JP4183952B2 - 塗装ブース循環水の処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は湿式塗装ブース循環水の処理方法に関する。さらに詳しくは湿式塗装ブース循環水に含まれる塗料由来の有機溶媒が蒸散して環境を汚染したり、該有機溶媒の蒸気による作業環境の悪化するのを防止するとともに、循環水系において発生する塗料スラッジの生成量を低減させる湿式塗装ブース循環水の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば、自動車工業等の分野において、スプレーノズルから塗料を噴霧して被塗装物の塗装を行なう方法が知られている(このような塗装方法を「湿式塗装」という。)。この塗装方法では、一般に被塗装物に噴霧された塗料の歩留りは60〜80%であり、使用塗料の40〜20%は次工程で除去すべき過剰分の塗料(以下、「余剰塗料」という。)である。
【0003】
この余剰塗料を除去する方法としては、従来、湿式塗装ブース内に水を散布して余剰塗料を洗い流す方法が知られている。
このような余剰塗料を水で洗い流し、余剰塗料を含む水を処理し、再度循環させて使用する湿式塗装ブース循環水系の一例を図5に示す。この湿式塗装ブース循環水系では、循環水6eはポンプ7eを有する配管8eにより送水され、湿式塗装ブース内に散水される。すなわち、水幕板3eで囲まれた湿式塗装ブース内で被塗装物(図示を省略)が液状塗料により吹き付け塗装され、余剰塗料は散水された循環水6eにより洗い流されて循環水槽6eに捕集される。
【0004】
循環水槽6e内の余剰塗料を含む循環水は、ポンプ7’eを設置した配管8’eより遠心分離機等の固液分離装置10eに送水され、そこで塗料スラッジが分離回収される。そして、この固液分離装置10eで塗料スラッジ11eが除去された処理水は配管8”eより循環水槽6eに返送される。
【0005】
また、循環水槽6e内には、通常の場合、撹拌装置あるいは水中ミキサー(図示せず)を配置し、塗料スラッジ含有水を強制撹拌することで塗料スラッジを循環水中に分散し易くしている。さらに、循環水槽6e等には、捕集された余剰塗料を不粘着化すると共に水中で分散し易くするための薬剤が添加される。
以上のようにして、湿式塗装ブースでは、循環水を用いることにより余剰塗料の固形分が外部に流出するのを防止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の湿式塗装ブースにおいては、液状塗料には固形分のほか有機溶剤等の低沸点の有機物に由来する臭気が発生し、作業環境を悪化させるという問題があった。
【0007】
従来、有機溶剤等の低沸点物の蒸気は湿式塗装ブースの上部に設置した換気ファン等により外部に放出していたが、余剰塗料を含む循環水にもかなりの量の有機溶剤等の低沸点物も含まれているため、換気ファンによる換気では不十分であり、環境汚染防止の観点からも好ましくない。また、上述したように循環水に分散されている塗料スラッジを除去する必要があるが、塗料スラッジの生成量が多くなると固液分離装置にかかる負担が大きくなり、循環水の処理コストを低減する上で問題となっていた。
【0008】
本発明はかかる実情に鑑みてなされたものであり、湿式塗装ブース循環水に含まれる有機溶剤等の低沸点有機物が蒸散して環境を汚染したり、作業環境が悪化するのを防止するとともに、循環水系において発生する塗料スラッジの生成量を低減させる湿式塗装ブース循環水の処理方法及び運転処理方法を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、好気性微生物、及び有機物分解酵素を含む酵素剤を湿式塗装ブースの循環水に添加すると、(1)循環水に含まれる有機物含有量が減少して低沸点の有機溶剤等の蒸気が大幅に低減し、作業環境が大幅に改善され、さらに、循環水の粘度及び排気装置に設置されたイルミネーターの汚れも改善されること、(2)循環水から発生する塗料スラッジの生成量が減少するため、塗料スラッジを除去する装置にかかる負担が軽減され、作業効率が向上すること、及び(3)湿式塗装ブースの循環水に連続的又は定期的に一定量の好気性微生物、及び有機物分解酵素を含む酵素剤を添加することにより、湿式塗装ブースの長期にわたる連続運転が可能となることを見出し、本発明を完成するに到った。
【0010】
かくして本発明によれば、湿式塗装ブース循環水に、好気性微生物、及び有機物分解酵素を含む酵素剤を添加することを特徴とする湿式塗装ブース循環水の処理方法が提供される。
本発明においては、前記好気性微生物として枯草菌を用いるのが好ましい。
また、前記好気性微生物、及び有機物分解酵素を含む酵素剤が、好気性微生物の培養物であるのが好ましく、該好気性微生物の培養物が天然植物を枯草菌で発酵させた乾燥粉粒であるのがより好ましく、前記好気性微生物の培養物が、10個/g以上の菌体数を含む枯草菌の培養物であるのが更に好ましい。
【0011】
本発明の処理方法においては、湿式塗装ブース循環水中の好気性微生物の菌体数が、10個/ml以上とするのが好ましい。
また、湿式塗装ブース循環水に、好気性微生物、及び有機物分解酵素を含む酵素剤を、連続的又は一定時間毎に一定量ずつ添加するものであるのが好ましく、循環水を処理するに際し、該循環水に空気及び/又は酸素ガスを吹き込むものであるのがより好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の湿式塗装ブース循環水の処理方法は、湿式塗装ブース内でオーバースプレーされた余剰塗料を洗浄・捕集するために用いられる循環水に、好気性微生物、及び有機物分解酵素を含む酵素剤を添加することを特徴とする。
【0013】
本発明に用いる好気性微生物としては、通気培養により増殖し得るものであれば、バクテリア、カビ、酵母等、どのような微生物でも使用することができる。また、これらの微生物は混合菌として用いることもできる。
【0014】
これらの微生物の中でも、増殖速度が速く、菌体外酵素、特に有機物分解酵素を多量に生産する微生物が好ましい。かかる微生物としては、例えば、枯草菌(Bacilus subtilis)、ズーグレア等の活性汚製菌、水洗水に油分が多い場合は油分解菌、水洗水に難分解性物質が多い場合は種々の難分解性物質分解菌等を例示することができる。これらの中でも、枯草菌が特に好ましい。
【0015】
好気性微生物の培養物は、天然植物を好気性微生物で醗酵させて得られるものである。天然植物としては、例えば、もろこし粉、小麦粉、ふすま、大豆かす、米ぬか等の穀類又は穀類から得られるものを用いることができる。また、醗酵させる場合においては、リン酸ニ水素アンモニウム等のリン酸塩や炭酸カルシウム等の無機塩を添加することができる。
【0016】
好気性微生物の培養物に含まれる菌体数は、本発明の優れた効果を得る上では多いほど好ましいが、通常30〜2×1011個/g、好ましくは10〜2×1011個/g、より好ましくは10〜2×1011個/gである。好気性微生物として枯草菌を使用する場合には培養することによって10個/g以上の培養物を得ることができる。
【0017】
酵素剤は、アミラーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、リパーゼ等の有機物分解酵素の1種又は2種以上を含むものである。酵素剤としては、上記好気性微生物の培養物をそのまま用いてもよいし、他の微生物の培養物や、植物等から抽出したものであってもよい。また、単離・精製したものであっても、単離・精製することなく、混合物としてそのまま使用することもできる。
【0018】
これらの中でも、特に優れた循環水の処理効果を得ることができるものとしては、穀類等の天然植物を枯草菌で醗酵させた乾燥粉粒を主体とした活性汚泥等の種植剤が挙げられる。例えば、商品名「ミタゲン」(東和酵素(株)製)で市販されているものが挙げられる。
【0019】
好気性微生物、及び有機物分解酵素を含む酵素剤の添加量は、本発明の効果が得られる量であれば特に制限されない。例えば、好気性微生物の培養物を使用する場合には、添加する単位重量あたりの菌体数にも依存するが、一般的には、10〜101q個/gの菌体数の好気性微生物又は好気性微生物の培養物を使用する場合には、循環水1m当たり、300〜500g程度である。また、菌体数が10個/ml以上であることが好ましい。
【0020】
循環水に好気性微生物、及び有機物分解酵素を含む酵素剤を添加する方法は特に制限されない。例えば、循環水が循環する経路(循環水系)に薬剤添加部を設け、そこから培養物の一定量を添加すればよい。薬剤添加部の設置位置は、循環水が循環する経路内(以下、「循環水系」ともいう。)であれば特に制約されない。
【0021】
本発明に用いる湿式塗装ブースとしては、スプレーノズルから液状塗料を噴霧して被塗装物の塗装を行なうものであれば特に制限されず、公知の湿式塗装ブースを使用することができる。また、この際、用いられる塗料は特に制限されない。
【0022】
本発明に用いる湿式塗装ブースとしては、具体的には、特開平5−76815号公報、特開平7−3240号公報、特開平8−984号公報、特開平8−259896号公報、特開平9−70561号公報、特開平10−328603号公報、特開平9−229544号公報、特開平11−672号公報、特開平11−207856号公報、特開2001−170528号公報、特開2001−225068号公報等に記載されたものが挙げられる。
【0023】
本発明に用いる湿式塗装ブースは、オーバースプレーされた余剰塗料を洗浄・捕集するために用いられる洗浄水を循環させ、余剰塗料を塗料カスとして分離した水を余剰塗料の洗浄・捕集用に再度循環使用する循環水系を有する。
【0024】
このような循環水系を有する湿式塗装ブースの具体例を図1及び図2に示す。図1に示す湿式塗装ブースは、液状塗料を被塗装物に噴霧するスプレーノズル2、過剰の塗料を循環水とともに捕集する循環水槽4a、湿式塗装ブース内の換気を行なう換気ファン5a、循環水6aを循環する配管8a、循環水6aを循環させる循環ポンプ7a、及び循環水6aに、好気性微生物、及び有機物分解酵素を含む酵素剤を添加する薬剤添加部9aとを有する。
【0025】
図2に示す湿式塗装ブースは、図1に示す湿式塗装ブースに更に別の循環水経を設け、循環ポンプ7’bにより配管8’bから循環水6bを送液して遠心分離機等の固液分離装置12bにより塗料スラッジ13bを分離し、循環水6bを配管8”bから再度循環水槽4bに送り込むタイプである。図2に示すタイプでは、好気性微生物、及び有機物分解酵素を含む酵素剤は、循環水槽4bに添加することができる。
【0026】
また本発明においては、循環水を処理するに際し、循環水に空気及び/又は酸素ガスを送り込むのが好ましい。空気及び/又は酸素ガスを送り込む方法としては、循環水系に曝気ブロアーや水中曝気レーターを設置して、空気及び/又は酸素ガスをバブリングさせるものが挙げられる。このようにすれば、好気性微生物の繁殖が促進されるので、本発明のより優れた効果を得ることができる。曝気ブロアーや水中曝気レーターは、例えば、循環水槽4a、4bに設置することができる。
【0027】
さらに本発明においては、湿式塗装ブースの循環水系とは別個に好気性微生物の培養タンクを設置し、そこで好気性微生物を培養し、該培養タンクで増殖させた好気性微生物又は好気性微生物の培養物を循環水系に添加することができる。この培養タンクは、好気性微生物を培養し得るものであれば、通気回分式、通気半連続式等、どのようなものでもよい。例えば、特開平11−57762号公報に記載された培養タンクが挙げられる。
【0028】
培養タンクを設置する方法としては、例えば、図3に示すように、図1に示す湿式塗装ブースの循環水系の配管8cに培養タンク12cを設置し、該培養タンク12cの別の部位から循環水系に配管8cを連結させたものが挙げられる。
【0029】
また、図4に示すように、図2に示す湿式塗装ブースの循環水系に循環水槽4dと培養タンク12dとを配管8”dにより連結し、培養タンク12dから循環水槽4dに循環ポンプ7”dにより連続的に又は一定期間毎に好気性微生物の培養液を送液するようにすることもできる。
【0030】
これらの方法によれば、培養タンクにて好気性微生物を培養して菌体数を増加させ、単位重量あたりの菌体数が極めて多い好気性微生物の培養物を循環水系に連続的又は一定間隔毎に送り込むことができる。
【0031】
循環水に好気性微生物、及び有機物分解酵素を含む酵素剤を添加した後、一定時間が経過すると、好気性微生物の菌体数が減少したり、循環水を新しい水と交換した場合には、本発明の所望の効果が得られなくなる。その場合には、好気性微生物及び/又は有機物分解酵素を含む酵素剤を更に添加する必要がある。
【0032】
追加の添加量は本発明の効果を得ることができる量以上であれば特に制限されない。通常、循環水10m当たり、通常30〜2×1010個/g、好ましくは10個/g〜2×1010個/gの菌体を含む100〜500gを、1〜6月に少なくとも1回添加すればよい。
【0033】
このように、循環水に好気性微生物、好気性微生物の培養物及び/又は酵素剤を、連続的又は一定期間毎に一定量ずつ添加することにより、湿式塗装ブースの長期にわたる連続運転が可能である。
【0034】
以上説明したように、本発明は湿式塗装ブースの循環水に好気性微生物、及び有機物分解酵素を含む酵素剤を添加することを特徴とするものであるが、これに加えて、余剰と量の分散性を向上させる目的で公知の分散薬剤を同時に添加することができる。
【0035】
また、特開平7−3240号公報に記載されるイミダゾール系化合物、特開平8−984号公報に記載される高級脂肪酸モノアルコールエステルの水系乳化分散液、特開平8−259896号公報や特開平9−70561号公報に記載されるコロイドシリカとカチオン性(有機)ポリマーの混合物、特開平9−152136号公報に記載されるセピオライト、カチオン性ポリマー又は両性金属化合物、特開2001−225068号公報に記載される水溶性アニオンポリマー等を併用することもできる。
【0036】
【実施例】
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
以下の実施例及び比較例においては、全て図1に示す湿式塗装ブース(ピット容積:10m)を使用して行なった。
【0037】
(装置の使用及び運転条件)
試験装置の使用及び運転条件は次のとおりである。
保有水量:10m
循環水量:2000L/分
塗料のスプレー条件:20g/分の速度で20分吹き付け
【0038】
(好気性微生物の培養物)
また、好気性微生物の培養物として以下のものを用いた。
好気性微生物の培養物:モロコシ粉、小麦粉、ふすま、大豆かす、米ぬか等からなるの天然植物を枯草菌で醗酵させた乾燥粉粒を主体とした活性汚泥等の種殖剤(商品名:ミタゲンアンサー、東和酵素(株)製、菌体数:10個/g以上)
【0039】
(循環水ろ過液のpH値、SS値、COD値、BOD値の測定)
循環水ろ過液のpH値、SS値、COD値及びBOD値の測定は、以下のようにして行なった。
pH値:pH値は、JIS K 0102 12.1に準拠した方法によって測定した。
SS値(浮遊物質量):SS値は、昭和40年環境庁告示第59号付表8に記載の方法に従って測定した。
【0040】
(実施例及び比較例)
図1に示す湿式塗装ブースの循環水槽4aを清掃した後、実施例では、該湿式塗装ブースの薬剤添加部9aに循環水1m当たり300gのミタゲンアンサーを添加し、上記に示す運転条件で湿式塗装ブースの連続運転を40週間行なった。比較例では、ミタゲンアンサーを添加することなく、湿式塗装ブースの連続運転を行なった。
【0041】
運転開始直後から第1表中に示す時間経過毎に循環水をサンプリングして、pH値、SS値、COD値及びBOD値をそれぞれ測定した。これらの測定結果を第1表(実施例)及び第2表(比較例)に示す。なお、実施例においては、100〜150g/mのミタゲンアンサーを4週間経過毎に追加した。また、第1表及び第2表中、*1及び*2は循環水槽4aの清掃を行なったことを意味する。
【0042】
【表1】
Figure 0004183952
【0043】
【表2】
Figure 0004183952
【0044】
第1表及び第2表から、ミタゲンアンサーを添加した直後(添加直後、6週間経過後、17週間経過後)においては、SS値、COD値及びBOD値の全ての値が比較例に比して低くなっており、循環水槽4aの有機溶剤の臭気が明らかに少なくなった。また、実施例の場合には、比較例に比して循環水を一定、かつ低粘度に維持することができた。さらに、実施例においては、比較例に比してイルミネータ(有機溶剤のミストの飛散防止のために排気内に設けられた仕切り板)などに塗料スラッジの付着が少なくなっていた。
【0045】
【発明の効果】
本発明の湿式塗装ブース循環水の処理方法によれば、湿式塗装ブースの循環水に好気性微生物、及び有機物分解酵素を含む酵素剤を添加するという簡便な方法により、循環水に含まれる有機溶媒が蒸散して環境を汚染したり、該有機溶媒の蒸気による作業環境の悪化を効果的、かつ、長期にわたり防止することができるとともに、該循環水系において発生する塗料スラッジの生成量を低減させることができる。
【0046】
また、有機溶剤などの有機物を生物分解できるため、常に循環水を一定、かつ低粘度に維持することができ、循環水を全量入れ替えを行なう時間的間隔(期間)を長くすることができ、作業効率の面から好ましい。
【0047】
さらに、イルミネータなどに塗料スラッジの付着が少なくなり、給気と排気のバランスを一定に保つことができる。これによって、塗装ブース内を一定の状態に保つことができるので、塗料の再付着やゴミによる塗装不良(ゴミブツ)が減少するという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる湿式塗装ブースの循環水系を説明する系統図である。
【図2】本発明に用いる湿式塗装ブースの循環水系を説明する系統図である。
【図3】本発明に用いる湿式塗装ブースの循環水系を説明する系統図である。
【図4】本発明に用いる湿式塗装ブースの循環水系を説明する系統図である。
【図5】従来の湿式塗装ブースの循環水系を説明する系統図である。
【符号の説明】
1a,1c…スプレーノズル、2a,2c…液状塗料、3a,3b,3c,3d,3e…水幕板、4a,4b,4c,4e…循環水槽、5a,5c…換気ファン、6a,6b,6c,6d,6e…循環水、7a,7b,7’b,7c,7d,7’d,7”d,7e,7’e…循環ポンプ、8a,8b,8’b,8c,8d,8’d,8”d,8e,8’e,8”e…循環水の配管、9a,9c…薬剤添加部、10b,10d,10e…固液分離装置、11b,11d,11e…塗料スラッジ、12c,12d…培養タンク

Claims (2)

  1. オーバースプレーされた余剰塗料を洗浄・捕集するために用いられる洗浄水を循環させ、余剰塗料を塗料カスとして分離した水を余剰塗料の洗浄・捕集用に再度循環使用する循環水系を有する湿式塗装ブースにおいて、前記余剰塗料の洗浄・捕集用に再度循環使用する循環水に、モロコシ粉、小麦粉、ふすま、大豆かす、米ぬか等からなる天然植物を枯草菌で醗酵させた乾燥粉粒を主体とした活性汚泥等の種殖剤を、連続的又は一定時間毎に一定量ずつ添加することを特徴とする湿式塗装ブース循環水の処理方法。
  2. 前記天然植物を枯草菌で醗酵させた乾燥粉粒が、10個/g以上の菌体数を含む枯草菌の培養物であることを特徴とする請求項1に記載の湿式塗装ブース循環水の処理方法。
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