止を示しかつ前記第2の情報に対しては少なくとも1回コピー可能を示す著作権情報を、前記所定のエラー訂正ブロック単位のnバイト以上の情報量を有する情報として、第2の記録手法を用いて記録する第2の記録領域(プリピット領域)PRとを備えたことを特徴とする情報記録媒体である。
さらにまた、本発明の情報記録媒体は、前記第1の記録手法は相変化記録であり、前記第2の記録手法はプリピット記録である。
【0033】
以下に、前記した構成の本発明の情報記録媒体の製造工程について説明する。本発明の情報記録媒体原盤製造方法は、図5〜図7に示すように、前記した情報記録媒体Dの原盤を製造する情報記録媒体原盤製造方法であって、
ガラス基板1A上に、第1の光感光性膜(第二レジスト層)1B、中間層1C、第2の光感光性膜(第一レジスト層)1Dを順次積層し、かつ前記中間層1Cの厚さと前記第2の光感光性膜1Dの厚さとを合わせた厚さが、前記情報記録媒体Dの前記記録領域Rの第1の深さd1と同一であり、しかも前記第1の光感光性膜1Bと前記中間層1Cの厚さと前記第2の光感光性膜1Dの厚さとを合わせた厚さが、前記情報記録媒体Dの前記プリピット領域PRの第2の深さd2と同一であるように積層し、
第1の光強度で露光用レーザーを前記第2の光感光性膜1Dの上方から照射することにより、前記第2の光感光性膜1Dと前記中間層1Cとを露光して、前記ガラス基板1A上に、第1の深さd1で前記記録領域Rを形成し、
前記第1の光強度よりも強い第2の光強度で前記露光用レーザーを前記第2の光感光性膜1Dの上方から照射することにより、前記第2の光感光性膜1Dと前記中間層1Cと前記第1の光感光性膜1Bを全て露光して、前記ガラス基板1A上に、第2の深さd2で前記プリピット領域PRを形成したことを特徴とする情報記録媒体原盤製造方法である。
【0034】
また、本発明の情報記録媒体原盤製造方法は、図5〜図7に示すように、前記した情報記録媒体Dの原盤を製造する情報記録媒体原盤製造方法であって、
ガラス基板1A上に、第1の光感光性膜(第二レジスト層)1B、中間層1C、第2の光感光性膜(第一レジスト層)1Dを順次積層し、かつ前記中間層1Cの厚さと前記第2の光感光性膜1Dの厚さとを合わせた厚さが、前記情報記録媒体Dの前記第1の記録領域Rの深さと同一であり、しかも前記第1の光感光性膜1Bと前記中間層1Cの厚さと前記第2の光感光性膜1Dの厚さとを合わせた厚さが、前記情報記録媒体Dの前記第2の記録領域(プリピット領域)PRの深さd2と同一であるように積層し、
第1の光強度で露光用レーザーを前記第2の光感光性膜1Dの上方から照射することにより、前記第2の光感光性膜1Dと前記中間層1Cとを露光して、前記ガラス基板1A上に、前記第1の記録領域Rを形成し、
前記第1の光強度よりも強い第2の光強度で前記露光用レーザーを前記第2の光感光性膜1Dの上方から照射することにより、前記第2の光感光性膜1Dと前記中間層1Cと前記第1の光感光性膜1Bを全て露光して、前記ガラス基板1A上に、前記第2の記録領域PRを形成したことを特徴とする情報記録媒体原盤製造方法である。
【0035】
具体的には、図5はディスクDの原盤を製造する時点で、前記のように、信号を記録すべき深さλ/16程度のグルーブ領域Gと、プリピット領域PRのみのλ/4からλ/8程度の深いピットを構成するために、第一のレジスト層1Dと第二のレジスト層1Bは、例えばTHMR−IP3100(東京応化工業(株))を用いる。また、第一のレジスト層1Dと第二のレジスト層1Bとの間を分離する中間層1Cは、例えばポリビニルアルコールからなる光感光性のレジスト層をスピンコート等でガラス基板1A上に製膜してなる。こうして、ガラス基板1A上には、第二のレジスト層1、中間層1C、第一のレジスト層1Dが順次積層される。この第一のレジスト層1Dと第二のレジスト層1Bとは記録するための波長351nmのクリプトンレーザーの光強度に対して、第一のレジスト層1Dは低い光量(弱い光量)で(図6に示す光感度特性1DD)、第二のレジスト層1Bは高い光量(強い光量)で(図6に示す光感度特性1BB)、それぞれ反応するように構成し、図7(A)〜(C)のように、グルーブ領域Gと、プリピット領域PRを形成するために、光強度を3段階(強・普通・弱)に切り換えながらカッティングする。
【0036】
そして、記録後のガラス基板1Aを現像する。この状態(図7(C))の記録面にニッケル無電解メッキ等の導電膜を付け、ここに250nm程度の電解メッキを付け、スタンパー(図7(D))を作成する。この後の図は通常の工程として省略するが、スタンパーを金型に取り付け、ポリカーボネイト等の樹脂をインジェクション成形し、相変化の記録膜をスパッタリングし、最後に保護膜を付け、初期化を行いディスクとして完成する。
【0037】
ここで、このCSSデータを含むプリピット領域PRの長さ(図9参照)は、前記ECCブロックの中で、前記訂正可能な範囲の16行を越える値として設定する。1セクターは前記のように、13行であるから少なくとも2セクター以上の例えば4セクターとする。この値にすることによって、再生時に、例えこのプリピット領域が読めないとしても、このECCブロック全体が訂正不能として読めないので、ディスクを再生する事が出来ないので違法なコピーが再生されることはない。
【0038】
通常再生時は、このCSSデータによって、違法なコピーの場合は、このキーコードが異なることにより再生されることはないし、再生可能な信号はこのキーコードのよって再生が許可される。
【0039】
逆に、この領域が例えば、1セクター程度以下であり、訂正が可能な範囲の量であるとすると、この領域の上に、違法コピーのために、上書きした場合に、ECCブロックとしては、このCSSデータに何が書いてあったとしても、違法なコピーすべき信号が訂正の結果読み出されて意味をなさないことになる。
従って、プリピット量は、重要な意味を持っている。
【0040】
また、このプリピットされたCSSデータは従来のDVDビデオの仕様に従って変調されたデータであり、LPPアドレスとは位相の同期があっている構成になっている。
また、上記のようにピット深さをこの領域のみDVDビデオ装置にて再生時のRF再生信号及びトラッキングエラー信号等のサーボ信号が最適に、あるいはこの領域を記録する時点でのトラッキングエラー信号等のサーボ信号が最適になるようになされているので、安定に記録再生を行うことができる。
【0041】
C.「情報記録再生装置の実施の形態」
さらに、「情報記録装置の実施の形態」について説明する。
本発明の情報記録媒体記録再生装置は、図8に示すように、前記した情報記録媒体Dに前記第2の情報を記録再生する情報記録媒体記録再生装置であって、
前記情報記録媒体Dから読み出したセクターアドレスに基づいて、前記記録領域Rのセクターアドレスと前記記録領域Rに記録する記録タイミングとを管理する管理手段(システムコントローラ)9と、
前記プリピット領域PRのセクターアドレスと前記第1の情報に対してはコピー禁止を示しかつ前記第2の情報に対しては少なくとも1回コピー可能を示す著作権情報とを記憶している記憶手段(メモリ)14と、
前記著作権情報と前記第2の情報とからなる記録情報に基づいて、所定のエラー訂正単位でエラー訂正ブロック情報を順次生成する情報生成手段(信号処理部)5と、
一連の前記エラー訂正ブロック情報を前記記録領域に前記記録タイミングで記録する記録手段(光学ヘッド)3と、
前記プリピット領域PRから再生した前記著作権情報に基づいて、前記記録領域Rに記録されている前記エラー訂正ブロック情報を順次読み出して、所定のエラー訂正単位でエラー訂正することにより、前記第2の情報を再生する再生手段(AV符号化復号化部)6とを備えたことを特徴とする情報記録媒体記録再生装置である。
【0042】
また、本発明の情報記録媒体記録再生装置は、図8に示すように、前記した情報記録媒体Dに前記第2の情報を記録再生する情報記録媒体記録再生装置であって、
前記情報記録媒体Dから読み出したセクターアドレスに基づいて、前記第1の記録領域Rのセクターアドレスと前記第1の記録領域Rに記録する記録タイミングとを管理する管理手段(システムコントローラ)9と、
前記第2の記録領域(プリピット領域)PRのセクターアドレスと前記第1の情報に対してはコピー禁止を示しかつ前記第2の情報に対しては少なくとも1回コピー可能を示す著作権情報とを記憶している記憶手段(メモリ)14と、
前記著作権情報と前記第2の情報とからなる記録情報に基づいて、所定のエラー訂正単位でエラー訂正ブロック情報を順次生成する情報生成手段(信号処理部)5と、
一連の前記エラー訂正ブロック情報を前記第1の記録領域Rに前記記録タイミングで記録する記録手段(光学ヘッド)3と、
前記第2の記録領域(プリピット領域)PRから再生した前記著作権情報に基づいて、前記第1の記録領域Rに記録されている前記エラー訂正ブロック情報を順次読み出して、所定のエラー訂正単位でエラー訂正することにより、前記第2の情報を再生する再生手段(AV符号化復号化部)6とを備えたことを特徴とする情報記録媒体記録再生装置である。。
【0043】
以下、具体的に上述した図2〜図4を用いて説明した「記録フォーマットの実施の形態」を有する物理フォーマットで、情報をDVD−RWに記録するための本発明に係る記録再生装置の実施の形態について、図8を用いて説明する。なお、以下の実施の形態では、DVD−RWにおいて、当該DVD−RW上のアドレス情報等をランド上に記録したプリピットが、記録情報を記録すべき情報トラック上等に予め形成されており、記録情報の記録時には、当該プリピットを予め検出することによりDVD−RW上のアドレス情報を得、これにより記録情報を記録するDVD−RW上の記録位置を検出して記録するものとする。
まず、本発明に係る記録再生装置の構成について図8を用いて説明する。ここでは、圧縮伸長技術として例えばMPEG2を採用し、光ディスク1(D)の一例として書き換え可能なDVD−RWを挙げている。また、図8の構成では、いわゆるDVD装置等において通常設けられている多くの部分については省略している。
【0044】
記録再生装置は、図8に示すように、スピンドルモータ2、光学ヘッド3、アンプ部4、信号処理部5、AV符号化復号化部6、ドライバ7、サーボ部8、システムコントローラ9、キー入力部10、出力端子11、入力端子12、インターフェイス部13、トラックバッファメモリ14、メモリ15。1(D)は光ディスク。
図8において、光ディスク1(D)は、例えば相変化材料からなる記録型の光ディスクであり、本実施の形態では、例えばいわゆるDVD−RWディスクを使用する。なお、DVD−RWディスクは、ディスク内でセクター(トラック)が螺旋状に配され、線速度一定(CLV)にて回転が制御され、また、連続する16セクターで1ブロックを構成し、この1ブロックが前記のエラー訂正の処理単位(ECCブロック)となされている。この光ディスク1は、図示しないチャッキング機構によってスピンドルモータ2に取り付けられている。
【0045】
当該スピンドルモータ2は、ドライバ7により回転駆動され、チャッキング機構によってチャッキングされている光ディスク1を回転させる。また、このスピンドルモータ2は、FGジェネレータと、ホール素子などの回転位置信号の検出手段とを備えて成る。このFGジェネレータからのFG信号及びホール素子からの回転位置信号は、回転サーボ信号としてドライバ7を介してサーボ部8に帰還される。
【0046】
光学ヘッド3は、半導体レーザを光源とし、コリメータレンズ、対物レンズ等によって、光ディスク1の所定のトラック上にレーザー光Leによるレーザスポットを形成し、また、2軸アクチュエータにて対物レンズを駆動することにより、レーザスポットのフォーカシング及びトラッキングを行う。半導体レーザはレーザ駆動回路により駆動され、2軸アクチュエータはドライバ7により駆動される。
【0047】
キー入力部10は、ユーザにより操作される複数のキーを備えてなり、ユーザからのキー操作入力情報をシステムコントローラ9に送る。すなわちこのキー入力部10からは、記録開始や再生開始、記録停止、再生停止等を指示する各種のキー操作入力情報がユーザにより入力可能となされている。
【0048】
インターフェイス部(ATAPI)13は、例えばコンピュータ等との間でデータの送受を行うためのインターフェイスであり、例えばいわゆるATAPI(ATA Packet Interface)のインターフェースである。
【0049】
システムコントローラ9は、キー入力部10からのキー操作入力情報として、記録開始や再生開始、記録停止、再生停止等の各種キー操作入力情報に応じて、本実施の形態の光ディスク装置の各部のLSI(信号処理部5やサーボ部8、アンプ部4、AV符号化復号化部6等)を制御する。また、インターフェイス部13を介してデータの送受を行う。なお、例えば記録したい画像の解像度や、カーレースなどのスピードの速いシーン等を取り分ける場合や、記録時間優先で設定するための制御データが、キー入力部10や入力端子12から入力された場合も、当該システムコントローラ9はその制御データを認識し、その認識結果に基づいて記録時間を変更したり、その設定を外部のユーザが選択出来るようにしている。
【0050】
ここで、例えば光ディスク1から信号の再生を行う場合は、キー入力部10から再生開始の指令がなされ、このときのシステムコントローラ9は、当該再生開始の指令に応じて、後述するアンプ部4、サーボ部8及びドライバ7を制御する。すなわち、光ディスク1から信号の再生を行う場合、システムコントローラ9は、先ず最初に、光ディスク1を回転させると共にレーザースポットを光ディスク1上に照射させ、当該光ディスク1上の信号トラックに予め形成されているアドレス信号を読み取り、そのアドレス情報から再生するべき目的セクター(トラック)を見つけ、その目的セクター(トラック)上にレーザスポットが配置するように光学ヘッド3を移動させる。この目的セクターへの移動が完了した後は、当該目的セクターからの信号再生を開始する。
【0051】
光ディスク1の再生時のアンプ部4は、光学ヘッド3にて当該光ディスク1の目的セクターから再生されたRF信号を増幅すると共に、このRF信号から再生信号とトラッキング及びフォーカシングサーボ信号(トラッキングエラー及びフォーカスエラー信号)を生成する。また、当該アンプ部4は、少なくとも再生信号の周波数特性を最適化するイコライザと、再生信号からバイトクロックを抽出すると共に速度サーボ信号を生成するPLL(位相ロックループ)回路と、このPLL回路からのバイトクロックと再生信号の時間軸との比較からジッタ成分を取り出すジッタ生成器とを備えている。このアンプ部4にて生成されたジッタ値は、システムコントローラ9に送られ、トラッキング及びフォーカシングサーボ信号及び速度サーボ信号はサーボ部8に、再生信号は信号処理部5に送られる。
【0052】
サーボ部8は、アンプ部4からの速度サーボ信号と、光学ヘッド3のフォーカシング及びトラッキングサーボ信号を受け取ると共に、スピンドルモータ2からの回転サーボ信号を受け取り、これら各サーボ信号に基づいて、それぞれ対応する部位のサーボ制御を行う。具体的にいうと、サーボ部8は、アンプ部4のPLL回路がディスク回転速度に応じて生成した速度サーボ信号と、スピンドルモータ2からの回転サーボ信号とに基づいて、当該スピンドルモータ2を所定の回転速度で回転させるように、すなわち光ディスクを所定の一定線速度にて回転させるような、回転速度サーボ制御信号を生成する。
【0053】
なお、詳細については後述するが、本実施の形態では、内部における圧縮/伸長時のデータ最大転送レートよりも速い記録速度(記録データ転送レート)/再生速度(再生データ転送レート)で光ディスク1の記録/再生を行うようにしており、したがって、サーボ部8は、光ディスク1を当該記録速度/再生速度に合うような一定線速度にて回転させるための回転速度サーボ制御信号を生成する。
【0054】
また、サーボ部8は、フォーカシング及びトラッキングサーボ信号に基づいて、光学ヘッド3が光ディスク1上に正確にフォーカシング及びトラッキングするための光学ヘッドサーボ制御信号を生成する。これら回転速度サーボ制御信号と光学ヘッドサーボ制御信号は、ドライバ7に送られる。なお、これ以降、光ディスク1の記録速度(記録データ転送レート)を記録レートと呼び、光ディスク1の再生速度(再生データ転送レート)を再生レートと呼ぶことにする。
【0055】
ドライバ7は、サーボ部8からの各サーボ制御信号に基づいて動作するものであり、サーボ部8からの回転速度サーボ制御信号に応じてスピンドルモータ2を回転駆動すると共に、光学ヘッドサーボ制御信号に応じて光学ヘッド3の2軸アクチュエータを駆動する。本実施の形態においては、当該ドライバ7が回転速度サーボ制御信号に応じてスピンドルモータ2を駆動することにより、光ディスク1を所定の線速度にて回転させ、また、当該ドライバ7が光学ヘッドサーボ制御信号に応じて光学ヘッド3の2軸アクチュエータを駆動することにより、光ディスク上でのレーザスポットのフォーカシング及びトラッキングが行われる。
【0056】
光ディスク1の再生時の信号処理部5は、アンプ部4より供給された再生信号をA/D(アナログ/ディジタル)変換し、このA/D変換により得られたディジタル信号から同期検出を行うと共に、当該ディジタル信号に施されているいわゆるEFM+信号(8−16変調信号)からNRZ(Non Return to Zero)データへのデコードを行い、さらにエラー訂正処理を行って、光ディスク1上のセクターのアドレスデータと再生データとを得る。信号処理部5にて得られたアドレスデータと同期信号はシステムコントローラ9に送られる。なお、当該信号処理部5にて行われるエラー訂正処理等についての詳細は後述する。
【0057】
ここで、当該再生データが例えばMPEGの可変転送レートで圧縮符号化されたデータである場合、本実施の形態の光ディスク装置では、当該データを例えば64MバイトのD−RAM(トラックバッファメモリ14)に一時的に記憶させ、このトラックバッファメモリ14の書き込み/読み出しを制御することで、その再生データの可変転送レートの時間変動分を吸収するようにしている。なお、本実施の形態にて使用するトラックバッファメモリとは、圧縮したデータを一時記憶するバッファメモリのことを示しており、例えばDVDにおいて一般的に備えられている可変転送レートを吸収するためのバッファメモリや、MPEGのエンコードやデコード時に用いるバッファメモリを含む。このトラックバッファメモリ14の記憶容量及び記憶領域の管理、書き込み/読み出し制御は、信号処理部5を介して例えばシステムコントローラ9が行う。
【0058】
光ディスク1の再生時のAV符号化復号化部6は、トラックバッファメモリ14から供給された再生データが、例えばMPEG2にて圧縮符号化され且つオーディオデータとビデオデータが多重化されたデータであるとき、この多重化された圧縮オーディオデータと圧縮ビデオデータを分離すると共に、それぞれをMPEG2にて伸長復号化し、さらにD/A(ディジタル/アナログ)変換して、オーディオ信号及びビデオ信号として出力端子11から出力する。この出力端子11から出力されたビデオ信号は、図示しないNTSC(National Television System Committee)エンコーダ等にて処理されてモニタ装置に表示され、オーディオ信号は、図示しないスピーカ等に送られて放音される。なお、この再生時におけるAV符号化復号化部6での伸長復号化の速度(伸長復号化時のデータ転送レート、以下、伸長レートと呼ぶことにする)は、記録時に設定された後述する記録モードに応じた伸長レートとなされる。言い換えると、AV符号化復号化部6は、複数の伸長レートに応じた伸長復号化処理が可能となされており、記録時に設定された記録モードに応じて当該伸長レートを決定し、そのレートで伸長復号化を行う。この記録モードの情報は、コントロールデータとして記録データと共に光ディスク1に記録されており、当該コントロールデータが光ディスク1の再生時に読み出されてシステムコントローラ9に送られ、システムコントローラ9がこのコントロールデータに基づいてAV符号化復号化部6の伸長レートを設定する。なお、D/A変換は、当該AV符号化復号化部6の外部にて行うことも可能である。
【0059】
一方で、例えば光ディスク1への信号記録を行う場合には、キー入力部10から記録開始の指令がなされ、システムコントローラ9は当該記録開始指令に応じて、アンプ部4、サーボ部8及びドライバ7を制御する。すなわち、光ディスク1の信号記録を行う場合には、先ず最初に、光ディスク1を回転させると共にレーザースポットを光ディスク1上に照射させ、当該光ディスク1上の信号トラックに予めプリピットとして形成されているアドレス信号を読み取り、そのアドレス情報から記録するべき目的セクター(トラック)を見つけ、その目的セクター(トラック)上にレーザスポットが配置するように光学ヘッド3を移動させる。なお、当該光ディスク1上に予め記録されているアドレス信号の詳細については後述する。
【0060】
また、出力端子11からは、記録すべきオーディオ及びビデオ信号が入力され、これら信号がAV符号化復号化部6に送られる。
当該光ディスクの記録時において、AV符号化復号化部6は、オーディオ信号及びビデオ信号をA/D変換し、それぞれオーディオデータ及びビデオデータを、後述する記録モードに応じた速度にてMPEG2の圧縮符号化を行い、さらにそれらを多重化して信号処理部5に送る。以下、このAV符号化復号化部6における圧縮符号化の速度(圧縮符号化時のデータ転送レート)を圧縮レートと呼ぶことにする。すなわち、AV符号化復号化部6は、記録モードに応じた複数の圧縮レートで圧縮符号化を行い得るものである。
【0061】
なお、メモリである64MビットのD−RAM15は、AV符号化復号化部6における圧縮伸長の際にデータを一時的に記憶するためのメモリである。また、A/D変換は、当該AV符号化復号化部6の外部にて行うことも可能である。
【0062】
また、本実施の形態の装置は、映像や音声情報の他に静止画情報やコンピュータ上のプログラムファイル等のデータを記録再生することも可能である。この場合、インターフェイス部13から静止画情報やプログラムファイル等のデータが供給され、これらデータがシステムコントローラ9を介して信号処理部5に送られる。
【0063】
当該光ディスクの記録時の信号処理部5では、AV符号化復号化部6からの圧縮データやシステムコントローラ9を介したプログラムファイル等のデータに対して、エラー訂正符号を付加し、NRZとEFM+のエンコードを行い、さらにシステムコントローラ9から供給される同期信号を付加して記録データを生成する。
【0064】
ここで、当該記録データは、トラックバッファメモリ7に一時的に記憶された後、光ディスク1への記録レートに応じた読出レートで当該トラックバッファメモリ7から読み出されるようになっている。なお、この記録時におけるトラックバッファメモリ7の記憶容量及び記憶領域の管理、書き込み/読み出し制御の詳細については後述する。このトラックバッファメモリ7から読み出された記録データは、信号処理部5にて所定の変調処理が行われ、記録信号としてアンプ部3に送られ、光学ヘッド3にて光ディスク1上の目的セクター(トラック)に記録される。
【0065】
また、このときのシステムコントローラ9は、アンプ部4からのジッタ値をA/D(アナログ/ディジタル)変換して測定し、この測定ジッタ値やアシンメトリ値に従って、記録時のアンプ部4における波形補正量を変更する。すなわち、光ディスク1に信号を記録する場合、アンプ部4では、信号処理部5からの信号を波形補正し、この波形補正した信号を光学ヘッド4のレーザ駆動回路へ送る。
【0066】
次に、本発明実施の形態に係る光ディスク1上のデータ領域のアドレスについて以下に説明する。
【0067】
本実施の形態の光ディスク1は、DVDビデオやDVDオーディオ、DVD−ROM等と互換性を有し、DVDの規格に準拠したDVD−RWのディスクである。このDVD−RWに限らず、追記型や書き換え可能な光ディスクには、通常、記録時におけるアドレス制御を可能とするために、セクターのアドレスが予めディスク上に記録或いは形成されている。但し、従来より存在している光ディスクでは、アドレスデータに基づいて変調された周波数に応じてグルーブをウォブリングさせることによるアドレス記録がなされているが、本実施の形態のDVD−RWの場合は、より高速且つ高密度の記録を可能にするために、当該グルーブのウォブリング周波数信号と共に、光ディスク上のランド部に所定のピットを形成する、いわゆるLPP(ランドプリピット)アドレス方式をも採用している。
【0068】
ここで、光ディスク1に対して実際にデータ記録を行う場合、その光ディスク1上に予め記録されていて記録のタイミング信号でもあるLPPアドレスによるセクターアドレス(以下、単にLPPアドレスとする)と、実際に記録がなされる記録データに含まれるセクターアドレス(以下、データアドレスとする)とを一致させるのが一般的である。なお、このようにLPPアドレスとデータアドレスが一致するデータ記録の一例としては、例えば通常のDVDから再生したデータをそっくりDVD−RWに記録するような場合を挙げることができる。この場合、当該DVD−RWのディスク上には連続してデータの記録がなされることになり、したがってLPPアドレスとデータアドレスとの関係を一致した状態にすることができる。
【0069】
次に、本発明実施の形態にて扱うコピーガード領域の記録の動作について以下に説明する。
本実施の形態においては、データ領域の連続する16データセクター(32kByte)で1ECCブロックを構成しており、このECCブロックが記録や再生時の最小の基本単位となっている。また、各データセクターはLPPで構成されたアドレスと記録のためのシンクタイミング信号と同期して記録された26個のシンクを有するシンクフレームからなっている。さらに、DVD−RWにおいては、セクターのアドレスが所定の間隔で形成されている。
【0070】
図9(A)〜(C)に示すように、コピーガード領域のプリピット領域PRは、ECCブロックの4セクター分の領域に予め配置されている。
このプリピット領域PRを記録する際には、システムコントローラ9はシスコンROMの内部に記憶している4セクター分のプリピットデータと、それ以外の12セクター分のこのECCブロックに記録すべきデータとを、前記したトラックバッファメモリ14を用い、ECCブロックの訂正付加データ(PI,PO)を生成しておき、生成したデータの内最初の部分からプリピット開始位置までのデータを、LPPのシンク信号(図9(B)に図示のタイミング信号(シンク))のタイミングを基準としてデータを記録し、プリピット領域PRの開始タイミングでは一旦記録を中止し、再生状態にし、次にプリピット領域PRが終了する時点のLPPのシンク信号タイミングで、再度ECCブロックのプリピットの終了位置での記録信号から記録を行う。そして、所定のECCブロックの記録を終了する。
【0071】
この方法により、1つのECCブロックの中に、2つのリンキング(つなぎ目)を持つことになる。再生時にこのつなぎ目での振幅変動、記録信号の位相ずれ等により、例えば2シンクフレーム*2カ所程度のデータ領域が破壊されることがあるが、前記のように、訂正能力の範囲なので、再生時にエラーが発生することは無く、前記プリピットで構成されたコピーガードデータは安定に、再生する事が出来る。
【0072】
再生装置では、このプリピットで記録されたキーデータにより、違法にコピーされたデータについては、キーデータが異なるために、再生が出来ないし、一方、ビデオカメラ等で撮影した個人のデータに関しては、このキー情報にてDVDビデオ等で再生が可能となる。
なお、ディスク構造、製造方法、記録再生の手順の内容ついては一実施例に過ぎずこの範囲に限定されるものではない。
また、上述した本発明の実施例において、DVDビデオを用いて説明したが、DVDオーディオでも同様であり、またDVD以外の高密度記録可能な媒体についても本発明を適用できることは言うまでもない。
【0073】
【発明の効果】
上記したように本発明によれば、記録領域とプリピット領域の深さの違いによってそれぞれの領域の再生原理の違いにより、信号の再生品質の差を無くして、安定に再生することができると共に、プリピット領域は誤り訂正ブロック単位とは異なる境界を記録領域との間に有して構成されているので、誤り訂正ブロックとの境界が異なることにより違法に行う記録が複雑になり、著作権保護を確実に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報記録媒体の一実施例を説明するための拡大断面図である。
【図2】本発明の情報記録媒体に記録するデータをECCブロック化することを説明するための図である。
【図3】ECCブロック化したデータをセクター単位で本発明の情報記録媒体の所定の領域に記録することを説明するための図である。
【図4】本発明の情報記録媒体の一実施例であるDVD−RWにおける1セクターの物理フォーマットを示す図である。
【図5】本発明の情報記録媒体原盤製造方法に用いられるガラス原盤の積層状態を説明するための図である。
【図6】ガラス原盤上に積層されたレジスト層の光量対感度特性図である。
【図7】本発明の情報記録媒体原盤製造方法の工程を説明するための図である。
【図8】本発明の情報記録媒体記録再生装置の一実施例を説明するためのブロック図である。
【図9】本発明の情報記録媒体の所定の領域に記録するデータとECCブロックとの関係を説明するための図である。
【符号の説明】
1,D ディスク,光ディスク(情報記録媒体)
1A ガラス基板
1B 第二レジスト層(第1の光感光性膜)
1C 中間層
1D 第一レジスト層(第2の光感光性膜)
3 光学ヘッド(記録手段)
5 信号処理部(情報生成手段)
6 AV符号化復号化部(再生手段)
9 システムコントローラ(管理手段)
14 トラックバッファメモリ(記憶手段)
d1,d2 深さ(第1,第2の深さ)
G グルーブ領域
pr 記録位置
PR プリピット領域,第2の記録領域
R 記録領域,第1の記録領域
Claims (5)
- 16セクターからなる誤り訂正ブロックを記録再生の単位として情報を記録再生する情報記録媒体において、前記情報を誤り訂正ブロック単位で記録するように構成され、かつアドレス情報を有する第1の深さの記録再生可能な記録領域と、前記情報を記録する前記記録領域に挟まれて、再生可能なプリピットを形成した第2の深さの2セクター以上のプリピット領域とを備え、前記プリピット領域は、前記誤り訂正ブロック単位とは異なる境界を前記記録領域との間に有して構成されたことを特徴とする情報記録媒体。
- 16セクターからなる誤り訂正ブロックを記録再生の単位として情報を記録再生する情報記録媒体において、前記情報を誤り訂正ブロック単位で記録するように構成され、かつアドレス情報を有する第1の深さの記録再生可能な記録領域と、前記情報を記録する前記記録領域に挟まれて、再生可能なプリピットを形成した第2の深さの2セクター以上のプリピット領域とを備え、前記プリピット領域は、前記誤り訂正ブロック単位とは異なる境界を前記記録領域との間に有して構成された情報記録媒体に対して、
再生用ヘッドをヘッド移動手段により前記情報記録媒体上に位置決めし、前記ヘッドを用いて、記録された情報を前記誤り訂正ブロック単位で再生する情報記録媒体再生装置。 - 16セクターからなる誤り訂正ブロックを記録再生の単位として情報を記録再生する情報記録媒体において、前記情報を誤り訂正ブロック単位で記録するように構成され、かつアドレス情報を有する第1の深さの記録再生可能な記録領域と、前記情報を記録する前記記録領域に挟まれて、再生可能なプリピットを形成した第2の深さの2セクター以上のプリピット領域とを備え、前記プリピット領域は、前記誤り訂正ブロック単位とは異なる境界を前記記録領域との間に有して構成された情報記録媒体に対して、
再生用ヘッドを前記情報記録媒体上に位置決めし、前記ヘッドを用いて、記録された情報を前記誤り訂正ブロック単位で再生する情報記録媒体再生方法。 - 16セクターからなる誤り訂正ブロックを記録再生の単位として情報を記録再生する情報記録媒体において、前記情報を誤り訂正ブロック単位で記録するように構成され、かつアドレス情報を有する第1の深さの記録再生可能な記録領域と、前記情報を記録する前記記録領域に挟まれて、再生可能なプリピットを形成した第2の深さの2セクター以上のプリピット領域とを備え、前記プリピット領域は、前記誤り訂正ブロック単位とは異なる境界を前記記録領域との間に有して構成された情報記録媒体に対して、
記録再生用ヘッドをヘッド移動手段により前記情報記録媒体上に位置決めし、前記ヘッドを用いて、記録すべき情報を生成すると共に、生成された情報を前記誤り訂正ブロック単位で記録する情報記録媒体記録装置。 - 16セクターからなる誤り訂正ブロックを記録再生の単位として情報を記録再生する情報記録媒体において、前記情報を誤り訂正ブロック単位で記録するように構成され、かつアドレス情報を有する第1の深さの記録再生可能な記録領域と、前記情報を記録する前記記録領域に挟まれて、再生可能なプリピットを形成した第2の深さの2セクター以上のプリピット領域とを備え、前記プリピット領域は、前記誤り訂正ブロック単位とは異なる境界を前記記録領域との間に有して構成された情報記録媒体に対して、
記録再生用ヘッドを前記情報記録媒体上に位置決めし、前記ヘッドを用いて、記録すべき情報を生成すると共に、生成された情報を前記誤り訂正ブロック単位で記録する情報記録媒体記録方法。
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