JP4182629B2 - High frequency relay - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波リレーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の高周波リレーとしては図12に示す構造のものがある。
【0003】
この従来例は、リレー機構部を配設するベース100と、このベース100に被着されるケース101と、継鉄102,コイル103、鉄心104からなる電磁石ブロック105と、カードブロック106と、シールドボックス107と、カードブロック106側に設けられた可動接点ばね板108,108と、固定接点端子109a〜109d等から構成されており、シールドボックス107は一枚の金属板から折り曲げ加工と打ち抜き加工によりボックス部とアース端子110…を一体形成している。
【0004】
この従来例のカードブロック106は、略直方体状のカード112の長手方向一端部に設けた貫通孔に永久磁石113を介在させた一対の接極子114,114を配設し、一方の接極子114を上記電磁石ブロック105の鉄心104の一方の磁極面と継鉄102の一端部の先端部との間に位置させ、他方の接触子114の鉄心104の他方の磁極面と継鉄102の他端側の先端部との間に位置するように電磁石ブロック105上に載置する構成である。
【0005】
図13(a),(b)はこの従来例のケース101を外した状態の平面図、正面断面図を示しており、この図から分かるようにこの従来例のカードブロック106のカード112は、平衡ばね115で吊られた状態にある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記の従来例ではカードブロック106のカード112が、平衡ばね115で吊られた状態にあるため、高さの精度が出し難いという問題があった。
【0007】
そのためこの従来例ではシールドボックス107の底部と可動接点ばね板108との距離Hを小さくできず、回路に流れる高周波信号とのマッチングが取れ難くという問題があった。
【0008】
また固定接点端子109a〜109cの長さを長くしなければならず、その結果固定接点端子109a〜109cの垂直度の精度が低くなり、結果高周波特性がばらつくという問題があった。
【0009】
本発明は、上述の問題点に鑑みて為されたもので、その目的とするところは、可動接点ばね板の配置高さを高精度とすることができ、高周波特性が安定した高周波リレーを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明では、アース端子に電気的接続されたアース接点部及び固定接点端子の固定接点部を配置したシールド空間をベース上に設け、該シールド空間内に、固定接点部に対して接触開離自在で且つ固定接点部から開離しているときにアース接点部に接触するように可動接点ばね板を配置するとともに、該可動接点ばね板を支持しているカードを駆動する電磁石ブロックをシールド空間外のベースに配設し、ベースの上面側におけるシールド空間の両端側に一対の側壁を立設した高周波リレーにおいて、ベースの各側壁の上端には、両側壁が並ぶ方向におけるカードの両端部に設けた回動枢軸部を回動自在に枢支してカードをシールド空間上方に橋架配置する支持手段が形成され、回動枢軸部は先部に正面断面が円形の軸部を備えるとともに、軸部の背部に下部の正面断面が逆三角形であって下端を軸部の中心の高さ位置に一致させた回動支点部を一体に備え、支持手段は側壁の上端面で回動支点部の下端に当接する支点台と、支点台に連続して側壁の上端部に形成され上端開放であって両側内面に軸部外面を回動自在に接面させる角孔とからなることを特徴とする。
【0014】
請求項2の発明では、請求項1の発明において、上記軸部の断面円形部分を上下2分する位置よりも上方の周面に下部が一体となり、上面がカードの上面と同じ高さとなった補強リブを軸部の全長に亘って一体形成したことを特徴とする。
【0015】
請求項3の発明では、請求項1の発明において、上記軸部の頂部に下部が一体となり、上面がカードの上面と同じ高さとなった補強リブを軸部の全長に亘って一体形成したことを特徴とする。
【0016】
請求項4の発明では、請求項1乃至3の何れかの発明において、前記角孔の底部と、前記軸部の下端との間に隙間を設けて成ることを特徴とする。
【0017】
請求項5の発明では、請求項1乃至4の何れかの発明において、前記ベース上に被着するケースの天井面に該カード側へ突出せる回動支持部を設け、前記ケースの天井面側に対向する前記カードの部位に、前記回動支持部がはまって該回動支持部のカード側の面で底部がカード自体の回転可能なように支持される凹み部を設けたことを特徴とする。
【0018】
請求項6の発明では、請求項1乃至5の何れかの発明において、前記電磁石ブロックに備えられ、電磁石ブロックの励磁時に吸引されて動作する接極子により押される前記カードの位置と、電磁石ブロックの非励磁時に、前記カードを所定の位置へ復帰させる復帰ばねにより押される前記カードの位置とが該カードを挟んで対向する位置としたことを特徴とする。
【0019】
請求項7の発明では、請求項6の発明において、上記カードは、成形のゲート跡が中心で且つ上記復帰ばねの配置位置よりも上方の位置となるようにゲートが設けられた成形金型を用いて成形された合成樹脂成形品からなることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下本発明を一実施形態により説明する。
【0021】
本実施形態は図1、図2に示すように合成樹脂成形材からなるベース1と、このベース1上に配設されるリレー機構部と、ベース1に被着する合成樹脂成形剤からなる箱状のケース2とで構成される。
【0022】
リレー機構部の主要な構成である電磁石ブロック5は励磁コイル6を巻回したコイルボビン7と、コイルボビン7の中心透孔に貫挿させた鉄心8と、コイルボビン7の一端側にのぞいた鉄心8の一端を先部板面にかしめ固定して、この先部よりコイルボビン7に並行するように折り曲げてこの折曲片の先端をコイルボビン7の他端側に延長した継鉄9とから構成される。
【0023】
この電磁石ブロック5は、コイルボビン7に設けたコイル端子10、10の下部を図4に示すようにベース1に設けた挿通孔11よりベース1下面側に突出するようにベース1上に配置される。
【0024】
電磁石ブロック5の励磁時に吸引駆動される接極子12はL字状に曲げられた鉄片により形成され、一片12aをコイルボビン7の他端側に露出した鉄心8の他端に対向させるとともにその屈曲部の内隅を上記継鉄9の折曲片の先端に回動自在に当てるように配設される。また他片12bの先端を後述するカード4の側面に当接させるようになっている。
【0025】
ヒンジばね3は接極子12の配設側のベース1上の一端部に設けた側壁25の低位部13に形成せる圧入溝14に下部を圧入して配置され、一側端の上側より斜交いに延長形成した押さえ片3aの先部で接極子12の屈曲部の外隅を押圧して接極子12の内隅部を継鉄9に押し当てて保持するようになっている。
【0026】
電磁石ブロック5の配設部位と並行するベース1の片側上部には隔壁15で電磁石ブロック5の配設部位と区切られ、隔壁15及びベース1の一方側の側壁36と両端の側壁25とで囲まれたベース1上空間を接点部を内包するシールド部の配設部位としている。
【0027】
このシールド部は並行配設される2枚のシールド板16A,16Bから構成され、シールド部配設部位の両端側の側壁15の内側面に沿うようにベース1上に図3(a)に示すように形成した各リブ17の両側面に両シールド板16A,16Bの両端部の対向面を接面させて配設される。
【0028】
このリブ17はベース1のシールド板16A,16Bの位置決めを行うためのもので、両シールド板16A,16Bの配設位置はリブ17の成形精度により決まり、しかもシールド板16A,16Bの対向面側を接面する構成であるためシールド板16A,16Bの板厚のばらつきの影響を受けず、そのためシールド板16A,16Bの内側の板面間距離を高精度に設定できる。
【0029】
このシールド板16A,16B間を2分する中心線上において、シールド板16A,16Bの中央位置に対応する位置と、上記各リブ17の近傍の位置とに図3(a)に示すように夫々設けた孔18を介して固定接点端子19a、19b、19cを夫々貫設してあり、各固定接点端子19a〜19cの固定接点20をシールド板16A,16Bで囲まれた空間内に臨ませている。
【0030】
ここでシールド部の配設部位の両端側にあるベース1の各側壁25の上端には、接極子12により駆動されるカード4の両端部に設けた回動枢軸部21を支持してカード4をシールド部上方に橋架配置する支持部(支持手段)22,22を形成している。
【0031】
カード4は可動接点ばね板23A,23Bのインピーダンスに影響を与えるのを少なくし、特性インピーダンスの整合をとりやすくするために、空気の誘電率に近いテフロン(誘電率2.0)等の合成樹脂成形材料を使用した成形品からなり、上部両端面に回動枢軸部21を一体形成するとともに下部両端部には可動接点ばね板23A,23Bの中央部をインサート成形により支持したばね支持部24を夫々設け、シールド部配設部位の上方に橋架配置されることで、可動接点ばね板23A,23Bをシールド板16A,16B間に配置するようになっている。
【0032】
ここでカード4はベース1の両端側の側壁25,25の上端部に設けた支持部22,22により回動枢軸部21が回動自在に支持されて橋架されるため、インサート成形によりばね支持部24、24に保持される可動接点ばね板23A,23Bのベース1の上面に対する位置は高精度で設定されることになる。
【0033】
回動枢軸部21は図4(a)(b)に示すように先部に正面断面が円形の軸部21aを形成するとともに、この軸部21aの背部に下部の正面断面が略逆三角形の回動支点部21bを一体形成し、この回動支点部21bの下端面を両側面にかけて円弧状の曲面としてその最下端位置を軸部21aの中心の高さ位置に一致させている。
【0034】
一方、支持部22は側壁25の内側面に沿って形成されて上端面で回動支点部21bを支持する支持台22aと、支持台22aに連続して側壁25の上端部に形成され上端開放の角孔22bとからなり、角孔22bの両側内面間の距離を軸部21aの直径と同じとするとともに底部と上記回動支点部21bの上端面の高さ位置までの距離を軸部21aの半径よりやや大きくし、軸部21aの下端と底部との間に隙間ができるようにしてあり、角孔22bの両側内面と軸部21aとで左右方向のずれを防止し、また軸部21aを当接支持する角孔22bの内面の高さ位置と支持台22aの高さ位置とを一致させている。
【0035】
さてカード4の夫々のばね支持部24にインサート成形により支持されている2枚の可動接点ばね板23A,23Bは固定接点端子19a〜19cを結ぶ線の両側に偏倚配置されており、第1の可動接点ばね板23Aの両端部は中央の固定接点端子19aの固定接点20の一面と、一端側の固定接点端子19bの固定接点20の一面とに対して夫々接触開離する可動接点を構成し、第2の可動接点ばね板23Bの両端部は中央の固定接点端子19aの固定接点20の他面と、他端側の固定接点端子19bの固定接点20の他面とに対して夫々接触開離する可動接点を構成するもので、これらの接触開離の動作はカード4の回動によって行われる。
【0036】
シールド板16A,16Bは夫々に近接する側の可動接点ばね板23A,23Bのばね支持部24を逃がすための逃げ部26を中央から一端間の部位を反対方向へ曲げ加工により凹ませることで形成しており、この逃げ部26両側のシールド板16A,16Bの平坦面により可動接点ばね板23A,23Bの両端部が固定接点20より開離して移動したときに接触するアース接点部を構成する。
【0037】
また各シールド板16A,16Bは共に同じ形状であって、夫々2本のアース端子27a,27bを一体に形成している(図5、図6参照)。尚各シールド板16A、16Bの夫々の端部から最も近いアース端子までの距離をアンテナ効果が生じないように開閉する信号の波長のλ/30以下としている。
【0038】
更にシールド板16A,16Bはベース1に配設したときに固定接点端子19aと、19b又は19cとの間に位置するように逃げ部26の形成部位の一端にアース端子27aを形成しており、このアース端子27aは、逃げ部26を形成する部位の一端部下端より内側方向に直角に折り曲げて、その先端がベース1に配設時に固定接点端子18a〜18cを結ぶ直線上に位置するように延長形成した幅広片28aの先端より更に下方に直角に折り曲げた垂下片28bの下端部の一端から更に垂下延長した細幅の板片からなる。他方のアース端子27bは逃げ部26を形成する部位の他端近傍の逃げ部26外の位置より内側方向に直角に折り曲げてその先端が、ベース1に配設時に固定接点端子18a〜18cを結ぶ直線上に位置するように延長形成した幅広片28a’の先端より更に下方に直角に折り曲げた垂下片28b’の下端部の一端から更に垂下延長した細幅の板片からなる。
【0039】
このように形成されたシールド板16A,16Bは同形状であって、ベース1上に点対称的に配置することで、アース端子27a、27bを中央の固定接点端子19aと、端部の固定接点端子19b或いは19cの間に配置することができるようになっている。
【0040】
而してシールド板16A、16Bをシールド部配設部位に配設する際には、それらの両端部の対向面を上述したようにリブ17,17の両側面に当接して位置決めするとともに、夫々の各アース端子27a、27bを一体形成している垂下片28b,28b’の幅に対応させてベース1に貫通させた挿通孔29…を介して各アース端子27a、27bをベース1下面側に突出させるとともに垂下片28b又は28b’を挿通孔29に挿入する。
【0041】
そして上記のようにシールド板16A,16Bをシールド部配設部位に配設した後に、ベース1の両端の側壁25,25の支持部22にカード4の両端の回動枢軸部21を回動自在に支持させてカード4をシールド部配設部位上方に橋架配設することで、可動接点ばね板23Aを固定接点端子19a,19bとシールド板16Aの逃げ部26との間に、また可動接点ばね板23Bを固定接点端子19a、19cとシールド板16Aの逃げ部26との間に配置することができるのである。
【0042】
カード4を橋架配設する場合は、側壁25側の支持部22の角孔22b内に上端開口より軸部21aを嵌めるとともに、支点台22aの上端面に回動支点部21bを図7に示すように載置させることで、カード4はベース1の両端側壁間に橋架される。これにより角孔22bと軸部21aとで水平方向の支持を、また支点台22aと回動支点部21bとで上下方向の支持を分担し、且つ軸部21aの中心と支点台22aの上端面の位置を一致させることで1カ所で支持する場合に比べて確実に回動枢軸部21を支持することができるようになっている。また軸部21aの下端が角孔22bの底部より浮く状態にあるためベース1の成形時に発生するバリを逃がすことができる。
【0043】
橋架配設したカード4は復帰ばね31により常時シールド板16A方向に下部側面が押圧付勢される。この復帰ばね31はベース1の側壁36の片側内面に形成した圧入溝32に基部31aを圧入し、基部31aの上部一端よりシールド板16B方向へ延長形成したばね片31bの先端をシールド板16Bの上端より上方に位置するカード4の下部側面に弾接し、電磁石ブロック5が非励磁状態において、回動枢軸部21を中心としてカード4を回動させて内側の可動接点ばね板23Aの両端部をシールド板16Aの逃げ部26両端の近傍の板面に当接させ、外側の可動接点ばね板23Bの両端部を固定接点端子19a,19cの固定接点20,20に接触させるようになっている。尚可動接点ばね板23A,23Bの両端部の可動接点を構成する部位は二股に分割してある。
【0044】
ここで図2(a)に示すように、ばね片31bが押圧するカード4の側面部位の反対側の同じ位置にカード4の側面部位には接極子12の他片12bの先端が当接するようになっており、この当接部位及びばね片31bの押圧部位が相対向して力のバランス(均衡)を図り、リレー動作が安定するようにしてある。また夫々の部位を図8に示すように側面より突出する凸部33とし、ばね片31bや他片12bの当たる部分のずれを少なくして摩擦を防止している。
【0045】
さてベース1に電磁石ブロック5,シールド板16A,16B、固定接点端子19a〜19d、可動接点ばね板23A,23Bを含むカード4、接極子12,ヒンジばね3,復帰ばね31等のリレー機構部の部材を配設した後、復帰ばね31やヒンジばね3のばね圧調整を行う場合には、これらばね31,3が臨むベース1の側壁25の開口25aや側壁36の開口36aから容易に行うことができる。
【0046】
ばね圧調整終了後ベース1の両端の側壁25や両側の側壁36を内部に収めるようにしてベース1にケース2を被着すれば、所望の高周波リレーが完成することになる。
【0047】
尚ケース2の天井面には、カード4の上端面に2カ所設けてある凹み部37に夫々がはまる1対の回動支持部34を2組設けてある。夫々の対はケース2をベース1上に被着する際の両側方向が反対となってもケース2の長手(両端)方向の1対の回動支持部34の下部が夫々に対応する凹み部37にはまるようなっている。そしてカード4側の凹み部37の底部の高さ位置は、上記回動枢軸部21の回動支点部21bの下端の位置と同じ高さ位置となっており、ケース2を被着したときに凹み部37に回動支持部34がはまり、ベース1側だけでなく、ケース2側からもカード3を回動自在に支持して、リレーの取付方向によらずカード4の回動動作を安定させ、高周波特性の安定化を図っている。尚凹み部37の底部は回動支持部34の下面に当接した状態でカード4が両側方向に回動できるような円弧面に形成してある。
【0048】
次に上述のように構成された本実施形態の高周波リレーの動作を説明する。
【0049】
まず電磁石ブロック1が非励磁の状態では、復帰ばね31の付勢によりカード4は電磁石ブロック5側へ移動する方向に回動した状態にあり、可動接点ばね板23Aは両端部がシールド板16Aの内面にアース端子27a、27bを通じて接地される。
【0050】
一方可動接点ばね板23Bは両端部が固定接点端子19a,19cの固定接点20、20に接触して両固定接点端子19a、19c間を導通させる。
【0051】
次に電磁石ブロック5を励磁すると、鉄心8に接極子12の一片12aが吸引され、接極子12は回動する。この回動によりその他片12bがカード4を押して、復帰ばね31の付勢に抗して反電磁石ブロック5を方向に回動させる。この回動により可動接点ばね板23Bは両端部が固定接点20,20から開離してシールド板16Bの内面に接触してアース端子27a、27bを介して接地される。
【0052】
一方可動接点ばね板23Aは両端部を固定接点端子19a,19bの固定接点20、20に接触して両固定接点端子19a、19b間を導通させる。この状態が図2(a)の状態である。
【0053】
電磁石ブロック5の励磁を止めると、復帰ばね31の付勢によりカード4は下部が電磁石ブロック5側へ移動するように回動して、可動接点ばね板23Aの両端部がシールド板16Aの内面に接触し、可動接点ばね板23Bの両端部が固定接点端子19a,19cの固定接点20、20に接触する状態に戻る。
(実施形態2)
上記実施形態1の回動枢軸部21は図4(a)(b)に示すように先部に正面断面が円形の軸部21aを形成するとともに、この軸部21aの背部に下部の正面断面が略逆三角形の回動支点部21bを一体形成し、この回動支点部21bの下端面を両側面にかけて円弧状の曲面としてその最下端位置を軸部21aの中心の高さ位置に一致させる構成としてあるが、軸部21aの回転支点部21bに対する連結部分は回転支点部21bに重なる部分のみであるため、強度的に弱く折損する恐れがあった。
【0054】
そこで本実施形態では、軸部21aの断面を円形とせず、図9に示すように上記実施形態1における軸部21aの円形部分を上下2分する位置よりもやや上方の周面と下部が一体で上面がカード4の上面と同じ高さとなった補強リブ21cを軸部21aの端面位置から回転支持部21bの端面位置に至るまで一体形成し、軸部21aの強度を強めている。尚補強リブ21cの両側側面を内向きに傾斜させ、回転支点部21bによるカード4の回転動作に支障を与えないようにしてある。
【0055】
強度補強を図るための補強リブ21cを、図のように軸部21aの頂点部位において、軸部21aの端面から回転支持面21bの端面位置に至るまで一体形成しても良い。
【0056】
尚その構成は実施形態1と同じ構成であるため、ここでは特に図示しない。
(実施形態3)
本実施形態に用いるカード4は、成形する際において、成形されたカード4に残るゲート跡Xが図11に示すようにカード4の中心で且つ復帰ばねの配置位置よりも上方の位置となるようにゲートが設けられた成形金型を用いて成形されている。
【0057】
従って、本実施形態におけるカード4は成形樹脂の充填が左右両側とも安定した合成樹脂成形品より構成され、またゲート跡Xの凸部が復帰ばね31に当たらず、動作が安定した高周波リレーを実現できる。
【0058】
尚本実施形態では回転枢軸部21の構成を実施形態2の図9の構成を採用し、また可動接点ばね板23Aは先端の可動接点部位の幅をその他の部位に比して広幅としてある。
【0059】
その他の構成は実施形態1と同じ構成であるため、図11において実施形態1と同じ構成には同じ符号を付し、また図示された構成の説明は実施形態1の説明を参照する。
【0060】
【発明の効果】
請求項1の発明は、アース端子に電気的接続されたアース接点部及び固定接点端子の固定接点部を配置したシールド空間をベース上に設け、該シールド空間内に、固定接点部に対して接触開離自在で且つ固定接点部から開離しているときにアース接点部に接触するように可動接点ばね板を配置するとともに、該可動接点ばね板を支持しているカードを駆動する電磁石ブロックをシールド空間外のベースに配設し、ベースの上面側におけるシールド空間の両端側に一対の側壁を立設した高周波リレーにおいて、ベースの各側壁の上端には、両側壁が並ぶ方向におけるカードの両端部に設けた回動枢軸部を回動自在に枢支してカードをシールド空間上方に橋架配置する支持手段が形成され、回動枢軸部は先部に正面断面が円形の軸部を備えるとともに、軸部の背部に下部の正面断面が逆三角形であって下端を軸部の中心の高さ位置に一致させた回動支点部を一体に備え、支持手段は側壁の上端面で回動支点部の下端に当接する支点台と、支点台に連続して側壁の上端部に形成され上端開放であって両側内面に軸部外面を回動自在に接面させる角孔とからなるので、カードのベースに対する高さ方向の精度を高精度とすることができ、そのためシールド空間の底部と可動接点ばね板の下端との距離を小さくすることが可能となり、その結果シールド空間に臨む固定接点端子の部位を短くすることができるため、固定接点端子の垂直度の精度を高くすることができ、結果高周波特性が安定化するという効果がある。またリレーの低背が可能となり、サーフェースマント型リレーも端子間距離だけで対応できるという効果がある。さらにまた、回動支点部の下端を軸部の中心の高さ位置に一致させたので、カードの回動枢軸部の安定した支持が行え、更に高周波特性の安定化が図れる。また、支点台が回動支点部の下端に当接することにより、カードのベースに対する上下方向の位置の精度が向上し、結果カードに支持された可動接点ばね板の位置の精度もより向上し、高周波特性を一層安定化することができる。さらに、両側内面に軸部外面を回動自在に接面させる角孔を設けたので、カードのベースに並行する位置の精度が向上し、結果カードに支持された可動接点ばね板の位置の精度もより向上し、高周波特性の安定化が一層図れる。
【0064】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、上記軸部の断面円形部分を上下2分する位置よりも上方の周面に下部が一体となり、上面がカードの上面と同じ高さとなった補強リブを軸部の全長に亘って一体形成したので、また請求項3の発明は、請求項1の発明において、上記軸部の頂部に下部が一体となり、上面がカードの上面と同じ高さとなった補強リブを軸部の全長に亘って一体形成したので、軸部の強度を強くすることができ、軸部の折損が起きにくく高い信頼性を得ることができる。
【0065】
請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れかの発明において、前記角孔の底部と、前記軸部の下端との間に隙間を設けてあるので、成形材のばりの逃げが確保でき、カードの動作が確実となる。
【0066】
請求項5の発明は、請求項1乃至4の何れかの発明において、前記ベース上に被着するケースの天井面に該カード側へ突出せる回動支持部を設け、前記ケースの天井面側に対向する前記カードの部位に、前記回動支持部がはまって該回動支持部のカード側の面で底部がカード自体の回転可能なように支持される凹み部を設けたので、リレーの取付方向によらず、カードの動作が安定し、高周波特性の安定化に寄与する。
【0067】
請求項6の発明は、請求項1乃至5の何れかの発明において、前記電磁石ブロックに備えられ、電磁石ブロックの励磁時に吸引されて動作する接極子により押される前記カードの位置と、電磁石ブロックの非励磁時に、前記カードを所定の位置へ復帰させる復帰ばねにより押される前記カードの位置とが該カードを挟復帰ばね及び接極子がカードを押す位置が一致することになり、その結果力のバランスが良くなって安定した動作が得られ、高周波特性の安定化を一層図れる。
請求項7の発明は、請求項6の発明において、上記カードが、成形のゲート跡が中心で且つ上記復帰ばねの配置位置よりも上方の位置となるようにゲートが設けられた成形金型を用いて成形された合成樹脂成形品からなるので、成形樹脂の充填が左右両側とも安定した合成樹脂成形品によりカードが構成され、またゲート跡の凸部が復帰ばねに当たらず、動作が安定した高周波リレーを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1の分解斜視図である。
【図2】(a)は同上の平面断面図である。
(b)は(a)のA−A断面矢視図である。
【図3】(a)は同上に用いるベースの上面図である。
(b)は同上に用いるベースの正面断面図である。
(c)は同上に用いるベースの正面図である。
(d)は同上に用いるベースの側面断面図である。
【図4】(a)は同上の要部の一部省略せる拡大断面図である。
(b)は同上の要部の一部省略せる拡大正面図である。
【図5】(a)は同上の一方のシールド板の正面図である。
(b)は同上の他方のシールド板の正面図である。
【図6】同上のシールド板の構成説明図である。
【図7】同上のカードの回動枢軸部の支持部位の説明図である。
【図8】同上のカードの側面図である。
【図9】本発明の実施形態2の要部の説明図である。
【図10】同上の他の例の要部の説明図である。
【図11】本発明の実施形態3に用いるカードの拡大正面図である。
【図12】一従来例の分解斜視図である。
【図13】(a)の同上のケースを外した状態の平面図である。
(b)は同上の正面断面図である。
【符号の説明】
1 ベース
2 ケース
3 ヒンジばね
4 カード
5 電磁石ブロック
12 接極子
15 隔壁
16A,16B シールド板
19a〜19c 固定接点端子
21 回動枢軸部
22 回動支持部
23A,23B 可動接点ばね板
26 逃げ部
17a、17b アース端子[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a high frequency relay.
[0002]
[Prior art]
As a conventional high frequency relay, there is one having a structure shown in FIG.
[0003]
In this conventional example, a
[0004]
In the
[0005]
FIGS. 13A and 13B show a plan view and a front sectional view of the conventional case with the
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in the above conventional example, the
[0007]
Therefore, in this conventional example, there is a problem that the distance H between the bottom of the
[0008]
In addition, the lengths of the fixed contact terminals 109a to 109c have to be increased. As a result, the accuracy of the perpendicularity of the fixed contact terminals 109a to 109c is lowered, resulting in a variation in high frequency characteristics.
[0009]
The present invention has been made in view of the above-mentioned problems, and an object of the present invention is to provide a high-frequency relay in which the movable contact spring plate can be arranged with high accuracy and stable in high-frequency characteristics. There is to do.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
According to the first aspect of the present invention, a shield space in which the ground contact portion electrically connected to the ground terminal and the fixed contact portion of the fixed contact terminal are disposed is provided on the base, and the shield space contacts the fixed contact portion. A movable contact spring plate is disposed so as to come into contact with the ground contact portion when it is separable and separated from the fixed contact portion, and the electromagnetic block that drives the card that supports the movable contact spring plate is shielded. In a high-frequency relay that is disposed on a base outside the space and has a pair of side walls erected on both ends of the shield space on the upper surface side of the base, both ends of the card in the direction in which both side walls are aligned are located at the upper end of each side wall of the base. the rotating pivot portion provided in part by pivotally supported support means for bridging place the card in the upper shield space is formed, rotating pivot portion when the front section to the tip portion comprises a shank of circular In addition, a rotating fulcrum part is integrally provided on the back part of the shaft part, with the lower front cross section being an inverted triangle and the lower end being matched to the height position of the center of the shaft part. A fulcrum base that abuts the lower end of the moving fulcrum part, and a square hole that is formed at the upper end part of the side wall continuously from the fulcrum base and that is open at the upper end and that allows the outer surface of the shaft part to freely contact the inner surface of both sides. It is characterized by.
[0014]
In the invention of
[0015]
According to a third aspect of the present invention, in the first aspect of the present invention, a reinforcing rib having a lower portion integrated with the top portion of the shaft portion and an upper surface having the same height as the upper surface of the card is integrally formed over the entire length of the shaft portion. It is characterized by.
[0016]
According to a fourth aspect of the present invention, in any one of the first to third aspects of the present invention, a gap is provided between a bottom portion of the square hole and a lower end of the shaft portion.
[0017]
According to a fifth aspect of the present invention, in any one of the first to fourth aspects of the present invention, a rotation support portion that protrudes toward the card side is provided on the ceiling surface of the case that is attached on the base, and the ceiling surface side of the case wherein a portion of said card that faces, the bottom in terms of the card side of the pivot support portion is fitted the pivoting support portion is provided with a concave viewed portion which is rotatably supported by the card itself And
[0018]
The invention of claim 6, in any one of the
[0019]
According to a seventh aspect of the present invention, in the sixth aspect of the present invention, the card is a molding die in which a gate is provided so that the molding gate mark is at the center and is positioned above the position where the return spring is disposed. It consists of a synthetic resin molded product molded by using.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention will be described below with reference to an embodiment.
[0021]
In this embodiment, as shown in FIGS. 1 and 2, a
[0022]
The
[0023]
The
[0024]
The
[0025]
The
[0026]
On one side of the
[0027]
This shield part is composed of two
[0028]
The
[0029]
As shown in FIG. 3A, a position corresponding to the center position of the
[0030]
Here, at the upper end of each
[0031]
The
[0032]
Here, since the
[0033]
As shown in FIGS. 4 (a) and 4 (b), the
[0034]
On the other hand, supporting lifting
[0035]
Now, the two movable
[0036]
The
[0037]
The
[0038]
Further, when the
[0039]
The
[0040]
Thus, when the
[0041]
The
[0042]
If you bridge disposed the
[0043]
The
[0044]
Here, as shown in FIG. 2A, the tip of the
[0045]
The
[0046]
If the
[0047]
Note that two sets of a pair of
[0048]
Next, the operation of the high frequency relay of the present embodiment configured as described above will be described.
[0049]
First, when the
[0050]
On the other hand, both end portions of the movable
[0051]
Next, when the
[0052]
On the other hand, the movable
[0053]
When the excitation of the
(Embodiment 2)
As shown in FIGS. 4 (a) and 4 (b), the
[0054]
Therefore, in the present embodiment, the cross section of the
[0055]
The reinforcing
[0056]
Since the configuration is the same as that of the first embodiment, it is not particularly shown here.
(Embodiment 3)
When the
[0057]
Therefore, the
[0058]
In the present embodiment, the configuration of the
[0059]
Since the other configuration is the same as that of the first embodiment, the same components as those of the first embodiment are denoted by the same reference numerals in FIG. 11, and the description of the illustrated configuration is referred to the description of the first embodiment.
[0060]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, a shield space in which a ground contact portion electrically connected to the ground terminal and a fixed contact portion of the fixed contact terminal are arranged is provided on the base, and the shield space contacts the fixed contact portion. A movable contact spring plate is disposed so as to come into contact with the ground contact portion when it is separable and separated from the fixed contact portion, and the electromagnetic block that drives the card that supports the movable contact spring plate is shielded. In a high-frequency relay that is disposed on a base outside the space and has a pair of side walls erected on both ends of the shield space on the upper surface side of the base, both ends of the card in the direction in which both side walls are aligned are located at the upper end of each side wall of the base. A support means for pivotally supporting the pivoting pivot provided on the part to bridge the card above the shield space is formed, and the pivoting pivot is provided with a shaft having a circular front section at the front. When In addition, the back portion of the shaft portion is integrally provided with a rotation fulcrum portion whose lower front cross section is an inverted triangle and whose lower end coincides with the height position of the center of the shaft portion, and the support means rotates on the upper end surface of the side wall. Because it consists of a fulcrum stand that contacts the lower end of the fulcrum part, and a square hole that is formed at the upper end part of the side wall that is continuous with the fulcrum part and that is open at the upper end and that allows the outer surface of the shaft part to turn freely on both side inner surfaces The accuracy in the height direction with respect to the base of the card can be made high, so that the distance between the bottom of the shield space and the lower end of the movable contact spring plate can be reduced. As a result, the fixed contact terminal facing the shield space Therefore, the accuracy of the perpendicularity of the fixed contact terminal can be increased, resulting in the effect of stabilizing the high frequency characteristics. In addition, the relay can be reduced in height, and the surface cloak type relay can be handled only by the distance between terminals. Furthermore, since the lower end of the rotation fulcrum portion is made coincident with the height position of the center of the shaft portion, the rotation pivot portion of the card can be stably supported, and the high frequency characteristics can be further stabilized. In addition, since the fulcrum stand abuts the lower end of the pivot fulcrum portion, the accuracy of the vertical position relative to the base of the card is improved, and as a result, the accuracy of the position of the movable contact spring plate supported by the card is further improved. High frequency characteristics can be further stabilized. In addition, the square holes that allow the outer surface of the shaft to rotate freely contact each other on the inner surfaces of both sides, improving the accuracy of the position parallel to the base of the card, and consequently the accuracy of the position of the movable contact spring plate supported by the card. In addition, the high frequency characteristics can be further stabilized.
[0064]
The invention of
[0065]
According to a fourth aspect of the present invention, there is provided a gap between the bottom of the square hole and the lower end of the shaft portion in any of the first to third aspects of the invention. Yes, the operation of the card is ensured.
[0066]
According to a fifth aspect of the present invention, in any one of the first to fourth aspects of the present invention, a rotation support portion that protrudes toward the card side is provided on a ceiling surface of a case that is deposited on the base, and a ceiling surface side of the case is provided. the portion of the card opposite, since the bottom in terms of the card side of the pivot support portion is fitted the pivoting support portion is provided with a concave viewed portion which is rotatably supported by the card itself, the relay Regardless of the mounting direction of the card, the operation of the card is stabilized, contributing to the stabilization of the high frequency characteristics.
[0067]
According to a sixth aspect of the invention, in any one of the
A seventh aspect of the present invention is the molding die according to the sixth aspect of the present invention, wherein the card is provided with a gate so that the gate trace of the molding is at the center and is positioned above the position where the return spring is disposed. The card is composed of a synthetic resin molded product with stable molding resin filling on both the left and right sides, and the convex part of the gate trace does not hit the return spring, making the operation stable. A high frequency relay can be realized.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an exploded perspective view of a first embodiment of the present invention.
FIG. 2A is a plan sectional view of the same.
(B) is an AA cross-sectional arrow view of (a).
FIG. 3A is a top view of a base used in the above.
(B) is front sectional drawing of the base used for the same as the above.
(C) is a front view of the base used in the above.
(D) is side sectional drawing of the base used for the same as the above.
FIG. 4A is an enlarged cross-sectional view in which a part of the main part is omitted.
(B) is an enlarged front view in which a part of the main part is omitted.
FIG. 5 (a) is a front view of one shield plate of the same.
(B) is the front view of the other shield board same as the above.
FIG. 6 is an explanatory diagram of the configuration of the shield plate same as above.
FIG. 7 is an explanatory view of a support portion of a rotation pivot portion of the card of the above.
FIG. 8 is a side view of the card.
FIG. 9 is an explanatory diagram of a main part of the second embodiment of the present invention.
FIG. 10 is an explanatory diagram of a main part of another example of the above.
FIG. 11 is an enlarged front view of a card used in
FIG. 12 is an exploded perspective view of a conventional example.
FIG. 13 is a plan view showing a state in which the same case as in (a) is removed.
(B) is front sectional drawing of the same as the above.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
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