JP2016022435A - 湿式塗装ブース循環水の処理方法 - Google Patents

湿式塗装ブース循環水の処理方法 Download PDF

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隆之 徳丸
Takayuki Tokumaru
隆之 徳丸
腰塚 哲夫
Tetsuo Koshizuka
哲夫 腰塚
文久 岸本
Fumihisa Kishimoto
文久 岸本
梶原 庄一郎
Shoichiro Kajiwara
庄一郎 梶原
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Abstract

【課題】 湿式塗装ブース循環水の塗料ミストの不粘着化、塗料滓の分離回収性、循環水の消臭、塗料滓スラッジの減容化に優れた処理方法を提供することを課題とする。
【解決手段】 本発明の好ましい態様によれば、湿式塗装ブース循環水に、特定の高膨潤力を有するベントナイトと枯草菌培養物を少量添加することで相乗的効果が発揮され、余剰塗料の不粘着化、浮上性、分散性の高い塗料滓の生成、循環水の消臭、回収塗料スラッジの減容化が達成される。さらには、微量のアルギン酸ナトリウム及び/またはカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩を併用すると、処理効果が著しく向上、改善される。
【選択図】なし

Description

本発明は、湿式塗装ブース循環水の処理方法に関し、詳細には、自動車や電気製品等を塗装するために油性塗料及び水性塗料を使用する湿式塗装スプレーブースにおいて、被塗装体に塗着されなかったオーバースプレー塗料ミストを捕捉する循環水の不粘着化処理、及び塗料滓の固液分離処理、循環水の悪臭発生防止処理、及び回収塗料スラッジの減容化処理に関するものである。
湿式塗装ブース内で自動車や電気製品等の噴霧塗装を行う際、オーバースプレー塗料は塗装ブース循環水中に捕捉される。捕捉される余剰塗料は粘着性が高いためスプレーブースの配管やノズルの目詰まりを起こし、水洗効率を著しく低下させる。また、余剰汚泥(塗料滓)の大部分はスプレーブースのブースピット底、循環ピット底に沈積して固塊化し、遠心分離機や掬い取りによる回収が困難となり、清掃除去に多大な手間と労力を要するようになる。また、塗料中の有機溶剤に由来する著しい悪臭の発生も問題となっている。さらに、回収される大量の塗料スラッジの産業廃棄物処理も深刻な問題となっている。
従来、このような問題点を解消するために、洗浄水に添加する塗装ブース処理剤として、NaOH、KOH等のアルカリ剤や、硫酸アルミニウム、塩化第二鉄、塩化亜鉛等無機凝結剤として知られる両性金属塩、ベントナイト等の粘土鉱物、シリカ、アルミナや、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合体等の有機凝結剤として知られるカチオン性ポリマーなどが使用されている。これらの処理剤は不粘着効果が十分でない、多量の添加を必要とするなどの欠点があり、多量の添加は不経済であるばかりでなく、配管等金属材質の腐食性、循環水の発泡などの障害が起きる。さらには、これらの処理剤は循環水の悪臭防止や回収塗料スラッジの減容化には寄与しない。
粘土鉱物の中でベントナイトは、安価で腐食性等の二次障害を引き起こす恐れがなく、いくつかの湿式塗装ブース循環水の処理方法が提案され、いずれもベントナイト単独では効果が不十分であった。本願発明者らは、(1)膨潤力が20ml/2g以上のベントナイトを単独かつ少量添加することで塗料の不粘着効果が顕著となり、固液分離性に富む良好な分散性、浮上性を発現すること、(2)膨潤力が20ml/2g以上のベントナイト及びアルギン酸ナトリウム及び/またはカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩を使用することにより、さらに著しく効果が増大することを見出し、すでに特許出願済みである。但し、該出願では、循環水の悪臭防止や回収塗料スラッジの減容化効果は乏しい。
循環水の悪臭防止や回収塗料スラッジの減容化を主目的として、微生物処理が提案されている。好気性微生物、及び有機性分解酵素を含む酵素剤を添加することを特徴とする湿式塗装ブース循環水の処理方法が特許文献1に開示されている。また、塗料に含まれる有機物成分を分解する微生物であって、バイオサーファクタントを生成する微生物を、塗装ブース循環水に添加することを特徴とする塗装ブース循環水の処理方法が特許文献2に開示されている。しかしながら、本発明者らの知見によれば、このような微生物処理では、塗料滓の不粘着化や固液分離性が不十分となるばかりでなく、本来の目的である悪臭の防止や回収塗料スラッジの減容化効果も弱く、不安定であった。
特開2003−251387号公報 特開2011−110517号公報
本発明の目的は、従来技術における上記したような問題の少なくとも一つを解決することである。更に、本発明の目的は、塗料滓の不粘着効果が高く、良好な固液分離性を有し、かつ悪臭発生防止、回収塗料スラッジの減容化を達成する処理方法を提供することである。
本発明者らは、ベントナイトと微生物処理の組み合わせについて鋭意研究を重ねた結果、すでに本発明者らにより特許出願済みの、ある特定の値以上の膨潤力を有するベントナイトと枯草菌に代表される好気性微生物培養物を用いることにより、相乗的な作用効果が発揮されて、上記課題を解決することができることを見出した。更に、本発明者らは、本発明の好ましい態様によって、塗料の不粘着化、浮上性、分散性に富む固液分離性、循環水の悪臭防止、回収塗料スラッジの減容化が顕著となり、塗装ブース循環水における諸問題を解消できることを見出した。
さらには、極めて少量のアルギン酸ナトリウム及び/またはカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩を併用することで、上記塗装ブース循環水の処理効果が著しく増大することも見出した。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
<1> 膨潤力が20ml/2g以上のベントナイトと枯草菌培養物とを湿式塗装ブース循環水に添加することを特徴とする湿式塗装ブース循環水の処理方法である。
<2> 更に、アルギン酸ナトリウム及び/又はカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩を湿式塗装ブース循環水に添加する、上記<1>に記載の湿式塗装ブース循環水の処理方法である。
<3> 湿式塗装ブース循環水中の菌体数が10〜10個/mlとなるように前記枯草菌培養物を湿式塗装ブース循環水に添加する、上記<1>または<2>に記載の湿式塗装ブース循環水の処理方法である。
<4> 湿式塗装ブース循環水中の濃度が10〜500mg/Lとなるように前記ベントナイトを湿式塗装ブース循環水に添加する、上記<1>〜<3>のいずれかに記載の湿式塗装ブース循環水の処理方法である。
<5> 湿式塗装ブース循環水中の濃度が5〜50mg/Lとなるように前記アルギン酸ナトリウム及び/又はカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩を湿式塗装ブース循環水に添加する、上記<2>に記載の湿式塗装ブース循環水の処理方法である。
<6> 前記ベントナイトと、前記アルギン酸ナトリウム及び/又はカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩とを、4:1〜50:1の重量比で湿式塗装ブース循環水に添加する、上記<2>に記載の湿式塗装ブース循環水の処理方法である。
本発明の好ましい態様によれば、特定の膨潤力を有するベントナイトと枯草菌培養物をそれぞれ少量添加することで余剰塗料が不粘着化され、良好な分散性、浮上性により塗料滓の分離回収が容易となり、さらには臭気の完全な防止、回収塗料スラッジの大幅な減容化が達成され、経済的にかつ安定して塗装ブースの運転を行うことができる。さらにアルギン酸ナトリウム及び/またはカルボキメチルセルロースのナトリウム塩を併用添加することにより、さらに効果が大きくなる。
図1は、実施例で用いた簡易吹き付け試験装置を示した概略図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用されるベントナイトは、日本ベントナイト工業会標準試験方法の膨潤力試験方法(JBAS−104−77)に準ずる20ml/2g以上の膨潤力を有することが必須である。膨潤力は20〜27ml/2gが好ましく、さらに高い膨潤力でも差支えないが、20〜27ml/2gで均一な水分散スラリーの調製が容易である。膨潤力が20ml/2g未満の場合、添加量を増しても余剰塗料に対する不粘着効果及び分散性、浮上性は殆ど発揮されない。一方、膨潤力が20ml/2g以上になると不粘着効果、および分散性、浮上性が顕著となり、少量の添加で効果が発揮されるようになる。
ベントナイトは、主成分がモンモリロナイトであり、水に混合すると水分子を吸収して膨潤する。工業的に入手可能なベントナイトは、クニミネ工業株式会社などから販売されている。市販のベントナイトは膨潤力が20ml/2g未満のものが多く、20ml/2g以上の膨潤力を有するものは少ないが、20ml/2g以上の膨潤力を有するベントナイトであれば特に制限なく使用することができる。
本発明で使用されるベントナイトの循環水への添加方法は、ベントナイト紛体をそのまま添加しても良いし、水分散スラリーとして添加しても良い。水分散スラリーとする場合、ベントナイト含有割合が10重量%未満とすることが好ましい。10重量%未満で膨潤力20ml/2g以上のベントナイトスラリーは流動性に優れる。
本発明のベントナイトの添加量は、処理対象とする塗料の種類等によっても異なるが枯草菌培養物との併用による相乗的作用で、極めて低濃度での添加で有効となり、一般的には循環水中の濃度が、1mg/L以上、特に10〜500mg/Lとなるように添加するのが好ましい。ベントナイトは、余剰塗料に付着して消耗されると共に、遠心分離機や手動による掬い取りなどによって回収される塗料滓に伴って排出されるので、循環水中に持ち込まれる余剰塗料の固形物重量に対して0.01重量%以上、特に0.05〜2.5重量%の割合で連続注入またはバッチ投入して補充するのが好ましい。
本発明で好ましく用いられるアルギン酸ナトリウム及び/又はカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩の添加量(なお、両方を使用する場合は、それらの合計量)は、処理対象とする塗料の種類等によっても異なるが、循環水中の濃度が、好ましくは1mg/L以上、より好ましくは5〜50mg /L、特に好ましくは5〜25mg /Lとなるように添加する。1mg/L未満では、効果が不十分となり、50mg/Lを超えても効果は余り向上せず、腐敗による発泡などの二次障害を起こす恐れがある。アルギン酸ナトリウム、及びカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩も、余剰塗料に付着して消耗されると共に、遠心分離機や手動による掬い取りなどによって回収される塗料滓に伴って排出されるので、循環水中に持ち込まれる余剰塗料の固形物重量に対して0.0005重量%以上、特に0.025〜0.25重量%の割合で連続注入またはバッチ投入して補充するのが好ましい。
ベントナイトと、アルギン酸ナトリウム及び/又はカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩とを併用する場合の添加方法は、それぞれを別個に添加することでも、予め混合することでも良い。混合する際の配合比(重量比)は特に限定されないが、ベントナイトと、アルギン酸ナトリウム及び/又はカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩とが2:1〜100:1が好ましく、4:1〜50:1がより好ましく、20:1〜50:1が特に好ましい。混合品の好適なそれぞれの配合量としてベントナイト100重量部、アルギン酸ナトリウム及び/またはカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩2重量部が例示される。
本発明で使用される枯草菌培養物は、枯草菌を培養した物であれば特に制限されずに使用することができる。本発明では、枯草菌培養物が塗料に含まれる有機物を分解する作用を有するように、予め枯草菌を窒素、リンの添加されたグルコース水溶液やモロコシ粉、小麦粉、ふすまなどの天然植物を培地として発酵させ、液体または乾燥紛体として、10個/ml以上、または10個/g以上、好ましくは、10〜1011個/ml、または10〜1011個/gの菌体数を含むように培養して使用することが好ましい。
枯草菌培養物のブース循環水への添加は、循環水中の菌体数が10〜10個/ml程度となるように希釈して添加するのが良い。
本発明で使用される枯草菌培養物は、ベントナイトないしは、ベントナイトとアルギン酸ナトリウム及び/又はカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩と予め混合してブース循環水へ添加しても良いが、通常は別個に添加するのが好ましい。
枯草菌培養物単独処理では、塗装ブース循環水の処理が不調であったり、不安定であるのは、循環水中では枯草菌培養物の生育環境が整わず不活性化が進み、混入する塗料中の有機物を資化する能力が漸減するためと思われる。一方、本発明で使用されるベントナイトが存在すると、ベントナイト自体が枯草菌培養物の担持体となって良好な成育環境を保持するものと思われる。さらにアルギン酸ナトリウムやカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩の存在は、それらが補助培地として機能し、枯草菌の活性能を高めていると考えられる。
本発明の実施に当たり、塗料滓の固液分離性、不粘着効果をさらに高めるために、硫酸アルミニウム、塩化第二鉄などの無機凝結剤、ポリエチレンイミン、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物などのカチオン性ポリマー有機凝結剤を使用しても差支えない。特に本発明者らの知見では、ポリエチレンイミンを併用することは好ましい態様である。
次に本発明の方法を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は要旨を超えない限り以下の実施例によって限定されるものではない。
試験には、簡易吹付け試験装置を用い、塗料ミスト不粘着効果、塗料滓の浮上性、分散性、臭気の発生状況、塗料滓スラッジの生成状態を評価した。本例で使用した簡易吹付け試験装置の概略図を図1に示す。簡易吹付け試験装置は保有水量1L、循環水量5L/分であり、系内には受水槽4、水膜形成板(塩ビ板)2を設け、水膜部分にスプレーガン1で塗料ミストを噴霧した水をマグネットポンプ6で循環することにより湿式塗装ブースを再現している。ベントナイト(あるいはベントナイト及びカルボキシメチルセルロースのナトリム塩、あるいはベントナイト及びアルギン酸のナトリム塩、あるいはベントナイト及びカルボキシメチルセルロースのナトリム塩とアルギン酸のナトリム塩との混合物)、枯草菌培養物を受水槽4に添加した後、自動車ボディ用塗料を吹付けて、吹付け前後の受水槽重量を測定することにより受水槽固着量を求め、これを全吹付け塗料量で除することにより塗料固着率を算出した。塗料固着率が小さいほど不粘着効果が良好なことを示す。試験終了前に受水槽循環水の臭気を定性的に確認した。
また、吹付け後の循環水8を1L透明樹脂ボトルに移して静置後の塗料滓の浮上性を確認し、塗料スラッジ量を比較確認した。さらにボトル全体を振とうして再び静置した後の循環水8の分散性を確認した。
浮上性の評価 ○:塗料滓の90%以上が浮上、△:塗料滓の50%以上が浮上、×:塗料滓の浮上は50%未満
分散性の評価 ○:塗料滓が全体に分散、△:塗料滓は分散するが一部塊状になって沈降、×:全体が塊状になって沈降
臭気の評価 ○:臭気なし、△:弱い臭気あり、×:強い臭気あり
スラッジの発生量 ○:50%以上減少、△:25%程度減少、×:減少なし
<実施例1、2><比較例1〜3>
膨潤力20ml/2gのベントナイト(ベントナイトA:市販品)を用いて、循環水中に下記表1に示す添加量となるように添加した。ただし、比較例3ではベントナイトを添加しなかった。膨潤力は、日本ベントナイト工業会標準試験方法の膨潤力試験方法(JBAS−104−77)に準じて測定された値である。
実施例1、2及び比較例3では、枯草菌を、モロコシ粉、こむぎ粉、ふすまからなる天然植物で発酵培養した菌体数10個/mlの水分散液を用いて、循環水中の菌濃度が10個/mlとなるように、0.1重量%(1g)添加した。ただし、比較例1及び2では枯草菌培養物を添加しなかった。枯草菌としては、独立行政法人製品評価技術基盤機構「バイオテクロジー」のNBRC株や、枯草菌MS-01(井出商会より入手)を菌株として使用することができる。
また、自動車ボディ用油性溶剤系クリア塗料20gを吹付けて試験した。試験結果を表1に示す。
表1からわかるように、ベントナイトと枯草菌培養液の併用添加により、顕著な相乗的効果が発揮され、塗料の不粘着効果、塗料滓の分散性・浮上性、臭気発生防止効果、塗料スラッジの減容化が良好となった。
<実施例3、4><比較例4〜6>
塗料を自動車ボディ用水性上塗り塗料に替えて試験した。
本試験では、膨潤度が27ml/2gのベントナイト(ベントナイトB:市販品)を循環水中に下記表2に示す添加量となるように添加した。ただし、比較例6ではベントナイトを添加しなかった。また、実施例3、4及び比較例6では、好気性微生物菌体として、枯草菌をモロコシ粉、こむぎ粉、ふすまからなる天然植物で発酵培養した菌体数1011個/mlの乾燥紛体を用いて、循環水中の菌濃度が10個/mlとなるように、0.001重量%(10mg)添加した。ただし、比較例4及び5では、枯草菌培養物を添加しなかった。試験結果を表2に示す。
表2からわかるように、塗料が水性塗料であってもベントナイトと枯草菌培養液の併用添加により、顕著な相乗的効果が発揮され、塗料の不粘着効果、塗料滓の分散性、浮上性、臭気発生防止効果、塗料滓スラッジの減容化が良好となった。
<実施例5〜14><比較例7〜11>
実施例1と同様に、ベントナイトAを用いて、油性溶剤系クリア塗料の吹付け量を20gから50gに増量して試験した。特に、実施例7〜14では、下記表3に示す添加量となるようにベントナイトAとアルギン酸ナトリウム及び/又はカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩(エーテル化度0.72品)を使用し、更に枯草菌培養物を併用して試験した。
枯草菌培養物は、実施例1と同様、枯草菌をモロコシ粉、小麦粉、ふすまの天然植物で発酵して得た菌体数10個/mlの水分散培養液を使用した。試験結果を表3に示す。
表3からわかるように、ベントナイトに加えて微量のアルギン酸ナトリウム及び/又はカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩を使用すると、枯草菌培養物との併用効果が著しく増大した。
本発明の好ましい態様により、膨潤力20ml/2g以上のベントナイトと枯草菌培養物の併用で塗装ブース循環水の不粘着化処理と塗料核の浮上、分散処理、さらには臭気防止処理、回収塗料スラッジの減容化処理が良好に達成される。ベントナイトと枯草菌培養物との併用は著しい相乗的効果を発揮するので、極めて微量の添加でも有効となり経済性にも優れている。さらには微量のアルギン酸ナトリウム及び/またはカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩の併用によって、その効果はさらに増大し、経済的で安定した塗装ブースの運転が可能となり、産業上の利用価値は極めて高い。
1 スプレーガン
2 塩ビ板
3 コンプレッサー
4 受水槽
5 ジョイント
6 マグネットポンプ
7 循環水配管
8 循環水

Claims (6)

  1. 膨潤力が20ml/2g以上のベントナイトと枯草菌培養物とを湿式塗装ブース循環水に添加することを特徴とする湿式塗装ブース循環水の処理方法。
  2. 更に、アルギン酸ナトリウム及び/又はカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩を湿式塗装ブース循環水に添加する、請求項1に記載の湿式塗装ブース循環水の処理方法。
  3. 湿式塗装ブース循環水中の菌体数が10〜10個/mlとなるように前記枯草菌培養物を湿式塗装ブース循環水に添加する、請求項1または2に記載の湿式塗装ブース循環水の処理方法。
  4. 湿式塗装ブース循環水中の濃度が10〜500mg/Lとなるように前記ベントナイトを湿式塗装ブース循環水に添加する、請求項1〜3のいずれかに記載の湿式塗装ブース循環水の処理方法。
  5. 湿式塗装ブース循環水中の濃度が5〜50mg/Lとなるように前記アルギン酸ナトリウム及び/又はカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩を湿式塗装ブース循環水に添加する、請求項2に記載の湿式塗装ブース循環水の処理方法。
  6. 前記ベントナイトと、前記アルギン酸ナトリウム及び/又はカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩とを、4:1〜50:1の重量比で湿式塗装ブース循環水に添加する、請求項2に記載の湿式塗装ブース循環水の処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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