JP4186202B2 - 異形断面ガラス繊維紡糸用ノズルチップ - Google Patents

異形断面ガラス繊維紡糸用ノズルチップ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、断面が細長い扁平な形状、山形、V形等の異形断面のガラス繊維を製造するために用いるノズルチップに関し、特に扁平比の高い異形断面を有する高扁平ガラス繊維の製造に好適なノズルチップに関する。ここで、「扁平比」とは、繊維の断面形状における長手方向の最大長さを、それに直角方向の最大長さ(幅)で割った値を意味しており、断面形状が湾曲していた場合には、長手方向の最大長さはその湾曲に沿って計った長さ(すなわち、湾曲を平坦に矯正して計った長さ)とする。また、この扁平比はガラス繊維断面について用いるのみならず、ノズル孔の断面形状についても用いる。
【0002】
【従来の技術】
従来より、図12(a)、(b)、(c)に示すような扁平形状の断面を持つ扁平ガラス繊維1が開発されており、特に、長径(長手方向の最大長さ)の短径(長手方向に直角方向の最大長さ)に対する比即ち扁平比が2.0以上で長方形に近い形状の断面を持つ扁平ガラス繊維は、その繊維を配合した樹脂製品の強度を上げ、表面の平滑性を増し、そり、ねじれを減少させ、振動減衰効果を大きくし、またガラス不織布では、バインダー量が少なくても強度がでる、充填密度が上げられるためガラスクロスの代用に使用することができるなどの効果があるため、その効率的工業生産が望まれている。なお、本明細書において、扁平断面の長径、短径とは、図12(c)に示すように、扁平ガラス繊維1の断面に外接する長方形2を想定した時に、その長方形2の長辺の長さA(繊維断面の最長寸法に相当)、短辺の長さB(繊維断面の長径にほぼ直角方向における最長寸法に相当)を示しており、従って、扁平比はA/Bである。
【0003】
一般に、ガラス繊維は、溶融ガラスを多数のノズルチップを形成したノズルプレートから吐出し、引き伸ばしながら冷却、固化して製造されており、扁平ガラス繊維を製造する従来方法においても、例えば、特開平1−266937号公報に示すような、扁平な断面のノズル孔を備えたノズルチップを使用した以外は、同様な方法で製造されている。しかしながら、このようなノズルチップを用いても、吐出された溶融ガラスが、表面張力によって丸くなろうとする傾向が大きいため、望ましい扁平ガラス繊維を効率良く得ることはきわめて困難であった。すなわち、ノズルチップから吐出された溶融ガラスが丸くなるのを抑えるには、ノズルチップから吐出した時点でのガラス温度が低くなるようにノズルチップを長くするとか、細くする必要があるが、そのようにすると、ノズル孔による抵抗が大きくなるため溶融ガラスの吐出量が少なくなり、紡糸速度を低下せざるを得ず、また、ノズルチップ出口部分での溶融ガラスの温度が低くなるため流動性が不足して糸切れを起こすことが多くなり、しかも、ノズルチップからの吐出温度を下げたとしても吐出された溶融ガラスが丸くなろうとする傾向はかなり残るため、得られたガラス繊維の扁平比はノズル孔断面の扁平比に比べてはるかに小さくなってしまい、結局、扁平比が2以上というような高扁平比の扁平ガラス繊維を、例えば、1500m/min以上といった高速紡糸によって生産することは実質上不可能であった。特に、ECRガラスと呼ばれる耐酸性の良いガラス繊維は表面張力が大きいので、特に生産が困難であった。
【0004】
そこで、扁平ガラス繊維を効率良く紡糸可能なノズルチップの開発が行われており、例えば、特開平6−228806号公報、特開平7−126033号公報、特開平7−133132号公報等に提案されている。これらの公報には、長方形の孔の断面を持つノズルチップ、長方形の孔の短辺の両側に突起部を設けたオリフィスに関する技術が開示されている。しかしながら、これらの形状の孔を多数設けたブッシングプレートによっても高扁平ガラス繊維を安定して多量に製造することは困難であった。
【0005】
また、特開平11−43343号公報には、断面が長円形若しくは長円形に類似したノズル孔を備え、且つそのノズル孔の断面積を溶融ガラスの流入口側から吐出口側に向かって徐々に小さくしたノズルチップが提案されている。このノズルチップではノズルチップ内におけるガラスの流れの乱れを少なくし、且つ冷却効果を大きくすることができ、従来のノズルチップに比べると、扁平比の高い扁平ガラス繊維を生産性良く製造することができる利点を有している。しかしながら、このノズルチップでも、ノズルチップから吐出した溶融ガラスが丸くなる傾向はかなり残っており、例えば、ノズル孔の吐出口における扁平比に対して、得られるガラス繊維の扁平比は約半分程度に減少しており、扁平比の大きい、例えば扁平比が4.0以上といった高扁平ガラス繊維の製造が困難であるという問題があった。また、このノズルチップを多数、ノズルプレートに取り付ける場合、ノズルチップ間に工作上適当な間隔を必要とすることから、ノズルプレートの単位面積当たりのノズルチップの配置数、すなわちノズル孔の配置数をあまり多くできず、所望本数のガラス繊維を紡糸するために使用するノズルプレートの面積が大きくなるという問題もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、扁平比が4.0以上というような扁平断面を持った高扁平ガラス繊維を、1500m/min以上といった高速で紡糸しながら、糸切れ等をほとんど起こすことなく安定して操業可能なノズルチップを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、高扁平比のガラス繊維を安定して紡糸すべく鋭意検討の結果、使用するノズルチップのノズル孔の断面を細長い形状とすると共に、その長手方向に延びる両側のノズル孔壁の一方に、先端側から凹状に切り欠き部を形成することで、吐出された溶融ガラスが丸まることを抑制してノズル孔断面の扁平比にほぼ等しい扁平比のガラス繊維を製造することができ、しかも、このノズル孔断面の扁平比を大きくすると(例えば、扁平比4.0以上にすると)、そのノズル孔からの溶融ガラスの吐出が不安定になることがあるが、ノズル孔断面をV字形、U字形等に屈曲させると、溶融ガラスの吐出を安定させることができ、しかも得られたガラス繊維は断面が、ノズル孔断面のV字形、U字形等に比べて大きく開き、場合によっては平坦な形状になることを見出し、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明の異形断面ガラス繊維紡糸用ノズルチップは、ノズル部と該ノズル部を貫通するノズル孔を備えており、そのノズル孔の断面を、複数の直線部分を備えた屈曲した細長い形状とし、更に、少なくとも2個の直線部分には長手方向に延びる両側のノズル孔壁の一方に、前記ノズル孔の先端側から凹状に形成したノズル孔壁切り欠き部を設けるという構成としたものである。
【0009】
このノズルチップでは、ノズル孔の断面における直線部分の長手方向に延びる両側のノズル孔壁(以下長辺側ノズル孔壁という)の一方に、切り欠き部を形成しているため、その直線部分を流下する溶融ガラスが、切り欠き部の無い側の長辺側ノズル孔壁を濡らした状態で流下し、このため、その直線部分における扁平比にほぼ等しい扁平比を保って流下し、しかも、その流下の間に切り欠き部から冷却されるため、ノズルチップの先端から吐出された時点では適度に冷却され、丸まろうとする傾向が低下しており、その後、引き伸ばされつつ繊維化する際、扁平比がほとんど減少せず、場合によっては増加することもあり、しかも、複数の直線部分は連結しているため、得られるガラス繊維の断面形状は、複数の直線部分から吐出されたものが連結されてきわめて細長い形状となっており、高扁平断面のガラス繊維が得られる。また、溶融ガラスがノズル孔の切り欠き部を流下する際には、流下中の溶融ガラスの片面が開放されるため流下抵抗が小さくなり、ノズル部を通過中の溶融ガラスが冷却されて粘度が高くなっても、なんら支障はなく、溶融ガラスが安定して流下する。更に、複数の直線部分は屈曲した状態で連結されているため、それぞれが独立して設けられたノズル孔と同様の挙動を示し、各直線部分から溶融ガラスが安定して流下する。かくして、このノズルチップを用いることで、高速で紡糸しても安定して所望の高扁平比の異形断面ガラス繊維を得ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す本発明の実施の形態を参照して本発明を更に詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の形態による異形断面ガラス繊維の製造装置を概略的に示す正面図であり、11はガラス溶融炉、12はその底面に配置されたノズルプレート、13はそのノズルプレート12の下面に設けられたノズルチップ、14はノズルチップ13から紡糸されたガラス繊維、15はノズルチップ13及びガラス繊維14を冷却するための冷却フィン、16は冷却フィン15を冷却するための水冷却部、17はガラス繊維14に集束剤を塗布するための集束剤塗布装置、18は多数のガラス繊維を集束する集束ローラ、19は集束されたガラス繊維を巻き取るワインダーであり、各ノズルチップ13から紡糸されたガラス繊維14が集束ローラ18で集束され、ワインダー19に巻き取られている。ここで、ノズルチップ13は本発明の一実施の形態を構成するもので、後述するように屈曲した細長い断面形状のノズル孔を備えており、これによって高扁平断面のガラス繊維が製造される。
【0011】
図2はノズルチップ13の概略斜視図、図3は図2及び図4のX−X矢視概略断面図、図4はノズルチップ13の概略下面図である。ノズルチップ13は、ノズルプレート12の下面に多数、設けられる。このノズルチップ13は、ノズルプレート12とは別に製造され、溶接等で取り付けられてもよいし、一枚の板から、フライス盤、エンドミルなどによる機械加工、或いは放電加工、プレス加工などにより、エンドプレート12と一体構造として作られてもよい。
【0012】
ノズルチップ13は、ノズルプレート12の上方の溶融ガラスを導入するための溶融ガラス溜まり部22と、その下方に形成され、製造するガラス繊維の断面形状に大きな影響を与えるノズル部23と、そのノズル部23を貫通して設けられたノズル孔24を備えている。なお、本発明においてノズルチップ13に設けるノズル孔24は、図4に示すような1個に限らず、複数個としてもよい。また、図2〜図4に示す実施の形態では、ノズル部23をその上の溶融ガラス溜まり部22を形成した領域よりも小さい外形としているが、本発明はこの構成に限らず、図5に示すノズルチップ13Aのように、ノズル部23の外形を、その上の溶融ガラス溜まり部22を形成した領域の外形と同じとしてもよい。ただし、図2〜図4に示すようにノズル部23をその上の溶融ガラス溜まり部22を形成した領域よりも小さい外形とすると、ノズル部23の冷却効果を一層高めることができる利点が得られる。ノズルチップ13やそれに形成したノズル部23の外形は、図示の実施の形態では、直方体としているが、これに限らず、角錐形、円筒形、円錐形等に変更することも可能である。ただし、図示の直方体とすると、一枚の板から多数のノズルチップを備えたノズルプレートを機械加工で製造する際の加工が容易となる利点が得られる。
【0013】
図2〜図4において、ノズル部23に形成するノズル孔24はその断面が、複数の直線部分を備えた細長い形状をなすものであり、本実施形態では、二つの直線部分24a、24aを連結部24bによって屈曲した状態に連結したV字形としている。この断面形状のノズル孔24は、高扁平断面のガラス繊維を紡糸するためのものである。ここで、「断面」とは、ノズル孔24内を流下する溶融ガラスの方向に対して直角な面における断面を意味している。但し、後述するようにノズル孔24を取り囲んでいるノズル孔壁の一部に、先端側(下面側)から凹状の切り欠き部25を形成しているため、その切り欠き部25のある位置と無い位置ではノズル孔24の断面形状が異なることとなるので、本明細書における「断面」は、切り欠き部25の無い位置(すなわち切り欠き部25よりもノズルプレート側の位置)における断面を示すものとする。
【0014】
本発明においてノズル孔24の断面形状として採用可能な細長い形状は、図示したV字形に限らず、複数の直線部分を備えたものであれば任意であり、例えば、U字形、W字形等を挙げることができる。ノズル孔24の断面を形成する細長い形状は、一定幅のものでもよいし、幅が適当に変化するものでもよい。例えば、図4において、連結部24bの幅を、直線部分24aの幅よりも大きく、或いは小さくするとか、直線部分24aの先端に、直線部分24aの幅寸法よりも大きい直径の円を付ける等の変更を行っても良い。なお、本明細書において、ノズル孔24の断面形状に形成した「直線部分」とは、厳密な意味での直線状の部分のみならず、多少の湾曲があっても直線状とみなせるようなほぼ直線状の部分をも含むものである。また、この直線部分は、必ずしも一定幅のものである必要はなく、細長い楕円形のように幅が長手方向に変化したものでもよい。図4に示す実施形態では、ノズル孔24の断面形状における端部や屈曲した部分には、丸みを付与しているが、この丸みの半径を適宜変更するとか、丸みを省略し、角部とする等の変更を行っても良い。
【0015】
ノズル孔24の断面形状や扁平比は、製造しようとする高扁平ガラス繊維の断面形状や扁平比に応じて定めるものであるが、本発明のノズルチップを用いた場合、製造されるガラス繊維の扁平比はノズル孔の断面の扁平比に比較的近い値となるため、ノズル孔24の扁平比は、製造すべき扁平ガラス繊維の扁平比と同等若しくはそれに近い値に設定すればよい。例えば、扁平比が4.0〜10の扁平ガラス繊維を製造する場合、用いるノズル孔24の扁平比も4.0〜10程度に設定すればよく、従って、二つの直線部分24a、24aの扁平比は、その約半分(即ち、2.0〜5程度)に設定すればよい。一般的に扁平ガラス繊維の扁平比としては、2.0以上とすることが好ましいが、扁平比が2.0〜4.0の扁平ガラス繊維は、図4に示す直線部分24aのみからなるノズル孔を用いて安定して紡糸可能であり、本発明のノズルチップを用いる利点はあまり生じない。従って、本発明のノズルチップに形成するノズル孔24の扁平比としては、4.0以上(直線部分24aのみの扁平比は2.0以上)とすることが好ましい。一方、直線部分24aの扁平比が大きくなり過ぎると、繊維の断面形状が不安定になりがちで効率的な生産が困難となるので、その扁平比は5以下とすることが好ましく、更には4.0以下とすることが一層好ましい。従って、図示した実施形態のV字形のノズル孔24を用いる場合には、ノズル孔24の全体の扁平比を4.0〜10.0とすることが好ましく、更には4.0〜8.0とすることが一層好ましく、これによって、扁平比が4.0〜8.0の高扁平比のガラス繊維を安定して製造可能となる。ノズル孔24の最短径(幅)は、溶融ガラスの種類と生産量に見合ったものに調整されるが、0.5mm以上、好ましくは0.8mm以上であることが望ましい。0.5mm未満では、溶融ガラスの流出が順調でなく、繊維寸法変化が大きく望ましくない。
【0016】
ノズル孔24の直線部分24aは、長手方向に延びる両側のノズル孔壁即ち長辺側ノズル孔壁24aa、24abを備えており、その一方の長辺側ノズル孔壁24aaに、その両端部を除いて、ノズルチップの先端側から凹状に切り欠いて形成したノズル孔壁切り欠き部25が設けられている。なお、ノズル孔壁切り欠き部25は外側の長辺側ノズル孔壁24aaに設ける場合に限らず、内側の長辺側ノズル孔壁24abに設けてもよく、その場合には両側の直線部分24aに対して共通のノズル孔壁切り欠き部を形成すればよい。
【0017】
上記構成のノズル孔24から溶融ガラスを吐出すると、その溶融ガラスはノズル孔壁切り欠き部25を通過する際にその切り欠き部25に面する領域が冷却されて表面張力が小さくなるが、切り欠き部25を除いた領域では、高温のノズル孔壁24ab等に取り囲まれているので冷却が抑制され、それらのノズル孔壁24ab等に濡れ広がり、ノズルチップ13の先端を出るまではノズル孔24の断面形状にほぼ等しい形状を保っている。このため、ノズルチップ13を出る瞬間の溶融状態のガラス繊維14は、図6(a)にその断面を示すように、V字形となっている。そして、ノズルチップ13の先端を離れた後においても、ガラス繊維14の、ノズル孔24の直線部分24aから吐出された部分14aは、ノズル孔壁切り欠き部25に面していた側の面14aaが冷却されて表面張力が小さくなっているので、その後にガラス繊維が引き伸ばされた時、表面張力によって丸まることがほとんどなく、吐出時の扁平比を保つ。一方、ノズル孔24の連結部24bから吐出されたガラス繊維部分14bは、大きい表面張力を持っているためか、V字形で吐出されたガラス繊維14が引き伸ばされる間にV字が外側に大きく開く傾向があり、最終的には図6(b)に示すように、ほぼ直線状の平坦な断面となる。また、溶融ガラスがノズル孔24の切り欠き部25を流下する際には、流下中の溶融ガラスの片面が開放されるため流下抵抗が小さくなり、ノズル部13を通過中の溶融ガラスが冷却されて粘度が高くなっても、なんら支障はなく、溶融ガラスが安定して流下する。かくして、ノズル孔24の断面形状全体の扁平比にほぼ等しい高扁平比の且つ平坦なガラス繊維を高速で安定して製造できる。
【0018】
上記したように、ノズル孔壁切り欠き部25は吐出中の溶融ガラスの片面を冷却して表面張力を小さくし、扁平化効率を上昇させる効果を発揮する。このノズル孔壁切り欠き部25のサイズは、この効果をより有効に発揮させるよう、ガラスの溶融温度、ガラス繊維の紡糸速度、扁平比の安定性など種々の要素を考慮して定められる。具体的には、ノズル孔壁切り欠き部25は、その幅W(溶融ガラスの流下方向に直角方向の長さ)は、通常、直線部分24aの長辺側ノズル孔壁14aaの長さLの30〜100%、好ましくは40〜90%、最も好ましくは、50〜80%に設定される。30%未満では、切り欠き部の効果が少なく、一方、長辺側ノズル孔壁14aaの100%を切り欠き、更に短辺部分(直線部分24aの端部のノズル孔壁)を1/2以下にすると過冷却となり、溶融ガラスが切り欠き部25を通過する際にその短辺部分まで濡らさず、丸まり始めてしまい、扁平化効率が悪くなる。ノズル孔壁切り欠き部25の深さD(溶融ガラスの流下方向の長さ)は、ノズル部23の長さCにも関連するが、冷却効果を発揮する上から0.2mm以上は必要である。ノズル部23の長さCは、切り欠き部25を形成可能な長さを確保すると共に流下する溶融ガラスを適当に冷却することができるように設定するものであり、1〜6mm程度に設定することが好ましく、より好ましくは1〜4mmである。切り欠き部25の深さDは、ノズル部23の有効長さC〔図3に示す実施形態では、ノズル部23の長さCを有効長さとし、図5に示す実施形態では、ノズル孔24の全長Eから、ノズル孔を形成するために強度上必要な最低厚さ(通常、0.3mm程度)を差し引いた長さCを有効長さとする〕に対して、10〜100%とすることが好ましく、より好ましくは30〜80%である。
【0019】
図4において、ノズル孔24のV字形に配置される二つの直線部分24a、24aのなす角度θは、小さい程、ノズル孔24を形成するために要する面積を小さくできるので好ましいが、あまり小さくすると二つの直線部分24a、24aから吐出された溶融ガラスが合流してトラブルを起こす。このため、角度θとしては、20°程度以上とすることが好ましい。一方、この角度θが大きくなると、扁平比が大きい直線状のノズル孔と同様の挙動を示すようになり、二つの直線部分24a、24aからの溶融ガラスの吐出が不安定になってくる。すなわち、図13に示すように、ノズル孔34を断面が、直線状の極めて細長い(例えば、扁平比が4.0を越えるような)形状とし、その長辺側ノズル孔壁の一方に切り欠き部35を形成したノズルチップ33を用いて紡糸を行うと、長いノズル孔34内における温度バランスが乱れるためか、ノズル孔34の全体から均一に溶融ガラスを吐出することが困難であり、図14(a)に示すように、溶融ガラス36が一端側に偏って吐出されることが多く、且つ、その偏り方向はばらばらであり、しかも、紡糸途中において図14(b)、(c)、(d)に示すように、偏り位置が変化することもあり、このため、得られるガラス繊維の断面の扁平比が、ノズル孔の扁平比よりもかなり小さくなるばかりでなく、扁平比や大きさもまちまちとなる傾向がある。そして図4に示すノズル孔24のV字形の角度θを大きくすると、このノズル孔34と同様に溶融ガラスの吐出が不安定となる。ところが、この角度θを小さくすると、二つの直線部分24a、24aは連結部24bによってつながっているにも係わらず、それぞれ独立したノズル孔と同様になり、各直線部分24aの全体を有効に利用して安定した吐出が可能となる。この効果を発揮させるための角度θとしては、直線部分24aの扁平比や溶融ガラスの物性にも関係するが、90°以下程度に設定することが好ましい。
【0020】
前記したように、V字形の断面形状のノズル孔24から紡糸されたガラス繊維は、引き伸ばされている間にV字が外側に広がる傾向があるため、図6(b)に示すガラス繊維14のように平坦な状態とすることができる。しかしながら、V字の角度θが小さい場合とか、ガラス温度、物性、紡糸速度等の紡糸条件によっては、V字が180°までは開かず、浅いV字状のガラス繊維が得られる場合もある。従って、必要に応じ、V字状断面のノズル孔を用いてV字状断面のガラス繊維を製造することもできる。
【0021】
更に、ノズル孔24から紡糸されたV字形断面のガラス繊維が、引き伸ばされている間に外側に広がる傾向は、ノズル孔24のV字形の角度θに依存するのみならず、ノズル孔壁切り欠き部25の形成位置にも依存することが判明した。すなわち、V字形の底辺近傍に切り欠き部25を形成して、その位置を主として冷却すると、V字の広がる傾向が強くなる。従って、ノズル孔24の設計に当たっては、これらの事項も考慮することが好ましい。
【0022】
なお、ノズル孔24から吐出されるガラス繊維の扁平化を一層安定化させるため、ノズル孔24の先端で且つノズル孔断面の長手方向の両端に、ノズル孔24の短径の最大幅を超えない幅で且つ深さが0.1〜0.7mm程度の凹状の溝を設けるとか、高さが0.1〜0.7mm程度の凸状縁を設ける等の変更を行ってもよい。
【0023】
図3示すように、ノズルチップ13のノズル孔24の上部には、溶融ガラス溜まり部22を設けている。この溶融ガラス溜まり部22はノズル孔24に対する溶融ガラスの流れを安定化させるために設けたものであり、必要なければ省略してもよい。例えば、図10に示すように、ノズルプレート12に、溶融ガラス溜まり部を備えていないノズルチップ13Bを設け、ノズル孔24が直接ノズルプレート12の上面に連通する構成としてもよい。
【0024】
一般に、円形断面のガラス繊維紡糸用ノズルチップのノズル孔の上部にガラス溜まり部を設けたノズルチップでは、円柱形或いは円錐形の溜まり部を設けるが、図3、図4に示すように断面V字形のノズル孔24の上に溶融ガラス溜まり部22を設ける場合には、冷却効果により壁面に近い部分の溶融ガラスの粘度を上げ扁平効率を改善するとともに、ノズル孔の直線部分の長手方向長さが長いので流出量の分布が均一となるようにするため、溶融ガラス溜まり部22の断面形状も、ノズル孔24に外接する長方形又は台形に相似するような長方形又は台形とすることが好ましい。また、溶融ガラス溜まり部22の断面形状を、長円形、楕円形、ダンベル形などに変えることによりノズルチップ内でのガラスの冷却と流れを制御することもできる。
【0025】
溶融ガラス溜まり部22の断面積すなわち溶融ガラス流入部面積は、ノズル孔24の開口断面積より大きく、また、隣接するノズルチップの設置に支障のない大きさに設定されるものであり、具体的には、ノズル孔24の面積に対して、1.5〜8倍で、好ましくは、2〜5倍であることが望ましい。1.5倍以下ではストレートでガラス溜まりのないノズルチップとの差が少なく、8倍以上ではガラス溜まりにデッドゾーンができ、粘度の高い溶融ガラスが生じやすく、紡糸の安定化、扁平ガラス繊維の断面形状の安定化に悪影響があるばかりでなく、ガラス溜まりを持つノズルチップの断面積が大きくなり、同一面積に配置できるノズルチップの数が少なくなり、扁平ガラス繊維の生産量が減少するからである。溶融ガラス溜まり部22の深さは、ノズルチップ13全体の長さとノズル孔24の長さから溶融ガラスの冷却の程度や流れの乱れ等を考慮して決められる。深さは0mmからノズルプレートの厚さの2倍、望ましくは1〜2倍である。深さが浅いと効果が少なく、深過ぎると冷却されすぎてノズルチップからの溶融ガラスの吐出量が減少したり、ガラス繊維の断面形状が不安定になりやすい。
【0026】
溶融ガラス溜まり部22の断面形状は、流入口の形状がノズル孔の直上までストレートに降りているものでもよいし、或いは流入口とノズル孔が滑らかな面で結ばれ、段差のほとんどない先細りの形状のものでもよい。
【0027】
以上に説明したように、ノズル孔24として、断面がV字形に連結された二つの直線部分24a、24aを備え、各直線部分24aの二つの長辺側ノズル孔壁の一方にノズル孔壁切り欠き部25を備えたノズルチップ13(或いは13A、13B等)を用いることにより、そのノズルチップ13のノズル孔24の断面における全長から安定して溶融ガラスを細長い断面となるように吐出することができ、且つ吐出された溶融ガラスが、引き伸ばされて繊維化する際に丸まることが少なく、細長い断面状態を保持した状態で冷却、固化され、扁平比が4以上というような高扁平ガラス繊維を高速で安定して製造することが可能となる。従来、扁平ガラス繊維を製造する際には扁平なノズル孔から吐出した溶融ガラスが丸まるのを抑制するために吐出された溶融ガラスを敏速に冷却、固化させるよう冷風を吹きつける方法を採っているが、本発明のノズルチップ13ではこのような冷風による冷却は必要なく、また、冷却を省略することも可能である。ただし、紡糸速度を上げるためには、冷却を行うことが必要となるが、その場合にも冷風吹き付けは必要なく、従来の円形断面のガラス繊維の製造に用いられている冷却フィンの使用により十分な冷却効果を得ることができる。そこで、図1に示す実施の形態では、ノズルプレート12の下方に多数の冷却フィン15を配置しており、この構成の採用により、安定して扁平ガラス繊維の製造ができる。冷風を吹きつけて冷却する方法では、冷風量によって冷却速度が大きく変動するため、冷風量を精密にコントロールする必要があり、しかも冷風のむらがあると、繊維の扁平比のばらつきが大きくなり、均一な品質の扁平ガラス繊維を製造することは困難であるが、本発明では冷却フィンの使用が可能となることで、より均一な品質の扁平ガラス繊維を安定して製造できる。
【0028】
上記構成のノズルチップ13は、ノズルプレート12の下面に多数が配列されるが、その際の配列方法としては、図11に示すように、多数のノズルチップ13を、縦方向及び横方向に並べて且つノズル孔24のV字形が同じ方向を向くようにして配列することが好ましい。この配列を採用することにより、冷却フィン15を、ノズルチップ13の列の間に配置して、各ノズルチップ13及びそれから吐出される溶融ガラスを均一に冷却でき、均一な品質の扁平ガラス繊維を製造できる。
【0029】
更に、ノズルチップ13を配列する場合、図11に示すように、ノズル孔24のV字形の中心方向が、長方形のノズルプレート12の短辺12aに平行となるように配列することが好ましい。この構成とすると、短辺12aに平行なノズルチップ列内におけるノズルチップ13の個数を少なくでき、従ってノズルチップ列の長さが短くなるため、それに沿って配置する冷却フィン15の長さを短くできる。もしこの冷却フィン15を長くして多くのノズルチップ13を冷却しなければならない場合には、冷却フィンの冷却能力が不足し、冷却の程度が場所によって異なってしまう。その結果、冷却が適正に行われるノズルチップからのガラス繊維は扁平比が大きく、冷却不足のノズルチップからのガラス繊維は扁平比が小さくなり、同じガラス繊維束の中で扁平比のばらつきを大きくしてしまう。これに対し、図11に示す配列を採用することで、冷却フィン15を短くでき、列内のノズルチップ13をそれぞれ適正に冷却して扁平比のばらつきを小さく抑えることができる。
【0030】
本発明において使用されるガラスの組成は、Eガラス、ECRガラス、Sガラス、Cガラス、Dガラスなど、ガラス繊維を製造しうるものであればよく、特に限定されるものではない。本発明のノズルチップで製造するガラス繊維の太さは、製造条件の設定により種々の繊維径のものが製造可能である。しかしながら、横断面における短径が3〜20μm、好ましくは4〜15μm、最長径が12〜100μm、好ましくは15〜80μmの範囲のものが製造上好ましい。つまり、短径が3μm未満のものは、ガラス繊維自体の紡糸が困難であり、長径が100μmを越えるものは、扁平化効率が悪く、剛性が高過ぎ、効率的な生産ができない。
【0031】
以上に、ノズル孔24の断面形状として、V字形のものを示したが、ノズル孔24の断面形状は種々変更可能であり、以下、その具体例を説明する。図7に示すノズルチップ13Cは、ノズル部23に断面がU字形のノズル孔24Cを備えている。すなわち、このノズル孔24Cは、二つの直線部分24a、24aを対向配置し、且つ直線状の連結部24cによって屈曲して連結し、細長い形状としたものであり、両側の直線部分24a、24aの一方の長辺側ノズル孔壁24aaにノズル孔壁切り欠き部25を形成している。このU字形のノズル孔24Cを用いることにより、図8に示す断面形状の高扁平ガラス繊維14を製造できる。
【0032】
図9に示すノズルチップ13Dは、図7に示すノズルチップ13Cと同様に、断面がU字形のノズル孔24Dを備えたものであるが、その底辺の長さを長くして直線部分24aとし、その長辺側ノズル孔壁の一方にノズル孔壁切り欠き部25を形成している。すなわち、図9のノズルチップ13Dは、3個の直線部分24aを連結した構成となっており、図7のノズルチップ13Cよりも扁平比の大きい異形断面のガラス繊維を得ることができる。なお、図7、図9に示すノズルチップ13C、13Dにおいても、ノズル孔壁切り欠き部25の形成位置は、直線部分24aに関して図示とは反対側としてもよい。
【0033】
【実施例】
〔実施例1〕
図2〜図4に示す形状のノズルチップ13を用意した。このノズルチップ13に設けたノズル孔24は、V字形のもので、角度θが45°、直線部分24aの長手方向の長さが3.6mm、幅が0.9mm、扁平比4.0であり、従ってノズル孔24の全体としての扁平比は約9である。ノズル部23の有効長さCは、1.1mmとした。各直線部分24aの長辺側ノズル孔壁24aaの中間位置に、長さ2.0mm(直線部分24aの長手方向の長さに対して55.6%)、深さ0.6mm(ノズル部23の有効長さCの54.5%)のノズル孔壁切り欠き部25を形成した。
【0034】
このノズルチップ13を、図11に示すように、ノズルプレート12に対して、短辺12aに平行な列内には、ピッチ4.0mmで6個ずつ配置し、長辺12bに平行な列内には、ピッチ7mmで16個ずつ配置した。そのノズルプレート12を図1に示す装置に取り付け、Eガラス組成の溶融物を紡糸温度1200°C、紡糸速度2000m/minで紡糸を行った。得られたフィラメントの断面は、図6(b)に示すように平坦な長円形であり、長径37.4μm、短径4.4μm、換算繊維径14.3μmのほぼ長円形断面のものであり、高扁平ガラス繊維を安定して得ることができた。なお、扁平比は8.5であり、扁平化効率(ガラス繊維の扁平比のノズル孔断面扁平比に対する%)は94.7%であり、また、繊維束内における扁平比のばらつきは小さかった。
【0035】
【発明の効果】
以上のように、本発明のノズルチップは、ノズル孔の断面の細長い形状の全体から安定して溶融ガラスを吐出させることができると共に吐出されたガラス繊維はその扁平比があまり変化することなく冷却、固化して繊維化し、このため、扁平比が4.0以上というような極めて高扁平比のガラス繊維を高速で且つ安定して紡糸することができるという効果を有している。
【0036】
ここで、ノズル孔に形成している直線部分の扁平比を2〜5としておくと、その直線部分からの溶融ガラスの吐出を一層安定させることができるという効果が得られる。
【0037】
また、前記ノズル孔の断面を略V字形とすると、紡糸して得られるガラス繊維の断面を、V字をほぼ180°に開いて平坦としたガラス繊維を得ることができるという効果が得られる。
【0038】
また、前記ノズル孔の断面をU字形としておくと浅いV字に開いたような断面形状の且つ肉厚の薄い異形断面ガラス繊維を得ることができるという効果が得られる。
【0039】
また、ノズル孔壁切り欠き部の切り欠き深さを、ノズル部の有効長さに対して10〜100%に設定すると、切り欠き部によるガラス繊維の扁平化効果を良好に発揮させることができるという効果が得られる。
【0040】
また、前記ノズル部の上部に、前記一対のノズル孔に連通する溶融ガラス溜まり部を設けると、ノズル孔への溶融ガラスの流れが安定し、ガラス繊維の扁平化効果を一層安定させることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による扁平ガラス繊維の製造装置の概略正面図
【図2】図1の装置に用いるノズルチップの概略斜視図
【図3】図2及び図4のX−X矢視概略断面図
【図4】図2に示すノズルチップの概略下面図
【図5】ノズルチップの変形例を示す概略下面図
【図6】(a)は図2〜4に示すノズルチップから吐出された瞬間の溶融ガラスの概略断面図(b)は紡糸して得られたガラス繊維の概略断面図
【図7】ノズルチップの他の変形例を示す概略下面図
【図8】図7に示すノズルチップで紡糸して得られたガラス繊維の概略断面図
【図9】ノズルチップの更に他の変形例を示す概略下面図
【図10】ノズルチップの更に他の変形例を示す概略断面図
【図11】図1に示す装置のノズルプレート及び冷却フィンを示す概略下面図
【図12】(a)、(b)、(c)はそれぞれ、扁平ガラス繊維の断面の例を示す概略断面図
【図13】扁平比の大きい直線状のノズル孔を備えたノズルチップを示す概略下面図
【図14】(a)は図13に示すノズルチップで紡糸する状態を示す概略側面図、(b)、(c)、(d)はそのノズルチップから吐出される溶融ガラスの変化を説明する概略側面図
【符号の説明】
11 ガラス溶融炉
12 ノズルプレート
13、13A、13B、13C、13D ノズルチップ
14 ガラス繊維
15 冷却フィン
16 水冷却部
17 集束剤塗布装置
18 集束ローラ
19 ワインダー
22 溶融ガラス溜まり部
23 ノズル部
24、24C、24D ノズル孔
24a 直線部分
25 ノズル孔壁切り欠き部

Claims (6)

  1. ノズル部と該ノズル部を貫通するノズル孔を備えた異形断面ガラス繊維紡糸用ノズルチップであって、前記ノズル孔は断面が、複数の直線部分を備えた屈曲した細長い形状をなしており、少なくとも2個の直線部分には長手方向に延びる両側のノズル孔壁の一方に、前記ノズル孔の先端側から凹状に形成したノズル孔壁切り欠き部が設けられていることを特徴とする、異形断面ガラス繊維紡糸用ノズルチップ。
  2. 前記ノズル孔壁切り欠き部が設けられている直線部分の扁平比が2〜5であることを特徴とする、請求項1記載の異形断面ガラス繊維紡糸用ノズルチップ。
  3. 前記ノズル孔の断面が、二つの直線部分を屈曲して連結したV字形をなしており、その二つの直線部分にそれぞれ前記ノズル孔壁切り欠き部が設けられていることを特徴とする、請求項1又は2記載の異形断面ガラス繊維紡糸用ノズルチップ。
  4. 前記ノズル孔の断面が、二つの直線部分を対向配置したU字状をなすと共に前記二つの直線部分にそれぞれ前記ノズル孔壁切り欠き部が設けられていることを特徴とする、請求項1又は2記載の異形断面ガラス繊維紡糸用ノズルチップ。
  5. 前記ノズル孔壁切り欠き部の切り欠き深さが、ノズル部の有効長さに対して10〜100%である、請求項1から4のいずれか1項記載の異形断面ガラス繊維紡糸用ノズルチップ。
  6. 前記ノズル部の上部に、前記ノズル孔に連通する溶融ガラス溜まり部を設けたことを特徴とする、請求項1から5のいずれか1項記載の異形断面ガラス繊維紡糸用ノズルチップ。
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