JP4181709B2 - ルアー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は魚釣りに用いるルアーに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のルアーには、外形を魚に似せて形成され透過性を有する合成樹脂からなるルアー本体を有するものがある。そして、ルアー本体の頭部付近に設けられ釣糸を係止可能な釣糸係止部と、ルアー本体の尾部付近及び腹部付近に連結されたフック(釣針)とを有している。
【0003】
このルアーは釣糸係止部に釣糸を係止した状態で水中にキャスティングされる。釣人がリトリーブすると、ルアーは水中を泳動して小魚のように振る舞い魚を引きつける。また、このルアーのルアー本体は透過性を有するので、ルアー本体表面において外部からの光が乱反射すると共に、外部からの光がルアー本体を透過しつつ屈折して輝き、魚の興味を引き立てている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
水中を泳動するルアーが受ける光は、当然にルアーの上面方向に位置する水面から水中に侵入する光である。前記従来のルアーではこのルアー上面方向から侵入する光を十分に反射・屈折しているとは言い難い。特に、水面付近を泳動するタイプのルアーでは魚がルアーの底面方向に位置することになるので、上面方向からの光をルアーの底面方向に反射・屈折する必要がある。
【0005】
本発明の課題は、光を十分に反射・屈折して魚の興味を引き立てるルアーを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
発明1に係るルアーは、魚釣りに用いるルアーであって、透過性を有する合成樹脂からなる中空のルアー本体と、ルアー本体内にルアー本体の幅方向に並行に配置された半透明シートとを備えている。
キャスティング後に水中を泳動するこのルアーにおいて、ルアー上面方向からの光は透過性のルアー本体を透過して半透明シートに当たる。この半透明シートはルアー本体の幅方向に並行に配置されており、ルアー上面方向からの光を効率的に受けると共に、その光の一部を透過して屈折させ、また光の一部を乱反射する。このように半透明シートが光を屈折・乱反射して、魚の興味を十分に引き立てる。
【0007】
発明2に係るルアーは、魚釣りに用いるルアーであって、透過性を有する合成樹脂からなる中空のルアー本体と、ルアー本体内に配置されたルアー本体の長手方向直交断面が略V字型の半透明シートとを備えている。
この場合には、キャスティング後の水中泳動時において、ルアー上面方向からの光は透過性のルアー本体を透過して半透明シートに当たる。この半透明シートはルアー本体の長手方向直交断面が略V字型に配置されており、ルアー上面方向からの光を効率的に受けると共に、その光の一部を透過して屈折させ、また光の一部を乱反射する。
【0008】
発明3に係るルアーは、発明2のルアーであって、半透明シートはルアー本体の長手方向直交断面においてルアー本体底面側に開いている。
この場合には、半透明シートが、ルアー上面方向から侵入し半透明シートに当たった光の一部をルアー側面方向に反射する。そして、ルアー本体側面に位置する魚の興味を強く引き立てる。
【0009】
発明4に係るルアーは、発明2のルアーであって、半透明シートはルアー本体の長手方向直交断面においてルアー本体上面側に開いている。
この場合には、半透明シートが、ルアー上面方向から侵入し半透明シートに当たった光をルアー底面方向に屈折させつつ透過する。そして、ルアー本体底面方向に位置する魚の興味を強く引き立てる。
【0010】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。
本発明の第1実施形態を採用したルアーは、図1に示すように、外形を魚に似せて形成した中空のルアー本体1と、ルアー本体1の頭部付近に設けられ釣糸を係止可能な釣糸係止部2と、ルアー本体1の腹部底面付近及び尾部付近にそれぞれ設けられたアイ(止輪)3,4とを有している。そして、アイ3,4にはそれぞれスプリットリング5,6を介してフック(釣針)7,8が連結されている。また、ルアー本体1内部には半透明シート10が配置されるとともに、ルアー本体1内部の中空の腹部付近の一部は区分けされて錘収納部9となっており、このラトル収納部9内に鉛等からなる錘100が収納されている。
【0011】
ルアー本体1は、透過性を有する合成樹脂からなる部材であって、外周面には魚に似せて目や鱗の模様が塗装されている。図2に示すように、このルアー本体1は所定の形状に形成された左右一対の半割部材を開口側の貼り合わせ面で貼り合わせて一体化して製造されている。一対の半割部材にはそれぞれ高さ方向中央付近に頭部から尾部にかけて溝部1aが形成されている。このルアー本体1には必要に応じて様々な色彩を付してもよい。
【0012】
半透明シート10は透過性を有すると共に光を反射可能なシート状の部材であり、その厚みは0.1mm〜3.0mm程度である。この半透明シート10は、ルアー本体1内にルアー本体1の高さ方向中央付近に幅方向に水平な状態で、ルアー本体1の頭部付近から尾部付近にかけて配置されている。具体的には、半透明シート10は、ルアー本体1を構成する半割部材の溝部1aに両側端がはめ込まれ固定されている。また、必要に応じて半透明シート10を接着剤等で溝部1a内に固定してもよい。
【0013】
このように構成されたルアーは、キャスティング後に釣糸係止部2に係止した釣糸をリトリーブされることにより水中を泳動する。水中泳動時に受けるルアー上面方向からの光は、透過性のルアー本体1を透過して半透明シート10に当たる。この半透明シート10はルアー本体1の幅方向に並行に配置されており、ルアー上面方向からの光を効率的に受ける。そして、その光の一部は半透明シート10を透過して底面方向に至り、光の一部は半透明シートで乱反射する。
【0014】
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について図面を参照しつつ説明する。
本発明の第2実施形態を採用したルアーのルアー本体1は、透過性を有する合成樹脂からなる部材であって、外周面には魚に似せて目や鱗の模様が塗装されている。図3に示すように、このルアー本体1は所定の形状に形成された左右一対の半割部材を開口側の貼り合わせ面で貼り合わせて一体化して製造されている。
【0015】
半透明シート20は、第1実施形態と同様に、透過性を有すると共に光を反射可能なシート状の部材である。この半透明シート20は、ルアー本体1の長手方向直交断面が略V字型でありルアー本体1の底面側に開いて、ルアー本体1内に配置されている。ルアー本体1の長手方向においては頭部付近から尾部付近にかけて配置されている。半透明シート20は、半割部材を開口面で貼り合わせてルアー本体1を形成する際にルアー本体1内部の所定位置に配置され、ルアー本体1の内周面と接触する縁部に接着剤を塗布することで固定される。
【0016】
このように構成されたルアーでは、半透明シート20が、ルアー上面方向からルアー本体1を透過して侵入し半透明シートに当たった光をルアー側面方向に屈折しながら反射する。また、一部の光は半透明シートを透過してルアー本体1の底面方向に至る。そして、魚の興味を強く引き立てる。
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態について図面を参照しつつ説明する。
【0017】
本発明の第3実施形態を採用したルアーは、図4に示すように、外形を魚に似せて形成した中空のルアー本体41と、ルアー本体41の頭部に設けられ釣糸を係止可能な釣糸係止部42と、ルアー本体41の腹部底面付近及び尾部付近にそれぞれ設けられたアイ(止輪)43,44とを有している。また、ルアー本体1内部には長手方向中央付近から尾部付近にかけて半透明シート30が配置されるとともに、ルアー本体1内部の中空の腹部付近及び尾部付近には錘100がそれぞれ収納されている。なお、ルアー本体41は、水中において水面付近に浮遊するような比重となるように設定されている。
【0018】
ルアー本体41は、透過性を有する合成樹脂からなる部材であって、外周面には魚に似せて目や鱗の模様が塗装されている。また、ルアー本体1の頭部においては魚が大きく口を開けた形態を模しており、開口した口が流水を受け止める水受け部41aとなっている。また、図5に示すように、このルアー本体41は所定の形状に形成された左右一対の半割部材を開口側の貼り合わせ面で貼り合わせて一体化して製造されている。
【0019】
図5に示すように、半透明シート30は、第1実施形態と同様に透過性を有すると共に光を反射可能なシート状の部材である。この半透明シート30は、ルアー本体41の長手方向直交断面が略V字型でありルアー本体41の上面側に開いて、ルアー本体1内の長さ方向中央付近から尾部付近にかけて配置されている。この半透明シート20は、半割部材を開口面で貼り合わせてルアー本体41を形成する際にルアー本体41内部の所定位置に配置され、ルアー本体41の内周面と接触する縁部に接着剤を塗布することで固定される。
【0020】
このように構成されたルアーは、キャスティング後水面付近に浮遊する。そして、釣糸をリトリーブすると水受け部41aが水を受けていわゆるホッパー音を発生して魚の興味を引き立てる。また、この水面付近でのリトリーブ時において、半透明シート30が、ルアー上面方向からルアー本体41を透過して侵入し半透明シート30に当たった光をルアー底面方向に屈折しながら透過させる。そして、ルアー底面方向にいる魚の興味をさらに強く引き立てる。
【0021】
[他の実施形態]
(a)1枚の半透明シートをルアー本体の長手方向断面においてルアー本体の上下方向から斜めに傾いた状態で配置してもよい。
(b)半透明シートに蛍光色等の色を付してもよい。
【0022】
【発明の効果】
本発明に係るルアーによれば、魚の興味を強く引きつけることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を採用したルアーの全体図。
【図2】図1のII−II断面図。
【図3】本発明の第2実施形態を採用したルアーの断面図。
【図4】本発明の第3実施形態を採用したルアーの全体図。
【図5】図4のV−V断面図。
【符号の説明】
1,41 ルアー本体
10,20,30 半透明シート

Claims (4)

  1. 魚釣りに用いるルアーであって、
    透過性を有する合成樹脂からなる中空のルアー本体と、
    前記ルアー本体内に前記ルアー本体の幅方向に並行に配置された半透明シートと
    を備えたルアー。
  2. 魚釣りに用いるルアーであって、
    透過性を有する合成樹脂からなる中空のルアー本体と、
    前記ルアー本体内に配置された前記ルアー本体の長手方向直交断面が略V字型の半透明シートと
    を備えたルアー。
  3. 前記半透明シートは前記ルアー本体の長手方向直交断面において前記ルアー本体底面側に開いている、請求項2に記載のルアー。
  4. 前記半透明シートは前記ルアー本体の長手方向直交断面において前記ルアー本体上面側に開いている、請求項2に記載のルアー。
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