JP4181954B2 - データ圧縮方法およびデータ圧縮装置 - Google Patents

データ圧縮方法およびデータ圧縮装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4181954B2
JP4181954B2 JP2003326948A JP2003326948A JP4181954B2 JP 4181954 B2 JP4181954 B2 JP 4181954B2 JP 2003326948 A JP2003326948 A JP 2003326948A JP 2003326948 A JP2003326948 A JP 2003326948A JP 4181954 B2 JP4181954 B2 JP 4181954B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
symbol
unregistered
scramble
dynamic dictionary
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003326948A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005094516A (ja
Inventor
由希子 山崎
高弘 柳下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2003326948A priority Critical patent/JP4181954B2/ja
Publication of JP2005094516A publication Critical patent/JP2005094516A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4181954B2 publication Critical patent/JP4181954B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Two-Way Televisions, Distribution Of Moving Picture Or The Like (AREA)
  • Electronic Switches (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)

Description

本発明は、動的辞書を用いたデータ圧縮方法およびデータ圧縮装置に関するものである。
従来、画像データ、音声データ、文字コードデータ、などあらゆるデータは、格納、蓄積、および通信などの効率化のために、圧縮技術を用いたデータ変換が広く行われている。近年はデータそのものの情報量が増えてきているため、ランレングス符号化などの簡単な圧縮方法では高い圧縮率が期待できず、圧縮処理自体が複雑化し、圧縮に使用するハードウェア規模も拡大している。
また、近年は電子化された情報がネットワーク上で送受信されるようになり、情報の秘匿性も重要視されている。その手段として暗号技術がある。しかし、暗号技術も圧縮処理と同様に、強度に応じてアルゴリズムが複雑化し、大規模な回路を設けなければならなくなってきたのが現状である。また、他の秘匿の手段としてデータに対してスクランブル処理を施すことにより、元のデータを判別不能にする方法もある。しかし、スクランブル処理に関しても、また、高い秘匿性を獲得しようとすると暗号と同様に、アルゴリズムが複雑化し、大規模な回路が必要となってきていた。
そこで、アダプティブテンプレートを使用してデータに対して予測符号化を行い、予測符号化された結果を算術符号化する圧縮方式において、アダプティブテンプレートで適用する浮動テンプレートの画素の位置情報を利用して画情報を暗号化する技術が公開されている。同号公報の発明では、浮動テンプレートの画素の位置情報を変換する変換テーブルを用いて暗号化を行うが、ここで使用する変換テーブルは、圧縮処理側と復号処理側との双方で持つ必要があり、本来の圧縮データの他に更にこのテーブルが必要としていた(特許文献1参照)。
また、符号化された後に符号化データの鍵を元にバッファ上で並び換える技術が公開されている。しかしながら、この技術ではスクランブル用のバッファが必要であり、また、圧縮処理した後に行うので、圧縮処理にスクランブル処理分の時間が余計にかかっていた(特許文献2参照)。
特開2003−60634号公報 特開平9−214930号公報
このように、送受信するデータの規模が大きくなるに連れて、データ圧縮処理およびスクランブル処理を施そうとする場合、ハードウェア規模およびソフトウェア規模が大きくなってしまう問題点があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、それほど暗号の秘匿性が高くない場合、簡易な方法によってデータ圧縮処理とスクランブル処理とを同時に施すことのできるデータ圧縮方法およびデータ圧縮装置を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる発明は、入力されるデータに対して、前記データに対応するシンボルを生成して登録する動的辞書を使用して圧縮処理を施すデータ圧縮方法であって、前記入力されるデータからシンボルを生成する生成工程と、前記生成工程によって生成された前記シンボルを、前記動的辞書に登録する登録工程と、前記生成工程によって生成された前記シンボルが、前記動的辞書に未登録のシンボルであるか否かを判定し、未登録のシンボルであると判定した場合、疑似乱数を使用して前記未登録のシンボルを変換するスクランブル工程と、を含み、前記スクランブル工程は、発生した前記未登録シンボルを複数、記憶手段に保存し、保存された前記複数の未登録シンボルの中で入れ替えるものであることを特徴とする。
この請求項1にかかる発明によれば、入力されるデータからシンボルを生成すし、生成されたシンボルを動的辞書に登録し、かつ動的辞書に登録されない未登録のシンボルを変換してスクランブル処理する。この構成によって、シンボルを生成し登録して圧縮処理を施しながら同時に、未登録シンボルに対してスクランブル処理を施す。その結果、圧縮とスクランブル処理を同時に施すことができ、データ分量が小さくかつ秘匿性のあるデータ圧縮方法を提供できる。また、データ全体の符号長が変動することなく、スクランブルすることが出来、また、スクランブルにより復号エラーが発生することも無いデータ圧縮方法を提供できる。
また、この請求項にかかる発明によれば、疑似乱数を使用して未登録シンボルを変換してスクランブル処理を施す。この構成によって、スクランブルのために入れ換えるデータ列を特別に格納する必要がなく、また、圧縮処理の中でスクランブル処理を同時に簡易的に行うことが出来るデータ圧縮方法を提供できる。
また、この請求項1にかかる発明によれば、発生した未登録シンボルを複数個記憶手段に保存し、記憶手段に保存された複数の未登録シンボルの中で入れ替えてスクランブル処理を施す。この構成によって、現実に発生したシンボルを使用してそのシンボル同士を入れ替えてスクランブルデータを得る。その結果、元データの1と0の信号比率を、ほぼ保存することが可能となるデータ圧縮方法を提供することができる。
また、請求項にかかる発明は、請求項に記載のデータ圧縮方法において、複数の疑似乱数の中から任意の疑似乱数を選択して、前記選択された疑似乱数を使用して前記未登録シンボルを変換してスクランブル処理を施すものであることを特徴とする。
この請求項にかかる発明によれば、疑似乱数を選択して未登録シンボルを変換してスクランブル処理を施す。この構成によって、元データの性質を保持したスクランブルデータを得ることが出きるデータ圧縮方法を提供できる。
また、請求項にかかる発明は、請求項1または2に記載のデータ圧縮方法において、前記スクランブル工程は、前記入力データの所定のサイズ単位で、前記未登録シンボルを保存するものであることを特徴とする。
この請求項にかかる発明によれば、発生した未登録シンボルを入力データの所定のサイズ単位で保存する。この構成によって、過去に発生した未登録のシンボルを、一時格納してスクランブルに使用するため、1回に格納する保存範囲が広ければ広いほど、スクランブル効果を上げることができる。一方、反対に保存範囲を小さくとり、元データを分割して処理を行えば、格納用の保存媒体の容量を少なくすることができるので、スクランブル効果と保存媒体の容量のバランスを取ることができるデータ圧縮方法を提供することができる。
また、請求項にかかる発明は、入力されるデータに対して、前記データに対応するシンボルを生成して登録する動的辞書を使用して圧縮処理を施すデータ圧縮方法であって、前記入力されるデータからシンボルを生成する生成工程と、前記生成工程によって生成された前記シンボルを、前記動的辞書に登録する登録工程と、前記生成工程によって生成された前記シンボルが、前記動的辞書に未登録のシンボルであるか否かを判定し、未登録のシンボルであると判定した場合、前記未登録のシンボルを変換するスクランブル工程と、を含み、前記スクランブル工程は、前記入力されるデータ中の過去に発生した前記未登録シンボルを用いて変換するものであることを特徴とする。
この請求項4にかかる発明によれば、入力されるデータからシンボルを生成すし、生成されたシンボルを動的辞書に登録し、かつ動的辞書に登録されない未登録のシンボルを変換してスクランブル処理する。この構成によって、シンボルを生成し登録して圧縮処理を施しながら同時に、未登録シンボルに対してスクランブル処理を施す。その結果、圧縮とスクランブル処理を同時に施すことができ、データ分量が小さくかつ秘匿性のあるデータ圧縮方法を提供できる。また、データ全体の符号長が変動することなく、スクランブルすることが出来、また、スクランブルにより復号エラーが発生することも無いデータ圧縮方法を提供できる。
また、この請求項4にかかる発明によれば、入力されるデータ中の過去に発生した未登録シンボルを用いて変換し、スクランブル処理を施す。この構成によって、過去に発生した未登録のシンボルを利用して、現在処理中の未登録のシンボルを異なるデータに変換することができ、また使用する過去のシンボルは大量に格納する必要がないので、格納用のメモリも少量で済ませることができるデータ圧縮方法を提供できる。
また、請求項にかかる発明は、入力されるデータに対して、前記データに対応するシンボルを生成して登録する動的辞書を使用して圧縮処理を施すデータ圧縮方法であって、前記入力されるデータからシンボルを生成する生成工程と、前記生成工程によって生成された前記シンボルを、前記動的辞書に登録する登録工程と、前記生成工程によって生成された前記シンボルが、前記動的辞書に未登録のシンボルであるか否かを判定し、未登録のシンボルであると判定した場合、前記未登録のシンボルを変換するスクランブル工程と、を含み、前記スクランブル工程は、前記動的辞書に登録されているシンボルの符号を別の符号に変換する工程を含むものであることを特徴とする。
この請求項5にかかる発明によれば、入力されるデータからシンボルを生成すし、生成されたシンボルを動的辞書に登録し、かつ動的辞書に登録されない未登録のシンボルを変換してスクランブル処理する。この構成によって、シンボルを生成し登録して圧縮処理を施しながら同時に、未登録シンボルに対してスクランブル処理を施す。その結果、圧縮とスクランブル処理を同時に施すことができ、データ分量が小さくかつ秘匿性のあるデータ圧縮方法を提供できる。また、データ全体の符号長が変動することなく、スクランブルすることが出来、また、スクランブルにより復号エラーが発生することも無いデータ圧縮方法を提供できる。
この請求項にかかる発明によれば、動的辞書に登録された登録シンボルの符号についても変換してスクランブル処理を施す。この構成によって、未登録のシンボルだけでなく、動的辞書内で一致したシンボルの符号をもスクランブル処理することで、生成されるスクランブルデータのスクランブル精度を向上させることが可能なデータ圧縮方法を提供できる。
また、請求項にかかる発明は、請求項に記載のデータ圧縮方法において、前記スクランブル工程は、同符号長の符号同士で入れ替えてスクランブル処理を施すものであることを特徴とする。
この請求項にかかる発明によれば、動的辞書に登録された登録シンボルの符号の入れ替えを、同符号長の符号同士でスクランブル処理を施す。この構成によって、動的辞書内で一致したシンボルの符号を別な符号に入れ換える際に、同じ符号長同士で入れ換えることにより、元データの総符号量がスクランブルにより変動しないことが可能なデータ圧縮方法を提供することができる。
また、請求項にかかる発明は、請求項1〜のいずれか1つに記載のデータ圧縮方法において、前記入力されるデータは、表色系に対応する複数の色版で構成されるカラー画像データであって、前記スクランブル工程は、前記複数の色版のうち選択された1以上の色版のデータに対してスクランブル処理を施すものであることを特徴とする。
この請求項にかかる発明によれば、入力されるデータは表色系に対応する複数の色版で構成されるカラー画像データであって、複数の色版のうち選択された1以上の色版のデータに対してスクランブル処理を施す。この構成によって、元データが複数の色版で構成されるカラー画像の場合、K版、あるいは所定の2色版だけというように所定の色版だけをスクランブルしても、元原稿を判読することが不可能なスクランブル画像を得ることも可能となる。また、全版をスクランブル処理するよりも、処理が容易になる。また一方、構成する全ての版をスクランブル処理することにより、スクランブル精度を更に向上させることが可能となる。スクランブル処理を施す色版を選択することによって、スクランブルの方式の簡易さとスクランブル処理の精度とのバランスを取ることのできるデータ圧縮方法を提供することができる。
また、請求項にかかる発明は、請求項に記載のデータ圧縮方法において、前記スクランブル工程は、前記選択された1以上の色版のデータに対してスクランブル処理を施す際に、疑似乱数、過去のデータ、およびビットの転置順序に使用する初期値を、前記色版によって異なるように設定してスクランブル処理を施すことを特徴とする。
この請求項にかかる発明によれば、選択された1以上の色版のデータに対してスクランブル処理を施す際に、疑似乱数、過去のデータ、およびビットの転置順序に使用する初期値を、色版によって異なるように設定してスクランブル処理を施す。この構成によって、版ごとにデータの入れ換え処理に使用する初期値を変更することで、版毎に生成されるスクランブルデータを異ならせることができるので、最終的に得られる全版使用したスクランブル画像は全版同じ初期値でスクランブルしたものよりも、更にスクランブル精度を向上させることが可能となるデータ圧縮方法を提供することができる。
また、請求項にかかる発明は、請求項1〜のいずれか1つに記載のデータ圧縮方法において、前記スクランブル工程は、スクランブル処理を施す際に所定の鍵情報の入力を行わせ、入力された前記鍵情報によってスクランブル処理を施すものであることを特徴とする。
この請求項にかかる発明によれば、スクランブル処理を施す際に所定の鍵情報の入力を行わせ、入力された鍵情報によってスクランブル処理を施す。この構成によって、データの所有者が所定の鍵を持つことで、所有者と所有者以外のユーザー、あるいは送受信を行う機器間において、利用制限を設けることができるデータ圧縮方法を提供することができる。
また、請求項10〜15にかかる発明は、上記データ圧縮方法を実行するデータ圧縮装置である。
この請求項16にかかる発明によれば、スクランブル処理を施されたデータを受信し、受信したデータを逆符号化する逆符号化手段と、シンボルデータに対して動的辞書を検索して元のデータに戻す検索手段と、シンボルデータ以外の符号化データを変換して元のデータに置き換えるデスクランブル手段と、を備えた。この構成によって、スクランブル処理を施されたデータに対して、簡易な方式によって伸長処理およびデスクランブル処理を施すことができ元のシンボルに置き換えることができるデータ復号化装置を提供できる。
本発明(請求項1)にかかるデータ圧縮方法によれば、シンボルを生成し登録して圧縮処理を施しながら同時に、未登録シンボルに対してスクランブル処理を施す。その結果、圧縮とスクランブル処理を同時に施すことができ、データ分量が小さくかつ秘匿性のあるデータ圧縮方法を提供できる。また、データ全体の符号長が変動することなく、スクランブルすることが出来、また、スクランブルにより復号エラーが発生することも無いデータ圧縮方法を提供できるという効果を奏する。
また、本発明(請求項)にかかる発明によれば、スクランブルのために入れ換えるデータ列を特別に格納する必要がなく、また、圧縮処理の中でスクランブル処理を同時に簡易的に行うことが出来るデータ圧縮方法を提供できるという効果を奏する。
また、本発明(請求項1)にかかるデータ圧縮方法によれば、現実に生成したシンボルを記憶して使用するスクランブルデータが得られる。その結果、元データの1と0の信号比率を、ほぼ保存することが可能となるデータ圧縮方法を提供することができるという効果を奏する。
また、本発明(請求項)にかかるデータ圧縮方法によれば、元データの性質を保持したスクランブルデータを得ることが出きるデータ圧縮方法を提供できるという効果を奏する。
また、本発明(請求項)にかかるデータ圧縮方法によれば、過去に発生した未登録のシンボルを、一時格納してスクランブルに使用するため、1回に格納する保存範囲が広ければ広いほど、スクランブル効果を上げることができる。一方、反対に保存範囲を小さくとり、元データを分割して処理を行えば、格納用の保存媒体の容量を少なくすることができるので、スクランブル効果と保存媒体の容量とのバランスを取ることができるデータ圧縮方法を提供することができるという効果を奏する。
また、本発明(請求項4)にかかる発明によれば、スクランブルのために入れ換えるデータ列を特別に格納する必要がなく、また、圧縮処理の中でスクランブル処理を同時に簡易的に行うことが出来るデータ圧縮方法を提供できるという効果を奏する。
また、本発明(請求項)にかかるデータ圧縮方法によれば、入力されるデータ中の過去に発生した未登録のシンボルを利用して変換することができ、また使用する過去のシンボルは大量に格納する必要がないので、格納用のメモリも少量で済ませることができるデータ圧縮方法を提供できるという効果を奏する。
また、本発明(請求項5)にかかる発明によれば、スクランブルのために入れ換えるデータ列を特別に格納する必要がなく、また、圧縮処理の中でスクランブル処理を同時に簡易的に行うことが出来るデータ圧縮方法を提供できるという効果を奏する。
また、本発明(請求項)にかかるデータ圧縮方法によれば、未登録のシンボルだけでなく、動的辞書内で一致したシンボルの符号もスクランブル処理を施すことで、生成されるスクランブルデータのスクランブル精度を向上させることが可能なデータ圧縮方法を提供できるという効果を奏する。
また、本発明(請求項)にかかるデータ圧縮方法によれば、動的辞書内で一致したシンボルの符号を同じ符号長同士で入れ換えることにより、元データの総符号量がスクランブル処理により変動しないことが可能なデータ圧縮方法を提供することができるという効果を奏する。
また、本発明(請求項)にかかるデータ圧縮方法によれば、元データが複数の色版で構成されるカラー画像の場合、表色系に対応する例えばK(ブラック)版、あるいは所定の2色版だけというように所定の色版だけをスクランブルしても、元原稿を判読することが不可能なスクランブル画像を得ることも可能となる。また、全版をスクランブル処理するよりも、処理が容易になる。また一方、構成する全ての版をスクランブル処理することにより、スクランブル精度を更に向上させることが可能となる。スクランブル処理を施す色版を選択することによって、スクランブルの方式の簡易さとスクランブル処理の精度とのバランスを取ることのできるデータ圧縮方法を提供することができるという効果を奏する。
また、本発明(請求項)にかかるデータ圧縮方法によれば、版ごとにデータの入れ換え処理に使用する初期値を変更することで、版毎に生成されるスクランブルデータを異ならせることができるので、最終的に得られる全版使用したスクランブル画像は全版同じ初期値でスクランブルしたものよりも、更にスクランブル精度を向上させることが可能となるデータ圧縮方法を提供することができるという効果を奏する。
また、本発明(請求項)にかかるデータ圧縮方法によれば、データの所有者が所定の鍵を持つことで、所有者と所有者以外のユーザー、あるいは送受信を行う機器間において、利用制限を設けることができるデータ圧縮方法を提供することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるデータ圧縮方法およびデータ圧縮装置の最良な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
(1.1.全体構成)
本発明の実施の形態1による符号化装置の全体構成について説明する。符号化装置に対して入力するデータは、画像データ、音声データ、および文字コードであるバイナリデータであれば、如何なるデータでも可能である。ここでは入力データを画像データと仮定して説明する。
図1は、本発明の実施の形態1による符号化装置の機能的ブロック図である。符号化装置100は、シンボル生成部101、動的辞書部102、符号化部104、およびスクランブル処理部103を備える。また、符号化装置は、メモリA110およびメモリB111に接続して、該メモリに一時的に符号情報を格納する。
(1.2.シンボル生成部および動的辞書部)
本発明でデータ圧縮を実行するシンボル生成部101、動的辞書部102について説明する。例えば、元のデータが8bit/pixelで構成される画像データは、ディザ処理等の階調処理が行われてNbit/pixelに変換されて、符号化装置に入力データとして入力する。変換されたデータはN×M画素のディザマトリクスサイズに対応したデータの繰り返しが発生している。例えば、入力画像が8×8のディザマトリクス(周期=8画素)を使用して、2値化されている場合、2値化されたデータは8bitの周期で同じような1、および0の並びのパターンが発生することになる。すなわち、8bitを1シンボルとして結合し、このシンボル単位に符号化を行えば、より効率的に圧縮できる性質がある。このような圧縮方式の一例として、BSTWアルゴリズム(BSTW:Bentley−Sleator−Tarjan−Wei、1985; United States Patent、No.4796003、Jan.3、1989 et al.)が知られている。BSTWアルゴリズムは、辞書を用いて情報源のモデル化を行うユニバーサル符号化の一つである。
このアルゴリズムは、入力系列に含まれるシンボルの辞書を符号化と復号化において共用し、入力されたシンボル(入力シンボルと称する)が存在する辞書のインデックスを、可変長符号化し、同時に入力シンボルを辞書の先頭に移動させて辞書の更新を行う符号化方式である。したがって、シンボルが入力されて先頭移動を持続させるにつれて、頻度の高いシンボルは辞書の最初の部分に配置されることになる。その結果、辞書インデックスの若い番号の出現確率が高くなるので、各シンボルの生起確率が予め予測できない場合であっても、配置されたインデックスをハフマン符号化等を用いて可変長符号化することによってデータ圧縮を行う方式である。ここで辞書は例えばメモリ110に、配列あるいはテーブルデータとして保持される。
すなわち、シンボル生成部101は、ある固定長のビット単位にデータを切り出し、シンボルを形成する。動的辞書部102は、入力されたシンボルに対して、辞書に登録されているシンボルと比較し、一致する場合は一致したシンボルの辞書インデックスを中間コードとして符号化部104に送信し、ハフマン符号化などの可変長符号化処理を施し、最終符合としてとして出力する。同時に、動的辞書102は、該シンボルを辞書の先頭に登録し、他の登録シンボルを1つずつ下位にシフトすることによって、辞書の更新を行う。
このようにして辞書を用いる圧縮方式の場合、発生するシンボルの種類が少ない場合は大きな問題は発生しない。上記の例のように8bitのシンボルの場合、2の8乗通りのシンボル発生の可能性がある。この場合、辞書のサイズは8bit×2の8乗個=256Byteで済む。しかし、実際に圧縮効率を考えると1つのシンボルはできるだけ大きくした方が良い。1シンボルが20bitとした場合、20bit×2の20乗=約2600Kbyteも容量が必要になる。
このようにシンボルサイズが大きくなればなるほど辞書サイズも大きくなる。しかし、全てのシンボル分の辞書を設けることは、メモリ量、コスト、回路規模を考慮すれば現実的ではない。そこで、通常は有限個数のシンボルを登録する動的辞書を用いる。
図2は、実施の形態1による符号化装置において有限個数のシンボルを登録する動的辞書の動作を説明するフローチャートである。データの入力によって、各シンボルは先頭シンボルから順次、動的辞書に入力される。まず、辞書に既に登録されているシンボルと現シンボルが一致するかを判定する(ステップS101)。一致しない場合(ステップS101のNo)、ESC(Escape)信号を出力する(ステップS102)。
図3は、実施の形態1による動的辞書の登録の一例を示す模式図である。この辞書310は、図示の様に10個のシンボルまで登録可能であるとする。辞書310の左側の列の数字0〜9はインデックスを示す数字であり、右側の列の数字0〜9は登録されたシンボルを示している。ここで、入力シンボルは“10101100”(符号311)である。シンボル311は、現在、読み取りを開始した時点であるので、辞書にはステップS101において存在しないと判定されている。動的辞書部102は、中間コードとして辞書登録外を示す“ESC”を出力し(ステップS102)、続けて現シンボルのデータ“10101100”8bit(符号314)を出力する(ステップS103)。以後、出力された中間コードであるESC1010110(符号314)を「生データ」と呼ぶ。
辞書は、現シンボル311を辞書320の先頭(インデックス0番)322に登録し(ステップS105)、他のシンボルを1つずつ下位に移動させる、即ち、辞書が更新される(ステップS106)。このとき、最後のシンボル「9」(符号315)は、辞書310から吐き出される。ここで、図3に示された辞書は、辞書の内容を模式的に示した符号310、320、および330において、同じ動的辞書であるが、登録された内容が異なるので、異なる符号を付されている。全てのシンボルについて登録動作を終了したか否かが判定され(ステップS107)、終了した場合はそのまま終了し(ステップS107のYes)、終了していない場合は(ステップS107のNo)、さらにシンボルの入力を判定する(ステップS101)。
次に、入力シンボルは“00000011”(符号321)であったとする。図3におけるこの時の辞書322においては、“00000011”(321)はインデックス4番にシンボル「3」として登録されていると仮定する。動的辞書部102は、辞書中に一致するものがあるか否かを判定し、一致するものが存在すると判定した(ステップS01のYes)。インデックス4番”を示す中間コード「index4」324を出力する。その後、上述と同様に辞書の更新を行う。図3に示すように、現シンボル“00000011”(321)を辞書の先頭に登録することになる。その結果インデックス0はシンボル「3」(符号332)となる(ステップS105)。
今回は辞書内に既に登録されて存在したシンボルの更新であるので、現シンボルが登録されていたインデックス以上の部分だけの更新となる。インデックス0番(符号323)から3番までを1つずつ下位にシフトする。5番以降は、更新されずそのままである(ステップS106)。このように全シンボルについて処理を繰り返す(ステップS107)。
以上のように動的辞書で中間コードとして出力された生データ以外のコードについては、符号化部によりハフマン符号化して、符号ストリームとして出力する。以上が動的辞書を用いた圧縮処理の一例である。
(1.3.スクランブル処理部)
次に、スクランブル処理を施すスクランブル処理部103について説明する。スクランブル処理部103は、ESC出力が発生した場合(上記ステップS102)、その直後に出力する生データに対してスクランブル処理を施す。
図4は、実施の形態1におけるスクランブル処理部を説明する図である。スクランブル処理部103は、乱数生成器401およびXOR(排他的論理和)回路402とを備える。乱数生成器401は、ここで擬似乱数を随時生成するものであるが、通常の乱数を生成するものとすることもできる。生成される疑似乱数は、生データと同じビット長を有する。XOR回路402は、生データと生成された乱数とをXOR処理して、スクランブル後の生データとして符号ストリームに出力する。
図5は、実施の形態1によるスクランブル処理部によって処理を施されるスクランブルデータの一例を説明する図である。図6は、実施の形態1によるスクランブル処理部によって処理を施されるスクランブルデータの他の一例を説明する図である。図5に示した例においては、生データのビット長と疑似乱数のビット長とは等しい。しかし、生データとXORする乱数のビット長は任意であり、生データと同じbit長である必要はない。図6のように所定のビット長に限って所定のビットについてのみXORすることもできる。図6では、下位4bitを乱数とXOR処理している。
図5において示されるように、中間コードの出力314(図3)が出力された場合、中間データとして符号化部104によって符号化され、符号ストリーム500を構成する。符号ストリーム500中の1つの符号“10101100”(符号314)は、疑似乱数“01001101”(符号515)によってXOR処理によるスクランブル処理を施されて、スクランブルデータ510中のデータ“11100001”(符号516)となる。
このように、乱数を用いて生データを入れ換えた場合、乱数の性質が1と0の発生比率が50%ずつ発生するため、必然的にスクランブル後のデータも1と0の発生比率が50%ずつになってしまう。画像データを印刷出力するような出力機において、スクランブル画像の印刷出力を得る際に、スクランブル機能は必要であるが、出力に使用するインク量は抑えたいという要望も考えられる。この課題に対しては、擬似乱数とのXORによるスクランブルにおいて、使用する擬似乱数を選択することによって解決することができる。
図7は、実施の形態1によるスクランブル処理部の他の例を説明する図である。スクランブル処理部103aは、乱数生成器701、乱数表702、およびXOR回路703を備える。
図8は、スクランブル処理部103aが用いる乱数表の一例を示した模式図である。図8に示した乱数表は、0または1のどちらかに片寄りを持たせた乱数表の例であり、この表においては0に偏りを持たせている。乱数生成器701で生成される擬似乱数を元に、乱数表702から乱数をランダムに選択し、生データとのXORに使用する。
このように、疑似乱数を複数選択された乱数の中から、所定の乱数を限定して使用し、登録外のデータを変換してスクランブル処理を施すことによって、元データの性質を保持したスクランブルデータを得ることができる。不登録データ、あるいは登録外データは本発明の請求の範囲における未登録データのことである。動的辞書部102においては、一度登録したシンボルも、それ以後に登録される別のシンボルによって、辞書外にはき出されることもあるので、登録外データ、あるいは不登録データと表現すべきかも知れないが、ここでは、一括して未登録データと表現する。
(1.4.1.スクランブル処理部の変形例)
ここで、シンボルの登録によって動的辞書登録から外れた生データである登録外データのみを一時、メモリA(符号110)、メモリB(符号111)(図1)に格納し、順序を入れ換えて出力することが望ましい。
図9は、実施の形態1におけるスクランブル処理部の変形例の動作を示すフローチャートである。シンボルが1つ入力されることによって、上述の動的辞書処理(ステップS101〜S104)が行われ、ESC信号またはインデックスが出力される(ステップS201)。動的辞書部102は、動的辞書部102から出力された中間コードがESCであるか否かを判別し(ステップS202)、別々のメモリに一時格納する。
図10は、動的辞書部において符号データと生データとを別々のメモリに格納する例を示す模式図である。ここでは、ESC信号ではないと判定された場合(ステップS202のNo)、符号化処理を施され(ステップS205)、符号データはメモリAに格納される(ステップS206)。ESC信号であると判定された場合(ステップS202のYes)、ESC符号をメモリAに格納し(ステップS203)、生データをメモリBに格納する(ステップS204)。
図9のフローチャートでは、格納する範囲を画像の1ライン分としている。1ライン分の格納処理が終了したか否かを判定し(ステップS207)、終了した場合(ステップS207のYes)、双方を合体させた符号ストリームを生成して出力する(ステップS208)。
先頭符号から順に合成していくが、ESC符号がメモリAから発生した場合、メモリBから生データを出力する。このとき、生データは上位アドレスから順に「0、1、2、3、4、…N」と出力するのではなく、順不動に「2、5、N、6、3、1…」と出力していく。順不動に出力する方法は任意の方法でよい。例えば、順不動な出力順序のパターンをいくつか用意しておき、ユーザーの初期値によって、いずれかのパターンを選択する。そしてこの選択されたパターンに基いて生データを順不動に出力し、スクランブルを行う。このとき、順不動に並べ変えるパターンは生データの個数が各ライン毎に異なるため、ある程度の個数分を用意しておく必要がある。もし、実際に発生した生データの個数が用意したパターンの個数より少ない場合は、実際の数以上の番号は飛ばして処理すればよい。このように、この時の処理範囲は任意に変えることができる。スクランブル処理が全ラインについて終了したか否かを判定し(ステップS209)、終了した場合は(ステップS209のYes)、スクランブル処理を終了する。
変換後の不登録データを変換前の不登録データと入れ替える際に、発生した変換後の不登録データを複数個保存し、保存された複数の不登録データの中で入れ替えてスクランブル処理を施すことが望ましい。現実に発生したデータを使用してそのデータ同士を入れ替えてスクランブルデータを得る。その結果、元データの1と0の信号比率を、ほぼ保存することが可能となるからである。
発生した未登録データは任意のサイズ単位で、例えば1ライン単位で、スクランブル処理を施すことができる。図9で示した例では、符号の合成を行う処理単位を“1ライン”として行ったが、Nライン、または全ラインとすることもできる。この処理単位を多くすればするほど、スクランブル精度が上がることになる。しかし、その一方で一時格納用のメモリ容量が増大することになる。
ここで、スクランブル処理において、発生した登録外データを構成するビットを転置してデータの入れ替えを施すことが望ましい。
図11は、実施の形態1によるスクランブル処理部の変形例を説明する図である。スクランブル前の符号ストリーム1101において、生データ部分のビットを図示された転置パターン1102を使用して並び換え、スクランブルデータ1103を生成する。転置の方法は、図11に示したように並べ替え順序を転置パターン1102を一つ定めて、繰り返し使用してもよく、あるいは所定の数パターンを使用するなど、任意の方法を選択できる。
図12は、実施の形態1によるスクランブル処理部の他の変形例を説明する図である。ここでは、1つ前の生データを用いて、現在の生データとXOR処理することによって、スクランブル処理を施す。最初の生データは何もしなくてもよく、あるいは、何か任意のデータとXOR処理を施しても良い。図示するように符号ストリーム1200における1つの符号“10101100”(1201)は“10101100“(1201a)として符号“1212”とXOR処理されて、スクランブルデータ1203における符号“01100101”(1204)に入れ替えられてスクランブル処理された。
入力されるデータ中の過去に発生した不登録データを用いて、変換前の不登録データと入れ替えてスクランブル処理を施すと、使用する過去のデータは大量に格納する必要がないので、格納用のメモリも少量で済ませることができる。
図13は、実施の形態1によるスクランブル処理部の他の変形例を説明する図である。図13に示したように、前の生データを使ってスクランブル処理を施すのではなく、後のデータを使ってXORしてスクランブル処理を施すこともできる。
以上、いくつかのスクランブル方法を述べたが、このようにそれぞれを単独に使用しても良く、また組み合わせて使用してもよい。
(1.5.効果)
実施の形態1にかかるデータ圧縮方法によれば、シンボルを生成し登録して圧縮処理を施しながら同時に、不登録のシンボルに対してスクランブル処理を施す。その結果、圧縮とスクランブル処理を同時に施すことができ、データ分量が小さくかつ秘匿性のあるデータ圧縮方法を提供できる。また、データ全体の符号長が変動することなく、スクランブルすることが出来、また、スクランブルにより復号エラーが発生することも無いデータ圧縮方法を提供できる。
(2.実施の形態2)
(2.1.データ符号化装置の構成)
図14は、本発明の実施の形態2による符号化装置の機能的ブロック図である。実施の形態2によるデータ符号化装置1400が実施の形態1と異なる点は、スクランブル処理部が、ESC符号に付随する生データのスクランブルのみではなく、更に動的辞書から出力されるインデックスに対してもスクランブル処理を施す点である。
スクランブル処理部A1403は、インデックスを他のインデックスと入れ換える処理を行う。そして入れ換えたインデックスの符号を符号化部1405から出力する。インデックスの符号長はハフマン符号を割り当てた場合、発生頻度によって符号長が異なるものが割り当てられている。よって、スクランブル後の圧縮率とスクランブル処理しない場合の圧縮率とを同じにするには、同じ符号長同士で入れ換える必要がある。ここでスクランブル処理部B1404は、実施の形態1によるスクランブル処理部と同様の機能を実行する。
動的辞書に登録された登録データの符号についても変換し、変換前の登録データと入れ替えてスクランブル処理を施すことによって、登録外のデータ自体を異なるデータに入れ換えると同時に、動的辞書内で一致したデータの符号もスクランブル対象とすることで、生成されるスクランブルデータのスクランブル精度を向上させることができる。
図15は、実施の形態2におけるインデックスと符号の対応テーブルの一例である。図15に示したような符号表を使用していた場合は、index0、index1、index2が符号長3bitで同じ符号長であるので、この3つの中で入れ換えを行う。同様にindex3〜index6も同符号長なので、その中で入れ換えを行うことが出きる。このように生データ以外もスクランブルすることによって、スクランブル精度が向上する。かつ、同じ符号長の符号どうして入れ替えてスクランブル処理を施した場合、圧縮率の変動がないスクランブル画像を得ることが可能となる。
ここで、入力データがカラー画像のデータである場合、そのカラー画像データはRGB、CMYK等の表色系に対応する複数の色による色版データを含んでいる。本発明はそれらの色版のうち、K(ブラック)版のみ、またはK版とC(シアン)版、など複数の中から選択した版をスクランブル処理の対象とすることができる。
例えば、圧縮処理への入力データがCM(マゼンタ)Y(イエロー)Kのインク量に換算されたデータであった場合、スクランブルによって、インクの使用量が元のデータよりも増えることが考えられる。このとき、CMYKの4版全てについてスクランブル処理を行うと、4版を合成した最終画像はインク量が増大し、印刷機のプロセス自体に不都合を招く恐れもある。また、スクランブル処理自体も方法によっては、スクランブル処理無しの場合よりも、処理時間が増大するものもあり、全版スクランブル処理を行うとその影響が更に増大してしまう。そのため、ある程度スクランブル精度が保てる範囲で、選択された所定の版のみをスクランブルすることにより、上記の問題点を回避することができる。
しかし一方で、上記の所定の版のみのスクランブルでは、やはりスクランブル精度が低下するという課題もある。その対策としては全版処理を行うというものである。先に述べたように、方法によっては、処理時間やインク量の増大といった課題が発生するが、例えば、疑似乱数生成器を使用すれば、特に処理時間における問題は発生しない。
また、インク量に関しても、疑似乱数表を所定の乱数に限定することにより、あるいは不登録データに対してビットを転置して変換することにより、インク使用量の増大を回避することができる。これらの方法を用いて、全版をスクランブル処理すれば、所定の版のみをスクランブルした場合よりもスクランブル精度の高い画像を得ることができる。これまで説明したいくつかのスクランブル方式を組み合わせてスクランブル処理することが望ましい。
ここで、複数の色版をスクランブル処理する場合、版によって、処理に用いる初期値を変えることが望ましい。初期値が同じである場合、色版が異なっても、データ自体が同じ値を示していると、スクランブル結果も同じになってしまうため、スクランブル処理した複数版を重ねても1版分の結果と同様になってしまうことが生じる。この問題を回避するために版ごとに初期値を変えることによって、同じデータに対しても、スクランブル処理を施した後のデータは、異なる結果になる。このようにしてスクランブル処理を施した各色版を重ねると、1版分よりも更にスクランブル精度の高い画像を形成することができる。
また、ここで、各スクランブル方法に使用する初期値を鍵情報として、固有の所有者が保持することが望ましい。すなわち、圧縮時と伸長時に、同じ鍵情報(=同じ初期値)を入力した場合のみ、施されたスクランブル処理を解除したデータを得ることができる。この鍵の使い方はさまざまであり、データを所有する個人が保有しても良く、また、送受信を行う機器同士で保有してもよい。データの所有者が所定の鍵を持つことで、所有者と所有者以外のユーザー、あるいは送受信を行う機器間において、利用制限を設けることができるからである。
(2.2.効果)
実施の形態2によるデータ圧縮方法によれば、登録外のシンボルを異なるデータに入れ換えると同時に、動的辞書内で一致したシンボルの符号もスクランブル対象とすることで、生成されるスクランブルデータのスクランブル精度を向上させることが可能なデータ圧縮方法を提供できる。
(3.実施の形態3)
(3.1.復号化装置)
図16は、実施の形態3による復号化装置の機能的ブロック図である。復号化装置1600は、逆符号化部1601、動的辞書部1602疑似乱数生成器1604、およびXOR回路1604を備える。ここでは、擬似乱数を用いた圧縮方式で符号化されたデータを伸長する例を示した。入力符号ストリームを逆符号化処理部1601において中間コード化する。ここでESCコードが発生した場合、ESCコードに付随している生データを、擬似乱数生成器1603から生成された乱数とXOR回路1604でXOR処理したデータを出力する。ESCコード以外の中間コードは動的辞書1602で圧縮処理時と同様の辞書の登録、及び更新を行いながら、中間コードが指し示す辞書に登録されたデータを出力する。以上の復号化処理が施された結果、復号化されたデータが出力される。
(3.2.効果)
実施の形態3にかかるデータ伸長方法によれば、スクランブル処理を施されたデータに対して、簡易な方式で伸長処理を施し、かつスクランブル処理をデスクランブル処理を施すことによって解除し、元のデータに戻すことができる。
以上のように、本発明にかかるデータ圧縮方法およびデータ圧縮装置は、データの圧縮とスクランブル処理、および伸長処理に有用であり、特に、それほど暗号の秘匿性が高くないデータを圧縮しながらスクランブルを掛ける方法および装置に適している。
本発明の実施の形態1による符号化装置の機能的ブロック図である。 実施の形態1による符号化装置において有限個数のシンボルを登録する動的辞書の動作を説明するフローチャートである。 実施の形態1による動的辞書の登録の一例を示す模式図である。 実施の形態1におけるスクランブル処理部を説明する図である。 実施の形態1によるスクランブル処理部によって処理を施されるスクランブルデータの一例を説明する図である。 実施の形態1によるスクランブル処理部によって処理を施されるスクランブルデータの他の一例を説明する図である。 実施の形態1によるスクランブル処理部の他の例を説明する図である。 スクランブル処理部103aが用いる乱数表の一例を示した模式図である。 実施の形態1におけるスクランブル処理部の変形例の動作を示すフローチャートである。 動的辞書部において符号データと生データとを別々のメモリに格納する例を示す模式図である。 実施の形態1によるスクランブル処理部の変形例を説明する図である。 実施の形態1によるスクランブル処理部の他の変形例を説明する図である。 実施の形態1によるスクランブル処理部の他の変形例を説明する図である。 本発明の実施の形態2による符号化装置の機能的ブロック図である。 実施の形態2におけるインデックスと符号の対応テーブルの一例である。 実施の形態3による復号化装置の機能的ブロック図である。
符号の説明
100、1400 符号化装置
101 シンボル生成部
102 動的辞書部
103、103a スクランブル処理部
104 符号化部
110 メモリA
111 メモリB
310、320、330 辞書テーブル
311、321、331 入力シンボル
314、324、334 出力(中間コード)
401、1603 疑似乱数生成器
402、703 XOR回路
500 符号ストリーム
510 スクランブル化された符号ストリーム
1403A スクランブル処理部A
1403B スクランブル処理部B
1600 データ復号化装置
1601 逆符号化部
1602 動的辞書部
1604 XOR回路

Claims (15)

  1. 入力されるデータに対して、前記データに対応するシンボルを生成して登録する動的辞書を使用して圧縮処理を施すデータ圧縮方法であって、
    前記入力されるデータからシンボルを生成する生成工程と、
    前記生成工程によって生成された前記シンボルを、前記動的辞書に登録する登録工程と、
    前記生成工程によって生成された前記シンボルが、前記動的辞書に未登録のシンボルであるか否かを判定し、未登録のシンボルであると判定した場合、疑似乱数を使用して前記未登録のシンボルを変換するスクランブル工程と、を含み、
    前記スクランブル工程は、発生した前記未登録シンボルを複数、記憶手段に保存し、保存された前記複数の未登録シンボルの中で入れ替えるものであることを特徴とするデータ圧縮方法。
  2. 前記スクランブル工程は、複数の疑似乱数の中から任意の疑似乱数を選択して、前記選択された疑似乱数を使用して前記未登録シンボルを変換してスクランブル処理を施すものであることを特徴とする請求項に記載のデータ圧縮方法。
  3. 前記スクランブル工程は、前記入力データの所定のサイズ単位で、前記未登録シンボルを保存するものであることを特徴とする請求項1または2に記載のデータ圧縮方法。
  4. 入力されるデータに対して、前記データに対応するシンボルを生成して登録する動的辞書を使用して圧縮処理を施すデータ圧縮方法であって、
    前記入力されるデータからシンボルを生成する生成工程と、
    前記生成工程によって生成された前記シンボルを、前記動的辞書に登録する登録工程と、
    前記生成工程によって生成された前記シンボルが、前記動的辞書に未登録のシンボルであるか否かを判定し、未登録のシンボルであると判定した場合、前記未登録のシンボルを変換するスクランブル工程と、を含み、
    前記スクランブル工程は、前記入力されるデータ中の過去に発生した前記未登録シンボルを用いて変換するものであることを特徴とするデータ圧縮方法。
  5. 入力されるデータに対して、前記データに対応するシンボルを生成して登録する動的辞書を使用して圧縮処理を施すデータ圧縮方法であって、
    前記入力されるデータからシンボルを生成する生成工程と、
    前記生成工程によって生成された前記シンボルを、前記動的辞書に登録する登録工程と、
    前記生成工程によって生成された前記シンボルが、前記動的辞書に未登録のシンボルであるか否かを判定し、未登録のシンボルであると判定した場合、前記未登録のシンボルを変換するスクランブル工程と、を含み、
    前記スクランブル工程は、前記動的辞書に登録されているシンボルの符号を別の符号に変換する工程を含むものであることを特徴とする請求項1に記載のデータ圧縮方法。
  6. 前記スクランブル工程は、同符号長の符号同士で入れ替えてスクランブル処理を施すものであることを特徴とする請求項に記載のデータ圧縮方法。
  7. 前記入力されるデータは、表色系に対応する複数の色版で構成されるカラー画像データであって、
    前記スクランブル工程は、前記複数の色版のうち選択された1以上の色版のデータに対してスクランブル処理を施すものであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載のデータ圧縮方法。
  8. 前記スクランブル工程は、前記選択された1以上の色版のデータに対してスクランブル処理を施す際に、疑似乱数、過去のデータ、およびビットの転置順序に使用する初期値を、前記色版によって異なるように設定してスクランブル処理を施すことを特徴とする請求項に記載のデータ圧縮方法。
  9. 前記スクランブル工程は、スクランブル処理を施す際に所定の鍵情報の入力を行わせ、入力された前記鍵情報によってスクランブル処理を施すものであることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載のデータ圧縮方法。
  10. 入力されるデータに対して、前記データに対応するシンボルを生成して登録する動的辞書を使用して圧縮処理を施すデータ圧縮装置であって、
    前記入力されるデータからシンボルを生成する生成手段と、
    前記生成手段によって生成された前記シンボルを、前記動的辞書に登録する登録手段と、
    前記生成手段によって生成された前記シンボルが、前記動的辞書に未登録のシンボルであるか否かを判定し、未登録のシンボルであると判定した場合、疑似乱数を使用して前記未登録のシンボルを変換するスクランブル手段と、を備え、
    前記スクランブル手段は、発生した前記未登録シンボルを複数、記憶手段に保存し、保存された前記複数の未登録シンボルの中で入れ替えるものであることを特徴とするデータ圧縮装置。
  11. 前記スクランブル手段は、前記入力データの所定のサイズ単位で、前記未登録シンボルを保存するものであることを特徴とする請求項10に記載のデータ圧縮装置。
  12. 入力されるデータに対して、前記データに対応するシンボルを生成して登録する動的辞書を使用して圧縮処理を施すデータ圧縮装置であって、
    前記入力されるデータからシンボルを生成する生成手段と、
    前記生成手段によって生成された前記シンボルを、前記動的辞書に登録する登録手段と、
    前記生成手段によって生成された前記シンボルが、前記動的辞書に未登録のシンボルであるか否かを判定し、未登録のシンボルであると判定した場合、前記未登録のシンボルを変換するスクランブル手段と、を備え、
    前記スクランブル手段は、前記入力されるデータ中の過去に発生した前記未登録シンボルを用いて変換するものであることを特徴とするデータ圧縮装置。
  13. 入力されるデータに対して、前記データに対応するシンボルを生成して登録する動的辞書を使用して圧縮処理を施すデータ圧縮装置であって、
    前記入力されるデータからシンボルを生成する生成手段と、
    前記生成手段によって生成された前記シンボルを、前記動的辞書に登録する登録手段と、
    前記生成手段によって生成された前記シンボルが、前記動的辞書に未登録のシンボルであるか否かを判定し、未登録のシンボルであると判定した場合、前記未登録のシンボルを変換するスクランブル手段と、を備え、
    前記スクランブル手段は、前記動的辞書に登録されているシンボルの符号を別の符号に変換する工程を含むものであることを特徴とするデータ圧縮装置。
  14. 前記スクランブル手段は、同符号長の符号同士で入れ替えてスクランブル処理を施すものであることを特徴とする請求項13に記載のデータ圧縮装置。
  15. 前記入力されるデータは、表色系に対応する複数の色版で構成されるカラー画像データであって、
    前記スクランブル手段は、前記複数の色版のうち選択された1以上の色版のデータに対してスクランブル処理を施すものであり、前記選択された1以上の色版のデータに対してスクランブル処理を施す際に、疑似乱数、過去のデータ、およびビットの転置順序に使用する初期値を、前記色版によって異なるように設定してスクランブル処理を施すことを特徴とする請求項10〜14のいずれか1つに記載のデータ圧縮装置。
JP2003326948A 2003-09-18 2003-09-18 データ圧縮方法およびデータ圧縮装置 Expired - Fee Related JP4181954B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003326948A JP4181954B2 (ja) 2003-09-18 2003-09-18 データ圧縮方法およびデータ圧縮装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003326948A JP4181954B2 (ja) 2003-09-18 2003-09-18 データ圧縮方法およびデータ圧縮装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005094516A JP2005094516A (ja) 2005-04-07
JP4181954B2 true JP4181954B2 (ja) 2008-11-19

Family

ID=34456948

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003326948A Expired - Fee Related JP4181954B2 (ja) 2003-09-18 2003-09-18 データ圧縮方法およびデータ圧縮装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4181954B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5030141B2 (ja) * 2006-08-25 2012-09-19 株式会社リコー 構造化文書画像処理装置、構造化文書画像暗号処理方法、プログラム及び情報記録媒体
US9793919B1 (en) * 2016-12-08 2017-10-17 Advanced Micro Devices, Inc. Compression of frequent data values across narrow links

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005094516A (ja) 2005-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN112202984B (zh) 一种基于纠错冗余的密文域可逆信息隐藏方法
KR100333255B1 (ko) N-비트입력값을변환된n-비트출력값으로변환하는장치및방법
CN116032474B (zh) 一种基于大数据计算机网络安全防护系统
WO2012138969A2 (en) Sudoku arrays
CN101461173A (zh) 同音替代对称加密
US20070189518A1 (en) 3-D quaternion quantum fractal encryption
CN115694784A (zh) 一种数据安全存储方法
JP2003153228A (ja) 画像符号化装置及び画像復号化装置
JPH08179690A (ja) プロダクト暗号装置
JP4756489B2 (ja) 誤り訂正符号化装置、誤り訂正符号化方法及びプログラム
CN105718978B (zh) Qr码的生成方法、装置及解码方法、装置
US8712040B2 (en) Data-conditioned encryption method
JP4181954B2 (ja) データ圧縮方法およびデータ圧縮装置
CN107493164B (zh) 一种基于混沌系统的des加密方法和系统
JP2023036033A (ja) データエンコーディング方法、エンコーダおよびデータデコーディング方法
CN115297218A (zh) 基于哈夫曼编码规则和位置图压缩的可逆数据隐藏方法
Sagheer et al. Ensure security of compressed data transmission
US7477741B1 (en) Analysis resistant cipher method and apparatus
KR20100087437A (ko) 데이터에 대한 압축 및 암호화 연산을 위한 방법, 장치 및 컴퓨터 판독 가능한 기록 매체
Kennedy et al. Image Steganography Based on AES Algorithm with Huffman Coding for Compressionon Grey Images
Wang Cryptography in data compression
KR102626974B1 (ko) 화이트박스 암호의 비밀키 보호를 위한 방법 및 시스템
Xie et al. Secure Lempel-Ziv compression with embedded encryption
Chudamani et al. An improved cryptographic key generation and data transmission technique using images
JP3882900B2 (ja) 符号変換方法及び変換装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060213

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080408

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080507

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080826

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080901

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110905

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110905

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120905

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130905

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees