JP4178372B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真法等により画像形成を行う画像形成装置の技術分野に属し、特に、感光体等の像担持体のクリーナレスを図ることのできる画像形成装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真法等により画像形成を行う画像形成装置では、一様帯電された像担持体である感光体表面に露光により静電潜像が形成され、この感光体上の静電潜像は現像装置からのトナーにより現像されてトナー像とされた後、感光体から紙等の記録媒体や中間転写媒体等の転写媒体に転写される。中間転写媒体に転写されたトナー像は紙等の記録媒体に二次転写される。そして、紙等の記録媒体に転写されたトナー像は定着されて、この記録媒体に画像が形成される。転写されずに感光体にカブリトナー等の転写残りとして残存するトナーはクリーニング手段によって感光体から除去され回収される。
【0003】
ところで、このような画像形成装置においては、小型コンパクト化が求められており、その1つとして、像担持体のクリーニング手段を省略してクリーナレスにすることでコンパクト化を図った画像形成装置が提案されている。
【0004】
従来のクリーナレスの画像形成装置の一例として、特開平11−72996号公報に開示されている画像形成装置がある。この公開公報に開示されている画像形成装置は接触帯電方式・クリーナレスシステムの画像形成装置であり、接触帯電部材に転写残りトナーを蓄積するとともに、接触帯電部材に対する印加帯電電圧のデューティ比で像担持体の帯電電位を変化させることにより接触帯電部材からのトナーの吐き出しを制御し、画像形成時には接触帯電部材からのトナーの吐き出しを行わず、また画像形成時には接触帯電部材からのトナーの吐き出しを行いかつ吐き出されたトナーを現像器で回収することで、クリーニング手段を設けずに感光体上の転写残りのトナーをクリーニングするものである。
【0005】
また、従来のクリーナレスの画像形成装置の一例として、特公平6−77166号公報に開示されている画像形成装置がある。この公告公報に開示されている画像形成装置は非接触帯電方式・接触現像同時クリーニング方式の画像形成装置であり、転写後に感光体を除電することで感光体に残留する転写残りトナーもほぼ0V付近まで除電し、その後感光体を帯電する際に転写残りトナーもマイナスに帯電して、現像時にこの転写残りトナーを接触式現像器で回収することで、クリーニング手段を設けずに感光体上の転写残りのトナーをクリーニングするものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述の特開平11−72996号公報に開示の画像形成装置では、接触帯電部材に転写残りトナーが蓄積することから、非画像形成時に蓄積した転写残りトナーを接触帯電部材から吐き出すようにしても、転写残りトナーは完全には吐き出されず、安定した帯電性能を得ることに限度がある。
また、前述の特公平6−77166号公報に開示の画像形成装置では、感光体の除電手段を設ける必要があり、その分、画像形成装置のコンパクト化が阻害される。
更に、前述の両公報においては、転写材である紙間の感光体部分に残留する転写残りトナーのクリーニングについては考慮されていない。
【0007】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、安定した帯電性能を確実に保持しつつ、非接触帯電方式で除電手段を備えないでコンパクト化を図ることができ、しかも像担持体のクリーナレスをより確実に可能にする画像形成装置を提供することである。
【0008】
本発明の他の目的は、像担持体がクリーナレスであっても、転写材間の像担持体部分に残留する転写残りトナーを確実にクリーニングすることのできる画像形成装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前述の課題を解決するために、請求項1の発明は、像担持体と、この像担持体を一様帯電する非接触の帯電器と、一様帯電された前記像担持体に露光により静電潜像を形成する露光手段と、この静電潜像を現像してトナー像を形成するジャンピング現像器と、前記トナー像を転写材に転写する転写器と、これらの像担持体、帯電器、露光手段、現像器および転写器を制御する制御装置とを備え、転写後に前記像担持体に転写残りトナーを回収するクリーニング部材を備えないとともに転写後に前記像担持体を除電する除電器を備えないクリーナレスかつ除電レスの画像形成装置において、前記像担持体の前記転写材間領域の前記転写残りトナーをクリーニングするクリーニングシーケンスが設定されており、このクリーニングシーケンスが、前記転写材への画像形成終了後、前記像担持体が回転して前記像担持体の前記転写材間領域が前記露光手段との対向位置に来たとき、前記露光手段による前記像担持体の前記転写材間領域の全領域を露光し、次いで、前記像担持体の前記転写材間領域が前記帯電器との対向位置に来たとき、前記帯電器による前記転写材間領域を帯電することで所定の帯電電位に設定すると同時に前記転写残りトナーが前記像担持体と同極性に帯電され、次いで、前記転写材間領域が前記転写器との対向位置に来たとき、前記転写残りトナーを所定の転写バイアスが印加された前記転写器によって前記転写材に転写するシーケンスであり、前記制御装置が画像形成毎に前記クリーニングシーケンスにしたがって前記像担持体の前記転写材間領域上の前記転写残りトナーをクリーニングするとともに、前記クリーニングシーケンスの実行毎に前記転写材間領域を前記像担持体の周長内で変位させることを特徴とする。
【0010】
また、請求項2の発明は、前記クリーニングシーケンスによるクリーニング動作中は、前記現像器の駆動および現像バイアスをともにオフにすることを特徴とする。
【0011】
更に、請求項3の発明は、前記像担持体のトナー像が転写される中間転写媒体を有し、前記中間転写媒体の前記トナー像が前記転写器によって前記転写材に転写され、前記像担持体の周速と前記中間転写媒体の移動速度との間に所定の速度差を設けていることを特徴とする。
更に、請求項4の発明は、前記トナーの円形度(球形度)が0.95以上であることを特徴とする。
【0012】
【作用】
このように構成された本発明の画像形成装置においては、予め設定されたクリーニングシーケンスにしたがって像担持体の転写材間領域における転写残りトナーをクリーニングするクリーニング動作が像担持体の除電レスでかつ帯電器に転写残りトナーを蓄積させることなく行われる。このクリーニングシーケンスにより、像担持体の転写材間領域における転写残りトナーが確実にクリーニングされるようになる。
【0013】
更に、転写材間領域の非画像部(非画像領域)を像担持体の周長内で変位させることで、転写材間領域の非画像部(非画像領域)がクリーニングシーケンスの実行毎に像担持体の周方向に移動するようになる。そして、画像形成を複数回行うことでの像担持体の全周にわたって露光されるようになるので、像担持体の画像領域に蓄積する転写残りトナー(カブリトナー)がクリーニングされるようになり、画質に悪影響は与えない。これにより、像担持体のクリーナレスが効果的に実現される。しかも、安定した帯電性能が確実に保持されるとともに、除電手段を備えないことから画像形成装置のコンパクト化をより効果的に図ることが可能となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の一例を模式的に示す図である。
図1に示すように、この例の画像形成装置1は像担持体である感光体2を備えているとともに、この感光体2の周りにコロナ帯電器等の非接触帯電器3、露光手段4、現像器5、および中間転写ベルトや転写ドラム等からなる中間転写媒体6を備えており、更に、中間転写媒体6の所定位置に対応して設けられた二次転写器7、紙等の転写材8、および定着器9を備えている。
【0015】
この画像形成装置1による画像形成動作は次のようにして行われる、すなわち、感光体2が図において反時計方向に駆動された状態で、この感光体2の表面が非接触帯電器で一様帯電された後、露光手段4で露光されて感光体2に静電潜像が形成され、この静電潜像は現像器5においてトナー規制部材5bでトナー層厚が規制された状態で現像ローラ5aによって搬送されてくるトナーで現像されてトナー像とされる。このトナー像は一次転写ローラ6aで中間転写媒体6上に転写されて一次転写トナー像とされる。更に、この一次転写トナー像は、二次転写器7において二次転写ローラ7aにより、図示しない給紙カセットから給紙タイミングローラ10によって給紙タイミングが制御されて給送されてくる紙等の転写材8に転写され、転写材8に二次転写トナー像が形成される。そして、この転写材8上の二次転写トナー像が定着器9において定着ローラ9aで定着されて転写材に画像が形成される。
【0016】
この画像形成動作は、図示しない電子制御装置(CPU)が予め設定された所定の画像動作シーケンスにしたがって、感光体2非接触帯電器3、露光手段4、現像器5、中間転写媒体6、一次転写ローラ6a、図示しない転写材供給装置、二次転写器7、定着器9、および給紙タイミングローラ10の各駆動を制御することで行われる。
【0017】
ところで、この画像形成装置1は、更に転写材8と次の転写材間の感光体2の非画像部における転写残りトナーのクリーニングを行うためのクリーニングシーケンスが設定されている。そして、電子制御装置(CPU)が1枚の転写材8への画像形成毎にこのクリーニングシーケンスにしたがって、感光体2の転写材間の非画像部のクリーニング動作を行うようになっている。これらのクリーニングシーケンスによる転写材間の非画像部のクリーニング動作の詳細については後述する。
【0018】
図2は、この例の画像形成装置1における画像部での転写残りトナーのクリーニング動作を説明する図である。
前述のように、現像ローラ5aにより搬送されてきたトナーで感光体2上の静電潜像が現像され、この感光体2上のトナー像が一次転写ローラ6aによって中間転写媒体6上に一次転写されて一次転写トナー像が形成されるが、このとき、図2に示すように一次転写後の感光体2上にはカブリトナー等の転写残りトナーが残留する。この転写残りトナーは帯電極性がわからないが、感光体2の回転とともに回転移動する。
【0019】
この転写残りトナーは非接触帯電器3を通過する際、非接触帯電器3により次の画像形成のための感光体2の帯電が行われるが、この転写残りトナーは帯電可能状態になく、そのまま帯電されずに移動し、次の画像形成時に露光手段4で感光体2の表面が露光されたとき一緒に露光される。この感光体2の露光により、感光体2が帯電可能な状態になり、その結果として、転写残りトナーは帯電可能な状態になる。この状態で、転写残りトナーは一次転写部を通過したとき、再び転写されずに感光体2上に残留し、感光体の回転とともに回転移動する。そして、この転写残りトナーが再び非接触帯電器3に通過するが、このとき、この転写残りトナーは帯電可能な状態にあるため、非接触帯電器3で感光体2を帯電することにより転写可能な帯電状態に揃えられる。そして、このように転写可能な帯電状態に揃えられた転写残りトナーは感光体2の回転とともに回転移動して、一次転写部において一次転写ローラ6aで中間転写媒体6に転写される。こうして、画像部の転写残りトナーは中間転写媒体6に転写されることで感光体2から除去され、感光体2の画像部における転写残りトナーのクリーニングが行われる。
【0020】
中間転写媒体6に転写された転写残りトナーは二次転写器7の二次転写ローラ7aで転写材8に転写され、転写材8上の画像に紛れ込むようになる。このとき、転写残りトナーは画像形成毎に転写されてその量がほとんど少ないので、ユーザにはまったく見えない(感知されない)程度のものであるので、画像に影響を与えて画像劣化を招くことはない。このようにして、画像部における転写残りトナーのクリーニング動作は次回以降の画像形成動作において自動的に行われる。
【0021】
次に、感光体2の転写材8間の非画像部におけるカブリトナー等の転写残りトナーのクリーニングについて説明する。
図3は、この例の画像形成装置1における非画像部での転写残りトナーのクリーニングシーケンスにしたがったクリーニング動作を説明する図である。なお、以下の説明においては説明の便宜上、転写材8として紙を用いた場合について説明するが、本発明は他の転写材8にも適用することができる。
【0022】
前述のように、感光体2の画像部における転写残りトナーは、次回以降の画像形成時に感光体2が露光されて帯電可能状態となるため帯電可能な状態にされるが、感光体2の転写材8間の非画像部におけるカブリトナー(プラス帯電トナーあるいはニュートラル帯電トナー)等の転写残りトナーは、次回以降の画像形成時の感光体の画像部の露光によっては感光体の非画像部が露光されず帯電可能な状態にされない結果、帯電可能な状態にされない。そこで、この紙間の非画像部における転写残りトナーのクリーニング動作は前述のようにクリーニングシーケンスにしたがって行われる。
【0023】
このクリーニングシーケンスによるクリーニング動作は、1枚の紙8への画像形成が終了する毎に行われる。すなわち、1枚の転写材8への画像形成が終了すると、図3(a)に示すように感光体2の前回の画像形成時の紙の終端(つまり、紙間領域の始端)αと今回の画像形成時の紙の始端(つまり、紙間領域の終端)βとの紙間の非画像部の表面には、転写残りトナーが散在している。いま説明の便宜上、これらの転写残りトナーを同図に示すようにa,b,cとする。
【0024】
図3(a)に示す状態では、紙間領域の始端αが露光直前の位置にあるので、画像形成の終了後直ぐに感光体2および露光手段4がオンする。また中間転写媒体6がオンするとともに一次転写ローラ6aがオンして、クリーニング動作が開始される。すると、露光手段4が紙間領域の感光体2の非画像部の露光工程が開始する。感光体2が図において反時計方向に回転するとともに紙間領域の感光体2の非画像部が露光される。このときの露光は、紙間領域の画像領域および非画像領域を含む感光体2の紙間領域の全領域を露光するようになっている。また、同時に中間転写媒体6が時計方向{図3(a)において右方}に移動するとともに一次転写ローラ6aが時計方向に回転する。
【0025】
なお、画像形成の終了時に紙間領域の始端αが露光直前の位置にないときは、まず感光体2が回転され、紙間領域の始端αが露光直前の位置に来たときに露光手段4がオンするようになっている。
【0026】
その場合、現像器5はクリーニングシーケンスによるクリーニング動作中は駆動しないとともに、現像バイアスも印加しないようにしている。これにより、現像器5のイレギュラーな帯電のトナーが現像されないようにしている。
【0027】
感光体2の反時計方向の回転で、各転写残りトナーa,b,cも感光体2と一緒に反時計方向に回転するため、これらの転写残りトナーは、図3(b)に示すように、感光体2の紙間領域が露光されることで、まず最初に転写残りトナーaが露光され、次いで転写残りトナーb,cの順に露光される。紙間領域の終端βが露光位置を通過すると、図3(b)に示すように露光手段4がオフとなり、感光体2の紙間領域の露光が終了する。感光体2の紙間領域は露光されることで所定の露光電位(例えば、−30V)に設定されるため、帯電可能な状態となるが、各転写残りトナーa,b,cは転写可能な状態にはなっていない。
【0028】
各転写残りトナーa,b,cが順に一次転写部の位置(一次転写ローラ6a)を通過するが、各転写残りトナーa,b,cは転写可能な状態にはなっていないので中間転写媒体6に転写されない。図3(c)に示すように、感光体2の紙間領域の始端αが帯電直前の位置に来ると、非接触帯電器3がオンして感光体2の紙間領域の帯電工程が開始する。すると、各転写残りトナーは、まず最初に転写残りトナーaが帯電され、これ以後、転写残りトナーb,cの順に帯電される。この帯電工程で、感光体2の紙間領域の電位は所定の帯電電位(例えば、−600V)に設定されるため、露光された各転写残りトナーa,b,cも同様にこの帯電電位となり、各転写残りトナーa,b,cは、いずれも転写可能な(−)極性に揃えられる。
【0029】
次いで、図3(c)に示すように感光体2の紙間領域の終端βが非接触帯電器3を通過すると、この非接触帯電器3がオフとなり、帯電が終了する。そして、最初に帯電された転写残りトナーaが一次転写部の位置に来ると、この転写残りトナーaは、図3(d)に示すように所定の転写バイアス(例えば、+500V)が印加された一次転写ローラ6aによって感光体2から離れて中間転写媒体6上に転写される。続いて、他の転写残りトナーb,cも順に中間転写媒体6上に転写される。こうして、図3(e)に示すように感光体2の紙間領域の非画像部上の転写残りトナーa,b,cは、すべて感光体2から離れて中間転写媒体6上に転写される。
【0030】
このとき、感光体2の周速度と中間転写媒体6の周速度との速度差を設けると良い。この速度差{(中間転写媒体6の周速度/感光体2の周速度)×100}は、1〜5%がよく、より好ましくは1〜3%がよい。その場合、1%以上の速度差を設けると、転写残りトナーの粒子を転がして、転写残りトナーの帯電している部分を感光体2に対向させることができ、転写残りトナーを感光体2から容易に離れさせることができるのでよい。しかし、5%より大きな速度差を設けると、転写ニップ内で転がったトナーが別の位置に転写されて、画像のズレやチリなどの画像劣化を引き起こすおそれがある。したがって、前述のように速度差を設けるようにしている。
【0031】
最終的に、中間転写媒体6上に転写された転写残りトナーa,b,cは、すべて、次回の画像形成時に二次転写器7でこのときの画像とともに転写材8に転写される。その場合、紙1枚毎に感光体2の紙間領域の転写残りトナーを感光体2から吐き出している(転写している)ので、この転写残りトナーの量は比較的少なく、ユーザー「地よごれ」として感知されない程度の量である。したがって、形成された画像の画質劣化を招くことはない。
その後、感光体2、非接触帯電器3、中間転写媒体6、および一次転写ローラ6aがともにオフとなる。こうして、クリーニングシーケンスによる感光体2の紙間領域の非画像部のクリーニング動作が終了する。
【0032】
更に、この例の画像形成装置1に用いられるトナーは、一成分非磁性トナーの負帯電性トナーであり、その円形度(球径度)は0.95以上に設定されている。このようにトナーの円形度を設定することで、転写残りトナーの感光体2との接触面積を小さくして、トナー粒子と感光体2との間の物理的な力を低減することで、転写残りトナーが中堅転写媒体6に転写しやすくして、感光体2のクリーナレスをより効果的に行うことができるようにしている。
【0033】
円形度(球状化係数)をアップさせるためには、粉砕法トナーでは、粉砕したトナーを市販の熱風球形化装置サーフュージングシステムSFS−3型(日本ニューマチック工業(株)製)を使用すれば円形度は1.00まで可能である。
【0034】
一方、乳化重合法による重合法トナーでは、2次粒子の凝集過程で温度と時間を制御することで、円形度を自由に変えることができ、その範囲は0.94〜1.00に設定でき、また、懸濁重合法では、真球のトナーが可能であるため、円形度は0.98〜1.00の範囲となる。また、円形度を調節するためにトナーのTg温度以上で加熱変形させることで、円形度を0.94〜0.98まで自由に調節することが可能となる。更に、例えば特開平63−304002号公報に開示されている分散重合法では、形状が真球に近い形となるため、形状を制御するには、例えばトナーのTg温度以上で加圧し、所望のトナー形状にすることができる。
なお、本発明におけるトナー粒子等における平均粒径と円形度は、すべて、シスメックス株式会社製のFPIA2100で測定する値である。
【0035】
ところで、図4(a)に示すように紙間領域の非画像部(非画像領域)が感光体2の周長以下であるときに、「紙間領域の周方向長さ+画像部(画像領域)の周方向長さ」が感光体の周長の整数倍であると、感光体2の紙間領域が常に感光体2の同じ場所になる。このため、感光体2の全領域がカバーされず、露光されないことになる。例えば、図4(a)に示すように紙間領域の非画像部の周方向長さが感光体2の周長の2/3であるとする。そして、図4(a)に示すように画像領域の周方向長さが感光体2の{n+(1/3)}周であると、図3(c)に示すように紙間領域は図3(a)に示す感光低2の場所とまったく同じになり、紙間領域は変位(移動))しない。このように、紙間領域が感光体2の周長内で変位(移動)しないと、感光体2上のクリーニングされる領域が固定され、感光体2の画像領域は露光されないのでこのクリーニングシーケンスによってクリーニングされない。このため、画像領域に蓄積する転写残りトナー(カブリトナー)は画質に悪影響を与えるようになる。
【0036】
そこで、本発明の画像形成装置1では、紙間領域の非画像部(非画像領域)が感光体2の周長内で変位する(ずれる)ようにしている。このように、紙間領域の非画像部(非画像領域)を感光体2の周長内で変位させることで、紙間領域の非画像部(非画像領域)がクリーニングシーケンスの実行毎に感光体2の周方向に移動(変位)するようになる。
【0037】
このように構成されたこの例の画像形成装置によれば、予め設定されたクリーニングシーケンスにしたがって感光体2の紙間の非画像部における転写残りトナーをクリーニングするクリーニング動作が感光体2の除電レスでかつ非接触帯電器3に転写残りトナーを蓄積させることなく行うようになるので、紙間の非画像部での転写残りトナーをクリーニングできる。
【0038】
更に、紙間領域の非画像部(非画像領域)を感光体2の周長内で変位させることで、紙間領域の非画像部(非画像領域)をクリーニングシーケンスの実行毎に感光体2の周方向に移動させることができる。これにより、紙間領域の周長が感光体2の周長だけなくても、複数枚印字することで感光体2の全周を露光することができる。これによっても、感光体2の画像領域に蓄積する転写残りトナー(カブリトナー)もクリーニングできるようになり、画質に悪影響を与えるのをより効果的に防止できる。これにより、感光体2のクリーナレスを効果的に実現できる。しかも、非接触帯電器3の安定した帯電性能を確実に保持できるとともに、除電手段を備えないことから画像形成装置のコンパクト化をより効果的に図ることができる。
【0039】
(実施例)
本発明の実施例1と比較例1および2とについてクリーニング動作の実験を行った。実験に用いた画像形成装置、実験条件、および感光体上に残っているトナー量の測定は以下の通りである。
・帯電器: スコロトロン
ワイヤー電圧:−4.5kV、グリッド電圧:−600V
・現像器: ジャンピング現像
ギャップ:200μm、Vdc=−200V、Vpp=1.4kV
・トナー: 一成分非磁性トナー(負帯電トナー) 重合トナー
・感光体: φ30mm
クリーナレス、除電レス
・転写: 転写バイアス=+500V
・実施例1: 図3に示す本発明のクリーニングシーケンスによるクリーニング動作を行いながら、全領域非露光の印字パターン(白ベタ)を50枚連続印字(A4)を行い、印字終了後の感光体上に残っているトナー量を測定
実施例1で使用したトナーの円形度:0.97
・比較例1: クリーニングシーケンスによるクリーニング動作を行わないこと以外は実施例1の条件で印字を行ったときの感光体上に残っているトナー量を測定
比較例1で使用したトナーの円形度:0.92
・比較例2: 紙間領域(非画像領域)の周方向長さが感光体の周長以下で、紙間領域を感光体の周長内で変位させないで実施例1と同様に印字を行ったときの感光体上の画像領域に残っているトナー量を測定
比較例2で使用したトナーの円形度:0.92
・感光体上に残っているトナー量の測定:
光学顕微鏡(NIKON製、MICROSCOPE MM−60)にて0.15mm×0.35mmの範囲の感光体表面を200倍で画像データとして取り込み、これを画像処理にて2値化し、感光体上のトナーの個数、投影面積を導き、その投影面積からトナーの体積を推定し、トナーのメイン樹脂から割り出したトナー密度を使って計算し、トナーの重量を求める作業を各トナーで行う。 そして、求めた値から単位面積あたりのトナー重量を導く。この測定を5ヶ所 で行い、その平均値を感光体上に残っているトナー量とする。この測定法は、 トナーの円形度(球形度)が0.92以上でかつ単位面積(1cm2)あたりの トナー量が0.03mg以下の場合、他の測定法より精度の高い値を得ること ができる。
実験結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
表1からわかるように、実施例1では、感光体上に残っているトナー量が0.0015mg/cm2であり、比較例1では、感光体上に残っているトナー量が0.018mg/cm2であり、比較例2では、感光体上に残っているトナー量が0.019mg/cm2であった。
【0042】
ところで、感光体2上にトナーが蓄積することによる、像の遮光、散乱、画像欠陥などの問題が生じるトナー蓄積量は単位面積(1cm2)あたり0.015mg以上である。これ以上トナーが残っていると、感光体2のその領域が露光されて、次の帯電工程でこのトナーが転写可能な帯電状態となり、一気に転写した場合、出力画像には地カブリとしてユーザーに感知されてしまう。
【0043】
実施例1の円形度0.97のトナーを用いた実験条件で環境差、耐久劣化などを考慮した場合のトナー蓄積量の最悪値は単位面積(1cm2)あたり0.012mgであり、実施例1では、すべての条件で感光体上の転写残りトナー量が0.015mg/cm2以下であることを満たしている。
したがって、実施例1では、本発明のクリーニングシーケンスによるクリーニング動作で感光体上に蓄積したトナーはそのほとんどが中間転写媒体に転写されるので、感光体上に残ったトナー量はきわめて少なく、画質に対して問題とならないことが確認された。また、中間転写媒体に転写された転写残りトナーは紙に転写されたが、印字毎にクリーニングシーケンスによるクリーニング動作が行われるので、紙に転写される転写残りトナー量は少量に保たれ、この転写残りトナーは画質の品質を損なう地カブリとして感知されなかった。
【0044】
これに対して、比較例1および比較例2の円形度0.92のトナーを用いた実験条件で環境差、耐久劣化などを考慮した場合のトナー蓄積量の最悪値は単位面積(1cm2)あたり0.022mgであり、比較例1および比較例2では、すべての条件で感光体上の転写残りトナー量が0.015mg/cm2以下であることを満たすことができない。
したがって、比較例1および2では、いずれも感光体上に蓄積したトナーが多く、画質に影響を与えることになる。
【0045】
特に、比較例2では、紙間領域が感光体周長内で変位(移動)しないので、図5に示すように感光体2上のクリーニングされる領域が固定され、画像領域はクリーニングされない。このため、画像領域に蓄積する転写残りトナー(カブリトナー)は画質に悪影響を与えるようになる。
【0046】
なお、前述の例では、転写残りトナーを転写媒体である中間転写媒体6を介して転写材8に転写する用にしているが、中間転写媒体6を省略して、転写残りトナーを直接転写媒体としての転写材8に転写させることもできる。
【0047】
【発明の効果】
このように構成された本発明の画像形成装置によれば、予め設定されたクリーニングシーケンスにしたがって像担持体の転写材間領域の転写残りトナーをクリーニングするクリーニング動作が像担持体の除電レスでかつ帯電器に転写残りトナーを蓄積させることなく行うようにしているので、像担持体の転写材間領域の転写残りトナーを確実にクリーニングすることができる。
【0048】
また、転写材間領域の非画像部(非画像領域)を像担持体の周長内で変位させることで、紙間領域の非画像部(非画像領域)をクリーニングシーケンスの実行毎に像担持体の周方向に移動させることができる。そして、紙間領域の周長が像担持体の周長より短くても、複数回画像形成を行うことで、像担持体の全周にわたって露光することができるので、これにより、像担持体の画像領域に蓄積する転写残りトナー(カブリトナー)もクリーニングできるようになり、画質に悪影響を与えるのを防止できる。これにより、像担持体のクリーナレスを効果的に実現でき、しかも、安定した帯電性能を確実に保持できるとともに、除電手段を備えないことから画像形成装置のコンパクト化をより効果的に図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる画像形成装置の実施の形態の一例を模式的に示す図である。
【図2】 この例の画像形成装置1における画像部での転写残りトナーのクリーニング動作を説明する図である。
【図3】 この例の画像形成装置1における非画像部での転写残りトナーのクリーニングシーケンスにしたがったクリーニング動作を説明する図である。
【図4】 本発明のクリーニングシーケンスの問題点を説明する図である。
【図5】 本発明に関する実験において、比較例2の実験を説明する図である。
【符号の説明】
1…画像形成装置、2…感光体、3…非接触帯電器、4…露光手段、5…現像器、5a…現像ローラ、6…中間転写媒体、6a…一次転写ローラ、7…二次転写器、8…転写材、9…定着器、10…給紙タイミングローラ
Claims (4)
- 像担持体と、この像担持体を一様帯電する非接触の帯電器と、一様帯電された前記像担持体に露光により静電潜像を形成する露光手段と、この静電潜像を現像してトナー像を形成するジャンピング現像器と、前記トナー像を転写材に転写する転写器と、これらの像担持体、帯電器、露光手段、現像器および転写器を制御する制御装置とを備え、転写後に前記像担持体に転写残りトナーを回収するクリーニング部材を備えないとともに転写後に前記像担持体を除電する除電器を備えないクリーナレスかつ除電レスの画像形成装置において、
前記像担持体の前記転写材間領域の前記転写残りトナーをクリーニングするクリーニングシーケンスが設定されており、
このクリーニングシーケンスは、前記転写材への画像形成終了後、前記像担持体が回転して前記像担持体の前記転写材間領域が前記露光手段との対向位置に来たとき、前記露光手段による前記像担持体の前記転写材間領域の全領域を露光し、次いで、前記像担持体の前記転写材間領域が前記帯電器との対向位置に来たとき、前記帯電器による前記転写材間領域を帯電することで所定の帯電電位に設定すると同時に前記転写残りトナーが前記像担持体と同極性に帯電され、次いで、前記転写材間領域が前記転写器との対向位置に来たとき、前記転写残りトナーを所定の転写バイアスが印加された前記転写器によって前記転写材に転写するシーケンスであり、
前記制御装置は画像形成毎に前記クリーニングシーケンスにしたがって前記像担持体の前記転写材間領域上の前記転写残りトナーをクリーニングするとともに、前記クリーニングシーケンスの実行毎に前記転写材間領域を前記像担持体の周長内で変位させることを特徴とする画像形成装置。 - 前記クリーニングシーケンスによるクリーニング動作中は、前記ジャンピング現像器の駆動および現像バイアスをともにオフにすることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記像担持体のトナー像が転写される中間転写媒体を有し、前記中間転写媒体の前記トナー像が前記転写器によって前記転写材に転写され、前記像担持体の周速と前記中間転写媒体の移動速度との間に所定の速度差を設けていることを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
- 前記トナーの円形度(球形度)が0.95以上であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1記載の画像形成装置。
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