JP4177013B2 - Method for curing thermosetting epoxy resin composition, cured product and use thereof - Google Patents

Method for curing thermosetting epoxy resin composition, cured product and use thereof Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも環状脂肪族エポキシ化合物を含有するエポキシ樹脂組成物をカチオン重合により、特定の条件で一次硬化を行った後、二次硬化以降を行う硬化方法に関する。得られた硬化物は、耐熱性、可とう性等に優れるので、接着剤、コーティング材料、電気材料用封止材、光半導体封止材、又は、プリント基板もしくはその絶縁層に使用できる。
【0002】
【従来の技術】
エポキシ樹脂は、接着剤、コーティング剤、封止材などに多量に用いられている。
特に、電子材料の封止材としてエポキシ樹脂を用いる場合、硬化剤として酸無水物を使用して、熱硬化を行う場合が多い。酸無水物による硬化の問題点としては、硬化時間がかかること、樹脂組成物にした場合の可使時間の短さと、エポキシ基と酸の反応による水酸基の生成と、これによる吸水率の上昇が問題なっている。
そのため、近年では、加熱によりカチオン種が生成する化合物を用いたエポキシ樹脂の熱カチオン硬化が注目されている。しかし、熱カチオン硬化によりエポキシ樹脂を硬化させる場合、グリジシルエーテル型のエポキシ化合物を使用すると、硬化物のガラス転移点(Tg)が低かったり、着色が大きくコーティングや透明性を要求される封止材への適用には問題があった。グリジシルエステル型のエポキシ化合物を使用すると、コスト高、材料選択の余地が少ないという問題があった。
一方、脂環式骨格にエポキシ基を有する脂環式エポキシ化合物を用いると、カチオン種に対する反応性が良いために、比較的低温でも硬化するものの、硬化物のTgが100℃程度のため、耐熱性の必要な物への使用が困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、耐熱性、可とう性等に優れ、接着剤、コーティング材料、電気材料用封止材、光半導体封止材、又は、プリント基板もしくはその絶縁層に使用できる熱硬化型エポキシ樹脂組成物の硬化方法を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、80℃以下で一次硬化を行いゲルを形成した後、100℃から200℃で二次硬化以降を行うことにより、耐熱性、可とう性等に優れる硬化物を得ることができることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0005】
すなわち本発明の第1は、脂肪族環の隣り合う2つの炭素原子を含んで構成されるエポキシ基を有する化合物である環状脂肪族エポキシ化合物(a)と必要に応じて加えられる他のエポキシ化合物(b)とからなり、他のエポキシ化合物(b)としてグリシジルエーテル型エポキシ樹脂を配合しないエポキシ樹脂(A)、必要に応じて加えられるカチオン種と反応する化合物(B)、及び加熱によりカチオン種を生成する化合物(C)からなるエポキシ樹脂組成物を、二段階以上で硬化させ、一次硬化(一段階目の硬化)を50℃〜80℃で行うことを特徴とするエポキシ樹脂組成物の硬化方法を提供する。本発明の第2は、環状脂肪族エポキシ化合物(a)と必要に応じて加えられる他のエポキシ化合物(b)の重量比率が、エポキシ化合物(a)/エポキシ化合物(b)=100/0〜40/60である本発明の第1のエポキシ樹脂組成物の硬化方法を提供する。本発明の第3は、化合物(B)がアルコール、オキセタン、ビニルエーテル、プロペニルエーテル、フェノール性水酸基を含有する化合物からなる群から選ばれる1以上である本発明の第1又は2のエポキシ樹脂組成物の硬化方法を提供する。本発明の第4は、エポキシ樹脂(A)と化合物(B)の比率が、エポキシ樹脂(A)/化合物(B)=100 / 0〜60 / 40(重量%比)である本発明の第1〜3のいずれかのエポキシ樹脂組成物の硬化方法を提供する。本発明の第5は、二次硬化(二段階目の硬化)以降の硬化を、100〜200℃で行う本発明の第1〜4のいずれかのエポキシ樹脂組成物の硬化方法を提供する。本発明の第6は、一次硬化を15分から2時間、二次硬化以降の硬化を4時間以内で行う本発明の第1〜5のいずれかのエポキシ樹脂組成物の硬化方法を提供する。本発明の第7は、本発明の第1〜6のいずれかの硬化方法により得られた硬化物を提供する。本発明の第8は、ガラス転移点が 120 ℃以上である本発明の第7の硬化物を提供する。本発明の第9は、接着剤、コーティング材料、電気材料用封止材、光半導体封止材、及び、プリント基板もしくはその絶縁層からなる群から選ばれるいずれか1つの用途に用いられる本発明の第7又は8の硬化物を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】
エポキシ樹脂(A)
本発明において、エポキシ樹脂(A)は環状脂肪族エポキシ化合物(a)及び必要に応じて加えられる他のエポキシ化合物(b)からなる。エポキシ樹脂(A)は後述する化合物(C)を加熱して生じるカチオン種の存在下で、開環重合する。
環状脂肪族エポキシ化合物(a)
環状脂肪族エポキシ化合物(a)は、環状骨格にエポキシ基を有する、即ち、脂肪族環の隣り合う2つの炭素原子を含んで構成されるエポキシ基を有する環状脂肪族化合物である。エポキシ化合物(a)は、環状骨格外にもエポキシ基を有していてもよい。また、エポキシ化合物(a)中の環状骨格の数は、1以上であり、複数であってもよく、特に制限はないが通常1〜4である。一つの環状骨格を構成する炭素数は、5〜20、好ましくは6〜12である。1分子中の各環状骨格には、必ずしもエポキシ基がないものもあってもよいし、同一の環状骨格に2以上のエポキシ基があってもよい。エポキシ化合物(a)の有するエポキシ基の数には、特に制限はなく、環状骨格内エポキシ基の数は一般的に1〜4、通常1〜2、脂環式骨格外エポキシ基が一般的に0〜4、通常0〜2のものが使用される。エポキシ化合物(a)は、分子量が100以上、好ましくは120以上、2000以下、好ましくは1000以下の化合物である。エポキシ化合物(a)の分子量が小さすぎると揮発性が高く、作業環境や塗工時の加工特性を著しく悪化させ、分子量が大きすぎると組成物の粘度が高くなるため、所定形状に注型、成形あるいは均一に塗工することが困難となる。
【0007】
環状脂肪族エポキシ化合物(a)の具体例としては、例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(ダイセル化学工業製セロキサイド(以下CELと略す)2021P等や、旭チバ社製アラルダイトCY179や、チッソ社製チッソノックス206);3,4−エポキシシクロヘキシルメチル基と3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシル基の間に少なくとも平均で1以上のε−カプロラクトンが開環重合された構造を有するCEL−2080シリーズ(ダイセル化学工業製CEL−2081、2083、2085等のCEL−2021Pのカプロラクトン変性物)などの環状脂肪族エポキシ基を分子内に2個もつものが挙げられる。分子内に環状脂肪族エポキシ基を1個と、環状骨格外にエポキシ基を1個有するものとしては、1,2,8,9−ジエポキシリモネン(ダイセル化学工業製CEL−3000)等が挙げられる。分子内に1個の環状脂肪族エポキシ基をもつものとして1−ビニル−3,4−エポキシシクロヘキサン(ダイセル化学工業製CEL−2000)、エポキシ化テトラヒドロベンジルアルコール等が挙げられる。
【0008】
【化1】

Figure 0004177013
【0009】
分子内に3個以上の環状脂肪族エポキシ基をもつものとしては、エポキシシクロヘキサノールの多価カルボン酸エステル、またはエポキシシクロヘキサノール基と多価カルボン酸残基との間に少なくとも1以上のカプロラクトンが開環重合した構造を有するもの(ダイセル化学工業製GT−301,GT−302,GT−401,GT−403など)等が挙げられる。
上記以外にも以下のような環状脂肪族エポキシ基をもつものが使用できる。
【0010】
【化2】
Figure 0004177013
【0011】
環状脂肪族エポキシ化合物(a)の中では、3,4 −エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレートが、本発明組成物の低粘度化及び耐熱性の向上効果という点で好ましい。
【0012】
他のエポキシ化合物(b)
エポキシ樹脂(A)には、必要に応じて、他のエポキシ化合物(b)を添加することができる。他のエポキシ化合物(b)としては、液状のものが望ましい。エポキシ化合物(b)の一例としては、内部エポキシ基を持つ化合物が挙げられ、具体的には市販のエポキシ化ポリブタジエンとして、PB3600(ダイセル化学工業製);E−1800−6.5やE−1000−8.0など(日本石油化学製);BF−1000(旭電化工業製)などが挙げられる。内部エポキシ基を持つ化合物は、上記以外にもスチレン−ブタジエン−スチレン共重合体のエポキシ化物が挙げられ、具体的には市販のエポフレンドA1020(ダイセル化学工業製)やエポキシ化大豆油、シクロヘキサン環に側鎖としてエポキシ基を有するユニットがエーテル結合で連結された構造を有する脂環式エポキシ樹脂[ダイセル化学工業(株)製、EHPE−3150(エポキシ当量185,軟化点80℃)]、エポキシ化亜麻仁油等が挙げられる。なお、エポキシ化合物(b)として、グリシジルエーテル型のエポキシ樹脂は配合しない。
【0015】
エポキシ樹脂(A)中の環状脂肪族エポキシ化合物(a)(内部エポキシ樹脂も含む)と必要に応じて加えられる他のエポキシ化合物(b)との重量比率は、エポキシ化合物(a)/エポキシ化合物(b)が、100/0〜40/60、好ましくは100/0〜55/45である。
【0016】
カチオン種と反応する化合物(B)
化合物(B)は、後述する化合物(C)を加熱して生じるカチオン種の存在下に、化合物(B)同士やエポキシ樹脂(A)と反応するものである。化合物(B)としては、後述するオキセタン化合物(o)、ビニルエーテル(v)、ポリエステル(ps)、ポリエーテル(pe)、低分子ポリオール(po)、カルボン酸およびその無水物(ca)、フェノール樹脂(pr)などが挙げられる。
上記エポキシ樹脂組成物には、以下のようなオキセタン化合物(o)を添加することができる。
【0017】
【化4】
Figure 0004177013
3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン
【0018】
【化5】
Figure 0004177013
3−メチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン
【0019】
【化6】
Figure 0004177013
1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]ベンゼン
【0020】
上記以外にも以下のようなオキセタンが使用できる。
【0021】
【化7】
Figure 0004177013
【0022】
エポキシ樹脂組成物には、ビニルエーテル(v)を配合することもできる。
ビニルエーテル(v)としては、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル等が挙げられる。
エポキシ樹脂組成物には、エポキシ樹脂組成物に溶解するものであれば末端に水酸基を持つポリエステル(ps)、ポリエーテル(pe)を配合することができる。ポリエステル(ps)としては、例えば分子内に2個の水酸基を持つポリエステルであるPCL−205H、PCL−210(ダイセル化学工業製)、分子内に3個の水酸基を持つポリエステルであるPCL−305,PCL−308など(ダイセル化学工業製)、分子内に4個の水酸基を持つポリエステルであるPCL−410Dなど(ダイセル化学工業製)が挙げられる。またクラポールP-1010、P-2010、P-3010(クラレ製)なども使用できる。
ポリエーテル(pe)としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリエーテル類が挙げられる。市販品としては、例えばアデカ製ポリエーテルP−400、P−1000、P−3000等が挙げられる。
低分子ポリオール(po)としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどのグリコール類が挙げられる。
【0023】
カルボン酸およびその無水物(ca)
公知の酸無水物類から選ばれる硬化剤を用いることができる。例えば、酸無水物類としては、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等の芳香族酸無水物類、無水テトラヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル酸、無水メチルエンドエチレンテトラヒドロフタル酸、無水トリアルキルテトラヒドロフタル酸等の環状脂肪族酸無水物が挙げられる。これらの中で、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル酸を使用することが、本発明組成物の耐候性が向上する点で好ましい。
カルボン酸としては、上記の酸無水物類に該当するカルボン酸、およびブタンテトラカルボン酸等が挙げられる。
また、本発明において、エポキシ樹脂組成物には、酸無水物による硬化を促進する目的で、硬化促進剤を配合することができる。硬化促進剤の例としては、3級アミン類、イミダゾール類、有機ホスフィン化合物類又はこれらの塩類が挙げられる。
エポキシ樹脂と反応するものでフェノール樹脂(pr)を配合することができる。
フェノール樹脂(pr)としては、フェノール、クレゾール、キシレノール、ブチルフェノール、ノニルフェノール等やこれらの混合物を原料に使用したノボラック樹脂やレゾール樹脂が挙げられる。
これらエポキシ樹脂(A)と反応する化合物(B)は、エポキシ樹脂(A)/化合物(B)=100/0〜60/40(重量%比)である。
カルボン酸およびその無水物(ca)の使用割合は、(a)成分と(b)成分のエポキシ樹脂の総和に対して、0〜200重量部の範囲内である。
【0024】
加熱によりカチオン種を生成する化合物(C)
化合物(C)は、前記エポキシ樹脂(A)及び/又は化合物(B)のカチオン重合開始剤である。
カチオン重合開始剤としては、下記(i)〜(iii)の種類のものが挙げられる。
(i)加熱によりカチオン種又はルイス酸を発生する熱カチオン重合開始剤としては、米国特許第3379653号に記載されたような金属フルオロ硼素錯塩及び三弗化硼素錯化合物;米国特許第3586616号に記載されたようなビス(ペルフルオルアルキルスルホニル)メタン金属塩;米国特許第3708296号に記載されたようなアリールジアゾニウム化合物;米国特許第4058400号に記載されたようなVIa族元素の芳香族オニウム塩;米国特許第4069055号に記載されたようなVa族元素の芳香族オニウム塩;米国特許第4068091号に記載されたようなIIIa〜Va族元素のジカルボニルキレート;米国特許第4139655号に記載されたようなチオピリリウム塩;米国特許第4161478号に記載されたようなMF6-陰イオン(ここでMは燐、アンチモン及び砒素から選択される)の形のVIb族元素;米国特許第4231951号に記載されたようなアリールスルホニウム錯塩;米国特許第4256828号に記載されたような芳香族ヨードニウム錯塩及び芳香族スルホニウム錯塩;W.R.Wattらによって「ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス(Journal of Polymer Science)、ポリマー・ケミストリー(Po1ymer Chemistry)」、第22巻、1789頁(1984年)に記載されたようなビス〔4−(ジフェニルスルホニオ)フェニル〕スルフィド−ビス−ヘキサフルオロ金属塩(例えば燐酸塩、砒酸塩、アンチモン酸塩等)の一種以上が包含される。
好ましいカチオン重合開始剤には、アリールスルホニウム錯塩、ハロゲン含有錯イオンの芳香族スルホニウム又はヨードニウム塩並びにII族、V族及びVI族元素の芳香族オニウム塩が包含される。
これらの塩のいくつかは、FX−512(3M社);UVACURE1591(ダイセルUCB社);UVI−6990およびUVI−6974〔ユニオン・カーバイド社〕;UVE−1014およびUVE−1016〔ジェネラル・エレクトリック社〕;KI−85〔デグッサ社〕;SP−150およびSP−170(旭電化社);サンエイドSI−60L、SI−80LおよびS1−100L(三新化学工業社);等として商品として入手できる。
(ii)別の熱カチオン重合開始剤としては、トリフル酸(triflic acid)塩、三弗化硼素エーテル錯化合物、三弗化硼素等のようなカチオン系又はプロトン酸触媒を用いることができる。好ましくは、トリフル酸塩であり、例としては、3M社からFC−520として入手できるトリフル酸ジエチルアンモニウム、トリフル酸トリエチルアンモニウム、トリフル酸ジイソプロピルアンモニウム、トリフル酸エチルシイソプロピルアンモニウム等〔これらの多くはR.R.A1mによって1980年10月発行のModern Coatingsに記載されている〕がある。
上記のカチオン重合開始剤の中で、芳香族オニウム塩が、取り扱い性及び潜在性と硬化性のバランスに優れるという点で好ましい。
(i)と(ii)の種類のカチオン重合開始剤の使用量は、エポキシ樹脂(A)と化合物(B)の合計100重量部に対して、0.01〜15重量部、より好ましくは0.1〜10重量部の量で添加することが好ましい。
【0025】
(iii)更に別の熱カチオン重合開始剤としては、金属キレートとビスフェノールSやシラノールを生成する化合物との組み合わせも用いることができる。
【0026】
金属キレートの金属としては、アルミニウム、チタン、亜鉛などが使用できる。またキレート剤としては、アセト酢酸エステルやアセチルアセトンなどのジケトン類が使用できる。アセト酢酸エステルとしては、下記のR1の部分が炭素数1〜12までのアルキル鎖であり、直鎖でも分岐していてもかまわない。
【0027】
【化8】
Figure 0004177013
【0028】
ジケトン類としては、下記の構造のものでありR2、R3とも水素または炭素数1〜10までのアルキル鎖であり直鎖でも分岐していてもかまわない。
【0029】
【化9】
Figure 0004177013
【0030】
シラノールを生成する化合物としては、トリフェニルシラノール等が挙げられる。
その他、ビスフェノールSとしては、ビスフェノールS等を使用することができる。
(iii)の種類の上記カチオン重合開始剤は、エポキシ樹脂(A)と化合物(B)の合計100重量部に対して、金属キレート及びビスフェノールSやシラノールを生成する化合物の合計量が10〜0.1重量部、好ましくは、8〜0.2重量部使用する。
【0031】
さらに、本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて次の成分を添加配合することができる。
(1)補強剤や充填剤:粉末状のものとしては、例えば酸化アルミニウム、酸化マグネシウムなどの金属酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの金属炭酸塩、ケイソウ土粉、塩基性ケイ酸マグネシウム、焼成クレイ、微粉末シリカ、溶融シリカ、結晶シリカなどのケイ素化合物、水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物、その他、カオリン、マイカ、石英粉末、グラファイト、二硫化モリブデン等;繊維状のものとしては、例えばガラス繊維、セラミック繊維、カーボンファイバー、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維、ボロン繊維、ポリエステル繊維及びポリアミド繊維等が挙げられる。
これらは本発明に使用するエポキシ樹脂組成物100重量部に対して、10〜900重量部配合される。
(2)着色剤、顔料、難燃剤:着色剤、顔料、難燃剤としては、例えば二酸化チタン、鉄黒、モリブデン赤、紺青、群青、カドミウム黄、カドミウム赤、三酸化アンチモン、赤燐、ブロム化合物及びトリフェニルホスフェイト等である。
これらは本発明に使用するエポキシ樹脂組成物100重量部に対して、0.1〜20重量部配合される。
(3)さらに、最終的な塗膜、接着層、成形品などにおける樹脂の性質を改善する目的で種々の硬化性モノマー、オリゴマー及び合成樹脂を配合することができる。
その他添加可能なものとして、エポキシアクリレート等のアクリレート等も挙げられる。例えば、モノエポキシ等のエポキシ樹脂用希釈剤、フェノール樹脂、アルキド樹脂、メラミン樹脂、フッ素樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂等の1種又は2種以上の組み合わせを挙げることができる。これら樹脂類の配合割合は、本発明に使用するエポキシ樹脂組成物の本来の性質を損なわない範囲の量、すなわち本発明に使用するエポキシ樹脂組成物100重量部に対して、50重量部以下が好ましい。
本発明に使用するエポキシ樹脂組成物及び任意成分の配合手段としては、加熱溶融混合、ロール、ニーダーによる溶融混練、適当な有機溶剤を用いての湿式混合及び乾式混合等が挙げられる。
【0032】
硬化条件
本発明では、所定の条件で二段階以上の硬化条件を用いることで強靭な硬化物を作成することができる。一次硬化は、50℃〜80℃で15分から2時間で行う。その後、所定の物性を得るために二次硬化以降の硬化を行う。二次硬化以降の硬化条件は、目標とする物性により変わるが、100〜200℃で、4時間以内が望ましい。また、三段階や四段階で硬化させることも可能である。一次硬化の硬化温度を前記温度範囲以上にした場合、反応が早く進みすぎて耐熱性、耐候性などの諸物性を二次硬化以降で調節することができない。また、前記温度範囲より低すぎると、ほとんど反応しないため一次硬化の役目を果たさないため望ましくない。
【0033】
一次硬化物は、Mnが200〜20000であり、原料Mn/一次硬化物Mn=1.0/1.1〜1.0/100.0であることが好ましい。
【0034】
本発明に係るエポキシ樹脂組成物は、プリント基板、各種絶縁層、透明封止材、コイル及びコンデンサーや半導体などの封止材、熱硬化型塗料、コーティング材料などに使用できる。特に本発明の硬化方法による硬化物は、上記用途に使用して耐熱性、可とう性等に優れる。
【0035】
【実施例】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下、特に断らない限り、部は重量部を、%は重量%を示す。
また、Mnの測定は、GPCにより、標準ポリスチレンを基準にして測定した。
【0036】
[実施例1]
ガラス製のサンプル管に表1に示す環状脂肪族エポキシ樹脂(a)、化合物(B)、化合物(C)など全ての材料を投入し、室温下で混合して樹脂組成物を調製した。これをアルミカップに注型して所定の温度で硬化させてTg測定用サンプル(透明封止剤)を調製した。また、せん断強度はアルミ板にバーコーター#8で樹脂組成物を塗布して張り合わせ、表1に記載の硬化を行ったものについて測定した。
【0037】
[実施例2および比較例1〜3]透明封止材の例として、表1に示すような、各種配合物と硬化条件にした他は実施例1と同様に行い、硬化物を得た。
【0038】
【表1】
Figure 0004177013
【0039】
HBE-100:水添ビスフェノールAジグリジシル(新日本理化製)
MH-700:メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(新日本理化製)
SI-100L:スルホニウム塩系カチオン硬化用触媒(三新化学製)
ALCH-TR:アルミニウムトリスエチルアセトアセテート(川研ファインケミカル製)
PCL-305:ポリカプロラクトンポリオール(ダイセル化学工業製)
【0040】
得られた硬化物について物性を測定した結果を表1に示す。
ガラス転移点(Tg)の測定は、JIS K7196に従ってTMA(セイコー電子製 TMA/SS 6000)により測定を行った。
せん断強度は、アルミ板(A1050P)同士を接着して、JIS 6850に従って測定を行った。
【0043】
[実施例3〜6および比較例4〜6]接着剤、コーティング材料、電気材料用封止材、及び、プリント基板もしくはその絶縁層封止材の例として、表2に示すような、各種配合物と硬化条件により硬化物を得た。
【0044】
【表2】
Figure 0004177013
【0045】
EOXA:3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタン(宇部興産製)
ETHB:エポキシ化テロラヒドロベンジルアルコール
【0046】
得られた硬化物について物性を測定した結果を表2に示す。鉛筆硬度は、JIS K5400に従って行った。デュポン衝撃試験は、JIS K5400に従って行った。密着性は、JIS K5400に従って碁盤目テープ法により行った。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、耐熱性、可とう性等に優れ、接着剤、コーティング材料、電気材料用封止材、光半導体封止材、又は、プリント基板もしくはその絶縁層に使用できる硬化物が得られる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a curing method in which secondary curing and subsequent are performed after primary curing of an epoxy resin composition containing at least a cycloaliphatic epoxy compound by cationic polymerization under specific conditions. Since the obtained cured product is excellent in heat resistance, flexibility, etc., it can be used for adhesives, coating materials, sealing materials for electrical materials, optical semiconductor sealing materials, or printed boards or their insulating layers.
[0002]
[Prior art]
Epoxy resins are used in large amounts for adhesives, coating agents, sealing materials and the like.
In particular, when an epoxy resin is used as a sealing material for electronic materials, heat curing is often performed using an acid anhydride as a curing agent. Problems with curing with acid anhydrides include: curing time, short pot life when resin composition is used, generation of hydroxyl groups by reaction of epoxy groups and acids, and increase in water absorption. It has become a problem.
Therefore, in recent years, attention has been focused on thermal cation curing of epoxy resins using compounds that generate cationic species upon heating. However, when the epoxy resin is cured by thermal cation curing, if a glycidyl ether type epoxy compound is used, the glass transition point (Tg) of the cured product is low, or the coloration is large and the sealing requires coating and transparency. There was a problem in application to the material. When a glycidyl ester type epoxy compound is used, there is a problem that the cost is high and there is little room for material selection.
On the other hand, when an alicyclic epoxy compound having an epoxy group in the alicyclic skeleton is used, it has good reactivity with cationic species, so that it cures even at a relatively low temperature. It was difficult to use for things that required sex.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The object of the present invention is excellent in heat resistance, flexibility and the like, and is a thermosetting epoxy that can be used for adhesives, coating materials, sealing materials for electrical materials, optical semiconductor sealing materials, or printed circuit boards or insulating layers thereof. A method for curing a resin composition is provided.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors can obtain a cured product having excellent heat resistance, flexibility and the like by performing secondary curing at 100 ° C. to 200 ° C. after the primary curing at 80 ° C. or lower to form a gel. The present inventors have found what can be done and have completed the present invention.
[0005]
That is, the first aspect of the present invention is a cycloaliphatic epoxy compound (a) which is a compound having an epoxy group comprising two carbon atoms adjacent to each other in an aliphatic ring, and other epoxy compounds added as necessary. (b) do from the Ri, other epoxy compound (b) epoxy resin (a) is not blended glycidyl ether type epoxy resin as to react with the cationic species to be added as required compound (B), and cations by heating An epoxy resin composition comprising a compound (C) that generates seeds is cured in two or more stages, and primary curing (first stage curing) is performed at 50 ° C. to 80 ° C. A curing method is provided. In the second aspect of the present invention, the weight ratio of the cycloaliphatic epoxy compound (a) to the other epoxy compound (b) added as necessary is such that the epoxy compound (a) / epoxy compound (b) = 100/0. A method for curing the first epoxy resin composition of the present invention which is 40/60 is provided. A third aspect of the present invention is the first or second epoxy resin composition according to the present invention, wherein the compound (B) is one or more selected from the group consisting of alcohol, oxetane, vinyl ether, propenyl ether, and a compound containing a phenolic hydroxyl group. A curing method is provided. According to a fourth aspect of the present invention, the ratio of the epoxy resin (A) to the compound (B) is epoxy resin (A) / compound (B) = 100 / 0-60 / 40 (weight% ratio). A method for curing the epoxy resin composition according to any one of 1 to 3 is provided. 5th of this invention provides the hardening method of the epoxy resin composition in any one of the 1st-4th of this invention which performs hardening after secondary hardening (2nd stage hardening) at 100-200 degreeC . 6th of this invention provides the hardening method of the epoxy resin composition in any one of 1st-5th of this invention which performs primary hardening for 15 minutes to 2 hours, and hardening after secondary hardening within 4 hours . 7th of this invention provides the hardened | cured material obtained by the hardening method in any one of 1st-6th of this invention . The eighth of the present invention provides the seventh cured product of the present invention having a glass transition point of 120 ° C. or higher . The ninth of the present invention is used for any one application selected from the group consisting of an adhesive, a coating material, an electrical material sealing material, an optical semiconductor sealing material, and a printed circuit board or an insulating layer thereof. The seventh or eighth cured product is provided.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Epoxy resin (A)
In this invention, an epoxy resin (A) consists of a cycloaliphatic epoxy compound (a) and the other epoxy compound (b) added as needed. The epoxy resin (A) undergoes ring-opening polymerization in the presence of a cationic species generated by heating the compound (C) described later.
Cycloaliphatic epoxy compound (a)
The cycloaliphatic epoxy compound (a) is a cycloaliphatic compound having an epoxy group in a cyclic skeleton , that is, having an epoxy group constituted by including two adjacent carbon atoms of the aliphatic ring. The epoxy compound (a) may have an epoxy group in addition to the cyclic skeleton. Moreover, the number of the cyclic | annular frame | skeleton in an epoxy compound (a) is one or more, multiple may be sufficient and there is no restriction | limiting in particular, However, It is 1-4 normally. Carbon number which comprises one cyclic | annular frame | skeleton is 5-20, Preferably it is 6-12. Each cyclic skeleton in one molecule may not necessarily have an epoxy group, or two or more epoxy groups may be present in the same cyclic skeleton. There is no restriction | limiting in particular in the number of the epoxy groups which an epoxy compound (a) has, The number of epoxy groups in a cyclic skeleton is generally 1-4, usually 1-2, and an alicyclic non-skeleton epoxy group is generally 0 to 4, usually 0 to 2 are used. The epoxy compound (a) is a compound having a molecular weight of 100 or more, preferably 120 or more and 2000 or less, preferably 1000 or less. If the molecular weight of the epoxy compound (a) is too small, the volatility is high, the working environment and processing characteristics during coating are remarkably deteriorated, and if the molecular weight is too large, the viscosity of the composition becomes high. It becomes difficult to form or apply uniformly.
[0007]
Specific examples of the cycloaliphatic epoxy compound (a) include, for example, 3,4-epoxycyclohexylmethyl-3 ′, 4′-epoxycyclohexanecarboxylate (Celoxide (hereinafter abbreviated as CEL) 2021P manufactured by Daicel Chemical Industries, etc.) Araldite CY179 manufactured by Asahi Ciba Co., Ltd. and Chissonox 206 manufactured by Chisso Corp .; at least one ε-caprolactone on average is opened between 3,4-epoxycyclohexylmethyl group and 3 ′, 4′-epoxycyclohexanecarboxyl group Examples include CEL-2080 series having a polymerized structure (CEL-2021P caprolactone modified products such as CEL-2081, 2083, 2085, etc., manufactured by Daicel Chemical Industries) having two cyclic aliphatic epoxy groups in the molecule. . Examples of those having one cycloaliphatic epoxy group in the molecule and one epoxy group outside the cyclic skeleton include 1,2,8,9-diepoxy limonene (CEL-3000 manufactured by Daicel Chemical Industries). It is done. Examples of those having one cycloaliphatic epoxy group in the molecule include 1-vinyl-3,4-epoxycyclohexane (CEL-2000 manufactured by Daicel Chemical Industries), epoxidized tetrahydrobenzyl alcohol, and the like.
[0008]
[Chemical 1]
Figure 0004177013
[0009]
Examples of those having 3 or more cycloaliphatic epoxy groups in the molecule include an epoxycyclohexanol polyvalent carboxylic acid ester, or at least one caprolactone between the epoxycyclohexanol group and the polyvalent carboxylic acid residue. Examples thereof include a ring-opening polymerized structure (GT-301, GT-302, GT-401, GT-403, etc., manufactured by Daicel Chemical Industries).
In addition to the above, those having the following cycloaliphatic epoxy groups can be used.
[0010]
[Chemical 2]
Figure 0004177013
[0011]
Among the cycloaliphatic epoxy compounds (a), 3,4-epoxycyclohexylmethyl-3 ′, 4′-epoxycyclohexanecarboxylate is preferable in terms of the effect of reducing the viscosity and improving the heat resistance of the composition of the present invention. .
[0012]
Other epoxy compounds (b)
If necessary, another epoxy compound (b) can be added to the epoxy resin (A). The other epoxy compound (b) is preferably a liquid one. An example of the epoxy compound (b) is a compound having an internal epoxy group. Specifically, as commercially available epoxidized polybutadiene, PB3600 (manufactured by Daicel Chemical Industries); E-1800-6.5 and E-1000 -8.0 etc. (made by Nippon Petrochemical); BF-1000 (made by Asahi Denka Kogyo) etc. are mentioned. Examples of the compound having an internal epoxy group include epoxidized products of styrene-butadiene-styrene copolymers other than the above, specifically, commercially available Epofriend A1020 (manufactured by Daicel Chemical Industries), epoxidized soybean oil, cyclohexane ring An alicyclic epoxy resin having a structure in which units having an epoxy group as a side chain are linked by an ether bond [manufactured by Daicel Chemical Industries, EHPE-3150 (epoxy equivalent 185, softening point 80 ° C.)], epoxidation Linseed oil etc. are mentioned. In addition, a glycidyl ether type epoxy resin is not blended as the epoxy compound (b).
[0015]
The weight ratio of the cycloaliphatic epoxy compound (a) (including the internal epoxy resin) in the epoxy resin (A) to the other epoxy compound (b) added as required is epoxy compound (a) / epoxy compound (B) is 100/0 to 40/60, preferably 100/0 to 55/45.
[0016]
Compound (B) that reacts with cationic species
The compound (B) reacts with the compounds (B) and the epoxy resin (A) in the presence of a cationic species generated by heating the compound (C) described later. Examples of the compound (B) include an oxetane compound (o), a vinyl ether (v), a polyester (ps), a polyether (pe), a low molecular polyol (po), a carboxylic acid and its anhydride (ca), and a phenol resin, which will be described later. (Pr) and the like.
The following oxetane compound (o) can be added to the epoxy resin composition.
[0017]
[Formula 4]
Figure 0004177013
3-ethyl-3-hydroxymethyloxetane
[Chemical formula 5]
Figure 0004177013
3-methyl-3-hydroxymethyloxetane
[Chemical 6]
Figure 0004177013
1,4-bis [(3-ethyl-3-oxetanylmethoxy) methyl] benzene
In addition to the above, the following oxetane can be used.
[0021]
[Chemical 7]
Figure 0004177013
[0022]
Vinyl ether (v) can also be mix | blended with an epoxy resin composition.
Examples of the vinyl ether (v) include cyclohexane dimethanol divinyl ether and diethylene glycol divinyl ether.
In the epoxy resin composition, polyester (ps) having a hydroxyl group at the terminal and polyether (pe) can be blended as long as it is soluble in the epoxy resin composition. Examples of the polyester (ps) include PCL-205H and PCL-210 (made by Daicel Chemical Industries) which are polyesters having two hydroxyl groups in the molecule, and PCL-305 which is a polyester having three hydroxyl groups in the molecule. PCL-308 and the like (manufactured by Daicel Chemical Industries) and PCL-410D and the like (made by Daicel Chemical Industries), which are polyesters having four hydroxyl groups in the molecule. Also, Kurapol P-1010, P-2010, P-3010 (manufactured by Kuraray), etc. can be used.
Examples of the polyether (pe) include polyethers such as polyethylene glycol, polypropylene glycol, and polytetramethylene glycol. Examples of commercially available products include Adeka polyether P-400, P-1000, and P-3000.
Examples of the low molecular polyol (po) include glycols such as ethylene glycol, diethylene glycol, propylene glycol, dipropylene glycol, 1,3-propanediol, 1,4-butanediol, and 1,6-hexanediol.
[0023]
Carboxylic acid and its anhydride (ca)
A curing agent selected from known acid anhydrides can be used. For example, acid anhydrides include aromatic acid anhydrides such as phthalic anhydride, trimellitic anhydride, pyromellitic anhydride, tetrahydrophthalic anhydride, methyltetrahydrophthalic anhydride, hexahydrophthalic anhydride, methyl anhydride And cyclic aliphatic acid anhydrides such as hexahydrophthalic acid, methylendoethylenetetrahydrophthalic anhydride, and trialkyltetrahydrophthalic anhydride. Among these, it is preferable to use hexahydrophthalic anhydride and methylhexahydrophthalic anhydride in terms of improving the weather resistance of the composition of the present invention.
Examples of the carboxylic acid include carboxylic acids corresponding to the above acid anhydrides, butanetetracarboxylic acid, and the like.
Moreover, in this invention, a hardening accelerator can be mix | blended with an epoxy resin composition in order to accelerate | stimulate hardening by an acid anhydride. Examples of the curing accelerator include tertiary amines, imidazoles, organic phosphine compounds, or salts thereof.
A phenol resin (pr) can be blended by reacting with an epoxy resin.
Examples of the phenol resin (pr) include novolak resins and resol resins using phenol, cresol, xylenol, butylphenol, nonylphenol, and the like as a raw material.
The compound (B) which reacts with these epoxy resins (A) is epoxy resin (A) / compound (B) = 100/0 to 60/40 (weight% ratio).
The ratio of the carboxylic acid and its anhydride (ca) used is in the range of 0 to 200 parts by weight with respect to the sum of the epoxy resins of the component (a) and the component (b).
[0024]
Compound (C) that generates cationic species by heating
The compound (C) is a cationic polymerization initiator for the epoxy resin (A) and / or the compound (B).
Examples of the cationic polymerization initiator include the following types (i) to (iii).
(I) Thermal cationic polymerization initiators that generate cationic species or Lewis acids upon heating include metal fluoroboron complex salts and boron trifluoride complex compounds as described in US Pat. No. 3,379,653; US Pat. No. 3,586,616. Bis (perfluoroalkylsulfonyl) methane metal salts as described; aryldiazonium compounds as described in US Pat. No. 3,708,296; aromatic oniums of group VIa elements as described in US Pat. No. 4,058,400 Salts; aromatic onium salts of group Va elements as described in US Pat. No. 4069055; dicarbonyl chelates of group IIIa to Va elements as described in US Pat. No. 4068091; described in US Pat. No. 4,139,655 Thiopyrylium salt as described in U.S. Pat. No. 4,161,478 VIb group element form of UNA MF 6- anions (wherein M is selected from phosphorus, antimony and arsenic); U.S. Pat arylsulfonium complex salts as described in No. 4,231,951; described in U.S. Patent No. 4,256,828 Aromatic iodonium and aromatic sulfonium complexes as described by WRWatt et al., "Journal of Polymer Science, Polymer Chemistry", Vol. 22, p. 1789 (1984). 1) or more of bis [4- (diphenylsulfonio) phenyl] sulfide-bis-hexafluorometal salts (e.g. phosphates, arsenates, antimonates, etc.).
Preferred cationic polymerization initiators include arylsulfonium complex salts, aromatic sulfonium or iodonium salts of halogen-containing complex ions, and aromatic onium salts of Group II, Group V and Group VI elements.
Some of these salts are FX-512 (3M); UVACURE1591 (Daicel UCB); UVI-6990 and UVI-6974 (Union Carbide); UVE-1014 and UVE-1016 (General Electric) KI-85 [Degussa]; SP-150 and SP-170 (Asahi Denka); Sun-Aid SI-60L, SI-80L and S1-100L (Sanshin Chemical Industry);
(Ii) As another thermal cationic polymerization initiator, a cationic or protonic acid catalyst such as triflic acid salt, boron trifluoride ether complex compound, boron trifluoride or the like can be used. Preferably, it is a triflate, for example, diethylammonium triflate, triethylammonium triflate, diisopropylammonium triflate, ethyl isopropylammonium triflate, etc., many of which are RRA1m available from 3M as FC-520 In Modern Coatings published in October 1980].
Of the above cationic polymerization initiators, aromatic onium salts are preferred in that they are excellent in handleability and the balance between latency and curability.
The amount of the cationic polymerization initiators of the types (i) and (ii) used is 0.01 to 15 parts by weight, more preferably 0, based on 100 parts by weight of the total of the epoxy resin (A) and the compound (B). It is preferable to add in an amount of 1 to 10 parts by weight.
[0025]
(Iii) As another thermal cationic polymerization initiator, a combination of a metal chelate and a compound that generates bisphenol S or silanol can also be used.
[0026]
As the metal of the metal chelate, aluminum, titanium, zinc or the like can be used. As the chelating agent, diketones such as acetoacetic acid ester and acetylacetone can be used. As the acetoacetate ester, the following R1 part is an alkyl chain having 1 to 12 carbon atoms and may be linear or branched.
[0027]
[Chemical 8]
Figure 0004177013
[0028]
The diketones have the following structure, R2 and R3 are both hydrogen or an alkyl chain having 1 to 10 carbon atoms, and may be linear or branched.
[0029]
[Chemical 9]
Figure 0004177013
[0030]
Examples of the compound that generates silanol include triphenylsilanol.
In addition, as bisphenol S, bisphenol S or the like can be used.
In the cationic polymerization initiator of the type (iii), the total amount of the compound that generates a metal chelate and bisphenol S or silanol is 10 to 0 with respect to 100 parts by weight of the total of the epoxy resin (A) and the compound (B). .1 part by weight, preferably 8 to 0.2 part by weight is used.
[0031]
Furthermore, the following components can be added and blended into the epoxy resin composition of the present invention as required.
(1) Reinforcing agents and fillers: Examples of powders include metal oxides such as aluminum oxide and magnesium oxide, metal carbonates such as calcium carbonate and magnesium carbonate, diatomaceous earth powder, basic magnesium silicate, and firing. Clay, finely divided silica, fused silica, crystalline silica and other silicon compounds, aluminum hydroxide and other metal hydroxides, kaolin, mica, quartz powder, graphite, molybdenum disulfide, etc .; Examples thereof include glass fiber, ceramic fiber, carbon fiber, alumina fiber, silicon carbide fiber, boron fiber, polyester fiber, and polyamide fiber.
These are blended in an amount of 10 to 900 parts by weight per 100 parts by weight of the epoxy resin composition used in the present invention.
(2) Colorant, pigment, flame retardant: Examples of the colorant, pigment, flame retardant include titanium dioxide, iron black, molybdenum red, bitumen, ultramarine, cadmium yellow, cadmium red, antimony trioxide, red phosphorus, and bromine compounds. And triphenyl phosphate.
These are blended in an amount of 0.1 to 20 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the epoxy resin composition used in the present invention.
(3) Furthermore, various curable monomers, oligomers and synthetic resins can be blended for the purpose of improving the properties of the resin in the final coating film, adhesive layer, molded product and the like.
Other additives that can be added include acrylates such as epoxy acrylate. For example, a diluent for epoxy resin such as monoepoxy, phenol resin, alkyd resin, melamine resin, fluororesin, vinyl chloride resin, acrylic resin, silicone resin, polyester resin, etc. it can. The blending ratio of these resins is 50 parts by weight or less with respect to 100 parts by weight of the epoxy resin composition used in the present invention, that is, an amount in a range that does not impair the original properties of the epoxy resin composition used in the present invention. preferable.
Examples of the compounding means of the epoxy resin composition and optional components used in the present invention include heat-melt mixing, melt kneading using a roll and a kneader, wet mixing using an appropriate organic solvent, and dry mixing.
[0032]
Curing Conditions In the present invention, a tough cured product can be created by using two or more stages of curing conditions under predetermined conditions. Primary curing is performed at 50 to 80 ° C. for 15 minutes to 2 hours. Thereafter, in order to obtain predetermined physical properties, curing after the secondary curing is performed. The curing conditions after the secondary curing vary depending on the target physical properties, but are preferably 100 to 200 ° C. and within 4 hours. It is also possible to cure in three or four stages. When the curing temperature of the primary curing is set to the above temperature range or more, the reaction proceeds too quickly and various physical properties such as heat resistance and weather resistance cannot be adjusted after the secondary curing. On the other hand, if the temperature is lower than the above temperature range, it hardly reacts and does not play the role of primary curing, which is not desirable.
[0033]
The primary cured product has an Mn of 200 to 20000, and is preferably raw material Mn / primary cured product Mn = 1.0 / 1.1 to 1.0 / 100.0.
[0034]
The epoxy resin composition according to the present invention can be used for printed boards, various insulating layers, transparent encapsulants, encapsulants such as coils and capacitors and semiconductors, thermosetting paints, and coating materials. In particular, a cured product obtained by the curing method of the present invention is excellent in heat resistance, flexibility and the like when used in the above-mentioned applications.
[0035]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to examples, but the present invention is not limited thereto.
Hereinafter, unless otherwise specified, parts indicate parts by weight and% indicates% by weight.
Further, Mn was measured by GPC with reference to standard polystyrene.
[0036]
[Example 1]
All materials such as cycloaliphatic epoxy resin (a), compound (B) and compound (C) shown in Table 1 were put into a glass sample tube and mixed at room temperature to prepare a resin composition. This was cast into an aluminum cup and cured at a predetermined temperature to prepare a sample for Tg measurement (transparent sealant). In addition, the shear strength was measured on the aluminum plate coated with a resin composition using a bar coater # 8 and bonded together and cured as shown in Table 1.
[0037]
[ Example 2 and Comparative Examples 1 to 3] As an example of the transparent sealing material, a cured product was obtained in the same manner as in Example 1 except that various formulations and curing conditions as shown in Table 1 were used.
[0038]
[Table 1]
Figure 0004177013
[0039]
HBE-100: Hydrogenated bisphenol A diglycidyl (manufactured by Nippon Nippon Chemical Co., Ltd.)
MH-700: Methylhexahydrophthalic anhydride (manufactured by Nippon Nippon Chemical Co., Ltd.)
SI-100L: sulfonium salt cationic curing catalyst (manufactured by Sanshin Chemical)
ALCH-TR: Aluminum trisethyl acetoacetate (manufactured by Kawaken Fine Chemicals)
PCL-305: Polycaprolactone polyol (manufactured by Daicel Chemical Industries)
[0040]
Table 1 shows the results of measuring the physical properties of the obtained cured product.
The glass transition point (Tg) was measured by TMA (Seiko Denshi TMA / SS 6000) according to JIS K7196.
The shear strength was measured according to JIS 6850 with aluminum plates (A1050P) bonded together.
[0043]
[ Examples 3-6 and Comparative Examples 4-6 ] Adhesives, coating materials, sealing materials for electrical materials, and various formulations as shown in Table 2 as examples of printed circuit boards or insulating layer sealing materials A cured product was obtained depending on the product and curing conditions.
[0044]
[Table 2]
Figure 0004177013
[0045]
EOXA: 3-ethyl-3-hydroxymethyloxetane (manufactured by Ube Industries)
ETHB: Epoxidized terahydrobenzyl alcohol
Table 2 shows the results of measuring physical properties of the obtained cured product. The pencil hardness was measured according to JIS K5400. The DuPont impact test was performed according to JIS K5400. Adhesion was performed by a cross-cut tape method according to JIS K5400.
[0047]
【The invention's effect】
According to the present invention, a cured product that is excellent in heat resistance, flexibility, and the like and can be used for an adhesive, a coating material, a sealing material for electrical materials, an optical semiconductor sealing material, or a printed circuit board or an insulating layer thereof is obtained. It is done.

Claims (9)

脂肪族環の隣り合う2つの炭素原子を含んで構成されるエポキシ基を有する化合物である環状脂肪族エポキシ化合物(a)と必要に応じて加えられる他のエポキシ化合物(b)とからなり、他のエポキシ化合物(b)としてグリシジルエーテル型エポキシ樹脂を配合しないエポキシ樹脂(A)、必要に応じて加えられるカチオン種と反応する化合物(B)、及び加熱によりカチオン種を生成する化合物(C)からなるエポキシ樹脂組成物を、二段階以上で硬化させ、一次硬化(一段階目の硬化)を50℃〜80℃で行うことを特徴とするエポキシ樹脂組成物の硬化方法。 Ri Do from the cycloaliphatic epoxy compound is a compound having an epoxy group configured to include two adjacent carbon atoms of the aliphatic ring (a) and other epoxy compounds to be added if necessary (b), Epoxy resin (A) not containing glycidyl ether type epoxy resin as other epoxy compound (b), compound (B) that reacts with cationic species added as necessary, and compound (C) that generates cationic species by heating A method for curing an epoxy resin composition, comprising: curing an epoxy resin composition comprising: at least two stages, and performing primary curing (first stage curing) at 50 ° C to 80 ° C. 環状脂肪族エポキシ化合物(a)と必要に応じて加えられる他のエポキシ化合物(b)の重量比率が、エポキシ化合物(a)/エポキシ化合物(b)=100/0〜40/60である請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物の硬化方法。The weight ratio of the cycloaliphatic epoxy compound (a) and the other epoxy compound (b) added as necessary is epoxy compound (a) / epoxy compound (b) = 100/0 to 40/60. A method for curing the epoxy resin composition according to 1 . 化合物(B)がアルコール、オキセタン、ビニルエーテル、プロペニルエーテル、フェノール性水酸基を含有する化合物からなる群から選ばれる1以上である請求項1又は2に記載のエポキシ樹脂組成物の硬化方法。The method for curing an epoxy resin composition according to claim 1 or 2, wherein the compound (B) is one or more selected from the group consisting of alcohol, oxetane, vinyl ether, propenyl ether, and a compound containing a phenolic hydroxyl group. エポキシ樹脂(A)と化合物(B)の比率が、エポキシ樹脂(A)/化合物(B)=100/0〜60/40(重量%比)である請求項1〜3のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物の硬化方法。The ratio of the epoxy resin (A) and the compound (B), epoxy resin (A) / compound (B) = 100 / 0~60 / 40 according to claim 1 which is (weight% ratio) A method for curing an epoxy resin composition. 二次硬化(二段階目の硬化)以降の硬化を、100〜200℃で行う請求項1〜4のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物の硬化方法。The method for curing an epoxy resin composition according to any one of claims 1 to 4 , wherein curing after secondary curing (second-stage curing) is performed at 100 to 200 ° C. 一次硬化を15分から2時間、二次硬化以降の硬化を4時間以内で行う請求項1〜5のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物の硬化方法。The method for curing an epoxy resin composition according to any one of claims 1 to 5, wherein the primary curing is performed for 15 minutes to 2 hours, and the curing after the secondary curing is performed within 4 hours. 請求項1〜6のいずれかに記載の硬化方法により得られた硬化物。Hardened | cured material obtained by the hardening method in any one of Claims 1-6 . ガラス転移点が120℃以上である請求項に記載の硬化物。The cured product according to claim 7 , wherein the glass transition point is 120 ° C or higher. 接着剤、コーティング材料、電気材料用封止材、光半導体封止材、及び、プリント基板もしくはその絶縁層からなる群から選ばれるいずれか1つの用途に用いられる請求項7又は8に記載の硬化物。The curing according to claim 7 or 8 , which is used for any one application selected from the group consisting of an adhesive, a coating material, an electrical material sealing material, an optical semiconductor sealing material, and a printed circuit board or an insulating layer thereof. object.
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