JP4177500B2 - 包装用紙および包装体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、郵便、宅配等で小物を便送するに適するような包装用紙および包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コーヒー豆、紅茶の葉、お茶の葉等の少量の物を郵便物、または、宅配物として配達する場合、少量の内包物を密封し得る包装袋に収納し、これをさらに宛名および差出人を記入した封筒に収納して配達しているのが現状である。
【0003】
しかし、このように少量の内包物を配達のために密封包装と配達用包装との二重包装にすると、包装作業に手間や時間がかかり、内包物の量の割りには作業効率が悪い問題点を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、密封包装と配達用包装とが一度にできて、効率よく包装作業ができると共に、包装された包装体をそのまま便送することができ、また、贈物として用いることもできる包装用紙および包装体提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1記載の発明は、折り曲げて内部に包装部が形成される長方形をなす 用紙における包装内側に対応する面全体に、溶着可能な合成樹脂フィルムがコーティングされ、上記用紙の包装外側に対応する面が、文字や図形などの表示が可能な面に形成されるとともに、上記包装部を形成したときに表側になる方形の表面と、上記包装部を形成したときに裏側になる方形の裏面とを左右に離間配置し、これら表面と裏面との間に、上記包装部に厚みを付与する襠を形成するためのガイドラインが縦方向の全体にわたって形成され、上記表面と裏面より外周縁部のうち、表面および裏面の上下両側と、表面または裏面のいずれか一方の側部とに、縁部に溶着代を残して、上記襠と同一の厚みを付与する襠を形成するためのガイドラインが縦方向又は横方向の全体にわたって形成され、各ガイドラインの交差部分に、襠によって出る厚みをなくして閉じるべく、襠部分を内側に折り込むためのガイドラインが形成された包装用紙であることを特徴とする。
【0005】
この発明の請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明の構成に併せて、前記溶着代が、包装部に対して内包物を収納する開口部を残して溶着された包装用紙であることを特徴とする。
【0006】
この発明の請求項3記載の発明は、上記請求項1または2記載の発明の構成に併せて、前記用紙のみの一部が切り欠かれ、前記合成樹脂フィルムを通して内部の包装部を視認可能な窓部が形成された包装用紙であることを特徴とする。
【0007】
この発明の請求項4記載の発明は、前記請求項1から請求項3のうちのいずれか一項に記載の包装用紙における溶着代が、内包物を収納した上で溶着され封止された包装体であることを特徴とする。
【0009】
【発明の作用・効果】
この発明によれば、合成樹脂フィルムを内側にして包装用紙を包装形状の折曲げガイドラインに沿って折曲げると内包物の収納部を有する包装体が形成でき、さらに、周縁部の溶着代を、シール専用の熱シール機、あるいは、一般家庭で使用されている電気アイロンにより加熱すると、重合した合成樹脂フィルムが溶着されるので、密封した包装体が簡単に得られ、密封を要しない内包物の包装は元より、例えば、コーヒー豆、紅茶の葉、お茶の葉、ティーバッグなど、湿気を嫌う内包物や粉末状の内包物の包装体が簡単に得られる。
【0010】
また、前述の溶着代が、包装部に対して内包物を収納する開口部を残して溶着された包装用紙を提供すると、利用者によって内包物を収納したあと、簡単に封止して、使用できる。
【0011】
さらに、用紙の包装外側は文字や図形などの表示が可能な面に形成しているので、この面に、例えば、便送先の宛名の記入、または、宛名ラベルの貼着により、内包物を収納した包装体を直接便送物となして郵送手段または宅配手段を利用して便送することができ、さらに、包装体の外側面に、贈物としてのメッセージや意匠を凝らしたイラスト、あるいは写真などを表示することにより、年賀状、クリスマスカード、誕生日のお祝いカード、披露宴の引出物の一品、会葬御礼の一品などとして有効に使用できる。
【0012】
さらに、包装体に、合成樹脂フィルムを通して内包物の透視が可能な窓部を形成すると、内包物の確認ができるばかりではなく、内包物が透視できることにより、例えば、内包物がコーヒー豆であれば、包装体の外側面にコーヒー豆の特徴説明、産地名や産地風景を表示することにより、内包物自体も意匠の一部を構成することができて、意匠の効果を上げることができ、また、窓部の形状を内装物に併せた形状、または、メッセージに併せた形状、例えば、内包物がコーヒー豆であれは、豆の形状に窓部を形成し、また、包装体がクリスマスカードであれば、ツリーの形状に窓部を形成することにより、窓部の形状自体も意匠の一部を構成することができ、意匠の効果をより向上させることができる。
【0013】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面と共に説明する。
図面は便送可能な包装体を示し、図1、図2、図3において、便送用包装体10は、シート状の包装用紙11の所定位置を折り曲げて、内部に包装部12を有する長方体に形成して、開放周縁部を溶着し、所定の位置には内包物の透視が可能な窓部13を形成している。また、この実施例で示す包装体10は官製はがき程度の面積を持ち、約10mmの厚みに形成している。
【0014】
上述の包装用紙11は、図3に示すごとく、比較的厚手の用紙14の片面(包装内側に対向する面)に、溶着可能な透明な合成樹脂フィルム15をコーティグして形成して、付与した形状が保持できる剛性を有し、また、前述の窓部13は用紙14のみが切り欠かれているため、該窓部13の存在で気密性が損なうことはなく、また、内包物の透視は合成樹脂フィルム15を介して行なうことができる。
【0015】
また、内部に形成される包装部12には、例えば、所定の粒状にひ(碾)いたコーヒー豆を内包物16として収納した場合、前述の窓部13はコーヒー豆の外観形状に切り抜いて、内包物16と窓部13とを対応させて意匠効果を上げるように構成している。
【0016】
図4は、前述の便送用包装体10を形成する包装用紙11の用紙14側(包装外側に対応する面)を示し、該包装用紙11は2折りすることでほぼ官製はがき程度の大きさになる面積の長方形のシート状に形成し、中央部および外周部には包装体10としての厚みを形成するための襠(まち)を形成する折曲げガイドライン17をエンボス加工により形成している。なお、図において、実線のガイドライン17は山折り、点線のガイドライン17´は谷折りを示す。そして、その最外周部には熱溶着するための溶着代18を設けている。
【0017】
上述の包装用紙11の包装外側に対応する用紙14は印刷やインクによる記録が可能で、また、宛名ラベルの貼着が可能な用紙を使用し、包装体10を形成したときの表側になる表面11aと、裏側になる裏面11bは文字や図形が表示できる面に形成している。
【0018】
上述の表面11aには、便送するために宛名を記入する宛名記入欄19と、差出人を記入する差出人記入欄20を設け、また、裏面11bにはメッセージを記入するメッセージ記入欄21を設けている。なお、上述の各欄19,20,21は通信文を表示する欄であり、文字や図形を表示する面は、表面11aおよび裏面11bの全面に設定することができる。
【0019】
上述のように形成した包装用紙11から包装体10を形成するには、図5に示すように、中央の襠を中心にして包装用紙11を折曲げガイドライン17に沿って山折りして、おおむね2つの折りに形成し、更に、開放周縁部のガイドライン17に沿って山折り、谷折りを行なって上下および側部の襠を形成し、図6に示すように、開放周縁部の上部縁部を残し、他の下部縁部と側部縁部の溶着代18を重合して溶着する。
【0020】
この溶着は、専用の熱シール機、または、一般家庭で使用する電気アイロンを使用して行なう。上述の溶着代18を加熱すると包装用紙11の内側の合成樹脂フィルム15が溶着し、該部を密封することができる。
この溶着状態では、上部縁部が開放されて開口部22が形成されているので、この開放部から内包物16を内部に形成された包装部12に収納(または装填)することができる。
【0021】
その後、上部縁部の溶着代18を重合して、これを溶着することで密封状態の包装体10を得ることができる。
【0022】
なお、上述の包装用紙11を消費者に提供する場合は、図4で示したシート状態、または、図6に示した半完成状態で提供することができる。
【0023】
上述の実施例では、包装体10に、所定の粒状にひ(碾)いたコーヒー豆を内包物16として収納し、さらに、表面11aの宛名記入欄19、差出人記入欄20に所定の事項を記入、または、印刷、あるいは宛名ラベルを貼着し、また、裏面11bのメッセージ記入欄21にメッセージを記入、または印刷することにより、便送用包装体10が完成し、これを郵送や宅配等の便送手段で便送することができる。
【0024】
このように便送用包装体10を構成したとき、窓部13から内部に収納した内包物16のコーヒー豆が透視でき、また、窓部13がコーヒー豆の外観形状に切り抜いていることから、該窓部13の形状が内包物16と対応し、より意匠効果が向上する。
【0025】
図7は、便送用包装体10をクリスマスカードとして使用するときの、裏面11bに形成する窓部13と、メッセージ記入欄21とを示し、窓部13はクリスマスに因んで樅の木の外観形状に切り欠き、メッセージ記入欄21にもクリスマスに因んだ言葉を記録する。
【0026】
図8は、便送用包装体10を誕生日カードとして使用するときの、裏面11bに形成する窓部13と、メッセージ記入欄21とを示し、窓部13はハート形状に切り欠き、メッセージ記入欄21には誕生日に因んだ言葉を記録する。
【0027】
このように便送用包装体10を形成したときは、その内部の包装部12にはクリスマスカードに因んだ贈物、あるいは誕生日に因んだ贈物を内包物として収納して便送することにより、贈物としての目的効果を上げることができると共に、その意匠効果も向上する。
【0028】
なお、上述の実施例では、便送用に包装体10を形成しているが、贈答用として使用することもできる。
【0029】
また、上述の実施例では、包装体10を官製はがき大として説明しているが、この大きさに限定されることなく、内包物12に対応して大きくも小さくも形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 便送用包装体の斜視図。
【図2】 図1のA−A線視断面図。
【図3】 包装用紙の断面図。
【図4】 包装用紙の展開図。
【図5】 包装体形成の説明図。
【図6】 包装体の半完成状態の説明図。
【図7】 包装体裏面側の他の例を示す部分平面図。
【図8】 包装体裏面側のさらに他の例を示す部分平面図。
【符号の説明】
10…郵送用包装体
11…包装用紙
12…包装部
13…窓部
14…用紙
15…合成樹脂フィルム
16…内包物
17,17´…ガイドライン
19…宛名記入欄
20…差出人記入欄
21…メッセージ記入欄
22…開口部
Claims (4)
- 折り曲げて内部に包装部が形成される長方形をなす用紙における包装内側に対応する面全体に、溶着可能な合成樹脂フィルムがコーティングされ、
上記用紙の包装外側に対応する面が、文字や図形などの表示が可能な面に形成されるとともに、
上記包装部を形成したときに表側になる方形の表面と、上記包装部を形成したときに裏側になる方形の裏面とを左右に離間配置し、
これら表面と裏面との間に、上記包装部に厚みを付与する襠を形成するためのガイドラインが縦方向の全体にわたって形成され、
上記表面と裏面より外周縁部のうち、表面および裏面の上下両側と、表面または裏面のいずれか一方の側部とに、縁部に溶着代を残して、上記襠と同一の厚みを付与する襠を形成するためのガイドラインが縦方向又は横方向の全体にわたって形成され、
各ガイドラインの交差部分に、襠によって出る厚みをなくして閉じるべく、襠部分を内側に折り込むためのガイドラインが形成された
包装用紙。 - 前記溶着代が、包装部に対して内包物を収納する開口部を残して溶着された
請求項1に記載の包装用紙。 - 前記用紙のみの一部が切り欠かれ、前記合成樹脂フィルムを通して内部の包装部を視認可能な窓部が形成された
請求項1または請求項2に記載の包装用紙。 - 前記請求項1から請求項3のうちのいずれか一項に記載の包装用紙における溶着代が、内包物を収納した上で溶着され封止された
包装体。
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JP01566699A Expired - Lifetime JP4177500B2 (ja) | 1999-01-25 | 1999-01-25 | 包装用紙および包装体 |
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-
1999
- 1999-01-25 JP JP01566699A patent/JP4177500B2/ja not_active Expired - Lifetime
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