JP4185018B2 - 油中水固形エマルジョンタイプの化粧料組成物 - Google Patents
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Description
組成物が熱い間に直径4cm及び3cm深さのジャーに鋳込む。室温で冷却する。調製した組成物の硬度を24時間後に測定する。試料を含むジャーは、テクスチュロメーター、例えばRheo社製TA−XT2を用いて、以下の手順に従いテクスチュロメトリーにより特徴づけされる:5mm直径のステンレス鋼球型プローブを1mm/秒の速度で試料と接触させる。該測定系は、試料との界面を検出閾値0.005ニュートンで検出する。プローブは、試料中に0.1mm/秒の速度で0.3mm侵入する。測定機は、侵入の間の時間による圧縮力の変化を記録する。試料の硬さは、侵入の間に検出される最大力の少なくとも3回に亘る平均である。
本発明の目的のために、用語「ワックス」は可逆的に固体/液体相変化する親油性化合物であり、25℃以上で200℃以下の融点と、固体状態において非等方的な結晶構造態を有するものを意味する。該ワックスを融解することにより、オイルと混和させて、微視的に均一な混合物を形成することが可能であるが、該混合物の温度を下げることによって、オイル中でワックスの再結晶が起る。
るつぼ中に入れた5mgの試料を、−20℃〜100℃まで10℃/分で第1の昇温に付し、次いで、100℃から−20℃まで10℃/分で冷却し、そして最後に、−20℃〜100℃まで5℃/分で第2の昇温に付する。第2の昇温の間、空のるつぼと試料ワックスが入っているるつぼとの熱量の吸収の相違の変化を温度の関数として測定する。化合物の融点は、温度関数としての吸収熱量の相違の変化を表すカーブのピークの頂点に対応する温度である。
ワックスをホットプレート上に置かれた顕微鏡スライド上に置く。スライドとワックスを、一般に、試験対象のワックスまたはワックス混合物の融点より5℃以上高い温度に加熱する。融解させた後、得られた液体及び顕微鏡スライドを、ワックスが固化するように冷却させる。結晶の観察は、観察する物体のサイズの関数として選択される対物レンズを有するLeica DMLB100型光学顕微鏡を用いて、偏光下で行われる。結晶の大きさは、Microvision社から販売されているイメージ解析ソフトを用いて分析される。
式(I)、(II)、(III)及び(IV)において:
−R1は、同一もしくは異なっていてよい、直鎖もしくは分岐C1〜C30アルキルもしくはフェニル残基を表し、
−R2は、同一もしくは異なっていてよい、CcH2c−O−(C2H4O)a(C3H6O)b−R5もしくはCcH2c−O−(C4H8O)a−R5残基を表し、
−R5は、同一もしくは異なっていてよい、水素原子、1〜12個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐アルキル残基、1〜6個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐アルコキシ残基、2〜30個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐アシル残基、ヒドロキシ残基、所望によりアミンにおいて置換されていてもよいC1〜C6アミノアルコキシ残基、所望によりアミンにおいて置換されていてもよいC2〜C6アミノアシル残基、所望によりアミン及びアルキル鎖において置換されていてもよいアミノアルキル残基、C2〜C30カルボキシアシル残基、1もしくは2個の置換されたアミノアルキル残基により置換されている基、−NHCO(CH2)dOH、及びフォスフェート基から選ばれる基を表し、
dは1〜10、nは0〜500、oは0〜20、aは0〜50、bは0〜50、a+bは2以上、cは0〜4である。
本発明に従う組成物は、少なくとも1つの水性媒体を、水性相を構成する分散相として含む。水性相は、主として水からなる。それは、水と、水と混和性(25℃で水に50重量%超混和する)の有機溶媒、例えば、1〜5個の炭素原子を含む低級モノアルコール、例えばエタノール、イソプロパノール、2〜8個の炭素原子を含むグリコール、例えば、プロピレングリコール、エチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、C3〜C4ケトン及びC2〜C4アルデヒド、の混合物も含む。
ワックス状相に加えて、本発明の組成物は少なくとも1の、25℃及び大気圧で液状の脂質相を含んでよい。脂質相は、必要であれば、1又は2以上の有機質オイル及び/又は親油性有機溶媒の構造化剤及びゲル化剤を含んでよい。
動物由来の炭化水素ベースオイル、植物由来の炭化水素ベースオイル、例えば、グリセリンの脂肪酸エステルからなるトリグリセリドであって、脂肪酸はC4〜C24の、直鎖もしくは分岐の、及び飽和もしくは不飽和の種々の鎖長を有してよい;これらのオイルは、小麦胚芽オイル、ひまわり油、グレープシードオイル、セサミシードオイル、とうもろこしオイル、あんず油、ひまし油、シア油、アボガド油、オリーブ油、大豆油、スイートアーモンド油、やし油、菜種油、綿実油、へーゼルナッツ油、マカダミア油、ホホバ油、アルファルファ油、けしの実油、かぼちゃ油、インゲン豆油、黒すぐり油、さくらそう油、きび油、大麦油、キノワオイル、らい麦湯、サフラワー油、キャンドルナットオイル、とけい草油、じゃこうバラ油;シアバター;又はカプリン酸トリグリセリド、例えばStearineries Dubois社から市販されているもの、又はDynamit Nobel社からMiglyol810(商標)、812(商標)、818(商標)の商品名で市販されているもの、
10〜40個の炭素原子を含む合成エーテル、
鉱物由来もしくは合成の直鎖もしくは分岐炭化水素、例えば石油ゼリー、ポリデセン、水素化ポリイソブテン、例えばパーレアム(parleam)、スクワラン、及びこれらの混合物、
合成エステル、例えば式R1COOR2のオイル、ここでR1は1〜40個の炭素原子を含む直鎖もしくは分岐脂肪酸残基を表し、R2は1〜40個の炭素原子を含む炭化水素に基づく分子鎖、特に分岐したものであり(但しR1+R2は10以上)例えばプーセリンオイル(セトステアリルオクタノエート)、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、C12〜C15アルキルベンゾエート、ヘキシルラウレート、ジイソプロピルアジペート、イソノニルイソノナノテート、2−エチルヘキチルパルミテート、イソステアリルイソステアレート、アルコールもしくはポリアルコールヘプタノエート、オクタノエート、デカノアートもしくはリシノレート、例えばプロピレングリコールジオクタノエート;ヒドロキシル化エステル、例えばイソステアリルラクテートもしくはジイソステアリルマレート;ポリオールエステル及びペンタエリスリトールエステル、
12〜26個の炭素原子を含む分岐及び/又は不飽和炭素ベースの鎖を含む室温で液状の脂肪族アルコール、例えばオクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、2−ヘキシルデカノール、2−ブチルオクタノール、又は2−ウンデシルペンタデカノール、
高級脂肪酸、例えばオレイン酸、リノレイン酸、リノレン酸、及びこれらの混合物、及び
2つのアルキル鎖が同じであっても異なっていてもよい、ジアルキルカーボネート、例えばCognis社よりCetiol CC(商標)として市販されているジカプリリルカーボネート。
エマルジョンは、少なくとも1種の界面活性剤を含み、それは組成物総重量の0.1〜30重量%、及びより好ましくは5〜15重量%で含まれる。
ノニオン性界面活性剤:脂肪酸、脂肪族アルコール、ポリエトキシ化もしくはポリグリセリン化脂肪アルコール例えばポリエトキシ化ステアリルもしくはセチルステアリルアルコール、蔗糖脂肪酸エステル、アルキルグルコースエステル、特にC1〜C6アルキルグルコース脂肪エステル及びこれらの混合物、
アニオン性界面活性剤:アミン、水性アンモニア、もしくはアルカリ塩で中和されたC16〜C30脂肪酸またはそれらの混合物。
本発明の組成物は、粒子相も含んでよく、組成物総重量の0.01〜40重量%、より好ましくは0.01〜30重量%、特に0.05〜20重量%で存在する。
スティック形状の7種のファンデーションを、以下のプロトコールに従い調製した。脂質相、即ち、ワックス、オイル、界面活性剤、及び顔料を加熱パンに入れた。該混合物を総てのワックスを融解するのに充分な温度にした。この温度は、最も高い融点のワックスの融点よりも5℃以上高かった。水相成分、即ち、水、保存剤及び塩を総て混合し、同じ温度まで加熱した。次いで水性相を脂質相に、約20g/分で、Rayneri機を用いて400rpmで攪拌しながら滴下した。
添加の終了後20分間、1000rpmで攪拌を続けた。次いでエマルジョンを、外径25mmのLaffonブランドのスティック容器中に流し入れた。
本発明に従い結晶形態で使用されたワックスは、商品名Belsil DMC6038でWacker社から市販されているものである。それは、テストB、D、及びGで使用された。
他のテストは、比較例、即ち、そのエマルジョン中に形状係数が2以上のワックス結晶を含まないものである。
塗布物(デポジット)の質は、前腕に1回塗布した後に比較して評価した。目視できる色を皮膚上で与えるので、充分大きい塗布物が好ましい。
本発明に従う3つの例のみ、即ち、B、D及びGが、特にGの場合には大量の水相で、適切なテクスチャのスティック及び満足の行くデポジットを同時に与えることが可能であった。
Claims (23)
- 脂質相中に水性相が分散されている油中水固形エマルジョンの形態の化粧料組成物において、前記脂質相が、融点が25〜42℃であり、平均長さ0.1〜50μm且つ形状係数2以上の針状結晶形態の固体形態であるワックスの少なくとも1種を含み、及び、テクスチュロメトリにより、プローブが該組成物に侵入する間に測定される最大力が0.25ニュートン以上であることを特徴とする化粧料組成物。
- 水性相の含有量が組成物の総重量に対して50重量%以上であることを特徴とする請求項1記載の化粧料組成物。
- 結晶が3以上の形状係数を有することを特徴とする請求項1または2記載の化粧料組成物。
- 結晶が5以上の形状係数を有することを特徴とする請求項3記載の化粧料組成物。
- 前記ワックスが25℃〜40℃の融点を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の化粧料組成物。
- ワックスが25℃〜35℃の融点を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の化粧料組成物。
- 結晶が、0.5〜20μmの平均長さを有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の化粧料組成物。
- 水性相の含有量が60重量%超であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の化粧料組成物。
- 水性相の含有量が75重量%超であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の化粧料組成物。
- 50重量%以下の水性相を含み、及び、脂質相が10〜40重量%のワックス状相を含み、該ワックス状相は0.1〜100重量%の前記ワックスを含むことを特徴とする請求項1及び3〜7のいずれか1項記載の化粧料組成物。
- 50重量%超の水性相を含み、及び脂質相が10〜40重量%のワックス状相を含み、該ワックス状相は50〜100重量%の前記ワックスを含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載の化粧料組成物。
- 1〜40重量%の前記ワックスを含むことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項記載の化粧料組成物。
- 4〜10重量%の前記ワックスを含むことを特徴とする請求項12記載の化粧料組成物。
- 前記ワックスが少なくとも1種のポリメチレンワックスであることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項記載の化粧料組成物。
- 前記ワックスが少なくとも1種のポリオキシアルキレン化シリコーンであることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項記載の化粧料組成物。
- 前記ポリオキシアルキレン化シリコーンが、式(III)で表されることを特徴とする請求項15記載の化粧料組成物
R1は、同一もしくは異なっていてよい、直鎖もしくは分岐C1〜C30アルキルもしくはフェニル残基を表し、
R2は、同一もしくは異なっていてよい、CcH2c−O−(C2H4O)a(C3H6O)b−R5残基を表し、
R5は、同一もしくは異なっていてよい、水素原子、1〜12個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐アルキル残基、1〜6個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐アルコキシ残基、2〜30個の炭素原子を有する直鎖もしくは分岐アシル残基、ヒドロキシ残基、所望によりアミン上で置換されていてもよいC1〜C6アミノアルコキシ残基、所望によりアミン上で置換されていてもよいC2〜C6アミノアシル残基、所望によりアミン及びアルキル鎖上で置換されていてもよいアミノアルキル残基、C2〜C30カルボキシアシル残基、1もしくは2個の置換されたアミノアルキル残基により所望により置換されていてもよい基、−NHCO(CH2)dOH、及びフォスフェート基から選ばれる基を表し、
dは1〜10、nは0〜500、oは0〜20、aは0〜50、bは0〜50、a+bは2以上、cは0〜4である。 - 組成物の総重量に対して、0.5〜80重量%の、少なくとも1の液状の脂質相を含むことを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項記載の化粧料組成物。
- 組成物の総重量に対して、3〜60重量%の、少なくとも1の液状の脂質相を含むことを特徴とする請求項17記載の化粧料組成物。
- スティックまたは皿状の形態に成形された形態であることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項記載の化粧料組成物。
- 口紅またはリップバルサム、固形ファンデーション、コンシーラー、コンプレクションコレクター又はエンハンサー、及び/又はアイシャドウ、メイクアップほほ紅、アンチサンバルサム又はデオドランドバルサムの形態であることを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項記載の化粧料組成物。
- 融点が25〜42℃であり、平均長さ0.1〜50μm且つ形状係数2以上の針状結晶形態の固体形態であるワックスの少なくとも1種を、テクスチュロメトリにより、プローブが侵入する間に測定される最大力が0.25ニュートン以上である油中水固形エマルジョンの形態の化粧料組成物の調製のためのテクスチャ付与剤として使用する方法。
- 平均長さ0.1〜50μm且つ形状係数2以上の針状結晶形態の固体形態であるワックスの少なくとも1種を、50重量%超の水性相を含み、テクスチュロメトリにより、プローブが侵入する間に測定される最大力が0.25ニュートン以上である油中水固形エマルジョンの形態の化粧料組成物を調製するためのテクスチャ付与剤として使用する方法。
- 請求項1〜20のいずれか1項記載の組成物を、皮膚及び/又は唇に塗布することを含む皮膚及び/又は唇をケアし及び/又はメークアップする化粧方法。
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