JP4183303B2 - 酢酸製造における5価va族酸化物の使用 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロジウム含有触媒系の存在下一酸化炭素によるメタノール又はその誘導体例えば酢酸メチル又は沃化メチルのカルボニル化による酢酸の製法に関する。さらに特に、本発明は、選択された範囲の外部から添加された水を有する液体カルボニル化反応媒体に特定の量の1種以上の定義された5価のVA族の酸化物を添加することに関し、本発明の実施は、予想されないほど高い触媒の生産性及び安定性を導く。本発明は、さらに、酢酸カルボニル化系を安定化し促進するために従来通常使用されているアルカリ金属ハライド例えば沃化リチウムを該系から排除することを行わせる。
【0002】
【従来の技術】
酢酸を製造する方法は、この商品の工業上の重要性からみて、これまでに極めて綿密な研究の対象であった。種々の技術が酢酸を多量に製造するのに存在するが、カルボニル化を含むものは、とりわけ、初めの反応物即ち一酸化炭素及びメタノールの単純さ及び入手の容易さ、さらに酸生成物を生成するカルボニル化の全体の有効性からみて、多くの注目を集めている。カルボニル化は、酢酸を製造する好ましい経路になっているが、それにもかかわらず、それを実施することに影響する相殺する問題、即ち基礎をなす反応の化学が複雑であり、関連する多数の反応、副生成物及び平衡(それらのすべては相互に適切にバランスされて方法を実行可能にしなければならない)を含み、そしてカルボニル化に要するロジウムなどからなる触媒系が概して複雑であり、しかも高価であるという問題が存在する。その上、カルボニル化触媒系は、任意の数の反応パラメータにおける変化に異常に感受性が強く、それらは次に触媒の安定性及び活性に悪影響を与える。
【0003】
カルボニル化工程を進める努力は、種々のやり方を採用し、それらの一つは、反応媒体への水の慎重な添加である。水は、より普通のカルボニル化スキームの二三の従来のやり方では、反応の自然な副生成物としてその場で生ずる。例えば、メタノールが一酸化炭素によりカルボニル化されるカルボニル化反応では、測定可能な量の水が、酢酸と酢酸メチルとの間に存在する平衡の結果で形成される。偶然に供給された水が、酢酸が生成される反応の速度を早めることが分かった。しかし、余りに多くの外部から添加された水は、さらに好ましく反応の速度に影響を与えることに失敗するか、又は工程特に生成物の回収の点で他の問題を生ずるかの何れかであることが分かった。工業上、これらの互いに異なる問題は、経済上のベースで妥協されており、その結果、現在のカルボニル化方法は、概して反応混合物中に約14重量%以内の水を使用している。
【0004】
これらの工程によって得られてきたカルボニル化の改良にかかわらず、そのみずからを制限する局面により、生産性を向上させるためには他のやり方の開発を要してきた。特に、添加される水の量をできる限り減少させることに注目が集まり、それは次に生成物の回収を助け、一方同時に高い水濃度に伴う反応速度の利点を維持することになる。この点に関する努力は、カルボニル化系への種々の添加物の配合を含み、その主要なものは、アルカリ金属ハライド例えば沃化リチウムである。沃化リチウムは、反応速度及び収率に積極的に影響するいわゆる水の少ないカルボニル化技術に関連して添加物として使用されると報告されている。これらの開発の代表例は、米国特許第5214203、5391821、5003104、5001259、5026908、5144068、5281751及び5416237号である。
酢酸の生成のための水の少ないカルボニル化系中へのアルカリ金属ハライド例えば沃化リチウムの導入は、反応速度をそれにともなって減少させることなく、水含量を低下させるが、高濃度のこれらの物質は、それらが使用される反応容器の応力クラック腐食の促進を予想させる。
【0005】
VA族の化合物に関する限り、種々のやり方で種々のそれらを使用することは周知である。しかし、これらの方法は、3価のVA族化合物及び5価のVA族化合物の使用の間になんら意味のある区別をしないか、又は酢酸を形成するメタノールの水の少ないカルボニル化と認識可能な異なる方法に関していないか、又はその両者である。従って、例えば、米国特許第3939219号及び英国特許第1326014号は、強酸例えばフルオロほう酸が使用される触媒溶液の安定化のために、供与体リガンドとして、3価の有機燐、有機砒素、及び有機アンチモン化合物、並びに5価のホスフィン酸化物の使用を開示している。酢酸合成に関する唯一の例では、メタノールは、ロジウム化合物及びフルオロほう酸とともに、トリフェニルホスフィンを使用して酢酸にカルボニル化されている。
同様に、EP第0031606及び0072055号は、ルテニウム及び他のVIII族金属化合物を使用してカルボン酸及びカルボン酸エステルをともに製造する方法を開示している。VIII族金属部分と配位できるものとして記述された化合物の中に、有機燐、有機砒素、有機アンチモン、有機窒素、有機硫黄及び有機酸素化合物がある。特定の化合物は、3価のホスフィン、そして式により5価のホスフィン酸化物を含む。
【0006】
5価のVA族の化合物の使用に焦点をあてるか又はさもなければ3価のものからそれらを区別しているこれらの方法は、EP第0097978号を含み、それはカルボン酸及び追加の炭素原子を有するカルボン酸をともに製造する方法を記述している。方法にとり好適な促進剤は、原理的に、アミン、ホスフィン、アルシン及びスチルビンの酸化物に制限され、共反応は本質的に無水の条件下で実施しなければならないものに特に関する。米国特許第3818060号は、VA族の元素の3価の誘導体より燐、砒素、アンチモン、窒素及びビスマスの5価のVA族の誘導体が優れていることを明らかに認めている。しかし、これら誘導体は、酢酸を生成するのではなく、エチレンからプロピオン酸のような高級カルボン酸を形成する不飽和化合物をヒドロカルボキシル化するVIII族金属の助剤として使用される。
【0007】
米国特許第4190729号も、5価の燐化合物例えばホスフィン酸化物の使用を開示しているが、エタノール、アセトアルデヒド及び酢酸メチルを形成する一酸化炭素によるメタノールのカルボニル化をするために、コバルト触媒及び高圧に関連してそのように使用される。外部からの水の使用は記述されておらず、酢酸はわずか少量で生成されると開示されている。
最後に、EP第0114703号は、ロジウム触媒、沃素及び/又は臭素の源及び促進剤を使用するアルコールのカルボニル化によるカルボン酸及び/又はエステルの製法に関する。EP第0114703号の方法において促進剤として考えられている化合物は、第二級及び第三級のホスフィン、アルシン及びスチルビンの酸化物、スルフィド又はセレニドを含む。提供されている例では、トリフェニルホスフィン酸化物が酢酸の形成における促進剤として使用され、例示されている反応は、無水の条件下で行われる。そして、反応混合物中の水の存在は、EP第0114703号のどこかに述べられているが、その記述は、さもなければ無水の処理に伴うことが知られているその場で生ずる水の存在と矛盾しないことが理解できる。EP第0114703号は、従って、先ず水の少ないカルボニル化方法から除かれ、そしてこれらの方法について最適な水の範囲及び促進剤を選ぶことに関して触れていない。
従って、すべて高いレベルの触媒の生産性及び安定性を維持しつつ、アルカリ金属ハライドに関する要求を排除し同時に添加される水含量を低下させる酢酸の生成に関する水の少ないカルボニル化方法を開発することが、当業者において常に求められている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の基準を満足するロジウムに基づく触媒を使用して酢酸を生成するための一酸化炭素によるメタノールのカルボニル化に関する水の少ない方法を提供する。5価のVA族の化合物の或る酸化物が、水の少ないカルボニル化方法において特定の範囲の外部から添加される水とともに使用されるとき、アルカリ金属ハライドの必要性が驚くべきことに排除され、そしてさらに多い水含量にさらに普通に伴う触媒の生産性のレベルが、改良された触媒の安定性とともに予想されずに明らかにされることが、この点について見いだされた。
【0009】
特に、本発明は、式R3 M=O(式中、Mは元素の周期律表のVA族からの元素例えばN、P、As、Sb又はBiであり、そして各Rは独立して置換又は未置換のアルキル、アリール、アルアルキル又はアルカリールであり、その炭素鎖の置換基の任意のものは直鎖又は枝分かれ鎖又はその両者であってよい)の少なくとも1種の5価のVA族酸化物を、以下に定義されるようなカルボニル化系中に導入することを含む。5価のVA族酸化物は、そのロジウムに関する濃度が>約60:1であるような量でカルボニル化系中に導入される。
本発明の実施は、さらに、1種以上の5価のVA族酸化物を含むカルボニル化系の合計量に基づき約4−約12重量%(約2.5−約7.5Mの水のモル度に相当)の量で水をカルボニル化系に導入することを含む。さらに好ましくは、水の濃度は、約3−約7Mのモル度に相当する約4−約11重量%、より好ましくは約4−約9重量%である。
【0010】
本発明によれば、改良された触媒の安定性並びに改良された収率及び反応速度は、カルボニル化系に以下に定義される少なくとも1種の5価のVA族酸化物を導入することにより得ることができ、該カルボニル化系は、ロジウム含有成分及び液体反応媒体からなり、反応媒体は、概して酢酸、沃化メチル及び酢酸メチルを含む。本発明の実施では、前記の5価のVA族酸化物の量は、ロジウムに対するその濃度が>約60:1であるようなものである。好ましくは、5価のVA族酸化物対ロジウムの濃度は、約60:1−約500:1である。
概して、本発明では、約0.2−約3Mの5価のVA族酸化物が液体反応媒体中に存在する。さらに好ましくは、約0.4−約1.5Mの5価のVA族酸化物が液体反応媒体中に存在する。
【0011】
本発明により包含される5価のVA族酸化物は、式R3 M=O(式中、Mは元素の周期律表のVA族からの元素例えばN、P、As、Sb又はBiであり、そして各Rは独立して置換又は未置換のアルキル、アリール、アルアルキル又はアルカリールであり、その炭素鎖の置換基の任意のものは直鎖又は枝分かれ鎖又はその両者であってよい)を有する。
本明細書で使用されるとき、アルキル基は、単独で又は他の基と組み合わされて、直鎖又は枝分かれ鎖の構造であってもよい12個以内の炭素原子を含み、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル、アミル、ペンチル、ヘキシル、オクチルなどを含む。好ましいアルキル基は、1−8個の炭素原子を含む。
【0012】
アリール基は、6−14個の炭素原子を含む芳香族環である。アリール基の例は、フェニル、α−ナフチル、及びβ−ナフチルを含み、フェニルが特に好ましい。
アルアルキル基は、単独で又は他の基と組み合わされて、16個以内の炭素原子を含み、各アリール基は6−10個の炭素原子を含み、そして各アルキル基は、直鎖又は枝分かれ鎖の構造であってもよい6個以内の炭素原子を含む。好ましくは、各アリール基は6個の炭素原子を含みそして各アルキル基は1−3個の炭素原子を含む。
アルカリール基は、単独で又は他の基と組み合わされて、16個以内の炭素原子を含み、各アルキル基は、直鎖又は枝分かれ鎖の構造であってもよい8個以内の炭素原子を含み、各アリール基は6−10個の炭素原子を含む。好ましくは、各アルキル基は、6個の炭素原子を含む。
【0013】
本明細書で指示されるとき、各R基は置換又は未置換であってもよい。Rが置換されているとき、それは、概して、上記で定義されたようなアルキル基により置換され、Rはまた他の置換基例えばハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、アミノなどにより置換されてもよい。
本発明の好ましい態様では、Mは燐であり、そして各Rは独立して約1−約6個の炭素原子を含む置換又は未置換のアルキル又はアリールの何れかである。
本発明で使用される特に好ましい5価のVA族酸化物の特定の例は、トリエチルホスフィン酸化物、トリブチルホスフィン酸化物、トリペンチルホスフィン酸化物、ジフェニルメチルホスフィン酸化物、及びトリフェニルホスフィン酸化物を含むがこれらに限定されず、トリブチルホスフィン酸化物、及びトリフェニルホスフィン酸化物がさらに好ましい。触媒の安定性が望ましい最後の結果であるとき、トリブチルホスフィン酸化物が最も非常に好ましく、そして増加した速度が望ましい目標であるとき、トリフェニルホスフィン酸化物が最も非常に好ましいことを注意すべきである。
【0014】
前記の式を有する5価のVA族酸化物の混合物も、本発明の実施内に包含される。
任意の特別な理論に束縛されないが、本発明で使用される特定の5価のVA族酸化物の量は、上記の濃度範囲の制限内で、活性の形のロジウム触媒を維持し、それによりカルボニル化工程中ロジウム触媒のすべての顕著な沈澱を防ぐだろうことが要求される。活性な形のロジウム触媒を維持することにより、より少ないロジウムがカルボニル化方法で利用される。当業者に周知のように、メタノールのカルボニル化に関するロジウムの活性な形は、Iの酸化状態を有するものであり、一方ロジウムの不活性な形は、IIIの酸化状態を有する。
当業者もよく知っているように、ロジウムは、高価な遷移金属であり、そしてカルボニル化方法で使用されるロジウムの量を少なくすることは、従って、カルボニル化方法の合計のコストを低下させる。
【0015】
本発明が適用される触媒系のロジウム含有成分は、周知でありそしてカルボニル化の目的で従来の技術で使用されるもの、特に酢酸を生成するカルボニル化に使用されるものを含む。
本発明が適用するカルボニル化系のロジウム含有成分は、ロジウム又はロジウム金属の好適な化合物の反応帯中への導入により提供できる。この点で反応帯中に装入できる物質の中には、ロジウム金属、ロジウム塩、ロジウム酸化物、ロジウム酢酸塩、有機ロジウム化合物、ロジウムの配位化合物などがあるが、これらに限定されない。これらのロジウムの源の混合物も本明細書に包含される。
【0016】
本発明が適用される触媒系のロジウム含有成分の特定の例は、RhCl3 ;RhBr3 ;RhI3 ;RhCl3 ・3H2 O;RhBr3 ・3H2 O;RhI3 ・3H2 O;Rh2 (CO)4 Cl2 ;Rh2 (CO)4 Br2 ;Rh2 (CO)4 2 ;Rh2 (CO)8 ;Rh(CH3 CO2 2 ;Rh(CH3 CO2 3 ;Rh[(C6 5 3 P]2 (CO)I;Rh[(C6 5 P)]2 (CO)Cl;Rh金属;Rh(NO3 3 ;Rh(SnCl3 )[(C6 5 3 P]2 ;RhCl(CO)[(C6 5 3 As]2 ;RhI(CO)[(C6 5 3 Sb]2 ;[Y][Rh(CO)2 2 ](式中、X=Cl- 、Br- 又はI- であり、Yは元素の周期律表のIA族からの正のイオンから成る群から選ばれるカチオン、例えばH、Li、Na、Kであるか、又はYはN、As又はPの第四級イオンである);Rh[(C6 5 3 P]2 (CO)Br;Rh[(n−C4 9 3 P]2 (CO)Br;Rh[(n−C4 9 3 P]2 (CO)I;RhBr[(C6 5 3 P]3 ;RhI[(C6 5 3 P]3 ;RhCl[(C6 5 3 P]3 ;RhCl[(C6 5 3 P]3 2 ;[(C6 5 3 P]3 Rh(CO)H;Rh2 3 ;[Rh(C3 4 2 Cl]2 ;K4 Rh2 Cl2 (SnCl2 4 ;K4 Rh2 Br2 (SnBr3 4 ;[H][Rh(CO)2 2 ];K4 Rh2 2 (SnI2 4 などを含むが、これらに限定されない。
【0017】
本発明は、ロジウ含有成分がRh2 (CO)4 2 ;Rh2 (CO)4 Br2 ;Rh2 (CO)4 Cl2 ;Rh(CH3 CO2 2 ;Rh(CH3 CO2 3 ;又は[H][Rh(CO)2 2 ]である系へ好ましい適用を有し、[H][Rh(CO)2 2 ];Rh(CH3 CO2 2 ;Rh(CH3 CO2 3 が最も好ましい。
実際には、ロジウム濃度は、広い範囲にわたって変化でき、かなりのカルボニル化反応速度を得るためには十分な金属が存在しなければならないが、一方過剰な金属は望ましくない副生成物の形成をときにはもたらすことが認められる。本発明が適用されるこれらのカルボニル化系における代表的なロジウム濃度は、約200−約1200ppm(約2×10-3−約13×10-3M)である。さらに好ましくは、ロジウムの濃度は、約400−約1000ppm(約4×10-3−約10×10-3M)である。使用されるロジウムの量は、厳密を要しない特徴であり、より高い濃度も許容できるが、経済的な理由による。
【0018】
上記のように、本発明が適用されるカルボニル化系は、上記のロジウム含有成分、並びに概して酢酸メチル、沃化メチル及び酢酸を含む液体反応媒体を含む。本発明の実施では、水はカルボニル化系中に選択された量で注意深く導入される。本発明が関係するカルボニル化系に存在する水の濃度は、5価のVA族酸化物を含むカルボニル化系の合計の重量に基づき約4−約12重量%(約2.5−約7.5M)である。さらに好ましくは、カルボニル化系に存在する水の濃度は、約4−約11重量%(約2.7−約7M)であり、最も好ましくは約4−約9重量%の水が存在する。
本発明によれば、本発明で使用される水対ロジウムの比は、約4000:1−約200:1である。さらに好ましくは、本発明で使用される水対ロジウムの比は、約1750:1−約270:1である。
【0019】
本発明が関係するカルボニル化系の液体反応媒体の態様の他の成分は、酢酸メチルであり、それは、液体反応媒体の合計の重量に基づいて約0.5−約10重量%の量で、反応器中に装入されるか又はその場で形成できる。酢酸メチルの前記の重量%の範囲は、約0.07−約1.4Mの酢酸メチルのモル度に相当する。さらに好ましくは、本発明の方法で使用される酢酸メチルの濃度は、約1−約8重量%(約0.14−約1.1M)である。
本発明で使用される酢酸メチル対ロジウムの相当する比は、約700:1−約5:1である。さらに好ましくは、酢酸メチル対ロジウムの比は、約275:1−14:1である。
【0020】
本発明の液体反応媒体の第三の成分は、沃化メチル(CH3 I)であり、それは、直接添加できるか、又はHIを使用することによりその場で形成できる。概して、本発明で使用されるCH3 Iの濃度は、約0.6−約36重量%(0.05−約3M)である。さらに好ましくは、本発明で使用されるCH3 Iの濃度は、約3.6−約24重量%(約0.3−約2.0M)である。HIが使用されるとき、それは概して約0.6−約23重量%(0.05−約2.0M)の濃度で存在する。さらに好ましくは、HIの濃度は、約2.3−約11.6重量%(0.2−約1.0M)である。
【0021】
液体反応媒体の第四の成分は、酢酸(HOAc)であり、それは、概して約20−約80重量%の量で反応器に存在する。相当するモル度の範囲は、約3−約12Mである。さらに好ましくは、反応器に装入される酢酸の量は、約35−約65重量%(約5−約10M)である。
水素は、また反応器中に供給されてカルボニル化方法の合計の速度を早める。この態様では、反応器への水素の添加が反応器中のCOのモルの合計数に基づいて約0.1−約5モル%のH2 の濃度を維持するとき、改良されるカルボニル化の能率を得ることができる。好ましい水素の添加は、反応器中の約0.5−約3モル%のH2 の濃度を維持するのに十分である。水素は、別の流れとして又は一酸化炭素とともに反応器に添加でき、上記で規定されたレベルで水素の濃度を維持するために、必要に応じ、メークアップの量は同じやり方で導入できる。
【0022】
上記の成分に加えて、溶媒又は希釈剤は、所望に応じ、存在できる。もし溶媒又は希釈剤が使用されるならば、それらが不活性であることが好ましい。用語「不活性」は、本明細書で使用されるとき、溶媒又は希釈剤が有意な程度に反応と決して干渉しないことを意味する。任意に使用できる溶媒又は希釈剤の例は、1、4−ジオキサン、ポリエチレングリコールジエーテル又はジエステル、ジフェニルエーテル、スルホラン、トルエン、カルボン酸などが含むが、これらに限定されない。これらの不活性溶媒又は希釈剤の混合物も存在できる。概して、反応は、反応器中に反応物又は触媒成分を導入するのに必要なもの以外の任意の溶媒又は希釈剤の不存在下に実施される。
【0023】
本発明のカルボニル化方法は、カルボニル化のための誘導時間を全く引き起こさないが、バッチ又は連続の態様の何れかで実施できる。連続の態様で操作されるとき、反応系のハードウエアは、通常、(a)液相のカルボニル化反応器、(b)いわゆる「フラッシャー」、及び(c)沃化メチル・酢酸スプリッターカラムからなる。他の反応帯又は蒸留カラムも存在できる。これらのハードウエア及びその操作は、当業者に周知である。連続の態様で操作されるとき、カルボニル化反応器は、概して、反応物の濃度が一定のレベルで自動的に維持されかつ攪拌されるオートクレーブである。
【0024】
本発明が関係するカルボニル化方法は、何れの態様でも、概して、約200−約1200psigの圧力下で行われる。さらに好ましくは、カルボニル化は約300−約600psigの圧力下行われる。
本発明が関するカルボニル化方法は、概して、約160−約220℃の温度で実施される。さらに好ましくは、カルボニル化は、約170−約200℃の温度で行われる。
実際には、カルボニル化の時間は、反応のパラメータ、反応器のサイズ及び装入、及び使用される個々の成分に依存して変化する。
【0025】
以下の詳細な実験及び例は、Hastelloy(商標)C−276攪拌300mL容オートクレーブを使用してバッチの態様で実施された。反応器は、冷却用コイル、熱電対及びサンプルの取り出し及び返還用のディップ管のためのアタッチメントを備えていた。蒸気スタックへの蒸気の損失は、2個の直列の凝縮器により最低にされた。
触媒以外の液体の反応成分は、次に反応器に装入された。窒素による漏れのテスト並びにCOによるパージ後、反応器及びその内容物を、攪拌しつつ100−200psigのCO圧で所望の温度に加熱した。
【0026】
反応を次に選択量のロジウム含有触媒を反応器中に注入することにより開始し、次に反応器の圧力を400psigに上げた。反応を一定の圧力で進ませ、それを調節器をへて高圧の貯槽からCOを供給することにより維持した。カルボニル化反応の程度は、貯槽の圧力低下により測定された。圧力の低下は、周知の貯槽の体積を使用して反応したCOのモルに変換された。適切な時間間隔で、Nicolet(商標)20DX分光計を使用して赤外線スペクトルを記録して活性Rh(I)含量を測定し、そして液体のサンプルをガスクロマトグラフィー分析のために取り出した。
液体のサンプルを60m×0.32mmのNukol(0.25ミクロンフィルム)キャピラリーカラムを備えたVarian(商標)3400Gas Chromatographを使用して分析した。ガスを、ガスサンプリングバルブを開けそしてCarleサンプルバルブにより反応器のガスをパージさせることにより、Carle(商標)シリーズ400AGCを使用してオンラインで分析した。
【0027】
上述のように、改良されたカルボニル化速度、生成物の収率、及び触媒の安定性が、上記のようにカルボニル化系中に外部から供給された選択された範囲の水とともに、上記のように少なくとも1種の5価のVA族酸化物を配合することによって本発明で得られる。従来の技術とは異なり、アルカリ金属ハライド例えばLiIは、それより改良された速度、収率及び安定性がもたらされる本発明の実施では必要とされない。その上、定義された水の範囲とともに或る5価のVA族酸化物の使用に由来する本発明の改良は、添加物例えばホスフィン及びホスファイトを使用して従来の技術により得られる結果に比べて明白に優れている。
以下の実施例は、本発明の範囲を説明するために示される。これらの実施例は説明の目的のためにのみ示されているために、本発明はそれらに限定されてはならない。
【0028】
【実施例】
実施例 1
反応速度及び触媒の安定性に対する5価のVA族酸化物の効果
本実施例は、5価のVA族酸化物としてPh3 POを使用して本発明の実施で得られるカルボニル化速度及び触媒安定性を比較し、そしてこれらの結果を添加物を使用せずに得られるカルボニル化速度及び触媒安定性と比較する。
実験では、本明細書で前述されたオートクレーブに、0.5MのHI、0.7Mの酢酸メチル(MeOAc)、5MのH2 Oを装入し、そして別に、1MのPh3 POを装入した。Ph3 PO対ロジウムの濃度は約227:1であった。N2 による漏れのテスト並びにCOによるパージ後、反応器を175psigのCO圧で175℃に加熱した。
次に、4.4×10-3Mの[H][Rh(CO)2 2 ]を反応器中に注入し、圧力を400psigに上げた。反応を次に約1時間続けた。
酢酸(HOAc)の生成の速度を次にCOの吸収を測定しそしてそのデータを消費されたCOのモルに転換することにより測定した。酢酸の生成は、COの吸収の直接関数でありそして時間の関数としてプロットする。
ロジウム触媒の安定性は、次に時間の関数として反応混合物に残存した活性ロジウム種の濃度をRh(I)のmMでプロットすることにより測定された。
前記の実験の結果を図1及び3に示す。特に、図1及び2に示されるように、最初の速度並びに全体のカルボニル化速度は、添加物が全く使用されない場合に示される速度に比べて、本発明に従ってPh3 POを使用することにより増加した。
触媒の安定性に関して、図3は、添加物Ph3 POが、添加物が全く使用されない系に比べて、長期間の時間にわたって活性Rh(I)種の安定性を増強することを示す。
【0029】
実施例 2
反応速度及び触媒安定性に対する5価のVA族酸化物の効果
本実施例は、5価のVA族酸化物としてBu3 POを使用して本発明の実施で得られるカルボニル化速度及び触媒安定性を比較し、そしてこれらの結果を添加物を使用せずに得られるカルボニル化速度及び触媒安定性と比較する。
本実験は、実施例1に示された反応物及び反応条件を使用して行われたが、但し1MのBu3 POを添加物として使用した。Bu3 PO対ロジウムの濃度は、また227:1であった。
前記の実験の結果も図1及び3に示される。図1で明らかに示されるように、合計の増加したカルボニル化速度は、添加物が全く使用されない場合に示される速度に比べて、本発明に従ってBu3 POを使用することにより得られた。
触媒の安定性に関し、図3は、添加物Bu3 POが、添加物が使用されない系に比べて遥かに長時間にわたり触媒の安定性を維持することを示す。この図は、Bu3 POがPh3 POの代わりに添加物として使用されるとき、また顕著に高い触媒の安定性が得ることができることを示す。従って、Bu3 POは、高い触媒の安定性が要求される場合に使用される。
【0030】
実施例 3
低いレベルの水の操作における5価のVA族酸化物のレベルの結果
本実施例は、低い水の濃度でカルボニル化反応及び触媒安定性を顕著に増大させるために、5価のVA族酸化物としてPh3 POを使用して、本発明の能力を示す。特に、この実施例では、3種のカルボニル化反応が、実施例1に記述されたプロトコールに従って実施されたが、但し以下の変化を行った。
例 1:3MのH2 O;添加物なし
例 2:7MのH2 O;添加物なし
例 3:3MのH2 O;1MのPh3 PO
Ph3 PO対ロジウムの濃度は227:1であった。
本実施例のカルボニル化速度は、図4及び5にプロットされる。特に、図4及び5のデータは、Ph3 POを使用して本発明が使用される(例3)3Mの水のレベルに伴う速度が、添加物が使用されない7MのH2 Oの水のレベルで観察される(例2)速度と同じであることを明らかに示す。
上記の例を使用して触媒の安定性を維持する能力は、図6にプロットされる。特に、この図は、添加物としてPh3 POを使用して3Mの水のレベルに伴う(例3)触媒の安定性が、添加物が使用されない7MのH2 Oの水のレベルで観察される(例2)触媒安定性と同じであることを示す。換言すれば、本発明の添加物は、より多い量の水(7M)が存在する触媒系を使用して得られるレベルに、低い水の条件例えば3Mで操作されるときの触媒安定性を保存する。
【0031】
実施例 4
最初の速度に対するRh(I)としての%Rhの効果
実施例1の実験が繰り返されたが、但し以下に特定された量で以下の反応物が反応器中に装入された。
MeI: 1.3M
Ph3 PO: 0;0.5;1;及び1.5M
それぞれのPh3 PO対ロジウムの濃度は、0; 114:1; 227:1;及び341:1であった。
この実験から得られた結果を図7にプロットする。特に、空間−時間−収率でそしてモル-1-1で表示されるカルボニル化は、活性Rh(I)種として存在する%ロジウム(%Rh)の関数としてプロットされた。Ph3 POの濃度を上げることにより、添加物なしの7MのH2 Oで観察された速度の100%の速度が得られたことがこの実施例から分かる。
【0032】
実施例 5
反応速度及び触媒安定性に対するホスフィン、ホスファイト及び5価のVA族酸化物の比較の結果
この実験は、ホスフィン酸化物を使用することをここで例示する5価のVA族酸化物を使用する本発明の実施において、当業者に周知なようにホスフィン又はホスファイト酸化物の使用に伴う反応速度及び触媒安定性に比べて、優れた反応速度及び触媒安定性を得ることを示すために行われた。この実施例では、メタノールのカルボニル化は、実施例1に記載されたやり方に従って実施されたが、但し3MのH2 O及び以下の表にリストされた添加物を反応器中に装入した。各例におけるロジウムに対する添加物の濃度は、227:1であった。
【0033】
【表1】
Figure 0004183303
【0034】
前記の表に指示されしかも図8に示されるように、本発明によるホスフィン酸化物(Ph3 PO)の使用(例2)が、添加物が使用されなかった系(例1)又は伝統的なホスファイト(例3、4及び5)又はホスフィン(例6)が使用された系に比べて、予想されないほど高い反応速度及び触媒安定性をもたらした。
【0035】
実施例6
この実施例は、EP第114703号の実施例IIの結果を再現することをめざし、その場合、メタノール及び一酸化炭素のカルボニル化は、トリフェニルホスフィン酸化物の存在下無水の条件下で生じたと報告された。次に、EP第114703号のカルボニル化方法へ水を加える効果は、本発明の方法と比較された。比較から分かるように、トリフェニルホスフィン酸化物と関連して特定のレベルの水を使用する本発明の方法は、速度で予想されない改良をもたらした。
A.EP第114703号の実施例II
EP第114703号の表Bに示された実験のすべてを、EP第114703号の実施例IIに記載された実験条件を使用して繰り返したが、但しCOの圧力を300psiから400psiに増加させ、そしてカルボニル化反応を3.5時間の代わりに3時間行った。当業者において理解されるように、このやり方の例におけるCO圧の増加のすべての効果は、EP第114703号の表Bに報告されたものよりさらに早いカルボニル化速度をもたらすことが予想されるだろう。
EP第114703号の実施例IIを繰り返すこの試みの結果は、以下の表2に示される。ガスクロマトグラフィーを使用して酢酸生成の速度を報告した。
表2におけるGCの速度をEP第114703号に報告された速度と比較することにより分かるように、少なくともトリフェニルホスフィン酸化物に関する限り、データは再現できなかった。特に、トリフェニルホスフィン酸化物(Ph3 PO)が使用された速度は、EP第114703号に述べられたものより遥かに低い値で測定された。
【0036】
【表2】
Figure 0004183303
【0037】
B.EP第114703号の無水カルボニル化系に水を添加する効果並びに本発明の水の少ないカルボニル化系との比較
種々の量の水を、次にEP第114703号の実施例IIに記載された無水カルボニル化系(8mモルのPh3 PO及び34mモルのCH3 Iを含む)に添加し、それにより得られる結果を本発明の方法と比較した。添加物を含まなかったコントロールの実験も実施した。カルボニル化反応に関する条件は、この例のパートAに記述したのと同じである。
結果は以下の表3に示される。表3に報告された相対速度は、以下の式
【0038】
【数1】
Figure 0004183303
【0039】
表3から分かるように、3.1−7.2Mのレベルの水がEP第114703号の方法に添加されたとき、相対速度は均一に1.0より大きかった。これは、EP第114703号に記述された方法では、Ph3 PO添加物なしで得られた速度がそれを含んで得られたそれより大きかったことを意味する。従って、文献に記述された条件下でこれらのレベルの水とともにPh3 POを使用することにより得られる利点は何もなかった。事実、これらのそれぞれの例について示される速度に関して実質的な変化は全くなく、相対速度は、1.08(3.1MのH2 O)、1.03(6.2MのH2 O)、及び1.02(7.2MのH2 O)であった。
これらの結果と対照的に、水がこれらと同じレベルで添加されるとき、本発明の方法において相対速度の有効な増加がある。表3から分かるように、水は、3.1Mのレベルで添加され、添加物としてPh3 POを使用する本発明の方法について測定された相対速度は0.68であり、6.2MのH2 Oではそれは0.81であり、7.2Mではそれは1.02であった。これは、本発明の方法では、これらの水のレベルでPh3 PO添加物により得られる速度が、それなしのものより大きいことを意味する。これらの結果は、EP第114703号について示されたものに全く反対である。
表3に表示された結果からみて、EP第114703号は、改良されたカルボニル化速度が以上に述べた範囲内の水でホスフィン酸化物を使用して得ることができることを開示していないと結論できる。事実、本明細書で示されたデータは、そうではないことを示している。
【0040】
【表3】
Figure 0004183303
【0041】
上記の態様及び実施例は、本発明の範囲及び趣旨を説明するために示されている。これらの態様及び実施例は、当業者に他の態様及び実施例を明らかにするだろう。これらの他の態様及び実施例は、本発明の範囲内であり、従って本発明は請求の範囲のみによって限定されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1及び2に指示された種々のカルボニル化触媒添加物を使用してHOAc生成の合計の速度対時間のグラフを示す。
【図2】実施例1及び2に指示された種々のカルボニル化触媒添加物を使用してHOAc生成の最初の速度対時間のグラフを示す。
【図3】実施例1及び2に例示されるRh(I)安定性に対する種々のホスフィン酸化物の結果を示すグラフである。
【図4】実施例3に例示される異なる水の濃度のHOAc生成の合計の速度を示すグラフである。
【図5】実施例3に例示される異なる水の濃度のHOAc生成の最初の速度を示すグラフである。
【図6】実施例3に例示されるRh(I)安定性に対するPh3 POの効果を示すグラフである。
【図7】実施例4に例示されるRh(I)種として%Rhに対してプロットされた空間−時間−収率(STY)によるHOAcの生成の最初の速度のグラフである。
【図8】実施例5に例示される3MのH2 Oにおける種々の燐含有添加物を使用するHOAc生成の最初の速度に対する最初のRh(I)の効果を示すグラフである。

Claims (24)

  1. ハライド塩の使用なしに酢酸を製造する方法において、200−1200ppmのロジウム含有成分を含むカルボニル化系、並びに20−80重量%の酢酸;0.6−36重量%の沃化メチル;0.5−10重量%の酢酸メチルを含む液体反応媒体の存在下メタノール又は酢酸メチルと一酸化炭素とを接触させることからなり、該接触は式RM=O(式中、Mは元素の周期律表のVA族からの元素であり;そして各Rは独立して置換又は未置換のアルキル、アリール、アルアルキル又はアルカリールであり、炭素鎖の置換基の任意のものは直鎖又は枝分かれ鎖又はその両者であってもよい)の少なくとも1種の5価のVA族の酸化物並びに水の存在下であり、前記の5価のVA族の酸化物は>60:1の該酸化物対ロジウムの濃度で存在し、該水は該カルボニル化系の全重量に基づき4−12重量%の量で添加される酢酸の製造方法。
  2. 該水が4−11重量%の量で添加される請求項1の方法。
  3. 該水が4−9重量%の量で添加される請求項2の方法。
  4. 前記の5価のVA族の酸化物対該ロジウムの該濃度が60:1−500:1である請求項1〜3のいずれか1項の方法。
  5. Mが燐でありそして各Rが独立して1−8個の炭素原子を含む置換又は未置換のアルキル又はアリールである請求項4の方法。
  6. 少なくとも1個のRが置換又は未置換のフェニルである請求項5の方法。
  7. 前記の5価のVA族の酸化物がトリフェニルホスフィン酸化物又はトリブチルホスフィン酸化物である請求項5又は6の方法。
  8. 前記の5価のVA族の酸化物がトリフェニルホスフィン酸化物である請求項6又は7の方法。
  9. 該カルボニル化系に水素を導入することをさらに含む請求項1〜8のいずれか1項の方法。
  10. 該水素が、該反応において0.1−5モル%のH2 の水素の濃度を維持するのに十分な量で導入される請求項9の方法。
  11. 該水素が、0.5−3モル%のH2 の濃度を維持するのに十分な量で導入される請求項10の方法。
  12. 該カルボニル化系にHIを導入することをさらに含む請求項1〜11のいずれか1項の方法。
  13. 該HIが0.6−23重量%の濃度で存在する請求項12の方法。
  14. 該HIが2.3−11.6重量%の濃度で存在する請求項13の方法。
  15. 不活性溶媒又は希釈剤をさらに含む請求項1〜14のいずれか1項の方法。
  16. 該不活性溶媒又は希釈剤が1,4−ジオキサン、ポリエチレングリコールジエーテル、ポリエチレングリコールジエステル、ジフェニルエーテル、スルホラン、トルエン、カルボン酸及びこれらの混合物である請求項15の方法。
  17. 該ロジウム含有成分がRh(CO)、Rh(CO)Br、Rh(CO)Cl、Rh(CHCO、Rh(CHCO又は[H][Rh(CO)]である請求項1〜16のいずれか1項の方法。
  18. 該ロジウム含有成分が[H][Rh(CO)]、Rh(CHCO又はRh(CHCOである請求項1〜17のいずれか1項の方法。
  19. 該ロジウム含有成分が400−1000ppmの量で存在する請求項1〜18のいずれか1項の方法。
  20. 水の該濃度が2.7−7Mである請求項1〜19のいずれか1項の方法。
  21. 該酢酸メチルが、1−8重量%の量で存在する請求項1〜20のい ずれか1項の方法。
  22. 該沃化メチル濃度が3.6−24重量%である請求項1〜21のいずれか1項の方法。
  23. 該酢酸が35−65重量%の量で存在する請求項1〜22のいずれか1項の方法。
  24. 酢酸を回収することをさらに含む請求項1〜23のいずれか1項の方法。
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