JP4182763B2 - センサ付きハブユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車を構成するハブユニットと自動車の各種情報を検出するセンサ装置とが一体化されたセンサ付きハブユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
鉄道車両や自動車においては、車軸あるいは車軸に回転を伝達する回転軸を支持するとともに軸の回転速度・回転角度等の回転を検出するために、転がり軸受、ならびにそれに設けられたセンサ装置および被検出部であるパルサリングを備えたセンサ付き転がり軸受ユニットが使用されている。
【0003】
この種のセンサ付き転がり軸受ユニットでは、回転検出の分解能の向上や小径化の要求が強くなっているが、パルサリングを使用するものでは、分解能がパルサリングの着磁極数に依存するため、分解能の向上には、その極数を増すことが必要となる。しかしながら、このようにすると、磁束密度が低くなってセンサ装置の信号出力の絶対値が小さくなり、回転を正確に測定できなくなるという問題が生じることから、分解能の向上には限界があった。
【0004】
そこで、パルサリングに代わる被検出部を用いたセンサ付き転がり軸受ユニットとして、特許文献1には、複数の突起を有する略コ字状に形成された被検出部材の突起間に挟まれるように検出部を位置させることにより、回転速度の検出出力を向上させたものが開示されており、また、特許文献2には、被検出部を軸受装置固定用のナットに外嵌することにより、形状精度を高くできる構造体とし、検出精度を向上させるものが開示されている。
【0005】
【特許文献1】
実開平6−47867号公報
【0006】
【特許文献2】
特開平11−174069号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献のセンサ付き転がり軸受ユニットにおいて、特許文献1のものでは、被検出部材の加工が面倒という問題があり、また、特許文献2のものでは、ナットを有していない軸受装置には適用できないという問題があった。
【0008】
そこで、ステータおよびロータからなり高分解能であるVR形レゾルバを利用して、回転状態や接地荷重を検出可能なセンサ付きハブユニットを得ることが考えられるが、従来のVR形レゾルバの形状は、板金加工品の重ね合わせにより特殊形状に形成されているため、これをそのまま使用したのでは製造コストが高くつくという問題がある。また、レゾルバを2列の転動体の中間に配置する場合には、ステータのリード線またはコネクタを車体側軌道部材にあけた孔を通して外部に取り出すことが必要となり、その組立作業が手作業となるため、高コストとなるという問題もある。
【0009】
この発明の目的は、高分解能であるレゾルバを利用し、かつ、そのコストを下げることにより、低コストでかつ高分解能であるセンサ付きハブユニットを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
第1の発明によるセンサ付きハブユニットは、車輪が取り付けられる回転側軌道部材、車体側に固定される固定側軌道部材、および両軌道部材の間に配置された転動体を有するハブユニットと、ハブユニットに設けられたセンサ装置とからなり、回転側軌道部材が、第1の軌道溝を有する大径部および第1の軌道溝の径よりも小さい外径を有する小径部からなる内軸と、第2の軌道溝を有しかつ内軸の小径部に嵌められた内輪とからなるセンサ付きハブユニットにおいて、センサ装置は、回転側軌道部材に設けられたロータおよび固定側軌道部材に設けられたステータからなるレゾルバを備えており、ステータは、リング状で、有底円筒状のカバーに固定されており、このカバーが固定側軌道部材の端部に固定されることにより、ステータが、回転側軌道部材の内輪の肩部に対向する固定側軌道部材の端部に配置されており、ロータの被検出面は、磁性材料製の内輪の肩部の外周面がロータ用として加工されることにより形成されていることを特徴とするものである
また、第2の発明によるセンサ付きハブユニットは、車輪が取り付けられる回転側軌道部材、車体側に固定される固定側軌道部材、および両軌道部材の間に配置された転動体を有するハブユニットと、ハブユニットに設けられたセンサ装置とからなり、回転側軌道部材が、第1の軌道溝を有する大径部および第1の軌道溝の径よりも小さい外径を有する小径部からなる内軸と、第2の軌道溝を有しかつ内軸の小径部に嵌められた内輪とからなるセンサ付きハブユニットにおいて、センサ装置は、回転側軌道部材に設けられたロータおよび固定側軌道部材に設けられたステータからなるレゾルバを備えており、ステータは、リング状で、固定側軌道部材の端部に圧入固定されることにより、回転側軌道部材の内輪の肩部に対向する固定側軌道部材の端部に配置されており、ロータの被検出面は、磁性材料製の内輪の肩部の外周面がロータ用として加工されることにより形成されていることを特徴とするものである
【0011】
レゾルバは、回転角度検出装置として公知のものであり、ステータに正弦波電圧を入力した状態で、回転側軌道部材と固定側軌道部材とが相対回転すると、ステータとロータの被検出面とのエアギャップ量が連続にまたは不連続に変化することに伴い、ステータに回転角に応じた電圧が得られ、これにより、ハブユニットの回転状態を検出することができる。ステータおよびロータ(回転側軌道部材の内輪)は、磁性材料で形成される。内輪は、例えば、SUJ2製とされることにより、軸受の軌道部材としての強度とロータとしての磁性との特性を両立保持するものとされる。
【0012】
レゾルバのステータは、例えば、内径が櫛歯状に形成されたリング状の鉄心と、すべての歯の部分に順次コイルが巻かれて形成されたステータ巻線とから構成される。ステータは、その鉄心部分が歯の先端を径方向内向きにした状態で固定側軌道部材の肩部に圧入されて固定される。
【0013】
ステータの配線は、円筒状の車体側軌道部材の端部開口から取り出される。車体側軌道部材の端部開口には、有底円筒状に形成されたカバーが被せられ、このカバーの底部に、送信用のハーネスが取り付けられるコネクタ部が形成される。ステータは、カバーに固定され、このカバーが固定側軌道部材に固定されるようにしてもよく、カバーを介さず圧入によって固定側軌道部材に直接固定されるようにしてもよい。リード線、コネクタピンなどの配線部材は、カバー内部に充填された樹脂により、カバー内に包埋固定される。こうして、ステータの配線を簡単にかつ断線の恐れなく外部に取り出すことができる。
【0014】
ロータの被検出面は、ロータとなる部材を製作して回転側軌道部材に取り付けるのではなく、回転側軌道部材の内輪の肩部がロータ用として加工されることにより形成される。ロータの被検出面は、完全な円筒面からずれた面であれば種々の形態が可能であり、例えば、円筒面全体を偏心させたり、円筒面の外周の一部に切欠きを設けたりすることにより得ることができる。
【0015】
この発明のセンサ付きハブユニットによると、ステータが、回転側軌道部材の内輪の肩部に対向する固定側軌道部材の端部に配置されているので、ハブユニットの2列の転動体の中間にステータを配置した場合に比べて、ステータのリード線またはコネクタを車体側軌道部材の孔に手で通すなどの作業が不要となって、ハブユニットの端部から取り出すことができ、また、ロータの被検出面が内輪の肩部の外周面に形成されているので、ロータ用の新たな部材は不要であり、センサ装置無しのハブユニットにステータを圧入する工程(ステータの軌道部材への圧入または軌道部材に被せられるカバーへのステータの圧入)が増えるのみであることから、組立の自動化が従来と同様に可能であり、センサ付きハブユニットのコストを下げることができる。また、内輪の肩部外周面形状をロータ用に変更するとともに、ステータを固定側軌道部材に取り付けるだけで、回転検出機能が得られるので、コンパクト化を図ることもできる。例えば、このセンサ付きハブユニットを使用してABSのための回転を検出する場合、ロータの被検出面が上記単純な円筒偏心面または切欠き付き円筒面であっても、必要かつ十分な精度が得られ、ロータを単純な被検出面とすることによる低コスト化が可能となる。
【0016】
ロータの被検出面は、ハブユニットの軸を中心とする円筒面に対して偏心した円筒面とされることがある。このような偏心円筒面は、例えば、内輪の外周を加工するに際し、その内周面の中心軸に対して旋削工具の軸を偏心させて加工することにより、容易にかつ精度よく得ることができる。
【0017】
また、ロータの被検出面は、ハブユニットの軸を中心とする円筒面に切欠きが設けられたものとされることがある。切欠きは、1つでも複数でもよく、周方向に等間隔である必要はない。このような切欠き付き円筒面は、例えば、内輪を従来と同様に形成した後、例えばキー溝を加工するのと同じ方法により内輪外周に軸方向にのびる切欠きを形成することにより、容易にかつ精度よく得ることができる。切欠きは、溝状に限られるものではなく、例えば、円周の一部に平坦部を形成するものであってもよい。
【0018】
レゾルバとしては、種々のタイプのブラシレスレゾルバや、ブラシレスシンクロを用いることができ、このうち、VR(バリアブル・リアクタンス)形レゾルバが好適である。
【0019】
センサ装置には、ステータとロータの被検出面すなわち内輪の肩部外周面との間のエアギャップ量に応じて出力される信号を処理する処理回路が設けられ、この処理回路は、ABS等のために必要な回転角度や回転速度を求める回転検出部と、ステータとロータとの間のエアギャップ量から車輪にかかる接地荷重を求める車輪接地荷重演算部とを有していることが好ましい。
【0020】
走行する車両の速度変化や姿勢変化に伴って、各タイヤに掛かる接地荷重が変動するが、この接地荷重の大きさによって車軸の車体に対する変位量が変動することとなる。この車軸の変位は、ハブユニットにおける固定側軌道部材に対する回転側軌道部材の変位すなわちステータとロータとの間のエアギャップ量と対応関係にある。したがって、タイヤの接地荷重と回転側軌道部材の変位量との関係を予め求めておくとともに、ステータとロータとの間のエアギャップ量をレゾルバで測定することにより、接地荷重−変位量の関係式とエアギャップ量から接地荷重を精度よく求めることができる。こうして得られたタイヤ接地荷重は、ABS制御におけるスリップ率の代替えデータとして使用されるほか、駆動力制御やブレーキ力制御などにおいて使用され、車両制御の精度向上に資することができる。レゾルバは、それ自体が回転を検出するものであることから、接地荷重とともに回転情報も知ることができ、車輪の回転とタイヤの接地荷重という車両制御で重要なパラメータを1つのセンサで得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態を、以下図面を参照して説明する。
【0022】
図1および図2は、この発明のセンサ付きハブユニットの第1実施形態を示している。以下の説明において、左右および上下は、図1の左右および上下をいうものとする。なお、左が車両の内側に、右が車両の外側となっている。
【0023】
図1に示すように、センサ付きハブユニットは、ハブユニット(1)と、その回転および接地荷重を検出するセンサ装置としてのレゾルバ(2)とを備えている。
【0024】
ハブユニット(1)は、車体側に固定される固定側軌道部材(3)、車輪が取り付けられる回転側軌道部材(4)、両部材(3)(4)の間に2列に配置された複数の転動体である玉(5)、および各列の玉(5)をそれぞれ保持する保持器(6)を備えている。
【0025】
固定側軌道部材(3)は、内周面に2列の外輪軌道が形成されている円筒部(12)と、円筒部(12)の左端部近くに設けられて懸架装置(車体)にボルトで取り付けられるフランジ部(13)とを有している。
【0026】
回転側軌道部材(4)は、第1の軌道溝(15a)を有する大径部(15)および第1の軌道溝(15a)の径よりも小さい外径を有する小径部(16)を有している内軸(14)と、内軸(14)の小径部(16)外径に嵌め止められて右面が内軸(14)の大径部(15)左面に密接させられている内輪(17)とからなる。内軸(14)の右端近くには、車輪を取り付けるための複数のボルト(19)が固定されたフランジ部(18)が設けられている。内輪(17)の右部には、内軸(14)の軌道溝(15a)と並列するように、軌道溝(17a)が形成されており、内輪(17)の左部に肩部(17b)が形成されている。固定側軌道部材(3)の右端部と内軸(14)との間には、シール装置(20)が設けられている。固定側軌道部材(3)の左端部には、カバー(21)が被せ止められている。カバー(21)は、金属または樹脂により有底円筒状に形成されたもので、その右端部には、固定側軌道部材(3)の左端部内周に嵌合固定されている円筒状固定部(21a)が形成されている。
【0027】
レゾルバ(2)は、VR形ブラシレスレゾルバで、ステータ(7)およびロータ(8)からなり、そのステータ(7)は、カバー(21)の固定部(21a)における内輪肩部(17b)対向位置に設けられている。そして、ロータ(8)は、ステータ対向位置である回転側軌道部材(4)の内輪(17)の肩部(17b)に設けられている。ステータ(7)の信号は、リード線(30)およびコネクタピン(31)などの配線部材を介して外部に取り出される。
【0028】
図2に詳細に示すように、ステータ(7)は、内径が櫛歯状に形成されたリング状の鉄心(9)と、鉄心(9)のすべての歯(9a)の部分に順次コイルが巻かれて形成されたステータ巻線(10)とからなる。ステータ(7)は、鉄心(9)が歯の先端を径方向内向きにした状態でカバー(21)の固定部(21a)の内周面に圧入されている。
【0029】
図6に拡大して示すように、固定側軌道部材(3)の左端部の内周面(3a)に嵌合固定されているカバー(21)の固定部(21a)の左側には、径方向外方に突出し固定側軌道部材(3)の左端部における軸方向端面に当接する環状凸部(21b)が形成されている。カバー(21)の底部には、送受信用のハーネスが取り付けられるコネクタ部(21c)が形成されている。ステータ巻線(10)の出力は、リード線(30)を介してコネクタピン(31)に接続される。リード線(30)、コネクタピン(31)およびステータ(7)は、カバー(21)内部に充填された樹脂(22)によりカバー(21)内に包埋固定されている。なお、ステータ(7)の鉄心(9)のロータ(8)と対向する部分だけは樹脂(22)から露出している。また、カバー(21)底部のコネクタ部(21c)も樹脂により形成されており、コネクタピン(31)は、このコネクタ部(21c)に先端を樹脂(22)から突出させて収められている。リード線(30)およびコネクタピン(31)は、信号の種類に合わせて複数設けられている。こうして、ステータおよびその配線部材がカバーだけに設けられ、ステータの配線接続を簡単にかつ断線の恐れなく行うことができる。
【0030】
固定側軌道部材(3)の左端部近くには、左端開口径よりも若干径が小さくなされたストッパ部(3b)が形成されており、ステータ(7)は、カバー(21)の固定部(21a)の右端部がこのストッパ部(3b)に左方から当接することにより、内輪(17)にちょうど対向するよう位置決めされている。こうして、ステータ(7)がカバー(21)を介して固定側軌道部材(3)の左端部に圧入されることにより、ステータ(7)の鉄心(9)の内径は、固定側軌道部材(3)の内径と同心とされている。鉄心(9)の内径は、内輪(17)の肩部(17b)外径よりも若干大きくなされている。
【0031】
レゾルバ(2)のロータ(8)の被検出面は、内輪(17)のステータ対向部分すなわち肩部(17b)外周面がロータ用として加工されることにより形成されている。ロータ(8)の被検出面は、図2に示すように、形状が円筒面とされかつその中心軸がハブユニット(1)の軸=ステータ(7)の中心軸よりも若干上方に位置させられることにより、ステータ(7)の内周面から偏心させられた偏心円筒面とされている。したがって、回転側軌道部材(4)が回転すると、ステータ(7)の鉄心(9)とロータ(8)の被検出面(偏心円筒面)とのギャップが変化し、ステータ(7)に回転角に応じた電圧が得られ、ステータ(7)の電圧変化が信号線(図示略)を介して処理回路に送られる。これにより、ABSなどのために必要な回転軸の回転状態を検出することができる。
【0032】
この第1実施形態のセンサ付きハブユニットによると、タイヤの接地荷重が変動すると、固定側軌道部材(3)に対する回転側軌道部材(4)の変位量が変化し、これに伴って、レゾルバ(2)で検出されるステータ(7)とロータ(8)との間のエアギャップ量が変化する。図4に示すように、このエアギャップ量の変化は、電圧変動量としてレゾルバ(2)から出力される。レゾルバ(センサ装置)の処理回路の回転検出部では、この出力信号に基づき、ABSなどのために必要な回転角度や回転速度などが求められる。レゾルバの処理回路には、さらに、電圧の変動量として出力された変位量から接地荷重を求める演算式が蓄えられた接地荷重演算部が設けられており、この演算部によって接地荷重が求められる。得られた接地荷重は、車両制御手段に出力され、車両に適正な制御が施される。
【0033】
図3は、この発明のセンサ付きハブユニットの第2実施形態を示している。この実施形態が第1実施形態と異なる点は、ロータ(8)の形状だけであり、以下の説明では、相違点のみを説明し、第1実施形態と同じものには同じ符号を付してその説明を省略する。
【0034】
この実施形態のロータ(8)の縦断面形状は、図1に示したものと全く同一形状となっている。そして、図2に対応する図3から分かるように、偏心円筒面に代えて、ハブユニット(1)の軸=ステータ(7)の中心軸と同心の円筒面に切欠き(31)が設けられることにより、ロータ(8)の被検出面が形成されている。
【0035】
この第2実施形態のセンサ付きハブユニットによると、タイヤの接地荷重が変動すると、固定側軌道部材(3)に対する回転側軌道部材(4)の変位量が変化し、これに伴って、レゾルバ(2)で検出されるステータ(7)とロータ(8)との間のエアギャップ量が変化する。図5に示すように、このエアギャップ量の変化は、電圧変動量としてレゾルバ(2)から出力される。第1実施形態のエアギャップ量は、ロータ(8)の被検出面が偏心円筒面とされていたので、比較的大きな振幅で緩やかに変化するのに対し、第2実施形態のエアギャップ量の変化は、ロータ(8)の被検出面が切欠き(31)付き円筒面とされているので、比較的小さな振幅の波形にパルス状のギャップピーク値が重ね合わせられたものとなる。そして、レゾルバ(センサ装置)の処理回路の回転検出部では、この出力信号のパルス状のピーク値に基づき、ABSなどのために必要な回転角度や回転速度などが求められる。レゾルバの処理回路には、さらに、変位量のうちパルス状のピーク値を除いた波形から接地荷重を求める演算式が蓄えられた接地荷重演算部が設けられており、この演算部によって接地荷重が求められる。得られた接地荷重は、車両制御手段に出力され、車両に適正な制御が施される。
【0036】
なお、ステータ(7)の取付けは、上記各実施形態では、カバー(21)にステータ(7)を圧入してカバー(21)を介して固定側軌道部材(3)に固定するようにしたが、図7に示すように、ステータ(7)は、固定側軌道部材(3)の左端部における内周面(3a)に直接圧入固定してもよい。この取付けを行うには、まず、ステータ(7)を固定側軌道部材(3)のストッパ部(3b)に当接するまで圧入した後、カバー(21)を固定側軌道部材(3)の左端部における内周面(3a)に嵌合固定すればよい。
【0037】
この実施形態では、ステータ巻線(10)からのリード線(30)の先端にコネクタ(32)が取り付けられている。カバー(21)底部のコネクタ部(21c)は、図6の場合と同様、樹脂により形成されており、コネクタピン(31)がコネクタ部(21c)に先端を樹脂(22)から突出させて収められている。コネクタピン(端部コネクタ)(31)には、リード線(34)を介して中間コネクタピン(33)が接続されており、これらのコネクタピン(31)(33)およびリード線(34)は、各コネクタピン(33)(31)の端部を露出させた状態で、カバー(21)内部に充填された樹脂(22)によりカバー(21)内に包埋固定されている。ステータ巻線(10)側のリード線(30)およびコネクタ(32)は、樹脂(22)からは切り離されている。この実施形態の配線を接続するには、ステータ(7)を固定側軌道部材(3)に圧入固定した後、ステータ(7)側のコネクタ(32)をカバー(21)側の中間コネクタピン(33)につなげばよく、その後、コネクタピン(31)(33)およびリード線(34)が包埋固定されているカバー(21)を固定側軌道部材(3)に圧入固定することにより、ステータ(7)の配線接続を簡単にかつ断線の恐れなく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明によるセンサ付きハブユニットの第1実施形態を示す横断面図である。
【図2】図2は、図1のII-II線に沿う断面図である。
【図3】図3は、この発明によるセンサ付きハブユニットの第2実施形態を示す図で、第1実施形態の図2に対応する断面図である。
【図4】第1実施形態のセンサ付きハブユニットの処理回路を示すブロック図である。
【図5】第2実施形態のセンサ付きハブユニットの処理回路を示すブロック図である。
【図6】レゾルバの取り付け部分の詳細を示す図1の拡大図である。
【図7】レゾルバの取り付け部分の他の実施形態を示す図6に対応する図である。
【符号の説明】
(1) ハブユニット
(2) レゾルバ
(3) 固定側軌道部材
(4) 回転側軌道部材
(5) 玉(転動体)
(7) ステータ
(8) ロータ(円筒偏心面)
(14) 内軸
(15) 大径部
(15a) 第1軌道溝
(16) 小径部
(17) 内輪
(17a) 第2軌道溝
(17b) 肩部
(31) 切欠き

Claims (7)

  1. 車輪が取り付けられる回転側軌道部材、車体側に固定される固定側軌道部材、および両軌道部材の間に配置された転動体を有するハブユニットと、ハブユニットに設けられたセンサ装置とからなり、回転側軌道部材が、第1の軌道溝を有する大径部および第1の軌道溝の径よりも小さい外径を有する小径部からなる内軸と、第2の軌道溝を有しかつ内軸の小径部に嵌められた内輪とからなるセンサ付きハブユニットにおいて、
    センサ装置は、回転側軌道部材に設けられたロータおよび固定側軌道部材に設けられたステータからなるレゾルバを備えており、ステータは、リング状で、有底円筒状のカバーに固定されており、このカバーが固定側軌道部材の端部に固定されることにより、ステータが、回転側軌道部材の内輪の肩部に対向する固定側軌道部材の端部に配置されており、ロータの被検出面は、磁性材料製の内輪の肩部の外周面がロータ用として加工されることにより形成されていることを特徴とするセンサ付きハブユニット。
  2. 車輪が取り付けられる回転側軌道部材、車体側に固定される固定側軌道部材、および両軌道部材の間に配置された転動体を有するハブユニットと、ハブユニットに設けられたセンサ装置とからなり、回転側軌道部材が、第1の軌道溝を有する大径部および第1の軌道溝の径よりも小さい外径を有する小径部からなる内軸と、第2の軌道溝を有しかつ内軸の小径部に嵌められた内輪とからなるセンサ付きハブユニットにおいて、
    センサ装置は、回転側軌道部材に設けられたロータおよび固定側軌道部材に設けられたステータからなるレゾルバを備えており、ステータは、リング状で、固定側軌道部材の端部に圧入固定されることにより、回転側軌道部材の内輪の肩部に対向する固定側軌道部材の端部に配置されており、ロータの被検出面は、磁性材料製の内輪の肩部の外周面がロータ用として加工されることにより形成されていることを特徴とするセンサ付きハブユニット。
  3. ロータの被検出面は、ハブユニットの軸を中心とする円筒面に対して偏心した円筒面である請求項1または2のセンサ付きハブユニット。
  4. ロータの被検出面は、ハブユニットの軸を中心とする円筒面に切欠きが設けられたものである請求項1または2のセンサ付きハブユニット。
  5. センサ装置は、前記レゾルバの出力信号を電圧変動量として処理する処理回路と、前記電圧変動量として出力された変位量から接地荷重を求める演算式が蓄えられた接地荷重演算部とをさらに備えている請求項1または2のセンサ付きハブユニット。
  6. ステータは、カバーに圧入固定されており、ステータの配線部材は、カバー内部に充填された樹脂によってカバーに固定されて、カバーの底部から取り出されており、固定側軌道部材の端部近くに、端部開口径よりも径が小さくなされたストッパ部が形成されるとともに、固定側軌道部材の内周に圧入固定される円筒状固定部および固定側軌道部材の端面に当接する環状凸部がカバーに形成されており、ステータは、カバーの固定部の端部が固定側軌道部材のストッパ部に当接することにより、内輪にちょうど対向するよう位置決めされている請求項1のセンサ付きハブユニット。
  7. 固定側軌道部材の端部近くに、端部開口径よりも径が小さくなされたストッパ部が形成され、ステータは、固定側軌道部材に圧入固定されて、その端部が固定側軌道部材のストッパ部に当接することにより、内輪にちょうど対向するよう位置決めされており、固定側軌道部材の内周に圧入固定されてステータに当接する円筒状固定部および固定側軌道部材の端面に当接する環状凸部を有する有底円筒状のカバーが固定側軌道部材に取り付けられており、ステータの配線部材は、カバー内部に充填された樹脂によってカバーに固定されて、カバーの底部から取り出されている請求項2のセンサ付きハブユニット。
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