JP4179160B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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例えば、中間転写体上に形成されたトナー像の濃度を検出する濃度センサを備え、中間転写体上にパッチを形成し、このパッチの濃度を濃度センサにより読み取り、この読み取った濃度に応じて濃度調整を行うものがある(例えば、特許文献1参照。)。
図1は、実施形態の画像形成装置としてのプリンタ10の概略側断面図である。
同図に示すように、このプリンタ10は、いわゆるタンデム方式のカラーレーザプリンタであり、可視像形成部30と、ベルト状の中間転写体(ITB:Inter Transfer Belt)50と、定着部60と、給紙部70と、排紙トレイ80とを備えている。
まず、現像器31M,31C,31Y,31Bkには、現像ローラ36M,36C,36Y,36Bkが備えられている。現像ローラ36M,36C,36Y,36Bkは、導電性シリコーンゴムを基材として円柱状に構成され、さらに、表面にフッ素を含有した樹脂又はゴム材のコート層が形成されている。なお、現像ローラ36M,36C,36Y,36Bkは、必ずしも基材を導電性シリコーンゴムで構成しなくてもよく、例えば導電性ウレタンゴムで構成してもよい。また、表面の十点平均粗さ(Rz)は、3〜5μmに設定しており、トナーの平均粒径である9μmよりも小さくなるように構成している。
まず、感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bkが回転駆動されている状態で、その表面の感光層が帯電器34M,34C,34Y,34Bkにより一様に帯電され、これらの感光層は、露光手段35M,35C,35Y,35Bkによりマゼンタ色、シアン色、イエロー色及びブラック色の各画像に対応して露光される。そして、マゼンタ現像器31M、シアン現像器31C、イエロー現像器31Y、ブラック現像器31Bkによって、感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bkの感光層上に形成された静電潜像に、それぞれマゼンタトナー、シアントナー、イエロートナー及びブラックトナーを付着させ、マゼンタ色、シアン色、イエロー色及びブラック色の現像を行う。このようにして感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bkの感光層上に形成されたマゼンタ色、シアン色、イエロー色及びブラック色の現像剤像としてのトナー像は、いったん、中間転写体50の表面上に転写される。各色のトナー像は、中間転写体50の移動速度及び各感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bkの位置に合わせて、若干の時間差を持って形成されるように構成されており、それぞれの色のトナー像が中間転写体50上で重ね合わされるように転写される。なお、転写後の感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bk上に残ったトナーは、クリーニングローラ33M,33C,33Y,33Bkによって一時的に保持される。
このキャリブレーションを行うため、プリンタ10は、中間転写体50上に転写された各色のトナー像の濃度をそれぞれ検出するための濃度センサ58を備えている。濃度センサ58は、中間転写体50と感光体ドラム32Bkとの対向部分の下流側に配置され、図示しないが、赤外領域の光を発光する光源と、光源を中間転写体50上に照射するレンズと、その反射光を受光するフォトトランジスタとを備えている。
まず、前述した印刷動作と同様にして露光・現像を行い、画像特性を判断するためのトナー像として、色補正処理用パターンのトナー像(カラーパッチ)を中間転写体50上に形成(転写)する。次いで、このトナー像の濃度を、濃度センサ58により検出する。そして、この検出した濃度に基づき、画像形成条件としての印刷条件(例えば濃度や階調)を補正することにより、印刷される画像の特性を補正する。なお、中間転写体50上に形成したトナー像は、クリーニング器55に回収される。
同図に示すように、プリンタ10は、前述した濃度センサ58、温度センサ64及びヒータ63と、当該プリンタ10に設けられた各種ローラ等の回転駆動力を発生させるモータ101を駆動するためのモータ駆動回路102と、モータ101からピックアップローラ72への駆動力伝達経路(点線部分)に設けられる電磁クラッチ103と、モータ101から加熱ローラ61への駆動力伝達経路(点線部分)に設けられる電磁クラッチ104と、周知のCPU111,ROM112,RAM113等を有する制御部110とを備えている。
このキャリブレーション制御処理が開始されると、まずS110で、モータ101を作動させる。これにより、感光体ドラム32、現像ローラ36、供給ローラ37、駆動ローラ52、搬送ローラ対73,91,92,93、等が回転駆動される。ただし、ピックアップローラ72及び加熱ローラ61は、電磁クラッチ103,104により回転駆動力が伝達されない状態(回転駆動されない状態)となっている。
このように、本実施形態のプリンタ10では、キャリブレーション動作を開始する際に加熱ローラ61を回転させる必要がないため、たとえ加熱ローラ61と加圧ローラ62とがトナーにより固着していても、加熱ローラ61の温度上昇(固着したトナーの溶融)を待つことなくキャリブレーション動作を開始することができる。
この印刷制御処理が開始されると、まずS210で、定着部60のヒータ63をオンする。これにより、加熱ローラ61の温度が上昇を開始する。
そして、S230で、前回のキャリブレーション動作後からの印刷枚数が所定枚数以上でない(所定枚数未満である)と判定した場合には、キャリブレーション動作を行うタイミングでないと判断して、S240へ移行する。
一方、S260と並行して開始されるS270では、前述したS240と同様、温度センサ64による検出温度がしきい値T1以上であるか否かを判定し、しきい値T1以上であると判定されると、S280へ移行し、前述したS250と同様、電磁クラッチ104をオンする。その後、S260の処理及びS280の処理が完了した時点で、S290へ移行する。
例えば、上記実施形態のプリンタ10では、画像データを受信した際に、前回のキャリブレーション動作後からの印刷枚数が所定枚数以上である場合には、常にキャリブレーション動作を行うようにしているが、これに限ったものではない。すなわち、前回の印刷動作からの経過時間が短いような場合には、加熱ローラ61の温度が高いため、次の印刷動作を開始するまでに要する時間(換言すれば、加熱ローラ61を熱定着温度まで上昇させるのに要する時間)が短くて済むが、このような場合にもキャリブレーション動作を行うようにすると、印刷動作の開始が遅れてしまうこととなる。そこで、上記実施形態の印刷制御処理(図5)に代えて、図6に示す印刷制御処理を行うようにしてもよい。
ところで、上記実施形態のプリンタ10では、印刷制御処理の開始により即座にヒータ63をオンするようにしているが、これに限ったものではない。すなわち、前回の印刷動作からの経過時間が短いような場合には、加熱ローラ61の温度が高いため、次の印刷動作を開始するまでに要する時間(換言すれば、加熱ローラ61を熱定着温度まで上昇させるのに要する時間)が短くて済むが、このような場合にもヒータ63を早い時期からオンすると、不要なエネルギーを消費してしまうことになる。そこで、上記実施形態の印刷制御処理(図5)に代えて、図7に示す印刷制御処理を行うようにしてもよい。
この印刷制御処理が開始されると、まずS410で、モータ101を作動させる。これにより、感光体ドラム32、現像ローラ36、供給ローラ37、駆動ローラ52、搬送ローラ対73,91,92,93、等が回転駆動される。ただし、ピックアップローラ72及び加熱ローラ61は、電磁クラッチ103,104により回転駆動力が伝達されない状態(回転駆動されない状態)となっている。
そして、S420で、前回のキャリブレーション動作後からの印刷枚数が所定枚数以上でない(所定枚数未満である)と判定した場合には、キャリブレーション動作を行うタイミングでないと判断して、S430へ移行する。
続いて、S440では、定着部60の温度センサ64により検出される加熱ローラ61の表面温度が、あらかじめ設定されているしきい値T1以上であるか否かを判定する。ここで、しきい値T1は、加熱ローラ61と加圧ローラ62との間でトナーが固着している場合にそのトナーが溶融する程度の温度(例えば100℃)に設定されている。そして、S440で、温度センサ64による検出温度がしきい値T1以上であると判定されると、S450へ移行して電磁クラッチ104をオンする。つまり、加熱ローラ61と加圧ローラ62とがトナーにより固着しない程度まで温度上昇させた後に、加熱ローラ61を回転駆動するようになっている。こうして、加熱ローラ61が回転駆動され、これに伴い加圧ローラ62が従動して回転することにより、加熱ローラ61及び加圧ローラ62の温度が均一にされる。その後、S520へ移行する。
一方、S460と並行して開始されるS470では、定着部60の温度センサ64により検出される加熱ローラ61の表面温度が、あらかじめ設定されているしきい値T2以上であるか否かを判定する。ここで、しきい値T2は、加熱ローラ61の温度を当該温度T2から熱定着温度まで上昇させるのに要する時間が、キャリブレーション動作に要する時間と等しくなるような値(例えば60℃)に設定されている。したがって、このS470で、温度センサ64による検出温度がしきい値T2以上であると判定した場合には、加熱ローラ61の温度を熱定着温度まで上昇させるのに必要な時間が、キャリブレーション動作に必要な時間以下である(つまり、印刷動作開始までに要する時間≦キャリブレーション動作に必要な時間)と判断することができる。逆に、このS470で、温度センサ64による検出温度がしきい値T2未満であると判定した場合には、加熱ローラ61の温度を熱定着温度まで上昇させるのに必要な時間が、キャリブレーション動作に必要な時間より長い(つまり、印刷動作開始までに要する時間>キャリブレーション動作に必要な時間)と判断することができる。
続いて、S500では、前述したS440と同様、温度センサ64による検出温度がしきい値T1以上であるか否かを判定し、しきい値T1以上であると判定されると、S510へ移行し、前述したS450と同様、電磁クラッチ104をオンする。その後、S460の処理及びS510の処理が完了した時点で、S520へ移行する。
最後に、S530で、電磁クラッチ104をオフした後、本印刷制御処理を終了する。
また、伝達状態切替手段としては、電磁クラッチの他に、ソレノイドや、油圧、空気圧等の流体圧クラッチ等、公知の手段を用いることができる。
Claims (5)
- 感光体と、
該感光体が回転している状態で該感光体上に現像剤像を形成する現像剤像形成手段と、
該現像剤像形成手段により前記感光体上に形成された現像剤像を記録媒体上に直接的又は間接的に転写する転写手段と、
互いに接触した状態で回転する2つの回転体、及び、該2つの回転体のうち少なくとも一方の温度を上昇させる加熱手段を有し、前記転写手段により現像剤像が転写された記録媒体を前記2つの回転体間で加熱して現像剤像を熱定着させる定着手段と、
前記感光体上又は該感光体上から転写可能な部材上に画像特性を判断するための現像剤像を形成し、その形成した現像剤像の濃度を検出して、その検出した濃度に基づき画像形成条件を補正する、キャリブレーション動作を行うキャリブレーション実行手段と、
前記感光体に対する回転駆動力、及び前記定着手段の2つの回転体のうち少なくとも一方が回転する回転駆動力を発生する回転駆動力発生手段と、
を備えた画像形成装置において、
前記回転駆動力発生手段の発生する回転駆動力を前記定着手段の回転体へ伝達する伝達状態とその回転駆動力を該回転体へ伝達しない非伝達状態とに切り替え可能な伝達状態切替手段と、
前記キャリブレーション実行手段により前記キャリブレーション動作が開始される際の前記伝達状態切替手段の状態が前記非伝達状態となり、画像形成動作中の前記伝達状態切替手段の状態が前記伝達状態となるように該伝達状態切替手段を制御する切替制御手段と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記加熱手段は、前記キャリブレーション実行手段により前記キャリブレーション動作が行われている間に前記定着手段の回転体の温度を上昇させること、
を特徴とする画像形成装置。 - 請求項2に記載の画像形成装置において、
前記切替制御手段は、前記キャリブレーション実行手段により前記キャリブレーション動作が行われている間に前記定着手段の回転体の温度が所定温度まで上昇した場合には、前記伝達状態切替手段を前記伝達状態に切り替える制御を行うこと、
を特徴とする画像形成装置。 - 請求項2又は請求項3に記載の画像形成装置において、
前記定着手段の回転体の温度が、前記加熱手段による温度上昇の開始を前記キャリブレーション動作の開始よりも遅らせるべきか否かの判断基準としての基準温度以上か否かを判断する温度上昇開始判断手段を備え、
前記加熱手段は、前記温度上昇開始判断手段により基準温度以上であると判断された場合には、前記キャリブレーション実行手段により前記キャリブレーション動作が開始されるタイミングよりも遅いタイミングで前記定着手段の回転体の温度を上昇させること、
を特徴とする画像形成装置。 - 請求項2又は請求項3に記載の画像形成装置において、
前記定着手段の回転体の温度が、前記キャリブレーション動作の実行を禁止すべきか否かの判断基準としての基準温度以上か否かを判断する実行禁止判断手段を備え、
前記キャリブレーション実行手段は、前記実行禁止判断手段により基準温度以上であると判断された場合には、前記キャリブレーション動作を行わないこと、
を特徴とする画像形成装置。
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