JP4177804B2 - 試験を受ける3ポートデバイスの校正パラメータの取得 - Google Patents

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Description

本発明は、ネットワークアナライザに関し、特に試験を受ける3ポートデバイスの校正パラメータを取得することに関する。
ネットワークアナライザは一般に、合成信号源を組み込み式の信号分離装置、受信器、ディスプレイ、及びプロセッサと一体化している。
測定校正は、ネットワークアナライザのシステマチック誤差を特徴付けるプロセスである。この情報を用いて、システマチック測定誤差を補償する信号処理期間中に誤差修正アレイを用いることにより測定精度を改善することができる。測定校正は、キャリ(Cal:キャリブレーション(校正)の短縮語)とも呼ばれる。誤差補正は、精度向上とも呼ばれる。測定誤差は、ランダム誤差とシステマチック誤差に分類される。ノイズ及びコネクタの再現性等のランダム誤差は、再現することができず、測定校正および誤差補正により修正することができない。
トラッキング及びクロストーク等のシステマチック誤差は、大半のネットワークアナライザ測定における最も重要な誤差である。システマチック誤差は再現することができ、大部分は修正可能であるが、小さな残余誤差が残ることがある。これらのシステマチック誤差は時間や温度とともにドリフトし、それ故に誤差補正された測定精度を維持するために新たな測定校正を必要とする。
システマチック誤差は、システムの周波数応答、信号路間のアイソレーション、及びテストセットアップの不整合に起因する。周波数応答誤差(伝送トラッキング及び反射トラッキング)は、周波数の関数である基準信号路および受信器に対する試験信号路および受信器の相違から生じる。
アイソレーション誤差は、測定における信号路間のエネルギ漏れから生じる。この漏れは、クロストークに起因する。反射測定では、漏れは不完全な指向性にも起因する。指向性は、逆方向伝送信号から順方向伝送信号を分離するための信号分離デバイスの能力である。
不整合誤差は、被測定デバイス(DUT)のポートインピーダンスとネットワークアナライザのポートインピーダンスとの間の相違から生じる。信号源整合誤差は、DUTの信号源(ネットワークアナライザのOUT)側で生じる。負荷整合誤差は、負荷(ネットワークアナライザのIN)側で生じる。DUTをポートに直接的に接続していない場合には、ケーブルやアダプタ等に起因する不整合誤差は、信号源又は負荷の整合誤差の一部と見なされる。
ネットワークアナライザは、これらの試験システム誤差を測定して補償するための幾つかの方法を有する。各方法は、誤差モデルから導出される式を用いて1つ又は複数のシステマチック誤差を除去する。高品位標準(例えば、短絡、開放、負荷、スルー(through:直通))の測定により、ネットワークアナライザは誤差モデル内の誤差項を解くことが可能になる。校正された測定値の精度は、使用される標準の品質と測定システムの安定性に依存する。校正標準は非常に高精度であるため、大きな精度を得ることができる。
伝送校正を実行するために、少なくとも4個の測定標準が利用される。係る測定標準は、例えば、開放、短絡、負荷、及びスルーのケーブルである。ネットワークアナライザは、予め定義された数の点を用いて所定の周波数帯域にわたって各標準を測定する。これらの標準の測定値を用いて、誤差モデルの誤差項を解き、伝送周波数応答、負荷整合、及び信号源整合により生じるシステマチック誤差を除去する。
反射校正を実行するために、開放、短絡、及び負荷等の少なくとも3個の測定標準を用いて1ポート校正が実行される。ネットワークアナライザは、予め定義された数の点を用いて予め定義された周波数帯域にわたって各標準を測定する。これらの標準の測定値を用いて、誤差モデルの誤差項を解き、指向性、信号源整合、及び反射周波数応答により生じるシステマチック誤差を除去する。
ネットワークアナライザの校正に関するさらなる情報については、アジレント・テクノロジー社から入手可能な非特許文献1を参照されたい。
校正に必要な時間を減らすために、種々のシステムが幾つかの自動化機能を組み込んできた。例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、及び特許文献6は、電子標準を用いてコンピュータ支援校正を実行し、校正プロセスの時間消費をより少なくし、かつ誤差を発生しにくくする電子校正アクセサリを説明する。これらの電子校正アクセサリを使用する場合には、モジュールを測定ポートに手動で接続することが必要である。特許文献7には、手動接続を使用する電子校正モジュールも記載されている。特許文献8は、ネットワークアナライザ内部に校正を包含させるための技術を開示している。
2ポートネットワークアナライザを用いて3ポートデバイスを測定する場合には、デバイスは3回測定される必要がある。一般に、各校正測定ごとに異なるデバイスに対するポート配置に対応するためにケーブルを移動することが必要とされてきた。ケーブルの移動とともに試験ポートのケーブル特性は変化するので、校正精度は低下する。「未知のスルー」校正として知られるベクトルネットワークアナライザ(VNA:vector network analyzer)の2ポート校正方法を用いて、3ポートデバイスの校正期間中のケーブル移動と接続を最小化する。例えば、非特許文献2を参照されたい。この方法を用いることにより、試験ポートケーブルは3ポートデバイスの所望の測定ポートとそろえられるように配置され得る。試験ポートコネクタは、3ポートデバイスの測定ポートと嵌合するように構成される。この場合、適切な1ポート校正標準を各試験ポートに接続して測定する。校正モジュールを用いて、接続数を減らすことができる。次に、第3のポートを負荷又は等価物により終端した状態で3ポートデバイスを試験ポート間に「未知のスルー」として接続し、VNA校正を完了する。
米国特許第5,434,511号明細書 米国特許第5,467,021号明細書 米国特許第5,537,046号明細書 米国特許第5,548,221号明細書 米国特許第5,552,714号明細書 米国特許第5,578,932号明細書 米国特許第5,587,934号明細書 米国特許第5,548,538号明細書 アジレント・テクノロジー社発行、「HP8712C and HP8714C RF Network Analyzer User's Guide」、Part No.08712-90056、1996年10月、pp.6-1〜6-14 A.Ferrero.著、「Two-Port Network Analyzer Calibration Using an Unknown "Thru"」、IEEE Microwave and Guided Wave Letter、Vol.2,No.12、1992年12月、pp.505-507
3ポートSパラメータの抽出に必要なデータを取得するためには、第3のポートに最低3個の異なる終端器を接続する。3個の異なる既知の標準を用いることができる。しかしながら、このような切り離しや再接続は、時間を浪費するものであり、終端器の接続および切り離しは、再現できない測定値の相違につながる可能性がある。
被測定デバイスの試験のために、校正を実行する。被測定デバイスの第1のポートを校正モジュールのポートに接続する。被測定デバイスの第2のポートをデバイステスターの第1のポートに接続する。被測定デバイスの第3のポートをデバイステスターの第2のポートに接続する。デバイステスターは、デバイステスターによる測定を実行して校正パラメータを取得する。デバイステスターからのコマンドに応答して、校正モジュールが校正モジュールのポートにおける終端値を変化させる。終端値の変更は、被測定デバイスの第1のポートから校正モジュールのポートを物理的に切り離すことなしに実行される。
本発明によれば、校正標準の物理的な接続および切り離しをせずに、係る校正標準の変更が自動化されることにより、測定における時間が短縮されると共に、測定精度も向上する。
図1は、パワースプリッタ15を試験するように構成されたネットワークアナライザ11と校正モジュール19を示す簡易ブロック図である。ネットワークアナライザ11は、例えば高周波(RF)又はマイクロ波のベクトルネットワークアナライザ(VNA)である。
校正モジュール19の第1のポート20は、パワースプリッタ15の第1のポート18に接続される。校正モジュール19の第2のポート21は、接続されていない。校正モジュール19のUSBポート22は、USBケーブル25によりネットワークアナライザ11のUSBポート14に接続される。USB接続は、校正モジュール19とネットワークアナライザ11との間の通信に使用される。代案として、校正モジュール19とネットワークアナライザ11は、ワイヤ接続、光接続、及び/又は無線接続の多くの利用可能なタイプのいずれを用いて通信することができる。
1ポート校正が、ネットワークアナライザ11の第1のポート12(ポート1)で実行される。別の1ポート校正が、ネットワークアナライザ11の第2のポート13(ポート2)で実行される。これらの1ポート校正は、電子校正モジュール、機械校正標準、又はインライン校正ポッドを用いて実行され得る。
ネットワークアナライザ11の第1のポート12(ポート1)は、ケーブル23によりパワースプリッタ15の第2のポート16(ポート2)に接続される。ネットワークアナライザ11の第2のポート13(ポート2)は、ケーブル24によりパワースプリッタ15の第3のポート17(ポート3)に接続される。
図1にはパワースプリッタ15に接続されたネットワークアナライザを示したが、本発明の種々の実施形態を用いて、他のタイプの3ポートデバイスを試験することができる。例えば、図2は試験用の方向性結合器30の構成を示す。校正モジュール19の第1のポート20は、方向性結合器30の第1のポート33に接続される。校正モジュール19の第2のポート21は、接続されていない。校正モジュール19のUSBポート22は、USBケーブル25によりネットワークアナライザ(図示せず)のUSBポートに接続される。ネットワークアナライザの第1のポートは、ケーブル34により方向性結合器30の第2のポート31に接続される。ネットワークアナライザの第2のポートは、ケーブル35により方向性結合器30の第3のポート32に接続される。
パワースプリッタと方向性結合器に加えて、本発明の実施形態は、他のタイプの3ポートデバイスに有用である。例えば、本明細書に説明される校正技術は、順方向伝送が逆方向伝送に等しい(S21=S12、S32=S23等)受動的で相反的な他の3ポートデバイスに適用可能である。
図3は、校正モジュール19の簡易ブロック図である。USBポート回路42は、USBポート22と対話するために使用される。ポート回路45は、ポート20とポート21に対し異なる校正標準(ひいては、終端器)を提供するために使用される。ファームウェア41とメモリ44を利用するコントローラ43が、USBポート22を介して受信されるコマンドに応答する。コントローラ43に応答して、ポート回路45はポート20及びポート21で校正標準を変えることができる。校正モジュールに関する更なる情報については、例えば、特許文献1と特許文献4を参照されたい。
3ポートデバイス(例えば、図1に示されたパワースプリッタ15、又は図2に示された方向性結合器30)の試験期間中、USBケーブル25を介して受信されるネットワークアナライザ11から受信したコマンドに応答して、校正モジュール19は第1のポート20に3個の既知の異なる校正標準を配置する。各校正標準について、ネットワークアナライザ11は一組のSパラメータ測定値を取得する。これは、ネットワークアナライザ11にとって3ポートデバイスのSパラメータを算出するのに十分である。
図4は、パワースプリッタ15又は方向性結合器30等の受動的な3ポートデバイスの信号の流れ51を表す図を示す。3ポートデバイスの第1のポート(校正モジュール19の第1のポート20に接続)には、校正モジュール19により校正標準(Γ)が提供される。校正標準(Γ)は、3ポートデバイスの第1のポートに終端xを提供する。S11は、3ポートデバイスの第1のポートから3ポートデバイスの第1のポートへの反射信号を表わす。S21は、3ポートデバイスの第1のポートから3ポートデバイスの第2のポートへの伝送信号を表わす。S31は、3ポートデバイスの第1のポートから3ポートデバイスの第3のポートへの伝送信号を表わす。S12は、3ポートデバイスの第2のポートから3ポートデバイスの第1のポートへの伝送信号を表わす。S22は、3ポートデバイスの第2のポートから3ポートデバイスの第2のポートへの反射信号を表わす。S32は、3ポートデバイスの第2のポートから3ポートデバイスの第3のポートへの伝送信号を表わす。S13は、3ポートデバイスの第3のポートから3ポートデバイスの第1のポートへの伝送信号を表わす。S23は、3ポートデバイスの第3のポートから3ポートデバイスの第2のポートへの伝送信号を表わす。S33は、3ポートデバイスの第3のポートから3ポートデバイスの第3のポートへの反射信号を表わす。
以下の説明は、受動的3ポートデバイスについて全てのSパラメータを如何にして算出できるかを例証する。
3ポートデバイスの第1のポートに終端xを提供する校正モジュール19の各校正標準(Γ)について、ネットワークアナライザ11は、ネットワークアナライザのポートに関して反射および伝送値S11mx、S21mx、S12mx、S22mxを測定することができる。各終端xごとに、これらの測定された反射および伝送値を以下の式1に示すように規定することができる。即ち、
式1
11mx=終端xを用いて測定されたS11
21mx=終端xを用いて測定されたS21
12mx=終端xを用いて測定されたS12
22mx=終端xを用いて測定されたS22
ネットワークアナライザ11がS11mx、S21mx、S12mx、S22mxに関する値を測定しているときに、ネットワークアナライザ11はそれ自体のポート1及びポート2に対するこれらの値を測定している。しかしながら、例えば図1から看取されるように、ネットワークアナライザ11の第1のポート12(ポート1)はパワースプリッタ15の第2のポート16(ポート2)に接続される。ネットワークアナライザ11の第2のポート13(ポート2)は、パワースプリッタ15の第3のポート17(ポート3)に接続される。かくして、ネットワークアナライザ11のポート1は、パワースプリッタ15のポート2に接続される。同様に、ネットワークアナライザ11のポート2はパワースプリッタ15のポート3に接続される。そのため、ネットワークアナライザ11が値を測定するときには、S11mxのネットワークアナライザ測定値は、実際には3ポートデバイスのS22に関係し、S21mxのネットワークアナライザ測定値は、実際には3ポートデバイスのS32に関係し、S12mxのネットワークアナライザ測定値は、実際には3ポートデバイスのS23に関係し、S22mxのネットワークアナライザ測定値は、実際には3ポートデバイスのS33に関係する。
パワースプリッタ15については、第1のポート18(ポート1)が入力ポートであり、パワースプリッタ15の残りの二つのポートが出力ポートである。方向性結合器30については、第1のポート33(ポート1)が出力ポートであり、方向性結合器30の残りの二つのポートが被結合ポートである。ネットワークアナライザ11のスルー経路を最も高い損失を有する信号路とすることが推奨される。
図4とS11mx、S21mx、S12mx、S22mxに関する測定値の定義から、式2に示された以下の関係が正しいことは明らかである。
Figure 0004177804
各終端xごとに、3個の独立した式を得ることができる。未知数の数は、以下の必要条件、即ち、S21=S12、S13=S31、及びS23=S32を要求することにより6個に減る。これは、6個の未知数に関する値を得るために、2個の標準のみに関する測定値が必要とされることを意味する。しかしながら、各式はメービウス変換である。項S11が全式に共通であるため、6個の未知数を解くために二組の測定値は4個の固有の式をもたらすだけである。また、最良の結果を得るために、小さな値の測定値から小さな値を抽出し、大きな値の測定値から大きな値を抽出することがより正確である。反射項S11、S22、及びS33は、負荷測定データから最も良く導出される。伝送項は、開放及び短絡の測定データから最も良く導出される。冗長な情報は、算出結果のより良い評価を得るために使用され得る。
測定されたパラメータS21mx、及びS12mxは、測定誤差に起因してわずかに異なる可能性がある。誤差を最小化するために、測定されたパラメータS21mxとS12mxの平均をとり、S21vxと改称することができ、この場合、S21vx=(S21mx+S12mx)/2である。
3ポートデバイスの第1のポートに終端xを提供する校正モジュール19の校正標準(Γ)が開放である場合には、これをx=oにより示す。3ポートデバイスの第1のポートに終端xを提供する校正モジュール19の校正標準(Γ)が短絡である場合には、これをx=sにより示す。3ポートデバイスの第1のポートに終端xを提供する校正モジュール19の校正標準(Γ)が負荷(終端)である場合には、これをx=tにより示す。この表記G、G、Gの使用は、式3において以下のように定義される。即ち、
式3
=Γ/(1−S11Γ
=Γ/(1−S11Γ
=Γ/(1−S11Γ
式2、式3、及び所与の定義から、式4が導出され得る。即ち、
式4
11mt−S11ms=S2112(G−G
11ms−S11mo=S2112(G−G
21vt−S21vs=S1231(G−G
21vs−S21vo=S1231(G−G
22mt−S22ms=S3113(G−G
22ms−S22mo=S3113(G−G
式4から看取されるように、同一のパラメータに関して多数の解が存在する。このことは、例えば以下の式5によって示される。即ち、
式5
(Sijmt−Sijms)/(Sijms−Sijmo)=(G−G)/(G−G
i、j=1、2
11について、幾つかの考えられる解が存在する。他のSパラメータを導出するためにS11が必要とされるため、S11に関して出来る限り正確な結果を得ることが望ましい。S11の導出された値のうちの少なくとも二つを平均することにより、実際の値のより良好な推定値が提供され得る。しかしながら、方向性結合器のようなデバイスについては、逆方向の結合路損失が他の信号路よりも非常に大きくなるので、測定値は非常にノイズが多くて平均化に使用できない。平均化の実行時に大きさが類似するS11の解を用いることが最良である。S11の平均値の取得が、以下の式6、式7、及び式8によって示される。
Figure 0004177804
以下に定義されるようなΨijを用いて式6を式5に代入することにより、式7はS11の平均値(バーS11)を得る。
Figure 0004177804
方向性結合器の場合、S21/S31は出力ポートに関する結合項である。パワースプリッタの場合、S21/S31は出力トラッキング項である。
式8に示すように、S21/S31の値が算出され得る。即ち、
式8
(S11ms−S11mo)/(S21vs−S21vo)=S21/S31
=(S21vs−S21vo)/(S22ms−S22mo
21(ひいてはS12)とS31(ひいてはS13)の値は、以下の式9に示すように算出され得る。S21とS31の補正位相は、デバイスの電気的長さの推定値と投影DC切片(intercept:遮断、切片)値により求められ得る。受動的な相反デバイスの場合、順方向伝送項と逆方向伝送項は常に等しい。
Figure 0004177804
以下の式10に示すように、S22、S32、及びS33の値を算出することができる。
Figure 0004177804
以下の式11は、デバイス特有の用語に対して算出されたSパラメータの変換を示す。
式11
結合器:
指向性(dB)=20log10(S31/S32
結合係数(dB)input port=20log10(S32
結合係数(dB)output port=20log10(S32/S21
スルー路損失(挿入損失)=20log10(S21
入力リターン損失=20log10(S22
出力リターン損失=20log10(S11
結合ポートリターン損失=20log10(S33
パワースプリッタ:
入力リターン損失=20log10(S11
挿入損失(dB)=20log10(S21)又は20log10(S31
出力トラッキング(dB)=20log10(S31/S21
等価信号源整合ポート2(dB)=20log10(S22−(S2132/S31))
等価信号源整合ポート3(dB)=20log10(S33−(S3123/S21))
図5は、被測定デバイス(DUT)115を試験するように構成されたデバイステスター111、校正(cal)ポッド119、校正(cal)ポッド129、及び校正(cal)ポッド139を示す簡易ブロック図である。デバイステスター111は、例えば高周波(RF)ネットワークアナライザ、又はマイクロ波ベクトルネットワークアナライザ(VNA)である。
校正ポッド119の第1のポート120は、DUT115の第1のポート118に接続される。校正ポッド119の第2のポート121は、接続されていない。校正ポッド119のUSBポート122は、ケーブル128によりUSBハブ144に接続される。USBハブ144は、USBケーブル125によりデバイステスター111のUSBポート114にも接続される。
校正ポッド129の第1のポート130は、DUT115の第2のポート116に接続される。校正ポッド129の第2のポート131は、ケーブル123を介してデバイステスター111の第1のポート112(ポート1)に接続される。校正ポッド129のUSBポート132は、ケーブル133によりUSBハブ144に接続される。
校正ポッド139の第1のポート140は、DUT115の第3のポート117に接続される。校正ポッド139の第2のポート141は、ケーブル124を介してデバイステスター111の第2のポート113(ポート2)へ接続される。校正ポッド139のUSBポート142は、ケーブル143によりUSBハブ144に接続される。
USBプロトコルは、校正ポッド119、129、139とデバイステスター111との間の通信に使用される。代案として、ワイヤ接続、光接続、及び/又は無線接続の任意の多くの利用可能なタイプのプロトコルを通信に使用することもできる。
校正ポッド129は、デバイステスター111の第1のポート112(ポート1)で1ポート校正を実行する。校正ポッド139は、デバイステスター111の第2のポート113(ポート2)で1ポート校正を実行する。1ポート校正が完了すると、校正ポッド129と校正ポッド139のためのスルー経路をオンにし、校正がDUT115と校正ポッド129及び校正ポッド139の接合面へ変換される。
校正ポッド119は、インピーダンス終端状態に設定される。第2のポート116から第3のポート117へのDUT115のスルー経路が測定される。次に、「未知のスルー」校正を(上述したように)使用して、第2のポート116と第3のポート117との間のDUT115に関する全2ポート誤差補正項を得る。上述したように、三組の誤差補正済み2ポート測定値がDUT115に役立つ。それぞれの組は、校正ポッド119により提供されるように、DUT115のポート118における異なるインピーダンス設定からなる。三組の誤差補正済み2ポート測定値から、上述したようにDUT115の3ポートSパラメータを算出する。
図6は、校正ポッド119の簡易ブロック図である。校正ポッド129と校正ポッド139は、例えば設計において等価である。
マイクロコントローラ233は、USBポート122に接続されたUSBポート回路232を介してデバイステスター111と通信する。コントローラ233用のプログラムは、ファームウェア231として格納される。メモリ236は、Sパラメータメモリ、電力(パワー)検出メモリ、ノイズ源メモリ、及びユーザーメモリを含む。Sパラメータメモリは校正ポッド119の特性記述を格納し、校正ポッド119をデバイステスター111に接続した際に、この特性記述を校正モジュール119がデバイステスター111に対して利用可能にする。電力検出メモリは、校正ポッド119に関する電力の特性記述の値を任意に格納するために使用される。ノイズ源メモリは、校正ポッド119に関するノイズ源の特性記述の値を任意に格納するために使用される。ユーザメモリは、システムのユーザにより利用されることができ、Sパラメータメモリ、電力検出メモリ、及びノイズ源メモリ内の値に加えて、又はそれらの代わりに使用され得る特性記述の値を格納することができる。
例えば、メモリ236はフラッシュメモリからなる。代案として、メモリ236は、別のタイプのコンピュータ読み取り可能な不揮発性メモリ(例えば、読み出し専用メモリ、プログラマブルROM、EPROM、EEPROM等)、又はコンピュータ読み取り可能な揮発性メモリ(例えば、ランダムアクセスメモリ、スタティックRAM、ダイナミックRAM等)からなる。
コントローラ233からメモリ236へのデータ経路は、バススイッチ(SW)234とラッチ235を介して延びている。制御信号とアドレス信号は、コントローラ233からの命令を介して選択デコーダ237により生成される。選択デコーダ237は、ラッチ238とドライバ239を介してマルチステート回路243へ命令を供給する。マルチステート回路243は、校正ポッド119のポート120と121に接続される。マルチステート回路243が、ポート120とポート121で開放、短絡、スルー、及び負荷の校正標準の配置を制御する。
上記の説明は、本発明の例示的な方法および実施形態を単に開示して説明している。当事者には理解されるように、本発明はその思想または本質的な特徴から逸脱することなく他の具体的な形態で具現化され得る。従って、本発明の開示は、例示を意図したものであって、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を限定するものではない。
本発明の一実施形態による3ポートデバイスの試験に使用されるネットワークアナライザ及び校正モジュールの構成を示す簡易ブロック図である。 本発明の一実施形態による別の3ポートデバイスの試験に使用されるネットワークアナライザ及び校正モジュールの構成を示す簡易ブロック図である。 本発明の一実施形態による校正モジュールの簡易ブロック図である。 終端器が接続された状態の3ポートデバイスのSパラメータを示す図である。 本発明の別の実施形態による別の3ポートデバイスの試験に使用されるデバイステスター及び校正ポッドの構成を示す簡易ブロック図である。 校正ポッドの簡易ブロック図である。
符号の説明
11、111 デバイステスター
12、13、16-18、20、21、31-33、112、113、116-118、120、121 ポート
14、114 通信ポート
15、30、115 被測定デバイス(DUT)
19、119 校正モジュール
22、122 USBポート
30 方向性結合器
43 コントローラ
44 メモリ
45 ポート回路

Claims (6)

  1. 被測定デバイス験すデバイステスターであって、
    1のポートと
    2のポートと
    通信ポートとを含み、
    前記デバイステスターが前記通信ポートを介して校正モジュールと通信し、前記被測定デバイスの第1のポートから前記校正モジュールのポートを物理的に切り離すことなく前記校正モジュールのポートにおける終端値を変更するように、前記校正モジュールに命令し、その命令は、前記被測定デバイスの第2のポートが前記デバイステスターの前記第1のポートに接続され、且つ前記被測定デバイスの第3のポートが前記デバイステスターの第2のポートに接続されて、前記デバイステスターが前記被測定デバイスの校正パラメータを取得する前記被測定デバイスの試験中に、与えられる、デバイステスター
  2. 前記被測定デバイスがパワースプリッタである、請求項1に記載のデバイステスター
  3. 前記被測定デバイスがパワースプリッタであり、
    前記被測定デバイスの第1のポートが、前記パワースプリッタの入力ポートであり、及び
    前記被測定デバイスの第2のポート及び第3のポートが、前記パワースプリッタの出力ポートである、請求項1に記載のデバイステスター
  4. 前記被測定デバイスが、方向性結合器である、請求項1に記載のデバイステスター
  5. 前記被測定デバイスが方向性結合器であり、
    前記被測定デバイスの第1のポートが、前記方向性結合器の出力ポートであり、及び
    前記被測定デバイスの第2のポート及び第3のポートが、前記方向性結合器の被結合ポートである、請求項1に記載のデバイステスター
  6. 前記校正パラメータが以下の3ポートSパラメータであり、即ち、
    前記被測定デバイスの第1のポートから前記被測定デバイスの第1のポートへの反射信号を表わすS11と、
    前記被測定デバイスの第1のポートから前記被測定デバイスの第2のポートへの伝送信号を表わすS21
    前記被測定デバイスの第1のポートから前記被測定デバイスの第3のポートへの伝送信号を表わすS31
    前記被測定デバイスの第2のポートから前記被測定デバイスの第1のポートへの伝送信号を表わすS12
    前記被測定デバイスの第2のポートから前記被測定デバイスの第2のポートへの反射信号を表わすS22と、
    前記被測定デバイスの第2のポートから前記被測定デバイスの第3のポートへの伝送信号を表わすS32と、
    前記被測定デバイスの第3のポートから前記被測定デバイスの第1のポートへの伝送信号を表わすS13と、
    前記被測定デバイスの第3のポートから前記被測定デバイスの第2のポートへの伝送信号を表わすS23と、及び
    前記被測定デバイスの第3のポートから前記被測定デバイスの第3のポートへの反射信号を表わすS33とであり、
    21=S12、S13=S31、及びS23=S32である、請求項1に記載のデバイステスター
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