JP3389993B2 - 情報記録媒体、情報記録媒体再生方法及び情報記録媒体記録方法 - Google Patents

情報記録媒体、情報記録媒体再生方法及び情報記録媒体記録方法

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JP3389993B2
JP3389993B2 JP2002021608A JP2002021608A JP3389993B2 JP 3389993 B2 JP3389993 B2 JP 3389993B2 JP 2002021608 A JP2002021608 A JP 2002021608A JP 2002021608 A JP2002021608 A JP 2002021608A JP 3389993 B2 JP3389993 B2 JP 3389993B2
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  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Television Signal Processing For Recording (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、DVDビデオ及び
DVDビデオと記録再生互換性がないRTR(リアルタ
イムレコーディング)規格等に基づいて記録された高密
度光ディスク、及び、物理規格としてDVDビデオと記
録再生互換性をもつDVD−RW(DVD−RW Re-r
ewritable)規格の高密度光ディスクに、著作権情報に
対応して、画像音声等のコンテンツをそれぞれ記録再生
可能とする情報記録媒体情報記録媒体再生方法及び情
報記録媒体記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、DVDビデオと互換性をもって
複数回記録可能なDVD−RW等の高密度記録型ディス
クにおいては、著作権にて保護されているコンテンツと
そうでないコンテンツとが識別されて、みだりにコンテ
ンツの違法コピー(記録及びその再生)が行われないよ
うにしなければならない。DVDビデオは、再生専用の
ディスクであり、コンテンツのコピー禁止の著作権情報
がCSS(コンテンツスクランブルシステム)にて、デ
ィスクの所定の領域(CSSキー等の著作権保護に関す
る情報領域)に記録されている(CSSキーの記録)。
そして、このCSSキーをDVDビデオ再生装置が読み
出し、このCSSキーを用いてそのコンテンツを再生す
るという、違法コピー防止のためのシステムを採用して
いる。
【0003】一方、高密度型ディスク記録装置でDVD
ビデオのコンテンツをCSSキーと共に記録した高密度
型ディスクを、DVDビデオ再生装置で再生した場合に
は、CSSキーが読み出せてしまうので、コピー禁止の
DVDビデオのコンテンツは再生できてしまう。この結
果、コピー禁止のDVDビデオの著作権は保護できない
という事態が発生する。
【0004】ところで、前記した複数回記録可能な高密
度型ディスクではないが、DVD−Rのように1回のみ
記録可能なディスクにおいては、普通の状態ではDVD
ビデオのCSSキーが記録されてしまうディスクの所定
の領域(CSS領域)に、出荷時にCSSキー以外の特
別なコードを記録して、後からCSSキーがオーバーラ
イトできないように加工しておく。これによって、高密
度型ディスク記録装置でDVDビデオのコンテンツをC
SSキーと共に記録していないDVD−Rを、DVDビ
デオ再生装置で再生した場合には、コンテンツに対応し
たCSSキーが読み出せないのでDVDビデオのコンテ
ンツは再生できない。この結果、コピー禁止のDVDビ
デオの著作権保護を図ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、DV
D−Rは1回のみしか記録出来ないので、CSSキーを
所定の値(CSSキーとして認められている以外の値、
例えば、全て「0」でデータを埋めた、オールゼロ
「0」など)として記録しておけば、コピー禁止のDV
Dビデオのコンテンツの著作権保護を図ることが可能で
ある。一方、前記した複数回記録可能な高密度型ディス
クにおいては、DVD−RWのように、そのCSS領域
に特殊なデータ(CSSキーとして認められている以外
の値、例えば、全て「0」でデータを埋めた、オールゼ
ロ「0」など)を記録しておいても、その上からコンテ
ンツに対応した正規のCSSキー(コピー許可のCSS
キー)をオーバーライトすれば、コピー禁止のDVDビ
デオのコンテンツは容易にコピーして再生できてしま
う。この結果、複数回記録可能な高密度型ディスクにお
いては、コピー禁止のDVDビデオのコンテンツの著作
権保護は出来ないという事態が発生する。また、複数回
記録可能な高密度型ディスクにおいては、コピーが禁止
されていないDVDビデオあるいは自己記録したビデオ
のコンテンツは再生可能で、必要に応じてコピー可能で
あることが要求されていた。さらに、DVDビデオ規格
とは互換性がないRTR規格に基づいたコンテンツを記
録した光ディスクを用いた場合にも、著作権情報の内容
に対応してコンテンツのコピー(記録及び再生)が行え
るようにしなければならない。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は、次の構成を有する情報記録媒体
報記録媒体再生方法及び情報記録媒体記録方法を提供す
る。 (1) 第1のリードイン情報領域と第2のリードイン
情報領域とをリードイン領域内に形成し、かつデータを
記録するデータ領域を第1の深さで形成した記録再生可
能な情報記録媒体であって、前記第1のリードイン情報
領域は、前記誤り訂正ブロック単位で記録され、前記デ
ータ領域に関するリードイン情報が記録される領域であ
り、前記第2のリードイン情報領域は、前記誤り訂正ブ
ロック単位の誤り訂正能力が情報量としてnバイトとす
ると、少なくとも前記誤り訂正ブロック単位のnバイト
より大きい情報量を有する情報として前記第1の深さよ
りも深い第2の深さプリピット領域を含んで形成さ
れ、前記データ領域に関するリードイン情報が記録され
る領域であることを特徴とする情報記録媒体。
【0007】 (2) 第1のリードイン情報領域と第2のリードイン
情報領域とをリードイン領域内に形成し、かつデータを
記録するデータ領域を第1の深さで形成した記録再生可
能な情報記録媒体、前記第1のリードイン情報領域
前記誤り訂正ブロック単位で記録され、前記データ
領域に関するリードイン情報が記録される領域であり、
前記第2のリードイン情報領域は、前記誤り訂正ブロッ
ク単位の誤り訂正能力が情報量としてnバイトとする
と、少なくとも前記誤り訂正ブロック単位のnバイトよ
り大きい情報量を有する情報として前記第1の深さより
も深い第2の深さプリピット領域を含んで形成され、
前記データ領域に関するリードイン情報が記録されてい
る領域である構成を有しており 前記情報記録媒体か
ら、前記誤り訂正ブロック単位で前記データを再生する
情報記録媒体再生方法において、前記第1のリードイン
情報領域又は前記第2のリードイン情報領域の情報に従
って、前記データ領域の前記データを再生するステップ
を有することを特徴とする情報記録媒体再生方法。(3) 第1のリードイン情報領域と第2のリードイン情
報領域とをリードイン領域内に形成し、かつデータを記
録するデータ領域を第1の深さで形成した記録再生可能
な情報記録媒体は、前記第1のリードイン情報領域が、
前記誤り訂正ブロック単位で記録され、前記データ領域
に関するリードイン情報が記録される領域であり、前記
第2のリードイン情報領域は、前記誤り訂正ブロック単
位の誤り訂正能力が情報量としてnバイトとすると、少
なくとも前記誤り訂正ブロック単位のnバイトより大き
い情報量を有する情報として前記第1の深さよりも深い
第2の深さのプリピット領域を含んで形成され、前記デ
ータ領域に関するリードイン情報が記録される領域であ
る構成を有しており 前記情報記録媒体に、前記誤り訂
正ブロック単位で前記データを記録する情報記録媒体記
録方法において、 記録すべきデータを誤り訂正ブロック
情報として生成するステップと、 記録再生可能な領域の
アドレスに従って、前記プリピット領域を含む前記誤り
訂正ブロックの前記プリピット領域以外の前記記録再生
可能な領域に、前記誤り訂正ブロック情報を記録するス
テップとを有することを特徴とする情報記録媒体記録方
法。
【0008】
【発明の実施の態様】以下、本発明の情報記録媒体
報記録媒体再生方法及び情報記録媒体記録方法につい
て、図面を参照して詳細に説明する。
【0009】図1は本発明の情報記録媒体の一実施例を
説明するための拡大断面図、図2は本発明の情報記録媒
体に記録するデータをECCブロック化することを説明
するための図、図3はECCブロック化したデータをセ
クター単位で本発明の情報記録媒体の所定の領域に記録
することを説明するための図、図4は本発明の情報記録
媒体の一実施例であるDVD−RWにおける1セクター
の物理フォーマットを示す図、図5は本発明の情報記録
媒体を作製する原盤製造方法に用いられるガラス原盤の
積層状態を説明するための図、図6はガラス原盤上に積
層されたレジスト層の光量対感度特性図、図7は本発明
の情報記録媒体を作製する原盤製造方法の工程を説明す
るための図、図8は情報記録媒体記録再生装置を説明す
るためのブロック図、図9は本発明の情報記録媒体の所
定の領域に記録するデータとECCブロックとの関係を
説明するための図、図10はの情報記録媒体のリードイ
ン領域とデータ領域とを説明するための図、図11,図
12はそれぞれ本発明の情報記録媒体を記録再生するた
めの記録、および再生方法を説明するための主要なフロ
ーチャートである。
【0010】以下の説明においては、本発明の情報記録
媒体の実施形態として、DVD−RWを用い、このDV
D−RWに対して情報を記録することを主に説明する
が、他の記録可能なCD−RW、DVD+RW等や次世
代DVD等の高密度型光ディスクについても本発明を適
用できることは言うまでもない。
【0011】まず、本発明の実施の形態を説明する前
に、著作権保護に関連する情報である例えばCSSキー
を含むリードイン情報をディスク上のリードイン領域に
記録し、これを安定に読み出せるようにする点について
説明する。この点は、次の〜を全て満たすことによ
って得られるものである。即ち、CSSキーを含むリ
ードイン情報をリードイン領域LI内の第1のリードイ
ン情報領域LI1(CSSキーは無くても良い)にコン
テンツ記録時に書き込む、及び第2のリードイン情報領
域LI2に予め記録する。第1のリードイン情報領域L
I1にはCSSキーがある場合は再記録可能なように記
録され、また、第2のリードイン情報領域LI2には所
定値のCSSキー等の著作権保護に関連する情報が再記
録不可能なように記録される(例えばCSSキー等の著
作権保護に関連する情報をプリピットで形成する)。
記録又は再生時に、第1の記録モードで第1のリードイ
ン情報領域LI1にCSSキーがある場合はこれを含む
リードイン情報を記録し、第1の再生モードで第1のリ
ードイン情報領域LI1に記録されているCSSキーが
ある場合はこれを含むリードイン情報を再生する。ま
た、第2の記録モードで第2のリードイン情報領域LI
2に記録可能な領域がある場合にはCSSキー等の著作
権保護に関連する情報を除くリードイン情報を記録し、
第2の再生モードで第2のリードイン情報領域LI1に
記録されているCSSキー等の著作権保護に関連する情
報を含むリードイン情報を再生する。第2のリードイ
ン情報領域LI2に再記録不可能なように記録されるC
SSキー等の著作権保護に関連する情報は、このCSS
キー等の著作権保護に関連する情報を誤り訂正により改
ざん出来ないように所定量以上のピット列等で構成され
る。
【0012】前記した〜を全て満たすことによっ
て、再生互換機にてCSSキー等の著作権保護に関連す
る情報を維持し、著作権によってコピー禁止のコンテン
ツはデータ領域DAに記録したとしてもこれを再生出来
ないようにし、一方、著作権により許諾あるいは著作権
フリーのためにコピー可能なコンテンツはデータ領域D
Aに記録してもこれを再生出来るようにし、市場の拡大
と、著作権の保護を可能とするものである。
【0013】前記したことを換言して具体的に説明する
ならば、次の(1)〜(4)の問題を全て良好に解決し
たものが本発明であると言える。 (1) DVDビデオは再生専用ディスクであり、図1
0の第2のリードイン領域に相当する位置の一部分に記
録されているCSSキー及び記録済のコンテンツは全て
ピットから構成されており、そのピット深さは、波長が
650nmのレーザーに対して、λ/4程度である。一
方、DVD−RWは相変化記録再生用ディスクであり、
記録済又は記録すべきコンテンツはグルーブ領域に記録
されており、この記録再生特性を最良にするために、ラ
ンド領域に対して、グルーブ領域の深さはλ/16程度
(λ/10〜λ/18の範囲)となっている。このた
め、DVDビデオにおけるCSSキーをDVD−RWに
記録する場合に、このCSSキー等の著作権保護に関連
する情報をDVD−RWの深さλ/16程度のプリピッ
トで構成せずに、λ/4からλ/8程度の深いプリピッ
トで構成した。これによって、DVDビデオプレーヤで
は、DVD−RWにおける、λ/4からλ/8程度の深
いプリピットのCSSキー等の著作権保護に関連する情
報を良好に再生できる。
【0014】(2) また、DVDビデオプレーヤで、
DVD−RWにおける、図10に示す第2のリードイン
領域の一部分に記録されているλ/4からλ/8程度の
深いプリピットのCSSキー等の著作権保護に関連する
情報領域を良好に再生できたとしても、このCSSキー
等の著作権保護に関連する情報が、CSSキー等の著作
権保護に関連する情報記録領域(プリピット領域PR)
を含むECCブロックの訂正能力の範囲内の少ないデー
タ量であるとすると、再生時に誤り訂正されてしまいC
SSキーが読み出せてしまう。そこで、本発明はプリピ
ットで構成するCSSキー等の著作権保護に関連する情
報のデータ量を誤り訂正能力の範囲を上回る所定以上の
データ量とし、このCSSキー等の著作権保護に関連す
る情報が読み出せない場合は、コンテンツを再生できな
いようにすることで、コンテンツの違法コピーの防止を
行う。
【0015】(3) 次に、この図10の第2のリード
イン領域のプリピット領域PR以外に記録可能な領域が
ある場合は記録時に、このプリピット領域PRに記録さ
れているCSSキー等の著作権保護に関連する情報を記
録再生装置側のROM等のメモリに保持する、又は、外
部からの入力信号として入手し、このプリピットされた
CSSキー等の著作権保護に関連する情報とコンテンツ
とでECCブロックのデータを構成し、このデータをプ
リピット領域PR以外のリードイン情報領域に記録する
事により、再生時このECCブロックをCSSキー等の
著作権保護に関連する情報を含むデータとして再生可能
とする。
【0016】(4) 以上の方法にて著作権保護を必要
としないコンテンツの再生互換については対応可能とな
る。次に、DVDビデオと再生互換のない、例えばDV
Dフォーラムにて審議中のRTR規格(リアルタイムレ
コーディング)において、例えば著作権保護を必要とし
ないコンテンツを記録することがある。そのために、本
発明は上記の(1)〜(3)の項目をDVDビデオのリ
ードイン情報領域と物理的に同じ位置の後述する第2の
リードイン情報領域LI2に、CSSキー等の著作権保
護に関連する情報等のリードイン情報をプリピットで形
成するように構成し、また、RTR規格に準拠したリー
ドイン情報を後述する第1のリードイン情報領域LI1
にリードイン情報を記録するように構成する事により、
両規格を満足出来る構成としている。
【0017】さて、本発明の実施形態を次の順序で説明
する。 A.「記録フォーマットの形態」 B.「ディスクの実施の形態」 C.「情報記録装置の形態」
【0018】A.「記録フォーマットの形態」 まず、「記録フォーマットの形態」について説明する。
始めに、DVD−RWに記録情報を記録する際の一般的
な物理フォーマット及び当該記録情報(リードイン情
報)における誤り訂正処理について、図2〜図4を用い
て説明する。
【0019】先ず、本実施の形態のDVD−RWにおけ
る誤り訂正処理及び当該誤り訂正処理における誤り訂正
単位としてのECCブロックについて、図2を用いて説
明する。
【0020】一般に、DVD−RWに記録される記録情
報は、図2(A)に示すデータセクター20を複数個含
む物理構造を成して構成されている。そして、一のデー
タセクター20中には、その先頭から、データセクター
20の開始位置を示すID情報21と、当該ID情報2
1の誤りを訂正するためのID情報誤り訂正コード(I
ED)22と、予備データ(例えばCPM)23と、記
録すべき主たるデータを格納するデータ領域24と、デ
ータ領域24におけるエラーを検出するためのエラー検
出コード(EDC)25とにより構成され、このデータ
セクター20が複数連続することにより記録すべき記録
情報が構成されている。
【0021】次に、このデータセクター20を用いてE
CCブロックを構成する際の処理を、図2(B)を用い
て説明する。データセクター20を用いてECCブロッ
クを構成する際には、図2(B)に示すように、始め
に、一のデータセクター20を横に172バイト毎に分
割し、分割した夫々のデータ(これを、以下、データブ
ロック33という。)を垂直方向に並べる。このとき、
垂直方向には12行のデータブロック33が並ぶことと
なる。
【0022】そして、垂直方向に並べた横の夫々のデー
タブロック33に対して10バイトのECC内符号(P
I(Parity In )符号)31を当該データブロック33
の最後に付加して一の訂正ブロック34を構成する。こ
の段階では、ECC内符号31が付加された訂正ブロッ
ク34が垂直方向に12行並んでいることとなる。その
後、この処理を16のデータセクター20分だけ繰返
す。これにより、192行の訂正ブロック34が得られ
る。
【0023】次に、上記の192行の訂正ブロック34
が垂直方向に並べられた状態で、今度は、当該192行
の訂正ブロック34を1バイト毎に最初から垂直方向に
分割し、分割した夫々のデータに対して16個のECC
外符号(PO(Parity Out)符号)32を付加する。な
お、当該ECC外符号32は、上記訂正ブロック34の
うち、ECC内符号31の部分に対しても付加される。
【0024】以上の処理により、16のデータセクター
20を含む一のECCブロック30が図2(B)に示す
ように形成される。このとき、一のECCブロック30
内に含まれる情報の総量は、 (172+10)バイト×(192+16)行=378
56バイト であり、この内、実際のデータ領域24内に記録される
データは、 2048バイト×16=32768バイト となる。
【0025】また、図2(B)に示すECCブロック3
0においては、1バイトのデータを「D#.*」で示し
ている。例えば、「D1.0」は第1行第0列に配置さ
れている1バイトのデータを示しており、「D190.
170」は第190行第170列に配置されている1バ
イトのデータを示している。従って、ECC内符号31
は第172列乃至第181列に配置され、ECC外符号
32は第192行乃至第207行に配置されることとな
る。
【0026】更に、一の訂正ブロック34はDVD−R
W上には連続して記録される。ここで、図2(B)に示
すように、ECCブロック30をECC内符号31とE
CC外符号32の双方を含むように構成するのは、図2
(B)における横(水平)方向に並んでいるデータの訂
正をECC内符号31で行い、図2(B)における縦
(垂直)方向に並んでいるデータの訂正をECC外符号
32で行うためである。すなわち、図2(B)で示すE
CCブロック30内においては、横(水平)方向と縦
(垂直)方向の二重に誤り訂正することが可能となり、
従来のCD(Compact Disk)等に用いられている誤り訂
正処理に比してより強力に誤り訂正ができるように構成
されている。
【0027】この点についてより具体的には、例えば、
一の訂正ブロック34(上述のように、一行分のECC
内符号31を含んで計182バイトのデータを含み、連
続してDVD−RW上に記録される。)が5バイトまで
であれば、キズ等により破壊されたとしても訂正可能で
あるが、6バイト以上で1列全てがDVD−RWのキズ
等により破壊されたすると、ECC内符号31では訂正
できなくなる。しかし、1列全てがキズ等により破壊さ
れたするととしても、それを垂直方向から見ると、1列
のECC外符号32に対して1バイトのデータ破壊でし
かない。従って、夫々の列のECC外符号32を用いて
誤り訂正を行えば、たとえ一の訂正ブロック34の全て
が破壊されていても、正しく誤り訂正を行って正確に再
生することができるのである。ただし、後天的な傷の発
生等を考慮すれば、横列(水平)の傷は大きくなると、
次の垂直方向の横列(水平)のエラーにもつながるので
最小限に留めることはいうまでもない。ちなみに、この
縦方向のエラーについては縦8列(イレージャー訂正で
16列)あっても訂正可能である。
【0028】次に、図2(B)で示すECCブロック3
0に構成されたデータセクター20が、具体的にDVD
−RWにどのように記録されるかについて、図3を用い
て説明する。なお、図3において、「D#.*」で示さ
れるデータは、図2(B)内に記述されているデータに
対応している。
【0029】ECCブロック30をDVD−RWに記録
する際には、始めに、図3(A)に示すように、ECC
ブロック30が訂正ブロック34毎に水平方向に一列に
並べられてインターリーブされることにより、16のレ
コーディングセクター40に分割される。このとき、一
のレコーディングセクター40は、2366バイト(3
7856バイト÷16)の情報を含むこととなり、この
中には、データセクター20とECC内符号31又はE
CC外符号32が混在している。但し、各レコーディン
グセクター40の先頭には、データセクター20におけ
るID情報21(図2(A)参照)が配置される。
【0030】そして、一のレコーディングセクター40
は、図3(B),(C)に示すように、91バイト毎の
データ41に分割され、夫々にシンクHが付加される。
その後、この状態のレコーディングセクター40を8−
16変調することにより、夫々のデータ41毎に一のシ
ンクフレーム42が形成される。このとき、一のシンク
フレーム42は、図3(D)に示すように、シンクH’
とデータ43とにより構成されている。また、一のシン
クフレーム42内の情報量は、 91バイト×8×(16/8)=1456バイト となり、このシンクフレーム42が連続した形態でDV
D−RWディスクに情報が書き込まれる。このとき、一
のレコーディングセクター40は、26のシンクフレー
ム42を含むこととなる。
【0031】これをまとめて図4にて説明する。物理的
な16セクターからなるECCブロックの先頭のセクタ
ーは図4のように構成されている。つまり、横列はデー
タ172バイトにPIの10バイトとシンクの4バイト
で186バイトからなり、縦列12行にPOの1行を加
えた13行からなる。シンクはH0からH25までの2
バイトの26個である。
【0032】以上説明した物理フォーマットを構成して
DVD−RWディスクに情報を記録することにより、当
該情報を再生する際に8−16復調及びデインターリー
ブを行えば(図3参照)、もとのECCブロック30を
復元することができ、破壊されるデータブロック量を最
小にすることが出来るので、上記のように強力な誤り訂
正を行って情報を最も正確に再生することができるので
ある。第2のリードイン情報領域の中に位置するコピー
ガード情報領域のコピーガード情報(CSSキー等の著
作権保護に関する情報)はこのようなECCブロックの
一部のデータとして、記録されている。
【0033】B.「ディスクの実施の形態」 つぎに、「ディスクの実施の形態」について説明する。
【0034】本発明の情報記録媒体は、図1,図10に
示すように、第1の記録再生モード(例えばRTR再生
モード(RTR再生プレーヤでの再生))に対応して設
けられた第1のリードイン情報領域LI1と第2の記録
再生モード(例えばDVD互換再生モード(DVD再生
プレーヤでの再生))に対応して設けられた第2のリー
ドイン情報領域LI2とをリードイン領域LI内に形成
し、かつコンテンツ(画像音声等のコンテンツ)を記録
するデータ領域DAを形成した情報記録媒体(光ディス
ク)Dであって、前記第1のリードイン情報領域LI1
は、前記データ領域DAに記録されるコンテンツに対応
したリードイン情報(ディスクの製造情報、コンテンツ
の開始位置情報等のリードイン情報)が第1の深さd1
で記録される領域であり、前記第2のリードイン情報領
域LI2は、前記データ領域DAに記録されるコンテン
ツ(画像音声等のコンテンツ)に関連した著作権保護に
関する情報とリードイン情報(ディスクの製造情報、コ
ンテンツの開始位置情報等のリードイン情報)が前記第
1の深さd1よりも深い第2の深さd2のプリピットで
形成されている領域であることを特徴とする情報記録媒
体である。
【0035】また、本発明の情報記録媒体は、図1,図
10に示すように、第1の記録再生モード(例えばRT
R再生モード(RTR再生プレーヤでの再生))に対応
して設けられた第1のリードイン情報領域LI1と第2
の記録再生モード(例えばDVD互換再生モード(DV
D再生プレーヤでの再生))に対応して設けられた第2
のリードイン情報領域LI2とをリードイン領域LI内
に形成し、かつコンテンツ(画像音声等のコンテンツ)
を記録するデータ領域DAを形成した情報記録媒体(光
ディスク)Dであって、前記第1のリードイン情報領域
LI1は、前記データ領域DAに所定の誤り訂正ブロッ
ク単位(ECCブロック単位)で記録されるコンテンツ
に対応したリードイン情報(ディスクの製造情報、コン
テンツの開始位置情報等のリードイン情報)が記録され
る領域であり、前記第2のリードイン情報領域LI2
は、前記所定の誤り訂正ブロック単位の誤り訂正能力が
情報量としてnバイトとすると、前記データ領域DAに
記録されるコンテンツ(画像音声等のコンテンツ)に関
連した著作権保護に関連する情報(CSSキー等)が前
記所定の誤り訂正ブロック単位のnバイト以上の情報量
を有する情報として消去出来ない(上書きした時に改ざ
ん出来ない)ように記録されており、かつリードイン情
報(ディスクの製造情報、コンテンツの開始位置情報等
のリードイン情報)が記録されている領域であることを
特徴とする情報記録媒体である。
【0036】また、本発明の情報記録媒体は、前記リー
ドイン情報には、リードイン情報の有効性を示すフラグ
情報(規格情報やバージョン情報等のカテゴリーを示す
情報等)が含まれていることを特徴としている。
【0037】また、本発明の情報記録媒体は、相変化記
録媒体であり、また前記第2の著作権情報は再生可能で
あることを特徴としている。図1中、Gはグルーブ領
域、Lはランド領域、Leは記録再生用レーザー光の照
射方向を示す。
【0038】以下に、前記した構成の情報記録媒体の製
造工程について説明する。すなわち、ガラス基板1A上
に、第2レジスト層1B、中間層1C、第1レジスト層
1Dを順次積層し、かつ中間層1Cの厚さと第1レジス
ト層1Dの厚さとを合わせた厚さが、光ディスクDの記
録領域Rの深さと同一であり、しかも第2レジスト層1
Bと中間層1Cの厚さと第1レジスト層1Dの厚さとを
合わせた厚さが、光ディスクDのプリピット領域PRの
深さd2と同一であるように積層し、第1の光強度で露
光用レーザーを第1レジスト層1Dの上方から照射する
ことにより、第1レジスト層1Dと中間層1Cとを露光
して、ガラス基板1A上に、記録領域Rを形成し、第1
の光強度よりも強い第2の光強度で露光用レーザーを第
1レジスト層1Dの上方から照射することにより、第1
レジスト層1Dと中間層1Cと第2レジスト層1Bを全
て露光して、ガラス基板1A上に、プリピット領域PR
を形成する原盤製造方法である。
【0039】具体的には、図5はディスクDの原盤を製
造する時点で、前記のように、信号を記録すべき深さλ
/16程度(λ/10からλ/18の範囲)のグルーブ
領域Gと、プリピット領域PRのみのλ/4からλ/8
程度の深いピットを構成するために、第1のレジスト層
1Dと第2のレジスト層1Bは、例えばTHMLIP3
100(東京応化工業(株))を用いる。また、第1の
レジスト層1Dと第2のレジスト層1Bとの間を分離す
る中間層1Cは、例えばポリビニルアルコールからなる
光感光性のレジスト層をスピンコート等でガラス基板1
A上に製膜してなる。こうして、ガラス基板1A上に
は、第2のレジスト層1、中間層1C、第1のレジスト
層1Dが順次積層される。この第1のレジスト層1Dと
第2のレジスト層1Bとは記録するための波長351n
mのクリプトンレーザーの光強度に対して、第1のレジ
スト層1Dは低い光量(弱い光量)で(図6に示す光感
度特性1DD)、第2のレジスト層1Bは高い光量(強
い光量)で(図6に示す光感度特性1BB)、それぞれ
反応するように構成し、図7(A)〜(C)のように、
グルーブ領域Gと、プリピット領域PRを形成するため
に、光強度を3段階(強・普通・弱)に切り換えながら
カッティングする。
【0040】そして、記録後のガラス基板1Aを現像す
る。この状態(図7(C))の記録面にニッケル無電解
メッキ等の導電膜を付け、ここに250μm程度の電解
メッキを付け、スタンパー(図7(D))を作成する。
この後の図は通常の工程として省略するが、スタンパー
を金型に取り付け、ポリカーボネイト等の樹脂をインジ
ェクション成形し、相変化の記録膜をスパッタリング
し、最後に保護膜を付け、初期化を行いディスクとして
完成する。この結果図10において第二リードイン情報
LI2領域以外のデータ領域DA及び第一リードイン情
報LI1領域はλ/16程度の深さの記録可能領域であ
るグルーブ領域となる。
【0041】ここで、前記したプリピットで形成された
CSSキーを含むプリピット領域PRの長さ(図9参
照)は、前記ECCブロックの中で、前記訂正可能な範
囲の16行を越える値として設定する。1セクターは前
記のように、13行であるから少なくとも2セクター以
上の例えば4セクターとする。この値にすることによっ
て、再生時に、例えこのプリピット領域が読めないとし
ても、このECCブロック全体が訂正不能として読めな
いので、コンテンツ自体を記録できたとしてもこのコン
テンツを再生する事が出来ないので違法なコピーが行わ
れることはない。
【0042】通常再生時は、この予め決定された例えば
オール0等の所定のCSSキーによって、CSSによっ
てスクランブルされたコンテンツを違法にデータ領域に
記録し、これを再生する場合は、このコンテンツのスク
ランブルを解くCSSキーコードが前記の例えばオール
0の所定のCSSキーと異なることによりスクランブル
を解くことが出来ずに再生されることはないし、例えば
スクランブルのかかっていない再生可能な信号は再生が
許可される。
【0043】逆に、この領域が例えば、1セクター程度
以下であり、訂正が可能な範囲の量であるとすると、こ
の領域の上に、違法コピーのために、訂正が可能な範囲
の量を上書きした場合に、ECCブロックとしては、こ
のCSSキーに何が書いてあったとしても、違法なコピ
ーすべき信号が訂正の結果読み出されて意味をなさない
ことになる。従って、プリピットされたCSSキーのデ
ータ量は、重要な意味を持っている。
【0044】また、このプリピットされたCSSキーは
従来のDVDビデオの仕様に従って変調されたデータで
あり、LPPアドレスとは位相の同期があっている構成
になっている。また、上記のようにピット深さをこの領
域のみDVDビデオ装置にて再生時のRF再生信号及び
トラッキングエラー信号等のサーボ信号が最適に、ある
いはこの領域を記録する時点でのトラッキングエラー信
号等のサーボ信号が最適になるようになされているの
で、安定に記録再生を行うことができる。
【0045】C.「情報記録装置の形態」 さらに、「情報記録装置の形態」について説明する。
【0046】図10はディスクの内周から外周までの領
域を模式的に示している。ここで、リードイン領域LI
はデータ領域DAより内周側に位置する。このリードイ
ン領域LIの中には、ディスクの製造情報やコンテンツ
の開始位置情報(コピーガードに関するCSSキー等)
のリードイン情報を記録再生する領域として、第1のリ
ードイン情報領域LI1と第2のリードイン情報領域L
I2領域とがある。本実施例の場合は、この2つの領域
LI1,LI2はそれぞれ192ECCブロックからな
る。またリードイン情報には、リードイン情報の有効性
を示すフラグ情報が含まれる。第1のリードイン情報領
域LI1及び第2のリードイン情報領域LI2には全領
域において、通常の記録領域R(相変化型の記録層)に
なっている。前記したリードイン領域LIからこの2つ
の領域LI1,LI2を除く領域には、データとしてゼ
ロ(「0」)が記録されることになる。
【0047】以下、具体的に上述した図2〜図4を用い
て説明した「記録フォーマットの実施の形態」を有する
物理フォーマットで、情報(リードイン情報及びコンテ
ンツ)をDVD−RWに記録再生するための記録再生装
置の形態について、図8を用いて説明する。なお、以下
の実施の形態では、DVD−RWにおいて、当該DVD
−RW上のアドレス情報等をランド上に記録したプリピ
ットが、記録情報を記録すべき情報トラック上等に予め
形成されており、記録情報の記録時には、このプリピッ
トを予め検出することによりDVD−RW上のアドレス
情報を得、これにより記録情報を記録するDVD−RW
上の記録位置を検出して記録するものとする。
【0048】まず、本発明の情報記録媒体を記録再生す
る記録再生装置の構成について図8を用いて説明する。
ここでは、圧縮伸長技術として例えばMPEG2を採用
し、光ディスク1(D)の一例として書き換え可能なD
VD−RWを挙げている。また、図8の構成では、いわ
ゆるDVD装置等において通常設けられている多くの部
分については省略している。
【0049】記録再生装置は、図8に示すように、スピ
ンドルモータ2、光学ヘッド3、アンプ部4、信号処理
部5、AV符号化復号化部6、ドライバ7、サーボ部
8、システムコントローラ9、キー入力部10、出力端
子11、入力端子12、インターフェイス部13、トラ
ックバッファメモリ14、メモリ15。1(D)は光デ
ィスク。
【0050】図8において、光ディスク1(D)は、例
えば相変化材料からなる記録型の光ディスクであり、本
実施の形態では、例えばいわゆるDVD−RWディスク
を使用する。なお、DVD−RWディスクは、ディスク
内でセクター(トラック)が螺旋状に配され、線速度一
定(CLV)にて回転が制御され、また、連続する16
セクターで1ブロックを構成し、この1ブロックが前記
の誤り訂正の処理単位(ECCブロック)となされてい
る。この光ディスク1は、図示しないチャッキング機構
によってスピンドルモータ2に取り付けられている。
【0051】当該スピンドルモータ2は、ドライバ7に
より回転駆動され、チャッキング機構によってチャッキ
ングされている光ディスク1を回転させる。また、この
スピンドルモータ2は、FGジェネレータと、ホール素
子などの回転位置信号の検出手段とを備えて成る。この
FGジェネレータからのFG信号及びホール素子からの
回転位置信号は、回転サーボ信号としてドライバ7を介
してサーボ部8に帰還される。
【0052】光学ヘッド3は、半導体レーザを光源と
し、コリメータレンズ、対物レンズ等によって、光ディ
スク1の所定のトラック上にレーザー光Leによるレー
ザスポットを形成し、また、2軸アクチュエータにて対
物レンズを駆動することにより、レーザスポットのフォ
ーカシング及びトラッキングを行う。半導体レーザはレ
ーザ駆動回路により駆動され、2軸アクチュエータはド
ライバ7により駆動される。
【0053】キー入力部10は、ユーザにより操作され
る複数のキーを備えてなり、ユーザからのキー操作入力
情報をシステムコントローラ9に送る。すなわちこのキ
ー入力部10からは、記録開始や再生開始、記録停止、
再生停止等を指示する各種のキー操作入力情報がユーザ
により入力可能となされている。
【0054】インターフェイス部(ATAPI)13
は、例えばコンピュータ等との間でデータの送受を行う
ためのインターフェイスであり、例えばいわゆるATA
PI(ATA Packet Interface)のインターフェースであ
る。
【0055】システムコントローラ9は、キー入力部1
0からのキー操作入力情報として、記録開始や再生開
始、記録停止、再生停止等の各種キー操作入力情報に応
じて、本形態の光ディスク装置の各部のLSI(信号処
理部5やサーボ部8、アンプ部4、AV符号化復号化部
6等)を制御する。また、インターフェイス部13を介
してデータの送受を行う。なお、例えば記録したい画像
(コンテンツ)の解像度や、カーレースなどのスピード
の速いシーン等を取り分ける場合や、記録時間優先で設
定するための制御データが、キー入力部10や入力端子
12から入力された場合も、当該システムコントローラ
9はその制御データを認識し、その認識結果に基づいて
記録時間を変更したり、その設定を外部のユーザが選択
出来るようにしている。
【0056】ここで、例えば光ディスク1から信号の再
生を行う場合は、キー入力部10から再生開始の指令が
なされ、このときのシステムコントローラ9は、当該再
生開始の指令に応じて、後述するアンプ部4、サーボ部
8及びドライバ7を制御する。すなわち、光ディスク1
から信号の再生を行う場合、システムコントローラ9
は、先ず最初に、光ディスク1を回転させると共にレー
ザースポットを光ディスク1上に照射させ、当該光ディ
スク1上の信号トラックに予め形成されているアドレス
信号を読み取り、そのアドレス情報から再生するべき目
的セクター(トラック)を見つけ、その目的セクター
(トラック)上にレーザスポットが配置するように光学
ヘッド3を移動させる。この目的セクターへの移動が完
了した後は、当該目的セクターからの信号再生を開始す
る。
【0057】光ディスク1の再生時のアンプ部4は、光
学ヘッド3にて当該光ディスク1の目的セクターから再
生されたRF信号を増幅すると共に、このRF信号から
再生信号とトラッキング及びフォーカシングサーボ信号
(トラッキングエラー及びフォーカスエラー信号)を生
成する。また、当該アンプ部4は、少なくとも再生信号
の周波数特性を最適化するイコライザと、再生信号から
ビットクロックを抽出すると共に速度サーボ信号を生成
するPLL(位相ロックループ)回路と、このPLL回
路からのビットクロックと再生信号の時間軸との比較か
らジッタ成分を取り出すジッタ生成器とを備えている。
このアンプ部4にて生成されたジッタ値は、システムコ
ントローラ9に送られ、トラッキング及びフォーカシン
グサーボ信号及び速度サーボ信号はサーボ部8に、再生
信号は信号処理部5に送られる。
【0058】サーボ部8は、アンプ部4からの速度サー
ボ信号と、光学ヘッド3のフォーカシング及びトラッキ
ングサーボ信号を受け取ると共に、スピンドルモータ2
からの回転サーボ信号を受け取り、これら各サーボ信号
に基づいて、それぞれ対応する部位のサーボ制御を行
う。具体的にいうと、サーボ部8は、アンプ部4のPL
L回路がディスク回転速度に応じて生成した速度サーボ
信号と、スピンドルモータ2からの回転サーボ信号とに
基づいて、当該スピンドルモータ2を所定の回転速度で
回転させるように、すなわち光ディスクを所定の一定線
速度にて回転させるような、回転速度サーボ制御信号を
生成する。
【0059】なお、詳細については後述するが、本形態
では、内部における圧縮/伸長時のデータ最大転送レー
トよりも速い記録速度(記録データ転送レート)/再生
速度(再生データ転送レート)で光ディスク1の記録/
再生を行うようにしており、したがって、サーボ部8
は、光ディスク1を当該記録速度/再生速度に合うよう
な一定線速度にて回転させるための回転速度サーボ制御
信号を生成する。
【0060】また、サーボ部8は、フォーカシング及び
トラッキングサーボ信号に基づいて、光学ヘッド3が光
ディスク1上に正確にフォーカシング及びトラッキング
するための光学ヘッドサーボ制御信号を生成する。これ
ら回転速度サーボ制御信号と光学ヘッドサーボ制御信号
は、ドライバ7に送られる。なお、これ以降、光ディス
ク1の記録速度(記録データ転送レート)を記録レート
と呼び、光ディスク1の再生速度(再生データ転送レー
ト)を再生レートと呼ぶことにする。
【0061】ドライバ7は、サーボ部8からの各サーボ
制御信号に基づいて動作するものであり、サーボ部8か
らの回転速度サーボ制御信号に応じてスピンドルモータ
2を回転駆動すると共に、光学ヘッドサーボ制御信号に
応じて光学ヘッド3の2軸アクチュエータを駆動する。
本形態においては、当該ドライバ7が回転速度サーボ制
御信号に応じてスピンドルモータ2を駆動することによ
り、光ディスク1を所定の線速度にて回転させ、また、
当該ドライバ7が光学ヘッドサーボ制御信号に応じて光
学ヘッド3の2軸アクチュエータを駆動することによ
り、光ディスク上でのレーザスポットのフォーカシング
及びトラッキングが行われる。
【0062】光ディスク1の再生時の信号処理部5は、
アンプ部4より供給された再生信号をA/D(アナログ
/ディジタル)変換し、このA/D変換により得られた
ディジタル信号から同期検出を行うと共に、当該ディジ
タル信号に施されているいわゆるEFM+信号(8−1
6変調信号)からNRZ(Non Return to Zero)データ
へのデコードを行い、さらに誤り訂正処理を行って、光
ディスク1上のセクターのアドレスデータと再生データ
とを得る。信号処理部5にて得られたアドレスデータと
同期信号はシステムコントローラ9に送られる。なお、
当該信号処理部5にて行われる誤り訂正処理等について
の詳細は後述する。
【0063】ここで、当該再生データが例えばMPEG
の可変転送レートで圧縮符号化されたデータである場
合、本形態の光ディスク装置では、当該データを例えば
64MバイトのD−RAM(トラックバッファメモリ1
4)に一時的に記憶させ、このトラックバッファメモリ
14の書き込み/読み出しを制御することで、その再生
データの可変転送レートの時間変動分を吸収するように
している。なお、本実施の形態にて使用するトラックバ
ッファメモリとは、圧縮したデータを一時記憶するバッ
ファメモリのことを示しており、例えばDVDにおいて
一般的に備えられている可変転送レートを吸収するため
のバッファメモリや、MPEGのエンコードやデコード
時に用いるバッファメモリを含む。このトラックバッフ
ァメモリ14の記憶容量及び記憶領域の管理、書き込み
/読み出し制御は、信号処理部5を介して例えばシステ
ムコントローラ9が行う。
【0064】光ディスク1の再生時のAV符号化復号化
部6は、トラックバッファメモリ14から供給された再
生データが、例えばMPEG2にて圧縮符号化され且つ
オーディオデータとビデオデータが多重化されたデータ
であるとき、この多重化された圧縮オーディオデータと
圧縮ビデオデータを分離すると共に、それぞれをMPE
G2にて伸長復号化し、さらにD/A(ディジタル/ア
ナログ)変換して、オーディオ信号及びビデオ信号とし
て出力端子11から出力する。この出力端子11から出
力されたビデオ信号は、図示しないNTSC(National
Television System Committee)エンコーダ等にて処理
されてモニタ装置に表示され、オーディオ信号は、図示
しないスピーカ等に送られて放音される。なお、この再
生時におけるAV符号化復号化部6での伸長復号化の速
度(伸長復号化時のデータ転送レート、以下、伸長レー
トと呼ぶことにする)は、記録時に設定された後述する
記録モードに応じた伸長レートとなされる。言い換える
と、AV符号化復号化部6は、複数の伸長レートに応じ
た伸長復号化処理が可能となされており、記録時に設定
された記録モードに応じて当該伸長レートを決定し、そ
のレートで伸長復号化を行う。この記録モードの情報
は、コントロールデータとして記録データと共に光ディ
スク1に記録されており、当該コントロールデータが光
ディスク1の再生時に読み出されてシステムコントロー
ラ9に送られ、システムコントローラ9がこのコントロ
ールデータに基づいてAV符号化復号化部6の伸長レー
トを設定する。なお、D/A変換は、当該AV符号化復
号化部6の外部にて行うことも可能である。
【0065】一方で、例えば光ディスク1への信号記録
を行う場合には、キー入力部10から記録開始の指令が
なされ、システムコントローラ9は当該記録開始指令に
応じて、アンプ部4、サーボ部8及びドライバ7を制御
する。すなわち、光ディスク1の信号記録を行う場合に
は、先ず最初に、光ディスク1を回転させると共にレー
ザースポットを光ディスク1上に照射させ、当該光ディ
スク1上の信号トラックに予めプリピットとして形成さ
れているアドレス信号を読み取り、そのアドレス情報か
ら記録するべき目的セクター(トラック)を見つけ、そ
の目的セクター(トラック)上にレーザスポットが配置
するように光学ヘッド3を移動させる。なお、当該光デ
ィスク1上に予め記録されているアドレス信号の詳細に
ついては後述する。
【0066】また、出力端子11からは、記録すべきオ
ーディオ及びビデオ信号が入力され、これら信号がAV
符号化復号化部6に送られる。当該光ディスクの記録時
において、AV符号化復号化部6は、オーディオ信号及
びビデオ信号をA/D変換し、それぞれオーディオデー
タ及びビデオデータを、後述する記録モードに応じた速
度にてMPEG2の圧縮符号化を行い、さらにそれらを
多重化して信号処理部5に送る。以下、このAV符号化
復号化部6における圧縮符号化の速度(圧縮符号化時の
データ転送レート)を圧縮レートと呼ぶことにする。す
なわち、AV符号化復号化部6は、記録モードに応じた
複数の圧縮レートで圧縮符号化を行い得るものである。
【0067】なお、メモリである64MビットのD−R
AM15は、AV符号化復号化部6における圧縮伸長の
際にデータを一時的に記憶するためのメモリである。ま
た、A/D変換は、当該AV符号化復号化部6の外部に
て行うことも可能である。
【0068】また、本形態の装置は、映像や音声情報の
他に静止画情報やコンピュータ上のプログラムファイル
等のデータを記録再生することも可能である。この場
合、インターフェイス部13から静止画情報やプログラ
ムファイル等のデータが供給され、これらデータがシス
テムコントローラ9を介して信号処理部5に送られる。
【0069】当該光ディスクの記録時の信号処理部5で
は、AV符号化復号化部6からの圧縮データやシステム
コントローラ9を介したプログラムファイル等のデータ
に対して、誤り訂正符号を付加し、NRZとEFM+の
エンコードを行い、さらにシステムコントローラ9から
供給される同期信号を付加して記録データを生成する。
【0070】ここで、当該記録データは、トラックバッ
ファメモリ7に一時的に記憶された後、光ディスク1へ
の記録レートに応じた読出レートで当該トラックバッフ
ァメモリ7から読み出されるようになっている。なお、
この記録時におけるトラックバッファメモリ7の記憶容
量及び記憶領域の管理、書き込み/読み出し制御の詳細
については後述する。このトラックバッファメモリ7か
ら読み出された記録データは、信号処理部5にて所定の
変調処理が行われ、記録信号としてアンプ部3に送ら
れ、光学ヘッド3にて光ディスク1上の目的セクター
(トラック)に記録される。
【0071】また、このときのシステムコントローラ9
は、アンプ部4からのジッタ値をA/D(アナログ/デ
ィジタル)変換して測定し、この測定ジッタ値やアシン
メトリ値に従って、記録時のアンプ部4における波形補
正量を変更する。すなわち、光ディスク1に信号を記録
する場合、アンプ部4では、信号処理部5からの信号を
波形補正し、この波形補正した信号を光学ヘッド4のレ
ーザ駆動回路へ送る。
【0072】次に、本発明実施の形態に係る光ディスク
1上のデータ領域のアドレスについて以下に説明する。
【0073】本実施の形態の光ディスク1は、DVDビ
デオやDVDオーディオ、DVD−ROM等に記録され
たコンテンツと互換性を有し、記録可能なDVDの規格
に準拠したDVD−RWのディスクである。このDVD
−RWに限らず、追記型や書き換え可能な光ディスクに
は、通常、記録時におけるアドレス制御を可能とするた
めに、セクターのアドレスが予めディスク上に記録或い
は形成されている。但し、従来より存在している光ディ
スクでは、アドレスデータに基づいて変調された周波数
に応じてグルーブをウォブリングさせることによるアド
レス記録がなされているが、本実施の形態のDVD−R
Wの場合は、より高速且つ高密度の記録を可能にするた
めに、当該グルーブのウォブリング周波数信号と共に、
光ディスク上のランド部に所定のピットを形成する、い
わゆるLPP(ランドプリピット)アドレス方式を採用
している。
【0074】ここで、光ディスク1に対して実際にデー
タ記録を行う場合、その光ディスク1上に予め記録され
ていて記録のタイミング信号でもあるLPPアドレスに
よるセクターアドレス(以下、単にLPPアドレスとす
る)と、実際に記録がなされる記録データに含まれるセ
クターアドレス(以下、データアドレスとする)とを一
致させるのが一般的である。なお、このようにLPPア
ドレスとデータアドレスが一致するデータ記録の一例と
しては、例えば通常のDVDから再生したデータをそっ
くりDVD−RWに記録するような場合を挙げることが
できる。この場合、当該DVD−RWのディスク上には
連続してデータの記録がなされることになり、したがっ
てLPPアドレスとデータアドレスとの関係を一致した
状態にすることができる。
【0075】次に、本発明実施の形態にて扱う図9とし
て後述するコピーガード領域(著作権保護に関する情報
領域(CSSキーデータ等記録領域)、プリピット領域
PR)を含む第2のリードイン領域への記録及び再生の
動作について以下に説明する。本装置は記録時に例えば
RTR記録モードで記録するか、DVDビデオ互換記録
モードで記録するかを、例えばキー入力とシステムコン
トローラ9が判断することによって選択出来るように構
成している(図11,図12参照)。この選択は例えば
入力信号の種類によって、自動的に判断するような構成
でもかまわない。
【0076】即ち、記録動作においては、図11に示す
ように、例えば記録モードがRTR記録モードであれ
ば、データ領域DAにコンテンツを記録すると共に、第
1のリードイン情報領域LI1にCSSキーを含む(後
述するようにCSSキーは無くても構わない)リードイ
ン情報を記録する(ステップS1,S2)。一方、RT
R記録モードではなく例えばDVD互換記録モードであ
れば、データ領域DAにコンテンツを記録すると共に、
図9の例1のECCブロック構成(4セクターの8Kバ
イトがプリピットで構成)であれば第2のリードイン情
報領域LI2にプリピットのCSSキー等の著作権保護
に関する情報を除くリードイン情報(1ECCブロック
が32Kバイトであるから24Kバイト(=32−
8))を記録する(ステップS3,S4)。また、図9
の例2のECCブロック構成(1ECCブロックの32
Kバイトがプリピットで構成)であれば記録を行わない
で次のステップへ移行する。
【0077】RTR記録モードではリアルタイムにコン
テンツ及びリードイン情報を記録することが出来るが、
DVDビデオとの互換性はない。これに対して、DVD
互換記録モードでは、複雑な編集を伴うコンテンツをリ
アルタイムに記録することが出来ないが(CSSキーは
再記録不可能なように形成されてあるので)、DVDビ
デオとの互換性はあり、現在市場に出回っているDVD
ビデオプレーヤにて再生可能である。このように、使用
する記録モードにそれぞれの長所短所を持っているの
で、記録時の環境に応じて、記録モードを選択可能とし
ている。
【0078】なお、前記した図11では、記録動作開始
後、ステップS1に「RTR記録」、ステップS2に
「第1のリードインに記録」、ステップS3に「DVD
互換記録」、ステップS4に「第2のリードインに記
録」のフローが示されてあるが、これに限らず、記録動
作開始後、ステップS1に「DVD互換記録」、ステッ
プS2に「第2のリードインに記録」又は記録しない、
ステップS3に「RTR記録」、ステップS4に「第1
のリードインに記録」のフローであっても良い。
【0079】次に再生動作について説明する。本案では
再生を行う起動時にほぼ物理特性的に同じと見なすこと
が出来る本発明に関わるDVDディスクは、3種類とし
ている。図10の物理的半径位置にて、すでに販売され
ている第1番目のDVDビデオは第1のリードイン情報
領域はなくCSSキーを含む第2のリードイン情報領域
のみを持ち、第2番目のDVD−RWバージョン1.0
は第1のリードイン情報領域と本図の第2のリードイン
情報領域位置に読み出すことが出来ない第2のリードイ
ン情報領域を持ち、本案の第3番目のRWの提案は読み
出し可能な第1のリードイン情報と所定値のCSSキー
等の著作権保護に関する情報を含む第2のリードイン情
報を持つディスクである。再生動作は、図12に示すよ
うに、まず第1のリードイン情報領域LI1を読み出し
情報が記録されている場合は記録されているリードイン
情報のフラグ(ディスクの種類やバージョン情報(メデ
ィアタイプ))を参照して、このリードイン情報がメデ
ィアタイプとして有効なものかを検知すると、この第1
のリードイン情報領域LI1のCSSキーを含む(CS
Sキーは無くても良い)リードイン情報が再生されて、
この再生されたリードイン情報に従ってデータ領域DA
に記録されているコンテンツの再生処理を(例えばRT
R再生モードで)行なう(ステップS5,S6,S
7)。一方、第1のリードイン情報領域LI1のフラグ
を参照して、このリードイン情報が有効なものでない又
は第1のリードイン情報領域も必要であることを検知し
(又は信号が再生不可能であることを検知し)、第2の
リードイン情報領域LI2のフラグを参照して、このリ
ードイン情報が有効なものかを検知する(信号が再生可
能であるかを検知する)と、この第2のリードイン情報
領域LI2のプリピットにて記録されたCSSキーを含
むリードイン情報が再生されて、この再生されたリード
イン情報に従ってデータ領域DAに記録されているコン
テンツの再生処理を(例えばDVD互換再生モードで)
行なう(ステップS8,S9)。ここで、再生装置とC
SSキーを含むリードイン情報との関係によっては再生
処理を停止する処理を行う。
【0080】なお、前記した図12では、再生動作開始
後、ステップS5に「第1のリードイン再生」、ステッ
プS6に「有効」、ステップS7に「第1のリードイン
に従って再生」、ステップS8に「第2のリードイン再
生」、ステップS9に「第2のリードインに従って再
生」のフローが示されてあるが、これに限らず、再生動
作開始後、ステップS5に「第2のリードイン再生」、
ステップS6に「有効」、ステップS7に「第2のリー
ドインに従って再生」、ステップS8に「第1のリード
イン再生」、ステップS9に「第1のリードインに従っ
て再生」のフローであっても良い。このように、3種類
のディスクが存在しても第2のリードイン領域を前記の
方法で再生可能にし、所定の値の著作権保護に関する情
報を読み出し可能にし、かつ上記のような再生方法によ
り相互の互換性を維持し、再生時の著作権保護を可能と
する。又は、再生装置によっては従来第2のリードイン
領域の情報が再生できないために発生する異常動作を起
こさないようにする。
【0081】ところで、本実施例においては、データ領
域DAにおける連続した16データセクター(32k B
yte)で1ECCブロックを構成しており、このECC
ブロックが記録や再生時の最小の基本単位となってい
る。また、各データセクターはLPPで構成されたアド
レスと記録のためのシンクタイミング信号と同期して記
録された26個のシンクを有するシンクフレームからな
っている。さらに、DVD−RWにおいては、セクター
のアドレスが所定の間隔で形成されている。
【0082】具体的には、図9(B),(C)に示すよ
うに、第2のリードイン領域のコピーガード領域(所定
のCSSキー値等が記録された著作権保護に関する情報
領域)のプリピット領域PRは、ECCブロックの4セ
クター分の領域に予め配置されている例1と、図9
(F),(G)に示すように、第2のリードイン領域の
コピーガード領域(所定のCSSキー値等が記録された
著作権保護に関する情報領域)のプリピット領域PR
は、ECCブロックの16セクター全ての領域に予め配
置されている例2で説明する。例1でこのECCブロッ
ク領域に記録する際には、システムコントローラ9はシ
スコンROMの内部に記憶している4セクター分のプリ
ピットデータと、それ以外の12セクター分のこのEC
Cブロックに記録すべきデータとを、前記したトラック
バッファメモリ14を用い、ECCブロックの訂正付加
データ(PI,PO)を生成しておく。そして、生成し
たデータの内最初の部分からプリピット開始位置までの
データを、LPPのシンク信号(図9(B)に図示のタ
イミング信号)のタイミングを基準としてデータを記録
する。プリピット領域PRの開始タイミングでは一旦記
録を中止し、再生状態にする。次にプリピットが終了す
る時点のLPPのシンク信号タイミングで、再度ECC
ブロックのプリピットの終了位置での記録信号から記録
を行う。そして、所定のECCブロックの記録を終了す
る。また、例2では、このECCブロックは全てプリピ
ット領域PRとして構成されているので記録する必要は
無い。
【0083】一方、DVDビデオ再生装置での再生時に
は、この第2のリードイン情報領域LI2を再生し、こ
の情報に基づき再生を行う。ここで、再生装置とCSS
キーを含むリードイン情報との関係によっては再生処理
を停止する処理を行う。本記録再生装置で再生する場合
(図9参照)には、まず第1のリードイン情報領域LI
1を再生し、再生の結果リードイン情報が無い場合、或
いは前記のリードイン情報のフラグ(ディスクの種類や
バージョン情報(メディアタイプ))が無効とされてい
る場合は、或いは前記のリードイン情報に加えて第2の
リードインLI2領域の著作権保護に関する情報(オー
ル0等の所定のCSSキー及び/またはコピープロテク
ションの方式として提案されている著作権管理情報等)
の読み出しが必要な場合は、第2のリードインLI2領
域を再生する。そして、この情報に基づき再生を行う。
逆に、第1のリードイン情報領域LI1を再生し、再生
の結果リードイン情報がある場合、加えて前記のリード
イン情報のフラグが有効とされている場合は、この情報
に基づき再生を行う。前記例1の場合では、1つのEC
Cブロックの中に、2つのリンキング(つなぎ目)を持
つことになる。再生時にこのつなぎ目での振幅変動、記
録信号の位相ずれ等により、例えば2シンクフレーム*
2カ所程度のデータ領域が破壊されることがあるが、前
記のように、訂正能力の範囲なので、再生時にエラーが
発生することは無く、前記プリピットで構成されたコピ
ーガードデータ(著作権保護に関する情報)は安定に、
再生する事が出来る。
【0084】このように、再生装置では、このプリピッ
トで記録されたCSSキー等の著作権保護に関する情報
により、違法にコピーされたコンテンツについては、C
SSキー等の著作権保護に関する情報が異なるために、
再生が出来ないし、一方、ビデオカメラ等で撮影した個
人のデータ等のコンテンツに関しては、このCSSキー
等の著作権保護に関する情報にてDVDビデオ等で再生
が可能となる。なお、ディスク構造、製造方法、記録再
生の手順の内容ついては一例に過ぎずこの範囲に限定さ
れるものではない。また、上述した本発明の実施例にお
いて、DVDビデオを用いて説明したが、DVDオーデ
ィオでも同様であり、またDVD以外の高密度記録可能
な媒体についても本発明を適用できることは言うまでも
ない。また、前記したプリピット領域のピット深さは、
本実施例では、物理的に深さが異なる(d1<d2)
が、実質的にλ/4〜λ/8程度の深さに相当するもの
であれば良い。また、前記した第1のリードイン及びデ
ータを記録するグルーブ領域の深さは、本実施例では、
物理的に深さがλ/16を中心とし、実質的にλ/10
〜λ/18程度の深さに相当するものであれば良い。ま
た、上述した実施例には、第1のリードイン情報領域L
I1に著作権保護に関する情報(CSSキー)を含むリ
ードイン情報が記録されている状態について説明した
が、本発明はこれに限定されることなく、第1のリード
イン情報領域LI1に著作権保護に関する情報(CSS
キー)を含まないリードイン情報が記録されている状態
についても、同様に適用できることは勿論である。
【0085】
【発明の効果】上記した構成を有する本発明によれば、
第1のリードイン情報領域に関連する記録モードである
例えばRTR記録モードでは自己記録したコンテンツの
コピー(記録及びその再生)が可能であり、また第2の
リードイン情報領域に関連する記録モードである例えば
DVD互換記録モードではコピー禁止のDVDビデオの
コンテンツはコピー不可能(記録したとしてもCSSキ
ー等の著作権保護に関する情報の不整合により再生出来
ない)であるが、コピーが禁止されていない著作権情報
に対応するコンテンツを記録した場合は再生可能な情報
記録媒体及び情報記録媒体再生方法を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報記録媒体の一実施例を説明するた
めの拡大断面図である。
【図2】本発明の情報記録媒体に記録するデータをEC
Cブロック化することを説明するための図である。
【図3】ECCブロック化したデータをセクター単位で
本発明の情報記録媒体の所定の領域に記録することを説
明するための図である。
【図4】本発明の情報記録媒体の一実施例であるDVD
−RWにおける1セクターの物理フォーマットを示す図
である。
【図5】本発明の情報記録媒体を作製する原盤製造方法
に用いられるガラス原盤の積層状態を説明するための図
である。
【図6】ガラス原盤上に積層されたレジスト層の光量対
感度特性図である。
【図7】本発明の情報記録媒体を作製する原盤製造方法
の工程を説明するための図である。
【図8】情報記録媒体記録再生装置を説明するためのブ
ロック図である。
【図9】本発明の情報記録媒体の所定の領域に記録する
データとECCブロックとの関係を説明するための図で
ある。
【図10】本発明の情報記録媒体のリードイン領域とデ
ータ領域とを説明するための図である。
【図11】本発明の情報記録媒体を記録するための記録
方法を説明するための主要なフローチャートである。
【図12】本発明の情報記録媒体を再生するための再生
方法を説明するための主要なフローチャートである。
【符号の説明】
1,D ディスク,光ディスク(情報記録媒体) DA データ領域 d1 第1の深さ d2 第2の深さ PR プリピット領域 R 記録領域 LI リードイン領域 LI1 第1のリードイン情報領域 LI2 第2のリードイン情報領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−169187(JP,A) 特開 平8−153342(JP,A) 特開 平8−212560(JP,A) 特開 平11−176089(JP,A) 特開 平11−167719(JP,A) 特開 平7−73474(JP,A) 特開 平8−279161(JP,A) 特開 平5−89643(JP,A) 特開 平7−182766(JP,A) 特開 平10−255405(JP,A) 特開 平8−273334(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 20/10 G11B 7/007 G11B 20/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のリードイン情報領域と第2のリー
    ドイン情報領域とをリードイン領域内に形成し、かつ
    ータを記録するデータ領域を第1の深さで形成した記録
    再生可能な情報記録媒体であって、 前記第1のリードイン情報領域は、前記誤り訂正ブロッ
    ク単位で記録され、前記データ領域に関するリードイン
    情報が記録される領域であり、 前記第2のリードイン情報領域は、前記誤り訂正ブロッ
    ク単位の誤り訂正能力が情報量としてnバイトとする
    と、少なくとも前記誤り訂正ブロック単位のnバイトよ
    り大きい情報量を有する情報として前記第1の深さより
    も深い第2の深さプリピット領域を含んで形成され、
    前記データ領域に関するリードイン情報が記録される領
    域であることを特徴とする情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 第1のリードイン情報領域と第2のリー
    ドイン情報領域とをリードイン領域内に形成し、かつ
    ータを記録するデータ領域を第1の深さで形成した記録
    再生可能な情報記録媒体、 前記第1のリードイン情報領域前記誤り訂正ブロッ
    ク単位で記録され、前記データ領域に関するリードイン
    情報が記録される領域であり、 前記第2のリードイン情報領域は、前記誤り訂正ブロッ
    ク単位の誤り訂正能力が情報量としてnバイトとする
    と、少なくとも前記誤り訂正ブロック単位のnバイトよ
    り大きい情報量を有する情報として前記第1の深さより
    も深い第2の深さプリピット領域を含んで形成され、
    前記データ領域に関するリードイン情報が記録されてい
    る領域である構成を有しており 前記 情報記録媒体から、前記誤り訂正ブロック単位で
    記データを再生する情報記録媒体再生方法において、 前記第1のリードイン情報領域又は前記第2のリードイ
    ン情報領域の情報に従って、前記データ領域の前記デー
    を再生するステップを有することを特徴とする情報記
    録媒体再生方法。
  3. 【請求項3】 第1のリードイン情報領域と第2のリー
    ドイン情報領域とをリードイン領域内に形成し、かつデ
    ータを記録するデータ領域を第1の深さで形成した記録
    再生可能な情報記録媒体は、 前記第1のリードイン情報領域が、前記誤り訂正ブロッ
    ク単位で記録され、前記データ領域に関するリードイン
    情報が記録される領域であり、 前記第2のリードイン情報領域は、前記誤り訂正ブロッ
    ク単位の誤り訂正能力が情報量としてnバイトとする
    と、少なくとも前記誤り訂正ブロック単位のnバイトよ
    り大きい情報量を有する情報として前記第1の深さより
    も深い第2の深さのプリピット領域を含んで形成され、
    前記データ領域に関するリードイン情報が記録される領
    域である構成を有しており 前記情報記録媒体に、前記誤り訂正ブロック単位で前記
    データを記録する情報記録媒体記録方法において、 記録すべきデータを誤り訂正ブロック情報として生成す
    るステップと、 記録再生可能な領域のアドレスに従って、前記プリピッ
    ト領域を含む前記誤り訂正ブロックの前記プリピット領
    域以外の前記記録再生可能な領域に、前記誤り訂正ブロ
    ック情報を記録するステップとを有することを特徴とす
    る情報記録媒体記録方法。
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