JP4179160B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、キャリブレーション動作を行う画像形成装置に関するものである。
従来、例えばプリンタ等の画像形成装置では、画像形成特性を補正するためのキャリブレーション動作を行うものが知られている。
例えば、中間転写体上に形成されたトナー像の濃度を検出する濃度センサを備え、中間転写体上にパッチを形成し、このパッチの濃度を濃度センサにより読み取り、この読み取った濃度に応じて濃度調整を行うものがある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−229278号公報
ところで、こうした画像形成装置では、装置の小型化や低コスト化を図るため、感光体ドラムや定着器のローラ等、回転駆動される部材を共通のモータを用いて駆動するように構成されることがある。
この場合、前述したように中間転写体上にパッチを形成する際には、感光体や中間転写体を回転駆動するのに伴い、定着器のローラも回転することとなる。しかしながら、定着器のローラは、温度が低い状態ではトナーによってローラ間が固着している場合があるため、トナーが溶融する程度まで温度上昇させてから回転させる必要がある。このようにしない場合、ローラ間が固着しているため、トナーが溶融するまでローラを回転することができない。この結果、キャリブレーション動作を開始するまでに時間がかかるという問題がある。
本発明は、こうした問題にかんがみてなされたものであり、キャリブレーション動作を開始するまでに要する時間を短くすることを目的としている。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の画像形成装置は、感光体と、感光体が回転している状態で感光体上に現像剤像を形成する現像剤像形成手段と、現像剤像形成手段により感光体上に形成された現像剤像を記録媒体上に直接的又は間接的に転写する転写手段と、を備えている。
さらに、本画像形成装置は定着手段を備えている。この定着手段は、互いに接触した状態で回転する2つの回転体、及び、これら2つの回転体のうち少なくとも一方の温度を上昇させる加熱手段(例えば、ヒータ等の発熱体や、IH(誘導加熱)等により回転体そのものを発熱させる手段)を有しており、転写手段により現像剤像が転写された記録媒体を2つの回転体間で加熱して現像剤像を熱定着させる。なお、定着手段の回転体は、例えば円筒状(ドラム状)のものであってもよく、ベルト状のものであってもよい。
また、本画像形成装置では、キャリブレーション実行手段が、感光体上又は感光体上から転写可能な部材上に画像特性を判断するための現像剤像を形成し、その形成した現像剤像の濃度(換言すると、単位面積当たりの現像剤の付着量)を検出して、その検出した濃度に基づき画像形成条件を補正する、といったキャリブレーション動作を行う。
そして、本画像形成装置は、感光体に対する回転駆動力、及び定着手段の2つの回転体のうち少なくとも一方が回転する回転駆動力を発生する回転駆動力発生手段(例えばモータ)を備えている。
さらに、本画像形成装置は、回転駆動力発生手段の発生する回転駆動力を定着手段の回転体へ伝達する伝達状態とその回転駆動力を定着手段の回転体へ伝達しない非伝達状態とに切り替え可能な伝達状態切替手段と、キャリブレーション実行手段によりキャリブレーション動作が開始される際の伝達状態切替手段の状態が非伝達状態となり、画像形成動作中の伝達状態切替手段の状態が伝達状態となるように伝達状態切替手段を制御する切替制御手段と、を備えている。
このような本発明の画像形成装置によれば、定着手段の回転体の状態(例えば、現像剤により固着しているか否か)に関係なく、キャリブレーション動作を開始することができる。したがって、本画像形成装置によれば、キャリブレーション動作を開始するまでに要する時間を短くすることができる。
すなわち、定着手段の2つの回転体は、その温度が低い状態では現像剤によって固着することがあるため、この回転体を回転させるには、まず現像剤が溶融する程度まで回転体の温度を上昇させる必要がある。このため、感光体に対する回転駆動力を発生することで定着手段の回転体も回転する構成では、キャリブレーション動作を開始する前に回転体の温度を上昇させておく必要があり、キャリブレーション動作を開始するまでに不要な時間を要してしまう。
これに対し、本画像形成装置では、回転駆動力発生手段の発生する回転駆動力を定着手段の回転体へ伝達する伝達状態とその回転駆動力を定着手段の回転体へ伝達しない非伝達状態とに切り替え可能な伝達状態切替手段を備えており、さらに、キャリブレーション動作が開始される際の伝達状態切替手段の状態が非伝達状態となるように制御する切替制御手段を備えている。したがって、本画像形成装置によれば、キャリブレーション動作を開始する際に定着手段の回転体が回転しないようにすることが可能となり、キャリブレーション動作を早く開始させることができるのである。
なお、転写手段は、例えば、感光体と接触した状態で回転する中間転写体を有し、現像剤像形成手段により感光体上に形成された現像剤像を、いったん中間転写体上に転写した後、中間転写体上から記録媒体上に転写する構成とすることができる。この場合、キャリブレーション実行手段が、画像特性を判断するための現像剤像(例えばカラーパッチ)を中間転写体上に形成し、その形成した現像剤像の濃度を検出して、その検出した濃度に基づき画像形成条件(例えば濃度や階調)を補正する、といったキャリブレーション動作を行う構成とすることが好ましい。
また、転写手段は、例えば、感光体と接触した状態で回転して記録媒体を搬送する搬送体を有し、現像剤像形成手段により感光体上に形成された現像剤像を、搬送体により搬送される記録媒体上に転写する構成とすることもできる。この場合、キャリブレーション実行手段が、画像特性を判断するための現像剤像(例えばカラーパッチ)を搬送体上に形成し、その形成した現像剤像の濃度を検出して、その検出した濃度に基づき画像形成条件(例えば濃度や階調)を補正する、といったキャリブレーション動作を行う構成とすることが好ましい。
一方、加熱手段は、請求項に記載のように、キャリブレーション実行手段によりキャリブレーション動作が行われている間に定着手段の回転体の温度を上昇させることが好ましい。このようにすれば、キャリブレーション動作が終了してから画像形成動作を開始するまでに要する時間(定着手段の回転体を、現像剤像の熱定着が可能な温度まで上昇させるのに要する時間)を短くすることができる。
そして、このような構成においては、請求項に記載のように、切替制御手段が、キャリブレーション実行手段によりキャリブレーション動作が行われている間に定着手段の回転体の温度が所定温度(例えば、現像剤が溶融する温度)まで上昇した場合には、伝達状態切替手段を伝達状態に切り替える制御を行うことが好ましい。このようにすれば、定着手段の回転体を回転させることにより回転体の温度を均一にすることができる。
次に、請求項に記載の画像形成装置は、上記請求項又はの画像形成装置において、定着手段の回転体の温度が、加熱手段による温度上昇の開始をキャリブレーション動作の開始よりも遅らせるべきか否かの判断基準としての基準温度以上か否かを判断する温度上昇開始判断手段を備えている。そして、加熱手段は、温度上昇開始判断手段により基準温度以上であると判断された場合には、キャリブレーション実行手段によりキャリブレーション動作が開始されるタイミングよりも遅いタイミングで定着手段の回転体の温度を上昇させる。
このような構成の画像形成装置によれば、定着手段の回転体を温度上昇させる際に要するエネルギーを節約することができる。すなわち、画像形成動作を開始するまでに要する時間(定着手段の回転体を現像剤像の熱定着が可能な温度まで上昇させるのに要する時間)は、定着手段の回転体の温度(温度上昇開始時の温度)が高いほど短くなる。そして、定着手段の回転体を現像剤像の熱定着が可能な温度まで上昇させるのに要する時間が、キャリブレーション動作に要する時間よりも短ければ、キャリブレーション動作が開始されるタイミングよりも遅いタイミングで定着手段の回転体の温度を上昇させた場合にも、キャリブレーション動作が終了してから画像形成動作を開始するまでの待ち時間を増加させないようにすることが可能となる。このため、本画像形成装置では、定着手段の回転体の温度上昇を開始させるタイミングを遅らせることで、エネルギーを節約しているのである。したがって、上記基準温度は、定着手段の回転体を当該基準温度から現像剤像の熱定着が可能な温度まで上昇させるのに要する時間が、キャリブレーション動作に要する時間と等しくなるような値に設定されていることが好ましい。なお、定着手段の回転体の温度が高いほど、キャリブレーション動作の開始タイミングに対する温度上昇の開始タイミングの遅れ度合いが大きくなるように構成してもよい。
一方、請求項に記載の画像形成装置は、上記請求項又はの画像形成装置において、定着手段の回転体の温度が、キャリブレーション動作の実行を禁止すべきか否かの判断基準としての基準温度以上か否かを判断する実行禁止判断手段を備えている。そして、キャリブレーション実行手段は、実行禁止判断手段により基準温度以上であると判断された場合には、キャリブレーション動作を行わない。
このような構成の画像形成装置によれば、キャリブレーション動作を行うことにより画像形成動作の開始が遅れてしまうことを防ぐことができる。すなわち、画像形成動作を開始するまでに要する時間(定着手段の回転体を現像剤像の熱定着が可能な温度まで上昇させるのに要する時間)は、定着手段の回転体の温度(温度上昇開始時の温度)が高いほど短くなる。そして、定着手段の回転体を現像剤像の熱定着が可能な温度まで上昇させるのに要する時間が、キャリブレーション動作に要する時間よりも短ければ、キャリブレーション動作を行わない場合に比べ画像形成動作の開始が遅れてしまうこととなる。このため、本画像形成装置では、定着手段の回転体の温度がある程度高い場合には、キャリブレーション動作を行わないようにしているのである。したがって、上記基準温度は、定着手段の回転体を当該基準温度から現像剤像の熱定着が可能な温度まで上昇させるのに要する時間が、キャリブレーション動作に要する時間と等しくなるような値に設定されていることが好ましい。
加えて、定着手段の回転体の温度が高い場合とは、前回の画像形成動作からの経過時間が短い場合であり、それまで問題なく画像形成動作が行われていたと考えられ、キャリブレーション動作を行う必要性自体が低いため、不要なキャリブレーション動作を低減することができるという面でも効果的である。
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
図1は、実施形態の画像形成装置としてのプリンタ10の概略側断面図である。
同図に示すように、このプリンタ10は、いわゆるタンデム方式のカラーレーザプリンタであり、可視像形成部30と、ベルト状の中間転写体(ITB:Inter Transfer Belt)50と、定着部60と、給紙部70と、排紙トレイ80とを備えている。
可視像形成部30は、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)及びブラック(Bk)のそれぞれの現像剤としてのトナーによる可視像工程ごとに、現像手段としての現像器31M,31C,31Y,31Bkと、感光体としての感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bkと、クリーニングローラ33M,33C,33Y,33Bkと、帯電器34M,34C,34Y,34Bkと、露光手段35M,35C,35Y,35Bkとを備えている。
以下、これらの各構成要素について詳しく説明する。
まず、現像器31M,31C,31Y,31Bkには、現像ローラ36M,36C,36Y,36Bkが備えられている。現像ローラ36M,36C,36Y,36Bkは、導電性シリコーンゴムを基材として円柱状に構成され、さらに、表面にフッ素を含有した樹脂又はゴム材のコート層が形成されている。なお、現像ローラ36M,36C,36Y,36Bkは、必ずしも基材を導電性シリコーンゴムで構成しなくてもよく、例えば導電性ウレタンゴムで構成してもよい。また、表面の十点平均粗さ(Rz)は、3〜5μmに設定しており、トナーの平均粒径である9μmよりも小さくなるように構成している。
また、各現像器31M,31C,31Y,31Bkには、供給ローラ37M,37C,37Y,37Bkが備えられている。供給ローラ37M,37C,37Y,37Bkは、導電性のスポンジローラであり、現像ローラ36M,36C,36Y,36Bkに対してスポンジの弾性力によって押圧接触するように配置されている。なお、供給ローラ37M,37C,37Y,37Bkとしては、導電性シリコーンゴム、EPDM、ウレタンゴム等の適宜の部材の発泡体を使用することができる。
さらに、各現像器31M〜31Bkには、層厚規制ブレード38M,38C,38Y,38Bkが備えられている。層厚規制ブレード38M,38C,38Y,38Bkは、基端がステンレス鋼等で板状に形成されて現像器ケース39M,39C,39Y,39Bkに固定され、先端は絶縁性のシリコーンゴムや絶縁性のフッ素含有ゴム又は樹脂で形成されている。層厚規制ブレード38M,38C,38Y,38Bkの先端は、現像ローラ36M,36C,36Y,36Bkの下方から該現像ローラ36M,36C,36Y,36Bkに対して圧接される。
現像器ケース39M,39C,39Y,39Bkに収納されるトナーは、正帯電性の非磁性1成分現像剤であり、懸濁重合によって球状に形成したスチレン−アクリル系樹脂に、カーボンブラック等の周知の着色剤、及び、ニグロシン、トリフェニルメタン、4級アンモニウム塩等の荷電制御剤、又は、荷電制御樹脂を添加してなる平均粒径9μmのトナー母粒子を有している。そして、上記トナーは、そのトナー母粒子の表面にシリカを外添剤として添加して構成されている。また、上記外添剤としてのシリカには、シランカップリング剤、シリコーンオイル等による周知の疎水化処理が施され、平均粒径が10nmで、その添加量はトナー母粒子の0.6重量%である。各現像器ケース39M,39C,39Y,39Bkごとに、それぞれマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックのトナーが収容されている。
このように、トナーは極めて球状に近い懸濁重合トナーであり、しかも、平均粒径が10nmの疎水性処理したシリカを0.6重量%、外添剤として添加しているため、極めて流動性に優れている。そのため、摩擦帯電により十分な帯電量が得られる。さらに、粉砕トナーのように角部が存在しないため、機械的な力を受け難く、電界に対する追従性に優れ、転写効率がよい。
感光体ドラム(OPC:Organic Photo Conductor)32M,32C,32Y,32Bkは、一例として、アルミニウム製の基材上に、正帯電性の感光層が形成されたものを用いる。感光層の厚さは、20μm以上に形成されており、また、上記アルミニウム製の基材は、アース層として用いられている。
クリーニングローラ33M,33C,33Y,33Bkは、導電性スポンジ等の弾性体からなるローラであり、感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bkの下方にて、感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bkに摺擦するように構成されている。なお、本プリンタ10では、いわゆるクリーナレス現像方式を採用しているため、現像工程が終了した後の所定のサイクルにおいて、いったんクリーニングローラ33M,33C,33Y,33Bkによって除去した残留トナーを再びに感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bk側に戻し、現像ローラ36M,36C,36Y,36Bkで回収して各色の現像器31M,31C,31Y,31Bkに戻すように構成されている。
帯電器34M,34C,34Y,34Bkは、スコロトロン型の帯電器であり、上記クリーニングローラ33M,33C,33Y,33Bkよりも、上記感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bkの回転方向下流側において、上記感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bkの下方から上記感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bkの表面に非接触で対向配置されている。
露光手段35M,35C,35Y,35Bkは、周知のレーザスキャナユニットから構成されている。そして、露光手段35M,35C,35Y,35Bkは、可視像形成部30の現像器31M,31C,31Y,31Bkと鉛直方向に重なるように配置され、かつ、感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bk及び帯電器34M,34C,34Y,34Bkと水平方向に重なるように配置されており、帯電器34M,34C,34Y,34Bkよりも、上記感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bkの回転方向下流側において、上記感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bkの表面をレーザ光で露光する。露光手段35M,35C,35Y,35Bkにより、画像データに応じたレーザ光が感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bkの表面上に照射され、感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bkの表面上には、各色ごとの静電潜像が形成される。
上記トナーは正に帯電し、供給ローラ37M,37C,37Y,37Bkから現像ローラ36M,36C,36Y,36Bkへ供給され、層厚規制ブレード38M,38C,38Y,38Bkによって均一な薄層とされる。そして、現像ローラ36M,36C,36Y,36Bkと感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bkとの接触部において、感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bk上に形成されたプラス極性(正帯電)の静電潜像に対して、正に帯電したトナーを反転現像方式で良好に現像することができ、極めて高画質な画像を形成できる。
ベルト状の中間転写体(中間転写ベルト)50は、ポリカーボネイト、ポリイミド等の導電性のシートをベルト状に形成したものである。この中間転写体50は、2つの駆動ローラ51,52に架け渡されており、感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bkと接触した状態で回転する。また、感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bkとの対向位置近傍には、中間転写ローラ53M,53C,53Y,53Bkが設けられている。なお、中間転写体50の感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bkと対向する側の表面の移動方向は、鉛直方向上方向から下方向へ移動する方向に設定されている。
中間転写ローラ53M,53C,53Y,53Bkには、所定の電圧が印加されており、感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bk上に形成されたトナー像を上記中間転写体50上にいったん転写するように構成されている。また、トナー像を記録媒体としての用紙Pへ転写する位置、すなわち中間転写体50に対して鉛直方向下方向におけるローラ52には、二次転写ローラ54が対向して設けられており、二次転写ローラ54にも所定の電位が印加されている。その結果、ベルト状の中間転写体50上に坦持された4色のトナー像は、用紙P上に転写されることになる。
なお、中間転写体50の感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bkとの対向側と反対側には、クリーニング器55が設けられている。クリーニング器55は、掻き取り部材56と、ケース57とから構成されており、中間転写体50上に残留したトナーを掻き取り部材56によって掻き取り、ケース57に収容する。
定着部(定着器)60は、互いに接触した状態で回転する回転体としての加熱ローラ61及び加圧ローラ62と、加熱ローラ61の内側に設けられ、通電されることにより発熱して加熱ローラ61の温度を上昇させる加熱手段としてのヒータ(例えばハロゲンランプ)63と、加熱ローラ61の表面に接触した状態で加熱ローラ61の表面温度を検出する温度センサ(例えばサーミスタ)64とを備えている。そして、定着部60では、トナー像が転写された用紙Pを、印刷動作中の制御温度である熱定着温度(例えば180℃)に温度制御されている加熱ローラ61及びこの加熱ローラ61に圧接する加圧ローラ62の間で狭持搬送しながら加熱及び加圧することにより、上記トナー像を用紙Pに熱定着させる。
給紙部70は、装置の最下部に設けられており、用紙Pを収容する収容トレイ71と、用紙Pを送り出すピックアップローラ72とから構成されている。給紙部70は、露光手段35M,35C,35Y,35Bk、現像器31M,31C,31Y,31Bk、感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bk、及び、中間転写体50による画像形成工程と所定のタイミングをとって用紙Pを供給するように構成されている。給紙部70から供給された用紙Pは、搬送ローラ対73によって中間転写体50と二次転写ローラ54との圧接部に搬送される。
排紙トレイ80は、上記定着部60の排紙側に設けられており、上記定着部60から排出され、搬送ローラ対91,92,93によって搬送される用紙Pを収容するように構成されている。
次に、本プリンタ10の動作について説明する。
まず、感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bkが回転駆動されている状態で、その表面の感光層が帯電器34M,34C,34Y,34Bkにより一様に帯電され、これらの感光層は、露光手段35M,35C,35Y,35Bkによりマゼンタ色、シアン色、イエロー色及びブラック色の各画像に対応して露光される。そして、マゼンタ現像器31M、シアン現像器31C、イエロー現像器31Y、ブラック現像器31Bkによって、感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bkの感光層上に形成された静電潜像に、それぞれマゼンタトナー、シアントナー、イエロートナー及びブラックトナーを付着させ、マゼンタ色、シアン色、イエロー色及びブラック色の現像を行う。このようにして感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bkの感光層上に形成されたマゼンタ色、シアン色、イエロー色及びブラック色の現像剤像としてのトナー像は、いったん、中間転写体50の表面上に転写される。各色のトナー像は、中間転写体50の移動速度及び各感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bkの位置に合わせて、若干の時間差を持って形成されるように構成されており、それぞれの色のトナー像が中間転写体50上で重ね合わされるように転写される。なお、転写後の感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bk上に残ったトナーは、クリーニングローラ33M,33C,33Y,33Bkによって一時的に保持される。
以上のようにして中間転写体50上に形成された4色のトナー像は、給紙部70から供給される用紙P上に、二次転写ローラ54と中間転写体50との圧接位置において転写される。そして、このトナー像は、定着部60において用紙P上に熱定着され、排紙トレイ80上に排出される。以上のようにして、4色カラー画像が形成されることになる。
また、プリンタ10は、前述したカラー画像の形成(印刷)に先立って、印刷される画像の特性を補正するための色補正処理(キャリブレーション)を行う機能を有している。
このキャリブレーションを行うため、プリンタ10は、中間転写体50上に転写された各色のトナー像の濃度をそれぞれ検出するための濃度センサ58を備えている。濃度センサ58は、中間転写体50と感光体ドラム32Bkとの対向部分の下流側に配置され、図示しないが、赤外領域の光を発光する光源と、光源を中間転写体50上に照射するレンズと、その反射光を受光するフォトトランジスタとを備えている。
ここで、プリンタ10のキャリブレーション動作について説明する。
まず、前述した印刷動作と同様にして露光・現像を行い、画像特性を判断するためのトナー像として、色補正処理用パターンのトナー像(カラーパッチ)を中間転写体50上に形成(転写)する。次いで、このトナー像の濃度を、濃度センサ58により検出する。そして、この検出した濃度に基づき、画像形成条件としての印刷条件(例えば濃度や階調)を補正することにより、印刷される画像の特性を補正する。なお、中間転写体50上に形成したトナー像は、クリーニング器55に回収される。
次に、本プリンタ10の電気的構成について、図2のブロック図を用いて説明する。
同図に示すように、プリンタ10は、前述した濃度センサ58、温度センサ64及びヒータ63と、当該プリンタ10に設けられた各種ローラ等の回転駆動力を発生させるモータ101を駆動するためのモータ駆動回路102と、モータ101からピックアップローラ72への駆動力伝達経路(点線部分)に設けられる電磁クラッチ103と、モータ101から加熱ローラ61への駆動力伝達経路(点線部分)に設けられる電磁クラッチ104と、周知のCPU111,ROM112,RAM113等を有する制御部110とを備えている。
モータ101は、本プリンタ10において必要とされるすべての回転駆動力を発生するためのものであり、具体的には、感光体ドラム32、現像ローラ36、供給ローラ37、駆動ローラ52、加熱ローラ61、ピックアップローラ72、搬送ローラ対73,91,92,93、等を回転駆動する。このため、モータ101の駆動により、これらのローラ等が一斉に回転する。ただし、モータ101からピックアップローラ72及び加熱ローラ61への回転駆動力は、電磁クラッチ103,104を介してそれぞれ伝達されるように構成されており、モータ101の発生する回転駆動力を伝達する伝達状態と、その回転駆動力を伝達しない非伝達状態とに、それぞれ切り替え可能となっている。なお、加圧ローラ62は、加熱ローラ61が回転駆動されることにより従動して回転する。
図3は、モータ101から加熱ローラ61への回転駆動力伝達経路の説明図である。同図に示すように、モータ101からの回転駆動力は、電磁クラッチ104のクラッチギア104aに伝達され、この電磁クラッチ104の駆動軸104bから加熱ローラ61へ伝達されるようになっている。ここで、この電磁クラッチ104は、電圧が印加されていない通常状態(ノーマル状態)では、クラッチギア104aに与えられる回転駆動力を駆動軸104bに伝達しないように構成されている。このため、通常状態では、モータ101が作動していても、加熱ローラ61は回転しない。一方、電磁クラッチ104は、所定の電圧が印加されることにより作動状態となると、クラッチギア104aに与えられる回転駆動力を駆動軸104bに伝達する。このため、作動状態では、モータ101の作動により加熱ローラ61が回転する。なお、モータ101からピックアップローラ72への回転駆動力伝達経路も同様に構成されている。
このように、本実施形態のプリンタ10では、モータ101を作動しても加熱ローラ61を回転させないようにすることができる。したがって、加熱ローラ61及び加圧ローラ62が温度低下により固まったトナーによって固着している状態であっても、キャリブレーション動作を即座に開始することが可能となる。
ここで、まず、キャリブレーション動作を実現するために制御部110が行う基本的なキャリブレーション制御処理について、図4のフローチャートを用いて説明する。
このキャリブレーション制御処理が開始されると、まずS110で、モータ101を作動させる。これにより、感光体ドラム32、現像ローラ36、供給ローラ37、駆動ローラ52、搬送ローラ対73,91,92,93、等が回転駆動される。ただし、ピックアップローラ72及び加熱ローラ61は、電磁クラッチ103,104により回転駆動力が伝達されない状態(回転駆動されない状態)となっている。
続いて、S120で、前述したキャリブレーション動作を行うためのキャリブレーション処理を行う。すなわち、感光体ドラム32上で露光・現像を行い、色補正処理用パターンのトナー像を中間転写体50上に形成する。次いで、このトナー像の濃度を、濃度センサ58により検出する。そして、この検出した濃度に基づき、印刷条件を補正する。また、中間転写体50上のトナー像を、クリーニング器55に回収する。
そして、S120のキャリブレーション処理の終了後、S130へ移行し、モータ101を停止させた後、本キャリブレーション制御処理を終了する。
このように、本実施形態のプリンタ10では、キャリブレーション動作を開始する際に加熱ローラ61を回転させる必要がないため、たとえ加熱ローラ61と加圧ローラ62とがトナーにより固着していても、加熱ローラ61の温度上昇(固着したトナーの溶融)を待つことなくキャリブレーション動作を開始することができる。
そして、本プリンタ10は、このようなキャリブレーション動作を、印刷動作の前に実行する。すなわち、プリンタ10は、外部のパーソナルコンピュータ等から送信されてくる画像データ(印刷データ)を受信することにより、この画像データの表す画像を用紙Pに印刷する印刷動作を行うが、この印刷動作を行う前に、キャリブレーション動作を行うタイミングであるか否かを判断し、そのタイミングであると判断した場合にはキャリブレーション動作を行うようになっている。
ここで、このような動作を実現するために制御部110が行う印刷制御処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。
この印刷制御処理が開始されると、まずS210で、定着部60のヒータ63をオンする。これにより、加熱ローラ61の温度が上昇を開始する。
続いて、S220で、モータ101を作動させる。これにより、感光体ドラム32、現像ローラ36、供給ローラ37、駆動ローラ52、搬送ローラ対73,91,92,93、等が回転駆動される。ただし、ピックアップローラ72及び加熱ローラ61は、電磁クラッチ103,104により回転駆動力が伝達されない状態(回転駆動されない状態)となっている。
続いてS230では、前回のキャリブレーション動作後からの印刷枚数が所定枚数(例えば100枚)以上であるか否かを判定する。
そして、S230で、前回のキャリブレーション動作後からの印刷枚数が所定枚数以上でない(所定枚数未満である)と判定した場合には、キャリブレーション動作を行うタイミングでないと判断して、S240へ移行する。
S240では、定着部60の温度センサ64により検出される加熱ローラ61の表面温度が、あらかじめ設定されているしきい値T1以上であるか否かを判定する。ここで、しきい値T1は、加熱ローラ61と加圧ローラ62との間でトナーが固着している場合にそのトナーが溶融する程度の温度(例えば100℃)に設定されている。そして、S240で、温度センサ64による検出温度がしきい値T1以上であると判定されると、S250へ移行して電磁クラッチ104をオンする。つまり、加熱ローラ61と加圧ローラ62とがトナーにより固着しない程度まで温度上昇させた後に、加熱ローラ61を回転駆動するようになっている。こうして、加熱ローラ61が回転駆動され、これに伴い加圧ローラ62が従動して回転することにより、加熱ローラ61及び加圧ローラ62の温度が均一にされる。その後、S290へ移行する。
一方、S230で、前回のキャリブレーション動作後からの印刷枚数が所定枚数以上であると判定した場合には、キャリブレーション動作を行うタイミングであると判断する。そして、この場合には、S260の処理と、S270及びS280の処理とを、並列に実行する。
すなわち、S260では、前述したキャリブレーション処理を行う。
一方、S260と並行して開始されるS270では、前述したS240と同様、温度センサ64による検出温度がしきい値T1以上であるか否かを判定し、しきい値T1以上であると判定されると、S280へ移行し、前述したS250と同様、電磁クラッチ104をオンする。その後、S260の処理及びS280の処理が完了した時点で、S290へ移行する。
S290では、画像データの表す画像を用紙Pに印刷するための印刷処理を行う。ここで、印刷処理とは、所定のタイミングで用紙Pをピックアップ(給紙)し、その用紙Pを搬送しつつ、その用紙P上にトナー像を転写し、そのトナー像が転写された用紙Pを熱定着温度に温度制御されている加熱ローラ61と加圧ローラ62との間を通過させてトナー像を熱定着させることにより、用紙P上に画像を印刷する印刷動作(画像形成動作)を行うための周知の処理である。なお、このS290の印刷処理を終了する際に、ヒータ63をオフするとともにモータ101を停止する。
最後に、S300で、電磁クラッチ104をオフした後、本印刷制御処理を終了する。このように電磁クラッチ104を制御することで、キャリブレーション動作が開始される際の電磁クラッチ104の状態を、モータ101からの回転駆動力が加熱ローラ61に伝達されない状態とすることができる。
なお、本実施形態のプリンタ10では、現像器31、帯電器34及び露光手段35が、現像剤像形成手段に相当し、中間転写体50、駆動ローラ51,52、中間転写ローラ53及び二次転写ローラ54が、転写手段に相当し、定着部60が、定着手段に相当し、キャリブレーション制御処理(図4)におけるS120の処理と、印刷制御処理(図5)におけるS220の処理とが、キャリブレーション実行手段に相当し、モータ101が、回転駆動力発生手段に相当し、電磁クラッチ104が、伝達状態切替手段に相当し、印刷制御処理(図5)におけるS250,S290の処理が、切替制御手段に相当する。
以上説明したように、本実施形態のプリンタ10によれば、定着部60の加熱ローラ61及び加圧ローラ62がトナーにより固着しているか否かに関係なく、キャリブレーション動作を開始することができる。したがって、本画像形成装置によれば、キャリブレーション動作を開始するまでに要する時間を短くすることができる。
また、本プリンタ10では、キャリブレーション動作と並行して加熱ローラ61を温度上昇させるようにしているため、キャリブレーション動作が終了してから印刷動作を開始するまでに要する時間(加熱ローラ61を、トナー像の熱定着が可能な温度まで上昇させるのに要する時間)を短くすることができる。特に、加熱ローラ61の温度が、トナーが溶融する温度まで上昇した場合には加熱ローラ61を回転させるようにしているため、加圧ローラ62が加熱ローラ61によって局部的に加熱されてしまうことを防ぐことができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
例えば、上記実施形態のプリンタ10では、画像データを受信した際に、前回のキャリブレーション動作後からの印刷枚数が所定枚数以上である場合には、常にキャリブレーション動作を行うようにしているが、これに限ったものではない。すなわち、前回の印刷動作からの経過時間が短いような場合には、加熱ローラ61の温度が高いため、次の印刷動作を開始するまでに要する時間(換言すれば、加熱ローラ61を熱定着温度まで上昇させるのに要する時間)が短くて済むが、このような場合にもキャリブレーション動作を行うようにすると、印刷動作の開始が遅れてしまうこととなる。そこで、上記実施形態の印刷制御処理(図5)に代えて、図6に示す印刷制御処理を行うようにしてもよい。
ここで、図6に示す印刷制御処理について説明する。なお、図6の印刷制御処理は、図5の印刷制御処理と比較すると、S255の処理を行う点のみが異なる。その他の処理については、同一の符号を付しているため、説明を省略する。
S230で、前回のキャリブレーション動作後からの印刷枚数が所定枚数以上であると判定した場合には、S255へ移行し、定着部60の温度センサ64により検出される加熱ローラ61の表面温度が、あらかじめ設定されているしきい値T2以上であるか否かを判定する。ここで、しきい値T2は、加熱ローラ61の温度を当該温度T2から熱定着温度まで上昇させるのに要する時間が、キャリブレーション動作に要する時間と等しくなるような値(例えば60℃)に設定されている。したがって、このS255で、温度センサ64による検出温度がしきい値T2以上であると判断された場合には、加熱ローラ61の温度を熱定着温度まで上昇させるのに必要な時間が、キャリブレーション動作に必要な時間以下である(つまり、印刷動作開始までに要する時間≦キャリブレーション動作に必要な時間)と判断することができる。逆に、このS255で、温度センサ64による検出温度がしきい値T2未満であると判断された場合には、加熱ローラ61の温度を熱定着温度まで上昇させるのに必要な時間が、キャリブレーション動作に必要な時間より長い(つまり、印刷動作開始までに要する時間>キャリブレーション動作に必要な時間)と判断することができる。
そして、S255で、温度センサ64による検出温度がしきい値T2以上であると判定した場合には、キャリブレーション動作を行うタイミングでないと判断して、S240へ移行する。
一方、S255で、温度センサ64による検出温度がしきい値T2以上でない(しきい値T2未満である)と判定した場合には、キャリブレーション動作を行うタイミングであると判断し、S260の処理と、S270及びS280の処理とを、並列に実行する。
このように、図6の印刷制御処理では、キャリブレーション動作の実行を禁止すべきか否かを、温度センサ64により検出される加熱ローラ61の温度がしきい値T2以上であるか否かに基づき判断する。このため、キャリブレーション動作を行うことにより印刷動作の開始が遅れてしまうことを防ぐことができる。加えて、前回の印刷動作からの経過時間が短い場合(すなわち、それまで問題なく印刷動作が行われていたと考えられ、キャリブレーション動作を行う必要性自体が低い場合)に行われるキャリブレーション動作を低減することができる。
なお、図6の印刷制御処理では、S255の処理が、実行禁止判断手段に相当する。
ところで、上記実施形態のプリンタ10では、印刷制御処理の開始により即座にヒータ63をオンするようにしているが、これに限ったものではない。すなわち、前回の印刷動作からの経過時間が短いような場合には、加熱ローラ61の温度が高いため、次の印刷動作を開始するまでに要する時間(換言すれば、加熱ローラ61を熱定着温度まで上昇させるのに要する時間)が短くて済むが、このような場合にもヒータ63を早い時期からオンすると、不要なエネルギーを消費してしまうことになる。そこで、上記実施形態の印刷制御処理(図5)に代えて、図7に示す印刷制御処理を行うようにしてもよい。
ここで、図7に示す印刷制御処理について説明する。
この印刷制御処理が開始されると、まずS410で、モータ101を作動させる。これにより、感光体ドラム32、現像ローラ36、供給ローラ37、駆動ローラ52、搬送ローラ対73,91,92,93、等が回転駆動される。ただし、ピックアップローラ72及び加熱ローラ61は、電磁クラッチ103,104により回転駆動力が伝達されない状態(回転駆動されない状態)となっている。
続いてS420では、前回のキャリブレーション動作後からの印刷枚数が所定枚数(例えば100枚)以上であるか否かを判定する。
そして、S420で、前回のキャリブレーション動作後からの印刷枚数が所定枚数以上でない(所定枚数未満である)と判定した場合には、キャリブレーション動作を行うタイミングでないと判断して、S430へ移行する。
S430では、定着部60のヒータ63をオンする。これにより、加熱ローラ61の温度が上昇を開始する。
続いて、S440では、定着部60の温度センサ64により検出される加熱ローラ61の表面温度が、あらかじめ設定されているしきい値T1以上であるか否かを判定する。ここで、しきい値T1は、加熱ローラ61と加圧ローラ62との間でトナーが固着している場合にそのトナーが溶融する程度の温度(例えば100℃)に設定されている。そして、S440で、温度センサ64による検出温度がしきい値T1以上であると判定されると、S450へ移行して電磁クラッチ104をオンする。つまり、加熱ローラ61と加圧ローラ62とがトナーにより固着しない程度まで温度上昇させた後に、加熱ローラ61を回転駆動するようになっている。こうして、加熱ローラ61が回転駆動され、これに伴い加圧ローラ62が従動して回転することにより、加熱ローラ61及び加圧ローラ62の温度が均一にされる。その後、S520へ移行する。
一方、S420で、前回のキャリブレーション動作後からの印刷枚数が所定枚数以上であると判定した場合には、キャリブレーション動作を行うタイミングであると判断する。そして、この場合には、S460の処理と、S470〜S510の処理とを、並列に実行する。
すなわち、S460では、前述したキャリブレーション処理を行う。
一方、S460と並行して開始されるS470では、定着部60の温度センサ64により検出される加熱ローラ61の表面温度が、あらかじめ設定されているしきい値T2以上であるか否かを判定する。ここで、しきい値T2は、加熱ローラ61の温度を当該温度T2から熱定着温度まで上昇させるのに要する時間が、キャリブレーション動作に要する時間と等しくなるような値(例えば60℃)に設定されている。したがって、このS470で、温度センサ64による検出温度がしきい値T2以上であると判定した場合には、加熱ローラ61の温度を熱定着温度まで上昇させるのに必要な時間が、キャリブレーション動作に必要な時間以下である(つまり、印刷動作開始までに要する時間≦キャリブレーション動作に必要な時間)と判断することができる。逆に、このS470で、温度センサ64による検出温度がしきい値T2未満であると判定した場合には、加熱ローラ61の温度を熱定着温度まで上昇させるのに必要な時間が、キャリブレーション動作に必要な時間より長い(つまり、印刷動作開始までに要する時間>キャリブレーション動作に必要な時間)と判断することができる。
そして、S470で、温度センサ64による検出温度がしきい値T2以上であると判定した場合には、S480へ移行し、温度センサ64による検出温度に応じた待機時間だけ待機する待機処理を行う。この待機時間は、待機後にヒータ63をオンすることにより加熱ローラ61の温度が熱定着温度に達するタイミングと、キャリブレーション動作が終了するタイミングとが等しくなるような時間に設定されている。このため、温度センサ64による検出温度としきい値T2との差が大きいほど(検出温度が高いほど)、待機時間が長くなる。その後、S490へ移行する。
一方、S470で、温度センサ64による検出温度がしきい値T2以上でない(しきい値T2未満である)と判定した場合には、そのままS490へ移行する。つまり、待機することなくヒータ63をオンするようになっている。
S490では、定着部60のヒータ63をオンする。これにより、加熱ローラ61の温度の温度が上昇を開始する。
続いて、S500では、前述したS440と同様、温度センサ64による検出温度がしきい値T1以上であるか否かを判定し、しきい値T1以上であると判定されると、S510へ移行し、前述したS450と同様、電磁クラッチ104をオンする。その後、S460の処理及びS510の処理が完了した時点で、S520へ移行する。
S520では、上記実施形態の印刷制御処理(図5)のS290と同様、画像データの表す画像を用紙Pに印刷するための印刷処理を行う。
最後に、S530で、電磁クラッチ104をオフした後、本印刷制御処理を終了する。
このように、図7の印刷制御処理では、ヒータ63の作動開始をキャリブレーション動作の開始よりも遅らせるべきか否かを、温度センサ64により検出される加熱ローラ61の温度がしきい値T2以上であるか否かに基づき判断する。このため、加熱ローラ61の温度を上昇させる際に要するエネルギーを節約することができる。
なお、図7の印刷制御処理では、S460の処理が、キャリブレーション実行手段に相当し、S470の処理が、温度上昇開始判断手段に相当し、S450,S510,S530の処理が、切替制御手段に相当する。
ところで、上記実施形態のプリンタ10では、色補正処理用パターンのトナー像を中間転写体50上に形成し、このトナー像の濃度を濃度センサ58により検出するようにしているが、これに限ったものではない。
例えば、各感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bk上に形成されたトナー像の濃度を検出するための濃度センサを備え、色補正処理用パターンのトナー像を各感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bk上に形成し、このトナー像の濃度を濃度センサにより検出するようにしてもよい。
一方、プリンタは、上記実施形態のように中間転写体を有するものに限らず、例えば、各感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bkと接触した状態で回転して用紙Pを搬送する搬送体(例えば搬送ベルト)を有し、各感光体ドラム32M,32C,32Y,32Bk上に形成したトナー像を、搬送体により搬送される用紙P上に直接転写する構成であってもよい。この場合、例えば、搬送体上に形成されたトナー像の濃度を検出するための濃度センサを備え、色補正処理用パターンのトナー像を搬送体上に形成し、このトナー像の濃度を濃度センサにより検出するようにしてもよい。
また、プリンタとしては、上記実施形態のようなカラーレーザプリンタに限られず、モノクロレーザプリンタにも本発明を適用することができる。
また、伝達状態切替手段としては、電磁クラッチの他に、ソレノイドや、油圧、空気圧等の流体圧クラッチ等、公知の手段を用いることができる。
実施形態のプリンタの概略側断面図である。 実施形態のプリンタの電気的構成を表すブロック図である。 モータから加熱ローラへの回転駆動力伝達経路の説明図である。 キャリブレーション制御処理のフローチャートである。 実施形態の印刷制御処理のフローチャートである。 変形例1の印刷制御処理のフローチャートである。 変形例2の印刷制御処理のフローチャートである。
符号の説明
10…プリンタ、31…現像器、32…感光体ドラム、34…帯電器、35…露光手段、36…現像ローラ、37…供給ローラ、50…中間転写体、51,52…駆動ローラ、53…中間転写ローラ、54…二次転写ローラ、55…クリーニング器、58…濃度センサ、61…加熱ローラ、62…加圧ローラ、63…ヒータ、64…温度センサ、101…モータ、102…モータ駆動回路、104…電磁クラッチ、110…制御部、P…用紙

Claims (5)

  1. 感光体と、
    該感光体が回転している状態で該感光体上に現像剤像を形成する現像剤像形成手段と、
    該現像剤像形成手段により前記感光体上に形成された現像剤像を記録媒体上に直接的又は間接的に転写する転写手段と、
    互いに接触した状態で回転する2つの回転体、及び、該2つの回転体のうち少なくとも一方の温度を上昇させる加熱手段を有し、前記転写手段により現像剤像が転写された記録媒体を前記2つの回転体間で加熱して現像剤像を熱定着させる定着手段と、
    前記感光体上又は該感光体上から転写可能な部材上に画像特性を判断するための現像剤像を形成し、その形成した現像剤像の濃度を検出して、その検出した濃度に基づき画像形成条件を補正する、キャリブレーション動作を行うキャリブレーション実行手段と、
    前記感光体に対する回転駆動力、及び前記定着手段の2つの回転体のうち少なくとも一方が回転する回転駆動力を発生する回転駆動力発生手段と、
    を備えた画像形成装置において、
    前記回転駆動力発生手段の発生する回転駆動力を前記定着手段の回転体へ伝達する伝達状態とその回転駆動力を該回転体へ伝達しない非伝達状態とに切り替え可能な伝達状態切替手段と、
    前記キャリブレーション実行手段により前記キャリブレーション動作が開始される際の前記伝達状態切替手段の状態が前記非伝達状態となり、画像形成動作中の前記伝達状態切替手段の状態が前記伝達状態となるように該伝達状態切替手段を制御する切替制御手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記加熱手段は、前記キャリブレーション実行手段により前記キャリブレーション動作が行われている間に前記定着手段の回転体の温度を上昇させること、
    を特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2に記載の画像形成装置において、
    前記切替制御手段は、前記キャリブレーション実行手段により前記キャリブレーション動作が行われている間に前記定着手段の回転体の温度が所定温度まで上昇した場合には、前記伝達状態切替手段を前記伝達状態に切り替える制御を行うこと、
    を特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の画像形成装置において、
    前記定着手段の回転体の温度が、前記加熱手段による温度上昇の開始を前記キャリブレーション動作の開始よりも遅らせるべきか否かの判断基準としての基準温度以上か否かを判断する温度上昇開始判断手段を備え、
    前記加熱手段は、前記温度上昇開始判断手段により基準温度以上であると判断された場合には、前記キャリブレーション実行手段により前記キャリブレーション動作が開始されるタイミングよりも遅いタイミングで前記定着手段の回転体の温度を上昇させること、
    を特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項2又は請求項3に記載の画像形成装置において、
    前記定着手段の回転体の温度が、前記キャリブレーション動作の実行を禁止すべきか否かの判断基準としての基準温度以上か否かを判断する実行禁止判断手段を備え、
    前記キャリブレーション実行手段は、前記実行禁止判断手段により基準温度以上であると判断された場合には、前記キャリブレーション動作を行わないこと、
    を特徴とする画像形成装置
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