JP4185382B2 - Copolymer composition of (meth) acrylic acid monomer and unsaturated polyalkylene glycol monomer and method for producing the same - Google Patents

Copolymer composition of (meth) acrylic acid monomer and unsaturated polyalkylene glycol monomer and method for producing the same Download PDF

Info

Publication number
JP4185382B2
JP4185382B2 JP2003050740A JP2003050740A JP4185382B2 JP 4185382 B2 JP4185382 B2 JP 4185382B2 JP 2003050740 A JP2003050740 A JP 2003050740A JP 2003050740 A JP2003050740 A JP 2003050740A JP 4185382 B2 JP4185382 B2 JP 4185382B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
monomer
polyalkylene glycol
polymer
unsaturated polyalkylene
polymerization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003050740A
Other languages
Japanese (ja)
Other versions
JP2004075977A (en
Inventor
隆弘 津守
淳郎 米田
暁子 逸見
繁 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP2003050740A priority Critical patent/JP4185382B2/en
Publication of JP2004075977A publication Critical patent/JP2004075977A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4185382B2 publication Critical patent/JP4185382B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
  • Detergent Compositions (AREA)
  • Polymerization Catalysts (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水系の分散剤、スケール防止剤、セメント添加剤あるいは洗剤ビルダーなどの用途として好適に用いられる(メタ)アクリル酸系単量体と不飽和ポリアルキレングリコール系単量体の共重合体組成物およびその製造方法、並びにこれを用いてなる洗剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、3−メチル−3−ブテン−1−オールのエチレンオキサイド付加物などの不飽和ポリアルキレングリコール系単量体と(メタ)アクリル酸などの不飽和モノカルボン酸系単量体の共重合体は、液体洗剤用ビルダーとして有用であることが知られており、このような共重合体を得る方法としては、特開2002−60785号公報(特許文献1)などに開示されている方法が知られている。
【0003】
上記の公報に開示されている方法では、不飽和モノカルボン酸系単量体、不飽和ジカルボン酸系単量体のいずれかと不飽和ポリアルキレングリコール系単量体を必須に含む単量体成分を共重合する際に、過硫酸塩あるいは過酸化水素を開始剤として用いて重合している。この方法を用いれば、分子量数万までの共重合体を再現性良く得ることができる。
【0004】
この方法により得られる重合体は、液体洗剤との相溶性や分散能に優れており、洗剤ビルダー、特に液体洗剤用ビルダーに好適に用いることができるものとなっている。
【0005】
また、上述したような不飽和ポリアルキレングリコール系単量体を含有する重合体ではないが、低分子量の(メタ)アクリル酸系重合体を高濃度で製造する技術として、特開平11−315115号(特許文献2),特願2002−180455号に記載されている方法を挙げることができる。
【0006】
上記に記載されている方法では、(メタ)アクリル酸系単量体を必須に含む単量体成分を重合する際に、過硫酸塩、重亜硫酸塩を開始剤として用いて、40重量%以上の高濃度で重合している。この方法を用いれば、分子量数万までの低分子量重合体を再現性良く得ることができる。
【0007】
この方法により得られる重合体は分子量分布が狭く、着色が少ない。しかも、この重合体の直鎖の末端または側鎖には、定量的に硫黄酸素酸が導入されている。それゆえ、上記重合体は、分散能や耐ゲル化性に優れており、無機顔料の分散剤、洗剤ビルダー、洗浄剤、スケール防止剤に好適に用いることができるものとなっている。
【0008】
しかしながら、上記特許文献1に開示されている技術では、(メタ)アクリル酸単量体と不飽和ポリアルキレングリコール系単量体との共重合体の場合において、重合濃度を20質量%程度まで下げなければ、重合体の分子量が増大してしまい、場合によってはゲル化してしまうという問題が生じうる。 また、上記特許文献2または特願2002−180455号に記載されている技術は、低分子量の重合体を高濃度で製造することが可能であるものの、主に(メタ)アクリル酸系単量体を用いて重合体を製造する技術であるため、得られる重合体は、液体洗剤への相溶性が不十分である。
このように、従来の技術においては、色相が良く、液体洗剤への相溶性,分散能,耐ゲル化性に優れた低分子量の重合体を、高濃度で効率よく製造することにおいてさらなる改善の余地がある。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−60785号公報
【特許文献2】
特開平11−315115号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体は、液体洗剤との相溶性や分散能に優れるものの、色相が悪く、さらに生産性が悪いという欠点を有していた。したがって、本発明が解決しようとする課題は、液体洗剤との相溶性や分散能に優れ、色相が良い、液体洗剤用ビルダーあるいはセメント添加剤、そして、その液体洗剤用ビルダーを含んでなる洗剤組成物を提供することにある。
また、本発明が解決しようとする課題は、液体洗剤との相溶性や分散能に優れ、色相が良い、不飽和ポリアルキレングリコール系重合体組成物の製造方法において、高濃度で生産性良く重合できる、不飽和ポリアルキレングリコール系重合体組成物の製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明者らは、上記課題を達成すべく、鋭意検討した。その結果、40質量%以上の高濃度で、末端に硫黄酸素酸を導入するとともに、酸性条件下でポリアルキレンオキサイドの繰り返し単位が6以上300以下、あるいはアリルアルコールにアルキレンオキサイドを付加させてなる不飽和ポリアルキレングリコール系単量体を含む単量体組成物を重合することにより、色相が良く、液体洗剤への相溶性を有し、分散能やキレート能,耐ゲル化性に優れた低分子量重合体と、この重合体水溶液を効率的に製造する方法とを見出し、かかる知見に基づき本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明の目的は、下記(1)〜(10)の(メタ)アクリル酸系単量体と不飽和ポリアルキレングリコール系単量体の共重合体組成物およびその製造方法、並びに該組成物を用いてなる用途である洗剤ビルダーおよび洗剤組成物,セメント添加剤により達成されるものである。
【0012】
(1) (メタ)アクリル酸系単量体Aとポリアルキレンオキサイドの繰り返し単位が6以上300以下である不飽和ポリアルキレングリコール系単量体Bおよび単量体A、Bに共重合可能なモノエチレン性不飽和単量体Cを共重合した重合体であって、末端に硫黄酸素酸を持ち、S=(ポリマーに含まれるS量)/(全S量)×100で定義される硫黄元素導入量S値が3以上であることを特徴とする重合体組成物。
(2) 単量体Bがアリルアルコールにアルキレンオキサイドを付加させてなる不飽和ポリアルキレングリコールである請求項1記載の重合体組成物。
【0013】
(3) (メタ)アクリル酸系単量体Aとアリルアルコールにアルキレンオキサイドを付加させてなる不飽和ポリアルキレングリコール系単量体Dおよび単量体A、Dに共重合可能なモノエチレン性不飽和単量体Cを共重合した重合体であって、末端に硫黄酸素酸を持ち、S=(ポリマーに含まれるS量)/(全S量)×100で定義される硫黄元素導入量S値が3以上であることを特徴とする重合体組成物。
40質量%水溶液の色相(b値)が2以下であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の重合体組成物。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載の重合体組成物の製造方法であって、開始剤として過硫酸塩および重亜硫酸塩をそれぞれ1種類以上組み合わせて用いることを特徴とする製造方法。
(6)過硫酸塩/重亜硫酸塩が重量比で0.1〜10で、その2つの合計が単量体1molあたり1〜30gの範囲で(メタ)アクリル酸系単量体と(1)又は(2)に記載の単量体B、あるいは(3)に記載の単量体Dを必須に含む単量体成分を共重合した重合体組成物の製造方法。
(7) (1)〜(4)のいずれかに記載の重合体組成物を含有してなる洗剤用ビルダー。
【0014】
(8) (1)〜(4)のいずれかに記載の重合体組成物を含有してなる液体洗剤用ビルダー。
【0015】
(9) (1)〜(4)のいずれかに記載の重合体組成物を含有してなる洗剤組成物。
(1)〜(4)のいずれかに記載の重合体組成物を含有してなるセメント添加剤。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について、以下に詳細に説明する。
【0017】
本発明に係る不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物は、S=(ポリマーに含まれるS量)/(全S量)×100で定義される硫黄元素導入量S値が3以上であることを特徴とするものである。とりわけ、(メタ)アクリル酸系単量体Aとアルキレンオキサイドの繰り返し単位が6以上300以下である不飽和ポリアルキレングリコール系単量体B、またはアリルアルコールにアルキレンオキサイドを付加させてなる不飽和ポリアルキレングリコール系単量体Dおよび単量体A、B、Dに共重合可能なモノエチレン性不飽和単量体Cを含む単量体組成物を水溶液中で重合してなる不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体であって、末端にスルホン酸基等の硫黄含有基を有する。
すなわち、分散能、キレート能に加えて、耐ゲル性にも優れた低分子量の水溶性重合体である。不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物において、硫黄元素導入量S値を3以上とするには、製造過程で重合温度と中和度を所定の範囲でコントロールすれば達成可能であることを見出し、これにより多量の亜硫酸ガスの発生を抑制し、さらに不純物の発生を抑制することができ、こうした製造過程を経て得られる硫黄元素導入量S値が3以上の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物では、不純物が極めて少なく、該不純物に起因する性能低下を格段に低く抑えることができ、また水溶液形態での低温保存時の不純物の析出も格段に低く抑えることができ、従来の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体水溶液に比べて無色透明で色調も良好であるなど、より一層の性能向上を図ることができるものである。
【0018】
ここで、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の硫黄元素導入量S値は、3以上、好ましくは3〜50、より好ましくは3〜30の範囲であるのが望ましい。該硫黄元素導入量S値が3未満の場合は、重合に用いた開始剤量が必要以上ということであり、それにより不純物の生成や亜硫酸ガスの発生を過剰に招き、さらにそれによる性能低下や低温保存時における不純物の析出を招く恐れがある。一方、硫黄元素導入量S値の上限については、特に制限されるべきものではない。
【0019】
なお、上記硫黄元素導入量S値の定義に用いた「ポリマーに含まれるS量」とは、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体に含まれるS量をいう。詳しくは、実施例で説明する透析法により、重合により得られた不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の固形分濃度を調整してなる水溶液から不純物や開始剤断片などの低分子量成分を取り除いた後の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体からなる高分子成分中に含まれるS量をいう。言い換えれば、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体の末端や側鎖にスルホン酸基等の硫黄含有基として導入されているS量ともいえるものである。したがって、硫黄元素導入量S値が大きいほど、使用した開始剤などに含まれるS成分のより多くが重合反応により好適に不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体に導入されているものといえる。また、上記硫黄元素導入量S値の定義に用いた「全S量」とは、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体水溶液に含まれる全てのS量をいう。詳しくは、実施例で規定する透析法を行う前の、重合により得られた不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物であって、不純物や開始剤断片などの低分子量成分が含まれている不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物に含まれるS量をいう。なお、ここで、全S量として、重合に用いる原料組成物中のS量を用いなかったのは、亜硫酸ガスとして系外に排出されてしまったS量(硫黄分)については、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体水溶液中に存在しないため、低温保存時にS含有不純物として析出するおそれがないため、こうしたS量を含む原料組成物を基準としなかったものである。
【0020】
なお、本発明の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物とは、重合により得られた不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体を含む水溶液そのものであってもよいし、さらに固形分濃度を調整するために水などの水性の溶媒を適量添加ないし除去してなるものであってもよいし、該水性の溶媒を除去し乾燥して固形物としたものであってもよいし、さらに重合により得られた不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体を含む水溶液から、適当に不純物を除去し精製してなる不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物であってもよいし、さらに固形分濃度を調整するために水性の溶媒を添加ないし除去してなるものであってもよいし、さらに乾燥して固形物とした不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体であってもよいし、さらに必要に応じて、重合により得られた不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体の性能に影響を与えない範囲で、適当な添加剤、例えば、保存安定剤(紫外線吸収剤や抗酸化剤など)、着色剤、帯電防止剤、滑剤、充填剤、難燃化剤、発泡剤などを加えてなるものであってもよいなど、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体を含むものであればよく、その形態や成分組成などに関しては特に制限されるべきものではない。
したがって、本発明の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物には、精製されてなる不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体だけの場合も当該組成物に含まれるものとする。このように、本発明の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物は、上記硫黄元素導入量S値を満足するものであればよく、その名称に拘泥されることなく最も広義に解釈されるべきものであり、単に不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物だけに狭く解釈(制限)されるべきものではない。すなわち、製造工程の簡素化の観点からは、重合により得られた不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体を含む水溶液をそのまま、分散剤やスケール防止剤、洗剤ビルダーなどとして利用するのが望ましい。また、輸送コスト低減の観点からは、水溶液のようにかさばる形態ではなく、固形物として輸送し、分散剤やスケール防止剤、洗剤ビルダーなどとして配合する際に、必要に応じて水溶液化してもよい。また、製品の品質安定化、保存安定性の観点からは、重合により得られた不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体を含む水溶液から不純物を取り除いた形で製品化してもよいなど、使用用途に応じて適宜最適な形態や成分組成にすればよいといえる。
【0021】
すなわち、本発明の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体水溶液では、重合により得られた重合体組成物につき、所定の測定方法(実施例で説明する)によって分析して得られた硫黄元素導入量S値が3以上のものであればよいのであり、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の形態や組成成分を制限するものではない。
また、本発明に係る不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の色相(b値)は、2以下。好ましくは1.5以下であるのが望ましく、黄〜褐色を帯びた従来技術の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物に比べて無色透明性に優れるものである。そのため、洗剤のようにほぼ白色である製品では、一般消費者(利用者)が品定めする上で、洗剤の色調までも考慮に入れられることはよくあることであり、洗剤自体に黄色を帯びているようなものよりも無色透明性に優れるものが商品力が高いものとなっていることから、無色透明性に優れることは極めて有利である。
【0022】
次に、本発明に係る不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物は、上記硫黄元素導入量S値をも満足した上で、後述する実施例で説明するCa捕捉能が200以上の場合には後述する実施例で説明するゲル化度qが0.1以下であることが望ましい。また、Ca捕捉能が200未満の場合にはQ=(Ca捕捉能)/ゲル化度q/105が30以上であることが望ましい。これは、従来では、耐ゲル性を有する重合体は、低分子量の重合体の中でも特に分子量が小さいものであった。すなわち、良好な耐ゲル性を得るためには低分子量である重合体の分子量をさらに小さくすることが必要であった。しかしながら、分子量が小さすぎる重合体では、重合体末端や側鎖に対して定量的に、具体的には上記に規定する硫黄原子導入量S値を満足するようにスルホン酸基等の硫黄含有基を導入することが難しく、そのため分散能やスケール防止能を十分に発現することができず、分散剤やスケール防止剤、洗剤ビルダーなどの用途には好適に用いることができなかった。
【0023】
これに対して、本発明に係る不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物は、重合体末端や主鎖に対して定量的に、具体的には上記に規定する硫黄原子導入量S値を満足するようにスルホン酸基等の硫黄含有基が導入されており、かつ上記Q値を満足し得るものである。そのため、当該不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物は、低分子量の重合体組成物ではあるが、従来の耐ゲル性を有する重合体に比べて分子量が比較的大きくなっているにも関わらず、良好な耐ゲル性を示すことができる。すなわち、上記S値に加えて、耐ゲル能Q値が上記範囲内であれば、水系の分散剤、スケール防止剤、あるいは洗剤ビルダーなどの用途に用いる際に、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物のゲル化が抑えられ、非常に良好な耐ゲル性、さらにはCa捕捉能を発現することができるものである。そのため、かかる水系の分散剤、スケール防止剤、あるいは洗剤ビルダーなどの用途に好適に利用することができる。すなわち、使用環境下において、さらには他の成分と混合(配合)後の保存環境下において、ゲル化を抑えることができるため、製品のより一層の性能向上および品質安定化を図ることができる。
ここで、Ca捕捉能が200以上の場合、ゲル化度q値は、0.1未満、好ましくは0.095未満であることが望ましい。また、Ca捕捉能が200未満の場合、耐ゲル能Q値は、30以上、好ましくは35以上、より好ましくは40以上であることが望ましい。該q値が0.1以上の場合、あるいは該Q値が、30以下の場合には、耐ゲル能が十分でないために、その使用用途が制限される場合がある。なお、該q値の下限あるいは該Q値の上限に関しては特に制限されるべきものではない。
【0024】
上記「ゲル化度q」としては、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物のゲル化の度合を測定する従来公知の方法を好適に用いることができる。例えば、緩衝液中に、本発明に係る不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の低濃度水溶液(例えば、固形分濃度が1質量%)と塩化カルシウム水溶液とを加えて混合することにより試験液を調製し、この試験液を、所定の温度および所定の時間(例えば、90℃、1時間)で静置した後に、紫外線(UV)波長域で該試験液の吸光度を測定することによりゲル化度を測定することができる。ゲル化度qの測定方法のより具体的な方法、あるいはCa捕捉能については、後述する実施例で説明する。
【0025】
次に、本発明に係る不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の重量平均分子量Mwは、2000〜100000、好ましくは3000〜50000、より好ましくは4000〜20000である。重量平均分子量がこの範囲内であれば、上記不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物は、分散能、キレート能および耐ゲル性といった各種性能をより顕著かつ効果的に発揮することができるものである。そのため、分散剤やスケール防止剤、洗剤ビルダーなどの用途に、より一層好適に用いることができる。不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の重量平均分子量が2000未満の場合には、十分な分散能およびキレート能が得られない場合があり、使用用途が制限される場合もある。一方、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の重量平均分子量が100000を超える場合には、高分子量化するため良好な水溶性や耐ゲル性を発現しにくくなる。
【0026】
なお、本発明では、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の重量平均分子量につき規定したが、重合後の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体を含む水溶液を適当な方法で精製して得た不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体の重量平均分子量についても、重合後の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体を含む水溶液と殆ど差異は生じないことから、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体またはその水溶液のいずれか一方の重量平均分子量を測定すれば足りるものである。言い換えれば、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体の重量平均分子量も、2000〜100000、好ましくは3000〜50000、より好ましくは4000〜20000であればよいといえる。
【0027】
なお、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体またはその水溶液の重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)の測定方法については、後述する実施例にて説明する。
【0028】
また、本発明に係る不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の分散度(Mw/Mn)は、Mwにもよるが、(1)Mwが9000未満のときには、1.5〜2.9、好ましくは1.8〜2.7、より好ましくは2.0〜2.5である。この場合に、分散度が1.5未満の場合には合成が繁雑となる。一方、分散度が2.9を超える場合には、性能上有効な成分が減少するので性能の低下をまねく恐れがあるほか、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の分散能が十分でない場合があり、使用用途が制限される場合がある。また、(2)Mwが9000〜20000のとき、分散度は1.5〜4.5、好ましくは2.0〜4.0、より好ましくは2.5〜3.5である。この場合に、分散度が1.5未満の場合には合成が繁雑となる。。一方、分散度が4.0を超える場合には、性能上有効な成分が減少するので性能の低下をまねく恐れがある。
【0029】
また、本発明に係る不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物のCa捕捉能(キレート能の1種)は、Mwや不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成にもよるが、例えば、Mw5000〜10000で(メタ)アクリル酸系単量体が80質量%、不飽和ポリアルキレングリコール系単量体が20質量%の組成のときには、160以上、好ましくは180以上、さらに好ましくは200以上である。Ca捕捉能が160未満の場合には、洗剤に配合したときに、十分な洗浄力が得られない恐れがある。特に本発明では、上記硫黄元素導入量S値、さらに好ましくはQ値の要件を具備し、不純物を低減してなる本発明の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物では、先に本発明者らが提案した発明の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物よりも格段にCa捕捉能(キレート能)に優れるものとなっている(実施例の表9参照のこと)。そのため、例えば、衣類の汗汚れや泥汚れなど、Ca成分を含む汚れやCaを含む水道水に対して極めて高い分解洗浄力を発現させk ることができる点で有利である。
【0030】
また、本発明に係る不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の中和度の範囲は、特に制限されるべきものではなく、利用目的に応じて適宜調整すればよく、1〜100%、好ましくは20〜99%、より好ましくは50〜95%の範囲である。
【0031】
また、本発明の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物は、上記硫黄元素導入量S値の要件を具備し、さらに30〜99質量%の(メタ)アクリル酸系単量体と、1〜70質量%不飽和ポリアルキレングリコール系単量体、0〜60質量%の上記単量体に共重合可能な水溶性モノエチレン性不飽和単量体とを含む単量体組成物(ただし、(メタ)アクリル酸系単量体、不飽和ポリアルキレングリコール系単量体および上記単量体に共重合可能な水溶性モノエチレン性不飽和単量体の質量%の合計は100とする。)を水溶液中で重合してなる重合体であって、末端や主鎖にスルホン酸基等の硫黄含有基を有する不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体を含む水溶液であることが望ましい。かかる要件を満足する不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物では、重合体末端や側鎖にスルホン酸基等の硫黄含有基を有していることから、低分子量の重合体とはいえ、従来の耐ゲル性を有する重合体に比べて分子量が比較的大きくなっているにも関わらず、上記従来の重合体以上の良好な耐ゲル性を示すことができる。さらに、不純物が少なく重合体組成物が潜在的(本来的)に持ち得る分散能、キレート能および耐ゲル性などの高い性能を低下させることなく最大限に引き出させることができる優れた低分子量の水溶性重合体とすることができ、分散剤やスケール防止剤、洗剤ビルダーなどの用途に好適に用いることができる。なお、本発明の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物は、必ずしも30〜99質量%の(メタ)アクリル酸系単量体と、1〜70質量%不飽和ポリアルキレングリコール系単量体、0〜60質量%の上記単量体に共重合可能な水溶性モノエチレン性不飽和単量体とを含む単量体組成物(ただし、(メタ)アクリル酸系単量体、不飽和ポリアルキレングリコール系単量体および上記単量体に共重合可能な水溶性モノエチレン性不飽和単量体の質量%の合計は100とする。)を水溶液中で重合してなる重合体であって、末端や主鎖にスルホン酸基等の硫黄含有基を有する要件を外れるものであっても、上記硫黄元素導入量S値の要件を満足することができるものであれば、本発明の作用効果を奏することができるものである。例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリル酸、そのコポリマーなど、後述する単量体Cに例示される単量体とのコポリマーなどの不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体水溶液についても、本発明の上記硫黄元素導入量S値の要件を満足するものであれば、本発明に含まれるものである。
【0032】
なお、分散剤やスケール防止剤などに用いられる既存の低分子量の重合体では、重量平均分子量が1000以上であると、該水溶性重合体の分子量が小さいほど、すなわち重量平均分子量が1000に近づくほど耐ゲル性は高い性能を示すことになる。一方、キレート能は、該水溶性重合体の重量平均分子量が大きいほど高い性能を示すことになる。それゆえ、従来の水溶性重合体では、分散能、キレート能、および耐ゲル性の三つの性能を全て良好に向上させることが困難であった。
【0033】
これに対して、上記30〜99質量%の(メタ)アクリル酸系単量体と、1〜70質量%不飽和ポリアルキレングリコール系単量体、0〜60質量%の上記単量体に共重合可能な水溶性モノエチレン性不飽和単量体とを含む単量体組成物(ただし、(メタ)アクリル酸系単量体、不飽和ポリアルキレングリコール系単量体および上記単量体に共重合可能な水溶性モノエチレン性不飽和単量体の質量%の合計は100とする。)を水溶液中で重合してなる重合体であって、末端や主鎖にスルホン酸基等の硫黄含有基を有する不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体を含む水溶液であって、かつ上記硫黄元素導入量S値の要件を具備する不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物では、重合体の末端や側鎖にスルホン酸基等の硫黄含有基が導入されているため、重量平均分子量が比較的大きくても上記分散能および耐ゲル性は良好なものとなる。特に、重量平均分子量の大きさを考慮した上で上記耐ゲル性は、相対的に非常に良好な性能を示すことになる。それゆえ、かかる要件を満足する不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物では、従来と同程度の重量平均分子量を有する不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体と同じキレート能を示すことに加え、高い分散能および非常に優れた耐ゲル性を示すものとなっている。
【0034】
以上のように、本発明に係る不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物では、末端や主鎖にスルホン酸基等の硫黄含有基を有しているとともに、高い耐ゲル性を有しているものが望ましい。かかる末端スルホン酸基等の硫黄含有基により分散能やキレート能を向上させることができるとともに、さらに高い耐ゲル性を発現させることができるためである。そのため、該不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体水溶液では、無機顔料の分散剤やスケール防止剤、洗剤ビルダーなどに好適に利用することができる。
【0035】
なお、上記30〜99質量%の(メタ)アクリル酸系単量体と、1〜70質量%不飽和ポリアルキレングリコール系単量体、0〜60質量%の上記単量体に共重合可能な水溶性モノエチレン性不飽和単量体とを含む単量体組成物(ただし、(メタ)アクリル酸系単量体、不飽和ポリアルキレングリコール系単量体および上記単量体に共重合可能な水溶性モノエチレン性不飽和単量体の質量%の合計は100とする。)を水溶液中で重合してなる重合体であって、末端や側鎖にスルホン酸基等の硫黄含有基を有するとの要件に関しては、本発明の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体の製造方法の説明と合わせて、以下に説明する。
【0036】
次に、本発明の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体の製造方法は、開始剤として過硫酸塩および重亜硫酸塩をそれぞれ1種類以上組み合わせて用いるに際し、過硫酸塩を質量比で1とした場合に、重亜硫酸塩を質量比で0.1〜10の範囲内となるように用いると共に、重合反応系に添加される過硫酸塩および重亜硫酸塩の合計量が単量体組成物1mol当たり1〜30g当量の範囲内であり、かつ重合温度が25〜99℃の範囲内であることを特徴とするものである。
【0037】
これにより、開始剤として過硫酸塩だけでなく、重亜硫酸塩を上記の範囲内で加えることで、得られる不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体が必要以上に高分子量化することが抑制され、低分子量の重合体を効率よく製造することができる。加えて、得られる不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体にスルホン酸基等の硫黄含有基を定量的に、具体的には、上記に規定する硫黄元素導入量S値の範囲になるように導入できるものである。しかも、スルホン酸基等の硫黄含有基を定量的に導入できるということは、過硫酸塩および重亜硫酸塩が開始剤として非常に良好に機能していることを示している。そのため、重合反応系に過剰な開始剤を添加する必要がなく、開始剤量をより一層低減できるため、重合体組成物の製造コストの上昇を抑制し、製造効率を向上させることができる。よって、得られる不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物では、カルシウムなどの金属塩で凝集が抑えられ、良好な耐ゲル性を有しているものとなっている。さらに、重合反応系への開始剤の添加量ならびに重合温度をある幅でコントロールすることにより、多量の亜硫酸ガスの発生を抑制することができ、さらに不純物の発生を低減することができ、より一層の性能向上が図られると共に、重合体組成物の製造コストの上昇を抑制し、製造効率を向上させることができるものである。
【0038】
本発明の製造方法に用いられる単量体組成物としては、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体を重合することができる単量体成分からなるものであればよく、特に制限されるべきものではないが、少なくとも(メタ)アクリル酸系単量体(以下、単量体Aともいう)と不飽和ポリアルキレングリコール系単量体(以下、単量体Bともいう)を含有するものであればよいが、必要があればこれらA,Bに共重合可能なモノエチレン性不飽和単量体(以下、単量体Cともいう)が含まれていてもよい。ここでいう単量体組成物は、単量体成分で構成されるものであって、重合の際に用いる他の成分である溶媒や開始剤その他の添加剤は含まないものとする。
【0039】
上記単量体A成分としては、具体的には、アクリル酸、メタクリル酸、(メタ)アクリル酸をナトリウムやカリウムなどのアルカリ金属により部分中和した塩、または完全中和した塩;アンモニアあるいはモノエタノールアミン、トリエタノールアミンなどの有機アミン類により部分中和した塩、または完全中和した塩が挙げられる。これらは、1種単独であってもよいし、双方を併用してもよいが、好ましくは、アクリル酸単独もしくはアクリル酸とメタクリル酸とを所定比率で混合してなる混合物を用いるのが望ましい。
【0040】
上記単量体組成物中の単量体Aの配合量は、単量体組成物全量に対して、30〜99質量%、好ましくは40〜99質量%、より好ましくは50〜99質量%の範囲である。該単量体Aの配合量が30質量%未満の場合には、キレート能と分散能をバランスよく発現させることができない。
【0041】
なお、単量体Aを後述する溶媒、好ましくは水に溶解して単量体Aの溶液(好ましくは水溶液)の形態で添加してもよい。単量体A溶液(好ましくは水溶液)として用いる場合の濃度としては、10〜100質量%、好ましくは30〜95質量%、より好ましくは50〜90質量%である。ここで、単量体A溶液の濃度が10質量%未満の場合には、製品の濃度が低下してしまい、輸送および保管が繁雑となる。一方、上限については特に制限されるべきものではなく、100質量%(すなわち、全量)単量体A(溶液)、すなわち、無溶媒であってもよいといえる。
上記単量体B成分としては、具体的には、3−メチル−3−ブテン−1−オール、3−メチル−2−ブテン−1−オール、2−メチル−3−ブテン−2−オール、アリルアルコール等の不飽和アルコール1molに対して、炭素数2〜18のアルキレンオキサイドを6〜300mol、好ましくは7〜200mol、さらに好ましくは8〜100mol、最も好ましくは9~50mol付加した化合物を挙げることができる。また、不飽和アルコールはアリルアルコールが単量体A成分との共重合性が最も良いため、好ましい。
また、上記単量体Bにおいて炭素数2〜18のアルキレンオキサイドとしては、スチレンオキサイド、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等を挙げることができるが、エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドを用いるのが好ましい。エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドを併用する場合、その結合順序に制限はない。
エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドの付加mol数が6mol以下の場合、アルキレンオキサイドが付加していない不飽和アルコールが多く存在することもあり、液体洗剤への相溶性に悪影響を与える恐れがあるため、好ましくない。また、300molを超えた場合、本発明の効果の向上は見られず、単に多量の添加量が必要となるだけとなり、好ましくない。
また上記単量体D成分としては具体的にはアリルアルコール等の不飽和アルコール1molに対して、炭素数2〜18のアルキレンオキサイドを付加した化合物を挙げることができる。
また、上記単量体Dにおいて炭素数2〜18のアルキレンオキサイドとしては、スチレンオキサイド、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等を挙げることができるが、エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドを用いるのが好ましい。エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドを併用する場合、その結合順序に制限はない。
【0042】
上記単量体組成物中の単量体BまたはDの配合量は、単量体組成物全量に対して、1〜70質量%、好ましくは1〜50質量%、より好ましくは1〜30質量%の範囲である。該単量体Bの配合量が1質量%未満の場合には、キレート能と分散能をバランスよく発現させることができない。
【0043】
なお、単量体BまたはDを後述する溶媒、好ましくは水に溶解して単量体BまたはDの溶液(好ましくは水溶液)の形態で添加してもよい。単量体B溶液(好ましくは水溶液)として用いる場合の濃度としては、10〜100質量%、好ましくは30〜95質量%、より好ましくは50〜90質量%である。ここで、単量体B溶液の濃度が10質量%未満の場合には、製品の濃度が低下してしまい、輸送および保管が繁雑となる。一方、上限については特に制限されるべきものではなく、100質量%(すなわち、全量)単量体BまたはD(溶液)、すなわち、無溶媒であってもよいといえる。
【0044】
本発明に係る新規な水溶性共重合体は、(メタ)アクリル酸系単量体A、不飽和ポリアルキレングリコール系単量体BまたはDを必須に含む単量体成分を共重合して得られるものであるが、当該単量体成分中には単量体A,B、D以外に、必要に応じて、単量体A,B、Dと共重合可能なモノエチレン性不飽和単量体Cを含んでいてもよい。
上記モノエチレン性不飽和単量体Cとしては、特に限定されないが、例えば、スチレン;スチレンスルホン酸;酢酸ビニル;(メタ)アクリロニトリル;(メタ)アクリルアミド;メチル(メタ)アクリレート;エチル(メタ)アクリレート;ブチル(メタ)アクリレート;2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート;ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート;アリルアルコール;3−メチル−3−ブテン−1−オール;3−メチル−2−ブテン−1−オール;2−メチル−3−ブテン−2−オール;3−(メタ)アクリロキシ−1,2−ジヒドロキシプロパン;3−(メタ)アクリロキシ−1,2−ジ(ポリ)オキシエチレンエーテルプロパン;3−(メタ)アクリロキシ−1,2−ジ(ポリ)オキシプロピレンエーテルプロパン;3−(メタ)アクリロキシ−1,2−ジヒドロキシプロパンホスフェートおよびその1価金属塩、2価金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩、または、炭素数1〜4のアルキル基のモノもしくはジエステル;3−(メタ)アクリロキシ−1,2−ジヒドロキシプロパンサルフェートおよびその1価金属塩、2価金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩、または、炭素数1〜4のアルキル基のエステル;3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸およびその1価金属塩、2価金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩、または、炭素数1〜4のアルキル基のエステル;3−(メタ)アクリロキシ−2−(ポリ)オキシエチレンエーテルプロパンスルホン酸およびその1価金属塩、2価金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩、または、炭素数1〜4のアルキル基のエステル;3−(メタ)アクリロキシ−2−(ポリ)オキシプロピレンエーテルプロパンスルホン酸およびその1価金属塩、2価金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩、または、炭素数1〜4のアルキル基のエステル;3−アリロキシプロパン−1,2−ジオール;3−アリロキシプロパン−1,2−ジオールホスフェート;3−アリロキシプロパン−1,2−ジオールスルホネート;3−アリロキシプロパン−1,2−ジオールサルフェート;3−アリロキシ−1,2−ジ(ポリ)オキシエチレンエーテルプロパン;3−アリロキシ−1,2−ジ(ポリ)オキシエチレンエーテルプロパンホスフェート;3−アリロキシ−1,2−ジ(ポリ)オキシエチレンエーテルプロパンスルホネート;3−アリロキシ−1,2−ジ(ポリ)オキシプロピレンエーテルプロパン;3−アリロキシ−1,2−ジ(ポリ)オキシプロピレンエーテルプロパンホスフェート;3−アリロキシ−1,2−ジ(ポリ)オキシプロピレンエーテルプロパンスルホネート;6−アリロキシヘキサン−1,2,3,4,5−ペンタオール;6−アリロキシヘキサン−1,2,3,4,5−ペンタオールホスフェート;6−アリロキシヘキサン−1,2,3,4,5−ペンタオールスルホネート;6−アリロキシヘキサン−1,2,3,4,5−ペンタ(ポリ)オキシエチレンエーテルヘキサン;6−アリロキシヘキサン−1,2,3,4,5−ペンタ(ポリ)オキシプロピレンエーテルヘキサン;ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、3−アリロキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、3−アリロキシ−2−(ポリ)オキシエチレンプロパンスルホン酸、3−アリロキシ−2−(ポリ)オキシプロピレンプロパンスルホン酸およびなどのスルホン酸基を有するモノエチレン性不飽和単量体その1価金属塩、2価金属塩、アンモニウム塩、もしくは、有機アミン塩、または、これらの化合物のリン酸エステルもしくは硫酸エステルおよびそれらの1価金属塩、2価金属塩、アンモニウム塩、または、有機アミン塩; (メタ)アクリル酸、クロトン酸、α−ヒドロキシアクリル酸などのモノエチレン性不飽和脂肪族モノカルボン酸;上記モノエチレン性不飽和脂肪族モノカルボン酸をアルカリ金属により部分中和した塩、または完全中和した塩;上記モノエチレン性不飽和脂肪族モノカルボン酸をアンモニア、あるいはモノエタノールアミンやトリエタノールアミンなどの有機アミン類により部分中和した塩、または完全中和した塩;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのモノエチレン性不飽和脂肪族ジカルボン酸;上記モノエチレン性不飽和脂肪族ジカルボン酸をアルカリ金属により部分中和した塩、または完全中和した塩;上記モノエチレン性不飽和脂肪族ジカルボン酸をアンモニア、あるいはモノエタノールアミンやトリエタノールアミンなどの有機アミン類により部分中和した塩、または完全中和した塩などを挙げることができるが特に限定されるものではない。
【0045】
次に、本発明の方法では、上記単量体組成物を水溶液中で重合することが望ましい。該水溶液には、溶媒、開始剤、その他の添加剤を含むものとする。
【0046】
ここで、上記単量体組成物を水溶液中で重合する際に重合反応系に用いられる溶媒としては、水、アルコール、グリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール類などの水性の溶媒であることが好ましく、特に好ましくは水である。これらは1種単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。また、上記単量体組成物の溶媒への溶解性を向上させるために、各単量体の重合に悪影響を及ぼさない範囲で有機溶媒を適宜加えてもよい。
【0047】
上記有機溶媒としては、具体的には、メタノール、エタノールなどの低級アルコール;ジメチルホルムアルデヒドなどのアミド類;ジエチルエーテル、ジオキサンなどのエーテル類;などから、1種類または2種類以上を適宜選択して用いることができる。
【0048】
上記溶媒の使用量としては、単量体組成物全量に対して40〜200質量%、好ましくは45〜180質量%、より好ましくは50〜150質量%の範囲である。該溶媒の使用量が10質量%未満の場合には、分子量が高くなってしまう。一方、該溶媒の使用量が200質量%を超える場合には、製造された不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体の濃度が低くなり、必要によっては溶媒除去が必要となる。なお、該溶媒の多くまたは全量は、重合初期に反応容器内に仕込んでおけばよいが、溶媒の一部については、単独で重合中に反応系内に適当に添加(滴下)するようにしてもよいし、あるいは単量体成分や開始剤成分やその他の添加剤を予め溶媒に溶解させた形で、これらの成分と共に重合中に反応系内に適当に添加(滴下)するようにしてもよい。
【0049】
次に、上記単量体組成物を水溶液中で重合する際に重合反応系に用いられる開始剤としては、末端や側鎖にスルホン酸基を定量的に導入し、分散能やキレート能に加えて耐ゲル性にも優れた低分子量の水溶性重合体を得、本発明の作用効果を有効に発現し得る観点から、過硫酸塩および重亜硫酸塩をそれぞれ1種類以上組み合わせて用いるのが望ましい。過硫酸塩に加えて、重亜硫酸塩を開始剤系に加えることで、得られる重合体が必要以上に高分子量化することが抑制され、低分子量の重合体を効率よく製造することができるためである。
【0050】
上記過硫酸塩としては、具体的には、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウムおよび過硫酸アンモニウムなどを挙げることができる。また、重亜硫酸塩としては、具体的には、重亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸カリウムおよび重亜硫酸アンモニウムなどを挙げることができる。さらに重亜硫酸塩の代わりに、亜硫酸塩、ピロ亜硫酸塩等を用いてもよい。
【0051】
上記過硫酸塩および重亜硫酸塩の添加比率は、過硫酸塩1質量部に対して、重亜硫酸塩は0.1〜10質量部、好ましくは0.5〜5質量部、より好ましくは1〜3質量部の範囲内である。過硫酸塩1質量部に対して重亜硫酸塩が0.1質量部未満であると、重亜硫酸塩による効果が十分ではなくなる。そのため、重合体の末端に上記に規定する硫黄元素導入量S値を満足するだけのスルホン酸基を導入することができなくなるとともに不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の重量平均分子量も高くなる傾向にある。一方、過硫酸塩1質量部に対して重亜硫酸塩が10質量部を超えると、重亜硫酸塩による効果が添加比率に伴うほど得られない状態で、重合反応系において重亜硫酸塩が過剰に供給され(無駄に消費され)ることになる。すなわち、過剰な重亜硫酸塩は重合反応系で分解され、亜硫酸ガスを多量に発生するほか、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物中の不純物が多く生成し、得られる不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体の性能低下や低温保持時の不純物析出を招くことになり得る。
【0052】
上記開始剤である過硫酸塩および重亜硫酸塩の添加量は、単量体組成物1モルに対して、開始剤の過硫酸塩および重亜硫酸塩の合計量が1〜30g、好ましくは3〜20g、より好ましくは5〜15gである。このように低い添加量の範囲で過硫酸塩および重亜硫酸塩を加えても、本発明では、重合温度を低く制限していることもあり、製造過程で亜硫酸ガスの発生や不純物の発生を格段に低減でき、得られる不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体の末端や側鎖に上記に規定する硫黄元素導入量S値を満足するだけのスルホン酸基等の硫黄含有基を導入することができるほか、得られる不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の性能低下や低温保持時の不純物析出を防止することができるものである。上記開始剤の過硫酸塩および重亜硫酸塩の添加量が1g未満の場合には、得られる重合体の分子量が上がってしまうほか、得られる不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体の末端に上記に規定する硫黄元素導入量S値を満足するだけのスルホン酸基等の硫黄含有基を導入することができなくおそれがあり、該重合体組成物の重量平均分子量が高くなる傾向にある。一方、添加量が30gを超える場合には、開始剤の過硫酸塩および重亜硫酸塩の効果が添加量に伴うほど得られなくなり、逆に、得られる不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体の純度が低下するなどの悪影響を及ぼすことになる。
【0053】
なお、開始剤の1種である上記過硫酸塩を上記溶媒、好ましくは水に溶解して過硫酸塩の溶液(好ましくは水溶液)の形態で添加してもよい。該過硫酸塩溶液(好ましくは水溶液)として用いる場合の濃度としては、1〜35質量%、好ましくは5〜35質量%、より好ましくは10〜30質量%である。ここで、過硫酸塩溶液の濃度が1質量%未満の場合には、製品の濃度が低下してしまい、輸送および保管が繁雑となる。一方、過硫酸塩溶液の濃度が35質量%を超える場合には、過硫酸塩が析出するおそれがある。
また、開始剤の1種である重亜硫酸塩を上記溶媒、好ましくは水に溶解して重亜硫酸塩の溶液(好ましくは水溶液)の形態で添加してもよい。該重亜硫酸塩溶液(好ましくは水溶液)として用いる場合の濃度としては、10〜40質量%、好ましくは20〜40質量%、より好ましくは30〜40質量%である。ここで、重亜硫酸塩溶液の濃度が10質量%未満の場合には、製品の濃度が低下してしまい、輸送および保管が繁雑となる。一方、重亜硫酸塩溶液の濃度が40質量%を超える場合には、重亜硫酸塩が析出するおそれがある。
【0054】
なお、本発明においては、さらに他の開始剤(連鎖移動剤を含む)を併用する実施態様を排除するものではなく、必要があれば、本発明の作用効果に悪影響を及ぼさない範囲で、適宜使用してもよい。さらに、本発明では、開始剤系として上記過硫酸塩および重亜硫酸塩の組み合わせが好適に用いられるが、この組み合わせに特に限定されるものではなく、上記に規定するS値を満足するようにスルホン酸基等の硫黄含有基を導入可能であり、低分子量の重合体を一段で重合できる開始剤系であれば使用可能である。
【0055】
他の開始剤(連鎖移動剤を含む)としては、例えば、2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)塩酸塩、4,4'−アゾビス−4−シアノパレリン酸、アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ系化合物、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル、過酢酸、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンヒドロパーオキサイド等の有機過酸化物、及び過酸化水素が挙げられる。
【0056】
これらの開始剤についても、上記溶媒、好ましくは水に溶解して溶液(好ましくは水溶液)の形態で添加してもよい。該溶液(好ましくは水溶液)として用いる場合の濃度としては、本発明の硬化を損なわない範囲であればよく、通常は、上記した過硫酸塩または重亜硫酸塩の溶液の濃度と同程度に基づき適宜決定すればよい。
【0057】
次に、上記単量体組成物を水溶液中で重合する際に重合反応系に用いることのできる開始剤以外の他の添加剤としては、本発明の作用効果に影響を与えない範囲で適当な添加剤を適量加えることができるものであり、例えば、重金属濃度調整剤、有機過酸化物、過酸化水素と金属塩などを用いることができる。
【0058】
上記重金属濃度調整剤としては、特に制限されるべきものではなく、多価金属化合物または単体が利用できる。具体的には、例えば、オキシ三塩化バナジウム、三塩化バナジウム、シュウ酸バナジル、硫酸バナジル、無水バナジン酸、メタバナジン酸アンモニウム、硫酸アンモニウムハイポバナダス[(NH42SO4・VSO4・6H2O]、硫酸アンモニウムバナダス[(NH4)V(SO42・12H2O]、酢酸銅(II)、銅(II)、臭化銅(II)、銅(II)アセチルアセテート、塩化第二銅アンモニウム、塩化銅アンモニウム、炭酸銅、塩化銅(II)、クエン酸銅(II)、ギ酸銅(II)、水酸化銅(II)、硝酸銅、ナフテン酸銅、オレイン酸銅(II)、マレイン酸銅、リン酸銅、硫酸銅(II)、塩化第一銅、シアン化銅(I)、ヨウ化銅、酸化銅(I)、チオシアン酸銅、鉄アセチルアセナート、クエン酸鉄アンモニウム、シュウ酸第二鉄アンモニウム、硫酸第一鉄アンモニウム、硫酸第二鉄アンモニウム、クエン酸鉄、フマル酸鉄、マレイン酸鉄、乳酸第一鉄、硝酸第二鉄、鉄ペンタカルボニル、リン酸第二鉄、ピロリン酸第二鉄等の水溶性多価金属塩;五酸化バナジウム、酸化銅(II)、酸化第一鉄、酸化第二鉄等の多価金属酸化物;硫化鉄(III)、硫化鉄(II)、硫化銅等の多価金属硫化物;銅粉末、鉄粉末を挙げることができる。
【0059】
また、上記単量体組成物の重合に際して、重合温度は、通常25〜99℃、好ましくは50〜95℃、より好ましくは70〜90℃である。重合温度が25℃未満の場合には、分子量の上昇、不純物の増加のほか、重合時間か長くかかりすぎるため、生産性が低下する。一方、重合温度が99℃を超える場合には、開始剤の重亜硫酸塩が分解して亜硫酸ガスを多量に発生することになり、重合後に液相に溶解して不純物を形成したり、重合中に系外に排出され回収処理コストがかかるほか、開始剤の重亜硫酸塩が亜硫酸ガスとして抜けてしまうため、添加に見合うだけの十分な効果が得られなくなるため分子量が下がらなくなる。なお、ここでの重合温度とは、反応系内の反応溶液温度をいう。
【0060】
なお、重合温度は、重合中、常に略一定に保持する必要はなく、例えば、室温(25℃未満であってもよい。すなわち、上記重合温度範囲を一時的外れることがあっても本発明の範囲を外れるものではない。)から重合を開始し、適当な昇温時間(ないし昇温速度)で設定温度まで昇温し、その後、当該設定温度を保持するようにしてもよいし、あるいは単量体組成物や開始剤などの滴下成分ごとに滴下時間を変えるなど、滴下の仕方によっては、重合途中に上記温度範囲内で経時的に温度変動(昇温または降温)させてもよいなど、本発明の作用効果を損なわない範囲であれば、特に制限されるべきものではない。
【0061】
特に、室温から重合を開始する方法(室温開始法)の場合には、例えば、300分処方であれば、120分以内に、好ましくは0〜90分間、より好ましくは0〜60分間で設定温度(上記に規定する重合温度の範囲内であればよいが、好ましくは70〜90℃、より好ましくは80〜90℃程度)に達するようにし、その後、重合終了までかかる設定温度を維持することが望ましい。昇温時間が上記範囲を外れる場合には、得られる(メタ)アクリル酸系重合体が高分子量化してしまうおそれがある。なお、重合時間が300分の例を示したが、重合時間の処方が異なる場合には当該例を参照に、重合時間に対する昇温時間の割合が同様になるように昇温時間を設定するのが望ましい。
【0062】
また、上記単量体組成物の重合に際して、反応系内の圧力は、特に限定されるものではなく、常圧(大気圧)下、減圧下、加圧下の何れの圧力下であってもよい。好ましくは、重合中、亜硫酸ガスの放出を防ぎ、低分子量化が可能であることから、常圧または、反応系内を密閉し、加圧下で行うのがよい。また、加圧装置や減圧装置を併設する必要がなく、また耐圧製の反応容器や配管を用いる必要がないなど製造コストの観点からは、常圧(大気圧)下で行うのがよい。すなわち、得られる不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体水溶液の使用目的によって、適宜最適な圧力条件を設定すればよいといえる。
【0063】
また、反応系内の雰囲気は、空気雰囲気のままで行ってもよいが、不活性雰囲気とするのがよく、例えば、重合開始前に系内を窒素などの不活性ガスで置換することが望ましい。これにより、(反応系内の雰囲気ガス(例えば、酸素ガスなど)が液相内に溶解し、重合禁止剤として作用し)、開始剤である過硫酸塩が失活することにより低減するのを防止することができることから、より低分子量化が可能となる点で有利である。
【0064】
また、本発明の製造方法では、上記単量体組成物の重合反応は、酸性条件下で行うのが望ましい。酸性条件下で行うことによって、重合反応系の水溶液の粘度の上昇を抑制し、低分子量の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体を良好に製造することができる。しかも、従来よりも高濃度の条件下で重合反応を進行させることができるため、製造効率を大幅に上昇させることができる点で極めて有利である。特に、重合中の中和度を1〜25mol%と低くすることで、上記開始剤量低減による効果を相乗的に高めることができるものであり、不純物の低減効果を格段に向上させることができる点で望ましく、さらに重合中の反応溶液の25℃でのpHが1〜6となるように調整するのが望ましい。このような酸性条件下で重合反応を行うことにより、高濃度かつ一段で重合を行うことができる。そのため、従来の製造方法では場合によっては必要であった濃縮工程を省略することができる。それゆえ、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体水溶液の生産性が大幅に向上し、製造コストの上昇も抑制することが可能となる。
【0065】
上記酸性条件のうち、重合中の反応溶液の25℃でのpHは1〜6、好ましくは1〜5、より好ましくは1〜4である。該pHが1未満の場合には、亜硫酸ガスの発生、装置の腐食が生じるおそれがある。一方、pHが6を超える場合には、重亜硫酸塩の効率が低下し、分子量が増大する。
【0066】
上記重合中の反応溶液のpHに調整するためのpH調整剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物、アンモニア、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機アミン塩等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中で、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物が好ましく、水酸化ナトリウムが特に好ましい。本明細書では、これらのものを単に「pH調整剤」あるいは「中和剤」と言う場合がある。
【0067】
重合中の中和度は1〜25mol%であるが、好ましくは2〜15mol%、より好ましくは3〜10mol%の範囲内である。重合中の中和度が1mol%未満の場合には、亜硫酸ガスの発生量が多くなり、分子量が上昇する場合がある。一方、重合中の中和度が25mol%を超える場合には、重亜硫酸塩の連鎖移動効率が低下し、分子量が上昇する場合があるほか、重合が進行するに伴い重合反応系の水溶液の粘度の上昇が顕著となる。そのため、得られる重合体の分子量が必要以上に増大して低分子量の重合体が得られなくなる。さらに、上記中和度低減による効果を十分に発揮できず、不純物を大幅に低減するのが困難になる場合がある。
【0068】
ここでの中和の方法としては、中和剤として、例えば、(メタ)アクリル酸ナトリウムなどのアルカリ性の単量体成分を利用してもよいし、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属の水酸化物などを用いてもよいし、これらを併用してもよいなど、特に制限されるべきものではない。また、中和の際の中和剤の添加形態は、固体を用いてもよいし、適当な溶媒、好ましくは水に溶解した水溶液を用いてもよい。水溶液を用いる場合に、かかる水溶液の濃度としては、10〜60質量%、好ましくは20〜55質量%、より好ましくは30〜50質量%である。該水溶液の濃度が20質量%未満の場合には、製品の濃度が低下してしまい、輸送および保管が繁雑となる。一方、60質量%を超える場合には、析出のおそれがあり、粘度も高くなるので送液が繁雑となる。
【0069】
重合に際しては、上記単量体組成物、開始剤系の過硫酸塩および重亜硫酸塩その他の添加剤は、通常、これらを予め適当な溶媒(好ましくは被滴下液用の溶媒と同種の溶媒)に溶解してなる単量体組成物溶液、過硫酸塩溶液および重亜硫酸塩溶液その他の添加剤溶液とし、それぞれを反応容器内に仕込んだ(水性の)溶媒(必要があれば所定の温度に調節したもの)に対して、所定の滴下時間に渡って連続的に滴下しながら重合を行うのが好ましい。さらに水性の溶媒の一部についても、反応系内の容器に予め仕込んでなる初期仕込みの溶媒とは別に、後から滴下するようにしてもよい。ただし、本発明の製造方法では、これらに制限されるべきものではなく、例えば、滴下方法などに関しては、連続的に滴下せずとも断続的に何度かに小分けして滴下してもよいし、単量体は、一部または全量を初期仕込みとすることができる(すなわち、重合開始時に一時に全量ないしその一部を滴下したものと見なすこともできる)し、滴下速度(滴下量)も滴下の開始から終了まで常に一定(一定量)として滴下してもよいし、あるいは重合温度等に応じて経時的に滴下速度(滴下量)を変化させてもよいし、また、すべての滴下成分を同じように滴下せずとも、滴下成分ごとに開始時や終了時をずらせたり、滴下時間を短縮させたり延長させてもよいなど、本発明の作用効果を損なわない範囲で適当に変更可能である。また、溶液の形態で各成分を滴下する場合には、反応系内の重合温度と同程度まで滴下溶液を加温しておいてもよい。こうすることで、重合温度を一定に保持するような場合に、温度変動が少なく温度調整が容易である。
【0070】
さらに、重亜硫酸塩ないしその溶液の滴下に関しては、重合初期の分子量が最終分子量に大きく影響するため、初期分子量を低下させるために、重合開始より60分以内、好ましくは30分以内、より好ましくは10分以内に重亜硫酸塩ないしその溶液を5〜20質量%添加(滴下)するのが望ましい。特に、後述するように、室温から重合を開始する場合には有効である。
【0071】
また、重合の際の総滴下時間は、重合温度を低くして亜硫酸ガスの発生を抑え、不純物の形成を防止することがより重要であるため、180〜600分、好ましくは210〜480分、より好ましくは240〜420分と長く必要である。しかしながら、製造過程で発生する上記問題や得られる重合体組成物の性能向上が図られることを勘案すれば極めて有意な対処法であるといえる。総滴下時間が180分未満の場合には、開始剤系として添加する過硫酸塩溶液および重亜硫酸塩溶液による効果が効率的になされにくくなる。そのため、得られる不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体に対して、末端や側鎖に硫黄元素導入量S値を満足するようにスルホン酸基等の硫黄含有基を導入することができにくくなるため、該重合体組成物の重量平均分子量が高くなる傾向にある。また、反応系内に短期間に滴下されることで過剰に開始剤が存在することが起こり得るため、こうした過剰な開始剤が分解して亜硫酸ガスが発生し、系外に放出されたり、不純物を形成することになる。一方、総滴下時間が600分を越える場合には、亜硫酸ガスの発生が抑えられるため得られる重合体組成物の性能は良好であるものの、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の生産性が低下することになるため、使用用途が制限される場合がある。ここでいう総滴下時間とは、最初の滴下成分(1成分とは限らない)の滴下開始時から最後の滴下成分(1成分とは限らない)を滴下完了するまでの時間をいうものとする。
【0072】
また、重合の際の滴下成分のうち、重亜硫酸塩ないしその溶液の滴下時間については、単量体ないしその溶液の滴下終了よりも1〜30分、好ましくは1〜20分、より好ましくは1〜15分滴下終了を早めることが望ましい。これにより、重合終了後の重亜硫酸塩量を低減できるため、該重亜硫酸塩による亜硫酸ガスの発生や不純物の形成を有効かつ効果的に抑制することができる。そのため重合終了後、気相部の亜硫酸ガスが液相に溶解してできる不純物を格段に低減することができるものである。これは、重合の終わりには重亜硫酸塩を含む開始剤が消費され残存していないことが望ましく、重合終了後に重亜硫酸塩が残存する場合には、不純物を生成し重合体組成物の性能低下や低温保持時の不純物析出等を招くことにつながるためである。
【0073】
ここで、重亜硫酸塩(溶液)の滴下時間が単量体(溶液)の滴下終了よりも1分未満しか滴下終了を早めることができない場合(これには重亜硫酸塩ないしその溶液の滴下終了と単量体(溶液)の滴下終了が同じ場合や、重亜硫酸塩(溶液)の滴下終了の方が単量体(溶液)の滴下終了よりも遅い場合も含まれるものとする)には、重合終了後に重亜硫酸塩が残存する場合があり、こうした場合には亜硫酸ガスの発生や不純物の形成を有効かつ効果的に抑制するのが困難となる場合があり、残存する開始剤が得られる重合体の熱的安定性に悪影響を及ぼす恐れもある。一方、重亜硫酸塩ないしその溶液の滴下時間が単量体(溶液)の滴下終了よりも30分を超えて滴下終了を早める場合には、重合終了までに重亜硫酸塩は消費されるものの、重亜硫酸塩が消費されてしまっているため、分子量の増大をまねく恐れがあるほか、重合中に重亜硫酸塩の滴下速度が単量体(溶液)の滴下速度に比して速く、短時間で多く滴下されるために、この滴下期間中に不純物や亜硫酸ガスが多く発生する恐れがある。
【0074】
また、重合の際の滴下成分のうち、過硫酸塩(溶液)の滴下時間については、単量体(溶液)の滴下終了よりも1〜30分、好ましくは1〜20分、より好ましくは1〜15分滴下終了を遅らせることが望ましい。これにより、重合終了後に残存する単量体成分量を低減できるなど、残存モノマーに起因する不純物を格段に低減することができる。
【0075】
ここで、過硫酸塩(溶液)の滴下時間が単量体(溶液)の滴下終了よりも1分未満しか滴下終了を遅らせることができない場合(これには過硫酸塩(溶液)の滴下終了と単量体(溶液)の滴下終了が同じ場合や、過硫酸塩(溶液)の滴下終了の方が単量体(溶液)の滴下終了よりも早い場合も含まれるものとする)には、重合終了後に単量体成分が残存する場合があり、不純物の形成を有効かつ効果的に抑制するのが困難となる。一方、過硫酸塩(溶液)の滴下時間が単量体(溶液)の滴下終了よりも30分を超えて滴下終了を遅らせる場合には、重合終了までに単量体成分は消費されるものの、その効果は小さくなり、重合終了後に過硫酸塩または、その分解物が残存し、不純物を形成する恐れがある。
【0076】
次に、上記各成分の滴下が終了し、重合反応系における重合反応が終了した時点での水溶液中の固形分濃度(すなわち単量体の重合固形分濃度)は、35質量%以上、好ましくは40〜70質量%、より好ましくは45〜65質量%であることが望ましい。このように重合反応終了時の固形分濃度が35質量%以上と高ければ、高濃度かつ一段で重合を行うことができる。そのため、従来の製造方法では場合によっては必要であった濃縮工程を省略することができるなど、効率よく低分子量の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物を得ることができる。それゆえ、その製造効率を大幅に上昇させたものとすることができ、その結果、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の生産性を大幅に向上し、製造コストの上昇も抑制することが可能となる。
【0077】
ここで、上記固形成濃度が35質量%未満の場合には、濃縮工程を省略することが困難となるなど、(メタ)アクリル酸系重合体組成物の生産性を大幅に向上することができない場合がある。
【0078】
このように重合反応系において固形分濃度を高くすると、従来の方法では、重合反応の進行に伴う反応溶液の粘度の上昇が顕著となり、得られる重合体組成物の重量平均分子量も大幅に高くなるという問題点を生じていた。しかしながら、本発明では、重合反応は酸性側(25℃でのpHが1〜6であり、中和度が1〜25mol%の範囲)でなされているために、重合反応の進行に伴っても反応溶液の粘度の上昇を抑制することができる。そのため、重合反応を高濃度の条件下で行っても低分子量の重合体を得ることができるので、重合体組成物の製造効率を大幅に上昇させることができるものである.
ここで、重合反応が終了した時点(重合時間終了時点)とは、全ての滴下成分の滴下が終了した時点であってもよいが、好ましくはその後、所定の熟成時間を経過し(重合が完結し)た時点を言うものとする。
【0079】
上記熟成時間としては、通常1〜120分間、好ましくは5〜60分間、より好ましくは10〜30分間である。熟成時間が1分間未満の場合には、熟成不十分につき単量体成分が残ることがあるため、残存モノマーに起因する不純物を形成し性能低下などを招くおそれがある。一方、熟成時間が120分間を超える場合には、重合体溶液の着色の恐れがあるほか、既に重合が完結しており、更なる重合温度を印加することは不経済である。
【0080】
また、熟成中は、上記重合反応期間内であり、重合中に含まれるため、上記重合温度が適用される。したがって、ここでの温度も一定温度(好ましくは滴下終了時点での温度)で保持してもよいし、熟成中に経時的に温度を変化させてもよい。したがって、重合時間は、上記総滴下時間+熟成時間をいい、最初の滴定開始時点から熟成終了時点までに要した時間をいう。
【0081】
また、本発明に係る不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の製造方法では、上記酸性条件下(重合中の反応溶液の25℃でのpHが1〜6であり、重合中の中和度が1〜25mol%である)で重合を行うために、得られる不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の中和度(最終中和度)は、重合が終了した後に、必要に応じて、後処理として適当なアルカリ成分を適宜添加することによって所定の範囲に設定することができる。
【0082】
該最終中和度としては、例えば、素肌に優しいといわれている弱酸性洗剤などに、洗剤ビルダーとして利用するような場合には、酸性のまま中和せずに使用してもよいし、また、中性洗剤やアルカリ洗剤などに使用するような場合には、後処理としてアルカリ成分で中和して中和度90mol%以上に中和して使用してもよいなど、その使用用途によって異なるため特に制限されるべきものではなく、1〜100mol%の極めて広範囲に設定可能である。特に酸性の重合体組成物として使用する場合の最終中和度としては、好ましくは1〜75mol%、より好ましくは5〜70mol%である。中性ないしアルカリ性の重合体組成物として使用する場合の最終中和度としては、好ましくは75〜100mol%、より好ましくは85〜99mol%である。また、中性ないしアルカリ性の重合体組成物として使用する場合の最終中和度が99mol%を超える場合には重合体水溶液が着色する恐れがある。
【0083】
上記アルカリ成分としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなどのアルカリ土類金属の水酸化物、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどの有機アミン類で代表されるようなものが挙げられる。上記アルカリ成分は1種類のみを用いても良いし、2種類以上の混合物を用いても良い。
【0084】
なお、従来の完全中和方式や部分中和方式で得られる不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物を脱塩処理することで、最終中和度を設定することは可能ではあるが、この場合、脱塩工程の追加により製造工程が煩雑化するとともに、製造コストも上昇することになるため、使用用途が制限される場合がある。
【0085】
また、上述したように酸性のまま中和せずに使用するような場合には、反応系内が酸性のため、反応系内の雰囲気中に毒性のある亜硫酸ガス(SO2ガス)が残存している場合がある。こうした場合には、過酸化水素などの過酸化物を入れてつぶす(分解する)か、あるいは空気や窒素ガスを導入(ブロー)して追い出しておくのが望ましい。
【0086】
また、本発明の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の製造方法は、バッチ式で行ってもよいし、連続式で行ってもよい。
【0087】
以上、説明したように本発明に係る不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の製造方法は、開始剤として過硫酸塩および重亜硫酸塩をそれぞれ1種類以上組み合わせて用いるに際し、過硫酸塩を質量比で1とした場合に、重亜硫酸塩を質量比で0.1〜10の範囲内となるように用いるとともに、重合反応系に添加される過硫酸塩および重亜硫酸塩の合計量が単量体組成物1mol当たり1〜30g当量の範囲内であり、かつ重合温度が25〜99℃の範囲内であることを特徴とするものであるが、さらに酸性条件下(重合中の反応溶液の25℃でのpHが1〜6であり、重合中の中和度が1〜25mol%である)で、各滴下成分の滴下時間を調節しながら重合を行い、重合反応終了時の重合固形分濃度が35質量%以上であると共に、得られる重合体組成物の重量平均分子量が2000〜100000の範囲内になっていることが特に好ましい。すなわち、得られる不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体の重量平均分子量が上記の範囲内であれば、重合反応系への開始剤の添加量を格段に抑制することができるため、コスト面でより有利となる。さらに、製造過程での亜硫酸ガスの発生や不純物の発生を有効かつ効率的に防止(低減)することができるため、高分散能、高キレート能および高耐ゲル性といった各種性能を高い次元でより顕著かつ効果的に発揮することができる不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物を効率よく製造することができる。そのため、無機顔料の分散剤やスケール防止剤、洗剤ビルダーなどとして好適に用いることができる重合体組成物を高品位かつ低コストで製造することができる。さらに、重合反応系に添加する開始剤の量の増加を格段に抑制することができるなど、コストを低減することも可能となっている。
【0088】
なお、本発明の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の用途としては、水系の分散剤(炭酸カルシウム、カオリン、顔料の分散剤を含む)、水処理剤、スケール防止剤(スケール抑制剤)、セメント添加剤、洗剤ビルダー(液体、粉末洗剤を含む)およびこれを用いた洗剤組成物などが挙げられるが、これらに制限されるべきものではなく、例えば、金属イオン封止剤、増粘剤、各種バインダーなどの用途などにも幅広く適用できるものである。
【0089】
次に、本発明の水系の分散剤は、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物(上記したように不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体の精製物を含む)を含有してなることを特徴とするものである。これにより、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物中の不純物量が格段に低減されているため、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物が本来有する極めて優れた分散能、キレート能および耐ゲル性を発現できる低分子量の水系の分散剤を提供できる。さらに長期間保存しても性能低下や低温保持時の不純物析出なども生じることのない極めて高品質高性能で安定性に優れた水系の分散剤を提供できる。
【0090】
なお、本発明の水系の分散剤においては、上記不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物以外の他の組成成分や配合比率に関しては、特に制限されるべきものではなく、従来公知の水系の分散剤に有効に適用されてなる各種成分およびその配合比率に基づき、本発明の作用効果を損なわない範囲で、適宜適用(利用)することができるものである。
【0091】
次に、本発明に係るスケール防止剤は、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物(上記したように不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体の精製物を含む)を含有してなることを特徴とするものである。これにより、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物中の不純物量が格段に低減されているため、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物が本来有する極めて優れた分散能、キレート能および耐ゲル性を発現できる低分子量の水溶性のスケール防止剤を提供できる。さらに長期間保存しても性能低下や低温保持時の不純物析出なども生じることのない極めて高品質高性能で安定性に優れたスケール防止剤を提供できる。
【0092】
なお、本発明のスケール防止剤においては、上記不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物以外の他の組成成分や配合比率に関しては、特に制限されるべきものではなく、従来公知のスケール防止剤に有効に適用されてなる各種成分およびその配合比率に基づき、本発明の作用効果を損なわない範囲で、適宜適用(利用)することができるものである。
【0093】
また、本発明に係るセメント添加剤は、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物(上記したように不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体の精製物を含む)を含有してなることを特徴とするものである。これにより、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物中の不純物量が格段に低減されているため、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物が本来有する極めて優れた分散能、キレート能および耐ゲル性を発現できる低分子量の水溶性のセメント添加剤を提供できる。さらに長期間保存しても性能低下や低温保持時の不純物析出なども生じることのない極めて高品質高性能で安定性に優れたセメント添加剤を提供できる。
なお、本発明のセメント添加剤においては、上記不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物以外の他の組成成分や配合比率に関しては、特に制限されるべきものではなく、従来公知のスケール防止剤に有効に適用されてなる各種成分およびその配合比率に基づき、本発明の作用効果を損なわない範囲で、適宜適用(利用)することができるものである。
【0094】
次に、本発明に係る洗剤ビルダーは、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物(上記したように不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体の精製物を含む)を含有してなることを特徴とするものである。これにより、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物中の不純物量が格段に低減されているため、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物が本来有する極めて優れた液体洗剤への相溶性、分散能、キレート能および耐ゲル性を発現できる低分子量の水溶性の洗剤ビルダーを提供できる。そのため、洗剤ビルダーとして使用した場合の再汚染防止能に優れるものである。さらに長期間保存しても性能低下や低温保持時の不純物析出なども生じることのない極めて高品質高性能で安定性に優れた洗剤ビルダーを提供できる。
【0095】
なお、本発明の洗剤ビルダーにおいては、上記不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物以外の他の組成成分や配合比率に関しては、特に制限されるべきものではなく、従来公知の洗剤ビルダーに有効に適用されてなる各種成分およびその配合比率に基づき、本発明の作用効果を損なわない範囲で、適宜適用(利用)することができるものである。
【0096】
次に、本発明に係る洗剤組成物は、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物(上記したように不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体の精製物を含む)を含有してなることを特徴とするものである。これにより、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物中の不純物量が格段に低減されているため、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物が本来有する極めて優れた分散能、キレート能および耐ゲル性を発現できる低分子量の水溶性の洗剤組成物を提供できる。さらに長期間保存しても性能低下や低温保持時の不純物析出なども生じることのない極めて高品質高性能で安定性に優れた洗剤組成物を提供できる。
【0097】
本発明の洗剤組成物においては、本発明の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の配合量が洗剤組成物全体の1〜20質量%であり、界面活性剤の配合量が洗剤組成物全体の5〜70質量%であることが好ましく、場合により酵素を5質量%以下の範囲で添加しても良い。
【0098】
本発明の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の配合量が1質量%未満であると添加効果が現れず、また20質量%を超えるともはや添加した効果が洗浄力の向上につながらず経済的にも不利となり好ましくない。また、洗剤組成物の主剤である界面活性剤の量が上記の範囲を外れると、他の成分とのバランスが崩れ洗剤組成物の洗浄力に悪影響を及ぼす恐れがあり好ましくない。酵素を配合した場合、洗浄力の向上に寄与するが、5質量%を超えると、もはや添加した効果が現れず経済的にも不利となり好ましくない。
【0099】
本発明に係る洗剤用ビルダーは、液体洗剤用であっても粉末洗剤用であってもよいが、不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物が液体洗剤組成物に用いられると、後述の界面活性剤との相溶性に優れ、高濃縮の液体洗剤組成物となるため好ましい。
界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両性界面活性剤およびカチオン界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1種であり、これらの界面活性剤は1種または2種以上使用することができる。2種以上使用する場合にはアニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤を合わせた使用量は、活性剤全体に対して50質量%以上が好ましく、60質量%以上が更に好ましく、70質量%以上が特に好ましく、80質量%以上が最も好ましい。
【0100】
アニオン界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテル硫酸塩、アルキルまたはアルケニル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸またはエステル塩、アルカンスルホン酸塩、飽和または不飽和脂肪酸塩、アルキルまたはアルケニルエーテルカルボン酸塩、アミノ酸型界面活性剤、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、アルキルまたはアルケニルリン酸エステルまたはその塩等を挙げることができる。これらのアニオン界面活性剤のアルキル基、アルケニル基の中間にメチル基等のアルキル基が分岐していても良い。
【0101】
ノニオン界面活性剤としては、特には限定されないが、例えば、ポリオキシアルキレンアルキルまたはアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、高級脂肪酸アルカノールアミドまたはそのアルキレンオキサイド付加物、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグリコキシド、脂肪酸グリセリンモノエステル、アルキルアミンオキサイド等を挙げることができる。これらのノニオン界面活性剤のアルキル基、アルケニル基の中間にメチル基等のアルキル基が分岐していても良い。
【0102】
両性界面活性剤としては、特には限定されないが、例えば、カルボキシ型またはスルホベタイン型両性界面活性剤等を挙げることができる。
【0103】
カチオン界面活性剤としては、特には限定されないが、例えば、第4級アンモニウム塩等を挙げることができる。
【0104】
本発明における洗剤組成物に配合される酵素としては、プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ等を使用することができる。特に、アルカリ洗浄液中で活性が高いプロテアーゼ、アルカリリパーゼおよびアルカリセルラーゼが好ましい。
【0105】
さらに、本発明の洗剤組成物には、必要に応じて、公知のアルカリビルダー、キレートビルダー、再付着防止剤、ソイルリリース剤、色移り防止剤、柔軟剤、可溶化剤、蛍光剤、漂白剤、漂白助剤、香料等の洗剤組成物に常用される成分を配合してもよい。また、ゼオライトを配合してもよい。
【0106】
アルカリビルダーとしては、珪酸塩、炭酸塩、硫酸塩等を用いることができる。キレートビルダーとしては、ゼオライト、ジグリコール酸、オキシカルボン酸塩、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、DTPA(ジエチレントリアミン五酢酸)、クエン酸等を必要に応じて使用することができる。あるいは公知の水溶性ポリカルボン酸系ポリマーを本発明の効果を損なわない範囲で使用しても良い。
【0107】
また、本発明の洗剤組成物においては、上記(メタ)アクリル酸系重合体組成物は、洗剤組成物の販売時の形態(例えば、液状物または固形物)に応じて、重合後の水溶液の形態のまま配合してもよいし、ある程度水分を飛ばして濃縮した状態で配合してもよいし、あるいは乾燥固化した状態で配合してもよいなど、特に制限されるべきものではない。
【0108】
なお、該洗剤組成物には、家庭用洗剤の合成洗剤、繊維工業その他の工業用洗剤、硬質表面洗浄剤のほか、その成分の1つの働きを高めた漂白洗剤など特定の用途にのみ用いられる洗剤組成物も含まれるものとする。
【0109】
【実施例】
以下、実施例および比較例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。なお、実施例および比較例に記載の「%」は、特に断りがなければ「質量%」を示す。
【0110】
また、本発明にかかる不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の
(1)ポリマーに含まれるS量、全S量およびこれらを測定するのに用いる透析法
(2)重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)
(3)耐ゲル能を求めるのに用いるゲル化度
(4)色相(b値)
(5)Ca補足能
(6)クレー分散能
(7)液体洗剤への相溶性
は、以下に示す方法により測定または定量した。
【0111】
(1)ポリマーに含まれるS量および全S量の測定
重合により得られた不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の透析処理前後のS量を誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma,ICP)発光分光分析法によって定量した。ここで、透析処理前の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物のS量を「全S量」とし、透析処理後の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体のS量を「ポリマーに含まれるS量」とした。以下にここでの透析法につき説明する。
【0112】
≪透析法≫
1.重合により得られた不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物につき、適量の純水を加えて、固形分濃度30質量%の(メタ)アクリル酸系重合体組成物を調製し、これを透析膜40cm(長さ)中に20g入れ密閉した。透析膜にはSpectra/Por Membrane MWCO:1000 分画分子量1000(SPECTRUM LABORATORIES INC製)を用いた(なお、本発明では、当該透析膜と同程度の分画分子量を有するものであればよい。)。
【0113】
2.これを2リットルビーカーに入った2000gの純水に浸し、スターラーで攪拌した。
【0114】
3.6時間後、ビーカーから透析膜を取り出し、透析膜の外側を水でよく洗い流した後、透析膜の中身を取り出した。
【0115】
4.これをエヴァポレーターで濃縮したものを透析処理後の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物サンプルとした。
【0116】
なお、透析処理前の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物サンプルには、上記1.の重合により得られた不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物を上記4.と同様にしてエヴァポレーターで濃縮したものを用いた。
【0117】
(2)重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)の測定
不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は、共にGPC(ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー)により測定した。測定条件、装置などは以下の通りである。
装置:日立社製L−7000シリーズ
検出器:RI
カラム:SHODEX社製 Asahipak GF310-HQ,GF710-HQ,GF-1G 7B
カラム温度:40℃
検量線:創和科学株式会社製 POLYACRYLIC ACID STANDARD
GPCソフト:日本分光社製BORWIN
溶離液:0.1M酢酸バッファー(pH8.0)/アセトニトリル=3/1(重量比)
(3)ゲル化度(q値)の測定
ゲル化度qの測定においては、まず、ホウ酸緩衝溶液、塩化カルシウム水溶液、および1%重合体溶液を調製した。ホウ酸緩衝溶液は、ホウ酸7.42g、塩化ナトリウム1.75gおよびホウ酸ナトリウム10水和物7.63gに純水を加えて全量を1000gとしたものである。塩化カルシウム水溶液は、塩化カルシウム2水和物1.47gに純水を加えて全量を2500gとしたものである。ここで、上記1%重合体水溶液には、上記(1)の透析法1.の重合により得られた不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物を適量の水で希釈して固形分濃度1質量%に調整したものを用いた。
【0118】
次に、上記各溶液を所定の順序および所定の量で500mlのトールビーカーに仕込んだ。この所定の順序および所定の量を示すと、第一番目として純水250mlを仕込み、第二番目としてホウ酸緩衝溶液10mlを仕込み、第三番目として1%重合体水溶液5mlを仕込み、最後に塩化カルシウム水溶液250mlを仕込んだ。
【0119】
この順序で仕込まれた各溶液を混合することにより、1%重合体水溶液に含まれる重合体をゲル化させて試験液とした。試験液を仕込んだトールビーカーに蓋をして、あらかじめ90℃に調整しておいた恒温槽に該トールビーカーを1時間静置した。1時間経過後、直ちに試験液を5cmの石英セルに入れ、UV波長380nmにおける吸光度aを測定した。
【0120】
一方、上記試験液として仕込まれる四つの成分のうち、塩化カルシウム水溶液250mlを純水250mlに代えてブランク溶液とした。このブランク溶液に対して、上記試験液と同様の操作を行い、UV波長380nmでブランク溶液の吸光度(ブランク値)bを測定した。そして、上記吸光度aおよびブランク値bから、ゲル化度q=a−bとして算出した。
【0121】
(4)色相(b値)
重合体または重合体水溶液を純水で希釈、または濃縮し、重合体濃度が40質量%になるように調整する。日本電色工業社製測色色差計ND−1001DPを用い、調整した水溶液の透過測定を行うことにより、Lab値のb値を測定した。b値は、正の数の方向で、大きいほど水溶液の黄色が濃くなる。
【0122】
(5)Ca捕捉能の測定
検量線用カルシウムイオン標準液として、塩化カルシウム2水和物を用いて、0.01mol/l、0.001mol/l、0.0001mol/lの水溶液を50g調製し、4.8%NaOH水溶液でpH9〜11の範囲に調製し、更に4mol/lの塩化カリウム水溶液(以下4M−KCl水溶液と略す)を1ml添加し、更にマグネチックスターラーを用いて十分に攪拌して検量線用サンプル液を作製した。また、試験用カルシウムイオン標準液として、同じく塩化カルシウム2水和物を用いて、0.001mol/lの水溶液を必要量(1サンプルにつき50g)調製した。
【0123】
次いで、100ccビーカーに試験サンプル(重合体)を固形分換算で10mg秤量し、上記の試験用カルシウムイオン標準液50gを添加し、マグネチックスターラーを用いて十分に攪拌した。更に、検量線用サンプルと同様に、4.8%NaOH水溶液でpH9〜11の範囲に調製し、4M―KCl水溶液を1ml添加して、試験用サンプル液を作製した。
【0124】
この様にして、作製した検量線用サンプル液、試験用サンプル液を平沼産業株式会社製滴定装置COMTITE−550を用いて、オリオン社製カルシウムイオン電極93−20,比較電極90−01により測定を行なった。
【0125】
検量線及び試験用のサンプル液の測定値より、サンプル(重合体)が捕捉したカルシウムイオン量を計算により求め、その値を重合体固形分1gあたりの捕捉量を炭酸カルシウム換算のmg数で表し、この値をカルシウムイオン捕捉能値とした。
【0126】
(6)クレイ分散性
グリシン67.56g、塩化ナトリウム52.6g、NaOH2.4gに純水を加え、600gとした(これをバッファー・とする)。バッファー・60gに塩化カルシウム二水和物0.3268gを加え、更に純水を加え、1000gとした(これをバッファー・とする)。測定対象の共重合体の0.1重量%水溶液(固形分重量換算)4gに、バッファー・を36g加え、攪拌し分散液とした。試験管(IWAKI GLASS製:直径18mm、高さ180mm)にクレー(社団法人日本粉体工業技術協会製、試験用ダスト8種)0.3gを入れた後、上記の分散液を30g加え、密封する。
【0127】
試験管を振り、クレーを均一に分散させた。その後、試験管を暗所に20時間静置した。20時間後、分散液の上澄みを5cc取り、UV分光器(島津製作所、UV−1200;1cmセル、波長380nm)で吸光度を測定した。この値が大きいほど、クレイ分散性が高いことを示す。
【0128】
(7)液体洗剤に対する相溶性
下記実施例で得られた新規共重合体を含む洗剤組成物について、液体洗剤に対する相溶性の評価を行った。
【0129】
すなわち、実施例で得られた新規共重合体及び以下の成分を用いて各種洗剤組成物を調整した。各成分が均一になる様に充分に攪拌し、25℃での濁度値を測定した。濁度値は、日本電色株式会社製NDH2000(濁度計)を用いてTurbidity(カオリン濁度mg/l)を測定した。
【0130】
評価結果は次の3段階を基準とした。
○:濁度値(0〜50(mg/l))、目視で分離、沈殿又は白濁していない。
△:濁度値(50〜200(mg/l))、目視で僅かに白濁している。
×:濁度値(200(mg/l)以上)、目視で白濁している。
【0131】
洗剤配合:
SFT−70H(ソフタノール70H、日本触媒社製、ポリオキシエチレンアルキルエーテル);11g
ネオペレックスF−65(花王株式会社製、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム);32g
ジエタノールアミン;10g
エタノール;5g
プロピレングリコール;15g
実施例で得られた新規共重合体および比較重合体;1.5g
純水;バランス
参考例1
還流冷却器、攪拌機を備えた容量2.5リットルのSUS製セパラブルフラスコに、純水145.0gを仕込み(初期仕込)、攪拌下、90℃まで昇温した。
【0132】
次いで攪拌下、約90℃一定状態の重合反応系中に80%アクリル酸水溶液(以下、80%AAと略す)180.0g(2.00mol)、48%水酸化ナトリウム(以下、48%NaOHと称す)8.33g(0.10mol)、80%3−メチル−3−ブテン−1−オールにエチレンオキサイドを10mol付加した不飽和アルコール(以下80%IPN−10と称す)328.8g(0.50mol)、15%過硫酸ナトリウム水溶液(以下15%NaPSと略す)66.7g(対単量体投入量(ここで、単量体投入量とは、単量体組成物の全ての投入量をいう。以下同様とする。)に換算すると4.0g/mol)、35%重亜硫酸ナトリウム水溶液(以下、35%SBSと略す)57.1g(対単量体投入量に換算すると8.0g/mol)、純水100gをそれぞれ別個の滴下ノズルより滴下した。それぞれの滴下時間は、80%AA、48%NaOHを180分間、80%IPN−10を170分間、35%SBSを175分間、15%NaPS、純水を210分間とした。また、それぞれの滴下時間の間、各成分の滴下速度は一定とし、連続的に滴下した。
【0133】
滴下終了後、さらに30分間に渡って反応溶液を90℃に保持して熟成し重合を完結せしめた。重合の完結後、反応溶液を放冷し、48%水酸化ナトリウム水溶液75.0g(すなわち0.90mol)を攪拌下、反応溶液に徐々に滴下して中和した。このようにして、固形分濃度が45質量%、最終中和度が50mol%の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物(以下、重合体組成物(1)とする)を得た。重合処方を下記表1にまとめた。
【0134】
得られた重合体組成物(1)を用いて、その分子量、S、b、Q値、カルシウム捕捉能、クレー分散能、液体洗剤への相溶性を測定した結果を下記表12,14に示す。
【0135】
参考例2〜8
参考例1と同様に重合した。重合処方を下記表1および表2にまとめた。
【0136】
得られた重合体組成物(2)〜(8)を用いて、それぞれの分子量、S、b、Q値、カルシウム捕捉能、クレー分散能、液体洗剤への相溶性を測定した結果を下記表12、14に示す
【0137】
【表1】

Figure 0004185382
【0138】
【表2】
Figure 0004185382
【0139】
参考例9〜10
80%IPN−10の代わりに50%3−メチル−3−ブテン−1−オールにエチレンオキサイドを50mol付加した不飽和アルコール(以下50%IPN−50と称す)を使用する以外は、参考例1と同様に重合した。重合処方を下記表3にまとめた。
【0140】
得られた重合体組成物(9)〜(10)を用いて、それぞれの分子量、S、b、Q値、カルシウム捕捉能、クレー分散能、液体洗剤への相溶性を測定した結果を下記表12、14に示す。
【0141】
【表3】
Figure 0004185382
【0142】
実施例11
80%IPN−10の代わりに80%アリルアルコールにエチレンオキサイドを5mol付加した不飽和アルコール(以下80%PEA−5と称す)を使用する以外は、参考例1と同様に重合した。重合処方を下記表4にまとめた。
【0143】
得られた重合体組成物(11)を用いて、それぞれの分子量、S、b、Q値、カルシウム捕捉能、クレー分散能、液体洗剤への相溶性を測定した結果を下記表12、14に示す。
【0144】
【表4】
Figure 0004185382
【0145】
実施例12 ̄17
80%IPN−10の代わりに80%アリルアルコールにエチレンオキサイドを10mol付加した不飽和アルコール(以下80%PEA−10と称す)を使用する以外は、参考例1と同様に重合した。重合処方を下記表5にまとめた。
【0146】
得られた重合体組成物(12)~(17)を用いて、それぞれの分子量、S、b、Q値、カルシウム捕捉能、クレー分散能、液体洗剤への相溶性を測定した結果を下記表12、14に示す。
【0147】
【表5】
Figure 0004185382
【0148】
実施例18 ̄19
80%IPN−10の代わりに80%アリルアルコールにエチレンオキサイドを15mol付加した不飽和アルコール(以下80%PEA−15)と称す)を使用する以外は、参考例1と同様に重合した。重合処方を下記表6にまとめた。
【0149】
得られた重合体組成物(18)、(19)を用いて、それぞれの分子量、S、b、Q値、カルシウム捕捉能、クレー分散能、液体洗剤への相溶性を測定した結果を下記表12、14に示す。
【0150】
【表6】
Figure 0004185382
【0151】
実施例20〜24
80%IPN−10の代わりに60%アリルアルコールにエチレンオキサイドを25mol付加した不飽和アルコール(以下60%PEA−25)と称す)を使用する以外は、参考例1と同様に重合した。重合処方を下記表7にまとめた。
【0152】
得られた重合体組成物(20)~(24)を用いて、それぞれの分子量、S、b、Q値、カルシウム捕捉能、クレー分散能、液体洗剤への相溶性を測定した結果を下記表12、14に示す。
【0153】
【表7】
Figure 0004185382
【0154】
実施例25 ̄27
80%IPN−10の代わりに60%アリルアルコールにエチレンオキサイドを35mol付加した不飽和アルコール(以下60%PEA−35)と称す)を使用する以外は、参考例1と同様に重合した。重合処方を下記表8にまとめた。
【0155】
得られた重合体組成物(25)~(27)を用いて、それぞれの分子量、S、b、Q値、カルシウム捕捉能、クレー分散能、液体洗剤への相溶性を測定した結果を下記表12、14に示す。
【0156】
【表8】
Figure 0004185382
【0157】
実施例28〜30
80%IPN−10の代わりに50%アリルアルコールにエチレンオキサイドを50mol付加した不飽和アルコール(以下50%PEA−50)と称す)を使用する以外は、参考例1と同様に重合した。重合処方を下記表9にまとめた。
【0158】
得られた重合体組成物(28)~(30)を用いて、それぞれの分子量、S、b、Q値、カルシウム捕捉能、クレー分散能、液体洗剤への相溶性を測定した結果を下記表12、14に示す。
【0159】
【表9】
Figure 0004185382
【0160】
参考例31
3種類目の単量体成分として無水マレイン酸(以下100%MAと称す)を使用する以外は、実施例1と同様に重合した。重合処方を下記表10にまとめた。
【0161】
得られた重合体組成物(31)を用いて、それぞれの分子量、R、Q値、カルシウム捕捉能を測定した結果を下記表12、14に示す。
【0162】
【表10】
Figure 0004185382
【0163】
参考例32
3種類目の単量体成分として100%メタクリル酸(以下100%MAAと称す)を使用する以外は、参考例1と同様に重合した。重合処方を下記表11にまとめた。
【0164】
得られた重合体組成物(32)を用いて、それぞれの分子量、S、b、Q値、カルシウム捕捉能、クレー分散能、液体洗剤への相溶性を測定した結果を下記表12、14に示す。
【0165】
【表11】
Figure 0004185382
【0166】
比較例1
攪拌機、冷却管、温度計、窒素導入管、滴下ロートを備えた、1000mlセパラブルフラスコに、63.87重量%のIPN−10水溶液200gを仕込み窒素置換後、攪拌しながら65℃まで昇温した。所定の温度になった時点で30重量%の過酸化水素水1.58gを一括で投入した。その後、100重量%のアクリル酸32.61g、2.1重量%のL-アスコルビン酸水溶液29.29g、3重量%メルカプトプロピオン酸水溶液17.22gをそれぞれ滴下した。ただし、アクリル酸モノマーとメルカプトプロピオン酸は、60分かけての滴下で、L-アスコルビン酸は90分かけて滴下した。L-アスコルビン酸水溶液の滴下終了後、同温度で120分間熟成し重合を完結させ、比較重合体(1)を得た。
【0167】
得られた比較重合体(1)を用いて、その分子量、S、b、Q値、カルシウム捕捉能、クレー分散能、液体洗剤への相溶性を測定した結果を下記表13,14に示す。
【0168】
比較例2
攪拌機、冷却管、温度計、窒素導入管、滴下ロートを備えた、500mlセパラブルフラスコに、純水167.24gを仕込み窒素置換後、攪拌しながら95℃まで昇温した。所定の温度になった時点で3重量%の過硫酸アンモニウム水溶液28.9g、50重量%のIPN−25水溶液82.67g、80%アクリル酸水溶液8.25gと40%アクリル酸アンモニウム48.75g混合した水溶液をそれぞれ滴下した。ただし、IPN−25とアクリル酸モノマーは、120分かけての滴下で、過硫酸アンモニウム水溶液は150分かけて滴下した。IPN−25とアクリル酸モノマーの滴下終了後、同温度で30分間熟成し重合を完結させ、重合後、28%アンモニア水1.5g加えることで、比較重合体(2)を得た。
【0169】
得られた比較重合体(2)を用いて、その分子量、S、b、Q値、カルシウム捕捉能、クレー分散能、液体洗剤への相溶性を測定した結果を下記表13,14に示す。
【0170】
比較例3
攪拌機、冷却管、温度計、窒素導入管、滴下ロートを備えた、500mlセパラブルフラスコに、純水174.2gを仕込み窒素置換後、攪拌しながら100℃まで昇温した。所定の温度になった時点で3重量%の過硫酸ナトリウム水溶液32.5g、50重量%のIPN−10水溶液82.67g、80%アクリル酸水溶液8.25gと37%アクリル酸ナトリウム56.2g混合した水溶液をそれぞれ滴下した。ただし、IPN−10とアクリル酸モノマーは、120分かけての滴下で、過硫酸ナトリウム水溶液は150分かけて滴下した。IPN−10とアクリル酸モノマーの滴下終了後、同温度で30分間熟成し重合を完結させ、重合後、48%水酸化ナトリウム7.43g加えることで、比較重合体(3)を得た。
【0171】
得られた比較重合体(3)を用いて、その分子量、S、b、Q値、カルシウム捕捉能、クレー分散能、液体洗剤への相溶性を測定した結果を下記表13,14に示す。
【0172】
比較例4
攪拌機、冷却管、温度計、窒素導入管、滴下ロートを備えた、1000mlセパラブルフラスコに、純水312.9gを仕込み窒素置換後、攪拌しながら100℃まで昇温した。所定の温度になった時点で10重量%の過硫酸ナトリウム水溶液68.9g、80重量%のIPN−10水溶液32.5g、80%アクリル酸水溶液15.6gと37%アクリル酸ナトリウム332.1g混合した水溶液をそれぞれ滴下した。ただし、IPN−10とアクリル酸モノマーは、120分かけての滴下で、過硫酸ナトリウム水溶液は150分かけて滴下した。IPN−10とアクリル酸モノマーの滴下終了後、同温度で30分間熟成し重合を完結させ、比較重合体(4)を得た。
【0173】
得られた比較重合体(4)を用いて、その分子量、S、b、Q値、カルシウム捕捉能、クレー分散能、液体洗剤への相溶性を測定した結果を下記表13,14に示す。
比較例5
攪拌機、冷却管、温度計、窒素導入管、滴下ロートを備えた、1000mlセパラブルフラスコに、純水385.6gを仕込み窒素置換後、攪拌しながら100℃まで昇温した。所定の温度になった時点で10重量%の過硫酸ナトリウム水溶液29.4g、60重量%のPEA−10水溶液124.3g、80%アクリル酸水溶液28.0gと37%アクリル酸ナトリウム185.2g混合した水溶液をそれぞれ滴下した。ただし、PEA−10とアクリル酸モノマーは、120分かけての滴下で、過硫酸ナトリウム水溶液は150分かけて滴下した。PEA−10とアクリル酸モノマーの滴下終了後、同温度で30分間熟成し重合を完結させ、比較重合体(5)を得た。
【0174】
得られた比較重合体(5)を用いて、その分子量、S、b、Q値、カルシウム捕捉能、クレー分散能、液体洗剤への相溶性を測定した結果を下記表13,14に示す。
【0175】
【表12】
Figure 0004185382
【0176】
【表13】
Figure 0004185382
【0177】
【表14】
Figure 0004185382
【0178】
【発明の効果】
本発明の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物では、高いキレート能および分散能に加え、従来の重合体以上に良好な耐ゲル性を示すことができる。とりわけ、上記に規定する硫黄元素導入量S値を満足することにより、こうした高性能な不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物において、不純物量を格段に低減でき、性能低下や低温保持時の不純物析出などの問題もなく、高品質で保存安定性に優れた重合体組成物とすることができる。 本発明の不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の製造方法では、従来よりも高濃度の条件下で、低分子量の重合体を効率よく製造することができるという効果を奏する。さらに低温での重合を長持間にわたって行うことで排出亜硫酸ガスを低減でき、さらに開始剤量を減らす(好ましくは重合中の中和度についても低くする)ことで不純物を低減でき、該不飽和ポリアルキレングリコール系共重合体組成物の持つ性能を格段に向上させることができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a copolymer of a (meth) acrylic acid monomer and an unsaturated polyalkylene glycol monomer that is suitably used for applications such as aqueous dispersants, scale inhibitors, cement additives, or detergent builders. The present invention relates to a composition, a production method thereof, and a detergent composition using the composition.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a copolymer of an unsaturated polyalkylene glycol monomer such as ethylene oxide adduct of 3-methyl-3-buten-1-ol and an unsaturated monocarboxylic acid monomer such as (meth) acrylic acid. The coalescence is known to be useful as a builder for liquid detergents, and as a method for obtaining such a copolymer, there is a method disclosed in JP-A-2002-60785 (Patent Document 1) and the like. Are known.
[0003]
In the method disclosed in the above publication, a monomer component that essentially includes an unsaturated monocarboxylic acid monomer or an unsaturated dicarboxylic acid monomer and an unsaturated polyalkylene glycol monomer is used. At the time of copolymerization, polymerization is carried out using persulfate or hydrogen peroxide as an initiator. By using this method, a copolymer having a molecular weight of up to several tens of thousands can be obtained with good reproducibility.
[0004]
The polymer obtained by this method is excellent in compatibility and dispersibility with a liquid detergent, and can be suitably used for a detergent builder, particularly a liquid detergent builder.
[0005]
JP-A-11-315115 discloses a technique for producing a low molecular weight (meth) acrylic acid polymer at a high concentration, although it is not a polymer containing an unsaturated polyalkylene glycol monomer as described above. (Patent document 2) and the method described in Japanese Patent Application No. 2002-180455 can be mentioned.
[0006]
In the method described above, when polymerizing a monomer component essentially containing a (meth) acrylic acid monomer, 40 wt% or more using a persulfate or bisulfite as an initiator Is polymerized at a high concentration. If this method is used, a low molecular weight polymer having a molecular weight of up to several tens of thousands can be obtained with good reproducibility.
[0007]
The polymer obtained by this method has a narrow molecular weight distribution and little coloration. In addition, sulfur oxyacid is quantitatively introduced into the linear terminal or side chain of the polymer. Therefore, the polymer is excellent in dispersibility and gelation resistance, and can be suitably used for inorganic pigment dispersants, detergent builders, cleaning agents, and scale inhibitors.
[0008]
However, in the technique disclosed in Patent Document 1, in the case of a copolymer of a (meth) acrylic acid monomer and an unsaturated polyalkylene glycol monomer, the polymerization concentration is reduced to about 20% by mass. Otherwise, the molecular weight of the polymer increases, and in some cases, the gelation may occur. Moreover, although the technique described in the said patent document 2 or Japanese Patent Application No. 2002-180455 can manufacture a low molecular weight polymer in high concentration, it is mainly (meth) acrylic acid-type monomer. Therefore, the resulting polymer has insufficient compatibility with liquid detergents.
As described above, in the conventional technology, a further improvement can be achieved in efficiently producing a low molecular weight polymer having a good hue and excellent compatibility with a liquid detergent, dispersibility, and gelation resistance at a high concentration. There is room.
[0009]
[Patent Document 1]
JP 2002-60785 A
[Patent Document 2]
JP-A-11-315115
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
The conventional unsaturated polyalkylene glycol copolymers described above have the disadvantages of poor hue and poor productivity, although they are excellent in compatibility with liquid detergents and dispersibility. Accordingly, the problem to be solved by the present invention is that a liquid detergent builder or cement additive having excellent compatibility and dispersibility with a liquid detergent and good hue, and a detergent composition comprising the liquid detergent builder To provide things.
In addition, the problem to be solved by the present invention is to produce an unsaturated polyalkylene glycol-based polymer composition that is excellent in compatibility and dispersibility with a liquid detergent and has a good hue, and is polymerized at high concentration and with high productivity. Another object of the present invention is to provide a process for producing an unsaturated polyalkylene glycol polymer composition.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
Therefore, the present inventors have intensively studied to achieve the above problems. As a result, sulfur oxygen acid is introduced at the terminal at a high concentration of 40% by mass or more, and the repeating unit of polyalkylene oxide is 6 or more and 300 or less under acidic conditions, or alkylene oxide is added to allyl alcohol. By polymerizing a monomer composition containing a saturated polyalkylene glycol-based monomer, it has good hue, compatibility with liquid detergents, low molecular weight with excellent dispersibility, chelating ability, and gelation resistance The present inventors have found a polymer and a method for efficiently producing the polymer aqueous solution, and have completed the present invention based on such knowledge.
That is, an object of the present invention is to provide a copolymer composition of a (meth) acrylic acid monomer and an unsaturated polyalkylene glycol monomer described in (1) to (10) below, a method for producing the same, and the composition. It is achieved by a detergent builder, a detergent composition, and a cement additive, which are uses made of products.
[0012]
(1) Monomer copolymerizable with unsaturated polyalkylene glycol monomer B and monomers A and B having a repeating unit of (meth) acrylic acid monomer A and polyalkylene oxide of 6 to 300 A polymer obtained by copolymerizing an ethylenically unsaturated monomer C, having sulfur oxygen acid at the terminal, and S = (S amount contained in polymer) / (total S amount) × 100 A polymer composition having an introduction amount S value of 3 or more.
(2) The polymer composition according to claim 1, wherein the monomer B is an unsaturated polyalkylene glycol obtained by adding alkylene oxide to allyl alcohol.
[0013]
(3) Unsaturated polyalkylene glycol monomer D obtained by adding alkylene oxide to (meth) acrylic acid monomer A and allyl alcohol and monoethylenic monomer copolymerizable with monomers A and D A polymer obtained by copolymerizing a saturated monomer C, having sulfur oxygen acid at the terminal, and S element introduction amount S defined by S = (amount of S contained in polymer) / (total amount of S) × 100 A polymer composition having a value of 3 or more.
The polymer composition according to any one of (1) to (3), wherein the hue (b value) of the 40% by mass aqueous solution is 2 or less.
(5) A method for producing a polymer composition according to any one of (1) to (4), wherein one or more persulfates and bisulfites are used in combination as initiators. Production method.
(6) The ratio of persulfate / bisulfite is 0.1 to 10 by weight, and the total of the two is in the range of 1 to 30 g per mole of monomer and (1) Or the manufacturing method of the polymer composition which copolymerized the monomer component which essentially contains the monomer B as described in (2), or the monomer D as described in (3).
(7) A builder for a detergent comprising the polymer composition according to any one of (1) to (4).
[0014]
(8) A builder for liquid detergents comprising the polymer composition according to any one of (1) to (4).
[0015]
(9) A detergent composition comprising the polymer composition according to any one of (1) to (4).
A cement additive comprising the polymer composition according to any one of (1) to (4).
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
An embodiment of the present invention will be described in detail below.
[0017]
The unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition according to the present invention has a sulfur element introduction amount S value defined by S = (S amount contained in polymer) / (total S amount) × 100 of 3 or more. It is characterized by this. In particular, an unsaturated polyalkylene glycol monomer B in which the repeating unit of (meth) acrylic acid monomer A and alkylene oxide is 6 or more and 300 or less, or an unsaturated polysiloxane obtained by adding alkylene oxide to allyl alcohol. Unsaturated polyalkylene glycol obtained by polymerizing a monomer composition containing an alkylene glycol monomer D and a monoethylenically unsaturated monomer C copolymerizable with monomers A, B and D in an aqueous solution A copolymer having a sulfur-containing group such as a sulfonic acid group at its terminal.
That is, it is a low molecular weight water-soluble polymer that is excellent in gel resistance in addition to dispersibility and chelating ability. In the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition, the sulfur element introduction amount S value of 3 or more can be achieved by controlling the polymerization temperature and the degree of neutralization within a predetermined range during the production process. Heading, thereby suppressing the generation of a large amount of sulfurous acid gas, further suppressing the generation of impurities, and the amount of introduced sulfur element obtained through such a production process, an unsaturated polyalkylene glycol copolymer having an S value of 3 or more. In the combined composition, there are very few impurities, the performance degradation caused by the impurities can be suppressed to a very low level, and the precipitation of impurities during low-temperature storage in the form of an aqueous solution can be suppressed to a very low level. Compared to a saturated polyalkylene glycol copolymer aqueous solution, it can be further improved in performance, such as being colorless and transparent and having a good color tone.
[0018]
Here, the sulfur element introduction amount S value of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition is 3 or more, preferably 3 to 50, more preferably 3 to 30. When the sulfur element introduction amount S value is less than 3, the amount of initiator used for the polymerization is more than necessary, thereby causing excessive generation of impurities and generation of sulfurous acid gas. There is a risk of causing precipitation of impurities during storage at low temperatures. On the other hand, the upper limit of the sulfur element introduction amount S value is not particularly limited.
[0019]
The “S amount contained in the polymer” used for the definition of the sulfur element introduction amount S value refers to the S amount contained in the unsaturated polyalkylene glycol copolymer. Specifically, low molecular weight components such as impurities and initiator fragments from an aqueous solution prepared by adjusting the solid content concentration of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition obtained by polymerization by the dialysis method described in the examples. The amount of S contained in the polymer component composed of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer after the removal. In other words, it can also be said to be the amount of S introduced as a sulfur-containing group such as a sulfonic acid group at the terminal or side chain of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer. Therefore, it can be said that as the sulfur element introduction amount S value is larger, more of the S component contained in the used initiator or the like is more suitably introduced into the unsaturated polyalkylene glycol copolymer by the polymerization reaction. Further, the “total S amount” used for the definition of the sulfur element introduction amount S value means all the S amounts contained in the unsaturated polyalkylene glycol copolymer aqueous solution. Specifically, it is an unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition obtained by polymerization before performing the dialysis method specified in the examples, and contains low molecular weight components such as impurities and initiator fragments. The amount of S contained in the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition. Here, as the total amount of S, the amount of S in the raw material composition used for the polymerization was not used because the amount of S (sulfur content) that was discharged out of the system as sulfurous acid gas was Since it does not exist in the aqueous alkylene glycol copolymer solution, there is no possibility of precipitation as an S-containing impurity during low-temperature storage, and therefore the raw material composition containing such an amount of S was not used as a reference.
[0020]
The unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition of the present invention may be an aqueous solution containing an unsaturated polyalkylene glycol copolymer obtained by polymerization, and the solid content concentration is adjusted. In order to achieve this, it may be one obtained by adding or removing an appropriate amount of an aqueous solvent such as water, or it may be a solid obtained by removing the aqueous solvent and drying, or by polymerization. An unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition obtained by appropriately removing impurities from the aqueous solution containing the obtained unsaturated polyalkylene glycol copolymer may be used. For adjustment, an aqueous solvent may be added or removed, or an unsaturated polyalkylene glycol copolymer that is further dried to be a solid. In addition, if necessary, an appropriate additive such as a storage stabilizer (such as an ultraviolet absorber or an antioxidant) is used as long as it does not affect the performance of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer obtained by polymerization. Etc.), coloring agents, antistatic agents, lubricants, fillers, flame retardants, foaming agents, etc. may be added, as long as they contain unsaturated polyalkylene glycol copolymers. Of course, the form and composition of the components are not particularly limited.
Therefore, the unsaturated polyalkylene glycol-based copolymer composition of the present invention includes only the purified unsaturated polyalkylene glycol-based copolymer. As described above, the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition of the present invention only needs to satisfy the sulfur element introduction amount S value, and is interpreted in the broadest sense without being bound by its name. And should not be interpreted (restricted) as narrowly as just an unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition. That is, from the viewpoint of simplifying the production process, it is desirable to use an aqueous solution containing an unsaturated polyalkylene glycol copolymer obtained by polymerization as it is as a dispersant, a scale inhibitor, a detergent builder or the like. Also, from the viewpoint of reducing transportation costs, it is not a bulky form like an aqueous solution, and it may be transported as a solid, and may be made into an aqueous solution as necessary when blended as a dispersant, scale inhibitor, detergent builder, etc. . In addition, from the viewpoint of product quality stabilization and storage stability, the product may be commercialized by removing impurities from an aqueous solution containing an unsaturated polyalkylene glycol copolymer obtained by polymerization. Accordingly, it can be said that the optimum form and component composition may be appropriately selected.
[0021]
That is, in the unsaturated polyalkylene glycol copolymer aqueous solution of the present invention, the amount of introduced sulfur element obtained by analyzing the polymer composition obtained by polymerization by a predetermined measurement method (explained in Examples). It is sufficient that the S value is 3 or more, and the form and composition components of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition are not limited.
Moreover, the hue (b value) of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition according to the present invention is 2 or less. Preferably it is 1.5 or less, and it is excellent in colorless and transparent as compared with the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition of the prior art having a yellow to brownish color. For this reason, in the case of products that are almost white like detergents, the color of the detergent is often taken into account when the general consumer (user) determines the product, and the detergent itself is yellowish. It is extremely advantageous to be excellent in colorless transparency because a product having excellent colorless transparency is higher in product power than a product having high transparency.
[0022]
Next, the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition according to the present invention satisfies the above sulfur element introduction amount S value, and further has a Ca trapping capacity of 200 or more described in Examples described later. The gelation degree q described in Examples described later is preferably 0.1 or less. Further, when the Ca trapping ability is less than 200, Q = (Ca trapping ability)2/ Gelification degree q / 10FiveIs desirably 30 or more. Conventionally, a polymer having gel resistance has a particularly low molecular weight among low molecular weight polymers. That is, in order to obtain good gel resistance, it was necessary to further reduce the molecular weight of the polymer having a low molecular weight. However, in the case of a polymer having a molecular weight that is too small, a sulfur-containing group such as a sulfonic acid group is satisfied quantitatively with respect to the polymer end or side chain, specifically, to satisfy the sulfur atom introduction amount S value defined above. Therefore, it was difficult to introduce the dispersion capacity and the scale preventing ability, and it was not possible to suitably use it for applications such as a dispersant, a scale inhibitor, and a detergent builder.
[0023]
On the other hand, the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition according to the present invention has a sulfur atom introduction amount S value as defined above quantitatively, specifically with respect to the polymer terminal or main chain. A sulfur-containing group such as a sulfonic acid group is introduced so as to be satisfactory, and the Q value can be satisfied. Therefore, although the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition is a low molecular weight polymer composition, it has a relatively large molecular weight as compared with a conventional gel-resistant polymer. In addition, good gel resistance can be exhibited. That is, if the gel resistance Q value is within the above range in addition to the S value, the unsaturated polyalkylene glycol copolymer is used in applications such as aqueous dispersants, scale inhibitors or detergent builders. Gelation of the coalesced composition is suppressed, and very good gel resistance and further Ca capturing ability can be expressed. Therefore, it can be suitably used for such applications as aqueous dispersants, scale inhibitors, or detergent builders. That is, since gelation can be suppressed in a use environment and further in a storage environment after mixing (compounding) with other components, it is possible to further improve the performance and stabilize the quality of the product.
Here, when the Ca trapping ability is 200 or more, the gelation degree q value is less than 0.1, preferably less than 0.095. When the Ca trapping ability is less than 200, the gel resistance Q value is preferably 30 or more, preferably 35 or more, more preferably 40 or more. When the q value is 0.1 or more, or when the Q value is 30 or less, the use resistance may be limited because the gel resistance is not sufficient. The lower limit of the q value or the upper limit of the Q value should not be particularly limited.
[0024]
As the “gelation degree q”, a conventionally known method for measuring the degree of gelation of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition can be suitably used. For example, a test is performed by adding and mixing a low concentration aqueous solution (for example, solid content concentration of 1% by mass) of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition according to the present invention and an aqueous calcium chloride solution in a buffer solution. A gel is prepared by preparing a liquid and allowing the test liquid to stand at a predetermined temperature and a predetermined time (for example, 90 ° C., 1 hour), and then measuring the absorbance of the test liquid in the ultraviolet (UV) wavelength region. The degree of conversion can be measured. A more specific method for measuring the degree of gelation q or the Ca capturing ability will be described in Examples described later.
[0025]
Next, the weight average molecular weight Mw of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition according to the present invention is 2000-100000, preferably 3000-50000, more preferably 4000-20000. If the weight average molecular weight is within this range, the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition can exhibit various performances such as dispersibility, chelating ability and gel resistance more remarkably and effectively. It is. Therefore, it can be used more suitably for applications such as dispersants, scale inhibitors, and detergent builders. When the weight average molecular weight of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition is less than 2,000, sufficient dispersibility and chelate ability may not be obtained, and the use application may be limited. On the other hand, when the weight average molecular weight of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition exceeds 100,000, it becomes difficult to express good water-solubility and gel resistance because of its high molecular weight.
[0026]
In the present invention, the weight average molecular weight of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition is specified, but an aqueous solution containing the unsaturated polyalkylene glycol copolymer after polymerization is purified by an appropriate method. The weight average molecular weight of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer is almost the same as that of the aqueous solution containing the unsaturated polyalkylene glycol copolymer after polymerization. Alternatively, it is sufficient to measure the weight average molecular weight of either one of the aqueous solutions. In other words, the weight average molecular weight of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer may be 2000-100000, preferably 3000-50000, more preferably 4000-20000.
[0027]
In addition, the measuring method of the weight average molecular weight (Mw) and number average molecular weight (Mn) of an unsaturated polyalkylene glycol-type copolymer or its aqueous solution is demonstrated in the Example mentioned later.
[0028]
Further, the dispersity (Mw / Mn) of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition according to the present invention depends on Mw, but (1) when Mw is less than 9000, 1.5 to 2.9. , Preferably 1.8 to 2.7, more preferably 2.0 to 2.5. In this case, if the degree of dispersion is less than 1.5, the synthesis becomes complicated. On the other hand, when the dispersity exceeds 2.9, the components effective in performance decrease, which may lead to a decrease in performance, and the dispersibility of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition is not sufficient. In some cases, usage may be limited. (2) When Mw is 9000 to 20000, the degree of dispersion is 1.5 to 4.5, preferably 2.0 to 4.0, more preferably 2.5 to 3.5. In this case, if the degree of dispersion is less than 1.5, the synthesis becomes complicated. . On the other hand, when the degree of dispersion exceeds 4.0, components effective in performance are reduced, which may lead to performance degradation.
[0029]
Further, the Ca capturing ability (one type of chelating ability) of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition according to the present invention depends on Mw and the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition, for example, Mw5000. When the composition is from 10,000 to 10000 (meth) acrylic acid monomer and 80% by mass of unsaturated polyalkylene glycol monomer, it is 160 or more, preferably 180 or more, more preferably 200 or more. . When the Ca trapping ability is less than 160, there is a possibility that sufficient detergency cannot be obtained when blended with a detergent. In particular, in the present invention, the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition of the present invention, which has the requirement of the sulfur element introduction amount S value, more preferably the Q value, and has reduced impurities, They are much better in Ca scavenging ability (chelating ability) than the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition of the invention proposed by the inventors (see Table 9 in the Examples). Therefore, for example, it is advantageous in that an extremely high decomposing and detergency can be expressed for dirt containing Ca components such as sweat dirt and mud dirt of clothes and tap water containing Ca.
[0030]
Further, the range of the degree of neutralization of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition according to the present invention is not particularly limited, and may be appropriately adjusted according to the purpose of use, 1 to 100%, Preferably it is 20 to 99%, more preferably 50 to 95%.
[0031]
In addition, the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition of the present invention has the requirement for the sulfur element introduction amount S value, and further comprises 30 to 99% by mass of a (meth) acrylic acid monomer and 1 -70% by weight unsaturated polyalkylene glycol monomer, a monomer composition containing 0-60% by weight of a water-soluble monoethylenically unsaturated monomer copolymerizable with the above monomer (however, (The total of mass% of the (meth) acrylic acid monomer, the unsaturated polyalkylene glycol monomer, and the water-soluble monoethylenically unsaturated monomer copolymerizable with the monomer is 100). The polymer is preferably an aqueous solution containing an unsaturated polyalkylene glycol copolymer having a sulfur-containing group such as a sulfonic acid group at its terminal or main chain. In the unsaturated polyalkylene glycol-based copolymer composition that satisfies such requirements, since it has a sulfur-containing group such as a sulfonic acid group at the polymer terminal or side chain, although it is a low molecular weight polymer, Although the molecular weight is relatively large compared to the conventional polymer having gel resistance, it can exhibit better gel resistance than the conventional polymer. In addition, the polymer composition has excellent low molecular weight that can be pulled out to the maximum without degrading high performance such as dispersibility, chelating ability and gel resistance, which the polymer composition can potentially have (originally). It can be set as a water-soluble polymer, and can be used suitably for uses, such as a dispersing agent, a scale inhibitor, and a detergent builder. The unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition of the present invention is not necessarily 30 to 99% by mass of (meth) acrylic acid monomer and 1 to 70% by mass of unsaturated polyalkylene glycol monomer. A monomer composition containing 0 to 60% by mass of a water-soluble monoethylenically unsaturated monomer copolymerizable with the above monomer (however, a (meth) acrylic acid monomer, an unsaturated poly A total of 100% by mass of an alkylene glycol monomer and a water-soluble monoethylenically unsaturated monomer copolymerizable with the above monomer is 100). Even if it does not satisfy the requirement of having a sulfur-containing group such as a sulfonic acid group at the terminal or main chain, the effect of the present invention can be used as long as it can satisfy the requirement of the sulfur element introduction amount S value. Can be played. For example, unsaturated polyalkylene glycol copolymers such as maleic acid, fumaric acid, itaconic acid, 2-hydroxyethyl (meth) acrylic acid, copolymers thereof, and copolymers with monomers exemplified by monomer C described below. The aqueous polymer solution is also included in the present invention as long as it satisfies the requirement of the sulfur element introduction amount S value of the present invention.
[0032]
In addition, in the existing low molecular weight polymer used for a dispersant, a scale inhibitor, and the like, when the weight average molecular weight is 1000 or more, the smaller the molecular weight of the water-soluble polymer, that is, the weight average molecular weight approaches 1000. The higher the gel resistance, the higher the performance. On the other hand, the chelating ability shows higher performance as the weight average molecular weight of the water-soluble polymer is larger. Therefore, it has been difficult for conventional water-soluble polymers to satisfactorily improve all three properties of dispersibility, chelating ability, and gel resistance.
[0033]
In contrast, 30-99% by mass of the (meth) acrylic acid monomer, 1-70% by mass of the unsaturated polyalkylene glycol monomer, and 0-60% by mass of the monomer. A monomer composition containing a polymerizable water-soluble monoethylenically unsaturated monomer (provided that (meth) acrylic acid monomer, unsaturated polyalkylene glycol monomer, The total mass% of polymerizable water-soluble monoethylenically unsaturated monomers is 100.) Polymerized in an aqueous solution containing sulfur such as sulfonic acid groups at the terminals and main chain In the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition which is an aqueous solution containing an unsaturated polyalkylene glycol copolymer having a group and has the requirement of the sulfur element introduction amount S value, the terminal of the polymer The side chain contains sulfur such as sulfonic acid groups. Since a group is introduced, the dispersibility and gelation resistance properties and relatively large weight average molecular weight becomes good. In particular, the gel resistance shows a relatively very good performance in consideration of the weight average molecular weight. Therefore, in the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition satisfying such requirements, in addition to exhibiting the same chelating ability as an unsaturated polyalkylene glycol copolymer having a weight average molecular weight comparable to conventional ones, It exhibits high dispersibility and very good gel resistance.
[0034]
As described above, the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition according to the present invention has a sulfur-containing group such as a sulfonic acid group at the terminal or main chain, and has high gel resistance. Is desirable. This is because such a sulfur-containing group such as a terminal sulfonic acid group can improve dispersibility and chelating ability, and can also exhibit higher gel resistance. Therefore, the unsaturated polyalkylene glycol copolymer aqueous solution can be suitably used for inorganic pigment dispersants, scale inhibitors, detergent builders, and the like.
[0035]
In addition, it is copolymerizable with the said 30-99 mass% (meth) acrylic-acid type monomer, 1-70 mass% unsaturated polyalkylene glycol-type monomer, and 0-60 mass% of the said monomer. Monomer composition containing water-soluble monoethylenically unsaturated monomer (however, copolymerizable with (meth) acrylic acid monomer, unsaturated polyalkylene glycol monomer and the above monomer) The total mass% of water-soluble monoethylenically unsaturated monomers is 100.) Polymerized in an aqueous solution and has a sulfur-containing group such as a sulfonic acid group at the terminal or side chain. The requirements will be described below together with the description of the method for producing the unsaturated polyalkylene glycol copolymer of the present invention.
[0036]
Next, in the method for producing an unsaturated polyalkylene glycol copolymer of the present invention, when one or more persulfates and bisulfites are used in combination as initiators, the persulfate is set to 1 in mass ratio. In this case, the bisulfite is used in a mass ratio within the range of 0.1 to 10, and the total amount of persulfate and bisulfite added to the polymerization reaction system is 1 mol of the monomer composition. It is in the range of 1 to 30 g equivalent, and the polymerization temperature is in the range of 25 to 99 ° C.
[0037]
Thereby, by adding not only persulfate as an initiator but also bisulfite within the above range, the resulting unsaturated polyalkylene glycol-based copolymer is suppressed from becoming higher than necessary, A low molecular weight polymer can be produced efficiently. In addition, a sulfur-containing group such as a sulfonic acid group is quantitatively introduced into the resulting unsaturated polyalkylene glycol copolymer, specifically, so as to be within the range of the sulfur element introduction amount S defined above. It can be done. Moreover, the ability to quantitatively introduce sulfur-containing groups such as sulfonic acid groups indicates that persulfates and bisulfites function very well as initiators. Therefore, it is not necessary to add an excess initiator to the polymerization reaction system, and the amount of the initiator can be further reduced. Therefore, an increase in the production cost of the polymer composition can be suppressed, and the production efficiency can be improved. Therefore, in the obtained unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition, aggregation is suppressed by a metal salt such as calcium, and the gel composition has good gel resistance. Furthermore, by controlling the amount of initiator added to the polymerization reaction system and the polymerization temperature within a certain range, the generation of a large amount of sulfurous acid gas can be suppressed, and the generation of impurities can be further reduced. As a result, the increase in the production cost of the polymer composition can be suppressed and the production efficiency can be improved.
[0038]
The monomer composition used in the production method of the present invention may be any monomer composition that can polymerize an unsaturated polyalkylene glycol copolymer, and should not be particularly limited. If it contains at least a (meth) acrylic acid monomer (hereinafter also referred to as monomer A) and an unsaturated polyalkylene glycol monomer (hereinafter also referred to as monomer B). However, if necessary, these A and B may contain a copolymerizable monoethylenically unsaturated monomer (hereinafter also referred to as monomer C). The monomer composition here is composed of monomer components, and does not include other components used in the polymerization, such as a solvent, an initiator, and other additives.
[0039]
Specific examples of the monomer A component include salts obtained by partially neutralizing or completely neutralizing acrylic acid, methacrylic acid, (meth) acrylic acid with an alkali metal such as sodium or potassium; ammonia or mono Examples thereof include salts partially neutralized with organic amines such as ethanolamine and triethanolamine, or salts completely neutralized. These may be used alone or in combination, but it is preferable to use acrylic acid alone or a mixture of acrylic acid and methacrylic acid in a predetermined ratio.
[0040]
The compounding amount of the monomer A in the monomer composition is 30 to 99% by mass, preferably 40 to 99% by mass, more preferably 50 to 99% by mass with respect to the total amount of the monomer composition. It is a range. When the blending amount of the monomer A is less than 30% by mass, the chelating ability and the dispersing ability cannot be expressed with a good balance.
[0041]
Monomer A may be added in the form of a solution of monomer A (preferably an aqueous solution) after dissolving it in a solvent described later, preferably water. The concentration when used as the monomer A solution (preferably an aqueous solution) is 10 to 100% by mass, preferably 30 to 95% by mass, and more preferably 50 to 90% by mass. Here, when the concentration of the monomer A solution is less than 10% by mass, the concentration of the product decreases, and transportation and storage become complicated. On the other hand, the upper limit is not particularly limited, and it can be said that 100% by mass (that is, the total amount) of monomer A (solution), that is, no solvent may be used.
Specific examples of the monomer B component include 3-methyl-3-buten-1-ol, 3-methyl-2-buten-1-ol, 2-methyl-3-buten-2-ol, Examples include compounds in which 6 to 300 mol, preferably 7 to 200 mol, more preferably 8 to 100 mol, and most preferably 9 to 50 mol of alkylene oxide having 2 to 18 carbon atoms are added to 1 mol of unsaturated alcohol such as allyl alcohol. Can do. Unsaturated alcohols are preferred because allyl alcohol has the best copolymerizability with monomer A component.
Examples of the alkylene oxide having 2 to 18 carbon atoms in the monomer B include styrene oxide, ethylene oxide, propylene oxide and the like, and ethylene oxide and / or propylene oxide are preferably used. When ethylene oxide and propylene oxide are used in combination, the bonding order is not limited.
When the number of moles of ethylene oxide and / or propylene oxide added is 6 mol or less, there may be many unsaturated alcohols to which alkylene oxide is not added, which may adversely affect the compatibility with liquid detergents. It is not preferable. On the other hand, when the amount exceeds 300 mol, the effect of the present invention is not improved, and only a large amount of addition is required, which is not preferable.
Specific examples of the monomer D component include compounds in which an alkylene oxide having 2 to 18 carbon atoms is added to 1 mol of an unsaturated alcohol such as allyl alcohol.
Examples of the alkylene oxide having 2 to 18 carbon atoms in the monomer D include styrene oxide, ethylene oxide, propylene oxide, and the like, and it is preferable to use ethylene oxide and / or propylene oxide. When ethylene oxide and propylene oxide are used in combination, the bonding order is not limited.
[0042]
The compounding amount of the monomer B or D in the monomer composition is 1 to 70% by mass, preferably 1 to 50% by mass, more preferably 1 to 30% by mass with respect to the total amount of the monomer composition. % Range. When the blending amount of the monomer B is less than 1% by mass, the chelating ability and the dispersing ability cannot be expressed with a good balance.
[0043]
The monomer B or D may be added in the form of a solution (preferably an aqueous solution) of the monomer B or D after being dissolved in a solvent described later, preferably water. The concentration when used as the monomer B solution (preferably an aqueous solution) is 10 to 100% by mass, preferably 30 to 95% by mass, and more preferably 50 to 90% by mass. Here, when the concentration of the monomer B solution is less than 10% by mass, the concentration of the product decreases, and transportation and storage become complicated. On the other hand, the upper limit is not particularly limited, and it can be said that 100% by mass (that is, the total amount) of monomer B or D (solution), that is, no solvent may be used.
[0044]
The novel water-soluble copolymer according to the present invention is obtained by copolymerizing a monomer component essentially containing a (meth) acrylic acid monomer A and an unsaturated polyalkylene glycol monomer B or D. In addition to the monomers A, B, and D, the monomer component may contain a monoethylenically unsaturated monomer copolymerizable with the monomers A, B, and D, if necessary. The body C may be included.
Although it does not specifically limit as said monoethylenically unsaturated monomer C, For example, styrene; Styrene sulfonic acid; Vinyl acetate; (Meth) acrylonitrile; (Meth) acrylamide; Methyl (meth) acrylate; Ethyl (meth) acrylate Butyl (meth) acrylate; 2-ethylhexyl (meth) acrylate; dimethylaminoethyl (meth) acrylate; diethylaminoethyl (meth) acrylate; allyl alcohol; 3-methyl-3-buten-1-ol; 2-buten-1-ol; 2-methyl-3-buten-2-ol; 3- (meth) acryloxy-1,2-dihydroxypropane; 3- (meth) acryloxy-1,2-di (poly) oxyethylene Ether propane; 3- (meth) acryloxy-1,2-di ( I) Oxypropylene ether propane; 3- (meth) acryloxy-1,2-dihydroxypropane phosphate and its monovalent metal salt, divalent metal salt, ammonium salt, organic amine salt, or alkyl group having 1 to 4 carbon atoms Mono- or diester of 3- (meth) acryloxy-1,2-dihydroxypropane sulfate and its monovalent metal salt, divalent metal salt, ammonium salt, organic amine salt, or ester of alkyl group having 1 to 4 carbon atoms 3- (meth) acryloxy-2-hydroxypropanesulfonic acid and its monovalent metal salt, divalent metal salt, ammonium salt, organic amine salt, or ester of an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms; 3- (meta ) Acryloxy-2- (poly) oxyethylene ether propane sulfonic acid and its monovalent metal salt A divalent metal salt, an ammonium salt, an organic amine salt, or an ester of an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms; 3- (meth) acryloxy-2- (poly) oxypropylene ether propanesulfonic acid and a monovalent metal salt thereof; Divalent metal salt, ammonium salt, organic amine salt, or ester of an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms; 3-allyloxypropane-1,2-diol; 3-allyloxypropane-1,2-diol phosphate; 3-allyloxypropane-1,2-diol sulfonate; 3-allyloxypropane-1,2-diol sulfate; 3-allyloxy-1,2-di (poly) oxyethylene ether propane; 3-allyloxy-1,2 -Di (poly) oxyethylene ether propane phosphate; 3-allyloxy-1,2-di (poly) oxyethyl 3-allyloxy-1,2-di (poly) oxypropylene ether propane; 3-allyloxy-1,2-di (poly) oxypropylene ether propane phosphate; 3-allyloxy-1,2-di ( Poly) oxypropylene ether propane sulfonate; 6-allyloxyhexane-1,2,3,4,5-pentaol; 6-allyloxyhexane-1,2,3,4,5-pentaol phosphate; Loxyhexane-1,2,3,4,5-pentaolsulfonate; 6-allyloxyhexane-1,2,3,4,5-penta (poly) oxyethylene ether hexane; 6-allyloxyhexane-1, 2,3,4,5-penta (poly) oxypropylene ether hexane; vinyl sulfonic acid, allyl Sulfonic acid groups such as sulfonic acid, 3-allyloxy-2-hydroxypropanesulfonic acid, 3-allyloxy-2- (poly) oxyethylenepropanesulfonic acid, 3-allyloxy-2- (poly) oxypropylenepropanesulfonic acid and the like Monoethylenically unsaturated monomer having monovalent metal salt, divalent metal salt, ammonium salt, or organic amine salt, or phosphate ester or sulfate ester of these compounds and monovalent metal salt thereof, 2 Valent metal salt, ammonium salt, or organic amine salt; monoethylenically unsaturated aliphatic monocarboxylic acid such as (meth) acrylic acid, crotonic acid, α-hydroxyacrylic acid; the above monoethylenically unsaturated aliphatic monocarboxylic acid A salt obtained by partially neutralizing an acid with an alkali metal or a salt completely neutralized with an alkali metal; Salt of partially unsaturated aliphatic monocarboxylic acid partially neutralized with ammonia or organic amines such as monoethanolamine and triethanolamine; monoethylene such as maleic acid, fumaric acid, itaconic acid A salt obtained by partially neutralizing the monoethylenically unsaturated aliphatic dicarboxylic acid with an alkali metal, or a salt obtained by completely neutralizing the monoethylenically unsaturated aliphatic dicarboxylic acid; A salt partially neutralized with an organic amine such as ethanolamine or triethanolamine, or a salt completely neutralized can be used, but it is not particularly limited.
[0045]
Next, in the method of the present invention, it is desirable to polymerize the monomer composition in an aqueous solution. The aqueous solution contains a solvent, an initiator, and other additives.
[0046]
Here, the solvent used in the polymerization reaction system when polymerizing the monomer composition in an aqueous solution is preferably an aqueous solvent such as water, alcohol, glycol, glycerin, polyethylene glycols, Preferably it is water. These may be used alone or in combination of two or more. Further, in order to improve the solubility of the monomer composition in the solvent, an organic solvent may be appropriately added as long as the polymerization of each monomer is not adversely affected.
[0047]
Specific examples of the organic solvent include one selected from lower alcohols such as methanol and ethanol; amides such as dimethylformaldehyde; ethers such as diethyl ether and dioxane; and the like. be able to.
[0048]
As the usage-amount of the said solvent, it is 40-200 mass% with respect to monomer composition whole quantity, Preferably it is 45-180 mass%, More preferably, it is the range of 50-150 mass%. When the amount of the solvent used is less than 10% by mass, the molecular weight becomes high. On the other hand, when the usage-amount of this solvent exceeds 200 mass%, the density | concentration of the manufactured unsaturated polyalkylene glycol type copolymer will become low, and solvent removal is needed depending on necessity. It should be noted that most or all of the solvent may be charged into the reaction vessel at the beginning of the polymerization, but a part of the solvent may be appropriately added (dropped) to the reaction system alone during the polymerization. Alternatively, the monomer component, the initiator component, and other additives may be dissolved in a solvent in advance and appropriately added (dropped) to the reaction system during polymerization together with these components. Good.
[0049]
Next, as an initiator used in the polymerization reaction system when the monomer composition is polymerized in an aqueous solution, a sulfonic acid group is quantitatively introduced into the terminal or side chain, and in addition to the dispersibility and the chelate ability. From the viewpoint of obtaining a low molecular weight water-soluble polymer having excellent gel resistance and effectively expressing the effects of the present invention, it is desirable to use one or more persulfates and bisulfites in combination. . Addition of bisulfite to the initiator system in addition to persulfate prevents the resulting polymer from becoming too high in molecular weight and allows efficient production of low molecular weight polymers. It is.
[0050]
Specific examples of the persulfate include sodium persulfate, potassium persulfate, and ammonium persulfate. Specific examples of the bisulfite include sodium bisulfite, potassium bisulfite, and ammonium bisulfite. Further, sulfite, pyrosulfite, etc. may be used instead of bisulfite.
[0051]
The addition ratio of the above-mentioned persulfate and bisulfite is 0.1 to 10 parts by mass, preferably 0.5 to 5 parts by mass, more preferably 1 to 1 part by mass with respect to 1 part by mass of persulfate. It is within the range of 3 parts by mass. When the amount of bisulfite is less than 0.1 parts by mass with respect to 1 part by mass of persulfate, the effect of bisulfite is not sufficient. Therefore, it becomes impossible to introduce a sulfonic acid group sufficient to satisfy the sulfur element introduction amount S value defined above at the end of the polymer, and the weight average molecular weight of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition is high. Tend to be. On the other hand, when bisulfite exceeds 10 parts by mass with respect to 1 part by mass of persulfate, excessive bisulfite is supplied in the polymerization reaction system in a state where the effect of bisulfite is not obtained as much as the addition ratio. (Consumed wastefully). That is, excess bisulfite is decomposed in the polymerization reaction system, generating a large amount of sulfurous acid gas, generating a lot of impurities in the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition, and the resulting unsaturated polyalkylene glycol. This may lead to performance degradation of the copolymer and precipitation of impurities during low-temperature holding.
[0052]
The addition amount of the persulfate and bisulfite as the initiator is 1 to 30 g, preferably 3 to 3, with respect to 1 mol of the monomer composition. 20 g, more preferably 5 to 15 g. Even if persulfate and bisulfite are added in such a low addition amount range, in the present invention, the polymerization temperature may be limited to a low level, and generation of sulfurous acid gas and impurities are markedly reduced during the production process. It is possible to introduce a sulfur-containing group such as a sulfonic acid group sufficient to satisfy the sulfur element introduction amount S value specified above at the terminal or side chain of the resulting unsaturated polyalkylene glycol copolymer. In addition, it is possible to prevent the performance degradation of the resulting unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition and the precipitation of impurities during holding at low temperatures. When the amount of the persulfate and bisulfite added as the initiator is less than 1 g, the molecular weight of the resulting polymer is increased, and at the end of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer obtained above, There is a possibility that a sulfur-containing group such as a sulfonic acid group sufficient to satisfy the prescribed sulfur element introduction amount S value may not be introduced, and the weight average molecular weight of the polymer composition tends to increase. On the other hand, when the addition amount exceeds 30 g, the effects of the initiator persulfate and bisulfite cannot be obtained as the addition amount increases, and conversely, the purity of the obtained unsaturated polyalkylene glycol copolymer Adverse effects such as lowering.
[0053]
The persulfate as one kind of initiator may be dissolved in the solvent, preferably water, and added in the form of a persulfate solution (preferably an aqueous solution). The concentration when used as the persulfate solution (preferably an aqueous solution) is 1 to 35% by mass, preferably 5 to 35% by mass, and more preferably 10 to 30% by mass. Here, when the concentration of the persulfate solution is less than 1% by mass, the concentration of the product decreases, and transportation and storage become complicated. On the other hand, when the concentration of the persulfate solution exceeds 35% by mass, the persulfate may be precipitated.
Further, bisulfite which is one kind of initiator may be dissolved in the above solvent, preferably water, and added in the form of a bisulfite solution (preferably an aqueous solution). The concentration when used as the bisulfite solution (preferably an aqueous solution) is 10 to 40% by mass, preferably 20 to 40% by mass, and more preferably 30 to 40% by mass. Here, when the concentration of the bisulfite solution is less than 10% by mass, the concentration of the product is lowered, and transportation and storage become complicated. On the other hand, when the concentration of the bisulfite solution exceeds 40% by mass, bisulfite may be precipitated.
[0054]
In the present invention, an embodiment in which another initiator (including a chain transfer agent) is used in combination is not excluded, and if necessary, as long as the effect of the present invention is not adversely affected, May be used. Furthermore, in the present invention, the combination of the above-mentioned persulfate and bisulfite is suitably used as the initiator system, but it is not particularly limited to this combination, and the sulfone is satisfied so as to satisfy the S value defined above. Any initiator system capable of introducing a sulfur-containing group such as an acid group and capable of polymerizing a low molecular weight polymer in one step can be used.
[0055]
Examples of other initiators (including a chain transfer agent) include 2,2′-azobis (2-amidinopropane) hydrochloride, 4,4′-azobis-4-cyanoparellic acid, azobisisobutyronitrile, Azo compounds such as 2,2′-azobis (4-methoxy-2,4-dimethylvaleronitrile), benzoyl peroxide, lauroyl peroxide, peracetic acid, di-t-butyl peroxide, cumene hydroperoxide, etc. Organic peroxides and hydrogen peroxide are mentioned.
[0056]
These initiators may also be added in the form of a solution (preferably an aqueous solution) dissolved in the above solvent, preferably water. The concentration when used as the solution (preferably an aqueous solution) may be in a range that does not impair the curing of the present invention, and is usually appropriately determined based on the same level as the concentration of the above-described persulfate or bisulfite solution. Just decide.
[0057]
Next, as an additive other than the initiator that can be used in the polymerization reaction system when the monomer composition is polymerized in an aqueous solution, it is suitable as long as it does not affect the effects of the present invention. Appropriate amounts of additives can be added. For example, heavy metal concentration adjusting agents, organic peroxides, hydrogen peroxide and metal salts, and the like can be used.
[0058]
The heavy metal concentration adjusting agent is not particularly limited, and a polyvalent metal compound or a simple substance can be used. Specifically, for example, vanadium oxytrichloride, vanadium trichloride, vanadyl oxalate, vanadyl sulfate, anhydrous vanadic acid, ammonium metavanadate, ammonium sulfate hypovanadas [(NHFour)2SOFour・ VSOFour・ 6H2O], ammonium sulfate vanadas [(NHFour) V (SOFour)2・ 12H2O], copper acetate (II), copper (II), copper bromide (II), copper (II) acetyl acetate, cupric ammonium chloride, copper ammonium chloride, copper carbonate, copper chloride (II), copper citrate (II), copper formate (II), copper hydroxide (II), copper nitrate, copper naphthenate, copper oleate (II), copper maleate, copper phosphate, copper (II) sulfate, cuprous chloride, Copper (I) cyanide, copper iodide, copper (I) oxide, copper thiocyanate, iron acetyl acetonate, ammonium iron citrate, ammonium ferrous oxalate, ammonium ferrous sulfate, ammonium ferric sulfate, Water-soluble polyvalent metal salts such as iron citrate, iron fumarate, iron maleate, ferrous lactate, ferric nitrate, iron pentacarbonyl, ferric phosphate, ferric pyrophosphate; vanadium pentoxide, Polyvalent metal oxides such as copper (II) oxide, ferrous oxide, ferric oxide; iron sulfide ( III), polyvalent metal sulfides such as iron (II) sulfide, copper sulfide; copper powder and iron powder.
[0059]
Moreover, in superposing | polymerizing the said monomer composition, superposition | polymerization temperature is 25-99 degreeC normally, Preferably it is 50-95 degreeC, More preferably, it is 70-90 degreeC. When the polymerization temperature is less than 25 ° C., the productivity decreases because the polymerization time takes too long in addition to the increase in molecular weight and increase in impurities. On the other hand, when the polymerization temperature exceeds 99 ° C., the bisulfite as an initiator decomposes and a large amount of sulfurous acid gas is generated, and after polymerization, it dissolves in the liquid phase to form impurities, In addition to being discharged out of the system, recovery costs are incurred, and the bisulfite as an initiator escapes as sulfurous acid gas, so that a sufficient effect commensurate with the addition cannot be obtained, and the molecular weight does not decrease. The polymerization temperature here refers to the temperature of the reaction solution in the reaction system.
[0060]
The polymerization temperature does not need to be kept substantially constant during the polymerization. For example, it may be room temperature (below 25 ° C. That is, the polymerization temperature range may be temporarily out of the above range. The polymerization may be started from this point, and the temperature may be raised to the set temperature at an appropriate temperature rise time (or rate of temperature rise), and then the set temperature may be maintained. Depending on the method of dropping, such as changing the dropping time for each dropping component such as a monomer composition or an initiator, the temperature may change over time (increase or decrease in temperature) within the above temperature range during polymerization, etc. If it is a range which does not impair the effect of this invention, it should not be restrict | limited in particular.
[0061]
In particular, in the case of a method of starting polymerization from room temperature (room temperature starting method), for example, if it is a 300 minute prescription, within 120 minutes, preferably 0 to 90 minutes, more preferably 0 to 60 minutes. (It may be within the range of the polymerization temperature defined above, but preferably 70 to 90 ° C, more preferably about 80 to 90 ° C), and then the set temperature is maintained until the end of the polymerization. desirable. When the temperature rise time is out of the above range, the resulting (meth) acrylic acid polymer may have a high molecular weight. Although the example of the polymerization time is 300 minutes, if the polymerization time is different, refer to the example and set the heating time so that the ratio of the heating time to the polymerization time is the same. Is desirable.
[0062]
In the polymerization of the monomer composition, the pressure in the reaction system is not particularly limited, and may be any of normal pressure (atmospheric pressure), reduced pressure, and increased pressure. . Preferably, during polymerization, the sulfurous acid gas is prevented from being released and the molecular weight can be lowered. Therefore, the reaction is preferably carried out under normal pressure or under pressure while the reaction system is sealed. Moreover, it is good to carry out under normal pressure (atmospheric pressure) from a viewpoint of manufacturing cost, such as it is not necessary to add a pressurizing device or a decompressing device, and it is not necessary to use a pressure-resistant reaction vessel or piping. That is, it can be said that optimal pressure conditions may be set as appropriate depending on the intended use of the resulting unsaturated polyalkylene glycol copolymer aqueous solution.
[0063]
The atmosphere in the reaction system may be kept in an air atmosphere, but is preferably an inert atmosphere. For example, the inside of the system is preferably replaced with an inert gas such as nitrogen before the start of polymerization. . As a result, (the atmospheric gas (for example, oxygen gas) in the reaction system dissolves in the liquid phase and acts as a polymerization inhibitor), and the persulfate that is the initiator is deactivated to reduce it. Since it can be prevented, it is advantageous in that the molecular weight can be further reduced.
[0064]
In the production method of the present invention, the polymerization reaction of the monomer composition is desirably performed under acidic conditions. By carrying out the reaction under acidic conditions, an increase in the viscosity of the aqueous solution of the polymerization reaction system can be suppressed, and a low molecular weight unsaturated polyalkylene glycol copolymer can be produced satisfactorily. Moreover, since the polymerization reaction can proceed under higher concentration conditions than in the prior art, it is extremely advantageous in that the production efficiency can be significantly increased. In particular, by reducing the degree of neutralization during polymerization to 1 to 25 mol%, the effect of reducing the amount of initiator can be increased synergistically, and the effect of reducing impurities can be significantly improved. It is desirable in terms of the point, and it is further desirable to adjust the pH of the reaction solution during polymerization so that the pH at 25 ° C. is 1-6. By carrying out the polymerization reaction under such acidic conditions, the polymerization can be carried out at a high concentration and in one stage. Therefore, the concentration process which was necessary in some cases in the conventional manufacturing method can be omitted. Therefore, the productivity of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer aqueous solution can be greatly improved, and an increase in production cost can be suppressed.
[0065]
Among the above acidic conditions, the pH of the reaction solution during polymerization at 25 ° C. is 1 to 6, preferably 1 to 5, and more preferably 1 to 4. When the pH is less than 1, the generation of sulfurous acid gas and the corrosion of the apparatus may occur. On the other hand, when the pH exceeds 6, the efficiency of bisulfite decreases and the molecular weight increases.
[0066]
Examples of the pH adjuster for adjusting the pH of the reaction solution during the polymerization include alkali metal hydroxides such as sodium hydroxide and potassium hydroxide, and alkaline earth metal waters such as calcium hydroxide and magnesium hydroxide. Examples thereof include oxides, organic amine salts such as ammonia, monoethanolamine, and triethanolamine. These may be used alone or in combination of two or more. Among these, alkali metal hydroxides such as sodium hydroxide and potassium hydroxide are preferable, and sodium hydroxide is particularly preferable. In the present specification, these may be simply referred to as “pH adjusting agent” or “neutralizing agent”.
[0067]
The degree of neutralization during the polymerization is 1 to 25 mol%, preferably 2 to 15 mol%, more preferably 3 to 10 mol%. When the degree of neutralization during polymerization is less than 1 mol%, the amount of sulfurous acid gas generated increases and the molecular weight may increase. On the other hand, when the degree of neutralization during the polymerization exceeds 25 mol%, the chain transfer efficiency of bisulfite may decrease and the molecular weight may increase, and the viscosity of the aqueous solution of the polymerization reaction system as the polymerization proceeds. The rise of becomes remarkable. For this reason, the molecular weight of the obtained polymer increases more than necessary, and a low molecular weight polymer cannot be obtained. Furthermore, the effect of reducing the degree of neutralization cannot be fully exhibited, and it may be difficult to significantly reduce impurities.
[0068]
As a neutralization method here, as the neutralizing agent, for example, an alkaline monomer component such as sodium (meth) acrylate may be used, or an alkali metal hydroxide such as sodium hydroxide. Etc. may be used, and these may be used in combination. In addition, the neutralizing agent may be added in the form of a solid or a suitable solvent, preferably an aqueous solution dissolved in water. When the aqueous solution is used, the concentration of the aqueous solution is 10 to 60% by mass, preferably 20 to 55% by mass, and more preferably 30 to 50% by mass. When the concentration of the aqueous solution is less than 20% by mass, the concentration of the product decreases, and transportation and storage become complicated. On the other hand, when it exceeds 60 mass%, there exists a possibility of precipitation, and since a viscosity also becomes high, liquid feeding becomes complicated.
[0069]
In the polymerization, the above monomer composition, initiator-based persulfate, bisulfite and other additives are usually prepared in advance with an appropriate solvent (preferably the same type of solvent as the liquid to be dropped). A monomer composition solution, a persulfate solution, a bisulfite solution, and other additive solutions dissolved in the solution, and (aqueous) solvent charged in the reaction vessel (if necessary, at a predetermined temperature) It is preferable to carry out the polymerization while continuously dropping over a predetermined dropping time. Further, a part of the aqueous solvent may be dropped later, separately from the initially charged solvent prepared in advance in a container in the reaction system. However, the production method of the present invention should not be limited to these. For example, the dropping method may be dropped intermittently in several portions without dropping continuously. The monomer can be partially or wholly charged initially (that is, it can be considered that all or part of the monomer is dropped at the beginning of the polymerization), and the dropping rate (dropping amount) is also high. It may be dropped constantly (constant amount) from the start to the end of dropping, or the dropping rate (dropping amount) may be changed over time according to the polymerization temperature, etc. In the same way, it is possible to appropriately change within the range that does not impair the operational effects of the present invention, such as shifting the start and end times for each dropped component, or shortening or extending the dropping time. is there. Moreover, when each component is dripped in the form of a solution, you may heat a dripped solution to the same extent as the polymerization temperature in a reaction system. By doing so, when the polymerization temperature is kept constant, temperature variation is small and temperature adjustment is easy.
[0070]
Further, regarding the dropwise addition of bisulfite or a solution thereof, the molecular weight at the initial stage of polymerization greatly affects the final molecular weight. Therefore, in order to reduce the initial molecular weight, it is within 60 minutes from the start of polymerization, preferably within 30 minutes, more preferably It is desirable to add (drop) 5 to 20% by mass of bisulfite or a solution thereof within 10 minutes. In particular, as described later, this is effective when the polymerization is started from room temperature.
[0071]
Moreover, since it is more important for the total dropping time during polymerization to lower the polymerization temperature to suppress the generation of sulfurous acid gas and prevent the formation of impurities, 180 to 600 minutes, preferably 210 to 480 minutes, More preferably, it requires as long as 240 to 420 minutes. However, it can be said that this is a very significant countermeasure in consideration of the above-mentioned problems occurring in the production process and the improvement in performance of the resulting polymer composition. When the total dripping time is less than 180 minutes, the effect of the persulfate solution and the bisulfite solution added as the initiator system is difficult to be efficiently achieved. Therefore, it becomes difficult to introduce a sulfur-containing group such as a sulfonic acid group so as to satisfy the sulfur element introduction amount S value at the terminal or side chain of the obtained unsaturated polyalkylene glycol copolymer. The weight average molecular weight of the polymer composition tends to increase. In addition, since excessive initiator may be present by being dripped into the reaction system in a short period of time, such excessive initiator is decomposed to generate sulfurous acid gas, which is released out of the system or impurities Will be formed. On the other hand, when the total dropping time exceeds 600 minutes, the generation of the sulfurous acid gas is suppressed, so that the performance of the resulting polymer composition is good, but the productivity of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition is good. In some cases, the usage is limited. The total dropping time here means the time from the start of dropping the first dropping component (not necessarily one component) to the completion of dropping the last dropping component (not necessarily one component). .
[0072]
Moreover, about the dropping time of a bisulfite or its solution among the dripping components in the case of superposition | polymerization, it is 1 to 30 minutes from the completion | finish of dripping of a monomer or its solution, Preferably it is 1 to 20 minutes, More preferably, it is 1 It is desirable to expedite the end of dripping for ~ 15 minutes. Thereby, since the amount of bisulfite after completion | finish of superposition | polymerization can be reduced, generation | occurrence | production of sulfurous acid gas by this bisulfite and formation of an impurity can be suppressed effectively. For this reason, after the polymerization is completed, impurities formed by dissolving the sulfurous acid gas in the gas phase in the liquid phase can be significantly reduced. This is because it is desirable that the initiator containing bisulfite is consumed and does not remain at the end of the polymerization. If bisulfite remains after the completion of the polymerization, impurities are generated and the performance of the polymer composition deteriorates. This is because it leads to precipitation of impurities during holding at low temperature.
[0073]
Here, when the dropping time of the bisulfite (solution) can be accelerated by less than 1 minute from the completion of the dropping of the monomer (solution) (this includes the completion of dropping the bisulfite or the solution thereof) When the monomer (solution) dropping ends are the same, or when the bisulfite (solution) dropping end is later than the monomer (solution) dropping end) In some cases, bisulfite may remain after completion, and in such a case, it may be difficult to effectively and effectively suppress the generation of sulfurous acid gas and the formation of impurities, and the polymer from which the remaining initiator is obtained There is also a risk of adversely affecting the thermal stability. On the other hand, when the dripping time of bisulfite or its solution exceeds 30 minutes from the completion of the dropping of the monomer (solution) and the completion of dripping is accelerated, bisulfite is consumed by the end of the polymerization. Since sulfite has been consumed, there is a risk of increasing the molecular weight, and during the polymerization, the bisulfite dropping rate is faster than the monomer (solution) dropping rate, and it increases in a short time. Since it is dropped, a large amount of impurities and sulfurous acid gas may be generated during this dropping period.
[0074]
Moreover, about the dripping time of a persulfate (solution) among the dripping components in the case of superposition | polymerization, 1 to 30 minutes from the completion | finish of dripping of a monomer (solution), Preferably it is 1 to 20 minutes, More preferably, it is 1 It is desirable to delay the end of dripping for ~ 15 minutes. Thereby, the amount of monomer components remaining after the completion of polymerization can be reduced, and impurities caused by the remaining monomers can be significantly reduced.
[0075]
Here, when the dropping time of the persulfate (solution) can delay the dropping end less than 1 minute from the dropping end of the monomer (solution) (this includes the end of dropping the persulfate (solution) When the end of dropping of the monomer (solution) is the same or when the end of dropping of the persulfate (solution) is earlier than the end of dropping of the monomer (solution) In some cases, monomer components may remain after completion, and it becomes difficult to effectively and effectively suppress the formation of impurities. On the other hand, when the dropping time of the persulfate (solution) exceeds 30 minutes from the completion of the dropping of the monomer (solution) and delays the dropping, the monomer component is consumed by the end of the polymerization, The effect becomes small, and there is a possibility that persulfate or a decomposition product thereof may remain after the completion of the polymerization and form impurities.
[0076]
Next, the solid content concentration in the aqueous solution (that is, the polymerization solid content concentration of the monomer) at the time when the dropping of each of the above components is completed and the polymerization reaction in the polymerization reaction system is completed is 35% by mass or more, preferably It is desirable that it is 40-70 mass%, More preferably, it is 45-65 mass%. Thus, if the solid content concentration at the end of the polymerization reaction is as high as 35% by mass or more, the polymerization can be carried out at a high concentration and in one stage. Therefore, an unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition having a low molecular weight can be obtained efficiently, such that the concentration step that is necessary in some cases in the conventional production method can be omitted. Therefore, the production efficiency can be greatly increased, and as a result, the productivity of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition can be greatly improved, and the increase in production cost can be suppressed. Is possible.
[0077]
Here, when the solid-formation concentration is less than 35% by mass, the productivity of the (meth) acrylic acid polymer composition cannot be significantly improved, for example, it is difficult to omit the concentration step. There is a case.
[0078]
As described above, when the solid content concentration is increased in the polymerization reaction system, in the conventional method, the viscosity of the reaction solution increases remarkably with the progress of the polymerization reaction, and the weight average molecular weight of the resulting polymer composition also increases significantly. The problem that occurred. However, in the present invention, the polymerization reaction is carried out on the acidic side (pH at 25 ° C. is 1 to 6 and neutralization degree is in the range of 1 to 25 mol%). An increase in the viscosity of the reaction solution can be suppressed. Therefore, a polymer having a low molecular weight can be obtained even when the polymerization reaction is carried out under high concentration conditions, so that the production efficiency of the polymer composition can be greatly increased.
Here, the time point when the polymerization reaction is completed (the time point when the polymerization time is finished) may be the time point when the dropping of all of the dropping components is finished, but preferably a predetermined aging time is passed thereafter (the polymerization is completed). )).
[0079]
The aging time is usually 1 to 120 minutes, preferably 5 to 60 minutes, and more preferably 10 to 30 minutes. When the aging time is less than 1 minute, the monomer component may remain due to insufficient aging, so that impurities due to the residual monomer may be formed, leading to performance degradation. On the other hand, when the aging time exceeds 120 minutes, the polymer solution may be colored, and the polymerization is already completed, and it is uneconomical to apply a further polymerization temperature.
[0080]
Further, during the aging, the polymerization temperature is applied because it is within the polymerization reaction period and is included in the polymerization. Therefore, the temperature here may also be maintained at a constant temperature (preferably the temperature at the end of dropping), or the temperature may be changed over time during aging. Therefore, the polymerization time refers to the above total dropping time + ripening time, and refers to the time required from the first titration start point to the ripening end point.
[0081]
Moreover, in the method for producing an unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition according to the present invention, the acidic condition (the pH of the reaction solution during polymerization at 1 to 6 at 25 ° C. is neutralized during polymerization). The degree of neutralization (final neutralization degree) of the resulting unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition is as required after the polymerization is completed. Thus, it can be set within a predetermined range by appropriately adding an appropriate alkali component as a post-treatment.
[0082]
As the final neutralization degree, for example, when used as a detergent builder in a weakly acidic detergent said to be gentle to the skin, it may be used without neutralization while remaining acidic. Depending on the intended use, such as neutral detergent or alkaline detergent, it may be neutralized with an alkali component as a post-treatment and neutralized to a degree of neutralization of 90 mol% or more. Therefore, it is not particularly limited, and can be set in a very wide range of 1 to 100 mol%. In particular, the final neutralization degree when used as an acidic polymer composition is preferably 1 to 75 mol%, more preferably 5 to 70 mol%. The final neutralization degree when used as a neutral or alkaline polymer composition is preferably 75 to 100 mol%, more preferably 85 to 99 mol%. Further, when the final neutralization degree when used as a neutral or alkaline polymer composition exceeds 99 mol%, the aqueous polymer solution may be colored.
[0083]
Examples of the alkali component include alkali metal hydroxides such as sodium hydroxide and potassium hydroxide, alkaline earth metal hydroxides such as calcium hydroxide and magnesium hydroxide, ammonia, monoethanolamine, diethanolamine, Examples thereof include those represented by organic amines such as ethanolamine. Only one type of alkali component may be used, or a mixture of two or more types may be used.
[0084]
Although it is possible to set the final neutralization degree by desalting the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition obtained by the conventional complete neutralization method or partial neutralization method, In this case, the addition of the desalting step complicates the manufacturing process and increases the manufacturing cost.
[0085]
Further, as described above, when the acid system is used without being neutralized without being neutralized, the reaction system is acidic, so that toxic sulfurous acid gas (SO2 gas) is present in the atmosphere of the reaction system.2Gas) may remain. In such a case, it is desirable to crush (decompose) a peroxide such as hydrogen peroxide or introduce (blow) air or nitrogen gas to expel it.
[0086]
Moreover, the manufacturing method of the unsaturated polyalkylene glycol-type copolymer composition of this invention may be performed by a batch type, and may be performed by a continuous type.
[0087]
As described above, the method for producing an unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition according to the present invention uses a persulfate salt in combination with one or more persulfates and bisulfites as initiators. When the mass ratio is 1, bisulfite is used so that the mass ratio falls within the range of 0.1 to 10, and the total amount of persulfate and bisulfite added to the polymerization reaction system is simple. It is characterized in that it is in the range of 1 to 30 g equivalent per 1 mol of the monomer composition, and the polymerization temperature is in the range of 25 to 99 ° C., but further under acidic conditions (reaction solution during polymerization) Polymerization is performed while adjusting the dropping time of each dropping component at a pH of 1 to 6 at 25 ° C., and the degree of neutralization during the polymerization is 1 to 25 mol%. Concentration is 35% by mass or more Both, it is particularly preferable that the weight average molecular weight of the polymer composition obtained is in the range of 2,000 to 100,000. That is, if the weight average molecular weight of the resulting unsaturated polyalkylene glycol copolymer is within the above range, the amount of initiator added to the polymerization reaction system can be remarkably suppressed. It will be advantageous. In addition, it is possible to effectively and efficiently prevent (reduce) the generation of sulfurous acid gas and impurities during the manufacturing process, so various performances such as high dispersibility, high chelating ability and high gel resistance can be achieved at a higher level. An unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition that can be remarkably and effectively exhibited can be efficiently produced. Therefore, a polymer composition that can be suitably used as an inorganic pigment dispersant, scale inhibitor, detergent builder or the like can be produced at high quality and at low cost. Furthermore, the cost can be reduced, for example, an increase in the amount of the initiator added to the polymerization reaction system can be remarkably suppressed.
[0088]
The unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition of the present invention includes water-based dispersants (including calcium carbonate, kaolin and pigment dispersants), water treatment agents, scale inhibitors (scale inhibitors). ), Cement additives, detergent builders (including liquid and powder detergents), and detergent compositions using the same, but are not limited thereto, such as metal ion sealing agents, thickeners, etc. It can be applied to a wide range of applications such as agents and various binders.
[0089]
Next, the aqueous dispersant of the present invention contains an unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition (including a purified product of an unsaturated polyalkylene glycol copolymer as described above). It is a feature. Thereby, since the amount of impurities in the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition is significantly reduced, the extremely excellent dispersibility, chelating ability and inherently possessed by the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition A low molecular weight aqueous dispersant capable of exhibiting gel resistance can be provided. Furthermore, it is possible to provide an extremely high-quality, high-performance, highly stable water-based dispersant that does not cause deterioration in performance or precipitation of impurities when kept at low temperatures even when stored for a long period of time.
[0090]
In the aqueous dispersant of the present invention, other composition components and blending ratios other than the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition are not particularly limited, and conventionally known aqueous Based on various components effectively applied to the dispersant and the blending ratio thereof, the components can be appropriately applied (utilized) within a range not impairing the effects of the present invention.
[0091]
Next, the scale inhibitor according to the present invention contains an unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition (including a purified product of an unsaturated polyalkylene glycol copolymer as described above). It is a feature. Thereby, since the amount of impurities in the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition is significantly reduced, the extremely excellent dispersibility, chelating ability and inherently possessed by the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition A low molecular weight water-soluble scale inhibitor that can exhibit gel resistance can be provided. Furthermore, it is possible to provide a scale inhibitor with extremely high quality, high performance and excellent stability that does not cause deterioration in performance or precipitation of impurities when kept at low temperatures even when stored for a long period of time.
[0092]
In the scale inhibitor of the present invention, other composition components and blending ratios other than the unsaturated polyalkylene glycol-based copolymer composition are not particularly limited, and conventionally known scale inhibitors On the basis of various components effectively applied to the composition and the blending ratio thereof, they can be appropriately applied (utilized) within a range not impairing the effects of the present invention.
[0093]
The cement additive according to the present invention is characterized by containing an unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition (including a purified product of an unsaturated polyalkylene glycol copolymer as described above). It is what. Thereby, since the amount of impurities in the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition is significantly reduced, the extremely excellent dispersibility, chelating ability and inherently possessed by the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition A low-molecular weight water-soluble cement additive capable of exhibiting gel resistance can be provided. Furthermore, it is possible to provide a cement additive having an extremely high quality, high performance and excellent stability that does not cause deterioration in performance or precipitation of impurities when kept at a low temperature even when stored for a long period of time.
In addition, in the cement additive of the present invention, other composition components and blending ratios other than the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition are not particularly limited, and conventionally known scale inhibitors On the basis of various components effectively applied to the composition and the blending ratio thereof, they can be appropriately applied (utilized) within a range not impairing the effects of the present invention.
[0094]
Next, the detergent builder according to the present invention contains an unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition (including a purified product of an unsaturated polyalkylene glycol copolymer as described above). It is what. As a result, the amount of impurities in the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition is remarkably reduced, so that the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition inherently has excellent compatibility with liquid detergents. Thus, it is possible to provide a low-molecular-weight water-soluble detergent builder that can exhibit dispersibility, chelating ability and gel resistance. Therefore, it is excellent in the ability to prevent recontamination when used as a detergent builder. Furthermore, it is possible to provide an extremely high-quality, high-performance and highly stable detergent builder that does not cause performance degradation or precipitation of impurities when kept at a low temperature even after long-term storage.
[0095]
In addition, in the detergent builder of the present invention, other composition components and blending ratios other than the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition are not particularly limited and are effective for conventionally known detergent builders. Based on the various components applied to the composition and the blending ratio thereof, the composition can be applied (utilized) as appropriate within a range not impairing the effects of the present invention.
[0096]
Next, the detergent composition according to the present invention contains an unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition (including a purified product of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer as described above). It is a feature. Thereby, since the amount of impurities in the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition is significantly reduced, the extremely excellent dispersibility, chelating ability and inherently possessed by the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition A low-molecular-weight water-soluble detergent composition capable of exhibiting gel resistance can be provided. Furthermore, it is possible to provide an extremely high-quality, high-performance and highly stable detergent composition that does not cause performance degradation or precipitation of impurities when kept at a low temperature even after long-term storage.
[0097]
In the detergent composition of the present invention, the blending amount of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition of the present invention is 1 to 20% by mass of the whole detergent composition, and the blending amount of the surfactant is the detergent composition. It is preferable that it is 5-70 mass% of the whole, and you may add an enzyme in the range of 5 mass% or less depending on the case.
[0098]
When the blending amount of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition of the present invention is less than 1% by mass, the effect of addition does not appear, and when it exceeds 20% by mass, the effect of addition no longer leads to an improvement in detergency. This is not preferable because it is economically disadvantageous. Further, if the amount of the surfactant that is the main component of the detergent composition is out of the above range, the balance with other components may be lost, and the cleaning power of the detergent composition may be adversely affected. When an enzyme is blended, it contributes to an improvement in detergency. However, if it exceeds 5% by mass, the added effect is no longer exhibited, which is not preferable because it is economically disadvantageous.
[0099]
The detergent builder according to the present invention may be used for liquid detergents or powder detergents, but when an unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition is used in a liquid detergent composition, the interface described later is used. It is preferable because it is excellent in compatibility with the active agent and becomes a highly concentrated liquid detergent composition.
The surfactant is at least one selected from the group consisting of an anionic surfactant, a nonionic surfactant, an amphoteric surfactant and a cationic surfactant, and these surfactants are used alone or in combination of two or more. can do. When two or more types are used, the combined amount of the anionic surfactant and the nonionic surfactant is preferably 50% by mass or more, more preferably 60% by mass or more, and more preferably 70% by mass or more based on the entire active agent. Particularly preferred is 80% by mass or more.
[0100]
Examples of the anionic surfactant include, but are not limited to, alkylbenzene sulfonate, alkyl or alkenyl ether sulfate, alkyl or alkenyl sulfate, α-olefin sulfonate, α-sulfo fatty acid or ester salt, alkane sulfonate. Examples thereof include salts, saturated or unsaturated fatty acid salts, alkyl or alkenyl ether carboxylates, amino acid type surfactants, N-acyl amino acid type surfactants, alkyl or alkenyl phosphate esters or salts thereof. An alkyl group such as a methyl group may be branched between the alkyl group and alkenyl group of these anionic surfactants.
[0101]
The nonionic surfactant is not particularly limited, and examples thereof include polyoxyalkylene alkyl or alkenyl ether, polyoxyethylene alkylphenyl ether, higher fatty acid alkanolamide or alkylene oxide adduct thereof, sucrose fatty acid ester, alkyl glycoxide, Examples thereof include fatty acid glycerin monoester and alkylamine oxide. An alkyl group such as a methyl group may be branched between the alkyl group and alkenyl group of these nonionic surfactants.
[0102]
The amphoteric surfactant is not particularly limited, and examples thereof include a carboxy type or sulfobetaine type amphoteric surfactant.
[0103]
Although it does not specifically limit as a cationic surfactant, For example, a quaternary ammonium salt etc. can be mentioned.
[0104]
Proteases, lipases, cellulases, and the like can be used as the enzymes blended in the detergent composition of the present invention. In particular, proteases, alkaline lipases and alkaline cellulases that are highly active in the alkaline cleaning solution are preferred.
[0105]
Further, the detergent composition of the present invention may contain a known alkali builder, chelate builder, anti-redeposition agent, soil release agent, color transfer inhibitor, softener, solubilizer, fluorescent agent, bleaching agent as necessary. Ingredients commonly used in detergent compositions such as bleaching aids and fragrances may be blended. Moreover, you may mix | blend a zeolite.
[0106]
As the alkali builder, silicate, carbonate, sulfate and the like can be used. As the chelate builder, zeolite, diglycolic acid, oxycarboxylate, EDTA (ethylenediaminetetraacetic acid), DTPA (diethylenetriaminepentaacetic acid), citric acid and the like can be used as necessary. Or you may use a well-known water-soluble polycarboxylic acid-type polymer in the range which does not impair the effect of this invention.
[0107]
Moreover, in the detergent composition of the present invention, the (meth) acrylic acid polymer composition is a solution of the aqueous solution after polymerization according to the form (for example, liquid or solid) at the time of sale of the detergent composition. It may be blended in the form, or may be blended in a concentrated state after removing water to some extent, or may be blended in a dried and solidified state.
[0108]
In addition, the detergent composition is used only for specific applications such as synthetic detergents for household detergents, textile industry and other industrial detergents, hard surface cleaners, and bleach detergents that enhance one of the components. A detergent composition shall also be included.
[0109]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example and a comparative example demonstrate this invention further in detail, this invention is not limited at all by these. In the examples and comparative examples, “%” indicates “% by mass” unless otherwise specified.
[0110]
Further, the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition of the present invention
(1) S amount contained in polymer, total S amount, and dialysis method used to measure them
(2) Weight average molecular weight (Mw) and number average molecular weight (Mn)
(3) Gelation degree used to determine gel resistance
(4) Hue (b value)
(5) Ca supplementation ability
(6) Clay dispersibility
(7) Compatibility with liquid detergents
Was measured or quantified by the following method.
[0111]
(1) Measurement of S content and total S content in polymer
The amount of S before and after the dialysis treatment of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition obtained by polymerization was quantified by inductively coupled plasma (ICP) emission spectroscopy. Here, the S amount of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition before dialysis treatment is defined as “total S amount”, and the S amount of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer after dialysis treatment is included in the “polymer”. S amount ". The dialysis method here will be described below.
[0112]
≪Dialysis method≫
1. An appropriate amount of pure water is added to the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition obtained by polymerization to prepare a (meth) acrylic acid polymer composition having a solid content concentration of 30% by mass, and this is dialyzed. 20 g in a 40 cm (length) film was sealed. For the dialysis membrane, Spectra / Por Membrane MWCO: 1000 fractional molecular weight 1000 (manufactured by SPECTRUM LABORATORIES INC) was used (in the present invention, it may have a fractional molecular weight comparable to that of the dialysis membrane). .
[0113]
2. This was immersed in 2000 g of pure water in a 2 liter beaker and stirred with a stirrer.
[0114]
After 3.6 hours, the dialysis membrane was taken out from the beaker, and the outside of the dialysis membrane was thoroughly washed with water, and then the contents of the dialysis membrane were taken out.
[0115]
4). This was concentrated with an evaporator to prepare an unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition sample after dialysis.
[0116]
The unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition sample before dialysis treatment includes the above 1. 3. The unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition obtained by polymerization of In the same manner as above, the product concentrated with an evaporator was used.
[0117]
(2) Measurement of weight average molecular weight (Mw) and number average molecular weight (Mn)
The weight average molecular weight (Mw) and the number average molecular weight (Mn) of the unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition were both measured by GPC (gel permeation chromatography). The measurement conditions and apparatus are as follows.
Equipment: Hitachi L-7000 series
Detector: RI
Column: Asahipak GF310-HQ, GF710-HQ, GF-1G 7B manufactured by SHODEX
Column temperature: 40 ° C
Calibration curve: POLYACRYLIC ACID STANDARD made by Soka Science Co., Ltd.
GPC software: JASCO BORWIN
Eluent: 0.1 M acetate buffer (pH 8.0) / acetonitrile = 3/1 (weight ratio)
(3) Measurement of gelation degree (q value)
In measuring the degree of gelation q, first, a borate buffer solution, an aqueous calcium chloride solution, and a 1% polymer solution were prepared. The borate buffer solution is prepared by adding pure water to 7.42 g of boric acid, 1.75 g of sodium chloride and 7.63 g of sodium borate decahydrate to make a total amount of 1000 g. The aqueous calcium chloride solution is obtained by adding pure water to 1.47 g of calcium chloride dihydrate to a total amount of 2500 g. Here, the 1% polymer aqueous solution was subjected to the dialysis method 1. The unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition obtained by the polymerization of was diluted with an appropriate amount of water and adjusted to a solid content concentration of 1% by mass.
[0118]
Next, each of the above solutions was charged in a 500 ml tall beaker in a predetermined order and in a predetermined amount. When this predetermined order and predetermined amount are shown, 250 ml of pure water is charged as the first, 10 ml of borate buffer solution is charged as the second, 5 ml of 1% polymer aqueous solution is charged as the third, and finally, chloride is added. 250 ml of calcium aqueous solution was charged.
[0119]
By mixing the solutions prepared in this order, the polymer contained in the 1% aqueous polymer solution was gelled to obtain a test solution. The tall beaker charged with the test solution was covered, and the tall beaker was allowed to stand for 1 hour in a thermostatic bath adjusted to 90 ° C. in advance. Immediately after 1 hour, the test solution was placed in a 5 cm quartz cell, and the absorbance a at a UV wavelength of 380 nm was measured.
[0120]
On the other hand, among the four components charged as the test solution, 250 ml of calcium chloride aqueous solution was replaced with 250 ml of pure water to obtain a blank solution. The blank solution was subjected to the same operation as the above test solution, and the absorbance (blank value) b of the blank solution was measured at a UV wavelength of 380 nm. And it computed as the gelation degree q = ab from the said light absorbency a and the blank value b.
[0121]
(4) Hue (b value)
The polymer or polymer aqueous solution is diluted or concentrated with pure water to adjust the polymer concentration to 40% by mass. The b value of the Lab value was measured by measuring the transmission of the adjusted aqueous solution using a colorimetric color difference meter ND-1001DP manufactured by Nippon Denshoku Industries Co., Ltd. The b value is in the positive number direction, and the larger the value, the deeper the yellow of the aqueous solution.
[0122]
(5) Measurement of Ca capturing ability
As a calcium ion standard solution for a calibration curve, 50 g of 0.01 mol / l, 0.001 mol / l, 0.0001 mol / l aqueous solutions were prepared using calcium chloride dihydrate, and 4.8% NaOH aqueous solution was used. Adjust to pH 9 to 11, add 1 ml of 4 mol / l potassium chloride aqueous solution (hereinafter abbreviated as 4M-KCl aqueous solution), and further stir well using a magnetic stirrer to prepare a sample solution for calibration curve did. In addition, as a test calcium ion standard solution, a necessary amount (50 g per sample) of a 0.001 mol / l aqueous solution was similarly prepared using calcium chloride dihydrate.
[0123]
Next, 10 mg of the test sample (polymer) in a 100 cc beaker was weighed in terms of solid content, 50 g of the above-mentioned calcium ion standard solution for test was added, and the mixture was sufficiently stirred using a magnetic stirrer. Further, as with the calibration curve sample, a pH of 9 to 11 was adjusted with a 4.8% NaOH aqueous solution, and 1 ml of 4M-KCl aqueous solution was added to prepare a test sample solution.
[0124]
The calibration curve sample solution and the test sample solution thus prepared were measured with a calcium ion electrode 93-20 and a reference electrode 90-01 manufactured by Orion Co., Ltd. using a titration device COMITE-550 manufactured by Hiranuma Sangyo Co., Ltd. I did it.
[0125]
From the calibration curve and the measured value of the sample solution for the test, the amount of calcium ions captured by the sample (polymer) is obtained by calculation, and the value is expressed in mg of calcium carbonate equivalent of the amount captured per 1 g of polymer solids. This value was defined as the calcium ion scavenging ability value.
[0126]
(6) Clay dispersibility
Pure water was added to 67.56 g of glycine, 52.6 g of sodium chloride, and 2.4 g of NaOH to make 600 g (this is used as a buffer). 0.368 g of calcium chloride dihydrate was added to 60 g of buffer, and pure water was further added to make 1000 g (this is referred to as buffer). 36 g of buffer was added to 4 g of a 0.1 wt% aqueous solution (in terms of solid content) of the copolymer to be measured, and stirred to obtain a dispersion. After putting 0.3 g of clay (made by Japan Powder Industrial Technology Association, 8 kinds of test dust) into a test tube (IWAKI GLASS: diameter 18 mm, height 180 mm), add 30 g of the above dispersion and seal To do.
[0127]
The test tube was shaken to uniformly disperse the clay. Thereafter, the test tube was left in the dark for 20 hours. After 20 hours, 5 cc of the supernatant of the dispersion was taken and the absorbance was measured with a UV spectrometer (Shimadzu Corporation, UV-1200; 1 cm cell, wavelength 380 nm). The larger this value, the higher the clay dispersibility.
[0128]
(7) Compatibility with liquid detergents
About the detergent composition containing the novel copolymer obtained in the following Example, the compatibility evaluation with respect to liquid detergent was performed.
[0129]
That is, various detergent compositions were prepared using the novel copolymer obtained in the Examples and the following components. The components were sufficiently stirred so that each component was uniform, and the turbidity value at 25 ° C. was measured. Turbidity value measured Turbidity (kaolin turbidity mg / l) using NDH2000 (turbidimeter) made by Nippon Denshoku Co., Ltd.
[0130]
The evaluation results were based on the following three stages.
○: Turbidity value (0 to 50 (mg / l)), visually separated, not precipitated or clouded.
(Triangle | delta): Turbidity value (50-200 (mg / l)), it is slightly cloudy visually.
X: Turbidity value (200 (mg / l) or more), visually turbid.
[0131]
Detergent formulation:
SFT-70H (softanol 70H, manufactured by Nippon Shokubai Co., Ltd., polyoxyethylene alkyl ether); 11 g
Neoperex F-65 (manufactured by Kao Corporation, sodium dodecylbenzenesulfonate); 32 g
Diethanolamine; 10g
Ethanol; 5 g
Propylene glycol; 15 g
New copolymers and comparative polymers obtained in the examples; 1.5 g
Pure water; balance
Reference example 1
In a 2.5 liter SUS separable flask equipped with a reflux condenser and a stirrer, 145.0 g of pure water was charged (initial charge), and the temperature was raised to 90 ° C. with stirring.
[0132]
Next, 180.0 g (2.00 mol) of an 80% aqueous acrylic acid solution (hereinafter abbreviated as 80% AA), 48% sodium hydroxide (hereinafter referred to as 48% NaOH) in a polymerization reaction system at a constant temperature of about 90 ° C. with stirring. 8.33 g (0.10 mol), 328.8 g of unsaturated alcohol (hereinafter referred to as 80% IPN-10) obtained by adding 10 mol of ethylene oxide to 80% 3-methyl-3-buten-1-ol. 50mol), 15% sodium persulfate aqueous solution (hereinafter abbreviated as 15% NaPS) 66.7g (monomer input amount (wherein monomer input amount is the total amount of monomer composition) Hereinafter, the same shall apply) 4.0 g / mol), 57.1 g of 35% sodium bisulfite aqueous solution (hereinafter abbreviated as 35% SBS) (8.0 g / mol in terms of monomer input). mol) and 100 g of pure water were dropped from separate dropping nozzles. The dropping time was 80% AA, 48% NaOH for 180 minutes, 80% IPN-10 for 170 minutes, 35% SBS for 175 minutes, 15% NaPS, and pure water for 210 minutes. Further, during each dropping time, the dropping rate of each component was kept constant, and dropping was continuously performed.
[0133]
After completion of the dropwise addition, the reaction solution was kept at 90 ° C. for an additional 30 minutes and aged to complete the polymerization. After completion of the polymerization, the reaction solution was allowed to cool, and 75.0 g of a 48% aqueous sodium hydroxide solution (ie 0.90 mol) was gradually added dropwise to the reaction solution while stirring to neutralize it. In this way, an unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition (hereinafter referred to as polymer composition (1)) having a solid content concentration of 45 mass% and a final neutralization degree of 50 mol% was obtained. The polymerization formulation is summarized in Table 1 below.
[0134]
Tables 12 and 14 below show the results of measuring the molecular weight, S, b, Q value, calcium scavengeability, clay dispersibility, and compatibility with liquid detergents using the obtained polymer composition (1). .
[0135]
Reference Examples 2-8
Reference example 1Was polymerized in the same manner. The polymerization formulations are summarized in Table 1 and Table 2 below.
[0136]
The results of measuring the molecular weight, S, b, Q value, calcium capturing ability, clay dispersibility, and compatibility with liquid detergents using the obtained polymer compositions (2) to (8) are shown in the following table. 12 and 14
[0137]
[Table 1]
Figure 0004185382
[0138]
[Table 2]
Figure 0004185382
[0139]
Reference Examples 9-10
Except for using unsaturated alcohol (hereinafter referred to as 50% IPN-50) obtained by adding 50 mol of ethylene oxide to 50% 3-methyl-3-buten-1-ol instead of 80% IPN-10,Reference example 1Was polymerized in the same manner. The polymerization formulation is summarized in Table 3 below.
[0140]
The results of measuring the molecular weight, S, b, Q value, calcium scavengeability, clay dispersibility, and compatibility with liquid detergents using the obtained polymer compositions (9) to (10) are shown in the following table. 12 and 14.
[0141]
[Table 3]
Figure 0004185382
[0142]
Example 11
Except for using unsaturated alcohol (hereinafter referred to as 80% PEA-5) obtained by adding 5 mol of ethylene oxide to 80% allyl alcohol instead of 80% IPN-10,Reference example 1Was polymerized in the same manner. The polymerization formulation is summarized in Table 4 below.
[0143]
Tables 12 and 14 below show the results of measuring the molecular weight, S, b, Q value, calcium capturing ability, clay dispersibility, and compatibility with liquid detergents using the obtained polymer composition (11). Show.
[0144]
[Table 4]
Figure 0004185382
[0145]
Example 12-17
Except for using unsaturated alcohol (hereinafter referred to as 80% PEA-10) obtained by adding 10 mol of ethylene oxide to 80% allyl alcohol instead of 80% IPN-10,Reference example 1Was polymerized in the same manner. The polymerization formulation is summarized in Table 5 below.
[0146]
Using the obtained polymer compositions (12) to (17), the results of measuring the molecular weight, S, b, Q value, calcium scavenging ability, clay dispersibility, and compatibility with liquid detergent are shown in the following table. 12 and 14.
[0147]
[Table 5]
Figure 0004185382
[0148]
Example 18-19
Except for using an unsaturated alcohol (hereinafter referred to as 80% PEA-15) obtained by adding 15 mol of ethylene oxide to 80% allyl alcohol instead of 80% IPN-10,Reference example 1Was polymerized in the same manner. The polymerization formulation is summarized in Table 6 below.
[0149]
Using the obtained polymer compositions (18) and (19), the results of measuring the molecular weight, S, b, Q value, calcium scavenging ability, clay dispersibility, and compatibility with liquid detergent are shown in the following table. 12 and 14.
[0150]
[Table 6]
Figure 0004185382
[0151]
Examples 20-24
Except for using unsaturated alcohol (hereinafter referred to as 60% PEA-25) obtained by adding 25 mol of ethylene oxide to 60% allyl alcohol instead of 80% IPN-10,Reference example 1Was polymerized in the same manner. The polymerization formulation is summarized in Table 7 below.
[0152]
Using the obtained polymer compositions (20) to (24), the results of measuring the molecular weight, S, b, Q value, calcium scavenging ability, clay dispersibility, and compatibility with liquid detergent are shown in the following table. 12 and 14.
[0153]
[Table 7]
Figure 0004185382
[0154]
Example 25-27
Except for using unsaturated alcohol (hereinafter referred to as 60% PEA-35) obtained by adding 35 mol of ethylene oxide to 60% allyl alcohol instead of 80% IPN-10,Reference example 1Was polymerized in the same manner. The polymerization formulation is summarized in Table 8 below.
[0155]
Using the obtained polymer compositions (25) to (27), the molecular weight, S, b, Q value, calcium scavenging ability, clay dispersibility, and compatibility with liquid detergents were measured. 12 and 14.
[0156]
[Table 8]
Figure 0004185382
[0157]
Examples 28-30
Except for using an unsaturated alcohol (hereinafter referred to as 50% PEA-50) obtained by adding 50 mol of ethylene oxide to 50% allyl alcohol instead of 80% IPN-10,Reference example 1Was polymerized in the same manner. The polymerization formulation is summarized in Table 9 below.
[0158]
Using the obtained polymer compositions (28) to (30), the molecular weight, S, b, Q value, calcium scavenging ability, clay dispersibility, and compatibility with liquid detergent were measured. 12 and 14.
[0159]
[Table 9]
Figure 0004185382
[0160]
Reference Example 31
Polymerization was carried out in the same manner as in Example 1 except that maleic anhydride (hereinafter referred to as 100% MA) was used as the third monomer component. The polymerization recipe is summarized in Table 10 below.
[0161]
Tables 12 and 14 below show the results of measuring the molecular weight, R, Q value, and calcium scavenging ability of the obtained polymer composition (31).
[0162]
[Table 10]
Figure 0004185382
[0163]
Reference Example 32
Except for using 100% methacrylic acid (hereinafter referred to as 100% MAA) as the third monomer component,Reference example 1Was polymerized in the same manner. The polymerization recipe is summarized in Table 11 below.
[0164]
Tables 12 and 14 below show the results of measuring the molecular weight, S, b, Q value, calcium scavengeability, clay dispersibility, and compatibility with liquid detergents using the obtained polymer composition (32). Show.
[0165]
[Table 11]
Figure 0004185382
[0166]
Comparative Example 1
A 1000 ml separable flask equipped with a stirrer, a cooling tube, a thermometer, a nitrogen introducing tube, and a dropping funnel was charged with 200 g of a 63.87 wt% IPN-10 aqueous solution, and the temperature was raised to 65 ° C. with stirring, after stirring. . When the temperature reached a predetermined temperature, 1.58 g of 30% by weight of hydrogen peroxide was added all at once. Thereafter, 32.61 g of 100 wt% acrylic acid, 29.29 g of 2.1 wt% aqueous L-ascorbic acid solution and 17.22 g of 3 wt% mercaptopropionic acid aqueous solution were added dropwise. However, acrylic acid monomer and mercaptopropionic acid were dropped over 60 minutes, and L-ascorbic acid was dropped over 90 minutes. After completion of the dropwise addition of the L-ascorbic acid aqueous solution, the mixture was aged at the same temperature for 120 minutes to complete the polymerization, and a comparative polymer (1) was obtained.
[0167]
Tables 13 and 14 below show the results of measuring the molecular weight, S, b, Q value, calcium capturing ability, clay dispersibility, and compatibility with liquid detergents using the obtained comparative polymer (1).
[0168]
Comparative Example 2
A 500 ml separable flask equipped with a stirrer, a cooling tube, a thermometer, a nitrogen introduction tube, and a dropping funnel was charged with 167.24 g of pure water, and the temperature was raised to 95 ° C. with stirring, after stirring. When the temperature reached a predetermined temperature, 28.9 g of 3% by weight ammonium persulfate aqueous solution, 82.67 g of 50% by weight IPN-25 aqueous solution, 8.25 g of 80% aqueous acrylic acid solution and 48.75 g of 40% ammonium acrylate were mixed. Each aqueous solution was added dropwise. However, IPN-25 and acrylic acid monomer were dropped over 120 minutes, and the aqueous ammonium persulfate solution was dropped over 150 minutes. After completion of the dropwise addition of IPN-25 and acrylic acid monomer, the mixture was aged at the same temperature for 30 minutes to complete the polymerization. After the polymerization, 1.5 g of 28% ammonia water was added to obtain a comparative polymer (2).
[0169]
Tables 13 and 14 below show the results of measuring the molecular weight, S, b, Q value, calcium capturing ability, clay dispersibility, and compatibility with liquid detergents using the obtained comparative polymer (2).
[0170]
Comparative Example 3
A 500 ml separable flask equipped with a stirrer, a cooling tube, a thermometer, a nitrogen introducing tube, and a dropping funnel was charged with 174.2 g of pure water, and the temperature was raised to 100 ° C. with stirring, after stirring. When the temperature reaches a predetermined temperature, 32.5 g of 3% by weight sodium persulfate aqueous solution, 82.67 g of 50% by weight IPN-10 aqueous solution, 8.25 g of 80% aqueous acrylic acid solution and 56.2 g of 37% sodium acrylate mixed Each aqueous solution was added dropwise. However, IPN-10 and the acrylic acid monomer were dropped over 120 minutes, and the aqueous sodium persulfate solution was dropped over 150 minutes. After completion of the dropwise addition of IPN-10 and acrylic acid monomer, the mixture was aged for 30 minutes at the same temperature to complete the polymerization. After the polymerization, 7.43 g of 48% sodium hydroxide was added to obtain a comparative polymer (3).
[0171]
Tables 13 and 14 below show the results of measuring the molecular weight, S, b, Q value, calcium capturing ability, clay dispersibility, and compatibility with liquid detergents using the obtained comparative polymer (3).
[0172]
Comparative Example 4
In a 1000 ml separable flask equipped with a stirrer, a cooling tube, a thermometer, a nitrogen introduction tube, and a dropping funnel, 312.9 g of pure water was charged, and the temperature was raised to 100 ° C. while stirring, after purging with nitrogen. When the temperature reaches a predetermined temperature, 68.9 g of 10% by weight sodium persulfate aqueous solution, 32.5 g of 80% by weight IPN-10 aqueous solution, 15.6 g of 80% aqueous acrylic acid solution and 332.1 g of 37% sodium acrylate mixed Each aqueous solution was added dropwise. However, IPN-10 and the acrylic acid monomer were dropped over 120 minutes, and the aqueous sodium persulfate solution was dropped over 150 minutes. After completion of the dropwise addition of IPN-10 and acrylic acid monomer, the mixture was aged at the same temperature for 30 minutes to complete the polymerization, and a comparative polymer (4) was obtained.
[0173]
Tables 13 and 14 below show the results of measuring the molecular weight, S, b, Q value, calcium capturing ability, clay dispersibility, and compatibility with liquid detergents using the obtained comparative polymer (4).
Comparative Example 5
To a 1000 ml separable flask equipped with a stirrer, a cooling tube, a thermometer, a nitrogen introduction tube, and a dropping funnel was charged 3.85.6 g of pure water, and the temperature was raised to 100 ° C. with stirring. When the temperature reaches a predetermined temperature, 29.4 g of 10 wt% sodium persulfate aqueous solution, 124.3 g of 60 wt% PEA-10 aqueous solution, 28.0 g of 80% acrylic acid aqueous solution and 185.2 g of 37% sodium acrylate are mixed. It was dripped. However, PEA-10 and the acrylic acid monomer were dropped over 120 minutes, and the aqueous sodium persulfate solution was dropped over 150 minutes. After completion of the dropwise addition of PEA-10 and the acrylic acid monomer, the mixture was aged at the same temperature for 30 minutes to complete the polymerization, and a comparative polymer (5) was obtained.
[0174]
Tables 13 and 14 below show the results of measuring the molecular weight, S, b, Q value, calcium scavenging ability, clay dispersibility, and compatibility with liquid detergents using the obtained comparative polymer (5).
[0175]
[Table 12]
Figure 0004185382
[0176]
[Table 13]
Figure 0004185382
[0177]
[Table 14]
Figure 0004185382
[0178]
【The invention's effect】
The unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition of the present invention can exhibit better gel resistance than conventional polymers, in addition to high chelating ability and dispersibility. In particular, by satisfying the sulfur element introduction amount S value specified above, in such a high-performance unsaturated polyalkylene glycol-based copolymer composition, the amount of impurities can be remarkably reduced, and when the performance is lowered or kept at a low temperature. It is possible to obtain a polymer composition having high quality and excellent storage stability without problems such as precipitation of impurities. The method for producing an unsaturated polyalkylene glycol copolymer composition of the present invention produces an effect that a low molecular weight polymer can be efficiently produced under a higher concentration condition than in the prior art. Further, by conducting polymerization at a low temperature for a long period of time, it is possible to reduce exhaust sulfurous acid gas, and further, it is possible to reduce impurities by reducing the amount of initiator (preferably, also lowering the degree of neutralization during the polymerization) The performance of the alkylene glycol copolymer composition can be greatly improved.

Claims (8)

(メタ)アクリル酸系単量体Aとポリアルキレンオキサイドの繰り返し単位が6以上300以下である不飽和ポリアルキレングリコール系単量体Bを共重合した重合体を含む重合体組成物であって、
該単量体Bは、アリルアルコールにアルキレンオキサイドを付加させてなる不飽和ポリアルキレングリコールであり、
該重合体は末端に硫黄酸素酸を持ち、
S=(ポリマーに含まれるS量)/(全S量)×100で定義される硫黄元素導入量S値が3以上であることを特徴とする重合体組成物。
A polymer composition comprising a polymer obtained by copolymerizing an unsaturated polyalkylene glycol monomer B having a repeating unit of (meth) acrylic acid monomer A and polyalkylene oxide of 6 or more and 300 or less,
The monomer B is an unsaturated polyalkylene glycol obtained by adding alkylene oxide to allyl alcohol,
The polymer has a sulfur oxygen acid at the end,
S = (S amount contained in polymer) / (Total S amount) × Sulfur element introduction amount S value defined by 100 is 3 or more.
(メタ)アクリル酸系単量体Aとアリルアルコールにアルキレンオキサイドを付加させてなる不飽和ポリアルキレングリコール系単量体Dを共重合した重合体を含む重合体組成物であって、
該重合体は末端に硫黄酸素酸を持ち、
S=(ポリマーに含まれるS量)/(全S量)×100で定義される硫黄元素導入量S値が3以上であることを特徴とする重合体組成物。
A polymer composition comprising a polymer obtained by copolymerizing an unsaturated polyalkylene glycol monomer D obtained by adding an alkylene oxide to (meth) acrylic acid monomer A and allyl alcohol,
The polymer has a sulfur oxygen acid at the end,
S = (S amount contained in polymer) / (Total S amount) × Sulfur element introduction amount S value defined by 100 is 3 or more.
40質量%水溶液の色相(b値)が2以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の重合体組成物。The polymer composition according to claim 1 or 2, wherein the hue (b value) of the 40 mass% aqueous solution is 2 or less. 請求項1〜3のいずれかに記載の重合体組成物の製造方法であって、開始剤として過硫酸塩および重亜硫酸塩をそれぞれ1種類以上組み合わせて用いることを特徴とする製造方法。The method for producing a polymer composition according to any one of claims 1 to 3, wherein one or more persulfates and bisulfites are used in combination as initiators. 過硫酸塩/重亜硫酸塩が重量比で0.1〜10で、その2つの合計が単量体1molあたり1〜30gの範囲で(メタ)アクリル酸系単量体と請求項1に記載の単量体B、あるいは請求項2に記載の単量体Dを必須に含む単量体成分を共重合する請求項4に記載の重合体組成物の製造方法。2. The weight ratio of persulfate / bisulfite is 0.1 to 10, and the total of the two is in the range of 1 to 30 g per mole of monomer. The manufacturing method of the polymer composition of Claim 4 which copolymerizes the monomer component which essentially contains the monomer B or the monomer D of Claim 2. 重合温度は70〜90℃である、請求項4または5に記載の重合体組成物の製造方法。The method for producing a polymer composition according to claim 4 or 5, wherein the polymerization temperature is 70 to 90 ° C. 請求項1〜3のいずれかに記載の重合体組成物を含有してなる洗剤用ビルダー。A builder for a detergent comprising the polymer composition according to any one of claims 1 to 3. 求項1〜3のいずれかに記載の重合体組成物を含有してなる洗剤組成物。Polymer composition comprising the detergent composition according to any one of Motomeko 1-3.
JP2003050740A 2002-06-20 2003-02-27 Copolymer composition of (meth) acrylic acid monomer and unsaturated polyalkylene glycol monomer and method for producing the same Expired - Fee Related JP4185382B2 (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003050740A JP4185382B2 (en) 2002-06-20 2003-02-27 Copolymer composition of (meth) acrylic acid monomer and unsaturated polyalkylene glycol monomer and method for producing the same

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002180455 2002-06-20
JP2003050740A JP4185382B2 (en) 2002-06-20 2003-02-27 Copolymer composition of (meth) acrylic acid monomer and unsaturated polyalkylene glycol monomer and method for producing the same

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008069165A Division JP5478831B2 (en) 2002-06-20 2008-03-18 Copolymer composition of (meth) acrylic acid monomer and unsaturated polyalkylene glycol monomer and method for producing the same

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004075977A JP2004075977A (en) 2004-03-11
JP4185382B2 true JP4185382B2 (en) 2008-11-26

Family

ID=32032570

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003050740A Expired - Fee Related JP4185382B2 (en) 2002-06-20 2003-02-27 Copolymer composition of (meth) acrylic acid monomer and unsaturated polyalkylene glycol monomer and method for producing the same

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4185382B2 (en)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20080035022A1 (en) * 2004-07-15 2008-02-14 Daisuke Hamada Phosphate Polymer
JP4695905B2 (en) * 2005-03-29 2011-06-08 住友大阪セメント株式会社 Dispersant analysis method
JP4884779B2 (en) * 2006-01-16 2012-02-29 花王株式会社 Method for producing phosphate ester polymer
DE602007012998D1 (en) 2006-01-17 2011-04-21 Kao Corp DISPERSION AGENT FOR A HYDRAULIC COMPOSITION
JP5270843B2 (en) * 2006-01-31 2013-08-21 株式会社日本触媒 (Meth) acrylic acid copolymer, process for producing the same, and detergent composition using the same
JP5427410B2 (en) * 2006-07-24 2014-02-26 株式会社日本触媒 Copolymer and process for producing the same
JP5422105B2 (en) * 2007-06-21 2014-02-19 株式会社日本触媒 Polycarboxylic acid copolymer and copolymer composition for concrete admixture
JP5408870B2 (en) * 2007-12-26 2014-02-05 株式会社日本触媒 Method for producing polymer having (poly) alkylene glycol chain
JP5426090B2 (en) * 2007-12-26 2014-02-26 株式会社日本触媒 Process for producing polymer having (poly) alkylene glycol chain
CN102197127A (en) * 2008-09-01 2011-09-21 宝洁公司 Sulfonate group-containing copolymers and manufacturing method thereof
JP5570144B2 (en) * 2009-06-12 2014-08-13 花王株式会社 Polymer builder for laundry detergent
US8586687B2 (en) 2010-12-17 2013-11-19 Nippon Shokubai Co., Ltd. Polyalkylene glycol-based polymer and process for producing the same
JP5715216B2 (en) * 2013-10-17 2015-05-07 株式会社日本触媒 Unsaturated polyalkylene glycol ether monomer composition
JP6411150B2 (en) * 2014-09-25 2018-10-24 株式会社日本触媒 Method for producing (meth) acrylic acid polymer aqueous solution
DE112014006990T5 (en) 2014-09-25 2017-06-08 Nippon Shokubai Co., Ltd. SULFONATE GROUP-BASED POLYMER AND METHOD FOR THE PRODUCTION THEREOF
CA2958915A1 (en) 2014-09-25 2016-03-31 The Procter & Gamble Company Laundry detergents and cleaning compositions comprising sulfonate group-containing polymers
JP6602611B2 (en) * 2015-09-08 2019-11-06 株式会社日本触媒 Binder
US20200031967A1 (en) 2016-09-30 2020-01-30 Nippon Shokubai Co., Ltd. Sulfuric-acid-(salt)-ester-group-containing copolymer and method for producing same

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004075977A (en) 2004-03-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4185382B2 (en) Copolymer composition of (meth) acrylic acid monomer and unsaturated polyalkylene glycol monomer and method for producing the same
JP2012126916A (en) (meth)acrylic acid-based polymer and unsaturated polyalkylene glycol-based copolymer, method for producing the same, and detergent using the same
JP5178008B2 (en) Amino group-containing water-soluble copolymer
KR100721239B1 (en) Polymer, process for preparing the same, and use of the same
JP4846821B2 (en) Liquid detergent builder and liquid detergent
JP5235615B2 (en) Sulfonic acid group-containing copolymer and process for producing the same
WO2010024448A1 (en) Hydrophobic group-containing copolymer and method for producing same
JP5478831B2 (en) Copolymer composition of (meth) acrylic acid monomer and unsaturated polyalkylene glycol monomer and method for producing the same
JP5722460B2 (en) Acrylic acid (salt) -maleic acid (salt) copolymer composition, method for producing the same, and detergent composition
JP4323700B2 (en) Novel water-soluble copolymer, its production method and use
JP2008138014A (en) Polyalkylene glycol-type polymerizable unsaturated monomer, method for producing the same, copolymer produced by using the polymerizable unsaturated monomer and method for producing the same
JP2008535933A (en) Water-soluble polymer composition
JP5506175B2 (en) Method for producing (meth) acrylic acid polymer
JP4010921B2 (en) (Meth) acrylic acid-based polymer and unsaturated polyalkylene glycol-based copolymer, production method thereof, and detergent using the same
JP4634022B2 (en) Liquid detergent builder and liquid detergent
JP2008266637A (en) Polyalkylene glycol-based monomer and polyalkylene glycol-based polymer formed by containing the same, and its application
JP5427410B2 (en) Copolymer and process for producing the same
JP5244524B2 (en) Method for producing (meth) acrylic acid polymer
JP2009035574A (en) Water-soluble polymer and its manufacturing method, and its use
JP4334749B2 (en) Liquid detergent builder and liquid detergent composition
JP5123569B2 (en) A solution containing a (meth) acrylic acid polymer, a solution containing an unsaturated polyalkylene glycol copolymer, and a detergent using them
JP2012132008A (en) Polyalkylene glycol-based polymer and method for producing the same
JP5562166B2 (en) Acrylic acid copolymer and process for producing the same
JP2011241350A (en) (meth)acrylic acid based copolymer and method for manufacturing the same
JP2005314548A (en) Water-soluble copolymer, method for producing the same and use thereof

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051005

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080307

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080404

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080423

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080602

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080826

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080905

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110912

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4185382

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110912

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120912

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120912

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130912

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees